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特許7472688情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240416BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20240416BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240416BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
H04N1/00 127Z
G06F3/12 331
G06F3/12 303
B41J29/42 F
B41J29/38 202
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020117733
(22)【出願日】2020-07-08
(65)【公開番号】P2022015101
(43)【公開日】2022-01-21
【審査請求日】2023-05-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】尾島 隆也
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-98408(JP,A)
【文献】特開2019-140678(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 3/12
B41J 29/42
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器と情報処理装置とがネットワークを介して接続される情報処理システムであって、
前記機器の契約情報に基づいて、前記機器に対する設定値の設定に関する設定情報を生成する生成部と、
前記生成部により生成される前記設定情報に基づいて、前記機器に対して前記設定値を設定する設定部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記設定部による前記設定値の設定前に、前記機器が有する表示部に対して、前記設定情報を表示する表示制御部をさらに備える請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記機器に対する前記設定値の設定後、前記機器に対して前記設定値を設定した設定項目以外の設定項目を前記表示部に表示する、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記契約情報は、前記機器の機番、前記機器の契約者またはテナントの住所、前記機器が契約しているアプリケーション、前記機器の契約者のIDの少なくとも1つを含む、請求項1から3のいずれか一に記載の情報処理システム。
【請求項5】
機器とネットワークを介して接続される情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
生成部が、前記機器の契約情報に基づいて、前記機器に対する設定値の設定に関する設定情報を生成する工程と、
設定部が、前記生成部により生成される前記設定情報に基づいて、前記機器に対して前記設定値を設定する工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項6】
機器とネットワークを介して接続される情報処理装置が有するコンピュータを、
前記機器の契約情報に基づいて、前記機器に対する設定値の設定に関する設定情報を生成する生成部と、
前記生成部により生成される前記設定情報に基づいて、前記機器に対して前記設定値を設定する設定部と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等の機器に対する必要な情報(設定値の一例)の設定を容易にすることを目的として、ユーザが機器を操作することによって、外部サービスによって当該必要な情報の設定を行う技術が開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の技術では、機器に対する必要な情報の設定に際して、ユーザによる機器の操作が必要となる。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、機器に対する設定値の設定に必要なユーザの操作を低減することができる情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、機器と情報処理装置とがネットワークを介して接続される情報処理システムであって、前記機器の契約情報に基づいて、前記機器に対する設定値の設定に関する設定情報を生成する生成部と、前記生成部により生成される前記設定情報に基づいて、前記機器に対して前記設定値を設定する設定部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、機器に対する設定値の設定に必要なユーザの操作を低減することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施の形態にかかる課金情報管理システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、本実施の形態にかかるPCおよびサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、本実施の形態にかかるMFPのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図4は、本実施の形態にかかるサーバおよびMFPの機能構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおけるMFPに対する設定値の設定処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図6図6は、本実施の形態にかかるサーバにおける設定情報の生成処理の一例を説明するための図である。
図7図7は、本実施の形態にかかるMFPにおいて表示される各種画面の一例を説明するための図である。
図8図8は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおけるMFPに対する設定値の設定処理の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
図1は、本実施の形態にかかる課金情報管理システムの構成の一例を示す図である。まず、図1を用いて、本実施の形態にかかる課金情報管理システムの構成の一例について説明する。
【0010】
本実施の形態にかかる課金情報管理システムは、図1に示すように、PC(Personal Computer)1、サーバ5、およびMFP(Multi-function Peripheral/Product/Printer)9を有する。そして、PC1、サーバ5、およびMFP9は、通信ネットワーク100を介して接続されている。
【0011】
図2は、本実施の形態にかかるPCおよびサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。次に、図2を用いて、本実施の形態にかかるPC1およびサーバ5のハードウェア構成の一例について説明する。ここでは、サーバ5のハードウェア構成について説明するが、PC1も同様のハードウェア構成を有する。
【0012】
図2に示されているように、サーバ5は、コンピュータによって構築されており、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、HD(Hard Disk)504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、データバス510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0013】
これらのうち、CPU501は、サーバ5全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、または画像などの各種情報を表示する。
【0014】
外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。データバス510は、図5に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0015】
また、キーボード511は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。
【0016】
図3は、本実施の形態にかかるMFPのハードウェア構成の一例を示す図である。次に、図3を用いて、本実施の形態にかかるMFPのハードウェア構成の一例について説明する。
【0017】
図3に示されているように、MFP9は、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、およびネットワークI/F950を備えている。これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、および記憶部であるHD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0018】
これらのうち、CPU901は、MFP9の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901、MEM-P902、SB904、およびAGPバス921を接続するためのブリッジであり、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタと、AGPターゲットと、を有する。
【0019】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902aと、プログラムやデータの展開、およびメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bと、を有する。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0020】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDDコントローラ908、およびMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲット、AGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジック等により画像データの回転等を行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931およびプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットを有する。なお、ASIC906には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
【0021】
MEM-C907は、コピー用画像バッファおよび符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御に従ってHD909に対するデータの読出または書込を制御する。AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0022】
また、近距離通信回路920には、近距離通信回路920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。
【0023】
さらに、エンジン制御部930は、スキャナ部931およびプリンタ部932を有する。また、操作パネル940は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキーおよびコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル940bを備えている。コントローラ910は、MFP9全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931またはプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0024】
なお、MFP9は、操作パネル940のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0025】
また、ネットワークI/F950は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路920およびネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0026】
図4は、本実施の形態にかかるサーバおよびMFPの機能構成の一例を示すブロック図である。次に、図4を用いて、本実施の形態にかかるサーバ5およびMFP9の機能構成の一例について説明する。
【0027】
まず、サーバ5(情報処理装置の一例)の機能構成の一例について説明する。本実施の形態では、サーバ5は、CPU501が、RAM503をワークエリアとして、ROM502に記憶されるプログラムを実行することによって、図4に示すように、通信部411、検索部412、および生成部413を実現する。
【0028】
通信部411は、通信ネットワーク100を介して、MFP9との間で、機器IDや設定情報等の各種データをやりとりする。ここで、機器IDは、MFP9を識別可能とする情報である。また、設定情報は、MFP9に対する設定値の設定に関する情報である。本実施の形態では、通信部411は、通信ネットワーク100を介して、MFP9と連携(データ連携)して、各種データをやりとりする。
【0029】
検索部412は、通信部411によってMFP9から受信する機器IDに基づいて、MFP9の契約情報を検索する。ここで、契約情報は、MFP9の契約に関する情報であり、例えば、MFP9の機番、MFP9の契約者またはMFP9が設置されるテナントの住所、MFP9が契約しているクラウドアプリケーションの一覧、およびMFP9の契約者のIDである契約者IDの少なくとも1つを含む。
【0030】
生成部413は、検索部412により検索される契約情報に基づいて、MFP9に対する設定値の設定に関する設定情報(例えば、設定値、設定項目)を生成する生成部の一例である。そして、生成部413は、生成した設定情報を、通信部411を介して、MFP9に送信することによって、当該生成した設定情報を、MFP9の設定に反映させる。
【0031】
次に、MFP9(機器の一例)の機能構成の一例について説明する。本実施の形態では、MFP9は、CPU901が、RAM902bをワークエリアとして、ROM902aに記憶されるプログラムを実行することによって、図4に示すように、通信部401、設定部402、および表示制御部403を実現する。
【0032】
通信部401は、通信ネットワーク100を介して、サーバ5との間で、機器IDや設定情報等の各種データをやりとりする。本実施の形態では、通信部401は、通信ネットワーク100を介して、サーバ5と連携(データ連携)して、各種データをやりとりする。
【0033】
設定部402は、通信部401によりサーバ5から受信した設定情報に基づいて、MFP9に対して設定値を設定する設定部の一例である。これにより、MFP9に対して設定値を設定する際に、ユーザによる機器の操作が必要なくなる。その結果、MFP9に対する設定値の設定に必要なユーザの操作を低減することができる。また、設定部402は、後述する表示制御部403により設定要求を受け付けた設定値を、MFP9に対して設定する。
【0034】
表示制御部403は、パネル表示部940aに対する各種情報の表示を制御する。具体的には、表示制御部403は、設定部402による設定値の設定前に、パネル表示部940aに対して、設定情報を表示する表示制御部の一例である。これにより、MFP9のユーザが、MFP9に設定される設定情報を確認することができる。また、表示制御部403は、MFP9に設定可能な設定値の設定項目のうち、設定部402により設定値が設定された設定項目以外の設定項目を、パネル表示部940aに対して表示する。そして、表示制御部403は、操作パネル940bを介して、パネル表示部940aに表示した設定項目の設定値の設定要求を受け付ける。
【0035】
図5は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおけるMFPに対する設定値の設定処理の流れの一例を示すシーケンス図である。次に、図5を用いて、本実施の形態にかかる情報処理システムにおけるMFP9に対する設定値の設定処理の流れの一例について説明する。
【0036】
ユーザの操作によってMFP9が起動すると(ステップS511)、MFP9の通信部401は、サーバ5とデータ連携するクラウド連携機能を実行する場合、当該クラウド連携機能を実行するためのネットワーク設定の設定処理を実行する(ステップS512)。次いで、MFP9の通信部401は、設定されたネットワーク設定に従って、サーバ5と接続するクラウド連携機能を実行する(ステップS513)。これにより、MFP9の通信部401は、MFP9の機器IDを、サーバ5に送信する。
【0037】
サーバ5の通信部411は、クラウド連携機能によって、通信ネットワーク100を介して、MFP9から、機器IDを受信する。サーバ5の検索部412は、通信部411によって機器IDを受信すると、当該受信した機器IDに基づいて、MFP9の契約情報を検索する(ステップS514)。次いで、サーバ5の生成部413は、検索部412により検索される契約情報に基づいて、MFP9に対する設定値の設定に関する設定情報を生成する(ステップS515)。その後、サーバ5の通信部411は、クラウド連携機能によって、通信ネットワーク100を介して、生成部413により生成される設定情報を、MFP9に送信する。
【0038】
MFP9の通信部401は、クラウド連携機能によって、通信ネットワーク100を介して、サーバ5から設定情報を受信する。MFP9の設定部402は、通信部401により受信する設定情報に基づいて、MFP9に対して設定値を設定(自動入力)する(ステップS516)。次に、MFP9の表示制御部403は、MFP9に対して設定値の設定(自動入力)後、設定部402により設定値が設定されなかった設定項目(設定部402によって設定値が自動入力された設定項目以外の設定項目)を、パネル表示部940aに表示する(ステップS517)。そして、MFP9の表示制御部403は、操作パネル940bを介して、パネル表示部940aに表示した設定項目の設定値の設定要求を受け付ける。次に、MFP9の設定部402は、設定要求を受け付けた設定値をMFP9に設定する。
【0039】
図6は、本実施の形態にかかるサーバにおける設定情報の生成処理の一例を説明するための図である。次に、図6を用いて、本実施の形態にかかるサーバ5における設定情報の生成処理の一例について説明する。
【0040】
まず、検索部412は、図6に示すように、MFP9から受信する機器IDに基づいて、MFP9の機番、MFP9の契約者またはテナントの住所、クラウドアプリケーションの一覧、および契約者IDを含む契約情報を検索する。
【0041】
次いで、生成部413は、図6に示すように、MFP9の機番に基づいて、MFP9の機種を判断し、当該判断した機種のMFP9が有する機能(すなわち、有効な機能)の一覧を参照する。そして、生成部413は、有効な機能に基づいて、MFP9に必要な設定項目を決定(生成)する。
【0042】
また、生成部413は、図6に示すように、MFP9の契約者またはテナントの住所に基づいて、国コード、タイムゾーン、サマータイム等の設定値を生成する。また、生成部413は、図6に示すように、クラウドアプリケーションの一覧に基づいて、当該クラウドアプリケーションの実行に必要な設定項目を生成する。例えば、生成部413は、クラウドアプリケーションがスマートフォン印刷アプリである場合、無線接続に必要な設定値を生成する。さらに、生成部413は、図6に示すように、契約者IDに基づいて、契約者が利用している他の機器(例えば、MFP)の設定情報を参照して、当該他の機器と共通する設定情報を生成する。
【0043】
図7は、本実施の形態にかかるMFPにおいて表示される各種画面の一例を説明するための図である。次に、図7を用いて、本実施の形態にかかるMFP9における設定値の設定の際に、パネル表示部940aに表示される各種画面の一例について説明する。
【0044】
MFP9が起動すると、表示制御部403は、図7に示すように、サーバ5とデータ連携するクラウド連携機能を実行するか否かの選択を要求する画面701をパネル表示部940aに表示する。そして、画面701において、クラウド連携機能を実行することが選択されると、表示制御部403は、クラウド連携機能を実行するためのネットワーク設定の設定処理の実行を要求するための画面702をパネル表示部940aに表示する。
【0045】
次いで、画面702において、ネットワーク設定の設定処理の実行が要求されると、表示制御部403は、図7に示すように、クラウド連携機能を実行するためのネットワーク設定(例えば、IPアドレス、メールアドレス、パスワード、有線LAN(Local Area Network)または無線LAN、DNS(Domain Name System)設定、プロキシ設定)を入力するための画面703,704をパネル表示部940aに表示する。MFP9の通信部401は、画面703,704を用いて入力されるネットワーク設定に従って、サーバ5と接続するクラウド連携機能を実行する。
【0046】
クラウド連携機能によって、MFP9の機器IDがサーバ5に送信され、サーバ5において設定情報の生成が行われている間、表示制御部403は、図7に示すように、MFP9の設定情報の読み込みが行われていることを示す画面705をパネル表示部940aに表示する。そして、クラウド連携機能によって、サーバ5から設定情報を受信すると、表示制御部403は、図7に示すように、受信した設定情報を示す画面706をパネル表示部940aに表示する。その後、画面706において、設定値の設定が指示されると、設定部402は、MFP9に対して設定値を設定する。
【0047】
図8は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおけるMFPに対する設定値の設定処理の一例を説明するための図である。次に、図8を用いて、本実施の形態にかかる情報処理システムにおけるMFP9に対する設定値の設定処理の一例について説明する。
【0048】
例えば、設定部402は、MFP9の各設定項目(例えば、国コード、タイムゾーン、サマータイム、ファームウェアの自動更新、使用するクラウドアプリケーション)の自動入力前(デフォルト)の設定値を、サーバ5の生成部413により生成される各設定項目の設定値(自動入力後の設定値)に変更する。これにより、MFP9のユーザの契約情報に応じて、MFP9に対して設定値を自動的に設定することができる。その結果、MFP9に対する設定値の設定に必要なユーザの操作を低減することができる。
【0049】
このように、本実施の形態にかかる情報処理システムによれば、MFP9に対して設定値を設定する際に、ユーザによる機器の操作が必要なくなるので、MFP9に対する設定値の設定に必要なユーザの操作を低減することができる。
【0050】
なお、本実施の形態のサーバ5およびMFP9で実行されるプログラムは、ROM502,902a等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態のサーバ5およびMFP9で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0051】
さらに、本実施の形態のサーバ5およびMFP9で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態のサーバ5およびMFP9で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0052】
本実施の形態のサーバ5で実行されるプログラムは、上述した各部(通信部411、検索部412、生成部413)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU501(プロセッサの一例)が上記ROM502からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、通信部411、検索部412、生成部413が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0053】
本実施の形態のMFP9で実行されるプログラムは、上述した各部(通信部401、設定部402、表示制御部403)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU901(プロセッサの一例)が上記ROM902aからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、通信部401、設定部402、表示制御部403が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0054】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0055】
実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、サーバ5は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、MFP9は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0056】
さらに、サーバ5およびMFP9は、開示された処理ステップ、例えば図4を様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、サーバ5によって実行されるプロセスは、MFP9によって実行され得る。同様に、MFP9の機能は、サーバ5によって実行することができる。また、サーバ5とMFP9の各要素は、1つのサーバ装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【0057】
なお、機器は、通信機能を備えた装置であれば、MFP9等の画像形成装置に限られない。機器は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 PC
5 サーバ
9 MFP
100 通信ネットワーク
401,411 通信部
402 設定部
403 表示制御部
412 検索部
413 生成部
501,901 CPU
502,902a ROM
503,902b RAM
509,950 ネットワークI/F
【先行技術文献】
【特許文献】
【0059】
【文献】特開2016-111702号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8