(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-19
(45)【発行日】2024-06-27
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/01 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
G03G15/01 Y
G03G15/01 S
(21)【出願番号】P 2020142097
(22)【出願日】2020-08-25
【審査請求日】2023-06-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【氏名又は名称】黒田 壽
(72)【発明者】
【氏名】松野 泰英
(72)【発明者】
【氏名】国見 敬二
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-322578(JP,A)
【文献】特開平10-254213(JP,A)
【文献】特開2008-203727(JP,A)
【文献】特開2005-055463(JP,A)
【文献】特開2006-209001(JP,A)
【文献】特開2006-106473(JP,A)
【文献】特開2016-147462(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0136248(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/01
13/34
15/00-15/01
15/36
21/00-21/02
21/14
21/20
B41J 2/01
2/165-2/20
2/21-2/215
29/00-29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに異なる色の色材を用いて画像を形成し得る画像形成装置において、
第一色の色材を用いた画像形成にあたって色材付着量不足が生じる可能性の有無を判別する判別手段と、
前記判別手段が可能性ありと判別した場合に、前記第一色の色材で形成すべき画像の形成を、前記第一色の色材による第一色画像形成に、第一色とは異なる第二色の色材による第二色画像形成のみを付加する二色形成で行わせる制御手段とを設け
、
前記第一色の色材がBkトナーであり、前記第二色の色材がシアンのトナー又はマゼンタのトナーであり、シアンのトナーとマゼンタのトナーの何れを用いるかの選択手段を有することを特徴とする画像形成装置
。
【請求項2】
請求項
1に記載の画像形成装置において、
前記判別手段は、第一色の色材の残量を検出する残量検出手段を有し、
前記制御手段は、前記第一色画像形成で用いる前記第一色の色材の量と、前記第二色画像形成で用いる前記第二色の色材の量との割合を、前記残量に応じて調整することを特徴とする画像形成装置
。
【請求項3】
請求項
1に記載の画像形成装置において、
前記判別手段は、環境検知手段と画像形成手段の寿命検知手段の少なくもと一方を有し、
前記制御手段は、前記第一色画像形成で用いる前記第一色の色材の量と、前記第二色画像形成で用いる前記第二色の色材の量との割合を、前記環境検知手段又は前記寿命検知手段の検知結果に応じて調整することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
互いに異なる色の色材を用いて画像を形成し得る画像形成装置において、
第一色の色材を用いた画像形成にあたって色材付着量不足が生じる可能性の有無を判別する判別手段と、
前記判別手段が可能性ありと判別した場合に、前記第一色の色材で形成すべき画像の形成を、前記第一色の色材による第一色画像形成に、第一色とは異なる第二色の色材による第二色画像形成のみを付加する二色形成で行わせる制御手段とを設け、
前記判別手段は、環境検知手段と画像形成手段の寿命検知手段の少なくもと一方を有し、
前記制御手段は、前記第一色画像形成で用いる前記第一色の色材の量と、前記第二色画像形成で用いる前記第二色の色材の量との割合を、前記環境検知手段又は前記寿命検知手段の検知結果に応じて調整することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一に記載の画像形成装置において、
画像を形成する媒体上で、前記第二色の色材の上に、前記第一色の色材が位置するように前記第一色画像形成及び前記第二色画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1乃至
5の何れか一に記載の画像形成装置において、
画像中の文字部を抽出する文字部抽出手段を設け、
前記制御手段は、前記文字部抽出手段で抽出した文字部のみに前記二色形成を行なわせることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1乃至
5の何れか一に記載の画像形成装置において、
画像中の写真部を抽出し、抽出した写真部の被写体を判別する判別部と、
前記被写体毎に前記第一色と第二色との組み合わせを記憶する記憶手段とを有し、
前記制御手段は、前記判別で判別した被写体の部分につき、前記記憶手段に記憶情報に基づいて前記二色形成を行なわせることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、互いに異なる色の色材を用いて画像を形成し得る画像形成装置が知られている。
例えば特許文献1には、この種の画像形成装置であって、Bkトナーの残量が一定量以下になった場合であっても、高画質の状態で印刷を継続させるため、次の画像処理装置を備えたものが記載されている。黒単色もしくは黒プレーンを含むカラー画像の印刷イメージを保持する記憶手段と、記憶手段に保持されている黒プレーンの印刷イメージデータを、複数の色プレーン毎に異なるマスクパターンを基に複数の色プレーンの印刷イメージデータに変換する変換手段と、を有する画像処理装置である。変換に異なるマスクパターンを用いることから、同一マスクパターンを用いるのと異なり、一定面積内に3倍のトナーが乗る(付着する)ことによるトナーの定着不良やトナー散りによる画質の低下を抑制できる旨記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、色味が異なるものになってしまうという課題が残されていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決するために、本発明は、互いに異なる色の色材を用いて画像を形成し得る画像形成装置において、第一色の色材を用いた画像形成にあたって色材付着量不足が生じる可能性の有無を判別する判別手段と、前記判別手段が可能性ありと判別した場合に、前記第一色の色材で形成すべき画像の形成を、前記第一色の色材による第一色画像形成に、第一色とは異なる第二色の色材による第二色画像形成のみを付加する二色形成で行わせる制御手段とを設け、前記第一色の色材がBkトナーであり、前記第二色の色材がシアンのトナー又はマゼンタのトナーであり、シアンのトナーとマゼンタのトナーの何れを用いるかの選択手段を有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、色味の変化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本実施形態の画像形成装置の要部を示す概略構成図。
【
図2】画像形成装置の電装系統のシステム構成を示すブロック図。
【
図3】黒色トナーが少なくなったときの画像形成制御のフローチャート。
【
図6】カラートナーが少なくなったときの画像形成制御のフローチャート。
【
図7】カラートナーが少なくなったときの他の画像形成制御のフローチャート。
【
図8】カラートナー残量が少ないとき用の代替制御を決めるプリンタドライバ設定画面イメージの説明図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明を画像形成装置である複合機に適用した一実施形態を図面に基づいて説明する。まず、画像形成装置の機械構成と電装系統の概略について説明する。
図1は本実施形態の画像形成装置の要部を示す概略構成図である。本実施形態の画像形成装置は、タンデム型の中間転写方式である。ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のトナー像をそれぞれ個別の画像形成ユニットBk,C,M,Yによって形成する。各画像形成ユニットBk,C,M,Yの構成は、使用するトナーの色が異なる点を除いてほぼ同様の構成である。
【0008】
各画像形成ユニットにおいて、潜像担持体である感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1の表面を所定電位に一様な帯電処理を施す帯電装置2、帯電処理された感光体ドラム1の表面に静電潜像を形成するための書込光3を照射する露光装置と、感光体ドラム1の表面に形成された静電潜像に帯電トナーを付着させることでトナー像を形成する現像装置5と、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写体である中間転写ベルト13に転写させる転写装置7と、転写後の感光体ドラム1上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置12とが配置されている。
【0009】
また、現像装置5の上部には、内部にトナーを収容した交換可能なトナー補給容器4が配置されている。トナー補給容器4は、トナー補給容器4から排出されるトナーを現像装置5内へ直接搬送する構成であるが、画像形成装置本体内に補給経路を設け、トナー補給容器4から排出されるトナーを当該補給経路を介して現像装置5へ搬送する構成としてもよい。
【0010】
本実施形態の画像形成は、いわゆるネガポジ方式(感光体ドラムに対して露光した露光部分の電位を低くして当該露光部にトナーを付着させる方式)で行われる例である。本実施形態では、各画像形成ユニットにおいて、感光体ドラム1の表面を帯電装置2によって一様にマイナス極性に帯電し、その帯電処理後の感光体ドラム表面に各色の画像情報に応じた書込光3を照射して静電潜像を形成する。そして、現像装置5の現像ローラに印加される現像バイアスの作用により感光体ドラム1上の静電潜像へ現像ローラ上の各色トナーを静電的に付着させ、各色トナー像を形成する。
【0011】
このようにして形成した各色トナー像は、中間転写ベルト13上に互いに重なり合うように転写装置7によって転写される。一方、感光体ドラム1から中間転写ベルト13へ転写されなかった転写残トナーはクリーニング装置12により感光体ドラム表面から除去される。
【0012】
中間転写ベルト13の表面に転写されたトナー像は、中間転写ベルト13の回転により2次転写ローラ8と対向する2次転写部へと搬送される。2次転写部には、中間転写ベルト13上のトナー像が到達するタイミングに合わせて給紙トレイから記録紙が給送される。そして、2次転写部に転写バイアスを印加することで、2次転写部において中間転写ベルト13上のトナー像が記録紙上に転写される。転写後に中間転写ベルト13上に残留した転写残トナーは、ベルトクリーニング装置16によって除去される。記録紙に転写されたトナー像は、定着装置9によって記録紙上に溶着され、排紙口より画像形成装置外部へ排出される。
【0013】
また、図中符号15は、中間転写ベルト13上に転移させた後述する画像濃度調整用のトナーパッチのトナー付着量を検出するトナー付着量検知手段としてのセンサである。このセンサは、発光部から照射した光がトナーパッチで反射した反射光を受光したときの受光量に基づいてトナー付着量を検出するための光学式センサであり、本実施形態では、正反射方式と拡散反射方式とを組み合わせたものを用いている。
【0014】
図2は、画像形成装置の電装系統のシステム構成を示すブロック図である。この電装システムは、画像形成装置の全体制御を行うコントローラ501を備える。コントローラ501には、画像形成装置の操作ボード500、画像データを記憶するHDD503、外部との通信を行う通信コントロール装置インターフェイスボード504、及び、LANインターフェイスボード505が接続されている。また、この電装システムは、汎用PCIバスに接続された、FAXのコントロールユニット506、IEEE1394ボード、無線LANボード、USBボード等507と、汎用PCIバスでコントローラに接続されたエンジン制御部510等も備えている。エンジン制御部510には、画像形成装置のI/Oを制御するI/O制御ボード513、コピー原稿(画像)を読込むスキャナーボード(SBU:Sensor Board Unit)511、及び画像データが表わす画像光を感光体ドラム上に投射する(光書込みする)LDB(レーザダイオードボード)512等が接続されている。
【0015】
原稿を光学的に読み取るスキャナ300は、原稿に対する原稿照明光源の走査を行い、CCD36に原稿像を結像する。原稿像すなわち原稿に対する光照射の反射光をCCD36で光電変換してR、G、B画像信号を生成する。CCD36は、3ラインカラーCCDであり、EVENch(偶数画素チャンネル)/ODDch(奇数画素チャンネル)のR、G、B画像信号を生成し、SBU(センサボードユニット)のアナログASIC(Application Specific IC)に入力する。SBU511にはアナログASIC及び、CCD、アナログASICの駆動タイミングを発生する回路を備えている。CCD36の出力は、アナログASIC内部のサンプルホールド回路により、サンプルホールドされその後、A/D変換され、R、G、Bの画像データに変換し、且つシェーディング補正し、そして出力I/F(インターフェイス)520で画像データバスを介してIPP(画像データ処理器)に送出する。
【0016】
IPPは画像処理を行うプログラマブルな演算処理手段であり、分離生成(画像が文字領域か写真領域かの判定:像域分離)、地肌除去、スキャナガンマ変換、フィルタ、色補正(Bk、Y、M、C信号に変換)、変倍、画像加工、ガンマ変換および階調処理を行う。SBU511からIPPに転送された画像データは、IPPにて光学系およびデジタル信号への量子化に伴う信号劣化(スキャナ系の信号劣化)を補正され、フレームメモリ521に書き込まれる。
【0017】
コントローラ501には、CPU及びシステムコントローラボードの制御を行うROM、CPUが使用する作業用メモリであるRAM、リチウム電池を内蔵し、RAMのバックアップと時計を内蔵したNV-RAM及び、システムコントローラボードのシステバス制御、フレームメモリ制御、FIFO等のCPU周辺を制御するASIC及びそのインターフェイス回路等が搭載されている。
【0018】
コントローラ501は、スキャナアプリケーション、ファクシミリアプリケーション、プリンタアプリケーションおよびコピーアプリケーション等の複数のアプリケーションの機能を有し、システム全体の制御を行う。操作ボード500の入力を解読して本システムの設定とその状態内容を操作ボード500の表示部に表示する。PCIバスには多くのユニットが接続されており、画像データバス/制御コマンドバスで、画像データと制御コマンドが時分割で転送される。
【0019】
通信コントロール装置インターフェイスボード504は、通信コントロール装置と、コントローラ501との通信インターフェイスボードである。コントローラ501との通信は、全二重非同期シリアル通信で接続されている。通信コントロール装置522とは、RS-485インターフェイス規格により、マルチドロップ接続されている。遠隔の管理装置630との通信は、この通信コントロール装置インターフェイスボード504を経由して実施される。
【0020】
LANインターフェイスボード505は、例えば社内LANに接続された、LANとコントローラ501との通信インターフェイスボードであり、PHYチップを搭載している。LANインターフェイスボード505とコントローラ501とは、PHYチップI/F及びI2CバスI/Fの標準的な通信インターフェイスで接続されている。外部機器との通信はこのLANインターフェイスボード505を経由して実施される。
【0021】
HDD503は、システムのアプリケーションプログラムならびにプリンタ部、作像プロセス機器の機器付勢情報を格納するアプリケーションデータベース、ならびに、読取り画像や書込み画像のイメージデータ、すなわち画像データ、ならびにドキュメントデータを蓄える画像データベースとして用いられる。物理インターフェイス、電気的インターフェイス共に、ATA/ATAPI-4に準拠したインターフェイスでコントローラに接続されている。
【0022】
操作ボード500には、CPU及びROM、RAM、LCD及びキー入力を制御するASIC(LCDC)が搭載されている。ROMには操作ボード500の入力読込み、及び表示出力を制御する、操作ボード500の制御プログラムが書き込まれている。RAMは、CPUで使用する作業用メモリである。コントローラ501との通信により、パネルを操作して使用者がシステム設定の入力を行う入力と、使用者にシステムの設定内容、状態を表示する、表示および入力の制御を行っている。
【0023】
コントローラ501のワークメモリから出力されたBk、Y、M、Cの各色の書き込み信号は、LDB(Laser Diode control Board)のBk、Y、M、CのLD(Laser Diode)書き込み回路に入力される。LD書き込み回路でLD電流制御(変調制御)が行われ、各LDに出力される。
【0024】
エンジン制御部510は、プロセスコントローラであって、画像形成の作像作成制御を主として行い、CPU及び、画像処理を行うIPP、複写およびプリントアウトを制御するため必要なプログラムを内蔵したROM、その制御に必要なRAM、及びNV-RAMを搭載している。NV-RAMにはSRAMと、電源OFFを検知して、EEPROMにストアするメモリを搭載している。また、他の制御を行うCPUとの信号の送受信を行う、シリアルインターフェイスも備えているI/OASICは、エンジン制御ボードが実装された、近くのI/O(カウンタ、ファン、ソレノイド、モータ等)を制御するASICである。I/O制御ボード513とエンジン制御部510とは同期シリアルインターフェイス接続されている。
【0025】
I/O制御ボード513には、サブCPU517を搭載しており、温度センサ、電位センサ、トナー量センサである感光体上濃度センサ(Pセンサ)およびトナー補給容器4のトナー残量検知センサである光センサならびにその他の各種センサの検出信号の読込み、アナログ制御、用紙センサの検出信号を参照するジャム検出、用紙搬送制御も含む画像形成装置のI/O制御を行っている。インターフェイス回路515は、各種センサ、アクチュエータ(モータ、クラッチ、ソレノイド)とのインターフェイス回路である。前述のトナー残量検知センサである光センサは、各種センサ516に含まれている。
【0026】
電源装置PSU514は、画像形成装置を制御する電源を供給するユニットである。メインSWのオン(閉)により、商用電源が供給される。その商用電源からAC制御回路540に商用ACが供給され、AC制御回路540により整流、平滑化のように制御されたAC制御出力を用いて、電源装置PSU514は各制御基板に必要なDC電圧を供給する。電源装置PSUにより生成される定電圧を用いて各制御部のCPUが動作している。
【0027】
次に、本実施形態の画像形成装置の特徴部について説明する。実施形態に係る画像形成装置の基本構成は、互いに異なる色の色材としてトナーを用いて画像を形成し得るものである。フルカラーの画像形成、二色の画像形成が可能である。この他にも、モノクロ(モノ黒)の画像形成やモノカラーの画像形成もできる。複合機やプリンタといった画像印刷装置の使用にあたり、サプライ(インク、トナーなど)の残量が少なくなると、印刷を停止してサプライを交換する表示をさせるのが一般的である。画像印刷装置が多色印刷可能な場合、残量が少なくなった色以外のトナーを用いて印刷することで、印刷動作を停止させない技術が知られている。特許文献1や特許文献2に記載の技術である。
【0028】
前述の特許文献1の技術では、Bkトナーからなる黒色と、YMCの三色からなる黒色では色味が異なってしまう。特許文献2の技術は、Bkトナーの残量がすくなくなったとき、Bkトナーで形成すべき画素を、黒色材とコンポジットブラック(Y、M、Cを混ぜたもの)とを重ねて形成するコンポジットブラック使用モードを用いるものである。コンポジットブラックを構成するための3色のトナーの比率が固定である。このため、3色のカラートナーのうち最も残量が少ないものの残量により、他の2色のカラートナーの残量が十分であったとしても、コンポジットブラックを重ねることができなくなる。よって、3色を固定の比率で用いることが印刷を継続する期間を延ばす上での制約になっていた。
【0029】
本実施形態では、第一色の色材としてBkトナーを用いた画像形成にあたって色材付着量不足が生じる可能性の有無を判別する判別手段と、判別手段が可能性ありと判別した場合に、第一色の色材で形成すべき画像の形成を、第一色の色材による第一色画像形成に、第一色とは異なる第二色の色材としてのC又はMによる第二色画像形成のみを付加する二色形成で行わせる制御手段とを設けたものである。色材付着量不足は画像カスレを生じる。文字などの重要な情報の構成部分で画像カスレが生じてしまうと不具合が大きい。
【0030】
色材付着量不足が生じる可能性の有無を判別する判別手段としては、トナー残量検知手段を用いることができる。
図2の各種センサ516に含まれる各色トナーのトナー補給容器4の残量検知のための光学センサを用いてトナー残量検知手段を構成できる。画素カウントでトナー消費を予測し、それからトナー補給容器4の残量を予測するカウント方法を採用することもできる。
【0031】
また、色材付着量不足が生じる可能性の有無を判別する判別手段としては、形成すべき画像につき、副走査方向での色材を付着させるべき部分の割合を検出する付着部割合検出手段で構成することもできる。例えば、実施形態のトナーを用いて現像装置5では、ある色のトナー補給容器4のトナー残量が十分にある場合でも、その色のトナーで形成すべき画像のトナーを付着させるべき部分の割合が大きいと、現像装置の現像ローラ上への供給ローラによるトナー供給が追いつかず(ベタ追従性が悪い)に、現像領域での現像ローラ上のトナー量が不足して画像カスレが生じる。キャリアを用いない一成分現像でこの現象が起きやすい。副走査方向での付着部割合検出手段は、周知のトナーを付着させるべき付着部割合い検出手段を用いて構成できる。例えば
図2のエンジン制御部510のIPPで生成される画像データのカウンタにより構成できる。
【0032】
図3は、黒色トナーが少なくなったときの画像形成制御のフローチャートである。トナー残量が少なくなったとき、トナーカスレが発生し画像欠損となるリスクがある。そこで
図3のように、トナー残量が少なくなったときに他色のトナーを重ねて印刷することでトナーカスレを発生させない画像形成制御を搭載する。具体的には、このフローにはモノクロ印刷やフルカラー印刷などのBkトナーを用いる印刷要求があった場合の制御である。Bkトナーの残量が十分にある段階、具体的には閾値1以上(STEP30でNo)の場合、STEP31で閾値1よりも小さな閾値2よりも残量が多いと判断され(STEP31でYes)、通常印刷を行う(STEP32)。つまり、Bkトナーを通常どおり使用し、Bkトナーで形成すべき画像部分はBkトナーで形成する印刷を行う。
【0033】
Bkトナーが消費によって減少し、閾値1を下回った場合(STEP30でYes)、C、Mの残量があるかをC、Mの残量検知センサ出力から判断し(STEP33)、何れかでも残量があったとき(STEP33でYes)は、Bkトナーの残量が閾値2よりも多いか否かを判断する(STEP34)。閾値2によりも多いと判断すれば、BkトナーにC又はMを重ねた印刷を行う(STEP35)。つまり、Bkトナー形成すべき画像を、BkトナーにC又はMを重ねた印刷を行う。
図2のエンジン制御部510のIPPでのフレームメモリ521へ書き込むBk、Y、M、C信号の生成にあたり、Bkの画素に対しC又はMも重ねるような処理を行う。選択手段を設け、CとMのどちらを重ねて印刷するかを選べるようにしてもよい。これによれば、ユーザの色味の好みに近い画像出力ができる。
【0034】
STEP34で閾値2以下である(No)と判断すれば、Bkトナーは用いずに、C又はMで印刷を行う(STEP36)。つまり、Bkトナー形成すべき画像を、C又はMのみでの印刷を行う。
図2のエンジン制御部510のIPPでのフレームメモリ521へ書き込むBk、Y、M、C信号の生成にあたり、Bkの画素に対しC又はMのみ書き込む処理を行う。このSTEP36の印刷は色味よりも印刷継続を優先させたものである。
【0035】
STEP33でC、Mの何れも残量がない(No)と判断した場合には、Bkトナーの残量が閾値2よりも多いか否かを判断する(STEP31)。多いと判断した場合(Yes)は通常印刷を行う(STEP32)。そうでないと判断した場合(No)は、Bkトナーも残量が少ないか、すでにないかで、カスレが生じるものとして印刷を行わない(STEP37)。Bkトナーが無いことのユーザを向けの表示を操作ボード500で行う。ネットワークを介しての印刷指示の場合には、これに加え又は代え、ネットワークを介したBkトナーが無いことなどの通知を行う。
【0036】
以上のように、トナーカスレが発生する可能性がある状態、つまり、Bkトナーの残量が閾値1を下回っている場合において、BkトナーにCまたはMトナーを重ねて印刷する。Bkトナーとそれ以外のトナーを重ねる際は、シート上での最表面をBkトナーにすることで、色味の変化を抑制できる。つまり、画像を形成する媒体であるシートの上で、第二色の色材の上に、第一色の色材が位置するように第一色画像形成及び第二色画像形成を行うことが好ましい。
【0037】
図1におけるBkの像形成ユニットの装着位置であれば、中間転写ベルト13上で最表面にBkトナーが位置するため、シート上に転写された状態では、シート上で最も下層に位置してしまう。よって、シート上での最表面をBkトナーにするためには、Bkの像形成ユニットの装着位置を少なくとも重ね合わせに用いるC及びMよりも中間転写ベルト13の以上方向で上流側に設定する。例えばYも含めこれらよりも上流側の装着位置とする。
【0038】
上記閾値2は、基本的には0設定が推奨(残量が0になるとトナーがない)される。しかし、残量検出方法によっては誤差が生じる。例えば、画素カウントでトナー消費を予測し、それから残量を予測するカウント方法によって残量を検出する場合は実際の残量と計算上の残量に相違が生じる。この相違の誤差も踏まえて閾値2の値を決めるとよい。たとえば、誤差で10gの差異が生じる場合、閾値2を-10gに設定して極力、Bkトナーを最表面に置くようにするなどである。
【0039】
図4は重ね合わせ制御時のトナー状態の説明図である。(a)は通常印刷時、(b)と(c)はBkにC又はMを重ねた状態を示す。Sがシートを示す。(b)は(c)に較べBkトナーの量を多くしている。このように、Bkの残量に応じて、Bkトナーと他色トナーの比率を変える。具体的には、Bk残量が少なくなるに従い、上図重ね合わせ制御(1)((b)の状態)から制御(2)((c)の状態)のように、Bkトナー量を少なくする。つまり、第一色の色材(Bk)の残量を検出する残量検出手段を有し、制御手段は、第一色画像形成で用いる第一色の色材の量と、第二色画像形成で用いる第二色の色材(C又はM)の量との割合を、残量に応じて調整する。この制御によって、色味の維持とカスレリスク抑制を両立できる。つまり、トナー残量に応じ必要分のみ重ね合わせることで、画像再現性を確保できる
【0040】
また、画像副走査方向のBk割合が多いと、ベタ追従性が悪くなり、副走査方向下流側でカスレが発生しやすい。画像副走査方向のBk割合が多いとき、画像副走査方向の位置によって重ね合わせ比率を変えることで、位置によらずベタ追従性を確保することができる。例えば、副走査方向印字率が低い場合(印字率<閾値)は上記
図4(b)の制御(1)を採用する。一方、副走査方向印字率が高い場合(印字率≧閾値)は上記
図4(c)の制御(2)を作用する。このように比率を変える。つまり、第一色の色材(Bk)で形成すべき画像につき、副走査方向での色材を付着させるべき部分の割合を検出する付着部割合検出手段を有し、制御手段は、第一色画像形成で用いる第一色の色材の量と、第二色画像形成で用いる第二色の色材(C又はM)の量との割合を、第一色を付着させるべき部分の割合に応じて調整する。
【0041】
さらに、高温高湿環境や現像ユニット寿命が近い状態だとトナーの荷電性が低下してベタ追従性が悪化する。温湿度情報や現像ユニット印刷枚数、走行距離等の情報を参照して、重ね合わせのトナー比率を変える。これにより、ユーザの使用状態によらずベタ追従性を確保することができる。たとえば
図5の表のように、ベタ追従性が悪くなる高温高湿条件、および現像ユニット走行距離が長い条件で、Bkの付着量を下げてトナーカスレリスクを低減する。
図5の表の「制御(1)」は
図4(b)の状態、「制御(2)」は
図4(c)の状態に対応する。絶対湿度は温湿度情報から算出可能である。このための温度湿度を測定する環境センサを用いる。つまり、判別手段は、環境検知手段と画像形成手段の寿命検知手段の少なくもと一方を有し、制御手段は、第一色画像形成で用いる第一色の色材の量と、第二色画像形成で用いる第二色の色材の量との割合を、環境検知手段又は寿命検知手段の検知結果に応じて調整する。これによれば、ベタ追従性が悪くなる高温高湿環境やユニット耐久時に重ね合わせを用いることで、ベタ追従性を改善できる。
【0042】
図6は、カラートナーが少なくなったときの画像形成制御のフローチャートである。カラートナーの残量が少なくなった場合でも、カスレが発生する。これを防止するための方策はいくつかある。例として、Cトナー残量が少なくなった場合の画像形成制御フローが
図6である。カラートナー残量が少なくなった場合に、白黒モードに変換して印刷する方法である。カラー画像パターンをモノクロパターンに変換して印刷するのである。つまり、第一色の色材であるCトナーを用いた画像形成にあたって、Cトナーの残量不足によって色材付着量不足が生じる可能性ありと判別した場合に、第一色の色材と、第一色とは異なる第二色の色材の少なくとも二色の色材を用いて形成すべき画像であるフルカラーの形成を、第一色とは異なる色材であるBkトナーの一色のみの画像形成で行わせるものである。また、Bkトナーの残量がない場合には、残量が不足したカラートナーについて、文字部についてのみそのカラートナーと他のトナーとを重ね合わせる制御などを行う。
【0043】
図6において、Cトナーの残量が十分にある段階、具体的には閾値1以上(STEP60でNo)の場合、通常印刷を行う(STEP61)。つまり、Cトナーを通常どおり使用し、Cトナーで形成すべき画像部分はCトナーで形成する印刷を行う。
【0044】
Cトナーが消費によって減少し、閾値1を下回った場合(STEP60でYes)、Bkの残量があるかをBkの残量検知センサ出力から判断し(STEP62)、残量があったとき(STEP62でYes)は、モノクロパターンに変換してBkトナーで印刷する(STEP63)。フルカラーモードを白黒モードに切り替え、黒色トナーの階調パターンで代用することでカスレを発生させないようするのである。
図2のエンジン制御部510のIPPでのフレームメモリ521へ書き込むBk、Y、M、C信号の生成にあたり、CMYデータをLab表色系に変換し、輝度Lに基づいてBkデータのみを生成する。
【0045】
Bkの残量がないと判断した場合(STEP62でNo)は、残量が少なくなっているCトナーで形成すべき画像が文字部を含んでいるか否かを判断する(STEP64)。この文字部を含んでいるか否かの判断や文字部の特定は、
図2のエンジン制御部510のIPPでの文字領域の判定機能で実現する文字部抽出手段を用いて行うことができる。文字部を含んでいると判断した場合(STEP64でYes)、Cトナーを第一色としてときの第二色にあたるMトナーの残量があるかどうかを判断する(STEP65)。Mトナーの残量がありと判断した場合(STEP65でYes)は、Cトナーの残量が閾値2よりも多いか否かを判断する(STEP66)。閾値2によりも多いと判断すれば、Cトナーの文字部にMを重ねた印刷を行う(STEP67)。つまり、Cトナーで形成すべき画像の文字部を、CトナーにMトナーを重ねて印刷を行う。つまり、文字部抽出手段で抽出した文字部のみに二色形成を行なわせる。
図2のエンジン制御部510のIPPでのフレームメモリ521へ書き込むBk、Y、M、C信号の生成にあたり、Cの文字部の画素に対しMも重ねるような処理を行う。
【0046】
STEP66で閾値2以下である(No)と判断すれば、Cトナーは用いずに、Mトナーで印刷を行う(STEP68)。つまり、Cトナーで形成すべき画像を、Mトナーのみでの印刷を行う。
図2のエンジン制御部510のIPPでのフレームメモリ521へ書き込むBk、Y、M、C信号の生成にあたり、Cの文字部の画素に対しMのみ書き込む処理を行う。このSTEP68の印刷は色味よりも印刷継続を優先させたものである。STEP67やSTEP68の印刷は、文字部のカスレによる不具合を回避するものである。文字部は画像欠損が許されない(小数点が消えてしまうなど)、色味に対して再現性を要求されにくいという理由で、文字部に限定して重ね合わせ制御などを実施することで、最低限のカスレ対策ができる。
【0047】
STEP64でCトナーで形成すべき画像には文字部を含んでいないと判断した場合(No)や、STEP65でMトナーの残量がないと判断した場合(No)は、カスレが生じるものとして印刷を行わない(STEP69)。Cトナーが無いことのユーザ向けの表示を操作ボード500で行う。ネットワークを介しての印刷指示の場合には、これに加え又は代え、ネットワークを介したCトナーが無いことなどの通知を行う。
【0048】
以上のように文字部に限定して他色トナー印刷を行って他色代用でカスレを防止すことは、文字の画像欠損(たとえば請求書の小数点の欠損)が大きな損害賠償責任になる可能性がある一方、文字部は写真部に比べて色味の再現性要求が低いことを考慮し、画像欠損リスクと再現性要求とを天秤にかけた妥当な折衷案といえる。
【0049】
図6は、Cトナー残量が少なくなった場合の画像形成制御フローの例であるが、Mトナー残量が少なくなった場合(STEP60でMトナー残量を閾値1する場合)であって、Bkトナーの残量がないとき、残量が不足したカラートナーについて、文字部についてのみそのカラートナーと他のトナーとを重ね合わせる制御など(STEP67、STEP68)では、他のトナーとしてCトナーを用いる。Yトナー残量が少なくなった場合(STEP60でYトナー残量を閾値1する場合)であって、Bkトナーの残量がないとき、残量が不足したカラートナーについて、文字部についてのみそのカラートナーと他のトナーとを重ね合わせる制御など(STEP67、STEP68)では、他のトナーとしてCトナーとMトナーの残量が多い方で代替する。
【0050】
図7はカラートナーが少なくなったときの他の画像形成制御のフローチャートである。この制御では残量不足のカラートナーで形成する画像に写真部が含まれる場合(STEP70でYes、かつ、STEP72でYes)には、次の条件を満足するとき、残量不足のカラートナーでの写真部の画像形成につき、他のカラー色のみでの画像形成を行う。条件は、後に詳述する色味代替テーブル設定がオンになっていること(STEP73でYes)と、代替のトナーの残量があること(STEP74でYes)の2つである。この2つの条件の何れかが満たさない場合(STEP73かSTEP74でNo)は、印刷を中止し(STEP78)、所定の表示や通知を行う。
【0051】
残量不足のカラートナーで形成する画像に写真部を含まない場合(STEP72でNo)、Bkトナーの残量があるとき(STEP76でYes)は、カラー画像パターンをモノクロパターンに変換して印刷し(STEP77)、Bkトナーの残量がないとき(STEP76でNo)は、印刷を中止し(STEP78)、所定の表示や通知を行う。
【0052】
色味代替テーブルは次のようなものである。一般的には、写真画像を他色トナーで印刷すると色味が変わってしまう。しかし、たとえば人肌のMをYに、夜空のCをBkに代替するといったように、モノによっては、色が変わっても違和感なく認識できる。写真に映っているものが何かを判別する判別機構を備えることで、判別した結果に応じて代替可能なパターンで印刷することもできる。判別結果に対する代替パターンを記憶しておくものが、色味代替テーブルである。この色味代替テーブルに基づいて判別結果に対する代替パターンを決定する。ユーザがテーブルをカスタマイズできるよう、たとえばプリンタドライバ設定で設定可能であると、ユーザの好みに合わせた印刷が可能になる。プリンタドライバ設定で、印刷にあたって設定内容の使用を要請しているかどうかにより、この色味代替テーブルの設定がONになっているか否か(STEP73)を判断できる。
【0053】
図8はカラートナー残量が少ないとき用の代替制御を決めるプリンタドライバ設定画面イメージの説明図である。
図8のように、プリンタドライバ設定で、明るい(M,Y代替)/暗い(C,Bk代替)をユーザが選択できる。認識した画像の種類と、設定されたテーブルに基づいて、トナー小残量時の代替制御を決める。例えば、風景屋内について明るい(M,Y代替)が選択されている場合、Mの残量小のときはMを用いる屋内部分についてYで代替する。なお、この場合(風景屋内について明るい(M,Y代替)が選択されている場合)は、Cが残量小のときでもCを用いる屋内部分にBkで代替する(屋内を暗くする選択に対応)ことはない。
【0054】
画像の種類の認識はデジタルカメラなどの撮像技術における人や風景の判別技術を用いることができる。特にAI(人工知能)技術を用いた判別技術を用いることが好ましい。これらの技術を用いた認識機能部が画像中の写真部を抽出し、抽出した写真部の被写体を判別する判別部に相当する。
【0055】
図7の制御では、残量小のカラートナーにつき、他のカラートナーに100%置き代えたが、残量小のカラートナーが多少残っている場合には、先の例の二色形成と同様に二色で置き換えるようにしてもよい。この場合、画像中の写真部を抽出し、抽出した写真部の被写体毎に第一色と第二色との組み合わせを記憶する記憶手段に色味代替テーブルが相当する。判別で判別した被写体の部分につき、記憶手段に記憶情報に基づいて二色形成を行なわせる。
【符号の説明】
【0056】
1 :感光体ドラム
2 :帯電装置
3 :書込光
4 :トナー補給容器
5 :現像装置
7 :転写装置
8 :2次転写ローラ
9 :定着装置
12 :クリーニング装置
13 :中間転写ベルト
16 :ベルトクリーニング装置
36 :CCD
300 :スキャナ
500 :操作ボード
501 :コントローラ
503 :HDD
504 :通信コントロール装置インターフェイスボード
505 :LANインターフェイスボード
506 :コントロールユニット
507 :USBボード等
510 :エンジン制御部
513 :I/O制御ボード
515 :インターフェイス回路
516 :センサ
517 :サブCPU
521 :フレームメモリ
522 :通信コントロール装置
540 :AC制御回路
630 :管理装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0057】
【文献】特開2006-106473号公報
【文献】特開2016-147462号公報