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特許7503140高圧流れを有するレーザ維持プラズマ光源
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-11
(45)【発行日】2024-06-19
(54)【発明の名称】高圧流れを有するレーザ維持プラズマ光源
(51)【国際特許分類】
   H01J 65/04 20060101AFI20240612BHJP
   H05H 1/24 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
H01J65/04 Z
H05H1/24
【請求項の数】 45
(21)【出願番号】P 2022545146
(86)(22)【出願日】2021-01-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-28
(86)【国際出願番号】 US2021015974
(87)【国際公開番号】W WO2021158452
(87)【国際公開日】2021-08-12
【審査請求日】2023-12-05
(31)【優先権主張番号】62/970,287
(32)【優先日】2020-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/157,782
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シチェメリニン アナトリー
【審査官】藤田 健
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0033204(US,A1)
【文献】特開2011-054729(JP,A)
【文献】特表2017-514271(JP,A)
【文献】特表2013-516774(JP,A)
【文献】米国特許第09099292(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 65/00
H05H 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス再循環装置であって、
ポンプ源からレーザ放射を受け取って、ガス格納容器を通して流されるガス内にプラズマを維持するように構成されたガス格納容器であって、前記ガス格納容器は、前記ガス格納容器の入口から前記ガス格納容器の出口までガスを輸送するように構成され、前記ガス格納容器は、前記プラズマによって放出された広帯域放射の少なくとも一部分を伝送するように更に構成されている、ガス格納容器と、
前記ガス格納容器に流体的に結合された再循環ガスループであって、前記再循環ガスループの第1部分は、前記ガス格納容器の前記出口に流体的に結合されて、前記ガス格納容器の前記出口から、前記プラズマから加熱されたガス又はプルームを受け取るように構成されている、再循環ガスループと、
1つ又は複数のガス昇圧器であって、前記1つ又は複数のガス昇圧器は、前記再循環ガスループに流体的に結合され、前記1つ又は複数のガス昇圧器の入口は、前記再循環ガスループから低圧ガスを受け取るように構成され、前記1つ又は複数のガス昇圧器は、前記低圧ガスを高圧ガスへと加圧し、出口を経由して前記再循環ガスループに前記高圧ガスを輸送するように構成されている、1つ又は複数のガス昇圧器と、
を備え、
前記再循環ガスループの第2部分は、前記ガス格納容器の前記入口に流体的に結合され、前記1つ又は複数のガス昇圧器から前記ガス格納容器の前記入口まで加圧されたガスを輸送するように構成され、
前記1つ又は複数のガス昇圧器と前記ガス格納容器との間に位置する加圧ガス貯蔵器であって、前記加圧ガス貯蔵器が、前記1つ又は複数のガス昇圧器の前記出口に流体的に結合されて、前記1つ又は複数のガス昇圧器から高圧ガスを受け取って貯蔵するように構成されている、加圧ガス貯蔵器
を更に備えているガス再循環装置。
【請求項2】
前記加圧ガス貯蔵器内のガス圧力は、前記ガス格納容器の作動温度以上において変化する、請求項1に記載のガス再循環装置。
【請求項3】
前記加圧ガス貯蔵器の出口に結合され、前記加圧ガス貯蔵器の出力圧力を安定化させて前記ガス格納容器の作動圧力レベルを規定するように構成された圧力調整器
を更に備えている、請求項1に記載のガス再循環装置。
【請求項4】
前記1つ又は複数のガス昇圧器は、1つ又は複数の容器を備えている、請求項1に記載のガス再循環装置。
【請求項5】
前記1つ又は複数の容器の1つ又は複数の壁が、前記1つ又は複数のガス昇圧器の吸気口におけるガスの温度以下の温度に維持される、請求項4に記載のガス再循環装置。
【請求項6】
前記1つ又は複数のガス昇圧器は、前記1つ又は複数のガス昇圧器内の前記ガスと、前記1つ又は複数のガス昇圧器の前記1つ又は複数の容器の1つ又は複数の壁との間の温度差を発生させるように構成された1つ又は複数の温度制御要素を含む、請求項1に記載のガス再循環装置。
【請求項7】
前記1つ又は複数の温度制御要素は、1つ又は複数の加熱要素を含む、請求項6に記載のガス再循環装置。
【請求項8】
前記1つ又は複数の加熱要素は、電流によって発熱するように構成された1つ又は複数の金属ワイヤ、金属グリッド、又は金属メッシュのうちの少なくとも1つを備えている、請求項7に記載のガス再循環装置。
【請求項9】
前記1つ又は複数の加熱要素は、外部磁界によって発熱するように構成された構造を備えている、請求項7に記載のガス再循環装置。
【請求項10】
前記1つ又は複数の加熱要素は、
アーク放電によって発熱するように構成された1組の電極
を備えている、請求項7に記載のガス再循環装置。
【請求項11】
前記1つ又は複数の加熱要素は、
前記1つ又は複数のガス昇圧器内に光を集束させるように構成された外部光学デバイスであって、前記外部光学デバイスが、1つ又は複数のレーザを備えている、外部光学デバイス
を備えている、請求項7に記載のガス再循環装置。
【請求項12】
前記1つ又は複数の加熱要素は、
前記1つ又は複数のガス昇圧器のうちの少なくとも1つに電磁放射を伝送するように構成された電磁放射源であって、前記電磁放射源が、1つ又は複数のレーザを備えている、電磁放射源
を備えている、請求項7に記載のガス再循環装置。
【請求項13】
前記1つ又は複数の温度制御要素は、1つ又は複数の冷却要素を備えている、請求項6に記載のガス再循環装置。
【請求項14】
前記1つ又は複数のガス昇圧器は、1つ又は複数の撹拌器を含む、請求項1に記載のガス再循環装置。
【請求項15】
前記1つ又は複数のガス昇圧器は、2つ以上のガス昇圧器を備えている、請求項1に記載のガス再循環装置。
【請求項16】
前記2つ以上のガス昇圧器は、並列に接続され、前記2つ以上のガス昇圧器は、前記再循環ガスループに並列に流体的に結合されて、前記ガス格納容器からガスを受け取るように構成された第1ガス昇圧器及び第2ガス昇圧器を備えている、請求項15に記載のガス再循環装置。
【請求項17】
前記2つ以上のガス昇圧器のそれぞれは、1つ又は複数の温度制御要素を含む、請求項15に記載のガス再循環装置。
【請求項18】
前記2つ以上のガス昇圧器のそれぞれは、1つ又は複数の加熱要素を含む、請求項17に記載のガス再循環装置。
【請求項19】
前記1つ又は複数の加熱要素はオン/オフ循環して、前記2つ以上のガス昇圧器からの前記加圧されたガスの温度及び圧力を周期的に変化させるように構成されている、請求項18に記載のガス再循環装置。
【請求項20】
前記1つ又は複数の加熱要素のうちの少なくとも1つは、
電流によって発熱するように構成された1つ又は複数の金属ワイヤ、金属グリッド、又は金属メッシュのうちの少なくとも1つ
を備えている、請求項18に記載のガス再循環装置。
【請求項21】
前記1つ又は複数の加熱要素のうちの少なくとも1つは、
外部磁界によって発熱するように構成された構造
を備えている、請求項18に記載のガス再循環装置。
【請求項22】
前記1つ又は複数の加熱要素のうちの少なくとも1つは、
電気アーク放電によって発熱するように構成された1組の電極
を備えている、請求項18に記載のガス再循環装置。
【請求項23】
前記1つ又は複数の加熱要素のうちの少なくとも1つは、
前記2つ以上のガス昇圧器のうちの少なくとも1つ内に光を集束させるように構成された外部光学デバイスであって、前記外部光学デバイスが、1つ又は複数のレーザを備えている、外部光学デバイス
を備えている、請求項18に記載のガス再循環装置。
【請求項24】
前記1つ又は複数の加熱要素のうちの少なくとも1つは、
前記2つ以上のガス昇圧器のうちの少なくとも1つ内に電磁放射を伝送するように構成された電磁放射源であって、前記電磁放射源が、1つ又は複数のレーザを備えている、電磁放射源
を備えている、請求項18に記載のガス再循環装置。
【請求項25】
前記1つ又は複数の温度制御要素は、1つ又は複数の冷却要素を備えている、請求項17に記載のガス再循環装置。
【請求項26】
前記2つ以上のガス昇圧器のそれぞれは、1つ又は複数の撹拌器を含む、請求項16に記載のガス再循環装置。
【請求項27】
前記2つ以上のガス昇圧器は、直列に接続され、前記2つ以上のガス昇圧器は、前記再循環ガスループに直列に流体的に結合された第1ガス昇圧器及び第2ガス昇圧器を備え、前記第1ガス昇圧器は、前記ガス格納容器からガスを受け取るように構成され、前記第2ガス昇圧器は、前記第1ガス昇圧器から加熱されたガスを受け取るように構成されている、請求項15に記載のガス再循環装置。
【請求項28】
前記2つ以上のガス昇圧器のそれぞれは、
吸気ノズル及び出力ノズルであって、前記吸気ノズルが、前記出力ノズルよりも低温である、吸気ノズル及び出力ノズル
を備えている、請求項27に記載のガス再循環装置。
【請求項29】
前記2つ以上のガス昇圧器のそれぞれは、1つ又は複数の加熱要素を含む、請求項27に記載のガス再循環装置。
【請求項30】
前記1つ又は複数の加熱要素のうちの少なくとも1つは、
電流によって発熱するように構成された1つ又は複数の金属ワイヤ、金属グリッド、又は金属メッシュのうちの少なくとも1つ
を備えている、請求項29に記載のガス再循環装置。
【請求項31】
前記1つ又は複数の加熱要素のうちの少なくとも1つは、
外部磁界によって発熱するように構成された構造
を備えている、請求項29に記載のガス再循環装置。
【請求項32】
前記1つ又は複数の加熱要素のうちの少なくとも1つが、
電気アーク放電によって発熱するように構成された1組の電極
を備えている、請求項29に記載のガス再循環装置。
【請求項33】
前記1つ又は複数の加熱要素のうちの少なくとも1つは、
前記2つ以上のガス昇圧器のうちの少なくとも1つ内に光を集束させるように構成された外部光学デバイスであって、前記外部光学デバイスが、1つ又は複数のレーザを備えている、外部光学デバイス
を備えている、請求項29に記載のガス再循環装置。
【請求項34】
前記1つ又は複数の加熱要素のうちの少なくとも1つは、
前記2つ以上のガス昇圧器のうちの少なくとも1つ内に電磁放射を伝送するように構成された電磁放射源であって、前記電磁放射源が、1つ又は複数のレーザを備えている、電磁放射源
を備えている、請求項29に記載のガス再循環装置。
【請求項35】
前記2つ以上のガス昇圧器のそれぞれは、1つ又は複数の撹拌器を含む、請求項27に記載のガス再循環装置。
【請求項36】
前記1つ又は複数の再循環ガスループは、1つ又は複数の閉じた再循環ガスループを含む、請求項1に記載のガス再循環装置。
【請求項37】
前記ガス格納容器は、プラズマランプ、プラズマセル、又はプラズマチャンバのうちの少なくとも1つ
を備えている、請求項1に記載のガス再循環装置。
【請求項38】
前記1つ又は複数の再循環ガスループは、前記ガス格納容器を通して、アルゴン、キセノン、ネオン、窒素、クリプトン、又はヘリウムのうちの少なくとも1つを流すように構成されている、請求項1に記載のガス再循環装置。
【請求項39】
前記1つ又は複数の再循環ガスループは、2つ以上のガスの混合物を流すように構成されている、請求項38に記載のガス再循環装置。
【請求項40】
広帯域光源であって、
レーザ放射を発生させるように構成されたポンプ源と、
前記ポンプ源から前記レーザ放射を受け取って、ガス格納容器を通して流されるガス内にプラズマを維持するように構成されたガス格納容器であって、前記ガス格納容器は、前記ガス格納容器の入口から前記ガス格納容器の出口までガスを輸送するように構成されている、ガス格納容器と、
前記ガス格納容器内に維持された前記プラズマによって放出された広帯域放射を受け取るように構成された1組の収集光学系と、
前記ガス格納容器に流体的に結合された再循環ガスループであって、前記再循環ガスループの第1部分は、前記ガス格納容器の前記出口に流体的に結合されて、前記ガス格納容器の前記出口から、前記プラズマから加熱されたガス又はプルームを受け取るように構成されている、再循環ガスループと、
1つ又は複数のガス昇圧器であって、前記1つ又は複数のガス昇圧器は、前記再循環ガスループに流体的に結合され、前記1つ又は複数のガス昇圧器の入口は、前記再循環ガスループから低圧ガスを受け取るように構成され、前記1つ又は複数のガス昇圧器は、前記低圧ガスを高圧ガスへと加圧して、出口を経由して前記再循環ガスループまで前記高圧ガスを輸送するように構成されている、1つ又は複数のガス昇圧器と、
前記1つ又は複数のガス昇圧器と前記ガス格納容器との間に位置する加圧ガス貯蔵器であって、前記加圧ガス貯蔵器が、前記1つ又は複数のガス昇圧器の前記出口に流体的に結合されて、前記1つ又は複数のガス昇圧器から高圧ガスを受け取って貯蔵するように構成されている、加圧ガス貯蔵器と、
を備え、
前記再循環ガスループの第2部分は、前記ガス格納容器の前記入口に流体的に結合され、2つ以上のガス昇圧器から前記ガス格納容器の前記入口まで加圧されたガスを輸送するように構成されている、広帯域光源。
【請求項41】
前記ポンプ源は、
パルスレーザ、連続波(CW)レーザ、擬似CWレーザ、又は変調CWレーザのうちの少なくとも1つを備えている、請求項40に記載の広帯域光源。
【請求項42】
光学特性評価システムであって、
広帯域放射源であって、前記広帯域放射源は、
レーザ放射を発生させるように構成されたポンプ源、
前記ポンプ源から前記レーザ放射を受け取って、ガス格納容器を通して流されるガス内にプラズマを維持するように構成されたガス格納容器であって、前記ガス格納容器の入口から前記ガス格納容器の出口まで前記ガスを輸送するように構成されている、ガス格納容器、
前記ガス格納容器内に維持された前記プラズマによって放出された広帯域放射を受け取るように構成された1組の収集光学系、
前記ガス格納容器に流体的に結合された再循環ガスループであって、前記再循環ガスループの第1部分は、前記ガス格納容器の前記出口に流体的に結合されて、前記ガス格納容器の前記出口から、前記プラズマから加熱されたガス又はプルームを受け取るように構成されている、再循環ガスループ、及び
1つ又は複数のガス昇圧器であって、前記1つ又は複数のガス昇圧器は、前記再循環ガスループに流体的に結合され、前記1つ又は複数のガス昇圧器の入口は、前記再循環ガスループから低圧ガスを受け取るように構成され、前記1つ又は複数のガス昇圧器は、前記低圧ガスを高圧ガスへと加圧して、出口を経由して前記再循環ガスループまで前記高圧ガスを輸送するように構成されている、1つ又は複数のガス昇圧器と、
前記1つ又は複数のガス昇圧器と前記ガス格納容器との間に位置する加圧ガス貯蔵器であって、前記加圧ガス貯蔵器が、前記1つ又は複数のガス昇圧器の前記出口に流体的に結合されて、前記1つ又は複数のガス昇圧器から高圧ガスを受け取って貯蔵するように構成されている、加圧ガス貯蔵器と、
を備え、
前記再循環ガスループの第2部分は、前記ガス格納容器の前記入口に流体的に結合されて、前記1つ又は複数のガス昇圧器から前記ガス格納容器の前記入口まで加圧されたガスを輸送するように構成されている、広帯域放射源と、
1組の特性評価光学系であって、前記広帯域放射源の前記1組の収集光学系から前記広帯域放射の一部分を収集して、前記広帯域放射を試料上に指向させるように構成された1組の特性評価光学系であって、前記1組の特性評価光学系は、前記試料からの放射を検出器アセンブリに指向させるように更に構成されている、1組の特性評価光学系と、
を備えている光学特性評価システム。
【請求項43】
前記光学特性評価システムは、検査システムとして構成されている、請求項42に記載の光学特性評価システム。
【請求項44】
前記光学特性評価システムは、計測システムとして構成されている、請求項42に記載の光学特性評価システム。
【請求項45】
方法であって、
ガス格納容器内にレーザ放射を指向させるステップであって、それにより、前記ガス格納容器を通って流れるガス内にプラズマを維持し、前記プラズマは、広帯域放射を放出する、ステップと、
再循環ガスループを経由して前記ガス格納容器を通して前記ガスを再循環させるステップであって、前記ガス格納容器を通して前記ガスを再循環させるステップは、
前記ガス格納容器の出口から1つ又は複数のガス昇圧器アセンブリの入口まで前記ガスを輸送すること、
前記1つ又は複数のガス昇圧器内の前記ガスを加圧すること、
加圧ガス貯蔵器内に前記1つ又は複数のガス昇圧器の出口からの前記加圧されたガスを貯蔵すること、及び
前記加圧ガス貯蔵器から前記ガス格納容器まで、選択された作動圧力で前記加圧されたガスを輸送すること、
を含む、ステップと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してプラズマベースの光源に関し、より具体的には、高圧ガス流れのための1つ又は複数のガス昇圧器を有するレーザ維持プラズマ(LSP)光源に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年2月5日に出願された米国仮特許出願第62/970,287号の米国特許法第119条(e)の下での利益を主張し、この出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
ずっと小さいデバイス特徴を有する集積回路に対する需要が増加し続けるので、これらのずっと縮小するデバイスの検査に使用される改良された照明源に対する必要性が増大し続けている。1つのこのような照明源は、レーザ維持プラズマ(LSP)源を含む。レーザ維持プラズマ光源は、高電力広帯域光を生成することが可能である。レーザ維持プラズマ光源は、レーザ放射をガス容積内に集束させて、アルゴン、キセノン、ネオン、窒素、又はそれらの混合物のようなガスをプラズマ状態に励起することによって作動し、該プラズマ状態は光を放出することが可能である。この効果は、プラズマを「励起する(ポンピングする)」と典型的に呼ばれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許出願公開第2019/0033204号
【文献】米国特許出願公開第2012/0146511号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
LSP光源内に形成されたプラズマの安定性は、プラズマを収容するチャンバ内でのガス流れに部分的に依存する。予測不可能なガス流れが、LSP光源の安定性を妨げることがある1つ又は複数の変数を導入してもよい。一例として、予測不可能なガス流れは、プラズマプロファイルを歪ませ、LSP光源の光伝送特性を歪ませ、及びプラズマ自体の位置に関する不確実性をもたらす。不安定なガス流れに対処するために使用される従来の手法は、予測可能なガス流れを維持する十分に高いガス流量を達成することができなかった。更に、高いガス流量を維持することが可能であるこれらの手法は、望ましくないノイズを導入し、扱い難い高価な設備を必要とし、追加の安全管理手順を必要とする。
【0006】
そのため、上述した従来の手法の1つ又は複数の欠点を取り除くシステム及び方法を提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、広帯域プラズマ光源が開示される。一実施形態では、光源は、レーザ放射を発生させるように構成されたポンプ源を含む。別の一実施形態では、光源は、ポンプ源からレーザ放射を受け取って、ガス格納容器を通して流されるガス内にプラズマを維持するように構成されたガス格納容器を含み、ガス格納容器は、ガス格納容器の入口からガス格納容器の出口までガスを輸送するように構成され、ガス格納容器は、プラズマによって放出された広帯域放射の少なくとも一部分を伝送するように更に構成されている。別の一実施形態では、光源は、ガス格納容器に流体的に結合された再循環ガスループを含み、再循環ガスループの第1部分は、ガス格納容器の出口に流体的に結合されて、ガス格納容器の出口から、プラズマから加熱されたガス又はプルームを受け取るように構成されている。別の一実施形態では、光源は、1つ又は複数のガス昇圧器を含み、1つ又は複数のガス昇圧器は、再循環ガスループに流体的に結合され、1つ又は複数のガス昇圧器の入口は、再循環ガスループから低圧ガスを受け取るように構成され、1つ又は複数のガス昇圧器は、低圧ガスを高圧ガスへと加圧し、出口を経由して再循環ループまで高圧ガスを輸送するように構成され、再循環ガスループの第2部分は、ガス格納容器の入口に流体的に結合され、1つ又は複数のガス昇圧器からガス格納容器の入口まで、加圧されたガスを輸送するように構成されている。別の一実施形態では、光源は、1つ又は複数のガス昇圧器とガス格納容器との間に位置する加圧ガス貯蔵器を含み、加圧ガス貯蔵器は、1つ又は複数のガス昇圧器の出口に流体的に結合されて、1つ又は複数のガス昇圧器から高圧ガスを受け取って貯蔵するように構成されている。別の一実施形態では、光源の1つ又は複数のガス昇圧器は、2つ以上のガス昇圧器を備えている。別の一実施形態では、光源は、光学特性評価システム内に統合される。
【0008】
本開示の1つ又は複数の実施形態に従って、方法が開示される。一実施形態では、方法は、ガス格納容器内にレーザ放射を指向させて、ガス格納容器を通って流れるガス内にプラズマを維持することを含み、プラズマは、広帯域放射を放出する。別の一実施形態では、方法は、再循環ガスループを経由してガス格納容器を通してガスを再循環させることを含む。別の一実施形態では、方法は、ガス格納容器の出口から1つ又は複数のガス昇圧器アセンブリの入口までガスを輸送することを含む。別の一実施形態では、方法は、1つ又は複数のガス昇圧器内のガスを加圧することを含む。別の一実施形態では、方法は、加圧ガス貯蔵器内の1つ又は複数のガス昇圧器の出口からの加圧されたガスを貯蔵することを含む。別の一実施形態では、方法は、加圧ガス貯蔵器からガス格納容器まで、選択された作動圧力で加圧されたガスを輸送することを含む。
【0009】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は、単に例示的であり説明的であり、特許請求の範囲に記載された本発明を必ずしも限定するものではないことを理解すべきである。本明細書に組み込まれて、本明細書の一部分を構成する添付図面は、本発明の実施形態を例示するものであり、一般的な説明と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示についての多くの利点は、添付図面を参照することによって、当業者によってよりよく理解され得る。
図1A】本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、ガス昇圧器を含む再循環ガスループを含むレーザ維持プラズマ(LSP)放射源の簡略化された概略図である。
図1B】本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、2つの並列ガス昇圧器を含むレーザ維持プラズマ(LSP)放射源の簡略化された概略図である。
図1C】本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、2つの並列ガス昇圧器の加熱サイクルを示す概念図である。
図1D】本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、2つの直列ガス昇圧器を含むレーザ維持プラズマ(LSP)放射源の簡略化された概略図である。
図2】本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、1つ又は複数のガス昇圧器を有するLSP放射源を実装する光学特性評価システムの簡略化された概略図である。
図3】本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、1つ又は複数のガス昇圧器を有するLSP放射源を実装する光学特性評価システムの簡略化された概略図である。
図4】本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、LSP源の再循環ガスループ内に流れを生成する方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、特定の実施形態及びその特有の特徴に関して具体的に示されて説明されてきた。本明細書に記載された実施形態は、限定ではなく例示的なものであると考えられる。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形式及び詳細の様々な変更及び修正が行われてもよいことが、当業者には直ちに明らかであろう。ここで参照が、開示された主題に対して詳細になされることになり、該主題は、添付図面に示されている。
【0012】
図1A~4を概して参照して、本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、レーザ維持プラズマ(LSP)放射源によって改善されたガス流れを生成するためのシステム及び方法が説明される。
【0013】
LSP放射源のための望ましい作動圧力は、約100バール(又はそれ以上)である。ガス流れ速度要件は、約1m/s~10m/sである。必要なガス流れ断面について、これらの速度は、100バールにおいて毎分約5~1000リットルのガス流れに一致し、該速度は、合理的な機械的設計についてパイプに沿って最大1バールの圧力降下を生じさせる高い又は極めて高い流量である。このような要件は、このようなシステムの機械的設計に有意な要件を与える。
【0014】
本開示についての実施形態が、1つ又は複数のガス昇圧器を含む再循環ガスループ(例えば、閉じた再循環ガスループ又は開いた再循環ガスループ)を目的とする。本開示についての追加の実施形態が、複数のガス昇圧器(例えば、並列又は直列構成)及び高圧ガス貯蔵器を含む再循環ガスループを目的とする。ガス昇圧器から排出された高圧ガスは、加圧ガス貯蔵器を満たしてもよい。加圧ガス貯蔵器を出るガスの圧力は、ガス圧力を安定化させるように調整されてもよく、ガスがプラズマ生成のためにガス格納容器まで輸送されるときにガスの作動圧力レベルを規定する。
【0015】
制御されたガス流れを実装する広帯域プラズマ源が、2015年8月4日に発行された米国特許第9,099,292号に記載されており、該出願は全体として参照により本明細書に組み込まれる。自然対流を利用する再循環ガスループが、2020年6月23日に発行された米国特許第10,690,589号に記載されており、該出願は全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【0016】
図1Aは、本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、再循環構成の広帯域LSP放射源100の簡略化された概略図である。実施形態では、LSP放射源100は、ガス104の容積内にプラズマ106を維持するためのガス格納容器102と、再循環ガスループ108と、ポンプ源111と、1つ又は複数のガス昇圧器112と、を含む。実施形態では、源100は、高圧ガス貯蔵器114を含む。
【0017】
実施形態では、再循環ガスループ108は、ガス格納容器102に流体的に結合されている。これに関して、再循環ガスループ108の第1部分は、ガス格納容器102の出口109に流体的に結合され、プラズマ106から加熱されたガス又はプルームをガス格納容器102の出口109から受け取るように構成されている。実施形態では、ガス格納容器102は、出口109を経由して送気管110に流体的に結合されており、それによって、ガスが、ガス格納容器102から出口109を通って送気管110内に出る。プラズマ106によって生成されたプルーム及び/又は加熱されたガスは、ガス格納容器102の出口109を通してガスを流してもよい。ガス/プラズマプルームがガス収容構造102から上方に指向させられるとき、高温プラズマプルームは、冷却され、ガス流れの残りと混合され、ガス温度は、取り扱いに便利な温度まで冷却される。この段階で、再循環ガスループ108の上側アームを通って移動するガスは、低圧状態(昇圧後の高圧状態と比較して)にある。
【0018】
実施形態では、加熱されたガスは、送気管110を通って熱交換器(図示せず)まで移動する。熱交換器は、水冷式熱交換器又は低温熱交換器(例えば、液体窒素冷却式、液体アルゴン冷却式、又は液体ヘリウム冷却式)を含むがこれに限定されない、当該技術分野で公知の任意の熱交換器を含んでもよい。実施形態では、熱交換器は、再循環ガスループ108内の加熱されたガスから熱エネルギを除去するように構成されている。例えば、熱交換器は、熱エネルギの少なくとも一部をヒートシンクに伝達することによって、再循環ガスループ108内の加熱されたガスから熱エネルギを除去してもよい。
【0019】
実施形態では、1つ又は複数のガス昇圧器112は、再循環ガスループ108に流体的に結合されている。これに関して、1つ又は複数のガス昇圧器112の入口は、再循環ガスループ108から低圧ガスを受け取るように構成されている。次に、1つ又は複数のガス昇圧器は、低圧ガスを高圧ガスまで加圧して、出口を経由して再循環ガスループまで高圧ガスを輸送する。実施形態では、再循環ガスループ108の第2部分は、ガス格納容器102の入口107に流体的に結合されており、そして1つ又は複数のガス昇圧器112からガス格納容器の入口まで加圧されたガスを輸送するように構成されている。
【0020】
実施形態では、1つ又は複数のガス昇圧器112は、1つ又は複数の壁115によって画定される容器113を含んでもよい。例えば、1つ又は複数のガス昇圧器112は、円筒形容器(例えば、円筒形チャンバ)を含んでもよいが、これに限定されない。実施形態では、ガス昇圧器容器113の1つ又は複数の壁115が、1つ又は複数のガス昇圧器108の入口からのガスの温度よりも幾分低い温度に維持されてもよい。
【0021】
実施形態では、1つ又は複数のガス昇圧器112は、1つ又は複数の加熱要素118を含む。例えば、1つ又は複数のガス昇圧器112は、複数の低慣性加熱要素118を含んでもよい。図1Bに示すように、1つ又は複数の加熱要素118は、複数の細線グリッドを含んでもよいが、これに限定されない。この例では、周期的な電流が、これらのグリッドを通して流されてもよく、それによって、グリッド(及び周囲のガス)を周期的に高温に発熱させる。温度は、容器113内の平均ガス温度よりもはるかに高くてもよい。例えば、金属配線の場合、高温は、1000度に達することがある。
【0022】
1つ又は複数の加熱要素118は、細線グリッドに限定されない。むしろ、本開示の範囲は、任意の数の発熱構成に拡張してもよいことに留意されたい。例えば、1つ又は複数の加熱要素118は、電流を介して熱を発生させるように構成された、1つ又は複数の金属ワイヤ、金属グリッド、及び/又は金属メッシュを含んでもよいが、これに限定されない。別の一例として、1つ又は複数の加熱要素118は、外部磁界によって発熱するように構成された構造を含んでもよいが、これに限定されない。この例では、1つ又は複数の加熱要素118は、誘導要素に誘導的に結合された外部磁界に応じて熱を発生させる誘導要素(例えば、コイル)を含んでもよい。磁界は、1つ又は複数のガス昇圧器112の外側に位置する磁界発生器によって発生させられてもよい。別の一例として、1つ又は複数の加熱要素118は、電気アーク放電によって発熱するように構成された1組の電極を含んでもよいが、これに限定されない。この例では、1つ又は複数の加熱要素118は、外部電源に接続された1組の金属電極を含んでもよい。外部電源を介して電極に印加された電圧は、電極同士の間にアーク放電を生じさせてもよい。別の一例として、1つ又は複数の加熱要素118は、1つ又は複数のガス昇圧器112に光を集束させるように構成された外部光学デバイスを含んでもよいが、これに限定されない。例えば、外部光学デバイスは、1つ又は複数のガス昇圧器112内に光を集束させるように構成された1つ又は複数のレーザ(例えば、パルスレーザ、連続波レーザ等)を含んでもよいが、これに限定されない。別の一例として、1つ又は複数の加熱要素118は、1つ又は複数のガス昇圧器112に電磁放射を指向させるように構成された外部電磁放射源を含んでもよいが、これに限定されない。例えば、外部電磁放射源は、マイクロ波/RF放射を1つ又は複数のガス昇圧器112内に指向させるように構成された1つ又は複数のマイクロ波又は高周波エミッタを含んでもよいが、これに限定されない。
【0023】
実施形態では、1つ又は複数のガス昇圧器112は、1つ又は複数の撹拌器120を含む。内部導電性発熱機構の場合、1つ又は複数の撹拌器120は、容器113の1つ又は複数の加熱要素118(例えば、コイル、グリッド等)と冷却器壁115との間の熱交換を改善してもよい。実施形態では、容器113の壁115は、入ってくるケース流れよりも低い温度に維持され、1つ又は複数の加熱要素118が周期的にオン/オフされるとき、容器113内のガス温度(及び圧力)が振動する。
【0024】
実施形態では、1つ又は複数の撹拌器120は、能動的な外部動力式撹拌器を含んでもよい。能動的外部動力式攪拌器は、磁気的又は機械的結合のために構成されてもよい。実施形態では、1つ又は複数の撹拌器120は、タービン動力式撹拌器を含んでもよい。この例では、タービンは、ガス流れ攪拌器自体によって回転させられてもよく、そしてタービンと一体化され得るか、又は単独で分離された構成要素であり得る。撹拌器がタービン構成要素から分離されている場合には、タービンと機械的又は磁気的のいずれかで結合され得る。実施形態では、1つ又は複数の撹拌器120は、再循環ガスループ108のガス流れ内に位置するいくつかの固定式構成要素(例えば、1つ又は複数の偏向フィン)を含んでもよい。例えば、1つ又は複数の撹拌器120は、再循環ガスループ108のガス流れ内に位置する1つ又は複数の固定式偏向器構成要素(例えば、フィン)を含んでもよいが、これに限定されない。別の実施形態では、源100は、撹拌器なしで動作してもよい。
【0025】
実施形態では、源100は、1つ又は複数のガス昇圧器112とガス格納容器102との間に位置する加圧ガス貯蔵器114を含む。加圧ガス貯蔵器114は、1つ又は複数のガス昇圧器112の出口に流体的に結合されており、そして1つ又は複数のガス昇圧器112から高圧ガスを受け取って格納するように構成されている。ガス昇圧器112の出口からのガスは、加圧ガス貯蔵器114を充填してもよい。ガス昇圧器112からのガスがガス昇圧器112の出口から加圧ガス貯蔵器114の入口まで移動するとき、ガスは、必要な作動温度まで冷却(又は加温)される。
【0026】
昇圧器容器113内のガスが加熱されるとき、昇圧器容器113内の圧力が上昇する。実施形態では、ガス昇圧器112は、吸気逆止弁122と、排気逆止弁124と、を含む。実施形態では、吸気逆止弁122は、ガスが上昇してガス格納容器102内に逆流するのを防止する。容器圧力が、再循環ガスループ108の高圧部分の圧力を超えるとき、ガスは、排気逆止弁124を通って流出して、加圧ガス貯蔵器114を充填する。ガス昇圧器112の1つ又は複数の加熱器118がオフにされると、1つ又は複数の加熱器118は、周囲のガスの温度まで急速に冷却することに留意されたい。ガスは、容器113の冷却器壁115への熱伝導によって冷却し続ける。温度が低下するとき、ガスの圧力も低下し、暖かいガスの新しい部分が吸気逆止弁122を経由して容器113内に入る。
【0027】
述べたように、加圧ガス貯蔵器内のガス圧力は、加熱器118の変化する加熱プロファイルに起因して、ガス格納容器102の作動圧力より高いところで変化してもよく、又は振動してもよい。実施形態では、再循環ガスループ108は、加圧ガス貯蔵器114の出口に流体的に結合された圧力調整器116を含む。圧力調整器116は、ガス格納容器102が連続的なガス流れを受け取るように、加圧ガス貯蔵器114の出力圧力を安定化させるように構成されている。このようにして、調整器114は、ガス格納容器102の作動圧力(作用P)レベルを確立してもよい。
【0028】
実施形態では、源100は、1つ又は複数の追加の加圧ガス貯蔵器(図示せず)を含んでもよい。例えば、作用圧力及び流れの更なる安定化のために、追加の貯蔵器が、システムの低圧部分に追加され得る。追加の貯蔵器は、圧力調整器(例えば、背圧調整器)又は流量制御弁を組み込んでもよい。
【0029】
本開示の範囲は、図1Aに示す構成又は単一のガス昇圧器に限定されないことに留意されたい。むしろ、本開示の範囲は、様々な設計を用いて複数のガス昇圧器を含む源100に拡張されてもよい。
【0030】
図1Bは、本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、再循環ガスループ108内に並列構成で配列された2つのガス昇圧器を含むLSP放射源100の簡略化された概略図である。本明細書で前に説明された図1Aの実施形態と関連する説明は、特に断らない限り、図1Bの実施形態に拡張するように解釈されるべきであることに留意されたい。
【0031】
実施形態では、再循環ガスループ108は、再循環ガスループ108に並列に流体的に結合された第1ガス昇圧器112a及び第2ガス昇圧器112bを含む。これに関して、第1ガス昇圧器112a及び第2ガス昇圧器112bは、ガス格納容器102からガスを受け取るように構成されている。これに関して、第1ガス昇圧器112aは、図1Aに関して説明したガス昇圧器112と同じ方式で動作する。この実施形態では、第2ガス昇圧器112bは、112aと同じ方式であるが、シフトされた圧力振動段階によって動作する。第1ガス昇圧器112aと第2ガス昇圧器112bとの間の圧力出力でのこの段階シフトは、昇圧動作を円滑にするのに役立つ。図1Cは、加熱プロファイル(温度対時間)の概念図であり、ガス昇圧器の圧力出力同士の間の段階シフトを上昇させる。これに関して、曲線132aは、ガス昇圧器112aについての温度対時間関係を表し、一方、曲線132bは、ガス昇圧器112bについての温度対時間関係を表す。曲線132aと曲線132bとの間のオフセットは、昇圧器112a、112bの結合された出力に対してより滑らかな圧力対時間関係をもたらし、該結合された出力は、加圧ガス貯蔵器114に流入する。図1Bは、2つのガス昇圧器112a、112bを示しているが、これは、本開示の範囲の限定として解釈されるべきではないことに留意されたい。源100は、任意の数のガス昇圧器を含んでもよい。この場合、加熱及び冷却の段階は、多数のガス昇圧器にわたって均等に分布していてもよい。
【0032】
実施形態では、ガス昇圧器112a、112bは、それぞれ容器113a、113bを含む。容器113a、113bは、本明細書で前に説明した容器113の変形のうちのいずれかを含んでもよい。この実施形態では、ガス昇圧器容器113a、113bの壁115a、115bは、ガス昇圧器112a、112bの入口からのガスの温度よりも幾分低い温度に維持されてもよい。
【0033】
実施形態では、ガス昇圧器112a、112bは、それぞれ第1及び第2加熱要素118a、118bを含む。加熱要素118a、118bは、本明細書で前に説明した加熱要素118の変形のうちのいずれかを含んでもよい。
【0034】
実施形態では、ガス昇圧器112a、112bは、それぞれ第1及び第2撹拌器120a、120bを含む。撹拌器120a、120bは、本明細書で前に説明した撹拌器120の変形のうちのいずれかを含んでもよい。実施形態では、容器113a、113bの壁115a、115bは、入ってくるケース流れよりも低い温度に維持され、加熱要素118a、118bが周期的にオン/オフされるとき、容器113a、113b内のガス温度(及び圧力)は、図1Cに示すオフセット方式で振動する。
【0035】
ガス昇圧器112a、112bの出口からのガスは、加圧ガス貯蔵器114を充填する。ガスがガス昇圧器112a、112bの出口から加圧ガス貯蔵器114の入口まで移動するとき、ガスは、必要な作動温度まで冷却(又は加温)される。
【0036】
昇圧器容器113a、113b内のガスが加熱されるとき、昇圧器容器113a、113b内の圧力が上昇する。実施形態では、ガス昇圧器112a、112bは、吸気逆止弁122a、122bと、排気逆止弁124a、124bと、を含む。実施形態では、吸気逆止弁122a、122bは、ガスが上昇してガス格納容器102内に逆流するのを防止する。シリンダ圧力が、再循環ガスループ108の高圧部分の圧力を超えるとき、ガスが、オフセット方式で排気逆止弁124a、124bを通って容器113a、113bから流出し、そして加圧ガス貯蔵器114を充填する。再び、ガス貯蔵容器114の圧力調整器116は、ガス格納容器102が連続的なガス流れを受け取るように、加圧ガス貯蔵器114の出力圧力を安定化させるように構成されている。このようにして、調整器114は、ガス格納容器102の作動圧力(作用P)レベルを確立してもよい。
【0037】
ガス昇圧器112a、112bの加熱要素118a、118bがオフされると、加熱要素118a、118bが急速に周囲のガスの温度まで冷却することに留意されたい。ガスは、容器113a、113bの冷却器壁115a、115bへの熱伝導によって冷却し続ける。温度が低下するとき、ガスの圧力も低下し、暖かいガスの新しい部分が、段階シフト式方式で吸気逆止弁122a、122bを経由して容器113a、113b内に入る。
【0038】
本開示の範囲は、単に例示のために提供される、図1A及び1Bに示す加熱要素配列に限定されないことに留意されたい。ガスと、1つ又は複数のガス昇圧器112の壁115との間の温度差を生じさせる任意の加熱/冷却配列が、本開示の実施形態内に実装されてもよいことに留意されたい。実施形態では、ガス昇圧器112(又は112a、112b)は、加熱されたガスと壁115との間のより大きい温度差を生成するために1つ又は複数の能動冷却要素を含んでもよい。例えば、ガス昇圧器112は、コールドフィンガを含んでもよい。実施形態では、共通の構成要素は、ガス昇圧器112内での加熱及び冷却の両方のために使用されてもよく、それによって、加熱及び冷却段階が交互に行われる。
【0039】
別の実施形態では、ガス昇圧器112(又は112a、112b)の加熱要素118は、能動冷却要素によって置換されてもよい。例えば、ガス昇圧器112は、ガス昇圧器112内のガスをガス昇圧器112の高温の壁115に対して冷却するためのコールドフィンガを含んでもよい。低慣性の能動冷却要素の使用は、源100の動作を改善してもよい。再び、ガス昇圧器112内のガスを周期的に加熱/冷却するのに適した任意の配列が、源100内に実装されてもよい。
【0040】
図1Dは、本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、2つの直列ガス昇圧器を含むレーザ維持プラズマ(LSP)放射源の簡略化された概略図である。本明細書で前に説明した図1A~1Cの実施形態と関連する説明は、特に断らない限り、図1Dの実施形態に拡張するように関心が持たれるべきであることに留意されたい。
【0041】
実施形態では、再循環ガスループ108は、再循環ガスループ108に直列に流体的に結合された第1ガス昇圧器152a及び第2ガス昇圧器152bを含む。第1ガス昇圧器152aは、ガス格納容器102からガスを受け取るように構成され、第2ガス昇圧器152bは、第1ガス昇圧器152aから加熱されたガスを受け取るように構成されている。
【0042】
実施形態では、第1及び第2ガス昇圧器152a、152bは、ジェットガス昇圧器である。例えば、第1ガス昇圧部152aは、第1吸気ノズル154aと出力ノズル156aとを含み、第2ガス昇圧部152bは、第2吸気ノズル154bと出力ノズル156bとを含む。吸気ノズル154aは、出力ノズル156aよりも低温にあり、吸気ノズル154bは、出力ノズル156bよりも低温にある。再循環ガスループ108のガスは、低温吸気ノズル154a、154bと高温出力ノズル156a、156bとの間の温度差によって、ループ108を通って加速される。
【0043】
実施形態では、第1昇圧器152aを排気する暖かいガスは、再循環ガスループ108の壁及び第2ガス昇圧器152bの低温吸気ノズル154bを介して冷却する。
【0044】
実施形態では、ガス昇圧器152a、152bは、それぞれ撹拌器158a、158bを含む。撹拌器は、ガスと、ホットノズル156a、156bとの間の熱交換を増加させる働きをする。実施形態では、追加の撹拌器(図示せず)が、冷却を改善するためにそれぞれの昇圧器152a、152bに加えられてもよい。撹拌器158a、158bは、浮動磁石、タービン、又は固定式偏向器を含んでもよいが、これに限定されない。
【0045】
ガスが第2ガス昇圧器152bから出るとき、それは、ガス格納容器102に必要な作動温度まで冷却されるべきであることに更に留意されたい。
【0046】
実施形態では、電源が投入されると、源100は、動作を開始するためにシード流れを利用してもよい。自然対流の使用を含むが、これに限定されない、このような流れを発生させることについてのいくつかの方法が存在する。広帯域プラズマ源内の再循環ガスループの文脈における自然対流は、上記において前に組み込まれた米国特許第10,690,589号において考察されている。
【0047】
図1Dに示すジェット昇圧器設計は、弁又は可動部品を必要としないより簡易な設計を提供するので、特に有利である。それに加えて、再循環ガスループ108内のガス流れは、時間的に均一に加速される。図1Dのジェットベースの設計は、加圧ガス貯蔵器及び圧力/流量制御調整器を必要としない。調整器及び弁を用いることなく、ガス経路に沿った全圧力降下が、有意に低減され得る。貯蔵器及びシリンダを用いることなく、全ガス容積が同様に有意に減少され得、このことは高圧システムの取扱い及び安全についての重要な利点を表す。
【0048】
図1Dのジェットベースの設計は、加圧ガス貯蔵器及び圧力調整器の使用を必要としないが、これが、本開示の範囲を制限するものとして解釈されるべきでないことに留意されたい。実施形態では、システム100のジェットベースの構成は、図1A~1Cに示すもののような加圧ガス貯蔵器及び圧力調整器を含んでもよい。加圧ガス貯蔵器及び圧力調整器は、再循環ガスループ108内のジェット不安定性を緩和するために使用されてもよい。
【0049】
図1A~1Dを概して参照すると、実施形態では、ポンプ源111は、ポンプビーム101(例えば、レーザ放射101)を発生させるように構成されている。ポンプビーム101は、赤外(IR)放射、近赤外(NIR)放射、紫外(UV)放射、可視放射等を含むがこれに限定されない、当該技術分野で公知の任意の波長又は波長範囲の放射を含んでもよい。
【0050】
実施形態では、ポンプ源111は、ポンプビーム101をガス格納容器102内に指向させる。例えば、ガス格納容器102は、プラズマランプ、プラズマセル、プラズマチャンバ等を含むがこれに限定されない、当該技術分野で公知の任意のガス格納容器を含んでもよい。別の一例として、ガス格納容器102は、プラズマ電球を含んでもよいが、これに限定されない。実施形態では、ガス格納容器102は、1つ又は複数の透過性要素103aを含んでもよい。1つ又は複数の透過性要素103aは、ガス格納容器102内に収容されたガスの容積104にポンプビーム101を伝送することにより、プラズマ106を発生及び/又は維持してもよい。例えば、1つ又は複数の透過性要素103aは、1つ又は複数の透過性ポート、1つ又は複数の窓等を含んでもよいが、これに限定されない。
【0051】
実施形態では、LSP源100は、1つ又は複数のポンプ照明光学系(図示せず)を含んでもよい。1つ又は複数のポンプ照明光学系は、ポンプビーム101をガス格納容器102内に指向及び/又は集束させるための当該技術分野で公知の任意の光学要素を含んでもよく、該光学要素は、1つ又は複数のレンズ、1つ又は複数のミラー、1つ又は複数のビームスプリッタ、1つ又は複数のフィルタ等を含むが、これに限定されない。
【0052】
ポンプビーム101のガスの容積104への集束は、ガスの容積104内に含まれるガス及び/又はプラズマ106の1つ又は複数の吸収ラインによってエネルギを吸収させ、それによって、プラズマ106を発生及び/又は維持するためにガスを「励起する(ポンピングする)」。例えば、ポンプビーム101は、(例えば、ポンプ源及び/又は1つ又は複数のポンプ照明光学系によって)ガス格納容器102内に含まれるガスの容積104内の1つ又は複数の焦点に指向及び/又は集束されることにより、プラズマ106を発生及び/又は維持してもよい。LSP放射源100は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、プラズマ106の発生を促進するために使用される1つ又は複数の追加の点火源を含んでもよいことにここで留意されたい。例えば、ガス格納容器102は、プラズマ106を始動させてもよい1つ又は複数の電極を含んでもよい。
【0053】
実施形態では、プラズマ106は、広帯域放射105を発生させる。実施形態では、プラズマ106によって発生させられた放射105は、1つ又は複数の追加の透過性要素103bを経由してガス格納容器102から出る。1つ又は複数の追加の透過性要素103bは、1つ又は複数の透過ポート、1つ又は複数の窓等を含んでもよいが、これに限定されない。1つ又は複数の透過性要素103a及び1つ又は複数の追加の透過性要素103bは、同じ透過性要素を含んでもよく、又は別個の透過性要素を含んでもよいことにここで留意されたい。例として、ガス格納容器102がプラズマランプ又はプラズマ電球を含む場合、1つ又は複数の透過性要素103a及び1つ又は複数の追加の透過性要素103bは、単一の透過性要素を含んでもよい。
【0054】
実施形態では、LSP放射源100は、1組の収集光学系113を含む。1組の収集光学系113は、1つ又は複数のミラー、1つ又は複数のプリズム、1つ又は複数のレンズ、1つ又は複数の回折光学要素、1つ又は複数の放物面ミラー、1つ又は複数の楕円ミラー等を含むがこれに限定されない、放射(例えば、放射105)を収集する及び/又は集束させるように構成された当該技術分野で公知の1つ又は複数の光学要素を含んでもよい。1組の収集光学系113は、撮像プロセス、検査プロセス、計測プロセス、リソグラフィプロセス等を含むがこれに限定されない、1つ又は複数の下流プロセスに使用されるべきプラズマ106によって発生させられた放射105を収集する及び/又は集束させるように構成されてもよいことがここで理解される。
【0055】
実施形態では、再循環ガスループ108を通して再循環されるガスは、アルゴン、キセノン、ネオン、窒素、クリプトン、ヘリウム、又はそれらの混合物を含んでもよいが、これに限定されない。更なる例として、再循環ガスループ108を通して再循環されるガスは、2つ以上のガスの混合物を含んでもよい。ガス格納容器102内の強化された高速流ガスは、安定したプラズマ106発生を促進してもよいことにここで留意されたい。同様に、安定したプラズマ106発生は、1つ又は複数の実質的に一定の特性を有する放射105を発生させてもよいことにここで留意されたい。
【0056】
実施形態では、ポンプ源111は、1つ又は複数のレーザを含んでもよい。一般的な意味では、ポンプ源111は、当該技術分野で公知の任意のレーザシステムを含んでもよい。例えば、ポンプ源111は、電磁スペクトルの赤外、可視、又は紫外の部分の放射を放出することができる、当該技術分野で公知の任意のレーザシステムを含んでもよい。実施形態では、ポンプ源111は、連続波(CW)レーザ放射を放出するように構成されたレーザシステムを含んでもよい。例えば、ポンプ源102は、1つ又は複数のCW赤外レーザ源を含んでもよい。例えば、ガス収容構造105内のガスが、アルゴンであるか又はそれを含む設定において、ポンプ源111は、1069nmの放射を放出するように構成されたCWレーザ(例えば、ファイバレーザ又はディスクYbレーザ)を含んでもよい。この波長は、アルゴンにおける1068nm吸収線に適合し、それでアルゴンガスをポンピングするのに特に有用であることに留意されたい。CWレーザについての上記の説明は、限定的ではないこと、及び当技術分野で公知の任意のレーザが、本発明に関連して実施されてもよいことにここで留意されたい。
【0057】
実施形態では、ポンプ源111は、1つ又は複数のダイオードレーザを含んでもよい。例えば、ポンプ源111は、ある波長で放射を放出する1つ又は複数のダイオードレーザを含んでもよく、該波長は、ガス格納容器102内に含まれたガスの種の任意の1つ又は複数の吸収線に一致する。一般的な意味では、ポンプ源111のダイオードレーザは、ダイオードレーザの波長が任意のプラズマ106の任意の吸収線(例えば、イオン化転移線)又は当該技術分野で公知のプラズマ発生ガスの任意の吸収線(例えば、高励起中性転移線)に同調されるように実施のために選択されてもよい。このように、所与のダイオードレーザ(又はダイオードレーザの組)の選択は、LSP放射源100のガス格納容器102内に含まれるガスのタイプに依存することになる。
【0058】
実施形態では、ポンプ源111は、イオンレーザを含んでもよい。例えば、ポンプ源102は、当該技術分野で公知の任意の希ガスイオンレーザを含んでもよい。例えば、アルゴンベースのプラズマの場合、アルゴンイオンをポンプ輸送するために使用されるポンプ源111は、Ar+レーザを含んでもよい。
【0059】
実施形態では、ポンプ源111は、1つ又は複数の周波数変換レーザシステムを含んでもよい。例えば、ポンプ源111は、100ワットを超える電力レベルを有するNd:YAG又はNd:YLFレーザを含んでもよい。実施形態では、ポンプ源111は、広帯域レーザを含んでもよい。実施形態では、ポンプ源111は、変調レーザ放射又はパルスレーザ放射を放出するように構成されたレーザシステムを含んでもよい。
【0060】
実施形態では、ポンプ源111は、プラズマ106に実質的に一定の電力でレーザ光を提供するように構成された1つ又は複数のレーザを含んでもよい。実施形態では、ポンプ源111は、プラズマ106に変調レーザ光を提供するように構成された1つ又は複数の変調レーザを含んでもよい。実施形態では、ポンプ源111は、プラズマ106にパルスレーザ光を提供するように構成された1つ又は複数のパルスレーザを含んでもよい。
【0061】
実施形態では、ポンプ源111は、1つ又は複数の非レーザ源を含んでもよい。一般的な意味では、ポンプ源111は、当該技術分野で公知の任意の非レーザ光源を含んでもよい。例えば、ポンプ源111は、電磁スペクトルの赤外、可視、又は紫外の部分の放射を離散的又は連続的に放出することができる、当該技術分野で公知の任意の非レーザシステムを含んでもよい。
【0062】
実施形態では、ポンプ源111は、2つ以上の光源を含んでもよい。実施形態では、ポンプ源111は、2つ以上のレーザを含んでもよい。例えば、ポンプ源111(又は「複数の源」)は、複数のダイオードレーザを含んでもよい。別の一例として、ポンプ源111は、複数のCWレーザを含んでもよい。実施形態では、2つ以上のレーザのそれぞれは、ガス格納容器102内のガス又はプラズマ106の異なる吸収線に同調されたレーザ放射を放出してもよい。これに関して、複数のパルス源は、ガス格納容器102内のガスに異なる波長の照明を提供してもよい。
【0063】
図2は、本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、LSP放射源100を実装する光学特性評価システム200の簡略化された概略図である。実施形態では、システム200は、LSP放射源100、照明アーム203、収集アーム205、検出器アセンブリ214、並びに1つ又は複数のプロセッサ220及びメモリ222を含むコントローラ218を含む。
【0064】
システム200は、撮像、検査、計測、又はリソグラフィシステムを含むがこれに限定されない、当該技術分野で公知の任意の特性評価又は製造システムを含んでもよい。これに関して、システム200は、試料207における、検査、光学的計測、リソグラフィ、及び/又は任意の形式の撮像を実行するように構成されてもよい。試料207は、半導体ウェハ、レチクル/フォトマスク等を含むがこれに限定されない、当該技術分野で公知の任意の試料を含んでもよい。システム200は、本開示を通じて説明したLSP放射源100の様々な実施形態のうちの1つ又は複数を組み込んでもよいことを留意されたい。
【0065】
実施形態では、試料207は、試料207の移動を容易にするために、ステージアセンブリ212上に配置される。ステージアセンブリ212は、X-Yステージ、R-θステージ等を含むがこれに限定されない、当該技術分野で公知の任意のステージアセンブリ212を含んでもよい。実施形態では、ステージアセンブリ212は、検査又は撮像中に試料207の高さを調整して、試料207上に焦点を維持することができる。
【0066】
実施形態では、照明アーム203は、LSP放射源100から試料207に放射105を指向させるように構成されている。照明アーム203は、当該技術分野で公知の任意の数及びタイプの光学構成要素を含んでもよい。実施形態では、照明アーム203は、1つ又は複数の光学要素202と、ビームスプリッタ204と、対物レンズ206と、を含む。これに関して、照明アーム203は、LSP放射源100からの放射105を試料207の表面上に集束させるように構成されてもよい。1つ又は複数の光学要素202は、1つ又は複数のミラー、1つ又は複数のレンズ、1つ又は複数の偏光子、1つ又は複数の格子、1つ又は複数のフィルタ、1つ又は複数のビームスプリッタ等を含むがこれに限定されない、当該技術分野で公知の任意の光学要素又は光学要素の組合せを含んでもよい。
【0067】
実施形態では、収集アーム205は、サンプル207から反射、散乱、回折及び/又は放出された光を収集するように構成されている。実施形態では、収集アーム205は、試料207からの光を検出器アセンブリ214のセンサ216に指向させ及び/又は集束させてもよい。センサ216及び検出器アセンブリ214は、当該技術分野で公知の任意のセンサ及び検出器アセンブリを含んでもよいことに留意されたい。センサ216は、電荷結合デバイス(CCD)検出器、相補型金属酸化物半導体(CMOS)検出器、時間遅延積分(TDI)検出器、光電子増倍管(PMT)、アバランシェフォトダイオード(APD)等を含むがこれに限定されない。更に、センサ216は、ラインセンサ又は電子衝撃ラインセンサを含んでもよいが、これに限定されない。
【0068】
実施形態では、検出器アセンブリ214は、1つ又は複数のプロセッサ220及びメモリ222を含むコントローラ218に通信可能に結合されている。例えば、1つ又は複数のプロセッサ220は、メモリ222に通信可能に結合されていてもよく、1つ又は複数のプロセッサ220は、メモリ222に記憶された1組のプログラム命令を実行するように構成されている。実施形態では、1つ又は複数のプロセッサ220は、検出器アセンブリ214の出力を分析するように構成されている。実施形態では、1組のプログラム命令は、1つ又は複数のプロセッサ220にサンプル207の1つ又は複数の特性を分析させるように構成されている。実施形態では、1組のプログラム命令は、1つ又は複数のプロセッサ220にシステム200の1つ又は複数の特性を変更させることにより、サンプル207及び/又はセンサ216上に焦点を維持するように構成されている。例えば、1つ又は複数のプロセッサ220は、対物レンズ206或いは1つ又は複数の光学要素202を調整することにより、LSP放射源100からの放射105を試料207の表面上に集束させるように構成されてもよい。別の一例として、1つ又は複数のプロセッサ220は、対物レンズ206及び/又は1つ又は複数の光学要素210を調整することにより、試料207の表面から照明を収集し、収集された照明をセンサ216上に集束させるように構成されてもよい。
【0069】
システム200は、暗視野構成、明視野配向等を含むがこれに限定されない、当該技術分野で公知の任意の光学構成に構成されてもよいことに留意されたい。
【0070】
システム100の1つ又は複数の構成要素は、当該技術分野で公知の任意の方法で、システム100の様々な別の構成要素に通信可能に結合されてもよいことにここで留意されたい。例えば、LSP放射源100、検出器アセンブリ214、コントローラ218、及び1つ又は複数のプロセッサ220は、有線(例えば、銅線、光ファイバケーブル等)、又は無線接続(例えば、RF結合、IR結合、データネットワーク通信(例えば、WiFi、WiMax、Bluetooth等))を介して相互に又は別の構成要素と通信可能に結合されてもよい。
【0071】
図3は、本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、反射率測定及び/又は偏光解析法構成に配列された光学特性評価システム300の簡略化された概略図である。図2に関して説明した様々な実施形態及び構成要素は、図3のシステムに拡張するように解釈されてもよい。システム300は、当該技術分野で公知の任意のタイプの計測装置を含んでもよい。
【0072】
実施形態では、システム300は、LSP放射源100と、照明アーム316と、収集アーム318と、検出器アセンブリ328と、1つ又は複数のプロセッサ220及びメモリ222を含むコントローラ218と、を含む。
【0073】
この実施形態では、LSP放射源からの広帯域放射105は、照明アーム316を介してサンプル207に指向させられる。実施形態では、システム300は、収集アーム318を介して試料から発散する放射を収集する。照明アーム経路316は、広帯域ビーム105を修正及び/又は調整するのに適した1つ又は複数のビーム調整構成要素320を含んでもよい。例えば、1つ又は複数のビーム調整構成要素320は、1つ又は複数の偏光子、1つ又は複数のフィルタ、1つ又は複数のビームスプリッタ、1つ又は複数の拡散器、1つ又は複数のホモジナイザ、1つ又は複数のアポダイザ、1つ又は複数のビーム整形器、或いは1つ又は複数のレンズを含んでもよいが、これに限定されない。
【0074】
実施形態では、照明アーム316は、第1集束要素322を利用して、試料ステージ212上に配設された試料207上にビーム105を集束及び/又は指向させてもよい。実施形態では、収集アーム318は、試料207からの放射を収集するための第2集束要素326を含んでもよい。
【0075】
実施形態では、検出器アセンブリ328は、サンプル207から発散する放射を収集アーム318によって捕捉するように構成されている。例えば、検出器アセンブリ328は、試料207から(例えば、鏡面反射、拡散反射等を介して)反射又は散乱された放射を受取ってもよい。別の一例として、検出器アセンブリ328は、試料207によって発生させられた放射(例えば、ビーム105の吸収と関連するルミネセンス等)を受け取ってもよい。検出器アセンブリ328は、当該技術分野で公知の任意のセンサ及び検出器アセンブリを含んでもよいことに留意されたい。センサとしては、CCD検出器、CMOS検出器、TDI検出器、PMT、APD等が挙げられてもよいが、これに限定されない。
【0076】
収集アーム318は、第2集束要素326によって収集された照明を指向させる及び/又は修正するための任意の数の収集ビーム調整要素330を更に含んでもよく、該第2集束要素は、1つ又は複数のレンズ、1つ又は複数のフィルタ、1つ又は複数の偏光子、或いは1つ又は複数の位相板を含むが、これに限定されない。
【0077】
システム300は、当該技術分野で公知の任意のタイプの計測ツールとして構成されてもよく、該計測ツールは、1つ又は複数の照明角度を有する分光エリプソメータ、(例えば、回転補償器を用いる)ミュラー行列要素を測定するための分光エリプソメータ、単一波長エリプソメータ、角度分解エリプソメータ(例えば、ビームプロファイルエリプソメータ)、分光反射率計、単一波長反射計、角度分解反射計(例えば、ビームプロファイル反射計)、撮像システム、瞳撮像システム、分光イメージングシステム、又はスキャトロメータ等であるが、これに限定されない。
【0078】
本開示の様々な実施形態における実施に適した検査/計測ツールについての説明が、2009年7月16日に公開された、「Split Field Inspection System Using Small Catadioptric Objectives」という名称の米国特許出願公開第2009/0180176号、2007年1月4日に出願された、「Beam Delivery System for Laser Dark-Field Illumination in a Catadioptric Optical System」という名称の米国特許出願公開第2007/0002465号、1999年12月7日に発行された、「Ultra-broadband UV Microscope Imaging System with Wide Range Zoom Capability」という名称の米国特許第5,999,310号、2009年4月28日に発行された、「Surface Inspection System Using Laser Line Illumination with Two Dimensional Imaging」という名称の米国特許第7,525,649号、2013年5月9日に公開された、Wangらによる、「Dynamically Adjustable Semiconductor Metrology System」という名称の米国特許出願公開第2013/0114085号、1997年3月4日に発行された、Piwonka-Corleらによる、「Focused Beam Spectroscopic Ellipsometry Method and System」という名称の米国特許第5,608,526号、及び2001年10月2日に発行された、Rosencwaigらによる、「Apparatus for Analyzing Multi-Layer Thin Film Stacks on Semiconductors」という名称の米国特許第6,297,880号において提供されており、これらはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0079】
実施形態では、LSP放射源100、及びシステム200、300は、プロセスツールに物理的に結合されていないツールとして本明細書において解釈される「自立型ツール」として構成されてもよい。別の実施形態では、このような検査又は計測システム、LSP放射源100、及びシステム200、300は、有線及び/又は無線部分を含んでもよい伝送媒体によってプロセスツール(図示せず)に結合されてもよい。プロセスツールは、リソグラフィツール、エッチングツール、堆積ツール、研磨ツール、メッキツール、クリーニングツール、又はイオン注入ツールのような、当該技術分野で公知の任意のプロセスツールを含んでもよい。本明細書に記載したシステムによって実行される検査又は測定の結果は、フィードバック制御技術、フィードフォワード制御技術、及び/又はインサイチュ制御技術を用いて、プロセス又はプロセスツールのパラメータを変更するために使用され得る。プロセス又はプロセスツールのパラメータは、手動又は自動で変更されてもよい。
【0080】
LSP放射源100及びシステム200、300の実施形態は、本明細書に記載されたように更に構成されてもよい。それに加えて、LSP放射源100及びシステム200、300は、本明細書に記載された1つ又は複数の方法実施形態のうちのいずれかについてのいずれかの別の1つ又は複数のステップを実行するように構成されてもよい。
【0081】
図4は、本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、広帯域放射を発生させるための方法400を示す流れ図である。方法400のステップは、全部又は一部がLSP放射源100によって実施されてもよいことをここで留意されたい。しかし、方法400は、追加又は代替のシステムレベル実施形態が、方法400のステップの全部又は一部を実行してもよいので、LSP放射源100に限定されないことが更に理解される。
【0082】
ステップ402において、レーザ放射がガス格納容器内に指向させられることにより、ガス格納容器を通って流れるガス内にプラズマを維持し、プラズマは広帯域放射を放出する。ステップ404において、ガスは、再循環ガスループを経由してガス格納容器を通って再循環させられる。ステップ406において、ガス格納容器からのガスが、1つ又は複数のガス昇圧器に輸送される。ステップ408において、ガスは、1つ又は複数のガス昇圧器内で加圧される。ステップ410において、1つ又は複数のガス昇圧器からの加圧されたガスが、加圧ガス貯蔵器内に貯蔵される。ステップ412において、加圧されたガスが、選択された作動圧力で、加圧ガス貯蔵器からガス格納容器まで輸送される。
【0083】
当業者であれば、本明細書に記載された構成要素(例えば、動作)、デバイス、物体、及びそれらに付随する考察が、概念を明確にするための例として使用されること、及び様々な構成変更が意図されていることを認識するであろう。従って、本明細書で使用されるとき、述べた特定の例証及び付随する考察は、それらのより一般的なクラスを表すことが意図されている。一般に、いずれかの特定の例証の使用は、そのクラスを表すことが意図されており、特定の構成要素(例えば、動作)、デバイス、及び物体の非包含は、限定として解釈されるべきではない。
【0084】
当業者であれば、本明細書に記載されたプロセス及び/又はシステム及び/又は別の技術がそれによって達成され得る様々な手段(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェア)が存在すること、及び、好ましい手段は、プロセス及び/又はシステム及び/又は別の技術がそこにおいて利用される状況によって変化することを理解するであろう。例えば、実施者が、速度及び正確度が最重要であると判断した場合、実施者は、主にハードウェア及び/又はファームウェア手段を選択してもよく、代替的に、柔軟性が最重要である場合には、実施者は、主にソフトウェア実装を選択してもよく、又は更に再び代替的に、実施者は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアのなんらかの組合せを選択してもよい。したがって、本明細書に記載されたプロセス及び/又はデバイス及び/又は別の技術がそれによって実行されてもよいいくつかの可能な手段が存在し、それらのうちのいずれもが、手段が利用されるであろう状況及び実施者の特定の関心事項(例えば、速度、柔軟性、又は予測可能性)に依存する選択であるので、別のものよりも本質的に優れておらず、それらのうちのいずれかが変化してもよい。
【0085】
前の説明は、当業者が、特定の用途及びその必要条件に関連して提供されるように、本発明を作成し、使用することを可能にするために提示される。本明細書で使用されるとき、「上部」、「底部」、「上に」、「下に」、「上方の」、「上向き」、「下の」、「下に」及び「下向き」等の方向性用語は、説明のための相対位置を提供することが意図されており、絶対座標系を示すことは意図されていない。説明された実施形態への様々な修正が、当業者に明らかになり、本明細書で規定された一般原理が、別の実施形態に適用されてもよい。そのため、本発明は、図示され説明された特定の実施形態に限定されることが意図されず、本明細書で開示された原理及び新規な特徴と整合する最も広い範囲に付与されるべきである。
【0086】
本明細書での実質的に任意の複数及び/又は単数の用語の使用に関して、当業者は、複数から単数に及び/又は単数から複数に、状況及び/又は適用に適切であるように変換することが可能である。様々な単数/複数の置換は、明瞭にするために本明細書においては明示的に記載されていない。
【0087】
本明細書に記載された方法の全ては、メモリ内の方法実施形態の1つ又は複数のステップの結果を記憶することを含んでもよい。その結果は、本明細書に記載された結果のうちのいずれかを含んでもよく、当該技術分野で公知の任意の方法で記憶されてもよい。メモリは、本明細書に記載された任意のメモリ、又は当該技術分野で公知の任意の別の適切な記憶媒体を含んでもよい。結果が記憶された後に、結果はメモリ内でアクセスされ得、本明細書に記載された方法又はシステム実施形態のうちのいずれかによって使用され得、ユーザへの表示のためにフォーマットされ得、別のソフトウェアモジュール、方法、又はシステム等によって使用され得る。更に、結果は、「永久的に」、「半永久的に」、「一時的に」、又はある期間の間、記憶されてもよい。例えば、メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、結果は、必ずしもメモリ内に無期限に存続しなくてもよい。
【0088】
上記の方法の実施形態のそれぞれは、本明細書に記載された任意の別の1つ又は複数の方法の任意の別の1つ又は複数のステップを含んでもよいことが更に意図されている。それに加えて、上述された方法の実施形態のうちのそれぞれは、本明細書に記載されたシステムのうちのいずれかによって実行されてもよい。
【0089】
本開示の実施形態は、LSP放射源内を通る高速ガス流れを促進するための浮力駆動式閉鎖再循環ガスループに指向させられる。本開示のLSP放射源100は、前の方式よりもより少ない機械的に起動される構成要素を含んでもよい。したがって、本開示のLSP放射源100は、より少ないノイズを生成することがあり、より少ない量のガスを必要とすることがあり、より低い保守コスト及び安全管理しか必要としないことがある。
【0090】
本明細書に記載された主題は、時には、別の構成要素内に含まれた、又は別の構成要素と接続された異なる構成要素を示す。このような図示されたアーキテクチャは、単なる例示であること、及び実際に同じ機能を達成する多くの別のアーキテクチャが実装され得ることが理解されるべきである。概念的な意味で、同じ機能を達成するための構成要素の任意の配列は、所望の機能が達成されるように効果的に「関連している」。それで、特定の機能を達成するために本明細書において組み合わされた任意の2つの構成要素は、アーキテクチャ又は介在構成要素に関係なく、所望の機能が実現されるように、互いに「関連している」と考えられ得る。同様に、そのように関連した任意の2つの構成要素はまた、所望の機能を達成するために互いに「接続」又は「結合」されていると見なされ得、そしてそのように関連していることが可能である任意の2つの構成要素はまた、所望の機能を達成するために互いに「結合可能である」と見なされ得る。結合可能な特定の例は、物理的に篏合可能な及び/又は物理的に相互作用する構成要素、及び/又は無線で相互作用可能な、及び/又は無線で相互作用する構成要素、及び/又は論理的に相互作用する及び/又は論理的に相互作用可能な構成要素が含まれるが、これに限定されない。
【0091】
更に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定されると理解されるべきである。一般に、本明細書で使用される用語、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の主要部)は、概して「開放」用語(例えば、「を含んでいる」という用語は、「を含んでいるが、それに限定されない」と解釈されるべきであり、「を有する」という用語は、「を少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「を含む」という用語は、「を含むが、それに限定されない」と解釈されるべきである等)であることが意図されている。導入された請求項記載の特定の数が意図されている場合、このような意図が請求項に明示的に記載されることになり、このような記載がない場合には、このような意図が存在しないことが、当業者によって更に理解されるであろう。例えば、理解の助けとして、以下の添付の特許請求の範囲は、請求項記載を導入するために、導入句「少なくとも1つの」及び「1つ又は複数の」の使用を含んでもよい。しかし、このような句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項記載の導入が、このような導入された請求項記載を含む任意の特定の請求項を1つだけのこのような記載を含む発明に限定し、同じ請求項が、「1つ又は複数の」又は「少なくとも1つの」という導入句、及び「a」又は「an」のような不定冠詞を含む(例えば、「a」及び/又は「an」が、典型的に「少なくとも1つ」又は「1つ又は複数の」を意味すると解釈される)場合であっても、同じことが、請求項記載を導入するために用いられる定冠詞の用法に当てはまる。それに加えて、導入された請求項記載の特定の数が明示的に記載されている場合であっても、当業者は、このような記載が、典型的に少なくとも記載された数を意味する(例えば、別の修飾子を有しない「2つの記載」についてのありのままの記載が、少なくとも2つの記載、又は2つ以上の記載を典型的に意味する)と解釈されるべきであることを認識するであろう。更に、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ等」に類似した記法が使用される場合、一般に、このような構成は、当業者がその記法を理解するような意味(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」が、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBと一緒に、AとCと一緒に、BとCと一緒に、及び/又はAとBとCと一緒に等を有するシステムを含むが、これに限定されない)で意図されている。「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ等」に類似した記法が使用される例において、一般に、このような構成が、当業者がその記法を理解するような意味(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」が、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBと一緒に、AとCと一緒に、BとCと一緒に、及び/又はAと、Bと、Cと一緒に等を有するシステムを含むが、これに限定されない)で意図されている。実際、2つ以上の代替的な用語を提示するなんらかの離接語及び/又は句は、説明、特許請求の範囲、又は図面のどれにおけるかに関わらず、用語のうちの1つ、用語のいずれか、又は両方の用語を含むことの可能性を意図するものと理解されるべきであることが、当業者によって更に理解されるであろう。例えば、句「A又はB」は、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むことが理解されるであろう。
【0092】
本開示及びその付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されると信じられ、並びに様々な変更が、開示された主題から逸脱することなく、又はその具体的な利点の全てを犠牲にすることなく、構成要素の形式、構造、及び配列においてなされてもよいことが明らかであろう。説明された形式は、単に説明のためのものであり、このような変更を包含し、含有することが、以下の特許請求の範囲の意図である。更に、本発明が、添付の特許請求の範囲によって規定されることが理解されるべきである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4