(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】提供プログラム、提供装置、提供方法および提供システム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/90 20190101AFI20240614BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240614BHJP
【FI】
G06F16/90 100
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2019239661
(22)【出願日】2019-12-27
【審査請求日】2022-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊津野 敬彦
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-139739(JP,A)
【文献】特開2019-057283(JP,A)
【文献】特表2019-535085(JP,A)
【文献】特開2016-071248(JP,A)
【文献】特開2017-063842(JP,A)
【文献】特開2016-218692(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャットボットに利用者がアクセスした場合は、アクセスした利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を取得する取得手順と、
前記利用情報に基づいて、前記利用者が入力しうる質問内容を推定する推定手順と、
前記利用者から前記チャットボットに対する質問が入力されるよりも前に、前記推定手順により推定された質問内容を
質問候補として前記利用者に提供する質問提供手順と、
前記利用者から、前記質問提供手順により提供された
質問候補若しくは前記利用者が入力した質問内容を受付けると、受付けた質問内容と対応する回答を提供する回答提供手順と
をコンピュータに実行させるための提供プログラム。
【請求項2】
前記取得手順は、前記利用情報として、前記利用者が利用する吸収性物品を示す情報を取得し、
前記推定手順は、前記利用情報が示す吸収性物品に基づいて、前記質問内容を推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の提供プログラム。
【請求項3】
前記取得手順は、前記利用情報として、前記吸収性物品を着用する着用者の身体的な状態を示す情報を取得し、
前記推定手順は、前記利用情報が示す身体的な状態に基づいて、前記質問内容を推定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提供プログラム。
【請求項4】
前記取得手順は、前記利用情報として、前記吸収性物品を着用する着用者に関する情報を取得し、
前記推定手順は、前記利用情報が示す着用者に関する情報に基づいて、前記質問内容を推定する
ことを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1つに記載の提供プログラム。
【請求項5】
前記取得手順は、前記利用者の介護に関する能力を示す能力情報をさらに取得し、
前記推定手順は、前記利用情報と前記能力情報とに基づいて、前記質問内容を推定する
ことを特徴とする請求項1~4のうちいずれか1つに記載の提供プログラム。
【請求項6】
前記取得手順は、前記利用情報として、前記利用者の属性を示す属性情報をさらに取得し、
前記推定手順は、前記利用情報と前記属性情報とに基づいて、前記質問内容を推定する
ことを特徴とする請求項1~5のうちいずれか1つに記載の提供プログラム。
【請求項7】
前記取得手順は、前記利用者による育児に関する育児情報をさらに取得し、
前記推定手順は、前記利用情報と前記育児情報とに基づいて、前記質問内容を推定する
ことを特徴とする請求項1~6のうちいずれか1つに記載の提供プログラム。
【請求項8】
前記推定手順は、利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報をさらに取得し、
前記推定手順は、前記利用情報と、前記履歴情報とに基づいて、前記質問内容を推定する
ことを特徴とする請求項1~7のうちいずれか1つに記載の提供プログラム。
【請求項9】
前記取得手順は、前記履歴情報として、推定された質問内容の提供先となる利用者と類似する他の利用者である類似利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得する
ことを特徴とする請求項8に記載の提供プログラム。
【請求項10】
前記取得手順は、前記類似利用者として、推定された質問内容の提供先となる利用者と属性が類似する利用者、推定された質問内容の提供先となる利用者と前記利用情報が類似する利用者、もしくは、入力した質問内容が、推定された質問内容の提供先となる利用者が入力した質問内容と類似する利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得する
ことを特徴とする請求項9に記載の提供プログラム。
【請求項11】
前記取得手順は、前記履歴情報として、推定された質問内容の提供先となる利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得する
ことを特徴とする請求項8に記載の提供プログラム。
【請求項12】
前記回答提供手順は、前記質問内容に対応する回答と共に、当該回答に対する評価を入力するための入力コンテンツを提供し、
前記推定手順は、前記回答と、当該回答に対する評価とに基づいて、前記質問内容を推定する
ことを特徴とする請求項8~11のうちいずれか1つに記載の提供プログラム。
【請求項13】
前記取得手順は、前記利用情報として、前記吸収性物品を利用する時期を示す情報を取得し、
前記推定手順は、前記利用情報が示す時期に基づいて、前記質問内容を推定する
ことを特徴とする請求項1~12のうちいずれか1つに記載の提供プログラム。
【請求項14】
前記推定手順は、推定された質問内容を提供する時期に基づいて、前記質問内容を推定する
ことを特徴とする請求項1~13のうちいずれか1つに記載の提供プログラム。
【請求項15】
前記回答提供手順は、前記回答に代えて、前記質問内容の絞り込みを行うための質問をさらに提供し、
前記推定手順は、当該質問に対する前記利用者の回答に基づいて、前記質問内容をさらに推定する
ことを特徴とする請求項1~14のうちいずれか1つに記載の提供プログラム。
【請求項16】
チャットボットに利用者がアクセスした場合は、アクセスした利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を取得する取得部と、
前記利用情報に基づいて、前記利用者が入力しうる質問内容を推定する推定部と、
前記利用者から前記チャットボットに対する質問が入力されるよりも前に、前記推定部により推定された質問内容を
質問候補として前記利用者に提供する質問提供部と、
前記利用者から、前記質問提供部により提供された
質問候補若しくは前記利用者が入力した質問内容を受付けると、受付けた質問内容と対応する回答を提供する回答提供部と
を有することを特徴とする提供装置。
【請求項17】
提供装置が実行する提供方法であって、
チャットボットに利用者がアクセスした場合は、アクセスした利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を取得する取得工程と、
前記利用情報に基づいて、前記利用者が入力しうる質問内容を推定する推定工程と、
前記利用者から前記チャットボットに対する質問が入力されるよりも前に、前記推定工程により推定された質問内容を
質問候補として前記利用者に提供する質問提供工程と、
前記利用者から、前記質問提供工程により提供された
質問候補若しくは前記利用者が入力した質問内容を受付けると、受付けた質問内容と対応する回答を提供する回答提供工程と
を含むことを特徴とする提供方法。
【請求項18】
提供装置と、利用者が利用する端末装置とを有する提供システムであって、
前記提供装置は、
チャットボットに前記利用者がアクセスした場合は、アクセスした利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を取得する取得部と、
前記利用情報に基づいて、前記利用者が入力しうる質問内容を推定する推定部と、
前記利用者から前記チャットボットに対する質問が入力されるよりも前に、前記端末装置を介して、前記推定部により推定された質問内容を
質問候補として前記利用者に提供する質問提供部と、
前記端末装置を介して、前記利用者から前記質問提供部により提供された
質問候補若しくは前記利用者が入力した質問内容を受付けると、前記端末装置を介して、受付けた質問内容と対応する回答を提供する回答提供部と
を有し、
前記端末装置は、
前記提供装置から提供された
質問候補または前記回答を出力する出力部
を有する
ことを特徴とする提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供プログラム、提供装置、提供方法および提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、利用者が入力した質問に対する回答を提供するチャットボットの技術が知られている。このような技術の一例として、おむつ等の吸収性物品の着用方法に関する質問を受付けると、質問に対する回答と共に、着用方法を示す動画像を提供する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-139739号公報
【文献】特開2002-041573号公報
【文献】特開2010-003319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、チャットボットのユーザビリティを改善する余地がある。
【0005】
例えば、上述した従来技術では、利用者が入力した質問の内容に基づいて、対応する内容の回答や動画像を提供する。このため、利用者が適切な内容の質問を入力しなかった場合は、適切な回答や動画像を提供することができなくなる恐れがある。
【0006】
具体的な例を挙げると、自身もしくは被介護者が着用する大人用おむつについて、利用者が質問を入力するといった態様が考えられる。しかしながら、このような質問を入力する利用者自身が高齢者である場合、チャットボットの利用経験が浅く、どのような内容の質問をどのような文章で入力すればよいかが解らない場合がある。この結果、利用者が入力した質問内容が、利用者が本当に知ろうとしている質問の内容とずれてしまい、適切な回答や動画像を提供できなくなる恐れがある。また、利用者がどのような質問を入力すればよいか解らず、チャットボットの利用をあきらめてしまう恐れがある。
【0007】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、チャットボットのユーザビリティを改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願に係る提供プログラムは、利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を取得する取得手順と、前記利用情報に基づいて、前記利用者が入力しうる質問内容を推定する推定手順と、前記推定手順により推定された質問内容を前記利用者に提供する質問提供手順と、前記利用者から、前記質問提供手順により提供された質問内容若しくは前記利用者が入力した質問内容を受付けると、受付けた質問内容と対応する回答を提供する回答提供手順とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の効果】
【0009】
実施形態の一態様によれば、チャットボットのユーザビリティを改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の全体像を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る提供装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る利用者データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る質問履歴データベースの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る回答データベースの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0012】
(クレーム1)
利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を取得する取得手順と、前記利用情報に基づいて、前記利用者が入力しうる質問内容を推定する推定手順と、前記推定手順により推定された質問内容を前記利用者に提供する質問提供手順と、前記利用者から、前記質問提供手順により提供された質問内容若しくは前記利用者が入力した質問内容を受付けると、受付けた質問内容と対応する回答を提供する回答提供手順とをコンピュータに実行させるための提供プログラム。
【0013】
このような提供プログラムによれば、利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を取得し、取得した利用情報に基づいて、利用者が入力しうる質問内容を推定する。そして、推定した質問内容を利用者に提供し、利用者からこの質問内容若しくは利用者が入力した質問内容を受付けると、受付けた質問内容と対応する回答を提供する。これにより、提供プログラムは、チャットボットのユーザビリティを改善することができる。
【0014】
(クレーム2)
また、提供プログラムは、前記利用情報として、前記利用者が利用する吸収性物品を示す情報を取得し、前記利用情報が示す吸収性物品に基づいて、前記質問内容を推定する。
【0015】
このような提供プログラムによれば、利用情報として、利用者が利用する吸収性物品を示す情報を取得し、利用情報が示す吸収性物品に基づいて、質問内容を推定するため、吸収性物品について知りたい回答をチャットボットから効果的に引き出すにはどのような質問をすればよいかより最適な質問へと利用者を誘導することができる。
【0016】
(クレーム3)
また、提供プログラムは、前記利用情報として、前記吸収性物品を着用する着用者の身体的な状態を示す情報を取得し、前記利用情報が示す身体的な状態に基づいて、前記質問内容を推定する。
【0017】
このような提供プログラムによれば、利用情報として、吸収性物品を着用する着用者の身体的な状態を示す情報を取得し、利用情報が示す身体的な状態に基づいて、質問内容を推定するため、吸収性物品を着用する身体的状態が考慮された質問内容および回答を利用者に提供することができる。
【0018】
(クレーム4)
また、提供プログラムは、前記利用情報として、前記吸収性物品を着用する着用者に関する情報を取得し、前記利用情報が示す着用者に関する情報に基づいて、前記質問内容を推定する。
【0019】
このような提供プログラムによれば、利用情報として、吸収性物品を着用する着用者に関する情報を取得し、利用情報が示す着用者に関する情報に基づいて、質問内容を推定するため、吸収性物品を着用する着用者の情報が考慮された質問内容および回答を利用者に提供することができる。
【0020】
(クレーム5)
また、提供プログラムは、前記利用者の介護に関する能力を示す能力情報をさらに取得し、前記利用情報と前記能力情報とに基づいて、前記質問内容を推定する。
【0021】
このような提供プログラムによれば、利用者の介護に関する能力を示す能力情報をさらに取得し、利用情報と能力情報とに基づいて、質問内容を推定するため、例えば、介護初心者の多くが直面する課題に対する回答をチャットボットから効果的に引き出すことができるよう、最適な質問へと利用者を誘導することができる。
【0022】
(クレーム6)
また、提供プログラムは、前記利用情報として、前記利用者の属性を示す属性情報をさらに取得し、前記利用情報と前記属性情報とに基づいて、前記質問内容を推定する。
【0023】
このような提供プログラムによれば、利用情報として、利用者の属性を示す属性情報をさらに取得し、利用情報と属性情報とに基づいて、質問内容を推定するため、属性情報が示す属性にある利用者が吸収性物品について直面する課題を解決できるような質問としてどのような質問をすればよいか最適な質問へと利用者を誘導することができる。
【0024】
(クレーム7)
また、提供プログラムは、前記利用者による育児に関する育児情報をさらに取得し、前記利用情報と前記育児情報とに基づいて、前記質問内容を推定する。
【0025】
このような提供プログラムによれば、利用者による育児に関する育児情報をさらに取得し、利用情報と育児情報とに基づいて、質問内容を推定するため、育児を行う利用者が吸収性物品について直面する課題を解決できるような質問としてどのような質問をすればよいか最適な質問へと利用者を誘導することができる。
【0026】
(クレーム8)
また、提供プログラムは、利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報をさらに取得し、前記利用情報と、前記履歴情報とに基づいて、前記質問内容を推定する。
【0027】
このような提供プログラムによれば、利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報をさらに取得し、利用情報と、履歴情報とに基づいて、質問内容を推定するため、利用者が入力しうる質問内容を高精度に推定することができるため、チャットボットのユーザビリティを改善することができる。
【0028】
(クレーム9)
また、提供プログラムは、前記履歴情報として、推定された質問内容の提供先となる利用者と類似する他の利用者である類似利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得する。
【0029】
このような提供プログラムによれば、履歴情報として、推定された質問内容の提供先となる利用者と類似する他の利用者である類似利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得するため、質問者と同じような境遇にある人物に基づく質問を質問者に提供することができる。この結果、提供プログラムは、質問者に対してよりふさわしい内容の質問を容易に行わせることができる。
【0030】
(クレーム10)
また、提供プログラムは、前記類似利用者として、推定された質問内容の提供先となる利用者と属性が類似する利用者、推定された質問内容の提供先となる利用者と前記利用情報が類似する利用者、もしくは、入力した質問内容が、推定された質問内容の提供先となる利用者が入力した質問内容と類似する利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得する。
【0031】
このような提供プログラムによれば、類似利用者として、推定された質問内容の提供先となる利用者と属性が類似する利用者、推定された質問内容の提供先となる利用者と利用情報が類似する利用者、もしくは、入力した質問内容が、推定された質問内容の提供先となる利用者が入力した質問内容と類似する利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得するため、質問者と同じような境遇にある人物に基づく質問を質問者に提供することができる。この結果、提供プログラムは、質問者に対してよりふさわしい内容の質問を容易に行わせることができる。
【0032】
(クレーム11)
また、提供プログラムは、前記履歴情報として、推定された質問内容の提供先となる利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得する。
【0033】
このような提供プログラムによれば、履歴情報として、推定された質問内容の提供先となる利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得するため、提供先となる利用者が入力しうる質問内容を高精度に推定することができるため、チャットボットのユーザビリティを改善することができる。
【0034】
(クレーム12)
また、提供プログラムは、前記質問内容に対応する回答と共に、当該回答に対する評価を入力するための入力コンテンツを提供し、前記回答と、当該回答に対する評価とに基づいて、前記質問内容を推定する。
【0035】
このような提供プログラムによれば、質問内容に対応する回答と共に、当該回答に対する評価を入力するための入力コンテンツを提供し、回答と、当該回答に対する評価とに基づいて、質問内容を推定するため、今後他の利用者に提供する質問の質問内容の質を高めることができる。
【0036】
(クレーム13)
また、提供プログラムは、前記利用情報として、前記吸収性物品を利用する時期を示す情報を取得し、前記利用情報が示す時期に基づいて、前記質問内容を推定する。
【0037】
このような提供プログラムによれば、利用情報として、吸収性物品を利用する時期を示す情報を取得し、利用情報が示す時期に基づいて、質問内容を推定するため、吸収性物品が使用される時期に応じてこの使用に関して直面されるであろう課題を解決可能な最適な質問へと利用者を誘導することができる。
【0038】
(クレーム14)
また、提供プログラムは、推定された質問内容を提供する時期に基づいて、前記質問内容を推定する。
【0039】
このような提供プログラムによれば、推定された質問内容を提供する時期に基づいて、質問内容を推定するため、質問内容を提供する時期において吸収性物品の使用に関して直面されるであろう課題を解決可能な最適な質問へと利用者を誘導することができる。
【0040】
(クレーム15)
また、提供プログラムは、前記回答に代えて、前記質問内容の絞り込みを行うための質問をさらに提供し、当該質問に対する前記利用者の回答に基づいて、前記質問内容をさらに推定する。
【0041】
このような提供プログラムによれば、回答に代えて、質問内容の絞り込みを行うための質問をさらに提供し、当該質問に対する利用者の回答に基づいて、質問内容をさらに推定するため、吸収性物品について知りたい回答をチャットボットから効果的に引き出すにはどのような質問をすればよいかより最適な質問へと利用者を誘導することができる。
【0042】
[実施形態]
以下に、提供プログラム、提供装置、提供方法および提供システムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により提供プログラム、提供装置、提供方法および提供システムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0043】
〔1.実施形態に係る情報処理の概要〕
まず、実施形態に係る情報処理の概要を、実施形態に係る前提に基づいて説明する。例えば、利用者との対話形式で、大人用おむつ(吸収性物品)に関する利用者からの質問に対して回答するチャットボットがある。しかしながら、チャットボットを利用する利用者は、高齢者やチャットに不慣れといったITリテラシーの高くない利用者であることも多く、係る利用者にとってはどのような内容の質問をどのような文章で入力すればよいかが解らない場合がある。また、チャットボットから利用者が求める回答が得られる確率は、利用者による質問内容に依存してしまう。
【0044】
このようなことから、利用者が入力した質問内容が、利用者が本当に知ろうとしている質問の内容とずれてしまい、結果的に、チャットボットは、適切な回答や動画像を利用者に提供できなくなるといった問題が生じる。
【0045】
したがって、実施形態に係る提供装置は、吸収性物品について知りたい回答をチャットボットから効果的に引き出すにはどのような質問をすればよいかより最適な質問へと利用者を誘導し、利用者から質問を受け付けると、受け付けた質問の質問内容と対応する回答を提供するものである。以下、このような実施形態に係る提供装置の一例として、提供装置10を挙げる。実施形態に係る提供装置10は、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0046】
提供装置10は、実施形態に係る情報処理として、具体的に次のような処理を行う。提供装置10は、利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を取得し、取得した利用情報に基づいて、利用者が入力しうる質問内容を推定し、推定した質問内容を利用者に提供する。そして、提供装置10は、提供した質問内容もしくは利用者が入力した質問内容を受付けると、受付けた質問内容と対応する回答を提供する。
【0047】
また、提供装置10により利用者から取得される上記利用情報としては、利用者が利用する吸収性物品を示す情報、利用者の各種属性を示す属性情報、吸収性物品を着用する着用者に関する情報(着用者情報)、吸収性物品を着用する着用者の身体的な状態を示す情報(ADL;Activities of Daily Living情報)が挙げられる。また、提供装置10により利用者から取得される情報は、これらに限定されない。
【0048】
例えば、提供装置10は、上記利用情報以外にも利用者に関する次のような情報をさらに利用者から取得してもよい。例えば、提供装置10は、利用者による特定の対象に対する能力を示す能力情報(スキル情報)をさらに取得してもよい。一例を示すと、提供装置10は、利用者の介護に関する能力を示す能力情報を取得してもよい。また、例えば、提供装置10は、利用者による育児に関する育児情報をさらに取得してもよい。
【0049】
また、例えば、提供装置10は、利用者の行動を示す行動情報(例えば、購入履歴や閲覧履歴等)をさらに取得してもよい。また、提供装置10は、利用者の行動を示す行動情報として、例えば、後述する端末装置100に対する操作速度、設定文字サイズを取得し、ここから解析された情報を利用者の属性情報として取得してもよい。また、このような取得は、例えば、提供装置10の登録受付部41あるいは取得部42によって行われ、利用者データベース31に格納される。また、能力情報、育児情報、行動情報も広義には、利用情報と解せるものとする。
【0050】
〔2.実施形態に係る提供プログラムについて〕
提供装置10は、提供プログラムによる制御に従って、実施形態に係る情報処理を実行する。したがって、実施形態に係る提供プログラムは、利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を取得する取得手順と、利用情報に基づいて、利用者が入力しうる質問内容を推定する推定手順と、推定手順により推定された質問内容を利用者に提供する質問提供手順と、利用者から、質問提供手順により提供された質問内容もしくは利用者が入力した質問内容を受付けると、受付けた質問内容と対応する回答を提供する回答提供手順とを提供装置10に実行させるためのプログラムである。また、提供プログラムによって動作する提供装置10は、所謂チャットボットと解することができる。
【0051】
なお、本実施形態では、提供プログラムにより動作される対象は提供装置10であるものとするが、提供プログラムにより動作される対象は、利用者によって利用される情報処理端末(例えば端末装置100)であってもよい。係る場合、情報処理端末は、提供プログラムに従ってスタンドアロンで、実施形態に係る情報処理を行ってもよいし、適宜、外部装置(例えば提供装置10)と協働することで、実施形態に係る情報処理を行ってもよい。
【0052】
また、以下では、利用者によって利用される情報処理端末の一例として、端末装置100を挙げる。端末装置100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。また、端末装置100には、提供プログラムにより動作される提供装置10に対応するアプリケーション(以下、「アプリAP」とする)がインストールされているものとする。これにより、利用者は、自身の端末装置100を用いて、チャットボット(提供装置10)に対して、対話形式で吸収性物品に関する質問を行うことができる。
【0053】
〔3.実施形態に係る記憶部について〕
この後、
図1および
図2を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明するが、これに先立って、
図4~
図6を用いて、まず、実施形態にかかる各記憶について説明する。提供装置10は、記憶部30を有する。そして、記憶部30は、利用者データベース31と、質問履歴データベース32と、回答データベース33とを有する。
【0054】
〔3-1.利用者データベースについて〕
利用者データベース31は、利用者に関する各種情報を記憶する。例えば、利用者データベース31は、利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を記憶する。また、利用者データベース31に記憶される情報は、例えば、アプリAPを介して利用者により登録されることにより、提供装置10が利用者から取得した情報である。また、利用者データベース31に記憶される情報は、提供装置10が、端末装置100のブラウザ(クッキー情報)に基づき、端末装置100あるいはその他の外部装置から動的に取得した情報であってもよい。
【0055】
ここで、
図4を用いて、実施形態に係る利用者データベース31の一例を示す。
図4の例では、利用者データベース31は、「利用者ID」に対応付ける形で、「利用情報」として、「吸収性物品」と、「属性情報」と、「着用者情報」と、「ADL情報」と、「スキル情報」といった項目を有する。
【0056】
「利用者ID」は、アプリAPを利用する利用者を識別する識別情報を示す。「吸収性物品」は、後述する「着用者情報」が示す着用者に対して利用者が利用している吸収性物品を示す情報である。吸収性物品を示す情報の一例としては、吸収性物品のブランド名、商品名、個体識別番号等が挙げられる。このようなことから、吸収性物品を示す情報は、利用者により利用される吸収性物品(乃至は吸収性物品の種類)を識別可能な情報であれば、如何なる情報であってもよい。また、提供装置10の登録受付部41は、「吸収性物品」の登録を利用者から受け付けることにより、受け付けた「着用者情報」を利用者データベース31に格納する。また、
図4の例では、利用者ID「UID♯1」により識別される利用者は、「吸収性物品」として、概念的に「製品♯1」を利用している例を示す。
【0057】
「属性情報」は、利用者の各種属性を示す属性情報である。「属性情報」の一例としては、利用者の年齢、性別、家族構成、職業、利用者の行動を示す行動情報(例えば、購入履歴、閲覧履歴、操作速度、表示文字サイズ等)、当該行動情報から解析された情報(例えば、ITリテラシーを示す指標値)等が挙げられる。また、提供装置10の登録受付部41は、「属性情報」(利用者の年齢、性別、家族構成、職業等)の登録を利用者から受け付けることにより「属性情報」を取得し、これを利用者データベース31に格納する。また、
図4の例では、利用者ID「UID♯1」により識別される利用者は、「属性情報」として、概念的に「属性情報♯1」である例を示す。
【0058】
「着用者情報」は、吸収性物品を着用する着用者に関する情報を示す。また、登録受付部41は、「着用者情報」の登録を利用者から受け付けることにより「着用者情報」を取得し、これを利用者データベース31に格納する。また、
図4の例では、利用者ID「UID♯1」により識別される利用者によって利用される「吸収性物品」は、当該利用者自身によって利用される例を示す。
【0059】
「ADL情報」は、吸収性物品を着用する着用者の身体的な状態を示す情報である。また、登録受付部41は、「ADL情報」の登録を利用者から受け付けることにより「ADL情報」を取得し、これを利用者データベース31に格納する。また、
図4の例では、利用者ID「UID♯1」により識別される利用者によって利用される「吸収性物品」を着用する着用者(利用者自身)の「ADL情報」は、「問題なし」である例を示す。
【0060】
「スキル情報」は、利用者の介護に関する能力(スキル)を示す能力情報である。また、登録受付部41は、「スキル情報」の登録を利用者から受け付けることにより「スキル情報」取得し、これを利用者データベース31に格納する。
【0061】
〔3-2.質問履歴データベースについて〕
質問履歴データベース32は、利用者がこれまでに入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を記憶する。このような履歴情報としては、推定された質問内容の提供先となる利用者と類似する他の利用者である類似利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報が挙げられる。また、このような履歴情報としては、推定された質問内容の提供先となる利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報であってもよい。
【0062】
ここで、
図5を用いて、実施形態に係る質問履歴データベース32の一例を示す。
図5の例では、質問履歴データベース32は、「履歴ID」と、「質問内容」と、「入力形態」と、「回答内容」と、「評価」といった項目を有する。
【0063】
「履歴ID」は、利用者による1回の質問での質問内容の履歴を識別する識別情報である。また、「履歴ID」には、利用者による1回の質問が行われた日時を示す日時情報が含まれてもよい。「質問内容」は、「履歴ID」で識別される質問履歴に対応する質問内容を示す。「入力形態」は、利用者による質問内容の入力形態を示す。本実施形態では、提供装置10により提供された質問内容の候補のうち、いずれかを選択するという入力形態と、利用者自身が質問内容を直接入力するという2つの入力形態がある。なお、質問内容の候補とは、提供装置10により推定された質問内容である。
【0064】
「回答内容」は、「質問内容」に応じて、提供装置10が提供した回答の内容を示す。「評価」は、「回答内容」に対する利用者の評価を示す。例えば、利用者は、自身が入力した質問内容に対して、知りたい回答(求める回答)が得られた場合には、その回答の「回答内容」に対して、評価「はい」との評価を下す場合がある。一方、利用者は、自身が入力した質問内容に対して、知りたい回答(求める回答)が得られなかった場合には、その回答の「回答内容」に対して、評価「いいえ」との評価を下す場合がある。
【0065】
すなわち、
図5の例では、履歴ID「♯1」で識別される質問履歴では、入力形態「候補選択」で「質問内容♯1」の質問が入力されたことに応じて、提供装置10が「回答内容♯1」の回答を行った例を示す。
図5の例では、履歴ID「♯1」で識別される質問履歴では、「回答内容♯1」での回答に対して「役に立ちましたか?」との問い合わせが利用者に対して行われたところ、利用者が「はい」との評価を下した例を示す。
【0066】
なお、
図5の例では、不図示であるが、「履歴ID」によって識別される質問履歴には、この質問履歴での質問を行った利用者を識別する「利用者ID」が対応付けられてもよい。
【0067】
〔3-3.回答データベースについて〕
回答データベース33は、利用者に提供される候補の質問内容および回答内容に関する情報を記憶する。ここで、
図6を用いて、実施形態に係る回答データベース33の一例を示す。
図6の例では、回答データベース33は、「回答ID」と、「質問内容」と、「回答内容」と、「回答動画像」といった項目を有する。
【0068】
「回答ID」は、「質問内容」と、「質問内容」に対する「回答内容」との組を識別する識別情報を示す。「質問内容」は、利用者により入力される可能性のある「質問内容」を示す。「回答内容」は、「質問内容」が入力された場合に、この「質問内容」に対して回答するよう規定された回答内容を示す。「回答動画像」は、「質問内容」が入力された場合に、この「質問内容」に対する回答として提供するよう規定された動画像を示す。
【0069】
すなわち、
図6の例では、「適切なサイズは?」との質問内容が入力された場合には、「回答内容♯1」および「動画像♯1」を回答として提供するよう規定されている例を示す。
【0070】
〔4.情報処理の全体的な流れについて〕
ここからは、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理における全体的な流れの一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の全体像を示す図である。そして、
図1の例によると、実施形態に係る提供システムは、端末装置100と、提供装置10とを含む。また、実施形態に係る提供システムには、複数の端末装置100や、複数の提供装置10が含まれてよい。
【0071】
また、
図1の例では、端末装置100の利用者として、ある特定の任意の利用者である利用者Uxが例示されている。任意の利用者を1の利用者として区別したい場合には、「x」に対して所定の数値を入力して区別することにする。
【0072】
また、
図1の例では、利用者Uxは、吸収性物品の一例である「おむつ」を用いた各種のケアを行っているものとする(ステップS0)。このようなケアとしては、例えば、介護や、自分自身の身体的ケアや、乳幼児に対するケア、母親に対する育児ケア(産後ケア)、女性特有のお悩みケア(フェミニンケア)がある。
【0073】
また、このような状態において、利用者Uxは、端末装置100からアプリAPを起動し、アプリAPを介して提供装置10にログインしたとする。例えば、利用者Uxは、アプリAPを介して、チャットボットと対話できる専用の対話ルームにログインしたとする。なお、このような対話ルームは、利用者Uxと、チャットボットとが1対1で対話可能なルームで他の利用者には非公開なルームであってもよいし、様々な利用者が自由に出入りし他の利用者のやり取りを閲覧できるようなオープンなルームであってもよい。実施形態に係る対話ルームは、前者であるものとする。
【0074】
提供装置10は、利用者Uxの入室を検知すると、質問内容を絞り込むための質問が示される絞りこみコンテンツC1を提供する(ステップS1)。具体的には、提供装置10は、端末装置100の表示画面(出力部)に表示されている対話ルーム画面IWにおいて、絞りこみコンテンツC1を表示させる。また、
図1に示す絞りこみコンテンツC1には、提供装置10に入力する質問内容として、どのような分野の質問内容に絞り込むかがそれぞれ質問されている質問コンテンツが示されている。具体的には、絞りこみコンテンツC1には、質問内容を「大人用おむつ」に関する質問内容に絞り込むか否かを質問する質問コンテンツC11と、質問内容を「子供用おむつ」に関する質問内容に絞り込むか否かを質問する質問コンテンツC12と、おむつに関する「よくある質問」に絞り込むか否かを質問する質問コンテンツC13とが示されている。
【0075】
例えば、利用者Uxは、「大人用おむつ」に関する質問内容で質問したい場合には質問コンテンツC11を選択し、「子供用おむつ」に関する質問内容で質問したい場合には質問コンテンツC12を選択し、その他おむつに関して質問したい場合には質問コンテンツC13を選択する。
【0076】
次に、端末装置100は、ステップS1で提供した3つの質問コンテンツのうち、利用者Uxにより選択された質問コンテンツを示す情報と、利用者Uxによる吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報とを提供装置10に送信する(ステップS2)。これにより、提供装置10は、利用者Uxから利用情報を取得する。なお、
図1の例では、提供装置10は、質問コンテンツが選択されたタイミングで利用情報を取得しているが、どこからどのようなタイミングで利用情報を取得するかは限定されない。例えば、提供装置10は、後述する推定処理を行うタイミングで利用者データベース31から、利用者Uxに対応する利用情報を取得してもよい。かまた、係る利用情報は、上記の通り、例えば、吸収性物品を示す情報、属性情報、着用者情報、ADL情報、能力情報、育児情報、行動情報等である。
【0077】
次に、提供装置10は、選択されたコンテンツと、利用者Uxの利用情報とに基づいて、利用者Uxが入力しうる質問内容を推定する(ステップS3)。例えば、提供装置10は、回答データベース33に登録される「質問内容」の中から、選択された質問コンテンツと、利用者Uxの利用情報に応じた質問内容を推定する。例えば、提供装置10は、回答データベース33に登録される「質問内容」から、選択された質問コンテンツに応じた「質問内容」を絞り込む。そして、提供装置10は、絞り込んだ後の質問内容の中から、利用者Uxの利用情報に応じた質問内容を推定する。
【0078】
例えば、提供装置10は、絞り込んだ後の各質問内容に対して、利用情報に応じたスコアリングを行い、スコアがより高い上位所定数の質問内容を、利用者Uxが入力しうる質問内容として推定する。
【0079】
この点について、具体的な一例を示す。例えば、提供装置10は、質問内容毎に、当該質問内容と吸収性物品を示す情報との一致度を示すスコアを算出し、算出したスコアを当該質問内容に付与する。また、提供装置10は、質問内容毎に、当該質問内容と属性情報との一致度を示すスコアを算出し、算出したスコアを当該質問内容に付与する。また、提供装置10は、質問内容毎に、当該質問内容と着用者情報との一致度を示すスコアを算出し、算出したスコアを当該質問内容に付与する。また、提供装置10は、質問内容毎に、当該質問内容とADL情報との一致度を示すスコアを算出し、算出したスコアを当該質問内容に付与する。また、提供装置10は、質問内容毎に、当該質問内容と能力情報との一致度を示すスコアを算出し、算出したスコアを当該質問内容に付与する。また、提供装置10は、質問内容毎に、当該質問内容と育児情報との一致度を示すスコアを算出し、算出したスコアを当該質問内容に付与する。また、提供装置10は、質問内容毎に、当該質問内容と行動情報との一致度を示すスコアを算出し、算出したスコアを当該質問内容に付与する。
【0080】
そして、提供装置10は、質問内容毎に当該質問内容に付された各スコアを加算する、あるいは、乗算する等して、質問内容毎に総合的なスコア(総合スコア)を算出する。そして、提供装置10は、質問内容のうち、総合スコアがより高い上位所定数の質問内容を、利用者Uxが入力しうる質問内容として推定する。このようなことから、本実施形態では、利用者毎に、当該利用者に提供される質問内容が異なる可能性がある。言い換えると、提供装置10は、利用者に合わせて質問内容をパーソナライズ化する。
【0081】
図1の例では、提供装置10は、質問内容「もれを防ぐには?」、質問内容「適切な履かせ方を教えて」、質問内容「適切なサイズは?」といった3つの質問内容を、利用者Uxが入力しうる質問内容として推定したものとする。このように推定するに至ったより具体的な処理の一例を示す。例えば、提供装置10は、利用情報に基づいて、吸収性物品に対する利用者Uxの状況を推定し、推定した状況に応じた質問内容を利用者Uxが入力しうる質問内容として推定することができる。例えば、利用者Uxの閲覧履歴が、利用者Uxが所定時間以上または所定回数以上、もれに関するコンテンツを閲覧していることを示していたとする。また、例えば、利用者Uxにおける吸収性物品の購入履歴、あるいは、購入者アンケートに対して利用者Uxが入力した回答を示す回答情報が、利用者Uxが吸収性物品の新規購入者であることを示していたとする。係る場合、提供装置10は、利用者Uxは「おむつのもれに困窮しており、おむつの扱いに不慣れな利用者」であると推定する。そうすると、提供装置10は、
図1の例ように、質問内容「もれを防ぐには?」、質問内容「適切な履かせ方を教えて」、質問内容「適切なサイズは?」といった3つの質問内容を、利用者Uxが入力しうる質問内容として推定する。
【0082】
なお、提供装置10が推定する質問内容の数は3つに限定されない。例えば、ITリテラシーが高くない利用者は、多くの質問内容が提供されてしまった場合、どれを選択すべきか混乱してしまう場合がある。したがって、提供装置10は、例えば、属性情報に基づきITリテラシーが高くないと推定される利用者に対しては、所定数より少ない数の質問内容を推定してもよい。一方、提供装置10は、ITリテラシーが高い推定される利用者に対しては、所定数より多い数の質問内容を推定してもよい。また、提供装置10は、利用者の端末装置100のスペック情報に基づき、利用者のITリテラシーを推定してもよい。例えば、提供装置10は、利用者の端末装置100のスペック情報が低い場合(例えば、端末装置100の装置情報から取得されたCPUの処理速度やメモリの容量等から推定される時間であって、端末装置100が提供装置10から送信された情報を表示するまでにかかる時間が所定時間以上である場合)には、利用者のITリテラシーが低いと推定してもよい。
【0083】
次に、提供装置10は、ステップS3で推定した質問内容を選択可能な状態で利用者Uxに提供し、利用者Uxからの質問を受付ける(ステップS4)。
図1の例では、提供装置10は、対話ルーム画面IW内に、ステップS3で推定した質問候補のいずれかを選択するか、質問内容をテキストで直接入力するかを指示する指示情報V1と、ステップS3で推定した質問候補が一覧表示される質問一覧V2とを表示させる。そして、質問一覧V2では、ステップS3で推定した質問候補うちいずれか1つが選択可能な状態で表示されている。
【0084】
このような状態において、例えば、質問一覧V2で示される質問候補の中に、質問したかった質問内容が存在する場合には、利用者Uxはその質問内容を選択した状態で、対話ルーム画面IW内の「質問するボタン」SBを押下する。端末装置100は、質問候補のいずれかが選択された状態で「質問するボタン」SBを押下されると、選択された質問候補を利用者Uxによる質問内容として提供装置10に送信する。提供装置10は、端末装置100から質問内容を受信ことで、利用者Uxから質問内容の入力を受け付ける。
【0085】
また、
図1に示す対話ルーム画面IWの例では、「質問するボタン」SBの横には、質問内容をテキストで直接入力させる入力欄が含まれる。したがって、利用者Uxは、質問内容をテキストで直接入力したい場合には、係る入力欄に対して、質問内容を示すテキストを入力し、「質問するボタン」SBを押下する。そうすると、提供装置10は、端末装置100から質問内容を示すテキスト情報を受信することで、利用者Uxから質問内容の入力を受け付ける。
【0086】
また、
図1の例では、提供装置10は、利用者Uxのログインに応じて、絞りこみコンテンツC1を提供している。しかしながら、提供装置10は、必ずしも、絞りこみコンテンツC1を提供する必要はない。絞りこみコンテンツC1を提供しない場合、提供装置10は、例えば、利用者Uxのログインに応じて、利用者Uxの利用情報を利用者データベース31から取得する。そして、提供装置10は、取得した利用情報に基づいて、質問内容を推定するというステップS3の推定処理を行い、推定した質問内容を対話ルーム画面IWに表示させる。
【0087】
また、
図1では不図示であるが、提供装置10は、利用者Uxから質問内容の入力を受け付けると、受付けた質問内容と対応する回答を利用者Uxに提供する。例えば、提供装置10は、利用者Uxから質問内容の入力を受け付けると、回答データベース33を参照し、受け付けた「質問内容」と対応する「回答内容」や「回答動画像」を検索する。そして、提供装置10は、「回答内容」や「回答動画像」を対話ルーム画面IW内に表示させる。
【0088】
さて、これまで
図1を用いて説明してきたように、実施形態に係る提供装置10は、利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を取得し、取得した利用情報に基づいて、利用者が入力しうる質問内容を推定する。そして、提供装置10は、推定した質問内容を利用者に提供する。このような状態において、提供装置10は、利用者から、提供した質問内容もしくは利用者が直接入力した質問内容を受付けると、受付けた質問内容と対応する回答を提供する。
【0089】
このような構成によると、実施形態に係る提供装置10は、吸収性物品について求める回答をチャットボットから効果的に引き出すにはどのような質問をすればよいかより最適な質問へと利用者を誘導することができるため、結果的に、吸収性物品について求める回答を利用者に提供することができる。また、このようなことから提供装置10は、チャットボットのユーザビリティを改善することができる。また、提供装置10は、
図1に示すように、対話ルーム画面IW内において、利用情報に基づき推定された選択可能な質問(質問一覧V2)を表示する領域と、利用者が質問を直接入力可能な領域とを表示させることで、利用者に対して質問したい内容を素早く入力させることができるため、利用者の利便性を向上させることができる。
【0090】
〔5.情報処理の一例ついて〕
ここからは、
図2を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2では、具体例を用いて、実施形態に係る情報処理の一例についてより詳細に説明する。
【0091】
〔5-1.情報処理の一例ついて(1)〕
図2では、利用者Uxの一例として利用者U1およびU2が示されている。まずは、利用者U1に対応する例から説明する。まず、提供装置10は、利用者U1の入室を検知すると、利用者U1の利用情報を取得し、取得した利用情報に基づいて、利用者U1が入力しうる質問内容を推定する。
図2の例では、提供装置10が、利用者U1が利用する吸収性物品を示す情報(利用情報の一例)として「大人用おむつL」を取得し、吸収性物品を着用する着用者に関する情報(利用情報の一例)として「両親」を取得し、吸収性物品を着用する着用者の身体的な状態を示す情報(利用情報の一例)として「足が不自由」を取得した例が示されている。なお、
図2の例では、提供装置10は、利用者U1による購入履歴から利用者U1が利用する吸収性物品を示す情報を判断している。
【0092】
そして、係る例では、提供装置10は、回答データベース33に記憶される質問内容の中から、「大人用おむつL」を「足が不自由」な「両親」に対して使用している利用者が直面するであろう課題に対応する質問内容を推定する。そして、提供装置10は、推定した質問内容を利用者U1が入力しうる質問内容として、回答データベース33から抽出する。例えば、提供装置10は、回答データベース33に記憶される各質問内容に対して、利用情報「大人用おむつL」、利用情報「足が不自由」、および、利用情報「両親」それぞれとの一致度に応じたスコアリングを行うことで、総合スコアが高い上位所定数の質問内容を質問内容を利用者U1が入力しうる質問内容として推定し、これを回答データベース33から抽出する。
【0093】
なお、提供装置10は、このようなスコアリングではなく、例えば、「大人用おむつL」を「足が不自由」な「両親」に対して使用している利用者が直面するであろう課題の傾向から質問内容を推定してもよい。例えば、提供装置10は、「大人用おむつL」を「足が不自由」な「両親」に対して使用している利用者はどのような質問をする傾向にあるかを学習することにより、この学習結果に基づいて、利用者U1が入力しうる質問内容を推定してもよい。
【0094】
説明を簡単にするために、係る例でも、提供装置10は、質問内容「もれを防ぐには?」、質問内容「適切な履かせ方を教えて」、質問内容「適切なサイズは?」といった3つの質問内容を、質問内容を利用者U1が入力しうる質問内容として推定したものとする。そうすると、提供装置10は、推定した3つの質問候補のいずれか1つが選択可能な状態で一覧表示される質問一覧QC1を対話ルーム画面C2-1内に表示させる。
【0095】
このような状態において、利用者U1が、質問内容「適切な履かせ方を教えて」を選択し、「質問するボタン」SBを押下したとする。係る場合、提供装置10は、端末装置100を介して、利用者U1から質問内容「適切な履かせ方を教えて」の入力を受け付ける。
【0096】
提供装置10は、利用者U1から質問内容の入力を受け付けると、履歴IDを払い出し、払い出した履歴IDに対して、質問内容「適切な履かせ方を教えて」、および、入力形態「候補選択」を対応付けて質問履歴データベース32に登録する。
【0097】
また、提供装置10は、利用者U1から質問内容の入力を受け付けると、回答データベース33を参照し、受け付けた質問内容「適切な履かせ方を教えて」と対応する「回答内容」や「回答動画像」を検索する。
図2の例では、提供装置10は、検索により、回答内容「足が不自由な方は、椅子等にお座りになったまま着用していただくのがお勧めです。」を抽出するとともに、この回答内容が動画で説明される回答動画像M1を抽出したものとする。
【0098】
そうすると、提供装置10は、上記払い出した履歴IDに対して、回答内容「足が不自由な方は、椅子等にお座りになったまま着用していただくのがお勧めです。」を対応付けて質問履歴データベース32に登録する。
【0099】
また、提供装置10は、
図2に示すように、回答内容「足が不自由な方は、椅子等にお座りになったまま着用していただくのがお勧めです。」と、回答動画像M1が表示される回答コンテンツAC1を対話ルーム画面C2-1内に表示させる。
【0100】
また、
図2に示す対話ルーム画面C2-1には、回答コンテンツAC1内に示される回答内容が役に立ったか否かを「はい」か「いいえ」で評価させる評価ボタン(「はい」ボタンおよび「いいえ」ボタン)が含まれている。このようなことから、対話ルーム画面C2-1は、回答に対する評価を入力するための入力コンテンツといえる。
【0101】
そして、提供装置10は、評価ボタンが押下された場合には、回答コンテンツAC1内に示される回答内容に対する評価を示す評価情報を利用者U1から受け付ける。そして、提供装置10は、上記払い出した履歴IDに対して、利用者U1による評価「はい」(もしくは「いいえ」)を対応付けて質問履歴データベース32に登録する。
【0102】
〔5-2.情報処理の一例ついて(2)〕
次に、
図2を用いて、利用者U2に対応する例を説明する。まず、提供装置10は、利用者U2の入室を検知すると、利用者U2の利用情報を取得し、取得した利用情報に基づいて、利用者U2が入力しうる質問内容を推定する。
図2の例では、提供装置10が、利用者U2が利用する吸収性物品を示す情報(利用情報の一例)として「大人用おむつM」を取得し、吸収性物品を着用する着用者に関する情報(利用情報の一例)として「自分」を取得し、吸収性物品を着用する着用者の身体的な状態を示す情報(利用情報の一例)として「問題なし」を取得した例が示されている。なお、
図2の例では、提供装置10は、利用者U2による購入履歴から利用者U2が利用する吸収性物品を示す情報を判断している。
【0103】
そして、係る例では、提供装置10は、回答データベース33に記憶される質問内容の中から、「大人用おむつM」を「自分自身」に対して使用している利用者が直面するであろう課題に対応する質問内容を推定する。そして、提供装置10は、推定した質問内容を利用者U2が入力しうる質問内容として、回答データベース33から抽出する。例えば、提供装置10は、回答データベース33に記憶される各質問内容に対して、利用情報「大人用おむつM」、利用情報「問題なし」、および、利用情報「自分」それぞれとの一致度に応じたスコアリングを行うことで、総合スコアが高い上位所定数の質問内容を質問内容を利用者U2が入力しうる質問内容として推定し、これを回答データベース33から抽出する。
【0104】
なお、提供装置10は、このようなスコアリングではなく、例えば、「大人用おむつM」を「自分」に対して使用している利用者が直面するであろう課題の傾向から質問内容を推定してもよい。例えば、提供装置10は、「大人用おむつM」を「自分」に対して使用している利用者はどのような質問をする傾向にあるかを学習することにより、この学習結果に基づいて、利用者U2が入力しうる質問内容を推定してもよい。
【0105】
係る例でも、提供装置10は、質問内容「もれを防ぐには?」、質問内容「適切な履かせ方を教えて」、質問内容「適切なサイズは?」といった3つの質問内容を、質問内容を利用者U2が入力しうる質問内容として推定したものとする。そうすると、提供装置10は、推定した3つの質問候補のいずれか1つが選択可能な状態で一覧表示される質問一覧QC2を対話ルーム画面C2-2内に表示させる。
【0106】
ここで、利用者U2は、質問候補のいずれか1つを選択するのではなく、対話ルーム画面C2-2内の入力欄に質問内容「かぶれます」を直接入力し、「質問するボタン」SBを押下したとする。係る場合、提供装置10は、端末装置100を介して、利用者U2から質問内容「かぶれます」の入力を受け付ける。
【0107】
提供装置10は、利用者U2から質問内容の入力を受け付けると、履歴IDを払い出し、払い出した履歴IDに対して、質問内容「かぶれます」、および、入力形態「利用者入力」を対応付けて質問履歴データベース32に登録する。
【0108】
また、提供装置10は、利用者U2から質問内容の入力を受け付けると、吸収性物品の観点から、質問内容「ごわごわします」に対する意図解析を行う。例えば、提供装置10は、吸収性物品の観点から、利用者U2は本来どのような質問を行いたかったのか意図解析を行う。係る例では、提供装置10は、意図解析により、利用者U2は「大人用おむつMをはくとかぶれます。自分にはどのような大人用おむつが合っているか教えてほしい」という質問内容を意図解析から得たとする。
【0109】
そうすると、提供装置10は、回答データベース33を参照し、質問内容「大人用おむつMをはくとかぶれます。自分にはどのような大人用おむつが合っているか教えてほしい」と対応する「回答内容」や「回答動画像」を検索する。
図2の例では、提供装置10は、検索により、回答内容「肌触りがよりソフトな商品がございます。また、ムレにくい素材の商品もありますので、ご検討ください。」を抽出するとともに、この回答内容に対応する商品の広告コンテンツとして広告AD1およびAD2を抽出したものとする。
【0110】
係る場合、提供装置10は、上記払い出した履歴IDに対して、回答内容「肌触りがよりソフトな商品がございます。また、ムレにくい素材の商品もありますので、ご検討ください。」を対応付けて質問履歴データベース32に登録する。
【0111】
また、提供装置10は、
図2に示すように、回答内容「肌触りがよりソフトな商品がございます。また、ムレにくい素材の商品もありますので、ご検討ください。」と、広告AD1およびAD2が表示される回答コンテンツAC2を対話ルーム画面C2-2内に表示させる。
【0112】
また、
図2に示す対話ルーム画面C2-2にも同様に、回答コンテンツAC2内に示される回答内容が役に立ったか否かを「はい」か「いいえ」で評価させる評価ボタン(「はい」ボタンおよび「いいえ」ボタン)が含まれている。このようなことから、対話ルーム画面C2-2も、回答に対する評価を入力するための入力コンテンツといえる。
【0113】
そして、提供装置10は、評価ボタンが押下された場合には、回答コンテンツAC2内に示される回答内容に対する評価を示す評価情報を利用者U2から受け付ける。そして、提供装置10は、上記払い出した履歴IDに対して、利用者U2による評価「はい」(もしくは「いいえ」)を対応付けて質問履歴データベース32に登録する。
【0114】
〔6.情報処理のバリエーションついて〕
上記実施形態に係る提供装置10は、実施形態に係る提供プログラムに従って、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、提供装置10の他の実施形態について説明する。
【0115】
〔6-1.履歴情報の利用(1)〕
提供装置10は、利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報をさらに取得し、当該利用者の利用情報および履歴情報とに基づいて、当該利用者が入力しうる質問内容を推定してもよい。例えば、提供装置10は、履歴情報として、自装置が推定した質問内容が提供される提供先となる利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得する。
【0116】
例えば、提供装置10は、利用者U1の入室を検知したとする。係る例では、利用者U1が、推定された質問内容の提供先となる利用者といえる。そうすると、提供装置10は、例えば、直近の所定期間(例えば、直近の1週間、あるいは、直近の1ヶ月間)の間に利用者U1から受け付けた質問内容の履歴を質問履歴データベース32から抽出する。そして、提供装置10は、抽出した質問内容に基づいて、利用者U1は最近、吸収性物品に関してどのような内容に疑問を有している傾向にあるかを推定(分析)する。そして、提供装置10は、回答データベース33に記憶される質問内容であって、利用者U1の利用情報に対応する質問内容のうち、推定した傾向に最も類似する質問内容を利用者U1が入力しうる質問内容として優先的に推定する。そして、提供装置10は、推定した質問内容を質問候補として利用者U1に提供する。
【0117】
これにより、実施形態に係る提供装置10は、利用者が入力しうる質問内容を高精度に推定することができるため、チャットボットのユーザビリティを改善することができる。
【0118】
〔6-2.履歴情報の利用(2)〕
また、提供装置10は、履歴情報として、自装置が推定した質問内容が提供される提供先となる利用者と類似する他の利用者である類似利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得する。そして、提供装置10は、提供先となる利用者の利用情報、および、類似利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報とに基づいて、提供先となる利用者が入力しうる質問内容を推定してもよい。また、類似利用者としては、提供先となる利用者と属性が類似する利用者、提供先となる利用者と利用情報が類似する利用者、もしくは、入力した質問内容が、提供先となる利用者が入力した質問内容と類似する利用者が挙げられる。
【0119】
例えば、提供装置10は、利用者U1の入室を検知したとする。係る例では、利用者U1が、推定された質問内容の提供先となる利用者といえる。そうすると、提供装置10は、利用者U1と類似する他の利用者である類似利用者として、例えば、利用者U1と属性が類似する利用者、利用者U1と利用情報が類似する利用者、もしくは、入力した質問内容が、利用者U1が入力した質問内容と類似する利用者を特定する。ここで、利用者U1が入力した質問内容とは、例えば、利用者U1が過去に(例えば、前回)入力した質問内容である。
【0120】
そして、提供装置10は、例えば、類似利用者として利用者U5およびU6を特定したとすると、利用者U5およびU6それぞれから受け付けた質問内容の履歴を質問履歴データベース32から抽出する。提供装置10は、抽出した質問内容に基づいて、利用者U5およびU6の質問内容の傾向を推定(分析)する。そして、提供装置10は、回答データベース33に記憶される質問内容であって、利用者U1に利用情報に対応する質問内容のうち、利用者U5およびU6の質問内容の傾向に最も類似する質問内容を利用者U1が入力しうる質問内容として優先的に推定する。そして、提供装置10は、推定した質問内容を質問候補として利用者U1に提供する。
【0121】
このように、実施形態に係る提供装置10は、質問内容の提供先となる利用者(現在の質問者)と同じような境遇にある利用者に基づく質問内容を、質問内容の提供先となる利用者が入力しうる質問内容として推定する。これにより、提供装置10は、利用者が入力しうる質問内容を高精度に推定することができるため、チャットボットのユーザビリティを改善することができる。
【0122】
〔6-3.評価に基づく推定〕
また、提供装置10は、質問内容に対応する回答とともに、当該回答に対する評価を入力するための入力コンテンツを提供し、質問内容に対応する回答と、当該回答に対する評価とに基づいて、利用者が入力しうる質問内容を推定してもよい。
【0123】
図2で説明したように、対話ルーム画面C2-1や、対話ルーム画面C2-2には、回答に対して評価させる(例えば、「はい」か「いいえ」で評価させる)ための評価ボタンが含まれている。このため、提供装置10は、評価ボタンを押下することによる利用者から評価結果を受け付けると、
図5に示す質問履歴データベース32のように、回答内容に対して当該回答内容に対する評価結果を対応付けて登録する。
【0124】
ここで、回答内容に対して高評価(例えば、評価「はい」)が得られるということは、そもそも、この回答内容に対応する質問内容(推定し、候補質問として提供された質問内容)が、利用者にとってよい質問内容であったことが示唆される。したがって、このような質問内容は、多くの利用者が求める質問内容である可能性が高い。よって、提供装置10は、高評価が付与される回答内容に対応する質問内容を、利用者が入力しうる質問内容として今後優先的に推定するよう制御する。
【0125】
この点について利用者U7を例に挙げて説明すると、提供装置10は、利用者U7の利用情報に応じた質問内容の中に、評価「はい」が下されている質問内容が存在する場合には、評価「はい」が下されているこの質問内容を、利用者U7が入力しうる質問内容として優先的に推定する。
【0126】
このようなことから、実施形態に係る提供装置10は、今後他の利用者に提供する質問の質問内容の質を高めることができる。
【0127】
なお、提供装置10は、高評価が付与される回答内容に対応する質問内容が、利用者により直接入力された質問内容である場合には、係る質問内容を回答データベース33に登録しておくことで、この質問内容を、利用者が入力しうる質問内容として今後優先的に推定されるよう制御してもよい。
【0128】
〔6-4.時期(1)〕
また、提供装置10は、利用情報として、吸収性物品を利用する時期を示す情報を取得してもよく、この利用情報が示す時期に基づいて、利用者が入力しうる質問内容を推定してもよい。
【0129】
例えば、提供装置10は、回答データベース33に記憶される質問のうち、各季節(あるいは、各季節に対応する月)において増加傾向にある質問内容を分析しておく。あるいは、提供装置10は、回答データベース33に記憶される質問のうち、季節が影響して起こり得る問題に対する質問を分析しておく。ここで、季節に応じて増加傾向にある質問内容として、「夏季」を例に挙げると、提供装置10は、「かぶれるがどうしたらよい?」、「すごくムレるみたいです。解決策は?」といった質問が増加傾向にあるとの分析結果を得る場合がある。また、提供装置10は、季節が影響して起こり得る問題に対する質問として、例えば、「夏場になるとかゆくて困っています」との分析結果を得る場合がある。
【0130】
このような状態において、例えば、吸収性物品を利用する時期を示す情報が「夏季」を示していたとすると、提供装置10は、上記例のように夏季に応じて増加傾向にある質問内容や、夏季であることが影響して起こり得る問題に対する質問を、利用者が入力しうる質問内容として推定し、これを提供する。
【0131】
これにより、実施形態に係る提供装置10は、吸収性物品が使用される時期に応じてこの使用に関して直面されるであろう課題を解決可能な最適な質問へと利用者を誘導することができる。
【0132】
〔6-5.時期(2)〕
また、提供装置10は、自装置が推定した質問内容を提供する時期に基づいて、質問内容を推定してもよい。
【0133】
例えば、吸収性物品の使用者は、吸収性物品の購入費について医療費控除を受けられる場合がある。このようなことから、提供装置10は、例えば、年末時期には、吸収性物品に関する医療費控除の質問内容が増加傾向にあるとの分析結果を得ているものとする。したがって、提供装置10は、質問内容を提供する時期が年末時期である場合には、吸収性物品に関する医療費控除の質問内容を利用者が入力しうる質問内容として推定し、これを提供する。
【0134】
これにより、実施形態に係る提供装置10は、質問内容を提供する時期において吸収性物品の使用に関して直面されるであろう課題を解決可能な最適な質問へと利用者を誘導することができる。
【0135】
〔6-6.ITリテラシーに応じて質問内容の出し分け〕
また、提供装置10は、質問内容の提供先となる利用者が、ITリテラシーが高い(例えば、ITリテラシーを示す指標値が所定値以上)利用者である場合には、質問内容を推定することによる候補質問の提供を行わなくてもよい。ITリテラシーが高い利用者は、質問内容を直接入力することを好む場合があり、このような利用者は候補質問が提供されると煩わしく思う可能性がある。したがって、提供装置10は、質問内容の提供先となる利用者が、ITリテラシーが高い利用者である場合には、質問内容を推定することによる候補質問の提供を行わず、直接入力へと誘導する。
【0136】
〔6-7.入力候補〕
また、提供装置10は、質問内容を直接入力するための入力欄に入力候補を表示させてもよい。例えば、提供装置10は、質問内容を直接入力するための入力欄にテキストが入力された場合に、この時点まで入力されたテキストに基づいて、回答データベース33の中から係るテキストに対応する質問内容を推定する。そして、提供装置10は、推定して質問内容を入力候補として入力欄に表示させる。これにより、提供装置10は、質問内容を最後まで直接入力させる手間を省くことができるため、ユーザビリティを高めることができる。
【0137】
〔7.提供装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る提供装置10について説明する。
図3は、実施形態に係る提供装置10の構成例を示す図である。
図3に示すように、提供装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0138】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、端末装置100との間で情報の送受信を行う。
【0139】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部30は、利用者データベース31と、質問履歴データベース32と、回答データベース33とを有する。
【0140】
(制御部40について)
制御部40は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(例えば、実施形態に係る提供プログラム)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0141】
図3に示すように、制御部40は、登録受付部41と、取得部42と、推定部43と、質問提供部44と、回答提供部45と、評価受付部46とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部40の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部40が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0142】
(登録受付部41について)
登録受付部41は、利用者から各種情報の登録を受け付ける。例えば、登録受付部41は、利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報の登録を利用者から受け付ける。また、登録受付部41は、受け付けた利用情報を利用者データベース31に登録する。
【0143】
(取得部42、推定部43について)
取得部42は、利用者による吸収性物品の利用に関する情報を示す利用情報を取得する。そして、推定部43は、取得部42により取得された利用情報に基づいて、利用者が入力しうる質問内容を推定する。
【0144】
例えば、取得部42は、利用情報として、利用者が利用する吸収性物品を示す情報を取得し、推定部43は、利用情報が示す吸収性物品に基づいて、質問内容を推定する。また、例えば、取得部42は、利用情報として、吸収性物品を着用する着用者の身体的な状態を示す情報を取得し、推定部43は、利用情報が示す身体的な状態に基づいて、前質問内容を推定する。また、例えば、取得部42は、利用情報として、吸収性物品を着用する着用者に関する情報を取得し、推定部43は、利用情報が示す着用者に関する情報に基づいて、質問内容を推定する。
【0145】
また、取得部42は、利用者の介護に関する能力を示す能力情報をさらに取得してもよく、係る場合、推定部43は、利用情報と能力情報とに基づいて、質問内容を推定する。また、取得部42は、利用情報として、利用者の属性を示す属性情報をさらに取得してもよく、係る場合、推定部43は、利用情報と属性情報とに基づいて、質問内容を推定する。また、取得部42は、利用者による育児に関する育児情報をさらに取得してもよく、係る場合、推定部43は、利用情報と育児情報とに基づいて、質問内容を推定する。
【0146】
また、取得部42は、利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報をさらに取得してもよく、係る場合、推定部43は、利用情報と、履歴情報とに基づいて、質問内容を推定する。例えば、取得部42は、履歴情報として、推定された質問内容の提供先となる利用者と類似する他の利用者である類似利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得する。ここで、類似利用者としては、推定された質問内容の提供先となる利用者と属性が類似する利用者、推定された質問内容の提供先となる利用者と利用情報が類似する利用者、もしくは、入力した質問内容が、推定された質問内容の提供先となる利用者が入力した質問内容と類似する利用者が挙げられる。また、取得部42は、履歴情報として、推定された質問内容の提供先となる利用者が入力した質問内容の履歴を示す履歴情報を取得してもよい。
【0147】
また、取得部42は、利用情報として、吸収性物品を利用する時期を示す情報を取得してもよく、係る場合、推定部43は、利用情報が示す時期に基づいて、前記質問内容を推定する。
【0148】
例えば、取得部42は、上記の情報が記憶部30(例えば、利用者データベース31)に記憶されている場合には、記憶部30から上記の情報を取得する。一方で、取得部42は、端末装置100や外部のサーバ装置等から上記の情報を取得し、記憶部30に格納しておき、処理に利用されるタイミングで適宜記憶部30から取得してもよい。また、推定部43は、推定された質問内容を提供する時期に基づいて、質問内容を推定してもよい。
【0149】
(質問提供部44について)
質問提供部44は、推定部43により推定された質問内容を利用者に提供する。例えば、質問提供部44は、
図1や
図2に示した対話ルーム画面内において、推定部43により推定された質問内容を対話形式で表示させることにより、質問内容を利用者に提供する。
【0150】
(回答提供部45について)
回答提供部45は、利用者から、質問提供部44により提供された質問内容もしくは利用者が入力した質問内容を受付けると、受付けた質問内容と対応する回答を提供する。例えば、質問提供部44は、受付けた質問内容に対応する回答内容を回答データベース33から抽出する。そして、質問提供部44は、
図1や
図2に示した対話ルーム画面内において、回答内容を対話形式で表示させることにより、回答内容を利用者に提供する。また、質問提供部44は、回答内容に対応する広告コンテンツも抽出し、回答内容ととともに提供してもよい。
【0151】
(推定部43、回答提供部45について)
また、回答提供部45は、質問内容に対応する回答とともに、当該回答に対する評価を入力するための入力コンテンツを提供し、推定部43は、当該回答と、当該回答に対する評価とに基づいて、質問内容を推定してもよい。また、回答提供部45は、回答に代えて、質問内容の絞り込みを行うための質問をさらに提供し、推定部43は、当該質問に対する利用者の回答に基づいて、質問内容をさらに推定してもよい。
【0152】
(評価受付部46について)
評価受付部46は、回答に対する評価を受け付ける。例えば、評価受付部46は、
図2に示すように、回答内容が役に立ったか否かを「はい」か「いいえ」で評価させる評価ボタン(「はい」ボタンおよび「いいえ」ボタン)が押下された場合には、押下された評価ボタンに対応する評価を受け付ける。
【0153】
〔8.処理手順〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る情報処理の手順について説明する。
図7は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
【0154】
まず、回答提供部45は、端末装置100からのアクセス(例えば、対話ルームへの入室)を検知できたか否かを判定する(ステップS101)。回答提供部45は、端末装置100からのアクセスを検知できない間は(ステップS101;No)、端末装置100からのアクセスを検知できるまで待機する。一方、回答提供部45は、端末装置100からのアクセスを検知できた場合には(ステップS101;Yes)、質問内容の絞り込みを行うための絞り込みコンテンツをアクセス元の端末装置100に提供する(ステップS102)。例えば、回答提供部45は、対話ルーム画面内において、絞り込みコンテンツを表示させる。
【0155】
図1で説明したように、絞り込みコンテンツには、例えば、どのような分野の質問内容に絞り込むかがそれぞれ質問されている質問コンテンツが示される。したがって、取得部42は、質問コンテンツのうちのいずれか1つが選択されたか否かを判定し、選択されたと判定した場合には、アクセス元の端末装置100に対応する利用者の利用情報を取得する(ステップS103)。例えば、取得部42は、アクセス元の端末装置100から利用情報を取得してもよいし、利用者データベース31から利用情報を取得してもよい。
【0156】
次に、推定部43は、絞り込みコンテンツ内の質問コンテンツのうち、選択された質問コンテンツと利用情報から、アクセス元の端末装置100に対応する利用者が入力しうる質問内容を推定する(ステップS104)。
【0157】
質問提供部44は、推定部43により推定された質問内容を、アクセス元の端末装置100に対応する利用者に提供する(ステップS105)。例えば、質問提供部44は、対話ルーム画面内において、推定部43により推定された質問内容(質問候補)を、当該質問内容のうちのいずれか1つを選択可能な状態で表示させる。
【0158】
このような状態において、回答提供部45は、利用者が選択もしくは直接入力した質問内容を受け付けたか否かを判定し、受け付けたと判定した場合には、受け付けた質問内容に対する回答内容を提供する(ステップS106)。例えば、回答提供部45は、対話ルーム画面内において、質問内容に対応する回答内容を表示させる。
【0159】
〔9.その他〕
上記した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的に行われてもよい。また、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、公知の方法で自動的に行われてもよい。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られるものではない。
【0160】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されなくともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られない。また、各構成要素は、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。また、上記してきた各処理は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実行されてもよい。
【0161】
〔10.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る提供装置10は、例えば
図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、キャッシュ1040、メモリ1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続される。
【0162】
演算装置1030は、キャッシュ1040やメモリ1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。キャッシュ1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するキャッシュである。また、メモリ1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現されるメモリである。
【0163】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現されてよい。一方、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0164】
例えば、入力装置1020は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置により実現されてもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体により実現されてもよい。
【0165】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する機能を有する。
【0166】
ここで、演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行うこととなる。例えば、演算装置1030は、入力装置1020やメモリ1050からプログラムをキャッシュ1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。例えば、コンピュータ1000が提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、キャッシュ1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現することとなる。
【0167】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明した。しかしながら、これらは例示であり、本願の実施形態は、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、所謂当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で実施することが可能である。また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。
【符号の説明】
【0168】
10 提供装置
30 記憶部
31 利用者データベース
32 質問履歴データベース
33 回答データベース
40 制御部
41 登録受付部
42 取得部
43 推定部
44 質問提供部
45 回答提供部
46 評価受付部
100 端末装置