(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-13
(45)【発行日】2024-06-21
(54)【発明の名称】洗浄装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240614BHJP
B08B 1/00 20240101ALI20240614BHJP
B08B 3/04 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
H01L21/304 643D
B08B1/00
B08B3/04 A
H01L21/304 648G
H01L21/304 644Z
H01L21/304 643Z
(21)【出願番号】P 2020135988
(22)【出願日】2020-08-11
【審査請求日】2023-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平岩 卓
(72)【発明者】
【氏名】孫 暁征
【審査官】小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-244795(JP,A)
【文献】特開2004-039843(JP,A)
【文献】特開2001-029908(JP,A)
【文献】特開2004-273623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
B08B 1/00
B08B 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄装置であって、
該洗浄装置は、
洗浄対象に接触するブラシ部と、
該ブラシ部を支持する基台と、を備え、
該基台は、
洗浄水供給源と連通し、該洗浄対象に洗浄水を供給する洗浄水供給路と、
電源ユニットと接続される超音波振動子と、を含み、
該洗浄水供給路から洗浄水を供給しながら、該超音波振動子に電圧を印加し、該ブラシ部を洗浄対象に接触させた状態で振動させ、洗浄対象を洗浄する
とともに、
該超音波振動子に電圧を印加する電源ユニットは、
該超音波振動子に印加される電圧を測定する電圧測定手段と、
該超音波振動子に電圧を印加することで発生する電流値を測定する電流測定手段と、
該電流値を一定になるように該電圧を調整することで、該超音波振動子の振動を一定に維持する調整部と、を有し、
該調整部が調整する該電圧がしきい値を下回る場合、該ブラシ部が摩耗して洗浄時の抵抗が少なくなったと判定し該ブラシ部の交換を促す信号を発信することを特徴とす
る洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年デバイスの高品質化に伴い、半導体ウエーハへの異物の付着防止や、加工室内の異物の除去への要望が厳しくなってきている。
【0003】
そこで超音波プレートを用いてウエーハを洗浄する洗浄装置(例えば、特許文献1参照)や、半導体ウエーハを保持する搬送アームや保持テーブルを洗浄するブラシ(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)などが開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-59875号公報
【文献】特開2016-051872号公報
【文献】特開2017-073457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、特許文献2及び特許文献3に示された洗浄装置は、いずれも異物が洗浄対象物に固着している場合、異物が除去しきれないという問題があった。また、ブラシで洗浄するとブラシに異物が固着しやすく、ブラシの清掃や交換が頻繁になるという問題があった。
【0006】
本発明は、洗浄対象から異物を除去することを可能とする洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の洗浄装置は、洗浄対象に接触するブラシ部と、該ブラシ部を支持する基台と、を備え、該基台は、洗浄水供給源と連通し、該洗浄対象に洗浄水を供給する洗浄水供給路と、電源ユニットと接続される超音波振動子と、を含み、該洗浄水供給路から洗浄水を供給しながら、該超音波振動子に電圧を印加し、該ブラシ部を洗浄対象に接触させた状態で振動させ、洗浄対象を洗浄するとともに、該超音波振動子に電圧を印加する電源ユニットは、該超音波振動子に印加される電圧を測定する電圧測定手段と、該超音波振動子に電圧を印加することで発生する電流値を測定する電流測定手段と、該電流値を一定になるように該電圧を調整することで、該超音波振動子の振動を一定に維持する調整部と、を有し、該調整部が調整する該電圧がしきい値を下回る場合、該ブラシ部が摩耗して洗浄時の抵抗が少なくなったと判定し該ブラシ部の交換を促す信号を発信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の洗浄装置は、洗浄対象から異物を除去することを可能とするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る洗浄装置を備える研磨装置の構成例を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示された研磨装置の加工対象のウエーハの斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態1に係る洗浄装置である第1洗浄ユニットの要部の斜視図である。
【
図4】
図4は、実施形態1に係る洗浄装置である第2洗浄ユニットの要部の側面図である。
【
図5】
図5は、実施形態1に係る洗浄装置である第3洗浄ユニットの要部の側面図である。
【
図6】
図6は、各洗浄ユニットの構成を模式的に示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態1の変形例に係る洗浄装置である洗浄ユニットの要部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0012】
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る洗浄装置を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態1に係る洗浄装置を備える研磨装置の構成例を示す斜視図である。
図2は、
図1に示された研磨装置の加工対象のウエーハの斜視図である。
図3は、実施形態1に係る洗浄装置である第1洗浄ユニットの要部の斜視図である。
図4は、実施形態1に係る洗浄装置である第2洗浄ユニットの要部の側面図である。
図5は、実施形態1に係る洗浄装置である第3洗浄ユニットの要部の側面図である。
図6は、各洗浄ユニットの構成を模式的に示す図である。
【0013】
実施形態1に係る洗浄装置である第1洗浄ユニット14-1、第2洗浄ユニット14-2及び第3洗浄ユニット14-3は、
図1に示す研磨装置1を構成する。
図1に示された研磨装置1は、
図2に示すウエーハ200を研磨加工する加工装置である。
図1に示された研磨装置1の加工対象であるウエーハ200は、シリコンを母材とする円板状の半導体ウエーハやサファイア、SiC(炭化ケイ素)などを母材とする光デバイスウエーハなどである。
【0014】
ウエーハ200は、
図2に示すように、互いに交差する複数の分割予定ライン201によって区画された表面202の各領域にデバイス203が形成されている。デバイス203は、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサである。
【0015】
研磨装置1は、ウエーハ200の表面202の裏側の裏面204を研磨加工する加工装置である。研磨装置1は、
図1に示すように、装置本体2と、粗研磨ユニット3と、仕上げ研磨ユニット4と、研磨送りユニット5と、ターンテーブル6と、ターンテーブル6上に設置された複数(実施形態1では3つ)のチャックテーブル7と、カセット8,9と、位置合わせユニット10と、搬送ユニット11と、ウエーハ洗浄ユニット12と、搬出入ユニット13と、制御ユニット100とを主に備えている。
【0016】
ターンテーブル6は、装置本体2の上面に設けられた円盤状のテーブルであり、水平面内で回転可能に設けられ、所定のタイミングで回転駆動される。このターンテーブル6上には、例えば3つのチャックテーブル7が、例えば120度の位相角で等間隔に配設されている。これら3つのチャックテーブル7は、上面71に真空チャックを備えたチャックテーブル構造のものであり、ウエーハ200が上面71上に載置されて、ウエーハ200を吸引保持する。これらチャックテーブル7は、研磨時には、鉛直方向即ちZ軸方向と平行な軸心回りに回転駆動機構によって回転される。このように、チャックテーブル7は、ウエーハ200を保持する上面71を有し、軸心回りに回転可能なものである。
【0017】
チャックテーブル7は、ターンテーブル6の回転によって、搬入出領域301、粗研磨領域302、仕上げ研磨領域303、搬入出領域301に順次移動される。なお、搬入出領域301は、チャックテーブル7にウエーハ200を搬入搬出する領域であり、粗研磨領域302は、粗研磨ユニット3でチャックテーブル7に保持されたウエーハ200を粗研磨(研磨に相当)する領域であり、仕上げ研磨領域303は、仕上げ研磨ユニット4でチャックテーブル7に保持されたウエーハ200を仕上げ研磨(研磨に相当)する領域である。
【0018】
粗研磨ユニット3は、粗研磨用の研磨砥石34を備える粗研磨用の粗研磨ホイール32が装着されて、粗研磨領域302のチャックテーブル7の上面71に保持されたウエーハ200の裏面204を粗研磨する研磨ユニットである。仕上げ研磨ユニット4は、仕上げ研磨用の研磨砥石44を備える仕上げ研磨用の仕上げ研磨ホイール42が装着されて、仕上げ研磨領域303のチャックテーブル7の上面71に保持されたウエーハ200の裏面204を仕上げ研磨する研磨ユニットである。なお、研磨ユニット3,4は、構成が略同一であるので、以下、同一部分に同一符号を付して説明する。
【0019】
粗研磨ユニット3及び仕上げ研磨ユニット4は、
図3に示すように、研磨ホイール32,42をスピンドル31,41の下端に装着している。研磨ホイール32,42は、円環状の環状基台33,43と、環状基台33,43の下面に固定された複数の研磨砥石34,44とを有する。研磨砥石34,44は、環状基台33,43の下面の外縁部に周方向に並べられている。研磨砥石34,44は、砥粒がボンドで固定されたものである。仕上げ研磨ホイール42の研磨砥石44の砥粒は、粗研磨ホイール32の研磨砥石34の砥粒よりも細かい。
【0020】
スピンドル31,41は、スピンドルハウジング35,45内にZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に収容され、スピンドルハウジング35,45に取り付けられたスピンドルモータ36,46により軸心回りに回転される。スピンドル31,41は、円柱状に形成され、下端に研磨ホイール32,42を装着している。スピンドル31,41と、研磨ホイール32,42とは、互いに同軸となる位置に配置されている。
【0021】
研磨ユニット3,4は、スピンドルモータ36,46によりスピンドル31,41及び研磨ホイール32,42が軸心回りに回転されるとともに研磨水を研磨領域302,303のチャックテーブル7に保持されたウエーハ200の裏面204に供給しながら研磨送りユニット5により研磨砥石34,44がチャックテーブル7に所定の送り速度で近づけられることによって、ウエーハ200の裏面204を粗研磨又は仕上げ研磨する。なお、実施形態1では、研磨ユニット3,4が研磨砥石34,44にアルカリ性の研磨液を供給しながら裏面204を化学的機械的研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)するが、本発明では、CMPするものに限定されない。アルカリ性の研磨液を用いるCMPは、ウエーハ200の裏面204への異物の付着をとくに嫌う研磨方法である。
【0022】
研磨送りユニット5は、研磨ユニット3,4をZ軸方向に移動させるものである。実施形態1において、研磨送りユニット5は、装置本体2の水平方向と平行なY軸方向の一端部から立設した立設柱21に設けられている。研磨送りユニット5は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のモータ及び各研磨ユニット3,4のスピンドルハウジング35をZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。
【0023】
なお、実施形態1において、粗研磨ユニット3及び仕上げ研磨ユニット4は、研磨ホイール32,42の回転中心である軸心と、チャックテーブル7の回転中心である軸心とが、互いに水平方向に間隔をあけて平行に配置され、研磨砥石34,44がチャックテーブル7に保持されたウエーハ200の裏面204の中心又は中心付近を通り、チャックテーブル7の外縁よりも突出する位置に位置付けられている。
【0024】
カセット8,9は、複数のスロットを有するウエーハ200を収容するための収容容器である。一方のカセット8は、研磨前のウエーハ200を収容し、他方のカセット9は、研磨後のウエーハ200を収容する。また、位置合わせユニット10は、カセット8から取り出されたウエーハ200が仮置きされて、その中心位置合わせを行うためのテーブルである。
【0025】
搬送ユニット11は、2つ設けられている。2つの搬送ユニット11は、ウエーハ200を吸引保持する円板状の吸引パッド111を有している。吸引パッド111は、下面112にウエーハ200を密着させて、ウエーハ200を吸引保持する。一方の搬送ユニット11(以下、符号11-1で示す)は、位置合わせユニット10で位置合わせされた研磨前のウエーハ200を吸引保持して搬入出領域301に位置するチャックテーブル7上に搬入する。他方の搬送ユニット11(以下、符号11-2で示す)は、搬入出領域301に位置するチャックテーブル7上に保持された研磨後のウエーハ200を吸引保持してウエーハ洗浄ユニット12に搬出する。
【0026】
搬出入ユニット13は、例えばU字型ハンド131を備えるロボットピックであり、U字型ハンド131によってウエーハ200を吸着保持して搬送する。具体的には、搬出入ユニット13は、研磨前のウエーハ200をカセット8から取り出して、位置合わせユニット10へ搬出するとともに、研磨後のウエーハ200をウエーハ洗浄ユニット12から取り出して、カセット9へ搬入する。
【0027】
ウエーハ洗浄ユニット12は、研磨後のウエーハ200を洗浄し、研磨された裏面204に付着しているコンタミネーション等の異物を除去するものである。ウエーハ洗浄ユニット12は、ウエーハ200を吸引保持する円盤状のスピンナーテーブル121と、スピンナーテーブル121に吸引保持したウエーハ200にウエーハ用洗浄液を供給する図示しない洗浄液供給ノズルとを備える。
【0028】
スピンナーテーブル121は、上面122にウエーハ200を密着させて、ウエーハ200を吸引保持する。スピンナーテーブル121は、Z軸方向と平行な軸心回りに回転自在である。ウエーハ洗浄ユニット12は、スピンナーテーブル121の上面122にウエーハ200を吸引保持し、スピンナーテーブル121を軸心回りに回転させながらスピンナーテーブル121に吸引保持したウエーハ200に洗浄液供給ノズルからウエーハ用洗浄液を供給して、ウエーハ200を洗浄する。
【0029】
制御ユニット100は、研磨装置1を構成する上述した各構成要素をそれぞれ制御するものである。即ち、制御ユニット100は、ウエーハ200に対する研磨動作を研磨装置1に実行させるものである。制御ユニット100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。
【0030】
制御ユニット100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、研磨装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して研磨装置1の上述した構成要素に出力する。また、制御ユニット100は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される表示ユニット101、オペレータが加工条件などを登録する際に用いる入力ユニット102及び報知ユニット103と接続されている。入力ユニット102は、表示ユニット101に設けられたタッチパネルと、キーボード等とのうち少なくとも一つにより構成される。報知ユニット103は、音と光とのうちの少なくとも一方を発することで、オペレータに報知する。
【0031】
前述した構成の研磨装置1は、オペレータにより、加工条件が制御ユニット100に登録され、研磨前のウエーハ200を収容したカセット8及びカセット9が装置本体2に設置され、オペレータから加工動作の開始指示を制御ユニット100が受け付けると、加工動作を開始する。
【0032】
加工動作では、研磨装置1の制御ユニット100は、各研磨ユニット3,4のスピンドル31を軸心回りに回転させ、搬出入ユニット13にカセット8からウエーハ200を1枚取り出させて、位置合わせユニット10へ搬出させる。制御ユニット100は、位置合わせユニット10にウエーハ200の中心位置合わせを行わせ、搬送ユニット11-1に位置合わせされたウエーハ200の表面205側を搬入出領域301に位置するチャックテーブル7上に搬入する。このとき、チャックテーブル7に搬入されたウエーハ200は、チャックテーブル7と同軸となる位置に位置付けられる。制御ユニット100は、ウエーハ200の表面205側を搬入出領域301のチャックテーブル7に吸引保持して、ターンテーブル6を回転して、搬入出領域301でウエーハ200を保持したチャックテーブル7を粗研磨領域302に移動する。
【0033】
制御ユニット100が、チャックテーブル7を軸心回りに回転しながら、研磨送りユニット5に粗研磨ユニット3を下降させ、粗研磨ユニット3の粗研磨ホイール32の研磨砥石34の下面をウエーハ200の裏面204に当接させ、加工条件で定められた研磨送り速度で粗研磨ユニット3を下降させる。制御ユニット100が、加工条件で定められた深さ、粗研磨ユニット3でウエーハ200の裏面204を粗研磨すると、研磨送りユニット5に粗研磨ユニット3を上昇させる。
【0034】
制御ユニット100が、ターンテーブル6を回転して、粗研磨領域302で粗研磨されたウエーハ200を保持したチャックテーブル7を仕上げ研磨領域303に移動する。制御ユニット100が、仕上げ研磨領域303に位置付けられたチャックテーブル7を軸心回りに回転しながら、研磨送りユニット5に仕上げ研磨ユニット4を下降させる。制御ユニット100が、仕上げ研磨ユニット4によって加工条件で定められた深さ、ウエーハ200の裏面204を仕上げ研磨し、その後、研磨送りユニット5に仕上げ研磨ユニット4を上昇させる。
【0035】
制御ユニット100が、ターンテーブル6を回転して、仕上げ研磨領域303で仕上げ研磨されたウエーハ200を保持したチャックテーブル7を搬入出領域301に移動する。こうして、研磨装置1は、ウエーハ200を、粗研磨領域302、仕上げ研磨領域303、搬入出領域301に順に搬送し、粗研磨、仕上げ研磨を順に実施する。なお、研磨装置1の制御ユニット100は、ターンテーブル6が120度回転する度に、研磨前のウエーハ200を搬入出領域301のチャックテーブル7に搬入する。
【0036】
制御ユニット100は、研磨後のウエーハ200を搬送ユニット11-2によりウエーハ洗浄ユニット12に搬入し、ウエーハ洗浄ユニット12で洗浄し、洗浄後のウエーハ200を搬出入ユニット13のU字型ハンド131でウエーハ200を保持して、カセット9へ搬入する。なお、実施形態1では、研磨装置1の制御ユニット100は、ターンテーブル6を120度回転する度に、粗研磨領域302に位置付けられたウエーハ200の裏面204を粗研磨し、仕上げ研磨領域303に位置付けられたウエーハ200の裏面204を仕上げ研磨し、搬入出領域301に位置付けられたチャックテーブル7から研磨後のウエーハ200をウエーハ洗浄ユニット12に搬送し、研磨前のウエーハ200をチャックテーブル7に搬送する。研磨装置1の制御ユニット100は、カセット8内の全てのウエーハ200に研磨加工を施すと、加工動作を終了する。
【0037】
なお、前述した構成の研磨装置1は、加工動作において、ウエーハ200の研磨加工を繰り返すと、チャックテーブル7の上面71、搬送ユニット11-2の吸引パッド111の下面112及びスピンナーテーブル121の上面122に前述した異物が付着する。
図3に示す第1洗浄ユニット14-1は、洗浄対象であるスピンナーテーブル121の上面122から異物を除去するものであり、
図4に示す第2洗浄ユニット14-2は、搬入出領域301に位置付けられた洗浄対象であるチャックテーブル7の上面71から異物を除去するものであり、
図5に示す第3洗浄ユニット14-3は、搬送ユニット11-2の吸引パッド111の下面112から異物を除去するものである。
【0038】
洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、
図3、
図4、
図5及び
図6に示すように、洗浄対象であるスピンナーテーブル121の上面122、チャックテーブル7の上面71及び搬送ユニット11-2の吸引パッド111の下面112に接触するブラシ部141と、ブラシ部141を支持した基台142と、電源である電源ユニット15とを備える。
【0039】
ブラシ部141は、複数の繊維143を備える、繊維143は、直線状に伸びかつ互いに平行に配置されている。ブラシ部141を構成する繊維143は、樹脂により構成されている。繊維を構成する樹脂は、具体的には、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプレピレン)、PVA(ポリビニルアルコール)又はPU(ポリウレタン)があげられる。
【0040】
なお、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)と、ETFE(テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体)とは、コンタミが付着しにくく、また高耐薬品性であるため洗浄時に薬液を使用する場合や、洗浄対象に薬液が付着している場合は、薬液と繊維143とが反応しにくく望ましい。また、PE(ポリエチレン)とPP(ポリプレピレン)は、コンタミが不着しにくく、耐薬品性が中程度であるが、安価であるため、強力や薬液を使用しない場合やコストを重視する場合は好ましい。またPVA(ポリビニルアルコール)又はPU(ポリウレタン)は、表面自由エネルギーが低く異物が付着しにくく、好ましい。
【0041】
基台142は、水平方向と平行に直線状に伸びた帯板状に形成され、長手方向の中央から一端に亘って設けられた厚肉部144と、厚肉部144に連なりかつ長手方向の中央から他端に亘って設けられた薄肉部145とを備える。厚肉部144のZ軸方向の厚みは、薄肉部145のZ軸方向の厚みよりも薄い。厚肉部144の長さは、洗浄対象であるスピンナーテーブル121の上面122、チャックテーブル7の上面71及び搬送ユニット11-2の吸引パッド111の下面112の直径よりも長い。薄肉部145が形成されていることで、洗浄中に他の機構との接触を回避する事ができる。
【0042】
基台142は、厚肉部144の下面又は上面に、厚肉部144の全長に亘ってブラシ部141を構成する複数の繊維143の上端又は下端を支持している。なお、第1洗浄ユニット14-1及び第2洗浄ユニット14-2では、
図3及び
図4に示すように、基台142の厚肉部144の下面に複数の繊維143の上端を支持している。第3洗浄ユニット14-3では、
図5に示すように、基台142の厚肉部144の上面に複数の繊維143の下端を支持している。
【0043】
基台142は、他端を中心に揺動用モータ16によりZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に支持され、昇降ユニット17により他端がZ軸方向に昇降自在に支持されている。洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、揺動用モータ16及び昇降ユニット17によりブラシ部141が洗浄対象であるスピンナーテーブル121の上面122、チャックテーブル7の上面71及び搬送ユニット11-2の吸引パッド111の下面112に接触する洗浄位置と、ブラシ部141が洗浄対象であるスピンナーテーブル121の上面122、チャックテーブル7の上面71及び搬送ユニット11-2の吸引パッド111の下面112から退避する洗浄位置とに亘って移動自在である。
【0044】
なお、洗浄位置では、洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、揺動用モータ16により基台142の他端を中心に揺動されて、ブラシ部141が洗浄対象であるスピンナーテーブル121の上面122、チャックテーブル7の上面71及び搬送ユニット11-2の吸引パッド111の下面112上を移動して、これらの全面に接触して、洗浄する。また、退避位置は、洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、ウエーハ200を搬送する搬送ユニット11-1,11-2と干渉しない位置に位置付けられる。
【0045】
基台142は、
図6に示すように、洗浄水供給路146と、超音波振動子147とを含む。洗浄水供給路146は、洗浄水供給源18と連通し、洗浄対象であるスピンナーテーブル121の上面122、チャックテーブル7の上面71及び搬送ユニット11-2の吸引パッド111の下面112に洗浄水供給源18から供給された洗浄水を供給するものである。
【0046】
洗浄水供給路146は、洗浄水供給源18と連通し、かつ基台142の厚肉部144内に基台142の長手方向に沿って伸びた主供給路148と、主供給路148に一端が連通し他端が厚肉部144の下面又は上面に開口してZ軸方向に沿って伸びた複数の枝供給路149とを備える。主供給路148及び枝供給路149は、基台142の厚肉部144内に設けられ、洗浄水を流す通路である。枝供給路149は、第1洗浄ユニット14-1及び第2洗浄ユニット14-2では、基台142の厚肉部144の下面に開口し、第3洗浄ユニット14-3では、基台142の厚肉部144の上面に開口している。
【0047】
なお、実施形態1において、洗浄水供給源18が供給する洗浄水は、純水でも良く、または界面活性剤などの洗浄液を含む純水でも良い。洗浄液としては、界面活性剤、又はパーティクル除去剤(ディスコ社製のステイクリン(登録商標))を用いることができる。
【0048】
超音波振動子147は、電源ユニット15と接続され、電源ユニット15から電圧が印加されると振動する。超音波振動子147は、基台142の厚肉部144内に埋設され、電源ユニット15から電圧が印加されると、20kHz以上でかつ数GHz程度の周波数で振動する。超音波振動子147は、基台142の厚肉部144を介してブラシ部141の繊維143を振動させる。
【0049】
また、洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、
図6に示すように、超音波振動子147に印加する電圧の電圧値を測定する電圧測定手段152と、超音波振動子147に電圧を印加することで発生する電流の電流値を測定する電流測定手段151と、を含む電源ユニット15を備える。
【0050】
電源ユニット15は、基台142が洗浄位置に位置付けられる洗浄時に、商用電源等から供給された電力を超音波振動子147に供給するものである。即ち、電源ユニット15は、超音波振動子147に電圧を印加するものである。また超音波振動子147に電圧を印加すると電流が発生するが、この電流値を電流測定手段151が測定する。超音波振動子から生じる電流値と超音波振動子147の振動とは比例する。よって本発明では、超音波振動子147から生じる電流の電流値が一定になるように超音波振動子147に印加する電圧の電圧値を調整する事で、ブラシ部141の振動が一定になるように制御している。洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、ブラシ部141の繊維143が摩耗すると、洗浄時の繊維143と洗浄対象との間の摩擦が減少するので洗浄時の抵抗が減り、一定の振動を維持するのに必要な電圧値が繊維143の摩耗にしたがって徐々に低下する。よって、電源ユニット15は、電圧値がしきい値を下回ると、繊維143が所定量摩耗したと判断し、ブラシ部141の交換を促す信号を発信する。超音波振動子147の電流値によりブラシ部141の交換時期を決定するため、適切な時期に交換することができる。
【0051】
電源ユニット15は、調整部153と、判定部154とを備える。調整部153は、超音波振動子147から生じる電流値が一定になるように、超音波振動子147に印加する電圧を調整することで、超音波振動子147の振動を一定にするよう調整、維持する。なお、予め設定された電流値は、ブラシ部141の繊維143の振動に適した値である。このために、調整部153は、電圧値及び電流値を監視しながら超音波振動子147に印加される電圧値を調整する。電源ユニット15は、調整部153を備えることで、電圧値を監視し、振動が一定になるように電圧を調整する調整機能を有する。
【0052】
判定部154は、調整部153が調整する超音波振動子147に印加される電圧の電圧値が予め定められたしきい値を下回る場合、ブラシ部141が摩耗して洗浄時の抵抗が少なくなったと判定し、電圧値がしきい値を下回ったことを示す信号を制御ユニット100に発信する。予め定められたしきい値は、繊維143が摩耗してブラシ部141を交換する時の値である。電圧値がしきい値を下回ったことを示す信号は、ブラシ部141の交換を促す信号である。
【0053】
実施形態1では、制御ユニット100は、電源ユニット15の判定部154から電圧値がしきい値を下回ったことを示す信号が入力すると、表示ユニット101にブラシ部141の繊維143の交換を促す旨を表示する。また、本発明では、制御ユニット100は、電源ユニット15の判定部154から電圧値が閾値を下回ったことを示す信号が入力すると、報知ユニット103を動作させて、オペレータに報知しても良い。電源ユニット15は、判定部154を備えることで、電圧値がしきい値を下回る場合、ブラシ部141の交換を促す信号を発信する。
【0054】
なお、調整部153及び判定部154は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサー、又は並列プログラム化したプロセッサー等の専用の処理回路(ハードウェア)で構成される。また、調整部153及び判定部154は、制御ユニット100に組み込まれた単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサー、又は並列プログラム化したプロセッサー等の専用の処理回路(ハードウェア)で構成されても良い。また、本発明は、電源ユニット15は、制御ユニット100と一体に構成されて、制御ユニット100の一部を構成しても良い。
【0055】
実施形態1において、研磨装置1の加工動作では、第1洗浄ユニット14-1は、ウエーハ洗浄ユニット12がウエーハ200の洗浄を終了し、スピンナーテーブル121上のウエーハ200が搬出入ユニット13によりカセット9に搬入された後、基台142を洗浄位置に位置付ける。第1洗浄ユニット14-1は、洗浄水供給路146から洗浄水をスピンナーテーブル121の上面122に供給しながら、電源ユニット15から電力を超音波振動子147に電圧を印加し、ブラシ部141をスピンナーテーブル121の上面122に接触させた状態で振動させるとともに、基台142を揺動用モータ16により所定回数揺動させて、スピンナーテーブル121の上面122を洗浄する。第1洗浄ユニット14-1は、ウエーハ洗浄ユニット12がウエーハ200の洗浄を終了し、スピンナーテーブル121上のウエーハ200が搬出入ユニット13によりカセット9に搬入された後に、スピンナーテーブル121の上面122を洗浄する以外には、基台142を退避位置に位置付ける。
【0056】
実施形態1において、研磨装置1の加工動作では、第2洗浄ユニット14-2は、搬入出領域301に位置付けられたチャックテーブル7の上面71のウエーハ200が、搬送ユニット11-2によりウエーハ洗浄ユニット12に搬送された後、基台142を洗浄位置に位置付ける。第2洗浄ユニット14-2は、洗浄水供給路146から洗浄水をチャックテーブル7の上面71に供給しながら、電源ユニット15から超音波振動子147に電圧を印加し、ブラシ部141をチャックテーブル7の上面71に接触させた状態で振動させるとともに、基台142を揺動用モータ16により所定回数揺動させて、チャックテーブル7の上面71を洗浄する。第2洗浄ユニット14-2は、搬入出領域301に位置付けられたチャックテーブル7の上面71のウエーハ200が、搬送ユニット11-2によりウエーハ洗浄ユニット12に搬送された後に、チャックテーブル7の上面71を洗浄する以外には、基台142を退避位置に位置付ける。
【0057】
実施形態1において、研磨装置1の加工動作では、第3洗浄ユニット14-3は、搬送ユニット11-2が搬入出領域301に位置付けられたチャックテーブル7の上面71からウエーハ洗浄ユニット12にウエーハ200を搬送した後、基台142を洗浄位置に位置付ける。第3洗浄ユニット14-3は、洗浄水供給路146から洗浄水を吸引パッド111の下面112に供給しながら、電源ユニット15から超音波振動子147に電圧を印加し、ブラシ部141を吸引パッド111の下面112に接触させた状態で振動させるとともに、基台142を揺動用モータ16により所定回数揺動させて、吸引パッド111の下面112を洗浄する。第3洗浄ユニット14-3は、搬送ユニット11-2が搬入出領域301に位置付けられたチャックテーブル7の上面71からウエーハ洗浄ユニット12にウエーハ200を搬送した後に、搬送ユニット11-2の吸引パッド111の下面112を洗浄する以外には、基台142を退避位置に位置付ける。
【0058】
こうして、洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、超音波振動子147を超音波振動させることで、洗浄液に微細な泡の発生と破裂とを生じさせて、泡の破裂のエネルギーにより洗浄対象から異物を浮き上がらせる所謂超音波洗浄も行う。
【0059】
以上のように、実施形態1に係る洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、超音波振動子147により振動させたブラシ部141の繊維143を洗浄対象であるスピンナーテーブル121の上面122、チャックテーブル7の上面71及び搬送ユニット11-2の吸引パッド111の下面112に直接接触させながら洗浄するため、洗浄対象に付着した異物やゴミ等のコンタミをたたきだし、効率的に洗浄する事ができる。また、実施形態1に係る洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、超音波振動子147によりブラシ部141の繊維143を振動させて所謂超音波洗浄を行う。その結果、洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、洗浄対象から異物をより効率的に除去することを可能とするという効果を奏する。
【0060】
また、実施形態1に係る洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、ブラシ部141が振動しているため、ブラシ部141に異物が付着しても、振動する事で振り落とすことができ、さらに洗浄対象を洗浄しながらブラシ部141も超音波洗浄されるため、異物が固着しにくい。そのため、ブラシ部141に固着した異物を清掃する工数や汚れによるブラシ部141の交換頻度が削減される。
【0061】
また、実施形態1に係る洗浄ユニット14-1,14-2,14-3は、超音波振動子147に印加する電圧の電圧値または超音波振動子147から生じる電流の電流値を監視することで、ブラシ部141の交換時期を適切に知ることができる。
【0062】
〔変形例〕
本発明の実施形態1の変形例に係る洗浄装置を図面に基づいて説明する。
図7は、実施形態1の変形例に係る洗浄装置である洗浄ユニットの要部の平面図である。なお、
図7は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0063】
変形例では、第1洗浄ユニット14-1、第2洗浄ユニット14-2及び第3洗浄ユニット14-3の少なくとも一つが
図7に示す洗浄ユニット14である。洗浄ユニット14は、基台142-1が一端が閉塞した円筒状に形成されかつモータ19により水平方向と平行な軸心回りに回転されるとともに、全長に亘って外周面の全周に繊維143を支持してブラシ部141を構成していること以外、実施形態1と同じである。モータ19は、揺動用モータ16に支持され、基台142-1を軸心回りに回転自在に支持している。変形例において、ローラー状に繊維143が形成されていることで、繊維143の本数が実施形態1よりも多くなる。よって摩耗を減らし交換頻度を下げることができるという効果や、異物を掃き出す能力が向上するという効果が生じる。さらにブラシ部141が回転する事で回転方向の力も発生し異物の除去効率がアップする。
【0064】
基台142-1の内側には洗浄水供給路146が設けられ、主供給路148は、基台142の軸心に沿って延在し、枝供給路149は、一端が主供給路148に連通しかつ他端が基台142の外周面に開口している。
【0065】
変形例において、研磨装置1の加工動作では、洗浄ユニット14は、
図7に示すように、基台142を洗浄位置に位置付け、洗浄水供給路146から洗浄水を洗浄対象に供給しながら、電源ユニット15から超音波振動子147に電圧を印加し、ブラシ部141をスピンナーテーブル121の上面122に接触させた状態で振動させるとともにモータ19で基台142を軸心回りに回転させながら、基台142を所定回数揺動させて、洗浄対象を洗浄する。なお、
図7は、洗浄対象として、スピンナーテーブル121の上面122を洗浄する例を記載しているが、本発明では、洗浄対象は、スピンナーテーブル121の上面122に限定されずに、実施形態1と同じでも良い。
【0066】
変形例に係る洗浄ユニット14は、超音波振動子147により振動させたブラシ部141の繊維143を洗浄対象に直接接触させながら洗浄するため、洗浄対象に付着した異物やゴミ等のコンタミをたたきだし、効率的に洗浄する事ができる。その結果、洗浄ユニット14は、固着している異物を除去することを可能とするという効果を奏する。
【0067】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。上述した実施形態では、研磨装置1が、第1洗浄ユニット14-1と、第2洗浄ユニット14-2と、第3洗浄ユニット14-3とを備えるが、本発明では、第1洗浄ユニット14-1と、第2洗浄ユニット14-2と、第3洗浄ユニット14-3の少なくとも一つ以上を備えればよい。
【0068】
また、本発明では、研磨装置1が、第1洗浄ユニット14-1を備える場合、第1洗浄ユニット14-1が、スピンナーテーブル121の上面122を洗浄する。また、本発明では、研磨装置1が、第2洗浄ユニット14-2を備える場合、第2洗浄ユニット14-2が、チャックテーブル7の上面71を洗浄する。また、本発明では、研磨装置1が、第3洗浄ユニット14-3を備える場合、第3洗浄ユニット14-3が、搬送ユニット11-2の吸引パッド111の下面112を洗浄する。
【0069】
また、前述した実施形態では、ウエーハ洗浄ユニット12の洗浄後、搬入出領域301に位置付けられたチャックテーブル7の搬出前後、搬送ユニット11-2のウエーハの搬送前後に洗浄対象を洗浄したが、本発明では、所定枚数のウエーハ200をウエーハ洗浄ユニット12が洗浄した後、所定枚のウエーハ200を搬送ユニット12-2が搬出した前後に洗浄対象を洗浄しても良い。
【符号の説明】
【0070】
7 チャックテーブル(洗浄対象)
14,14-1,14-2,14-3 洗浄ユニット(洗浄装置)
15 電源ユニット
18 洗浄水供給源
111 吸引パッド(洗浄対象)
121 スピンナーテーブル(洗浄対象)
141 ブラシ部
142 基台
146 洗浄水供給路
147 超音波振動子
151 電流測定手段
152 電圧測定手段
153 調整部
200 ウエーハ