(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】ウェーハの加工方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/301 20060101AFI20240610BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240610BHJP
B23K 26/38 20140101ALI20240610BHJP
B23K 26/53 20140101ALI20240610BHJP
【FI】
H01L21/78 Q
H01L21/78 P
H01L21/304 643A
H01L21/304 647Z
B23K26/38 Z
B23K26/53
(21)【出願番号】P 2020094536
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2023-04-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【氏名又は名称】岡本 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100206553
【氏名又は名称】笠原 崇廣
(74)【代理人】
【識別番号】100189773
【氏名又は名称】岡本 英哲
(74)【代理人】
【識別番号】100184055
【氏名又は名称】岡野 貴之
(72)【発明者】
【氏名】川合 章仁
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-528211(JP,A)
【文献】特開2017-228663(JP,A)
【文献】特開2018-207010(JP,A)
【文献】特開2002-299389(JP,A)
【文献】特開2016-136558(JP,A)
【文献】特開2006-351599(JP,A)
【文献】特開2002-088297(JP,A)
【文献】特開平09-106981(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/301
H01L 21/304
B23K 26/38
B23K 26/53
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分割予定ラインによって区画される複数のデバイスが表面に形成されたウェーハを加工する際に用いられるウェーハの加工方法であって、
該ウェーハの該表面及び該表面とは反対側の裏面の一方に保持部材を貼付し、該表面及び該裏面の他方を露出させる貼付ステップと、
該保持部材を貼付した後に、該ウェーハを該分割予定ラインで分割して複数のデバイスチップを形成する分割ステップと、
該ウェーハを該分割予定ラインで分割した後に、該ウェーハの該表面及び該裏面の他方と、該分割によって形成される該ウェーハの分断面と、によって構成される該デバイスチップの露出面を洗浄してパーティクルを除去する洗浄ステップと、
該デバイスチップの該露出面を洗浄した後に、該デバイスチップの該露出面を水溶性保護膜で被覆する被覆ステップと、
該水溶性保護膜で被覆された該デバイスチップを該保持部材からピックアップして、該保持部材に貼付されていた該デバイスチップの被貼付面側を基板にボンディングすることで複数の該デバイスチップを該基板に整列させるボンディングステップと、
該基板にボンディングされた該デバイスチップの該露出面側に水を含む洗浄液を供給して、該デバイスチップの該露出面を被覆する該水溶性保護膜を除去する除去ステップと、を含むウェーハの加工方法。
【請求項2】
該被覆ステップでは、接合促進剤、酸化抑制剤、又は還元促進剤が添加された液状の材料により該デバイスチップの該露出面を被覆する該水溶性保護膜が形成される請求項1に記載のウェーハの加工方法。
【請求項3】
該除去ステップでは、該デバイスチップの該露出面側に該洗浄液を噴射する方法で供給して該水溶性保護膜を除去する請求項1又は請求項2に記載のウェーハの加工方法。
【請求項4】
該分割ステップでは、回転させた切削ブレードを該分割予定ラインに切り込ませる請求項1
から請求項3のいずれかに記載のウェーハの加工方法。
【請求項5】
該分割ステップでは、該ウェーハに対して吸収性を有する波長のレーザービームを該分割予定ラインに照射する請求項1
から請求項3のいずれかに記載のウェーハの加工方法。
【請求項6】
該貼付ステップの前、又は後に、該ウェーハに対して透過性を有する波長のレーザービームの集光点を該ウェーハの内部に位置付けるように該レーザービームを該ウェーハに照射して該分割予定ラインに改質層を形成する改質層形成ステップと、を更に含み、
該分割ステップでは、該保持部材を拡張して該ウェーハを該分割予定ラインで分割するとともに隣接する該デバイスチップの間隔を拡げる請求項1
から請求項3のいずれかに記載のウェーハの加工方法。
【請求項7】
該分割ステップでは、プラズマ化したガスで該分割予定ラインをエッチング加工する請求項1
から請求項3のいずれかに記載のウェーハの加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハの加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機やパーソナルコンピュータに代表される電子機器では、電子回路等のデバイスを備えるデバイスチップが必須の構成要素になっている。デバイスチップは、例えば、シリコン等の半導体材料でなるウェーハの表面を分割予定ライン(ストリート)で複数の領域に区画し、各領域にデバイスを形成した後、この分割予定ラインでウェーハを分割することにより得られる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上述のような方法で得られるデバイスチップは、例えば、バンプと呼ばれる金属製の突起を介して基板等に接合された後に、モールド樹脂で封止される。この方法では、金属製のワイヤを用いて電気的な接続を実現するワイヤボンディングとは異なり、デバイスチップの周囲にワイヤを配置する必要がないので、このワイヤボンディングに比べてデバイスチップの高密度な実装が可能になる。
【0004】
ところで、上述した金属製の突起の幅(直径)は、マイクロバンプと呼ばれる小さなもので25μm程度であり、隣接する突起の間隔は、例えば、50μm程度となる。そのため、金属製の突起を用いる上述の方法では、デバイスチップ等に設けられる端子の密度が突起によって制限されていた。この問題に対して、近年では、デバイスチップに埋め込まれた端子(電極)を、基板等に埋め込まれた端子(電極)に対して直に接合するハイブリッドボンディングと呼ばれる技術の開発が進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ハイブリッドボンディングでは、端子同士を直に接触させるので、接合にかかる表面に高い平坦度が求められており、この表面にパーティクル(異物)が存在すると、適切な接合を実現できなくなってしまう。したがって、ハイブリッドボンディングによる接合の前には、デバイスチップや基板等からパーティクルを十分に除去する必要がある。
【0007】
一方で、ウェーハをデバイスチップへと分割するダイシングの後、デバイスチップと基板等との接合を行うまでの間には、基板等に対してデバイスチップを適切に実装できるように、別の基板にデバイスチップを整列(再配列)させることが多い。この整列の際に、デバイスチップにパーティクルが付着する可能性があった。
【0008】
デバイスチップの整列にはある程度の時間を要するので、整列の際にパーティクルが付着しても、直ちにデバイスチップを洗浄することはできない。パーティクルが付着してから洗浄までの時間が長くなると、デバイスチップにパーティクルが固着し易くなり、簡単な洗浄ではパーティクルを除去できなくなる。
【0009】
よって、ハイブリッドボンディングによる接合の前には、化学的な作用を伴う長時間の洗浄を行って、デバイスチップに付着した異物を確実に除去する必要があった。そして、このような理由から、デバイスチップの洗浄にかかるコストを低く抑えることが難しくなっていた。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ウェーハを複数のデバイスチップへと分割した後、このデバイスチップの整列が完了するまでの間にデバイスチップへのパーティクルの付着を防いで、洗浄にかかるコストを低く抑えることができるウェーハの加工方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、分割予定ラインによって区画される複数のデバイスが表面に形成されたウェーハを加工する際に用いられるウェーハの加工方法であって、該ウェーハの該表面及び該表面とは反対側の裏面の一方に保持部材を貼付し、該表面及び該裏面の他方を露出させる貼付ステップと、該保持部材を貼付した後に、該ウェーハを該分割予定ラインで分割して複数のデバイスチップを形成する分割ステップと、該ウェーハを該分割予定ラインで分割した後に、該ウェーハの該表面及び該裏面の他方と、該分割によって形成される該ウェーハの分断面と、によって構成される該デバイスチップの露出面を洗浄してパーティクルを除去する洗浄ステップと、該デバイスチップの該露出面を洗浄した後に、該デバイスチップの該露出面を水溶性保護膜で被覆する被覆ステップと、該水溶性保護膜で被覆された該デバイスチップを該保持部材からピックアップして、該保持部材に貼付されていた該デバイスチップの被貼付面側を基板にボンディングすることで複数の該デバイスチップを該基板に整列させるボンディングステップと、該基板にボンディングされた該デバイスチップの該露出面側に水を含む洗浄液を供給して、該デバイスチップの該露出面を被覆する該水溶性保護膜を除去する除去ステップと、を含むウェーハの加工方法が提供される。好ましくは、該被覆ステップでは、接合促進剤、酸化抑制剤、又は還元促進剤が添加された液状の材料により該デバイスチップの該露出面を被覆する該水溶性保護膜が形成される。また、好ましくは、該除去ステップでは、該デバイスチップの該露出面側に該洗浄液を噴射する方法で供給して該水溶性保護膜を除去する。
【0012】
本発明の一態様において、該分割ステップでは、回転させた切削ブレードを該分割予定ラインに切り込ませることがある。
【0013】
また、本発明の一態様において、該分割ステップでは、該ウェーハに対して吸収性を有する波長のレーザービームを該分割予定ラインに照射することがある。
【0014】
また、本発明の一態様において、該貼付ステップの前、又は後に、該ウェーハに対して透過性を有する波長のレーザービームの集光点を該ウェーハの内部に位置付けるように該レーザービームを該ウェーハに照射して該分割予定ラインに改質層を形成する改質層形成ステップと、を更に含み、該分割ステップでは、該保持部材を拡張して該ウェーハを該分割予定ラインで分割するとともに隣接する該デバイスチップの間隔を拡げることがある。
【0015】
また、本発明の一態様において、該分割ステップでは、プラズマ化したガスで該分割予定ラインをエッチング加工することがある。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一態様にかかるウェーハの加工方法では、ウェーハを分割予定ラインで分割して複数のデバイスチップを形成し、各デバイスチップの露出面を洗浄してパーティクルを除去した後に、このデバイスチップの露出面を水溶性保護膜で被覆するので、複数のデバイスチップを基板に整列させる際に、デバイスチップの露出面は水溶性保護膜で保護され、デバイスチップにパーティクルが付着しない。
【0017】
よって、水溶性保護膜を除去するための簡単な洗浄を行うだけで、デバイスチップをパーティクルが付着していない清浄な状態に保つことができる。このように、本発明の一態様にかかるウェーハの加工方法によれば、ウェーハをデバイスチップへと分割した後、デバイスチップの整列が完了するまでの間にデバイスチップへのパーティクルの付着を防いで、洗浄にかかるコストを低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、第1実施形態にかかるウェーハの加工方法で加工されるウェーハの斜視図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態にかかるウェーハの加工方法でウェーハに保持部材が貼付された状態を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態にかかるウェーハの加工方法でウェーハが複数のデバイスチップに分割される様子を示す断面図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態にかかるウェーハの加工方法でデバイスチップが洗浄される様子を示す断面図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態にかかるウェーハの加工方法でデバイスチップが水溶性保護膜となる液状の材料によって被覆される様子を示す断面図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態にかかるウェーハの加工方法でデバイスチップが保持部材からピックアップされる様子を示す断面図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態にかかるウェーハの加工方法でデバイスチップが基板に整列させられる様子を示す断面図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態にかかるウェーハの加工方法でデバイスチップから水溶性保護膜が除去される様子を示す断面図である。
【
図9】
図9は、第2実施形態にかかるウェーハの加工方法でウェーハが複数のデバイスチップに分割される様子を示す断面図である。
【
図10】
図10は、第3実施形態にかかるウェーハの加工方法で分割予定ラインに改質層が形成される様子を示す断面図である。
【
図11】
図11は、第3実施形態にかかるウェーハの加工方法でウェーハが複数のデバイスチップに分割される様子を示す断面図である。
【
図12】
図12は、第4実施形態にかかるウェーハの加工方法でウェーハが複数のデバイスチップに分割される様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0020】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態にかかるウェーハの加工方法で加工されるウェーハ11の斜視図である。
図1に示すように、ウェーハ11は、例えば、シリコン等の半導体を用いて、表面(第1面)11aと、表面11aとは反対側(背面側)の裏面(第2面)11bと、を持つ円盤状に形成される。
【0021】
このウェーハ11の表面11a側は、互いに交差する複数の分割予定ライン(ストリート)13によって複数の小領域に区画されており、各小領域には、IC(Integrated Circuit)等のデバイス15が形成されている。つまり、ウェーハ11の表面11aには、分割予定ライン13によって区画される複数のデバイス15が設けられている。
【0022】
なお、本実施形態では、シリコン等の半導体を用いて形成される円盤状のウェーハ11を加工する場合について説明するが、加工の対象となるウェーハの材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば、他の半導体、セラミックス、樹脂、金属等の材料を用いて形成される任意の形状のウェーハを加工することもできる。同様に、ウェーハに形成されるデバイスの種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はない。
【0023】
本実施形態にかかるウェーハの加工方法では、まず、このウェーハ11の裏面11bに保持部材を貼付する(貼付ステップ)。
図2は、ウェーハ11に保持部材21が貼付された状態を示す斜視図である。
図2に示すように、本実施形態では、ウェーハ11よりも直径の大きい樹脂製のテープ(フィルム)が、保持部材21としてウェーハ11の裏面11bに貼付される。
【0024】
また、この保持部材21の外周部分には、環状のフレーム23が固定される。つまり、本実施形態では、保持部材21を介してフレーム23に支持された状態で、ウェーハ11が加工される。なお、保持部材としては、樹脂製のテープの他に、所定の厚みを持つ基板等が用いられることもある。この場合には、保持部材に対して環状のフレームを固定する必要はない。
【0025】
図2に示すように、ウェーハ11の裏面11bに保持部材21が貼付されると、ウェーハ11の表面11a側が露出した状態になる。なお、本実施形態では、ウェーハ11の裏面11bに保持部材21を貼付し、表面11a側を露出させているが、ウェーハ11の表面11aに保持部材21を貼付し、裏面11b側を露出させることもできる。つまり、ウェーハ11の表面11aと裏面11bとの一方に保持部材21を貼付し、表面11aと裏面11bとの他方を露出させれば良い。
【0026】
ウェーハ11に保持部材21を貼付した後には、このウェーハ11を複数のデバイスチップに分割する(分割ステップ)。
図3は、ウェーハ11が複数のデバイスチップ17に分割される様子を示す断面図である。ウェーハ11の分割は、例えば、
図3に示される切削装置2を用いて行われる。
【0027】
切削装置2は、保持部材21を介してウェーハ11を保持できるように構成されたチャックテーブル(保持テーブル)4を備えている。チャックテーブル4は、例えば、ステンレス鋼に代表される金属を用いて形成され上面側に凹部を有する円柱状の枠体6を含む。枠体6の内部には、ウェーハ11の吸引に使用される負圧を伝達する流路6aが設けられている。
【0028】
枠体6の凹部には、セラミックス等を用いて多孔質状に形成されたポーラス板8が固定されている。ポーラス板8の上面(保持面)8aによって、ウェーハ11が保持される。枠体6の流路6aには、バルブ(不図示)等を介して真空ポンプ等の吸引源(不図示)が接続されている。そのため、吸引源を動作させた状態でバルブを開けば、この吸引源で発生する負圧を、ポーラス板8の上面8aに作用させることができる。
【0029】
枠体6の周囲には、フレーム23の固定に使用される複数のクランプ10が設けられている。枠体6の下部には、モータ等の回転駆動源(不図示)が連結されており、チャックテーブル4は、この回転駆動源から伝わる動力によって、ポーラス板8の上面8aに対して概ね垂直な回転軸の周りに回転する。また、チャックテーブル4の枠体6は、テーブル移動機構(不図示)に支持されており、このテーブル移動機構によって、ポーラス板8の上面8aに対して概ね平行な第1方向(第1水平方向)に移動する。
【0030】
チャックテーブル4の上方には、切削ユニット12が配置されている。切削ユニット12は、例えば、ポーラス板8の上面8aに対して概ね平行で第1方向に対して概ね垂直な軸心を持つスピンドル14を備えている。スピンドル14の一端側には、砥粒をボンド材で結合して得られる環状の切削ブレード16が装着されている。
【0031】
スピンドル14の他端側には、モータ等の回転駆動源(不図示)が連結されており、スピンドル14の一端側に装着された切削ブレード16は、この回転駆動源から伝わる動力によって回転する。切削ユニット12は、例えば、切削ユニット移動機構(不図示)に支持されており、この切削ユニット移動機構によって、ポーラス板8の上面8aに対して概ね平行で第1方向に対して概ね垂直な第2方向(第2水平方向)と、第1方向及び第2方向に対して概ね垂直な第3方向(鉛直方向)と、に移動する。
【0032】
ウェーハ11を複数のデバイスチップ17に分割する際には、例えば、
図3に示すように、ウェーハ11の裏面11bに貼付された保持部材21(保持部材21のウェーハ11とは反対側の面)をポーラス板8の上面8aに接触させる。また、クランプ10でフレーム23を固定する。
【0033】
そして、吸引源を動作させた状態でバルブを開き、ポーラス板8の上面8aに負圧を作用させる。これにより、ウェーハ11の裏面11bに貼付された保持部材21がポーラス板8の上面8aに吸着される。すなわち、ウェーハ11の表面11a側が上方に露出した状態で、裏面11b側がチャックテーブル4によって保持される。
【0034】
ウェーハ11の裏面11b側をチャックテーブル4によって保持した後には、回転させた切削ブレード16をこのウェーハ11の分割予定ライン13に切り込ませる。具体的には、例えば、加工の対象となる分割予定ライン13が第1方向(チャックテーブル4の移動する方向)に対して平行になるように、チャックテーブル4の回転軸の周りの角度を調整する。
【0035】
次に、チャックテーブル4と切削ユニット12とを相対的に移動させて、対象となる分割予定ライン13の延長線の上方の位置に切削ブレード16の位置を合わせる。そして、切削ブレード16の下端の高さがウェーハ11の下面(本実施形態では、裏面11b)の高さよりも僅かに低くなるように、切削ユニット12の高さを調整する。また、切削ブレード16を回転させながら、チャックテーブル4を第1方向に移動させる。
【0036】
これにより、回転させた切削ブレード16を対象の分割予定ライン13に切り込ませ、この分割予定ライン13でウェーハ11を分割して、デバイスチップ17の側面となる分断面11cを形成できる。対象の分割予定ライン13でウェーハ11を分割した後には、この分割予定ライン13に対して平行な他の分割予定ライン13(以下、第1分割予定ライン)に切削ブレード16を切り込ませてウェーハ11を分割する。同様の手順が、全ての第1分割予定ラインでウェーハ11が分割されるまで繰り返される。
【0037】
全ての第1分割予定ラインでウェーハ11を分割した後には、第1分割予定ラインに対して交差する他の分割予定ライン13(以下、第2分割予定ライン)が第1方向に対して平行になるように、チャックテーブル4を回転軸の周りに回転させる。そして、第2分割予定ラインに切削ブレード16を切り込ませてウェーハ11を分割する。同様の手順が、全ての第2分割予定ラインでウェーハ11が分割されるまで繰り返される。これにより、複数のデバイスチップ17が形成される。
【0038】
ウェーハ11を複数のデバイスチップ17に分割した後には、ウェーハ11の表面11aと、ウェーハ11の分断面11cと、によって構成されるデバイスチップ17の露出面を洗浄する(洗浄ステップ)。
図4は、デバイスチップ17が洗浄される様子を示す断面図である。デバイスチップ17の洗浄は、例えば、
図4に示されるスピン洗浄装置22を用いて行われる。
【0039】
スピン洗浄装置22は、デバイスチップ17(ウェーハ11)等が収容される円筒状の収容部24を含む。この収容部24の内側の空間24aが、デバイスチップ17を洗浄する際の処理室となる。空間24aの中央付近には、スピンナテーブル26が配置されている。スピンナテーブル26の上面(保持面)26aによって、デバイスチップ17が保持される。
【0040】
スピンナテーブル26の上面26aには、スピンナテーブル26の内部に形成された流路(不図示)やバルブ(不図示)等を介して、真空ポンプ等の吸引源(不図示)が接続されている。そのため、吸引源を動作させた状態でバルブを開けば、この吸引源で発生する負圧を、スピンナテーブル26の上面26aに作用させることができる。
【0041】
スピンナテーブル26の周囲には、上述した環状のフレーム23を固定する複数のクランプ28が設けられている。スピンナテーブル26の下部には、スピンドル30を介してモータ等の回転駆動源32が連結されており、スピンナテーブル26は、この回転駆動源32から伝わる動力によって回転する。
【0042】
なお、各クランプ28は、例えば、スピンナテーブル26の回転によって生じる遠心力を利用してフレーム23を固定できるように構成されている。そのため、スピンナテーブル26を高速に回転させたとしても、デバイスチップ17やフレーム23等がスピンナテーブル26から外れてしまうことはない。
【0043】
スピンナテーブル26の上方には、洗浄用の流体31を先端部から噴射できる第1ノズル34が配置されている。第1ノズル34の基端側には、モータ等の回転駆動源36が連結されており、第1ノズル34の先端部は、この回転駆動源36から伝わる動力によって、スピンナテーブル26の上方の領域を円弧状の軌跡を描くように移動する。洗浄用の流体31の噴射時には、第1ノズル34の先端部を、空間24aの端の第1退避領域からスピンナテーブル26の直上の洗浄領域に移動させる。
【0044】
また、スピンナテーブル26の上方には、液状の材料33を先端部から滴下できる第2ノズル38が配置されている。第2ノズル38の基端側には、モータ等の回転駆動源40が連結されており、第2ノズル38の先端部は、この回転駆動源40から伝わる動力によって、スピンナテーブル26の上方の領域を円弧状の軌跡を描くように移動する。液状の材料33の滴下時には、第2ノズル38の先端部を、空間24aの端の第2退避領域からスピンナテーブル26の直上の滴下領域に移動させる。
【0045】
デバイスチップ17の露出面を洗浄する際には、例えば、
図4に示すように、デバイスチップ17を保持している保持部材21(保持部材21のデバイスチップ17とは反対側の面)をスピンナテーブル26の上面26aに接触させる。そして、吸引源を動作させた状態でバルブを開き、スピンナテーブル26の上面26aに負圧を作用させる。
【0046】
これにより、デバイスチップ17を保持している保持部材21がスピンナテーブル26の上面26aに吸着される。すなわち、ウェーハ11の表面11aと、ウェーハ11の分断面11cと、によって構成されるデバイスチップ17の露出面が露出した状態で、ウェーハ11の裏面11b側に相当するデバイスチップ17の下面側(つまり、保持部材21に貼付されているデバイスチップ17の被貼付面側)がスピンナテーブル26によって保持される。
【0047】
その後、第1ノズル34の先端部をスピンナテーブル26の直上の洗浄領域に移動させて、この先端部から、スピンナテーブル26に保持されているデバイスチップ17に向けて洗浄用の流体31を噴射させる。併せて、スピンナテーブル26を、例えば、500rpm~1000rpm程度の回転数で回転させる。なお、第1ノズル34の先端部から洗浄用の流体31を噴射させる間は、スピンナテーブル26の直上の洗浄領域で円弧状の軌跡を描くように、第1ノズル34の先端部を揺動させることが望ましい。
【0048】
洗浄用の流体31としては、例えば、水等の液体とエアー等の気体とが混合された混合流体(2流体)が用いられる。この処理を30秒~3分ほど行うことで、デバイスチップ17の露出面に付着しているパーティクル(異物)を洗い流して除去できる。ただし、スピンナテーブル26の回転数や、処理の時間、洗浄用の流体31の種類等に特段の制限はない。
【0049】
デバイスチップ17の露出面を洗浄した後には、このデバイスチップ17の露出面を水溶性保護膜によって被覆する(被覆ステップ)。
図5は、水溶性保護膜となる液状の材料33によってデバイスチップ17が被覆される様子を示す断面図である。液状の材料33によるデバイスチップ17の被覆は、引き続き、スピン洗浄装置22を用いて行われる。
【0050】
具体的には、まず、デバイスチップ17の下面側(被貼付面側)が保持部材21を介してスピンナテーブル26に保持された状態で、第2ノズル38の先端部をスピンナテーブル26の直上の滴下領域に移動させる。そして、この第2ノズル38の先端部から、スピンナテーブル26に保持されているデバイスチップ17の露出面に向けて液状の材料33を滴下させる。併せて、スピンナテーブル26を回転させる。
【0051】
スピンナテーブル26の回転数は、例えば、300rpm~3000rpm程度であり、スピンナテーブル26を回転させる時間は、例えば、30秒~3分ほどである。ただし、スピンナテーブル26の回転数や、回転させる時間等に特段の制限はない。このスピンナテーブル26の回転により、液状の材料33は、滴下された位置からスピンナテーブル26の外周部へと向かって放射状に広がり、各デバイスチップ17の露出面に塗布される。
【0052】
そして、各デバイスチップ17の露出面に塗布された液状の材料33により、各デバイスチップ17の露出面を覆う水溶性保護膜35(
図6参照)が形成される。なお、液状の材料33をデバイスチップ17の露出面に塗布して水溶性保護膜35を形成した後には、この水溶性保護膜35を更に乾燥させても良い。
【0053】
液状の材料33としては、例えば、株式会社ディスコ製のHogoMaxシリーズを用いることができる。これにより、デバイスチップ17に対するパーティクルの付着を水溶性保護膜35によって適切に防ぎながら、後の水等による洗浄で水溶性保護膜35を簡単に除去できる。なお、液状の材料33として、他の水溶性の有機材料等が使用されても良い。
【0054】
また、液状の材料33には、デバイス15の端子(電極)等を構成する金属同士の接合を促進させる接合促進剤(フラックス)や、金属の酸化を抑制する酸化抑制剤、金属の還元を促進させる還元促進剤等が添加されても良い。例えば、端子(電極)に銅(Cu)が使用されている場合には、酸化抑制剤や還元促進剤として機能するBTA(ベンゾトリアゾール)等を添加できる。なお、これらの添加剤は、後の水等による洗浄で水溶性保護膜35とともに除去される。
【0055】
デバイスチップ17の露出面を被覆する水溶性保護膜35を形成した後には、デバイスチップ17を保持部材21からピックアップして任意の基板に整列させる(ボンディングステップ)。
図6は、デバイスチップ17が保持部材21からピックアップされる様子を示す断面図であり、
図7は、デバイスチップ17が基板19に整列させられる様子を示す断面図である。なお、
図6には、拡大されたデバイスチップ17等が併せて表示されている。
【0056】
デバイスチップ17のピックアップ及び整列は、例えば、
図6及び
図7に示されるピックアップ装置52を用いて行われる。ピックアップ装置52は、例えば、
図6に示すように、保持部材21を介して複数のデバイスチップ17を支持できるように構成された第1テーブル54を備えている。第1テーブル54の上方には、デバイスチップ17を保持して搬送できるピックアップ用のコレット56が配置されている。
【0057】
コレット56の下面には、開口(不図示)が形成されており、この開口には、バルブや流路等を介して真空ポンプ等の吸引源(不図示)が接続されている。そのため、吸引源を動作させた状態でバルブを開けば、この吸引源で発生する負圧を、コレット56の開口に作用させることができる。
図7に示すように、第1テーブル54の側方には、基板19を支持できるように構成された第2テーブル58が配置されている。
【0058】
デバイスチップ17を保持部材21からピックアップして基板19に整列させる際には、例えば、
図6に示すように、デバイスチップ17を保持している保持部材21を第1テーブル54に載せる。また、
図7に示すように、デバイスチップ17の整列先となる基板19を第2テーブル58に載せる。なお、基板19の上面19aのデバイスチップ17がボンディングされる予定の位置には、ボンディング用の接着剤を含む接着層を配置しておくと良い。
【0059】
次に、
図6に示すように、保持部材21からピックアップされる対象のデバイスチップ17の位置にコレット56を移動させ、このデバイスチップ17を被覆する水溶性保護膜35にコレット56の下面を接触させる。そして、吸引源を動作させた状態でバルブを開き、コレット56の下面の開口に負圧を作用させる。
【0060】
これにより、デバイスチップ17を被覆する水溶性保護膜35がコレット56の下面に吸着される。すなわち、デバイスチップ17は、水溶性保護膜35を介してコレット56に保持される。その後、
図6に示すように、デバイスチップ17を保持したコレット56を第1テーブル54に対して上昇させることで、水溶性保護膜35で被覆されたデバイスチップ17が保持部材21からピックアップされる。
【0061】
コレット56によってデバイスチップ17をピックアップした後には、
図7に示すように、基板19の上面19aのデバイスチップ17がボンディングされる予定の位置にコレット56を移動させ、この基板19の上面19aにデバイスチップ17の下面(被貼付面)を接触させる。これにより、デバイスチップ17の下面側(被貼付面側)が基板19にボンディングされる。
【0062】
同様の手順が、基板19の上面19aの予定された全ての位置にデバイスチップ17がボンディングされるまで繰り返される。これにより、複数のデバイスチップ17の下面側(被貼付面側)を基板19にボンディングさせて、この複数のデバイスチップ17を基板19に整列させることができる。
【0063】
本実施形態では、保持部材21からデバイスチップ17をピックアップして基板19に整列させる前に、各デバイスチップ17の露出面を水溶性保護膜35で被覆している。よって、このピックアップ及び整列の際に、デバイスチップ17にパーティクルが付着して容易に除去できなくなることがない。
【0064】
複数のデバイスチップ17を基板19に整列させた後には、水を含む洗浄液でデバイスチップ17を洗浄して、デバイスチップ17の露出面を被覆する水溶性保護膜35を除去する(除去ステップ)。
図8は、デバイスチップ17から水溶性保護膜35が除去される様子を示す断面図である。
【0065】
デバイスチップ17の洗浄及び水溶性保護膜35の除去は、例えば、上述したスピン洗浄装置22を用いて行われる。なお、この場合には、例えば、基板19よりも直径の大きい樹脂製のテープ(フィルム)が、保持部材25として基板19の下面(デバイスチップ17がボンディングされていない面)に貼付される。また、保持部材25の外周部分には、環状のフレーム27が固定される。ただし、必ずしも保持部材25やフレーム27が使用されなくても良い。
【0066】
デバイスチップ17を洗浄して水溶性保護膜35を除去する際には、例えば、
図8に示すように、基板19に貼付された保持部材25(保持部材25の基板19とは反対側の面)をスピンナテーブル26の上面26aに接触させる。そして、吸引源を動作させた状態でバルブを開き、スピンナテーブル26の上面26aに負圧を作用させる。
【0067】
これにより、基板19に貼付された保持部材25がスピンナテーブル26の上面26aに吸着される。すなわち、水溶性保護膜35によって被覆され基板19にボンディングされた状態の複数のデバイスチップ17が、基板19及び保持部材25を介してスピンナテーブル26に保持される。
【0068】
その後、第1ノズル34の先端部をスピンナテーブル26の直上の洗浄領域に移動させて、この先端部から、スピンナテーブル26に保持されているデバイスチップ17に向けて水を含む洗浄液37を噴射させる。併せて、スピンナテーブル26を、例えば、500rpm~1000rpm程度の回転数で回転させる。
【0069】
なお、第1ノズル34の先端部から洗浄液37を噴射させる間は、スピンナテーブル26の直上の洗浄領域で円弧状の軌跡を描くように、第1ノズル34の先端部を揺動させることが望ましい。この処理を30秒~3分ほど行うことで、デバイスチップ17の露出面を被覆する水溶性保護膜35を、この水溶性保護膜35に付着したパーティクル等とともに洗い流して除去できる。ただし、スピンナテーブル26の回転数や、処理の時間、洗浄液37の種類等に特段の制限はない。
【0070】
以上のように、本実施形態にかかるウェーハの加工方法では、ウェーハ11を分割予定ライン13で分割(切断)して複数のデバイスチップ17を形成し、各デバイスチップ17の露出面を洗浄してパーティクルを除去した後に、このデバイスチップ17の露出面を水溶性保護膜35で被覆するので、複数のデバイスチップ17を基板19に整列させる際に、デバイスチップ17の露出面は水溶性保護膜35で保護され、デバイスチップ17にパーティクルが付着しない。
【0071】
よって、水溶性保護膜35を除去するための簡単な洗浄を行うだけで、デバイスチップ17をパーティクルが付着していない清浄な状態に保つことができる。このように、本実施形態にかかるウェーハの加工方法によれば、ウェーハ11をデバイスチップ17へと分割した後、デバイスチップ17の整列が完了するまでの間にデバイスチップ17へのパーティクルの付着を防いで、洗浄にかかるコストを低く抑えることができる。
【0072】
(第2実施形態)
本実施形態では、上述した実施形態とは異なる方法でウェーハ11を複数のデバイスチップ17に分割するウェーハの加工方法について説明する。なお、本実施形態にかかるウェーハの加工方法は、ウェーハ11の分割にかかる部分を除いて、上述した実施形態にかかるウェーハの加工方法と同じで良い。よって、以下では、主にウェーハ11の分割にかかる部分について説明する。
【0073】
本実施形態にかかるウェーハの加工方法では、レーザーアブレーション加工によってウェーハ11を複数のデバイスチップ17に分割する(分割ステップ)。
図9は、本実施形態にかかるウェーハの加工方法でウェーハ11が複数のデバイスチップ17に分割される様子を示す断面図である。本実施形態では、例えば、
図9に示されるレーザー加工装置62を用いてウェーハ11の分割が行われる。
【0074】
レーザー加工装置62は、保持部材21を介してウェーハ11を保持できるように構成されたチャックテーブル(保持テーブル)64を備えている。チャックテーブル64は、例えば、ステンレス鋼に代表される金属を用いて形成され上面側に凹部を有する円柱状の枠体66を含む。枠体66の内部には、ウェーハ11の吸引に使用される負圧を伝達する流路66aが設けられている。
【0075】
枠体66の凹部には、セラミックス等を用いて多孔質状に形成されたポーラス板68が固定されている。ポーラス板68の上面(保持面)68aによって、ウェーハ11が保持される。枠体66の流路66aには、バルブ(不図示)等を介して真空ポンプ等の吸引源(不図示)が接続されている。そのため、吸引源を動作させた状態でバルブを開けば、この吸引源で発生する負圧を、ポーラス板68の上面68aに作用させることができる。
【0076】
枠体66の周囲には、フレーム23の固定に使用される複数のクランプ70が設けられている。枠体66の下部には、モータ等の回転駆動源(不図示)が連結されており、チャックテーブル64は、この回転駆動源から伝わる動力によって、ポーラス板68の上面68aに対して概ね垂直な回転軸の周りに回転する。
【0077】
また、チャックテーブル64の枠体66は、テーブル移動機構(不図示)に支持されており、このテーブル移動機構によって、ポーラス板68の上面68aに対して概ね平行な第1方向(第1水平方向)と、ポーラス板68の上面68aに対して概ね平行で第1方向に対して概ね垂直な第2方向(第2水平方向)と、に移動する。
【0078】
チャックテーブル64の上方には、レーザー照射ヘッド72が配置されている。レーザー照射ヘッド72は、レーザー発振器(不図示)でパルス発振されたレーザービーム41を所定の位置に集光させる。本実施形態で使用されるレーザー発振器は、ウェーハ11に吸収される波長(ウェーハ11に対して吸収性を有する波長)のレーザービーム41を生成できるように構成されており、ウェーハ11のレーザーアブレーション加工に適している。
【0079】
ウェーハ11を複数のデバイスチップ17に分割する際には、例えば、
図9に示すように、ウェーハ11の裏面11bに貼付された保持部材21(保持部材21のウェーハ11とは反対側の面)をポーラス板68の上面68aに接触させる。また、クランプ70でフレーム23を固定する。
【0080】
そして、吸引源を動作させた状態でバルブを開き、ポーラス板68の上面68aに負圧を作用させる。これにより、ウェーハ11の裏面11bに貼付された保持部材21がポーラス板68の上面68aに吸着される。すなわち、ウェーハ11の表面11a側が上方に露出した状態で、裏面11b側がチャックテーブル64によって保持される。
【0081】
ウェーハ11の裏面11b側をチャックテーブル64によって保持した後には、ウェーハ11の分割予定ライン13にレーザービーム41を照射して、このウェーハ11を分割予定ライン13でアブレーション加工する。具体的には、例えば、加工の対象となる分割予定ライン13が第1方向(チャックテーブル64の移動する方向)に対して平行になるように、チャックテーブル64の回転軸の周りの角度を調整する。
【0082】
また、チャックテーブル64とレーザー照射ヘッド72とを相対的に移動させて、対象となる分割予定ライン13の延長線の上方の位置にレーザー照射ヘッド72の位置を合わせる。そして、レーザー照射ヘッド72からレーザービーム41を照射させながら、チャックテーブル64を第1方向に移動させる。
【0083】
これにより、ウェーハ11の分割予定ライン13にレーザービーム41を照射し、この分割予定ライン13でウェーハ11を分割して、デバイスチップ17の側面となる分断面11cを形成できる。対象の分割予定ライン13でウェーハ11を分割した後には、この分割予定ライン13に対して平行な他の分割予定ライン13(第1分割予定ライン)にレーザービーム41を照射してウェーハ11を分割する。同様の手順が、全ての第1分割予定ラインでウェーハ11が分割されるまで繰り返される。
【0084】
全ての第1分割予定ラインでウェーハ11を分割した後には、第1分割予定ラインに対して交差する他の分割予定ライン13(第2分割予定ライン)が第1方向に対して平行になるように、チャックテーブル64を回転軸の周りに回転させる。そして、第2分割予定ラインにレーザービーム41を照射してウェーハ11を分割する。同様の手順が、全ての第2分割予定ラインでウェーハ11が分割されるまで繰り返される。これにより、複数のデバイスチップ17が形成される。
【0085】
なお、上述したレーザービーム41よるレーザーアブレーション加工では、ウェーハ11が溶融して周囲にデブリが飛散し易い。そのため、デバイスチップ17へのデブリの付着を防止できるように、予めウェーハ11の表面11a側を覆う水溶性保護膜を形成しておくと良い。この水溶性保護膜は、例えば、上述した実施形態にかかる水溶性保護膜35と同様の方法で形成される。
【0086】
本実施形態にかかるウェーハの加工方法でも、ウェーハ11を分割予定ライン13で分割(切断)して複数のデバイスチップ17を形成し、各デバイスチップ17の露出面を洗浄してパーティクルを除去した後に、このデバイスチップ17の露出面を水溶性保護膜35で被覆するので、複数のデバイスチップ17を基板19に整列させる際に、デバイスチップ17の露出面は水溶性保護膜35で保護され、デバイスチップ17にパーティクルが付着しない。
【0087】
よって、水溶性保護膜35を除去するための簡単な洗浄を行うだけで、デバイスチップ17をパーティクルが付着していない清浄な状態に保つことができる。つまり、本実施形態にかかるウェーハの加工方法でも、ウェーハ11をデバイスチップ17へと分割した後、デバイスチップ17の整列が完了するまでの間にデバイスチップ17へのパーティクルの付着を防いで、洗浄にかかるコストを低く抑えることができる。
【0088】
(第3実施形態)
本実施形態では、上述した実施形態とは異なる方法でウェーハ11を複数のデバイスチップ17に分割するウェーハの加工方法について説明する。なお、本実施形態にかかるウェーハの加工方法は、ウェーハ11の分割にかかる部分を除いて、上述した実施形態にかかるウェーハの加工方法と同じで良い。よって、以下では、主にウェーハ11の分割にかかる部分について説明する。
【0089】
本実施形態にかかるウェーハの加工方法では、ウェーハ11をレーザービームで部分的に改質して改質層を形成し(改質層形成ステップ)、この改質層を起点にウェーハ11を複数のデバイスチップ17に分割する(分割ステップ)。
図10は、本実施形態にかかるウェーハの加工方法で分割予定ライン13に改質層11dが形成される様子を示す断面図である。
【0090】
ウェーハ11への改質層11dの形成は、例えば、上述したレーザー加工装置62を用いて行われる。ただし、本実施形態で使用されるレーザー加工装置62のレーザー発振器は、ウェーハ11を透過する波長(ウェーハ11に対して透過性を有する波長)のレーザービーム43を生成できるように構成されており、多光子吸収を利用したウェーハ11の改質に適している。
【0091】
ウェーハ11に改質層11dを形成する際には、例えば、
図10に示すように、ウェーハ11の裏面11bに貼付された保持部材21(保持部材21のウェーハ11とは反対側の面)をポーラス板68の上面68aに接触させる。また、クランプ70でフレーム23を固定する。
【0092】
そして、吸引源を動作させた状態でバルブを開き、ポーラス板68の上面68aに負圧を作用させる。これにより、ウェーハ11の裏面11bに貼付された保持部材21がポーラス板68の上面68aに吸着される。すなわち、ウェーハ11の表面11a側が上方に露出した状態で、裏面11b側がチャックテーブル64によって保持される。
【0093】
ウェーハ11の裏面11b側をチャックテーブル64によって保持した後には、ウェーハ11の分割予定ライン13にレーザービーム43を照射して、このウェーハ11を分割予定ライン13で改質する。具体的には、例えば、加工の対象となる分割予定ライン13が第1方向(チャックテーブル64の移動する方向)に対して平行になるように、チャックテーブル64の回転軸の周りの角度を調整する。
【0094】
また、チャックテーブル64とレーザー照射ヘッド72とを相対的に移動させて、対象となる分割予定ライン13の延長線の上方の位置にレーザー照射ヘッド72の位置を合わせる。そして、レーザー照射ヘッド72からレーザービーム43を照射させながら、チャックテーブル64を第1方向に移動させる。
【0095】
これにより、ウェーハ11の分割予定ライン13にレーザービーム43を照射し、ウェーハ11の内部を分割予定ライン13に沿って改質できる。その結果、ウェーハ11の内部には、改質されていない他の部分に比べて脆い改質層11dが分割予定ライン13に沿って形成される。なお、レーザービーム43は、例えば、その集光点がウェーハ11の内部に位置付けられるように集光された状態でウェーハ11に照射される。
【0096】
対象の分割予定ライン13に改質層11dを形成した後には、この分割予定ライン13に対して平行な他の分割予定ライン13(第1分割予定ライン)にレーザービーム43を照射してウェーハ11の内部に改質層11dを形成する。同様の手順が、全ての第1分割予定ラインでウェーハ11の内部に改質層11dが形成されるまで繰り返される。
【0097】
全ての第1分割予定ラインに改質層11dを形成した後には、第1分割予定ラインに対して交差する他の分割予定ライン13(第2分割予定ライン)が第1方向に対して平行になるように、チャックテーブル64を回転軸の周りに回転させる。そして、第2分割予定ラインにレーザービーム43を照射してウェーハ11の内部に改質層11dを形成する。同様の手順が、全ての第2分割予定ラインでウェーハ11の内部に改質層11dが形成されるまで繰り返される。
【0098】
全ての分割予定ライン13でウェーハ11の内部に改質層11dが形成された後には、この改質層11dを起点にウェーハ11を複数のデバイスチップ17に分割する。
図11は、本実施形態にかかるウェーハの加工方法でウェーハ11が複数のデバイスチップ17に分割される様子を示す断面図である。
【0099】
ウェーハ11の分割は、例えば、
図11に示される拡張装置82を用いて行われる。拡張装置82は、ウェーハ11の支持に適した支持構造84と、円筒状の拡張ドラム86とを備えている。支持構造84は、上方から見て円形の開口部を有する支持テーブル88を含む。
【0100】
この支持テーブル88の上面には、保持部材21を介してウェーハ11を支持する環状のフレーム23が載せられる。支持テーブル88の外周部分には、フレーム23の固定に使用される複数のクランプ90が設けられている。支持テーブル88は、支持構造84を昇降させるための昇降機構92によって支持されている。
【0101】
昇降機構92は、下方の基台(不図示)に固定されたシリンダケース94と、シリンダケース94に下端側が挿入されたピストンロッド96とを備えている。ピストンロッド96の上端部には、支持テーブル88が固定されている。昇降機構92は、ピストンロッド96を上下に移動させることで支持構造84を昇降させる。
【0102】
支持テーブル88の開口部には、拡張ドラム86が配置されている。拡張ドラム86の内側の直径(内径)は、ウェーハ11の直径よりも大きくなっている。一方で、拡張ドラム86の外側の直径(外径)は、フレーム23の内側の直径(内径)や、支持テーブル88の開口部の直径よりも小さくなっている。
【0103】
改質層11dを起点にウェーハ11を分割する際には、まず、支持テーブル88の上面の高さを拡張ドラム86の上端の高さに合わせ、支持テーブル88の上面にフレーム23を載せた後に、フレーム23をクランプ90で固定する。これにより、拡張ドラム86の上端は、ウェーハ11とフレーム23との間で保持部材21に接触する。
【0104】
次に、昇降機構92で支持構造84を下降させて、
図11に示すように、支持テーブル88の上面を拡張ドラム86の上端より下方に移動させる。その結果、拡張ドラム86は支持テーブル88に対して上昇し、保持部材21は拡張ドラム86で押し上げられて放射状に拡張される。
【0105】
保持部材21が拡張されると、ウェーハ11には、保持部材21を拡張する方向の力(放射状に広がる向きの力)が作用する。これにより、ウェーハ11は、分割予定ライン13に設けられた改質層11dを起点に分割(破断)される。つまり、ウェーハ11が複数のデバイスチップ17へと分割される。
【0106】
そして、隣接するデバイスチップ17の間隔が拡げられる。このように、本実施形態では、保持部材21を拡張してウェーハ11を複数のデバイスチップ17へと分割するとともに、隣接するデバイスチップ17の間隔を拡げる必要があるので、保持部材21としては、拡張に適したエキスパンドシート等が用いられることが望ましい。
【0107】
本実施形態にかかるウェーハの加工方法でも、ウェーハ11を分割予定ライン13で分割(破断)して複数のデバイスチップ17を形成し、各デバイスチップ17の露出面を洗浄してパーティクルを除去した後に、このデバイスチップ17の露出面を水溶性保護膜35で被覆するので、複数のデバイスチップ17を基板19に整列させる際に、デバイスチップ17の露出面は水溶性保護膜35で保護され、デバイスチップ17にパーティクルが付着しない。
【0108】
よって、水溶性保護膜35を除去するための簡単な洗浄を行うだけで、デバイスチップ17をパーティクルが付着していない清浄な状態に保つことができる。つまり、本実施形態にかかるウェーハの加工方法でも、ウェーハ11をデバイスチップ17へと分割した後、デバイスチップ17の整列が完了するまでの間にデバイスチップ17へのパーティクルの付着を防いで、洗浄にかかるコストを低く抑えることができる。
【0109】
なお、本実施形態では、ウェーハ11の裏面11bに保持部材21を貼付した後に、分割の起点となる改質層11dをウェーハ11の内部に形成しているが、改質層11dをウェーハ11の内部に形成してから、ウェーハ11の裏面11bに保持部材21を貼付することもできる。つまり、ウェーハ11への保持部材21の貼付は、ウェーハ11が複数のデバイスチップ17へと分割される前に行われていれば良い。
【0110】
(第4実施形態)
本実施形態では、上述した実施形態とは異なる方法でウェーハ11を複数のデバイスチップ17に分割するウェーハの加工方法について説明する。なお、本実施形態にかかるウェーハの加工方法は、ウェーハ11の分割にかかる部分を除いて、上述した実施形態にかかるウェーハの加工方法と同じで良い。よって、以下では、主にウェーハ11の分割にかかる部分について説明する。
【0111】
本実施形態にかかるウェーハの加工方法では、プラズマ化したガスでウェーハ11をエッチング加工することにより、ウェーハ11を複数のデバイスチップ17に分割する(分割ステップ)。
図12は、本実施形態にかかるウェーハの加工方法でウェーハ11が複数のデバイスチップ17に分割される様子を示す断面図である。なお、
図12では、一部の構成要素が記号や機能ブロック等で表現されている。
【0112】
本実施形態では、例えば、
図12に示されるプラズマエッチング装置102を用いてウェーハ11の分割が行われる。なお、プラズマ化したガスでウェーハ11を処理する前には、分割予定ライン13に対応する形状の開口部を有するマスクパターンをウェーハ11の上面側(本実施形態では、表面11a側)に設けておくと良い。このようなマスクパターンは、例えば、フォトリソグラフィ等の方法で形成される。
【0113】
プラズマエッチング装置102は、内部に処理用の空間が形成された真空チャンバ104を備えている。真空チャンバ104の側壁には、ウェーハ11等を搬入する際に、又は搬出する際に用いられる開口104aが形成されている。開口104aの外部には、この開口104aを覆う大きさのゲート106が設けられている。
【0114】
ゲート106には、開閉機構(不図示)が連結されており、この開閉機構によってゲート106は、例えば、上下に移動する。ゲート106を下降又は上昇させて開口104aを露出させることで、開口104aを通じてウェーハ11等を真空チャンバ104の内部の空間に搬入し、又は、ウェーハ11等を真空チャンバ104の内部の空間から搬出できる。
【0115】
真空チャンバ104の底壁には、排気口104bが形成されている。この排気口104bは、真空ポンプ等の排気ユニット108に接続されている。真空チャンバ104の空間内には、下部電極110が配置されている。下部電極110は、導電性の材料を用いて円盤状に形成されており、真空チャンバ104の外部において高周波電源112に接続されている。
【0116】
下部電極110の上面側には、例えば、静電チャック(不図示)が配置される。静電チャックは、互いに絶縁された複数の電極を備えており、各電極とウェーハ11との間に発生する電気的な力を利用してウェーハ11を吸着する。ただし、このプラズマエッチング装置102は、必ずしも静電チャックを備えなくて良い。
【0117】
真空チャンバ104の上壁には、導電性の材料を用いて円盤状に形成された上部電極114が絶縁部材116を介して取り付けられている。上部電極114の下面側には、複数のガス噴出孔114aが形成されており、このガス噴出孔114aは、上部電極114の上面側に設けられたガス供給孔114b等を介してガス供給源118に接続されている。これにより、エッチング用のガスを真空チャンバ104の空間内に供給できる。この上部電極114は、真空チャンバ104の外部において高周波電源120に接続されている。
【0118】
ウェーハ11を複数のデバイスチップ17に分割する際には、まず、開閉機構によってゲート106を移動させて、真空チャンバ104の開口104aを露出させる。次に、この開口104aを通じてウェーハ11を真空チャンバ104の空間内に搬入し、静電チャック(下部電極110)に載せる。つまり、ウェーハ11に貼付されている保持部材21を静電チャックの上面に接触させる。
【0119】
その後、静電チャックを作動させれば、ウェーハ11は、表面11aが上を向いた状態で静電チャックに保持される。静電チャックでウェーハ11を保持した後には、ウェーハ11の分割予定ライン13にプラズマ化したガスを作用させて、このウェーハ11を分割予定ライン13で分割する。
【0120】
具体的には、まず、開閉機構によってゲート106を移動させて開口104aを閉じ、真空チャンバ104の空間を密閉する。また、排気ユニット108を作動させて、空間内を減圧する。この状態で、ガス供給源118からエッチング用のガスを所定の流量で供給しつつ、高周波電源112及び高周波電源120によって下部電極110及び上部電極114のそれぞれに適切な高周波電力を供給すると、下部電極110と上部電極114との間にラジカルやイオン等を含むプラズマが発生する。
【0121】
これにより、ウェーハ11の表面11a(分割予定ライン13に対応する領域)をプラズマに曝してウェーハ11をエッチング加工できる。なお、ガス供給源118から供給されるエッチング用のガスは、ウェーハ11の材質等に応じて適切に選択される。このプラズマによるウェーハ11のエッチング加工は、ウェーハ11が複数のデバイスチップ17に分割されるまで続けられる。
【0122】
なお、このエッチング加工の具体的な態様に制限はない。例えば、いわゆるボッシュプロセスと呼ばれるエッチング加工技術を用いてウェーハ11をエッチング加工することもできる。この場合には、例えば、エッチング用のガスとして、SF6(六フッ化硫黄)とC4F8(八フッ化シクロブタン)とを交互に供給することになる。
【0123】
本実施形態にかかるウェーハの加工方法でも、ウェーハ11を分割予定ライン13で分割して複数のデバイスチップ17を形成し、各デバイスチップ17の露出面を洗浄してパーティクルを除去した後に、このデバイスチップ17の露出面を水溶性保護膜35で被覆するので、複数のデバイスチップ17を基板19に整列させる際に、デバイスチップ17の露出面は水溶性保護膜35で保護され、デバイスチップ17にパーティクルが付着しない。
【0124】
よって、水溶性保護膜35を除去するための簡単な洗浄を行うだけで、デバイスチップ17をパーティクルが付着していない清浄な状態に保つことができる。つまり、本実施形態にかかるウェーハの加工方法でも、ウェーハ11をデバイスチップ17へと分割した後、デバイスチップ17の整列が完了するまでの間にデバイスチップ17へのパーティクルの付着を防いで、洗浄にかかるコストを低く抑えることができる。
【0125】
なお、本発明は、上述した実施形態の記載に制限されず種々変更して実施可能である。ウェーハ11は、上述した実施形態とは異なる任意の方法で複数のデバイスチップ17に分割されても良い。
【0126】
その他、上述の実施形態及び変形例にかかる構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
【符号の説明】
【0127】
11 :ウェーハ
11a :表面(第1面)
11b :裏面(第2面)
11c :分断面
11d :改質層
13 :分割予定ライン(ストリート)
15 :デバイス
17 :デバイスチップ
19 :基板
19a :上面
21 :保持部材
23 :フレーム
25 :保持部材
27 :フレーム
31 :流体
33 :材料
35 :水溶性保護膜
37 :洗浄液
41 :レーザービーム
43 :レーザービーム
2 :切削装置
4 :チャックテーブル(保持テーブル)
6 :枠体
6a :流路
8 :ポーラス板
8a :上面(保持面)
10 :クランプ
12 :切削ユニット
14 :スピンドル
16 :切削ブレード
22 :スピン洗浄装置
24 :収容部
24a :空間
26 :スピンナテーブル
26a :上面(保持面)
28 :クランプ
30 :スピンドル
32 :回転駆動源
34 :第1ノズル
36 :回転駆動源
38 :第2ノズル
40 :回転駆動源
52 :ピックアップ装置
54 :第1テーブル
56 :コレット
58 :第2テーブル
62 :レーザー加工装置
64 :チャックテーブル(保持テーブル)
66 :枠体
66a :流路
68 :ポーラス板
68a :上面(保持面)
70 :クランプ
72 :レーザー照射ヘッド
82 :拡張装置
84 :支持構造
86 :拡張ドラム
88 :支持テーブル
90 :クランプ
92 :昇降機構
94 :シリンダケース
96 :ピストンロッド
102 :プラズマエッチング装置
104 :真空チャンバ
104a :開口
104b :排気口
106 :ゲート
108 :排気ユニット
110 :下部電極
112 :高周波電源
114 :上部電極
114a :ガス噴出孔
114b :ガス供給孔
116 :絶縁部材
118 :ガス供給源
120 :高周波電源