(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】製品の検査のための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G01N 21/85 20060101AFI20240510BHJP
【FI】
G01N21/85 A
(21)【出願番号】P 2022549417
(86)(22)【出願日】2021-01-29
(86)【国際出願番号】 US2021015645
(87)【国際公開番号】W WO2021167768
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2022-10-13
(32)【優先日】2020-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シュレジンガー, アサフ
【審査官】小澤 瞬
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-132929(JP,A)
【文献】特開2006-226724(JP,A)
【文献】特開2009-271011(JP,A)
【文献】実開平01-102750(JP,U)
【文献】特開2000-171409(JP,A)
【文献】特開平08-180185(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0037353(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0177157(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 - G01N 21/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査のためのシステムであって、
検査経路と、
複数のカメラであって、前記複数のカメラのそれぞれが製品の画像を同時に捕捉して、前記製品の各表面が同時に捕捉された前記画像の少なくとも1つの中に捕捉されるように、前記検査経路の周りに位置付けられ、かつ、前記検査経路を含む視野を有する、複数のカメラと、
前記検査経路を含む視野を有し、前記複数のカメラの各カメラとは異なる角度で位置付けられたミラーであって、前記複数のカメラのうちの1つが前記ミラーに光学的に結合されており、前記複数のカメラが少なくとも2つのカメラによるグループを含み、前記ミラーは、前記少なくとも2つのカメラによるグループが、前記少なくとも2つのカメラによるグループが向いている前記製品の表面以外の表面に光学的に結合されることを可能にする、ミラーと、
処理システムであって、
前記製品の同時に捕捉された前記画像を単一のファイルに集約すること、
前記製品の物理的特徴を抽出するために前記単一のファイルを解析すること、及び
比較ファイルを作り出すために、前記製品の前記物理的特徴を製品標準の物理的特徴と比較すること
のためのコンピュータ可読命令を含むメモリ及びプロセッサを備える、処理システムと
を備える、検査のためのシステム。
【請求項2】
前記複数のカメラの一部が、前記複数のカメラのうちの単一のカメラとほぼ対向して、前記検査経路の周りに位置付けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記製品が前記検査経路上にあるときに、前記製品の前記画像を同時に捕捉するために、前記複数のカメラをトリガするように構成されたアクチュエータを更に備える、請求項
1に記載のシステム。
【請求項4】
製品ディスペンサが、錠剤プレス及び錠剤デダスタのうちの一方である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記検査経路が、前記製品の移動軌道を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記検査経路が、前記複数のカメラのうちの少なくとも1つのカメラによって採用される光波長に対して透明な材料のチューブを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
検査のための方法であって、
検査経路に沿って製品を分配することと、
前記検査経路の周りに複数のカメラを位置付け、かつ、前記検査経路に光学的に結合することと、
前記複数のカメラの各カメラとは異なる角度で前記検査経路に光学的に結合されたミラーを位置付け、かつ前記ミラーに光学的に結合されるように前記複数のカメラのうちの1つを位置付けることであって、前記複数のカメラが少なくとも2つのカメラによるグループを含み、前記ミラーは、前記少なくとも2つのカメラによるグループが、前記少なくとも2つのカメラによるグループが向いている前記製品の表面以外の表面に光学的に結合されることを可能にする、位置付けることと、
前記複数のカメラの各カメラを用いて実質的に同時に前記製品の複数の画像を捕捉することにより、前記製品の各表面が前記複数の画像のうちの少なくとも1つの中に捕捉されることと、
前記製品の前記複数の画像を単一のファイルに集約することと、
前記製品の物理的特徴を抽出するために前記単一のファイルを解析することと、
比較ファイルを作り出すために、前記製品の前記物理的特徴を製品標準の物理的特徴と比較することと
を含む、検査のための方法。
【請求項8】
前記複数のカメラを位置付けることが、前記複数のカメラの一部が、前記複数のカメラのうちの単一のカメラとほぼ対向して、前記検査経路の周りに位置付けられることを更に含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記製品が前記検査経路上にあるときに、前記製品の前記複数の画像を同時に捕捉するために、前記複数のカメラをトリガするように構成されたアクチュエータを更に含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項10】
前記製品を分配するために、錠剤プレス及び錠剤デダスタのうちの一方を提供することを含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項11】
前記検査経路に沿って前記製品を分配することが、前記製品の移動軌道に沿って前記製品を分配することを含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項12】
前記検査経路に沿って前記製品を分配することが、前記複数のカメラのうちの少なくとも1つのカメラによって採用される光波長に対して透明な材料のチューブに対して前記製品を分配することを含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項13】
検査のためのシステムであって、
検査経路の周りの、かつ、前記検査経路に光学的に結合された複数のカメラと、
前記複数のカメラの各カメラとは異なる角度で前記検査経路に光学的に結合されたミラーであって、前記ミラーに光学的に結合されるように前記複数のカメラのうちの1つが位置付けられ、前記複数のカメラが少なくとも2つのカメラによるグループを含み、前記ミラーは、前記少なくとも2つのカメラによるグループが、前記少なくとも2つのカメラによるグループが向いている製品の表面以外の表面に光学的に結合されることを可能にする、ミラーと、
プロセッサであって、
前記検査経路に沿って
前記製品を分配すること、
前記複数のカメラの各カメラを用いて実質的に同時に前記製品の複数の画像を捕捉することにより、前記製品の各表面が前記複数の画像のうちの少なくとも1つの中に捕捉されること、
前記製品の前記複数の画像を単一のファイルに集約すること、
前記製品の物理的特徴を抽出するために前記単一のファイルを解析すること、及び
比較ファイルを作り出すために、前記製品の前記物理的特徴を製品標準の物理的特徴と比較すること
を含む方法を実行するように構成されている、プロセッサと
を備える、検査のためのシステム。
【請求項14】
前記複数のカメラの一部が、前記複数のカメラのうちの単一のカメラとほぼ対向して、前記検査経路の周りに位置付けられている、請求項
13に記載のシステム。
【請求項15】
前記製品が前記検査経路上にあるときに、前記製品の前記複数の画像を同時に捕捉するために、前記複数のカメラをトリガするように構成されたアクチュエータを更に備える、請求項
13に記載のシステム。
【請求項16】
前記製品を分配するために、錠剤プレス及び錠剤デダスタのうちの一方を更に備える、請求項
13に記載のシステム。
【請求項17】
前記検査経路に沿って前記製品を分配することが、前記製品の移動軌道に沿って前記製品を分配することを含む、請求項
13に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、広くは、製品検査のための方法及びシステムに関し、より具体的には、錠剤、カプセル、ピル、カプレット、及びソフトゲルなどの薬物及びサプリメント供給製品の検査のための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の記載
[0002]錠剤、カプセル、ピル、カプレット、及び薬品、サプリメント、又は他の薬物のユーザへの摂取を援助するための他の製品は、ありふれている。これらのデバイスの適切かつ安全な調合を確実にするために、これらのデバイスを構成する物質の調合、デバイスへの物質の形成、及び結果として生じるデバイスの検査に焦点を合わせた製薬産業の全セグメントが存在する。
【0003】
[0003]典型的な錠剤製造施設では、錠剤プレス(又は、ピル、カプセル、カプレット等のための付随する形成機械)を収容する部屋は、とりわけ、粒子汚染及び製造施設のモジュール性を最小限にすることを容易にするために、意図的に小さく保たれる。その結果、これらの部屋は、錠剤プレス及びそのオペレータにとって十分に大きいが、他の空間はほとんどない。
【0004】
[0004]幾つかの医薬品及び/又はサプリメント製品については、品質保証のために、又は政府若しくは産業規制の要件として、検査が行われ得る。従来のアプローチでは、錠剤、ピル、カプセル、カプレット等の検査のためのデバイスは、これらの製品を製造するために使用される機械とは別個である。典型的には、検査機械は、製品を製造するために使用される機械(例えば錠剤プレス)と同じ部屋に設置するには大きすぎる。結果として、これらの製品の多くは、たとえ検査が製造施設の動作に有用であることが証明されたとしても、必要とされない限り検査されない。検査が実行される場合、製品は、その目的のために専用の別の部屋に移動され、場合によっては、別の建物内の検査専用の部屋であり、製品の移送を必要とする。
【0005】
[0005]製品は、運転が完了した後、バッチで検査専用の部屋に移送され、その結果、バッチ全体が処理された後にのみ、施設オペレータに障害の通知がもたらされる。その結果、検査機械から上流にある故障機械は、部分的又は全体的なバッチ拒否をもたらす恐れがあり、同じ上流の機械故障が後で処理されるバッチに影響を及ぼす。加えて、検査は、別個の機械で、典型的には別個の場所で実行されるので、検査システムを操作するために追加の人員が必要となる。
【0006】
[0006]必要とされているのは、製造機械と同じ場所に位置し、同じユーザによって操作されるように十分にコンパクトであり、その結果、検査は製品が製造されるのと同時に実行され得る、錠剤、ピル、カプセル、カプレット、ソフトゲル等を検査するためのシステム及び方法である。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本開示の実施形態は、概して、検査経路に沿って連続的に分配された複数の製品のうちの1つの製品を分配するように構成された製品ディスペンサと、複数のカメラのそれぞれが製品の画像を同時に捕捉して、製品の各表面が同時に捕捉された画像のうちの少なくとも1つの中に捕捉されるように、検査経路の周りに位置付けられ、かつ、検査経路を含む視野を有する、複数のカメラとを含む、検査のためのシステムを含む。本システムは、更に、同時に捕捉された製品の画像を単一のファイルに集約すること、製品の物理的特徴を抽出するために単一のファイルを解析すること、及び比較ファイルを作り出すために、製品の物理的特徴を製品標準の物理的特徴と比較することのためのコンピュータ可読命令を含むメモリ及びプロセッサを備える処理システムを含む。
【0008】
[0008]本開示の実施形態は、概して、検査経路に沿って、製品ディスペンサから製品を分配することと、検査経路の周りに複数のカメラを位置付け、かつ、検査経路に光学的に結合することと、複数のカメラの各カメラを用いて実質的に同時に製品の複数の画像を捕捉することにより、製品の各表面が複数の画像のうちの少なくとも1つの中に捕捉されることとを含む、検査のための方法を含む。本方法は、更に、製品の複数の画像を単一のファイルに集約することと、製品の物理的特徴を抽出するために単一のファイルを解析することと、比較ファイルを作り出すために、製品の物理的特徴を錠剤標準の物理的特徴と比較することとを含む。
【0009】
[0009]上述の本開示の特徴を詳細に理解し得るように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な記載が、実施形態を参照することによって得られ、一部の実施形態は、添付の図面に例示されている。しかし、添付の図面は、例示的な実施形態のみを例示するものであり、したがって、本開示の範囲を限定するとみなすべきではなく、その他の等しく有効な実施形態も許容し得ることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】[0010]開示された実施形態に係る、製品検査のためのシステムの斜視図である。
【
図2】[0011]開示された実施形態に係る、製品検査のための方法である。
【0011】
[0012]理解を促進するために、可能な場合には、複数の図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。一実施形態の要素及び特徴は、更なる記述がなくとも、他の実施形態に有益に組み込まれ得ると考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0013]以下では、本開示の実施形態を参照する。しかし、本開示は、特定の記載された実施形態に限定されないことを理解すべきである。その代わりに、以下の特徴と要素の任意の組み合わせが、種々の実施形態に関連するか否かにかかわらず、本開示を実装及び実施するために考えられる。更に、本開示の実施形態は、他の可能な解決策を超える、及び/又は従来技術を超える利点を達成することができるが、特定の利点が所与の実施形態によって達成されるか否かは、本開示を限定するものではない。したがって、以下の態様、特徴、実施形態、及び利点は、単に例示的なものに過ぎず、特許請求の範囲に明示的に記述されている場合を除いて、添付の特許請求の範囲の要素又は限定とみなされるものではない。同様に、「開示」への言及は、本明細書に開示される発明の主題の一般化として解釈されるものではなく、請求項に明示的に記述される場合を除いて、添付の請求項の要素又は限定であるとみなされるものではない。
【0013】
[0014]本開示の実施形態は、錠剤、ピル、カプセル、カプレット、ソフトゲル、及びユーザによって摂取され得る他の薬品の個別単位などの製品の検査のためのシステム及び方法を対象とする。この文脈において、「薬品」又は「医薬」は、消費の個別単位に形成され得る摂取を意図する任意の物質が、開示されるシステム及び方法とともに使用され得るので、限定することを意味しない。例えば、サプリメント、ビタミン、キャンディー、向知性薬、又は個別の消費単位に形成され得る他の薬物若しくは物質は、本明細書に開示されるシステム及び方法を用いて検査され得る。更に、より大きな製品への組立を意図した部品などの非消耗品、並びに任意の材料の完全に形成された製品を含めて、他の種類の製品が、そのように検査され得る。例えば、皮下注射針、アンプル、ステント(又はステント構成要素)、聴診器構成要素、機械、自動車、及び/又は電子構成要素、食品構成要素及び/又は製品、農業構成要素及び/又は製品、又は他の個別構成要素又はアセンブリなどの医療デバイスは、本明細書に開示されるシステム及び方法によって検査され得る。
【0014】
[0015]本明細書に開示される実施形態は、分配された製品の移動軌道によって画定される検査経路に沿って検査のために製品を連続的に分配するためのディスペンサを含む。検査経路の周りに配置されるのは、カメラのアレイであり、それぞれが同期されて製品の画像を同時に捕捉することにより、画像の組み合わせが製品の全表面を捕捉する。カメラアレイの小型化を促進するために、検査経路に沿って一又は複数のミラーが配置され、複数のカメラのうちの一又は複数が、一又は複数のミラーを介して製品画像を捕捉するように、複数のカメラを共にグループ化することができる。
【0015】
[0016]加えて、一又は複数の検査照明器が検査経路に沿って配置され得、カメラが製品の画像を捕捉するときに製品を照明し得る。
【0016】
[0017]幾つかの実施形態では、照明器及びカメラは、製品画像を捕捉するために可視光を使用するように構成され得、一方、他の実施形態では、検査経路に沿って製品が通過するときに製品の潜在的な表面異常を捕捉するために、異なる波長(例えば、紫外線、赤外線)が使用され得る。他の実施形態では、照明器及びカメラは、複数の波長タイプを使用するように構成され得る。
【0017】
[0018]開示された検査システム及び方法をかかるコンパクトな方法で構成することによって、検査システムを製品製造設備と同じ部屋内に設置することができ、単一のオペレータによる製品のリアルタイム検査を可能にする。これは、製品の欠陥(すなわち、欠けた又はひび割れした錠剤、錠剤コーティングの不良等)の早期検出を含む幾つかの恩恵を可能にして、欠陥のある製品の更なる生産を防止し、生産及び検査が同じ人によって操作され得るので、操作人員の減少を可能にし、規制に基づく従来のアプローチの限定された検査に反して、全ての製品がリアルタイムで検査され得るので、より高品質の工場出力を可能にする。
【0018】
製品の検査のための例示的なシステム
[0019]
図1は、開示された実施形態による、製品検査のためのシステム100の斜視図を示す。
【0019】
[0020]システム100は、製品190を作り出すための製品ファブリケータ110を含む。幾つかの実施形態では、製品ファブリケータは錠剤プレスであり、一方、他の実施形態は、カプセル、ピル、カプレット、ソフトゲル、又は薬品若しくはサプリメントの他の個別単位のための製造システムを含む。製品ファブリケータには、検査経路130に沿って製品190を連続的に分配するように構成された製品ディスペンサ120が結合されている。実施形態では、製品ディスペンサ120は、製品ファブリケータ110から製品を受け取り、製品のそれぞれを1つずつ検査経路130に分配できるように、それらを単一のファイルに配置する。幾つかの実施形態では、製品ディスペンサ120は、検査経路130上への製品の連続的な分配を促進するために、真空122及びホッパ124を含む。
【0020】
[0021]幾つかの実施形態では、検査経路130は、分配された製品の移動軌道によってのみ画定され、任意の構造によって物理的に画定されず、一方、他の実施形態では、検査経路130は、ガラス又はプラスチック、シリコン、石英、又は以下に記載するカメラ及び照明器によって採用される光波長に対して透明な他の材料などの透明材料の、長方形、円形、三角形、多角形、又は他の断面を有するチューブによって物理的に画定され得る。チューブは、存在する場合、検査経路130の全ての側面を物理的に画定し得、幾つかの実施形態では、検査経路130の一又は複数の表面を画定し得る。物理的チューブを有する実施形態では、チューブは、製品がチューブを通って移動できるようにある角度で傾斜し得、幾つかの実施形態では、垂直に傾斜する。
【0021】
[0022]システム100は、更に、カメラのアレイを含み、アレイは、上面図カメラ140、側面図カメラ150、及び底面図カメラ160を含み、カメラは、検査経路の周囲に配置される。カメラのアレイの各カメラは、製品の表面の少なくとも一部分を捕捉するように位置付けられ、カメラのアレイは、製品の全表面を撮像することができる。よりコンパクトな製品検査システムを作製するために、カメラは、カメラアレイによって占められる空間を減少させるように位置付けられ得る。
図1に示すように、上面図カメラ140は、グループとして側面図カメラ15
0と共に設置され得、底面図カメラは、上面図カメラ140及び側面図カメラ150グループとは別個に設置される。かかる実施形態では、1つのグループに位置付けられたカメラが、特定のカメラが向き得る以外の製品190の表面に光学的に結合され得るように、一又は複数の側面図ミラー1
70が設置され得る。
【0022】
[0023]例えば、
図1に示された実施形態は、検査経路130の上方に共に位置付けられた上面図カメラ140及び側面図カメラ150を示す。この構成において、製品190が検査経路に沿って移動するときに、側面図カメラ150が製品190の側面の画像を捕捉できるように、側面図ミラー170は側面図カメラ150を光学的に結合し得る。
【0023】
[0024]
図1及び
図2の構成は、検査経路1
30の上方に位置付けられた上面図カメラ140及び側面図カメラ150、並びに下方に位置付けられた底面図カメラを示すが、カメラは、グループとして、カメラが製品の表面の全体を捕捉するように、検査経路の周りの任意の場所に位置付けられてもよい。全体として、カメラによって捕捉された複数の画像は、製品190の全表面の像を提供する。位置決めにおける柔軟性のために、一又は複数のカメラは、任意の便利な場所に位置付けられ、一又は複数の側面図ミラー170を介して検査経路1
30に結合され得る。実施形態では、アクチュエータ(図示せず)が、製品190の画像を捕捉するためにカメラをトリガするために、製品ファブリケータ110、ディスペンサ120、又は検査経路130のうちの1つに位置付けられ得る。
【0024】
[0025]システム100は、更に、検査経路130の周りに位置付けられた一又は複数の照明器180を含み、カメラが画像を捕捉しているときに製品190を照明し得る。幾つかの実施形態では、照明器180は、製品190の表面検査を可能にするために、人間が視認可能な波長の光を放射するように構成され得、一方、他の実施形態では、異なる波長が利用され得る。例えば、赤外線又は紫外線波長を使用して、製品190の表面の特定の特徴を適切に構成されたカメラに視認可能にすることができ、一方、他の実施形態では、X線波長を使用して、製品190の内部特徴並びに表面特徴を検査することができる。
【0025】
[0026]システム100は、更に、カメラによって捕捉された製品190の画像を受け取る処理システム195(図示せず)を含む。処理システム195は、カメラからの画像を単一のファイルに集約し、製品190の物理的特徴を抽出するために単一のファイルを解析する。製品の抽出された物理的特徴は、個々に又は単一のファイルに集約され、製品190の標準と比較され得、製品190と標準との間の差異は、ユーザに表示され、並びに/又は更なるレビュー及び分析のために記憶される。
【0026】
製品の検査のための例示的な方法
[0027]
図2は、製品190の検査のための方法200を示す。
【0027】
[0028]205において、製品ファブリケータ110は製品190を製造し、製品をディスペンサ120に提供する。実施形態では、製品ファブリケータ110は、錠剤プレス及び錠剤デダスタ(deduster)のうちの少なくとも一方を含む。
【0028】
[0029]210において、ディスペンサ120は、複数の製品を一度に1つずつ連続的に分配し、製品190を検査経路130に提供する。上述のように、検査経路130は、製品190が移動する空間を通る経路であり得、一方、他の実施形態では、検査経路130の一又は複数の側面を包含する物理的材料によって画定される。
【0029】
[0030]215において、複数のカメラが検査経路130の周りに位置付けられ、かつ、検査経路130に光学的に結合される。幾つかの実施形態では、複数のカメラは、上面図カメラ140、側面図カメラ150、及び底面図カメラ160を含む。幾つかの実施形態では、複数のカメラが、複数のカメラのうちの単一のカメラとほぼ対向して、検査経路130の周りに位置付けられるように、カメラが位置付けられる。実施形態では、複数のカメラのうちの少なくとも1つを検査経路130に光学的に結合するように、一又は複数の側面図ミラー170が位置付けられ得る。
【0030】
[0031]220において、製品190の複数の画像は、複数のカメラの各カメラを用いて実質的に同時に捕捉され、その結果、製品190の各表面は、複数の画像のうちの少なくとも1つの中に捕捉される。
【0031】
[0032]225において、製品190の複数の画像は単一のファイルに集約され、一方、製品190の物理的特徴を抽出するために単一のファイルは解析される。
【0032】
[0033]230において、製品190の物理的特徴が製品標準の物理的特徴と比較されて、比較ファイルを作り出す。
【0033】
[0034]上記の説明は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲を逸脱しなければ、本開示の他の実施形態及び更なる実施形態が考案されてもよく、本開示の範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。