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特許7480127プロセスチャンバ内の流れの均一性を高めるための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】プロセスチャンバ内の流れの均一性を高めるための装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20240430BHJP
【FI】
H01L21/31 D
H01L21/31 C
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021514595
(86)(22)【出願日】2019-09-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 US2019051304
(87)【国際公開番号】W WO2020056412
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】62/731,950
(32)【優先日】2018-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/569,593
(32)【優先日】2019-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ラマリンガム ジョシリンガム
(72)【発明者】
【氏名】サヴァンダイアー キランクマール ニーラサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン フーホン
(72)【発明者】
【氏名】ジョハンソン ウィリアム
【審査官】船越 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-075974(JP,A)
【文献】特開2014-196563(JP,A)
【文献】特表2017-506437(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0272211(US,A1)
【文献】国際公開第2009/075544(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスチャンバ内のガス流を制御するためのシュラウドであって、
上端および下端を有する閉鎖壁本体であり、前記下端において前記シュラウドの第1の開口部および前記上端において前記シュラウドの第2の開口部を画定し、前記第2の開口部が前記第1の開口部からオフセットされている、閉鎖壁本体と、
前記第1の開口部の上方の位置で前記閉鎖壁本体の前記上端の一部の上に配置されて、前記閉鎖壁本体の前記上端の残りの部分とともに前記第2の開口部を画定する頂部壁と、を備え、前記シュラウドが、ガス流を前記第2の開口部から前記第1の開口部に迂回させるように構成されており、
前記閉鎖壁本体が、
環状形状を有し、前記シュラウドの前記第1の開口部を画定する第1の本体と、
前記第1の本体の頂部に配置され、前記第1の開口部を覆う第2の本体と、
前記第1の本体または前記第2の本体のうちの少なくとも1つに結合された第3の本体であって、前記第3の本体および前記第2の本体が前記シュラウドの前記第2の開口部を画定する、第3の本体と、
を備える、シュラウド。
【請求項2】
前記第2の本体が、前記頂部壁を画定する平面と、前記平面の両側から延在する側壁と、を含む、請求項に記載のシュラウド。
【請求項3】
前記第2の本体が、前記平面の反対側の端部において前記第2の本体の前記側壁から延在するタブを含む、請求項に記載のシュラウド。
【請求項4】
前記第3の本体が、内面および外面を有する壁と、前記壁の前記外面から離れるように延在するリップと、を含む、請求項に記載のシュラウド。
【請求項5】
前記第1の本体が、第1の部分および第2の部分を含み、前記第2の部分が前記第1の部分から隆起している、請求項に記載のシュラウド。
【請求項6】
前記第1の本体の前記第2の部分が前記第2の本体に結合されている、請求項に記載のシュラウド。
【請求項7】
前記平面が、第1の湾曲した縁部と第2の湾曲した縁部とを接続する一対の線形縁部によって画定されている、請求項2又は3のいずれか1項に記載のシュラウド。
【請求項8】
前記第1の開口部が実質的に円形形状を有する、請求項1~のいずれか1項に記載のシュラウド。
【請求項9】
プロセスチャンバであって、
基板を支持する基板支持体と、
前記基板支持体の周りに配置されたプロセスシールドと、
前記プロセスチャンバからの非対称ポンピングを提供する位置で前記プロセスチャンバの下方部分に配置されたポンプポートと、
前記基板支持体と前記ポンプポートとの間に配置されたシュラウドであり、下端に第1の開口部および上端に第2の開口部を含み、前記第2の開口部が前記第1の開口部からオフセットされているシュラウドと、を備え、前記シュラウドが、前記シュラウドを通るガス流を、前記第2の開口部および前記第1の開口部を通って前記ポンプポートに向けて導くように構成されており、
前記シュラウドが、第1の本体、第2の本体、および第3の本体を含み、前記第3の本体が前記プロセスチャンバの底部壁に固定されている、プロセスチャンバ。
【請求項10】
前記シュラウド内に配置されたフープリフトをさらに備える、請求項に記載のプロセスチャンバ。
【請求項11】
前記フープリフトがリフトピンを含む、請求項10に記載のプロセスチャンバ。
【請求項12】
前記プロセスシールドが上方部分および下方部分を含み、前記下方部分が複数の開口部を有する、請求項11のいずれか1項に記載のプロセスチャンバ。
【請求項13】
前記複数の開口部が楕円形状を有する、請求項12に記載のプロセスチャンバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、半導体処理に関し、より詳細には、基板を処理するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの限界寸法が縮小し続けるにつれて、半導体基板を均一に処理することができる半導体プロセス装置の必要性が高まっている。そのような必要性が生じ得る一例は、プロセスチャンバ内に配置された基板の表面に近接するプロセスガスの流れを制御する場合である。本発明者らは、単一のポンプを利用してプロセスチャンバの側面からプロセスガスを排気する従来のプロセスチャンバにおいて、プロセスチャンバ内のプロセスガスの不均一な流れに少なくとも部分的に起因すると考えられるプロセスの不均一性(例えば、エッチングチャンバ内の不均一なエッチング速度、プロセス材料の不均一な堆積)が存在することに気づいた。また、本発明者らは、プロセスチャンバ内のプロセスガスの不均一な流れが、プロセスシールド上に厚い堆積をもたらし、さらなるプロセスの不均一性を引き起こす可能性があることに気づいた。
【0003】
したがって、本発明者らは、基板を処理するための改善された装置を提供した。
【発明の概要】
【0004】
基板を処理するための方法および装置が本明細書で提供される。一部の実施形態では、プロセスチャンバ内のガス流を制御するためのシュラウドは、上端および下端を有する閉鎖壁本体であって、下端においてシュラウドの第1の開口部および上端においてシュラウドの第2の開口部を画定し、第2の開口部が第1の開口部からオフセットされている、閉鎖壁本体と、第1の開口部の上方の位置で閉鎖壁本体の上端の一部の上に配置されて、閉鎖壁本体の上端の残りの部分とともに第2の開口部を画定する頂部壁とを含み、シュラウドが、ガス流を第2の開口部から第1の開口部に迂回させるように構成されている。
【0005】
一部の実施形態では、プロセスチャンバ内のガス流を制御するためのシュラウドは、第1の開口部を画定し、下端および上端を有する第1の閉鎖壁と、第1の閉鎖壁を取り囲む第2の閉鎖壁であって、第1の閉鎖壁の下端と同一平面上にある下端および第1の閉鎖壁の上端よりも高い上端を有する、第2の閉鎖壁と、第1の開口部の上方の位置で第2の閉鎖壁の上端の一部の上に配置されて、第2の閉鎖壁の上端の残りの部分とともに、第1の開口部からオフセットされた第2の開口部を画定する頂部壁と、を含む。
【0006】
一部の実施形態では、プロセスチャンバは、基板を支持するための基板支持体と、基板支持体の周りに配置されたプロセスシールドと、プロセスチャンバからの非対称ポンピングを提供する位置でプロセスチャンバの下方部分に配置されたポンプポートと、基板支持体とポンプポートとの間に配置されたシュラウドであって、下端に第1の開口部および上端に第2の開口部を含み、第2の開口部が第1の開口部からオフセットされている、シュラウドとを含み、シュラウドは、シュラウドを通るガス流を、第2の開口部および第1の開口部を通ってポンプポートに向けて導くように構成されている。
【0007】
本開示の他のおよびさらなる実施形態を以下に説明する。
【0008】
上で簡単に要約され、以下でより詳細に論じる本開示の実施形態は、添付の図面に表される本開示の例示的な実施形態を参照することによって理解することができる。しかしながら、添付の図面は、本開示の一部の実施形態を示しており、したがって、本開示が他の等しく効果的な実施形態を認めることができるため、範囲を限定していると考えられるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の少なくとも一部の実施形態によるプロセスチャンバの概略側面図である。
図2】本開示の少なくとも一部の実施形態による、プロセスチャンバ内に配置されたシュラウドの部分的な上部等角図である。
図3】本開示の少なくとも一部の実施形態による、プロセスチャンバ内に配置されたシュラウドの上部平面図である。
図4A】本開示の少なくとも一部の実施形態による、図3のシュラウドの構成要素の図である。
図4B】本開示の少なくとも一部の実施形態による、図3のシュラウドの構成要素の図である。
図4C】本開示の少なくとも一部の実施形態による、図3のシュラウドの構成要素の図である。
図4D】本開示の少なくとも一部の実施形態による、図3のシュラウドの構成要素の図である。
図5】本開示の少なくとも一部の実施形態による、図3のシュラウドの部分断面側面図である。
図6A】本開示の少なくとも一部の実施形態によるプロセスシールドの側面図である。
図6B】本開示の少なくとも一部の実施形態による、図6Aのプロセスシールドの一部の断面側面図である。
図7】本開示の一部の実施形態によるプロセスチャンバの概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を容易にするために、各図に共通の同一の要素を指定するために、可能な場合は、同一の参照数字が使用された。図は、縮尺通りには描かれておらず、明瞭にするために簡略化されることがある。一実施形態の要素および特徴は、さらに詳説することなく他の実施形態に有益に組み込まれることがある。
【0011】
本開示の実施形態は、プロセスガスを除去するための改善された排気システムを有する基板を処理するための装置(例えば、プロセスチャンバ)を提供する。改善された排気システムは、装置内に配置された基板の表面に近接するガスのより均一な流れを提供することを容易にする。基板の表面に近接するガスのそのような均一な流れは、基板のより均一な処理を容易にすることができる。
【0012】
例えば、図1および図7は、本開示の一部の実施形態による、本明細書に記載の方法を実行するのに適したプロセスチャンバの概略側面図を示す。プロセスチャンバの具体的な構成は、例示的なものであり、他の構成を有するプロセスチャンバもまた、本明細書で提供される教示による修正に利益を与えることができる。適切なプロセスチャンバの例としては、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアルズ社から市販されているENDURA(登録商標)系列のPVD処理チャンバのいずれかが挙げられる。アプライドマテリアルズ社または他の製造業者からの他の処理チャンバもまた、本明細書に開示される本発明の装置および方法から恩恵を受けることができる。
【0013】
図1に示すように、PVDプロセスを実行するためのプロセスチャンバ100は、チャンバ本体152を含む。チャンバ本体152は、一般に、頂部壁102(またはリッド)、底部壁104、および頂部壁102を底部壁104に接続する側壁106を含む。頂部壁102、底部壁104、および側壁106は、内部容積122を画定する。底部壁104は、内部容積122に面する側に床162を含む。一部の実施形態では、チャンバ本体152は、側壁106から半径方向内側に延在するアダプタ112を含む。アダプタ112は、側壁106の一部であってもよく、または別個の構成要素であってもよい。一部の実施形態では、アダプタ112は、プロセスシールドの一部であってもよい。頂部壁102は、アダプタ112を介して側壁106に結合されていてもよい。一部の実施形態では、アダプタ112と頂部壁102との間にシールリング114を配置して、(例えば、内部容積122内の真空圧による処理中に)アダプタ112と頂部壁102との間の流体の流入または流出を防止することができる。頂部壁102は、一般に、例えば、ターゲット110の保守または交換を容易にするために、側壁106から取り外し可能である。チャンバ本体152は、接地154への結合を介して接地されていてもよい。頂部壁102は、電気的に浮遊していてもよく、または接地されていてもよい。
【0014】
ポンプポート120は、プロセスチャンバ100からの非対称ポンピングを提供する位置でプロセスチャンバ100の下方部分に配置されている。図1に示すように、ポンプポート120は、底部壁104の開口部に配置されている。一部の実施形態では、ターボポンプまたは極低温ポンプなどのポンプ118がポンプポート120に結合されている。ポンプ118は、真空を維持するなど、チャンバ本体152内の圧力を調整するように構成されている。一部の実施形態では、ポンプ118は、堆積プロセス中に内部容積122に導入されたガスを排出するように構成されている。一部の実施形態では、ポンプ118は、堆積プロセス中に形成されたガスを排出するように構成されている。
【0015】
基板支持体124は、内部容積122内に配置されている。一部の実施形態では、基板支持体124は、シャフト126およびペデスタル128を含む。シャフト126は、例えば、流体、冷却剤、動力などをペデスタル128に提供するための導管を含むことができる。ペデスタル128は、処理のために基板130(200mm、300mmなどのウエハまたは何らかの他のフォームファクタを有する基板など)を受けるように構成された上面134を有する。基板支持体124は、基板130の中心がプロセスチャンバ100(または以下で論じる処理容積156)の中心軸と整列するように、基板130を支持するように構成されている。
【0016】
基板支持体124は、1つまたは複数のマッチングネットワーク(1つのマッチングネットワーク132が示されている)を介して1つまたは複数のバイアス電源(1つの電源116が示されている)に結合されている。一部の実施形態では、電源116は、基板130にACバイアスまたはDCバイアスを誘導するように構成されている。一部の実施形態では、バイアス電源は、DCまたはパルスDC電源であってもよい。
【0017】
ターゲット110は、チャンバ本体152の内部容積122内に配置されている。ターゲット110は、基板支持体124に対向して配置されている。例えば、ターゲット110は、頂部壁102に結合されていてもよい。プロセスチャンバ100は、ターゲット110に結合された電源108および関連付けられたマグネトロン170を含む。電源108は、プラズマ158を形成するために、ターゲット110にエネルギーを供給するように構成されている。ターゲット110は、スパッタリング中に基板130上に堆積させるソース材料を含む。一部の実施形態では、ソース材料は、金属、金属酸化物、金属合金などであってもよい。一部の実施形態では、ターゲット110は、電源108がバッキング板を介してターゲット110に結合され得るように、導電性材料を含むバッキング板を含むことができる。
【0018】
上方部分140および下方部分142を有するプロセスシールド138は、内部容積122内に配置されている。一部の実施形態では、プロセスシールド138は、円筒形本体を有する。一部の実施形態では、プロセスシールド138は、一体型の金属本体を含む。一部の実施形態では、プロセスシールド138は、アダプタ112を含む一体型の本体を含む。下方部分142は、基板支持体124を取り囲む。一部の実施形態では、上方部分140は、ターゲット110の周りに配置され、ターゲット110から離間されて、プロセスシールド138の上方部分140とターゲット110との間に間隙150を形成する。プロセスシールド138、ターゲット110、および基板支持体は、内部容積122内に処理容積156を画定する。ガス入り口は、1種または複数のプロセスガスを処理容積156に流すように構成されている。一部の実施形態では、プロセスガスは反応性である。一部の実施形態では、プロセスガスは、アルゴン(Ar)、窒素(N)などの不活性ガスである。ガス入り口は、1つまたは複数のガス入り口を含むことができる。一部の実施形態では、ガス入り口は、プロセスチャンバ100の外部の供給源から処理容積156にガスを均一に分配するように構成されている。
【0019】
シュラウド160は、基板支持体124とポンプポート120との間のプロセスチャンバ100の下方部分に配置されている。シュラウド160は、上端および下端を有する閉鎖壁本体であって、第1の開口部および第2の開口部を含む、閉鎖壁本体を備える(以下で論じる)。シュラウド160は、シュラウド160を通るガス流をポンプポート120に向けて導くように構成されている。一部の実施形態では、シュラウド160は、ステンレス鋼などの有益な反射特性を有する金属で作られている。
【0020】
図2は、本開示の少なくとも一部の実施形態による、プロセスチャンバ内に配置されたシュラウドの部分的な上部等角図を示す。一部の実施形態では、シュラウド202は、プロセスチャンバ100の床162に結合されている。支持リング208は、床162に結合されている。支持リング208は、基板支持体124のための床162の開口部と同心の開口部212を有する。シュラウド202は、第1の開口部204および第2の開口部206を含む。一部の実施形態では、第1の開口部204は、実質的に円形形状を有する。
【0021】
一部の実施形態では、シュラウド202の閉鎖壁本体は、第1の本体210、第2の本体220、および第3の本体230を含む。一部の実施形態では、第1の本体210、第2の本体220、および第3の本体230は、一緒に結合することができる別個の構成要素である。一部の実施形態では、第1の本体210、第2の本体220、および第3の本体230は、一体型の材料から形成された1つの構成要素である。一部の実施形態では、第1の本体210、第2の本体220、および第3の本体230のうちの少なくとも2つは、一体型の材料から形成された1つの構成要素である。例えば、一部の実施形態では、第1の本体210および第2の本体220が一体型の材料から形成され、第3の本体230に結合されている。
【0022】
第1の本体210は、環状形状を有し、第1の開口部204を画定する。一部の実施形態では、第1の本体210は、第1の部分218および第2の部分222を含む。第1の部分218および第2の部分222は、床162に面する側(すなわち、第1の本体210の下端)において同一平面上にある。第1の部分218は、床162とは反対向きの第1の本体210の側(すなわち、第1の本体210の上端)において、第2の部分222よりも低い。第1の本体210は、ポンプポート120の周りに配置されている。
【0023】
第2の本体220は、第1の本体210の頂部に配置され、第1の開口部204を覆う。一部の実施形態では、第2の本体220は、第1の本体210の第2の部分222に結合されている。第3の本体230は、第1の本体210に結合されている。一部の実施形態では、第3の本体230および第2の本体220は、シュラウド202の第2の開口部206を画定する。シュラウド202は、ガス流を第2の開口部206から第1の開口部204に迂回させるように構成されている。
【0024】
一部の実施形態では、フープリフト216がモータ、アクチュエータなどのリフト機構228に結合されている。フープリフト216は、第3の本体230内に嵌合するようにサイズ調整されたリング部分226を含む。一部の実施形態では、リング部分226と第3の本体230との間には間隙232が存在する。一部の実施形態では、間隙232は、約0.1インチ~約0.25インチである。一部の実施形態では、フープリフト216は、リング部分226から半径方向内側に延在する複数のタブ224を含む。複数のタブ224は、リフトピン(以下で論じる)を収容するための開口部を含む。フープリフト216は、リング部分226から半径方向外側に延在するリップを含むことができる。一部の実施形態では、リップは、第3の本体230に上張り(overlay)されている。リフト機構228は、フープリフト216を昇降させて基板130を昇降させるように構成されている。一部の実施形態では、フープリフト216は、第3の本体230および第2の本体220とともに、第2の開口部206を画定する。
【0025】
図3は、本開示の少なくとも一部の実施形態による、プロセスチャンバ内に配置されたシュラウドの上部平面図を示す。一部の実施形態では、シュラウド302は、プロセスチャンバ100の床162に結合されている。シュラウド302は、第1の開口部304および第2の開口部306を含む。一部の実施形態では、シュラウド202は、第1の本体310、第2の本体320、および第3の本体330を含む。
【0026】
図4A図4Dは、本開示の少なくとも一部の実施形態による、図3のシュラウドの構成要素の様々な図を示す。図4Dは、本開示の一部の実施形態による第1の本体310を示す。第1の本体310は、環状形状を有し、第1の開口部304を画定する。一部の実施形態では、第1の本体310は、第1の部分318および第2の部分322を含む。第1の部分318および第2の部分322は、床162に面する下側404において同一平面上にある。第2の部分322は、床162とは反対向きの第1の本体210の上側406において第1の部分318よりも高い。第1の部分318は、上面412を有する。第2の部分322は、上面410を有する。一部の実施形態では、上面410は、締め具を受け入れることができる1つまたは複数の孔408を含む。一部の実施形態では、第1の本体310は、底部部分480(図4Dに示される点線よりも下)および頂部部分470(図4Dに示される点線よりも上)を含む。
【0027】
図4Bは、本開示の一部の実施形態による第2の本体320を示す。第2の本体320は、平面414と、平面414の両側から下向きに延在する側壁416と、を含む。一部の実施形態では、平面414は、第1の湾曲した縁部422と第2の湾曲した縁部424とを接続する一対の線形縁部426、428によって画定される。一部の実施形態では、側壁416は、一対の線形縁部426、428から延在する。側壁416は、内面418および外面420を含む。一部の実施形態では、タブ430が平面414の反対側の端部で、各側壁416の外面420から延在する。一部の実施形態では、第1の湾曲した縁部422は、側壁416から離れるように延在する。一部の実施形態では、第2の湾曲した縁部424は、第1の湾曲した縁部422に向かって延在する。シュラウド302がプロセスチャンバ100内に設置されると、第2の湾曲した縁部424の形状は、有利には、シュラウド302が設置されていないプロセスチャンバ100内のガス流の速度と同様の速度でガスをプロセスチャンバ100から圧送することを可能にするガス流のための開口部を提供する。
【0028】
図4Cは、本開示の一部の実施形態による第3の本体330を示す。図示するように、第3の本体330は、内面456および外面454を有する壁450を含む。第3の本体330は、壁450の外面454の下端から離れるように延在するリップ452を含む。一部の実施形態では、リップ452は、第3の本体330を床162に取り付けるための1つまたは複数の取り付け孔458を含む。一部の実施形態では、リップは、第3の本体330を第2の本体320のタブ430に結合するように構成された一対の孔460を含む。一部の実施形態では、第3の本体330は、開ループ形状を有する。
【0029】
図4Aに示すように、第2の本体320は、第1の本体310の頂部に配置され、第1の開口部304を覆う。一部の実施形態では、第2の本体320は、孔408を介して第1の本体310の第2の部分322に結合されている。一部の実施形態では、第3の本体330は、第1の本体310に結合されている。一部の実施形態では、第1の本体310、第2の本体320、および第3の本体330は、下端において同一平面上にある。一部の実施形態では、第3の本体330および第2の本体320は、シュラウド302の第2の開口部306を画定する。一部の実施形態では、第2の開口部206は、シュラウド302内に配置されたフープリフト316の中央開口部350によってさらに画定される。シュラウド302は、ガス流を第2の開口部306から第1の開口部304に迂回させるように構成されている。
【0030】
一部の実施形態では、シュラウド302は、第1の閉鎖壁、第2の閉鎖壁、および頂部壁を含む。一部の実施形態では、第1の閉鎖壁は、第1の本体310の底部部分480の半径方向内側部分によって画定されている。第1の閉鎖壁は、第1の開口部304を画定し、下端および上端を有する。一部の実施形態では、第2の閉鎖壁は、第2の本体320、第3の本体330、頂部部分470、および第1の本体310の半径方向外側部分によって画定されている。一部の実施形態では、第2の閉鎖壁は、第1の閉鎖壁を取り囲み、第2の閉鎖壁は、第1の閉鎖壁の下端と同一平面上にある下端と、第1の閉鎖壁の上端よりも高い上端と、を有する。一部の実施形態では、頂部壁(すなわち、平面414)は、第2の閉鎖壁の上端の一部の上に配置されている。一部の実施形態では、頂部壁は、第1の開口部304の上方の位置に配置されて、第2の閉鎖壁の上端の残りの部分とともに、第1の開口部304からオフセットされた第2の開口部306を画定する。
【0031】
図5は、本開示の少なくとも一部の実施形態による、図3のシュラウドの部分断面側面図を示す。一部の実施形態では、フープリフト316は、リフト機構228と同様のリフト機構528に結合されている。一部の実施形態では、フープリフト316は、第3の本体330内に嵌合するようにサイズ調整されている。一部の実施形態では、フープリフト316の外面326と第3の本体330との間に間隙332が存在する。一部の実施形態では、間隙332は、約0.1インチ~約0.25インチである。一部の実施形態では、フープリフト316は、フープリフト316から半径方向内側に延在する複数のタブ324を含む。一部の実施形態では、複数のタブ324の各タブは、リフトピン510を収容するための開口部506を含む。リフト機構528は、フープリフト316を昇降させて基板130を昇降させるように構成されている。フープリフト316は、フープリフト316が上昇または下降している間、シュラウド302との実質的に閉じた容積を有利に維持する厚さを有する。
【0032】
図6Aは、本開示の少なくとも一部の実施形態によるプロセスシールドの側面図を示す。図6Bは、本開示の少なくとも一部の実施形態による、図6Aのプロセスシールドの一部の断面側面図を示す。一部の実施形態では、プロセスシールド138は環状形状を有する。プロセスシールド138は、上方部分140および下方部分142を含む。下方部分142は、上方部分140から延在する第1の部分604を含む。一部の実施形態では、第2の部分640が第1の部分604から半径方向内側に延在する。一部の実施形態では、第3の部分650が第2の部分640から上方に延在する。第1の部分604は、複数の開口部602を含む。一部の実施形態では、複数の開口部602は、楕円形状を有する。一部の実施形態では、複数の開口部602は、円形形状を有する。一部の実施形態では、複数の開口部602の各開口部は、約0.7インチ~約2インチの幅を有する。一部の実施形態では、複数の開口部602の各開口部は、約0.25インチ~約1.5インチの高さを有する。複数の開口部602は、有利には、処理中の堆積の蓄積を低減し、プロセスシールド138におけるアノード消失の問題を改善するようにサイズ調整されている。
【0033】
図7は、本開示の少なくとも一部の実施形態によるプロセスチャンバの概略側面図を示す。プロセスチャンバ100は、第1の側710と、第1の側710の反対側の第2の側720と、を有する。一部の実施形態では、プロセスチャンバ100は、基板支持体124とプロセスシールド138との間に配置された環状形状を有するカバーリング706を含む。一部の実施形態では、プロセスチャンバ100は、複数の開口部712を有する二次プロセスシールド708を含む。一部の実施形態では、基板支持体124は、ペデスタル128の外縁部の周りに配置された接地プレート714を含む。一部の実施形態では、接地プレート714は、「L」字形の断面を有する。接地プレートは、接地ループ(図示せず)に結合されている。接地プレート714および接地ループは、基板支持体124からプロセスシールド138への接地経路を提供するように構成されている。
【0034】
第1のガス流路702は、第1の側710の近くに配置されている。第1のガス流路702は、処理容積156からシュラウド160を介してポンプポート120まで延在する。一部の実施形態では、第1のガス流路702は、プロセスシールド138とカバーリング706との間の開口部を通過し、プロセスシールド138の複数の開口部602を通過し、二次プロセスシールド708の複数の開口部712を通過し、基板支持体124とシュラウド160との間の開口部を通過するように構成されている。
【0035】
第2のガス流路704は、第2の側720の近くに配置されている。第2のガス流路704は、処理容積156からシュラウド160を介してポンプポート120まで延在する。一部の実施形態では、第2のガス流路704は、プロセスシールド138とカバーリング706との間の開口部を通過し、プロセスシールド138の複数の開口部602を通過し、二次プロセスシールド708の複数の開口部712を通過し、基板支持体124とシュラウド160との間の開口部を通過するように構成されている。シュラウド160は、有利には、ポンプポート120がプロセスチャンバ100内に非対称に配置されている場合に、プロセスガスのより対称的なポンピングを提供することができる。
【0036】
このように、基板の表面に近接するガス流の改善された均一性を提供する、基板を処理するための方法および装置が本明細書で提供された。ガス流の改善された均一性は、ガス流の均一性から恩恵を受けることができるエッチング、堆積、または他のプロセスなどの基板処理の改善を容易にする。
【0037】
前述の事項は、本開示の実施形態を対象としているが、本開示の他のおよびさらなる実施形態が本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案することができる。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図7