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  • 特許-ボイラ水処理装置および処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】ボイラ水処理装置および処理方法
(51)【国際特許分類】
   F22D 11/00 20060101AFI20240604BHJP
   F22D 1/18 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
F22D11/00 G
F22D1/18
F22D11/00 C
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020142811
(22)【出願日】2020-08-26
(65)【公開番号】P2022038353
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000001063
【氏名又は名称】栗田工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000001258
【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086911
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100144967
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】仲本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】塚本 和巳
(72)【発明者】
【氏名】久保 智敬
【審査官】河野 俊二
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-192385(JP,A)
【文献】特開2009-039599(JP,A)
【文献】国際公開第2018/207492(WO,A1)
【文献】特開2013-202581(JP,A)
【文献】特開2018-043191(JP,A)
【文献】国際公開第2018/051552(WO,A1)
【文献】特開2020-070952(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F22D 11/00
F22D 1/18
F22B 37/52
F22B 37/56
C02F 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原水を処理して純水を製造する前処理装置と、
該前処理装置からの純水をボイラへ供給する純水供給ラインと、
該ボイラからの濃縮排水であるボイラブロー水を脱塩処理する復水脱塩手段と、該ボイラブロー水を該復水脱塩手段に導入するボイラブロー水導入ラインと、
該復水脱塩手段で脱塩処理された復水脱塩水を前記純水供給ラインに返送する復水脱塩水返送ラインとを有するボイラ水処理装置において、
前記純水供給ラインから純水の一部を取り出し部から取り出してTOC除去手段でTOC除去処理し、この処理水を該取り出し部又はそれよりも上流側の該純水供給ラインに戻すTOC除去ラインと、
該TOC除去ラインにおけるTOC除去手段の上流側に設けられた熱交換器と、
前記ボイラブロー水導入ラインから分岐して、該ボイラブロー水導入ライン中のボイラブロー水の一部を分取して該熱交換器に導入する分岐ラインと
前記熱交換器を通過したボイラブロー水を前記ボイラブロー水導入ラインにおける前記分岐ラインの分岐点よりも下流側に返送する分岐水返送ラインを備え、
該熱交換器により、TOC除去手段に供給される純水を該ボイラブロー水との熱交換で加熱することを特徴とするボイラ水処理装置。
【請求項2】
請求項1において、前記純水供給ライン中の純水の水温を測定する測定手段と、該測定手段の測定値が所定値以下のときに前記分岐ラインに前記ボイラブロー水の一部を通水するか、前記ボイラブロー水の前記分岐ラインへの流量を増加させる分岐流量制御手段を備えたことを特徴とするボイラ水処理装置。
【請求項3】
原水を前処理装置で処理して純水を製造し、
該前処理装置からの純水を純水供給ラインを経由してボイラへ供給し、
該ボイラからの排気蒸気を凝縮させてボイラブロー水として該ボイラから排出し、
該ボイラブロー水を復水脱塩手段で脱塩処理し、
該復水脱塩手段で脱塩処理された復水脱塩水を前記純水供給ラインに返送するボイラ水処理方法において、
前記純水供給ラインから純水の一部を取り出し部から取り出してTOC除去手段でTOC除去処理し、この処理水を該取り出し部又はそれよりも上流側の該純水供給ラインに戻し、
前記ボイラから前記復水脱塩手段に送給されるボイラブロー水の一部を分取し、該分取したボイラブロー水と、該TOC除去手段に供給される純水とを熱交換器で熱交換して該純水を加熱し、
前記熱交換器を通過した前記ボイラブロー水を、前記復水脱塩手段に供給して脱塩処理することを特徴とすることを特徴とするボイラ水処理方法。
【請求項4】
請求項において、前記純水供給ライン中の純水の水温を測定し、該測定値が所定値以下のときに前記ボイラブロー水の一部を分取して前記熱交換器で前記純水と熱交換するか、或いは、前記熱交換器で前記純水と熱交換するボイラブロー水の流量を増加させることを特徴とするボイラ水処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業、発電等に用いられるボイラ供給純水を処理する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
産業、発電等に用いられるボイラ設備では、工業用水等から前処理(凝集固液分離と脱塩処理など)により純水を製造し、この純水を用いてボイラにより蒸気を発生させる。このようなボイラ設備では、ボイラブロー水を回収し、脱塩処理した後にボイラ用の純水として再利用するのが一般的である(特許文献1~3)。
【0003】
ボイラ設備内では、ボイラ水の水質を管理しており、特に、腐食防止の為、イオン交換樹脂にて処理した後の電気伝導度を管理しているが、原水にTOCが想定以上に含まれていた場合(例えばTOC200ppb以上)、または前処理の純水製造におけるイオン交換樹脂から有機物が過度に溶出した場合は、電気伝導度が管理値を超過してしまうことが懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-268397号公報
【文献】特開2010-216762号公報
【文献】特開2015-117913号公報
【非特許文献】
【0005】
【文献】平成14年版 ボイラー年鑑、「第9節 自家発電用ボイラにおける原水・補給水水質とボイラ水質への影響および対応策について」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、原水又は前処理水のTOCが高濃度の場合でも安定して高品質の純水をボイラに給水することができるボイラ水処理装置及び処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のボイラ水処理装置は、原水を処理して純水を製造する前処理装置と、該前処理装置からの純水をボイラへ供給する純水供給ラインと、該ボイラからの濃縮排水であるボイラブロー水を脱塩処理する復水脱塩手段と、該ボイラブロー水を該復水脱塩手段に導入するボイラブロー水導入ラインと、該復水脱塩手段で脱塩処理された復水脱塩水を前記純水供給ラインに返送する復水脱塩水返送ラインとを有するボイラ水処理装置において、前記純水供給ラインから純水の一部を取り出し部から取り出してTOC除去手段でTOC除去処理し、この処理水を該取り出し部又はそれよりも上流側の該純水供給ラインに戻すTOC除去ラインと、該TOC除去ラインにおけるTOC除去手段の上流側に設けられた熱交換器と、前記ボイラブロー水導入ラインから分岐して、該ボイラブロー水導入ライン中のボイラブロー水の一部を分取して該熱交換器に導入する分岐ラインとを備え、該熱交換器により、TOC除去手段に供給される純水を該ボイラブロー水との熱交換で加熱することを特徴とするものである。
【0008】
本発明の一態様のボイラ水処理装置は、前記熱交換器を通過したボイラブロー水を前記ボイラブロー水導入ラインにおける前記分岐ラインの分岐点よりも下流側に返送する分岐水返送ラインを備える。
【0009】
本発明の一態様のボイラ水処理装置は、前記純水供給ライン中の純水の水温を測定する測定手段と、該測定手段の測定値が所定値以下のときに前記分岐ラインに前記ボイラブロー水の一部を通水するか、前記ボイラブロー水の前記分岐ラインへの流量を増加させる分岐流量制御手段を備える。
【0010】
本発明のボイラ水処理方法は、原水を前処理装置で処理して純水を製造し、該前処理装置からの純水を純水供給ラインを経由してボイラへ供給し、該ボイラからの排気蒸気を凝縮させてボイラブロー水として該ボイラから排出し、該ボイラブロー水を復水脱塩手段で脱塩処理し、該復水脱塩手段で脱塩処理された復水脱塩水を前記純水供給ラインに返送するボイラ水処理方法において、前記純水供給ラインから純水の一部を取り出し部から取り出してTOC除去手段でTOC除去処理し、この処理水を該取り出し部又はそれよりも上流側の該純水供給ラインに戻し、前記ボイラから前記復水脱塩手段に送給されるボイラブロー水の一部を分取し、該分取したボイラブロー水と、該TOC除去手段に供給される純水とを熱交換器で熱交換して該純水を加熱することを特徴とするものである。
【0011】
本発明の一態様のボイラ水処理方法では、前記熱交換器を通過した前記ボイラブロー水を、前記復水脱塩手段に供給して脱塩処理する。
【0012】
本発明の一態様のボイラ水処理方法では、前記純水供給ライン中の純水の水温を測定し、該測定値が所定値以下のときに前記ボイラブロー水の一部を分取して前記熱交換器で前記純水と熱交換するか、或いは、前記熱交換器で前記純水と熱交換するボイラブロー水の流量を増加させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、前処理装置からの純水をボイラに供給する純水供給ライン(メインライン)にTOC除去手段を設けるのではなく、該純水供給ラインから分岐したTOC除去ライン(オフライン)にTOC除去手段を設けている。そのため、TOC除去手段を、純水供給ライン(メインライン)での純水供給制御とは別に制御することができる。
しかも、ボイラブロー水を利用してこのTOC除去手段の給水を加熱するため、TOC除去手段の効率を安定に維持することができる。特に立地や気候による水温低下の際に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係るボイラ水処理装置のフロー図である。
図2】別の実施の形態に係るボイラ水処理装置のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
【0016】
図1は、第1の実施の形態に係るボイラ水処理装置のフロー図である。原水としての工水(工業用水)は、前処理装置1で前処理されて純水となり、配管2を介して純水タンク3に導入される。純水タンク3内の純水は、ポンプ4を有する配管5を介してIPP発電装置などの発電装置6のボイラへ供給される。この実施の形態では、純水供給ラインは、配管2、純水タンク3、ポンプ4及び配管5を有したものとなっている。発電装置6のボイラで生じたボイラブロー水は、配管7、圧力調整手段24、冷却手段8及び配管9を有した導入ラインを介して脱塩手段としての復水脱塩装置10に導入され、脱塩処理される。
【0017】
この実施の形態では、復水脱塩装置10は直列に複数段(この実施の形態では2段)配置された逆浸透膜分離装置(RO装置)11,12と、電気脱塩装置13とを有する。ボイラブロー水は、RO処理及び電気脱塩処理により脱塩されて純水となり、配管14を介して純水タンク3に返送される。
【0018】
純水タンク3内の純水の一部を取り出してTOC除去処理及び脱塩処理するために、TOC除去ラインが設けられている。即ち、純水タンク3内の純水が配管15、熱交換器16、ポンプ17を介してRO装置18へ供給され、RO透過水が配管19を介して純水タンク3に返送される。RO濃縮水は系外へ排出される。
【0019】
熱交換器16は、純水タンク3からRO装置18に供給される純水を加熱するためのものであり、その高温流体側には、分岐ラインとして配管7の圧力調整手段24の上流側から分岐した配管22を介して高温のボイラブロー水が通水される。このように高温のボイラブロー水が熱交換器16に送給されるため、熱交換による加熱効率が高い。熱交換器16の高温流体側を通過したボイラブロー水は、配管23を介して配管7の圧力調整手段24の下流側へ返送される。圧力調整手段24としては、背圧弁、オリフィスなどが例示される。
【0020】
冷却手段8は、復水脱塩装置10に送水されるボイラブロー水を降温させるためのものである。
【0021】
このボイラ水処理装置にあっては、ポンプ17を必要時に稼働させて、純水タンク3内の純水をRO装置18によってRO処理することにより、純水タンク3内の純水の水質を所定範囲に維持することができる。
【0022】
また、RO装置18へ供給される純水を熱交換器16で加熱することにより、RO処理効率を高くすることができる。また、温度の高いRO透過水が純水タンク3に流入することにより、純水タンク3内の水温が高くなり、発電装置6のボイラへの純水の加熱の負荷を軽減することができる。
【0023】
なお、図1では、配管15は純水タンク3に接続されているが、配管15は純水タンク3の下流側の配管5に接続されてもよい。
【0024】
図2は、第2の実施の形態に係るボイラ水処理装置のフロー図であり、純水タンク3内の純水の水質維持用のTOC除去装置として、RO装置18の代わりにUV(紫外線)酸化装置25とイオン交換装置26とが設置されている。イオン交換樹脂としては、アニオン交換樹脂又は混床樹脂を用いることが好ましい。UV酸化装置(例えば、低圧UV酸化装置)25では、UVを被処理水(純水タンク3からの純水)に照射して有機物を有機酸さらにはCOまで分解する。分解により生じた有機酸、CO等は、後段のイオン交換装置26で除去される。イオン交換装置26を通過した有機物濃度の低い純水が配管19から純水タンク3に返送される。
【0025】
図2において、その他の構成は図1と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
【0026】
図1,2は本発明の一例であり、本発明は図示以外の形態とされてもよい。例えば、図1,2では、熱交換器16で降温したボイラブロー水は、配管23を介して配管7に返送されているが、復水脱塩装置10又はその上流側の配管9、前処理装置1又はその上流側の原水配管や原水タンクに返送されてもよい。なお、図1,2のように配管7に返送すると、高温のボイラブロー水が降温され、冷却手段8への負荷を低減できるため、ボイラブロー水の回収が容易となる。
【0027】
図1,2のボイラ水処理装置の構成機器の好適例、機能等について以下に説明する。
【0028】
(1) 前処理装置1
前処理装置1は、例えば、工業用水(市水、地下水など)等の原水に対して、凝集処理、固液分離(沈殿分離や加圧浮上分離など)、二層濾過を順次行った後に脱塩処理(カチオン交換樹脂塔、脱炭酸塔、アニオン交換樹脂塔、混床樹脂塔、電気脱塩装置などによる処理)を行うことにより、純水を製造する。
【0029】
(2) 純水タンク3
純水タンク3では、前処理により製造された純水が貯留され、水質や水量の調整が行われる。
【0030】
(3) TOC除去手段
工業用水等の原水に含まれるTOC濃度が高い場合は、前処理によってTOC濃度を所定以下(例えば100ppb未満)まで低減することが困難となる場合がある。TOC濃度が100ppb以上になるとボイラへの負担が大きくなり将来的に故障が生じる懸念がある。また、季節や気候などにより水温が変動する(例えば5~35℃)。水温が15℃以下になると発電用ボイラへの負担が大きくなり燃料使用量が多くなってしまう。
【0031】
そのため、純水タンク3内の純水のTOCが常に所定値以下(例えば100ppb以下)に維持されるように、純水供給ラインを構成する純水タンク3から分取した純水をRO装置18、又はUV酸化装置25及びイオン交換装置26よりなるTOC除去手段でTOC除去処理を行う。TOC除去手段として物理化学的手段を用いることにより、処理水に不純物が残留することを抑制できる。TOC除去手段を、純水供給ラインから分岐したTOC除去ラインに設置することにより、例えば膜逆洗に伴う通水停止に影響されないなど、純水供給ラインと異なる制御やメンテナンスが可能となる。また、既設のボイラ給水装置に追加工事でTOC除去手段を容易に設置することができる。
【0032】
(4) 発電装置6としては、高圧ボイラを備えたIPP発電装置など各種のものを用いることができる。
【0033】
(5)ボイラブロー水排出ライン~復水脱塩手段~復水返送ライン
ボイラ蒸気の凝縮水は一般には高温であり(例えば70~97℃)、ボイラブロー水としてボイラから排出された後に冷却手段8(密閉冷却塔、熱交換器など)により20~40℃程度に冷却された上で、復水脱塩装置10に供給される。
【0034】
図1,2では、復水脱塩装置10として、直列2段RO処理→電気脱塩を例示しているが、脱塩処理できる物理化学的手段であれば特に限定されない。
【0035】
(6) 冷却手段8
図1のように、復水脱塩装置10のボイラブロー水供給ライン前段に配置される温度低減のための熱交換器。TOC除去手段としてRO装置18を用いる場合、常温程度(5~35℃)のRO濃縮水が排出される。
【0036】
(7) 熱交換器16
純水タンク3の水温が所定値以下(例えば15℃以下)に低下しやすい場合は、ボイラブロー水を分取して熱交換器16にて純水と熱交換し、加温する。これにより、TOC除去手段で効率的にTOC除去することが可能である。また、これによって純水タンク3の水温が例えば20~35℃に維持されるようにすれば、IPP発電設備の高圧ボイラの負担を軽減することができる。
【0037】
なお、配管22に弁を設けておき、純水供給ライン(配管2、純水タンク3、配管5等)や、TOC除去ライン(配管15,19等)中の水温を測定し、測定値が所定値以下にまで低温になったときに、配管7から配管22にボイラブロー水の一部を供給するように弁を切り替えて本機構による昇温を行うように制御してもよい。また、水温測定値に基づいて配管22への分岐流量を調整するように流量制御しても構わない。これによりボイラ給水の水温が所定範囲に維持され、ボイラへの負荷が一定範囲内に維持されるので好ましい。
【実施例
【0038】
[実施例1]
千葉県工業用水(TOC濃度2~3ppm;水温10℃)を図1のボイラ水処理装置によって処理し、IPP発電装置6のボイラに給水すると共に、ボイラブロー水回収を行った。前処理装置1では、凝集処理、加圧浮上分離、二層濾過、2床3塔型イオン交換(陽イオン交換、脱炭酸、陰イオン交換)を行って純水を製造した。主な条件を下記及び表1に示す。また、結果を表1に示す。
【0039】
工水の平均供給量(配管2平均流量):35m/hr
純水タンク3容積:400m
IPP発電ボイラへの平均給水量(配管5平均流量):35m/hr
ボイラブロー水平均流量(配管7平均流量):10~12m/hr
RO装置18平均給水量(配管15平均流量):34m/hr
RO装置18平均透過水量(配管19平均流量):30m/hr
冷却手段8給水平均流量:10~12m/hr
分岐ブロー水平均流量(配管22平均流量):5~15m/hr
【0040】
[実施例2]
ボイラ水処理装置を図2のボイラ水処理装置としたこと以外は実施例1と同一条件で運転を行った。結果を表1に示す。
【0041】
[比較例1]
実施例1において、熱交換器16へのボイラブロー水給水量(配管22流量)を0m/hr(通水停止)としたこと以外は実施例1と同一条件で運転を行った。結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
表1の通り、実施例1,2は、TOC除去ラインの予備加熱を行わなかった比較例1に比べてボイラ給水のTOC濃度は低く、温度は高く、ボイラへの負荷が低減されると共に、後段のボイラへの負荷が低減されることが認められた。また、実施例1,2では、ボイラブロー水の一部を純水の予備加熱に利用し、降温されたボイラブロー水を返送したことにより、復水脱塩装置に導入されるボイラブロー水の水温(配管23からの返送水合流後の配管7の水温)が下がり、冷却手段8への負荷が低減されることが認められた。
【符号の説明】
【0044】
1 前処理装置
3 純水タンク
6 発電装置
8 冷却手段
10 復水脱塩装置
16 熱交換器
11,12,18 RO装置
13 電気脱塩装置
24 圧力調整手段
25 UV酸化装置
26 イオン交換装置
図1
図2