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特許7492636モノリシックモジュラー高周波プラズマ源
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-21
(45)【発行日】2024-05-29
(54)【発明の名称】モノリシックモジュラー高周波プラズマ源
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/46 20060101AFI20240522BHJP
【FI】
H05H1/46 A
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023133781
(22)【出願日】2023-08-21
(62)【分割の表示】P 2022518721の分割
【原出願日】2020-09-15
(65)【公開番号】P2023166424
(43)【公開日】2023-11-21
【審査請求日】2023-09-15
(31)【優先権主張番号】16/586,462
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チョア, タイ チョン
(72)【発明者】
【氏名】クラウス, フィリップ アレン
【審査官】中尾 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-100623(JP,A)
【文献】特開2011-192912(JP,A)
【文献】特開2017-168186(JP,A)
【文献】特表2020-520536(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103956315(CN,A)
【文献】国際公開第2004/032176(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/099896(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する誘電体板と、
前記誘電体板の前記第1の表面から外側に延びる複数の突出部であって、前記複数の突出部および前記誘電体板がモノリシック構造であり、前記第1の表面に平行な平面に沿った各突出部の断面が円形で、同じ面積を有し、前記各突出部は、当該突出部の中心を部分的に通って延在する孔を有する、前記誘電体板の前記第1の表面から外側に延びる複数の突出部と、
前記複数の突出部とコンフォーマルの導電層であって、前記導電層は複数の開口を有し、前記導電層内の前記複数の開口の各開口は、前記複数の突出部の孔のうち対応する一つの孔を露出させる、前記複数の突出部とコンフォーマルの導電層と、
を備える、モノリシックソースアレイ。
【請求項2】
各突出部が、側壁表面および第3の表面を備え、前記第3の表面が、前記第1の表面に平行である、請求項1に記載のモノリシックソースアレイ。
【請求項3】
前記孔の深さが、前記第3の表面と前記第1の表面との間の前記突出部の厚さ未満である、請求項2に記載のモノリシックソースアレイ。
【請求項4】
前記複数の突出部の各突出部が、前記第1の表面に対して垂直な軸について中心対称である、請求項1に記載のモノリシックソースアレイ。
【請求項5】
前記誘電体板が、約30mm以下である、前記第1の表面と前記第2の表面との間の厚さを有する、請求項1に記載のモノリシックソースアレイ。
【請求項6】
前記第1の表面と前記第2の表面との間の前記厚さが、約10mm以下である、請求項5に記載のモノリシックソースアレイ。
【請求項7】
前記誘電体板が、前記第2の表面の上に不活性誘電体層を備える、請求項1に記載のモノリシックソースアレイ。
【請求項8】
前記不活性誘電体層が、AlNと、SiNと、SiOと、Alと、遷移金属窒化物と、遷移金属酸化物と、Al、O、およびNを含む組成物と、Al、Hf、O、およびFを含む組成物と、Y、O、F、およびNを含む組成物と、Hf、Zr、O、F、およびNを含む組成物とのうちの1つまたは複数を含む、請求項7に記載のモノリシックソースアレイ。
【請求項9】
前記誘電体板および前記突出部が、Alを含む、請求項1に記載のモノリシックソースアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれている、2019年9月27日に出願された、米国非仮出願第16/586,462号の優先権を主張する。
【0002】
実施形態は、半導体製造の分野に関し、特に、高周波プラズマ源のためのモノリシックソースアレイに関する。
【背景技術】
【0003】
高周波プラズマ源には、誘電体板中の開口を通過するアプリケータを含むものがある。誘電体板を通る開口は、アプリケータ(たとえば、誘電体キャビティ共振器)がプラズマ環境に曝露されることを可能にする。しかしながら、プラズマは、アプリケータを取り囲む空間中の誘電体板中の開口においても生成されることが示されている。これは、処理チャンバ内でプラズマ非均一性を生成する可能性を有する。その上、プラズマ環境にアプリケータを曝露することは、アプリケータのより急速な劣化につながり得る。
【0004】
いくつかの実施形態では、アプリケータは、誘電体板の上に、または誘電体板の中への(しかし誘電体板を貫かない)キャビティ内に位置決めされる。そのような構成は、チャンバの内部との低減された結合を有し、それゆえ、最適なプラズマ生成を提供しない。高周波電磁放射線の、チャンバの内部との結合は、部分的には、高周波電磁放射線がそれにわたって伝搬する必要がある、誘電体板とアプリケータとの間の追加のインターフェースにより減少される。加えて、各アプリケータにおける、および異なる処理ツールにわたるインターフェース(たとえば、アプリケータの位置決め、アプリケータおよび/または誘電体板の表面粗さ、誘電体板に対するアプリケータの角度など)の変動は、プラズマ非均一性を生じ得る。
【0005】
とりわけ、アプリケータが、誘電体板とは個別の構成要素であるとき、(単一の処理チャンバ内の、および/または異なる処理チャンバにわたる(たとえば、チャンバマッチング))プラズマ非均一性は、より起こりやすい。たとえば、個別の構成要素の場合、小さい変動(たとえば、組立、機械加工公差などの変動)は、チャンバ内の処理状況に悪影響を及ぼすプラズマ非均一性を生じることがある。
【発明の概要】
【0006】
本明細書で開示される実施形態は、モノリシックソースアレイを含む。一実施形態では、モノリシックソースアレイは、第1の表面と、第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する誘電体板を備える。モノリシックソースアレイは、誘電体板の第1の表面から外に延びる複数の突出部であって、複数の突出部および誘電体板が、モノリシック構造である、複数の突出部をさらに備え得る。
【0007】
追加の実施形態は、処理ツールのためのアセンブリを含み得る。一実施形態では、アセンブリは、モノリシックソースアレイとハウジングとを備える。一実施形態では、モノリシックソースアレイは、誘電体板と、誘電体板の表面から上向きに延びる複数の突出部とを備える。一実施形態では、ハウジングは、突出部の各々を受け入れるようにサイズ決定された複数の開口を備える。
【0008】
本明細書で開示される追加の実施形態は、処理ツールを備える。一実施形態では、処理ツールは、チャンバと、チャンバとインターフェースするアセンブリとを備える。一実施形態では、アセンブリは、モノリシックソースアレイとハウジングとを備える。一実施形態では、モノリシックソースアレイは、第1の表面と、第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する誘電体板を備える。一実施形態では、第2の表面は、チャンバの内部空間に曝露され、第2の表面は、外部環境に曝露される。モノリシックソースアレイは、誘電体板の第1の表面から外に延びる複数の突出部をさらに備え得る。一実施形態では、複数の突出部および誘電体板が、モノリシック構造である。一実施形態では、ハウジングは、導電性本体と、導電性本体を通る複数の開口とを備える。一実施形態では、各開口は、突出部のうちの1つを取り囲むようにサイズ決定される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態による、複数のアプリケータを備えるモノリシックソースアレイをもつモジュラー高周波放出源を備える処理ツールの概略図である。
図2】一実施形態による、モジュラー高周波放出モジュールのブロック図である。
図3A】一実施形態による、複数のアプリケータと誘電体板とを備えるモノリシックソースアレイの斜視図である。
図3B】一実施形態による、ラインB-B’に沿った図3A中のモノリシックソースアレイの断面図である。
図3C】一実施形態による、誘電体板の表面の上のパッシベーション層をもつモノリシックソースアレイの断面図である。
図3D】一実施形態による、1つまたは複数の表面の上の導電層をもつモノリシックソースアレイの断面図である。
図3E】一実施形態による、形状が六角形である複数のアプリケータをもつモノリシックソースアレイの平面図である。
図4A】一実施形態による、モノリシックソースアレイと、アセンブリを形成するためにモノリシックソースアレイとインターフェースするハウジングとの斜視図である。
図4B】一実施形態による、モノリシックソースアレイとハウジングとがともにかみ合った後のアセンブリの断面図である。
図4C】一実施形態による、アセンブリからの構成要素を備えるアプリケータの断面図である。
図5】一実施形態による、モノリシックソースアレイとハウジングとを含むアセンブリを備える処理ツールの断面図である。
図6】一実施形態による、高周波プラズマツールと連携して使用され得る例示的なコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で説明されるシステムは、高周波プラズマ源のためのモノリシックソースアレイを含む。以下の説明では、実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。実施形態はこれらの具体的な詳細なしに実践され得ることが、当業者には明らかであろう。他の事例では、よく知られている態様は、実施形態を不必要に不明瞭にしないために、詳細には説明されない。その上、添付の図面中に示されている様々な実施形態は、例示的表現であり、必ずしも一定の縮尺で描画されているとは限らないことを理解されたい。
【0011】
上述のように、個別のアプリケータをもつ高周波プラズマ源は、チャンバ内のプラズマ非均一性を、およびチャンバの中への高周波電磁放射線の非最適注入を生じ得る。プラズマにおける非均一性は、組立問題、製造公差、劣化など、異なる理由のために起こり得る。チャンバの中への高周波電磁放射線の非最適注入は、(部分的には)アプリケータと誘電体板との間のインターフェースから生じ得る。
【0012】
したがって、本明細書で開示される実施形態は、モノリシックソースアレイを含む。一実施形態では、モノリシックソースアレイは、誘電体板と、誘電体板の表面から上向きに延びる複数の突出部とを備える。とりわけ、突出部および誘電体板は、モノリシック部分を形成する。すなわち、突出部および誘電体板は、材料の単一のブロックから作製される。突出部は、アプリケータとして使用されるのに好適な寸法を有する。たとえば、モノポールアンテナを収容する、突出部の中への孔が、作製され得る。突出部は、それゆえ、誘電体キャビティ共振器として機能し得る。
【0013】
モノリシック部分としてソースアレイを実装することは、数個の優位性を有する。1つの利点は、タイトな機械加工公差が、部品の間の高度の均一性を提供するために維持され得ることである。個別のアプリケータが、組立を必要とするのに対して、モノリシックソースアレイは、起こり得る組立ばらつきを回避する。加えて、モノリシックソースアレイの使用は、アプリケータと誘電体板との間の物理的インターフェースがもはやないので、チャンバの中への高周波電磁放射線の改善された注入を提供する。
【0014】
モノリシックソースアレイは、チャンバ中の改善されたプラズマ均一性をも提供する。とりわけ、プラズマに曝露される誘電体板の表面は、アプリケータを収容するための間隙を含まない。その上、突出部と誘電体板との間に物理的インターフェースがないことは、誘電体板中で広がる横方向の電界を改善する。
【0015】
次に図1を参照すると、一実施形態による、プラズマ処理ツール100の断面図が示されている。いくつかの実施形態では、処理ツール100は、プラズマを利用する任意のタイプの処理動作に好適な処理ツールであり得る。たとえば、処理ツール100は、プラズマ化学気相堆積(PECVD)、プラズマ原子層堆積(PEALD)、エッチおよび選択的除去プロセス、ならびにプラズマ洗浄のために使用される処理ツールであり得る。追加の実施形態は、プラズマの生成を伴わない高周波電磁放射線(たとえば、マイクロ波加熱など)を利用する処理ツール100を含み得る。本明細書で使用される、「高周波」電磁放射線は、無線周波数放射線、超短波放射線、極超短波放射線、およびマイクロ波放射線を含む。「高周波」は、0.1MHzと300GHzとの間の周波数を指すことがある。
【0016】
概して、実施形態は、チャンバ178を含む処理ツール100を含む。処理ツール100において、チャンバ178は真空チャンバであり得る。真空チャンバは、所望の真空を提供するためにチャンバからガスを取り除くためのポンプ(図示せず)を含み得る。追加の実施形態は、チャンバ178の中に処理ガスを提供するための1つまたは複数のガスライン170と、チャンバ178から副産物を取り除くための排気ライン172とを含むチャンバ178を含み得る。示されていないが、ガスはまた、基板174の上で処理ガスを均等に分配するための(たとえば、シャワーヘッドとしての)モノリシックソースアレイ150を通ってチャンバ178の中に注入され得ることを諒解されたい。
【0017】
一実施形態では、基板174は、チャック176上で支持され得る。たとえば、チャック176は、静電チャックなど、任意の好適なチャックであり得る。チャック176は、処理中に基板174に温度制御を提供するために、冷却ラインおよび/またはヒータをも含み得る。本明細書で説明される高周波放出モジュールのモジュラー構成により、実施形態は、処理ツール100が任意のサイズの基板174を収容することを可能にする。たとえば、基板174は、半導体ウエハ(たとえば、200mm、300mm、450mm以上)であり得る。代替実施形態は、半導体ウエハ以外の基板174をも含む。たとえば、実施形態は、(たとえば、ディスプレイ技術のために)ガラス基板を処理するために構成された処理ツール100を含み得る。
【0018】
一実施形態によれば、処理ツール100は、モジュラー高周波放出源104を含む。モジュラー高周波放出源104は、高周波放出モジュール105のアレイを備え得る。一実施形態では、各高周波放出モジュール105は、発振器モジュール106、増幅モジュール130、およびアプリケータ142を含み得る。示されているように、アプリケータ142は、モノリシックソースアレイ150に統合されているものとして概略的に示されている。しかしながら、モノリシックソースアレイ150は、アプリケータ142の1つまたは複数の部分(たとえば、誘電体共振体)と、チャンバ178の内部に対向する誘電体板とを備えるモノリシック構造であり得ることを諒解されたい。
【0019】
一実施形態では、発振器モジュール106および増幅モジュール130は、固体電気部品である電気部品を備え得る。一実施形態では、複数の発振器モジュール106の各々は、異なる増幅モジュール130に通信可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、発振器モジュール106と増幅モジュール130との間の1:1の比があり得る。たとえば、各発振器モジュール106は、単一の増幅モジュール130に電気的に結合され得る。一実施形態では、複数の発振器モジュール106は、インコヒーレント電磁放射線を生成し得る。したがって、チャンバ178中で誘起された電磁放射線は、望ましくない干渉縞を生じるという様式で相互作用しない。
【0020】
一実施形態では、各発振器モジュール106は、増幅モジュール130に伝えられる高周波電磁放射線を生成する。増幅モジュール130による処理の後に、電磁放射線は、アプリケータ142に伝えられる。一実施形態では、アプリケータ142は、各々、チャンバ178の中に電磁放射線を放出する。いくつかの実施形態では、アプリケータ142は、プラズマをもたらすために、チャンバ178中で処理ガスに電磁放射線を結合する。
【0021】
次に図2を参照すると、一実施形態による、固体高周波放出モジュール105の概略図が示されている。一実施形態では、高周波放出モジュール105は、発振器モジュール106を備える。発振器モジュール106は、所望の周波数において高周波電磁放射線をもたらすために、電圧制御発振器220に入力電圧を提供するための電圧制御回路210を含み得る。実施形態は、約1V DCと約10V DCとの間の入力電圧を含み得る。電圧制御発振器220は、それの発振周波数が入力電圧によって制御される電子発振器である。一実施形態によれば、電圧制御回路210からの入力電圧は、電圧制御発振器220が所望の周波数において発振することを生じる。一実施形態では、高周波電磁放射線は、約0.1MHzと約30MHzとの間の周波数を有し得る。一実施形態では、高周波電磁放射線は、約30MHzと約300MHzとの間の周波数を有し得る。一実施形態では、高周波電磁放射線は、約300MHzと約1GHzとの間の周波数を有し得る。一実施形態では、高周波電磁放射線は、約1GHzと約300GHzとの間の周波数を有し得る。
【0022】
一実施形態によれば、電磁放射線は、電圧制御発振器220から増幅モジュール130に伝えられる。増幅モジュール130は、ドライバ/前置増幅器234と、各々が電源239に結合された主電力増幅器236とを含み得る。一実施形態によれば、増幅モジュール130は、パルスモードで動作し得る。たとえば、増幅モジュール130は、1%と99%との間のデューティサイクルを有し得る。より詳細な実施形態では、増幅モジュール130は、約15%と約50%との間のデューティサイクルを有し得る。
【0023】
一実施形態では、電磁放射線は、増幅モジュール130によって処理された後に、熱遮蔽体249およびアプリケータ142に伝えられ得る。しかしながら、熱遮蔽体249に伝えられた電力の一部分は、出力インピーダンスの不整合により反射し戻され得る。したがって、いくつかの実施形態は、順方向電力283および反射電力282のレベルが、検知され、制御回路モジュール221にフィードバックされることを可能にする検出器モジュール281を含む。検出器モジュール281は、(たとえば、サーキュレータ238と熱遮蔽体249との間の)システムにおける1つまたは複数の異なるロケーションに配置され得ることを諒解されたい。一実施形態では、制御回路モジュール221は、順方向電力283および反射電力282を解釈し、発振器モジュール106に通信可能に結合された制御信号285のレベルと、増幅モジュール130に通信可能に結合された制御信号286のレベルとを決定する。一実施形態では、制御信号285は、増幅モジュール130に結合される高周波放射線を最適化するように発振器モジュール106を調節する。一実施形態では、制御信号286は、熱遮蔽体249を通ってアプリケータ142に結合される出力電力を最適化するように増幅モジュール130を調節する。一実施形態では、熱遮蔽体249におけるインピーダンス整合の調整に加えて、発振器モジュール106および増幅モジュール130のフィードバック制御は、反射電力のレベルが順方向電力の約5%未満であることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、発振器モジュール106および増幅モジュール130のフィードバック制御は、反射電力のレベルが順方向電力の約2%未満であることを可能にし得る。
【0024】
したがって、実施形態は、順方向電力の増加された割合が結合されて処理チャンバ178の中に入ることを可能にし、プラズマに結合される利用可能な電力を増加させる。その上、フィードバック制御を使用するインピーダンス同調は、一般的なスロット板アンテナにおけるインピーダンス同調より優れている。スロット板アンテナにおいて、インピーダンス同調は、アプリケータ中に形成された2つの誘電体スラグを移動させることを伴う。これは、アプリケータの複雑さを増加させる、アプリケータ中の2つの別個の構成要素の機械的な動きを伴う。その上、機械的な動きは、電圧制御発振器220によって提供され得る周波数の変化ほど正確ではないことがある。
【0025】
次に図3Aを参照すると、一実施形態による、モノリシックソースアレイ350の斜視図が示されている。一実施形態では、モノリシックソースアレイ350は、誘電体板360と、誘電体板360から上向きに延びる複数の突出部366とを備える。一実施形態では、誘電体板360および複数の突出部366は、モノリシック構造である。すなわち、突出部366の底部と誘電体板360の第1の表面361との間に物理的インターフェースはない。本明細書で使用される、「物理的インターフェース」は、第2の個別の物体の第2の表面に接触する第1の個別の物体の第1の表面を指す。
【0026】
突出部366の各々は、処理チャンバ178の中に高周波電磁放射線を注入するために使用されるアプリケータ142の一部分である。とりわけ、突出部366は、アプリケータ142の共振体として機能する。アプリケータ142の他の構成要素(たとえば、モノポールアンテナ、および共振体を取り囲む接地されたハウジング)は、モノリシックソースアレイ350とは個別の構成要素であり得、以下でより詳細に説明される。
【0027】
誘電体板360は、第1の表面361と、第1の表面361とは反対側の第2の表面362とを備える。誘電体板は、第1の表面361と第2の表面362との間に第1の厚さTを有する。一実施形態では、第1の厚さTは、約30mm未満、約20mm未満、約10mm未満、または約5mm未満である。特定の実施形態では、第1の厚さTは、約3mmである。第1の厚さTを減少させることは、処理チャンバの中への高周波電磁放射線の改善された結合を提供する。しかしながら、第1の厚さTの増加は、改善された機械的支持体を提供し得、機械的故障(たとえば、誘電体板360のひび割れ)の可能性を減少させる。図示されている実施形態では、実質的に円形の形状をもつ誘電体板360が示されている。しかしながら、誘電体板360は、任意の所望の形状(たとえば、多角形、楕円形、くさび形など)を有し得ることを諒解されたい。
【0028】
複数の突出部366は、誘電体板360の第1の表面361から上向きに延びる。たとえば、側壁364は、誘電体板360の第1の表面361に対して実質的に垂直に向けられる。突出部366は、第3の表面363をさらに備える。第3の表面363は、第1の表面361に実質的に平行であり得る。一実施形態では、孔365は、各突出部の第3の表面363の中に配設される。孔365は、アプリケータ142のモノポールアンテナを収容するようにサイズ決定される。一実施形態では、孔365は、突出部366の軸心に位置決めされる。
【0029】
一実施形態では、突出部366は、第1の表面361と第3の表面363との間に第2の厚さTを有し得る。一実施形態では、第2の厚さTは、アプリケータに共振体を提供するように選定され得る。たとえば、突出部366の寸法は、考慮事項の中でも、少なくとも、モノリシックソースアレイの材料、誘電体板360の厚さ、所望の動作周波数に依存し得る。実施形態は、概して、誘電体板の第1の厚さTが増加するにつれて突出部の第2の厚さTを減少させることを含み得る。
【0030】
一実施形態では、複数の突出部366は、アレイ中に配列される。図示されている実施形態では、複数の突出部366は稠密アレイ中に配列されるが、他の充填配列が可能である。その上、19個の突出部366が示されているが、実施形態は、誘電体板360の第1の表面361から離れる方向に延びる1つまたは複数の突出部366を含み得ることを諒解されたい。図示されている実施形態では、突出部366の各々は、同じ寸法(たとえば、厚さTおよび幅W)を有する。他の実施形態では、突出部366の寸法は、非均一であり得る。
【0031】
一実施形態では、モノリシックソースアレイ350は、誘電体材料を含む。たとえば、モノリシックソースアレイ350は、セラミック材料であり得る。一実施形態では、モノリシックソースアレイ350のために使用され得る1つの好適なセラミック材料は、Al2O3である。モノリシック構造は、材料の単一のブロックから作製され得る。他の一実施形態では、モノリシックソースアレイ350の大まかな形状が、成形プロセスを用いて形成され、その後、所望の寸法をもつ最終構造を提供するために機械加工され得る。たとえば、未加工状態機械加工および焼成が、モノリシックソースアレイ350の所望の形状を提供するために使用され得る。
【0032】
次に図3Bを参照すると、一実施形態による、ラインB-B’に沿った図3A中のモノリシックソースアレイ350の断面図が示されている。示されているように、突出部366の側壁表面364は、誘電体板360の第1の表面361と交差する。すなわち、突出部366の底部は、誘電体板360にシームレスに遷移し、突出部366と誘電体板360との間に物理的インターフェースはない。
【0033】
図3Bは、突出部366の第3の表面363の中への孔365の深さDをより明確に図示する。示されているように、孔365の深さDは、突出部366の第2の厚さT未満である。そのような実施形態では、孔365は、モノリシックソースアレイ350の誘電体板360の中に下向きに延びない。他の実施形態では、(たとえば、より大きい第1の厚さTの場合)孔365は、突出部366の第2の厚さTよりも大きい深さDを有し、モノリシックソースアレイ350の誘電体板360の中に延び得る。
【0034】
次に図3Cを参照すると、追加の実施形態による、モノリシックソースアレイ350の断面図が示されている。図3C中のモノリシックソースアレイ350は、誘電体層367がモノリシックソースアレイ350の1つまたは複数の表面の上に配設されたことを除き、図3B中のモノリシックソースアレイ350に実質的に類似し得る。図示されている実施形態では、誘電体層367は、誘電体板360の第2の表面362の上に配設される。しかしながら、誘電体層367は、モノリシックソースアレイ350の任意の数の表面の上に配設され得る。たとえば、誘電体層367は、第1の表面361、第3の表面363、側壁表面364の上に、または孔365内に配設され得る。一実施形態では、異なる誘電体層367が、異なる表面の上に配設され得る。たとえば、第1の組成をもつ第1の誘電体層367は、第1の表面361の上に配設され得、第2の組成をもつ第2の誘電体層367は、第2の表面362の上に配設され得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、誘電体層367は、場合によってはチャンバ内部に曝露される、モノリシックソースアレイ350の部分に保護を提供するために、化学的に不活性の誘電体層であり得る。たとえば、カバーされないままにされたとき、第2の表面362の部分は、プラズマ環境に曝露され、浸食または他の劣化をより受けやすくなり得る。一実施形態では、化学的に不活性の誘電体層367は、Al、SiO、SiN、遷移金属酸化物(たとえば、Y、HfO、またはLa)、遷移金属窒化物、およびそれらの組合せのうちの1つまたは複数を含み得る。そのような化学的に不活性の誘電体層367は、フッ素(F)をさらに含み得る。実施形態は、元素のグループ(たとえば、アルミニウム-酸素-窒素(Al-O-N)、アルミニウム-ハフニウム-酸素-フッ素(Al-Hf-O-F)、イットリウム-酸素-フッ素-窒素(Y-O-F-N)、またはハフニウム-ジルコニウム-酸素-フッ素-窒素(Hf-Zr-O-F-N))を含む組成物を含む不活性誘電体層367をも含み得る。
【0036】
一実施形態では、不活性誘電体層367は、任意の好適な堆積プロセスを用いてモノリシックソースアレイ350の上に堆積され得る。たとえば、不活性誘電体層367は、プラズマスプレーコーティング、溶射コーティング、化学気相堆積(CVD)、物理的気相堆積(PVD)、スパッタリング、原子層堆積(ALD)、またはプラズマALD(PE-ALD)を使用して塗布され得る。
【0037】
次に図3Dを参照すると、一実施形態による、ラインB-B’に沿った図3A中のモノリシックソースアレイ350の断面図が示されている。図3D中のモノリシックソースアレイ350は、導電層391が1つまたは複数の表面の上に配設されたことを除き、図3B中のモノリシックソースアレイ350に実質的に類似し得る。たとえば、導電層391は、第1の表面361、第3の表面363、および突出部366の側壁364のうちの1つまたは複数の上に配設され得る。動作中に、導電層391は接地され得る。いくつかの実施形態では、第3の表面363は、導電層391によって完全にはカバーされないことがある。たとえば、孔365に近接した第3の表面363の部分は、導電層391と、孔365の中に挿入されたアンテナ(図示せず)との間のアーキングの可能性を低減するために曝露され得る。一実施形態では、導電層391は、任意の好適な導電層(たとえば、アルミニウム、チタンなど)であり得る。
【0038】
次に図3Dを参照すると、追加の実施形態による、モノリシックソースアレイ350の平面図が示されている。モノリシックソースアレイ350は、突出部366が、第1の表面361に平行な平面に沿って見られたとき、異なる断面を有することを除き、図3A中のモノリシックソースアレイ350に実質的に類似する。図3D中で、突出部366の輪郭は、図3A中では円形であることと対比して、形状が実質的に六角形である。円形および六角形の断面の例が示されているが、突出部366は、多くの異なる断面を備え得ることを諒解されたい。たとえば、突出部366の断面は、中心対称である任意の形状を有し得る。
【0039】
次に図4Aを参照すると、一実施形態による、アセンブリ470の分解図が示されている。一実施形態では、アセンブリ470は、モノリシックソースアレイ450とハウジング472とを備える。モノリシックソースアレイ450は、上記で説明されたモノリシックソースアレイ350に実質的に類似し得る。たとえば、モノリシックソースアレイ450は、誘電体板460と、誘電体板460から上向きに延びる複数の突出部466とを備え得る。
【0040】
一実施形態では、ハウジング472は、導電性本体473を備える。たとえば、導電性本体473は、アルミニウムなどであり得る。ハウジングは、複数の開口474を備える。開口474は、導電性本体473の厚さを完全に通過し得る。開口474は、突出部466を受け入れるようにサイズ決定され得る。たとえば、ハウジング472が、(矢印によって指し示されているように)モノリシックソースアレイ450に向かって変位されるにつれて、突出部466は、開口474の中に挿入される。
【0041】
図示されている実施形態では、ハウジング472は、単一の導電性本体473として示されている。しかしながら、ハウジング472は、1つまたは複数の個別の導電性構成要素を備え得ることを諒解されたい。個別の構成要素は、個々に接地され得るか、または個別の構成要素は、単一の電気的な導電性本体473を形成するために、機械的にまたは任意の形式の金属ボンディングによって連結され得る。
【0042】
次に図4Bを参照すると、一実施形態による、アセンブリ470の断面図が示されている。示されているように、ハウジング472の導電性本体473は、誘電体板460の第1の表面461によって支持される。図示されている実施形態では、導電性本体473は、第1の表面461によって直接的に支持されるが、熱インターフェース材料などが、導電性本体473を第1の表面461から分離してもよいことを諒解されたい。一実施形態では、誘電体板460の第2の表面462は、ハウジング472から反対側に面する。
【0043】
一実施形態では、ハウジング472は、第3の厚さTを有する。ハウジング472の第3の厚さTは、突出部466の第2の厚さTに類似し得る。他の実施形態では、ハウジング472の第3の厚さTは、突出部466の第2の厚さTよりも大きいことも小さいこともある。
【0044】
図示されている実施形態では、開口474は、突出部466の幅Wよりも大きい開口径Oを有する。寸法の差は、突出部466の側壁と、導電性本体473の側壁との間の間隙475を生じる。間隙475は、モノリシックソースアレイ450とハウジング472との間のセキュアな嵌合を依然として維持しながら、ある程度の熱膨張に対処するのに適していることがある。
【0045】
以下でより詳細に示されるように、アセンブリ470の異なる表面は、異なる環境に曝露される。たとえば、第2の表面462は、チャンバ空間に曝露されるように構成される。アセンブリ470の反対側は、動作中に、大気、またはチャンバ空間のものよりも高い圧力(たとえば、約1.0atm以上)をもつ他の環境に曝露されるように構成される。したがって、導電性本体473と突出部466との間の小さい間隙475は、プラズマを点火するのに好適な低圧環境を経験しない。
【0046】
次に図4Cを参照すると、一実施形態による、アセンブリ470と統合されたアプリケータ442の断面図が示されている。一実施形態では、アプリケータ442は、突出部466と、突出部466を取り囲む導電性本体473と、孔465の中に延びるモノポールアンテナ468とを備える。一実施形態では、導電性板476は、突出部466の上面をもカバーし得る。したがって、アセンブリ470の部分は、アプリケータ442の構成要素として使用され得る。たとえば、突出部466は、モノリシックソースアレイ450の一部分であり、アプリケータ442の誘電体キャビティ共振器として機能し、導電性本体473は、ハウジングの一部分472であり、アプリケータ442のための誘電体キャビティ共振器を取り囲む接地平面として機能する。
【0047】
モノポールアンテナ468は、アセンブリ470の上側のシールディング469によって取り囲まれ得、モノポールアンテナ468は、高周波電源(たとえば、高周波放出モジュール105など)に電気的に結合され得る。モノポールアンテナ468は、導電性板476を通過し、孔465の中に延びる。いくつかの実施形態では、孔465は、モノポールアンテナ468よりも深く突出部466の中に延びる。加えて、孔465の幅は、モノポールアンテナ468の幅よりも大きいことがある。したがって、熱膨張のための公差が、モノリシックソースアレイ450の損傷を防ぐためにいくつかの実施形態において提供される。導電性本体473の底面と、誘電体板460の第1の表面461との間の熱インターフェース材料477も、図4C中に示されている。熱インターフェース材料477は、アクティブ加熱または冷却が、アセンブリ470において実装されたとき、導電性本体473と誘電体板460との間の熱伝達を改善し得る。他の実施形態では、熱インターフェース材料477は、ボンディング層であるか、または熱インターフェース材料477およびボンディング層であり得る。
【0048】
次に図5を参照すると、一実施形態による、アセンブリ570を含む処理ツール500の断面図が示されている。一実施形態では、処理ツールは、アセンブリ570によって密封されたチャンバ578を備える。たとえば、アセンブリ570は、チャンバ578の内部空間583に真空シールを提供するために、1つまたは複数のOリング581に対して静止し得る。他の一実施形態では、アセンブリ570は、チャンバ578とインターフェースし得る。すなわち、アセンブリ570は、チャンバ578を密封する蓋の一部分であり得る。一実施形態では、処理ツール500は、(ともに流体的に結合され得る)複数の処理空間を備え得、各処理空間は、異なるアセンブリ570を有する。一実施形態では、チャック579などは、ワークピース574(たとえば、ウエハ、基板など)を支持し得る。
【0049】
一実施形態では、アセンブリ570は、上記で説明されたアセンブリ470に実質的に類似し得る。たとえば、アセンブリ570は、モノリシックソースアレイ550、およびハウジング572を備える。モノリシックソースアレイ550は、誘電体板560と、誘電体板560の第1の表面561から上向きに延びる複数の突出部566とを備え得る。誘電体板560の第2の表面562は、チャンバ578の内部空間583に曝露され得る。ハウジング572は、突出部566を受け入れるようにサイズ決定された開口を有し得る。いくつかの実施形態では、間隙575が、熱膨張に対処するために、突出部566と、ハウジング572の導電性本体573との間に提供され得る。一実施形態では、モノポールアンテナ568は、突出部566中の孔565の中に延び得る。モノポールアンテナ568は、ハウジング572および突出部566の上の上板576を通過し得る。
【0050】
一実施形態では、チャンバ空間583は、プラズマ582をストライクするのに好適であり得る。すなわち、チャンバ空間583は、真空チャンバであり得る。一実施形態では、(第2の表面562が、上記で説明されたものなど、誘電体層によってカバーされない場合)第2の表面562のみが、チャンバ空間583に曝露される。反対側の表面は、チャンバ空間積583の外側にあり、それゆえ、プラズマ582をストライクするために必要とされる低圧状況を経験しない。したがって、突出部566の側壁と導電性本体573との間の間隙575中に高電界があるときでも、生成されるプラズマはない。
【0051】
次に図6を参照すると、一実施形態による、処理ツールの例示的なコンピュータシステム660のブロック図が図示されている。一実施形態では、コンピュータシステム660は、処理ツールに結合され、処理ツールにおける処理を制御する。コンピュータシステム660は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、またはインターネットにおいて他のマシンに接続(たとえば、ネットワーク化)され得る。コンピュータシステム660は、クライアントサーバネットワーク環境におけるサーバまたはクライアントマシンの能力内で、あるいはピアツーピア(または分散)ネットワーク環境におけるピアマシンとして動作し得る。コンピュータシステム660は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、セルラー電話、ウェブアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、あるいはそのマシンによってとられるべきアクションを指定する(連続したまたはそれ以外の)命令のセットを実行することが可能な任意のマシンであり得る。さらに、単一のマシンのみがコンピュータシステム660のために図示されているが、「マシン」という用語は、本明細書で説明される方法論のうちのいずれか1つまたは複数を実行するために、命令の1つのセット(または複数のセット)を個々にまたは一緒に実行するマシン(たとえば、コンピュータ)の任意の集合を含むとも解釈されるべきである。
【0052】
コンピュータシステム660は、命令を記憶した非一時的マシン可読媒体を有するコンピュータプログラム製品またはソフトウェア622を含み得、これは、実施形態によるプロセスを実施するようにコンピュータシステム660(または他の電子デバイス)をプログラムするために使用され得る。マシン可読媒体は、マシン(たとえば、コンピュータ)によって可読な形式で情報を記憶または送信するための任意の機構を含む。たとえば、マシン可読(たとえば、コンピュータ可読)媒体は、マシン(たとえば、コンピュータ)可読ストレージ媒体(たとえば、読取り専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスクストレージ媒体、光ストレージ媒体、フラッシュメモリデバイスなど)、マシン(たとえば、コンピュータ)可読伝送媒体(電気的、光学的、音響的または他の形式の伝播信号(たとえば、赤外線信号、デジタル信号など))などを含む。
【0053】
一実施形態では、コンピュータシステム660は、バス630を介して互いと通信する、システムプロセッサ602、メインメモリ604(たとえば、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、同期DRAM(SDRAM)またはランバスDRAM(RDRAM)などのダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など)、スタティックメモリ606(たとえば、フラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)など)、および2次メモリ618(たとえば、データストレージデバイス)を含む。
【0054】
システムプロセッサ602は、マイクロシステムプロセッサ、中央処理ユニットなど、1つまたは複数の汎用処理デバイスを表す。より詳細には、システムプロセッサは、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロシステムプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロシステムプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロシステムプロセッサ、他の命令セットを実装するシステムプロセッサ、または命令セットの組合せを実装するシステムプロセッサであり得る。システムプロセッサ602はまた、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号システムプロセッサ(DSP)、ネットワークシステムプロセッサなど、1つまたは複数の専用処理デバイスであり得る。システムプロセッサ602は、本明細書で説明される動作を実施するための処理論理626を実行するように構成される。
【0055】
コンピュータシステム660は、他のデバイスまたはマシンと通信するためのシステムネットワークインターフェースデバイス608をさらに含み得る。コンピュータシステム660は、ビデオディスプレイユニット610(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ(LED)、または陰極線管(CRT))、英数字入力デバイス612(たとえば、キーボード)、カーソル制御デバイス614(たとえば、マウス)、および信号生成デバイス616(たとえば、スピーカー)をも含み得る。
【0056】
2次メモリ618は、本明細書で説明される方法論または機能のうちのいずれか1つまたは複数を具現する1つまたは複数の命令のセット(たとえば、ソフトウェア622)が記憶される、マシンアクセス可能ストレージ媒体632(またはより具体的には、コンピュータ可読ストレージ媒体)を含み得る。ソフトウェア622はまた、コンピュータシステム660によるそれの実行中に、完全にまたは少なくとも部分的にメインメモリ604内におよび/またはシステムプロセッサ602内に常駐し得、メインメモリ604およびシステムプロセッサ602はマシン可読ストレージ媒体をもなす。ソフトウェア622はさらに、システムネットワークインターフェースデバイス608を介してネットワーク620上で送信または受信され得る。一実施形態では、ネットワークインターフェースデバイス608は、RF結合、光結合、音響結合、または誘導性結合を使用して動作し得る。
【0057】
マシンアクセス可能ストレージ媒体632は、単一の媒体であるように例示的な実施形態において示されているが、「マシン可読ストレージ媒体」という用語は、1つまたは複数の命令のセットを記憶する、単一の媒体または複数の媒体(たとえば、集中または分散データベースならびに/あるいは関連付けられたキャッシュおよびサーバ)を含むと解釈されるべきである。「マシン可読ストレージ媒体」という用語は、マシンによる実行のための命令のセットを記憶または符号化することが可能であり、マシンが方法論のうちのいずれか1つまたは複数を実施することを引き起こす任意の媒体を含むとも解釈されるべきである。「マシン可読ストレージ媒体」という用語は、したがって、限定されないが、固体メモリ、ならびに光学および磁気媒体を含むと解釈されるべきである。
【0058】
上記の明細書では、具体的で例示的な実施形態が説明された。様々な変更が、以下の請求項の範囲から逸脱することなく実施形態になされ得ることは明白である。明細書および図面は、したがって、限定的な意味ではなく例示的な意味で顧慮されるべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4A
図4B
図4C
図5
図6