(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】分離装置
(51)【国際特許分類】
B65B 69/00 20060101AFI20240507BHJP
A23L 17/00 20160101ALN20240507BHJP
【FI】
B65B69/00 Z
A23L17/00 Z
A23L17/00 E
(21)【出願番号】P 2020023152
(22)【出願日】2020-02-14
【審査請求日】2023-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】519046225
【氏名又は名称】株式会社マリンフレッシュ
(73)【特許権者】
【識別番号】000148357
【氏名又は名称】株式会社前川製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】木村 宗吾
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 保
(72)【発明者】
【氏名】堀 悟
(72)【発明者】
【氏名】土屋 政彦
(72)【発明者】
【氏名】三浦 久夫
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】実開平02-045909(JP,U)
【文献】特許第6283457(JP,B1)
【文献】特開2006-000084(JP,A)
【文献】特開平11-292041(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0261139(US,A1)
【文献】特開2009-161210(JP,A)
【文献】特開2014-104986(JP,A)
【文献】特開2019-000813(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 69/00
A23L 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネギとろスティックに巻回されたフィルムを前記ネギとろスティックから分離する分離装置であって、
軸周りに回転する第1のローラと、
前記第1のローラに対して接近離間可能に配置されるとともに、前記第1のローラの回転方向と逆回りに回転する第2のローラと、を有
し、
前記第1のローラおよび前記第2のローラが接近している際に、前記第1のローラおよび前記第2のローラが互いに逆回転することによって、前記フィルムを前記ネギとろスティックから分離し、
前記フィルムが前記ネギとろスティックから分離した後に、前記第2のローラが前記第1のローラに対して、前記ネギとろスティックの幅よりも大きく離間することによって、前記第1のローラおよび前記第2のローラから前記ネギとろスティックが落下する、分離装置。
【請求項2】
前記第1のローラが前記第2のローラに対して左側に位置するように正面視したときに、
前記第1のローラは時計回りに回転し、前記第2のローラは、反時計回りに回転する、請求項1に記載の分離装置。
【請求項3】
前記第1のローラは、駆動ローラであって、
前記第2のローラは、前記第1のローラに対して従動する従動ローラである、請求項1または2に記載の分離装置。
【請求項4】
コンベアから搬送された前記フィルムが巻回された前記ネギとろスティックを、前記第1のローラおよび前記第2のローラに案内するガイド部材をさらに有
し、
前記ガイド部材は、
前記ネギとろスティックを前記第1のローラに案内する第1ガイド部材と、
前記ネギとろスティックを前記第2のローラに案内する第2ガイド部材と、を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の分離装置。
【請求項5】
前記ネギとろスティックに巻回された前記フィルムが、前記第1のローラおよび前記第2のローラによって、前記ネギとろスティックから剥離された後に、前記フィルムに送風して分離する送風部をさらに有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の分離装置。
【請求項6】
前記フィルムが巻回された前記ネギとろスティックの前記第1のローラおよび前記第2のローラへの投入を検知して、所定時間経過後に、前記第2のローラを前記第1のローラから離間させるセンサをさらに有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の分離装置。
【請求項7】
ネギとろスティックに巻回されたフィルムを前記ネギとろスティックから分離する分離方法であって、
軸周りに回転する第1のローラ、および前記第1のローラの回転方向と逆回りに回転する第2のローラの間に、前記フィルムが巻回された前記ネギとろスティックを投入することによって、互いに近接した前記第1のローラおよび前記第2のローラによって、前記ネギとろスティックから前記フィルムを剥がし、
前記ネギとろスティックから前記フィルムを剥がした後に、前記第2のローラを前記第1のローラから、
前記ネギとろスティックの幅よりも大きく離間することによって、
前記第1のローラおよび前記第2のローラから前記ネギとろスティックを落下させる、分離方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分離装置に関し、特にネギとろスティックからフィルムを分離する分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マグロの脂肪分が少ない部位をミンチ状に加工して、サラダオイル、白絞油、ショートニング、マーガリン等の脂肪分を混合して、脂身の持つコク味、風味を付与させた食品の加工方法が知られている。このように、ミンチ状のマグロ肉に油脂を添加した製品は、ネギとろと称されて、棒状に加工されて(ネギとろスティックと称する)、海苔巻きの具、寿司種等に広く利用されている。
【0003】
このようなネギとろスティックの製造方法としては、ネギとろをフィルムで包装し、包装されたネギとろを冷凍し、所定の長さに切断し、トレーに詰め込む工程が存在する(例えば下記の特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1に開示されたフィルムは可食フィルムであるため、凍結後にフィルムを剥がすことはないが、可食フィルムではないフィルムが用いられることもあり、その際は、凍結後にフィルムを剥がして、フィルムをネギとろスティックから分離する必要がある。
【0006】
従来、この分離作業は人手によって行われており、凍結されたネギとろスティックに触れることから、作業者に対して大きな作業負担となっている。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために発明されたものであり、ネギとろスティックに巻回されたフィルムを、ネギとろスティックから自動的に分離することのできる分離装置および分離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明に係る分離装置は、ネギとろスティックに巻回されたフィルムを前記ネギとろスティックから分離する分離装置である。分離装置は、軸周りに回転する第1のローラと、前記第1のローラに対して接近離間可能に配置されるとともに、前記第1のローラの回転方向と逆回りに回転する第2のローラと、を有する。前記第1のローラおよび前記第2のローラが接近している際に、前記第1のローラおよび前記第2のローラが互いに逆回転することによって、前記フィルムを前記ネギとろスティックから分離し、前記フィルムが前記ネギとろスティックから分離した後に、前記第2のローラが前記第1のローラに対して、前記ネギとろスティックの幅よりも大きく離間することによって、前記第1のローラおよび前記第2のローラから前記ネギとろスティックが落下する。
【0009】
また、上記目的を達成する本発明に係る分離方法は、ネギとろスティックに巻回されたフィルムを前記ネギとろスティックから分離する分離方法である。分離方法において、軸周りに回転する第1のローラ、および前記第1のローラの回転方向と逆回りに回転する第2のローラの間に、前記フィルムが巻回された前記ネギとろスティックを投入することによって、互いに近接した前記第1のローラおよび前記第2のローラによって、前記ネギとろスティックから前記フィルムを剥がし、前記ネギとろスティックから前記フィルムを剥がした後に、前記第2のローラを前記第1のローラから、前記ネギとろスティックの幅よりも大きく離間することによって、前記第1のローラおよび前記第2のローラから前記ネギとろスティックを落下させる。
【発明の効果】
【0010】
上述の分離装置および分離方法によれば、互いに接近した状態の第1のローラおよび第2のローラの間に、フィルムが巻回されたネギとろスティックを投入することによって、フィルムをネギとろスティックから剥がすことができる。以上から、ネギとろスティックに巻回されたフィルムを、ネギとろスティックから自動的に分離することのできる分離装置および分離方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態に係る分離装置を備える搬送装置を示す正面図である。
【
図2】本実施形態に係る分離装置を備える搬送装置を示す平面図である。
【
図3】ネギとろスティックにフィルムが巻回された様子を示す概略図である。
【
図4】本実施形態に係る分離装置を示す概略図であって、第1のローラおよび第2のローラの間に、フィルムが巻回されたネギとろスティックが投入された様子を示す図である。
【
図5】第1のローラおよび第2のローラによってフィルムが剥がされる様子を示す図である。
【
図6】第1のローラおよび第2のローラが離間して、第1のローラおよび第2のローラの間の隙間から、ネギとろスティックおよびフィルムが落下する様子を示す図である。
【
図7】送風部によってフィルムに送風して、フィルムをネギとろスティックから分離する様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態を、
図1~
図7を参照しつつ説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0013】
図1は、本実施形態に係る分離装置40を備える搬送装置1を示す正面図である。
図2は、本実施形態に係る分離装置40を備える搬送装置1を示す平面図である。
図3は、ネギとろスティックSにフィルムFが巻回された様子を示す概略図である。
図4は、本実施形態に係る分離装置40を示す概略図であって、第1のローラ41および第2のローラ42の間に、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSが投入された様子を示す図である。
図5は、第1のローラ41および第2のローラ42によってフィルムFが剥がされる様子を示す図である。
図6は、第1のローラ41および第2のローラ42が離間して、第1のローラ41および第2のローラ42の間の隙間Gから、ネギとろスティックSおよびフィルムFが落下する様子を示す図である。
図7は、送風部44によってフィルムFに送風して、フィルムFをネギとろスティックSから分離する様子を示す図である。
【0014】
本実施形態に係る搬送装置1は、
図1、
図2に示すように、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSが配置される配置トレー10と、配置トレー10に配置されフィルムFが巻回されたネギとろスティックSを搬送する第1コンベア20(コンベアに相当)と、第1コンベア20の下流に設けられる調整部30と、フィルムFをネギとろスティックSから分離する分離装置40と、ネギとろスティックSから分離されたフィルムFを回収する回収部50と、フィルムFが分離されたネギとろスティックSを回収するために搬送する第2コンベア60と、を有する。なお、
図1では、フィルムFは省略されている。
【0015】
なお、以下の説明において、
図1の右方向をX方向と称し、
図2の上方向をY方向と称し、
図1の上方向をZ方向と称する場合がある。
【0016】
配置トレー10は、
図1、
図2に示すように、第1コンベア20の上流(X方向のマイナス側)に設置される。配置トレー10は、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを多数収容することができる。配置トレー10は、
図2に示すように、Y方向に沿って4つ設けられる。なお、配置トレー10が設けられる個数は4つに限定されない。
【0017】
作業者は、フリーザによって凍結された、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを、配置トレー10に収容する。
【0018】
第1コンベア20は、配置トレー10に収容されフィルムFが巻回されたネギとろスティックSを分離装置40まで搬送する。第1コンベア20は、
図1に示すように、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを、X方向の右向きに沿って搬送する。
【0019】
第1コンベア20は、
図2に示すように、Y方向に沿って4つ設けられる。なお、第1コンベア20が設けられる個数は4つに限定されない。
【0020】
第1コンベア20は、
図1に示すように、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSが載置される載置面21と、載置面21に対して立ち上げられるように設けられる複数の桟22と、を有する。互いに隣り合う一対の桟22の間隔は、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSが1本だけ載置されるように、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSよりも一回り大きく構成されている。
【0021】
第1コンベア20は、上流側(X方向のマイナス側)において、X方向のプラス側に向けてY方向のプラス側となるように傾斜されて構成されている。また、第1コンベア20は、下流側(X方向のプラス側)において、水平となるように構成されている。
【0022】
第1コンベア20は、モータMによって駆動されており、
図1において、時計回りに回転するように構成されている。
【0023】
調整部30は、第1コンベア20の下流側(X方向の右側)に設けられる。調整部30は、
図1に示すように、第1コンベア20の下流の形状に沿うように、湾曲して構成されている。調整部30は、第1コンベア20の桟22に対して接触しないように、隙間を介して設けられる。このように調整部30が設けられることによって、第1コンベア20によって搬送されてきたフィルムFが巻回されたネギとろスティックSは、調整部30に案内されつつ第1コンベア20から落下する。このため、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSが第1コンベア20から落下するタイミングを、略同一とすることができる。
【0024】
分離装置40は、
図3に示すフィルムFをネギとろスティックSから分離する。分離装置40は、
図1、
図4~
図7に示すように、第1のローラ41と、第2のローラ42と、ガイド部材43と、送風部44と、センサ45と、を有する。分離装置40は、Y方向に沿って4つ設けられる。なお、分離装置40が設けられる個数は4つに限定されない。
【0025】
第1のローラ41は、駆動ローラである。第1のローラ41は、モータMによって回転される。第1のローラ41の回転速度は特に限定されないが、例えば直径が30mmである場合、50m/minである。第1のローラ41の材質は、特に限定されないが、フィルムFが密着しやすいウレタンであることが好ましい。
【0026】
第2のローラ42は、従動ローラである。第2のローラ42は、シリンダ42Aによって、第1のローラ41に対して接近離間可能に配置される。第2のローラ42が第1のローラ41に対して当接したときに、第1のローラ41によって回転される。すなわち、本実施形態において、第2のローラ42は、モータによって回転する構成ではない。
【0027】
したがって、第2のローラ42の回転方向は、第1のローラ41の回転方向と逆である。本実施形態において、
図4に示すように、第1のローラ41が第2のローラ42に対して左側に位置する場合、第1のローラ41は時計回りに回転し、第2のローラ42は反時計回りに回転する。第2のローラ42の材質は、特に限定されないが、フィルムFが密着しやすいウレタンであることが好ましい。
【0028】
ガイド部材43は、第1コンベア20から搬送された、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを、第1のローラ41に案内する第1ガイド部材43Aと、第1コンベア20から搬送された、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを、第2のローラ42に案内する第2ガイド部材43Bと、を有する。
【0029】
第1ガイド部材43Aは、
図1、
図4に示すように、第1のローラ41の略上方に配置される。第1ガイド部材43Aは、
図4に示すように、板状部材であって、Z方向に沿って延在する部位、およびX方向のプラス側かつZ方向のマイナス側(
図4の右下向き)に向かって傾斜する部位を有する。
【0030】
第2ガイド部材43Bは、
図1、
図4に示すように、第1ガイド部材43Aに対向するように、第1ガイド部材43AのX方向の右側に配置される。第2ガイド部材43Bは、
図4に示すように、板状部材であって、Z方向に沿って延在する部位、およびX方向のマイナス側かつZ方向のマイナス側(
図4の左下向き)に向かって傾斜する部位を有する。
【0031】
第1コンベア20から落下してきた、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSは、第1ガイド部材43Aまたは第2ガイド部材43Bに接触しつつZ方向のマイナス側に落下して、第1のローラ41および第2のローラ42の間に移動される。
【0032】
送風部44は、
図7に示すように、第1のローラ41および第2のローラ42の下方に設けられる。送風部44は、第1のローラ41および第2のローラ42によって、フィルムFがネギとろスティックSから剥離された後に、第2のローラ42が第1のローラ41から離間して、フィルムFおよびネギとろスティックSが下方に落下した際に、風を送って、フィルムFをネギとろスティックSから分離する。ネギとろスティックSから分離されたフィルムFは、回収部50に送られる。送風部44は、
図7に示すように、X方向のプラス側に向けて、送風する。
【0033】
センサ45は、第1コンベア20から、第1のローラ41および第2のローラ42に向けて落下した、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを検知する。センサ45は、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを検知すると、シリンダ42Aに信号を送信して、所定時間経過後に、第2のローラ42を第1のローラ41から離間させる。ネギとろスティックSを検知して、第2のローラ42を離間させるまでの時間は特に限定されないが、例えば0.5秒である。センサ45としては、特に限定されないが、例えば光学センサを用いることができる。
【0034】
回収部50は、
図4~
図7に示すように、送風部44のX方向のプラス側に設けられる。回収部50において、送風部44によって飛ばされたフィルムFが回収される。回収部50は、フィルムFを回収できる限りにおいて限定されないが、例えばビニール袋を用いることができる。回収部50は、
図2に示すように、Y方向に沿って2つ設けられる。1つの回収部50は、2つの分離装置40において分離されたフィルムFを回収する。なお、回収部50が設けられる個数は2つに限定されない。
【0035】
第2コンベア60は、
図1、
図4~
図7に示すように、第1のローラ41および第2のローラ42のZ方向のマイナス側に設けられる。第2コンベア60は、4か所においてフィルムFが分離されたネギとろスティックSをY方向のプラス側に沿って移動させて、ネギとろスティックSを回収する。
【0036】
次に、本実施形態に係る分離方法を含む搬送方法について説明する。
【0037】
まず、作業者は、フリーザによって凍結された、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを、配置トレー10に収容する。
【0038】
そして、第1コンベア20の桟22の間に、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSが配置されて、下流(X方向のマイナス側)に移動される。
【0039】
そして、調整部30によって第1コンベア20から落下するタイミングが略同一となるように調整されつつ、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSが落下して、ガイド部材43を介して、第1のローラ41および第2のローラ42の間に移動する(
図4参照)。このとき、センサ45によって、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSの落下を検知する。
【0040】
そして、
図5に示すように、時計回りに回転する第1のローラ41、および反時計回りに回転する第2のローラ42によって、フィルムFをネギとろスティックSから剥ぎ取るように、フィルムFがネギとろスティックSから剥がされる。
【0041】
そして、
図6に示すように、センサ45からの信号を受信したシリンダ42Aによって、第2のローラ42が第1のローラ41から離間して、フィルムFおよびネギとろスティックSが下方に落下する。
【0042】
そして、
図7に示すように、送風部44によってフィルムFに送風することによって、軽量であるフィルムFは、回収部50に回収される。一方、重量であるネギとろスティックSは、第2コンベア60上に落下する。そして、第2コンベア60上に落下したネギとろスティックSは、Y方向のプラス側に移動して、回収される。
【0043】
以上説明したように、本実施形態に係る分離装置40は、ネギとろスティックSに巻回されたフィルムFをネギとろスティックSから分離する分離装置40である。分離装置40は、軸周りに回転する第1のローラ41と、第1のローラ41に対して接近離間可能に配置されるとともに、第1のローラ41の回転方向と逆回りに回転する第2のローラ42と、を有する。このように構成された分離装置40によれば、互いに接近した状態の第1のローラ41および第2のローラ42の間に、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを投入することによって、フィルムFをネギとろスティックSから剥がすことができる。以上から、ネギとろスティックSに巻回されたフィルムFを、ネギとろスティックSから自動的に分離することができる。
【0044】
また、第1のローラ41が第2のローラ42に対して左側に位置するように正面視したときに、第1のローラ41は時計回りに回転し、第2のローラ42は、反時計回りに回転する。このように構成された分離装置40によれば、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSが第1のローラ41および第2のローラ42の間に案内されやすくなるため、好適にフィルムFをネギとろスティックSから分離することができる。
【0045】
また、第1のローラ41は、駆動ローラであって、第2のローラ42は、第1のローラ41に対して従動する従動ローラである。このように構成された分離装置40によれば、互いの回転を邪魔することがないため、好適にフィルムFをネギとろスティックSから分離することができる。
【0046】
また、分離装置40は、第1コンベア20から搬送されたフィルムFが巻回されたネギとろスティックSを、第1のローラ41および第2のローラ42に案内するガイド部材43をさらに有する。このように構成された分離装置40によれば、より好適に、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを、第1のローラ41および第2のローラ42の間に案内することができる。
【0047】
また、分離装置40は、ネギとろスティックSに巻回されたフィルムFが、第1のローラ41および第2のローラ42によって、ネギとろスティックSから剥離された後に、フィルムFに送風して分離する送風部44をさらに有する。このように構成された分離装置40によれば、フィルムFを好適に回収することができる。
【0048】
また、分離装置40は、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSの第1のローラ41および第2のローラ42への投入を検知して、所定時間経過後に、第2のローラ42を第1のローラ41から離間させるセンサ45をさらに有する。このように構成された分離装置40によれば、より好適にフィルムFをネギとろスティックSから分離することができる。
【0049】
また、以上説明したように、本実施形態に係る分離方法は、ネギとろスティックSに巻回されたフィルムFをネギとろスティックSから分離する分離方法である。分離方法は、軸周りに回転する第1のローラ41、および第1のローラ41の回転方向と逆回りに回転する第2のローラ42の間に、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを投入することによって、互いに近接した第1のローラ41および第2のローラ42によって、ネギとろスティックSからフィルムFを剥がし、ネギとろスティックSからフィルムFを剥がした後に、第2のローラ42を第1のローラ41から離間することによって、ネギとろスティックSを落下させる。この分離方法によれば、互いに接近した状態の第1のローラ41および第2のローラ42の間に、フィルムFが巻回されたネギとろスティックSを投入することによって、フィルムFをネギとろスティックSから剥がすことができる。以上から、ネギとろスティックSに巻回されたフィルムFを、ネギとろスティックSから自動的に分離することができる。
【0050】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々改変することができる。
【0051】
例えば、上述した実施形態では、第1のローラ41が第2のローラ42に対して左側に位置するように平面視したときに、第1のローラ41は時計回りに回転し、第2のローラ42は反時計回りに回転した。しかしながら、第1のローラ41が第2のローラ42に対して左側に位置するように平面視したときに、第1のローラ41は反時計回りに回転し、第2のローラ42は時計回りに回転してもよい。
【0052】
また、上述した実施形態では、第1のローラ41は、駆動ローラであって、第2のローラ42は、従動ローラであった。しかしながら、第2のローラは、モータによって駆動される駆動ローラであって、第1のローラは第2のローラによって駆動される従動ローラであってもよい。また、第1のローラおよび第2のローラともに、モータによって駆動される駆動ローラであってもよい。
【0053】
また、上述した実施形態では、分離装置40は、ガイド部材43を有していたが、ガイド部材が設けられていなくてもよい。
【0054】
また、上述した実施形態では、分離装置40は、送風部44を有していたが、送風部が設けられていなくてもよい。
【0055】
また、上述した実施形態では、分離装置40は、センサ45を有していたが、センサ45が設けられていなくてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 搬送装置、
20 第1コンベア(コンベア)、
40 分離装置、
41 第1のローラ、
42 第2のローラ、
43 ガイド部材、
44 送風部、
45 センサ、
50 回収部、
F フィルム、
G 第1のローラおよび第2のローラの隙間、
S ネギとろスティック。