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特許7491100課金情報管理システム、課金情報管理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】課金情報管理システム、課金情報管理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/34 20060101AFI20240521BHJP
   G06Q 30/04 20120101ALI20240521BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
H04N1/34 200
G06Q30/04
H04N1/00 127A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020117980
(22)【出願日】2020-07-08
(65)【公開番号】P2022015266
(43)【公開日】2022-01-21
【審査請求日】2023-05-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 昇
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-264759(JP,A)
【文献】特開2015-130046(JP,A)
【文献】特開2015-194956(JP,A)
【文献】特開2006-276709(JP,A)
【文献】特開2001-216145(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/32 - 1/36
1/42 - 1/44
G06F 19/00
G06Q 10/00 -10/10
30/00 -30/08
50/00 -50/20
50/26 -99/00
G16Z 99/00
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と課金情報管理サーバとがネットワークを介して接続される課金情報管理システムであって、
前記画像形成装置は、
前記画像形成装置に関する機器情報に基づいて、前記画像形成装置の課金情報のうち変更可能な前記課金情報を特定する特定部と、
前記特定部により特定される前記課金情報を表示部に表示し、かつユーザの操作に応じて、前記表示部に表示する前記課金情報を変更する表示制御部と、
変更された前記課金情報を前記課金情報管理サーバに送信する送信部と、を備え、
前記課金情報管理サーバは、
前記各画像形成装置の前記課金情報を記憶する記憶部と、
前記画像形成装置から前記課金情報を受信する受信部と、
前記受信部により受信した前記課金情報に基づいて、前記記憶部に記憶される前記課金情報のうち、対応する前記画像形成装置の前記課金情報を更新する更新部と、を備え、
前記送信部は、変更前の前記課金情報および変更後の前記課金情報を、前記課金情報管理サーバに送信し、
前記更新部は、前記変更後の課金情報と、前記対応する画像形成装置の前記課金情報とを比較し、その比較結果に基づいて、前記対応する画像形成装置の前記課金情報を更新する、課金情報管理システム。
【請求項2】
前記課金情報管理サーバは、
前記更新部により更新された前記課金情報を外部の課金装置に送信する送信部をさらに備える請求項1に記載の課金情報管理システム。
【請求項3】
画像形成装置と課金情報管理サーバとネットワークを介して接続される課金情報管理システムで実行される課金情報管理方法であって、
特定部が、前記画像形成装置に関する機器情報に基づいて、前記画像形成装置の課金情報のうち変更可能な前記課金情報を特定する工程と、
表示制御部が、前記特定部により特定される前記課金情報を表示部に表示し、かつユーザの操作に応じて、前記表示部に表示する前記課金情報を変更する工程と、
送信部が、変更された前記課金情報を前記課金情報管理サーバに送信する工程と、
受信部が、前記画像形成装置から前記課金情報を受信する工程と、
更新部が、前記受信部により受信した前記課金情報に基づいて、記憶部に記憶される前記各画像形成装置の前記課金情報のうち、対応する前記画像形成装置の前記課金情報を更新する工程と、を含み、
前記送信部は、変更前の前記課金情報および変更後の前記課金情報を、前記課金情報管理サーバに送信し、
前記更新部は、前記変更後の課金情報と、前記対応する画像形成装置の前記課金情報とを比較し、その比較結果に基づいて、前記対応する画像形成装置の前記課金情報を更新する、課金情報管理方法。
【請求項4】
画像形成装置と課金情報管理サーバとネットワークを介して接続される課金情報管理システムが有するコンピュータを、
前記画像形成装置に関する機器情報に基づいて、前記画像形成装置の課金情報のうち変更可能な前記課金情報を特定する特定部と、
前記特定部により特定される前記課金情報を表示部に表示し、かつユーザの操作に応じて、前記表示部に表示する前記課金情報を変更する表示制御部と、
変更された前記課金情報を前記課金情報管理サーバに送信する送信部と、
前記画像形成装置から前記課金情報を受信する受信部と、
前記受信部により受信した前記課金情報に基づいて、記憶部に記憶される前記各画像形成装置の前記課金情報のうち、対応する前記画像形成装置の前記課金情報を更新する更新部と、して機能させ、
前記送信部は、変更前の前記課金情報および変更後の前記課金情報を、前記課金情報管理サーバに送信し、
前記更新部は、前記変更後の課金情報と、前記対応する画像形成装置の前記課金情報とを比較し、その比較結果に基づいて、前記対応する画像形成装置の前記課金情報を更新する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、課金情報管理システム、課金情報管理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi-Function Peripheral)等の画像形成装置で実行される画像処理等の所定の単位処理当たりの料金である単価を示す課金情報を更新する場合に、画像形成装置のユーザの操作状況に応じて課金情報を更新することを目的として、PC(Personal Computer)等の外部装置(課金情報管理サーバの一例)と、画像形成装置と、をネットワークを介して接続する技術が開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の技術において、画像形成装置のユーザが課金情報を更新する方法には、外部装置に専用のアプリケーションをインストールしかつ外部装置と外部課金装置とを接続した状態で課金情報を更新する方法、および外部課金装置に設けられる複数のスイッチを組み合わせた操作で課金情報を更新する方法があるが、その操作が容易ではなく、ユーザにとって使い勝手が悪い場合がある。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像形成装置のユーザが課金情報を更新する際の操作の煩わしさを低減することができる課金情報管理システム、課金情報管理方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、画像形成装置と課金情報管理サーバとがネットワークを介して接続される課金情報管理システムであって、前記画像形成装置は、前記画像形成装置に関する機器情報に基づいて、前記画像形成装置の課金情報のうち変更可能な前記課金情報を特定する特定部と、前記特定部により特定される前記課金情報を表示部に表示し、かつユーザの操作に応じて、前記表示部に表示する前記課金情報を変更する表示制御部と、変更された前記課金情報を前記課金情報管理サーバに送信する送信部と、を備え、前記課金情報管理サーバは、前記各画像形成装置の前記課金情報を記憶する記憶部と、前記画像形成装置から前記課金情報を受信する受信部と、前記受信部により受信した前記課金情報に基づいて、前記記憶部に記憶される前記課金情報のうち、対応する前記画像形成装置の前記課金情報を更新する更新部と、を備え、前記送信部は、変更前の前記課金情報および変更後の前記課金情報を、前記課金情報管理サーバに送信し、前記更新部は、前記変更後の課金情報と、前記対応する画像形成装置の前記課金情報とを比較し、その比較結果に基づいて、前記対応する画像形成装置の前記課金情報を更新する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、画像形成装置のユーザが課金情報を更新する際の操作の煩わしさを低減することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施の形態にかかる課金情報管理システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、本実施の形態にかかるPCおよびサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、本実施の形態にかかるMFPのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図4は、本実施の形態にかかるサーバおよびMFPの機能構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、本実施の形態にかかるMFPによる金額テーブルの変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6図6は、本実施の形態にかかる課金情報管理システムの通信ネットワーク上で管理される金額テーブルの一例を示す図である。
図7A図7Aは、本実施の形態にかかるMFPで表示される金額テーブルの一例を示す図である。
図7B図7Bは、本実施の形態にかかるMFPで表示される金額テーブルの一例を示す図である。
図7C図7Cは、本実施の形態にかかるMFPで表示される金額テーブルの一例を示す図である。
図8A図8Aは、本実施の形態にかかるMFPにおける課金情報の変更処理の一例を説明するための図である。
図8B図8Bは、本実施の形態にかかるMFPにおける課金情報の変更処理の一例を説明するための図である。
図9図9は、本実施の形態にかかるサーバにおける金額テーブルの更新処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10図10は、本実施の形態にかかるMFPにおける金額テーブルの反映処理の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、課金情報管理システム、課金情報管理方法、およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
図1は、本実施の形態にかかる課金情報管理システムの構成の一例を示す図である。まず、図1を用いて、本実施の形態にかかる課金情報管理システムの構成の一例について説明する。
【0010】
本実施の形態にかかる課金情報管理システムは、図1に示すように、PC(Personal Computer)1、サーバ5、およびMFP(Multi-Function Peripheral/Product/Printer)9を有する。そして、PC1、サーバ5、およびMFP9は、通信ネットワーク100を介して接続されている。
【0011】
図2は、本実施の形態にかかるPCおよびサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。次に、図2を用いて、本実施の形態にかかるPC1およびサーバ5のハードウェア構成の一例について説明する。ここでは、サーバ5のハードウェア構成について説明するが、PC1も同様のハードウェア構成を有する。
【0012】
図2に示されているように、サーバ5は、コンピュータによって構築されており、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、HD(Hard Disk)504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、データバス510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0013】
これらのうち、CPU501は、サーバ5全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、または画像などの各種情報を表示する。
【0014】
外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。データバス510は、図2に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0015】
また、キーボード511は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。
【0016】
図3は、本実施の形態にかかるMFPのハードウェア構成の一例を示す図である。次に、図3を用いて、本実施の形態にかかるMFPのハードウェア構成の一例について説明する。
【0017】
図3に示されているように、MFP9は、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、およびネットワークI/F950を備えている。これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、および記憶部であるHD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0018】
これらのうち、CPU901は、MFP9の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901、MEM-P902、SB904、およびAGPバス921を接続するためのブリッジであり、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタと、AGPターゲットと、を有する。
【0019】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902aと、プログラムやデータの展開、およびメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bと、を有する。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0020】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDD908、およびMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲット、AGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジック等により画像データの回転等を行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931およびプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットを有する。なお、ASIC906には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
【0021】
MEM-C907は、コピー用画像バッファおよび符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御に従ってHD909に対するデータの読出または書込を制御する。AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0022】
また、近距離通信回路920には、近距離通信回路920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。
【0023】
さらに、エンジン制御部930は、スキャナ部931およびプリンタ部932を有する。また、操作パネル940は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキーおよびコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル940bを備えている。コントローラ910は、MFP9全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931またはプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0024】
なお、MFP9は、操作パネル940のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0025】
また、ネットワークI/F950は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路920およびネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0026】
図4は、本実施の形態にかかるサーバおよびMFPの機能構成の一例を示すブロック図である。次に、図4を用いて、本実施の形態にかかるサーバ5およびMFP9の機能構成の一例について説明する。
【0027】
まず、MFP9(画像形成装置の一例)の機能構成の一例について説明する。本実施の形態では、MFP9は、CPU901が、RAM902bをワークエリアとして、ROM902aに記憶されるプログラムを実行することによって、図4に示すように、特定部401、表示制御部402、および通信部403を実現する。
【0028】
通信部403は、通信ネットワーク100を介して、サーバ5等の外部装置から、MFP9の金額テーブルを取得する。ここで、金額テーブルは、課金情報を示すテーブルである。本実施の形態では、課金情報は、MFP9に対する課金に関する情報であり、例えば、各種アプリケーション(例えば、コピー、プリント、FAX送信、スキャン)の実行に応じてMFP9に課金される金額(単価等)を示す情報である。また、通信部403は、MFP9において変更された課金情報を示す金額テーブルを、通信ネットワーク100を介して、サーバ5に送信する送信部の一例として機能する。本実施の形態では、通信部403は、変更前の課金情報および変更後の課金情報を示す金額テーブルを、サーバ5に送信する。
【0029】
特定部401は、MFP9に関する機器情報に基づいて、通信部403により取得される金額テーブルが示す課金情報のうち、変更可能な課金情報を特定する特定部の一例である。ここで、機器情報は、例えば、MFP9において利用(実行)可能なアプリケーション等を示す情報である。例えば、特定部401は、金額テーブルが示す課金情報のうち、機器情報が示すアプリケーション(すなわち、MFP9において実行可能なアプリケーション)の課金情報を、変更可能な課金情報として特定する。
【0030】
表示制御部402は、特定部401により特定される変更可能な課金情報を示す金額テーブルを、パネル表示部940a(表示部の一例)に表示し、かつ操作パネル940b等からのユーザの操作に応じて、パネル表示部940aに表示される課金情報を変更する表示制御部の一例である。本実施の形態では、表示制御部402は、通信部403により取得される金額テーブルが示す課金情報を、当該課金情報のうち、変更可能な課金情報を視認可能な状態で、変更できない課金情報を視認不可能な状態(すなわち、見えない状態)で、パネル表示部940aに表示する。これにより、金額テーブルが示す課金情報のうち、変更できない課金情報が変更されることを防止できる。その結果、課金情報の変更時の変更手順を最適化することができる。
【0031】
次に、サーバ5(課金情報管理サーバの一例)の機能構成の一例について説明する。本実施の形態では、サーバ5は、CPU501が、RAM503をワークエリアとして、ROM502に記憶されるプログラムを実行することによって、図4に示すように、記憶部411、通信部412、および更新部413を実現する。
【0032】
記憶部411は、課金情報管理システム内の各MFP9の金額テーブルを記憶する記憶部の一例である。
【0033】
通信部412は、通信ネットワーク100を介して、MFP9から、金額テーブルを受信する受信部の一例である。また、通信部412は、後述する更新部413により更新された金額テーブルを、PC1等により実現される外部の課金装置に送信する送信部の一例である。
【0034】
更新部413は、通信部412によりMFP9から受信する金額テーブルが示す課金情報に基づいて、記憶部411に記憶される金額テーブルのうち、対応するMFP9の金額テーブルが示す課金情報を更新する更新部の一例である。これにより、通信ネットワーク100上(例えば、サーバ5内)の金額テーブルを変更したい場合に、MFP9の操作パネル940bからの操作によって、当該金額テーブルが示す課金情報を変更することができ、かつ、サービス担当者がお客様先に訪問しなくても、お客様からの依頼に応じて、ネットワーク上の金額テーブルが示す課金情報を変更することができる。その結果、ユーザが課金情報を更新する場合の操作の煩わしさを低減することができる。ここで、対応するMFP9は、MFP9において課金情報が変更されたMFP9であり、例えば、課金情報の送信元のMFP9である。
【0035】
図5は、本実施の形態にかかるMFPによる金額テーブルの変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。次に、図5を用いて、本実施の形態にかかるMFP9による金額テーブルの変更処理の流れの一例について説明する。
【0036】
通信部403は、通信ネットワーク100を介して、外部装置から、MFP9の金額テーブルを予め取得しておくものとする。
【0037】
図6は、本実施の形態にかかる課金情報管理システムの通信ネットワーク上で管理される金額テーブルの一例を示す図である。本実施の形態にかかる課金情報管理システムの通信ネットワーク100上で管理される金額テーブル(通信部403により取得される金額テーブル)は、図6に示すように、アプリケーション、モード、およびサイズの組合せ毎の課金情報を含む。
【0038】
ここで、アプリケーションは、MFP9において実行されるアプリケーションである。また、モードは、MFP9が有するモードである。また、サイズは、MFP9において印刷可能な用紙等の記録媒体のサイズである。本実施の形態では、金額テーブルは、アプリケーションや、モード、サイズ等の複数の要素の組合せ毎の課金情報を示しているが、これに限定するものではなく、アプリケーションや、モード、サイズ等のうちいずれか1つの要素毎の課金情報を示すものであっても良い。
【0039】
また、課金情報は、上述したように、MFP9に対する課金に関する情報である。本実施の形態では、課金情報は、現単価、新単価、現バージョン、および新バージョンを含む。ここで、現単価(変更前の課金情報の一例)は、アプリケーションの1回の実行当たりに課金される現在の金額である。また、新単価(変更後の課金情報の一例)は、アプリケーションの1回の実行当たりに課金される新たな金額である。また、現バージョン(変更前の課金情報の一例)は、現単価のバージョンである。新バージョン(変更後の課金情報の一例)は、新単価のバージョンである。すなわち、本実施の形態では、課金情報は、変更前の課金情報および変更後の課金情報を含む。
【0040】
図5に戻り、特定部401は、まず、MFP9に関する機器情報を収集する(ステップS511)。次いで、特定部401は、通信部403によって取得される金額テーブルをロックする(ステップS512)。ここで、金額テーブルをロックするとは、例えば、通信部403による、サーバ5に対する金額テーブルの送信を禁止することを含む。
【0041】
次に、特定部401は、収集した機器情報に基づいて、通信部403により取得される金額テーブルが示す課金情報のうち、変更(編集)可能な箇所(課金情報)を特定する(ステップS513)。そして、表示制御部402は、特定部401により特定される箇所(課金情報)を示す金額テーブルを、パネル表示部940aに表示する(ステップS514)。
【0042】
図7A図7Cは、本実施の形態にかかるMFPで表示される金額テーブルの一例を示す図である。次に、図7A図7Cを用いて、本実施の形態にかかるMFP9で表示される金額テーブルの一例について説明する。
【0043】
例えば、収集した機器情報が、MFP9が、カラー機であり、全てのアプリケーション(コピー、プリント、FAX送信、スキャン)を有し、かつ全てのサイズの記録媒体に対応していることを示している場合、特定部401は、図6に示す金額テーブルが示す全ての課金情報を、変更可能な課金情報として特定する。そして、表示制御部402は、図7Aに示すように、特定した課金情報が含む現単価、新単価、現バージョン、および新バージョンのうち現単価(単価)を示す金額テーブルを、パネル表示部940aに表示する。
【0044】
また、例えば、収集した機器情報が、MFP9が、カラー機であり、かつFAX送信のアプリケーションを有しないことを示している場合、特定部401は、MFP9がFAX送信のアプリケーションを非搭載であることを識別し、図6に示す金額テーブルが含む課金情報のうち、FAX送信以外のアプリケーションの課金情報を特定する。そして、表示制御部402は、図7Bに示すように、特定部401により特定される課金情報が含む現単価、新単価、現バージョン、および新バージョンのうち現単価(単価)を示す金額テーブルを、パネル表示部940aに表示する。
【0045】
また、例えば、収集した機器情報が、モノクロ機であり、かつFAX送信のアプリケーションを有しないことを示している場合、特定部401は、MFP9が、モノクロ機でかつFAX送信のアプリケーションを非搭載であることを識別し、図6に示す金額テーブルが含む課金情報のうち、カラー以外のモードおよびFAX送信以外のアプリケーションの課金情報を特定する。そして、表示制御部402は、図7Cに示すように、特定部401により特定される課金情報が含む現単価、新単価、現バージョン、および新バージョンのうち現単価(単価)を示す金額テーブルを、パネル表示部940aに表示する。
【0046】
図5に戻り、表示制御部402は、操作パネル940bの操作に応じて、特定した課金情報(すなわち、パネル表示部940aに表示される金額テーブルが示す課金情報)が含む単価(新単価)を変更する(ステップS515)。
【0047】
図8Aおよび図8Bは、本実施の形態にかかるMFPにおける課金情報の変更処理の一例を説明するための図である。ここで、図8Aおよび図8Bを用いて、本実施の形態にかかるMFP9における課金情報の変更処理の一例について説明する。
【0048】
例えば、収集した機器情報が、MFP9が、コピーのアプリケーションのみを有することを示している場合、特定部401は、図8Aに示すように、図6に示す金額テーブルが示す課金情報のうち、コピーの課金情報を特定する。そして、表示制御部402は、図8Aに示すように、特定部401により特定される課金情報が含む現単価、新単価、現バージョン、および新バージョンのうち単価(現単価)を示す金額テーブルを、パネル表示部940aに表示する。
【0049】
その後、例えば、表示制御部402は、操作パネル940bの操作に応じて、図8Bに示すように、パネル表示部940aに表示される金額テーブルが示す課金情報のうち、アプリケーション:コピー、モード:モノクロ、およびサイズ:A3の組合せの課金情報が含む単価を30円(現単価)から40円(新単価)に変更する。また、例えば、表示制御部402は、操作パネル940bの操作に応じて、図8Bに示すように、パネル表示部940aに表示される金額テーブルが示す課金情報のうち、アプリケーション:コピー、モード:カラー、およびサイズ:A3の組合せの課金情報が含む単価を40円(現単価)から50円(新単価)に変更する。その際、表示制御部402は、図8Bに示すように、パネル表示部940aに表示される課金情報が含む単価のうち、変更した単価を識別可能とする情報(例えば、★印)を表示しても良い。
【0050】
また、表示制御部402は、図8Bに示すように、金額テーブルが示す課金情報のうち、アプリケーション:コピー、モード:モノクロ、およびサイズ:A3の組合せの課金情報が含む新単価を30円から40円に変更する。また、表示制御部402は、図8Bに示すように、金額テーブルが示す課金情報のうち、アプリケーション:コピー、モード:モノクロ、およびサイズ:A3の組合せの課金情報が含む新バージョンを1.00から1.01に変更する。また、表示制御部402は、図8Bに示すように、金額テーブルが示す課金情報のうち、アプリケーション:コピー、モード:カラー、およびサイズ:A3の組合せの課金情報が含む単価を40円から50円に変更する。また、図8Bに示すように、金額テーブルが示す課金情報のうち、アプリケーション:コピー、モード:カラー、およびサイズ:A3の組合せの課金情報が含む新バージョンを1.00から1.01に変更する。
【0051】
図5に戻り、表示制御部402は、変更した課金情報を、通信部403により取得した金額テーブルに保存する(ステップS516)。その後、特定部401は、通信部403により取得される金額テーブルのロックを解除する(ステップS517)。ここで、金額テーブルのロックを解除するとは、例えば、通信部403による、サーバ5に対する金額テーブルの送信を許可することを含む。通信部403は、金額テーブルのロックが解除されると、サーバ5からの要求に応じて、通信ネットワーク100を介して、金額テーブルをサーバ5に送信する。
【0052】
図9は、本実施の形態にかかるサーバにおける金額テーブルの更新処理の流れの一例を示すフローチャートである。次に、図9を用いて、本実施の形態にかかるサーバ5における金額テーブルの更新処理の流れの一例について説明する。
【0053】
通信部412は、通信ネットワーク100を介して、MFP9から、金額テーブルをダウンロードする(ステップS911)。次いで、更新部413は、ダウンロードした金額テーブルのバージョンがアップしているか否かを判断する(ステップS912)。本実施の形態では、更新部413は、ダウンロードした金額テーブルが示す課金情報が含む現バージョンと新バージョンとが一致しなかった場合、当該金額テーブルがバージョンアップしていると判断し、ダウンロードした金額テーブルが示す課金情報が含む現バージョンと新バージョンとが一致した場合、当該金額テーブルがバージョンアップしていないと判断する。
【0054】
ダウンロードした金額テーブルのバージョンがアップしていない場合(ステップS912:No)、更新部413は、記憶部411に記憶される金額テーブルの更新を行わない。一方、ダウンロードした金額テーブルのバージョンがアップしている場合(ステップS912:Yes)、通信部412は、ダウンロードした金額テーブルを、外部の課金装置に転送する(ステップS913)。次いで、更新部413は、ダウンロードした金額テーブルが示す課金情報と、記憶部411に記憶される金額テーブル(すなわち、外部の課金装置が記憶する金額テーブル)が示す課金情報と、を比較して、記憶部411に記憶される金額テーブルが示す課金情報を更新する(ステップS914)。すなわち、更新部413は、ダウンロードした金額テーブルが示す課金情報(MFP9から受信した課金情報)のバージョンがアップしている場合に、記憶部411に記憶される金額テーブルのうち、対応するMFP9の金額テーブルが示す課金情報を更新する。
【0055】
次に、更新部413は、ダウンロードした金額テーブルと、記憶部411に記憶される金額テーブルと、が一致するか否かを判断する(ステップS915)。ダウンロードした金額テーブルと、記憶部411に記憶される金額テーブルと、が一致しない場合(ステップS915:No)、ステップS913に戻る。一方、ダウンロードした金額テーブルと、記憶部411に記憶される金額テーブルと、が一致する場合(ステップS915:Yes)、更新部413は、記憶部411に記憶される金額テーブルの更新を終了する。
【0056】
図10は、本実施の形態にかかるMFPにおける金額テーブルの反映処理の一例を説明するための図である。ここで、図10を用いて、本実施の形態にかかるMFP9における金額テーブルの反映処理の一例について説明する。
【0057】
本実施の形態では、サーバ5に記憶される金額テーブルの更新後、MFP9の表示制御部402は、通信部403により取得した金額テーブルに対して、サーバ5に記憶される金額テーブルの更新を反映する。例えば、表示制御部402は、図10に示すように、通信部403により取得した金額テーブルが示す課金情報が含む現単価に対して、当該課金情報が含む新単価を設定する。さらに、表示制御部402は、図10に示すように、通信部403により取得した金額テーブルが示す課金情報が含む現バージョンに対して、当該課金情報が含む新バージョンを設定する。それに伴い、表示制御部402は、図10に示すように、パネル表示部940aに表示される課金情報のうち、変更した単価を識別可能とする情報(例えば、★印)を非表示にしても良い。
【0058】
このように、本実施の形態にかかる課金情報管理システムによれば、通信ネットワーク100上の金額テーブルを変更したい場合に、MFP9の操作パネル940bからの操作によって、当該金額テーブルが示す課金情報を変更することができ、かつ、サービス担当者がお客様先に訪問しなくても、お客様からの依頼に応じて、ネットワーク上の金額テーブルが示す課金情報を変更することができる。その結果、ユーザが課金情報を更新する場合の操作の煩わしさを低減することができる。
【0059】
なお、本実施の形態のサーバ5およびMFP9で実行されるプログラムは、ROM502,902a等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態のサーバ5およびMFP90で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0060】
さらに、本実施の形態のサーバ5およびMFP9で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態のサーバ5およびMFP9で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0061】
本実施の形態のサーバ5で実行されるプログラムは、上述した各部(通信部412、更新部413)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU501(プロセッサの一例)が上記ROM502からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、通信部412、更新部413が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0062】
本実施の形態のMFP9で実行されるプログラムは、上述した各部(特定部401、表示制御部402、通信部403)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU901(プロセッサの一例)が上記ROM902aからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、特定部401、表示制御部402、通信部403が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0063】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【符号の説明】
【0064】
1 PC
5 サーバ
9 MFP
100 通信ネットワーク
401 特定部
402 表示制御部
403,412 通信部
411 記憶部
413 更新部
501,901 CPU
502,902a ROM
503,902b RAM
509,950 ネットワークI/F
【先行技術文献】
【特許文献】
【0065】
【文献】特開2009-267938号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9
図10