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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】研削方法
(51)【国際特許分類】
   B24B 7/04 20060101AFI20240430BHJP
   B24B 45/00 20060101ALI20240430BHJP
   B24B 49/16 20060101ALI20240430BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
B24B7/04 A
B24B45/00 C
B24B49/16
H01L21/304 631
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020150935
(22)【出願日】2020-09-09
(65)【公開番号】P2022045370
(43)【公開日】2022-03-22
【審査請求日】2023-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100206553
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 崇廣
(74)【代理人】
【識別番号】100189773
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 英哲
(74)【代理人】
【識別番号】100184055
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 貴之
(72)【発明者】
【氏名】須藤 雄二郎
(72)【発明者】
【氏名】原田 成規
(72)【発明者】
【氏名】藤村 聖
【審査官】亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-87748(JP,A)
【文献】特開2018-62048(JP,A)
【文献】特開2019-136806(JP,A)
【文献】米国特許第6336849(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 7/00 - 7/30
B24B 45/00
B24B 49/16
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、
該チャックテーブルの上方に配置されたスピンドルと、
該スピンドルの下端部に固定された第1ホイールマウントと、
該スピンドルの径方向において該スピンドルに対する位置が固定され、該第1ホイールマウントと共に回転可能であり、且つ、該スピンドルの長さ方向に沿って移動可能であり、該第1ホイールマウントの外周よりも外側に突出するフランジ部を有する、第2ホイールマウントと、
該第2ホイールマウントを該スピンドルの長さ方向に沿って移動させる移動機構と、
を備える研削装置を用いた研削方法であって、
該保持面を研削するための保持面研削用ホイールを、該第1ホイールマウント及び該第2ホイールマウントの一方に装着する保持面研削用ホイール装着ステップと、
該保持面で保持された該被加工物を研削するための被加工物研削用ホイールを、該第1ホイールマウント及び該第2ホイールマウントの他方に装着する被加工物研削用ホイール装着ステップと、
該第1ホイールマウント及び該第2ホイールマウントの該一方を相対的に下降させ、該保持面を該保持面研削用ホイールで研削する保持面研削ステップと、
該第1ホイールマウント及び該第2ホイールマウントの該他方を相対的に下降させ、該保持面で保持された該被加工物を該被加工物研削用ホイールで研削する被加工物研削ステップと、を備え、
該保持面研削ステップと、該被加工物研削ステップと、は選択的に行われることを特徴とする研削方法。
【請求項2】
該被加工物研削ステップの後に、該保持面研削ステップを行うことを特徴とする請求項1に記載の研削方法。
【請求項3】
該チャックテーブルは、テーブルベースの支持面で支持されており、
該保持面研削ステップの前と、該被加工物研削ステップの前と、の少なくともいずれかに、該支持面の傾きを調整する傾き調整ステップを更に備え、
該傾き調整ステップでは、
該保持面研削ステップにおける該保持面研削用ホイールへの負荷に比べて、該被加工物研削ステップにおける該被加工物研削用ホイールへの負荷が大きい場合は、該保持面研削ステップにおける該支持面の傾きに比べて、該被加工物研削ステップにおける該支持面の傾きを大きくし、
該保持面研削ステップにおける該保持面研削用ホイールへの負荷に比べて、該被加工物研削ステップにおける該被加工物研削用ホイールへの負荷が小さい場合は、該保持面研削ステップにおける該支持面の傾きに比べて、該被加工物研削ステップにおける該支持面の傾きを小さくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の研削方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つのホイールマウントを備える研削装置を用いて、チャックテーブルの保持面の研削と、保持面で保持された被加工物の研削と、を選択的に行う研削方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェーハ等の被加工物を研削する場合には、通常、研削装置が用いられる。研削装置は、円盤状のチャックテーブルを有する。チャックテーブルの上方には、研削ユニットが配置されている。研削ユニットは、研削装置の高さ方向に沿って配置された円柱状のスピンドルと、スピンドルの下端部に装着された研削ホイールと、を含む。
【0003】
被加工物の研削時には、チャックテーブルの保持面で被加工物を吸引保持した状態で、チャックテーブルを所定の方向に回転させる。更に、所定の方向に回転させた研削ホイールを所定の研削送り速度で下降させて、被加工物を研削する。被加工物の研削時には、微細な研削屑が発生する。
【0004】
研削屑は、チャックテーブルの保持面と、被加工物との隙間から、チャックテーブルのポーラス板内に入り込むことがある。研削屑が、保持面近傍よりも深い位置に入り込むと、保持面を洗浄しても研削屑を除去できなくなるので、通常、所定枚数の被加工物を研削した後、チャックテーブルの保持面の研削(所謂、セルフグラインド)が行われる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-94671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
セルフグラインド時には、通常、被加工物研削用の研削ホイールとは異なるセルフグラインド専用の研削ホイールが用いられる。それゆえ、セルフグラインド時には、被加工物研削用の研削ホイールを、セルフグラインド専用の研削ホイールに交換し、セルフグラインド後には、セルフグラインド専用の研削ホイールを、被加工物研削用の研削ホイールに再度交換する作業が必要になる。
【0007】
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、セルフグラインドのたびに生じるホイール交換の作業をなくすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、該チャックテーブルの上方に配置されたスピンドルと、該スピンドルの下端部に固定された第1ホイールマウントと、該スピンドルの径方向において該スピンドルに対する位置が固定され、該第1ホイールマウントと共に回転可能であり、且つ、該スピンドルの長さ方向に沿って移動可能であり、該第1ホイールマウントの外周よりも外側に突出するフランジ部を有する、第2ホイールマウントと、該第2ホイールマウントを該スピンドルの長さ方向に沿って移動させる移動機構と、を備える研削装置を用いた研削方法であって、該保持面を研削するための保持面研削用ホイールを、該第1ホイールマウント及び該第2ホイールマウントの一方に装着する保持面研削用ホイール装着ステップと、該保持面で保持された該被加工物を研削するための被加工物研削用ホイールを、該第1ホイールマウント及び該第2ホイールマウントの他方に装着する被加工物研削用ホイール装着ステップと、該第1ホイールマウント及び該第2ホイールマウントの該一方を相対的に下降させ、該保持面を該保持面研削用ホイールで研削する保持面研削ステップと、該第1ホイールマウント及び該第2ホイールマウントの該他方を相対的に下降させ、該保持面で保持された該被加工物を該被加工物研削用ホイールで研削する被加工物研削ステップと、を備え、該保持面研削ステップと、該被加工物研削ステップと、は選択的に行われる研削方法が提供される。
【0009】
好ましくは、該被加工物研削ステップの後に、該保持面研削ステップを行う。
【0010】
また、好ましくは、該チャックテーブルは、テーブルベースの支持面で支持されており、該研削方法は、該保持面研削ステップの前と、該被加工物研削ステップの前と、の少なくともいずれかに、該支持面の傾きを調整する傾き調整ステップを更に備え、該傾き調整ステップでは、該保持面研削ステップにおける該保持面研削用ホイールへの負荷に比べて、該被加工物研削ステップにおける該被加工物研削用ホイールへの負荷が大きい場合は、該保持面研削ステップにおける該支持面の傾きに比べて、該被加工物研削ステップにおける該支持面の傾きを大きくし、該保持面研削ステップにおける該保持面研削用ホイールへの負荷に比べて、該被加工物研削ステップにおける該被加工物研削用ホイールへの負荷が小さい場合は、該保持面研削ステップにおける該支持面の傾きに比べて、該被加工物研削ステップにおける該支持面の傾きを小さくする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様に係る研削方法では、保持面研削用ホイールと、被加工物研削用ホイールと、が装着された研削装置を用いて、保持面研削ステップと、被加工物研削ステップと、を選択的に行うので、セルフグラインドのたびに生じるホイール交換の作業をなくすことができる。
【0012】
また、保持面研削ステップを行う際にホイール交換を行わなくてよいので、保持面研削ステップを行う際のオペレータの手間が大幅に低減される。それゆえ、定期的なセルフグラインドを行い易くなる。保持面近傍の研削屑を定期的に除去することにより、チャックテーブルのポーラス板を良好な状態に維持し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】研削装置の斜視図である。
図2】研削装置等の一部断面側面図である。
図3】保持面研削ステップを示す図である。
図4図4(A)は第1の実施形態に係る研削方法を示すフロー図であり、図4(B)は第2の実施形態に係る研削方法を示すフロー図である。
図5】保持面研削ステップを示す図である。
図6】高負荷時の被加工物研削ステップを示す図である。
図7】低負荷時の被加工物研削ステップを示す図である。
図8図8(A)は第3の実施形態に係る研削方法を示すフロー図であり、図8(B)は第4の実施形態に係る研削方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1は、研削装置2の斜視図である。なお、以下の説明において、X軸方向(左右方向)と、Y軸方向(前後方向)と、Z軸方向(研削送り方向、上下方向、高さ方向)は、互いに直交する。
【0015】
研削装置2は、構成要素を支持又は収容する直方体状の基台4を備える。基台4の後方には、Z軸方向に沿って延びるコラム6が配置されている。コラム6の前面側には、Z軸方向に沿って配置された一対のガイドレール6aが固定されている。
【0016】
一対のガイドレール6aには、移動テーブル8がZ軸方向に沿って移動可能に装着されている。移動テーブル8の後面側には、ナット部(不図示)が設けられており、ナット部には、Z軸方向に沿って配置されたボールネジ10が、回転可能に連結されている。
【0017】
ボールネジ10の上端部には、モータ等の回転駆動源12が連結されている。回転駆動源12を動作させれば、移動テーブル8は、Z軸方向に沿って移動する。移動テーブル8には、固定部材14を介して研削ユニット16が固定されている。
【0018】
研削ユニット16は、円筒状のスピンドルハウジング18を有する。スピンドルハウジング18内には、円柱状のスピンドル20(図2参照)の一部が回転可能な態様で収容されている。図2は、研削装置2等の一部断面側面図である。
【0019】
図2に示す様に、スピンドル20の上端部20aには、モータ等の回転駆動源22の出力軸が連結されている。スピンドル20の下端部20bには、円盤状の第1ホイールマウント24の上面の中央部が固定されている。
【0020】
第1ホイールマウント24の下面側には、被加工物11を研削するための円環状の第1研削ホイール(被加工物研削用ホイール)26が、装着されている。第1研削ホイール26は、円環状の基台26aを含む。
【0021】
基台26aの下面側には、基台26aの周方向に沿って離散的に、複数の研削砥石26bが固定されている。なお、研削砥石26bのボンド材及び砥粒の材料、砥粒の粒度等は、被加工物11の種類に応じて適宜選択される。
【0022】
スピンドル20の上端部20aと、下端部20bとの間において、スピンドル20の外周側面には、エアシリンダ(移動機構)28が固定されている。それゆえ、スピンドル20が回転すると、エアシリンダ28も、スピンドル20と共に回転する。
【0023】
エアシリンダ28内には、環状のチャンバ30が形成されており、チャンバ30内には、環状のピストン32が挿入されている。チャンバ30の上部側には、第1エア供給路36aが形成されており、チャンバ30の下部側には、第2エア供給路36bが形成されている。
【0024】
第1エア供給路36a及び第2エア供給路36bには、エア供給源(不図示)が接続されている。第1エア供給路36aを介してチャンバ30にエアが供給されると、ピストン32は下降し(図3参照)、第2エア供給路36bを介してチャンバ30にエアが供給されると、ピストン32は上昇する(図2参照)。
【0025】
ピストン32の下面には、ピストン32の周方向に沿って離散的に、複数のピストンロッド34が固定されている。各ピストンロッド34の下端部には、略円筒状の第2ホイールマウント38の上面が固定されている。
【0026】
第2ホイールマウント38は、ピストンロッド34の下端部に固定される円筒状の凸部38aを含む。凸部38aの内側には、第1ホイールマウント24及び第1研削ホイール26を収容可能な凹部38bが形成されている。
【0027】
第2ホイールマウント38は、エアシリンダ28の動作により、Z軸方向(スピンドル20の長さ方向)に沿って移動する。但し、第2ホイールマウント38は、エアシリンダ28を介して、スピンドル20の径方向においてスピンドル20に対する位置が固定されている。
【0028】
スピンドル20が回転すると、第2ホイールマウント38は、第1ホイールマウント24と共に回転する。第2ホイールマウント38の凸部38aの下部の外側には、環状のフランジ部38cが形成されている。
【0029】
フランジ部38cは、第1ホイールマウント24の外周よりも外側に突出している第2ホイールマウント38の一部である。フランジ部38cの下面側には、後述する保持面42aを研削するための環状の第2研削ホイール(保持面研削用ホイール)40が装着されている。
【0030】
第2研削ホイール40は、セルフグラインド専用の研削ホイールである。第2研削ホイール40は、第1研削ホイール26よりも大きな径を有する。例えば、第1研削ホイール26の径が200mmである場合、第2研削ホイール40は、300mmである。
【0031】
第2研削ホイール40は、円環状の基台40aを含む。基台40aの下面側には、基台40aの周方向に沿って離散的に、複数の研削砥石40bが固定されている。
【0032】
研削砥石40bは、例えば、cBN(cubic boron nitride)製又はダイヤモンド製の砥粒を、ビトリファイドボンドで固定することで形成される。但し、ボンド材、砥粒の材料、砥粒の粒度等は、研削対象の種類に応じて適宜選択される。研削砥石40bの砥粒の粒度としては、例えば、#600が選択される。
【0033】
ピストン32を上昇させると(図2参照)、第1ホイールマウント24が第2ホイールマウント38に対して相対的に下降し、第1研削ホイール26の研削砥石26bは、第2研削ホイール40の研削砥石40bよりも下方に突出する。
【0034】
これに対して、ピストン32を下降させると(図3参照)、第2ホイールマウント38が第1ホイールマウント24に対して相対的に下降し、第1研削ホイール26は、凹部38bに収容される。このとき、第2研削ホイール40の研削砥石40bは、第1研削ホイール26の研削砥石26bよりも下方に突出する。
【0035】
ここで、図1に戻る。基台4の上部には凹部4aが形成されており、この凹部4aには、ボールネジ式のチャックテーブル移動機構(不図示)が配置されている。チャックテーブル移動機構は、Y軸方向に移動可能な移動板(不図示)を有する。
【0036】
移動板の上方には、モータ等の回転駆動源(不図示)が配置されている。この回転駆動源の出力軸は、Z軸方向に略平行に配置されており、出力軸の上端部には、円盤状のチャックテーブル42が連結されている。
【0037】
チャックテーブル42は、セラミックスで形成された円盤状の枠体44aを有する。枠体44aの上部には、円盤状の凹部が形成されており、この凹部には、多孔質セラミックスで形成された円盤状のポーラス板44bが固定されている。
【0038】
ポーラス板44bには、エジェクタ等の吸引源(不図示)に一端が連結された流路の他端が接続されている。吸引源を動作させると、ポーラス板44bの上面には負圧が伝達する。枠体44a及びポーラス板44bの上面は、略面一になっており、被加工物11(図2等参照)を吸引して保持する保持面42aを構成する。
【0039】
チャックテーブル42は、チャックテーブル移動機構の動作により、前方の着脱位置Aと、後方の研削位置Bと、の間で、Y軸方向に沿って移動する。研削位置Bに配置されたチャックテーブル42の上方には、研削ユニット16が設けられている。
【0040】
チャックテーブル42と、回転駆動源との間には、テーブルカバー46が配置されており、テーブルカバー46のY軸方向の両側には、蛇腹48が配置されている。チャックテーブル42の移動時には、蛇腹48が伸縮することで、テーブルカバー46もチャックテーブル42と共にY軸方向に移動する。
【0041】
着脱位置Aよりも前方における、基台4の前方端部には、オペレータが研削条件等を入力するための操作パネル50が設けられている。研削装置2は、入力された研削条件に従い、研削ユニット16等を動作させるための制御部52を有する。
【0042】
制御部52は、例えば、CPU(Central Processing Unit)に代表されるプロセッサ等の処理装置と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の主記憶装置と、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置と、を含むコンピュータによって構成されている。
【0043】
補助記憶装置には、所定のプログラムを含むソフトウェアが記憶されている。このソフトウェアに従い処理装置等を動作させることによって、制御部52の機能が実現される。次に、図2図3及び図4(A)を参照し、第1の実施形態に係る研削方法について説明する。なお、図4(A)は、第1の実施形態に係る研削方法を示すフロー図である。
【0044】
まず、図2に示す様に、第2研削ホイール40を、第2ホイールマウント38(第1ホイールマウント24及び第2ホイールマウント38の一方)に装着する(保持面研削用ホイール装着ステップS10)。
【0045】
次いで、第1研削ホイール26を、第1ホイールマウント24(第1ホイールマウント24及び該第2ホイールマウント38の他方)に装着する(被加工物研削用ホイール装着ステップS20)。
【0046】
次に、着脱位置Aに配置されたチャックテーブル42に、シリコン等の半導体で形成された円盤状の被加工物11の一面11a側を載置し、一面11a側を保持面42aで保持する。なお、一面11a側には、一面11aと略同径の樹脂製の保護シート(不図示)を貼り付けてもよく、貼り付けなくてもよい。
【0047】
被加工物11は、例えば、円柱状の炭化ケイ素(SiC)製のインゴットから切り出されたウェーハである。インゴットの上方からインゴット内部の所定深さにレーザービームの集光点を位置付けた状態で集光点を走査させると、集光点近傍で光吸収が生じ、分離の起点となる分離層がインゴット内に形成される。
【0048】
分離層を境に分離されたウェーハを、被加工物11とする場合、分離層を構成していた面が、一面11aとは反対側に位置する他面11bに対応する。なお、被加工物11は、炭化ケイ素に限定されず、シリコン(Si)、窒化ガリウム(GaN)等の材料で形成されていてもよい。
【0049】
被加工物11を保持したチャックテーブル42は、着脱位置Aから研削位置Bへ移動させられる。合わせて、ピストン32を上昇させて、第1研削ホイール26を相対的に下降させることで、研削砥石26bの下端を、研削砥石40bの下端よりも下方に位置付ける。
【0050】
次いで、第1ホイールマウント24(第1ホイールマウント24及び第2ホイールマウント38の他方)と、チャックテーブル42とを、所定の方向に回転させる。例えば、第1ホイールマウント24を約6000rpmで、チャックテーブル42を約300rpmで、同じ方向に回転させる。
【0051】
このとき、チャックテーブル42の近傍に配置された研削水供給ノズル(不図示)と、第1ホイールマウント24及び第1研削ホイール26に形成されている研削水供給路(不図示)と、の一方又は両方から、純水等の研削水を、加工点近傍に供給する。
【0052】
この状態で、研削ユニット16を所定の研削送り速度で研削送りしながら、被加工物11の他面11b側を第1研削ホイール26の研削砥石26bで研削する(被加工物研削ステップS30)(図2参照)。他面11bの研削により、被加工物11は所定の厚さに薄化される。
【0053】
その後、チャックテーブル42を着脱位置Aに戻し、研削後の被加工物11を保持面42aから搬出した後、新たな被加工物11を保持面42aで保持する。なお、被加工物研削ステップS30で研削する被加工物11の数は、1以上であれば、特定の数に限定されない。
【0054】
被加工物11の研削に伴い、ポーラス板44b内には、研削屑が入り込むことがあるので、被加工物研削ステップS30の後、保持面42aを第2研削ホイール40で研削する(保持面研削ステップS40)(図3参照)。
【0055】
図3は、保持面研削ステップS40を示す図である。保持面研削ステップS40を行うタイミングは、所定枚数の被加工物11の研削が終了したとき、被加工物11を研削した時間の合計が所定時間に達したとき等、オペレータにより適宜設定される。
【0056】
保持面研削ステップS40では、被加工物11を保持していないチャックテーブル42を着脱位置Aから研削位置Bへ移動させる。このとき、チャックテーブル42の回転軸が研削砥石40bの移動経路の直下に位置する様に、チャックテーブル42のY軸方向の位置を調整する。加えて、ピストン32を下降させて、第2研削ホイール40を相対的に下降させることで、研削砥石40bの下端を、研削砥石26bの下端よりも下方に位置付ける。
【0057】
次いで、第2ホイールマウント38(第1ホイールマウント24及び第2ホイールマウント38の一方)と、チャックテーブル42とを、所定の方向に回転させる。例えば、第2ホイールマウント38を約1000rpmで、チャックテーブル42を約10rpmで、同じ方向に回転させる。
【0058】
このとき、研削水供給ノズル(不図示)と、第2ホイールマウント38及び第2研削ホイール40に形成されている研削水供給路(不図示)と、の一方又は両方から、研削水を加工点近傍に供給する。
【0059】
この状態で、研削ユニット16を所定の研削送り速度で研削送りしながら、第2研削ホイール40の研削砥石40bで保持面42aを研削する。枠体44a及びポーラス板44bの各上面はそれぞれ、例えば、研削前の保持面42aから50μm以上100μm以下の所定厚さだけ研削される。
【0060】
本実施形態では、第1研削ホイール26及び第2研削ホイール40が装着された研削ユニット16を用いて、被加工物研削ステップS30と、保持面研削ステップS40とを、選択的に行う。それゆえ、従来の様に、保持面研削ステップS40(即ち、セルフグラインド)のたびに生じるホイール交換の作業をなくすことができる。
【0061】
また、保持面研削ステップS40を行う際のオペレータの手間が大幅に低減されるので、定期的なセルフグラインドを行い易くなる。それゆえ、保持面42a近傍の研削屑を定期的に除去することにより、ポーラス板44bを良好な状態に維持し易くなる。
【0062】
次に、第2の実施形態について説明する。図4(B)は、第2の実施形態に係る研削方法を示すフロー図である。第2の実施形態では、保持面研削ステップS40の後に、被加工物研削ステップS44(上述の被加工物研削ステップS30に対応する)を行う。
【0063】
これにより、研削屑の除去、保持面42aの形状の修正等が行われた保持面42aを用いて、被加工物11の研削を行うことができる。それゆえ、研削屑の除去、保持面42aの形状の修正等が行われていない保持面42aを用いる場合に比べて、研削精度を向上させることができる。
【0064】
次に、図5図6図7及び図8(A)を用いて、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、研削ユニット16への研削負荷に応じて、チャックテーブル42の傾きを変更する。
【0065】
まず、チャックテーブル42を支持する構造について説明する。図5に示す様に、チャックテーブル42の保持面42aは、外周から中央に進むにつれて僅かに突出する円錐形状である。
【0066】
なお、図5から図7では、図1から図3に比べて、円錐を誇張して示している。図1から図3に示すチャックテーブル42も、実際は、円錐形状を有するが、図1から図3では、説明を簡単にするために、円盤状のチャックテーブル42を示している。
【0067】
チャックテーブル42の回転軸42bは、第2研削ホイール40の直下に位置する保持面42aの一部の領域が、研削砥石40bの下面により規定される研削面40cと略平行になる様に、傾いている。但し、保持面42aの中央部分は、図5に示す第2研削ホイール40の直下に位置する保持面42aの一部の領域(中央部分を除く)よりも僅かに低い。
【0068】
チャックテーブル42の下部には、上述の回転駆動源54の出力軸が連結されている。チャックテーブル42の下方及び回転駆動源54の周りには、環状のベアリング56が設けられている。
【0069】
ベアリング56は、チャックテーブル42を回転可能に支持する。ベアリング56の下方及び回転駆動源54の周りには、回転駆動源54に対して回転しない態様で、環状の支持板58が配置されている。
【0070】
支持板58の下方及び回転駆動源54の周りには、回転駆動源54に対して回転しない態様で、環状のテーブルベース60が設けられている。支持板58の平坦な下面と、テーブルベース60の平坦な支持面60aと、の間には、複数の荷重測定器62が配置されている。
【0071】
つまり、チャックテーブル42は、ベアリング56、支持板58及び荷重測定器62を介して、支持面60aで支持されている。テーブルベース60の下面側には、傾き調整ユニット64が設けられている。
【0072】
傾き調整ユニット64は、テーブルベース60の周方向に沿って互いに離れる様にそれぞれ配置された、固定支持機構64a、第1可動支持機構64b、及び、第2可動支持機構64cを有する。
【0073】
固定支持機構64aは、所定長さの支柱(固定軸)を有する。当該支柱の上部は、テーブルベース60の下面に固定された上部支持体に固定されており、当該支柱の下部は、基台4に固定されている。
【0074】
第1可動支持機構64b及び第2可動支持機構64cの各々は、先端部に雄ネジが形成された支柱(可動軸)66を有する。支柱66の上端部は、テーブルベース60の下面に固定された上部支持体68に回転可能な態様で連結されている。
【0075】
上部支持体68は、ネジ穴を有するロッド等の金属製柱状部材であり、上部支持体68のネジ穴には、支柱66の雄ネジが回転可能な態様で連結されている。各支柱66の外周には、所定の外径を有するリング状のベアリング70が固定されている。
【0076】
ベアリング70の一部は、階段状の支持板72で支持されている。支柱66の下部には、支柱66を回転させるモータ74が連結されている。モータ74を動作させて支柱66を一方向に回転させることで、上部支持体68が上昇する。
【0077】
また、モータ74で支柱66を他方向に回転させることで、上部支持体68が下降する。この様に、上部支持体68を上昇又は下降させることで、支持面60aの傾き(即ち、チャックテーブル42の回転軸42bの傾き)が調整される。
【0078】
ところで、スピンドル20を回転させる回転駆動源22は、リード線(不図示)を介して、回転駆動源22へ電力を供給する電源部(不図示)に接続されている。リード線には、回転駆動源22へ供給される電流を測定するための電流計22aが設けられている。
【0079】
電流計22aを流れる電流は、研削ユニット16(第1研削ホイール26、第2研削ホイール40)への研削負荷に略比例して変化する。この研削負荷は、研削ホイール26,40の品種、被加工物11の種類、加工条件等に応じて変化する。
【0080】
研削負荷が大きい場合、電流計22aを流れる電流値が大きくなり、研削負荷が小さい場合、電流計22aを流れる電流値が小さくなる。例えば、図5に示す様に、保持面42aを研削するとき、電流計22aを流れる電流値C1は、比較的小さい略一定の値となる。
【0081】
このとき、支持面60aの傾きは、所定の角度に設定される。支持面60aは、回転軸42bに直交するので、本実施形態では、支持面60aの傾きを、Z軸に対する回転軸42bの傾きで表現する。
【0082】
電流値C1の場合、Z軸に対する回転軸42bの傾きαは、例えば、チャックテーブル42の径が200mmのとき、arcsin(20μm/200mm)=1×10-4[rad]に設定される。
【0083】
電流値C1及び傾きαは、オペレータからの入力等により、制御部52の補助記憶装置に予め記憶される。これに対して、被加工物11を研削するとき、研削ユニット16の研削負荷が、保持面42aを研削するときの研削負荷よりも大きくなることがある。
【0084】
保持面42aで保持された被加工物11の他面11b側のうち、保持面42aの外周部分に対応する他面11bの外周部分では、保持面42aの中心部分に対応する他面11bの中心部分に比べて、研削砥石により研削される体積が多い。それゆえ、被加工物11の研削負荷が大きいほど、研削される体積の多い他面11bの外周部分が研削され難くなる。
【0085】
従って、被加工物11の研削負荷が比較的大きい場合は、外周部分が適切に研削されるように、回転軸42bの傾きを大きくして、保持面42aの中心部分に対して、保持面42aの外周部分を上にする必要がある。
【0086】
そこで、被加工物11を研削するときに電流計22aを流れる電流値C2(図6参照)が、電流値C1よりも大きくなる(即ち、高負荷になる)場合、図6に示す様に、Z軸に対する回転軸42bの傾きを、傾きαよりも大きい傾きβとする。
【0087】
例えば、傾きβは、チャックテーブル42の径が200mmのとき、例えば、arcsin(25μm/200mm)=1.25×10-4[rad]に設定される。電流値C2及び傾きβは、オペレータからの入力等により、制御部52の補助記憶装置に予め記憶される。
【0088】
また、被加工物11を研削するとき、研削ユニット16の研削負荷が、保持面42aを研削するときの研削負荷よりも小さくなる(即ち、低負荷になる)ことがある。つまり、被加工物11を研削するときに電流計22aを流れる電流値C3(図7参照)は、電流値C1よりも小さくなることがある。
【0089】
この場合、図7に示す様に、Z軸に対する回転軸42bの傾きを、傾きαよりも小さい傾きγとする。傾きγは、チャックテーブル42の径が200mmの場合、例えば、arcsin(18μm/200mm)=0.9×10-4[rad]に設定される。電流値C3及び傾きγは、オペレータからの入力等により、制御部52の補助記憶装置に予め記憶される。
【0090】
なお、図5から図7と同様に、図1から図3のチャックテーブル42も、円錐形状を有し、図1から図3のチャックテーブル42の回転軸42bも、研削対象に応じて、適宜、傾きが調整される。
【0091】
次に、第3の実施形態に係る研削方法について説明する。図8(A)は、第3の実施形態に係る研削方法を示すフロー図である。第3の実施形態でも、まず、第1の実施形態と同様に、保持面研削用ホイール装着ステップS10及び被加工物研削用ホイール装着ステップS20を行う。
【0092】
次に、オペレータが、操作パネル50を介して制御部52に、被加工物11の径、種類等を入力し、合わせて、着脱位置Aに配置されたチャックテーブル42に被加工物11を載置する。
【0093】
制御部52は、予め記憶されている被加工物11の研削負荷に応じて、傾き調整ユニット64を制御することにより、被加工物研削ステップS30の前に、回転軸42bの傾き(支持面60aの傾き)を調整する(傾き調整ステップS22)。
【0094】
例えば、傾き調整ステップS22では、保持面研削ステップS40における研削ユニット16への負荷に比べて、被加工物研削ステップS30における研削ユニット16への負荷が大きい場合は、保持面研削ステップS40における回転軸42bの傾き(支持面60aの傾き)に比べて、被加工物研削ステップS30における回転軸42bの傾き(支持面60aの傾き)を大きくする。
【0095】
例えば、図6に示す様に、回転軸42bの傾きを傾きβ(>傾きα)とすると、保持面42aの外周部分は、保持面42aの中心部分に比べて、研削砥石26bの下面により規定される研削面26cに近くなる。図6は、高負荷時の被加工物研削ステップS30を示す図である。
【0096】
これに対して、保持面研削ステップS40における研削ユニット16への負荷に比べて、被加工物研削ステップS30における研削ユニット16への負荷が小さい場合は、保持面研削ステップS40における回転軸42bの傾き(支持面60aの傾き)に比べて、被加工物研削ステップS30における回転軸42bの傾き(支持面60aの傾き)を小さくする(図7参照)。
【0097】
例えば、図7に示す様に、回転軸42bの傾きを傾きγ(<傾きα)とすると、保持面42aの中心部分と、保持面42aの外周部分とを、研削面26cに対してより平行に近づけることができる。図7は、低負荷時の被加工物研削ステップS30を示す図である。
【0098】
図5に示すセルフグラインドの場合でも、保持面42aの外周部分の方を、保持面42aの中央部分よりも僅かに高くするが、図7に示す様に、保持面42aの一部を研削面26cに対してより平行にすることで、被加工物11の仕上がり厚さの精度を向上できる。
【0099】
本実施形態では、被加工物11の研削負荷に応じて、回転軸42bの傾きを自動的に調整できるので、被加工物11の外周部分と中心部分とで厚さが不均一になることを抑制できる。
【0100】
なお、被加工物研削ステップS30よりも前(例えば、保持面研削用ホイール装着ステップS10よりも前、又は、被加工物研削用ホイール装着ステップS20よりも前)に、回転軸42bの傾きが予め調整されている場合には、傾き調整ステップS22を省略してもよい。
【0101】
被加工物研削ステップS30の後、保持面研削ステップS40の前に、傾き調整ステップS32において、制御部52が、傾き調整ユニット64を制御することにより、回転軸42bの傾きを傾きαとする(図5参照)。そして、傾き調整ステップS32の後、保持面研削ステップS40を行う。図5は、保持面研削ステップS40を示す図である。
【0102】
次に、第4の実施形態について説明する。図8(B)は、第4の実施形態に係る研削方法を示すフロー図である。第4の実施形態では、保持面研削ステップS40の後に、被加工物研削ステップS44(上述の被加工物研削ステップS30に対応する)を行う。
【0103】
これにより、研削屑の除去、保持面42aの形状の修正等が行われた保持面42aを用いて、被加工物11の研削を行うことができる。それゆえ、研削屑の除去、保持面42aの形状の修正等が行われていない保持面42aを用いる場合に比べて、研削精度を向上させることができる。
【0104】
勿論、第4の実施形態でも、被加工物11の研削負荷に応じて、回転軸42bの傾きを自動的に調整できるので、被加工物11の外周部分と中心部分とで厚さが不均一になることを抑制できる。
【0105】
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。例えば、被加工物研削用ホイール装着ステップS20の後に、保持面研削用ホイール装着ステップS10を行うこともできる。
【0106】
また、第1ホイールマウント24に、第1ホイールマウント24の径に対応した第2研削ホイール(保持面研削用ホイール)40を装着し、第2ホイールマウント38に、第2ホイールマウント38の径に対応した第1研削ホイール(被加工物研削用ホイール)26を装着することもできる。
【符号の説明】
【0107】
2:研削装置、4:基台、4a:凹部、6:コラム、6a:ガイドレール
8:移動テーブル、10:ボールネジ
11:被加工物、11a:一面、11b:他面
12:回転駆動源、14:固定部材、16:研削ユニット
18:スピンドルハウジング、20:スピンドル、20a:上端部、20b:下端部
22:回転駆動源、22a:電流計
24:第1ホイールマウント
26:第1研削ホイール、26a:基台、26b:研削砥石、26c:研削面
28:エアシリンダ、30:チャンバ、32:ピストン、34:ピストンロッド
36a:第1エア供給路、36b:第2エア供給路
38:第2ホイールマウント、38a:凸部、38b:凹部、38c:フランジ部
40:第2研削ホイール、40a:基台、40b:研削砥石、40c:研削面
42:チャックテーブル、42a:保持面、42b:回転軸
44a:枠体、44b:ポーラス板
46:テーブルカバー、48:蛇腹、50:操作パネル、52:制御部
54:回転駆動源、56:ベアリング、58:支持板
60:テーブルベース、60a:支持面、62:荷重測定器
64:傾き調整ユニット
64a:固定支持機構、64b:第1可動支持機構、64c:第2可動支持機構
66:支柱、68:上部支持体、70:ベアリング、72:支持板、74:モータ
A:着脱位置、B:研削位置
C1,C2,C3:電流値
α,β,γ:傾き
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8