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  • 特許-ワーク移送装置 図1
  • 特許-ワーク移送装置 図2
  • 特許-ワーク移送装置 図3
  • 特許-ワーク移送装置 図4
  • 特許-ワーク移送装置 図5A
  • 特許-ワーク移送装置 図5B
  • 特許-ワーク移送装置 図5C
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】ワーク移送装置
(51)【国際特許分類】
   A22C 21/00 20060101AFI20240416BHJP
   B65G 47/82 20060101ALI20240416BHJP
   B65G 47/61 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
A22C21/00 Z
B65G47/82 E
B65G47/61 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020083677
(22)【出願日】2020-05-12
(65)【公開番号】P2021177707
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-04-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000148357
【氏名又は名称】株式会社前川製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】豊田 直紀
(72)【発明者】
【氏名】赤羽根 元
(72)【発明者】
【氏名】小泉 陽
【審査官】柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-056950(JP,A)
【文献】特許第3483710(JP,B2)
【文献】特開2005-187180(JP,A)
【文献】特開2004-115204(JP,A)
【文献】特開平02-233416(JP,A)
【文献】特開2008-280136(JP,A)
【文献】米国特許第05453045(US,A)
【文献】欧州特許出願公開第01922935(EP,A1)
【文献】国際公開第2015/088340(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A22C 21/00
B65G 47/82
B65G 47/61
B65G 47/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移送元側の第1ハンガに吊架されたワークを、移送元側における移送開始点である第1位置から、移送先側の第2位置に向けて移送するためのワーク移送装置であって、
鉛直方向に沿った基準面内で回転するアームと、
前記アームに設けられ、移送元側の前記第1位置にて前記第1ハンガに吊架された前記ワークを前記アームの回転動作によって移送先側の前記第2位置に向けて押し込むための押込部材と、
を備え、
前記アームの回転中心から前記押込部材までの距離Rが、前記移送元側の前記第1位置における前記第1ハンガに対する前記ワークの吊架位置と前記回転中心との間の鉛直方向の距離Hより小さ
前記アームは、前記第1位置と前記第2位置との間の角度範囲において、前記押込部材による前記ワークの押込方向に該アームの移動方向が一致するように、一方向にのみ回転するように構成され、
前記押込部材は、前記アームの前記回転動作に伴い、鉛直方向において前記第1ハンガと前記回転中心との間の高さ範囲を通過しながら、前記第1位置から前記第2位置まで前記ワークを押し込むように構成された
ワーク移送装置。
【請求項2】
前記アームの前記回転中心は、上面視で平面視した場合前記第1位置と前記第2位置との間に位置している、
請求項1に記載のワーク移送装置。
【請求項3】
前記距離Hに対する前記距離Rの比は、0.9<R/H<0.98を満たす、
請求項1又は2に記載のワーク移送装置。
【請求項4】
前記アームに設けられ、前記ワークの姿勢を制御するためのガイド板を備える、
請求項1乃至3の何れか一項に記載のワーク移送装置。
【請求項5】
前記ガイド板に対して前記押込部材が配置されているのと同じ側に、前記ガイド板に少なくとも部分的に対向して配置されるガイド部材を備える、
請求項4に記載のワーク移送装置。
【請求項6】
前記アームは、前記回転中心から周方向に複数本配置されている、
請求項1乃至5の何れか一項に記載のワーク移送装置。
【請求項7】
前記移送元と前記移送先との間に設けられ、前記移送元から前記移送先に移送される前記ワークが通過可能な中継路を有する静止部材を備え、
前記距離Rが、前記静止部材と前記回転中心との間の鉛直方向の距離Lより小さい、
請求項1乃至6の何れか一項に記載のワーク移送装置。
【請求項8】
前記アームの回転を制御するためのコントローラを備え、
前記コントローラは、
前記アームが、前記アームの回転方向において前記第1位置よりも上流側の原位置で待機し、
かつ、搬送装置により前記第1位置に向かって搬送される前記ワークが規定位置に到達した時点で、前記原位置から回転を開始するように制御される
請求項1乃至の何れか一項に記載のワーク移送装置。
【請求項9】
前記アーム及び前記アームの前記回転中心は、前記第1位置の下方に配置される
請求項1乃至の何れか一項に記載のワーク移送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワーク移送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
食肉用家畜屠体の解体作業は、人手で行うと重労働となりかつ効率も悪いため、自動化が進められている。また、解体作業の自動化と共に、骨付き腿肉などの骨付き食肉を脱骨機へ投入する作業の自動化も進められている。特許文献1には、ワークを脱骨機に自動投入するオートローディングシステムが開示されている。このシステムは、往復動式アクチュエータにより往復動する押込部材によってワークを脱骨機側に押し出して脱骨機に投入する移送装置を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3483710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された往復動式の移送装置は、押込部材の戻り動作のとき、後続するワークと衝突するおそれがある。押込部材とワークとが衝突すると、ワークの落下などが発生し、円滑な移送作業ができなくなる。また、衝突を回避するためにワークの移送速度を低減するなどの措置を取ると、移送量の減少など移送効率が低下するなどの問題が発生する。
【0005】
本開示は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、ワークを押し込む押込部材と後続するワークとの干渉を生じない移送装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係るワーク移送装置は、鉛直方向に沿った基準面内で回転するアームと、前記アームに設けられ、移送元側の第1位置にあるワークを前記アームの回転動作によって移送先側の第2位置に向けて押し込むための押込部材と、を備え、前記アームの回転中心から前記押込部材までの距離Rが、前記移送元側の前記第1位置と前記回転中心との間の鉛直方向の距離Hより小さい。
なお、本明細書において、「ワーク」は被移送物を意味し、ある特定の被移送物に限定されない。また、「搬送方向」とは、第1位置に搬送されるまでのワークが搬送される方向を言う。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係るワーク移送装置によれば、回転式アームを採用することで、ワークに対して押込み動作を行うアームと後続するワークとの干渉をなくすことができると共に、アームが第1位置のワーク支持部材と干渉するおそれがないため、ワークの移送作業を安定して継続でき、移送効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係るワーク移送装置及びワーク搬送装置の斜視図である。
図2】一実施形態に係るワーク移送装置の正面図である。
図3】一実施形態に係るワーク移送装置の正面図である。
図4】一実施形態に係るワーク移送装置の正面図である。
図5A】一実施形態に係るワーク移送装置の模式的平面図である。
図5B】一実施形態に係るワーク移送装置の模式的平面図である。
図5C】一実施形態に係るワーク移送装置の模式的正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載され又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0010】
図1図4は、幾つかの実施形態に係るワーク移送装置10(10A、10B、10C)を示す。図1及び図2は、ワーク移送装置10(10A)の斜視図及び正面図である。図3は、ワーク移送装置10(10B)の正面図であり、図4は、ワーク移送装置10(10C)の正面図である。ワーク移送装置10(10A~10C)は、鉛直方向に沿った基準面内で回転する1個又は複数個のアーム12を備え、アーム12は回転軸14に回転可能に取り付けられている。駆動ボックス16の中に回転軸14を駆動するためのモータ18及び減速機20(図2参照)等の駆動装置が収納されている。アーム12には、移送元側の第1位置PにあるワークWをアーム12の回転動作によって移送先側の第2位置Pに向けて押し込むための押込部材22が設けられている。
【0011】
図2に示すように、第1位置Pとは、ワーク移送装置10によって移送が開始される開始点のワークWの位置であり、第2位置Pは、ワーク移送装置10による移送が終了した直後のワークWの位置である。一実施形態では、図2に示すように、移送元側と移送先側との間に静止部材28が設けられ、第2位置Pは、静止部材28に移送されたワークWの位置である。別な実施形態では、図3及び図4に示すように、第2位置Pは移送先に設けられたハンガ56又は74に吊架されたワークWの位置である。アーム12の回転軸14(回転中心)から押込部材22までの距離Rと、第1位置Pと回転軸14との間の鉛直方向の距離Hとは、R<Hの関係にある。
【0012】
これらの実施形態によれば、アーム12が矢印b方向(図2参照)に回転し、アーム12の回転によってワークWを第1位置Pから第2位置Pに押し込むようにしているため、押込部材22は、特許文献1に記載された押込部材のような戻り動作をなくすことができる。これによって、移送動作中のアーム12と移送中のワークWに対して後続するワークWfとの干渉をなくすことができる。また、副次的な効果として、アーム12は戻り動作を伴わないため、往復動式より移送速度を向上できる。従って、ワークWの移送効率を向上できる。さらに、アーム12の回転中心から押込部材22までの距離Rと、移送元側の第1位置Pと回転中心との間の鉛直方向の距離Hとは、R<Hの関係にあるため、アーム12が第1位置PでワークWを支持する支持部材と干渉するおそれはなく、アーム12は支障なく移送動作を行うことができる。
【0013】
また、図1に示すように、ワークWをワーク移送装置10(10A)の第1位置Pまで搬送する搬送装置(オートローディング)40が設けられる。図1に示す例示的な搬送装置40は、スプロケット46に巻回されたエンドレス状のチェーン42と、チェーン42に設けられた複数のハンガ44と、チェーン42を移動させるためのスプロケット46と、スプロケット46を回転させるためのモータ48と、を備えている。モータ48にはモータ48の回転によって移動する各ハンガ44の移動距離を検出可能なエンコーダ50が設けられている。各ハンガ44にはスロット45が形成され、ワークWはスロット45に挿入されて吊架される。
【0014】
各ハンガ44のスロット45に吊架されたワークWは、チェーン42の矢印a方向の移動によってワーク移送装置10の移送開始位置である第1位置Pまで搬送される。例えば、矢印a方向は、第1位置Pから第2位置Pへ向かうワークWの押込み方向と直交するように設定される。図1及び図2に示すように、第1位置Pはハンガ44(44a)に吊架されたワークWの位置である。即ち、第1位置Pは押込部材22によって第2位置P側へ押し出される押出し経路の開始点となる位置である。各ハンガ44が第1位置Pまで到達した時、ワークWは、アーム12と共に移動する押込部材22によって移送先側へ押し出され、移送先側の第2位置P図2に示す実施形態では、さらに第3位置P)まで移送される。
【0015】
図2に示すワーク移送装置10(10A)は、中継押込装置30をさらに備えている。中継押込装置30は押込部材31を備え、押込部材31は、駆動部34によって、静止部材28の中継路28aに挿入されたワークWに接触しない後退位置と、中継路28aに挿入されたワークWに接近してワークWをさらに移送先側の第3位置Pまで押込むことができる動作位置とに移動可能に構成されている。また、図3及び図4に示すワーク移送装置10(10B、10C)は、中継押込装置30を備えておらず、ワークWを第1位置Pから一気に移送先側の第2位置Pまで押込むことができるように構成されている。移送先側には、移送先側に移送されたワークWを用途先に供給するための搬送装置が設けられている。図2に示す第3位置P及び図3に示す第2位置Pは、後述するハンガ56のスロットに挿入される位置であり、図4に示す第2位置Pは、後述するハンガ74のスロットに挿入される位置である。
【0016】
ちなみに、特許文献1に開示されたオートローディング装置は、コンベアによるワークの搬送量が脱骨機への投入量を上回るため、その差を吸収すべく、コンベアと脱骨機との間にバッファコンベアを設け、すぐに脱骨機に投入できないワークが脱骨機に投入可能になるまでバッファコンベアに滞留させるようにしている。これに対して、ワーク移送装置10が脱骨機へのワークWの搬送に適用された場合、回転式アーム12を採用することで、ワークWの移送量を増加できるため、上記バッファコンベアを必要としない。そのため、搬送装置をコンパクト化できる。
【0017】
図1図4に示す実施形態では、ワークWは鶏の骨付きモモ肉であり、ワークWを吊架するハンガのスロット幅は鶏の骨付きモモ肉の足首部より小さい。そのため、足首部よりモモ肉側のくぼんだ所をスロットに挿入することで、ワークWをハンガに吊架できる。
【0018】
図2及び図3に示す実施形態では、移送先側には、回転スロット機52が設けられている。回転スロット機52は、鉛直方向に沿って配置された回転軸54の一端部の周囲に複数のハンガ56が水平方向に沿って設けられている。回転軸54は駆動部(不図示)に連結され、該駆動部によって回転する。複数のハンガ56は回転軸54に等角度間隔で取り付けられ、ハンガ44と同様に、軸方向にスロットが形成されている。図2に示すワーク移送装置10(10A)の第3位置P及び図3に示すワーク移送装置10(10B)の第2位置Pは、第1位置Pに対面するハンガ56のスロット形成部位である。第2位置P又は第3位置Pにあるハンガ56にワークWが移送されると、回転軸54は各ハンガ56間の角度だけ回転し、次のハンガ56が第2位置P又は第3位置Pに来る。その後、ワーク移送装置10(10A、10B)によって、第2位置P又は第3位置Pにあるハンガ56に後続するワークWfが吊架される。
【0019】
第2位置P又は第3位置PでワークWを受け取ったハンガ56は、第2位置P又は第3位置Pから180°回転し、第2位置P又は第3位置Pと反対側の位置に設けられた移送先の処理機(例えば脱骨機)に供給される。
【0020】
図4に示すワーク移送装置10(10C)では、移送先側には、回転スロット機52の代わりに、搬送装置40と同一構成の搬送装置70が設けられる。搬送装置70は、搬送装置40のチェーン42と同様に、ワーク移送装置10(10C)におけるワーク移送方向(第1位置Pと第2位置Pとを結ぶ方向)と直交する方向に配置されたチェーン72と、チェーン72に所定間隔で取り付けられ、スロットが形成されてワークWが吊架される複数のハンガ74とを備えている。チェーン72に取り付けられた複数のハンガ74のうち第2位置Pにあるハンガ74にワークWが移送され、その後、ワークWは用途先に搬送される。
【0021】
一実施形態では、図1図4に示すように、押込部材22は棒状体(例えば、円形断面を有する丸棒)で構成され、該棒状体が、アーム12が回転する面(図1図4に示す実施形態では鉛直面)に対して直交する方向に延在する。これによって、ワークWが移送終点(図における第3位置P又は図3図4における第2位置P)に至るまで押込部材22がワークWに確実に当接して押込力を発揮できる。
一実施形態では、押込部材22はアーム12が形成する回転面内の外周側先端領域に取り付けられる。これによって、アーム12の回転角度に対する押込部材22の押込距離を最大にすることができる。
【0022】
一実施形態では、図2及び図3に示すように、アーム12は、第1位置Pと第2位置Pとの間の角度θの範囲において、押込部材22によるワークWの押込方向にアーム12の移動方向(図2中の矢印bで示す回転方向)が一致するように、一方向にのみ回転するように構成される。このように、角度θの範囲においてアーム12の移動方向が押込部材22の押出し方向のみの一方向であるため、アーム12が第1位置P側へ戻る戻り動作がなく、従って、ワークWに対する押込み動作中のアーム12と後続するワークWfとの干渉をなくすことができる。その後、ワークWは中継押込装置30により第3位置Pへ押し込まれる。
【0023】
一実施形態では、アーム12は、回転軸14(回転中心)から周方向に複数本配置されている。アーム12の回転速度が一定である場合、アームの本数に比例してワークWの単位時間当たりの移送数を増やすことができる。従って、移送効率を向上できる。但し、アーム12が1本しかない場合であっても、移送能力に支障をきたさない限り、ワーク移送装置として成立する。
【0024】
図1及び図2に示すワーク移送装置10(10A)は、複数のハンガ44に鶏の骨付きモモ肉の右脚W(R)及び左脚W(L)が交互に吊架される。そして、アーム12は、回転軸14を共有して同一位相角度で回転する一対のアーム12(12a、12b)で構成され、アーム12(12a)は、右脚W(R)が第1位置Pに来た時押込方向へ回転して右脚W(R)を第2位置Pに移送し、アーム12(12b)は、左脚W(L)が第1位置Pに来た時回転して左脚W(L)を第2位置Pに移送するように制御される。図1に示す搬送例では、右脚W(R)は、皮がなく肉が露出した肉面s1が搬送方向上流側に向けられ、表面が皮で覆われた皮面s2が搬送方向下流側に向けられて搬送されてくる。左脚W(L)はこの逆向きで搬送される。
【0025】
一実施形態では、図2図4に示すように、アーム12の回転中心(回転軸14)は、平面視で第1位置Pと第2位置Pとの間に位置している。これによって、第1位置Pと第2位置Pとの間で、押込部材22によるワークWの押出方向が水平に近づくので、第1位置Pから第2位置Pへ向かうワークWの押出方向と押込部材22の押出方向とが略一致する。これによって、押込部材22の押出力を効率良くワークWに作用させることができる。そのため、ワークWを安定して第2位置Pへ押し出すことができる。
【0026】
一実施形態では、図2及び図3に示すように、距離Hに対する距離Rの比は、0.9<R/H<0.98を満たす。これによって、押込部材22によるワークWの押込み位置を、鉛直方向で第1位置PでワークWを支持する支持部材(図1図4に示す実施形態ではハンガ44)の支持位置に近い位置とすることができる。従って、ワーク支持部材によるワーク支持位置を起点として押込部材22の押込力によって発生する該起点回りのモーメントが小さくなる。そのため、押込み時のワークWの揺動を抑制でき、ワークWの姿勢を安定させながら移送できる。
【0027】
一実施形態では、図1図4に示すように、アーム12にワークWの姿勢を制御するためのガイド板24が設けられている。ガイド板24を備えることで、搬送装置40によって搬送されてきたワークWをガイド板24で受け止めることで、第2位置P或いは第3位置PへのワークWの移送に好適な姿勢に制御できる。これによって、第2位置P或いは第3位置PへのワークWの移送を確実に行うことができる。ガイド板24はアーム12に取り付けられ、アーム12と共に移動するので、押込部材22との位置関係を考慮することで、押込み対象でない他のワークWのじゃまにならずに、押込み対象となるワークWの姿勢制御を確実に行うことができる。
【0028】
一実施形態では、ガイド板24は、搬送装置40によるワークWの搬送方向で、アーム12より上流側に配置されている。これによって、搬送されてくるワークWをアーム12に当たらずにガイド板24に当接させることができる。
【0029】
一実施形態では、ガイド板24は、搬送装置40によって第1位置Pまで搬送されるワークWの搬送方向に対して交差する方向(例えば、第1位置Pから第2位置Pへ向かうワークWの押込方向)に延在している。これによって、ワークWの姿勢を該押込方向に好適な方向へ向けることができる。
【0030】
一実施形態では、押込部材22の少なくとも一部は、ガイド板24に対して搬送装置40による搬送方向上流側に突出している。これによって、ガイド板24で受け止めたワークWを押込部材22で第2位置P或いは第3位置P側へ押し込むことができ、押込部材22の押込み機能を確実に発揮できる。
【0031】
一実施形態では、アーム12(12a)では、ガイド板24に対して押込部材22が配置されている側と同じ側に、ガイド部材26が設けられている。ガイド部材26は、少なくとも部分的にガイド板24に対向するように配置される。このように、ガイド部材26を備えることで、押込部材22によるワークWの押込み動作時に、ワークWがガイド板24から離れる方向へ回り込むのを抑制できる。図1に示す例示的な実施形態では、押込部材22及びガイド部材26は、ガイド板24より搬送装置上流側に配置されている。これによって、押込部材22によるワークWの押込み動作時に、ワークWがガイド板24から離れる方向へ回り込むのを抑制できる。
【0032】
図1に示す例示的なガイド部材26は、断面が円形の丸棒で構成されている。該丸棒はガイド板24よりアーム12(12a)の回転方向上流側でアーム12(12a)又はガイド板24に取り付けられる。丸棒の先端側はアーム12(12a)の回転方向下流側に曲げ加工され、先端部がガイド板24に対向するように配置される。このように、丸棒がアーム12(12a)の回転方向上流側からワークWを包み込むように曲折しているので、ワークWがガイド板24から離れる方向へ回り込むのを効果的に抑制できる。
【0033】
図1に示す例示的な実施形態では、右脚W(R)を移送対象とするアーム12(12a)のみにガイド部材26が設けられている。右脚W(R)は、皮面s2が搬送方向下流側に向いた状態で搬送されてくるため、皮面s2がガイド板24に当接する。弾力性がある皮面s2がガイド板24に当接すると、皮面s2がガイド板24に反発し、右脚W(R)がガイド板24と離れる方向へ回りやすい。そこで、アーム12(12a)にガイド部材26を設けて、ワークWの回転を抑制している。一方、左脚W(L)は、肉面s1が搬送方向下流側に向いた状態で搬送されてくるため、肉面s1がガイド板24に当接する。肉面s1は皮面s2ほど反発力がなく、ガイド板24に当接した時ガイド板24と離れる方向へ回りにくいため、ガイド部材26を設けていない。
【0034】
一実施形態では、図1図4に示すように、移送元(第1位置P)と移送先との間に静止部材28が設けられる。なお、ここで言う「移送先」とは、図2における第3位置Pであり、図3及び図4における第2位置Pである。静止部材28は、移送元から移送先に移送されるワークWが通過可能な中継路28aを有する。中継路28aは第1位置Pから移送先に向かう押込部材22の押込方向に沿って延在する。また、アーム12の回転軸14(回転中心)から押込部材22までの距離Rは、静止部材28と回転軸14との間の鉛直方向の距離Lより小さい(R<L)。
【0035】
この実施形態では、静止部材28を備えるため、第1位置Pに設けられるハンガ44及び移送先に設けられるハンガ56(又は74)のスロット長を長くしなくても、移送元と移送先との間の距離を確保できる。これによって、押込み中のワークWとワークWに後続するワークWfとの衝突を防止できる。また、R<Lの関係から、アーム12と静止部材28とは干渉しない。従って、静止部材28があっても押込部材22の押込み動作に支障をきたさない。
【0036】
一実施形態では、静止部材28は水平方向に沿って配置された板状体で構成され、中継路28aは、第1位置Pから第3位置Pへ向かう方向に沿って形成されたスリットで構成されている。
【0037】
一実施形態では、上述のように、図2に示すように、中継押込装置30を備える。中継押込装置30を構成する押込部材31は、駆動部34によって、静止部材28の中継路28aに挿入されたワークWに接触しない後退位置と、中継路28aに挿入されたワークWに接近してワークWを第2位置Pから第3位置Pまで押込むことができる動作位置とに移動可能に構成されている。こうして、押込部材22によって静止部材28の中継路28aの第2位置Pに押し込まれたワークWを、押込部材31によって第3位置Pまで押し込むことができる。
【0038】
一実施形態では、駆動部34はエアシリンダで構成される。該エアシリンダのピストンピン34aが往復動することで、レバー36が支軸32を中心に回動することで、押込部材31を支軸32を中心に回動させる。これによって、押込部材31は、中継路28aに挿入されたワークWに接触しない後退位置と、中継路28aの第2位置Pに挿入されたワークWに接近してワークWを第3位置Pまで押込むことができる動作位置とに移動できる。
【0039】
また、一実施形態では、押込部材22は第1位置Pと第2位置Pとを結ぶライン(静止部材28があるときは静止部材28)の下方に配置されるように構成され、中継押込装置30は第1位置Pと第2位置Pとを結ぶラインの上方に配置されるように構成される。これによって、押込部材22及び中継押込装置30とも上記ラインに近接して配置できる。
【0040】
図3及び図4に示すワーク移送装置10(10B、10C)は、中継押込装置30を備えない実施形態である。これらの実施形態では、中継押込装置30を備えないため、押込部材22によってワークWを第1位置Pから静止部材28で停止させずに第2位置Pまで一気に移送するように構成されている。これらの実施形態によれば、中継押込装置30を設けない分低コストになるが、押込部材22によるワークWの移送ストロークが長くなるため、これに配慮した構成とする必要がある。例えば、第1位置Pと第2位置Pとの間の角度θが大きくなるので、第1位置Pにおけるワーク支持部材(例えば、ハンガ44)によるワーク支持位置を起点として押込部材22の押込力によって発生する該起点回りのモーメントが大きくなる。そのため、押込み時のワークWの揺動を抑制するため、例えば、アーム12の軸長を長くして角度θを小さくしたり、回転軸14を第2位置Pに接近させ押込部材22によるワークWの押込方向を水平に近づける等の措置を取る必要がある。これによって、ワークWの姿勢を安定させながら移送できる。
【0041】
図5A図5Cは、静止部材28を備えた実施形態と、静止部材28を備えない実施形態との作用効果の違いを説明する図である。図5Aは静止部材28を備えた実施形態の模式的平面図であり、図5Bは、静止部材28を備えない実施形態の模式的平面図であり、図5Cは静止部材28を備えた実施形態の模式的正面図である。同図において、ハンガ44は矢印a方向(図1参照)に一定速度で移動するものとする。
【0042】
押込み対象のワークWとワークWに後続するワークWfとの衝突を防ぐため、ワークWとワークWfとの間にある程度の間隔I(図5C参照)を置く必要がある。図5Aに示す実施形態では、ハンガ44とハンガ56との間に静止部材28を配置することでこれが可能になる。押込部材22によってワークWを第1位置Pから静止部材28まで押し込む場合、ハンガ44は矢印a方向へ一定速度で移動しているため、ワークWは軌跡t1を辿って静止部材28に移動する。従って、押込部材22の矢印a方向の軸長は短くてよい。
【0043】
一方、図5Bに示す実施形態では、間隔Iを確保するために、ハンガ44の軸長を長くしている。この実施形態では、第1位置P(ワークWfがスロット45にある位置)から第2位置P(ハンガ56又は74のスロット57がある位置)までワークWを押し込む場合、ワークWは軌跡t2を辿る。従って、第1位置Pのスロット45から第2位置Pのスロット57まで継続してワークWを押し込むためには、押込部材22の矢印a方向の軸長を長くせざるを得ない。
【0044】
このように、図5Bに示す実施形態では、ハンガ44の移動方向に軸長が長い押込部材22が矢印a方向へ延在してしまうので、後続するワークWfに衝突するおそれがある。これに対して、図5Aに示す実施形態では、押込部材22の軸長が長くならないので、押込部材22が後続するワークWfと衝突するおそれは少ない。但し、図5Bに示す実施形態では、中継押込装置30を必要としない分コンパクト化できる。
【0045】
一実施形態では、図2に示すように、アーム12の回転を制御するためのコントローラ80を備えている。コントローラ80は、アーム12が、アーム12の回転方向(矢印b方向)において第1位置Pよりも上流側の原位置Poで待機し、かつ搬送装置40により第1位置Pに向かって搬送されるワークWが規定位置(第1位置Pより搬送方向上流側に設定された位置)に到達した時点で、アーム12が原位置Poから回転を開始するように制御する。これによって、アーム12の押込み動作と第2位置P側の押込部材31の動作とのタイミングを合わせることが容易になる。そのため、第1位置Pから第2位置P或いは第3位置PへのワークWの移送を正確に行うことができる。
【0046】
一実施形態では、コントローラ80は、エンコーダ50の検出値が入力されることで、各ハンガ44の搬送方向位置を把握する。また、一実施形態では、コントローラ80は、移送先側の処理機側に設けられたコントローラであって、回転スロット機52や搬送装置70を制御するコントローラを兼ねている。移送先側機器の制御を兼ねるコントローラ80が、アーム12を原位置Poに待機させ、ワークWが上記規定位置に到達したタイミングで、アーム12が原位置Poから押込み動作を開始するように制御することで、アーム12の押込み動作と第2位置P或いは第3位置P側のワーク受取装置の動作とのタイミングを合わせることが容易になる。
【0047】
一実施形態では、コントローラ80は、さらに、中継押込装置30の駆動部34を制御する。これによって、コントローラ80で、アーム12の動作、押込部材31の動作及び第3位置P側のワーク受取装置の動作を連携して制御できるため、第1位置Pからの静止部材28へのワークWの押込み、静止部材28からの第3位置PへのワークWの押込み及び移送先側のワーク受取装置のワーク受取りを支障なく行うことができる。
【0048】
一実施形態では、図1及び図2に示すように、アーム12、アーム12の回転中心(回転軸14)及びモータ18、及び減速機20等を収納する駆動ボックス16が、第1位置Pの下方に配置される。これによって、これら装置類の配置が容易になる。なお、装置構成上容認できる場合は、これら装置類を第1位置Pの上方に設けてもよい。
【0049】
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
【0050】
1)一つの態様に係るワーク移送装置(10(10A、10B、10C))は、鉛直方向に沿った基準面内で回転するアーム(12(12a、12b))と、前記アームに設けられ、移送元側の第1位置(P)にあるワーク(W)を前記アームの回転動作によって移送先側の第2位置(P)に向けて押し込むための押込部材(22)と、を備え、前記アームの回転中心(回転軸14)から前記押込部材(22)までの距離Rが、前記移送元側の前記第1位置(P)と前記回転中心(14)との間の鉛直方向の距離Hより小さい。
【0051】
このような構成によれば、回転するアームによってワークを移送先側の第2位置へ押し込むようにしているため、往復動式のように押込部材の戻り動作をなくすことができ、これによって、アームと後続するワークとの干渉をなくすことができる。また、副次的な効果として、回転式アームは戻り動作を伴わないため、往復動式より移送速度を向上できる。従って、ワークの移送効率を向上できる。さらに、アームの回転中心から押込部材までの距離Rと、移送元側の第1位置と回転中心との間の鉛直方向の距離Hとは、R<Hの関係にあるため、アームが移送元側で支持される支持部材と干渉せずに、支障なく移送動作を行うことができる。
【0052】
2)別な態様に係るワーク移送装置(10)は、1)に記載のワーク移送装置であって、前記アームの前記回転中心(14)は、平面視で前記第1位置(P)と前記第2位置(P)との間に位置している。
【0053】
このような構成によれば、第1位置と第2位置との間において、ワークに対する押込部材の押出し方向は水平方向に近づくので、第1位置から第2位置へ向かうワークの押出方向とワークに作用する押込部材の押出方向とがほぼ一致する。これによって、押込部材の押出力を効率良くワークに作用させることができる。
【0054】
3)さらに別な態様に係るワーク移送装置(10)は、1)又は2)に記載のワーク移送装置であって、前記距離Hに対する前記距離Rの比は、0.9<R/H<0.98を満たす。
【0055】
このような構成によれば、移送元側のワーク支持部材の支持位置に近い位置に押込部材の押込力を作用させることができるため、ワーク支持部材によるワーク支持位置を起点として押込部材の押込力によって発生する該起点回りのモーメントが小さくなる。そのため、ワークの姿勢を安定させながら移送できる。
【0056】
4)さらに別な態様に係るワーク移送装置(10)は、1)乃至3)の何れかに記載のワーク移送装置であって、前記アーム(12)に設けられ、前記ワーク(W)の姿勢を制御するためのガイド板(24)を備える。
【0057】
このような構成によれば、移送元側に設けられた搬送装置によって第1位置に搬送されたワークを上記ガイド板で受け止め、ワークの移送に適した姿勢に保持できるので、第2位置(P)への移送を確実に行うことができる。また、ガイド板はアームに取り付けられ、アーム及び押込部材と共に移動するため、前後のワークのじゃまにならない。
【0058】
5)さらに別な態様に係るワーク移送装置(10)は、4)に記載のワーク移送装置であって、前記ガイド板(24)に対して前記押込部材(22)が配置されているのと同じ側に、前記ガイド板(24)に少なくとも部分的に対向して配置されるガイド部材(26)を備える。
【0059】
このような構成によれば、上記ガイド部材を備えるため、押込み時にガイド板に接したワークがガイド板から離れる方向へ回り込むのを抑制できる。
【0060】
6)さらに別な態様に係るワーク移送装置(10)は、1)乃至5)の何れかに記載のワーク移送装置であって、前記アーム(12)は、前記回転中心(14)から周方向に複数本配置されている。
【0061】
このような構成によれば、アームが複数本あるため、アームの本数に比例してワークの単位時間当たりの移送数を増やすことができる。
【0062】
7)さらに別な態様に係るワーク移送装置(10)は、1)乃至6)の何れかに記載のワーク移送装置であって、前記移送元と前記移送先との間に設けられ、前記移送元から前記移送先に移送されるワーク(W)が通過可能な中継路(28a)を有する静止部材(28)を備え、前記距離Rが、前記静止部材(28)と前記回転中心(14)との間の鉛直方向の距離Lより小さい。
【0063】
このような構成によれば、移送元から移送先へのワークの移送を静止部材に形成された上記中継路を通して行うため、移送元側及び移送先側に夫々設けられるハンガのスロット長を長くしなくても、移送元と移送先との間の距離を確保できる。従って、押込み中のワークと後続するワークとの衝突を防止できる。また、押込部材の必要搬送方向長さは、ハンガのスロットを移動するワークの移動時間とワークの搬送速度との積によって決まるが、静止部材を備えるため、該移動時間は短縮される。従って、押込部材の搬送方向長さを短くできる。これによって、押込部材と後続するワークとの干渉を防止できる。また、アームの回転中心から押込部材までの距離Rが、静止部材とアームの回転中心との間の鉛直方向の距離Lより小さいため、アームと静止部材とは干渉しない。
【0064】
8)さらに別な態様に係るワーク移送装置(10)は、1)乃至7)の何れかに記載のワーク移送装置であって、前記アームは、前記第1位置(P)と前記第2位置(P)との間の角度(θ)範囲において、前記押込部材(22)による前記ワーク(W)の押込方向に該アーム(12)の移動方向が一致するように、一方向(b方向)にのみ回転するように構成される。
【0065】
このような構成によれば、アームが押込部材の押出し方向のみに回転し、第1位置側へ後戻りすることがないため、移送対象のワークに後続するワークとアームとが干渉することはない。
【0066】
9)さらに別な態様に係るワーク移送装置(10)は、1)乃至8)の何れかに記載のワーク移送装置であって、前記アーム(12)の回転を制御するためのコントローラ(80)を備え、前記コントローラ(80)は、前記アーム(12)が、前記アーム(12)の回転方向(b方向)において前記第1位置(P)よりも上流側の原位置(Po)で待機し、かつ搬送装置(40)により前記第1位置(P)に向かって搬送される前記ワーク(W)が規定位置に到達した時点で、前記原位置(P)から回転を開始するように制御する。
【0067】
このような構成によれば、アームがワークの押込み位置(第1位置)に到達する前に上記原位置で一時待機する動作を行い、ワークが上記規定位置に到達した時点を起点として、アームの押込み動作を開始させることで、アームの押込み動作と第2位置側のワーク受取装置との動作タイミングを合わせることが容易になる。これによって、第1位置から第2位置へのワークの移送を正確に行うことができる。
【0068】
10)さらに別な態様に係るワーク移送装置(10)は、1)乃至9)の何れかに記載のワーク移送装置であって、前記アーム(12)及び前記アーム(12)の前記回転中心(14)は、前記第1位置(P)の下方に配置される。
【0069】
このような構成によれば、アーム及びアームの駆動部及び制御部を第1位置の下方に配置するため、これら機器類の配置が容易になる。
【符号の説明】
【0070】
10(10A、10B、10C) ワーク移送装置
12(12a、12b) アーム
14 回転軸(回転中心)
16 駆動ボックス
18、48 モータ
20 減速機
22、31 押込部材
24 ガイド板
26 ガイド部材
28 静止部材
28a 中継路
30 中継押込装置
32 支軸
34 駆動部
34a ピストンピン
36 レバー
40、70 搬送装置
42、72 チェーン
44、56、74 ハンガ
45、57 スロット
46 スプロケット
50 エンコーダ
52 回転スロット機
54 回転軸
60 処理機
62 コンベア
64 ワーク把持具
80 コントローラ
第1位置
第2位置
W ワーク
W(R) 右脚
W(L) 左脚
s1 肉面
s2 皮面
Wf 後続ワーク
a 搬送方向
b 回転方向
t1、t2 軌跡
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C