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特許7502108ダイボンディング装置および半導体装置の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】ダイボンディング装置および半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/52 20060101AFI20240611BHJP
【FI】
H01L21/52 F
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020130329
(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公開番号】P2022026730
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-04-21
(73)【特許権者】
【識別番号】515085901
【氏名又は名称】ファスフォードテクノロジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小野 悠太
(72)【発明者】
【氏名】小橋 英晴
(72)【発明者】
【氏名】保坂 浩二
(72)【発明者】
【氏名】吉山 仁晃
【審査官】堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-011048(JP,A)
【文献】特開2010-145347(JP,A)
【文献】特開2008-175818(JP,A)
【文献】特開2018-152376(JP,A)
【文献】特開2019-117104(JP,A)
【文献】特開2015-025703(JP,A)
【文献】特開2020-004812(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/52
H01L 21/58
H01L 21/60
G01N 21/84 - 21/956
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイを撮像する撮像装置と、
前記ダイに前記撮像装置の光軸に沿って光を照射する第一照明装置と、
前記第一照明装置の上方に位置し、前記ダイに前記光軸に対して所定の角度で光を照射する第二照明装置と、
前記撮像装置、前記第一照明装置および前記第二照明装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記第一照明装置は、筒内に、面発光光源を有する第一発光部と、前記第一発光部から発せられる第一照射光を前記ダイの上面に照射する半透過鏡と、を備え、
前記第二照明装置は、第二発光部と、前記第二発光部から発せられる第二照射光の光路を制限する光路制御部材と、を備え、前記光路制御部材により光路が制限された前記第二照射光が前記筒内を通過して前記ダイの上面に照射されるように配置され、
前記制御装置は、前記ダイのクラックを検査する場合、前記第一照明装置を消灯すると共に、前記第二照明装置を点灯し、前記第二照明装置から前記第二照射光を前記ダイの上面に照射するよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項2】
請求項1のダイボンディング装置において、
前記光路制御部材は、光路制御フィルムまたは遮光ルーバーまたはファイバオプティクプレートまたは光学レンズまたはフレネルレンズまたは照明フードであるダイボンディング装置。
【請求項3】
請求項1のダイボンディング装置において、
前記第一照明装置は、さらに、前記第一発光部の前記半透過鏡側に取り付けられ、前記第二照明装置からの前記第二照射光の光路を制限する第一光路制御部材を備えるダイボンディング装置。

【請求項4】
請求項3のダイボンディング装置において、
前記第一光路制御部材は、遮光ルーバーまたは照明フードまたは光路制御フィルムであるダイボンディング装置。
【請求項5】
請求項3のダイボンディング装置において、
前記第一光路制御部材は第一偏光フィルタであり、前記光路制御部材は前記第一偏光フィルタと透過軸が直交する第二偏光フィルタであるダイボンディング装置。
【請求項6】
ダイを撮像する撮像装置と、
前記ダイに前記撮像装置の光軸に沿って光を照射する第一照明装置と、
前記第一照明装置の上方に位置し、前記ダイに前記光軸に対して所定の角度で光を照射する第二照明装置と、
前記撮像装置、前記第一照明装置および前記第二照明装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記第一照明装置は、筒内に、面発光光源を有する第一発光部と、前記第一発光部から発せられる第一照射光を前記ダイの上面に照射する半透過鏡と、を備え、
前記第二照明装置は、第二発光部を備え、前記第二発光部から照射される第二照射光が前記筒内を通過して前記ダイの上面に照射されるように配置され、
前記第一照明装置は、さらに、前記第二発光部から照射される前記第二照射光の一部を遮る遮光部または前記第二発光部から照射される前記第二照射光の光路を制限する第一光路制限部材を備え。
前記制御装置は、前記ダイのクラックを検査する場合、前記第一照明装置を消灯すると共に、前記第二照明装置を点灯し、前記第二照明装置から前記第二照射光を前記ダイの上面に照射するよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項7】
請求項6のダイボンディング装置において、
前記遮光部は前記第一発光部の前記半透過鏡側に取り付けられた遮光ルーバーまたは照明フードまたは光路制御フィルムであるダイボンディング装置。
【請求項8】
請求項6のダイボンディング装置において、
前記筒は窓を有する天井を備え、
前記遮光部は、前記第二発光部から照射される前記第二照射光が前記第一発光部に入光されないように形成された前記窓を有する前記天井であるダイボンディング装置。
【請求項9】
請求項6のダイボンディング装置において、
前記筒は窓を有する天井を備え、
前記遮光部は前記天井であり、
前記第一発光部は、前記第二発光部から照射される前記第二照射光が入光されない位置に配置されるダイボンディング装置。
【請求項10】
ダイを撮像する撮像装置と、
前記ダイに前記撮像装置の光軸に沿って光を照射する第一照明装置と、
前記第一照明装置の下端よりも上方に位置し、前記ダイに前記光軸に対して所定の角度で光を照射する第二照明装置と、
前記撮像装置、前記第一照明装置および前記第二照明装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記第一照明装置は、筒内に、レンズと、面発光光源を有する第一発光部と、前記第一発光部から発せられる第一照射光を前記ダイの上面に照射する半透過鏡と、を備え、
前記第二照明装置は、第二発光部を備え、前記第二発光部から照射される第二照射光が前記筒内を通過しないで前記ダイの上面に照射されるように配置され、
前記制御装置は、前記ダイのクラックを検査する場合、前記第一照明装置を消灯すると共に、前記第二照明装置を点灯し、前記第二照明装置から前記第二照射光を前記ダイの上面に照射するよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項11】
請求項1から10の何れか1項のダイボンディング装置において、
さらに、前記ダイが貼り付けられたダイシングテープを保持するウェハリングホルダを有するダイ供給部を備え、
前記制御装置は前記撮像装置および前記第一照明装置および前記第二照明装置を用いて前記ダイシングテープに貼り付けられた前記ダイを撮像するよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項12】
請求項1から10の何れか1項のダイボンディング装置において、
さらに、前記ダイを基板または既にボンディングされている前記ダイ上にボンディングするボンディングヘッドを備え、
前記制御装置は前記撮像装置および前記第一照明装置および前記第二照明装置を用いて前記基板または前記ダイ上にボンディングされた前記ダイを撮像する構成されるダイボンディング装置。
【請求項13】
請求項1から10の何れか1項のダイボンディング装置において、
さらに、前記ダイをピックアップするピックアップヘッドと、
前記ピックアップされたダイが載置される中間ステージと、
を備え、
前記制御装置は前記撮像装置および前記第一照明装置および前記第二照明装置を用いて前記中間ステージの上に載置されたダイを撮像する構成されるダイボンディング装置。
【請求項14】
(a)請求項1から10の何れか1項のダイボンディング装置に基板を搬入する工程と、
(b)ダイが貼付されたダイシングテープを保持するウェハリングホルダを搬入する工程と、
(c)前記ダイをピックアップする工程と、
(d)前記ピックアップしたダイを前記基板または既に前記基板にボンディングされているダイ上にボンディングする工程と、
を含む半導体装置の製造方法。
【請求項15】
請求項14の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は前記ピックアップされた前記ダイを中間ステージに載置し、
前記(d)工程は前記中間ステージに載置されたダイをピックアップする半導体装置の製造方法。
【請求項16】
請求項14の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は前記撮像装置および前記第一照明装置および前記第二照明装置を用いて前記ダイシングテープに貼り付けられた前記ダイを撮像する半導体装置の製造方法。
【請求項17】
請求項14の半導体装置の製造方法において、
前記(d)は前記撮像装置および前記第一照明装置および前記第二照明装置を用いて前記基板または前記ダイ上にボンディングされた前記ダイを撮像する半導体装置の製造方法。
【請求項18】
請求項15の半導体装置の製造方法において、
前記(d)工程は前記撮像装置および前記第一照明装置および前記第二照明装置を用いて前記中間ステージの上に載置された前記ダイを撮像する半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はダイボンディング装置に関し、例えばダイを認識するカメラを備えるダイボンダに適用可能である。
【背景技術】
【0002】
ダイボンダ等のダイボンディング装置は、はんだ、金メッキ、樹脂を接合材料として、半導体チップ(以下、単にダイという。)を配線基板やリードフレーム等(以下、単に基板という。)または既にボンディングされたダイの上にボンディング(搭載して接着)する装置である。ダイを、例えば、基板の表面にボンディングするダイボンダにおいては、コレットと呼ばれる吸着ノズルを用いてダイをウェハから吸着してピックアップし、基板上に搬送し、押付力を付与すると共に、接合材を加熱することによりボンディングを行うという動作(作業)が繰り返して行われる。
【0003】
ダイをウェハからピックアップする前等におけるダイのクラック等の傷や異物の有無を検査する外観検査(表面検査)やダイの位置決めのため、照明装置を用いてカメラにより撮像が行われる。カメラによる撮像画像での外観検査機能や位置決め機能を設計する場合、その照明構成は「背景を明るくして見たいものを暗く写す」明視野方式と、「背景を暗くして、見たいものを明るく写す」暗視野方式がある。
【0004】
一般に微細な傷を検査する場合は暗視野方式のほうがよい。ウェハ表面は鏡面に近く、暗視野方式による検査を行うには、カメラと同じ光軸に対して被写体に斜めから光を照射する照明方式である斜光照明が用いられる。クラックの場合、斜光照明の入射角は光軸にできるだけ近い(入射角をできるだけ0度に近づける)ほうがクラックを光らせやすい。また、暗視野方式の検査では背景となるウェハやダイ表面が照明の光を反射してカメラに入力させないようにすることが求められる。
【0005】
他方、位置決めや異物の有無を検査する外観検査を行う場合は、明視野方式の方がよい。明視野方式では、カメラと同じ光軸にて被写体に光を照射する照明方式である同軸落射照明または同軸照明(以下、同軸照明と総称する。)が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2020-13841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
照明装置として斜光照明と同軸照明の両方を設けてその一方のみを用いる場合、斜光照明および同軸照明の相互干渉が懸念される。
【0008】
本開示の課題は、同軸照明および斜光照明の相互干渉を低減することが可能な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、ダイボンディング装置は、ダイに撮像装置の光軸に沿って光を照射する第一照明装置と、第一照明装置の上方に位置し、ダイに光軸に対して所定の角度で光を照射する第二照明装置と、を備える。第二照明装置は、第二発光部と、前記第二発光部から発せられる第二照射光の光路を制限する光路制御部材と、を備える。光路制御部材により光路が制限された第二照射光が第一照明装置の筒内を通過してダイの上面に照射されるように配置される。
【発明の効果】
【0010】
上記ダイボンディング装置によれば、同軸照明が斜光照明に与える影響を低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1(a)はカメラおよびダイクラック検査用の斜光照明の配置を示す図である。図1(b)はカメラおよびダイ位置決め用の同軸照明の配置を示す図である。
図2図2は斜光照明を同軸照明の上方に配置した場合の斜光照明の光路を示す図である。
図3図3図2に示される斜光照明の光路のうちハーフミラーを透過する光路を示す図であり、図3(a)はクラック領域を照射する場合の図であり、図3(b)はクラックがない領域を照射する場合の図である。
図4図4図2に示される斜光照明の光路のうち同軸照明の発光部を照らす光路を示す図であり、図4(a)はクラック領域を照射する場合の図であり、図4(b)はクラックがない領域を照射する場合の図である。
図5図5は暗視野と明視野の合成のイメージを示す図である。
図6図6は、実施形態におけるダイボンディング装置のカメラおよび撮像対象のダイに画像撮影用の光を照射する照明装置の配置を示す図である。
図7図7(a)は図2に示される照明装置における光路を示す図であり、図7(b)は図6に示される照明装置における光路を示す図である。
図8図8(a)は斜光照明の発光部に取り付けたルーバーを示す斜視図である。図8(b)は図8(a)の斜光照明を設置した状態における光路を示す正面図である。図8(c)は斜光照明の発光部に取り付けたハニカムルーバーを示す斜視図である。図8(d)は斜光照明の発光部に取り付けたフードを示す斜視図である。
図9図9図6に示される実施形態における斜光照明および同軸照明の両方に偏光フィルタを取り付けた場合の光路を示す図である。
図10図10(a)は図6に示される実施形態における同軸照明の窓枠構造の変更を示す上面図であり、図10(b)は図10(a)の断面図である。
図11図11図6に示される実施形態における同軸照明の発光部の配置の変更を示す断面図である。
図12図12図6に示される実施形態における同軸照明をレンズ鏡筒内の同軸照明に変更した場合の照明装置の配置を示す図である。
図13図13は実施例のダイボンダの構成例を示す概略上面図である。
図14図14図13において矢印A方向から見たときの概略構成を説明する図である。
図15図15図13に示されるダイ供給部の主要部を示す概略断面図である。
図16図16図13に示されるダイボンダの制御系の概略構成を示すブロック図である。
図17図17図13のダイボンダにおけるダイボンディング工程を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態および実施例について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明を省略することがある。なお、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。
【0013】
本開示者らが本開示に先立って検討した技術について図1から図5を用いて説明する。図1(a)はカメラおよびダイクラック検査用の斜光照明の配置を示す図である。図1(b)はカメラおよびダイ位置決め用の同軸照明の配置を示す図である。
【0014】
上述したように、ダイDにおける表面のクラックを検査する場合、明視野にならない状態を維持しつつ、図1(a)に示されるように、カメラ101の光軸に対する入射角(θ)をできるだけ0度に近づけた斜光照明102を用い、検査領域内の輝度のムラを抑えることが好ましい。
【0015】
他方、ダイボンディング装置はクラック検査用の照明のほかに、ダイDの位置決めを行うための照明が必要であり、ダイ表面のたわみや反りに対してロバストであるために、図1(b)に示されるように、照明の照射範囲がカメラ101の視野よりも大きく、発光部103aが面発光光源により構成される同軸照明103を用いるのが好ましい。同軸照明103は、発光部103aの他に、ハーフミラー(半透過鏡)103bを内部に備えた筒としての鏡筒103cで構成されている。
【0016】
ダイ位置決め用の同軸照明103を備えた光学系に、入射角をできるだけ0度に近づけて斜光照明102を設置しようとすると、図1(b)に示されるように、斜光照明102を同軸照明103の下方に設置した場合、斜光照明102により同軸照明103の照射光が遮られる遮光エリアLSAが存在してしまう。これにより、同軸照明103の照射エリアが狭まり、ダイDの反りに対するロバスト性を損なうため、斜光照明102は同軸照明103の上に設置するのが好ましい。
【0017】
斜光照明を同軸照明の上方に配置した場合の課題について図2から図5を用いて説明する。図2は斜光照明を同軸照明の上方に配置した場合の斜光照明の光路を示す図である。図3図2に示される斜光照明の光路のうちハーフミラーを透過する光路を示す図であり、図3(a)はクラック領域を照射する場合の図であり、図3(b)はクラックがない領域を照射する場合の図である。図4図2に示される斜光照明の光路のうち同軸照明の発光部を照らす光路を示す図であり、図4(a)はクラック領域を照射する場合の図であり、図4(b)はクラックがない領域を照射する場合の図である。図5は暗視野と明視野の合成のイメージを示す図である。
【0018】
図2に示される照明装置は、図1(b)に示される斜光照明102を同軸照明103の上方に配置した以外は図1(b)の照明装置と同様の構成である。なお、斜光照明102は図1(a)と同様にカメラ101の近傍に配置される。
【0019】
ここで、斜光照明102は、平行光光源として砲弾型LEDを用いたとしても照射角度の外側に漏れ光が発生する場合がある。また、クラック検出のための斜光照明102は光源の輝度のムラを抑える必要があり、使用するLED照明の輝度のムラを抑えるため、例えば、拡散板を用いることがある。
【0020】
また、同軸照明103の発光部103aの発光面は外部からの光を反射または拡散させ、ハーフミラー103bに照射することがある。同軸照明は輝度のムラを防止の目的だけでなく対象物(ダイ)を鮮明に撮像するために、拡散光が有効であり、そのために面発光光源の前に拡散板を設けることがある。拡散板そのものは発光しないが、疑似的な発光面とみなすことができる。拡散板の構成においてアクリル系等の透過型以外に乱反射面を持つ反射型も同様である。拡散板は他の光源からの光で疑似発光を起こしやすい傾向があるが、拡散板以外にも、波長カットなどを目的とする色フィルタなどでも拡散板と類似の現象になることもある。
【0021】
図2に示されるように、斜光照明102を同軸照明103の上方に設置した場合、斜光照明102のみを点灯させると、斜光照明102の発光部102aからの照射光の光路は、図2に示される矢印のように、漏れ光や拡散板等により広がる。発光部102aからの照射光には、ハーフミラー103bを透過してダイDを照射する光、鏡筒103cの内面に到達する光、発光部103aに到達する光がある。ここで、本明細書では、本来意図した方向と異なる方向に向かった光を迷光といい、発光部103aに到達する光は迷光である。ここで、鏡筒103cは、筒状の成型品であり、所定個所以外からの光の侵入および内面での光の反射を防ぐ構造となっている。よって、鏡筒103cの内面に到達する光は微小な乱反射を除いて反射されない。
【0022】
図2において矢印で示される光路のうち、斜光照明102からハーフミラー103bを透過し、ダイDを照射する光は、図3(a)に示されるように、クラックCRに光軸に対して斜めに照射されるとクラックCRにおいて散乱する光のうち光軸に沿って反射する反射光がカメラ101に入光することにより、クラック領域を明るくする。他方、図3(b)に示されるように、クラックがない領域に光軸に対して斜めに照射されると光軸に対して対象に反射する反射光はカメラ101に入光しないことにより、正常な領域を暗く写す暗視野の照射になる。
【0023】
図2において矢印で示される光路のうち、斜光照明102から同軸照明103内の発光部103aを照らす光(迷光)は、図4(a)および図4(b)に示されるように、発光部103aにおいて散乱する。この散乱した光のうち光軸に対して直角(水平)に反射する光はハーフミラー103bで反射して光軸に沿ってダイDに照射する。図4(a)に示すように、クラックCRに照射された光は散乱して光軸に沿った反射光がなくなりカメラ101に入光しないのでクラックCRを暗くする。他方、図4(b)に示すように、クラックがない領域に照射された光は光軸に沿って反射する反射光はカメラ101に入光するので正常な領域を明るく写す明視野の照射になる。
【0024】
図5(a)に示されるように、斜光照明の照射による暗視野では、クラックCRの明度とダイDの表面の明度の明度差が大きい。これに対して、図4において説明された迷光を光源とする同軸照明による明視野においては、図5(b)に示されるように、明視野の成分は、暗視野の成分に比べ、拡散および反射の過程を経ている分明度差が少なくなる。図5(a)に示される暗視野を形成する照射と図5(b)に示される明視野を形成する照射が合成されると、図5(c)に示されるように、クラックCR(クラック領域)とダイDの表面(正常な領域)の明度差が低下した画像が取得される。したがって、明度差が小さいクラックの検出や、クラック長の正確な測定を困難にする。
【0025】
そこで、実施形態では、斜光照明の発光部からの照明光を同軸照明の発光部の発光面に当たらないように斜光照明の照射光の光路を制限する光路制御部材を照明装置に設けて迷光を削減する。
【0026】
実施形態におけるダイボンディング装置の構成について図6を用いて説明する。図6は実施形態におけるダイボンディング装置のカメラおよび撮像対象のダイに画像撮影用の光を照射する照明装置の配置を示す図である。
【0027】
実施形態におけるダイボンディング装置100は、カメラ101と、第一照明装置としての同軸照明103と、第二照明装置としての斜光照明102と、制御装置110と、を備える。
【0028】
カメラ101はその先端に対物レンズ101aが取り付けられ、この対物レンズ101aを通してダイDの主面の画像を撮影する構成となっている。対物レンズ101aの周囲近傍にはリング照明またはバー照明等の斜光照明102が取り付けられており、斜光照明102は、クラック検査用の照明装置である。
【0029】
カメラ101とダイDとの間には、面発光光源を有する第一発光部としての発光部103aおよびハーフミラー(半透過鏡)103bを内部に備えた鏡筒103cで構成される同軸照明103が配置されている。ここで、面発光光源は、面型の発光面より均一な照射を行う光源であり、チップLEDを面実装した薄型フラット光源または拡散板により照射光が均一化される構造を有する。発光部103aからの第一照射光としての照射光は、ハーフミラー103bによってカメラ101と同じ光軸で反射され、ダイDに照射される。カメラ101と同じ光軸でダイDに照射されたその散乱光は、ダイDで反射し、そのうちの正反射光がハーフミラー103bを透過してカメラ101に達し、ダイDの映像を形成する。よって、同軸照明103を用いてカメラ101で撮像するとダイDの表面はクラックに対して明視野となる。
【0030】
なお、発光部103aは、面発光光源のハーフミラー103b側の面に拡散板を備えてもよい。拡散板は、光源から出る光を拡散し、照明ムラを低減させる乳白色等の色の板状部品である。この場合、面発光光源からの照射光は、拡散板を透過することによって散乱光となり、その散乱光は、ハーフミラー103bによってカメラ101と同じ光軸で反射され、ダイDに照射される。
【0031】
上記のように、本実施の形態では、それ自体で照射面積が大きくなる面発光照明からの照射光をダイDの主面に照射している。そのため、ダイDの主面よりも大きな面積に面発光光源からの照射光を照射することが可能となる。その結果、ダイDで反射し鏡筒103c内を進む正反射光は、大きな面積でカメラ101に入射することになり、ダイDの画像が部分的に不鮮明となってしまうことを防ぐことができるので、ピックアップ対象のダイDがピックアップ位置に正確に配置されているか否かを容易に判定することが可能となる。
【0032】
斜光照明102は、カメラ101の光軸に対し所定の角度で光がダイDの表面に照射するよう取り付けられている。斜光照明102を用いてカメラ101で撮像するとダイDの表面はクラックに対し暗視野となり、反射率も異なり、コントラスト(明度差)がとりやすい。この斜光照明102の入射角が鉛直に近くなるほど、クラックと背景のコントラスト差が大きくなり、画像上の分類(2値化など)を行いやすくなり、結果的に検出感度が良くなる。
【0033】
斜光照明102の入射角を鉛直に近くするため、斜光照明102は同軸照明103の上方であって、カメラ101に近接して設けられ、斜光照明102からの第二照射光としての照射光は鏡筒103c内を通過してダイDに照射される。ここで、斜光照明102の第二発光部としての発光部102aの発光面に光路制御部材104が取り付けられている。
【0034】
実施形態における照明装置の効果について図7を用いて説明する。図7(a)は図2に示される照明装置における光路を示す図であり、図7(b)は図6に示される照明装置における光路を示す図である。
【0035】
光路制御部材104を設けることにより、図7(a)に示されるような、全方向の拡散光を防止することができ、図7(b)に示すように、斜光照明102から照射された殆どの光はハーフミラー103bを透過して直接ダイDを照射するようになる。
【0036】
これにより、同軸照明の上方に斜光照明を設置して、斜光照明のみを点灯させても、斜光照明が同軸照明内の発光面を照らす迷光を抑制できる。その結果、迷光を光源とする同軸照明の発生を低減し、暗く写したい背景をより暗くすることでコントラストを際立たせ、クラックの検出を容易にすることができる。また、その他鏡筒側面等微小な乱反射光も防止できる。
【0037】
光路制御部材104の具体例について図8を用いて説明する。図8(a)は斜光照明の発光部に取り付けたルーバーを示す斜視図である。図8(b)は図8(a)の斜光照明を設置した状態における光路を示す正面図である。図8(c)は斜光照明の発光部に取り付けたハニカムルーバーを示す斜視図である。図8(d)は斜光照明の発光部に取り付けたフードを示す斜視図である。なお、光路制御部材104は斜光照明102の発光部102aに取り付けるだけではなく、同軸照明103の発光部103aに取り付けてもよいし、両方に取り付けてもよい。
【0038】
(a)視野角制御フィルム(フィルタ)
視野角制御フィルムはプライバシーフィルム、覗き見防止フィルム、光路制御フィルムとも呼ばれ、パソコン等のディスプレイに用いられるものである。例えば、視野角制御フィルムは斜光照明102の発光部102aの発光面に貼付等により取り付けられる。この部材は、省スペースで任意の方向の迷光を防止できる。
【0039】
(b)遮光ルーバー
図8(a)に示されるように、発光部102aの発光面102bに例えば垂直に所定の間隔で平行にルーバー104aを設ける。図8(b)に示されるように、拡散光の照射角が制限される。金属製の遮光ルーバーを使用することで、耐環境性を高めることができる。図8(a)に示されるような平行なものの他に、多角形、円形などのルーバー構造であってもよい。例えば、図8(c)に示されるような六角柱(蜂の巣模様)に組み込んだ部品であるハニカムルーバー104bであってもよい。また、ルーバー間の領域が光を透過する材料で充填されていても良い。
【0040】
(c)ファイバオプティクプレート
ファイバオプティクプレートは微細な(数μm)の光ファイバを束にした光学デバイスで、入射された光や像(イメージ)をダイレクトに出射面に導くことができる。斜光照明102の発光部102aの発光面にファイバオプティクプレートが取り付けられる。これにより、省スペースで全方向の拡散光等により生じる迷光を防止することができる。
【0041】
(d)光学レンズ
光学レンズは光を屈折させて発散または集束させるための光学素子である。斜光照明102の発光部102aの発光面に屈折により集光して光の向きを絞る光学レンズを取り付ける。これにより、斜光照明の光を集約し、迷光を防止することができる。また、斜光照明の輝度を上昇させることができる。
【0042】
(e)フレネルレンズ
フレネルレンズは、例えば、上記(b)の光学レンズが持つ曲面を一連の同心円状の溝に置き換えたものである。これらの溝が屈折面として個々に働き、平行光線の光路を曲げて所定の焦点位置に光を集める。これにより、フレネルレンズは物理寸法的に薄い形状ながらも、光学レンズと同様に光を一点に集めることができる。斜光照明102の発光部102aの発光面に屈折により集光して光の向きを絞るフレネルレンズが取り付けられる。これにより、斜光照明102の光を集約し、迷光を防止することができる。また、斜光照明102の輝度を上昇させることができる。また、溝が平行直線状であり、光は直線上に集光するリニアフレネルレンズを用いるようにしてもよい。
【0043】
(f)照明フード
図8(d)に示されるように、発光部102aの発光面102bに光拡散に対する遮蔽構造をもつフードを取り付ける。これにより、斜光照明の輝度を落とすことなく同軸照明103内の発光面に対する照射を削減することができる。
【0044】
斜光照明102および同軸照明103の両方に取り付ける光路制御部材について図9を用いて説明する。図9図6に示される実施形態における斜光照明および同軸照明の両方に偏光フィルタを取り付けた場合の光路を示す図である。
【0045】
(g)偏光フィルタ
斜光照明102の発光部102aの発光面に第一光路制御部材としての偏光フィルタ105aを取り付けると共に、同軸照明103の発光部103aの発光面に第二光路制御部材としての偏光フィルタ105bを取り付ける。偏光フィルタ105aおよび偏光フィルタ105bは直線偏光、円偏光または楕円偏光の偏光フィルタであり、お互いに偏光方向を直交させている。これにより、斜光照明102の照射エリアを狭めることなく、迷光を光源とする同軸照明光を防止することができる。
【0046】
発光部102aに光路制御部材104を取り付けるのではなく、同軸照明103の構造等により、斜光照明102の散乱光を遮蔽して斜光照明102の照射光の光路を制御してもよい。
【0047】
(h)遮光ルーバー
同軸照明103の発光部103aの発光面に上記(b)で述べた遮光ルーバーや上記(f)で述べたフードを取り付け、同軸照明103の発光部103aの発光面に斜光照明102の光が照射されないようにする。これにより、斜光照明102の輝度を低下させることなく、斜光照明102から同軸照明103の発光部103aの発光面への迷光を防止することができる。
【0048】
(i)窓枠構造
図6に示される実施形態における同軸照明103の構造の変更について図10を用いて説明する。図10(a)は図6に示される実施形態における同軸照明103の窓枠構造の変更を示す上面図であり、図10(b)は図10(a)の断面図である。
【0049】
図10(a)に示されるように、同軸照明103の上面の天井103dに設けられた窓103e(または窓枠部分)のサイズを調整して、天井103dが光拡散を遮蔽する。ここで、窓103eは斜光照明102の照射光およびカメラ101に入光する光を透過する。これにより、図10(b)に示されるように、破線矢印により示される光路がなくなり、同軸照明103の発光部103aの発光面に斜光照明102の光が照射されないようにすることができる。天井103dは発光部102aからの照射光の光路を制限する光路制御部材として機能する。これにより、構成部品が少なくなり、低コスト化することができる。
【0050】
(j)発光部の位置の調整(後退)
図6に示される実施形態における同軸照明103の構造の変更について図11を用いて説明する。図11図6に示される実施形態における同軸照明103の発光部の配置の変更を示す断面図である。
【0051】
図11に示されるように、同軸照明103の発光部103aをハーフミラー103bから遠ざけて設ける。その結果、天井103dが光拡散を遮蔽することにより、図11(b)に示されるように、同軸照明103の発光部103aの発光面に斜光照明102の光が照射されないようにすることができる。天井103dは発光部102aからの照射光の光路を制限する光路制御部材として機能する。これにより、構成部品が少なくなり、低コスト化することができる。
【0052】
(k)発光面の構成
同軸照明103の発光面に液晶パネルを用い、同軸照明103の消灯時の反射光と点灯時の発光光の輝度差が極端に大きくなるようにする。これにより、斜光照明102の照射エリアを狭めることなく、迷光を光源とする同軸照明光を防止することができる。
【0053】
(l)レンズ鏡筒内の同軸照明
図6に示される実施形態における同軸照明に代えてレンズ鏡筒内に同軸照明を用いた例について図12を用いて説明する。図12はレンズ鏡筒内の同軸照明を用いた場合の照明装置の配置を示す図である。
【0054】
レンズ鏡筒106c内に面発光光源で構成される光源部106aおよびハーフミラー106bと、テレセントリックレンズと、を設けた同軸照明レンズ106をカメラ101の下に取り付ける。光源部106aからの照射光は、ハーフミラー106bによってカメラ101と同じ光軸で反射され、ダイDに照射される。カメラ101と同じ光軸でダイDに照射されたその散乱光は、ダイDで反射し、そのうちの正反射光がハーフミラー106bを透過してカメラ101に達し、ダイDの映像を形成する。
【0055】
同軸照明レンズ106の同軸照明の照射範囲は同軸照明103よりも狭くなる。一般的に、同軸照明の照射範囲が狭いとダイの反りに対して弱くなる。しかし、反りに対する耐久力は光源から見た照射角はさほど問題にならず、被写体から見た光源の発光面の視野角(大きさ)に依存する。テレセントリックレンズは一般的に平行光である。被写体から見て完全な平行光は点光源であり、レンズの内部に点の光源が見える。これに対し、テレセントリックレンズ内の光源に点光源よりも大きいサイズの面発光光源を設けることで、被写体から見て視野角の大きい(発光面を持つ)平行光を受けることができる。よって、同軸照明レンズ106は同軸照明103と同等の反りに対する耐久力を有することができる。
【0056】
斜光照明102は同軸照明レンズ106の近傍周辺であって、同軸照明の照射光を遮らない位置に設ける。これにより、斜光照明を同軸照明の上方に配置する必要がなく、遮光照明の照射光が同軸照明の鏡筒内を通過しないので、同軸照明の発光面に照射される迷光を完全になくすことができる。
【0057】
なお、斜光照明102にバー照明を使用する場合は、一方向のバー照明の他に、バー照明を対面ペアとして構成し、例えば二方向のバー照明または四方向のバー照明であってもよい。
【実施例
【0058】
図13は実施例のダイボンダの構成を示す概略上面図である。図14図13において矢印A方向から見たときの概略構成を説明する図である。
【0059】
ダイボンダ10は、大別して、一つ又は複数の最終1パッケージとなる製品エリア(以下、パッケージエリアPという。)をプリントした基板Sに実装するダイDを供給するダイ供給部1と、ピックアップ部2、中間ステージ部3と、ボンディング部4と、搬送部5、基板供給部6と、基板搬出部7と、各部の動作を監視し制御する制御部8と、を有する。Y軸方向がダイボンダ10の前後方向であり、X軸方向が左右方向である。ダイ供給部1がダイボンダ10の手前側に配置され、ボンディング部4が奥側に配置される。
【0060】
まず、ダイ供給部1は基板SのパッケージエリアPに実装するダイDを供給する。ダイ供給部1は、ウェハ11を保持するウェハ保持台12と、ウェハ11からダイDを突き上げる点線で示す突上げユニット13と、を有する。ダイ供給部1は図示しない駆動手段によってXY方向に移動し、ピックアップするダイDを突上げユニット13の位置に移動させる。
【0061】
ピックアップ部2は、ダイDをピックアップするピックアップヘッド21と、ピックアップヘッド21をY方向に移動させるピックアップヘッドのY駆動部23と、コレット22を昇降、回転及びX方向移動させる図示しない各駆動部と、を有する。ピックアップヘッド21は、突き上げられたダイDを先端に吸着保持するコレット22(図14も参照)を有し、ダイ供給部1からダイDをピックアップし、中間ステージ31に載置する。ピックアップヘッド21は、コレット22を昇降、回転及びX方向移動させる図示しない各駆動部を有する。
【0062】
中間ステージ部3は、ダイDを一時的に載置する中間ステージ31と、中間ステージ31上のダイDを認識する為のステージ認識カメラ32を有する。
【0063】
ボンディング部4は、中間ステージ31からダイDをピックアップし、搬送されてくる基板SのパッケージエリアP上にボンディングし、又は既に基板SのパッケージエリアPの上にボンディングされたダイの上に積層する形でボンディングする。ボンディング部4は、ピックアップヘッド21と同様にダイDを先端に吸着保持するコレット42(図14も参照)を備えるボンディングヘッド41と、ボンディングヘッド41をY方向に移動させるY駆動部43と、基板SのパッケージエリアPの位置認識マーク(図示せず)を撮像し、ボンディング位置を認識する基板認識カメラ44と、基板認識カメラ44をX軸方向およびY軸方向に駆動するXY駆動部45と、を有する。このような構成によって、ボンディングヘッド41は、ステージ認識カメラ32の撮像データに基づいてピックアップ位置・姿勢を補正し、中間ステージ31からダイDをピックアップし、基板認識カメラ44の撮像データに基づいて基板SにダイDをボンディングする。
【0064】
搬送部5は、基板Sを掴み搬送する基板搬送爪51と、基板Sが移動する搬送レーン52と、を有する。基板Sは、搬送レーン52に設けられた基板搬送爪51の図示しないナットを搬送レーン52に沿って設けられた図示しないボールネジで駆動することによって移動する。このような構成によって、基板Sは、基板供給部6から搬送レーン52に沿ってボンディング位置まで移動し、ボンディング後、基板搬出部7まで移動して、基板搬出部7に基板Sを渡す。
【0065】
制御部8は、ダイボンダ10の各部の動作を監視し制御するプログラム(ソフトウェア)を格納するメモリと、メモリに格納されたプログラムを実行する中央処理装置(CPU)と、を備える。
【0066】
次に、ダイ供給部1の構成について図15を用いて説明する。図15図13に示されるダイ供給部の主要部を示す概略断面図である。
【0067】
ダイ供給部1は、水平方向(XY方向)に移動するウェハ保持台12と、上下方向に移動する突上げユニット13と、を備える。ウェハ保持台12は、ウェハリング14を保持するエキスパンドリング15と、ウェハリング14に保持され複数のダイDが接着されたダイシングテープ16を水平に位置決めする支持リング17と、を有する。突上げユニット13は支持リング17の内側に配置される。
【0068】
ダイ供給部1は、ダイDの突き上げ時に、ウェハリング14を保持しているエキスパンドリング15を下降させる。その結果、ウェハリング14に保持されているダイシングテープ16が引き伸ばされダイDの間隔が広がり、突上げユニット13によりダイD下方よりダイDを突き上げ、ダイDのピックアップ性を向上させている。なお、薄型化に伴いダイを基板に接着する接着剤は、液状からフィルム状となり、ウェハ11とダイシングテープ16との間にダイアタッチフィルム(DAF)18と呼ばれるフィルム状の接着材料を貼り付けている。ダイアタッチフィルム18を有するウェハ11では、ダイシングは、ウェハ11とダイアタッチフィルム18に対して行なわれる。従って、剥離工程では、ウェハ11とダイアタッチフィルム18をダイシングテープ16から剥離する。
【0069】
ダイボンダ10は、ウェハ11上のダイDの姿勢と位置を認識するウェハ認識カメラ24と、中間ステージ31に載置されたダイDの姿勢と位置を認識するステージ認識カメラ32と、ボンディングステージBS上の実装位置を認識する基板認識カメラ44とを有する。認識カメラ間の姿勢ずれを補正しなければならないのは、ボンディングヘッド41によるピックアップに関与するステージ認識カメラ32と、ボンディングヘッド41による実装位置へのボンディングに関与する基板認識カメラ44である。本実施例ではウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32および基板認識カメラ44と共に実施形態における同軸照明103および斜光照明102を用いてダイDの位置決めや表面検査を行う。
【0070】
次に、制御部8について図16を用いて説明する。図16図13に示されるダイボンダの制御系の概略構成を示すブロック図である。
【0071】
制御系80は制御部8と駆動部86と信号部87と光学系88とを備える。制御部8は、大別して、主としてCPU(Central Processor Unit)で構成される制御・演算装置81と、記憶装置82と、入出力装置83と、バスライン84と、電源部85とを有する。記憶装置82は、処理プログラムなどを記憶しているRAMで構成されている主記憶装置82aと、制御に必要な制御データや画像データ等を記憶しているHDDやSSD等で構成されている補助記憶装置82bとを有する。入出力装置83は、装置状態や情報等を表示するモニタ83aと、オペレータの指示を入力するタッチパネル83bと、モニタを操作するマウス83cと、光学系88からの画像データを取り込む画像取込装置83dと、を有する。また、入出力装置83は、ダイ供給部1のXYテーブル(図示せず)やボンディングヘッドテーブルのZY駆動軸、基板認識カメラのXY駆動軸等の駆動部86を制御するモータ制御装置83eと、種々のセンサ信号や照明装置などのスイッチ等の信号部87から信号を取り込み又は制御するI/O信号制御装置83fとを有する。光学系88には、ウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32、基板認識カメラ44が含まれる。制御・演算装置81はバスライン84を介して必要なデータを取込み、演算し、ピックアップヘッド21等の制御や、モニタ83a等に情報を送る。
【0072】
制御部8は画像取込装置83dを介してウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32および基板認識カメラ44で撮像した画像データを記憶装置82に保存する。保存した画像データに基づいてプログラムしたソフトウェアにより、制御・演算装置81を用いてダイDおよび基板SのパッケージエリアPの位置決め、並びにダイDおよび基板Sの表面検査を行う。制御・演算装置81が算出したダイDおよび基板SのパッケージエリアPの位置に基づいてソフトウェアによりモータ制御装置83eを介して駆動部86を動かす。このプロセスによりウェハ上のダイの位置決めを行い、ピックアップ部2およびボンディング部4の駆動部で動作させダイDを基板SのパッケージエリアP上にボンディングする。使用するウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32および基板認識カメラ44はグレースケール、カラー等であり、光強度を数値化する。
【0073】
次に、ダイボンディング工程(半導体装置の製造方法)について図17を用いて説明する。図17図13に示されるダイボンダにおけるダイボンディング工程を説明するフローチャートである。
【0074】
実施例におけるダイボンディング工程では、まず、ウェハ11から分割されたダイDが貼付されたダイシングテープ16を保持したウェハリング14をウェハカセット(不図示)に格納し、ダイボンダ10に搬入する。また、基板Sを準備し、ダイボンダ10に搬入する。
【0075】
(ウェハローディング:工程P1)
制御部8は、ウェハ11を保持しているウェハリング14をウェハカセットから取り出してウェハ保持台12に載置し、ウェハ保持台12をダイDのピックアップが行われる基準位置まで搬送する。次いで、制御部8は、ウェハ認識カメラ24によって取得した画像から、ウェハ11の配置位置がその基準位置と正確に一致するように微調整(アライメント)を行う。
【0076】
(ダイ搬送:工程P2)
次に、制御部8は、ウェハ11が載置されたウェハ保持台12を所定ピッチでピッチ移動させ、水平に保持することによって、最初にピックアップされるダイDをピックアップ位置に配置する。なお、ダイDのピックアップ位置はウェハ認識カメラ24によるダイDの認識位置でもある。ウェハ11は、予めプローバ等の検査装置により、ダイ毎に検査され、ダイ毎に良、不良を示すマップデータが生成され、制御部8の記憶装置82に記憶される。ピックアップ対象となるダイDが良品であるか、不良品であるかの判定はマップデータにより行われる。制御部8は、ダイDが不良品である場合は、ウェハ11が載置されたウェハ保持台12を所定ピッチでピッチ移動させ、次にピックアップされるダイDをピックアップ位置に配置し、不良品のダイDをスキップする。
【0077】
(ダイ位置決め:工程P3)
次に、制御部8は、ウェハ認識カメラ24の照明装置をダイ位置決め用の照明装置に設定する。例えば、制御部8は、実施形態における位置決め用の同軸照明103を点灯し、ダイクラック検査用の斜光照明102を消灯する。制御部8は、ウェハ認識カメラ24によってピックアップ対象のダイDの主面(上面)を撮影し、画像を取得する。取得した画像からピックアップ対象のダイDの上記ピックアップ位置からの位置ずれ量を算出し、ダイDの位置を測定する。制御部8は、この位置ずれ量を基にウェハ11が載置されたウェハ保持台12を移動させ、ピックアップ対象のダイDをピックアップ位置に正確に配置する。
【0078】
(ダイ表面検査:工程P4)
次いで、制御部8は、ウェハ認識カメラ24によって取得した画像を用いて、ピックアップ対象ダイDの表面検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には、後述するダイクラック検査後、次工程(後述する工程P9)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理は、ダイDに対する工程P9以降をスキップし、工程P2に移動する。
【0079】
制御部8は、ウェハ認識カメラ24の照明装置をダイクラック検査用の照明装置に変更する。例えば、制御部8は、実施形態における位置決め用の同軸照明103を消灯し、ダイクラック検査用の斜光照明102を点灯する。制御部8は、ウェハ認識カメラ24によってピックアップ対象のダイDの主面を撮影し、画像を取得して、ダイクラック検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には次工程(後述する工程P9)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理は、ダイDに対する工程P9以降の処理をスキップし、工程P2に移動する。
【0080】
(基板ローディング:工程P5、基板搬送:工程P6)
制御部8は、基板供給部6で基板Sを搬送レーン52に載置する。制御部8は、基板Sを掴み搬送する基板搬送爪51をボンディング位置まで移動させる。
【0081】
(基板位置決め:工程P7)
次に、制御部8は、基板認識カメラ44をボンディング対象のパッケージエリアPの撮像位置(ボンディングタブ撮像位置)へ移動する。制御部8は、基板認識カメラ44の照明装置を基板位置決め用の照明装置に設定する。例えば、制御部8は、実施形態における位置決め用の同軸照明103を点灯し、ダイクラック検査用の斜光照明102を消灯する。制御部8は、基板認識カメラ44によって基板Sを撮影し、画像を取得する。取得した画像から基板SのパッケージエリアPの位置ずれ量を算出して位置を測定する。制御部8は、この位置ずれ量を基に基板Sを移動させ、ボンディング対象のパッケージエリアPをボンディング位置に正確に配置する位置決めを行う。
【0082】
(基板表面検査:工程P8)
次いで、制御部8は、基板認識カメラ44によって取得した画像を用いて、基板SのパッケージエリアPの表面検査を行う。ここで、制御部8は、表面検査で問題があるかどうかを判定し、基板SのパッケージエリアPの表面に問題なしと判定した場合には次工程(後述する工程P9)へ進むが、問題ありと判定した場合には、表面画像を目視で確認するか、さらに高感度の検査や照明条件などを変えた検査を行い、問題がある場合はスキップ処理し、問題がない場合は次工程の処理を行う。スキップ処理は、基板SのパッケージエリアPの該当タブに対する工程P13以降の処理をスキップし、基板着工情報に不良登録を行う。
【0083】
(ダイハンドリング:工程P9、中間ステージ載置:工程P10)
制御部8は、ダイ供給部1によってピックアップ対象のダイDを正確にピックアップ位置に配置した後、コレット22を含むピックアップヘッド21によってダイDをダイシングテープ16からピックアップし、中間ステージ31に載置する。
【0084】
(ダイ位置検査:工程P11)
制御部8は、中間ステージ31に載置したダイの姿勢ずれ(回転ずれ)の検出をステージ認識カメラ32にて撮像して行う。制御部8は、姿勢ずれがある場合は中間ステージ31に設けられた旋回駆動装置(不図示)によって実装位置を有する実装面に平行な面で中間ステージ31を旋回させて姿勢ずれを補正する。
【0085】
(ダイ表面検査:工程P12)
制御部8は、ステージ認識カメラ32によって取得した画像を用いて、ダイDの表面検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には、ダイクラック検査後、次工程(後述する工程P13)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理は、そのダイを図示しない不良品トレーなどに載置して、ダイDに対する工程P13以降の処理をスキップし、工程P2に移動する。
【0086】
制御部8は、ステージ認識カメラ32の照明装置をダイクラック検査用の照明装置に変更する。例えば、制御部8は、実施形態における位置決め用の同軸照明103を消灯し、ダイクラック検査用の斜光照明102を点灯する。制御部8は、ステージ認識カメラ32によって中間ステージ31に載置したダイDの主面を撮影し、画像を取得して、ダイクラック検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には次工程(後述する工程P13)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理は、ダイDに対する工程P13以降の処理をスキップし、工程P2に移動する。
【0087】
(ダイアタッチ:工程P13)
制御部8は、コレット42を含むボンディングヘッド41によって中間ステージ31からダイDをピックアップし、基板SのパッケージエリアPまたは既に基板SのパッケージエリアPにボンディングされているダイにダイボンディングする。
【0088】
(ダイと基板の相対位置検査:工程P14)
次に、制御部8は、基板認識カメラ44の照明装置をダイ位置決め用の照明装置に設定する。例えば、制御部8は、実施形態における位置決め用の同軸照明103を点灯し、ダイクラック検査用の斜光照明102を消灯する。制御部8は、基板認識カメラ44によってダイDを撮影し、画像を取得する。取得した画像からダイDの位置を測定する。制御部8は、ダイDをボンディングした後、そのボンディング位置が正確になされているかを検査する。このとき、ダイの位置合わせと同様にダイの中心と、タブの中心を求め、相対位置が正しいかを検査する。
【0089】
(ダイと基板の表面検査:工程P15)
制御部8は、基板認識カメラ44によって取得した画像を用いて、ダイDの表面検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には次工程(工程P2)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理では、基板着工情報に不良登録を行って、工程P2に移動する。
【0090】
次いで、制御部8は、基板認識カメラ44の照明装置をダイクラック検査用の斜光照明に設定する。例えば、制御部8は、実施形態における位置決め用の同軸照明103を消灯し、ダイクラック検査用の斜光照明102を点灯する。制御部8は、基板認識カメラ44によってダイDを撮影し、画像を取得して、ダイクラック検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には次工程(工程P2)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理では、基板着工情報に不良登録を行って、工程P2に移動する。
【0091】
(基板搬送:工程P16、基板アンローディング:工程P17)
以後、同様の手順に従ってダイDが1個ずつ基板SのパッケージエリアPにボンディングする。1つの基板のボンディングが完了すると、基板搬送爪51で基板Sを基板搬出部7まで移動して、基板搬出部7に基板Sを渡す。
【0092】
(ウェハアンローディング:工程P18)
以後、同様の手順に従ってダイDが1個ずつダイシングテープ16から剥がされる(工程P9)。不良品を除くすべてのダイDのピックアップが完了すると、それらダイDをウェハ11の外形で保持していたダイシングテープ16およびウェハリング14等をウェハカセットへアンローディングする。
【0093】
上述したように、ダイDは、ダイアタッチフィルム18を介して基板S上に実装され、ダイボンダから搬出される。その後、ワイヤボンディング工程でAuワイヤを介して基板Sの電極と電気的に接続される。積層品の場合は、続いて、ダイDが実装された基板Sがダイボンダに再搬入されて基板S上に実装されたダイDの上にダイアタッチフィルム18を介して第2のダイDが積層され、ダイボンダから搬出された後、ワイヤボンディング工程でAuワイヤを介して基板Sの電極と電気的に接続される。第2のダイDは、前述した方法でダイシングテープ16から剥離された後、ペレット付け工程に搬送されてダイDの上に積層される。上記工程が所定回数繰り返された後、基板Sをモールド工程に搬送し、複数個のダイDとAuワイヤとをモールド樹脂(図示せず)で封止することによって、積層パッケージが完成する。
【0094】
クラックの表面検査は、ダイ位置認識を行う場所であるダイ供給部、中間ステージ、およびボンディングステージの少なくとも1か所で行ってもよいが、すべての箇所で行うのがより好ましい。ダイ供給部で行えば、早くクラックを検出することができる。中間ステージに行えば、ダイ供給部で検出できなかったクラックまたはピックアップ工程以降で発生したクラック(ボンディング工程よりも前に顕在化しなかったクラック)をボンディング前に検出することができる。また、ボンディングステージに行えば、ダイ供給部および中間ステージで検出できなかったクラック(ボンディング工程よりも前に顕在化しなかったクラック)またはボンディング工程以降で発生したクラックを、次のダイを積層するボンディング前に、または基板排出前に検出することができる。
【0095】
以上、本開示者らによってなされた開示を実施形態および実施例に基づき具体的に説明したが、本開示は、上記実施例および変形例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。
【0096】
例えば、実施例ではダイ位置認識の後にダイ外観検査認識を行っているが、ダイ外観検査認識の後にダイ位置認識を行ってもよい。
【0097】
また、実施例ではウェハの裏面にDAFが貼付されているが、DAFはなくてもよい。
【0098】
また、実施例ではピックアップヘッドおよびボンディングヘッドをそれぞれ1つ備えているが、それぞれ2つ以上であってもよい。また、実施例では中間ステージを備えているが、中間ステージがなくてもよい。この場合、ピックアップヘッドとボンディングヘッドは兼用してもよい。
【0099】
また、実施例ではダイの表面を上にしてボンディングされるが、ダイをピックアップ後ダイの表裏を反転させて、ダイの裏面を上にしてボンディングしてもよい。この場合、中間ステージは設けなくてもよい。この装置はフリップチップボンダという。
【0100】
また、実施例ではボンディングヘッドを備えるが、ボンディングヘッドがなくてもよい。この場合は、ピックアップされたダイは容器等に載置される。この装置はピックアップ装置という。さらに、この場合のクラックの表面検査はピックアップされたダイを載置した容器等でも実施してもよい。
【0101】
また、基板供給部6から搬送レーン52に沿ってボンディング位置まで基板Sを移動するまでの間にプリフォームカメラ(プリ検査カメラ)をさらに設けてもよい。プリ検査カメラは積層製品のセカンドパス以降でボンド済みのダイの表面(異物およぶクラック)を検査することを可能とする。クラック検査は斜光照明を用い。それ以外の外観検査は同軸照明を用いる。
【0102】
また、ボンディング位置から搬送レーン52に沿って基板搬出部7まで基板Sを移動するまでの間にアフター検査カメラをさらに設けてもよい。アフター検査カメラはボンディングサイクルと分離してボンド済みのダイの表面を検査することを可能とする。クラック検査は斜光照明を用い。それ以外の外観検査は同軸照明を用いる。これにより、生産性を高めることが可能である。
【符号の説明】
【0103】
100・・・ダイボンディング装置
101・・・カメラ(撮像装置)
102・・・斜光照明(第二照明装置)
102a・・・発光部(第二発光部)
103・・・同軸照明(第一照明装置)
103a・・・発光部(第一発光部)
103b・・・ハーフミラー(半透過鏡)
103c・・・鏡筒(筒)
104・・・光路制御部材
110・・・制御装置
D・・・ダイ
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