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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】エピタキシャルウェーハの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/322 20060101AFI20240513BHJP
   C23C 16/24 20060101ALI20240513BHJP
   C30B 29/06 20060101ALI20240513BHJP
   H01L 21/20 20060101ALI20240513BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20240513BHJP
【FI】
H01L21/322 Y
H01L21/322 G
C23C16/24
C30B29/06 504F
H01L21/20
H01L21/205
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2023507242
(86)(22)【出願日】2022-09-27
(86)【国際出願番号】 JP2022035882
(87)【国際公開番号】W WO2023054334
(87)【国際公開日】2023-04-06
【審査請求日】2023-02-28
【審判番号】
【審判請求日】2024-01-23
(31)【優先権主張番号】P 2021161813
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000190149
【氏名又は名称】信越半導体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 温
(72)【発明者】
【氏名】水澤 康
(72)【発明者】
【氏名】松原 寿樹
(72)【発明者】
【氏名】阿部 達夫
(72)【発明者】
【氏名】大槻 剛
【合議体】
【審判長】瀧内 健夫
【審判官】河本 充雄
【審判官】中野 浩昌
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-216934(JP,A)
【文献】特開2009-164590(JP,A)
【文献】特開2009-200231(JP,A)
【文献】特開2010-010615(JP,A)
【文献】特開2008-205454(JP,A)
【文献】特開2019-189522(JP,A)
【文献】特開2012-199323(JP,A)
【文献】特開2004-363510(JP,A)
【文献】特開2014-099456(JP,A)
【文献】特開2013-089858(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/322
H01L21/20
H01L21/205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
減圧CVD装置を用いて、直径300mm以上のシリコン基板上に直接的に、シリコン及びカーボンを含有する混合ガス雰囲気下にて、カーボンがガスドープされたシリコンからなるゲッタリングエピタキシャル膜を減圧下にて形成し、該ゲッタリングエピタキシャル膜の上に、シリコンエピタキシャル膜を形成するとき、
前記シリコン及びカーボンを含有する混合ガス雰囲気のカーボンソースとして、 を用いることを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項2】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、133Pa~10666Paの圧力下にて形成することを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項3】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、667Pa~2666Paの圧力下にて形成することを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項4】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、膜厚を0.025μm~1μmとすることを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項5】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、膜厚を0.025μm~0.3μmとすることを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項6】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、炭素原子濃度を1.0×1017atoms/cm以上、5.0×1021atoms/cm以下とすることを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項7】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、炭素原子濃度を1.0×1019atoms/cm以上、1.0×1021atoms/cm以下とすることを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項8】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、炭素原子濃度を1.0×1019atoms/cm以上、5.0×1020atoms/cm以下とすることを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項9】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、550℃~1150℃にて形成することを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項10】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、550℃~800℃にて形成することを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項11】
減圧CVD装置を用いて、直径300mm以上のシリコン基板上に直接的に、シリコン及びカーボンを含有する混合ガス雰囲気下にて、カーボンが均一にガスドープされ、かつ、絶縁性と高周波特性を有するシリコンからなるゲッタリングエピタキシャル膜を減圧下にて形成するとき、
前記シリコン及びカーボンを含有する混合ガス雰囲気のカーボンソースとして、 を用いることを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項12】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜上にシリコンエピタキシャル膜をさらに形成することを特徴とする請求項11に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項13】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、炭素原子濃度を1.0×1020atoms/cm以上、5.0×1021atoms/cm以下とすることを特徴とする請求項11に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項14】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、炭素原子濃度を3.0×1020atoms/cm以上、1.0×1021atoms/cm以下とすることを特徴とする請求項11に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項15】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、膜厚を0.025μm~3μmとすることを特徴とする請求項11に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項16】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、膜厚を0.025μm~1μmとすることを特徴とする請求項11に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項17】
前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、前記カーボンをシリコン置換位置にドープすることを特徴とする請求項11に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項18】
前記シリコン及びカーボンを含有する混合ガス雰囲気のシリコンソースとして、SiH、SiHCl、SiHClのうち少なくとも一つを用いることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか一項に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項19】
前記シリコン及びカーボンを含有する混合ガス雰囲気のカーボンソースとして、SiH(CH)、SiH(CH、CHのうち少なくとも一つをさらに用いることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか一項に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエピタキシャルウェーハ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属汚染は半導体デバイスの電気特性を悪化させることが知られている。金属汚染の影響を小さくするため、金属ゲッタリングサイトを用意して金属をトラップすることで、デバイス領域への金属汚染を防ぐという手法が広くとられている。代表的な例として、BMD(Bulk Micro Defect)を利用したデバイス領域下の基板バルクでの金属ゲッタリングが挙げられる。
しかしながら、裏面照射型の固体撮像素子においては、表面に配線を行い、裏面側を薄膜化して活性層(受光層)を露出させる構造のために、バルクでのゲッタリング効果が減少することが懸念されている。
【0003】
従来の裏面照射型の固体撮像素子においては、シリコン基板表面にあらかじめ炭素をイオン注入してその上にエピタキシャル成長を行うことで、主にイオン注入された炭素によってゲッタリング効果を高める方法が提案されている(特許文献1)。優れた方法ではあるが、イオン注入装置を用いることで、クロスコンタミネーションや高コストといった問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-216327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、低コストかつ低コンタミネーションのカーボンを含有したエピタキシャルウェーハ及びそれを製造するための方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、減圧CVD装置を用いて、シリコン基板上に、シリコン及びカーボンを含有するゲッタリングエピタキシャル膜を減圧下にて形成し、該ゲッタリングエピタキシャル膜の上に、シリコンエピタキシャル膜を形成することを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法を提供する。
【0007】
このような本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法であれば、カーボンのドープの仕方が従来のようなイオン注入装置を用いた方法ではなく、減圧CVD装置を用いた方法(減圧下でのガスドープ)であるので、低コストかつ低コンタミネーションのカーボンを含有したエピタキシャルウェーハを製造可能となる。
また同時に、ゲッタリングエピタキシャル膜の全体において(膜の厚さ方向及び径方向面内において)カーボンが均一にドープされたエピタキシャルウェーハを得ることができ、ゲッタリング能力が面内均一のものとすることができる。
イオン注入装置を用いた従来方法では、ある一定の深さにしかカーボンを注入できず、注入深さを変えるにはイオン注入条件を変える必要性があるとともに、ウェーハ面内で不均一になりがちである。しかし本発明であればゲッタリングエピタキシャル膜の成長中にガスドープできるので、従来よりも簡便に膜の厚さ方向や径方向の全般にわたって均一にカーボンドープすることができる。
このように従来と同程度以上の品質で、ゲッタリング能力を十分に有するエピタキシャルウェーハを簡便に得ることができる。
【0008】
そして、前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、133Pa~10666Pa(1Torr~80Torr)の圧力下にて形成することができる。
【0009】
このようにすれば、簡便にゲッタリングエピタキシャル層の膜厚やカーボンのドープを均一なものとすることができる。
【0010】
さらには、前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、667Pa~2666Pa(5Torr~20Torr)の圧力下にて形成することができる。
【0011】
このようにすれば、より確実に膜厚やカーボンドープを均一なものとすることができる。
【0012】
また、前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、膜厚を0.025μm~1μmとすることができる。
【0013】
このようにすればゲッタリング能力を十分に得られるとともに、ゲッタリングエピタキシャル膜を必要以上の厚さにまで形成することもなく、より確実に低コストでエピタキシャルウェーハを得ることができる。
【0014】
さらには、前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、膜厚を0.025μm~0.3μmとすることができる。
【0015】
このようにすれば、より一層低コストで、十分なゲッタリング能力を有するエピタキシャルウェーハを得ることができる。
【0016】
また、前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、炭素原子濃度を1.0×1017atoms/cm以上、5.0×1021atoms/cm以下とすることができる。
【0017】
このようにすれば、十分なゲッタリング能力を得ることができるとともに、ゲッタリングエピタキシャル膜の上のシリコンエピタキシャル膜も結晶性の良いものとすることができる。
【0018】
また、前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、炭素原子濃度を1.0×1019atoms/cm以上、1.0×1021atoms/cm以下とすることができ、さらには1.0×1019atoms/cm以上、5.0×1020atoms/cm以下とすることができる。
【0019】
このようにすれば、ゲッタリング能力を十分に備えつつ、シリコンエピタキシャル膜の結晶性がより優れたものを得ることができる。
【0020】
また、前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、シリコン及びカーボンを含有する混合ガス雰囲気下、550℃~1150℃にて形成することができる。
【0021】
このようにすれば、ゲッタリングエピタキシャル膜の形成及びカーボンのドープを効率良く行うことができる。
【0022】
さらには、前記ゲッタリングエピタキシャル膜を形成するとき、シリコン及びカーボンを含有する混合ガス雰囲気下、550℃~800℃にて形成することができる。
【0023】
このようにすれば、ゲッタリングエピタキシャル膜の形成及びカーボンのドープをより一層効率良く行うことができる。
【0024】
また、前記シリコン及びカーボンを含有する混合ガス雰囲気のシリコンソースとして、SiH、SiHCl、SiHClのうち少なくとも一つを用いることができる。
また、前記シリコン及びカーボンを含有する混合ガス雰囲気のカーボンソースとして、SiH(CH)、SiH(CH、SiH(CH、CH、C、Cのうち少なくとも一つを用いることができる。
【0025】
このようなガスは、シリコン及びカーボンを含有するゲッタリングエピタキシャル膜を得るのに好適である。
【0026】
また本発明は、シリコン基板と、該シリコン基板上のカーボンが均一にガスドープされたシリコンからなるゲッタリングエピタキシャル膜と、該ゲッタリングエピタキシャル膜上のシリコンエピタキシャル膜とを有することを特徴とするエピタキシャルウェーハを提供する。
【0027】
このような本発明のエピタキシャルウェーハであれば、低コストかつ低コンタミネーションでカーボンドープされたものである。また、ゲッタリングエピタキシャル膜全体においてカーボンが均一にガスドープされていることから、ゲッタリング能力が面内均一なものであり、従来と同程度以上の品質のものとすることができる。
【0028】
そして、前記ゲッタリングエピタキシャル膜は、膜厚が0.025μm~1μmであるものとすることができる。
【0029】
このようなものであればゲッタリング能力が十分なものであるとともに、ゲッタリングエピタキシャル膜が必要以上の厚さにまで形成されておらず、より確実に低コストなものとなる。
【0030】
さらには、前記ゲッタリングエピタキシャル膜は、膜厚が0.025μm~0.3μmであるものとすることができる。
【0031】
このようなものであれば、より一層低コストで、十分なゲッタリング能力を有するものとなる。
【0032】
また、前記ゲッタリングエピタキシャル膜は、炭素原子濃度が1.0×1017atoms/cm以上、5.0×1021atoms/cm以下であるものとすることができる。
【0033】
このようなものであれば、十分なゲッタリング能力を有するとともに、ゲッタリングエピタキシャル膜の上のシリコンエピタキシャル膜も結晶性の良いものとなる。
【0034】
また、前記ゲッタリングエピタキシャル膜は、炭素原子濃度が1.0×1019atoms/cm以上、1.0×1021atoms/cm以下であるものとすることができ、さらには1.0×1019atoms/cm以上、5.0×1020atoms/cm以下であるものとすることができる。
【0035】
このようなものであれば、ゲッタリング能力を十分に備えつつ、シリコンエピタキシャル膜の結晶性がより優れたものとなる。
【0036】
また本発明は、シリコン基板と、該シリコン基板上のカーボンが均一にガスドープされたシリコンからなるゲッタリングエピタキシャル膜とを有し、
該ゲッタリングエピタキシャル膜が絶縁性と高周波特性を有することを特徴とするエピタキシャルウェーハを提供する。
【0037】
このような本発明のエピタキシャルウェーハであれば、低コストかつ低コンタミネーションでカーボンドープされたものである。また、ゲッタリングエピタキシャル膜全体においてカーボンが均一にガスドープされていることから、ゲッタリング能力が面内均一なものであり、従来と同程度以上の品質のものとすることができる。さらには、絶縁性並びに高周波特性を有し、高周波デバイスの製造に好適なものとすることができる。
【0038】
また、前記ゲッタリングエピタキシャル膜上にシリコンエピタキシャル膜をさらに有するものとすることができる。
【0039】
このようなものであれば十分なゲッタリング能力を有するとともに、絶縁性並びに高周波特性を有し、高周波デバイスの製造に好適な、シリコンエピタキシャル膜を有するエピタキシャルウェーハとすることができる。
【0040】
また、前記ゲッタリングエピタキシャル膜は、炭素原子濃度が1.0×1020atoms/cm以上、5.0×1021atoms/cm以下であるものとすることができ、さらには、3.0×1020atoms/cm以上、1.0×1021atoms/cm以下であるものとすることができる。
【0041】
このようなものであれば、十分なゲッタリング能力を有するとともに、絶縁性並びに高周波特性をより確実に有するものを得ることができる。
【0042】
また、前記ゲッタリングエピタキシャル膜は、膜厚が0.025μm~3μmであるものとすることができ、さらには、0.025μm~1μmであるものとすることができる。
【0043】
このようなものであれば、十分なゲッタリング能力を有するとともに、絶縁性並びに高周波特性をより確実に有するものを得ることができる。
【0044】
また、前記ゲッタリングエピタキシャル膜は、前記カーボンがシリコン置換位置にドープされているものとすることができる。
【0045】
このようなものであれば、より一層、十分なゲッタリング能力を有するとともに高周波デバイスの製造に好適なものとすることができる。
【発明の効果】
【0046】
本発明のエピタキシャルウェーハ及びその製造方法であれば、低コストかつ低コンタミネーションで、シリコンエピタキシャル膜の下にカーボンドープのゲッタリングエピタキシャル膜を有するエピタキシャルウェーハを得ることができる。しかも、ゲッタリングエピタキシャル膜の全体にわたって(径方向面内でも厚さ方向でも)均一にカーボンをドープでき、ゲッタリング能力の面内均一性を図ることができる。品質面でも十分優れたエピタキシャルウェーハを得られる。さらには絶縁性並びに高周波特性を有し、高周波デバイスの製造に好適なエピタキシャルウェーハを得られる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本発明のエピタキシャルウェーハの一例を示す概略図である。
図2】本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法の一例を示すフロー図である。
図3】実施例1-4におけるカーボンドープ濃度と熱処理後のゲッタリングエピタキシャル膜中のNi、Cu濃度の関係を示すグラフである。
図4】実施例1と比較例における、エピタキシャルウェーハの表面からの深さとNi、Cu、C、O濃度の関係を示すグラフである。
図5】本発明のエピタキシャルウェーハの別の形態の一例を示す概略図である。
図6】別形態での各C濃度における絶縁破壊電圧の関係を示すグラフである。
図7】別形態での各C濃度における高周波特性(2HD)の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、図面を参照して本発明についてより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本発明のエピタキシャルウェーハの一例を示す概略図である。この本発明のエピタキシャルウェーハ1は、シリコン基板2上に、シリコン及びカーボンを含有するゲッタリングエピタキシャル膜(以下、GEP膜とも言う)3と、シリコンエピタキシャル膜4とがこの順で積層されたものである。
シリコン基板2は特に限定されず、例えばチョクラルスキー法やフローティングゾーン法などにより製造されたインゴットをスライスして得たものとすることができ、直径は例えば200mm、さらには300mm以上のものとすることができる。
またシリコンエピタキシャル膜4は特に限定されず、例えば従来と同様の方法により形成されたものとすることができる。必要に応じてドーパント等を含むことができる。
【0049】
また、GEP膜3はカーボンがガスドープされたシリコンからなるエピタキシャル膜である。ガスドープのため、GEP膜3の全体にわたって(つまり、膜の厚さ方向及び径方向面内において)カーボンが均一にドープされたものとなっている。そのため、カーボン含有によるゲッタリング能力も面内均一なものとすることができ、面内でバラついてしまうのを防ぐことができる。
一方で従来品ではカーボンドープはイオン注入によるものであるため、表面から予め設定した所定深さの位置にのみカーボンドープされたものとなる。したがって、特に膜の厚さ方向において幅を持って均一にドープされたものにはならない。ある程度の幅を持って均一なものとさせるには手間およびコストがかかるものとなる。ウェーハ面内においても、イオン注入が不均一になり易いという問題もある。
さらに、イオン注入によるものであると(すなわち、イオン注入装置を用いたカーボンドープのものであると)コストやクロスコンタミネーションの面で問題が生じ易いが、本発明の場合では、低コストかつ低コンタミネーションを達成することができる。
このように本発明品は、ゲッタリング能力の面において従来品と同等あるいはそれ以上のものと言えるし、また、コストやコンタミネーションの面において従来品よりも優れたものである。したがって、優れた品質を有するエピタキシャルウェーハである。
【0050】
なお、GEP膜3の膜厚は特に限定されないが、例えば0.025μm~1μm、さらに好ましくは0.025μm~0.3μmとすることができる。このような膜厚であれば、より一層低コストで、十分なゲッタリング能力を有するものとなる。
また、その炭素原子濃度は特に限定されないが、例えば1.0×1017atoms/cm以上、5.0×1021atoms/cm以下の範囲、さらに好ましくは1.0×1019atoms/cm以上、1.0×1021atoms/cm以下の範囲、さらに好ましくは1.0×1019atoms/cm以上、5.0×1020atoms/cm以下の範囲とすることができる。このような炭素原子濃度のものであれば、ゲッタリング能力や、シリコンエピタキシャル膜4の結晶性がより優れたものとなり、一層高品質なものとなる。
【0051】
このような本発明のエピタキシャルウェーハ1は例えば裏面照射型の固体撮像素子の製造に好適なものであるが、用途は特に限定されない。
【0052】
図2は、本発明のエピタキシャルウェーハ1を製造することができる、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法の一例を示すフロー図である。
<工程1:減圧下でのゲッタリングエピタキシャル膜(シリコン及びカーボン含有)の形成>
まず、前述したようなシリコン基板2を用意し、減圧CVD装置(RP-CVD装置とも言う)を用いてGEP膜3を減圧下にてエピタキシャル成長により形成する。なお、減圧CVD装置としては例えば従来から使用しているものと同様のものを用いることができる。
【0053】
このように本発明ではGEP膜3のカーボンドープに関して、従来のようにイオン注入装置を用いてカーボンをイオン注入する方法ではなく、減圧CVD装置を用いて減圧下でのエピタキシャル成長時にガスドープする方法であるため、従来よりも低コストで行うことができる。また、別のプロセスで使用していたイオン注入装置を使用することで生じ得るクロスコンタミネーションの問題の発生を防ぐことができる。さらには、従来法よりもGEP膜3全体へ均一にカーボンをドープすることができるし、GEP膜3によるゲッタリング能力も従来法と同等程度、あるいはそれ以上のレベルで簡便に付与することができ、高品質のGEP膜3、さらにはエピタキシャルウェーハ1を得ることができる。
【0054】
GEP膜3を形成するための混合ガス雰囲気のシリコンのソースガスとしてはSiH、SiHCl、SiHClのうち少なくとも一つを用いることができ、また、ドープするカーボンのソースガスとしてはSiH(CH)、SiH(CH、SiH(CH、CH、C、Cのうち少なくとも一つを用いることができる。シリコンエピタキシャル膜を形成しつつカーボンをガスドープできる原料ガス、ドープガスであれば特に限定されないが、これらのソースガスであれば通常よく用いられており、入手しやすく好適である。
【0055】
このときの減圧CVD装置のチャンバー内の圧力は減圧状態であれば特に限定されないが、例えば133Pa~10666Pa(1Torr~80Torr)とすることができ、さらに好ましくは667Pa~2666Pa(5Torr~20Torr)とすることができる。このような減圧下でのエピタキシャル成長によって、GEP層3の膜厚やカーボンドープを一層簡便かつ確実に均一に行うことができる。
また、チャンバー内の保持温度は例えば550℃~1150℃とすることができ、膜形成およびカーボンドープを効率的に行うことができる。550℃~800℃とすると、さらに効率良く行うことができる。
このようにして、前述したような膜厚や炭素原子濃度を有する優れた品質のGEP膜3を得ることができる。膜厚や炭素原子濃度の調整は、例えば処理時間の長さやソースガスの導入量の調整により行うことができる。
【0056】
<工程2:シリコンエピタキシャル膜の形成>
次に、シリコンエピタキシャル膜4の形成を行う。このシリコンエピタキシャル膜4の形成方法は特に限定されず、従来と同様の方法で形成することができる。例えば、前述したシリコンのソースガスをチャンバー内に導入するとともに1000℃前後の保持温度の下で形成することができる。処理時間や抵抗率調整用のドープガスの制御により、所望の膜厚や、導電型や抵抗率を有するシリコンエピタキシャル膜4をGEP膜3上に形成することができる。
以上より、本発明のエピタキシャルウェーハ1を得ることができる。
【0057】
また本発明の別の形態について説明する。
図5に別の形態の本発明のエピタキシャルウェーハの一例を示す。この本発明のエピタキシャルウェーハ1’は、シリコン基板2上に、シリコン及びカーボンを含有するゲッタリングエピタキシャル膜(GEP膜)3’と、シリコンエピタキシャル膜4とがこの順で積層されたものである。
シリコン基板2、シリコンエピタキシャル膜4は、図1の形態の場合と同様のものとすることができる。
またGEP膜3’はカーボンがガスドープされたシリコンからなるエピタキシャル膜であり、カーボンが均一にドープされたものであり、カーボン含有によるゲッタリング能力も面内均一なものとすることができる。しかも、絶縁性と高周波特性を有している。
このような本発明のエピタキシャルウェーハ1’は、例えば高周波デバイスの製造に好適なものであるが、用途は特に限定されない。
また、ここではシリコンエピタキシャル膜4を有する例を挙げたが、シリコン基板2、GEP膜3’のみからなる構成であっても良い。
【0058】
なお、GEP膜3’の炭素原子濃度は特に限定されないが、例えば1.0×1020atoms/cm以上、5.0×1021atoms/cm以下の範囲、さらに好ましくは、3.0×1020atoms/cm以上、1.0×1021atoms/cm以下の範囲とすることができる。このような炭素原子濃度のものであれば、ゲッタリング能力や、シリコンエピタキシャル膜4の結晶性がより優れたものとなり、一層高品質なものとなるし、絶縁性並びに高周波特性をより確実に有するものとなる。
またGEP膜3’の膜厚は特に限定されないが、例えば0.025μm~3μm、さらに好ましくは、0.025μm~1μmとすることができる。このような膜厚であれば、より一層低コストで、十分なゲッタリング能力を有するものとなるし、絶縁性並びに高周波特性をより確実に有するものとなる。
さらにGEP膜3’は、カーボンがシリコン置換位置にドープされているものとすることができる。この場合、ゲッタリング能力や高周波デバイスの製造の適正がより一層優れたものとなる。
【0059】
なお、上述した図1のエピタキシャルウェーハ1の製造方法に対し、例えば処理時間の長さやソースガスの導入量の調整などを行って、膜厚や炭素原子濃度の調整を行うことにより、図5に示すような本発明のエピタキシャルウェーハ1’を得ることができる。カーボンのドープ位置に関して、上述したガスドープでは通常はシリコン置換位置となるが、格子間位置にガスドープされていても良い。
【0060】
ここで、本発明のエピタキシャルウェーハ1’の絶縁性について調査した。
ここではシリコン基板2とGEP膜3’のみからなる構成とした。GEP膜3’の膜厚は1μmとした。実際にGEP膜3’における炭素原子濃度を変化させて、どのくらいの電圧まで破壊されないかを調べた。その結果(絶縁破壊耐圧)を図6に示す。横軸が炭素原子濃度、縦軸が絶縁破壊電圧値(VBD)である。
なお、(炭素原子濃度:VBD)の組み合わせは以下の通りである。(2.0×1019atoms/cm:5V)、(6.0×1019atoms/cm:80V)、(1.0×1020atoms/cm:205V)、(2.0×1020atoms/cm:375V)、(3.0×1020atoms/cm:450V)、(4.0×1020atoms/cm:515V)、(6.0×1020atoms/cm:510V)、(8.0×1020atoms/cm:495V)、(1.0×1021atoms/cm:500V)。
例えば1.0×1020atoms/cm以上であれば205V以上の絶縁破壊特性を示すことができ、より一層優れた絶縁性を得ている。なお、4.0×1020~1.0×1021atoms/cmでは絶縁破壊耐圧は同程度であることから、少し余裕を持たせて5.0×1021atoms/cmもあれば十分と言える。
【0061】
また、本発明のエピタキシャルウェーハ1’の高周波特性について調査した。
ここではシリコン基板2の抵抗率を10Ω・cmとし、該シリコン基板2上にはGEP膜3’のみからなる構成とした。GEP膜3’の膜厚は1μmとした。実際にGEP膜3’における炭素原子濃度を変化させるとともに、Co-Planar Waveguide(CPW)を形成し、2次高調波(2HD)特性を評価した。その結果(2HD特性)を図7に示す。横軸が炭素原子濃度、縦軸が2HDである。
なお、(炭素原子濃度:2HD)の組み合わせで示すと以下の通りである。(2.0×1019atoms/cm:-5dBm)、(6.0×1019atoms/cm:-18dBm)、(1.0×1020atoms/cm:-20dBm)、(3.0×1020atoms/cm:-28dBm)、(7.0×1020atoms/cm:-28dBm)、(4.0×1021atoms/cm:-28dBm)。
2.0×1019atoms/cm程度でも-5dBmの2HD特性を示しており、さらには、例えば1.0×1020atoms/cm以上であれば-20dBm以下の2HD特性を示すことができ、より一層優れた高周波特性を得ている。なお、3.0×1020~4.0×1021atoms/cmでは2HD特性は同程度であることから、少し余裕を持たせて5.0×1021atoms/cmもあれば十分と言える。
【実施例
【0062】
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。
(実施例1)
直径300mmのシリコン基板上に、RP-CVD装置を使用して、800℃、667Pa(5Torr)の減圧下、SiHとSiH(CH)を含有する混合ガス雰囲気にて、シリコン及びカーボンを含有するゲッタリングエピタキシャル膜(炭素原子濃度:2×1019atoms/cm:SIMSにて測定)を0.3μm形成し、該ゲッタリングエピタキシャル膜の上にシリコンエピタキシャル膜(膜厚:9μm)を形成して本発明のエピタキシャルウェーハを製造した。
【0063】
このエピタキシャルウェーハのゲッタリングエピタキシャル膜のゲッタリング能力について評価を行うため、得られたエピタキシャルウェーハに対して、Ni、Cuを故意汚染した。具体的には、Cu1000ppbの硝酸水溶液と、Ni1000ppbの硝酸水溶液を準備し、それぞれを10mlだけウェーハ上に滴下し、スピンコーターで全面に拡がるようにコートした。その後に自然乾燥し、熱処理炉にて窒素雰囲気中で1000℃、30分間の熱処理を実施した。熱処理後のゲッタリングエピタキシャル膜中のNi、Cu濃度はそれぞれ7.0×1016atoms/cm、6.0×1016atoms/cmとなった。
図3に、実施例1および後述する実施例2-4におけるカーボンドープ濃度と熱処理後のゲッタリングエピタキシャル膜中のNi、Cu濃度の関係をグラフで示す。
【0064】
(実施例2)
評価するエピタキシャルウェーハとして、ゲッタリングエピタキシャル膜の炭素原子濃度が5×1018atoms/cmであること以外は実施例1と同じ条件でエピタキシャルウェーハを製造し、故意汚染、熱処理を実施した。なお、炭素原子濃度の調整はSiHとSiH(CH)の導入量を変えることにより行った。
熱処理後のゲッタリングエピタキシャル膜中のNi、Cu濃度はそれぞれ1.7×1015atoms/cm、1.1×1015atoms/cmとなった。
【0065】
(実施例3)
評価するエピタキシャルウェーハとして、ゲッタリングエピタキシャル膜の炭素原子濃度が1×1018atoms/cmであること以外は実施例1と同じ条件でエピタキシャルウェーハを製造し、故意汚染、熱処理を実施した。なお、炭素原子濃度の調整はSiHとSiH(CH)の導入量を変えることにより行った。
熱処理後のゲッタリングエピタキシャル膜中のNi、Cu濃度はそれぞれ1.1×1015atoms/cm、7.9×1014atoms/cmとなった。
【0066】
(実施例4)
評価するエピタキシャルウェーハとして、ゲッタリングエピタキシャル膜の炭素原子濃度が3×1017atoms/cmであること以外は実施例1と同じ条件でエピタキシャルウェーハを製造し、故意汚染、熱処理を実施した。なお、炭素原子濃度の調整はSiHとSiH(CH)の導入量を変えることにより行った。
熱処理後のゲッタリングエピタキシャル膜中のNi、Cu濃度はそれぞれ9.2×1014atoms/cm、8.1×1014atoms/cmとなった。
【0067】
(比較例)
シリコンエピタキシャルウェーハに対して、イオン注入装置を用いてカーボンを加速電圧32keV、ドーズ量1×1015atoms/cmにてイオン注入して作製した炭素含有層(炭素原子濃度:3×1019atoms/cm)をもつシリコンエピタキシャルウェーハを用意した。実施例1と同じ条件で、故意汚染、熱処理を実施した。
なお、カーボンをイオン注入するシリコンエピタキシャルウェーハは、実施例1と同様のシリコン基板上にシリコンエピタキシャル膜(膜厚:9μm)を形成したものである。またイオン注入深さ(炭素含有層の位置)はシリコンエピタキシャル膜の表面から深さ9μmの位置で、炭素含有層の厚さは0.1μmである。
熱処理後の炭素含有層(ゲッタリングエピタキシャル膜)中のNi、Cu濃度はそれぞれ1.0×1017atoms/cm、4.0×1016atoms/cmとなった。
【0068】
また、図4に実施例1と比較例における、エピタキシャルウェーハの表面からの深さとNi、Cu、C、O濃度の関係をグラフで示す。実施例1、比較例の各々において、特には深さ2μm付近にC濃度のピークが見られる。なお、SIMSでの濃度測定前に表層を7μm研磨しているため、図4の横軸の深さ(μm)に関しては、研磨前の実際の深さから7μm差し引いた値となっている。すなわち、図4で示す2μmの深さ位置は研磨前の9μmの深さ位置を意味する。
ピーク濃度の値は異なるものの、実施例1では幅が0.3μm程度の太いピークが見られ、そのゲッタリングエピタキシャル膜の全体にわたって均一にドープされているのに対し、比較例では0.1μmの狭いピークしか得られていない。なお、実施例1のC濃度において、ゲッタリングエピタキシャル膜の厚さが0.3μmのところ、その深さ位置を中心にして浅い方向と深い方向に比較的緩やかに拡がっている。一方、比較例の方のC濃度ではピーク付近は急峻となっている。
【0069】
そして、Ni、Cu濃度のピークがC濃度ピーク付近とほぼ同じ深さに位置している。なお、前述した実施例1のゲッタリングエピタキシャル膜中のNi、Cu濃度(7.0×1016atoms/cm、6.0×1016atoms/cm)、比較例の炭素含有層(ゲッタリングエピタキシャル膜)中のNi、Cu濃度(1.0×1017atoms/cm、4.0×1016atoms/cm)は、深さ2μm~2.5μmにおける平均濃度である。
図4に示すように、実施例1の方が比較例1よりも深さ方向の広範囲でNiやCuを捕獲できていることが分かる。実施例1ではC濃度のピーク値は比較例よりも低い(また、Ni、Cu濃度のピーク値も低い)ものの、同程度の平均濃度レベルでNiやCuを捕獲できているのはそのためと考えられる。
【0070】
なお、図4においてC濃度ピークの深さ位置とNi、Cu濃度ピークの深さ位置とが若干ずれているが、これはシリコン基板とカーボンを含有するゲッタリングエピタキシャル膜との界面に、熱膨張係数の差による応力歪またはこれに伴う欠陥が発生した影響によるものと考えられる。
【0071】
このように実施例1と比較例から分かるように、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法によって従来品と同程度、あるいはそれ以上のゲッタリング能力を備えたものを製造できる。しかも本発明は低コストで製造可能であるし、イオン注入装置を用いた場合に生じ得るクロスコンタミネーションを防ぐこともできる。
また、実施例1-4から分かるように、ゲッタリングエピタキシャル膜内の炭素原子濃度を必要に応じて様々に調整可能であり、ゲッタリング能力の調整を適宜行うことができる。
【0072】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7