IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社リコーの特許一覧

<>
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図1
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図2
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図3
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図4
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図5
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図6
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図7
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図8
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図9
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図10
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図11
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図12
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図13
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図14
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図15
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図16
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図17
  • 特許-予約システム、メッセージ表示方法 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】予約システム、メッセージ表示方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20240521BHJP
   G06Q 10/109 20230101ALI20240521BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q10/109
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020083301
(22)【出願日】2020-05-11
(65)【公開番号】P2021179678
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】藤村 奈都美
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-171527(JP,A)
【文献】特開2003-162512(JP,A)
【文献】特開2020-087424(JP,A)
【文献】特開2019-074977(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予約されているリソースの利用を管理する1つ以上の情報処理装置と、前記リソースのユーザから前記リソースの利用開始の操作を受け付ける情報処理端末とを有する予約システムであって、
前記1つ以上の情報処理装置は、
端末装置から前記ユーザの識別情報を指定して前記リソースの予約情報を要求された場合、前記ユーザの識別情報を含み、現在時刻に対し直近の前記予約情報を端末装置に送信する第一の通信部と、
前記端末装置から前記予約情報に対するメッセージの送信要求を受信した場合、前記メッセージを前記情報処理端末に送信する第二の通信部と、を有し、
前記情報処理端末は、
前記1つ以上の情報処理装置から送信された前記メッセージを表示する表示制御部を有することを特徴とする予約システム。
【請求項2】
前記端末装置からメッセージの送信要求を受信した場合、前記第二の通信部は、前記直近の予約情報に対応づけられた前記メッセージを前記情報処理端末に送信し、
前記情報処理端末の前記表示制御部は、前記1つ以上の情報処理装置から送信されたメッセージを前記直近の予約情報の少なくとも一部と共に表示することを特徴とする請求項1に記載の予約システム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記メッセージが対応づけられた前記直近の予約情報で予約された前記リソースの利用開始を受け付ける時刻になった場合に、前記直近の予約情報の少なくとも一部と共に前記メッセージを表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の予約システム。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記メッセージが対応づけられた前記直近の予約情報と共に前記リソースの利用開始を受け付ける表示部品を表示し、前記表示部品が押下された場合、前記メッセージを消去することを特徴とする請求項3に記載の予約システム。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記メッセージが対応づけられた前記直近の予約情報と共に前記リソースの利用開始を受け付ける表示部品を表示し、
前記表示部品が押下されても前記メッセージを消去せず、前記予約情報に含まれる開始時刻から一定時間が経過すると前記メッセージを消去することを特徴とする請求項3に記載の予約システム。
【請求項6】
更に、前記端末装置で動作するプログラムを有し、
前記プログラムは、
前記1つ以上の情報処理装置から送信された、直近の前記予約情報を前記端末装置に表示する表示部と、
前記予約情報の選択を受け付ける操作受付部と、
前記操作受付部が受け付けた前記予約情報の識別情報を指定して前記メッセージの送信要求を前記1つ以上の情報処理装置に送信する第三の通信部、
として前記端末装置を機能させることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の予約システム。
【請求項7】
前記リソースの予約情報の要求は、前記プログラムにおける前記操作受付部を表示する操作に応じて、前記情報処理装置に送信されることを特徴とする請求項6に記載の予約システム。
【請求項8】
前記操作受付部は、ユーザが入力した任意の前記メッセージを受け付け、
前記第三の通信部は、前記操作受付部が受け付けた前記任意の前記メッセージの送信要求を前記1つ以上の情報処理装置に送信することを特徴とする請求項6に記載の予約システム。
【請求項9】
前記第一の通信部は、前記ユーザの識別情報を含み、予約の開始時刻が現在時刻から閾値以内の前記予約情報を前記端末装置に送信することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の予約システム。
【請求項10】
前記1つ以上の情報処理装置は、
前記リソースの予約情報を記憶する予約情報記憶部と、
前記メッセージを前記予約情報の一部として前記予約情報記憶部に保存する予約情報取得部と、
前記情報処理端末から前記予約情報の要求を受信した場合に、前記予約情報記憶部に保存されている前記予約情報を前記メッセージと共に前記情報処理端末に送信する予約情報送信部と、
を有することを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の予約システム。
【請求項11】
前記1つ以上の情報処理装置は、チャットボットが動作する第一の情報処理装置と、前記情報処理端末と通信する第二の情報処理装置と、を有し、
前記第一の情報処理装置は、前記第二の情報処理装置から受信した、現在時刻に対し直近の前記予約情報を前記端末装置に送信し、
前記第二の情報処理装置は前記第一の情報処理装置から受信した前記メッセージを前記情報処理端末に送信することを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の予約システム。
【請求項12】
前記第一の情報処理装置が前記端末装置から前記メッセージの送信要求を受信した場合、メッセージ記憶部に記憶されているメッセージを前記第二の情報処理装置に送信し、
前記第二の情報処理装置は、前記第一の情報処理装置から送信された前記ユーザの識別情報で特定したユーザ名を前記メッセージに設定し、前記メッセージを前記情報処理端末に送信することを特徴とする請求項11に記載の予約システム。
【請求項13】
前記端末装置からメッセージの送信要求を受信した場合、
前記第一の情報処理装置は、前記直近の予約情報に含まれるユーザを宛先にして他の端末装置に、前記メッセージを送信することを特徴とする請求項11又は12に記載の予約システム。
【請求項14】
予約されているリソースの利用を管理する1つ以上の情報処理装置と、前記リソースのユーザから前記リソースの利用開始の操作を受け付ける情報処理端末とを有する予約システムが行うメッセージ表示方法であって、
前記1つ以上の情報処理装置は、
端末装置から前記ユーザの識別情報を指定して前記リソースの予約情報を要求された場合、前記ユーザの識別情報を含み、現在時刻に対し直近の前記予約情報を端末装置に送信するステップと、
前記端末装置から前記予約情報に対するメッセージの送信要求を受信した場合、前記メッセージを前記情報処理端末に送信するステップと、を有し
前記情報処理端末は、
前記1つ以上の情報処理装置から送信された前記メッセージを表示することを特徴とするメッセージ表示方法。
【請求項15】
チャットボットが動作する第一の情報処理装置と、予約されているリソースの利用を管理する第二の情報処理装置と、前記リソースのユーザから前記リソースの利用開始の操作を受け付ける情報処理端末と、を有する予約システムであって、
前記第一の情報処理装置は、
前記ユーザの識別情報と共に前記リソースの予約情報の要求を端末装置から受信した場合、前記ユーザの識別情報を含む前記予約情報を前記第二の情報処理装置から取得する予約要求部と、
前記予約要求部が取得した前記予約情報のうち、現在時刻に対し直近の前記予約情報を前記端末装置に送信する第一の通信部と、を有し、
前記第一の通信部は、前記端末装置から前記予約情報に対するメッセージの送信要求を受信した場合、前記直近の予約情報に対応づけられた前記メッセージを前記第二の情報処理装置に送信し、
前記第二の情報処理装置は、
前記直近の予約情報に対応づけられた前記メッセージを前記情報処理端末に送信する第二の通信部を有し、
前記情報処理端末は、
前記第二の情報処理装置から送信された前記メッセージを前記直近の予約情報の少なくとも一部と共に表示する表示制御部を有することを特徴とする予約システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
上記課題に鑑み、本発明は、予約システム、及び、メッセージ表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
会議室等のリソースの予約を受け付ける予約システムが知られている。会議の参加予定者は端末装置を予約管理サーバと通信させ、端末装置を操作することで会議室を予約できる。このような予約システムは手軽に設備を予約できる反面、会議が延期や中止になった場合に、参加予定者が予約システムに設定された会議室の予約を取り消したり変更したりすることを怠る場合がある。
【0003】
使用されない会議室が予約されることを空予約といい、空予約は会議室を借りたい者の使用機会を奪うだけでなく、会議室の提供者側の提供機会を奪ってしまう。空予約を低減する方法の1つとして、会議の予定を電子メール等で参加予定者に通知する技術が知られている。
【0004】
また、会議に参加を予定していたユーザが、特段の事情によりやむを得ずその会議に出席できない状況が生じうる。これに対し、会議に参加を予定していたユーザが複数の参加者等に出席が遅れる旨を送信する手間を低減する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、第1の会議参加者から会議に関連する会議関連情報を受信した場合、第1の会議参加者が含まれるスケジュールテーブルから第1の会議参加者以外の第2の会議参加者を選択し、第2の会議参加者宛に会議関連情報を出力する情報処理装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術では、予約情報を活用して、現在時刻に対し直近の予約を特定することによる参加予定者への連絡は行われていないという問題があった。そのため、例えば、会議室などユーザが利用するリソースを予約した予約情報が複数ある場合、全ての予約情報の参加者宛に会議関連情報が送信されてしまう。あるいは、会議への参加が遅れそうなユーザは参加する予定の複数の予約情報から出席が遅れる旨を送信する予約情報を特定する作業を行う必要があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑み、現在時刻に対し直近の予約を特定することができる予約システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に鑑み、本発明は、予約されているリソースの利用を管理する1つ以上の情報処理装置と、前記リソースのユーザから前記リソースの利用開始の操作を受け付ける情報処理端末とを有する予約システムであって、前記1つ以上の情報処理装置は、端末装置から前記ユーザの識別情報を指定して前記リソースの予約情報を要求された場合、前記ユーザの識別情報を含み、現在時刻に対し直近の前記予約情報を端末装置に送信する第一の通信部と、前記端末装置から前記予約情報に対するメッセージの送信要求を受信した場合、前記メッセージを前記情報処理端末に送信する第二の通信部と、を有し、前記情報処理端末は、前記1つ以上の情報処理装置から送信された前記メッセージを表示する表示制御部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
現在時刻に対し直近の予約を特定することができる予約システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】予約システムの全体的な動作の概略を説明する図の一例である。
図2】参加が遅れる旨のメッセージを会議室端末が表示する処理を説明する図である。
図3】予約システムのシステム構成図の一例である。
図4】コンピュータシステムの一例のハードウェア構成図である。
図5】会議室端末、端末装置の一例のハードウェア構成図である。
図6】予約管理サーバ、チャットサーバ、会議管理サーバ、及び、登録端末の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
図7】端末装置及び会議室端末の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
図8】チャットサーバがチャットアプリと通信する流れを模式的に示す図である。
図9】ユーザが選択した予約について会議室端末がメッセージを表示する手順を示すシーケンス図の一例である。
図10】直近の予約が1つある場合にチャットアプリが表示するチャットページの一例である。
図11】直近の予約が2つある場合にチャットアプリが表示するチャットページの一例である。
図12】直近の予約がない場合にチャットアプリが表示するチャットページの一例である。
図13】現在、会議室が空き室の場合に、会議室端末が表示する待ち受け画面Iの一例を示す図である。
図14】現在、会議室が空き室だが、次の会議の開始時刻まで所定時間内の場合に(チェックイン待ち)、会議室端末が表示する待ち受け画面IIの一例を示す図である。
図15】現在、会議室が使用中の場合に、会議室端末が表示する待ち受け画面IIIの一例を示す図である。
図16】複数の会議室に共通の会議室端末が表示する予約状況画面の一例を示す図である。
図17】ユーザが選択した予約について他の参加者の端末装置がメッセージを表示する手順を示すシーケンス図の一例である。
図18】他の参加者の端末装置が表示するチャットページの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態の一例として、予約システム及び予約システムが行うメッセージ表示方法について図面を用いて説明する。
【0011】
<予約システムの全体的な動作>
始めに図1を用いて予約システム100の概略を説明する。図1は予約システム100の全体的な動作の概略を説明する図の一例である。図1では、各会議室に1つ以上の会議室端末90が配置されている場合を説明する。
【0012】
A.予約者は自分の端末装置60を操作して予約管理サーバ20と通信し、会議室を予約する。予約管理サーバ20は汎用のクラウドサービス(Office365、G Suite(いずれも登録商標)等)であるが、予約者が所属する企業などの組織が有する会議室が登録されている。
【0013】
B.会議管理サーバ30は会議室の予約状況に基づいて予約システム100の全体を制御するサーバである。会議管理サーバ30は適宜、予約管理サーバ20と通信して予約情報を取得するので、予約管理サーバ20と予約情報を同期している。
【0014】
C.予約システム100又は組織側の管理者は会議管理サーバ30に対し、ユーザの登録、及び、各種の設定を行うことができる。ユーザの登録とは、チャットサーバ10(slack、Line、Microsoft Teams(いずれも登録商標)等)を使った各種の通知の対象となるユーザを登録することをいう。また、通知は会議管理サーバ30としてメッセージを送信するチャットボットを介して行われるためチャットサーバが提供するチャットボットも登録される。各種の設定は、会議室端末90の登録(後述する初期設定)、リマインドのタイミングの設定などである。
【0015】
D.会議管理サーバ30は予約情報における会議の開始時刻の一定時間前になると、予約者に会議の開催をリマインドする。これにより、会議室の空予約を抑制する。また、会議管理サーバ30は必要に応じてユーザに招待コードを通知する。会議の予約者はリマインドを受信することで会議室にチェックインするための情報(会議識別情報)を端末装置60に保存する。チェックインとは会議室の利用の開始を会議管理サーバ30に通知し、許可を得ることである。
【0016】
E.各会議室6には会議室端末90が配置されており、定期的にこの会議室で行う会議の予約情報を会議室端末90がダウンロードしている。会議室端末90は当日や直近の会議の予定などを表示して会議の参加者に予定を確認させることができる。会議の開始時刻の少し前になると会議室の予約者は会議室6に赴いてチェックインする。例えば、会議識別情報を会議室端末90に入力する、又は、端末装置60を会議識別情報にかざす(会議識別情報を読み取らせる、通信させるなど)。
【0017】
F.会議室端末90はチェックイン要求を会議管理サーバ30に送信するので、会議識別情報で認証できれば、チェックインできた旨の応答を会議管理サーバ30から受信する。会議室端末90は(会議中)利用中である旨を表示する。会議の開始時刻に対し決まった時刻までにチェックインを知らせる利用開始通知を確認できない場合、会議管理サーバ30は会議室6の予約を自動キャンセル(会議室が開始時刻から所定時間経過しても利用開始されない場合に予約情報の取り消しを行うこと)して、予約情報に含まれるステータスとしてキャンセル済みを会議室端末90に送信する。この場合、会議室端末90は空室である旨を表示するので、任意のユーザが会議室6を利用できる。
【0018】
G.会議室端末90は、会議管理サーバ30からの要求により電子機器70を制御する。例えば、会議開始時刻に電源をONし、会議終了時刻に電源をOFFする。こうすることで、会議の参加者による電子機器70の操作時の利便性を向上できる。
【0019】
H.電子機器70が例えばテレビ会議の機能を有する場合、別の拠点4の電子機器(テレビ会議端末70x等)と通信して、他拠点と会議を開催できる。なお、アプリが動作するPC70yも電子機器70と通信できる。予約情報には予め他拠点を示す宛先情報(宛先の通信ID)が含まれており、電子機器70は自動でテレビ会議端末70x及びPC70yと通信できる。
【0020】
I.予約者が会議を終了する際、会議室端末90のボタンを押下してチェックアウトするので、会議室端末90は次の予約状況を表示する。これにより、任意のユーザが会議室の予約状況を把握できる。チェックアウトとは会議室の利用の終了を会議管理サーバ30に通知することである。
【0021】
<メッセージの表示>
しかしながら、前の会議の終了が遅れた、会議の予定が詰まっているなどの理由から、参加者が次の会議に遅れそうな状況で、会議の他の参加者全員に連絡するためには、遅れそうな会議を特定し、この会議の参加者を調べ、全員を宛先として設定した上でメッセージを送信する必要があり、手間がかかるという不都合があった。また、メッセージを受け取った参加者が、メッセージが届いていることに気づかない場合には、参加者にメッセージが伝わらない。
【0022】
そこで、本実施形態では現在時刻から直近の予約をチャットサーバ10が参加者の端末装置60に送信し、参加者が予約を選択(1つの場合は指定)することで会議管理サーバ30が会議室端末90にメッセージを表示することを可能にした。
【0023】
図2は、参加が遅れる旨のメッセージを会議室端末90が表示する処理を説明する図である。
【0024】
(1) 開始時刻に遅れそうな参加者は端末装置60を操作して、自分が含まれる予約情報をチャットサーバ10に要求する。チャットサーバ10は予約情報を会議管理サーバ30から取得して会議に遅れそうな参加者が含まれる予約情報のうち開始時刻が現在時刻から直近の予約情報を端末装置60に送信する。
【0025】
(2) 参加が遅れそうな予約を参加者が選択すると、端末装置60がメッセージ保存要求を会議管理サーバ30に送信する。メッセージの内容はチャットサーバ10又は会議管理サーバ30が保持している。このメッセージは参加者が会議に遅れる旨を含んでいる。
【0026】
(3) 会議管理サーバ30は予約情報にメッセージを格納しておき(又は対応づけておき)、会議室端末90からの要求に応じて予約情報を会議室端末90に送信する。
【0027】
(4) 会議室端末90は予約情報にメッセージが含まれている場合、予約情報と共にメッセージを表示する。図2では「Cさんから少し遅れます連絡が来ています」というメッセージ580が表示されている。
【0028】
したがって、本実施形態の予約システム100は、チャットサーバ10が参加者の予約を取得し、直近の予約かどうか判定した上でユーザに予約の選択肢を提示するため、ユーザは予約を選択するだけで、少し遅れる旨のメッセージを送信できる。また、参加者全員の目に触れる、会議室端末90にメッセージを表示するため参加者にメッセージが伝わりやすい。
【0029】
<用語について>
リソースとは資源をいう。会議室、及び、会議室で使用可能な備品、装置、人(受け付け)、仕組みなどがリソースとなりうる。リソースのうち移動しにくいものを設備という。本実施形態では説明の便宜上、リソースの一例として会議室という用語を使用する。
【0030】
予約者は会議室を予約した者であり、参加者は会議への参加者である。予約者は参加者に含まれる。総称して会議室を利用する者を単にユーザという。
【0031】
予約とは、リソースを使用することを予め約束することである。予約情報とは予約に関する情報である。予約することで定まる行事や行動を予定という。したがって、予約を予定と称してもよい。
【0032】
予約情報に対応づけられたメッセージとは、予約情報の一部など一体とみなせる保存形式で管理されるだけでなく、予約情報が定まればメッセージも定まる関係も含む。
【0033】
予約情報に対応づけて表示するとは、予約情報と何らかの関係がある態様でメッセージが表示されることをいう。
【0034】
メッセージとは、言語その他の記号によって伝達される情報である。伝言やことづてともいう。本実施形態では、主に言語を用いた例を説明する。言語に限らず、記号、スタンプ(アイコン)、数字、アルファベット、暗号などがメッセージでもよい。
【0035】
ボットとは、自動化されたタスクを実行するアプリケーション(プログラム)である。ユーザがテキストや音声を入力すると内容を解析してタスクに応じた情報を提示する。また、ユーザが入力したテキストや音声を受け付け、タスクを実行する。
【0036】
<システム構成例>
図3は、予約システム100のシステム構成図の一例である。予約システム100は、主に社外ネットワークN2と社内ネットワークN1に分けることができる。社内ネットワークN1はファイアウォール105の内側のネットワークをいい、社外ネットワークN2は不特定多数の通信が伝送されるインターネット等のネットワークである。
【0037】
社外ネットワークN2には、予約管理サーバ20、会議管理サーバ30、及び1つ以上のチャットサーバ10が接続されており、各サーバは必要に応じて通信することができる。社外ネットワークN2に会議の参加者が操作する端末装置60が必要に応じて接続されてよい。
【0038】
予約管理サーバ20は、一般的なサーバOSなどが搭載された1台以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。予約管理サーバ20が提供する設備の予約に関するシステムを予約管理システムという。予約管理サーバ20はカレンダーシステムを有しており、各種の予定を管理するWebアプリを提供する。具体的には、例えば以下のような機能を有している。
・予定の登録を受け付け、いつでもどこからでも予約者が確認できる
・予定の30分前など、設定した日時に電子メールで通知する
・一人が複数のカレンダー(仕事用、家庭用など)で予定を管理できる
・同じグループの人とカレンダーを共有する
予約管理サーバ20はユーザをアカウントで管理する。アカウントとはユーザがサービスを利用する権利のことである。多くのシステムではユーザはアカウントを使用してシステムにログインする。このため、アカウントはシステムがユーザを一意に特定する機能(識別情報の機能)を有している。本実施形態では、予め登録しておいたアカウント(ドメイン)の予約情報を予約管理サーバ20が会議管理サーバ30に送信する。あるいは、予約管理サーバ20のアカウントを指定して会議管理サーバ30が予約情報を要求することで、会議管理サーバ30が会議室6の予約情報を予約管理サーバ20から取得できる。なお、アカウントは例えば電子メール、ID、電話番号など、ユーザを一意に識別できる情報であればよい。
【0039】
本実施形態で予定として管理されるのは会議室6の予約であるが、予約管理サーバ20は会議室6に限られず各種の予定を管理できる。会議室6の他、各種の電子機器のレンタル、駐車場の予約など、レンタルオフィス、レンタルスタジオ、レンタルサイクル、レンタカー、ホテル等の宿泊施設、催し物会場・ロッカーなどの貸しスペースなど、各種の設備の予約に利用できる。
【0040】
なお、予約管理システムとしては、G Suite(登録商標)、Office365(登録商標)等が知られているが、本実施形態で説明する機能を有する予約管理システムであればよい。
【0041】
また、本実施形態では、社内ネットワークN1の会議室6に関する情報が予約管理サーバ20に予め登録されている。すなわち、予約システム100を利用する企業の社内ネットワークにある各会議室6の会議室名、会議室ID、予約可能時間、各会議室6の定員、及び、予約単位等に応じて予約管理サーバ20のWebアプリがカスタマイズされている。したがって、予約システム100を利用する企業の会議室6と予約情報が結びつけられる。
【0042】
チャットサーバ10は、一般的なサーバOSなどが搭載された1台以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現できる。チャットサーバ10が提供する複数のユーザにおけるテキスト、音声、映像などの情報のリアルタイムな共有システムをチャットシステムという。チャットサーバ10は端末装置60に会議室6の予約に関する情報を通知する。本実施形態では運営主体が異なる複数のチャットサーバ10が含まれてよい。
【0043】
共有される情報には画像や音声等もありテキストに限られないが、本実施形態では説明の便宜上、通知には主にテキストが用いられるとして説明している。例えば、チャットシステムは、グループ間の音声通話機能を提供してよい。音声通話は1対1でも1対N(≧2)でもよい。したがって、本実施形態でチャットシステムが会議室6の予約に関する情報を通知する際は、テキストの表示の他、音声メッセージの出力でもよい。なお、チャットシステムとしてはLINE(登録商標。以下、省略する。)、slack、Microsoft Teams(登録商標。以下、省略する。)等が知られているが、チャットボット(事前に決められている処理を実行するプログラム)から1又は複数のユーザに対して通知が可能なチャットシステムであればよい。
【0044】
チャットサーバ10も同様にアカウントでユーザを管理するが、原則的に会議管理サーバ30はチャットサーバ10のアカウントを意識する必要はない。しかし、会議管理サーバ30はチャットサーバ10の任意のアカウントを指定して通知することができる。
【0045】
会議管理サーバ30は、一般的なサーバOSなどが搭載された1台以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現できる(第二の情報処理装置の一例)。会議管理サーバ30は社外ネットワークN2に関する処理として、予約管理サーバ20から会議室6の予約情報を取得し、予約情報に設定されている参加予定者を取得し、設定されているタイミングで参加予定者と対応付けられたチャットサーバ10のグループ(又は予約者など個別の者)に通知を送信する。また、社内ネットワークN1に関する処理として、会議室6へのチェックイン及びチェックアウトを管理したり、予約管理サーバ20から取得した会議室6の予約情報に基づいて電子機器70の電源等を制御したりする。
【0046】
社内ネットワークN1には会議室6、参加予定者の作業場所101、及び、管理者の作業場所102などがあり、参加予定者は各地から社内ネットワークN1を介して社外ネットワークN2にアクセスできる。社内ネットワークN1は例えばLAN(Local Area Network)である。会議室6、参加予定者の作業場所101、及び、管理者の作業場所102は同じ企業内のLANであるとは限らない。
【0047】
会議室6には会議室端末90、及び電子機器70が配置されている。会議室端末90と電子機器70は小規模なLAN又は専用線で通信することができる。電子機器は会議室端末90を経由することなく社内ネットワークN1及び社外ネットワークN2に接続できる。会議室端末90と電子機器70は無線又は有線のいずれで通信してもよい。なお、社内ネットワークN1はファイアウォール105の内側にあるため、社外ネットワークN2から社内ネットワークN1への直接の通信は困難になっている。
【0048】
会議室端末90は、会議室6を利用する予約者等の会議の参加者が操作する情報処理装置である(情報処理端末の一例)。会議室の利用を受け付ける受付端末となる。会議室端末90は会議室6の机の上に配置されていたり、会議室6の入り口に配置されたりしている。1つの会議室6に会議室端末90が複数、配置されていてもよい。会議室端末90は、一般的なOSなどが搭載された1台以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現できる。
【0049】
会議室端末90は会議管理サーバ30に会議室IDを送信し、当日の会議室6の予約情報などを表示する。また、電子機器70の電源ON、OFF等の制御情報を会議管理サーバ30から取得する。これにより、会議室端末90は電子機器70の電源をON及びOFFする。
【0050】
また、会議室端末90はチェックイン、チェックアウトなどのための待ち受け画面を表示し、チェックイン又はチェックアウトを会議管理サーバ30に知らせるために会議管理サーバ30と通信する。チェックインの際、会議室端末90は予約者から入力された会議識別情報と予め保持する会議室IDを会議管理サーバ30に送信するので、会議管理サーバ30は会議識別情報と会議室IDにより、会議室6を予約した予約者が予約した会議室6を利用することを確認できる。
【0051】
電子機器70は会議室6で使用され得る各種のオフィス機器である。例えば、電子黒板、複合機、プロジェクタ、デジタルサイネージ、デジタルカメラ等である。電子黒板とは、タッチパネル付大型ディスプレイを有しユーザが指示した盤面の座標を検出し座標を接続してストロークを表示する。この他、接続されたPCの映像を表示したり、他拠点の電子黒板と通信してストロークを同期したりすることができる。なお、電子黒板は、電子情報ボード、電子ホワイトボードと呼ばれる場合もある。
【0052】
複合機は、コピー機、スキャナ、プリンタ、ファクス送受信などの機能を有し、会議中の資料の印刷や資料のコピー、資料の電子化、資料の送信などに利用される。プロジェクタは画像を投影する装置である。例えば、端末装置60がディスプレイに表示する映像をスクリーン等に投影することで参加者の間で共有することを可能にする。デジタルサイネージは大型のディスプレイであり任意の静止画又は動画を表示するために使用される。デジタルカメラは紙の資料や電子黒板に表示された資料を各参加者が撮像して保存するために使用される。
【0053】
参加予定者の作業場所101には社内ネットワークN1に接続することができる端末装置60が配置されている。端末装置60は有線で通信しても無線で通信してもよい。端末装置60は参加予定者(予約者を含む)が会議室を予約する際に使用される情報処理装置であるが、会議室に持ち込むことも想定されている。参加予定者が携帯する情報処理装置である。
【0054】
端末装置60は、一般的なOSなどが搭載された1台以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現できる。端末装置60は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、ウェアラブルPC(サングラス型、腕時計型など)などである。ただし、通信機能を有しブラウザソフトウェア、又は、チャットサーバ10若しくは予約管理サーバ20に専用のアプリケーションソフトウェアが動作すればよい。例えば、カーナビ、ゲーム機、テレビ受像器なども端末装置60となりうる。
【0055】
端末装置60ではチャットサーバ10に専用のアプリケーションソフトウェア(以下、チャットアプリという)が動作し、更に、予約システム100に専用のアプリケーションソフトウェア(以下、会議アプリという)が動作する。ただし、これらはブラウザソフトウェアで代用されてよい。
【0056】
管理者の作業場所102には社内ネットワークN1に接続することができる登録端末50が配置されている。登録端末50は有線で通信しても無線で通信してもよい。登録端末50は管理者が会議室端末90に初期設定するための表示端末である。
【0057】
登録端末50も端末装置60と同様の情報処理装置でよい。ただし、主に会議管理サーバ30に管理者が設定するために使用されるので、チャットアプリや会議アプリはなくてよい。登録端末50は主にブラウザソフトウェアで会議管理サーバ30と通信し、Webページを表示する。
【0058】
<ハードウェア構成>
<<会議管理サーバ、予約管理サーバ、チャットサーバ、登録端末のハードウェア構成>>
会議管理サーバ30、予約管理サーバ20、チャットサーバ10、及び、登録端末50は、例えば図4に示すハードウェア構成のコンピュータシステムにより実現される。図4は本実施形態に係るコンピュータシステム300の一例のハードウェア構成図である。
【0059】
図4に示されているように、コンピュータシステム300は、コンピュータによって構築されており、CPU201、ROM202、RAM203、HD204、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ205、ディスプレイ206、外部機器接続I/F208(Interface)、ネットワークI/F209、バスライン210、キーボード211、ポインティングデバイス212、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ214、メディアI/F216を備えている。
【0060】
これらのうち、CPU201は、コンピュータシステム300全体の動作を制御する。ROM202は、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HD204は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ205は、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ206は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F208は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F209は、通信ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン210は、図4に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0061】
また、キーボード211は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス212は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ214は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F216は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0062】
<<会議室端末、端末装置>>
図5は会議室端末90、端末装置60の一例のハードウェア構成図である。なお、図5の会議室端末90又は端末装置60はタブレット装置又はスマートフォンが想定されている。
【0063】
会議室端末90又は端末装置60は、CPU701、ROM702、RAM703、EEPROM704、CMOSセンサ705、撮像素子I/F706、加速度・方位センサ707、メディアI/F709、GPS受信部711を備えている。
【0064】
これらのうち、CPU701は、会議室端末90又は端末装置60は全体の動作を制御する。ROM702は、CPU701やIPL等のCPU701の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM703は、CPU701のワークエリアとして使用される。EEPROM704は、CPU701の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ705は、CPU701の制御にしたがって被写体(主に自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像手段であってもよい。撮像素子I/F706は、CMOSセンサ705の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ707は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F709は、フラッシュメモリ等の記録メディア708に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部711は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
【0065】
また、会議室端末90又は端末装置60は、遠距離通信回路712、CMOSセンサ713、撮像素子I/F714、マイク715、スピーカ716、音入出力I/F717、ディスプレイ718、外部機器接続I/F(Interface)719、近距離通信回路720、近距離通信回路720のアンテナ720a、及びタッチパネル721を備えている。
【0066】
これらのうち、遠距離通信回路712は、通信ネットワークを介して、他の機器と通信する回路である。CMOSセンサ713は、CPU701の制御にしたがって被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F714は、CMOSセンサ713の駆動を制御する回路である。マイク715は、音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ716は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F717は、CPU701の制御にしたがってマイク715及びスピーカ716との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ718は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。外部機器接続I/F719は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路720は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。タッチパネル721は、利用者がディスプレイ718を押下することで、会議室端末90を操作する入力手段の一種である。
【0067】
また、会議室端末90又は端末装置60は、バスライン710を備えている。バスライン710は、図5に示されているCPU701等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0068】
<機能について>
図6は、予約管理サーバ20、チャットサーバ10、会議管理サーバ30、及び、登録端末50の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
【0069】
<<予約管理サーバ>>
予約管理サーバ20は、通信部21、予約情報管理部22、及び、認証部23を有する。予約管理サーバ20が有するこれら各機能部は、図4に示された各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203に展開されたプログラムに従ったCPU201からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。
【0070】
通信部21は、会議管理サーバ30及び端末装置60と各種の情報を送受信する。予約の受け付けにおいて、通信部21は端末装置60から予約を受け付ける場合と、チャットボットから予約を受け付ける場合がある。端末装置60から予約を受け付ける場合、通信部21は予約設定画面の画面情報を端末装置60に送信し、端末装置60から認証要求や予約の設定を受信する。また、予約情報を会議管理サーバ30に送信する。
【0071】
予約情報管理部22は、ユーザが登録した予約情報を管理する。予約情報管理部22は会議管理サーバ30から要求された会議室6の予約情報を予約情報DB291から読み出して、通信部21を介して会議管理サーバ30に送信する。あるいは、予約情報が登録(又は変更)されると要求がなくても予約情報を会議管理サーバ30に送信する。予約管理サーバ20に予約者が会議室6を予約する方法としては一般的なWebアプリが使用されるものとする。
【0072】
認証部23は認証情報DB292に記憶されている認証情報(例えば、ユーザIDとパスワード)に基づいてユーザを認証する。ICカードや生体認証情報で認証してもよい。
【0073】
予約管理サーバ20は記憶部29を有している。記憶部29は図4のRAM203及びHD204等により実現される。記憶部29には予約情報DB291(Data Base)、及び、認証情報DB292が記憶されている。
【0074】
【表1】

表1は予約情報DB291に記憶されている予約情報の一例を示す。予約情報は会議室6の予約状況を管理するための情報である。予約情報には、予約IDに対応付けて予約者アカウント、会議名、会議室ID、開始時刻、終了時刻、及び、参加予定者アカウントの各項目が登録されている。予約IDは予約情報の1レコードを識別する識別情報である。IDはIdentificationの略であり識別子や識別情報という意味である。IDは複数の対象から、ある特定の対象を一意的に区別するために用いられる名称、符号、文字列、数値又はこれらのうち1つ以上の組み合わせをいう。予約ID以外のIDについても同様である。予約者アカウントは会議室6を予約した参加予定者のアカウントである。会議名は参加予定者が予め付与されている会議の名称である。会議室IDは社内ネットワークにある会議室6を識別する識別情報である。開始時刻は会議室6が予約された時間帯の始期(会議が開始される時刻)であり、終了時刻は会議室6が予約された時間帯の終期(会議が終わる時刻)である。参加予定者アカウントは会議に参加する予定の参加予定者のアカウントである。なお、表1のアカウントはいずれも予約管理サーバ20が発行したアカウントである。参加予定者のアカウントと参加予定者アカウントはいずれもユーザ(会議への参加者)を識別するユーザIDとなる。
【0075】
【表2】

表2は認証情報DB292に記憶されている認証情報の一例を示す。認証情報はユーザ(予約者や参加者)が予約管理サーバ20にログインするための情報である。ログイン情報は、ユーザID、及び、パスワードの各項目を有する。認証が成功するとユーザIDが正しいものであると見なされるが、このユーザIDは予約者又は参加者のアカウントと同じものなので、会議管理サーバ30はユーザIDによりこのユーザが予約者である予約情報又は参加者である予約情報を特定できる。
【0076】
<<チャットサーバ>>
チャットサーバ10は、通信部11、テキスト処理部12、認証部13、特定部14、及び、予約要求部15を有する。チャットサーバ10が有するこれら各機能部は、図4に示された各構成カテゴリのいずれかが、HD204からRAM203に展開されたプログラムに従ったCPU201からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。
【0077】
通信部11は、端末装置60、予約管理サーバ20及び会議管理サーバ30と各種の情報を送受信する(第一の通信部の一例)。端末装置60から予約イベントの登録に必要な情報を受信する。この予約イベントの登録に必要な情報を予約管理サーバ20に送信する。また、会議管理サーバ30から会議室の予約に関する情報、チャットボットを識別する情報(後述するトークンなど)、及び、通知先のグループを特定する情報を受信する。このチャットボットを識別する情報は、会議管理サーバ30のチャットボットを作成した際に予めチャットサーバ10からチャットボットの識別情報として通知されている。更に、予約者などの個人のアカウントが指定される場合もある。また、通信部11は参加予定者が会議室の予約に関する情報を既読した旨、又は、表示された会議室の予約に関する情報に対する参加予定者の応答を会議管理サーバ30に送信する。
【0078】
テキスト処理部12は、会議管理サーバ30から通知されたチャットボットを識別する情報及び通知先のグループを特定する情報に基づき、チャットボットが発言する情報として、グループに属する参加予定者に会議室6の予約に関する情報を送信する。したがって、通知は参加予定者の数だけ行われる場合と、予約者又は通知先ユーザのみに行われる場合がある。また、特定の通知先にのみ会議室6の予約に関する情報を送信する。
【0079】
テキスト処理部12はいわゆるプッシュ通知を行うことができる。仕組みとしては、例えば以下のようなものがある。チャットアプリ60aはプッシュ通知用のID(トークン)を、OS(Operating System)のメーカが運営するサーバから受け取る。このサーバではトークンとデバイス(端末装置60)を紐付けておく。チャットアプリ60aはトークンとチャットアプリ60aのアカウントをチャットサーバ10に登録しておく。チャットサーバ10がプッシュ通知を行う場合、チャットアプリ60aのアカウントを特定するので紐付いたトークンを特定できる。チャットシステムはトークンを指定して通知内容をOSのメーカが運営するサーバに送信する。このサーバはトークンに紐付いたデバイス(端末装置60)に対しプッシュ通知する。
【0080】
認証部13は認証情報DB192に記憶されている認証情報(例えば、ユーザIDとパスワード)に基づいてユーザを認証する。ICカードや生体認証情報で認証してもよい。
【0081】
予約要求部15は、端末装置60からの要求に応じて、ユーザのアカウントを指定して予約情報を会議管理サーバ30に要求する。予約要求部15はユーザのアカウントを含む予約情報を会議管理サーバ30から取得できる。
【0082】
特定部14は、現在時刻から直近の予約情報を特定する。直近とは、予約情報の開始時刻と現在時刻との差が閾値以内(例えば、予めシステムの管理者・運営者等によって定められている所定時間内)の予約情報のうち、開始時刻が現在時刻に最も近い予約情報である。特定される予約情報はチェックイン済みであってもよいし、開始時刻を徒過していてもよい。
【0083】
また、チャットサーバ10は記憶部19を有している。記憶部19は図4のRAM203及びHD204等により実現される。記憶部19にはグループ情報DB191、認証情報DB192、及び、メッセージ記憶部193が記憶されている。
【0084】
【表3】

表3はグループ情報DB191に記憶されているグループ情報の一例を示す。グループ情報は同じグループに属するメンバのアカウントが登録された情報である。グループ情報には、ワークスペースとチャンネルに対応付けて、メンバアカウント1~n(表3ではn=4)、及び、ボットアカウントが登録されている。
【0085】
ワークスペースは企業や部署などの組織を識別するための識別情報である。本実施形態では複数のメンバがワークスペース(例えばA社)に所属している。ワークスペースは例えばURLであるが、一意性があればよい。更にワークスペースはチャットの目的等に応じた複数のチャンネルを有する。チャンネルは例えば、製品A用のグループ、製品B用のグループ等、共通する情報が交換されるメンバの集まりである。チャンネルにはワークスペースに所属するメンバのうちいずれかのメンバが所属している。つまり、通知先はワークスペースとチャンネルによって特定される。ただし、通知先の特定方法はチャットシステムによって異なるため、グループを一意に特定できる識別情報が存在すれば、その情報のみでも良いし、3つ以上の情報によって特定されてもよい。
【0086】
チャンネルは一意性が保証されている。メンバアカウント1~nはチャンネルのメンバのアカウントであり、このアカウントはチャットサーバ10により発行されたものである。本実施形態では、会議室6の予約に関する情報を通知するためのメンバとしてチャットボットが登録される。チャットボットはいわば会議管理サーバ30の代理人又は架空のメンバということができる。チャットボットの発言(テキスト)がメンバアカウント1~nの端末装置60に送信される。
【0087】
ワークスペースとチャンネルは、会議管理サーバ30によって管理され、参加者が属するグループを識別するための情報になる。
【0088】
【表4】

表4は認証情報DB192に記憶されている認証情報の一例を示す。認証情報はユーザ(予約者や参加者)がチャットサーバ10にログインするための情報である。ログイン情報は、ユーザID、及び、パスワードの各項目を有する。認証が成功するとユーザIDが正しいものであると見なされる。このユーザIDはチャットサーバ10に固有の情報である場合と、会議管理サーバ30のユーザIDと共通の場合がある。表4は前者の例である。
【0089】
【表5】

表5はメッセージ記憶部193に記憶されているメッセージの一例を示す。メッセージ記憶部193には状況ごとに対応するメッセージが登録されている。チャットサーバ10は状況に応じたメッセージをメッセージ記憶部193から取得する。
【0090】
<<会議管理サーバ>>
会議管理サーバ30は、通信部31、情報対応付部32、予約情報取得部33、通知判断部34、制御情報生成部35、制御情報応答部36、会議情報通知部37、利用管理部38、認証キー検証部41、管理制御部42、及び、予約情報送信部44、を有する。会議管理サーバ30が有するこれら各機能部は、図4に示された各構成カテゴリのいずれかが、HD204からRAM203に展開されたプログラムに従ったCPU201からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
【0091】
通信部31は、予約管理サーバ20、チャットサーバ10、登録端末50、及び、端末装置60と各種の情報を送受信する(第二の通信部の一例)。通信部31は送信部31aと受信部31bを有している。受信部31bは予約管理サーバ20から予約情報を受信し、会議室端末90から予約情報の要求を受信する。また、受信部31bは会議室端末90からチェックイン要求・チェックアウト要求を受信する。また、受信部31bは管理者が操作する登録端末50からチャットシステムのグループとアカウントの対応付けを受け付ける。送信部31aはチャットサーバ10に会議室の予約に関する情報を送信し、会議室端末90に予約情報を送信する。
【0092】
情報対応付部32は、主に事前の登録作業に関する処理を行う。すなわち、管理者が操作する登録端末50等からドメインの登録を受けつけ顧客ドメインDB495に登録し、登録端末50等から送信されたチャットシステムのワークスペース及びチャンネルと予約管理サーバ20のアカウントを対応付けて対応付情報DB491に登録する。
【0093】
予約情報取得部33は、予約システム100を利用する顧客のドメインを指定して(又はアカウントを指定してもよい)予約管理サーバ20から予約情報を取得して会議管理情報として会議管理情報DB493(予約情報記憶部の一例)に登録する。あるいは変更があった予約情報を受信する。したがって、予約管理サーバ20の予約情報の少なくとも一部の予約情報が会議管理情報DB493に記憶される。予約情報取得部33は、予約管理サーバ20が保持する予約情報のうち現在から所定期間未来の予約情報を取得する。所定期間はどのくらい先の会議まで会議室6の予約に関する情報を通知するかによって定まる。
【0094】
また、予約情報取得部33は、チャットサーバ10から予約IDとメッセージを受信すると、該メッセージを会議管理情報DB493の予約IDに対応づけて保存する。
【0095】
通知判断部34は、会議管理情報の中に通知する条件を満たす開始時刻の予約があるか否かを判断する。例えば、通知設定DB496を参照し、予約の開始時刻から逆算して設定された日時になると通知すると判断する。なお、例えばリマインダー用のチャットボット、予約受付用のチャットボット等、役割ごとにチャットボットが分けられている場合、処理に応じてボットを特定する。
【0096】
会議情報通知部37は、通知判断部34が通知すると判断すると、チャットボットを識別する情報(例えばslackではトークン)及び通知先のグループを特定する情報を指定して会議室6の予約に関する情報を通知することをチャットサーバ10に要求する。予約情報に登録された会議の参加者が通知先のグループになる場合もある。また、チャットボットは予約の受付やリマインドを行う予約システム用のチャットボットでよい。
【0097】
なお、通知は何回に分けて行われるが、そのうちの少なくとも1回の通知に会議識別情報を含める。会議識別情報は、予約された会議室6を予約した時間帯に参加者が利用する権利を有することを会議管理サーバ30が確認するための情報である。会議情報通知部37は、少なくとも最終的な通知の前に会議識別情報を生成する。なお、会議識別情報は会議識別情報DB494に登録される。
【0098】
また、会議情報通知部37は、チャットサーバ10からユーザID(予約者アカウント又は参加予定者アカウント)を指定して予約情報を要求されると、ユーザIDを含む予約情報をチャットサーバ10に送信する。
【0099】
制御情報生成部35は、会議管理情報を参照して電子機器70の制御情報を生成し、制御情報を制御情報DB497に登録する。例えば、会議の開始時刻の数分前になると電子機器70の電源をONする制御情報を生成し、チェックアウトを検出すると電子機器70の電源をOFFする制御情報を生成する。制御情報は制御情報DB497に記憶される。
【0100】
制御情報応答部36は、会議室6の会議室端末90又は端末装置60から制御情報があるかどうかの問い合わせを受け付け、制御情報DB497を参照し、会議室6に対応する制御情報を会議室端末90又は端末装置60に送信する。
【0101】
利用管理部38は、会議室へのチェックイン(利用開始)・チェックアウト(利用終了)を管理する。また、主にチェックイン・チェックアウトに伴う会議のステータスを会議管理情報DB493に登録する。チェックインは、予約IDで特定される会議の開始時刻の5~10分前になると認められる。これにより、ステータスが「チェックイン待ち」になる。チェックイン待ちになると、会議室端末90が送信する会議室IDと会議識別情報(招待コード)の組が会議識別情報DB494に登録されている場合にチェックインを許可する。なお、利用管理部38は、決まった時刻までにチェックインを許可しないと予約をキャンセルする。
【0102】
認証キー検証部41は会議室端末90から送信される認証キーが、会議室設定情報DB498に登録されているものと一致するかどうかにより、会議室端末90を認証する。したがって、正しい認証キーを有する会議室端末90しか予約情報を取得できない。
【0103】
管理制御部42は会議室ごとに、会議室設定情報DB498に登録されている管理開始フラグがTrueか否かを確認する。管理開始フラグは会議室の管理を開始してよいか否かを示すフラグである。
【0104】
予約情報送信部44は、会議室端末90からの要求に対し、会議管理情報DB493に記憶されている予約情報(会議管理情報)を送信する。ただし、認証キーによる認証が成功し、管理開始フラグがTrueに設定されている必要がある。予約情報送信部44はJSON形式、XML形式、CVS(Comma-Separated Values)形式などで送信すればよい。予約情報は繰り返し送信されるので容量が少ない形式が有利である。メッセージが含まれる場合は予約情報の一部として送信する。ただし、予約情報に添付する形式で送信されてもよい。
【0105】
また、会議管理サーバ30は記憶部49を有している。記憶部49は図4のRAM203及びHD204等により実現される。記憶部49には、対応付情報DB491、会議管理情報DB493、会議識別情報DB494、顧客ドメインDB495、通知設定DB496、制御情報DB497、及び、会議室設定情報DB498が記憶されている。
【0106】
【表6】

表6は対応付情報DB491に記憶されている対応付情報の一例を示す。対応付情報は予約管理システムのアカウントとチャットシステムのグループを対応付ける情報である。対応付情報は、ワークスペース、チャンネル及びメンバアカウント1~n(表ではn=4)の各項目を有する。ワークスペースとチャンネルは上記のとおりである。メンバアカウント1~nには予約管理サーバ20が発行した各参加者のアカウントが登録される。また、表6に示すようにチャットシステムのアカウントが登録されてよい。グループに対して通知を行うためには予約管理サーバ20に対して会議を予約したユーザの予約管理サーバ20のアカウントと通知先のグループ及びチャンネルを特定するための情報(本実施形態ではワークスペースとチャンネル名)があればよく、必ずしもグループに所属するすべてのメンバのアカウントが登録されている必要はない。ただし、個人ユーザ宛に通知する場合、それぞれのチャットシステムのアカウント情報が必要なため、表6のように登録されていてもよい。
【0107】
また、表6はチャットサーバ10と予約管理サーバ20とでユーザIDなどのアカウントが異なる場合を示している。チャットサーバ10と予約管理サーバ20の運営元が同じなどの理由でアカウントが同じ場合、表6がなくてもよい場合がある。
【0108】
【表7】

表7は会議管理サーバ30の会議管理情報DB493が記憶する会議管理情報の一例を示す。会議管理情報DB493には予約情報が記憶されるので、表7では表1の予約情報DB291との相違を説明する。表7の会議管理情報はステータスの項目を有する。ステータスは、予約の状況を意味する。例えば、会議室6の予約に関する情報の通知済み、利用確定、チェックイン待ち、チェックイン済み、チェックアウト済み、又は、キャンセル(取り消し)等の状況が登録される。メッセージの項目には、チャットサーバ10から送信されたメッセージが保存される。メッセージは予約情報と共に会議室端末90に送信される。
【0109】
【表8】

表8は会議識別情報DB494に記憶されている会議識別情報管理情報の一例を示す。会議識別情報管理情報は会議室6の予約ごとに会議識別情報を管理する情報である。会議識別情報管理情報は、予約ID、会議室ID、及び、会議識別情報の各項目を有する。これらについてはステータスを除き予約情報と同じであり(予約管理サーバ20から受信した予約情報)、既出であるため説明は省略する。なお、予約IDが登録されているのは、同じ会議室6の予約を識別するためである。
【0110】
【表9】

表9は顧客ドメインDB495に記憶されている顧客ドメイン情報の一例を示す。顧客ドメイン情報は顧客のドメインと顧客の管理者のアカウントを管理する情報である。顧客ドメイン情報には顧客のドメイン名と顧客の管理者アカウントが対応付けて登録されている。表9の顧客のドメインは予約管理サーバ20が発行したアカウント(メールアドレス)のドメインである。また、管理者アカウントは、顧客の管理者(代表する)のアカウントである。なお、表9のアカウントは予約管理サーバ20が発行したものである。
【0111】
【表10】

表10は通知設定DB496に記憶されている通知設定情報の一例を示す。通知設定情報は顧客ごとに通知に関する設定を保持する。通知設定情報には、顧客ドメイン名と通知設定が対応付けて登録されている。通知設定には、会議の開始時刻のどのくらい前に、会議室6の予約に関する情報を通知するかのタイミングが設定されている。あるいは決まった日時が設定されていてもよい。また、タイミングは1つである必要はなく、1つの顧客に複数回の通知設定が登録されていてもよい。
【0112】
【表11】

表11は制御情報DB497に記憶されている制御情報の一例を示す。制御情報は会議室6の電子機器70を制御するための情報である。制御情報は、会議室ID、及び、制御内容の各項目を有する。制御内容は、電子機器70の具体的な制御方法である。会議管理サーバ30は電子機器70ごとに詳細な制御内容を設定できる。また、制御する時刻が登録されないのは、社外ネットワークの会議管理サーバ30から会議室端末90又は端末装置60に送信することが困難であり、会議室端末90又は端末装置60が会議管理サーバ30にアクセスし、この時、制御情報が生成されていれば制御内容を送信するからである。
【0113】
【表12】

表12は、会議室設定情報DB498に記憶されている会議室設定情報の一例を示す。会議室設定情報は会議室ごとの設定に関する情報である。会議室設定情報は、顧客IDに対応付けて、会議室名称、会議室ID、会議室端末の状態、認証キー、及び、管理開始フラグの各項目を有する。
・会議室名称は会議の参加者が認識している会議室の一般的な名称であり、例えば会議室の入り口に提示されているものをいう。
・会議室IDは上記のように会議室を一意に識別する識別情報である。簡易的には、会議室IDは予約管理サーバ20と共通とすることができる。また、変換テーブルを設けることで、予約管理サーバ20と別に管理者が設定することもできる。
・会議室端末の状態は会議室端末90の初期設定が終了したか、通信が可能か等を示す。初期設定とは、会議室端末90が少なくとも最小限の機能を発揮できるように、人が例えば通信に関する設定などを行うことをいう。
接続中:一定期間内に通信が確認できている状態(通信によりセットアップ前又は接続断から接続中に遷移する)
セットアップ前:初期設定の前
接続断:一定期間以上、通信がない状態(接続中から接続断に遷移する)
・認証キーは会議管理サーバ30が会議室端末90又は端末装置60を認証するための認証情報となる。初期設定により認証キーが会議室端末90に設定される。認証キーは総当たり方式で特定できない程度に長い桁数の数字、アルファベット、記号などの組み合わせである。認証キーは会議管理サーバ30が決定しても管理者が決定してもよい。
・管理開始フラグは、会議室端末90の初期設定が終わった後に、会議室の管理を会議管理サーバ30が開始するか否かを示すフラグ(True:開始する False:開始しない)である。管理開始フラグは管理者が設定する。会議室端末90が設置されない会議室では管理者が適宜、Trueに設定すればよい。
【0114】
管理開始フラグがTrueに設定されると、会議管理サーバ30は会議室の管理の準備が整う。会議管理サーバ30は管理開始フラグがTrueであり、会議室端末90又は端末装置60から予約情報の要求を受信すると、会議室の管理を開始する。これにより、会議室端末90又は端末装置60から要求がある場合に予約情報の送信を開始する。
【0115】
会議室端末90が会議管理サーバ30から予約情報を取得すると、会議室端末90は会議管理サーバ30との連携を開始する。したがって、連携開始と管理開始は予約情報の要求と予約情報の送信という関連した処理を契機にする。
【0116】
連携開始又は管理開始により以下の処理が行われる。
・予約情報の表示(チェックイン、チェックアウト、延長、今すぐ利用)
・チェックイン、チェックアウトに連動する電子機器の制御
・予約の自動キャンセル
なお、「延長」は会議室の予約の終了時刻を越えて参加者が予約を延長することをいい、「今すぐ利用」は空室の会議室を任意のユーザが予約なしに利用することをいう。
【0117】
管理開始フラグがあることで、初期設定が完了してから会議室端末90の配置までのタイムラグで生じる自動キャンセルなどの不都合を抑制できる。
【0118】
会議室名称、会議室IDは予め決まっているか、管理者が設定できる。予約管理サーバ20から送信されたものを使用してよい。会議室端末の状態の初期状態(提供者の設定直後)はセットアップ前であるが、通信の状況によって自動的に遷移する。認証キーは初期設定時に例えば会議管理サーバ30が採番して設定する。管理開始フラグは管理者要の設定画面などから管理者が設定する。
【0119】
<<登録端末>>
登録端末50は、通信部51、操作受付部52、及び、表示制御部53を有する。登録端末50が有するこれら各機能部は、図4に示された各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203に展開されたプログラムに従ったCPU201からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラム(例えばブラウザ)は、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
【0120】
登録端末50は、会議管理サーバ30が提供するWebページを介して管理者が会議室に関する各種の設定を行うための端末である。この設定の1つに会議室設定情報DB498に登録されている情報を画像コードとして取得し、管理者が会議室端末90を初期設定する設定がある。なお、初期設定には端末装置60が使用されてもよい。
【0121】
通信部51は、会議管理サーバ30及び予約管理サーバ20と各種の情報を送受信する。操作受付部52は、登録端末50に対する参加者の各種の操作を受け付ける。表示制御部53は各種の画面の画面情報を解釈してディスプレイ206に表示する。操作受付部52と表示制御部53は例えばブラウザの機能を有し、Webアプリを実行できる。
【0122】
<<端末装置>>
図7は、端末装置60及び会議室端末90の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。電子機器70の機能については必要に応じて説明する。
【0123】
端末装置60は、通信部61a、操作受付部61b、表示制御部61c、チャットアプリ60a、及び、会議アプリ60bを有している。また、チャットアプリ60aは、チャット通信部62、表示部63、アプリ通信部64、認証要求部71、及び、操作受付部72を有する。会議アプリ60bは、サーバ通信部65、表示制御部66、アプリ通信部67、端末通信部68、及び、操作受付部69、を有する。端末装置60が有するこれら各機能部は、図5に示された各構成カテゴリのいずれかが、EEPROM704からRAM703に展開されたプログラムに従ったCPU701からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。端末装置60ではチャットアプリ60aと会議アプリ60bが動作しているので、プログラムにはチャットアプリ60aと会議アプリ60bが含まれる。
【0124】
通信部61aは、会議管理サーバ30及び予約管理サーバ20と各種の情報を送受信する。操作受付部61bは、端末装置60に対する参加者の各種の操作を受け付ける。表示制御部61cは各種の画面の画面情報を解釈してディスプレイ718に表示する。操作受付部61bと表示制御部61cは例えばブラウザの機能を有し、Webアプリを実行できる。
【0125】
チャットアプリ60aのチャット通信部62は、チャットサーバ10と各種の情報の送受信を行う(第三の通信部の一例)。本実施形態ではチャットサーバ10から会議室6の予約に関する情報を受信し、既読であること、会議室6が利用される又はキャンセルされるか、等をチャットサーバ10に通知する。また、チャット通信部62は、直近の予約情報をチャットサーバ10から受信し、参加者の操作に応じてメッセージの保存(会議管理サーバ30への送信)をチャットサーバ10に送信する。
【0126】
チャットアプリ60aの表示部63は、チャットサーバ10から送信された会議室6の予約に関する情報、直近の予約情報等を表示する。例えば、発言元はチャットボットでありチャットボットが入力したかのようにテキスト、スタンプ、画像、動画等を表示する。
【0127】
チャットアプリ60aのアプリ通信部64は、会議アプリ60bを呼び出すと共に会議識別情報を会議アプリ60bに送信する。チャットサーバ10は、会議室6の予約に関する情報を通知する際、会議アプリ60bを識別する情報を端末装置60に送信しているので、チャットアプリ60aはOSに対し会議アプリ60bを指定し会議識別情報の通知を依頼する。OSは会議アプリ60bを起動することができる。
【0128】
認証要求部71は、ユーザにより入力されたユーザIDやパスワードを指定して、チャット通信部62を介して、チャットサーバ10に認証を要求する。認証が成功すると、記憶部79にはユーザID791が記憶される。操作受付部72は、チャットアプリ60aに対する各種の操作を受け付ける。
【0129】
また、チャットアプリ60aは、ROM202、RAM203又はHD204等により実現される記憶部79を有している。記憶部79にはユーザID791が記憶されている。このユーザIDは認証要求部71により認証が成功した場合に保存される。ユーザID791は例えば、チャットサーバ10におけるユーザのアカウントである。
【0130】
会議アプリ60bのサーバ通信部65は会議管理サーバ30又は予約管理サーバ20と通信する。サーバ通信部65は、予約情報を受信したり、チェックイン要求・チェックアウト要求、予約要求を会議管理サーバ30に送信したりする。また、サーバ通信部65は予約管理サーバ20に認証要求を送信する。
【0131】
会議アプリ60bの表示制御部66は、会議室端末90に対して会議識別情報が含まれる画像コード等をディスプレイ718に表示する(会議識別情報を手で入力しない場合)。
【0132】
会議アプリ60bのアプリ通信部67は、OSを介して、チャットアプリ60aから各種の情報(会議室6の予約に関する情報に含まれる会議識別情報等)を取得する。
【0133】
端末通信部68は、会議室端末90がある会議室では会議室端末90と通信し会議識別情報等を送信する(ただし、手で入力される場合もある)。端末通信部68は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信で会議室端末90の存在を検出し、会議室端末90を検出すると会議識別情報を送信する。操作受付部69は、会議アプリ60bに対する各種の操作を受け付ける。
【0134】
<<会議室端末>>
会議室端末90はサーバ通信部91、端末装置通信部92、操作受付部93、表示制御部94、電子機器通信部95、端末認証部96、撮像部97、デコード部98、設定記録部98-2、及び、予約情報要求部98-3を有する。会議室端末90が有するこれら各機能部は、図5に示された各構成カテゴリのいずれかが、EEPROM704からRAM703に展開されたプログラムに従ったCPU701からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
【0135】
サーバ通信部91は、サーバURL993を宛先にして会議管理サーバ30と通信する。会議室端末90は社内ネットワークに存在するため会議管理サーバ30から会議室端末90と通信することは困難である。このため、サーバ通信部91はポーリング(定期的に会議管理サーバ30と通信する)やWebSocketなどの通信技術で会議管理サーバ30と通信する。「会議室端末の状態」が接続中の場合であって、サーバ通信部91からの通信がない場合、会議室設定情報DB498に接続断が登録される。「会議室端末の状態」がセットアップ前の場合、通信の有無に関係なくセットアップ前のままである。サーバ通信部91はHTTPなどの通信プロトコルで通信すればよく、通信プロトコルは特に制限しない。
【0136】
本実施形態のサーバ通信部91は予約情報を受信し、チェックイン時に、端末装置通信部92が端末装置60から受信した会議識別情報又は手で入力された会議識別情報を会議管理サーバ30に送信する。また、サーバ通信部91は会議管理サーバ30から制御情報を受信する。
【0137】
端末装置通信部92は端末装置60と通信する。本実施形態では会議識別情報等を受信する。電子機器通信部95は、電子機器70と通信する。本実施形態ではサーバ通信部91が受信した制御情報を電子機器70に送信する。
【0138】
表示制御部94はディスプレイ718に端末アプリ90aが生成する画面を表示する。この画面はチェックイン、チェックアウトなどが可能な待ち受け画面である。操作受付部93は会議室端末90に対する各種の操作を受け付ける。
【0139】
端末認証部96は、入力された管理者パスワードが正しいか否かに基づいて端末アプリへの管理者のログインを認証する。会議室に配置された会議室端末90は、不特定の参加者により操作可能であるため、認証機能がないと初期設定を変更されるおそれがあるためである。
【0140】
撮像部97とデコード部98は会議室端末90の初期設定時、又は、ユーザが画像コードでログインする場合に必要な機能である。設定記録部98-2は会議室端末90の初期設定時に必要となる。初期設定に関しては本実施形態では説明されない。
【0141】
ユーザが画像コードでログインする場合、撮像部97は端末装置60が表示する画像コードを撮像する。管理者が会議室端末90のCMOSセンサ713の画角に画像コードが入るように端末装置60を操作すると、撮像部97は画像コードを認識して自動的に画像データを生成する。デコード部98は、撮像部97が撮像した画像コードをデコードして会議識別情報を復元する。
【0142】
予約情報要求部98-3は、予約情報を取得する定期的なタイミングになるとサーバ通信部91を介して会議室IDと認証キーを繰り返し会議管理サーバ30に送信する。この応答として、予約情報要求部98-3はサーバ通信部91を介して予約情報を取得する。予約情報は変更があった場合にだけ取得すればよい。タイミングは数秒~数分ごとの周期である。周期が短い方が早期に予約情報を更新できるが、通信負荷も高くなるため、両者を考量して決定される。本実施形態では例えば30秒とする。また、サーバ通信部91を介して少なくとも当日の会議室6の会議管理情報(予約情報)等を受信できる。
【0143】
また、会議室端末90は記憶部99を有している。記憶部99は図5のROM702及びEEPROM704等により実現される。記憶部99には会議室ID991、認証キー992、サーバURL993、会議室名称994、端末ID995、管理者パスワード996、及び、電子機器70のIPアドレス997が記憶されている。
【0144】
端末ID995は会議室端末90の識別情報である。端末IDは1つの会議室で決まった数以上の会議室端末90が会議管理サーバ30に接続することを抑制するため、会議管理サーバ30が会議室端末90を識別するために使用される。端末IDは例えば端末アプリのUUID(Universally Unique Identifier)、MACアドレスなど、一意性があればよい。UUIDは特定の管理がなくても全世界で2つ以上のアイテムが同じ値を持つことがない一意な識別子である。
【0145】
管理者パスワード996は端末アプリ90aのインストール時又は初回の起動時に管理者が設定する。電子機器70のIPアドレス997は必要に応じて管理者が設定する。
【0146】
<チャットサーバの補足>
本実施形態のチャットサーバ10はチャットサービスを提供するプラットフォーム81を利用して、端末装置60と各種の情報を送受信する。チャットサーバ10はチャットボットが動作するボットサーバ80(第一の情報処理装置の一例)とプラットフォーム81を有している。図6のチャットサーバ10の機能は主にボットサーバ80の機能である。ボットサーバ80には会議管理サーバ30の運営元がチャットボットの機能を搭載する。プラットフォーム81はチャットアプリ60aによりユーザ同士又はユーザとチャットボットとのチャットを可能にするシステムであり、会議管理サーバ30とは別に運営される場合が多い。
【0147】
図8は、チャットサーバ10がチャットアプリと通信する流れを模式的に示す。チャットボットはチャットアプリ60aとボットサーバ80がAPI(Application Programming Interface)で連携することで実現される。チャットボットは会議管理サーバ30の代理のようにメッセージをチャットアプリ60aに送信する。例えば、ユーザがチャットボットを選択してチャットアプリ60aに入力した情報は、プラットフォーム81がチャットボットに対応したボットサーバ80を特定して送信する。ボットサーバ80にはプラットフォーム81に対応した受信側APIが用意されている。
【0148】
ボットサーバ80はチャットアプリ60aから送信された情報に応じた処理を行う。必要に応じて、会議管理サーバ30とも通信する。ボットサーバ80は処理の結果をプラットフォーム81側の受信側APIを介してチャットアプリ60aに送信する。
【0149】
会議管理サーバ30はチャットボットの識別情報とグループを特定する情報を指定して情報を送信するので、プラットフォーム81はチャットボットを識別する情報、及び、通知先のグループを特定する情報に基づいてチャットアプリ60aに情報を送信できる。
【0150】
<会議室端末がメッセージを表示する処理>
続いて、図9を参照して、会議室端末90がメッセージを表示する処理を説明する。図9はユーザが選択した予約について会議室端末90がメッセージを表示する手順を示すシーケンス図の一例である。なお、シーケンスの実行時に端末装置60又は会議室端末90が表示する画面例を図10図16に示す。
【0151】
S1、S2:会議管理サーバ30の予約情報取得部33は繰り返し、予約情報取得要求を予約管理サーバ20に送信する。予約情報取得要求とは、ドメインを指定してこのドメインをアカウントに有する予約者の予約情報を要求することをいう。これにより、会議管理サーバ30は決まった期間の予約情報を取得できる。繰り返しの頻度は例えば数分おき、30分おき、1時間おきなど、比較的高頻度であることが好ましい。また、予約情報に関しては、新たに登録又は変更された予約情報が、予約管理サーバ20から自動的に送信される場合もある。
【0152】
S3:会議室端末90にメッセージを送信したいユーザ(会議に遅れそうなユーザ)は、端末装置60に対しチャットアプリ60aの起動操作を行う。
【0153】
S4:これによりチャットアプリ60aが起動する。チャットアプリ60aにはチャットサーバ10のURL等が予め設定されている。なお、チャットアプリ60aがブラウザソフトで代用される場合、ユーザがURLを設定すればよい。
【0154】
S5:ユーザはチャットサーバ10の認証情報を端末装置60に入力する。ユーザは、例えば、パスワードとユーザIDを入力する。端末装置60の操作受付部72は認証情報を受け付ける。なお、認証情報の入力は1度だけ行えばよい。端末装置60はユーザ専用であるのと、認証成功によりユーザID791が記憶部79に記憶されるためである。
【0155】
S6:端末装置60の認証要求部71はチャット通信部62を介して、認証情報をチャットサーバ10に送信する。
【0156】
S7:チャットサーバ10の通信部11は認証情報を受信し、認証部13が認証情報DB192を参照してユーザを認証する。本実施形態では認証が成功したものとする。
【0157】
S8:チャットサーバ10の通信部11は認証成功とユーザIDを端末装置60に送信する。
【0158】
S9:端末装置60のチャット通信部62は認証成功とユーザIDを受信し、記憶部79にユーザID791を記憶させる。
【0159】
S10:ユーザはチャットアプリ60aに登録されているチャットボットを選択する。チャットアプリ60aの操作受付部72は選択を受け付ける。チャットアプリ60aはユーザが所属するワークスペースのチャットボットを表示するので、ユーザは予約システム用のチャットボットを選択できる。
【0160】
S11:チャットアプリ60aの表示部63は、チャットボットがボットサーバ80と通信するためのチャットページを表示する。チャットページとはチャットボットとユーザの通信内容を時系列に表示するページである。
【0161】
S12:チャットアプリ60aの表示部63はチャットページのメニューの1つとして「少し遅れます連絡しますか?」というメッセージを表示する。ユーザは「はい」ボタンを押下することで、メッセージ表示機能(会議室端末90にメッセージを表示させる機能)を選択する。チャットアプリ60aの操作受付部72は選択を受け付ける。
【0162】
S13:チャットアプリ60aのチャット通信部62はユーザID791を指定してボットサーバ80にメッセージ表示機能の起動を要求する。なお、ユーザIDに限られず、ユーザを特定可能な情報であればよい。すなわち、リソースの予約情報の要求は、チャットアプリ60aにおける操作受付部を表示する操作に応じて、会議管理サーバ30に送信される。
【0163】
S14:ボットサーバ80の第一通信部11はメッセージ表示機能の起動要求を受信すると、予約要求部15が会議管理サーバ30にユーザIDを指定して予約情報を要求する。
【0164】
S15,S16:会議管理サーバ30の受信部31bはユーザIDと予約情報の要求を受信する。予約情報取得部33は予約管理サーバ20から改めて予約情報を取得する。なお、会議管理サーバ30はステップS1,S2で予約情報を取得しているため、予約情報に変更がなければその旨を受信し、予約情報を取得しなくてもよい。また、ユーザIDを指定して該ユーザが含まれる予約情報を取得してもよいし、現在時刻が終了時刻を徒過していない一定期間分の予約情報を取得してもよい。
【0165】
なお、チャットサーバ10と予約管理サーバ20の運営元が異なるためアカウントも異なる場合、表6の対応付情報を参照して、予約情報取得部33はチャットサーバ10から送信されたユーザID(アカウント)を、会議管理サーバ30のユーザID(アカウント)に変換する。会議管理サーバ30からチャットサーバ10に情報を送信する場合もアカウントの変換が行われる(ユーザを指定して情報を送信する場合)。
【0166】
S17:会議管理サーバ30の送信部31aはユーザIDを予約者又は参加予定者に含む予約情報をボットサーバ80に送信する。ユーザIDに基づく抽出はボットサーバ80が行ってもよい。
【0167】
S18:ボットサーバ80の通信部11は、予約情報を受信する。特定部14は、取得したユーザの予約情報の中に、直近の予約が存在するか判断する。なお、特定部14は、直近の予約に限られず、開始時刻が現在時刻に最も近い予約を特定してもよい(つまり、予約情報の開始時刻と現在時刻との差が閾値以内の予約情報にかぎらない)。これにより、やや先の予約についても遅れます連絡が可能になる。また、特定部14による予約情報の特定を会議管理サーバ30が行い、会議管理サーバ30は直近の予約情報をチャットサーバ10に送信してもよい。
【0168】
S19:直近の予約が存在する場合、ボットサーバ80の通信部11はメッセージ記憶部193から直近の予約があった場合のメッセージ(予約の選択メッセージ)として「連絡する会議を選択してください」を端末装置60に送信する。このメッセージには直近の予約が添付される。
【0169】
なお、直近の予約が存在しない場合は、メッセージ記憶部193から直近の予約がない場合のメッセージとして「該当する会議はありませんでした。」を端末装置60に送信する。この場合、図9の処理は終了する。
【0170】
S20:端末装置60のチャット通信部62は予約の選択メッセージを受信し、表示部63がチャットボットの発言としてチャットページに表示する。
【0171】
S21:ユーザはその中から(予約が1つの場合もある)、メッセージを送信したい予約(遅れそうな予約)を選択する。操作受付部72は選択を受け付ける。これにより予約IDが特定される。
【0172】
S22:端末装置60のチャット通信部62は予約IDを指定して、選択された予約についてメッセージを保存するようボットサーバ80に要求する。保存要求は、すなわち会議室端末90へのメッセージの送信要求である。
【0173】
S23:ボットサーバ80の通信部11はメッセージの保存要求を受信し、メッセージ記憶部193から遅れます連絡のメッセージとしてメッセージ「[ユーザ名]さんから少し遅れます連絡が来ています。」を取得する。通信部11は、ユーザIDと予約IDを指定して、該メッセージの保存要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0174】
S24:会議管理サーバ30の受信部31bはメッセージの保存要求を受信する。予約情報取得部33は、ユーザIDに基づいて外部の認証サーバなどからユーザ名を取得する。このユーザ名をメッセージの[ユーザ名]に設定する。そして、予約情報取得部33は、会議管理情報DB493の予約IDで特定される予約情報のメッセージの項目にメッセージを保存する。なお。メッセージ「[ユーザ名]さんから少し遅れます連絡が来ています。」は会議管理サーバ30が保持していてもよい。
【0175】
S25:会議管理サーバ30の送信部31aは保存結果(OK、NG)をボットサーバ80ーに送信する。保存結果がNGとなるのは、例えば予約がキャンセルされるなどで予約IDが会議管理情報DB493にない場合などである。
【0176】
S26:ボットサーバ80の通信部11は保存結果(OK、NG)を受信し、これに基づいてメッセージ記憶部193から遅れます連絡完了の場合のメッセージとして「遅れます連絡をしました。」を端末装置60に送信する。このメッセージは実行結果メッセージとなる。
【0177】
S27:端末装置60のチャット通信部62は実行結果メッセージを受信し、表示部63は実行結果メッセージを表示する。
【0178】
S28,S29:会議室端末90の予約情報要求部98-3はサーバURLで会議管理サーバ30を指定して、送信部31aを介して会議室IDと認証キーを送信して予約情報を要求する。会議管理サーバ30の通信部31は予約情報の要求を受信して、予約情報送信部39が認証キーで認証する。本実施形態では認証が成功したものとして、予約情報送信部39が会議室IDで特定される予約情報を会議室端末90に送信する。
【0179】
S30:会議室端末90のサーバ通信部91は予約情報を受信し、表示制御部94が予約情報を表示する。予約情報の中にメッセージが含まれている場合、表示制御部94はメッセージを表示する。メッセージの表示と同時に音声読み上げを行ってもよい。
【0180】
<画面例>
図10(a)は、直近の予約が1つある場合にチャットアプリ60aが表示するチャットページの一例である。図10の符号を参照して説明する。
【0181】
M1:チャットページのメニューの1つとして表示されるメッセージである。チャットアプリ60aは、はいボタン231及びいいえボタン232を表示する。端末装置60はタッチパネルを有しているので、ユーザははいボタン231又はいいえボタン232を指で押下できる。あるいは音声で操作することもできる。
【0182】
M2:ユーザがはいボタン231を押下した場合、チャットアプリ60aは確認のため押下されたボタンを表示する。
【0183】
M3:直近の予約がある場合に表示されるメッセージである。このメッセージの下部に直近の予約情報233が表示されている。ユーザは予約情報233を押下できる。
【0184】
M4:ユーザが予約情報233を押下した場合、チャットアプリ60aは確認のため押下された予約情報を表示する。
【0185】
M5:遅れます連絡完了の場合に表示されるメッセージである。ユーザは遅れます連絡が完了したことを把握できる。
【0186】
図10(b)に示すように、ユーザは任意のメッセージを入力することもできる。図10(b)ではメッセージM4に続いて、ユーザが任意のメッセージを入力している。
M11:チャットアプリ60aは「メッセージを入力しますか」と表示し、はいボタン234、及び、いいえボタン235を表示する。いいえボタン235が押下されると、図10(a)と同様に定型のメッセージが会議管理サーバ30に保存される。はいボタン234が押下されると、ユーザは任意のメッセージを入力できる。
M12:ユーザは「○○で少し遅れます 花子」という任意のメッセージを入力した。チャットアプリ60aが入力を受け付けて表示する。ユーザが送信する操作を行うと、入力されたメッセージが会議管理サーバ30に送信される。このように、ユーザは任意の文章を入力して、会議室端末90に表示できる。
【0187】
ユーザが任意にメッセージを入力するのでなく、選択肢からメッセージを選択できてもよい。この場合、ボットサーバ80は選択肢IDに対応づけられるメッセージを保持し、端末装置60に各メッセージと選択肢IDを送信して各メッセージを表示させる。また、表示されるメッセージは、「遅れます」だけでなく、「資料の携帯をお願いします」「今日は早めに退室します」「参加できないかもしれません」「守秘義務レベル」など事前に知らせておきたいメッセージであればよい。端末装置60は選択されたメッセージの選択肢IDをボットサーバ80に送信する。
【0188】
図11は、直近の予約が2つある場合にチャットアプリ60aが表示するチャットページの一例である。図11の説明では主に図10との相違を説明する。図11ではM3のメッセージが図10と異なっている。
【0189】
M3:直近の予約が2つあったため、メッセージの下部に2つの予約情報233a、233bが表示されている。ユーザは1つ又は2つの予約情報233a、233bを押下できる。なお、直近の予約が2つある場合とは、開始時刻が同じ2つの会議に、端末装置60を操作するユーザが予約者又は参加者として登録されている場合である。レアケースだが、ユーザが2つの会議を掛け持ちして参加する場合に生じる。
【0190】
図12は、直近の予約がない場合にチャットアプリ60aが表示するチャットページの一例である。図12の説明では主に図10との相違を説明する。
【0191】
M6:直近の予約がない場合に表示されるメッセージである。ユーザは直近の予約がなく、遅れます連絡が不要であることを把握できる。直近の予約に限られず、開始時刻が現在時刻に最も近い予約を表示してもよい。直近の予約でないが、会議に遅れることがわかっている場合に、ユーザが、予め、遅れます連絡を会議管理サーバ30に登録しておくことができる。
【0192】
図13図15を用いて、会議室端末90が表示する待ち受け画面とメッセージの表示例について説明する。図13は、現在、会議室が空き室の場合に、会議室端末90が表示する待ち受け画面Iの一例を示す。図13の待ち受け画面Iには、現在の状況欄561、会議室名称欄562、会議名欄563、開始時刻欄564、終了時刻欄565、利用開始ボタン566、及び、この後の予約欄567、等が表示されている。
【0193】
現在の状況欄561は、現在、会議室がどのような状況かを示す。会議室端末90の表示制御部94は、予約情報のステータスを現在の状況欄561に表示する。現在の時刻に予約されている予約情報がない場合は、表示制御部94は現在の状況欄561に「空室」(次の予約のチェックインが可能になるまで)又は「入室待ち」(次の予約のチェックインが可能になった後)と表示する。
【0194】
会議室名称欄562には記憶部99に記憶されている会議室名称が表示される。会議名欄563には予約情報に含まれる会議名を表示する。次の予約のチェックインが可能になるまで、表示制御部94は会議名欄563に「予約はありません」と表示する。
【0195】
開始時刻欄564、終了時刻欄565には予約情報に含まれる開始時刻、終了時刻をそれぞれ表示する。図13では予約がない時間帯の待ち受け画面なので、最後の会議の終了時刻が開始時刻欄564に、次の会議の開始時刻が終了時刻欄565にそれぞれ表示されている。
【0196】
利用開始ボタン566は、現在の状況欄561が「空室」の場合に表示される。会議室を予約していなくても、ユーザが利用開始ボタン566を押下することで、会議室の利用を開始できる。このボタンの押下は会議管理サーバ30を介して予約管理サーバ20に送信され、予約情報が生成されて会議室のステータスが変更される。ステータスの変更は、会議室端末90が予約情報を受信することで待ち受け画面にも反映される。
【0197】
この後の予約欄567には、予約情報にしたがって、現在よりも後に予約されている各会議の開始時刻と終了時刻を表示する。図13では13:00~14:00の予約情報567bにメッセージマーク567aが表示されている。このメッセージマーク567aは、予約情報がメッセージを有することを示す。予約情報567bがチェックイン待ちになると、自動的にメッセージが表示される(直近の予約情報で予約されたリソースの利用開始を受け付ける時刻になったタイミング)。ユーザがメッセージマーク567aを押下するとメッセージが表示されてもよい。
【0198】
図14は、現在、会議室が空き室だが、次の会議の開始時刻まで所定時間内の場合に(チェックイン待ち)、会議室端末90が表示する待ち受け画面IIの一例を示す。図14の待ち受け画面IIでは、現在の状況欄561に「入室待ち」と表示され、入室ボタン568(表示部品の一例)が表示されている。入室待ちとはチェックイン待ちに相当する。また、予約者名欄570に予約者が表示されている。表示制御部94は予約情報のステータスが「チェックイン待ち」などに変わると「入室待ち」と表示し、入室ボタン568を表示する。
【0199】
例えば、開始時刻の10分前になると、ステータスが「チェックイン待ち」などに変わるので、表示制御部94は「入室待ち」と表示して、チェックインを許可する。つまり、予約者はチェックインが可能になる。また、決まった時刻までに会議室端末90がチェックイン要求を送信しないと、チェックインが検出されないと会議管理サーバ30のタスク実行部40が自動でキャンセルする。このため、表示制御部94は自動でキャンセルされるまでの時間569をカウントダウンし、現在の状況欄561に表示する。自動でキャンセルされる時間は例えば、開始時刻の10分経過後である。
【0200】
入室ボタン568は、ユーザがチェックインするためのボタンである。このボタンを押下すると、予約者は会議識別情報の入力することができる。
【0201】
予約者名欄570には予約者情報が表示される。この予約者は予約情報に含まれるアカウントでもよいし、会議管理サーバ30から予約者の氏名又はニックネームが送信されてもよい。また、予約者の写真や予約者を表すキャラクターを表示してよい。
【0202】
メッセージがある場合、チェックイン待ちになることを契機に、待ち受け画面IIにはメッセージ580が重畳して表示される。図14では「Cさんから少し遅れます連絡が来ています。」と表示されている。すなわち、メッセージが直近の予約情報の少なくとも一部と共に表示されている。こうすることで、メッセージ580を送信した参加者(Cさん)以外の参加者がメールやチャットアプリなどを見なくても、Cさんが会議に遅れることを確認できる。なお、メッセージ580は右上の×マーク581を参加者が押下することで消去できる。
【0203】
図15は、現在、会議室が使用中の場合に、会議室端末90が表示する待ち受け画面IIIの一例を示す。図15の待ち受け画面IIIでは、現在の状況欄561に「使用中」と表示され、退室ボタン571が表示されている。予約者が会議識別情報を入力するか又は端末装置60をかざし、会議管理サーバ30がチェックインを許可すると、会議管理情報DB493のステータスが「チェックイン済み」になる。会議室端末90が予約情報を受信することで、表示制御部94はステータスがチェックイン済みになったことを検出する。表示制御部94はチェックアウトするまで、現在の状況欄561に「使用中」と表示し、退室ボタン571を表示する。また、表示制御部94は終了時刻までの時間をカウントダウンし、現在の状況欄561に表示する。退室ボタン571は、予約者がチェックアウトするためのボタンである。このボタンを押下すると、チェックアウト要求が会議管理サーバ30に送信され、会議管理サーバ30の利用管理部38が会議管理情報DB493のステータスを「チェックアウト済み」に更新する。会議室端末90が予約情報を受信することで、表示制御部94は現在の状況欄561に「空き室」又は「入室待ち」と表示する。
【0204】
メッセージが消去されるタイミングについて補足する。
(i) ×マーク581をユーザが押下しないで入室ボタン568が押下された場合、メッセージは表示されたままとなる(表示部品が押下されてもメッセージが消去されない)。この場合、開始時刻から一定時間(例えば、10分、会議時間の半分など)が経過すると会議室端末90がメッセージを消去するとよい。この判断を会議管理サーバ30が行って、会議室端末90にメッセージの消去を指示してもよい。
(ii) ×マーク581が押下されなくても、メッセージは入室ボタン568が押下された場合に消去されてよい。ユーザが×マーク581が押下する手間を省くことができる。
(iii) 会議の終了時刻、又は、チェックアウトまでメッセージが消去されなくても、会議の終了時刻、又は、チェックアウトにより会議室端末90はメッセージを消去する。
【0205】
図13図15の待ち受け画面は会議室に専用の会議室端末90が表示する待ち受け画面であった。これに対し、複数の会議室に共通の会議室端末90が予約情報を表示する場合がある。
【0206】
図16は複数の会議室に共通の会議室端末90が表示する予約状況画面の一例である。図16の予約状況画面301は、利用状況311、詳細情報312、予約者名313、メッセージ314、及び、ボタン欄315の各項目を有している。
利用状況311…予約情報のステータスに基づいて現在の会議室の利用状況が表示される。例えば、入室待ち(チェックイン待ち)、使用中(チェックイン済み)、又は、空室などが表示される。
詳細情報312…会議室名、会議名、開始時刻と終了時刻、が表示される。いずれも会議管理サーバ30が管理する予約情報に含まれる。
予約者名313…予約者名が表示される。会議管理サーバ30が管理する予約情報に含まれる。
メッセージ314…自動キャンセルまでの残り時間と次予約の開始時刻が表示される。これらは会議管理サーバ30から送信される。
ボタン欄315…今すぐ利用ボタン316、入室ボタン321、延長ボタン322、及び、退室ボタン323を有している。各ボタンは状況によって表示される。
・今すぐ利用ボタン316はユーザが会議室を今からすぐに予約するためのボタンである(会議管理サーバ30が会議管理サーバ30のライセンスで予約管理サーバ20に会議室を予約し、ユーザが会議室端末90からチェックインできるようになる)。今すぐ利用ボタン316は空室の場合に表示される。
・入室ボタン321は利用状況が入室待ちの場合に表示される(利用開始を受け付ける表示部品の一例)。この入室がチェックインに相当する。
・延長ボタン322と退室ボタン323は利用状況が使用中の場合に表示される。チェックイン済みの予約者が延長又はチェックアウトするためである。延長ボタンは終了時刻までの時間が一定未満になると表示される場合もある。ただし、延長ができない場合(次の会議が予約されている場合)、延長ボタンは表示されない。この退室がチェックアウトに相当する。
【0207】
メッセージがある予約にはメッセージマーク567aが表示される。参加者は他の参加者に遅れる者がいることを把握できる。ユーザがメッセージマーク567aを押下するとメッセージが表示されてよい。メッセージに遅れるユーザのユーザ名が表示されることを考慮して、会議室端末90は、参加者が会議識別情報を入力しチェックインできた場合にだけメッセージを表示してもよい。
【0208】
<端末装置がメッセージを表示する場合>
会議室端末90がメッセージを表示することで、メッセージを受け取った参加者が、メッセージが届いていることに気づかないという不都合を抑制できる。しかし、本実施形態においても、会議に遅れそうな参加者の端末装置60は他の参加者の端末装置60にメッセージを送信することができる。
【0209】
図17はユーザが選択した予約について他の参加者の端末装置60がメッセージを表示する手順を示すシーケンス図の一例である。図17の説明では主に図9との相違を説明する。ステップS1~S28の処理は図9と同様でよい。
【0210】
S41:ボットサーバ80の通信部11は直近の会議の他の参加者(メッセージを送信したユーザを除く)にメッセージを送信する。他の参加者は、会議管理サーバ30が予約情報に基づいてボットサーバ80に通知する。また、メッセージは会議管理サーバ30から送信されても、ボットサーバ80が保持していてもよい。また、メッセージだけでなく、直近の予約情報を送信してもよい。
【0211】
S42:他の参加者の端末装置60はメッセージを受信し、表示部63がメッセージをチャットページに表示する。各参加者の端末装置60がメッセージを表示することで、メッセージを送信したユーザは既読の有無などを確認できる。
【0212】
図18は、他の参加者の端末装置60が表示するチャットページの一例である。このチャットページではチャットボットが発言する「Cさんから少し遅れます連絡が来ています」というメッセージ240が表示されている。他の参加者はCさんが遅れることを把握できる。更に、直近の予約情報を表示してもよい。
【0213】
<主な効果>
以上説明したように、本実施形態の予約システム100は、チャットサーバ10が参加者の予約を取得し、直近の予約かどうか判定した上でユーザに予約の選択肢を提示するため、ユーザは予約を選択するだけで、メッセージを送信できる。また、参加者全員の目に触れる、会議室端末90にメッセージを表示するため参加者にメッセージが伝わりやすい。
【0214】
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0215】
例えば、本実施形態では主にメッセージとしてテキストデータを会議室端末90が表示しているが、会議管理サーバ30がメッセージと共に又はメッセージなしに、遅れる旨のアイコン、ユーザの写真やアバター、動画等を会議室端末90に送信してもよい。アイコンの場合、個別のユーザを意味するアイコンであるとよい。ユーザの写真やアバターは端末装置60を操作したユーザである。動画の場合、ユーザが端末装置60で遅れる理由などを録画してチャットサーバ10に送信してよい。
【0216】
会議管理サーバ30は複数、存在してもよいし、会議管理サーバ30の機能が複数のサーバに分散されていてもよい。また、予約管理サーバ20と会議管理サーバ30が一体でもよい。
【0217】
本実施形態に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、会議管理サーバ30は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0218】
また、本実施形態の施設予約システム100はWebサービスとも称することができる。Webサービスとはインターネット関連技術を応用して提供される各種のサービスである。例えば、会議室貸し出しサービス、各種のレンタルサービスが挙げられる。Webサービスを利用するシステムを利用システムという。
【0219】
また、以上の実施例で示した図6図7などの構成例は、予約システム100の処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。しかし、各処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。予約システム100は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0220】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【符号の説明】
【0221】
10 チャットサーバ
20 予約管理サーバ
30 会議管理サーバ
60 端末装置
100 リソース予約システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0222】
【文献】特開2013‐171527号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18