(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】会議登録システム、管理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20240521BHJP
【FI】
G06Q10/10
(21)【出願番号】P 2020064924
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】小浦 誠矢
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 遼
(72)【発明者】
【氏名】香川 正明
(72)【発明者】
【氏名】今井 拓也
(72)【発明者】
【氏名】小池 弘昌
(72)【発明者】
【氏名】真野 拓郎
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-063699(JP,A)
【文献】国際公開第2020/050352(WO,A1)
【文献】特開2017-054356(JP,A)
【文献】特開2006-048438(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末、及び、組織情報を管理する管理システム、を有する会議登録システムであって、
前記ユーザ端末からの入力に基づいて特定された参加候補者と、該参加候補者及び該参加候補者が所属する組織の組織情報に基づいた人物と、を表示させる表示制御手段
と、
前記ユーザ端末から、会議の登録を行うための情報の入力を受け付ける受付手段と、
前記受け付けた情報に基づいて、前記会議に参加する参加候補者を検索する検索手段と、
ユーザが参加した会議で共有された共有データに基づくワード情報を、前記ユーザの識別情報と関連付けて、前記会議への参加候補情報として管理するワード情報管理手段と、
を有
し、
前記ワード情報管理手段は、前記ユーザが発話した音声データから変換されたテキストデータである前記ワード情報を、前記ユーザの識別情報と関連付けて、前記会議への参加候補情報として管理し、
前記検索手段は、前記ユーザから受け付けたキーワードに対応する前記ワード情報と関連付いた前記ユーザの識別情報を用いて、前記会議に参加する参加候補者を検索し、
前記表示制御手段は、前記検索手段により検索された前記参加候補者と共に、該参加候補者及び該参加候補者が所属する組織の組織情報に基づいた人物、を表示させる
会議登録システム。
【請求項2】
前記ワード情報管理手段は、前記ユーザが発話した音声データから変換されたテキストデータである前記ワード情報と、前記ワード情報を発言した発言回数と、前記ユーザの識別情報とを関連付けて、前記会議への参加候補情報として管理し、
前記検索手段は、前記発言回数を用いてユーザごとのスコアを計算し、スコアの高い順に前記参加候補者を検索する、
請求項1記載の会議登録システム。
【請求項3】
前記音声データは、オンライン会議における音データ又は録画データに含まれる音声データである、
請求項1記載の会議登録システム。
【請求項4】
前記管理システムは、さらにユーザの専門性情報を管理し、
前記検索手段は、前記受け付けた情報、及び、前記ユーザの専門性情報に基づいて、前記会議に参加する参加候補者を検索する請求項
1記載の会議登録システム。
【請求項5】
前記参加候補者及び該参加候補者が所属する組織の組織情報に基づいた人物に対して、前記参加候補者の会議への参加可否の回答依頼を行う依頼手
段、をさらに有する請求項1乃至
4の何れか一項記載の会議登録システム。
【請求項6】
ユーザ端末とネットワークを介して接続可能な、組織情報を管理する管理システムであって、
前記ユーザ端末からの入力に基づいて特定された会議の参加候補者と、該会議の参加候補者及び該会議の参加候補者が所属する組織の組織情報に基づいた人物と、を表示させる表示制御手段
と、
前記ユーザ端末から、会議の登録を行うための情報の入力を受け付ける受付手段と、
前記受け付けた情報に基づいて、前記会議に参加する参加候補者を検索する検索手段と、
ユーザが参加した会議で共有された共有データに基づくワード情報を、前記ユーザの識別情報と関連付けて、前記会議への参加候補情報として管理するワード情報管理手段と、
を有し、
前記ワード情報管理手段は、前記ユーザが発話した音声データから変換されたテキストデータである前記ワード情報を、前記ユーザの識別情報と関連付けて、前記会議への参加候補情報として管理し、
前記検索手段は、前記ユーザから受け付けたキーワードに対応する前記ワード情報と関連付いた前記ユーザの識別情報を用いて、前記会議に参加する参加候補者を検索し、
前記表示制御手段は、前記検索手段により検索された前記参加候補者と共に、該参加候補者及び該参加候補者が所属する組織の組織情報に基づいた人物、を表示させる
管理システム。
【請求項7】
ユーザ端末とネットワークを介して接続可能な、組織情報を管理する管理システムが実行する情報処理方法であって、
前記ユーザ端末からの入力に基づいて特定された会議の参加候補者と、該会議の参加候補者及び該会議の参加候補者が所属する組織の組織情報に基づいた人物と、を表示させる表示制御ステップ
と、
前記ユーザ端末から、会議の登録を行うための情報の入力を受け付ける受付ステップと、
前記受け付けた情報に基づいて、前記会議に参加する参加候補者を検索する検索ステップと、
ユーザが参加した会議で共有された共有データに基づくワード情報を、前記ユーザの識別情報と関連付けて、前記会議への参加候補情報として管理するワード情報管理ステップと、
を有し、
前記ワード情報管理ステップは、前記ユーザが発話した音声データから変換されたテキストデータである前記ワード情報を、前記ユーザの識別情報と関連付けて、前記会議への参加候補情報として管理し、
前記検索ステップは、前記ユーザから受け付けたキーワードに対応する前記ワード情報と関連付いた前記ユーザの識別情報を用いて、前記会議に参加する参加候補者を検索し、
前記表示制御ステップは、前記検索ステップで検索された前記参加候補者と共に、該参加候補者及び該参加候補者が所属する組織の組織情報に基づいた人物、を表示させる
情報処理方法。
【請求項8】
ユーザ端末とネットワークを介して接続可能な、組織情報を管理する管理システムを、
前記ユーザ端末からの入力に基づいて特定された会議の参加候補者と、該会議の参加候補者及び該会議の参加候補者が所属する組織の組織情報に基づいた人物と、を表示させる表示制御手段、
前記ユーザ端末から、会議の登録を行うための情報の入力を受け付ける受付手段、
前記受け付けた情報に基づいて、前記会議に参加する参加候補者を検索する検索手段、
ユーザが参加した会議で共有された共有データに基づくワード情報を、前記ユーザの識別情報と関連付けて、前記会議への参加候補情報として管理するワード情報管理手段
として機能させ
、
前記ワード情報管理手段は、前記ユーザが発話した音声データから変換されたテキストデータである前記ワード情報を、前記ユーザの識別情報と関連付けて、前記会議への参加候補情報として管理し、
前記検索手段は、前記ユーザから受け付けたキーワードに対応する前記ワード情報と関連付いた前記ユーザの識別情報を用いて、前記会議に参加する参加候補者を検索し、
前記表示制御手段は、前記検索手段により検索された前記参加候補者と共に、該参加候補者及び該参加候補者が所属する組織の組織情報に基づいた人物、を表示させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議登録システム、管理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子会議の会議参加者を選択する際に、ユーザが会議参加者を検索できるようにするための検索ツールが提供されている。検索ツールは、ユーザが、所望の会議参加者の1又は複数の属性を指定することで、その属性を満たす会議参加者が提案される(例えば特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、グループやチーム等を組んで作業を行う複数人のユーザに、コミュニケーション機能、情報共有機能などの機能を提供することで、グループ等での共同作業を支援するツール(コラボレーションツールの一例)が利用されている。コラボレーションツールでは、共同作業のためにグループやチーム等を組んだ複数人のユーザが、チャット機能や音声通話機能や情報共有機能などを利用することで、オンライン会議やユーザが物理的に同じ場所に集まる会議を開催できる。
【0004】
オンライン会議やユーザが物理的に同じ場所に集まる会議を開催する場合、会議の開催者等は、その会議の参加者を選択する必要がある。しかしながら、従来のコラボレーションツールでは、開催する会議で必要な知見を持つ参加者を探すことが困難であった。
【0005】
本発明の実施の形態は、会議への参加候補の登録を支援できる会議登録システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を達成するために本願請求項1は、ユーザ端末、及び、組織情報を管理する管理システム、を有する会議登録システムであって、前記ユーザ端末からの入力に基づいて特定された参加候補者と、該参加候補者及び該参加候補者が所属する組織の組織情報に基づいた人物と、を表示させる表示制御手段と、前記ユーザ端末から、会議の登録を行うための情報の入力を受け付ける受付手段と、前記受け付けた情報に基づいて、前記会議に参加する参加候補者を検索する検索手段と、ユーザが参加した会議で共有された共有データに基づくワード情報を、前記ユーザの識別情報と関連付けて、前記会議への参加候補情報として管理するワード情報管理手段と、を有し、前記ワード情報管理手段は、前記ユーザが発話した音声データから変換されたテキストデータである前記ワード情報を、前記ユーザの識別情報と関連付けて、前記会議への参加候補情報として管理し、前記検索手段は、前記ユーザから受け付けたキーワードに対応する前記ワード情報と関連付いた前記ユーザの識別情報を用いて、前記会議に参加する参加候補者を検索し、前記表示制御手段は、前記検索手段により検索された前記参加候補者と共に、該参加候補者及び該参加候補者が所属する組織の組織情報に基づいた人物、を表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施の形態によれば、会議への参加候補の登録を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
【
図2】本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【
図3】ユーザ端末のソフトウェア構成を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能構成図である。
【
図5】利用者認証管理テーブルを示す概念図である。
【
図8】実行イベント管理テーブルを示す概念図である。
【
図9】コンテンツ管理テーブルを示す概念図である。
【
図10】利用者認証管理テーブルを示す概念図である。
【
図13】共用体予約管理テーブルを示す概念図である。
【
図14】イベント管理テーブルを示す概念図である。
【
図15】サーバ認証管理テーブルを示す概念図である。
【
図16】プロジェクトメンバ管理テーブルを示す概念図である。
【
図17】実行イベント履歴管理テーブルを示す概念図である。
【
図18】実行イベント管理テーブルを示す概念図である。
【
図19】参加候補管理テーブルを示す概念図である。
【
図20】アクションアイテム管理テーブルを示す概念図である。
【
図21】オンライン会議で共有された共有データをコンテンツ管理DBに登録する処理を示したシーケンス図である。
【
図22】音声テキスト変換処理を示したフローチャートである。
【
図23】オンライン会議で共有された共有データから参加候補管理テーブルを作成する処理を示したフローチャートである。
【
図24】スケジュールの登録処理を示したシーケンス図である。
【
図30】オンライン会議の出席者/任意参加者/検討依頼者の候補者を検索する処理を示したフローチャートである。
【
図31】オンライン会議の出席者/任意参加者/検討依頼者の候補組織を検索する処理を示したフローチャートである。
【
図32】候補者としてのスコアを算出する方法について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態では共同の作業のために集められたユーザのグループやチームをプロジェクトと呼び、そのプロジェクトに属するユーザをプロジェクトのメンバと呼ぶ。また、本実施形態に記載されている「ファイル」は「電子ファイル」を示している。
【0010】
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
図1の情報処理システム1は、コラボレーションシステム10、音声テキスト変換サーバ13、及びユーザ端末40が、通信ネットワーク50を介して通信可能に接続されている。
【0011】
通信ネットワーク50は、インターネット、移動体通信網、LAN(Local Area Network)等によって構築される。通信ネットワーク50には、有線通信だけでなく、3G(3rd Generation)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)またはLTE(Long Term Evolution)等の無線通信によるネットワークが含まれてもよい。
【0012】
コラボレーションシステム10とは、複数人で一緒に一つの作業を行うことを支援するシステムである。コラボレーションシステム10の一例として、人が集まって特定の目的に対して意見や相談等を行う場(物理的に同じ場合、物理的に離れているがユーザ端末40同士が通信ネットワーク50経由で接続される場合を含む)において、PCや携帯端末や電子黒板やプロジェクタや会議ツール等を用いて、音声通話、ビデオ通話、チャット、画面共有(投影)、情報共有、議題検討、資料の作成や取りまとめ、スケジュール設定、アクションアイテム決め、等を行うことに用いられるシステムである。 コラボレーションシステム10は、共同作業支援システムと同じ意味である。共同作業支援システムとは複数人で一緒に一つの作業を行うことを支援するシステムである。一例として、コミュニケーション機能、情報共有機能などを提供するものである。コラボレーションシステム10では、プロジェクトのメンバによる共同の作業を支援するコラボレーションツールを提供する。なお、コラボレーションツールとは複数人で一緒に一つの作業を行うことを支援するための手段や機能や道具である。コラボレーションツールには、コミュニケーション機能、スケジュール管理機能、情報共有機能、アクションアイテム管理機能などの機能が含まれる。共同の作業とは、複数人で一緒に一つの作業を行うことである。
【0013】
なお、コラボレーションシステム10が提供するコラボレーションツールの機能は同一でなくてもよい。このため、
図1では2つのコラボレーションシステム10のサーバ構成が異なっている。コラボレーションシステム10の共用支援サーバ11は、プロジェクトのメンバに、例えばコミュニケーション機能、及び情報共有機能を提供する。
【0014】
スケジュール管理サーバ12は、プロジェクトのメンバにスケジュール管理機能を提供する。音声テキスト変換サーバ13は、プロジェクトのメンバによる音声データをテキストデータに変換する。なお、音声テキスト変換サーバ13は
図1の情報処理システム1に示したようにコラボレーションシステム10と別個に設けてもよい。
【0015】
アクションアイテム管理サーバ14は、プロジェクトのメンバにアクションアイテム管理機能を提供する。なお、アクションアイテムとはユーザに割り当てて実行させる必要のある作業である。ユーザ端末40は例えば情報処理端末であって、プロジェクトのメンバを含むユーザにより操作される。ユーザはユーザ端末40からコラボレーションシステム10を利用できる。
【0016】
なお、ユーザ端末40は、通信機能を備えた装置であれば、PCに限られない。ユーザ端末40は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0017】
また、コラボレーションシステム10、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、及びアクションアイテム管理サーバ14は例えば一台以上の情報処理装置によって実現される。また、コラボレーションシステム10は、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、及びアクションアイテム管理サーバ14の各機能の全てまたは一部を集約させた一台以上のコンピュータであってもよい。
【0018】
また、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、及びアクションアイテム管理サーバ14のそれぞれは、複数のコンピュータに各機能を分散させて実現させる構成であってもよい。
【0019】
さらに、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、及びアクションアイテム管理サーバ14は、クラウド環境のコンピュータに実現させる構成であってもよいし、オンプレミス環境のコンピュータに実現させる構成であってもよい。このように、
図1の情報処理システム1は一例である。
【0020】
なお、コラボレーションシステム10、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、及びアクションアイテム管理サーバ14は、通信機能を備えた装置であれば、PCに限られない。
【0021】
コラボレーションシステム10、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、及びアクションアイテム管理サーバ14は、例えば、PJ、IWB、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車、ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0022】
なお、コラボレーションシステム10、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、及びアクションアイテム管理サーバ14は、通信機能を備えた装置であれば、PCに限られない。
【0023】
コラボレーションシステム10、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、及びアクションアイテム管理サーバ14は、例えば、PJ、IWB、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車、ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0024】
なお、コラボレーションシステム10がコラボレーションツールによりプロジェクトのメンバに提供するコラボレーションの情報には、同期コラボレーションの情報と非同期コラボレーションの情報とが含まれる。同期コラボレーションの情報は、人が集まって特定の目的に対して意見や相談等を行う場(例えばオンライン会議)の最中に、リアルタイムでやり取りされる情報である。同期コラボレーションの情報は、例えば音声通話、ビデオ通話、PCや携帯端末や電子黒板等で共有される画面(PCや携帯端末等から入力されるテキストや図表、電子黒板等の画面への手書き入力内容、を含む)等である。
【0025】
また、非同期コラボレーションの情報は、ネットワーク上で入力や共有が成される情報である。非同期コラボレーションの情報には、人が集まって特定の目的に対して意見や相談等を行う場(例えば会議)の前後において、場の参加者によって共有や参照が可能な情報も含まれる。非同期コラボレーションの情報は、例えばチャット、メッセージ、コンテンツ、スケジューリング、アクションアイテム、録音/録画内容等である。
【0026】
なお、これらの用語については、Gartner社が提供する会議ソリューション報告書(「Magic Quadrant Meeting Solutions」。2019年09月発行)にも記載されている。
【0027】
<ハードウェア構成>
図1のコラボレーションシステム10、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、アクションアイテム管理サーバ14、及びユーザ端末40は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピュータ500により実現される。
図2は、本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【0028】
図2に示されているように、コンピュータ500はCPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、HD504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、データバス510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、及びメディアI/F516を備えている。
【0029】
これらのうち、CPU501は、プログラムに従ってコンピュータ500全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
【0030】
ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウインドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、ネットワーク16を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。データバス510は、CPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0031】
キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0032】
なお、上記各プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク、SDカード等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内または国外へ提供されることができる。
【0033】
<ソフトウェア構成>
続いて、
図3を用いて、ユーザ端末40にインストールされるコンピュータソフトウェアについて説明する。ここで、コンピュータソフトウェア(以下、ソフトウェアと称する)とは、コンピュータの動作に関するプログラム、その他コンピュータによる処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものである。プログラムとは、コンピュータに対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わせたものをいう。また、プログラムに準ずるものとは、コンピュータに対する直接の指令ではないためプログラムとは呼べないが、コンピュータの処理を規定するという点でプログラムに類似する性質を有するものをいう。例えば、データ構造(データ要素間の相互関係で表される、データの有する論理的構造)がプログラムに準ずるものに該当する。
【0034】
また、アプリケーションとは、ソフトウェアの分類のうち、特定の処理を行うために使用されるソフトウェアの総称である。一方、オペレーティングシステム(以下、OSと称する)とは、コンピュータを制御し、アプリケーション等がコンピュータ資源を利用可能にするためのソフトウェアである。OSは、入出力の制御、メモリおよびハードディスク等のハードウェアの管理、プロセスの管理といった、コンピュータの基本的な管理・制御を行っている。アプリケーションは、OSが提供する機能を利用して動作する。
【0035】
図3はユーザ端末のソフトウェア構成を示す図である。
図3に示すように、OS5501、コラボレーションアプリ5502a、及びブラウザ5502bは、RAM503の作業領域5500上で動作する。また、OS5501は、ユーザ端末40の基本的な機能を提供し、ユーザ端末40の全体を管理する基本ソフトウェアである。
【0036】
コラボレーションアプリ5502a及びブラウザ5502bは、OS5501上で動作する外部アプリケーション(以下、特に区別する必要がないときは、外部アプリ5502と称する。)である。外部アプリ5502は、OS5501上で提供されるサービス又は機能を実行する。コラボレーションアプリ5502a及びブラウザ5502bは、後述の画面の生成及び表示を行うためのアプリケーションである。コラボレーションアプリ5502a及びブラウザ5502bが表示する後述の画面は、例えばコラボレーションシステム10から送信された各種データを用いて作成される。
【0037】
なお、
図3では、コラボレーションアプリ5502a及びブラウザ5502bの二つの外部アプリ5502がユーザ端末40にインストールされている例を示したが、これに限らない。ユーザ端末40にインストールされる外部アプリ5502の数は、二つ以外であってもよい。また、外部アプリ5502は例えばコラボレーションシステム10等に設けられたサーバ、又はクラウドやオンプレミスに設けられたサーバからダウンロードしてインストールできるようにしてもよい。
【0038】
<機能構成>
本実施形態に係る情報処理システム1は、例えば
図4に示すような機能構成により実現される。
図4は本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能構成図である。
図4の機能構成は、本実施形態の説明に不要な構成について適宜省略している。
【0039】
《共用支援サーバの機能構成》
共用支援サーバ11は、送受信部61、認証部62、作成部63、生成部64、判断部65、検出部66、及び記憶・読出処理部69を有している。これら各部は、
図2に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開された共用支援用プログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能または機能する手段である。また、共用支援サーバ11は、
図2に示されているHD504等により構築される記憶部6000を有している。
【0040】
(利用者認証管理テーブル)
図5は、利用者認証管理テーブルを示す概念図である。記憶部6000には、
図5に示されているような利用者認証管理テーブルによって構成されている利用者認証管理DB6001が構築されている。この利用者認証管理テーブルでは、ユーザを識別するための利用者ID、利用者名、ユーザが属する組織を識別するための組織ID、及びパスワードが関連付けられて管理されている。なお、組織IDには、通信ネットワーク50上の複数のコンピュータを管理するためのグループや組織を表すドメイン名も含まれる。
【0041】
(アクセス管理テーブル)
図6は、アクセス管理テーブルを示す概念図である。記憶部6000には、
図6に示されているようなアクセス管理テーブルによって構成されているアクセス管理DB6002が構築されている。このアクセス管理テーブルでは、組織ID、スケジュール管理サーバ12へアクセスする際の認証に必要なアクセスID及びアクセスパスワードが関連付けられて管理されている。なお、アクセスID及びアクセスパスワードは、共用支援サーバ11が、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)又はHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)のプロトコルを用いて、WebAPI等を介して、スケジュール管理サーバ12によって提供されるサービス(機能)を利用するために必要である。
【0042】
スケジュール管理サーバ12は、複数のスケジューラを管理しており、組織が異なれば使用するスケジューラも異なることがあるため、
図6のアクセス管理テーブルによる管理が必要である。
【0043】
(予定管理テーブル)
図7は、予定管理テーブルを示す概念図である。記憶部6000には、
図7に示されているような予定管理テーブルによって構成されている予定管理DB6003が構築されている。この予定管理テーブルでは、予定イベントID及び実行イベントID毎に、組織ID、予約者の利用者ID、この予約者の参加の有無、予約者名、開始予定時刻、終了予定時刻、イベント名、出席者/任意参加者/検討依頼者の利用者ID、この出席者/任意参加者/検討依頼者の参加の有無、出席者/任意参加者/検討依頼者の利用者名、及びファイルデータが関連付けられて管理されている。
【0044】
これらのうち、予定イベントIDは、予約されたイベントを識別するための識別情報である。イベントとは、例えば、会議、会合、集い、寄り合い、相談、打ち合わせ、カンファレンス、セミナー、ウェビナー(オンライン方式のセミナー)、学術的な研究会、方針発表会等、人が直接又は通信ネットワーク50を介して集まって特定の目的に対して意見や発表や相談等を行う場である。予定イベントIDは、実行予定のイベントを識別するための予定イベント識別情報の一例である。実行イベントIDは、予約されたイベントのうち、実際に実行されたイベント又は実行されているイベントを識別するための識別情報である。
【0045】
実行イベントIDは、実行されたイベント又は実行されているイベントを識別するための実行イベント識別情報の一例である。予約者名は、会議室などの共用体を予約した予約者の利用者名である。共用体とは、複数の人又は団体が共同で使用する物、サービス、空間(部屋)、場所または情報である。会議室は、複数の利用者が共用する共用体の一例である。共用体が会議室の場合は例えば開催者の利用者名である。開始予定時刻は、共用体の利用開始予定時刻を示している。終了予定時刻は、共用体の利用終了予定時刻を示している。イベント名は、予約者が実行予定のイベントの名称を示している。
【0046】
出席者/任意参加者/検討依頼者の利用者IDは、イベントの出席者として選択されたユーザの利用者ID、イベントの任意参加者として選択されたユーザの利用者ID、及びイベントの検討依頼者として選択されたユーザの利用者IDである。なお、イベントの出席者とはイベントへの参加が必須のユーザである。イベントの任意参加者とはイベントへの参加が必須ではないが、オンライン会議中(開催中)の議論によっては参加して欲しいユーザである。イベントの検討依頼者とはイベントの出席者及び任意参加者を検討する依頼を受けるユーザである。検討依頼者はイベントの出席者又は任意参加者として追加した方がよいユーザの検討やイベントの出席者又は任意参加者から削除した方がよいユーザの検討を行う。検討依頼者は、例えばイベントの出席者又は任意参加者と同一の組織のユーザ(上司、同僚、部下など)であってもよいし、異なる組織のユーザであってもよい。
【0047】
ファイルデータは、ユーザによって登録された、予定イベントIDに対応するイベントで用いる資料のデータである。ファイルデータは、各種アプリケーションを用いて作成された所定のファイル形式のデータである。ファイルデータのファイル形式は、例えば、プレゼンテーションソフト用ファイル、表計算ソフト用ファイル等である。
【0048】
(実行イベント管理テーブル)
図8は、実行イベント管理テーブルを示す概念図である。記憶部6000には、
図8に示されているような実行イベント管理テーブルによって構成されている実行イベント管理DB6004が構築されている。この実行イベント管理テーブルでは、プロジェクトID毎に、実行イベントIDが関連付けられて管理されている。
【0049】
プロジェクトIDは、プロジェクトを識別するための識別情報(プロジェクト識別情報の一例)である。プロジェクトは、特定の目標、計画または企画等を達成するために構成されるユーザのグループ、チーム、又は集団を示す。
【0050】
同一のプロジェクトに属するメンバであるユーザは、プロジェクトIDに関連付けられたイベントの会議録等の共有データを実行イベント履歴として共有することができる。なお、共有データとは、オンライン会議等のイベント中に用いられた情報であって、ファイルデータ、共有した画面の画像データ、録画データ、録音データ、ストロークデータ、ポインタデータ、又はチャットデータ等である。プロジェクトIDは、プロジェクト毎に割り振られている。なお、プロジェクトIDは、グループID又はチームIDと称されてもよい。
【0051】
(コンテンツ管理テーブル)
図9は、コンテンツ管理テーブルを示す概念図である。記憶部6000には、
図9に示されているようなコンテンツ管理テーブルによって構成されているコンテンツ管理DB6005が構築されている。このコンテンツ管理テーブルでは、実行イベントID毎に、コンテンツ処理ID、コンテンツ処理の種類、コンテンツの内容、並びにコンテンツ処理の開始日時及び終了日時が関連付けられて管理されている。
【0052】
コンテンツとは、あるプロジェクトにおけるオンライン会議等のイベントで発生した共有データ(実行イベントの内容、又は当該イベントで用いた資料等)である。コンテンツ処理の種類には、録音、録画、ファイル共有、画面共有、スナップショット、音声テキスト変換、アクションアイテムの発生、チャット、資料のアップロード、手書き操作、ポインティングデバイス操作等が含まれる。また、コンテンツ処理IDは、各イベントで発生したコンテンツの処理を識別するための識別情報である。
【0053】
コンテンツには、イベントの実行内容を示す履歴情報と、実行されたイベントによって生じたアクションアイテムとが含まれている。イベントの実行内容を示す履歴情報は、録音データ、録画データ、スナップショット、ユーザの発言データ、又は資料等のファイルデータである。ユーザの発言データとは、録音データ又は録画データからユーザの発声した音声データを音声テキスト変換したテキストデータと、チャットやメッセージのためにユーザが入力したテキストデータとが含まれる。また、ユーザの発言データとは、画像データ又は録画データから光学文字認識(OCR)等により、画像から認識したテキストデータが含まれてもよい。
【0054】
スナップショットとは、実行中のイベントのある時点における表示画面を画像データとして取得する処理である。なお、スナップショットは、例えば、キャプチャまたは画像認識とも称される。
【0055】
コンテンツ処理の種類が「録音」である場合、コンテンツの内容は録音された音データの保存先を示すURLを含む。また、コンテンツ処理の種類が「スナップショット」である場合、コンテンツの内容は、スナップショット(キャプチャ)によって取得された画面の画像データの保存先を示すURLを含む。キャプチャとは、ディスプレイ506に表示されている画像(静止画像、動画像)を、画像データとして保存することである。コンテンツ処理の種類が「音声テキスト変換」である場合、コンテンツの内容は、ユーザの音声データのテキストデータの保存先を示すURLを含む。
【0056】
コンテンツ処理の種類が「チャット」である場合、コンテンツの内容はユーザにより投稿されたメッセージ内容を含む。なお、メッセージ内容には、投稿されたメッセージのテキストデータの他、投稿された画像データのファイルが含まれる。
【0057】
アクションアイテムは、あるプロジェクトにおけるオンライン会議等のイベントで発生し、イベントに関連するユーザが対応すべき行動の内容を示す。コンテンツ処理の種類が「アクションアイテム発生」である場合、コンテンツの内容は、アクションアイテムの実行者の利用者ID、アクションアイテムを完了させる期限日、及びアクションアイテムの内容を表すテキストデータの保存先を示すURLを含む。
【0058】
(共用支援サーバの各機能構成)
次に、共用支援サーバ11の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、共用支援サーバ11の各機能構成を説明するにあたって、
図2に示されている各構成要素のうち、共用支援サーバ11の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
【0059】
図4に示されている共用支援サーバ11の送受信部61は、
図2に示されているCPU501からの命令、及び
図2に示されているネットワークI/F509によって実現される。送受信部61は、通信ネットワーク50を介してユーザ端末40、他のサーバ、又は他のシステムなどと各種データ(又は情報)の送受信を行う。送受信部61は、送信手段又は受信手段の一例である。
【0060】
認証部62は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、ユーザ端末40から送られて来る情報(利用者ID、組織ID、及びパスワード)が、利用者認証管理DB6001に予め登録されている情報であるかを判断することで、認証を行う。
【0061】
作成部63は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、例えばスケジュール管理サーバ12から送られて来た予約情報および予定情報に基づく予約リスト画面の画像データの他、各種の画面の画像データを作成する。
【0062】
生成部64は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、実行イベントID、コンテンツ処理IDおよび保存先のURLを生成する。判断部65は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、各種判断を行う。この判断については後述する。検出部66は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、ユーザの発言データから後述するようにキーワードを検出する。検出部66が検出したキーワードは、そのキーワードを発話やテキスト入力により発言したユーザと関連付けられて後述の参加候補管理DB8010で管理される。
【0063】
記憶・読出処理部69は、
図2に示されているCPU501からの命令、および
図2に示されているHDDコントローラ505によって実現され、記憶部6000に各種データを記憶したり、記憶部6000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
【0064】
《スケジュール管理サーバの機能構成》
スケジュール管理サーバ12は、送受信部81、認証部82、生成部83、ワード管理部84、及び記憶・読出処理部89を有している。これら各部は、
図2に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開されたスケジュール管理用プログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能または機能する手段である。また、スケジュール管理サーバ12は、
図2に示されているHD504により構築される記憶部8000を有している。
【0065】
(利用者認証管理テーブル)
図10は、利用者認証管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、
図10に示されているような利用者認証管理テーブルによって構成されている利用者認証管理DB8001が構築されている。この利用者認証管理テーブルでは、ユーザを識別するための利用者IDに、ユーザが属する組織を識別するための組織ID、及びパスワードが関連付けられて管理されている。
【0066】
(利用者管理テーブル)
図11は、利用者管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、
図11に示されているような利用者管理テーブルによって構成されている利用者管理DB8002が構築されている。この利用者管理テーブルでは、組織ID毎に、利用者ID、及び利用者IDで示されるユーザの名前(利用者名)が関連付けられて管理されている。この利用者管理テーブルでは、さらに、組織に関する情報として、組織名称や組織リーダ、ユーザが組織リーダか否かの情報、ユーザが持つ専門性情報(ユーザが持つ資格、スキルなど)、を、各ユーザの情報と関連付けて管理されている。
【0067】
組織情報とは、ユーザが所属する部門、部署、グループ、チーム、プロジェクトに関する情報である。一例として、組織名、組織ID、組織内のリーダ名、などが挙げられる。ユーザの専門性情報とは、ユーザが有するスキルや資格に関する情報である。一例として、ユーザが持つ資格、スキル、などが挙げられる。
【0068】
(共用体管理テーブル)
図12は、共用体管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、
図12に示されているような共用体管理テーブルによって構成されている共用体管理DB8003が構築されている。この共用体管理テーブルでは、組織ID毎に、共用体を識別するための共用体ID及び共用体の名称(共用体名)が関連付けられて管理されている。
【0069】
(共用体予約管理テーブル)
図13は、共用体予約管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、
図13に示されているような共用体予約管理テーブルによって構成されている共用体予約管理DB8004が構築されている。この共用体予約管理テーブルでは、各情報が関連付けられた状態の予約情報が管理されている。予約情報には、組織ID毎に、共用体ID、共用体名、共用端末の利用者ID、予約者の利用者ID、利用開始予定日時、利用終了予定日時、及びイベント名が含まれている。
【0070】
なお、「共用端末の利用者ID」は、共用体の一例である会議室に設置された電子黒板などの共用端末の利用者IDである。また、利用開始予定日時は共用体の利用開始予定日時を示している。利用終了予定日時は共用体の利用終了予定日時を示している。各日時は、年・月・日・時・分・秒・タイムゾーンを示している。
図13の各日時は紙面の関係上、年・月・日・時・分まで表している。
【0071】
(イベント管理テーブル)
図14は、イベント管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、
図14に示されているようなイベント管理テーブルによって構成されているイベント管理DB8005が構築されている。このイベント管理テーブルでは、各情報が関連付けられた状態の予定情報が管理されている。予定情報には、予定イベントID毎に、組織ID、利用者ID、利用者名、主催者/出席者/任意参加者/検討依頼者の区分、イベント開始予定日時、イベント終了予定日時、イベント名、メモ、及びファイルデータが関連付けられて管理されている。
【0072】
これらのうち、主催者/出席者/任意参加者/検討依頼者の区分は、利用者IDにより識別されるユーザが、予定イベントIDにより識別されるイベントの主催者/出席者/任意参加者/検討依頼者の何れであるかを示す情報である。イベント開始予定日時は、イベントを実行する場合の開始予定日時を示している。イベント終了予定日時は、イベントの実行する場合の終了予定日時を示している。各日時は、年・月・日・時・分・秒・タイムゾーンを示している。
図14の各日時は紙面の関係上、年・月・日・時・分まで表している。また、
図14のイベント管理テーブルでは、予定イベントIDに関連付けて、予定情報に示されるイベントで使用される資料のファイルデータが管理されている。
【0073】
(サーバ認証管理テーブル)
図15は、サーバ認証管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、
図15に示されているようなサーバ認証管理テーブルによって構成されているサーバ認証管理DB8006が構築されている。このサーバ認証管理テーブルでは、アクセスID及びアクセスパスワードが関連付けられて管理されている。アクセスID及びアクセスパスワードは、共用支援サーバ11のアクセス管理DB6002で管理されているアクセスID及びアクセスパスワードと同じ概念である。
【0074】
(プロジェクトメンバ管理テーブル)
図16はプロジェクトメンバ管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には
図16に示されているようなプロジェクトメンバ管理テーブルによって構成されているプロジェクトメンバ管理DB8007が構築されている。このプロジェクトメンバ管理テーブルでは、組織ID毎に、プロジェクトID、プロジェクト名、及び各プロジェクトメンバの利用者IDが関連付けられて管理されている。
【0075】
(実行イベント履歴管理テーブル)
図17は、実行イベント履歴管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、
図17に示されているような実行イベント履歴管理テーブルによって構成されている実行イベント履歴管理DB8008が構築されている。この実行イベント履歴管理テーブルでは、プロジェクトID及び実行イベントID毎に、コンテンツ処理ID、コンテンツ処理の種類、コンテンツの内容、並びにコンテンツ処理の開始日時及び終了日時が関連付けられて管理されている。
【0076】
実行イベント履歴管理DB8008は、コンテンツ管理DB6005と一部同じデータを管理している。同じデータは、実行イベントID、コンテンツ処理ID、コンテンツ処理の種類、コンテンツ処理の開始日時、及び終了日時である。コンテンツの内容は、コンテンツデ-タの保存先の表記方法(http://又はc://)が異なるのみで、保存先は同じである。
【0077】
(実行イベント管理テーブル)
図18は、実行イベント管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、
図18に示されているような実行イベント管理テーブルによって構成されている実行イベント管理DB8009が構築されている。この実行イベント管理テーブルでは、実行イベントIDに、イベント名、イベントの開始日時、及び終了日時が関連付けられて管理されている。この実行イベント管理DB8009は、イベント管理DB8005において管理されている予定情報のうち、実際に実行されたイベントに関する情報を管理している。
【0078】
(参加候補管理テーブル)
図19は、参加候補管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、
図19に示されているような参加候補管理テーブルによって構成されている参加候補管理DB8010が構築されている。この参加候補管理テーブルでは、利用者名及び組織ID毎に、組織リーダ、及びキーワード毎の発言回数が関連付けられた状態の参加候補情報が管理されている。参加候補情報には、組織ID及び利用者名により識別されるユーザのオンライン会議中の発言データから検出されたキーワードと、そのキーワードを発言したユーザ及び発言回数とが、関連付けられて管理される。参加候補情報とは、イベントへの参加候補となるメンバまたは組織に関する情報である。一例として、参加者や任意参加者や検討依頼者や組織リーダの識別情報、組織識別情報、等が挙げられる。参加候補とは、イベントへの参加候補となるメンバまたは組織である。一例として、参加者や任意参加者や検討依頼者や組織リーダ、組織名、等が挙げられる。
【0079】
このように、
図19の参加候補管理テーブルは、ある「キーワード」をより多く発言したユーザを、その「キーワード」の知見を持つ有識者と見なす為、これまでのオンライン会議中にユーザが発言した「キーワード」及び「そのキーワードの発言回数」を管理している。また、
図19の参加候補管理テーブルは、ある「キーワード」をより多く発言している組織を、その「キーワード」の知見を持つ有識者の多い組織と見なす為、これまでのオンライン会議中に組織のユーザが発言した「キーワード」及び「そのキーワードの発言回数」を組織ごとに管理できるようにしている。さらに、
図19の参加候補管理テーブルは、ある「キーワード」をより多く発言している組織の組織リーダを特定できるようにしている。
【0080】
(スケジュール管理サーバの各機能構成)
次に、スケジュール管理サーバ12の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、スケジュール管理サーバ12の各機能構成を説明するにあたって、
図2に示されている各構成要素のうち、スケジュール管理サーバ12の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
【0081】
図4に示されているスケジュール管理サーバ12の送受信部81は、
図2に示されているCPU501からの命令、及び
図2に示されているネットワークI/F509によって実現される。送受信部81は、ユーザ端末40、他のサーバ、又は他のシステムなどと各種データ(又は情報)の送受信を、通信ネットワーク50を介して行う。
【0082】
認証部82は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、ユーザ端末40から送られて来る情報(利用者ID、組織ID、及びパスワード)が、利用者認証管理DB8001に予め登録されている情報であるかを判断することで、認証を行う。また、認証部82は、共用支援サーバ11から送られて来る情報(アクセスID及びアクセスパスワード)が、サーバ認証管理DB8006に予め登録されている情報であるかを判断することで、認証を行う。
【0083】
生成部83は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、後述のスケジュール入力画面等の各種画面の画像データを生成する機能である。ワード管理部84は参加候補管理DB8010に
図19の参加候補管理テーブルを登録して管理する機能である。
【0084】
記憶・読出処理部89は、
図2に示されているCPU501からの命令、及び
図2に示されているHDDコントローラ505によって実現され、記憶部8000に各種データを記憶したり、記憶部8000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
【0085】
《音声テキスト変換サーバの機能構成》
音声テキスト変換サーバ13は、送受信部91、変換部93、及び記憶・読出処理部99を有している。これら各部は、
図2に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU901からの命令によって動作することで実現される機能または機能する手段である。また、
図4の音声テキスト変換サーバ13は、
図2に示されているHD504により構築される記憶部9000を有している。
【0086】
(音声テキスト変換サーバの各機能構成)
次に、音声テキスト変換サーバ13の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、音声テキスト変換サーバ13の各機能構成を説明するにあたって、
図2に示されている各構成要素のうち、音声テキスト変換サーバ13の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
【0087】
図4に示されている音声テキスト変換サーバ13の送受信部91は、
図2に示されているCPU501からの命令、及び
図2に示されているネットワークI/F509によって実現される。送受信部91は、通信ネットワーク50を介して他のサーバ、又は他のシステムなどと各種データ(または情報)の送受信を行う。
【0088】
変換部93は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、送受信部91により通信ネットワーク50を介して受信された音声データ(音データ)を、音声テキストデータに変換する。
【0089】
記憶・読出処理部99は、
図2に示されているCPU501からの命令、および
図2に示されているHDDコントローラ505によって実現され、記憶部9000に各種データを記憶したり、記憶部9000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
【0090】
《アクションアイテム管理サーバの機能構成》
図4に示すアクションアイテム管理サーバ14は、送受信部101、認証部102、作成部103、登録部104、アクション部105、及び記憶・読出処理部109を有している。これら各部は、
図2に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開されたアクションアイテム管理用プログラムに従った、CPU501からの命令によって動作することで実現される機能または機能する手段である。また、アクションアイテム管理サーバ14は、
図2に示されているHD504等により構築される記憶部10000を有している。
【0091】
(利用者認証管理テーブル)
記憶部10000には、
図5及び
図10に示されているような利用者認証管理テーブルによって構成されている利用者認証管理DB10001が構築されている。この利用者認証管理テーブルでは、アクションアイテム管理サーバ14が提供するアクションアイテム管理機能を利用可能な利用者を識別するための利用者ID、利用者名、利用者が属する組織を識別するための組織ID、及びパスワードが関連付けられて管理されている。
【0092】
(アクションアイテム管理テーブル)
図20は、アクションアイテム管理テーブルを示す概念図である。記憶部10000には、
図20に示されているようなアクションアイテム管理テーブルによって構成されているアクションアイテム管理DB10002が構築されている。このアクションアイテム管理テーブルでは、アクションアイテムID、状態、アクションアイテムの実行者の利用者ID、アクションアイテムの期限日、及びアクションアイテムの内容が関連付けられて管理されている。なお、状態はアクションアイテムが完遂されたか未完遂であるかを示している。
【0093】
(アクションアイテム管理サーバの各機能構成)
次に、アクションアイテム管理サーバ14の各機能構成について詳細に説明する。以下では、アクションアイテム管理サーバ14の各機能構成を説明するにあたって、
図2に示されている各構成要素のうち、アクションアイテム管理サーバ14の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
【0094】
図4に示されているアクションアイテム管理サーバ14の送受信部101は、
図2に示されているCPU501からの命令、及び
図2に示されているネットワークI/F509によって実現される。送受信部101は、ユーザ端末40、他のサーバ、又は他のシステムなどと各種データ(又は情報)の送受信を、通信ネットワーク50を介して行う。
【0095】
認証部102は
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、ユーザ端末40から送られて来る情報(利用者ID、組織ID、及びパスワード)が、利用者認証管理DB10001に予め登録されている情報であるか否かを判断することで、認証を行う。
【0096】
作成部103は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、例えばアクションアイテム管理テーブルに登録されているアクションアイテムを表示させる画面の画像データを作成する。作成部63により作成された画面の画像データは、ユーザ端末40等に、そのユーザ端末40を操作するユーザ、又はそのユーザが属するプロジェクトのメンバのアクションアイテムを表示させる。
【0097】
登録部104は
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、例えばユーザ端末40等からアクションアイテムの登録要求を受け付け、アクションアイテムを
図20に示したアクションアイテム管理テーブルに登録する。アクション部105は
図2に示されているCPU501からの命令によって実現される。アクション部105は、例えばユーザ端末40等からアクションアイテムの完遂通知を受け付け、完遂通知に従って
図20に示したアクションアイテム管理テーブルの状態を「未完遂」から「完遂」に更新する。
【0098】
また、アクション部105は例えば共用支援サーバ11又はユーザ端末40等からアクションアイテムの状態の問い合わせ要求を受け付けると、その問い合わせ要求に対応するアクションアイテムの状態を
図20に示したアクションアイテム管理テーブルから読み出して応答する。これにより、共用支援サーバ11又はユーザ端末40等はアクションアイテムの完遂/未完遂を確認できる。
【0099】
また、記憶・読出処理部109は、
図2に示されているCPU501からの命令、及び
図2に示されているHDDコントローラ505によって実現され、記憶部10000に各種データを記憶したり、記憶部10000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
【0100】
《ユーザ端末の機能構成》
ユーザ端末40は、送受信部51、受付部52、表示制御部54、要求部55、生成部56、音制御部58、及び記憶・読出処理部59を有している。これら各部は、
図2に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能または機能する手段である。また、ユーザ端末40は、
図2に示されているHD504により構築される記憶部5000を有している。
【0101】
(ユーザ端末の各機能構成)
次に、ユーザ端末40の各構成要素について説明する。送受信部51は、
図2に示されているCPU501からの命令及びネットワークI/F509によって実現され、通信ネットワーク50を介して他のサーバ、又は他のシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。送受信部51は、送信手段又は受信手段の一例である。
【0102】
受付部52は、主に、
図2に示されているCPU501からの命令、並びにキーボード511、及びポインティングデバイス512によって実現され、ユーザによる各種入力を受け付ける。受付部52は、受付手段の一例である。また、表示制御部54は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、ディスプレイ506に各種画面を表示させる。
【0103】
例えば表示制御部54は
図3に示したOS5501上で動作するコラボレーションアプリ5502a又はブラウザ5502bを起動・実行することで、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、又はアクションアイテム管理サーバ14にアクセスする。そして、表示制御部54は、例えばHTML(HyperText Markup Language)を少なくとも含み、CSS(Cascading Style Sheets)またはJAVA SCRIPT(登録商標)等を含むWebAPP(WebApplication)をダウンロードし、そのWebAPPによって生成された各種画像データを、ディスプレイ506に表示させる。また、表示制御部54は例えばXML(Extensible Markup Language)、JSON(JavaScript Object Notation)又はSOAP(Simple Object Access Protocol)形式等のデータを含む「HTML5」によって生成された画像データを、ディスプレイ506に表示させる。表示制御部54は、表示制御手段の一例である。
【0104】
要求部55は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、例えばアクションアイテム管理サーバ14へのアクションアイテムの登録要求やアクションアイテムの状態の問い合わせ要求などの各種要求を行う。
【0105】
生成部56は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、ディスプレイ506に表示させる各種画面の画像データを生成する機能である。生成部56は送受信部51によって受信されたコンテンツデータを用いて、各種画面の画像データを生成する。
【0106】
生成部56は、例えばコンテンツデータであるテキストデータをレンダリングし、レンダリングされたデータを表示させるために、コンテンツ画像データであるテキストデータに係る画像データを生成する。なお、レンダリングとはWebページ記述用の言語(HTML、CSSまたはXML等)で記述されたデータを解釈し、実際に画面に表示される文字や画像データ等の配置を計算する処理である。
【0107】
音制御部58は
図2に示されているCPU501からの命令によって実現され、スピーカから音信号を出力する機能である。音制御部58は、スピーカから出力させる音データを設定し、設定した音データに係る音信号をスピーカから出力することにより、音データを再生する。
【0108】
記憶・読出処理部59は
図2に示されているCPU501からの命令、およびHDDコントローラ505等によって実行され、記憶部5000に各種データを記憶したり、記憶部5000から各種データを読み出したりする処理を行う。
【0109】
なお、上記各IDは識別情報の一例である。また、組織IDには、社名、事業所名、部署名、地域名等が含まれる。利用者IDには、社員番号、運転免許書番号、日本の社会保障・税番号制度におけるマイナンバー等が含まれる。
【0110】
図4に示した機能構成は一例であって、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、アクションアイテム管理サーバ14、及びユーザ端末40の機能(各処理部や記憶部)が共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、アクションアイテム管理サーバ14、及びユーザ端末40の何れで実行されてもよい。
【0111】
<実施形態の処理または動作>
以降、各実施形態の処理または動作について説明する。
【0112】
《参加候補管理テーブルの作成処理》
ここでは、オンライン会議で共有された共有データのうち、キーワードを検出可能な共有データの一例であるユーザの発言データからキーワードを検出して、
図19の参加候補管理テーブルを作成する処理について説明する。
【0113】
図21は、オンライン会議で共有された共有データをコンテンツ管理DBに登録する処理を示したシーケンス図である。
図22は音声テキスト変換処理を示したフローチャートである。
図23はオンライン会議で共有された共有データから参加候補管理テーブルを作成する処理を示したフローチャートである。
【0114】
まず、共同の作業のためのプロジェクトのメンバであるユーザは音声通話機能、ビデオ通話機能、チャット機能等を利用してオンライン会議を行う。ユーザが、例えば録音/録画機能、チャット機能、又はメッセージ機能を利用したユーザ端末40は、それぞれの機能に応じた種類のコンテンツ処理を実行する。
【0115】
例えば録音/録画機能の場合には、録音データ又は録画データがコンテンツとして発生するコンテンツ処理が実行される。チャット機能又はメッセージ機能の場合には、入力されたテキストデータがコンテンツとして発生するコンテンツ処理が実行される。
【0116】
次に、送受信部51は、共用支援サーバ11へ、発生したコンテンツの登録要求を示す登録要求情報を送信する(ステップS72)。この場合、送受信部51は、コンテンツが発生するたびに自動的に登録要求情報を送信する。コンテンツを送信する形式はファイル形式であってもよいし、ストリーム形式であってもよい。登録要求情報には、実行イベントID、コンテンツの送信元の利用者ID、コンテンツデータ、及びコンテンツ処理の種類情報が含まれている。これにより、共用支援サーバ11の送受信部61は、登録要求情報を受信する。
【0117】
次に、共用支援サーバ11の判断部65は、送受信部61によって受信された登録要求情報に含まれるコンテンツ処理の種類情報に基づいて、受信されたコンテンツ処理の種類を判断する(ステップS73)。
【0118】
そして、共用支援サーバ11の送受信部61は、判断部65によってコンテンツ処理の種類が「録音機能」であると判断された場合、音声テキスト変換サーバ13へ、コンテンツデータである音(録音)データを送信する(ステップS74)。また、共用支援サーバ11の送受信部61は、判断部65によってコンテンツ処理の種類が「録画機能」であると判断された場合、音声テキスト変換サーバ13へ、コンテンツデータである録画データを送信する(ステップS74)。
【0119】
これにより、音声テキスト変換サーバ13の送受信部91は、音データ又は録画データを受信する。なお、コンテンツ処理の種類が「録音機能/録画機能」以外である場合、共用支援サーバ11は、ステップS74~S76の処理は行わずに、ステップS77の処理へ移行する。
【0120】
次に、音声テキスト変換サーバ13の変換部93は、送受信部91によって受信された音データ又は録画データを、テキストデータに変換する(ステップS75)。ステップS75の処理はリアルタイム処理であってもバッチ処理であってもよい。ここで、
図22を用いて、音声テキスト変換サーバ13における音声テキスト変換処理について説明する。
【0121】
まず、変換部93は、送受信部91によって音データ又は録画データが受信された日時を示す情報を取得する(ステップS75-1)。なお、ステップS75-1によって取得される情報は、共用支援サーバ11が音データ又は録画データを受信した日時または共用支援サーバ11が音データ又は録画データを送信した日時を示す情報であってもよい。この場合、音声テキスト変換サーバ13の送受信部91は、ステップS74において、共用支援サーバ11から送信された音データ又は録画データ、並びに上記日時を示す情報を受信する。
【0122】
次に、変換部93は、送受信部91によって受信された音データ又は録画データのテキスト変換処理を実行する(ステップS75-2)。そして、変換部93は、音データ又は録画データのテキスト変換処理が完了した場合(ステップS75-3のYES)、処理をステップS75-4へ移行させる。一方で、変換部93は、音データ又は録画データのテキスト変換処理が完了するまでステップS75-2の処理を繰り返す。
【0123】
テキスト変換処理が完了したと判断すると、変換部93は音データ又は録画データから変換されたテキストデータを生成する(ステップS75-4)。これにより、音声テキスト変換サーバ13は、共用支援サーバ11から送信された音データ又は録画データをテキストデータに変換できる。
【0124】
情報処理システム1は、上記で示されるような処理を繰り返す(ステップS71~S76)ことにより、ユーザ端末40で発生した音データ又は録画データのテキスト変換処理を繰り返し実行する。
【0125】
音声テキスト変換サーバ13の送受信部91は、変換部93によって音データ又は録画データのテキスト変換が完了すると、そのテキストデータを共用支援サーバ11に対して送信する(ステップS76)。これにより、共用支援サーバ11の送受信部61は音声テキスト変換サーバ13から送信されたテキストデータを受信する。
【0126】
次に、生成部64は、オンライン会議により発生したコンテンツ処理を識別するための固有のコンテンツ処理IDを生成する(ステップS77)。また、生成部64は、コンテンツの内容を示したコンテンツデータのURLを生成する(ステップS78)。記憶・読出処理部69は、コンテンツ管理DB6005(
図9参照)に対して、ステップS72によって受信された実行イベントID毎に、コンテンツ処理の種類、コンテンツ処理の開始日時及び終了日時、ステップS77によって生成されたコンテンツ処理ID、並びにコンテンツの内容を関連付けて管理する(ステップS79)。
【0127】
オンライン会議の終了後、検出部66は例えば
図23に示すフローチャートの手順でオンライン会議中の共有データから参加候補管理テーブルを作成する。なお、
図23に示すフローチャートの処理を開始する前に、オンライン会議に参加するユーザはサンプルテキストなどを読み上げたサンプル音声データを共用支援サーバ11に登録する(ステップS90)。
【0128】
検出部66は音データ及び録画データをコンテンツ管理DB6005から読み出す(ステップS91)。検出部66はコンテンツ管理DB6005から読み出した音データ及び録画データに含まれる音声データと、ステップS90で事前に登録されていたユーザの音声データ(サンプル音声データ)とのマッチング率から発話者のユーザを特定する(ステップS92)。
【0129】
検出部66は、特定した発話者のユーザと、ステップS75で音声データから変換されたテキストデータと、を関連付ける。また、検出部66は、チャット機能又はメッセージ機能等でテキストデータを入力者のユーザと、入力されたテキストデータと、を関連付ける(ステップS93)。
【0130】
検出部66は、発話者又は入力者のユーザと関連付けられたテキストデータから、オンライン会議への参加候補を特定するために必要なキーワード(例えば、特許関係のオンライン会議であれば、パテント調査、特許庁への出願、請求項などのキーワード)を検出する(ステップS94)。
【0131】
検出部66は、ステップS94で抽出したキーワード、そのキーワードを発話又は入力したユーザ、そのユーザの組織、及びその組織のリーダの参加候補管理DB8010への登録をスケジュール管理サーバ12に要求する(ステップS95)。スケジュール管理サーバ12のワード管理部84は共用支援サーバ11からの要求を受け付け、ステップS94で抽出したキーワード、そのキーワードを発話又は入力したユーザ、そのユーザの組織、及びその組織のリーダを関連付けた参加候補管理テーブルを作成して参加候補管理DB8010で管理する。
【0132】
このように、本実施形態に係る情報処理システム1では
図19に示すように、オンライン会議においてユーザが発言したキーワードと、そのキーワードのユーザによる発言回数とを、ユーザ、ユーザの組織、及びユーザの組織のリーダと関連付けて管理できる。なおオンライン会議に限られず、ユーザが物理的に同じ場所に集まる会議において共用端末に投影された共有画面や、会議録音データ、議事録、会議に用いられる資料に記載される文字情報、から抽出された情報を、ユーザ、ユーザの組織、及びユーザの組織のリーダと関連付けて管理してもよい。
【0133】
《スケジュールの登録処理》
ここでは、予約者A(理光太郎)がユーザ端末40からスケジュール管理サーバ12に自己のスケジュールを登録する処理について説明する。
図24は、スケジュールの登録処理を示したシーケンス図である。
図25は、サインイン画面を示した図である。
図26はユーザ端末の初期画面の例である。
図27は、スケジュール入力画面を示した図である。
【0134】
まず、予約者Aがユーザ端末40のキーボード511等を操作することで、ユーザ端末40の表示制御部54が、
図25に示されているように、ディスプレイ506上にサインインを行うためのサインイン画面530を表示させる(ステップS11)。
【0135】
このサインイン画面530には、ユーザの利用者ID及び組織IDを入力する入力欄531、パスワードを入力する入力欄532、サインインを行う場合に押下されるサインインボタン538、及びサインインを中止する場合に押下されるキャンセルボタン539が含まれている。ここでは、利用者ID及び組織IDが、予約者Aの電子メールアドレスになっている。電子メールアドレスのユーザ名部分が利用者IDで、ドメイン名部分が組織IDを示している。なお、入力欄531は、電子メールアドレスではなく、利用者ID及び組織IDを別々に入力する入力欄であってもよい。
【0136】
次に、予約者Aが、入力欄531に自己の利用者IDおよび組織IDを入力し、入力欄532に自己のパスワードを入力し、サインインボタン538を押下すると、受付部52が、サインインの要求を受け付ける(ステップS12)。
【0137】
そして、ユーザ端末40の送受信部51は、スケジュール管理サーバ12に対して、サインインの要求を示すサインイン要求情報を送信する(ステップS13)。サインイン要求情報には、ステップS12によって受け付けられた情報(利用者ID、組織ID、及びパスワード)が含まれている。これにより、スケジュール管理サーバ12の送受信部81はサインイン要求情報を受信する。
【0138】
次に、スケジュール管理サーバ12の認証部82は、利用者ID、組織ID、及びパスワードを利用して予約者Aの認証を行う(ステップS14)。具体的には、記憶・読出処理部89は、利用者認証管理DB8001(
図10参照)において、ステップS13によって受信された利用者ID、組織ID、及びパスワードの組に対応する利用者ID、組織ID、及びパスワードの組を検索する。
【0139】
対応する組がある場合には、認証部82は要求元の予約者Aを正当なユーザであると判断する。対応する組がない場合には、認証部82は予約者Aを不当な(正当でない)ユーザであると判断する。正当でない場合には、送受信部81がユーザ端末40に対して正当でない旨の通知を行う。ここでは、正当である場合について説明を続ける。次に、送受信部81は、ユーザ端末40に対して、認証結果を送信する(ステップS15)。これにより、ユーザ端末40の送受信部51は、認証結果を受信する。
【0140】
次に、ユーザ端末40の生成部56は、ステップ15によって正当である旨の認証結果が受信された場合、
図26に示されているような初期画面540を生成する(ステップS16)。そして、ユーザ端末40の表示制御部54は、ディスプレイ506上に、
図26に示されているような初期画面540を表示させる(ステップS17)。
【0141】
この初期画面540には、スケジュールを登録する場合に押下される「スケジュール登録」ボタン541、および実行イベント履歴を閲覧する場合に押下される「実行イベント履歴閲覧」ボタン543が含まれている。
【0142】
ここで、ユーザが「スケジュール登録」ボタン541を押下すると、受付部52はスケジュール登録を受け付ける(ステップS18)。そして、送受信部51は、スケジュール管理サーバ12に対して、スケジュール登録要求情報を送信する(ステップS19)。これにより、スケジュール管理サーバ12の送受信部81はスケジュール登録要求情報を受信する。
【0143】
次に、スケジュール管理サーバ12の記憶・読出処理部89はステップS13によって受信された組織IDを検索キーとして利用者管理DB8002(
図11参照)を検索することにより、対応する全ての利用者ID及び全ての利用者名を読み出す(ステップS20)。そして、送受信部81は、ユーザ端末40に対して、スケジュール入力画面情報を送信する(ステップS21)。ユーザ端末40の送受信部51は、スケジュール入力画面情報を受信する。
【0144】
このスケジュール入力画面情報には、ステップS20によって読み出された全ての利用者ID及び全ての利用者名が含まれている。全ての利用者名には、ステップS12でサインインのための入力を行った予約者Aの名称(名前)も含まれている。
【0145】
次に、ユーザ端末40では、ステップS21によって受信されたスケジュール入力画面情報を用いて、生成部56が、スケジュール入力画面550を生成する。(ステップS22)。そして、ユーザ端末40の表示制御部54は、ディスプレイ506上に、
図27に示されているようなスケジュール入力画面550を表示させる(ステップS23)。
【0146】
このスケジュール入力画面550には、イベント名を入力するための入力欄551、イベントに関連するキーワードを表示する表示欄552、使用する場所(会議室など)の共用体IDまたは共用体名を入力するための入力欄553、イベントの実行の開始予定日時及び終了予定日時を入力するための入力欄554、アジェンダ等のメモを入力するための入力欄555が含まれている。また、スケジュール入力画面550には、予約者以外の他の参加者を入力するための入力欄556、開催者を表示するための表示領域557、イベントの出席者/任意参加者/検討依頼者として登録されたユーザの利用者名を表示するための表示欄558、予約(スケジュール)を設定する場合に押下される「スケジュール設定」ボタン559、入力中または入力された内容をキャンセルする場合に押下される「閉じる」ボタン560が含まれている。なお、入力欄553への共用体IDまたは共用体名の入力は必須でなく、共用体を使用しない場合に空欄となる。
【0147】
なお、イベントに関連するキーワードを表示する表示欄552は「+」ボタンを押下されることで、例えば
図28のようなキーワード入力画面570を表示して、予約者Aからキーワードの入力を受け付けるようにしてもよい。
図28はキーワード入力画面を示した図である。
【0148】
図28のキーワード入力画面570は、イベントに関連するキーワードを入力する入力欄571、入力済みのキーワードを表示する表示欄572、入力欄571に入力されたキーワードを入力済みのキーワードとして追加する「追加」ボタン573、入力中又は入力された内容をキャンセルする場合に押下される「キャンセル」ボタン574が含まれている。
【0149】
予約者Aは、例えば開催するオンライン会議に関連するキーワード「パテント調査」を入力欄571に入力して「追加ボタン」573を押下することで、入力済みのキーワードとして追加できる。また、入力済みのキーワードは
図29のスケジュール入力画面550に示すように、表示欄552に表示される。
【0150】
また、入力済みのキーワードが追加されることで、
図29のスケジュール入力画面550の入力欄556には、入力済みのキーワードなどを用いて
図30又は
図31のように検索されたオンライン会議の出席者/任意参加者/検討依頼者の候補者または候補組織の検索結果を表示する。
【0151】
図30はオンライン会議の出席者/任意参加者/検討依頼者の候補者を検索する処理を示したフローチャートである。スケジュール管理サーバ12のワード管理部84はユーザ端末40で入力されたキーワードと、参加候補管理DB8010に登録されているユーザに関連付けられたキーワードとの一致をユーザごとに調べる(ステップS101)。
【0152】
ワード管理部84は、ユーザ端末40で入力されたキーワードと、参加候補管理DB8010に登録されているユーザに関連付けられたキーワードと、が完全一致もしくは部分一致(関連あり)のユーザを抽出する(ステップS102)。
【0153】
例えば「完全一致」とは、参加候補管理DB8010にキーワード「パテント調査」が登録されており、且つユーザ端末40でキーワード「パテント調査」が入力された場合のように、キーワードが完全に一致している場合を言う。また、「部分一致」とは、参加候補管理DB8010にキーワード「パテント調査」が登録されており、且つユーザ端末40でキーワード「パテント」が入力された場合のように、完全一致ではないが、部分的に一致している場合を言う。
【0154】
なお、参加候補管理DB8010にキーワード「パテント調査」が登録されており、且つユーザ端末40でキーワード「パテ」が入力された場合は、部分一致としないことが望ましい。そこで、ワード管理部84は「パテント調査」を「パテント」+「調査」のように名詞情報に分解し、キーワードの一致を調べる。「パテント」が完全一致、「調査」が一致しないため、ワード管理部84は部分一致と判断できる。
【0155】
参加候補管理DB8010にキーワード「特許庁への出願」が登録されており、且つユーザ端末40でキーワード「出願」が入力された場合、ワード管理部84は「特許庁への出願」を「特許庁」+「出願」のように名詞情報に分解し、キーワードの一致を調べる。「出願」が完全一致、「特許庁」が一致しないため、ワード管理部84は部分一致と判断できる。
【0156】
ワード管理部84はステップS102で完全一致と判断したキーワードの発言回数を参加候補管理DB8010から読み出して「1」を掛け合わせた点数と、部分一致と判断したキーワードの発言回数を参加候補管理DB8010から読み出して「0.8」を掛け合わせた点数とを、合計したユーザごとの点数を計算する(ステップS103)。
【0157】
そして、ユーザの所属情報、ユーザの専門性などから計算された点数に、ステップS103で計算した点数を加えたユーザ毎の得点(スコア)を計算し、その得点の高い順に候補者として検索する。候補者の検索結果は、ユーザ端末40においてオンライン会議の出席者/任意参加者/検討依頼者の候補者として後述のように表示できる(ステップS104)。
【0158】
なお、ステップS104の処理は、
図32に示すように、ユーザの所属情報、ユーザの専門性、及び会議への貢献度から、ユーザ毎に候補者としてのスコアを算出している。ユーザの所属情報は、所属チームと役割/所属プロジェクトと役割などである。例えば組織情報を用いた算出方法では、組織リーダであれば、会議での決定権を持つとして1点を追加する。ユーザの専門性は、スキル/技術/資格などである。会議への貢献度は、発話内容/発話率などである。例えば専門性情報を用いた算出方法では、特許に関する会議であれば、弁理士や知財検定の資格を持つユーザに1点を追加する。
【0159】
図32のように候補者としてのスコアを算出することで、オンライン会議のトピックにあったスキル/技術/資格を保持した候補者、オンライン会議の生産性を向上に貢献できそうな候補者を検索できる。
【0160】
図31はオンライン会議の出席者/任意参加者/検討依頼者の候補組織を検索する処理を示したフローチャートである。ステップS111~S113の処理は
図30のステップS101~S103の処理と同様である。ステップS113において、ユーザごとの点数を計算したあと、ワード管理部84は各ユーザが所属している組織ごとにユーザの得点を合計する(ステップS114)。候補者の検索結果は、ユーザ端末40においてオンライン会議の出席者/任意参加者/検討依頼者の候補組織として後述のように表示できる(ステップS115)。
【0161】
図29のスケジュール入力画面550において、予約者Aが入力欄556の候補者/組織一覧のプルダウンボタンを押下する操作を行うと、ユーザ端末40の表示制御部54は
図33に示すような候補者のリスト561、及び
図34に示すような候補組織のリスト562を表示できる。候補者のリスト561と候補組織のリスト562とはタブで表示を切り替えることができる。
【0162】
候補者のリスト561は、前述の候補者の検索結果である出席者/任意参加者/検討依頼者の候補者の利用者名が表示され、それぞれの候補者ごとに「詳細」ボタンが設けられている。「詳細」ボタンが押下されると、表示制御部54は
図35に示すような詳細画面580が表示する。
図35は詳細画面を示した図である。
図35(a)は候補者、
図35(b)は候補者の上司である。
図35(a)または
図35(b)のいずれかの画面が表示されるが、各々の画面が同時に表示されてもよい。
図35では、候補者とその上司が表示されているが、上司に限られず、組織情報を用いて候補者の同僚や部下を選択して表示させてもよい。また、組織情報を用いて候補者と同等の役職や地位を持つ他部署の候補者を選択して表示させてもよい。
【0163】
詳細画面580には、候補者の詳細情報と、その候補者を出席者として追加する「出席者」ボタン581と、任意参加者として追加する「任意参加者」ボタン582と、検討依頼者として追加する「本人宛に検討依頼」ボタン583と、その候補者の上司を検討依頼者として追加する「上司宛に検討依頼」ボタン584と、入力中または入力された内容をキャンセルする場合に押下される「閉じる」ボタン585と、「組織図」ボタン586と、が含まれる。
【0164】
オンライン会議に必須の人物であり、出席者として追加したい候補者であれば、予約者Aは「出席者」ボタン581を押下する。オンライン会議中の議論によっては参加して欲しい人物であり、任意参加者として追加したい候補者であれば、予約者Aは「任意参加者」ボタン582を押下する。
【0165】
オンライン会議の出席者及び任意参加者の検討を依頼したい人物であり、検討依頼者として追加したい候補者であれば、予約者Aは「本人宛に検討依頼」ボタン583を押下する。また、オンライン会議の出席者及び任意参加者の検討を依頼したい組織の人物であり、検討依頼者として追加したい組織の候補者であれば、予約者Aは「上司宛に検討依頼」ボタン584を押下する。検討依頼者として追加されたユーザへはメール等により検討依頼が送信される。依頼者として追加されたユーザは、サインインし、オンライン会議の出席者及び任意参加者の検討を行い、適切なユーザの追加や不適切なユーザの削除を行う。また予約者Aが「組織図」ボタン586を押下すると、また
図35(a)で表示される候補者が所属する組織図(一例として
図37)が表示される。
【0166】
図35の詳細画面580に対する予約者Aの操作により追加されたオンライン会議の出席者/任意参加者/検討依頼者は、
図36のスケジュール入力画面550の表示欄558ように表示される。
【0167】
また、候補組織のリスト562は、前述の候補組織の検索結果が表示され、それぞれの候補組織ごとに「詳細」ボタンが設けられている。「詳細」ボタンが押下されると、表示制御部54は、押下された「詳細」ボタンに対応した候補組織のユーザ一覧を表示する。予約者Aは
図37のユーザ一覧からユーザを選択する操作を行うことで、
図35の詳細画面を表示させ、そのユーザを出席者/任意参加者/検討依頼者として追加できる。
【0168】
図24に戻り、予約者Aは、スケジュール入力画面550に必要な事項を入力したあとで「スケジュール設定」ボタン559を押下する操作を行う。これによりユーザ端末40の受付部52は、スケジュール情報の入力を受け付ける(ステップS24)。そして、送受信部51は、スケジュール管理サーバ12に対して、スケジュール情報を送信する(ステップS25)。
【0169】
このスケジュール情報には、イベント名、共用体ID(または共用体名)、開始予定日時、終了予定日時、出席者/任意参加者/検討依頼者の利用者ID、及びメモが含まれている。これにより、スケジュール管理サーバ12の送受信部81は、スケジュール情報を受信する。
【0170】
次に、スケジュール管理サーバ12では、ステップS25によって共用体ID(または共用体名)を受信すると、受信した共用体IDを検索キーとして共用体管理DB8003(
図12参照)を検索することにより、対応する共用体名(または共用体ID)を読み出す(ステップS26)。
【0171】
次に、記憶・読出処理部89は、ステップS26で読み出した共用体名(または共用体ID)に対する予約情報を、共用体予約管理DB8004(
図13参照)に対して記憶する(ステップS27)。記憶・読出処理部89は、予め登録しているスケジューラで管理されている共用体予約管理DB8004の共用体予約管理テーブルに1レコード分の予約情報を追加する。予約情報は、ステップS25によって受信されたスケジュール情報、およびステップS26によって読み出された共用体名(または共用体ID)に基づいて構成されている。なお、共用体予約管理DB8004における利用開始予定日時は、スケジュール情報における開始予定日時に相当する。また、共用体予約管理DB8004における利用終了予定日時は、スケジュール情報における終了予定日時に相当する。
【0172】
さらに、記憶・読出処理部89は、イベント管理DB8005(
図14参照)に対して予定情報を記憶する(ステップS28)。記憶・読出処理部89は、予め登録しているスケジューラで管理されているイベント管理DB8005のイベント管理テーブルに予定情報を追加する。
【0173】
予定情報は、ステップS25によって受信されたスケジュール情報に基づいて構成されている。なお、イベント管理DB8005におけるイベント開始予定日時はスケジュール情報における開始予定日時に相当する。また、イベント管理DB8005におけるイベント終了予定日時はスケジュール情報における終了予定日時に相当する。以上により、予約者Aは、スケジュール管理サーバ12にイベントの一例であるオンライン会議を登録することができる。なおオンライン会議に限られず、ユーザが物理的に同じ場所に集まる会議においても同様に登録することができる。
【0174】
《任意参加者へのアポイントメント処理》
任意参加者として追加されたユーザは、オンライン会議への参加が必須でなく、オンライン会議中の議論によっては参加して欲しいユーザである。したがって、任意参加者としてユーザを追加できる機能を設けたことで、本実施形態ではオンライン会議中に必要が生じなければ参加しなくてもよく、時間を無駄にしなくてもよい。
【0175】
一方で、オンライン会議中の議論によって任意参加者に参加して欲しくなった場合に備えて、例えば
図38に示すようにオンライン会議画面260に、任意参加者へのアポイント機能を設けておけば便利である。
【0176】
図38はオンライン会議画面を示した図である。
図38のオンライン会議画面260には任意参加者のリスト261が表示され、それぞれの任意参加者ごとの「依頼」ボタンが設けられている。オンライン会議の参加者は、参加して欲しい任意参加者がいれば「依頼」ボタンを押下する操作を行う。「依頼」ボタンを押下する操作を参加者から受け付けると、ユーザ端末40の要求部55は押下する操作を受け付けた「依頼」ボタンに対応する任意参加者へのオンライン会議への参加依頼を共用支援サーバ11に要求する。
【0177】
共用支援サーバ11はチャット機能などを利用して、任意参加者へのオンライン会議への参加依頼を行う。オンライン会議への参加依頼を受け付けた任意参加者のユーザ端末40には、例えば
図39のチャット画面270のように、通知271を表示する。通知271には、参加依頼のあったオンライン会議へ参加する「参加」ボタン272と、参加しない「不参加」ボタン273とが設けられている。
図39はチャット画面を示した図である。
【0178】
任意参加者は「参加」ボタン272を押下する操作を行うことで、参加依頼のあったオンライン会議に円滑に接続して参加できる。また、任意参加者は「不参加」ボタン273を押下する操作を行うことで、別の用事で参加できない場合などに、参加依頼のあったオンライン会議の参加者に、例えば
図40のオンライン会議画面260のように、オンライン会議の参加者のユーザ端末40に不参加の通知262を表示できる。
図40はオンライン会議画面を示した図である。
【0179】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。なお、本実施形態で説明した情報処理システム1は一例であって、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。
【0180】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0181】
実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。
【0182】
ある実施形態では、共用支援サーバ11やスケジュール管理サーバ12は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、通信ネットワーク50や共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0183】
さらに、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、アクションアイテム管理サーバ14、及びユーザ端末40は上記の開示された処理ステップを様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、他のユニットによって実行され得る。同様に、所定のユニットの機能は、他のユニットによって実行することができる。また、共用支援サーバ11、スケジュール管理サーバ12、音声テキスト変換サーバ13、アクションアイテム管理サーバ14の各要素は、1つの装置にまとめられていてもよいし、複数の装置に分けられていてもよい。
【0184】
なお、コラボレーションシステム10は共同作業支援システムの一例である。ワード管理部84はワード管理手段の一例である。ディスプレイ506は表示部の一例である。参加候補管理テーブルのキーワードは、ワード情報の一例である。ワード情報とは、イベントへの参加候補となるメンバ又は組織で用いられる用語に関する情報である。一例として特許本部又は特許本部に所属するメンバで用いられる用語であれば「パテント調査」「出願」であり、研究開発本部又は研究開発本部に所属するメンバであれば「深層学習」や「機械学習」が挙げられる。参加候補管理テーブルでキーワードと関連付けられている利用者名、組織ID、及び組織リーダは、イベントへの参加候補情報、参加者候補情報の一例である。
【符号の説明】
【0185】
1 情報処理システム
10 コラボレーションシステム
11 共用支援サーバ
12 スケジュール管理サーバ
13 音声テキスト変換サーバ
14 アクションアイテム管理サーバ
40 ユーザ端末
50 通信ネットワーク
51 送受信部
52 受付部
54 表示制御部
81 送受信部
84 ワード管理部
260 オンライン会議画面
261 任意参加者のリスト
270 チャット画面
271 通知
272 「参加」ボタン
273 「不参加」ボタン
550 スケジュール入力画面
561 候補者のリスト
562 候補組織のリスト
570 キーワード入力画面
580 詳細画面
581 「出席者」ボタン
582 「任意参加者」ボタン
583 「本人宛に検討依頼」ボタン
584 「上司宛に検討依頼」ボタン
6003 予約管理DB
8010 参加候補管理DB
【先行技術文献】
【特許文献】
【0186】