(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-15
(45)【発行日】2024-05-23
(54)【発明の名称】基板支持体のための一体化された電極及び接地面
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240516BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20240516BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240516BHJP
H05B 6/54 20060101ALI20240516BHJP
H05B 6/76 20060101ALI20240516BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/31 C
H01L21/302 101G
H05B6/54
H05B6/76
(21)【出願番号】P 2022520962
(86)(22)【出願日】2020-09-21
(86)【国際出願番号】 US2020051835
(87)【国際公開番号】W WO2021071659
(87)【国際公開日】2021-04-15
【審査請求日】2022-06-01
(32)【優先日】2019-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パーケ, ヴィジェイ ディー.
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-140155(JP,A)
【文献】特開平11-214494(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H01L 21/31
H01L 21/3065
H05B 6/54
H05B 6/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板支持体であって、
セラミック本体、
前記セラミック本体内に配置された電極、
前記セラミック本体内に配置された接地プレートであって、少なくとも一部が前記電極と同一平面上にある、接地プレート、
前記電極と同軸構造をなす接地シールドアセンブリであって、前記セラミック本体内に配置され、1つ又は複数の導電性素子から形成された、接地シールドアセンブリ、及び
前記接地シールドアセンブリ内に配置された1つ又は複数の加熱素子
を備えている基板支持体。
【請求項2】
基板支持体であって、
セラミック本体、
前記セラミック本体内に配置された電極、
前記電極と同軸構造をなす接地シールドアセンブリであって、前記セラミック本体内に配置され、1つ又は複数の導電性素子から形成された、接地シールドアセンブリ、及び
前記接地シールドアセンブリ内に配置された1つ又は複数の加熱素子
を備え、前記接地シールドアセンブリが、
1つ又は複数の接地リード線、
前記1つ又は複数の接地リード線の反対側の第1の導電性部材、
前記1つ又は複数の接地リード線と前記第1の導電性部材との間で延在する第2の導電性部材、及び
前記第2の導電性部材の反対側にあり、前記1つ又は複数の接地リード線と前記第1の導電性部材との間で延在する第3の導電性部材
を備えてい
る基板支持体。
【請求項3】
前記第1の導電性部材が、前記1つ又は複数の接地リード線の径方向外側にあり、前記第1の導電性部材が、前記第2の導電性部材から前記第3の導電性部材へ延在する、請求項
2に記載の基板支持体。
【請求項4】
基板支持体であって、
セラミック本体、
前記セラミック本体内に配置された電極、
前記電極と同軸構造をなす接地シールドアセンブリであって、前記セラミック本体内に配置され、1つ又は複数の導電性素子から形成された、接地シールドアセンブリ、及び
前記接地シールドアセンブリ内に配置された1つ又は複数の加熱素子
を備え、前記接地シールドアセンブリが、
1つ又は複数の接地リード線、
前記1つ又は複数の接地リード線に対して、少なくとも部分的に、実質的に平行な複数の第1の導電性部材であって、前記1つ又は複数の接地リード線の径方向外側に配置された、複数の第1の導電性部材、
前記1つ又は複数の接地リード線と前記複数の第1の導電性部材との間で延在する複数の第2の導電性部材、及び
前記複数の第2の導電性部材の反対側にあり、前記1つ又は複数の接地リード線と前記複数の第1の導電性部材との間で延在する複数の第3の導電性部材
を備えてい
る基板支持体。
【請求項5】
前記接地シールドアセンブリが、前記1つ又は複数の加熱素子を取り囲む格子構造を形成する、請求項
4に記載の基板支持体。
【請求項6】
前記格子構造がファラデーケージである、請求項
5に記載の基板支持体。
【請求項7】
基板支持体であって、
第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有する本体であって、前記第1の表面が、複数のメサと、複数の谷とを含み、前記複数の谷の各々が、前記複数のメサのうちの少なくとも2つの間に配置されている、本体、
前記本体内に配置された電極であって、前記電極の複数の部分の各々が、前記複数のメサのうちの1つと整列している、電極、
前記本体内に配置された接地シールドアセンブリであって、格子構造を形成する、接地シールドアセンブリ、
前記本体内に配置され、前記接地シールドアセンブリに連結された接地プレートであって、前記電極と同一平面上にある、接地プレート、及び
前記本体内に配置され、前記接地シールドアセンブリによって取り囲まれた1つ又は複数の加熱
素子
を備えている基板支持体。
【請求項8】
基板支持体であって、
第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有する本体であって、前記第1の表面が、複数のメサと、複数の谷とを含み、前記複数の谷の各々が、前記複数のメサのうちの少なくとも2つの間に配置されている、本体、
前記本体内に配置された電極であって、前記電極の複数の部分の各々が、前記複数のメサのうちの1つと整列している、電極、
前記本体内に配置された接地シールドアセンブリであって、格子構造を形成する、接地シールドアセンブリ、及び
前記本体内に配置され、前記接地シールドアセンブリによって取り囲まれた1つ又は複数の加熱素子
を備え、前記接地シールドアセンブリが、
1つ又は複数の接地リード線、
前記1つ又は複数の接地リード線の反対側にあり、前記1つ又は複数の接地リード線の径方向外側にある複数の第1の部材、
複数の第2の部材であって、当該複数の第2の部材の各々が、前記1つ又は複数の接地リード線から前記複数の第1の部材へ延在する、複数の第2の部材、及び
前記複数の第2の部材の反対側の複数の第3の部材であって、当該複数の第3の部材の各々が、前記1つ又は複数の接地リード線から前記複数の第1の部材へ延在する、複数の第3の部材、
を備えてい
る基板支持体。
【請求項9】
前記接地シールドアセンブリのインピーダンスが、前記電極に連結された1つ又は複数の電力リード線のインピーダンスより小さい、請求項
8に記載の基板支持体。
【請求項10】
前記電極が単極性である、請求項
7に記載の基板支持体。
【請求項11】
前記電極が二極性である、請求項
7に記載の基板支持体。
【請求項12】
処理チャンバであって
チャンバ本体、及びその中の処理空間を画定するリッド、
前記処理空間内に配置され、前記リッドに連結されたシャワーヘッド、
前記リッドの反対側の前記チャンバ本体の底部から延在するステム、並びに
前記処理空間内で前記ステム上に配置された基板支持体であって、
本体と、
前記本体内に配置された電極と、
前記本体内に配置された接地プレートであって、少なくとも一部が前記電極と同一平面上にある、接地プレートと、
前記本体内に配置された接地シールドアセンブリと、
前記接地シールドアセンブリ内に配置された1つ又は複数の加熱
素子と
を備えた基板支持体
を備えている処理チャンバ。
【請求項13】
前記接地シールドアセンブリが、
1つ又は複数の接地リード線、
前記1つ又は複数の接地リード
線の反対側にあり、前記1つ又は複数の接地リード
線の径方向外側にある第1の部材、
前記1つ又は複数の接地リード線から前記第1の部材へ延在する第2の部材、及び
前記1つ又は複数の接地リード線から前記第1の部材へ延在し、前記第2の部材の反対側にある第3の部材、
を備えている、請求項
12に記載の処理チャンバ。
【請求項14】
前記1つ又は複数の加熱
素子が、前記接地シールドアセンブリ内に封入されている、請求項
13に記載の処理チャンバ。
【請求項15】
前記第1の部材が、前記第2の部材から前記第3の部材へ延在する、請求項
14に記載の処理チャンバ。
【請求項16】
前記接地シールドアセンブリが、
複数の第1の部材、
複数の第2の部材、及び
複数の第3の部材
を備えている、請求項
15に記載の処理チャンバ。
【請求項17】
前記接地シールドアセンブリが、前記1つ又は複数の加熱素子を取り囲む格子構造を形成する、請求項
16に記載の処理チャンバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、概して、基板処理のための基板支持体に関し、より具体的には、基板支持体内の一体化された電極及び接地面に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]集積回路及びその他の電子デバイスを製作する際に、様々な材料層を堆積したり、又はエッチングしたりするためにプラズマ処理を用いることが多い。プラズマ処理は、熱処理に勝る多くの利点を提供する。例えば、プラズマ化学気相堆積(PECVD)は、類似した熱処理で達成可能な温度及び堆積速度よりも低い温度及び高い堆積速度で堆積処理を行うことを可能にする。
【0003】
[0003]プラズマ化学気相堆積(PECVD)などのプラズマ処理は、基板上にブランケット誘電体膜などの材料を堆積するために使用される。高周波(RF)電力を使用して、処理チャンバ内の処理ガスを活性化することができる。RF電力は、源に戻る傾向がある。場合によっては、浮遊プラズマが形成されることにより、チャンバの様々な領域でRF電力が失われる。処理チャンバ内のRF電力によりアーキングが発生する場合があり、これにより処理チャンバとその構成要素が損傷を被る可能性がある。接地経路は、RF電力を処理チャンバの特定の領域から離して、より制御された態様で所定の領域に導くために設けられる。これにより、処理チャンバの損失又は損傷を防止し、処理チャンバ内の浮遊プラズマ又はアーキングの発生の低減が試みられる。しかしながら、現在の接地経路設計は複雑であり、その結果、アーキング、浮遊プラズマ、又は非対称的な接地経路が発生し、プラズマ処理のバリエーションが生じる。さらに、現在の接地経路設計では、RF電流が代替経路を移動することが可能であり、結果的に処理チャンバのより反復可能な性能がもたらされる。
【0004】
[0004]したがって、改善された基板支持体設計が必要とされる。
【発明の概要】
【0005】
[0005]一実施形態では、本体を含む基板支持体が提供される。電極及び接地シールドアセンブリが、本体内に配置される。1つ又は複数の加熱素子が、接地シールドアセンブリ内に配置される。
【0006】
[0006]別の実施形態では、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有する本体を含む基板支持体が提供される。第1の表面は、複数のメサ及び複数の谷部を含む。複数の谷の各々は、複数のメサのうちの少なくとも2つの間に配置される。電極は、本体内に配置される。電極の複数の部分の各々が、複数のメサのうちの1つと整列する。接地シールドアセンブリは、本体内に配置され、格子構造を形成する。1つ又は複数の加熱素子が、本体内に配置され、接地シールドアセンブリによって取り囲まれる。
【0007】
[0007]さらに別の実施形態では、処理チャンバが提供される。処理チャンバは、チャンバ本体、及びその中の処理空間を画定するリッドを含む。シャワーヘッドが、処理空間内に配置され、リッドに連結される。ステムが、リッドの反対側のチャンバ本体の底部から延在する。基板支持体が、処理空間内でステム上に配置される。基板支持体は、本体、本体内に配置された電極、及び本体内に配置された接地シールドアセンブリを含む。1つ又は複数の加熱素子が、接地シールドアセンブリ内に配置される。
【0008】
[0008]本開示の上述の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明は、実施形態を参照することによって得ることができる。そのうちの幾つかの実施形態は添付の図面で例示されている。しかしながら、添付の図面は例示的な実施形態を示しているに過ぎず、したがって、その範囲を限定するものとみなすべきではなく、本開示は、他の同等に有効な実施形態を許容し得ることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】幾つかの実施形態に係る処理チャンバの概略断面図を示す。
【
図1B】本開示の幾つかの実施形態に係る処理チャンバの概略断面図を示す。
【
図2】幾つかの実施形態に係る基板支持体の上面概略図を示す。
【
図3】幾つかの実施形態に係る、基板支持体を形成するための方法である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0013]理解を容易にするために、可能な場合には、図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号が使用された。1つの実施形態の要素及び特徴は、さらなる記述がなくても、他の実施形態に有利に組み込まれ得るように意図されている。
【0011】
[0014]本明細書に記載された実施形態は、処理チャンバ内の高周波(RF)接地のための装置、及びその装置を形成する方法に関する。一実施形態では、ヒータが、基板支持体内に配置される。ヒータは、接地シールドアセンブリによって囲まれている。基板支持体は、その中に配置されたマルチゾーン電極をさらに含む。マルチゾーン電極は、平面に配置された電極の1つ又は複数の部分を含む。マルチゾーン接地面の1つ又は複数の部分は、電極の1つ又は複数の部分間に介在する。すなわち、マルチゾーン接地面及びマルチゾーン電極は、基板支持体の平面全体にわたって、マルチゾーン接地面の1つ又は複数の部分と交互に設けられる電極の1つ又は複数の部分と同一平面上にある。
【0012】
[0015]
図1Aは、本開示の幾つかの実施形態に係る処理チャンバ100の概略図を示す。
図1Bは、本開示の幾つかの実施形態に係る処理チャンバ180の概略図を示す。処理チャンバ180は、以下に説明する電極120の極性を除いて、処理チャンバ100と類似する。
【0013】
[0016]処理チャンバ100は、チャンバ本体102、及びその中の処理空間114を画定するリッド104を含む。チャンバ本体102の底部156は、リッド104の反対側にある。ポート106が、リッド104を貫通して形成されている。ガス源108が、ポート106と流体連通している。シャワーヘッド110が、リッド104に連結されている。複数の開口112が、シャワーヘッド110を貫通して形成されている。ガス源108が、ポート106及び開口112を介して処理空間114と流体連通している。
【0014】
[0017]基板支持体116が、処理空間114内でリッド104に対向して移動可能に配置される。基板支持体116は、ステム154上に配置された支持体150を含む。支持体本体150は、ステム154の反対側に配置され、かつシャワーヘッド110に対向する支持面152を含む。開口148が、リッド104と底部156との間でチャンバ本体102を貫通して形成されている。動作中、基板(図示せず)が、開口148を通して支持面152の上に載置される。アクチュエータ142は、基板支持体116に連結されており、基板支持体上の基板を載置かつ処理するために、基板支持体116をシャワーヘッド110に向けてかつシャワーヘッド110から離すように移動させる。
【0015】
[0018]支持面152は、1つ又は複数のメサ118を含む。1つ又は複数のメサ118の各々は、2つ以上の谷119の間に形成される。1つ又は複数の谷119の各々は、1つ又は複数のメサ118の各々の間の支持面152から材料を除去することによって形成することができる。
【0016】
[0019]電極120及び接地プレート122は、支持体本体150内に配置される。電極120の1つ又は複数の部分が、支持面152に対して実質的に垂直な平面に配置される。接地プレート122の1つ又は複数の部分(例えば接地面部分)123も平面に配置される。すなわち、電極120の1つ又は複数の部分と接地プレート122の1つ又は複数の部分123とは、平面にわたって互いに交互に配置される。上述の1つ又は複数の実施形態と組み合わせることができる1つの実施形態では、電極120及び接地プレート122は、交互に設けられ、同一平面上にある。上述の1つ又は複数の実施形態と組み合わせることができる別の実施形態では、電極120及び接地プレート122は、互いに嵌合し、同一平面上にある。一実施形態では、電極120は、接地部分123によって(例えば、同軸構造で)囲まれる。1つ又は複数の他の実施形態では、電極120は、接地部分123によって(例えば、同軸構造で)囲まれながら、RF電力及び高電圧DC電力と結合する。
【0017】
[0020]
図1Aに示すように、電極120は単極性である。上述の1つ又は複数の実施形態と組み合わせることができる他の実施形態では、電極120は、
図1Bに示すように二極性である。電極120の1つ又は複数の部分の各々は、1つ又は複数のメサ118のうちの1つと垂直に整列する。すなわち、電極120の1つ又は複数の部分の各々は、1つ又は複数のメサ118のうちの1つとチャンバ本体102の底部156との間に配置される。接地プレート122の1つ又は複数の部分123の各々は、1つ又は複数の谷119のうちの1つと整列する。
【0018】
[0021]電極120の1つ又は複数の部分の各々は、複数の高周波(RF)ジャンパーリード線132のうちの1つに連結される。各RFジャンパーリード線132は、1つ又は複数のRFリード線126に連結されている。RFリード線126は、RF電源146に連結されている。RF電源146は、RF電力を電極120の1つ又は複数の部分に供給する。
【0019】
[0022]一実施形態では、電極120は、複数の電極(又は電極部分)を含む。さらに、接地プレート122は、複数の接地プレート122を備えている。電極120の各々は、RF電源146及び電源144からのDC電源から、それぞれRF電力及びチャッキング電圧を受け取るように適合されている。電極120は、RFジャンパーリード線132と互いに嵌合している。RFジャンパーリード線132の各々は、接地プレート122(例えば、接地部分123)と同軸に(例えば、同軸構造で)整列する。RF電力が(基板支持体116の頂部又は底部から)基板支持体116に印加されると、接地プレート122によって対称的な接地リターン経路が設けられる。これにより、優れた膜の均一性が実現し、かつ/又は基板支持体116の下方での浮遊プラズマ形成のアーキングが最小限に抑えられる。
【0020】
[0023]電極120の1つ又は複数の部分に印加されるDC電力は、基板を支持面152に保持するための静電力の発生を容易にする。すなわち、基板が支持面152に載置された後、かつ処理中に、RF電力が電極120の1つ又は複数の部分に供給され得る。
【0021】
[0024]1つ又は複数の加熱素子124が、支持体150内に配置される。1つ又は複数の加熱素子124は、抵抗ヒータであってもよい。1つ又は複数の加熱素子124は、螺旋状のコイルであってもよく、又は支持体150の中心から径方向外側に延在してもよい。1つ又は複数の加熱素子124は、1つ又は複数のヒータ電源リード線136を介して、電源144に連結される。上述の1つ又は複数の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態では、電源144は、直流(DC)電源である。上述の1つ又は複数の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態では、1つ又は複数の加熱
素子124は、支持体150のマルチゾーン加熱を行う。
図1A及び
図1Bに示すように、1つ又は複数の加熱素子124は、接地プレート122の平面に実質的に平行であり、その下方の平面に配置される。しかしながら、他の構成も想定される。
【0022】
[0025]1つ又は複数の加熱素子124は、接地シールドアセンブリ160によって囲まれている。接地シールドアセンブリ160は、第1の部材162、第2の部材164、及び第3の部材166を含む。部材162、164、166の各々は、例えば、他の導電性材料の中でもとりわけ、導電性メッシュ、ワイヤ、又はシートであってもよく、1つ又は複数の加熱素子124の周りのファラデーケージの構築を容易にする。第3の部材166は、第1の部材162の反対側に配置される。第3の部材166は、第1の部材162及び第2の部材164に対して実質的に平行又は実質的に垂直であり得る1つ又は複数の部分を含み得る。
【0023】
[0026]接地プレート122の1つ又は複数の部分123の各々は、1つ又は複数の接地ジャンパー138を介して共通接地140に連結される。共通接地140は、第1の部材162の少なくとも一部と同一平面上にある。接地ジャンパー138の1つ又は複数は、第1の部材162に直接連結され得る。第1の部材162及び第3の部材166は、1つ又は複数の接地リード線134を介して接地に直接連結される。
【0024】
[0027]接地シールドアセンブリ160の第1部材162は、第2部材164と接地リード134との間に直接連結され、それらの間で延在する。第2の部材164は、第1の部材162及び第3の部材166に連結され、それらの間で延在する。第3の部材166は、第2の部材164及び接地リード線134に連結され、それらの間で延在する。1つ又は複数の加熱素子124は、第1の部材162と第3の部材166との間、及び第2の部材164と接地リード線134との間に配置される。第3の部材166は、基板支持体116の本体150内に配置される。上述の1つ又は複数の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態では、第3の部材166は、基板支持体116の本体150の底面128の外側に、かつそれに沿って配置される。
【0025】
[0028]上述の1つ又は複数の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態では、第1の部材162、第2の部材164、第3の部材166、及び接地リード線134のうちの1つ又は複数は、ケーブル又はワイヤのような可撓性導体である。上述の1つ又は複数の実施形態と組み合わせることができる他の実施形態では、第1の部材162、第2の部材164、第3の部材166、及び接地リード線134のうちの1つ又は複数は、剛性導体である。
【0026】
[0029]動作中、1つ又は複数のガスが、ガス源108から処理空間114に供給される。ガスは、リッド104のポート106を通り、シャワーヘッド110の開口112を通って流れる。DC電力は、電源144を介して、1つ又は複数の加熱素子124に供給される。1つ又は複数の加熱素子124は、基板支持体116及び支持面152に配置された基板を処理温度まで加熱する。
【0027】
[0030]RF電力は、RF電源146を介して電極120に供給される。RF電力は、処理空間114内のガスを活性化し、その中にプラズマを発生させる。プラズマを使用して、材料を基板上に堆積させる。RF電力は、RF電源146を戻る傾向を有する。しかしながら、RFリターン電流は、処理チャンバ100の他の構成要素(例えば、1つ又は複数の加熱素子124、及びそれに接続された電源144)へ移動することがあり、結果的にこれらの構成要素のうちの1つ又は複数に損傷を与える。
【0028】
[0031]接地シールドアセンブリ160は、1つ又は複数の加熱素子124の周りに格子状構造を形成し、1つ又は複数の加熱素子124、ヒータ電源リード線136、及び電源144に移動するRFリターン電流の発生を実質的に低減する。すなわち、接地シールドアセンブリ160は、接地への低インピーダンス経路を設ける。これにより、支持体150を通って移動する任意のRF電流が、接地シールドアセンブリ160内に誘導され、接地に向けられる。
【0029】
[0032]幾つかの実施形態では、接地シールドアセンブリ160は、1つ又は複数の接地ストラップ168(
図1Bに示す)を介してチャンバ本体102に連結される。この場合、チャンバ本体102は接地に連結される。接地ストラップ168は、接地シールドアセンブリ160を通って移動する任意のRF電流のための低インピーダンス接地経路を設ける。
【0030】
[0033]
図2は、本開示の幾つかの実施形態に係る接地プレート122の上面概略図を示す。接地プレート122は、貫通するように形成された複数の孔202を有する。すなわち、複数の孔202の各々が、接地プレート122の部分204によって囲まれている。
【0031】
[0034]動作中、
図1A及び
図1Bに関連して論じた電極120のような電極の部分は、電極120が接地プレート122と同一平面上にあるように、孔202内に配置される。電極120の部分が接地プレート122に接触しないように、電極120と接地プレート122の部分は空間(図示せず)によって分離されている。孔202の各々は、基板支持体のメサ(例えば、
図1A及び
図1Bに関して論じたメサ118及び基板支持体116)と整列する。
【0032】
[0035]幾つかの実施形態では、電極120の部分は、接地プレート122の上方に配置される。このようにして、接地プレート122(及び接地シールドアセンブリ160)によって分路(shunt)される、電極120によって生成される電界の発生が実質的に低減される。電極120が接地プレート122の下方に配置されれば、電界は分路(shunt)されるであろう。
【0033】
[0036]
図3は、幾つかの実施形態に係る、基板支持体を形成するための方法300である。方法300は、動作302で始まる。動作302では、第1の接地面が、例えば、付加製造又はスクリーン印刷により、第1のセラミックシートの上面にプリントされる。接地面は、導電性材料から製作されてもよい。動作304では、ビアの第1のセットが第1のセラミックシートに形成される。
【0034】
[0037]動作306では、ヒータ電極が、第2のセラミックシートの上面にプリントされる。ヒータ電極は、導電性材料から製作されてもよい。動作308では、ビアの第2のセットが第2のセラミックシートに形成される。第2のビアは、第1のビアと垂直に整列している。動作310では、第2の接地面が、第3のセラミックシートの上面にプリントされる。動作312では、ビアの第3のセットが第3のセラミックシートに形成される。第3のビアは、第1のビアと垂直に整列している。
【0035】
[0038]動作314では、第3の接地面及びRF電極が、第4のセラミックシートの上面にプリントされる。第3の接地面及びRF電極は、少なくとも部分的に同一平面上にある。動作316では、ビアの第4のセットが第4のセラミックシートに形成される。第4のビアは、第1のビアと垂直に整列している。動作318では、第5のセラミックシートが、第1のシートの上面に配置され、基板支持体の本体を形成する。各々のセラミックシートは、窒化アルミニウムのようなセラミック含有材料から製作されてもよい。
【0036】
[0039]以上の記載は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態及び追加の実施形態を考案してもよい。本開示の範囲は、下記の特許請求の範囲によって決定される。