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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-15
(45)【発行日】2024-05-23
(54)【発明の名称】新規コラーゲン再利用促進作用剤
(51)【国際特許分類】
   A23L 33/105 20160101AFI20240516BHJP
   A23L 33/17 20160101ALI20240516BHJP
   A61K 8/60 20060101ALI20240516BHJP
   A61K 8/96 20060101ALI20240516BHJP
   A61K 36/00 20060101ALI20240516BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20240516BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240516BHJP
【FI】
A23L33/105
A23L33/17
A61K8/60
A61K8/96
A61K36/00
A61P19/02
A61P43/00 111
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017174324
(22)【出願日】2017-09-11
(65)【公開番号】P2019048786
(43)【公開日】2019-03-28
【審査請求日】2020-08-11
【審判番号】
【審判請求日】2022-06-08
(73)【特許権者】
【識別番号】591082421
【氏名又は名称】丸善製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(74)【代理人】
【識別番号】100201606
【弁理士】
【氏名又は名称】田岡 洋
(72)【発明者】
【氏名】中村 冬馬
【合議体】
【審判長】光本 美奈子
【審判官】冨永 みどり
【審判官】松波 由美子
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-126795(JP,A)
【文献】特開2004-175734(JP,A)
【文献】特開平6-192114(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K
A23L
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
医中誌Web
J-STAGE
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCからなる群より選ばれる1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とするEndo180活性化剤。
【請求項2】
請求項1に記載のEndo180活性化剤を含有することを特徴とする関節炎予防・改善用組成物。
【請求項3】
コラーゲン産生促進剤、抗炎症剤、血流促進剤、コラーゲン、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ブラックジンジャー、グルコサミン、N-アセチルグルコサミン、コンドロイチンから選ばれる1種または2種以上の成分を含有することを特徴とする請求項に記載の関節炎予防・改善用組成物。
【請求項4】
請求項またはに記載の関節炎予防・改善用組成物を含有することを特徴とする関節炎予防・改善用飲食品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断片化コラーゲン代謝促進剤に関するものであり、特にEndo180活性化成分を有効成分とする断片化コラーゲン代謝促進剤に関するものである。さらに本発明は、断片化コラーゲン代謝促進剤を含有するシワ改善用組成物および関節炎予防・改善用組成物にも関する。
【背景技術】
【0002】
紫外線の長期曝露によって引き起こされる光老化では、真皮コラーゲン線維構造の量的、質的変化が確認されており、シワの形成に関与していると考えられている。コラーゲン線維構造は、コラーゲン線維の合成および分解の繰り返しによる代謝バランスによって恒常性が維持されている。このうち分解過程においては、マトリックスメタロプロテアーゼによるコラーゲンの断片化と、断片化されたコラーゲンの線維芽細胞への取り込みおよび分解とが起こっており、断片化コラーゲンの細胞内への取り込みには、膜タンパク質であるコラーゲンレセプター「Endo180」の関与が知られている(非特許文献1)。
【0003】
Endo180は、マンノース受容体C2(MRC2)、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体関連タンパク質(uPARAP)およびCD280としても知られ、再利用されるエンドサイトーシス受容体であり、コラーゲンなどのリガンドと結合してこれを細胞内に取り込み、エンドソームにおける分解へと誘導する。
【0004】
Endo180は、マクロファージマンノース受容体ファミリーであるマンノース受容体、ホスホリパーゼA2、DEC-205/MR6などと相同性を有する。Endo180は、細胞膜から、後期エンドソーム/リソソーム区画までではなく、リサイクリングエンドソームまでが標的とされるという点で、マンノース受容体のファミリーの中でも特殊であり、細胞遊走、および細胞内分解のためのコラーゲンの取り込みを促進することによって、細胞運動性や細胞外マトリックスの再構築において機能を果たす。また、uPARAPとして、ウロキナーゼ型プラスミン活性化因子(uPA)およびウロキナーゼ型プラスミン活性化因子受容体(uPAR)と三重複合体を形成し、プラスミノーゲンからのプラスミンの生成に関与する。Endo180は、細胞表面上のクラスリンで覆われたピットや、エンドソーム等に局在しており、線維芽細胞、内皮細胞、およびマクロファージにおいて主に発現する。組織としては、肺、血管、骨および皮膚において主に発現している(特許文献1参照)。
【0005】
一方、皮膚の真皮もコラーゲンに富む組織であるが、真皮中のコラーゲン線維のリモデリングにおけるEndo180の関与に関する報告は少ない。これまでに、光老化皮膚では線維芽細胞においてEndo180発現が低下し、それに伴い真皮マトリックスにおいて断片化コラーゲンが蓄積されることが知られている(非特許文献2)。また、断片化コラーゲンによって線維芽細胞に酸化ストレスが誘導されることが知られている(非特許文献3)。さらに、紫外線によるEndo180発現低下メカニズムにケラチノサイトが産生するIL-1αが関与していることも知られている(非特許文献4)。これらのことから、Endo180は、紫外線の長期曝露によって引き起こされる光老化皮膚の形成(例えば、シワの形成)に関与しているものと考えられている。そのメカニズムとしては、線維芽細胞においてEndo180の発現が低下すると、断片化コラーゲンの取り込みが抑えられることで正常なコラーゲン線維構造の再生が阻害され、また細胞の周辺に断片化コラーゲンが蓄積することにより線維芽細胞の機能障害を誘導するものと考えられる。
【0006】
そのため、例えば、線維芽細胞においてEndo180発現を促進することができれば、断片化したコラーゲンの代謝による再利用や正常なコラーゲン線維構造の再生を促し、光老化皮膚やこれによるシワ等の形成を抑えることができると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特表2012-521217号公報
【非特許文献】
【0008】
【文献】J. Cell Sci.,2009年,vol.122,pp.4042-4048
【文献】J. Dermatol. Sci.,2013年,vol.70,pp.42-48
【文献】Am. J. Pathol.,2009年,vo.174,pp.101-114
【文献】第40回日本香粧品学会発表要旨,2015年,p.16
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、優れた断片化コラーゲン代謝促進作用を有する成分を見出し、それを有効成分とする断片化コラーゲン代謝促進剤、ならびに当該断片化コラーゲン代謝促進剤を含有するシワ改善用組成物および関節炎予防・改善用組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明者らは、以下の発明を提供する。
〔1〕Endo180活性化成分を有効成分とすることを特徴とする断片化コラーゲン代謝促進剤。
〔2〕前記Endo180活性化成分が植物由来成分であることを特徴とする〔1〕に記載の断片化コラーゲン代謝促進剤。
〔3〕前記植物由来成分が、ステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCからなる群より選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする〔1〕〔2〕に記載の断片化コラーゲン代謝促進剤。
〔4〕〔1〕~〔3〕に記載の断片化コラーゲン代謝促進剤を含有することを特徴とするシワ改善用組成物。
〔5〕コラーゲン産生促進剤、血流促進剤、コラーゲン、タンパク質、ペプチドおよびアミノ酸からなる群より選ばれる1種または2種以上の成分を含有することを特徴とする〔4〕に記載のシワ改善用組成物。
〔6〕〔4〕〔5〕に記載のシワ改善用組成物を含有することを特徴とするシワ改善用飲食品。
〔7〕〔1〕~〔3〕に記載の断片化コラーゲン代謝促進剤を含有することを特徴とする関節炎予防・改善用組成物。
〔8〕コラーゲン産生促進剤、抗炎症剤、血流促進剤、コラーゲン、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ブラックジンジャー、グルコサミン、N-アセチルグルコサミン、コンドロイチンから選ばれる1種または2種以上の成分を含有することを特徴とする〔7〕に記載の関節炎予防・改善用組成物。
〔9〕〔7〕〔8〕に記載の関節炎予防・改善用組成物を含有することを特徴とする関節炎予防・改善用飲食品。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、作用効果に優れた断片化コラーゲン代謝促進剤を提供することができる。さらに、当該断片化コラーゲン代謝促進剤を含有させることにより、断片化コラーゲン代謝促進作用に優れたシワ改善用組成物および関節炎予防・改善用組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤は、Endo180活性化成分を有効成分とするものである。また、本実施形態のシワ改善用組成物および関節炎予防・改善用組成物は、上記断片化コラーゲン代謝促進剤を含有するものである。
【0013】
本実施形態において、Endo180活性化成分は植物由来成分であることが好ましい。かかる植物由来成分としては、Endo180活性化作用を有するものであれば特に制限されないが、ステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCからなる群より選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。
【0014】
〔ステビア抽出物〕
本実施形態において、「ステビア抽出物」には、ステビアを抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。
【0015】
ステビア(学名:Stevia rebaudiana)は、アメリカ大陸の熱帯から温帯地方に分布しているキク科ステビア属に属する多年生草本であり、これらの地域から容易に入手することができる。従来、ステビア抽出物は、甘味料等として用いられている。抽出原料として使用し得るステビアの構成部位としては、例えば、葉部、枝部、茎部、花部、蕾部、種子部、地上部、全草、又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは葉部である。
【0016】
上記植物からの抽出物は、抽出原料を乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘキサン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
【0017】
抽出溶媒としては、極性溶媒を使用することが好ましく、例えば、水、親水性有機溶媒等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて、室温又は溶媒の沸点以下の温度で使用することが好ましい。
【0018】
抽出溶媒として使用し得る水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等のほか、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧調整、緩衝化等が含まれる。したがって、本実施形態において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
【0019】
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1~5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2~5の多価アルコール等が挙げられる。
【0020】
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を抽出溶媒として使用する場合には、水と低級脂肪族アルコールとの混合比が9:1~1:9(容量比)であることが好ましく、7:3~2:8(容量比)であることがさらに好ましい。また、水と低級脂肪族ケトンとの混合液を使用する場合には、水と低級脂肪族ケトンとの混合比が9:1~2:8(容量比)であることが好ましく、水と多価アルコールとの混合液を使用する場合には、水と多価アルコールとの混合比が5:5~1:9(容量比)であることが好ましい。
【0021】
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定はされず、常法に従って行うことができる。例えば、抽出原料の5~15倍量(質量比)の抽出溶媒に、抽出原料を浸漬し、常温又は還流加熱下で可溶性成分を抽出させた後、濾過して抽出残渣を除去することにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液から溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られ、この濃縮物をさらに乾燥すると乾燥物が得られる。
【0022】
なお、上述のようにして得られたステビア抽出液は、そのままでもEndo180活性化成分として使用することができるが、濃縮液又は乾燥物としたものの方が使用しやすい。
【0023】
〔ルブソサイド,ステビオサイド,レバウディオサイドA,レバウディオサイドC〕
ルブソサイド(13β-(β-D-グルコピラノシルオキシ)カウラ-16-エン-18-酸β-D-グルコピラノシル)、ステビオサイド(13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸β-D-グルコピラノシル)、レバウディオサイドA(13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-3-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸β-D-グルコピラノシル)、およびレバウディオサイドC(13-[[2-O-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-3-O-(β-D-グルコピラノシル)-β-D-グルコピラノシル]オキシ]カウラ-16-エン-18-酸β-D-グルコピラノシル)は、いずれも植物抽出物から得ることのできるステビオール配糖体である。
【0024】
ルブソサイドを含有する植物抽出物、ならびにステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCのうちの少なくとも1種を含有する植物抽出物は、植物の抽出に一般に用いられる方法によって得ることができる。ルブソサイドを含有する植物としては、甜茶(学名:Rubus suavissimus)が挙げられ、ステビオサイド、レバウディオサイドAまたはレバウディオサイドCを含有する植物としては、前述したステビア(学名:Stevia rebaudiana)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
甜茶(Rubus suavissimus)は、バラ科キイチゴ属に属する植物であって、中国南部で自生しており、これらの地域から容易に入手することができる。従来、甜茶抽出物は、抗アレルギー剤等として用いられている。抽出原料として使用し得る部位としては、特に限定されないが、葉部が好適である。
【0026】
ルブソサイドを得ることのできる甜茶抽出物は、甜茶を抽出原料とし、前述したステビア抽出物と同様に抽出することで得ることができる。また、ステビオサイド、レバウディオサイドAまたはレバウディオサイドCを得ることのできるステビア抽出物としては、前述したステビア抽出物を好適に用いることができる。
【0027】
以上のようにして得られた抽出液、当該抽出液の濃縮物又は当該抽出液の乾燥物からルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCを単離・精製する方法は、特に限定されるものではなく、常法により行うことができる。例えば、抽出物を展開溶媒に溶解し、シリカゲルやアルミナ等の多孔質物質、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体やポリメタクリレート等の多孔性樹脂等を用いたカラムクロマトグラフィーに付して、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAまたはレバウディオサイドCを含む画分を回収する方法等が挙げられる。この場合、展開溶媒は使用する固定相に応じて適宜選択すればよいが、例えば固定相としてシリカゲルを用いた順相クロマトグラフィーにより抽出物を分離する場合、展開溶媒としてはクロロホルム:メタノール=95:5等が挙げられる。さらに、カラムクロマトグラフィーにより得られた、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAまたはレバウディオサイドCを含む画分を、ODSを用いた逆相シリカゲルクロマトグラフィー、再結晶、液-液向流抽出、イオン交換樹脂を用いたカラムクロマトグラフィー等の任意の有機化合物精製手段を用いて精製してもよい。
【0028】
なお、本実施形態にて用いるルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAまたはレバウディオサイドCは、市販品を用いてもよい。
【0029】
〔断片化コラーゲン代謝促進剤〕
以上のようにして得られるステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCは、優れたEndo180活性化作用を有しているため、断片化コラーゲン代謝促進剤の有効成分として好適である。本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤は、医薬品、医薬部外品、化粧品、飲食品等の幅広い用途に使用することができる。
【0030】
ここで、ステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCが有するEndo180活性化作用は、Endo180 mRNA発現促進作用および/またはEndo180産生促進作用に基づいて発揮される。ただし、ステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCが有するEndo180活性化作用は、上記作用に基づいて発揮されるEndo180活性化作用に限定されるものではない。
【0031】
また、ステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCは、そのEndo180活性化作用、Endo180 mRNA発現促進作用またはEndo180産生促進作用を利用して、それぞれEndo180活性化剤、Endo180 mRNA発現促進剤またはEndo180産生促進剤の有効成分として使用してもよい。
【0032】
本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤は、上記Endo180活性化成分のみからなるものでもよいし、上記Endo180活性化成分を製剤化したものでもよい。
【0033】
本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤は、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、錠剤状、液状等の任意の剤形に製剤化することができる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味・矯臭剤等を用いることができる。断片化コラーゲン代謝促進剤は、他の組成物(例えば、後述するシワ改善用飲食品、関節炎予防・改善用飲食品等)に配合して使用することができるほか、軟膏剤、外用液剤、貼付剤等として使用することができる。
【0034】
本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤を製剤化した場合、上記Endo180活性化成分の含有量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜設定することができる。
【0035】
なお、本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤は、必要に応じて、断片化コラーゲン代謝促進作用を有する他の天然物由来成分等を、上記Endo180活性化成分とともに配合して有効成分として用いることができる。
【0036】
本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤の患者に対する投与方法としては、経皮投与、経口投与等が挙げられるが、疾患の種類に応じて、その予防・治療等に好適な方法を適宜選択すればよい。また、本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤の投与量も、疾患の種類、重症度、患者の個人差、投与方法、投与期間等によって適宜増減すればよい。
【0037】
本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤は、有効成分である上記Endo180活性化成分、特にステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCが有するEndo180活性化作用、Endo180 mRNA発現促進作用またはEndo180産生促進作用を通じて、線維芽細胞においてEndo180を活性化し、これにより、エンドサイトーシスによる断片化コラーゲンの取り込みを促進して正常なコラーゲン線維構造の再生を促し、シワの形成等といった皮膚の光老化症状を予防、治療または改善することができる。また、本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤は、正常なコラーゲン線維構造の再生を促すことにより、慢性関節リウマチ、変形性関節炎、化膿性関節炎、痛風性関節炎、外傷性関節炎、骨関節炎等の関節炎の予防、治療または改善などの用途に用いることができる。
【0038】
なお、本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤は、上述した用途以外にも、Endo180活性化作用、Endo180 mRNA発現促進作用またはEndo180産生促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。例えば、本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤、または前述したEndo180活性化剤、Endo180 mRNA発現促進剤もしくはEndo180産生促進剤は、そのEndo180/uPARAPの活性化作用、Endo180 mRNA発現促進作用またはEndo180産生促進作用を通じて、プラスミノーゲンからのプラスミンの生成を促進することができる。
【0039】
本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤は、優れた断片化コラーゲン代謝促進作用を有するため、皮膚外用剤などの他の組成物(例えば、後述するシワ改善用組成物、シワ改善用飲食品、関節炎予防・改善用組成物、関節炎予防・改善用飲食品)に配合するのに好適である。この場合に、上記Endo180活性化成分、特にステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAまたはレバウディオサイドCは、そのまま配合してもよいし、上記Endo180活性化成分から製剤化した断片化コラーゲン代謝促進剤を配合してもよい。
【0040】
また、本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤は、優れた断片化コラーゲン代謝促進作用を有するので、これらの作用機構に関する研究のための試薬としても好適に利用することができる。
【0041】
なお、本実施形態の断片化コラーゲン代謝促進剤は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物(例えば,マウス,ラット,ハムスター,イヌ,ネコ,ウシ,ブタ,サル等)に対して適用することもできる。
【0042】
〔シワ改善用組成物,関節炎予防・改善用組成物〕
上記Endo180活性化成分は、優れた断片化コラーゲン代謝促進作用を有しているため、シワ改善用組成物または関節炎予防・改善用組成物に配合するのに好適である。この場合、上記Endo180活性化成分、特にステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAまたはレバウディオサイドCは、そのまま配合してもよいし、上記Endo180活性化成分から製剤化した断片化コラーゲン代謝促進剤を配合してもよい。
【0043】
上記Endo180活性化成分または断片化コラーゲン代謝促進剤を配合することにより、当該組成物にEndo180活性化作用、Endo180 mRNA発現促進作用またはEndo180産生促進作用を付与することができ、シワ改善用途、関節炎予防・改善用途に特に好適なものとすることができる。
【0044】
本実施形態に係るシワ改善用組成物および関節炎予防・改善用組成物の投与形態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、経口、非経口、外用などが挙げられる。
また、本実施形態に係るシワ改善用組成物および関節炎予防・改善用組成物の剤型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、錠剤、粉剤、カプセル剤、顆粒剤、エキス剤、シロップ剤等の経口投与剤;注射剤、点滴剤、坐剤等の非経口投与剤;軟膏等の外用剤などが挙げられる。
【0045】
本実施形態に係るシワ改善用組成物は、特に皮膚外用剤に好適に使用することができる。皮膚外用剤としては、その区分に制限はなく、経皮的に使用される皮膚化粧料、医薬部外品、医薬品等を幅広く含むものである。
【0046】
本実施形態のシワ改善用組成物および関節炎予防・改善用組成物の剤型を経口投与剤、非経口投与剤、外用剤などとする場合は、上記Endo180活性化成分、特にステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCが有する断片化コラーゲン代謝促進作用を妨げない限り、通常の経口投与剤、非経口投与剤、外用剤等の製造に用いられる主剤、助剤又はその他の成分、例えば、収斂剤、殺菌・抗菌剤、美白剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、抗酸化・活性酸素除去剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料等を併用してもよい。このように併用することで、より一般性のある製品となり、また、併用された他の有効成分との間の相乗作用が通常期待される以上の優れた効果をもたらすことがある。
【0047】
また、本実施形態に係るシワ改善用組成物は、上記断片化コラーゲン代謝促進剤とともに、コラーゲン産生促進剤、血流促進剤、コラーゲン、タンパク質、ペプチドおよびアミノ酸からなる群より選ばれる1種または2種以上の成分を含有することが好ましい。これらの成分は、断片化コラーゲン代謝促進作用とは異なる観点からシワ改善効果をもたらすことができる。例えば、コラーゲン産生促進剤は、新たなコラーゲンの産生を促進することにより、上記断片化コラーゲン代謝促進剤による断片化コラーゲンの代謝促進作用と協調して、正常なコラーゲン線維構造の再生を促し、シワの形成等といった皮膚の光老化症状をより効果的に予防、治療または改善することができる。
【0048】
また、本実施形態に係る関節炎予防・改善用組成物は、上記断片化コラーゲン代謝促進剤とともに、コラーゲン産生促進剤、抗炎症剤、血流促進剤、コラーゲン、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ブラックジンジャー、グルコサミン、N-アセチルグルコサミン、コンドロイチンから選ばれる1種または2種以上の成分を含有することが好ましい。これらの成分は、断片化コラーゲン代謝促進作用とは異なる観点から関節炎予防・改善効果をもたらすことができる。
【0049】
〔シワ改善用飲食品,関節炎予防・改善用飲食品〕
上記シワ改善用組成物は、上記Endo180活性化成分、特にステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCが有する優れた断片化コラーゲン代謝促進作用を付与すべく、シワ改善用飲食品に配合するのに好適である。同様に、上記関節炎予防・改善用組成物は、関節炎予防・改善用飲食品に配合するのに好適である。この場合、上記Endo180活性化成分、特にステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAまたはレバウディオサイドCをそのまま配合してもよいし、これらの成分を製剤化した断片化コラーゲン代謝促進剤を配合してもよい。
【0050】
ここで、飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品等の区分に制限されるものではない。したがって、本実施形態における「シワ改善用飲食品」および「関節炎予防・改善用飲食品」は、経口的に摂取される一般食品、健康食品(機能性飲食品)、保健機能食品(特定保健用食品,栄養機能食品)、医薬部外品、医薬品等を幅広く含むものである。本実施形態に係るシワ改善用飲食品または関節炎予防・改善用飲食品は、当該飲食品またはその包装に、上記Endo180活性化成分、特にステビア抽出物、ルブソサイド、ステビオサイド、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドCが有する好ましい作用を表示することのできる飲食品であることが好ましく、保健機能食品(特定保健用食品,機能性表示食品,栄養機能食品)、医薬部外品および医薬品であることが特に好ましい。
【0051】
上記シワ改善用組成物または関節炎予防・改善用組成物を飲食品に配合する場合、それらにおける有効成分の配合量は、使用目的、症状、性別等を考慮して適宜変更することができるが、添加対象となる飲食品の一般的な摂取量を考慮して、成人1日あたりの抽出物摂取量が約1~1000mgになるようにするのが好ましい。なお、添加対象飲食品が顆粒状、錠剤状又はカプセル状の飲食品の場合、シワ改善用組成物または関節炎予防・改善用組成物の添加量は、添加対象飲食品に対して通常0.1~100質量%であり、好ましくは5~100質量%である。
【0052】
本実施形態のシワ改善用飲食品または関節炎予防・改善用飲食品は、上記Endo180活性化成分の活性を妨げないような任意の飲食品に配合したものであってもよいし、上記Endo180活性化成分を主成分とする栄養補助食品であってもよい。
【0053】
本実施形態のシワ改善用飲食品または関節炎予防・改善用飲食品を製造する際には、例えば、デキストリン、デンプン等の糖類;ゼラチン、大豆タンパク、トウモロコシタンパク等のタンパク質;アラニン、グルタミン、イソロイシン等のアミノ酸類;セルロース、アラビアゴム等の多糖類;大豆油、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の油脂類などの任意の助剤を添加して任意の形状の飲食品にすることができる。
【0054】
上記シワ改善用組成物または関節炎予防・改善用組成物を配合し得る飲食品は特に限定されないが、その具体例としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調整用粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、チューインガム、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;スープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物;その他種々の形態の健康・栄養補助食品;錠剤、カプセル剤、ドリンク剤などが挙げられる。これらの飲食品に上記シワ改善用組成物または関節炎予防・改善用組成物を配合するときには、通常用いられる補助的な原料や添加物を併用することができる。
【実施例
【0055】
以下、試験例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の各例に何ら制限されるものではない。なお、下記試験例においては、被験試料として、ステビア抽出物(製品名「純マルミロン」,丸善製薬社製,試料1)、ルブソサイド(丸善製薬社製,試料2)、ステビオサイド(丸善製薬社製,試料3)、レバウディオサイドC(丸善製薬社製,試料4)、およびレバウディオサイドA(丸善製薬社製,試料5)を使用した。
【0056】
〔試験例1〕Endo180 mRNA発現促進作用試験
上記天然物由来成分(試料1~5)について、以下のようにしてEndo180 mRNA発現促進作用を試験した。
【0057】
ヒト正常皮膚線維芽細胞(NB1RGB)を、10%FBS含有ダルベッコMEMを用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を1.0×105 cells/mLの細胞密度になるようにFBS不含有ダルベッコMEMで希釈した後、6ウェルマイクロプレートに1ウェル当たり2mLずつ播種し、一晩培養した。
【0058】
培養終了後、培地を除去し、FBS不含有ダルベッコMEMに溶解した被験試料(試料1~5,試料濃度は下記表1を参照)を各ウェルに2mL添加し、24時間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加のFBS不含有ダルベッコMEMを用いて同様に培養した。培養後、培地を除去し、ISOGEN II(ニッポンジーン社製,Cat. No. 311-07361)にて総RNAを抽出し、それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、100ng/μLになるように総RNAを調製した。
【0059】
この総RNAを鋳型とし、Endo180および内部標準であるGAPDHについて、mRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置Smart Cycler(Cepheid社製)を用いて、TaKaRa SYBR PrimeScriptTM RT-PCR Kit(Perfect Real Time)(code No. RR063A)によるリアルタイム2 Step RT-PCR反応により行った。Endo180 mRNAの発現量は、「被験試料添加」および「被験試料無添加」にてそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求めた。得られた値から、下記式によりEndo180 mRNA発現促進率(%)を算出した。
【0060】
Endo180 mRNA発現促進率(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:被験試料添加での補正値
B:被験試料無添加での補正値
結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
表1に示すように、ステビア抽出物(試料1)、ルブソサイド(試料2)、ステビオサイド(試料3)、レバウディオサイドC(試料4)、およびレバウディオサイドA(試料5)は、いずれも優れたEndo180 mRNA発現促進作用を有することが確認された。
【0063】
〔試験例2〕Endo180産生促進作用試験
上記天然物由来成分(試料1~5)について、以下のようにしてEndo180産生促進作用を試験した。
【0064】
ヒト正常皮膚線維芽細胞(NB1RGB)を、10%FBS含有ダルベッコMEMを用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を1.0×105 cells/mLの細胞密度になるようFBS不含有ダルベッコMEMで希釈した後、96ウェルマイクロプレートに1ウェル当たり100μLずつ播種し、一晩培養した。
【0065】
培養終了後、培地を除去し、FBS不含有ダルベッコMEMに溶解した被験試料(試料1~5,試料濃度は下記表2を参照)を各ウェルに100μLずつ添加し、24時間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加のFBS不含有ダルベッコMEMを用いて同様に培養した。培養終了後、各ウェルの細胞表面に存在するEndo180量をELISA法により測定した。また、Endo180リコンビナントタンパクを用いて検量線を作成し、Endo180産生量を計算した。測定結果から、下記式によりEndo180産生促進率(%)を算出した。
【0066】
Endo180産生促進率(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:被験試料添加でのEndo180産生量
B:試料無添加でのEndo180産生量
【0067】
さらに、Hoechst 33342を用いて核染色を行い、細胞数測定のため蛍光量を測定した。細胞あたりのEndo180産生量は、検量線を用いて計算したEndo180産生量を、Hoechst 33342の蛍光波長(Ex:350nm/Em:460nm)値で割ることで補正値を算出した。得られた補正値に基づき、下記式により、細胞あたりのEndo180産生促進率(%)を算出した。
【0068】
細胞あたりのEndo180産生促進率(%)=C/D×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
C :被験試料添加における細胞あたりのEndo180産生量
D :被験試料無添加における細胞あたりのEndo180産生量
結果を表2および表3に示す。
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
表2および表3に示すように、ステビア抽出物(試料1)、ルブソサイド(試料2)、ステビオサイド(試料3)、レバウディオサイドC(試料4)、およびレバウディオサイドA(試料5)は、いずれも優れたEndo180産生促進作用を有することが確認された。
【0072】
〔配合例1〕
下記組成に従い、乳液を常法により製造した。
ステビア抽出物 0.01g
ホホバオイル 4.00g
1,3-ブチレングリコール 3.00g
アルブチン 3.00g
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.50g
オリーブオイル 2.00g
スクワラン 2.00g
セタノール 2.00g
モノステアリン酸グリセリル 2.00g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 2.00g
パラオキシ安息香酸メチル 0.15g
グリチルリチン酸ステアリル 0.10g
黄杞エキス 0.10g
グリチルリチン酸ジカリウム 0.10g
イチョウ葉エキス 0.10g
コンキオリン 0.10g
オウバクエキス 0.10g
カミツレエキス 0.10g
香料 0.05g
精製水 残部(全量を100gとする)
【0073】
〔配合例2〕
下記組成のクリームを常法により製造した。
ルブソサイド 0.05g
クジンエキス 0.1g
オウゴンエキス 0.1g
流動パラフィン 5.0g
サラシミツロウ 4.0g
スクワラン 10.0g
セタノール 3.0g
ラノリン 2.0g
ステアリン酸 1.0g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.5g
モノステアリン酸グリセリル 3.0g
油溶性甘草エキス 0.1g
1,3-ブチレングリコール 6.0g
パラオキシ安息香酸メチル 1.5g
香料 0.1g
精製水 残部(全量を100gとする)
【0074】
〔配合例3〕
下記組成の美容液を常法により製造した。
ステビオサイド 0.01g
カミツレエキス 0.1g
ニンジンエキス 0.1g
キサンタンガム 0.3g
ヒドロキシエチルセルロース 0.1g
カルボキシビニルポリマー 0.1g
1,3-ブチレングリコール 4.0g
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1g
グリセリン 2.0g
水酸化カリウム 0.25g
香料 0.01g
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル) 0.15g
エタノール 2.0g
精製水 残部(全量を100gとする)
【0075】
〔配合例4〕
下記組成のヘアトニックを常法により製造した。
レバウディオサイドA 0.4g
酢酸トコフェロール 適量
セファラチン 0.002g
イソプロピルメチルフェノール 0.1g
ヒアルロン酸ナトリウム 0.15g
グリセリン 15.0g
エタノール 15.0g
香料 適量
キレート剤(エデト酸ナトリウム) 適量
防腐剤(ヒノキチオール) 適量
可溶化剤(ポリオキシエチレンセチルエーテル) 適量
精製水 残部(全量を100gとする)
【0076】
〔配合例5〕
下記組成のシャンプーを常法により製造した。
レバウディオサイドC 0.5g
マジョラム抽出物 1.0g
ウメ果実部抽出物 0.2g
ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 10.0g
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 10.0g
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム 20.0g
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0g
プロピレングリコール 2.0g
香料 適量
精製水 残部(全量を100gとする)
【0077】
〔配合例6〕
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
ステビア抽出物 5.0mg
ドロマイト(カルシウム20%、マグネシウム10%含有) 83.4mg
カゼインホスホペプチド 16.7mg
ビタミンC 33.4mg
マルチトール 136.8mg
コラーゲン 12.7mg
ショ糖脂肪酸エステル 12.0mg
【0078】
〔配合例7〕
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
<1アンプル(1本100mL)中の組成>
レバウディオサイドA 0.3質量%
ヒハツエキス 0.15質量%
ソルビット 12.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.1質量%
香料 1.0質量%
硫酸カルシウム 0.5質量%
精製水 残部(100質量%)
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明の断片化コラーゲン代謝促進剤は、シワの形成等といった皮膚の光老化症状の予防、治療または改善;各種関節炎の予防、治療または改善;などに大きく貢献できる。