(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】回路基板
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20240425BHJP
【FI】
H05K1/02 C
(21)【出願番号】P 2020177159
(22)【出願日】2020-10-22
【審査請求日】2023-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000190688
【氏名又は名称】新光電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】森 健一
【審査官】黒田 久美子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-121746(JP,A)
【文献】特開平7-235761(JP,A)
【文献】国際公開第2004/077630(WO,A1)
【文献】特開2007-154622(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/02
H05K 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品が実装される基板と、
前記基板の前記電子部品が実装される主面に設けられ、防湿剤が塗布される第1領域と、
前記主面に設けられ、前記防湿剤の塗布が禁止された第2領域と、
前記主面の前記第1領域と前記第2領域との間に形成された溝と、
を有し、
前記溝の両端は、前記基板の端面に達しており、
前記溝は、前記端面から最も離れた部分に、前記第1領域からはみ出た前記防湿剤を前記溝内に誘導する誘導部を有
し、
前記誘導部は、平面視で、前記溝の前記第1領域側の側壁面に形成され、前記側壁面が前記溝の内側に向かう方向に突出する突起を有することを特徴とする回路基板。
【請求項2】
前記誘導部は、前記溝内に誘導された前記防湿剤を貯留する第1貯留部を有することを特徴とする請求項
1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記溝は、
前記基板の前記端面から延びる2つの第1部分と、
前記2つの第1部分を繋ぎ、前記誘導部を含む第2部分と、
を有し、
前記2つの第1部分と前記第2部分との各接続部に、前記誘導部から前記第1部分に向かって流れる前記防湿剤を貯留する第2貯留部を有することを特徴とする請求項1
又は2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記溝の側壁面は、前記第1部分と前記第2貯留部との境界部分及び前記第2部分と前記第2貯留部との境界部分において曲面となっていることを特徴とする請求項
3に記載の回路基板。
【請求項5】
前記溝は、
前記基板の前記端面から延びる2つの第1部分と、
前記2つの第1部分を繋ぎ、前記誘導部を含む第2部分と、
を有し、
前記第1部分と前記第2部分との間で、前記溝の側壁面は、平面視で一方向に湾曲する曲面となっていることを特徴とする請求項1
又は2に記載の回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
ビス孔への防湿剤の塗布を避けるために、ビス孔の周囲に溝が形成された回路基板が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の溝が形成された回路基板においても、ビス孔等の塗布禁止領域に防湿剤が広がることがある。
【0005】
本開示は、塗布禁止領域への防湿剤の広がりを抑制することができる回路基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一形態によれば、電子部品が実装される基板と、前記基板の前記電子部品が実装される主面に設けられ、防湿剤が塗布される第1領域と、前記主面に設けられ、前記防湿剤の塗布が禁止された第2領域と、前記主面の前記第1領域と前記第2領域との間に形成された溝と、を有し、前記溝の両端は、前記基板の端面に達しており、前記溝は、前記端面から最も離れた部分に、前記第1領域からはみ出た前記防湿剤を前記溝内に誘導する誘導部を有し、前記誘導部は、平面視で、前記溝の前記第1領域側の側壁面に形成され、前記側壁面が前記溝の内側に向かう方向に突出する突起を有する回路基板が提供される。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、塗布禁止領域への防湿剤の広がりを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】参考例に係る回路基板の構成及び防湿剤の流れ方を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係る回路基板を示す上面図である。
【
図3】第1実施形態に係る回路基板における溝の構成を示す上面図である。
【
図4】第1実施形態に係る回路基板における溝の構成を示す断面図である。
【
図5】第1実施形態に係る回路基板における防湿剤の流れ方を示す図(その1)である。
【
図6】第1実施形態に係る回路基板における防湿剤の流れ方を示す図(その2)である。
【
図7】貯留部の近傍の好ましい形態を示す上面図である。
【
図8】第2実施形態に係る回路基板における溝の構成を示す上面図である。
【
図9】第3実施形態に係る回路基板における溝の構成を示す上面図である。
【
図10】第4実施形態に係る回路基板における溝の構成を示す上面図である。
【
図11】基板の角部に設けられる溝に適用された誘導部の一例を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願発明者は、従来の回路基板において、塗布禁止領域に防湿剤が流れ込む機構について鋭意検討を行った。この結果、溝に流れ込んだ防湿剤が溝から溢れ出ることがあることが明らかになった。ここで、参考例に基づいて、防湿剤が溝から溢れ出る機構について説明する。
図1は、参考例に係る回路基板の構成及び防湿剤の流れ方を示す図である。
図1(a)が参考例に係る回路基板の構成を示し、
図1(b)が参考例に係る回路基板における防湿剤の流れ方を示す。
【0010】
図1(a)に示すように、参考例に係る回路基板900は基板を有し、基板の主面941に、防湿剤が塗布される塗布領域910と、防湿剤の塗布が禁止された塗布禁止領域920とが設けられている。また、主面941の塗布領域910と塗布禁止領域920との間に溝930が形成されている。溝930は、平面視で塗布禁止領域920を囲むように形成されており、溝930の両端は基板の端面942に達している。塗布領域910には電子部品が実装される実装領域が設けられている。
【0011】
図1(b)に示すように、電子部品が実装領域に実装された後、防湿剤901が塗布領域910に塗布される。塗布された防湿剤901が過剰であると、防湿剤901は塗布領域910からはみ出す。そして、防湿剤901は溝930に到達し、溝930の縁に沿って広がる。その後、防湿剤901の流れを生じさせる圧力が大きな箇所から防湿剤901が溝930に流れ込む。
【0012】
従って、
図1(b)に示すように、端面942に平行な方向で塗布禁止領域920を間に挟んだ2か所において防湿剤901の流れを生じさせる圧力が大きくなっている場合には、塗布禁止領域920を間に挟んだ2か所から溝930に防湿剤901が流れ込む。そして、溝930に流れ込んだ防湿剤901の一部は端面942に向かって流れ(矢印943)、端面942から外部に排出されるが、他の一部は端面942とは逆方向に流れ(矢印944)、端面942から離れた位置で他方から流れてきた防湿剤901との衝突945が生じる。この結果、防湿剤901が溝930から溢れ出し、塗布禁止領域920に広がってしまう(矢印946)。
【0013】
本願発明者による鋭意検討の結果、このような機構で、防湿剤901が溝930から溢れ出し、塗布禁止領域920に防湿剤が流れ込むことが判明した。
【0014】
以下、実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。
【0015】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。第1実施形態は回路基板に関する。
図2は、第1実施形態に係る回路基板を示す上面図である。
図3は、第1実施形態に係る回路基板における溝の構成を示す上面図である。
図4は、第1実施形態に係る回路基板における溝の構成を示す断面図である。
図3は、第1実施形態に係る回路基板の一部を拡大して示す。また、
図4は、
図3中のIV-IV線に沿った断面図に相当する。
【0016】
図2~
図4に示すように、第1実施形態に係る回路基板100は、電子部品が実装される基板40を有する。例えば、基板40に種々の回路パターンが形成されている。基板40の電子部品が実装される主面41に、防湿剤が塗布される塗布領域10と、防湿剤の塗布が禁止された塗布禁止領域20とが設けられている。塗布禁止領域20は、例えばビス孔が設けられた領域、又はワイヤボンディング用のパッドが設けられた領域である。また、主面41の塗布領域10と塗布禁止領域20との間に溝30が形成されている。塗布領域10には電子部品が実装される実装領域11が設けられている。実装領域11は、例えば複数設けられている。塗布領域10は第1領域の一例であり、塗布禁止領域20は第2領域の一例である。
【0017】
溝30は、基板40の端面42から延びる2つの第1部分31と、これら2つの第1部分31を繋ぐ第2部分32とを有する。つまり、溝30の両端は基板40の端面42に達している。例えば、第1部分31は端面42に垂直な方向に延び、第2部分32は端面42に平行な方向に延びる。また、溝30は、平面視で塗布禁止領域20を囲むように形成されている。
【0018】
第2部分32の端面42から最も離れた部分に、複数の突起51が形成されている。突起51は、平面視で、溝30の塗布領域10側の側壁面に形成され、溝30の内側に向かう方向に突出する。突起51は、例えば、先端に近くづくほど幅が狭くなる平面形状を有する。例えば、平面視で突起51の先端の角度は180度未満であり、好ましくは90度以下であり、より好ましくは60度以下である。突起51が誘導部50に含まれる。誘導部50は、後述のように、塗布領域10からはみ出た防湿剤を溝30内に誘導する。内側とは、溝30からみて塗布禁止領域20の方向を指す。また、最も離れた部分とは、第2部分32の端面42から溝30の延在方向に沿って最も距離が離れた部分を含む領域を指す。
【0019】
2つの第1部分31と第2部分32との各接続部に、平面視で略円形の貯留部62が形成されている。貯留部62は、後述のように、誘導部50から第1部分31に向かって流れる防湿剤を貯留する。貯留部62は第2貯留部の一例である。貯留部62とは、溝30において平面視で幅広の領域を指し、貯留部62の平面形状は、例えば略円形状又は略矩形状である。溝30を流れる防湿剤は、貯留部62に流れ込むと、その時点でその圧力を一時的に弱め、溝30内に留まる。これにより、防湿剤が溝30から溢れ出すおそれを低下することができる。誘導部50付近及び溝30の角部(コーナー)において防湿剤の圧力が高まりやすいため、貯留部62は、これらの位置において特に効果を発揮する。
【0020】
ここで、第1実施形態に係る回路基板100における防湿剤の流れ方について説明する。
図5及び
図6は、第1実施形態に係る回路基板における防湿剤の流れ方を示す図である。
【0021】
回路基板100は実装領域11に電子部品が実装されて使用される。電子部品の実装後には、防湿剤101が塗布領域10に塗布される。塗布された防湿剤101が過剰であると、
図5(a)に示すように、防湿剤101は塗布領域10からはみ出し、突起51の上にも広がる。
【0022】
その後、はみ出し量が増加していくと、本実施形態では、突起51に向けて防湿剤101を流れさせる圧力が他の箇所よりも大きくなる。このため、
図5(b)に示すように、突起51の上に広がった防湿剤101は突起51の先端に大きな圧力を受けて、突起51の先端から溝30に流れ込む。
【0023】
突起51の先端から溝30に流れ込む防湿剤101の流れが生成されると、
図6(a)に示すように、防湿剤101は突起51の先端から優先的に溝30に流れ込み続けるようになり、溝30に流れ込んだ防湿剤101が第2部分32から貯留部62に向けて流れる(矢印43)。つまり、突起51が塗布領域10からはみ出た防湿剤を溝30内に誘導する誘導部50として機能する。
【0024】
図6(b)に示すように、誘導部50から貯留部62に向けて流れ出した防湿剤101は、貯留部62に一旦貯留され、その後、端面42に向かって流れ(矢印44)、端面42から外部に排出される。
【0025】
このように、本実施形態においては、溝30の第2部分32の端面42から最も離れた部分に、誘導部50として機能する突起51が形成されているため、第1部分31からはみ出した防湿剤101は優先的に誘導部50から溝30に流れ込む。従って、溝30内で、防湿剤101は、誘導部50から第1部分31を経て端面42に向かって一様に流れ、溝30内での防湿剤101の衝突が抑制される。このため、防湿剤101の衝突に伴う防湿剤101の溝30からの溢れ出しが抑制され、溝30に流れ込んだ防湿剤101は、塗布禁止領域20に広がることなく端面42から排出される。つまり、第1実施形態によれば、防湿剤101の塗布禁止領域20への広がりを抑制することができる。
【0026】
また、第1部分31が延びる方向と第2部分32が延びる方向とが直交しているため、貯留部62が設けられていない場合には、第2部分32を流れてきた防湿剤101は急激に進行方向を変更することとなる。このため、防湿剤101のはみ出し量が特に多い場合等には、これらの接続部において防湿剤101の圧力が一時的に大きくなり、防湿剤101が接続部から溢れ出すおそれがある。これに対し、本実施形態では、これらの接続部に貯留部62が設けられているため、進行方向の急激な変化が抑制され、圧力の上昇を緩和し、防湿剤101の溢れ出しを抑制することができる。
【0027】
なお、突起51の先端は尖っている必要はないが、先端の曲率半径はできるだけ小さいことが好ましい。防湿剤101を溝30内に流れ込みやすくするためである。
【0028】
また、
図7に示すように、溝30の側壁面は、第2部分32と貯留部62との境界部分において曲面64となっていることが好ましい。第2部分32から貯留部62に防湿剤101が流れ込む際に、溝30の側壁面への防湿剤101の圧力の集中を抑制するためである。同様に、溝30の側壁面は、第1部分31と貯留部62との境界部分において曲面63となっていることが好ましい。貯留部62から第1部分31に防湿剤101が流れ込む際に、溝30の側壁面への防湿剤101の圧力の集中を抑制するためである。
図7は、貯留部62の近傍の好ましい形態を示す上面図である。
【0029】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、誘導部50の構成の点で第1実施形態と相違する。
図8は、第2実施形態に係る回路基板における溝の構成を示す上面図である。
【0030】
第2実施形態に係る回路基板200では、
図8に示すように、第2部分32の端面42から最も離れた部分に、複数の突起51に代えて、複数の凹部52が形成されている。凹部52は、平面視で、溝30の塗布領域10側の側壁面に形成され、溝30の外側に向かう方向に窪む。そして、隣り合う凹部52の間に凸部53が形成されている。凸部53は、例えば、先端に近くづくほど幅が狭くなる平面形状を有する。例えば、平面視で凸部53の先端の角度は180度未満であり、好ましくは90度以下であり、より好ましくは60度以下である。凹部52及び凸部53が誘導部50に含まれる。外側とは、溝30からみて塗布領域10の方向を指す。
【0031】
他の構成は第1実施形態と同様である。
【0032】
第2実施形態においても、塗布された防湿剤101が過剰であると、塗布領域10からはみ出た防湿剤101は優先的に誘導部50から溝30に流れ込む。このため、第1実施形態と同様に、防湿剤101の塗布禁止領域20への広がりを抑制することができる。
【0033】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、誘導部50の構成の点で第2実施形態と相違する。
図9は、第3実施形態に係る回路基板における溝の構成を示す上面図である。
【0034】
第3実施形態に係る回路基板300では、
図9に示すように、複数の凹部52に連なる貯留部61が誘導部50に形成されている。貯留部61は防湿剤101を貯留することができる。貯留部61は第1貯留部の一例である。
【0035】
他の構成は第2実施形態と同様である。
【0036】
第3実施形態においても、塗布された防湿剤101が過剰であると、塗布領域10からはみ出た防湿剤101は優先的に誘導部50から溝30に流れ込む。このため、第1実施形態と同様に、防湿剤101の塗布禁止領域20への広がりを抑制することができる。
【0037】
また、溝30に流れ込んだ防湿剤101は一旦貯留部61に貯留され、その後、第2部分32を通じて貯留部62向かって流れる。このため、溝30に流れ込んだ防湿剤101の勢いが緩和され、第2部分32での防湿剤101の圧力の急激な上昇を抑制することができる。従って、溝30内をより安定して防湿剤101を流れやすくすることができる。
【0038】
また、第3実施形態では、他の実施形態と比較して、誘導部50が塗布領域10に近いため、より防湿剤101を溝30に誘導しやすい。この場合、
図9に示すように、誘導部50が塗布領域10に接していてもよい。
【0039】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、第1部分と第2部分との接続部の構成の点で第1実施形態と相違する。
図10は、第4実施形態に係る回路基板における溝の構成を示す上面図である。
【0040】
第4実施形態に係る回路基板400では、
図10に示すように、貯留部62が設けられておらず、第1部分31と第2部分32との接続部に、平面視で一方向に湾曲する湾曲接続部33が設けられている。湾曲接続部33において、溝30の側壁面は平面視で一方向に湾曲する曲面となっている。つまり、第1部分31と第2部分32との間で、溝30の側壁面は、平面視で一方向に湾曲する曲面となっている。
【0041】
他の構成は第1実施形態と同様である。
【0042】
第4実施形態においても、塗布された防湿剤101が過剰であると、塗布領域10からはみ出た防湿剤101は優先的に誘導部50から溝30に流れ込む。このため、第1実施形態と同様に、防湿剤101の塗布禁止領域20への広がりを抑制することができる。
【0043】
また、貯留部62が設けられていないが、湾曲接続部33が設けられているため、防湿剤101の圧力の集中を抑制することができる。
【0044】
なお、第3実施形態の貯留部61を第1実施形態に設けてもよく、第4実施形態の湾曲接続部33を第2、第3実施形態に設けてもよい。
【0045】
基板40の角部に設けられる塗布禁止領域20に対して、第1~第4実施形態の誘導部50を適用することもできる。
図11は、基板40の角部に設けられる溝30に適用された誘導部50の一例を示す上面図である。
【0046】
図11に示す例では、2つの端面42が互いに直交し、主面41に、一方の端面42に達するように1つの第1部分31が設けられ、他方の端面42に達するように1つの第1部分31が設けられ、これらを繋ぐように第2部分32が設けられている。そして、第1実施形態と同様に、第2部分32の端面42から最も離れた部分に、誘導部50の一例として複数の突起51が形成されている。2つの第1部分31と、第2部分32とを含む溝30は、角部に設けられる塗布禁止領域20を囲むように形成されている。
【0047】
このように、基板40の角部に設けられる溝30に誘導部50が形成されていることが好ましい。この誘導部50によっても、塗布禁止領域20への防湿剤101の広がりを抑制することができる。
【0048】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0049】
10:塗布領域
11:実装領域
20:塗布禁止領域
30:溝
31:第1部分
32:第2部分
33:湾曲接続部
40:基板
41:主面
42:端面
50:誘導部
51:突起
52:凹部
53:凸部
61、62:貯留部
63、64:曲面
100、200、300、400:回路基板
101:防湿剤