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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】化粧料の保存安定性を向上させる方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/34 20060101AFI20240520BHJP
   A61K 8/06 20060101ALI20240520BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
A61K8/34
A61K8/06
A61Q19/00
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018566025
(86)(22)【出願日】2018-01-16
(86)【国際出願番号】 JP2018000991
(87)【国際公開番号】W WO2018142917
(87)【国際公開日】2018-08-09
【審査請求日】2020-11-16
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-04
(31)【優先権主張番号】P 2017018349
(32)【優先日】2017-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000387
【氏名又は名称】株式会社ADEKA
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】井上 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】立柳 聡美
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 裕之
【合議体】
【審判長】木村 敏康
【審判官】冨永 保
【審判官】関 美祝
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-322591(JP,A)
【文献】特開2013-95754(JP,A)
【文献】特開2003-342146(JP,A)
【文献】特開2007-291049(JP,A)
【文献】国際公開第2015/125392(WO,A1)
【文献】特開2011-173808(JP,A)
【文献】特開2011-201799(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K8/00-8/99
A61Q1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物を配合することを含む、n-ヘキシルグリセリルエーテル、カプリリルグリコール及びエチルヘキシルグリセリンからなる群から選択される1種又は2種以上の抗菌防腐剤を含む化粧料の保存安定性を向上させる方法。
【化7】
(式中、R1は一般式(2)で表される基を表す。)
【化8】
(式中、R2は炭素数1~3のアルキレン基を表し、nは0の数を表す。)
【請求項2】
前記一般式(1)で表される化合物が、化粧料全量に対して0.05~5質量%の量で配合される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記化粧料が、炭素数8~30の直鎖又は分岐鎖状の飽和又は不飽和の炭化水素基を有する1価のアルコールからなる高級アルコールを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記化粧料が界面活性剤を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記化粧料がクリーム状の化粧料である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
n-ヘキシルグリセリルエーテル、カプリリルグリコール及びエチルヘキシルグリセリンからなる群から選択される1種又は2種以上の抗菌防腐剤を含む化粧料の保存安定性を向上させるための、下記一般式(1)で表される化合物の使用。
【化9】
(式中、R1は一般式(2)で表される基を表す。)
【化10】
(式中、R2は炭素数1~3のアルキレン基を表し、nは0の数を表す。)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料の保存安定性を向上させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧料類には、製品中の菌や微生物の繁殖を抑えるために、一般に、抗菌剤や防腐剤が使用される。その中でも、パラベン類は、化粧料等の抗菌防腐剤として最も繁用されている。パラベン類は、抗菌防腐効果は高いものの、皮膚刺激性が非常に高く、化粧料における日本では使用濃度が1質量%以下に制限されている。そのため、パラベン類が使用可能な範囲が制限される場合がある。また最近は、パラベン類に対してアレルギー反応を起こす人が増加しており、パラベン類を配合しない化粧料の需要が急増している。
【0003】
そこで、パラベン類の代替品として化粧料に配合され得る抗菌防腐剤として、フェノキシエタノール、1,2-オクタンジオール等のアルカンジオール化合物、2-エチルヘキシルグリセリルエーテルやn-ヘキシルグリセリルエーテル等のグリセリルエーテル化合物等が挙げられる。これらの化合物は、抗菌性能を有し、パラベン類と比較して皮膚への刺激性が低く、人体に対する安全性が高い。その結果、近年医薬品や化粧料で繁用され始めている(例えば、特許文献1~4を参照)。
【0004】
しかしながら、1,2-オクタンジオールや2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、n-ヘキシルグリセリルエーテルを化粧料に配合すると、特にクリーム状の剤型の化粧料においては、保存安定性が悪くなり、分離や沈降が生じる場合があった。一方、これらの化合物と比較し、フェノキシエタノールを配合した場合は、常温(25℃以下)においては比較的安定であったが、夏場などの高温環境においては、1,2-オクタンジオールや2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、n-ヘキシルグリセリルエーテルと同様に分離や沈降が生じる場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平10-265330号公報
【文献】特開2007-145748号公報
【文献】特開2015-086159号公報
【文献】特開2016-029099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の通り、化粧料は種々の制約の下、水溶性成分や油溶性成分を均一に配合し、製品として長期に亘り、その均一な状態を保つ必要がある。抗菌防腐剤などの安定化剤とは異なる目的で使用できる化合物の中で、化粧料の安定化作用を有する化合物を見出し、化粧料に配合し利用することは、安定化剤など添加剤の種類や使用量を減らせる点で有用である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで本発明者等は鋭意検討し、抗菌防腐性を有する下記一般式(1)で表される化合物が化粧料の保存安定性に寄与することを見出し、本発明に至った。即ち、本発明は、下記一般式(1)で表される化合物を配合することを含む、n-ヘキシルグリセリルエーテル、カプリリルグリコール及びエチルヘキシルグリセリンからなる群から選択される1種又は2種以上の抗菌防腐剤を含む化粧料の保存安定性を向上させる方法である。
【0008】
【化1】
【0009】
(式中、R1は一般式(2)で表される基を表す。)
【0010】
【化2】
【0011】
(式中、R2は炭素数1~3のアルキレン基を表し、nは0の数を表す。)
【発明の効果】
【0012】
本発明では、従来から抗菌防腐効果を有することで知られる一般式(1)で表される化合物を用いて化粧料の安定性を向上させることができるため、安定剤などの添加剤の種類や配合量を減らすことが期待できる。また、この化合物を用いた場合は、夏場の高温多湿環境においても、化粧料の分離や沈降を防ぐことができる。特に、フェノキシエタノール、1,2-オクタンジオール、2-エチルヘキシルグリセリルエーテル又はn-ヘキシルグリセリルエーテルなどの抗菌防腐剤を用いた化粧料は安定性が悪くなる場合があり、これらのいずれかを含む化粧料の安定化にも本発明は寄与することができる。
加えて、一般式(1)で表される化合物は皮膚への刺激が低いため、本発明を使用することで皮膚刺激性が低い化粧料を提供することも可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、化粧料の保存安定性を向上させる方法であり、具体的には、下記一般式(1)で表される化合物を配合することを含む、化粧料の保存安定性を向上させる方法である。
【0014】
【化3】
(式中、R1は一般式(2)で表される基又は炭素数2若しくは3の炭化水素基を表す。)
【0015】
【化4】
【0016】
(式中、R2は炭素数1~3のアルキレン基を表し、nは0または1の数を表す。)
【0017】
一般式(1)において、R1は、一般式(2)で表される基又は炭素数2若しくは3の炭化水素基を表す。炭素数2又は3の炭化水素基としては、例えばエチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられ、中でも本発明の効果が得られやすいことから、エチル基が好ましい。
【0018】
一般式(2)において、R2は、炭素数1~3のアルキレン基を表し、こうした基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基が挙げられる。中でも、原料の調達及び製造が容易であることから、メチレン基及びエチレン基が好ましい。
nは、0または1の数を表し、本発明の効果が得られやすい化合物が得られることから、nは0であることが好ましい。
【0019】
このような一般式(1)で表される化合物の中でも、特に本発明により高い保存安定性を有し、かつ抗菌防腐効果に優れ、皮膚刺激性が低い化粧料が得られやすい観点から、一般式(1)のR1が一般式(2)で表される基である化合物を配合することが好ましい。
【0020】
一般式(1)の化合物は、直接一般式(1)の化合物を製造することもでき、あるいは市販されている製品を購入することも可能である。
一般式(1)で表される化合物の製造方法は特に限定されず、公知の製造方法であればいずれの製造方法も使用することができる。
中でも、一般式(1)で表される化合物中のR1が炭素数2若しくは3の炭化水素基である場合は、下記の製造方法i若しくはiiいずれかの方法で製造する又は市販品を購入ことが簡便であるため好ましい。
【0021】
製造方法i
触媒存在下で、過酸化水素水とオレフィンとを反応させて1,2-ジオールを製造する方法
製造方法ii
酸化剤存在下で、オレフィンからエポキシドを経由して1,2-ジオールを製造する方方法
【0022】
上記の製造方法i、ii及び市販品の購入の中からは、より簡便であることから市販品を購入することがより好ましい。市販品としては、大阪有機化学工業株式会社製、東京化成工業株式会社製、高級アルコール工業株式会社製の製品が挙げられる。
【0023】
また、一般式(1)で表される化合物中のR1が一般式(2)で表される基である場合は、下記の製造方法I~VIのいずれかの方法で製造することが簡便かつ安価であるため好ましい。
【0024】
製造方法I
下記の一般式(3)で表されるアルコール化合物とグリセリンとを脱水縮合反応させる方法、
【0025】
【化5】
【0026】
(式中、R3は炭素数1~3のアルキレン基を表し、mは0または1の数を表す。)
【0027】
製造方法II
上記一般式(3)で表されるアルコール化合物と1-クロロ-2,3-プロパンジオールとを脱塩酸反応させる方法、
製造方法III
一般式(3)で表されるアルコール化合物とエピクロルヒドリンとを反応させた後、得られたグリシジルエーテル化合物を加水分解する方法、
製造方法IV
一般式(3)で表されるアルコール化合物とグリシドールとを反応させる方法、
製造方法V
一般式(3)で表されるアルコール化合物とアリルクロライド又はアリルブロマイドとを反応させた後、過酸化水素等で酸化させ、得られたグリシジルエーテル化合物を加水分解する方法、
製造方法VI
下記の一般式(4)で表される化合物とグリセリンとを脱ハロゲン化水素反応させる方法
【0028】
【化6】
【0029】
(式中、R4は炭素数1~3のアルキレン基を表し、qは0または1の数を表し、Xはハロゲン原子を表す。)
上記の方法の中で、より簡便かつ安価であることから、製造方法IIIの方法で製造することがより好ましい。
【0030】
一般式(3)において、R3は炭素数1~3のアルキレン基を表す。R3としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基が挙げられる。中でも、原料の調達及び製造が容易であることから、メチレン基及びエチレン基が好ましい。mは、0または1の数を表し、本発明の効果が得られやすい化合物が得られることから、0であることが好ましい。
【0031】
一般式(4)において、R4は炭素数1~3のアルキレン基を表す。R4としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基が挙げられる。中でも、原料の調達及び製造が容易であることから、メチレン基及びエチレン基が好ましい。qは、0または1の数を表し、本発明の効果が得られやすい化合物が得られることから、0であることが好ましい。
【0032】
一般式(1)で表される化合物の使用量は特に制限されないが、本発明の効果が得られやすいことから、化粧料全量中0.05~5質量%使用することが好ましく、0.1~3質量%使用することがより好ましく、0.5~1質量%使用することが更に好ましい。
【0033】
一般式(1)で表される化合物は、抗菌防腐性を有し、皮膚への刺激性が低く、人体への安全性も高いことから、化粧料用抗菌防腐剤と同様に抗菌防腐性成分として使用することができ、化粧料に配合することで、化粧料に抗菌防腐性を付与することができる。
【0034】
更に、一般的に使用される化粧料用抗菌防腐剤と比較し、化粧料に配合した際非常に良好な保存安定性を示すため、化粧料用の保存安定性向上剤としても使用することができる。なお、前記保存安定性は、常温(25℃以下)だけでなく、夏場を想定した高温環境(40~60℃)であってもその効果を発揮する。
【0035】
一般式(1)で表される化合物は、抗菌防腐性成分として、一般的に使用される化粧料用抗菌防腐剤と共に併用することができる。一般的に使用される化粧料用抗菌防腐剤を化粧料の抗菌防腐性成分として単独で使用した場合、化粧料の保存安定性を著しく悪化させる場合があるが、一般式(1)で表される化合物と併用することによってそれらの保存安定性の悪化を抑制することができる。なお、前記保存安定性は、常温(25℃以下)だけでなく、夏場を想定した高温環境(40~60℃)であってもその効果を発揮する。
【0036】
一般的に使用される化粧料用抗菌防腐剤としては、例えば、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、クロルフェネシン、フェノキシエタノール、n-ヘキシルグリセリルエーテル、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、カプリルグリコール、2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、レゾルシン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール(IPMP)、ビス(2-ピリジルチオ-1-オキシド)亜鉛、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、ピロクトンオラミン、ヒノキチオール、ビタミンB6塩酸塩(塩酸ピリドキシン)、フェノール、塩化リゾチーム、塩化セチルピリジニウム(CPC)等が挙げられる。中でも、一般式(1)で表される化合物と併用する化合物としては、皮膚への刺激性が低く、人体への安全性も高く、本発明の効果が顕著に得られることから、フェノキシエタノール、n-ヘキシルグリセリルエーテル、カプリリルグリコール、エチルヘキシルグリセリンの群から選択される1種又は2種以上であることが好ましく、n-ヘキシルグリセリルエーテル、エチルヘキシルグリセリンの群から選択される1種又は2種であることが特に好ましい。
抗菌防腐性の観点からは、本発明においてこのような化粧料用抗菌防腐剤と併用することが、保存安定性の悪化を抑制しつつ、良好な保存安定性および高い抗菌防腐効果を有する化粧料が得られやすいため好ましい。
【0037】
一般式(1)で表される化合物を抗菌防腐剤と共に化粧料に併用する際の、化粧料中における一般式(1)で表される化合物と抗菌防腐剤との配合比率は、本発明の効果が得られる限り特に限定されないが、化粧料の保存安定性を特に高め、かつ高い抗菌防腐効果を有する化粧料が得られやすい観点から、配合質量比を10:1~1:10とすることが好ましく、1:5~5:1とすることがより好ましく、1:3~3:1とすることがさらに好ましい。
【0038】
一般式(1)で表される化合物は、化粧料に配合する際、その配合方法は制限されず、化粧料を製造する段階で、他の水性成分と共に溶解し配合してもよく、あらかじめ一般式(1)で表される化合物を除く成分で化粧料を製造した後に配合しても本発明の効果を十分に発揮する。
【0039】
本明細書内で対象となる化粧料の剤型としては、特に制限はなく、例えば、液状、ジェル状、シャーベット状、乳液状、クリーム状、軟膏状、固形練り状、ペースト状、固形状、粉体状等などが挙げられる。この中でも、一般的に使用される化粧料用抗菌防腐剤を配合した際の化粧料の保存安定性が悪くなりやすいクリーム状の化粧料に本発明を用いることで、顕著に高い保存安定性を有する化粧料が得られるため好ましい。ここで、「クリーム」とは、白濁し流動性のない粘性を有する形態を指す。
【0040】
また、クリーム状の化粧料には、油分を使用していない無油性クリーム、水分を使用していない無水クリーム、油分が多い油性クリーム、油分が少ない弱油性クリーム、油分が油性クリームと弱油性クリームの中間である中油性クリーム等が挙げられる。中でも、本発明の効果がより顕著に得られることから、油性クリーム、弱油性クリーム、中油性クリームを対象の化粧料とすることが好ましい。また、油性クリーム、弱油性クリーム、中油性クリーム等の水と油のような混じり合わない二つの液体を安定な状態で分散させたエマルションである場合、水を連続層として油溶性成分を分散させた水中油(O/W)型と、油を連続層として水溶性成分を分散させた油中水(W/O)型の二つに大別される。しかし、どちらの場合であっても、油分及び水分がバランスよく配合されたクリームであれば、本発明の効果が得られやすいことから好ましく、具体的には、化粧料用クリーム中、油分が20~80質量%、水分が80~20質量%のバランスで配合された化粧料用クリームであることがより好ましく、油分が20~40質量%、水分が80~60質量%のバランスで配合された化粧料クリームであることが特に好ましい。
【0041】
本発明の方法を用いる化粧料は、本発明の効果が得られやすく、液状、ジェル状、シャーベット状、乳液状、クリーム状、軟膏状、固形練り状、ペースト状、固形状、粉体状等といった剤型を維持しやすい観点から、界面活性剤および高級アルコールからなる群から選ばれる少なくとも一種を含んでいることが好ましい。
【0042】
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等)、グリセリン脂肪酸エステル/ポリグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等、カプリル酸ポリグリセリル、ラウリル酸ポリグリセリル、ミリスチル酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ステアリン酸ポリグリセリル、ポリリシノレイン酸ポリグリセリル)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレート、POE-ソルビタンテトラオレエート等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等)、POE-グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等)、POE-脂肪酸エステル類(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等)、POE-アルキルエーテル類(例えば、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等)、プルロニック型類(例えば、プルロニック等)、POE・POP-アルキルエーテル類(例えば、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等)、テトラPOE・テトラPOP-エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等)、POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等)、POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等)、アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等)、POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル、POE-アルキルアミン、POE-脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が挙げられる。
【0043】
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等)、アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE-ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE-ラウリル硫酸ナトリウム等)、N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等)、高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウリルメチルタウリンナトリウム等)、リン酸エステル塩(POE-オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE-ステアリルエーテルリン酸等)、スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等)、アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等)、高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等)、N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等)、硫酸化油(例えば、ロート油等)、POE-アルキルエーテルカルボン酸、POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0044】
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等)、アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等)、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ポリ(N,N’-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム)、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモニウム塩、POE-アルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられ、両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(例えば、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
上記の同種・異種の界面活性剤を1種又は2種以上を使用することができる。
【0045】
中でも、本発明ではクリーム形態の化粧料が好ましいことから、本発明ではノニオン界面活性剤を使用することが好ましく、グリセリン脂肪酸エステル/ポリグリセリン脂肪酸エステル類及びPOE-脂肪酸エステル類から選択される1種または2種以上を使用することがより好ましい。
【0046】
界面活性剤の配合量は特に制限されないが、本発明の効果が得られやすいことから、化粧料全量中0.5~30質量%使用することが好ましく、1~15質量%使用することがより好ましく、2~8質量%使用することが更に好ましい。
【0047】
高級アルコールとしては、炭素数が8~30の炭化水素基(直鎖もしくは分岐鎖状で、飽和もしくは不飽和)を有する1価のアルコールが挙げられる。より具体的には、例えば、カプリリルアルコール、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール、キミルアルコール、デシルテトラアルコール、ヘキシルデカノール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナービルアルコール、セリルアルコール等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を使用することができる。中でも、本発明の効果が得られやすい化粧料用クリームとなることから、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコールから選択される1種または2種以上を使用することが好ましく、ベヘニルアルコールがより好ましい。
【0048】
高級アルコールの配合量は特に制限されないが、本発明の効果が得られやすいことから、化粧料全量中0.5~30質量%使用することが好ましく、1~15質量%使用することがより好ましく、2~8質量%使用することが更に好ましい。
【0049】
本発明の方法は、化粧料であれば如何なる用途においても本発明の効果が得られるが、より顕著な本発明の効果が得られることから、洗顔、化粧落とし、マッサージ用途のコールドクリーム、化粧下地用途のナリシングクリーム、ナイトクリーム、ハンドクリーム、ボディクリーム、シェービングクリームなどの用途の化粧料が好ましい。
【0050】
本発明の方法を用いる化粧料は、化粧料用添加剤として一般的に使用される任意成分を配合することができる。化粧料用添加剤として一般的に使用される任意成分としては、例えば、溶媒、粉末成分、油脂、ロウ、シリコーン油、エステル油、炭化水素油、高級脂肪酸、保湿剤、水溶性高分子化合物、金属イオン封鎖剤、糖、アミノ酸及びその誘導体、有機アミン、pH調整剤、ビタミン類、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料、美容成分、血行促進剤、消炎剤、賦活剤、抗脂漏剤、抗炎症剤及びその他各種抽出物等が挙げられ、これらの中から1種又は2種以上を任意に配合することができる。
【0051】
溶媒としては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等のアルコール化合物が挙げられる。
【0052】
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等)、有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等)、無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等)、無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等)、無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等)、無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等)、無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等)、無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等)、無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等)、無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等)、パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等)、金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等)、ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号等の有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等)、天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等)等が挙げられる。
【0053】
油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、カカオ脂、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、モクロウ核油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ローズマリー油、カミツレ油、ユーカリ油、米胚芽油、小麦胚芽油、γ-オリザノール、植物性セラミド(グリコシルセラミド)、カロット油、ヨクイニンエキス、アルニカエキス、カモミラエキス、シコンエキス、スギナエキス、シナノキエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セジエキス、トウキエキス、マロニエエキス、モモ葉エキス、ローズマリーエキス、ハトムギエキス、ビワエキス、ボラージ油、月見草油等が挙げられる。
【0054】
ロウとしては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
【0055】
シリコーン油としては、ジメチコン、メチルトリメチコン、カプリリルメチコン等の鎖状シリコーン油、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状シリコーン油、ジフェニルジメチコン、ビスフェニルプロピルジメチコン、フェニルトリメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン等のフェニルシリコーン油等が挙げられる。
【0056】
エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ステアリン酸イソセチル、アジピン酸ジイソブチル、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリミリスチン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート等が挙げられる。
【0057】
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0058】
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール油脂肪酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
【0059】
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0060】
水溶性高分子化合物としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等)、セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等)、アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等)、ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等)、アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等)、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が挙げられる。
【0061】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
【0062】
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等)、四炭糖(例えば、D-エリトロース、D-エリトルロース、D-トレオース等)、五炭糖(例えば、L-アラビノース、D-キシロース、L-リキソース、D-アラビノース、D-リボース、D-リブロース、D-キシルロース、L-キシルロース等)、六炭糖(例えば、D-グルコース、D-タロース、D-プシコース、D-ガラクトース、D-フルクトース、L-ガラクトース、L-マンノース、D-タガトース等)、七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等)、八炭糖(例えば、オクツロース等)、デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボース、6-デオキシ-L-ガラクトース、6-デオキシ-L-マンノース等)、アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等)、ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)等が挙げられる。
【0063】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫
酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
【0064】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等)、塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0065】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸-乳酸ナトリウム、クエン酸-クエン酸ナトリウム、コハク酸-コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
【0066】
ビタミン類としては、例えば、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンD及びその誘導体、ビタミンF及びその誘導体、ビタミンK及びその誘導体、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB誘導体等が挙げられるが、これらに限らない。具体的には、γ-トコフェロール、アスコルビン酸ステアリル、ジパルミチン酸アスコビル、ニコチン酸トコフェロール、メナジオン、デヒドロコレステロール、エルゴカルシフェロール、ジカプリル酸ピリドキシン、テトラ-ヘキシルデカン酸アスコビル(VCIP)、レチノール、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノール誘導体、ドコサヘキサエン酸、リノール酸、パンテノール、リノール酸トコフェロール、リノール酸イソプロピル、リノレン酸、パルミチン酸ピリドキシン、ビタミンA、β-カロチン、ジパルミチン酸ピリドキシン、フィロキノン、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
【0067】
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ソルビン酸、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸水素塩、チオタウリン、ヒポタウリン、チオグリセロール、チオ尿素、チオグリコール酸、システイン塩酸塩、没食子酸プロピル、没食子酸誘導体、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体(アスコルビン酸リン酸エステル等)、トコフェロール、トコフェロール誘導体、エリソルビン酸、p-t-ブチルフェノール、フィチン酸、L-システイン塩酸塩等が挙げられる。
【0068】
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オキザニリド系紫外線吸収剤、ホルムアミジン系紫外線吸収剤等が挙げられる。安息香酸系紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、パラジメチルアミノ安息香酸オクチル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラアミノ安息香酸モノグリセリンエステル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロキシプロピル、N,N-ジプロポキシパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジエトキシパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルパラアミノ安息香酸ブチルエステル、N,N-ジメチルパラアミノ安息香酸アミルエステル、N,N-ジメチルパラアミノ安息香酸オクチルエステル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル等が挙げられる。アントラニル酸系紫外線吸収剤としては、例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等が挙げられる。
【0069】
サリチル酸系紫外線吸収剤としては、例えば、サリチル酸及びそのナトリウム塩、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等が挙げられる。桂皮酸系紫外線吸収剤としては、例えば、オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、2-エチルヘキシルp-メトキシシンナメート(パラメトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート(シノキサート)、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシルα-シアノ-β-フェニルシンナメート(オクトクリン)、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート、フェルラ酸及びその誘導体等が挙げられる。
【0070】
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(オキシベンゾン-3)、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン、5,5'-メチレンビス(2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン)等が挙げられる。
【0071】
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-第三オクチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ第三ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ第三ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジクミルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2,2'-メチレンビス(4-第三オクチル-6-ベンゾトリアゾリルフェノール)、2-(2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステル、2-〔2-ヒドロキシ-3-(2-アクリロイルオキシエチル)-5-メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-(2-アクリロイルオキシエチル)-5-メチルフェニル〕-5-クロロベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-(2-メタクリロイルオキシエチル)-5-第三ブチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-(2-メタクリロイルオキシエチル)-5-第三ブチルフェニル〕-5-クロロベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-(2-メタクリロイルオキシエチル)-5-第三オクチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-(2-メタクリロイルオキシエチル)-5-第三オクチルフェニル〕-5-クロロベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-(2-メタクリロイルオキシエチル)-5-第三ブチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-(2-メタクリロイルオキシエチル)-5-第三ブチルフェニル〕-5-クロロベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-5-(2-メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-5-(2-メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕-5-クロロベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-(2-メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-(2-メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕-5-クロロベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-第三アミル-5-(2-メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-第三アミル-5-(2-メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕-5-クロロベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-(3-メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-(3-メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕-5-クロロベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-4-(2-メタクリロイルオキシメチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-4-(2-メタクリロイルオキシメチル)フェニル〕-5-クロロベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-4-(3-メタクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-4-(3-メタクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロピル)フェニル〕-5-クロロベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-4-(3-メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2-〔2-ヒドロキシ-4-(3-メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕-5-クロロベンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0072】
トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4,6-トリス[4-(2-エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス-[{4-(2-エチルへキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシロキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクトキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-〔2-ヒドロキシ-4-(3-C12~C13混合アルコキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-〔2-ヒドロキシ-4-(2-アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕-4,6-ビス(4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-〔2-ヒドロキシ-4-(2-アセチルオキシエトキシ)フェニル〕-4,6-ビスフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシ-3-アリルフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-3-メチル-4-ヘキシロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。ベンゾエート系紫外線吸収剤としては、例えば、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4-ジ第三ブチルフェニル-3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、オクチル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシ)ベンゾエート、ドデシル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシ)ベンゾエート、テトラデシル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシ)ベンゾエート、ヘキサデシル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシ)ベンゾエート、オクタデシル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシ)ベンゾエート、ベヘニル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシ)ベンゾエート、ステアリル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
【0073】
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル-α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、メチル-2-シアノ-3-メチル-3-(p-メトキシフェニル)アクリレート等が挙げられる。オキザニリド系紫外線吸収剤としては、例えば、2-エチル-2'-エトキシオキザニリド、2-エトキシ-4'-ドデシルオキザニリド等が挙げられる。ホルムアミジン系紫外線吸収剤としては、例えば、N,N'-ジフェニル-N'-(4-エトキシカルボニルフェニル)ホルムアミジン、N'-(4-エトキシカルボニルフェニル)-N-メチル-N-フェニルホルムアミジン、N,N'-ビス(4-エトキシカルボニルフェニル)-N-メチルホルムアミジン、N'-(4-エトキシカルボニルフェニル)-N-(2'-メトキシフェニル)-N-メチルホルムアミジン、N-(4-n-ブトキシカルボニルフェニル)-N'-(4'-エチルカルボニル)-N-メチルホルムアミジン等が挙げられる。
【0074】
その他の紫外線吸収剤としては、例えば、3-(4’-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー、2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン、4-t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル、フェニルベンズイミダソゾールスルホン酸、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ドロメトリゾールトリシロキサン、アントラニル酸メチル、ルチン、ルチン誘導体、オリザノール、オリザノール誘導体が挙げられる。
【0075】
香料としては、例えば、天然香料及び/又は合成香料を含む調合香料が挙げられる。具体的には、天然系香料としては、アミリスオイル、アンブレットシードオイル、イランイランオイル、イランイランアブソリュート、イリスレジノイド、イリスアブソリュート、イリスオイル、ウィンターグリーンオイル、エストラゴンオイル、エレミオレオレジン、エレミレジノイドアブソリュート、エレミチンキ、オークモスコンクリート、オークモスアブソリュート、オークモスレジン、オークモスレジノイド、オスマンサスアブソリュート、オスマンサスコンクリート、オポパナックスレジノイド、オポパナックスアブソリュート、オポパナックスオイル、オリバナムレジノイド、オリバナムアブソリュート、オリバナムオイル、オールスパイスオイル、オリガナムオイル、オレガノオイル、オレガノオレオレジン、オレンジフラワーアブソリュート、オレンジフラワーコンクリート、カナンガオイル、ガージュンバルサム、ガージュンバルサムオイル、カッシーアブソリュート、カッシーフラワーオイル、カッシアオイル、ガーデニアアブソリュート、カーネションアブソリュート、カブリューバオイル、カモミルオイル、カルダモンオイル、ガルバナムオイル、ガルバナムレジン、ガルバナムレジノイド、キャラウェーシードオイル、キャロットシードオイル、キュベバオイル、グァヤックウッドオイル、グァヤックレジン、グァヤックコンクリート、クスノキオイル、クミンオイル、クミンアブソリュート、クミンオレオレジン、クラリセージオイル、グレープフルーツオイル、クローブオイル、コスタスオイル、コパイババルサム、コパイババルサムオイル、コパイババルサムレジン、コリアンダーオイル、サンダルウッドオイル、シソオイル、シダーウッドオイル、シトロネラオイル、ジャスミンオイル、ジャスミンアブソリュート、ジャスミンコンクリート、ジュニパーベリーオイル、ジュネアブソリュート、ジョンキルアブソリュート、ジンジャーオイル、シナモンオイル、シナモンバークオイル、シナモンリーフオイル、スギオイル、スターアニスオイル、スチラックスオイル、スチラックスレジノイド、スパイクラベンダーオイル、スペアミントオイル、セイボリーオイル、セージオイル、セダーオイル、セダーリーフオイル、ゼラニウムオイル、セロリーシードオイル、タイムオイル、タゲットオイル、タンジェリンオイル、チュベローズアブソリュート、ティーツリーオイル、トリーモスアブソリュート、トンカビーンオイル、トルーバルサム、ナツメッグオイル、ナルシサスアブソリュート、ネロリオイル、バイオレットリーフアブソリュート、パインオイル、パインニードルオイル、バジルオイル、パセリリーフオイル、パセリシードオイル、パセリハーブオイル、パチョリオイル、ハッカオイル、バニラアブソリュート、ハネーサックルアブソリュート、パルマローザオイル、バレリアンオイル、ビターオレンジオイル、ヒソップオイル、ヒバオイル、ヒノキオイル、ヒヤシンスアブソリュート、フェンネルオイル、フィグアブソリュート、プチグレンオイル、ブッチュオイル、ベイオイル、ベチバーオイル、ペッパーオイル、ペパーミントアブソリュート、ペパーミントオイル、ベルガモットオイル、ペルーバルサム、ベンゾインチンキ、ベンゾインレジノイド、ホウショウオイル、マージョラムオイル、マンダリンオイル、ミカンオイル、ミモザコンクリート、ミモザアブソリュート、ミモザオイル、ミルレジノイド、ミルアブソリュート、ミルオイル、ムスクアブソリュート、ムスクチンキ、ユーカリオイル、ユズオイル、ライムオイル、ラブダナムオイル、ラブダナムレジノイド、ラベンダーオイル、ラベンダーアブソリュート、ラバンジンオイル、ラバンジンアブソリュート、レモンオイル、レモングラスオイル、ローズオイル、ローズアブソリュート、ローズコンクリート、ローズマリーオイル、ローレルオイル、ローレルリーフオイル等が挙げられる。
【0076】
また、合成香料としては、アンブレッドリド、アルデヒドC6~C12、アニスアルデヒド、アセタールR、アセトフェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサリシレート、アセチルオイゲノール、イソアミルアセテート、イソアミルサリシレート、インドール、イオノン、イソボルニルアセテート、イソシクロシトラール、イソEスーパー、イソオイゲノール、イソノニルアセテート、イソブチルキノリン、γ-ウンデカラクトン、エチレンブラシレート、エチレンドデカンジオエート、エチルワニリン、2-エチルヘキサノール、オウランチオール、10-オキサヘキサデカノリド、11-オキサヘキサデカノリド、12-オキサヘキサデカノリド、オキサヘキサデセン-2-オン、オイゲノール、オリボン、オキシフェニロン、ガラクソリド、カリオフィレン、カシュメラン、カルボン、β-カリオフィレン、キャロン、クマリン、p-クレジールメチルエーテル、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、ゲラニルニトリル、コアボン、サンダロア、サンデラ、サンタレックス、シンナミックアルコール、シンナミックアルデヒド、シスジャスモン、シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラサール、シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルフォーメート、シトロネリルニトリル、シクラセット、シクラメンアルデヒド、シクラプロップ、ジメチルベンジルカービノール、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、ジフェニルオキサイド、ジャスマール、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、シンナミルアセテート、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデセノン、シクロペンタデカノリド、シクロヘキサデカノリド、ジメチルベンジルカービニルアセテート、ジャスマサイクレン、スチラリールアセテート、スチラリールプロピオネート、セドロアンバー、セドリルアセテート、セドロール、セレストリッド、α-ダマスコン、β-ダマスコン、δ-ダマスコン、ダマセノン、ターピネオール、ターピニルアセテート、チモール、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロリナリルアセテート、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロゲラニルアセテート、トナリッド、トラセオライド、トリプラール、ネリルアセテート、ネロール、ネオベルガメート、γ-ノナラクトンノピルアルコール、ノピルアセテート、バクダノール、ハイドロトロピックアルコール、α-ピネン、β-ピネン、ヒドロキシシトロネラール、ヒヤシンスジメチルアセタール、ブチルブチレート、p-t-ブチルシクロヘキサノール、p-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、o-t-ブチルシクロヘキサノール、o-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、フルイテート、フェンチルアルコール、フェニルエチルフェニルアセテート、フェニルエチルアセテート、ペンタリッド、ベルドックス、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルサリシレート、ベルガミルアセテート、ベンズアルデヒド、ベンジルフォーメート、ヘディオン、ヘリオナール、ヘリオトロピン、cis-3-ヘキセノール、cis-3-ヘキセニールアセテート、cis-3-ヘキセニールサリシレート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリシレート、ボルニルアセテート、ボルネオール、マンザネート、マイヨール、ミルセン、ミラックアルデヒド、ミューゲアルデヒド、ムゴール、ムスクTM-11、ムスク781、ムスクC14、ムスコン、ムスクケトン、ムスクチベチン、メンサニールアセテート、メンソネート、メチルアンスラニレート、メチルオイゲノール、メントール、α-メチルイオノン、β-メチルイオノン、γ-メチルイオノン、メチルイソオイゲノール、メチルラベンダーケトン、メチルサリシレート、14-メチル-ヘキサデセノリド、14-メチル-ヘキサデカノリド、メチルナフチルケトン、メチルフェニルアセテート、ヤラヤラ、δ-C6~C13ラクトン、ライムオキサイド、γ-C6~C13ラクトン、ラズベリーケトン、リモネン、リグストラール、リリアール、リナロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート、リラール、ルバフラン、ローズフェノン、ローズオキサイド、ワニリンなどが挙げられる。
【0077】
なお、上記に挙げた天然香料及び/又は合成香料は、これらをフレーバーベースとして各種溶媒に溶解し、水溶性香料若しくは油溶性香料として配合する。
【0078】
美容成分としては、例えば、胎盤抽出液、ソウハクヒ抽出物、ユキノシタ抽出物、シソ抽出物、白芥子抽出物又はその加水分解物、白芥子の発酵物、ダマスクバラ抽出物、シャクヤク抽出物又はその加水分解物、乳酸菌醗酵米、ハス種子抽出物又はその加水分解物、ハス種子発酵物、党参抽出物、ハトムギ加水分解物、ハトムギ種子発酵物、ローヤルゼリー発酵物、酒粕発酵物、パンダヌス・アマリリフォリウス抽出物、アルカンジェリシア・フラバ抽出物、キウイ抽出物、カミツレ抽出物、サンゴ草抽出物、イネの葉の抽出物又はその加水分解物、ナス(水ナス、長ナス、賀茂ナス、米ナス等)抽出物又はその加水分解物、カタメンキリンサイ等の海藻の抽出物、アマモ等の海産顕花植物の抽出物、豆乳発酵物、クラゲ水、米醗酵エキス、リノール酸及びその誘導体もしくは加工物(例えばリポソーム化リノール酸など)、動物又は魚由来のコラーゲン及びその誘導体、エラスチン及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体(ジカリウム塩等)、t-シクロアミノ酸誘導体、アラントイン、アルブチン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸、ゲンチアナ抽出物、甘草抽出物、ニンジン抽出物、アロエ抽出物、ミツイシコンブ抽出物、アナアオサ抽出物、ジュアゼイロ抽出物、未成熟のモモ抽出物等が挙げられる。
【0079】
その他の配合可能成分としては、例えば、血行促進剤(例えば、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α-ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール等)、消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等)、抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等)、抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)、その他各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)等が挙げられる。
【実施例
【0080】
以下に本発明を実施例により、具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。なお、以下の実施例等において%は特に記載が無い限り質量基準である。
【0081】
クリーム状の化粧料(I)
実施例に使用する抗菌防腐性を有する一般式(1)で表される化合物を以下に示す。
<一般式(1)で表される化合物>
化合物(1)-1:ペンチレングリコール(一般式(1)において、R1がエチル基である化合物)
化合物(1)-2:シクロヘキシルグリセリルエーテル(一般式(1)において、R1が一般式(2)で表される基であり、nが0である化合物)
比較例に使用する一般的に化粧料に配合される抗菌防腐剤を以下に示す。
【0082】
<抗菌防腐剤>
フェノキシエタノール
n-ヘキシルグリセリルエーテル
カプリリルグリコール
エチルヘキシルグリセリン
【0083】
[化粧料の保存安定性試験]
実施例及び比較例に使用するクリーム状の化粧料(I)の成分を表1に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
表1に記載のクリーム状の化粧料(I)では、界面活性剤としてステアリン酸PEG-40とモノステアリン酸グリセリン、油相成分としてベヘニルアルコール(高級アルコール)とヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチルと流動パラフィン、水相成分として1,3-ブチレングリコールとグリセリンとキサンタンガムと水を使用した。
【0086】
抗菌防腐性成分以外の成分で化粧料を製造した後、抗菌防腐性成分を後添加することによって水中油型のクリーム状の化粧料(I)を得た。より具体的には、界面活性剤と油相成分を加熱溶解し、別の系にて水相成分を加熱溶解し、水相成分を油相成分に加え転相乳化することによって化粧料を得た後、上記に記載した一般式(1)で表される化合物及び/又は抗菌防腐剤を後添加することによって以下のクリーム状の化粧料(I)-1~(I)-20を調製した(表2参照)。なお、一般式(1)で表される化合物及び抗菌防腐剤を併用したクリーム状の化粧料(I)-13~(I)-20に関してはそれぞれ0.5質量%ずつ使用し、合計で1.0質量%使用した。
【0087】
【表2】
【0088】
続いて、上記のクリーム状の化粧料を用い、保存安定性試験を行った。上記得られたクリーム状の化粧料(I)-1~(I)-20を、直径4cm、高さ6cmのポリエチレン容器に入れ、50℃にて1ヵ月の保存安定性試験を行った。評価方法としては、以下のような基準で行い、目視にて確認している。結果を表3に示す。
【0089】
[評価方法]
分離・沈降がなく滑らかなクリーム状を保っている ・・・・A
5mm未満の水性成分の分離・沈降が見られる ・・・・・・B
5mm以上1cm未満の水性成分の分離・沈降が見られる ・C
1cm以上の水性成分の分離・沈降が見られる ・・・・・・D
【0090】
【表3】
【0091】
結果、本発明の方法を使用した実施例1~4において、夏場を想定した高温環境において、非常に良好な保存安定性が見られた。また、比較例1、3、5、7にて保存安定性が悪かったクリーム状の化粧料も、一般式(1)で表される化合物と併用することにより著しい保存安定性の向上が見られた(実施例5~12)。すなわち、一般式(1)で表される化合物の抗菌防腐効果だけでなく、フェノキシエタノール、n-ヘキシルグリセリルエーテル、カプリリルグリコール、エチルヘキシルグリセリンが持つ抗菌防腐効果も併せ持つ保存安定性が良好な化粧料が得られたことになる。
なお、実施例1~7、9及び11は参考例である。
【0092】
クリーム状の化粧料(II)
実施例に使用する抗菌防腐性を有する一般式(1)で表される化合物を以下に示す。
<一般式(1)で表される化合物>
化合物(1)-1:ペンチレングリコール(一般式(1)において、R1がエチル基である化合物)
化合物(1)-2:シクロヘキシルグリセリルエーテル(一般式(1)において、R1が一般式(2)で表される基であり、nが0である化合物)
比較例に使用する抗菌防腐剤を以下に示す。
【0093】
<抗菌防腐剤>
フェノキシエタノール
n-ヘキシルグリセリルエーテル
カプリリルグリコール
エチルヘキシルグリセリン
【0094】
[化粧料の保存安定性試験]
実施例及び比較例に使用するクリーム状の化粧料(II)の成分を表4に示す。
【0095】
【表4】
【0096】
表4に記載のクリーム状の化粧料(II)では、界面活性剤としてポリリシノレイン酸グリセリル-6とステアリン酸ポリグリセリル-10、油相成分としてスクワランとワセリンとトリエチルヘキサノインとジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、水相成分としてグリセリンとソルビトールと食塩と水を使用した。
【0097】
抗菌防腐性成分以外の成分にて化粧料を製造した後、抗菌防腐性成分を後添加することによって油中水型クリーム状の化粧料(II)を得た。より具体的には、界面活性剤と油相成分を加熱溶解し、別の系にて水相成分を加熱溶解し、水相成分を油相成分に加え転相乳化することによって化粧料を得た後、上記に記載した一般式(1)で表される化合物及び/又は抗菌防腐剤を後添加することによって以下のクリーム状の化粧料(II)-1~(II)-8を調製した(表5参照)。
【0098】
【表5】
【0099】
続いて、上記のクリーム状の化粧料を用い、保存安定性試験を行った。上記得られたクリーム状の化粧料(II)-1~(II)-8を、直径4cm、高さ6cmのポリエチレン容器に入れ、50℃にて1ヵ月の保存安定性試験を行った。評価方法としては、以下のような基準で行い、目視にて確認した。結果を表6に示す。
【0100】
[評価方法]
分離・沈降がなく滑らかなクリーム状を保っている ・・・・A
5mm未満の水性成分の分離・沈降が見られる ・・・・・・B
5mm以上1cm未満の水性成分の分離・沈降が見られる ・C
1cm以上の水性成分の分離・沈降が見られる ・・・・・・D
【0101】
【表6】
【0102】
結果、本発明の方法を使用した実施例13~16において、非常に良好な保存安定性が見られた。よって本発明を使用することで、夏場の高温環境等においても高い保存安定性を示す化粧料が得られることが示された。
なお、実施例13~16は参考例である。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明の方法は、抗菌防腐効果を持ち、皮膚への刺激性の少ない一般式(1)で表される化合物を配合することによって、化粧料の保存安定性を良好に保つことができる。更には、一般的に使用されている抗菌防腐剤を必ず使用しなければならない場合であっても、本発明の方法を使用することにより、一般的に使用されている抗菌防腐剤が引き起こす保存安定性の悪化を抑制することができる非常に有用性が高い発明である。