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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】布帛状積層回路構造体
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/27 20210101AFI20240524BHJP
   A61B 5/28 20210101ALI20240524BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20240524BHJP
【FI】
A61B5/27
A61B5/28
H05K1/02 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020089285
(22)【出願日】2020-05-22
(65)【公開番号】P2021183037
(43)【公開日】2021-12-02
【審査請求日】2023-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】519135633
【氏名又は名称】公立大学法人大阪
(73)【特許権者】
【識別番号】300046658
【氏名又は名称】株式会社ミツヤ
(74)【代理人】
【識別番号】110003203
【氏名又は名称】弁理士法人大手門国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 秀也
(72)【発明者】
【氏名】吉本 佳世
(72)【発明者】
【氏名】前川 士
【審査官】藤原 伸二
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/204323(WO,A1)
【文献】特表2016-529991(JP,A)
【文献】国際公開第2019/035420(WO,A1)
【文献】特開2020-033683(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/25-5/398
H05K 1/02
A41D 13/12
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性布地からなる基体部と、接着性樹脂材料が離散的に付着している導電性布地からなるとともに前記基体部の前記絶縁性布地の両面に積層して接着された配線部と、前記基体部の前記絶縁性布地に形成された接続孔を通して両面に積層された前記配線部の前記導電性布地が電気的に接続された接続部と、前記配線部の前記導電性布地に接続された回路部とを備えており、前記接続部は、前記接続孔において離散的に付着している前記接着性樹脂材料により前記導電性布地同士が接着することで互いに直接接触して電気的に接続されている布帛状積層回路構造体。
【請求項2】
前記絶縁性布地は、接着性樹脂材料が離散的に付着している請求項1に記載の布帛状積層回路構造体。
【請求項3】
前記導電性布地は、前記絶縁性布地と同一又は前記絶縁性布地よりも高い伸縮性を備えている請求項1又は2に記載の布帛状積層回路構造体。
【請求項4】
前記導電性布地は、繊維径が30デニール以下の導電性繊維を含み、目付が40g/m2以上80g/m2以下であり、前記配線部は、幅3mm以上で表面抵抗が30Ω以下である請求項1から3のいずれかに記載の布帛状積層回路構造体。
【請求項5】
前記導電性布地は、積層布地である請求項1から4のいずれかに記載の布帛状積層回路構造体。
【請求項6】
前記配線部は、前記接着性樹脂材料により前記基体部に接着している請求項1から5のいずれかに記載の布帛状積層回路構造体。
【請求項7】
前記回路部は、導電性接着剤により前記配線部に接着されて電気的に接続されている請求項1から6のいずれかに記載の布帛状積層回路構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁性布地及び導電性布地を積層した布帛状積層回路構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ウェアラブルコンピュータ技術の進展とともに、ウェアラブル筋電計といったウェアラブルセンサ技術の開発が進み、様々な分野において実用化に向けた検討がなされている。
【0003】
ウェアラブルセンサ技術では、人体と直接接触した状態を長時間保持することが求められるため、人体に着用した場合でも使用者に違和感なくセンサを身に着けることが重要となる。そのため、従来のセンサのように、回路基板等の基材を用いた実装したものでは、装着時の快適性、柔軟性、通気性といった点で不十分と言わざるを得ない。
【0004】
また、着用する布製品に対して導電性インクで回路を印刷してセンサを実装したり、導電性両面粘着テープを用いてセンサを実装する研究開発も行われているが、布地との伸縮性特性が異なり、洗濯耐久性の点でも不十分であることから、実用化には至っていない。
【0005】
また、布地を素材としたセンサについては、例えば、特許文献1には、導電性布帛及び絶縁性布帛を積層して構成された布帛状センサが記載されている。また、特許文献2では、伸縮性布帛からなる伸縮性構造体に導電性布帛からなる導電性経路を組み合わせた構造体が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2017-26594号公報
【文献】特表2019-537276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献に記載された構造体では、伸縮性を有する布地を組み合わせて構成されているため、人体に直接接触した状態でも衣類とほとんど変わらない感触となって良好な着用感を得ることができる。しかしながら、複数の伸縮性布帛を組み合わせた構造体では伸縮性の違いにより伸縮状態で布帛同士がずれるようになるため、ずれ幅が大きくなると電気的に接続した配線部分が断線したり、配線の間の絶縁部分が不用意に導通するといったトラブルを生じるおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、配線の導通性を安定し保持する伸縮性及び屈曲性を備えるとともに優れた通気性を有する布帛状積層回路構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る布帛状積層回路構造体は、絶縁性布地からなる基体部と、接着性樹脂材料が離散的に付着している導電性布地からなるとともに前記基体部の両面に積層して接着された配線部と、前記絶縁性布地に形成された接続孔を通して前記導電性布地が電気的に接続された接続部と、前記配線部に接続された回路部とを備えている。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、上記の構成を備えることで、基体部に絶縁性布地を用いるとともに配線部に接着性樹脂材料が離散的に付着した導電性布地を用いているので、積層回路構造体の伸縮性、屈曲性及び通気性を確保することができる。
【0011】
また、離散的に付着している接着性樹脂材料の分布状態により導電性布地の通気特性、伸縮特性及び屈曲特性を調整することが可能となり、基体部の特性に合わせて及び配線部の通気特性、伸縮特性及び屈曲特性を設定することで、積層回路構造体全体の通気特性、伸縮特性及び屈曲特性を安定した状態に設定することができる。そのため、布帛状積層回路構造体を衣類等に対して密着させて取り付けることができるようになる。
【0012】
また、導電性布地は、導電性繊維の素材、導電性繊維の量、積層形態といった様々な態様により必要となる電気的特性に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る布帛状積層回路構造体の一例を示す概略構成図である。
図2図1に示す布帛状積層回路構造体に関する分解図である。
図3図1のA-A断面図である。
図4】積層布地と抵抗特性に関する測定結果を示すグラフである。
図5】積層布地と通気特性に関する測定結果を示すグラフである。
図6】伸縮特性に関する試験に用いた積層回路構造体の概略構成図である。
図7】反転増幅回路に関する回路構成図である。
図8】反転増幅回路を実装した積層回路構造体に関する撮影画像である。
図9】ローパスフィルタ回路に関する回路構成図である。
図10】ローパスフィルタ回路を実装した積層回路構造体に関する撮影画像である。
図11】ハイパスフィルタ回路に関する回路構成図である。
図12】ハイパスフィルタ回路を実装した積層回路構造体に関する撮影画像である。
図13】心電計測回路に関する回路構成図である。
図14】心電計測回路を実装した積層回路構造体に関する設計図である。
図15】心電計測回路を実装した積層回路構造体の表面に関する撮影画像である。
図16】心電計測回路を実装した積層回路構造体の裏面に関する撮影画像である。
図17】測定結果を示す心電図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明に係る布帛状積層回路構造体の一例を示す概略構成図であり、図2は、布帛状積層回路構造体に関する分解図である。また、図3は、図1のA-A断面図である。
【0015】
布帛状積層回路構造体1は、絶縁性布地からなる基体部10と、接着性樹脂材料が離散的に付着している導電性布地からなるとともに基体部10の両面に積層して接着された配線部20~23と、絶縁性布地に形成された接続孔11及び12を通して導電性布地が電気的に接続された接続部30及び31と、配線部20~23に接続された回路部40~43とを備えている。
【0016】
布帛状積層回路構造体1は、基体部10に対して配線部20~23が離散的に分布する接着性樹脂材料により満遍なく接着しているので、伸縮性及び屈曲性を確保しながら積層一体化している。また、布地を積層することで十分な通気性を確保することができる。
【0017】
布帛状積層回路構造体1は、布地を接着により貼り合わせて構成されているので、例えば、ウェアラブルセンサ等のように衣類に直接貼り付けて取り付けることができ、衣類とともに洗濯することも可能となる。
【0018】
また、布帛状積層回路構造体1は、布地同士が全体を接着により貼り合わせているので、縫製等により部分的に取り付けた場合に比べて、布地に加わる負荷が集中することがなく布地の破損といったトラブルを抑止することができる。衣類等に取り付ける場合にも、全体を接着して貼り付けることで、布地の破損や剥がれといったトラブルを抑止することができる。
【0019】
こうした布帛状積層回路構造体1の伸縮性及び屈曲性については、伸縮及び屈曲により配線部及び接続部の導通変化が生じないことが好ましく、こうした伸縮特性及び屈曲特性を備えることで、衣類等と一体化して取り付けた場合でも安定した導通性を確保することができる。また、こうした安定した導通性とともに布地同士を全体にわたって貼り付けていることで、十分な洗濯耐久性を備えることができる。
【0020】
この例では、回路部として、発光素子40及び41をバッテリ42及び切換スイッチ43と接続した構成となっており、理解を容易にするために回路図で示しているが、基体部10及び配線部20~23を積層した積層体の表面に設置して回路構造体として構成することができる。搭載する回路素子としては、特に限定されないが、人体に装着可能な回路素子であれば用いることができる。例えば、用途や機能に応じて、IC等の半導体集積回路、抵抗やコンデンサ等の回路素子を実装することができる。
【0021】
回路素子を配線部に接続する方法としては、はんだ付け、銅板による圧着、コンタクトピンを用いたかしめ、導電性接着剤による接着等の接続方法が挙げられるが、導電性と機械的強度の点から導電性接着剤による接着が好ましい。
【0022】
基体部は、回路構造体1の全面にわたって拡がる大きさに形成されており、両面に積層される配線部が導通しないような厚さに設定されている。また、接続部に対応する位置には部分的に切り欠いて接続孔が形成されている。
【0023】
基体部に用いる絶縁性布地としては、誘電体からなる繊維材料を用いて製造された織物、編物、不織布、フェルトといった柔軟性及び伸縮性を有する素材が挙げられる。誘電体からなる繊維材料は、例えば、合成繊維材料としては、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリプロピレン、パラ系アラミド、メタ系アラミド、ポリアリレート、ポリベンゾイミダゾール等が挙げられ、無機繊維材料としてはガラスが挙げられる。そして、これらの繊維材料を複数種類組み合わせた繊維材料を用いることもできる。また、絶縁性布地は、薄い布地を複数枚重ねて構成することもでき、用途に合わせて適宜構成すればよい。
【0024】
絶縁性布地は、伸縮性及び屈曲性並びに伸縮及び屈曲の際の絶縁性を確保する観点から、厚さ0.2mm~2mmで目付(見掛け質量)50g/m2~80g/m2に設定することが好ましい。また、絶縁性布地は、引張強さが200N以上で伸び率が20%以上であることで、ウェアラブルセンサ等のウェアラブル用途に好適に用いることができる。また、絶縁性布地は、通気度が300cm3/(cm2・s)以上であることで、衣類等に取り付けた場合でも十分な通気性を確保することができる。
【0025】
基体部に用いる絶縁性布地には、接着性樹脂材料を離散的に付着させてもよい。接着性樹脂材料としては、一般の接着芯地で用いられるものであれば良く、例えば、熱可塑性樹脂や熱硬化樹脂を用いることができる。中でも、熱可塑性樹脂が好ましく、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ酸化ビニール系(PVC)ポリエチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン酢ビ共重合体系(EVA)樹脂がより好ましく用いられる。中でも、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂が好ましく用いられるが、アクリル樹脂をドット状に付与した後にポリアミド樹脂粉を被覆した樹脂が、接着性の観点から、さらに好ましく用いられる。接着性樹脂材料を離散的に付着させることで、基体部の伸縮性、屈曲性及び通気性を調整することができ、必要な特性を備えるようにすることが可能となる。
【0026】
また、基体部には、回路素子を配置する領域に接着性樹脂材料を付与したり、テープやフィルムを接着して、伸縮性を抑えて回路素子を接着固定するようにしてもよい。
【0027】
配線部は、基体部10の一方の面側に平行に積層配置された細幅状の配線体20及び21と他方の面側に平行に積層配置されるとともに細幅状の配線体20及び21と直交方向に積層配置された配線体22及び23を備えている。そして、配線体20及び22が交差するように対向する位置に接続孔11が形成されており、接続孔11を通して配線体20及び22が電気的に接続する接続部30が形成されている。配線体21及び23が交差するように対向する位置には接続孔12が形成されており、接続孔12を通して配線体21及び23が電気的に接続する接続部31が形成されている。
【0028】
配線部に用いる導電性布地は、繊維径が30デニール以下の導電性繊維を用いて製造された織物、編物、不織布、フェルトといった柔軟性及び伸縮性を有する布地で、布地の目付が80g/m2以下のものが好ましい。また、導電性布地を複数枚積層して構成することもでき、その場合には目付がその分増加するようになる。そして、接着性樹脂材料が導電性布地の少なくとも一方の面に離散的に分散して付着している。
【0029】
導電性布地は、導電特性を維持しつつ、接着性樹脂材料を少なくとも一方の面に離散的に分散して付着することで、基体部及び取り付ける衣類等の伸縮性を損なうことなく、密着(接着)させることができる。そのため、配線部は、基体部と同一か基体部よりも高い伸縮性を備えることで、配線部に弛みや剥がれを防止して密着させることが可能となる。また、配線部が基体部に追随して伸縮することで、接続部に対して過度の負荷が加わることがなくなり、安定した接続状態を維持することができる。
【0030】
導電性布地を配線部に用いる場合には、幅3mm以上の帯状に裁断して用いることが好ましい。配線部の抵抗特性としては、表面抵抗が30Ω以下となるように積層枚数及び幅を設定することが好ましい。導電性布地を配線パターンに従って裁断する場合には、公知のカッティング技術を用いることができるが、例えば、レーザカッティング技術で裁断することで、精度よく細幅に形成することが可能となる。そのため、超小型の回路素子に対しても接続端子に合わせて直接配線することが可能となり、布帛状積層回路構造体が幅広い用途に対応することができる。
【0031】
導電性布地の製造方法に特に制限はなく、導電性繊維の織成や編成、または抄紙によって製造された編物、織物、不織布を用いることができる。中でも、導電性、引張強さ、伸び率、引裂強さの観点から編物または織物が好ましい。編物の中でも経編と緯編があるが、経編で編んだ編物が導電性の観点からより好ましい。緯編で編んだ編物としては、例えば、平編、ゴム編、両面編パール編、タック編、浮き編、片畔編、レース編、添え毛編がある。経編で編んだ編物としては、例えば、シングルデンビー編、シングルアトラス編、ダブルコード編、ハーフ編、ハーフベース編、サテン編、ハーフトリコット編、裏毛編、ジャガード編がある。織物としては、平織、綾織、朱子織等の三原組織、変化組織、たて二十織、よこ二十織等の片二重組織、たてビロードなどが挙げられる。
【0032】
導電性布地に用いられる導電性繊維の素材に特に制限は無く、合成繊維にメッキコーティングした導電性繊維や、合成繊維に導電性ポリマーをコーティングした導電性繊維のほか、合成繊維の中に導電性の良い金属やカーボンブラックを配合した導電性繊維や、金属を繊維化した金属繊維を用いることができる。合成繊維としては特に制限は無く、ポリイミド、6ナイロン、66ナイロンなどを用いることができる。
【0033】
中でも、導電性、折り曲げ耐性、軽量性、経済性の観点から、合成繊維にメッキコーティングした導電性繊維が好ましく用いられる。メッキの金属種としては、導電性の観点から、銀、銅が好ましく、更なる導電性、人体に対する安全性、及び抗菌性の観点から、銀がより好ましい。
【0034】
導電性繊維の繊維径は、導電性布地とした場合に被覆体への密着性(接着性)及び安定的な導電性、並びに伸縮性を兼ね備える観点から30デニール以下であれば問題なく使用できるが、25デニール以下がより好ましく、20デニール以下が更に好ましい。
【0035】
導電性布地は、必要に応じてプレス加工、熱プレス加工、精練加工、熱セット加工などで構造を固定化、形状を記憶させることができる。導電性布地を加工する際に、布地の面積を拡大させても良いし、拡大させなくても良い。また、導電性布地には、通常のカレンダー加工、エンボス加工等を適宜施すことができる。
【0036】
導電性布地の面積を拡大させる場合は、拡大前の布地の特性を損なわない範囲で拡大することが可能であるが、通常は布地に対して、1軸方向に、1.1倍から1.7倍、好ましくは1.1倍から1.5倍、より好ましくは1.1倍から1.3倍の範囲である。
【0037】
接着性樹脂材料は、導電性布地の少なくとも一方の面に離散的に分散して付与することで導電性布地を積層し易くなる。導電性布地の通気度は300cm3/(cm2・s)以上であれば、伸縮性を確保しつつ基体部及び衣類等への優れた密着性(接着性)を確保することができる。
【0038】
配線部に離散的に付着する接着性樹脂材料としては、一般の接着芯地で用いられるものであれば良く、例えば、熱可塑性樹脂や熱硬化樹脂を用いることができる。中でも、熱可塑性樹脂が好ましく、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ酸化ビニール系(PVC)ポリエチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン酢ビ共重合体系(EVA)樹脂がより好ましく用いられる。中でも、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂が好ましく用いられるが、アクリル樹脂をドット状に付与した後にポリアミド樹脂粉を被覆した樹脂が、接着性の観点から、さらに好ましく用いられる。
【0039】
接着性樹脂材料の付与法に制限はないが、接着性樹脂材料を導電性布地の少なくとも一方の面に離散的に分散して付与することで、柔軟性及び伸縮性を安定的に確保することができる。さらに、傾向として目付が小さい場合には、接着性樹脂材料の付与密度を大きくして強度を高め、一方で、傾向として目付が大きい場合には、接着性樹脂材料の付与密度を小さくして透気度を上げることが好ましい。さらに、生産性の観点から、接着性樹脂材料をホットメルト法でドット状に付与することが好ましい。
【0040】
特にロールトゥロール法にて連続的に接着性樹脂材料を付与する場合は、装置で連続的に搬送させる必要から、導電性布地の幅方向(TD方向)が70cm以上であることが好ましい。
【0041】
ロールトゥロール法にて連続的に接着性樹脂材料を付与した導電性布地は、反物等の長尺生地として得る場合、継ぎ目無く70cm以上の採寸が可能となるため、導電性に優れるだけでなく、使い勝手にも優れている。
【0042】
接着性樹脂材料をドット状で離散的に付与する場合には、導電性布地の導電特性を維持しつつ、伸縮性と密着性を確保するためには、ドット数を単位面積(1平方インチ)当り5個以上50個以下が好ましく、20個以上40個/以下がさらに好ましい。特にマイクロドットで付与する場合には、ドット数を単位面積(1平方インチ)当り50個以上500個以下が好ましく、200個以上400個以下がさらに好ましい。
【0043】
また、ドット状に付与される接着性樹脂材料の付与量は、導電性布地の導電特性を維持しつつ、伸縮性と密着性を確保するためには、1g/m2以上15g/m2以下であることが好ましく、5g/m2以上10g/m2以下であることがより好ましく、5g/m2以上8g/m2以下であることが最も好ましい。
【0044】
配線部は、導電性布地として複数枚積層させた積層布地を用いることもできる。積層布地を用いることで、基体部及び衣類等への密着性と適度な伸縮性を維持しつつ、更に導電性を向上させることができる。導電性生地は、2枚以上4枚以下で積層接着させた積層布地とすることで、導電性を確保しつつ、引っ張り強さをより向上させることができる。
【0045】
導電性布地は、引張り強さが200N以上、表面抵抗が1.5Ω以下であることで、ウェアラブルセンサなどのウェアラブル用途に好適に用いられるが、さらに、目付(見掛け質量)160g/m2以下、引張り強さが200N以上、伸び率40%以上、表面抵抗が1.5Ω以下であることで、ウェアラブルセンサ等の用途に好適に用いることができる。こうした物性を達成することで、柔軟性、軽量性の要求度の高い衣料資材に対応した副資材としての基準を満たすことができ、ウェアラブル用途での実用に耐えうる導電性布地を得ることができる。さらに、通気度が300cm3/(cm2・s)以上であることで、伸縮性と密着性(接着性)を確保しつつ、例えば、通気度が必要な夏物衣料の通気度が50cm3/(cm2・sであることから、積層体として十分な通気性を確保することができる。
【0046】
導電性布地の厚さは、0.2mm~2.0mmであることが好ましい。0.2mm以上であれば十分な引張強さ及び引裂き強さを発揮し、2.0mm以下であれば十分な密着性(接着性)を発揮する。より好ましくは0.2mm~1.2mmであり、さらに好ましくは0.2mm~0.8mmである。
【0047】
導電性布地の引張強さは、強度の面から100N以上であることが好ましく、200N以上であることが、より好ましい。また、導電性布地の伸び率は、伸縮性と被覆体への密着性(接着性)の観点から20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。導電性布地の引裂き強さは、強度の面から8N以上であることが好ましい。
【0048】
接続部は、配線部の導電性布地の接続を確保するため、接続孔の形状を矩形状又は円形状に形成することが好ましく、矩形状の場合には配線部の幅に応じて1辺が2mm以上のサイズに形成するとよい。こうしたサイズに形成することで、基体部の両面に配置された導電性布地同士を互いの接着性樹脂材料により接着して接続状態を確保することができる。また、必要に応じて導電性接着剤を用いて接着するようにしてもよい。
【実施例
【0049】
布地及び積層回路構造体の特性に関する試験方法として、以下の試験を行った。
(1)引張強さ(N)
JIS L 1096A法(カットスリップ法)に準拠し、試験機に低速伸長形、試験片幅を50mm、つかみ間隔を200mmとし、引張速度200mm/minで測定した。
(2)伸び率(%)
JIS L 1096A法(カットスリップ法)に準拠し、試験機に低速伸長形、試験片幅を50mm、つかみ間隔を200mmとし、引張速度200mm/minで測定した。
(3)引裂き強さ(N)
(よこ方向は引裂き方向に対して斜めに切断)
JIS L 1096A-1法(シングルタング法)に準拠し、試験機に低速伸長形、試験片幅を50mm、つかみ間隔を100mmとし、引張速度100mm/minで測定した。
(4)見掛け質量(目付)(g/m2
JIS L 1096A法に準拠し測定した。
(5) 厚さ(mm)
JIS L 1096A法(JIS法)に準拠し、一定圧力0.7kPaにて測定した。
(6)通気度(cm3/(cm2・s))
JIS L 1096A法(フラジール形法)にて測定した。
(7) 表面抵抗(Ω)
試験体に対して所定間隔で配置された測定点の間についてデジタルマルチテスターを用いて抵抗値を測定した。
【0050】
[実施例1]
布帛状積層回路構造体について、以下のように作成した。
【0051】
<絶縁性布地について>
絶縁性布地には、ポリエステル糸で構成された伸び率15%以上の織物生地(株式会社ミツヤ製)を用いた。
【0052】
この絶縁性布地を配線パターン及び搭載する回路素子に合わせたサイズで矩形状に裁断して基体部として使用した。
【0053】
<導電性布地について>
導電性布地には、大阪電気工業株式会社製銀メッキ糸(ナイロン6.6繊維に銀メッキをコーティング処理した糸で、繊度30デニールの10フィラメント)を用いた。
【0054】
銀メッキ糸を用いて、ハーフトリコットで編上げ幅70cmの生地を作成した。次いで、精練加工と熱セット加工することで、製品仕上げ幅90cmの生地を作成した。
【0055】
得られた生地に接着性樹脂材料として、アクリル樹脂の上からポリアミド樹脂粉を被覆したドット状の接着剤を、ドット数26個/平方インチで離散的に付与し、導電性布地を得た。接着性樹脂材料の付与量は、6g/m2であった。得られた導電性布地は、目付が58g/m2、厚さが0.4mm、通気度が690cm3/(cm2・s)であった。
【0056】
また、導電性布地は、引張強さが130N、伸び率が27%、引裂き強さが9N以上であった。
【0057】
導電性布地を所定幅の帯状に裁断して配線部として使用した。
【0058】
<導電性布地の特性について>
(1)伸縮性と抵抗特性
導電性布地を幅50mm×長さ200mmの帯状に裁断したものについて長さ方向の両端部の間の表面抵抗を測定した後、横方向に15%引き伸ばして230mmの長さに設定して表面抵抗を測定した。
【0059】
測定結果は、引き伸ばす前の抵抗値が2.7Ωで、引き伸ばした後の抵抗値が2.1Ωとなっており、引き伸ばしによる抵抗値の上昇がみられなかった。一般的な衣類では、伸縮率15%以上で高いストレッチ性があるとされており、ウェアラブルセンシング技術において好適な伸縮性と導電性を備えていることが確認できた。
【0060】
(2)屈曲性と抵抗特性
導電性布地を幅10mm×長さ200mmの帯状に裁断したものについて、長さ方向の両端部の間の表面抵抗を測定した後、断面径6mm及び10mmの合成樹脂製の丸棒体にらせん状に巻き付けた状態で表面抵抗を測定した。その後合成樹脂製フィルムに導電性布地を貼り付けてフィルムを内側にして折り曲げ重ね合わせた状態で表面抵抗を測定した。
【0061】
測定結果は、通常状態での抵抗値が10.7Ω、ループ状の屈曲状態での抵抗値が断面径6mmで9.0Ω及び断面径10mmで9.6Ω、折り曲げ状態での抵抗値が10.5Ωとなっており、屈曲による抵抗値の大きな変化はみられなかった。衣類を着用した状態での屈曲変形に対しても安定した導電性を備えていることが確認できた。
【0062】
(3)積層布地と抵抗特性
導電性布地を幅10mm×長さ145mmの帯状に切断したものを5枚準備し、1枚ずつ重ね合せて圧着した状態で加熱し、接着性樹脂材料により接着一体化した状態で長さ方向の両端部の間の表面抵抗を測定した。
【0063】
測定結果を図4に示す。重ねる枚数を増やすことで、表面抵抗が低下しており、配線部としての十分な導電性を備えていることが確認できた。
【0064】
(4)積層布地と通気特性
導電性布地を幅200mm×長さ200mmの帯状に切断したものを5枚準備し、1枚ずつ重ね合せて圧着した状態で加熱し、接着性樹脂材料により接着一体化した積層布地について通気度を測定した。
【0065】
測定結果を図5に示す。積層枚数が増加するに従い通気度が低下するものの5枚の積層布地でも236cm3/(cm2・s)となっており、一般の夏物衣料の通気度が50cm3/(cm2・s)程度であることからみて、衣料に取り付けた場合でも十分な通気性を確保することが確認できた。
【0066】
<積層回路構造体の特性について>
絶縁性布地を縦200mm×横200mmの矩形状に裁断した基体部を準備し、導電性布地を幅50mm×長さ200mmの帯状に裁断した配線部を2枚準備した。図6に示すように、基体部の中心部に矩形状の接続孔300(面積;1cm2)を形成し、基体部100の両面に配線部210及び220を接続孔300で対向させて互いに交差するように配置した。そして、配線部に対してアイロンで160℃~180℃に圧接しながら加熱して基体部に接着させ、接続孔では対向配置された配線部を互いに接着させて接続した。
【0067】
得られた積層回路構造体について、表面側の配線部210の長さ方向の両端部である位置A及び位置B並びに裏面側の配線部220の両端部である位置C及び位置Dの間の表面抵抗をそれぞれ測定した。そして、各配線部の長さ方向に積層回路構造体全体を15%引き伸ばして各位置の間の表面抵抗を測定した。測定結果は以下の通りである。
(AB間伸長の場合の表面抵抗(Ω))
測定位置 伸長前 伸長後
AB間 2.1 1.8
AC間 2.2 2.0
AD間 2.3 2.0
(CD間伸長の場合の表面抵抗(Ω))
測定位置 伸長前 伸長後
DA間 2.3 2.1
DB間 2.3 2.0
DC間 2.0 1.9
以上の測定結果をみると、伸長前後において表面抵抗の大きな変化はなく、配線部の接続状態が確保されていることがわかる。
【0068】
<積層回路構造体の作成>
図7に示す反転増幅回路に関する回路素子を実装した積層回路構造体を作成した。まず、絶縁性布地を縦55mm×横51mmの矩形状に裁断して基体部を準備し、導電性布地を幅3mmの帯状に裁断して配線部を準備した。回路構成の配線パターンに合わせて配線部を所望の長さに切断し、基体部の表面に配置した後、アイロンで160℃~180℃に圧接しながら加熱して接着させた。配線パターンに合わせて回路素子の接続端子を配置して導電性接着剤(一液式導電性接着剤NO SOLDER)により配線部に接着して接続した。ICは、接続ピンを外側に折り曲げて接着し、裏面を両面テープにより基体部に接着して固定した。外部と接続する入力端子及び出力端子は、配線部として接着した導電性布地の端部をそのまま用いた。図8は、回路素子を実装した積層回路構造体に関する撮影画像である。
【0069】
<積層回路構造体の特性について>
ファンクションジェネレータ(Agilent Technologies社製)からの入力電圧を供給し、中間電位及び5Vの電圧をAD変換器(National Instruments社製)から供給した。出力電圧は、AD変換器又はオシロスコープ(Tektronix社製)により計測した。
【0070】
入力電圧として直流電圧を供給し、計測した実際の増幅率と、抵抗値から計算した増幅率の理論値を比較して評価した。測定結果は、入力部の抵抗値が0.995Ωで、出力部の抵抗値が10.07Ωであり、増幅率の理論値(10倍)とほぼ同一の結果が得られた。
【0071】
入力電圧として様々な周波数の正弦波電圧を供給し、計測した増幅率から周波数特性を算出した。周波数特性から電圧利得が3dB下がる遮断周波数を求め、約21kHzであった。遮断周波数の理論値(約20.5kHz)とほぼ同一の結果が得られた。
【0072】
以上の評価結果から理論値とほぼ同一の性能を有していることが確認できた。
【0073】
[実施例2]
実施例1と同様の絶縁性布地及び3mm幅の導電性布地を用いて、図9に示すローパスフィルタ回路に関する回路素子を実装した積層回路構造体を実施例1と同様の方法で作成した。増幅率の理論値は1倍であり、遮断周波数の理論値は約40.8Hzであった。図10は、回路素子を実装した積層回路構造体に関する撮影画像である。
【0074】
<積層回路構造体の性能特性について>
ファンクションジェネレータ(Agilent Technologies社製)からの入力電圧を供給し、中間電位及び5Vの電圧をAD変換器(National Instruments社製)から供給した。出力電圧は、AD変換器又はオシロスコープ(Tektronix社製)により計測した。
【0075】
入力電圧として直流電圧を供給し、計測した実際の増幅率と、抵抗値から計算した増幅率の理論値を比較して評価した。測定結果は、入力部の抵抗値が393Ωで、出力部の抵抗値が392Ωであり、増幅率の理論値とほぼ同一の結果が得られた。
【0076】
入力電圧として様々な周波数の正弦波電圧を供給し、計測した増幅率から周波数特性を算出した。周波数特性から電圧利得が3dB下がる遮断周波数を求め、約38Hzであった。遮断周波数の理論値とほぼ同一の結果が得られた。
【0077】
以上の評価結果から理論値とほぼ同一の性能を有していることが確認できた。
【0078】
[実施例3]
実施例1と同様の絶縁性布地及び3mm幅の導電性布地を用いて、図11に示すハイパスフィルタ回路に関する回路素子を実装した積層回路構造体を実施例1と同様の方法で作成した。増幅率の理論値は1倍であり、遮断周波数の理論値は約15.92Hzであった。図12は、回路素子を実装した積層回路構造体に関する撮影画像である。
【0079】
<積層回路構造体の性能特性について>
ファンクションジェネレータ(Agilent Technologies社製)からの入力電圧を供給し、中間電位及び5Vの電圧をAD変換器(National Instruments社製)から供給した。出力電圧は、AD変換器又はオシロスコープ(Tektronix社製)により計測した。
【0080】
入力電圧として直流電圧を供給し、計測した実際の増幅率と、抵抗値から計算した増幅率の理論値を比較して評価した。測定結果は、入力部の抵抗値が10.03Ωで、出力部の抵抗値が10.02Ωであり、増幅率の理論値とほぼ同一の結果が得られた。
【0081】
入力電圧として様々な周波数の正弦波電圧を供給し、計測した増幅率から周波数特性を算出した。周波数特性から電圧利得が3dB下がる遮断周波数を求め、約16Hzであった。遮断周波数の理論値とほぼ同一の結果が得られた。
【0082】
以上の評価結果から理論値とほぼ同一の性能を有していることが確認できた。
【0083】
[実施例4]
実施例1と同様の絶縁性布地(縦125mm×横180mm)及び3mm幅の導電性布地を用いて、図13に示す心電計測回路に関する回路素子を実装した積層回路構造体を実施例1と同様の方法で作成した。
【0084】
図14は、積層回路構造体に関する設計図であり、図15及び図16は、設計図に基づいて作成した積層回路構造体の表面及び裏面に関する撮影画像である。この例では、配線部は、導電性布地を4枚重ねた抵抗値を下げたものを用いた。そして、設計図の配線パターンの横線部分を表面に配線して回路素子を実施例1と同様に接着固定し、裏面に配線パターンの縦線部分を配線して実施例1と同様に接着固定した。横線及び縦線が交差する接続部分には接続孔(縦2mm×横2mm)を基体部に形成し、接続孔において両面の導電性布地を接着して接続した。
【0085】
この例では、ICを拡張基板に予め実装しておき、拡張基板を基体部に接着固定して配線部を拡張基板の接続用電極部に導電性接着剤により接続した。
【0086】
<心電計測回路の計測>
心電計測では、電源(5V)、AD変換器及び計測用PCを接続して行った。図15に示す配線部の接続箇所(1)に電源の5V端子を接続し、配線部の接続箇所(2)にGND(電源及びAD変換器のマイナス端子)を接続し、配線部の接続箇所(3)にAD変換器のプラス端子を接続した。配線部の接続箇所(4)をアース電極とし、配線部の接続箇所(5)を左脇用電極とし、配線部の接続箇所(6)を右脇用電極として接続した。
【0087】
人体の心臓を挟んで左側及び右側にそれぞれ左脇用電極及び右脇用電極を接触させて、5Vの電圧を印加し、出力をAD変換器を用いて処理し、PCに心電図を表示した。図17に測定結果を示す。測定された心電図をみると、正しく動作していることが確認できた。
【0088】
以上のとおり、布帛状積層回路構造体は、伸縮性、屈曲性及び通気性を備えるとともに、搭載する様々な回路を正常に動作させることが可能であり、衣類等に貼り付けて使用するウェアラブルセンサ等の様々な用途に応用することができる。
【符号の説明】
【0089】
1・・・布帛状積層回路構造体、10・・・基体部、11、12・・・接続孔、20~23・・・配線部、30、31・・・接続部、40~43・・・回路部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17