(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】発光装置の製造方法及び発光装置
(51)【国際特許分類】
H01L 33/64 20100101AFI20240612BHJP
H01L 33/60 20100101ALI20240612BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20240612BHJP
H01L 23/34 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
H01L33/64
H01L33/60
H01L33/50
H01L23/34 A
(21)【出願番号】P 2020163318
(22)【出願日】2020-09-29
【審査請求日】2023-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】▲蔭▼山 弘明
【審査官】皆藤 彰吾
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-505571(JP,A)
【文献】特開2003-124528(JP,A)
【文献】特開2013-140965(JP,A)
【文献】特表2018-509763(JP,A)
【文献】特開2012-9633(JP,A)
【文献】特開2015-122390(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0324010(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0119604(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/64
H01L 33/60
H01L 33/50
H01L 23/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有し、前記第1主面から前記第2主面まで達する複数の貫通孔を有する金属板を準備する金属板準備工程と、
前記貫通孔より小さい外周を有する第1面と、前記第1面に連なる側面とを有する発光素子を複数準備する素子準備工程と、
前記金属板の前記第1主面から前記発光素子の前記第1面が露出するように、複数の前記発光素子を、前記金属板の前記複数の貫通孔にそれぞれ配置する素子配置工程と、
前記発光素子の側面から前記金属板の前記第2主面にわたって被覆部材を配置する被覆部材配置工程と、
平面視において、その外縁が、前記金属板の前記第1主面上に位置するように、複数の前記発光素子それぞれの前記第1面に透光性部材を接合する透光性部材接合工程と、を含む発光装置の製造方法。
【請求項2】
前記素子準備工程は、前記発光素子がサブマウントに載置されたサブマウント付き発光素子を複数準備する工程を含む請求項1に記載の発光装置の製造方法。
【請求項3】
前記素子準備工程は、
集合基板の分割後に前記サブマウントとなる単位領域を複数含む前記集合基板を準備する工程と、
複数の前記単位領域それぞれに前記発光素子を載置する工程と、
前記集合基板を前記単位領域に分割して複数の前記サブマウント付き発光素子を得る工程と、を含む請求項2に記載の発光装置の製造方法。
【請求項4】
前記金属板は、Al、Cu及びFeよりなる群から選択される少なくとも1つを含む請求項1から3のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項5】
前記金属板は、前記発光素子の厚みよりも薄い厚みを有する請求項1から4のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項6】
前記被覆部材は光反射部材を含む請求項1から5のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項7】
さらに、前記透光性部材の側面を被覆する第2被覆部材を形成する工程を含む請求項1から6のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項8】
前記素子配置工程は、
前記発光素子の第1面と、前記金属板の前記第1主面とが面一となるように前記発光素子を前記貫通孔に配置する工程を含む請求項1から7のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項9】
前記素子配置工程は、
前記発光素子の側面と、前記貫通孔を画定する前記金属板の内側面とを接合部材を介して接合する工程を含む請求項1から8のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項10】
第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有し、前記第1主面から前記第2主面まで貫通する複数の貫通孔を有する金属板と、
第1面と、前記第1面に連なる側面とを有する発光素子であって、前記金属板の前記第1主面から前記第1面が露出するように、前記複数の貫通孔にそれぞれ配置された複数の前記発光素子と、
前記発光素子の側面から前記金属板の前記第2主面にわたって配置される被覆部材と、
平面視において、その外縁が、前記金属板の前記第1主面上に位置するように、複数の前記発光素子それぞれの前記第1面に接合された透光性部材と、を含む発光装置。
【請求項11】
前記発光素子は、サブマウント上に載置されており、前記被覆部材はさらに前記サブマウントの側面を被覆する請求項10に記載の発光装置。
【請求項12】
前記金属板は、Al、Cu及びFeよりなる群から選択される少なくとも1つを含む請求項10又は11に記載の発光装置。
【請求項13】
前記金属板は、前記発光素子の厚みよりも薄い厚みを有する請求項10から12のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項14】
前記被覆部材は光反射部材を含む請求項10から13のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項15】
さらに、前記透光性部材の側面を被覆する第2被覆部材を有する請求項10から14のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項16】
前記発光素子の第1面と、前記金属板の前記第1主面とが面一となるように、複数の前記発光素子の側面が、前記金属板の内側面に絶縁性の接合部材を介して接合されている請求項10から15のいずれか一項に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光装置の製造方法及び発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の発光面を備える発光装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、複数の発光素子を備える発光装置において、放熱性を向上させることができる発光装置の製造方法及び発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の発明を含む。
(1)第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有し、前記第1主面から前記第2主面まで貫通する複数の貫通孔を有する金属板を準備する金属板準備工程と、
前記貫通孔より小さい外周を有する第1面と、前記第1面に連なる側面とを有する発光素子を複数準備する素子準備工程と、
前記金属板の前記第1主面から前記発光素子の前記第1面が露出するように、複数の前記発光素子を、前記金属板の前記複数の貫通孔にそれぞれ配置する素子配置工程と、
前記発光素子の側面から前記金属板の前記第2主面にわたって被覆部材を配置する被覆部材配置工程と、
平面視において、その外縁が、前記金属板の前記第1主面上に位置するように、複数の前記発光素子それぞれの前記第1面に透光性部材を接合する透光性部材接合工程とを含む発光装置の製造方法。
(2)第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有し、前記第1主面から前記第2主面まで達する複数の貫通孔を有する金属板と、
第1面と、前記第1面に連なる側面とを有する発光素子であって、前記金属板の前記第1主面から前記第1面が露出するように、前記複数の貫通孔にそれぞれ配置された複数の前記発光素子と、
前記発光素子の側面から前記金属板の前記第2主面にわたって配置される被覆部材と、
平面視において、その外縁が、前記金属板の前記第1主面上に位置するように、複数の前記発光素子それぞれの前記第1面に接合された透光性部材とを含む発光装置。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、複数の発光素子を備える発光装置において、放熱性の向上を図ることができる発光装置の製造方法及び発光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】本発明の一実施形態の発光装置の概略平面図である。
【
図2】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を示すフローチャートである。
【
図3A】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を説明するための概略平面工程図である。
【
図3B】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を説明するための概略断面工程図である。
【
図3C】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を説明するための概略断面工程図である。
【
図3D】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を説明するための概略断面工程図である。
【
図3E】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を説明するための概略断面工程図である。
【
図3F】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を説明するための概略平面工程図である。
【
図3G】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を説明するための概略断面工程図である。
【
図3H】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を説明するための概略断面工程図である。
【
図4A】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を説明するための概略断面工程図である。
【
図4B】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を説明するための概略平面工程図である。
【
図4C】本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を説明するための概略断面工程図である。
【
図5A】発光素子を準備する工程を説明するための概略断面工程図である。
【
図5B】発光素子を準備する工程を説明するための概略断面工程図である。
【
図5C】発光素子を準備する工程を説明するための概略断面工程図である。
【
図6A】本発明の別の実施形態の発光装置を示す概略平面図である。
【
図6B】本発明のさらに別の実施形態の発光装置を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態を、以下に図面を参照しながら説明する。但し、以下に示す形態は、本実施形態の技術思想を具現化するための発光装置の製造方法及び発光装置を例示するものであって、以下に限定するものではない。また、実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる例示に過ぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするために誇張していることがある。また、各図で示す発光素子は、構成を理解し易いように一例として設定した数で図示している。断面図は、切断面のみを示す端面図を用いる場合がある。また、実施形態について、「被覆」とは直接接する場合に限らず、間接的に、例えば他の部材を介して被覆する場合も含む。
【0009】
〔発光装置〕
本願の一実施形態の発光装置10は、
図1A及び1Bに示すように、金属板11、複数の発光素子12、被覆部材14及び透光性部材15を含む。
金属板11は、第1主面11aと、第1主面11aと反対側の第2主面11bとを有する。また、金属板11は、第1主面11aから第2主面11bまで貫通する複数の貫通孔11cを有する。貫通孔11cは第1主面11aから第2主面11bに連なる金属板の内側面により画定される。
発光素子12は、第1面12aと、第1面に連なる側面12bとを有する。発光素子12は、金属板11の第1主面11aから第1面12aが露出するように、複数の貫通孔11cにそれぞれ配置されている。
被覆部材14は、発光素子12の側面12bから金属板11の第2主面11bにわたって配置されている。
透光性部材15は、平面視において、その外縁15aの全てが、金属板11の第1主面11a上に位置するように、複数の発光素子12それぞれの第1面12aに接合されている。
このような構成を備えることにより、隣接する発光素子からの光を遮光することができる。その結果、発光装置において、発光領域と非発光領域とのコントラストを高めることが可能となる。また、金属板11が発光素子に接触又は近接することにより、発光素子から生じた熱を金属板11によって放出することができる。
【0010】
なお、発光装置は、
図4Aの発光装置10Aに示すように、透光性部材15の側面を被覆する第2被覆部材17を備えることができる。
【0011】
(金属板11)
金属板11は、第1主面11aと、第1主面11aと反対側の第2主面11bとを有する。第1主面11aは、発光装置の上面(つまり光を取り出す側の面)に配置されている。金属板11は、複数の貫通孔11cを有する。貫通孔11cの大きさ(つまり平面視における孔の内径)は、用いる発光素子の大きさによって適宜調整することができる。例えば、貫通孔11cの大きさは、平面視において、発光素子の外周より大きく、発光素子を内包できる大きさであることが好ましい。複数の貫通孔11cは、全てが同じ大きさでもよいし、一部または全部が異なる大きさであってもよい。発光素子12と金属板11との距離は例えば、1μm~50μmが挙げられる。貫通孔11cの平面視形状は、発光素子と相似形または発光素子に類似した形であることが好ましい。これにより、金属板11を、発光素子に接触又は近接させて配置することができる。これにより、発光素子から生じた熱を金属板11によって放出することができる。
貫通孔11cの数は、用いる発光素子の数によって適宜調整することができ、発光素子の数と同じであることが好ましい。貫通孔11cは、平面視において、ランダムに配置されていてもよいが、規則的に配置されることが好ましい。例えば、
図1Aに示すように、一列又は数列にわたって等間隔で配置することができる。また、
図6A、
図6Bに示すように、規則的に配置された列及び行を複数組み合わせて配置することもできる。貫通孔11cの間隔は、例えば、0μm~200μmが挙げられる。
金属板11の厚み(つまり第1主面から第2主面までの最短距離)は、用いる発光素子の明るさや厚み、用いる金属の種類等によって適宜調整することができる。例えば、用いる発光素子の光が透過しない厚み及び材料であることが好ましく、特に、用いる発光素子透過率が30%以下、20%以下、10%以下又は5%以下となる厚み及び材料を選択することが好ましい。なかでも、金属板11は、発光素子12よりも薄い厚みを有することがより好ましい。これにより、後述するように、発光素子12がサブマウント、他の実装基板等に搭載される場合に、発光素子をこれら基板等に安定して接続することができる。
金属板11の大きさは、発光装置の大きさによって適宜設定することができる。金属板11は、平面視において、長方形又は正方形、三角形等の多角形、その一部に丸みがある形状、これらを組み合わせた形状等、種々の形状とすることができる(例えば
図6Aの21参照)。
金属板11は、例えば、Fe、Cu、Ni、Al、Ag、Au、Pt、Ti、W、Pd等の金属及びその合金の1種以上を含むものが挙げられる。これらは、単層で用いてもよいし、積層構造でもよい。なかでも、Al、Cu及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種によって形成されているものが好ましい。
【0012】
(支持部16)
発光装置10は、金属板11の第2主面11b側に接する支持部16を備えていてもよい。
支持部16は、例えば、
図1Bに示すように、発光素子12が配置された領域の外側、例えば、金属板11の外周の一部に配置されていてもよく、金属板11の外周の全部に配置されていてもよい。支持部16は、平面視において、金属板11の外周の少なくとも一部に沿った形状とすることができる。支持部16は、上述した金属又はセラミックス、樹脂等によって又はこれらが組み合わせられた材料によって形成することができる。なかでも金属板と同じ金属で、金属板と一体に形成されていることが好ましい。これにより、発光素子からの熱を、支持部を介して基板側に逃がしやすくなり、発光装置における放熱性を向上させることができる。
支持部16の高さ、幅等は、発光装置の大きさ、発光素子の大きさ等によって適宜調整することができる。例えば、支持部16の高さは発光素子の厚みよりも小さいことが好ましく、発光素子が後述するサブマウントに載置されている場合には、これらの合計厚みよりも低いことが好ましい。
なお、金属板11と支持部16とは、例えば公知の接着材を介して接合されていてもよく、一体に形成されていてもよい。
発光装置が支持部16を含むことにより、後述するモジュール基板への発光装置の実装性を良好とすることができる。
【0013】
(発光素子12)
発光素子12は、発光ダイオードを用いることが好ましい。発光素子12は、金属板11の貫通孔11cよりも小さい外周を有し、光取り出し面として第1面12aと、第1面12aに連なる側面12bとを有する。発光素子12は、1つの発光装置において、複数配置されている。複数の発光素子は、同じ波長を有するもの、異なる波長を有するもの、同じ大きさのもの、異なる大きさのもの等から、適宜選択することができる。
発光素子12は、金属板11の第1主面11aから第1面12aが露出するように、1つの貫通孔11cに1つ配置される。この場合、発光素子12の第1面12aは、金属板11の第1主面11aよりも高く又は低く配置されていてもよいが、金属板11と面一となるように配置されていることが好ましい。これによって、後述するように、発光素子の第1面側に透光性部材15を配置する場合に、発光素子と透光性部材とを安定的に固定することができるとともに、透光性部材の放熱経路を確保することができる。
発光素子12は、用途に応じて任意の波長のものを選択することができる。例えば、青色(波長430~500nmの光)、緑色系(波長500~570nmの光)の発光素子12としては、窒化物系半導体(InXAlYGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)、GaP等を用いたものを使用することができる。赤色系(波長610~700nmの光)の発光素子12としては、窒化物系半導体素子の他にもGaAlAs、AlInGaP等を用いることができる。
発光素子12は、第1面12aとは反対側の第2面に正負の電極を備えるものが好ましい。これにより、実装基板又は後述するサブマウント13等にフリップチップ実装することができる。
【0014】
(サブマウント13)
発光装置は、発光素子12が載置されるサブマウント13を備えていてもよい。サブマウント13の平面視形状は、例えば略長方形が挙げられる。サブマウント13は、発光素子12が載置される第1面13aと、第1面13aと反対側の第2面13bと、それらに連なる側面13cとを有する。
サブマウント13は、例えば、
図5Cに示すように、基体部13Xと、発光素子12を電気的に外部と接続するための配線13Yとを備えている。配線13Yは、少なくともサブマウント13の第1面に配置される。さらに、配線13Yは、サブマウントの第1面から側面及び第2面にわたって配置されていてもよいし、基体部13Xを貫通して第2面に配置されていてもよい。
基体部13Xとしては、絶縁性材料を用いることが好ましく、かつ、発光素子12から出射される光及び外光等を透過しにくい材料を用いることが好ましい。例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ムライト等のセラミックス、PA(ポリアミド)、PPA(ポリフタルアミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)又は液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、又は、フェノール樹脂等の樹脂を用いることができる。なかでも放熱性に優れるセラミックスを用いることが好ましい。
配線13Yとしては、例えば、Fe、Cu、Ni、Al、Ag、Au、Pt、Ti、W、Pd等の金属又はこれらの少なくとも一種を含む合金を用いて形成することができる。配線13Yは、例えば、電解めっき、無電解めっき、蒸着、スパッタ等によって形成することができる。
発光素子は、サブマウント13の配線13Yと、導電性接着材を介して電気的に接続されている。導電性接着材としては、例えば共晶はんだ、導電ペースト、バンプ等が挙げられる。
サブマウント13には、保護素子等が載置されていてもよい。保護素子としては、例えば、ツェナーダイオードが挙げられる。
【0015】
(被覆部材14)
被覆部材14は、発光素子12の側面12bから金属板11の第2主面11bにわたって配置されている。被覆部材14は、金属板11の第2主面11bに接触していることが好ましい。発光素子12がサブマウント13上に載置されている場合には、被覆部材14は、発光装置の高さ方向において、サブマウント13の側面13cの少なくとも一部を被覆していることが好ましく、サブマウント13の側面13cの全部を被覆するものがより好ましい。また、被覆部材14は、発光素子12とサブマウント13との間にも配置されていることが好ましい。被覆部材14は、サブマウント13の第2面13bを被覆してもよいが、第2面13bに配線13Yが配置される場合、配線13Yは被覆部材から露出していることが好ましい。発光装置が支持部16を備える場合には、支持部16は、被覆部材14を囲むように配置されることが好ましい。
被覆部材14は、光反射性を有することが好ましい。被覆部材14としては、例えば、光反射部材を含む樹脂が挙げられる。
樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等が挙げられる。具体的には、エポキシ樹脂組成物、シリコーン樹脂組成物、シリコーン変性エポキシ樹脂等の変性エポキシ樹脂組成物;エポキシ変性シリコーン樹脂等の変性シリコーン樹脂組成物;ハイブリッドシリコーン樹脂;ポリイミド樹脂組成物、変性ポリイミド樹脂組成物;ポリフタルアミド(PPA);ポリカーボネート樹脂;ポリフェニレンサルファイド(PPS);液晶ポリマー(LCP);ABS樹脂;フェノール樹脂;アクリル樹脂;PBT樹脂等の樹脂が挙げられる。なかでも、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂の1種以上を含む樹脂又はハイブリッド樹脂等が好ましく、なかでも、熱硬化性樹脂を用いることが好ましく、シリコーン樹脂及びエポキシ樹脂から選択された樹脂を用いることがより好ましい。
光反射部材としては、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、チタン酸カリウム、酸化亜鉛、窒化ケイ素及び窒化硼素等からなる群から選択される1種以上が好ましい。特に、反射性向上の観点から、酸化チタン、熱伝導性の観点から、窒化ホウ素がより好ましい。光反射部材は、例えば、用いる発光素子が出射する光に対する光反射率が90%以上となるように樹脂に含有されていることが好ましい。光反射部材を、樹脂の重量に対して、5重量%~80重量%含有するものが挙げられ、5重量%~50重量%が好ましく、7重量%~30重量%がより好ましい。
【0016】
(透光性部材15)
透光性部材15は、例えば、樹脂、ガラス、無機物等により形成される透光性の部材である。ここで透光性とは、用いる発光素子が出射する光を、60%以上透過する性質を意味し、70%以上を透過するものが好ましい。
透光性部材15は、平面視において、その外縁が、金属板11の第1主面11a上に位置するように、発光素子12の第1面12aに接合されている。
透光性部材15の平面形状は、円形、楕円形、正方形又は六角形等の多角形等種々とすることができる。なかでも、正方形、長方形等の矩形であることが好ましく、発光素子12の平面形状の相似形状であることがより好ましい。透光性部材15は、例えば板状であることが好ましく、その厚みは適宜設定することができる。
透光性部材15は、隣接する透光性部材15間の距離が0.2mm以下となるように配置されることが好ましい。透光性部材15間の距離が0.2mm以下であれば、例えば、発光装置を車の配光可変型ヘッドランプ(Adaptive Driving Beam:ADB)の光源に用いる場合、光源を小さくすることができ、ヘッドライトレンズのサイズを小さくすることができる。そのため、光学系においてプライマリーレンズを省略することができる。また、ヘッドライトレンズを通過する光のロスを少なくすることができる。光源をより小さくする観点から、透光性部材15間の距離は、0.1mm以下であることが好ましく、0.05mm以下であることがより好ましい。透光性部材15間の距離は、発光装置の製造のし易さの観点から、0.03mm以上が挙げられる。
【0017】
透光性部材15は、波長変換部材を含有してもよい。波長変換部材としては、例えば、蛍光体が挙げられる。蛍光体を含有する透光性部材15は、例えば、蛍光体の焼結体、樹脂、ガラス、セラミック又は他の無機物等に蛍光体粉末を含有させたものが挙げられる。また、透光性部材15は、樹脂、ガラス、セラミック等の成形体の表面に蛍光体を含有する樹脂層、蛍光体を含有するガラス層を配置したものでもよい。また、透光性部材15は、目的に応じて、拡散材等のフィラーを含有してもよい。この場合、透光性部材15は、樹脂、ガラス、セラミック又は他の無機物等にフィラーを含有させたものでもよいし、樹脂、ガラス、セラミック等の成形体の表面にフィラーを含有する樹脂層、フィラーを含有するガラス層等を配置したものでもよい。
【0018】
蛍光体としては、当該分野で公知のものを使用することができる。例えば、緑色発光する蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばY3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばLu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばTb3(Al,Ga)5O12:Ce)系蛍光体、シリケート系蛍光体(例えば(Ba,Sr)2SiO4:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えばCa8Mg(SiO4)4Cl2:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えばSi6-zAlzOzN8-z:Eu(0<z<4.2))、SGS系蛍光体(例えばSrGa2S4:Eu)等が挙げられる。黄色発光する蛍光体としては、αサイアロン系蛍光体(例えばMz(Si,Al)12(O,N)16(但し、0<z≦2であり、MはLi、Mg、Ca、Y、及びLaとCeを除くランタニド元素)等が挙げられる。また、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体は、Yの一部をGdで置換することにより、発光ピーク波長を長波長側にシフトさせることができ、黄色発光が可能である。赤色発光する蛍光体としては、窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CASN又はSCASN)系蛍光体(例えば(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)、BSESN系蛍光体(例えば(Ba,Sr,Ca)2Si5N8:Eu)、マンガン賦活フッ化物系蛍光体(一般式(I)A2[M1-aMnaF6]で表される蛍光体である(但し、上記一般式(I)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNH4からなる群から選ばれる少なくとも一種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも一種の元素であり、aは0<a<0.2を満たす)、例えばK2SiF6:Mn)が挙げられる。
拡散材としては、例えば、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等が挙げられる。
【0019】
(第2被覆部材17)
第2被覆部材17は、例えば、
図4Aの発光装置10Aに示すように、透光性部材15の側面15bを被覆する。特に、第2被覆部材17は、透光性部材の側面15bから金属板11の第1主面11a上にわたって配置されていることが好ましい。第2被覆部材17は、金属板11の第1主面11aに接触していることが好ましい。
第2被覆部材17は、透光性部材15から露出する金属板11の第1主面11aの全面を被覆してもよいし、一部のみを被覆してもよい。第2被覆部材17は、透光性部材15の周辺(例えば透光性部材15の外周からの距離が0.2mm以下の領域)では、透光性部材15と同等の厚みであることが好ましいが、それ以外の領域、例えば、発光装置の外周近傍においては、透光性部材15の周辺に配置される第2被覆部材17の厚みよりも、厚みが厚く又は薄く配置されていてもよい。
第2被覆部材17は、被覆部材14と同様の材料によって形成することができる。
【0020】
〔発光モジュール〕
発光モジュールは、発光装置10と、モジュール基板18とを含む。発光装置10Bは、例えば、導電性接着材19を介してモジュール基板18上に搭載されている。
モジュール基板18は、例えば、
図4B、4Cの発光装置10Bに示すように、発光装置10、10Aを載置する部材であり、発光装置を電気的に外部と接続する。モジュール基板18は、平面視で略長方形又は正方形等の四角形のものが挙げられる。モジュール基板18は、基板部と、配線部とを備えている。
基板部の材料としては、例えば、サブマウントの基体部13Xに用いる材料として例示したものが挙げられる。また、ガラスエポキシ基板、金属基板に絶縁膜を積層したものを用いてもよい。配線部の材料としては、例えば、サブマウントの配線13Y等に用いる材料として例示したものが挙げられる。
発光装置は、導電性接着材19を介して、モジュール基板18上面に実装することができる。導電性接着材19としては、例えば、共晶はんだ、導電ペースト、バンプ等が挙げられる。
なお、金属板11に支持部16が配置されている場合には、支持部16は、接着材を介してモジュール基板18上に接合されていてもよいし、接着材を介さずにモジュール基板18上に配置されるのみでもよい。
モジュール基板18は、発光装置が保護素子を備えない場合、その上に保護素子を備える構成とすることができる。また、モジュール基板18は、コネクタ等他の電子部品を備えていてもよい。
【0021】
〔発光装置の変形例1〕
発光装置10は、金属板11の貫通孔11cの形状及び大きさが同じで、例えば、一列に5個配置したものを示したが、変形例として、形状及び大きさが同じ複数の貫通孔21cが複数の列状に配置された金属板21を用いてもよい。例えば、
図6Aに示す発光装置10Cでは、複数の貫通孔21cが3列に配置されており、1列目に8個、2列目に9個、3列目に11個の計28個設けられている。この場合、金属板21は、列が備える貫通孔の数に対応して略長方形の外形の一部が凹んだ外形を有するものとすることができる。
これ以外の構成は、実質的に発光装置10と同様であり、発光装置10と同様の効果を有する。
【0022】
〔発光装置の変形例2〕
図6Bに示す発光装置10Dのように、中央部に、平面積が小さい貫通孔31cを、配置したものであってもよい。この場合、金属板31には、中央部に小さな貫通孔31cが密に配置され、その両側にこれらよりも大きい貫通孔31ccが配置されている。
このような貫通孔31c、31ccの大きさの違いに伴い、発光素子及び/又は透光性部材15、25も大小2種類、大きさの異なるものを用いてもよい。
これ以外の構成は、実質的に発光装置10と同様である。
このような構成により、発光装置10と同様の効果を有する。また、発光装置10Dを車両用ヘッドライトの光源に用いる場合、中央部(主に道路上)をより高精細に照射することができる。
【0023】
〔発光装置の製造方法〕
本願の一実施形態の発光装置の製造方法は、
図2及び3Aから3Hに示すように、金属板準備工程(S1)、素子準備工程(S2)、素子配置工程(S3)、被覆部材配置工程(S4)、透光性部材接合工程(S5)を含む。
金属板準備工程(S1)では、第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有し、前記第1主面から前記第2主面まで達する複数の貫通孔を有する金属板を準備する。
素子準備工程(S2)では、前記貫通孔より小さい外周を有する第1面と、前記第1面に連なる側面とを有する発光素子を複数準備する。
素子配置工程(S3)では、前記金属板の前記第1主面から前記発光素子の前記第1面が露出するように、複数の前記発光素子を、前記金属板の前記複数の貫通孔にそれぞれ配置する。
被覆部材配置工程(S4)では、前記発光素子の側面から前記金属板の前記第2主面にわたって被覆部材を配置する。
透光性部材接合工程(S5)では、平面視において、その外縁が、前記金属板の前記第1主面上に位置するように、複数の前記発光素子それぞれの前記第1面に透光性部材を接合する。
このような発光装置の製造方法では、発光素子から生じた熱を金属板によって放出することができる放熱性の良好な発光装置を製造することができる。また、金属板により隣接する発光素子間の光を遮光して、発光素子間でコントラストが良好な発光装置を製造することができる。
発光装置の製造方法は、さらに、第2被覆部材形成工程(S6)を含んでいてもよい。
【0024】
(金属板準備工程:S1)
まず、
図3A及び3Bに示すように、金属板11を準備する。
上述した金属による板状の部材を準備し、複数の貫通孔11cを形成する。金属板に対して、当該分野で公知の方法、例えば、プレス加工、エッチング加工等を利用して、厚み方向に貫通する貫通孔11cを形成することができる。
また、金属板11の第1主面11aは、耐熱性を有する粘着シート23上にて固定することが好ましい。これにより、後述の素子載置を容易に行うことができる。
この際、金属板11には支持部16が配置されていなくてもよいが、
図3Aに示すように、複数の貫通孔を取り囲むように、金属板11に支持部16が配置されていてもよい。支持部16は、例えば、はんだ等の導電性接合部材により金属板11に接合することができる。支持部16は、プレス加工や溶接等により、金属板11と一体に形成されていてもよい。
金属板11として、複数の貫通孔を含む所望の形状に予め加工された金属板を購入等により準備してもよい。
【0025】
(素子準備工程:S2)
発光素子12を複数準備する。発光素子12は、貫通孔11cより小さい外周を有する第1面12aと、第1面に連なる側面12bとを有するものが好ましい。発光素子12は、半導体積層等の工程を経るなど、製造工程の一部又は全部を経ることで準備することができる。あるいは購入等により準備してもよい。
素子準備工程S2は、発光素子12がサブマウント13上に載置されたサブマウント付き発光素子20を複数準備する工程を含んでいてもよい。つまり、素子準備工程S2において、準備される発光素子12は、予め、サブマウント13上に載置されたサブマウント付き発光素子20であってもよい。
サブマウント付き発光素子20は、集合基板の分割後にサブマウントとなる単位領域を複数含む集合基板を準備し、複数の単位領域それぞれに発光素子を載置し、集合基板を単位領域に分割することにより得られる。
具体的には、
図5Aに示すように、分割後にサブマウント13となる単位領域13Zを複数含む集合基板13Wを準備し、
図5Bに示すように、複数の単位領域13Zそれぞれに発光素子12を載置し、
図5Cに示すように、集合基板13Wを単位領域13Z毎に分割する。
分割は、当該分野で公知の方法、例えばレーザ照射あるいはブレード等の工具を用いることができる。
【0026】
(素子配置工程:S3)
図3Dに示すように、金属板11の第1主面11aから発光素子12の第1面12aが露出するように、複数の発光素子12を、金属板11の複数の貫通孔11cにそれぞれ配置する。具体的には、粘着シート23に固定された金属板11に対して、発光素子12の第1面12aが、貫通孔内において粘着シート23に対面するようにそれぞれ配置する。この場合、貫通孔11cを画定する金属板の内側面と発光素子12の側面12bとは接合部材を介して接合することが好ましい。接合部材は、絶縁性の接合部材であることが好ましく、例えば、透光性の樹脂が挙げられる。
このように、貫通孔11c内において、発光素子12の第1面12aを、粘着シート23に対面するように配置又は接合することにより、金属板11の第1主面11aと発光素子12の第1面12aとを、面一にすることができる。
【0027】
(被覆部材配置工程:S4)
図3Eに示すように、発光素子12の側面12bから金属板11の第2主面11bにわたって被覆部材14を配置する。被覆部材は、第2主面11bの一部のみを被覆してもよいが、全面を被覆することが好ましい。金属板11に支持部16が配置されている場合には、被覆部材14は、第2主面11bの、支持部16から露出する領域全面に配置されることが好ましい。また、発光素子としてサブマウント付き発光素子を用いる場合には、被覆部材は、サブマウントの側面を被覆することが好ましく、発光素子とサブマウントの間にも配置されていることがより好ましい。この場合、被覆部材14は、サブマウントの第2面13bの表面、少なくとも配線13Yの表面を露出することが好ましい。
被覆部材14は、例えば、ポッティングによる塗布、射出成型、圧縮成形、トランスファ成形等により形成することできる。
なお、被覆部材14がサブマウントの配線13Yの表面を露出する場合、上述したポッティング等により、被覆部材14で発光素子及びサブマウントの全面を埋設し、その後、被覆部材14の一部を研磨、研削、切削等により除去して配線13Yの表面を露出してもよい。
【0028】
(透光性部材接合工程:S5)
続いて、
図3Hに示すように、発光素子12の第1面12aに、透光性部材を接合する。素子配置工程S3及び被覆部材形成工程S4において、金属板11の固定に粘着シート23を用いる場合には、被覆部材形成後に、
図3F及び3Gに示すように、上記で得られた被覆部材14で被覆された発光素子12等を粘着シート23から、第2の粘着シート22に一体的に転写することが好ましい。
透光性部材15は、平面視において、その外縁が、金属板11の第1主面11a上に位置するように、複数の発光素子12それぞれの第1面12aに接合することが好ましい。
透光性部材15の接合は、直接接合法で接合してもよく、透光性の接合部材を介して接合してもよい。この場合、透光性部材15は、発光素子の第1面12aのみならず、金属板11の第1主面11aとも接合することが好ましい。これにより、透光性部材15からの放熱経路を確保することができる。
その後、第2の粘着シート22を剥がすことにより、
図1A、1Bに示すように、発光装置10を製造することができる。
このような発光装置の製造方法によって、上述したように、発光素子12で発生した熱を金属板により効率的に放熱することができる発光装置を製造することができる。また、金属板により隣接する発光素子間の光を遮光できる高コントラストな発光装置を製造することができる。
【0029】
(第2被覆部材形成工程:S6)
上述した発光装置10は、例えば、
図4Aに示すように、透光性部材15の側面を、さらに第2被覆部材17で被覆してもよい。この場合、第2の粘着シート22に固定されたまま、透光性部材15の側面を第2被覆部材17で被覆することが好ましい。
第2被覆部材17は、被覆部材14と同様の方法で形成することができる。例えば金属板上に第2被覆部材を支持する枠を配置し、枠内にポッティング等により第2被覆部材17を配置することができる。
このようにして、
図4Aに示すような、発光装置10Aを得ることができる。
【0030】
〔発光モジュールの製造方法〕
(モジュール基板への発光装置の実装工程:S7)
図4B及び4Cに示すように、発光装置10A又は発光装置10は、さらにモジュール基板18に実装してもよい。
例えば、発光素子12の電極又はサブマウント13を有する場合には、サブマウントの配線13Yを、モジュール基板18に対面するように載置する。
発光装置10、10Aとモジュール基板18とは、導電性接着材19によって接続することができる。この場合、発光素子12の電極又はサブマウント13の配線13Yと、モジュール基板18の配線部とを接続することが好ましい。
発光装置が支持部を備える場合には、支持部とモジュール基板とを導電性接着材により接続してもよい。
これによって、放熱性に優れた発光モジュールを得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本開示の実施形態に係る発光装置及び発光モジュールは、配光可変型ヘッドランプ光源に利用することができる。その他、本開示の実施形態に係る発光装置及び発光モジュールは、液晶ディスプレイのバックライト光源、各種照明器具、大型ディスプレイ、広告や行き先案内等の各種表示装置、デジタルビデオカメラ、ファクシミリ、コピー機、スキャナ等における画像読取装置、プロジェクタ装置等に利用することができる。
【符号の説明】
【0032】
10、10A、10B、10C、10D 発光装置
11、21、31 金属板
11a 第1主面
11b 第2主面
11c、21c、31c、31cc 貫通孔
12 発光素子
12a 第1面
12b 側面
13 サブマウント
13W 集合基板
13X 基体部
13Y 配線
13Z 単位領域
13a 第1面
13b 第2面
13c 側面
14 被覆部材
15、25 透光性部材
15a 外縁
15b 側面
16 支持部
17 第2被覆部材
18 モジュール基板
19 導電性接着材
20 サブマウント付き発光素子
22 第2の粘着シート
23 粘着シート