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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/00 20060101AFI20240509BHJP
   G03G 15/08 20060101ALI20240509BHJP
   G03G 15/01 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
G03G15/00 303
G03G15/08 390C
G03G15/01 J
G03G15/01 S
G03G15/01 113
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020096393
(22)【出願日】2020-06-02
(65)【公開番号】P2021189357
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-04-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】山口 晃典
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-050610(JP,A)
【文献】特開2017-138368(JP,A)
【文献】特開2013-050611(JP,A)
【文献】特開2010-002620(JP,A)
【文献】特開2016-109972(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/01
13/08
13/095
13/34
15/00-15/01
15/08
15/095
15/36
21/00-21/04
21/10-21/14
21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体に可視トナー又は不可視トナーを用いたトナー画像を形成する画像形成部と、
前記媒体に形成される前記トナー画像の元となる画像データと、前記トナー画像の前記媒体上での形成位置と、前記トナー画像を形成するために用いられるトナーの種類とを含む印刷情報を取得する印刷情報取得部と、
前記印刷情報取得部が取得した前記印刷情報に基づき前記不可視トナーで形成されたトナー画像である不可視画像が前記媒体に形成されているか否かを検出する不可視画像検出部と、
前記不可視画像検出部が前記媒体に前記不可視画像を検出した場合、当該不可視画像の形成位置を避けて前記不可視トナーを吐き出すことにより前記媒体上にリフレッシュパターンを形成するトナーリフレッシュを行うトナーリフレッシュ部と、
を備え
前記トナーリフレッシュ部は、前記不可視画像検出部が前記媒体に前記不可視画像を検出した場合、前記不可視画像が形成された前記媒体を避けて前記不可視画像が形成されていない前記媒体上に前記リフレッシュパターンを形成する、
画像形成装置。
【請求項2】
媒体に可視トナー又は不可視トナーを用いたトナー画像を形成する画像形成部と、
前記媒体に形成される前記トナー画像の元となる画像データと、前記トナー画像の前記媒体上での形成位置と、前記トナー画像を形成するために用いられるトナーの種類とを含む印刷情報を取得する印刷情報取得部と、
前記印刷情報取得部が取得した前記印刷情報に基づき、前記不可視トナーで形成されたトナー画像である不可視画像が前記媒体に形成されているか否かを検出する不可視画像検出部と、
前記不可視画像検出部が前記媒体に前記不可視画像を検出した場合、当該不可視画像の形成位置を避けて前記不可視トナーを吐き出すことにより前記媒体上にリフレッシュパターンを形成するトナーリフレッシュを行うトナーリフレッシュ部と、
を備え、
前記印刷情報には、片面印刷設定であるか否かの情報が含まれ、
前記トナーリフレッシュ部は、前記印刷情報取得部が前記片面印刷設定である旨の情報を含む前記印刷情報を取得した場合、画像が形成されていない面である裏面で前記リフレッシュパターンを形成する、
画像形成装置。
【請求項3】
媒体に可視トナー又は不可視トナーを用いたトナー画像を形成する画像形成部と、
前記媒体に形成される前記トナー画像の元となる画像データと、前記トナー画像の前記媒体上での形成位置と、前記トナー画像を形成するために用いられるトナーの種類とを含む印刷情報を取得する印刷情報取得部と、
前記印刷情報取得部が取得した前記印刷情報に基づき、前記不可視トナーで形成されたトナー画像である不可視画像が前記媒体に形成されているか否かを検出する不可視画像検出部と、
前記不可視画像検出部が前記媒体に前記不可視画像を検出した場合、当該不可視画像の形成位置を避けて前記不可視トナーを吐き出すことにより前記媒体上にリフレッシュパターンを形成するトナーリフレッシュを行うトナーリフレッシュ部と、
を備え、
前記印刷情報には、白紙ページの有無の情報が含まれ、
前記トナーリフレッシュ部は、前記印刷情報取得部が前記白紙ページがある旨の情報を含む前記印刷情報を取得した場合、当該白紙ページで前記リフレッシュパターンを形成する、
画像形成装置。
【請求項4】
媒体に可視トナー又は不可視トナーを用いたトナー画像を形成する画像形成部と、
前記媒体に形成される前記トナー画像の元となる画像データと、前記トナー画像の前記媒体上での形成位置と、前記トナー画像を形成するために用いられるトナーの種類と、を含む印刷情報を取得する印刷情報取得部と、
前記印刷情報取得部が取得した前記印刷情報に基づき、前記不可視トナーで形成されたトナー画像である不可視画像が前記媒体に形成されているか否かを検出する不可視画像検出部と、
前記不可視画像検出部が前記媒体に前記不可視画像を検出した場合、前記画像形成部を制御し、当該不可視画像の形成位置を避けて前記媒体上の前記可視トナーで形成した可視画像に重ねて前記不可視トナーで前記可視画像と同じ形状のリフレッシュ用画像を形成する制御を行う画像形成制御部と、
を備える画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷情報には、片面印刷設定であるか否かの情報が含まれ、
前記トナーリフレッシュ部は、前記印刷情報取得部が前記片面印刷設定である旨の情報を含む前記印刷情報を取得した場合、画像が形成されていない面である裏面で前記リフレッシュパターンを形成する
請求項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記印刷情報には、白紙ページの有無の情報が含まれ、
前記トナーリフレッシュ部は、前記印刷情報取得部が前記白紙ページがある旨の情報を含む前記印刷情報を取得した場合、当該白紙ページで前記リフレッシュパターンを形成する
請求項1、2、5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成制御部は、前記不可視画像検出部が前記媒体に前記不可視画像を検出した場合、前記媒体上の当該不可視画像成位置を避けて前記媒体上の前記視画像に重ねて前記不可視トナーで前記可視画像と同じ形状の前記リフレッシュ用画像を形成する制御を行う、
請求項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成制御部は、前記不可視画像検出部が前記媒体に前記不可視画像を検出した場合、当該不可視画像が形成された前記媒体を避けて前記不可視画像が形成された前記媒体を避けて前記不可視画像が形成されていない前記媒体上の前記視画像に重ねて前記不可視トナーで前記可視画像と同じ形状の前記リフレッシュ用画像を形成する制御を行う、
請求項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、不可視トナー(IRトナーやUVトナー等)を用いて画像形成を行う画像形成装置が知られている。このような画像形成装置において、不可視トナーは、可視トナー(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等)と比較して印字率が低いことが多く、装置内にトナーが滞留して劣化してしまうおそれがあるため、トナーを吐き出すことにより不可視トナーの劣化を防止することが行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、媒体に形成する不可視トナーの量が所定値に満たない場合、人に知覚されない程度の量の不可視トナーを媒体上に均一に吐き出すことで不可視トナーの劣化を抑える技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、媒体上に不可視トナーで形成された画像(不可視画像)が存在する場合、媒体上に不可視トナーを吐き出すと、不可視画像の情報が失われる可能性があり、不可視画像の情報を失わせることなく不可視トナーの劣化を防止することができないおそれがあるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、媒体上に不可視画像が存在する場合でも、不可視画像の情報を失わせることなく不可視トナーの劣化を防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、媒体に可視トナー又は不可視トナーを用いたトナー画像を形成する画像形成部と、前記媒体に形成される前記トナー画像の元となる画像データと、前記トナー画像の前記媒体上での形成位置と、前記トナー画像を形成するために用いられるトナーの種類とを含む印刷情報を取得する印刷情報取得部と、前記印刷情報取得部が取得した前記印刷情報に基づき前記不可視トナーで形成されたトナー画像である不可視画像が前記媒体に形成されているか否かを検出する不可視画像検出部と、前記不可視画像検出部が前記媒体に前記不可視画像を検出した場合、当該不可視画像の形成位置を避けて前記不可視トナーを吐き出すことにより前記媒体上にリフレッシュパターンを形成するトナーリフレッシュを行うトナーリフレッシュ部と、を備える。前記トナーリフレッシュ部は、前記不可視画像検出部が前記媒体に前記不可視画像を検出した場合、前記不可視画像が形成された前記媒体を避けて前記不可視画像が形成されていない前記媒体上に前記リフレッシュパターンを形成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、媒体上に不可視画像が存在する場合でも、不可視画像の情報を失わせることなく不可視トナーの劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、可視トナーのトナーリフレッシュの説明図である。
図5図5は、可視トナーのトナーリフレッシュを印刷領域内で行った場合の説明図である。
図6図6は、不可視トナーのトナーリフレッシュを印刷領域内で行った場合の説明図である。
図7図7は、不可視トナーのトナーリフレッシュを不可視画像の位置を避けて行った場合の説明図である。
図8図8は、実施形態に係る画像形成装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、不可視トナーのトナーリフレッシュを不可視画像が印刷されたページを避けて行った場合の説明図である。
図10図10は、変形例1に係る画像形成装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図11図11は、不可視トナーのトナーリフレッシュを裏面で行った場合の説明図である。
図12図12は、変形例2に係る画像形成装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、不可視トナーのトナーリフレッシュを白紙ページで行った場合の説明図である。
図14図14は、変形例3に係る画像形成装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図15図15は、可視トナー画像に重ねて不可視トナー画像を形成する場合の説明図である。
図16図16は、変形例4に係る画像形成装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図17図17は、変形例5に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照しながら、本発明にかかる画像形成装置の実施形態を詳細に説明する。
【0010】
(画像形成装置の全体構成)
図1は、実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。図に示す画像形成装置100は直接転写方式で画像を転写する。
【0011】
画像形成装置100は、制御部101(不図示)、給紙トレイ1、給紙ローラ2、分離ローラ3、ガイド板4、搬送ベルト5、画像形成部6、駆動ローラ7、従動ローラ8、転写器15、定着器16を備える。制御部101は、画像形成装置100全体を制御する。制御部101の詳細については、後述する。
【0012】
搬送ベルト5は、記録媒体の一例である用紙Pを移動させる無端状回転体である。搬送ベルト5は、回転駆動される駆動ローラ7と、従動ローラ8とにより巻回されている。駆動ローラ7は、駆動モータ(不図示)により回転駆動させられる。駆動ローラ7と従動ローラ8とが、搬送ベルト5を移動させる。
【0013】
給紙トレイ1は、用紙Pを格納する。用紙は「媒体」の一例である。なお、媒体は用紙に限定されない。用紙Pは、給紙ローラ2と、分離ローラ3とにより一枚ずつ分離され、ガイド板4によってガイドされながら搬送され、搬送ベルト5によって、搬送ベルト5の搬送方向の上流側から搬送される。用紙Pは、静電吸着作用により、搬送ベルト5に吸着される。
【0014】
搬送ベルト5の上流側から、ブラック用の画像形成部6BK、マゼンタ用の画像形成部6M、シアン用の画像形成部6C、イエロー用の画像形成部6Y、不可視インク用の画像形成部6Tが配列される。これらの画像形成部6の構成は、形成するトナー画像の種類が異なるが、内部構成は同じである。
【0015】
用紙Pは、最初に画像形成部6BKに搬送され、ブラックのトナー画像を転写される。以降同様に、用紙Pは、マゼンタのトナー画像、シアンのトナー画像、イエローのトナー画像、不可視インクのトナー画像を転写される。
【0016】
画像形成部6BKは、感光体ドラム9BK、帯電器10BK、固体走査ヘッド11BK、現象器12BK、感光体クリーナ(不図示)、及び徐電器13BK等を備える。画像形成部6BKは、経年使用により劣化した場合は、感光体ユニット(PCDU:Photo Conductor Drum Unit)として、まとめて交換可能である。
【0017】
感光体ドラム9BKは、用紙Pにトナーを転写する感光体である。感光体ドラム9BKの周囲に、帯電器10BK、固体走査ヘッド11BK、現象器12BK、感光体クリーナ(不図示)、及び徐電器13BK等が配置される。
【0018】
帯電器10BKは、暗中で感光体ドラム9BKの外周面を一様に帯電させる。
【0019】
固体走査ヘッド11BKは、複数のLED等の発光素子であるLED光源により構成される。固体走査ヘッド11BKは、ブラック画像に対応した発光を行い感光体ドラム9BK上にブラック画像の潜像を形成する露光手段として機能する。
【0020】
現象器12BKは、ブラックトナーを用いて、感光体ドラム9BK上に形成されたブラック画像の潜像を可視像化する、つまり、感光体ドラム9BK上にブラックのトナー画像を形成する。
【0021】
転写器15BKは、感光体ドラム9BKと、搬送ベルト5上の用紙Pとが接する転写位置で、ブラックのトナー画像を転写する。
【0022】
ブラックのトナー画像が用紙P に転写された後、感光体クリーナは、感光体ドラム9BKの外周面に残留した不要なトナーを払拭し、徐電器13BKは、感光体ドラム9BKを除電する。
【0023】
ブラックのトナー画像が転写された後、用紙Pは、搬送ベルト5により次の画像形成部6Mに搬送される。
【0024】
画像形成部6BKでの手順と同様に、画像形成部6Mは、感光体ドラム9M上にマゼンタのトナー画像が形成し、マゼンタのトナー画像を、用紙Pのブラックのトナー画像に重畳して転写する。
【0025】
画像形成部6C、画像形成部6Y、画像形成部6Tでも同様に、シアンのトナー画像と、イエローのトナー画像と、不可視インクのトナー画像とを用紙Pに転写する。
【0026】
なお、画像形成部6M、画像形成部6C、画像形成部6Y、及び画像形成部6Tが具備する構成は、画像形成部6BKが具備する構成と同様である。
【0027】
用紙Pに4色のトナー画像及び不可視インクのトナー画像が転写され、用紙P上にフルカラーの画像が形成される。
【0028】
フルカラーの画像が形成された用紙Pは、搬送ベルト5から剥離されて、定着器16に送られる。定着器16は、用紙Pにフルカラーの画像を定着させた後、画像形成装置100の外部に排紙する。
【0029】
ベルトクリーナ17は、感光体ドラム9よりも上流側に配置される。ベルトクリーナ17は、搬送ベルト5の表面に付着したトナーを掻きとる。
【0030】
以上、画像形成装置100の全体構成について説明したが、図1に示した画像形成装置100の全体構成は、一例を示すものであり、図1に示した構成要素を全て含む必要はなく、または、その他の構成要素を含むものとしてもよい。例えば、位置ずれや濃度を補正するために感光体ドラム9によって搬送ベルト5上に転写された位置ずれ補正用パターンや濃度補正パターンを読み取る光学センサ等を備えていてもよい。
【0031】
(画像形成装置の制御部のハードウェア構成)
図2は、第1実施形態に係る画像形成装置の制御部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係る画像形成装置100の制御部101は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成を備える。
【0032】
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)110、RAM(Random Access Memory)111、ROM(Read Only Memory)112、記憶部113及びI/F(Interface)114がバス117を介して接続されている。
【0033】
I/F114には、表示部115及び操作部116が接続されている。
【0034】
CPU110は演算手段であり、画像形成装置100全体の動作を制御する。RAM111は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体である。CPU110が情報を処理する場合、RAM111はCPU110の作業領域に用いられる。ROM112は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。
【0035】
記憶部113は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)、各種の制御プログラム、及びアプリケーション・プログラム等が格納されている。記憶部113は、例えば、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等である。
【0036】
I/F114は、バス117と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。
【0037】
表示部115は、ユーザが画像形成装置100の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。表示部115は、例えば、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)等である。操作部116は、ユーザが画像形成装置100に情報を入力するためのユーザインタフェースである。操作部116は、例えば、キーボード及びマウス等である。
【0038】
以上、画像形成装置100の制御部101のハードウェア構成について説明したが、図2に示した制御部101のハードウェア構成は、一例を示すものであり、図2に示した構成要素を全て含む必要はなく、または、その他の構成要素を含むものとしてもよい。
【0039】
(画像形成装置の制御部の機能構成)
図3は、第1実施形態に係る画像形成装置の制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係る画像形成装置100の制御部101は、印刷情報取得部201、不可視画像検出部202、トナーリフレッシュ部203、画像形成制御部204を備える。
【0040】
印刷情報取得部201は、媒体に形成されるトナー画像の元となる画像データを含む印刷情報を取得する。
【0041】
本実施形態において、印刷情報取得部201は、用紙Pに形成されるトナー画像の元となる画像データ、用紙Pのサイズ、用紙Pに形成される画像の大きさ、印刷位置、画像を形成するために用いられるトナーの種類・量等の情報を取得する。また、印刷情報取得部201は、ユーザから印刷指示があった複数の印刷ページについて、印刷情報を取得する。
【0042】
不可視画像検出部202は、印刷情報取得部201が取得した印刷情報から、不可視トナーで形成された画像である不可視画像が対象印刷ページに形成されているか否かを検出する。本実施形態において、不可視画像検出部202は、印刷情報取得部201が取得した対象印刷ページの印刷情報に不可視画像が含まれているか否かを検出する。また、不可視画像検出部202は、不可視画像が含まれている場合、その位置を検出する。
【0043】
なお、本実施の形態において「不可視」とは、完全に人の肉眼では見えない状態と、人の肉眼でうっすらと見えるものの何が印刷されているかの視認はできないような状態と、のいずれも含む。また、「不可視トナー」とは、不可視光波長領域に吸収特性を持つトナーであり、例えば、赤外に吸収波長をもつIR(Infra-Red)トナーや紫外に吸収波長をもつUV(Ultra-Violet)トナー等である。
【0044】
トナーリフレッシュ部203は、可視トナー及び不可視トナーについて、トナーを吐き出すトナーリフレッシュを行う。
【0045】
ここで、一般的なトナーリフレッシュについて説明する。図4は、可視トナーのトナーリフレッシュの説明図である。可視トナーのトナーリフレッシュは、印刷するページとページの間で予め定めたパターン(リフレッシュパターン)に従い、トナーを吐き出すことで実現される。トナーリフレッシュを行うことで、現像器内にトナーが滞留し、トナーの化学的性質等が変化すること(劣化)を防ぐことができる。
【0046】
なお、画像が形成された媒体上に可視トナーが吐き出されると、リフレッシュパターンが形成された画像の邪魔をしてしまうため、トナーリフレッシュは搬送ベルト上で行われる。吐き出されたトナーは廃トナーボックスに送られるため、頻繁にトナーリフレッシュを行うと、すぐに廃トナーボックスが満タンになってしまい、生産性が低下するおそれがある。
【0047】
一方、媒体上でトナーリフレッシュを行えば、吐き出したトナーは媒体に転写されるため、吐き出したトナーが廃トナーボックスに送られることはない。しかし、上述したように可視トナーのトナーリフレッシュを画像が形成された媒体上で行うとリフレッシュパターンが画像の邪魔をしてしまう。
【0048】
図5は、可視トナーのトナーリフレッシュを印刷領域内で行った場合の説明図である。図5に示すように、リフレッシュパターンが形成された画像を覆ってしまい、リフレッシュパターンの下の画像を視認できなくなってしまうため、画像が形成された媒体上で可視トナーのトナーリフレッシュを行うことはできない。
【0049】
しかし、不可視トナーは人の肉眼では略視認できないため、画像が形成された媒体上で不可視トナーのトナーリフレッシュを行ってもリフレッシュパターンが形成された画像の邪魔をすることはない。図6は、不可視トナーのトナーリフレッシュを印刷領域内で行った場合の説明図である。図6に示すように、不可視トナーのトナーリフレッシュを行っても、リフレッシュパターンの下の画像を視認することができる。
【0050】
したがって、画像が形成された媒体上で不可視トナーのトナーリフレッシュを行うことで、生産性を低下させることなく、不可視トナーの劣化を防ぐことができる。しかし、媒体には、不可視トナーで画像が形成されている場合もあり、この場合は、不可視画像が形成された媒体上で不可視トナーのトナーリフレッシュを行うと、不可視画像の情報が失われるおそれがある。
【0051】
そこで、本実施形態において、トナーリフレッシュ部203は、不可視画像検出部202が対象印刷ページに不可視画像を検出した場合、当該不可視画像を避けて不可視トナーのトナーリフレッシュを行う。
【0052】
具体的には、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページにおいて、不可視画像検出部202が検出した不可視画像の位置を避けてトナーリフレッシュを行う。図7は、不可視トナーのトナーリフレッシュを不可視画像の位置を避けて行った場合の説明図である。以下、図中の太線で囲われた部分が不可視画像であるものとする。
【0053】
図7に示すように、トナーリフレッシュ部203は、用紙Pの搬送方向である副走査方向におけるリフレッシュパターンの位置を変更することで、不可視画像の位置を避けてトナーリフレッシュを行う。これにより、リフレッシュパターンが用紙Pに形成された不可視画像と重なることがなくなり、用紙Pに不可視画像が形成されている場合でも、生産性を低下させることなく、不可視トナーの劣化を防ぐことができる。
【0054】
画像形成制御部204は、媒体にトナー画像を形成する制御を行う。本実施形態において、画像形成制御部204は、画像形成部6を制御して、印刷情報取得部201が取得した印刷情報に含まれる画像データを元に用紙Pに画像を形成する。
【0055】
以上、画像形成装置100の制御部101の機能構成について説明したが、図3に示した制御部101の機能構成は、一例を示すものであり、図3に示した構成要素を全て含む必要はなく、または、その他の構成要素を含むものとしてもよい。
【0056】
(画像形成装置の処理)
次に、画像形成装置100の処理について説明する。図8は、実施形態に係る画像形成装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【0057】
まず、印刷情報取得部201は、用紙Pに形成されるトナー画像の元となる画像データを含む印刷情報を取得する(ステップS101)。不可視画像検出部202は、印刷情報取得部201が取得した印刷情報から、対象印刷ページに不可視画像があるか否かを検出する(ステップS102)。
【0058】
対象印刷ページに不可視画像がある場合(ステップS102:Yes)、不可視画像検出部202は、対象印刷ページにおける不可視画像の位置を検出する。そして、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページにおいて、不可視画像検出部202が検出した不可視画像の位置を避けて不可視トナーのトナーリフレッシュを行い、本処理を終了する(ステップS103)。
【0059】
一方、ステップS102で対象印刷ページに不可視画像がない場合(ステップS102:No)、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページの所定の位置で不可視トナーのトナーリフレッシュを行い、本処理を終了する(ステップS104)。
【0060】
(画像形成装置の効果)
本実施形態に係る画像形成装置100の効果について説明する。画像形成装置100の制御部101は、用紙Pに形成されるトナー画像の元となる画像データを含む印刷情報を取得する印刷情報取得部201と、印刷情報取得部201が取得した印刷情報から、不可視トナーで形成された画像である不可視画像が対象印刷ページに形成されているか否かを検出する不可視画像検出部202と、不可視画像検出部202が対象印刷ページに不可視画像を検出した場合、当該不可視画像を避けて不可視トナーのトナーリフレッシュを行うトナーリフレッシュ部203と、を備える。
【0061】
本実施形態に係る画像形成装置100は、不可視画像検出部202が印刷情報から不可視画像を検出した場合、トナーリフレッシュ部203は、不可視画像を避けて不可視トナーのリフレッシュを行う。このため、不可視画像の上に不可視トナーを吐き出してしまうことがなくなる。したがって、用紙P上に形成された不可視画像の情報が失われることはなくなる。
【0062】
つまり、本実施形態に係る画像形成装置100は、用紙P上に不可視画像が存在する場合でも、不可視画像の情報を失わせることなく不可視トナーの劣化を防止することができる。
【0063】
(変形例)
<変形例1>
上述の実施形態では、不可視画像検出部202が印刷情報から不可視画像を検出した場合、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページにおける不可視画像の位置を避けてトナーリフレッシュを行うが、トナーリフレッシュ部203は、不可視画像検出部202が対象印刷ページに不可視画像を検出した場合、不可視画像が形成された印刷ページを避けてトナーリフレッシュを行ってもよい。
【0064】
図9は、不可視トナーのトナーリフレッシュを不可視画像が印刷されたページを避けて行った場合の説明図である。図9に示すように、トナーリフレッシュ部203は、不可視画像が検出された印刷ページではトナーリフレッシュを行わず、不可視画像が形成されていない印刷ページでトナーリフレッシュを行う。
【0065】
変形例1の画像形成装置100は、不可視画像が副走査方向に幅広く形成されているような場合に有用である。このような場合、不可視画像の位置を避けると、媒体上にリフレッシュパターンを形成するスペースが確保できないことがあるためである。
【0066】
次に、変形例1の画像形成装置100の処理について説明する。図10は、変形例1に係る画像形成装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【0067】
まず、印刷情報取得部201は、用紙Pに形成されるトナー画像の元となる画像データを含む印刷情報を取得する(ステップS201)。不可視画像検出部202は、印刷情報取得部201が取得した印刷情報から、対象印刷ページに不可視画像があるか否かを検出する(ステップS202)。
【0068】
対象印刷ページに不可視画像がある場合(ステップS202:Yes)、トナーリフレッシュ部203は、不可視画像検出部202が検出した不可視画像が形成された印刷ページを避けて不可視トナーのトナーリフレッシュを行い、本処理を終了する(ステップS203)。
【0069】
一方、ステップS202で対象印刷ページに不可視画像がない場合(ステップS202:No)、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページの所定の位置で不可視トナーのトナーリフレッシュを行い、本処理を終了する(ステップS204)。
【0070】
<変形例2>
トナーリフレッシュ部203は、片面印刷の場合は、画像が形成されていない面である裏面で不可視トナーのトナーリフレッシュを行ってもよい。この場合、印刷情報には、片面印刷設定であるか否かの情報が含まれ、トナーリフレッシュ部203は、印刷情報取得部201が片面印刷設定である旨の情報を含む印刷情報を取得した場合、裏面でトナーリフレッシュを行う。
【0071】
図11は、不可視トナーのトナーリフレッシュを裏面で行った場合の説明図である。図11に示すように、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページの画像が形成された面である表面ではトナーリフレッシュを行わず、対象印刷ページの裏面でトナーリフレッシュを行う。
【0072】
変形例2の画像形成装置100は、不可視画像が副走査方向に幅広く形成されたページを連続で片面印刷するような場面で有用である。このような場合、表面ではトナーリフレッシュを行うことができないためである。
【0073】
次に、変形例2の画像形成装置100の処理について説明する。図12は、変形例2に係る画像形成装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【0074】
まず、印刷情報取得部201は、用紙Pに形成されるトナー画像の元となる画像データ及び片面印刷設定であるか否かの情報を含む印刷情報を取得する(ステップS301)。不可視画像検出部202は、印刷情報取得部201が取得した印刷情報から、対象印刷ページに不可視画像があるか否かを検出する(ステップS302)。
【0075】
対象印刷ページに不可視画像がある場合(ステップS302:Yes)、トナーリフレッシュ部203は、印刷情報取得部201が取得した印刷情報から片面印刷設定であるか否かを確認する(ステップS303)。片面印刷設定である場合(ステップS303:Yes)、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページの裏面でトナーリフレッシュを行い、本処理を終了する(ステップS304)。
【0076】
一方、ステップS303で片面印刷設定ではない場合(ステップS303:No)、不可視画像検出部202は、対象印刷ページにおける不可視画像の位置を検出する。そして、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページにおいて、不可視画像検出部202が検出した不可視画像の位置を避けて不可視トナーのトナーリフレッシュを行い、本処理を終了する(ステップS305)。
【0077】
また、ステップS302で対象印刷ページに不可視画像がない場合(ステップS302:No)、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページの所定の位置で不可視トナーのトナーリフレッシュを行い、本処理を終了する(ステップS306)。
【0078】
なお、ここでは、ステップS303で片面印刷設定ではない場合、不可視画像の位置を避けて不可視トナーのトナーリフレッシュを行う例を挙げたが、トナーリフレッシュ部203は、不可視画像が印刷されたページを避けてトナーリフレッシュを行ってもよい。また、トナーリフレッシュ部203は、片面印刷設定の場合、不可視画像の有無にかかわらず、裏面でトナーリフレッシュを行ってもよい。
【0079】
<変形例3>
トナーリフレッシュ部203は、白紙ページがある場合、白紙ページで不可視トナーのトナーリフレッシュを行ってもよい。この場合、印刷情報には、白紙ページの有無の情報が含まれ、トナーリフレッシュ部203は、印刷情報取得部201が白紙ページがある旨の情報を含む印刷情報を取得した場合、白紙ページでトナーリフレッシュを行う。
【0080】
図13は、不可視トナーのトナーリフレッシュを白紙ページで行った場合の説明図である。図13に示すように、トナーリフレッシュ部203は、白紙ページがある場合、画像が形成された印刷ページではトナーリフレッシュを行わず、白紙ページでトナーリフレッシュを行う。
【0081】
ここで、不可視トナーであっても、完全に透明ではない場合もあるため、例えば、媒体の白い部分に転写を行うと、印刷された内容まではわからないものの、何かが印刷されていることくらいは人が認識できてしまうことがある。つまり、画像が形成された媒体上で不可視トナーのトナーリフレッシュを行うと、その媒体を視認した人が違和感を覚える可能性がある。
【0082】
この点、白紙ページは、画像が形成されたページと比較すると、人に注目される可能性が低い。したがって、変形例3に係る画像形成装置100は、媒体を視認した人が違和感を覚える可能性を低減することができると考えられる。また、裏面でトナーリフレッシュを行う場合のように媒体を反転する必要がないため、生産性の低下も抑えることができる。
【0083】
次に、変形例3の画像形成装置100の処理について説明する。図14は、変形例3に係る画像形成装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【0084】
まず、印刷情報取得部201は、用紙Pに形成されるトナー画像の元となる画像データ及び白紙ページの有無の情報を含む印刷情報を取得する(ステップS401)。トナーリフレッシュ部203は、印刷情報取得部201が取得した印刷情報から白紙ページがあるか否かを確認する(ステップS402)。
【0085】
白紙ページがある場合(ステップS402:Yes)、トナーリフレッシュ部203は、白紙ページで不可視トナーのトナーリフレッシュを行い、本処理を終了する(ステップS404)。
【0086】
一方、ステップS402で白紙ページがない場合(ステップS402:No)、不可視画像検出部202は、印刷情報取得部201が取得した印刷情報から、対象印刷ページに不可視画像があるか否かを検出する(ステップS403)。対象印刷ページに不可視画像がある場合(ステップS403:Yes)、不可視画像検出部202は、対象印刷ページにおける不可視画像の位置を検出する。
【0087】
そして、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページにおいて、不可視画像検出部202が検出した不可視画像の位置を避けて不可視トナーのトナーリフレッシュを行い、本処理を終了する(ステップS405)。
【0088】
また、ステップS403で対象印刷ページに不可視画像がない場合(ステップS403:No)、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページの所定の位置で不可視トナーのトナーリフレッシュを行い、本処理を終了する(ステップS406)。
【0089】
なお、ここでは、ステップS403で不可視画像がある場合、不可視画像の位置を避けて不可視トナーのトナーリフレッシュを行う例を挙げたが、トナーリフレッシュ部203は、不可視画像が印刷されたページを避けてトナーリフレッシュを行ってもよい。
【0090】
<変形例4>
上述の実施形態では、画像形成制御部204は、画像形成部6を制御して、印刷情報取得部201が取得した印刷情報に含まれる画像データを元に用紙Pに画像を形成すると説明した。画像形成制御部204は、これに加えて、可視トナーで形成された画像に重ねて不可視トナーで画像を形成する制御を行ってもよい。
【0091】
図15は、可視トナー画像に重ねて不可視トナー画像を形成する場合の説明図である。この例では、画像形成制御部204は、可視トナーで形成された画像である「ジ」の文字に重ねて、不可視トナーで同じ「ジ」の文字の画像を形成する制御を行う。
【0092】
上述の処理を行うことで、トナーリフレッシュ程の効果は望めないものの、劣化したトナーを媒体上に一定量吐き出すことができるため、印字効率を高めることができる。また、上述したように、不可視トナーで画像を形成した場合でも、その場所に何かが印刷されていると人が認識する可能性があるが、可視トナーで形成された画像に重ねて不可視トナーで同様の画像を形成することにより、このような可能性を低減することができる。
【0093】
なお、上述した処理は、色を重ねても目立たないのであれば、可視トナーで行ってもよい。
【0094】
次に、変形例4の画像形成装置100の処理について説明する。図16は、変形例4に係る画像形成装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【0095】
まず、印刷情報取得部201は、用紙Pに形成されるトナー画像の元となる画像データを含む印刷情報を取得する(ステップS501)。不可視画像検出部202は、印刷情報取得部201が取得した印刷情報から、対象印刷ページに不可視画像があるか否かを検出する(ステップS502)。
【0096】
対象印刷ページに不可視画像がある場合(ステップS502:Yes)、不可視画像検出部202は、対象印刷ページにおける不可視画像の位置を検出する。そして、トナーリフレッシュ部203は、対象印刷ページにおいて、不可視画像検出部202が検出した不可視画像の位置を避けて可視トナーで形成された画像に重ねて不可視トナーで画像を形成する制御を行い、本処理を終了する(ステップS503)。
【0097】
一方、ステップS502で対象印刷ページに不可視画像がない場合(ステップS502:No)、トナーリフレッシュ部203は、特に制限なく可視トナーで形成された画像に重ねて不可視トナーで画像を形成する制御を行い、本処理を終了する(ステップS504)。
【0098】
なお、ここでは、ステップS502で不可視画像がある場合、不可視画像の位置を避けて可視トナーで形成された画像に重ねて不可視トナーで画像を形成する制御を行う例を挙げたが、不可視画像が印刷されたページを避けて可視トナーで形成された画像に重ねて不可視トナーで画像を形成する制御を行ってもよい。
【0099】
<変形例5>
上述の実施形態では、画像形成装置100は、直接転写方式で画像を転写すると説明したが、画像形成装置100は、中間転写方式で画像を転写する画像形成装置100Aであってもよい。以下、画像形成装置100Aについて詳しく説明する。図17は、変形例5に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。ここでは、図1と共通する部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。
【0100】
画像形成装置100Aは、給紙トレイ1、給紙ローラ2、分離ローラ3、画像形成部6、駆動ローラ7、2次転写対向ローラ8A、定着器16A、中間転写ベルト18、2次転写ニップ19、2次転写ローラ20、1次転写器21を備える。
【0101】
図17の画像形成装置100Aでは、感光体ドラム9から用紙Pにトナー画像を直接転写させるように用紙Pを搬送する搬送ベルト5を無端状回転体とせず、一旦、トナー画像をベルト外周表面に保持する中間転写ベルト18を無端状回転体として用いる。
【0102】
トナーの種類毎に設けられた画像形成部6は、図1と同様に、各色の感光体ドラム9上にトナー画像を形成する。
【0103】
感光体ドラム9BK上に形成されたトナー画像は、感光体ドラム9BKと1次転写器21BKによって挟みこまれ、ブラック色のトナー画像が中間転写ベルト18に転写される。
【0104】
そして、異なる種類のトナー像が形成された感光体ドラム9M,9C,9Y,9Tは、1次転写器21M,21C,21Y,21Tとともにトナー像を挟み込むことで、回転する中間転写ベルト18のブラック色のトナー画像の上に、トナー像を重ねて転写する。この転写により、中間転写ベルト18上に、フルカラーの画像が形成される。
【0105】
中間転写ベルト18上に形成されたフルカラーの画像は、2次転写ニップ19で、用紙Pに転写される。2次転写ニップ19では、2次転写ローラ20と2次転写対向ローラ8Aによって用紙Pを挟み込むことで、用紙Pを中間転写ベルト18に押し当てる。これにより、転写効率を高めることができる。
【0106】
フルカラーの画像が用紙Pに転写された後、定着器16Aは、用紙Pにフルカラーの画像を定着させる。定着後に、定着器16Aは、用紙Pを画像形成装置100Aの外部に排紙する。
【0107】
なお、上記説明では本発明を画像形成装置100に適用した例を説明したが、上述した説明の構成や制御は、図17に示す画像形成装置100Aにも同様に適用できるものとする。
【0108】
上記で説明した実施形態において、画像形成装置100の制御部101の各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM112等に予め組み込まれて提供される。
【0109】
また、上述の実施形態に係る画像形成装置100の制御部101で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Compact Disk-Recordable)、またはDVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0110】
また、上述の実施形態に係る画像形成装置100の制御部101で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態に係る画像形成装置100で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0111】
また、上述の実施形態の装置で実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU110が上述の記憶装置(ROM112または記憶部113)からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置(例えば、RAM111)上にロードされて生成されるようになっている。
【0112】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0113】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図するものではない。上記新規な実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態及びその変形は発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0114】
1 給紙トレイ
2 給紙ローラ
3 分離ローラ
4 ガイド板
5 搬送ベルト
6 画像形成部
7 駆動ローラ
8 従動ローラ
8A 2次転写対向ローラ
9 感光体ドラム
10 帯電器
11 固体走査ヘッド
12 現象器
13 徐電器
15 転写器
16,16A 定着器
17 ベルトクリーナ
18 中間転写ベルト
19 2次転写ニップ
20 2次転写ローラ
21 1次転写器
100,100A 画像形成装置
110 CPU
111 RAM
112 ROM
113 記憶部
114 I/F
115 表示部
116 操作部
117 バス
201 印刷情報取得部
202 不可視画像検出部
203 トナーリフレッシュ部
204 画像形成制御部
P 用紙
【先行技術文献】
【特許文献】
【0115】
【文献】特開2013-50610号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17