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特許7501993培養支援方法、培養支援装置、観察装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】培養支援方法、培養支援装置、観察装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/34 20060101AFI20240611BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20240611BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240611BHJP
【FI】
C12M1/34 D
C12M1/00 C
G06T7/00 630
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018565941
(86)(22)【出願日】2017-11-07
(86)【国際出願番号】 JP2017040066
(87)【国際公開番号】W WO2018142702
(87)【国際公開日】2018-08-09
【審査請求日】2020-10-22
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-30
(31)【優先権主張番号】P 2017015376
(32)【優先日】2017-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】小池 哲也
(72)【発明者】
【氏名】高橋 聡志
(72)【発明者】
【氏名】清田 泰次郎
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 俊二
【合議体】
【審判長】上條 肇
【審判官】福井 悟
【審判官】名和 大輔
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0087240(US,A1)
【文献】特開2007-006852(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M1/00-3/10
MEDLINE/CAPlus/BIOSIS/WPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞培養を行うインキュベーターに対して、前記細胞培養のために実施されるイベントを支援するための培養支援方法であって、
前記細胞培養において、画像取得部で繰り返し撮像された細胞撮像画像を取得する取得ステップと、
前記細胞撮像画像と、前記細胞撮像画像の細胞を撮像するタイミングにおいて実施された前記イベントを示す実施イベント情報と、前記細胞培養が終了した際の、前記細胞培養の培養結果を示す培養結果情報とを記憶する記憶ステップと、
前記記憶ステップにて記憶した、学習対象の前記細胞撮像画像と前記実施イベント情報と前記培養結果情報との関連性学習する学習ステップと、
前記学習ステップで得られた学習結果と、前記画像取得部で取得した最新の画像とに基づいて、実施すべき前記イベントの候補を提示るステップとを含み、
前記イベントは、前記細胞培養で実行される作業であって、培地交換、継代、掃除する作業の少なくとも1つを示す、
培養支援方法。
【請求項2】
記ステップにて提示される前記イベントの候補は複数であり、
前記複数の前記イベントの候補の優先順位を提示する、請求項1に記載の培養支援方法。
【請求項3】
前記優先順位は、前記学習結果を用いて前記細胞培養の成功率に応じて付与される、請求項2に記載の培養支援方法。
【請求項4】
前記学習対象の前記実施イベント情報は、前記学習対象の細胞画像が撮像された日時に関する情報を含む、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の培養支援方法。
【請求項5】
細胞培養において細胞が繰り返し撮像された細胞撮像画像を取得する画像取得部と、
前記細胞撮像画像と、前記細胞培養のために実施されるイベントのうち前記細胞撮像画像の前記細胞を撮像するタイミングにおいて実施された実施イベントを示す実施イベント情報と、前記細胞培養が終了した際の、前記細胞培養の培養結果を示す培養結果情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された、学習対象の前記細胞撮像画像と前記実施イベント情報と前記培養結果情報との関連性を学習する学習部と、
前記学習部で得られた学習結果と、前記画像取得部で取得した最新の画像とに基づいて、実施すべき前記イベントの候補を提示する候補提示部と、を備え、
前記イベントは、前記細胞培養で実行される作業であって、培地交換、継代、掃除する作業の少なくとも1つを示す、
培養支援装置。
【請求項6】
前記候補提示部が提示した前記候補の前記実施イベントの中から、実施する前記実施イベントの前記候補を選択する選択操作を検出する操作検出部と、
前記細胞撮像画像と、前記操作検出部が検出した前記選択操作が示す選択イベント情報とを記憶させる記憶制御部と、
前記選択操作が示す前記選択イベント情報に基づいて、前記細胞撮像画像と前記学習対象の前記実施イベント情報との関連性を学習する前記学習部と、
を備える、請求項5に記載の培養支援装置。
【請求項7】
前記細胞を培養する培養容器を収納するとともに、内部を所定の環境条件に維持可能な恒温室と、
前記恒温室内で前記培養容器に含まれる前記細胞を所定時間毎に撮像する撮像装置と、
請求項5または請求項6に記載の培養支援装置と、を備える観察装置。
【請求項8】
コンピュータに、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の培養支援方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、培養支援方法、培養支援装置、観察装置、及びプログラムに関する。
本願は、2017年1月31日に出願された日本国特願2017-015376号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、細胞の培養状態を評価する技術は、再生医療などの先端医療分野や医薬品のスクリーニングを含む幅広い分野での基盤技術となっている。例えば、再生医療分野では、in vitroで細胞を増殖、分化させるプロセスが存在する。そして、上述のプロセスでは、細胞の分化の成否、細胞の癌化や感染の有無などの、細胞の培養状態を的確に評価することが求められる。一例として、細胞が撮像された画像を画像処理することによって、細胞の培養状態を判定する方法が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-229619号公報
【発明の概要】
【0004】
本発明の一態様は、細胞培養を行うインキュベーターに対して、前記細胞培養のために実施されるイベントを支援するための培養支援方法であって、前記細胞培養において、画像取得部で繰り返し撮像された細胞撮像画像を取得する取得ステップと、前記細胞撮像画像と、前記細胞撮像画像の細胞を撮像するタイミングにおいて実施された前記イベントを示す実施イベント情報と、前記細胞培養が終了した際の、前記細胞培養の培養結果を示す培養結果情報とを記憶する記憶ステップと、前記記憶ステップにて記憶した、学習対象の前記細胞撮像画像と前記実施イベント情報と前記培養結果情報との関連性学習する学習ステップと、前記学習ステップで得られた学習結果と、前記画像取得部で取得した最新の画像とに基づいて、実施すべき前記イベントの候補を提示るステップとを含み、前記イベントは、前記細胞培養で実行される作業であって、培地交換、継代、掃除する作業の少なくとも1つを示す、培養支援方法である。
本発明の一態様は、細胞培養において細胞が繰り返し撮像された細胞撮像画像を取得する画像取得部と、前記細胞撮像画像と、前記細胞培養のために実施されるイベントのうち前記細胞撮像画像の前記細胞を撮像するタイミングにおいて実施された実施イベントを示す実施イベント情報と、前記細胞培養が終了した際の、前記細胞培養の培養結果を示す培養結果情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された、学習対象の前記細胞撮像画像と前記実施イベント情報と前記培養結果情報との関連性を学習する学習部と、前記学習部で得られた学習結果と、前記画像取得部で取得した最新の画像とに基づいて、実施すべき前記イベントの候補を提示する候補提示部と、を備え、前記イベントは、前記細胞培養で実行される作業であって、培地交換、継代、掃除する作業の少なくとも1つを示す、培養支援装置である。
【0005】
本発明の一態様は、細胞を培養する培養容器を収納するとともに、内部を所定の環境条件に維持可能な恒温室と、前記恒温室内で前記培養容器に含まれる前記細胞を所定時間毎に撮像する撮像装置と、上述の培養支援装置とを備える観察装置である。
【0006】
本発明の一態様は、コンピュータに、上述の培養支援方法を実行させるためのプログラムである
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態による培養支援装置を含むインキュベータの概要を示すブロック図である。
図2】本実施形態のインキュベータの正面図である。
図3】本実施形態のインキュベータの平面図である。
図4】本実施形態のインキュベータでの観察動作の一例を示す図である。
図5】本実施形態の制御装置の機能構成の一例を示す図である。
図6】本実施形態の画像記憶部に記憶される画像の一例を示す図である。
図7】本実施形態の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図8】本実施形態の候補イベント情報の一例を示す図である。
図9】本実施形態の記憶部に記憶される情報の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、実施形態による培養支援装置を含むインキュベータ11の概要を示すブロック図である。また、図2及び図3は、本実施形態のインキュベータ11の正面図および平面図である。
このインキュベータ11とは、観察装置の一例である。
【0009】
実施形態のインキュベータ11は、上部ケーシング12と下部ケーシング13とを有している。インキュベータ11の組立状態において、上部ケーシング12は下部ケーシング13の上に載置される。なお、上部ケーシング12と下部ケーシング13との内部空間は、ベースプレート14によって上下に仕切られている。
【0010】
まず、上部ケーシング12の構成の概要を説明する。上部ケーシング12の内部には、細胞の培養を行う恒温室15が形成されている。この恒温室15は温度調整装置15aおよび湿度調整装置15bを有しており、恒温室15内は細胞の培養に適した環境(例えば温度37℃、湿度90%の雰囲気)に維持されている(なお、図2図3での温度調整装置15a、湿度調整装置15bの図示は省略する)。
【0011】
恒温室15の前面には、大扉16、中扉17、小扉18が配置されている。大扉16は、上部ケーシング12および下部ケーシング13の前面を覆っている。中扉17は、上部ケーシング12の前面を覆っており、大扉16の開放時に恒温室15と外部との環境を隔離する。小扉18は、細胞を培養する培養容器19を搬出入するための扉であって、中扉17に取り付けられている。この小扉18から培養容器19を搬出入することで、恒温室15の環境変化を抑制することが可能となる。なお、大扉16、中扉17、小扉18は、パッキンSL1、パッキンSL2、パッキンSL3によりそれぞれ気密性が維持されている。
【0012】
これらの扉を開ける作業としては、「培地交換」「継代」及び「掃除」などがある。これらの作業は、細胞の培養状態に応じてその種類が選択される。以下の説明においては、これらの作業を総称して「イベント」とも記載する。なお、「イベント」には、扉を開けずに行われる作業や、何もしないこと、細胞の培養の中止等も含まれる。
なお、「培地交換」とは、培養容器内の培地の全部又は一部を新しい培地に交換することである。また、「継代」とは、増殖した細胞を採取して別の培養容器に再播種することである。また、「掃除」とは、インキュベータ内を掃除することである。掃除には、インキュベータ表面の消毒や、インキュベータ内の湿度の維持に必要な水の殺菌等が含まれる。
【0013】
また、恒温室15には、ストッカー21、観察ユニット22、容器搬送装置23、搬送台24が配置されている。ここで、搬送台24は、小扉18の手前に配置されており、培養容器19を小扉18から搬出入する。
【0014】
ストッカー21は、上部ケーシング12の前面(図3の下側)からみて恒温室15の左側に配置される。ストッカー21は複数の棚を有しており、ストッカー21の各々の棚には培養容器19を複数収納することができる。なお、各々の培養容器19には、培養の対象となる細胞が培地とともに収容されている。
【0015】
観察ユニット22は、上部ケーシング12の前面からみて恒温室15の右側に配置される。この観察ユニット22は、培養容器19内の細胞のタイムラプス観察を実行することができる。ここで、タイムラプス観察とは、予め設定されている撮像スケジュールに基づいて、所定の時間毎にサンプルを撮像することにより、サンプルの時系列の変化を観察する手法のことである。サンプルの撮像は一定の時間間隔で行われてよいし、異なる時間間隔で行われてもよい。
【0016】
ここで、観察ユニット22は、上部ケーシング12のベースプレート14の開口部に嵌め込まれて配置される。観察ユニット22は、試料台31と、試料台31の上方に張り出したスタンドアーム32と、位相差観察用の顕微光学系および撮像装置34を内蔵した本体部分33とを有している。そして、試料台31およびスタンドアーム32は恒温室15に配置される一方で、本体部分33は下部ケーシング13内に収納される。
【0017】
試料台31は透光性の材質で構成されており、その上に培養容器19を載置することができる。この試料台31は水平方向に移動可能に構成されており、上面に載置した培養容器19の位置を調整できる。また、スタンドアーム32にはLED光源35が内蔵されている。そして、撮像装置34は、スタンドアーム32によって試料台31の上側から透過照明された培養容器19の細胞を、顕微光学系を介して撮像することで細胞の顕微鏡画像を取得できる。
【0018】
容器搬送装置23は、上部ケーシング12の前面からみて恒温室15の中央に配置される。この容器搬送装置23は、ストッカー21、観察ユニット22の試料台31および搬送台24との間で培養容器19の受け渡しを行う。
【0019】
図3に示すように、容器搬送装置23は、多関節アームを有する垂直ロボット38と、回転ステージ39と、ミニステージ36と、アーム部37とを有している。回転ステージ39は、垂直ロボット38の先端部に回転軸39aを介して水平方向に180°回転可能に取り付けられている。そのため、回転ステージ39は、ストッカー21、試料台31および搬送台24に対して、アーム部37をそれぞれ対向させることができる。
【0020】
また、ミニステージ36は、回転ステージ39に対して水平方向に摺動可能に取り付けられている。ミニステージ36には培養容器19を把持するアーム部37が取り付けられている。
【0021】
次に、下部ケーシング13の構成の概要を説明する。下部ケーシング13の内部には、観察ユニット22の本体部分33や、インキュベータ11の制御装置41が収納されている。
【0022】
制御装置41は、温度調整装置15a、湿度調整装置15b、観察ユニット22および容器搬送装置23とそれぞれ接続されている。この制御装置41は、演算部42と、記憶部43とを備えており、所定のプログラムに従ってインキュベータ11の各部を統括的に制御する。この制御装置41とは、培養支援装置の一例である。
【0023】
一例として、制御装置41は、温度調整装置15aおよび湿度調整装置15bをそれぞれ制御して恒温室15内を所定の環境条件に維持する。また、制御装置41は、所定の観察スケジュールに基づいて、観察ユニット22および容器搬送装置23を制御して、培養容器19の観察シーケンスを自動的に実行する。さらに、制御装置41は、観察シーケンスで取得した画像に基づいて、細胞の培養状態の評価を行う培養状態評価処理を実行する。
【0024】
[観察動作の例]
次に、図4の流れ図を参照しつつ、インキュベータ11での観察動作の一例を説明する。
図4は、本実施形態のインキュベータ11での観察動作の一例を示す図である。図4は、恒温室15内に搬入された培養容器19を、登録された観察スケジュールに従ってタイムラプス観察する動作例を示している。
【0025】
(ステップS101)演算部42は、記憶部43の管理データの観察スケジュールと現在日時とを比較して、培養容器19の観察開始時間が到来したか否かを判定する。観察開始時間となった場合(YES側)、演算部42はS102に処理を移行させる。一方、培養容器19の観察時間ではない場合(NO側)には、演算部42は次の観察スケジュールの時刻まで待機する。
【0026】
(ステップS102)演算部42は、観察スケジュールに対応する培養容器19の搬送を容器搬送装置23に指示する。そして、容器搬送装置23は、指示された培養容器19をストッカー21から搬出して観察ユニット22の試料台31に載置する。なお、培養容器19が試料台31に載置された段階で、スタンドアーム32に内蔵されたバードビューカメラ(不図示)によって培養容器19の全体観察画像が撮像される。
【0027】
(ステップS103)演算部42は、観察ユニット22に対して細胞の顕微鏡画像の撮像を指示する。観察ユニット22は、LED光源35を点灯させて培養容器19を照明するとともに、撮像装置34を駆動させて培養容器19内の細胞の顕微鏡画像を撮像する。
【0028】
このとき、撮像装置34は、記憶部43に記憶されている管理データに基づいて、ユーザーの指定した撮像条件(対物レンズの倍率、容器内の観察地点)に基づいて顕微鏡画像を撮像する。例えば、培養容器19内の複数のポイントを観察する場合、観察ユニット22は、試料台31の駆動によって培養容器19の位置を逐次調整し、各々のポイントでそれぞれ顕微鏡画像を撮像する。なお、S103で取得された顕微鏡画像のデータは、制御装置41に読み込まれるとともに、演算部42の制御によって記憶部43に記録される。
【0029】
(ステップS104)演算部42は、観察スケジュールの終了後に培養容器19の搬送を容器搬送装置23に指示する。そして、容器搬送装置23は、指示された培養容器19を観察ユニット22の試料台31からストッカー21の所定の収納位置に搬送する。その後、演算部42は、観察シーケンスを終了してS101に処理を戻す。
【0030】
上述した手順により、インキュベータ11によって観察された時系列の画像データが、記憶部43に記憶される。以下の説明において、インキュベータ11によって時系列の画像データを得ることをタイムラプス撮像ともいう。
【0031】
[タイムラプス撮像された画像とイベントとの対応付け機能]
次に図5から図9を参照して、画像とイベントとの対応付け機能について説明する。
図5は、本実施形態の制御装置41の機能構成の一例を示す図である。上述したように、制御装置41は、演算部42と記憶部43とを備える。
演算部42は、画像取得部421と、表示制御部422と、操作検出部423と、記憶制御部424と、学習部425とを、その機能部として備える。
記憶部43は、画像記憶部431と、実施イベント記憶部432と、培養結果記憶部433と、学習結果記憶部434とを備える。
【0032】
画像取得部421は、撮像装置34から、画像Pを取得する。この画像Pとは、培養中の細胞が、撮像スケジュールに基づいて、例えば所定時間毎に、撮像された画像である。
画像取得部421は、撮像装置34から画像Pを取得すると、撮像日時を示す撮像日時情報DTを付加して、画像記憶部431に記憶させる。
【0033】
図6は、本実施形態の画像記憶部431に記憶される画像Pの一例を示す図である。この一例において、撮像装置34は、時刻t0、時刻t1、時刻t2…時刻tnの各時刻において画像を撮像する。例えば、画像P0とは、時刻t0において撮像された画像である。画像取得部421は、時刻t0において画像P0を撮像装置34から取得すると、時刻t0を示す撮像日時情報DTを付加して画像P0を画像記憶部431に記憶させる。画像P1~画像Pnについても同様に、画像取得部421は、それぞれの画像Pに撮像日時情報DTを付加して画像記憶部431に記憶させる。
【0034】
図5に戻り、表示制御部422は、表示部44の画面表示を制御する。具体的には、表示制御部422は、画像記憶部431に記憶されている画像Pと、この画像Pに関連するイベントの候補を、表示部44に表示する。表示部44に表示される画面の一例について図7を参照して説明する。
【0035】
図7は、本実施形態の表示部44に表示される画面の一例を示す図である。表示部44には、画像Pと、この画像Pに関連するイベントの候補とが表示される。この一例では、表示部44には、画像Pとして「時刻t1における画像P1」が表示される。また、表示部44には、画像P1に関連するイベントの候補として「培地交換」「継代」及び「掃除」が表示される。
【0036】
表示部44に表示される画像P1を見た観察者が、画像P1の状態の場合には「培地交換」を行う時期になったと判断した場合には、培養容器19をインキュベータ11から取り出して培地交換作業を行う。この場合、観察者は、実施イベントとして「培地交換」を選択する。実施イベントの選択は、実際にイベントを実施する前であってもよいし、実際にイベントを実施した後でもよい。なお、選択されるイベントは1つに限られず、2つ以上であってもよい。
【0037】
操作部45は、タッチパネル、マウス、又はキーボードなどを備えている。観察者は、この操作部45を操作することにより、実施イベントを選択する。上述の一例では、培地交換作業を行った場合、観察者は、操作部45を操作して「培地交換」を実施イベントとして選択する。
なお、上述の例では、選択されるイベントが予め記憶されている態様について説明したが、これに限られない。表示されるイベントの候補に実施すべきイベントが含まれていない場合は、観察者が、操作部45等を用いて、新たなイベントを候補に追加してもよい。
また、表示されるイベントの候補に不要なイベントがあれば、観察者が、操作部45等を用いて、不要なイベントを候補から削除してもよい。
【0038】
操作検出部423は、操作部45に対する操作を検出する。操作検出部423は、操作を検出すると、この操作に応じたイベント情報EVを生成する。上述の一例において、観察者が操作部45に対して「培地交換」を選択する操作を行った場合、操作検出部423は、「培地交換」を実施イベントとして選択されたことを検出する。操作検出部423は、「培地交換」を示すイベント情報EVを生成する。
【0039】
記憶制御部424は、記憶部43に対する情報の書込みを制御する。具体的には、記憶制御部424は、画像取得部421が取得する画像と、画像が撮像されたタイミングにおける細胞の培養に関するイベントを示すイベント情報EVとを対応付けて、実施イベント記憶部432に記憶させる。
【0040】
上述の一例において、実施イベント記憶部432に記憶される情報の具体例について説明する。表示部44には画像P1が表示されている。この画像P1とは、時刻t1において撮像された画像である。この場合「画像P1が撮像されたタイミング」とは、時刻t1である。画像P1には、時刻t1を示す撮像日時情報DTが付されている。
観察者が画像P1を見て、イベントの候補の中から「培地交換」を選択すると、操作検出部423は、「培地交換」を示すイベント情報EVを生成する。この場合、画像が撮像されたタイミング、すなわち時刻t1における細胞の培養に関するイベントとは、「培地交換」である。つまり、操作検出部423は、画像が撮像されたタイミングにおける細胞の培養に関するイベントとして、「培地交換」を示すイベント情報EVを生成する。
記憶制御部424は、画像P1に付されている撮像日時情報DTを、操作検出部423が生成するイベント情報EVに付して、実施イベント記憶部432に記憶させる。
【0041】
また、記憶制御部424は、イベント情報EVに対して、イベントが実施された日時に関する情報を付加して記憶させてもよい。この場合、イベント情報EVには、イベントが実施された日時に関する情報が含まれる。
【0042】
すなわち、記憶制御部424は、画像取得部421が取得する画像と、画像が撮像されたタイミングにおける細胞の培養に関するイベントを示すイベント情報EVとを対応付けて記憶させる。
なお、イベントとして「何もしない」ことが選択された場合、記憶制御部424は、「何もしない」ことを示すイベント情報を画像に対応付けて記憶させてもよいし、特定のイベントが選択されなかったとみなして、「何もしない」ことを示すイベント情報を記憶させないようにしてもよい。
【0043】
なお、上述において、画像取得部421が画像Pに対して撮像日時情報DTを付加すると説明したが、これに限られない。記憶制御部424が、画像Pに対して撮像日時情報DTを付加してもよい。つまり、記憶制御部424は、画像Pが撮像された日時に関する情報をさらに記憶させてもよい。また、記憶制御部424は、撮像日時情報DTを記憶させる際に、撮像日時情報DTとイベント情報EVとを対応付けて記憶させてもよい。
【0044】
学習部425は、画像記憶部431に記憶されている画像と、この画像に対応付けられているイベント情報EVとの関連性を学習する。学習部425は、種々の既知の手法によって、これらの情報どうしの関連性を学習する。
上述の一例では、学習部425は、画像P1と、「培地交換」を示すイベント情報EVとの関連性を学習する。例えば、学習部425は、画像P1が示す細胞の状態において「培地交換」が行われたことを学習する。つまり、学習部425は、細胞の状態がどのような場合において「培地交換」がなされているのかを学習する。この学習結果は学習結果記憶部434に記憶される。学習部425は、学習を積み重ねることにより、例えば、画像P1の状態において「培地交換」をすることが適切であったか否か、「培地交換」のタイミングが適切であったか否かなどを学習結果として得る。このとき、学習部425は、時刻t0に撮像された画像P0の細胞の状態と、時刻t1に撮像された画像P1の細胞の状態との変化量も考慮して学習してもよい。つまり、画像P1が撮像された時刻よりも前の時刻に撮像された画像を用いて学習してもよい。また、これに限られず、時刻t2に撮像された画像P2の細胞の状態と、時刻t1に撮像された画像P1の細胞の状態との変化量も考慮して学習してもよい。つまり、画像P1が撮像された時刻よりも後の時刻に撮像された画像を用いて学習してもよい。時系列で得られた画像を用いて学習することにより学習結果の精度をより向上させることができる。学習部425は、得られた学習結果を、学習結果記憶部434に記憶させる。
この学習部425によって、画像P1が示す細胞の状態において実施すべきイベントの候補も、学習結果として得られる。この場合、学習部425は、実施すべきイベント候補を示す候補イベント情報EVCを生成する。学習部425は、生成した候補イベント情報EVCを学習結果記憶部434に記憶させる。
例えば、学習部425は、「培地交換」「継代」又は「掃除」を、画像P1が示す細胞の状態において実施すべきイベントの候補として学習する。
なお、学習部425は、深層学習(ディープラーニング)を用いて学習してもよい。深層学習とは、入力層、中間層、出力層を有するニューラルニットワークにおいて、中間層が多層になったもの(ディープニューラルネットワーク)で機械学習することである。深層学習を用いると、人間による観察では認識できない特徴量をも抽出できる場合があり、培養中の細胞の状態を評価するのに好適である。
【0045】
候補提示部426は、図7に示した「候補イベント」を提示する。候補提示部426は、学習部425による学習結果に基づいて候補イベントを提示してもよく、学習部425による学習結果に基づかずに候補イベントを提示してもよい。まず、候補提示部426が学習部425による学習結果に基づかずに候補イベントを提示する場合について説明する。なお、提示とは、図7に示すように表示部44に表示することとして説明するが、これに限られず、例えば、他の装置に出力することであってもよい。
【0046】
[学習結果に基づかずに候補イベントを提示する場合]
候補提示部426は、「候補イベント」を記憶部43から取得する。ここで、記憶部43に記憶される候補イベント情報EVCの一例について図8を参照して説明する。
【0047】
図8は、本実施形態の候補イベント情報EVCの一例を示す図である。候補イベント情報EVCにおいては、イベントが階層分けされている。この一例では、イベントは3階層に階層分けされている。
図8に示す一例として、イベント(階層1)には、「培地交換」「継代」「掃除」…がある。「培地交換」についてのイベント(階層2)には、「すぐ実施」「所定時間後実施」…がある。なお、図示していないが、各イベントを行う観察者の情報もイベント情報として表示されてよい。
【0048】
候補提示部426は、取得した候補イベント情報EVCを表示制御部422に出力する。この結果、図7に示すように、表示部44には、画像P1が示す細胞の状態においては「培地交換」「継代」又は「掃除」が候補イベントであることが表示される。
【0049】
[学習結果に基づいて候補イベントを提示する場合]
候補提示部426は、表示制御部422が表示部44に表示する画像Pを取得する。図7に示す一例では、表示制御部422は、画像P1を表示部44に表示する。この場合、候補提示部426は、画像P1を取得する。
候補提示部426は、取得した画像P1と、学習結果記憶部434に記憶されている候補イベント情報EVCとを、既存の手法によってマッチングさせる。候補提示部426は、画像P1にマッチングした候補イベント情報EVCを、学習結果記憶部434から取得する。この候補イベント情報EVCとは、学習部425による学習結果の一部である。上述した一例では、学習部425は、「培地交換」「継代」又は「掃除」を、画像P1が示す細胞の状態において実施すべきイベントの候補として学習している。候補提示部426は、画像P1に対応する候補イベント情報EVCとして、「培地交換」「継代」又は「掃除」を取得する。
【0050】
すなわち、候補提示部426は、学習部425による学習結果と、画像取得部421が取得する画像とに基づいて、実施するイベントの候補を提示する。例えば、候補提示部426は、複数のイベント候補のうち、画像取得部421が取得する画像が撮像されたタイミングにおいて実施すべきイベントの候補を提示する。
【0051】
なお、候補提示部426は、画像記憶部431に記憶されている複数の画像Pのうち、最新の画像に基づいて、実施するイベントの候補を提示してもよい。この場合、画像記憶部431には、所定時間毎に撮像された、互いに撮像日時の異なる複数の画像Pが記憶されている。画像取得部421は、画像記憶部431に記憶されている複数の画像Pのうち、最新の画像を取得する。候補提示部426は、学習部425による学習結果と、画像取得部421が取得した最新の画像とに基づいて、実施するイベントの候補を提示する。
【0052】
これらの候補イベント情報EVCは、画像Pが表示部44に表示された場合に、観察者が実施イベントを選択する際のガイドとして機能する。候補イベントが表示部44に表示されることにより、ある細胞が画像Pに示される状態である場合においてどのようなイベントを実施すればよいのかが、観察者に対して示される。つまり、制御装置41は、細胞培養の支援装置として機能する。制御装置41は、細胞を培養する際の観察者のイベント記録の手間を低減することにより、細胞培養の支援を行うことができる。
【0053】
[変形例(1)]
学習部425は、細胞の培養経過を学習するだけでなく、培養結果の学習を行ってもよい。この場合、学習部425は、培養結果情報RTと、画像P及びイベント情報EVとの関連性を学習する。この変形例について、図9を参照して説明する。
【0054】
図9は、本実施形態の記憶部43に記憶される情報の一例である。図9に示す一例では、記憶部43には、培養シーケンスseq1における培養経過及び培養結果が記憶される。この培養シーケンスseq1においては、時刻t1、時刻t2…時刻t3においてそれぞれ画像Pが撮像されている。上述したように、これらの画像Pは、撮像日時情報DTと対応付けられて、画像記憶部431に時系列に記憶されている。
また、これらの画像Pには、それぞれイベント情報EVが対応付けられている。この一例では、画像P1には、「培地交換」「すぐ実施」「半量交換」がイベント情報EVとして対応付けられている。上述したように、これらのイベント情報EVは、実施イベント記憶部432に記憶されている。
この培養シーケンスseq1が終了した場合に、培養が成功したのか失敗したのかを示す情報が、培養結果情報RTとして培養結果記憶部433に記憶される。
【0055】
どのような状態になれば成功なのか失敗なのか、つまり培養結果は、細胞の培養目的によって決まる。細胞の培養目的と培養結果との関係の一例について説明する。
(1)細胞数を増加させるための培養の場合
ある種類の細胞の数を増加させるための培養である。この場合には、培養シーケンスの終了時において細胞数が所定のしきい値を超えれば成功である。
(2)分化誘導のための培養の場合
ある種類の細胞から所望の種類の細胞に分化させるための培養である。この場合には、培養シーケンスの終了時において、全細胞数に対する所望の種類の細胞数の割合が所定のしきい値を超えれば成功である。
【0056】
培養が成功又は失敗した場合、観察者は操作部45を操作して、培養結果を示す操作を行う。操作検出部423は、この操作を検出することにより、培養結果情報RTを生成する。
記憶制御部424は、操作検出部423が生成した培養結果情報RTを培養結果記憶部433に記憶させる。培養シーケンスseq1における培養結果が「成功」であった場合の培養結果記憶部433の状態を図9に示す。
【0057】
学習部425は、記憶制御部424が記憶させた培養結果情報RTと、画像P及びイベント情報EVとの関連性を学習する。
【0058】
上述のように構成することにより、学習部425は、培養経過を学習対象にするだけでなく培養結果を学習対象にすることができる。例えば、学習部425は、培養が成功した場合には、実施イベント記憶部432に記憶されているイベントを、培養を成功させるための「適切な作業」として学習し、培養が失敗した場合には当該イベントを「不適切な作業」として学習する。または、当該イベントが実施された時刻を「不適切な時刻」として学習する。これにより、候補提示部426は、培養を成功させるために適切なイベントを、候補イベントとして提示することができる。また、候補イベントを実施する適切な時刻を提示することができる。例えば、培地交換に関して「所定時間後(3時間後)実施」が不適切であっと学習した場合に、適切なイベントとして「所定時間後(6時間後)実施」が提示されてよい。
なお、細胞培養の成功率が低いと見込まれる場合には、細胞の培養の中止を候補イベントとして提示することもできる。比較的初期の段階で細胞の培養を中止すれば、培養にかかる不要なコストを低減することができる。
【0059】
[変形例(2)]
候補提示部426は、候補イベントが複数ある場合、各候補イベントについて、実施すべき優先順位を付けて提示してもよい。この場合、学習部425は、培養経過又は培養結果に基づいて候補イベントを順位付けする。学習部425は、順位付けした結果を評価基準CRとして候補イベント情報EVCに対応付けて、学習結果記憶部434に記憶させる。優先順位は、例えば、細胞培養の成功率や、細胞の増殖速度等に応じて各候補イベントに付与される。
候補提示部426は、学習結果記憶部434に記憶された候補イベントが複数ある場合には、当該候補イベントに対応付けられている評価基準CRに基づいて、複数の候補間の順位を提示する。
【0060】
上述のように構成することにより、表示部44には、候補イベントが順位づけされて表示される。つまり、制御装置41は、細胞を培養する際の観察者のイベント選択の手間を低減することにより、細胞培養の支援を行うことができる。なお、複数の候補イベントの全てを提示しなくともよく、例えば、所定の成功率以上の候補イベントのみを提示し、所定の成功率未満の候補イベントは提示しないように構成してもよい。また、優先順位を提示せず、例えば、培養の成功率のみを提示するように構成してもよい。
【0061】
なお、本発明の実施形態における観察装置1又は培養支援装置10の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、上述した種々の処理を行ってもよい。
【0062】
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0063】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0064】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0065】
11…インキュベータ(観察装置)、41…制御装置(培養支援装置)、43…記憶部、44…表示部、45…操作部、421…画像取得部、422…表示制御部、423…操作検出部、424…記憶制御部、425…学習部、426…候補提示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9