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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-19
(45)【発行日】2024-06-27
(54)【発明の名称】サーバシステム及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/847 20140101AFI20240620BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20240620BHJP
   A63F 13/216 20140101ALI20240620BHJP
   A63F 13/5375 20140101ALI20240620BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240620BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240620BHJP
【FI】
A63F13/847
A63F13/35
A63F13/216
A63F13/5375
A63F13/69 500
A63F13/53
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020057976
(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公開番号】P2021153910
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】無田 廣之
【審査官】三田村 陽平
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-180953(JP,A)
【文献】特開2002-273034(JP,A)
【文献】特開2016-131767(JP,A)
【文献】特開2016-146902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測位機能を有する各プレーヤのプレーヤ端末と通信可能なサーバシステムであって、
参加プレーヤを設定する参加プレーヤ設定手段と、
前記参加プレーヤのプレーヤ端末に、N人(N≧3)の参加プレーヤのプレーヤ端末それぞれが測位するプレーヤ位置に基づいて判定される、所与の特典を獲得するための位置条件として、各プレーヤのプレーヤ位置の間隔に基づく距離条件を満たすことを指示する指示制御手段と、
前記N人の参加プレーヤのプレーヤ位置に基づいて前記距離条件を満たしたか否かを判定し、肯定判定した場合に当該N人の参加プレーヤによる前記特典の獲得を決定する特典獲得判定手段と、
前記N人の参加プレーヤによる前記特典を獲得した旨の演出表示を前記プレーヤ端末に行わせる制御をする演出表示制御手段と、
を備えたサーバシステム。
【請求項2】
測位機能を有する各プレーヤのプレーヤ端末と通信可能なサーバシステムであって、
参加プレーヤを設定する参加プレーヤ設定手段と、
前記参加プレーヤのプレーヤ端末に、N人(N≧3)の参加プレーヤのプレーヤ端末それぞれが測位するプレーヤ位置に基づいて判定される、所与の特典を獲得するための位置条件として、プレーヤ位置が複数種類の属性情報のうちの所与の属性条件を満たす属性情報が設定された地点に適合する位置であることを指示する指示制御手段と、
前記N人の参加プレーヤのプレーヤ位置が前記属性条件を満たす属性情報が設定された地点に適合するか否かを判定し、肯定判定した場合に当該N人の参加プレーヤによる前記特典の獲得を決定する特典獲得判定手段と、
前記N人の参加プレーヤによる前記特典を獲得した旨の演出表示を前記プレーヤ端末に行わせる制御をする演出表示制御手段と、
を備えたサーバシステム。
【請求項3】
測位機能を有する各プレーヤのプレーヤ端末と通信可能なサーバシステムであって、
参加プレーヤを設定する参加プレーヤ設定手段と、
前記参加プレーヤのプレーヤ端末に、N人(N≧3)の参加プレーヤのプレーヤ端末それぞれが測位するプレーヤ位置に基づいて判定される、所与の特典を獲得するための位置条件を指示する指示制御手段と、
前記N人の参加プレーヤそれぞれのプレーヤ位置を、当該参加プレーヤが最後に位置登録操作を行ったプレーヤ位置として取得するプレーヤ位置取得手段と、
前記取得された前記N人の参加プレーヤ全員のプレーヤ位置に基づいて前記位置条件を満たしたか否かを判定し、肯定判定した場合に当該N人の参加プレーヤによる前記特典の獲得を決定する特典獲得判定手段と、
前記N人の参加プレーヤによる前記特典を獲得した旨の演出表示を前記プレーヤ端末に行わせる制御をする演出表示制御手段と、
を備えたサーバシステム。
【請求項4】
測位機能を有する各プレーヤのプレーヤ端末と通信可能なサーバシステムであって、
参加プレーヤを設定する参加プレーヤ設定手段と、
前記参加プレーヤのプレーヤ端末に、N人(N≧3)の参加プレーヤのプレーヤ端末それぞれが測位するプレーヤ位置に基づいて判定される、所与の特典を獲得するための位置条件を指示する指示制御手段と、
前記N人の参加プレーヤそれぞれの最新のプレーヤ位置を取得するプレーヤ位置取得手段と、
前記取得された前記N人の参加プレーヤ全員最新のプレーヤ位置に基づいて前記位置条件を満たしたか否かを判定し、肯定判定した場合に当該N人の参加プレーヤによる前記特典の獲得を決定する特典獲得判定手段と、
前記N人の参加プレーヤによる前記特典を獲得した旨の演出表示を前記プレーヤ端末に行わせる制御をする演出表示制御手段
を備えたサーバシステム。
【請求項5】
前記特典獲得判定手段は、前記指示制御手段による指示タイミングに基づく所与の制限時間の間、前記位置条件が満たされたか否かの判定を行い、当該制限時間を超えた場合には前記位置条件が満たされたか否かの判定を終了する、
請求項1~の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項6】
前記N人の参加プレーヤのプレーヤ位置に基づいて特典パラメータ値を算出する特典パラメータ値算出手段、
を更に備え、
前記演出表示制御手段は、前記特典パラメータ値に基づいて前記演出表示を可変に制御する、
請求項1~の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項7】
前記特典パラメータ値算出手段は、前記指示制御手段による指示タイミングから、前記特典獲得判定手段により前記位置条件が満たされたと判定されるまでの経過時間を更に用いて前記特典パラメータ値を算出する、
請求項に記載のサーバシステム。
【請求項8】
前記特典パラメータ値算出手段は、前記位置条件を満たした前記N人の参加プレーヤに係るパラメータ値を更に用いて前記特典パラメータ値を算出する、
請求項又はに記載のサーバシステム。
【請求項9】
現実空間に対応する仮想ゲーム空間を設定する仮想ゲーム空間設定手段、
を更に備え、
前記特典パラメータ値算出手段は、前記位置条件を満たした前記N人の参加プレーヤそれぞれのプレーヤ位置に対応する前記仮想ゲーム空間中の位置、を更に用いて前記特典パラメータ値を算出する、
請求項の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項10】
前記特典パラメータ値算出手段は、前記位置条件を満たした前記N人の参加プレーヤのプレーヤ位置に基づいて囲まれる範囲の大きさ、形状、および、周囲長のうちの少なくとも1つを更に用いて前記特典パラメータ値を算出する、
請求項の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項11】
前記特典パラメータ値に基づいて、前記位置条件を満たした前記N人の参加プレーヤに第2の特典を付与する制御を行う特典付与制御手段、
を更に備えた請求項10の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項12】
前記特典獲得判定手段は、前記位置条件を満たした前記N人の参加プレーヤのプレーヤ位置に基づいて囲まれる範囲を仮想ゲーム空間上の獲得範囲とすることで、当該N人の参加プレーヤによる獲得特典として決定する、
請求項1~11の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項13】
測位機能を有するプレーヤ端末と、
請求項1~12の何れか一項に記載のサーバシステムと、
を具備したゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測位機能を有するプレーヤ端末と通信可能なサーバシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のプレーヤで楽しむ位置ゲーム(位置情報ゲーム等ともいわれる)の一種として、測位機能を有する電子機器であるフラグ機を用いた陣取りゲームが特許文献1に開示されている。係るゲームは、複数のプレーヤが少なくとも2つのチームに分かれて、ゲームエリア内において各チームが自チームの1台のフラグ機を移動させて位置情報を送信することを繰り返すことでフラグ機の位置を頂点とした三角形状の領域を確保してゆく、陣取り合戦のゲームである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-17927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1に開示されている位置ゲームは、チームに1つのフラグ機(プレーヤ端末)を、限られたゲームエリア内でどのように移動させるかを楽しむゲームであり、複数のプレーヤの各自が自由に移動して楽しむものではない。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数のプレーヤの各自が自由に移動可能でありながら、プレーヤ同士で協力して遊ぶ楽しさを提供する新たな位置ゲームの技術を提供すること、である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための第1の発明は、
測位機能を有する各プレーヤのプレーヤ端末と通信可能なサーバシステムであって、
参加プレーヤを設定する参加プレーヤ設定手段(例えば、図6の参加プレーヤ設定部212)と、
前記参加プレーヤのプレーヤ端末に、N人(N≧3)の参加プレーヤのプレーヤ端末それぞれが測位するプレーヤ位置に基づいて判定される、所与の特典を獲得するための位置条件を指示する指示制御手段(例えば、図6の指示制御部214)と、
前記N人の参加プレーヤのプレーヤ位置が前記位置条件を満たしたか否かを判定し、肯定判定した場合に前記N人の参加プレーヤによる前記特典の獲得を決定する特典獲得判定手段(例えば、図6の特典獲得判定部216)と、
前記N人の参加プレーヤによる前記特典を獲得した旨の演出表示を前記プレーヤ端末に行わせる制御をする演出表示制御手段(例えば、図6の演出表示制御部222)と、
を備えたサーバシステムである。
【0007】
第1の発明によれば、複数のプレーヤの各自が自由に移動可能でありながら、プレーヤ同士で協力して遊ぶ楽しさを提供する新たな位置ゲームの技術を提供することができる。つまり、N人の参加プレーヤのプレーヤ端末それぞれに、所与の特典を獲得するための位置条件が指示され、N人の参加プレーヤのプレーヤ位置が位置条件を満たした場合に、特典を獲得することができる。これにより、複数の参加プレーヤが、自身のプレーヤ端末に対して行われた指示に従って、特典を獲得するために、他の参加プレーヤと協力し合いながら各自が自由に位置条件を満たすような位置に移動する、といった新たな楽しみが得られる位置ゲームを提供することができる。また、参加プレーヤのプレーヤ端末には、ゲームプレイの結果である特典を獲得した旨の演出表示が行われるため、参加プレーヤは特典を獲得できたことを把握し、その演出表示を楽しむことができる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、
所与の属性情報が設定された各地点の情報(例えば、図6の地点情報320)を記憶する地点情報記憶手段(例えば、図6のサーバ記憶部300)、
を更に備え、
前記位置条件は、少なくとも、プレーヤ位置が、所与の属性条件を満たす前記属性情報が設定された地点に適合する位置であること、を含む、
サーバシステムである。
【0009】
第2の発明によれば、位置条件には、少なくとも、プレーヤ位置が、所与の属性条件を満たす属性情報が設定された地点に適合する位置であること、が含まれる。ここで、“地点に適合する位置”とは、例えば、当該地点を基準とした所定領域(例えば、半径50m以内)内の位置、を意味する。これにより、指示された属性条件を満たす属性情報が設定された位置を探して移動するといった更なる楽しみを提供することができる。
【0010】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記位置条件は、少なくとも、プレーヤ位置の間隔が所与の距離条件を満たすこと、を含む、
サーバシステムである。
【0011】
第3の発明によれば、位置条件には、少なくとも、プレーヤ位置が所与の距離条件を満たすこと、が含まれる。これにより、プレーヤ位置の間隔が指示された距離条件を満たすように、参加プレーヤが互いのプレーヤ位置を確認しながら移動するといった、参加プレーヤ同士で協力することを促すゲームプレイとすることができる。
【0012】
第4の発明は、第1~第3の何れかの発明において、
前記位置条件は、少なくとも、所与のプレーヤ関係条件を満たすN人の参加プレーヤであること、を含む、
サーバシステムである。
【0013】
第4の発明によれば、位置条件には、少なくとも、所与のプレーヤ関係条件を満たすN人の参加プレーヤであること、が含まれる。プレーヤ関係条件としては、例えば、同じチームである、フレンド関係がある、等がある。これにより、同じチームやフレンドといったプレーヤ関係を有するプレーヤ同士で協力するといった更なる楽しみを提供することができる。
【0014】
第5の発明は、第1~第3の何れかの発明において、
前記参加プレーヤ設定手段は、前記参加プレーヤとしてN人を設定し、
前記特典獲得判定手段は、前記参加プレーヤ設定手段により設定されたN人全員のプレーヤ位置に基づいて前記位置条件を満たしたか否かを判定する、
サーバシステムである。
【0015】
第5の発明によれば、参加プレーヤとして設定されたN人全員のプレーヤ位置に基づいて、位置条件を満たしたか否かが判定される。これにより、N人の参加プレーヤ全員で協力することを促すゲームプレイとすることができる。
【0016】
第6の発明は、第1~第5の何れかの発明において、
前記特典獲得判定手段は、前記指示制御手段による指示タイミングに基づく所与の制限時間の間、前記位置条件が満たされたか否かの判定を行い、当該制限時間を超えた場合には前記位置条件が満たされたか否かの判定を終了する、
サーバシステムである。
【0017】
第6の発明によれば、指示タイミングに基づく所与の制限時間の間、位置条件が満たされたか否かの判定が行われ、制限時間を超えた場合には位置条件が満たされたか否かの判定が終了する。つまり、位置だけでなく制限時間が設けられるので、参加プレーヤは制限時間が経過する前に位置条件を満たす位置に移動する必要があり、緊張感のあるゲームプレイとすることができる。
【0018】
第7の発明は、第1~第6の何れかの発明において、
前記N人の参加プレーヤのプレーヤ位置に基づいて特典パラメータ値を算出する特典パラメータ値算出手段(例えば、図6の特典パラメータ値算出部218)、
を更に備え、
前記演出表示制御手段は、前記特典パラメータ値に基づいて前記演出表示を可変に制御する、
サーバシステムである。
【0019】
第7の発明によれば、特典パラメータ値に応じて、特典を獲得した旨の演出表示が可変に行われる。例えば、N人の参加プレーヤそれぞれのプレーヤ位置に応じて演出表示が異なり得るので、参加プレーヤに対して、特典を獲得したことでどのような演出表示が行われるかといった更なる楽しみを提供することができる。
【0020】
第8の発明は、第7の発明において、
前記特典パラメータ値算出手段は、前記指示制御手段による指示タイミングから、前記特典獲得判定手段により前記位置条件が満たされたと判定されるまでの経過時間を更に用いて前記特典パラメータ値を算出する、
サーバシステムである。
【0021】
第8の発明によれば、指示タイミングから、位置条件を満たすと判定されるまでの経過時間を更に用いて、特典パラメータ値が算出される。つまり、経過時間に応じて特典パラメータ値が異なることで演出表示が変わり得る。
【0022】
第9の発明は、第7又は第8の発明において、
前記特典パラメータ値算出手段は、前記位置条件を満たした前記N人の参加プレーヤに係るパラメータ値を更に用いて前記特典パラメータ値を算出する、
サーバシステムである。
【0023】
第9の発明によれば、位置条件を満たしたN人の参加プレーヤに係るパラメータ値を更に用いて特典パラメータ値が算出される。参加プレーヤに係るパラメータ値としては、例えば、プレーヤのレベルや経験値、ゲームプレイした回数、これまでの獲得範囲等とすることができる。つまり、プレーヤ自身のパラメータ値が特典パラメータ値に影響するので、ゲームプレイに対する動機付けとすることができるとともに、ゲームプレイに係る更なる楽しみを提供することができる。
【0024】
第10の発明は、第7~第9の何れかの発明において、
現実空間に対応する仮想ゲーム空間を設定する仮想ゲーム空間設定手段、
を更に備え、
前記特典パラメータ値算出手段は、前記位置条件を満たした前記N人の参加プレーヤそれぞれのプレーヤ位置に対応する前記仮想ゲーム空間中の位置、を更に用いて前記特典パラメータ値を算出する、
サーバシステムである。
【0025】
第10の発明によれば、仮想ゲーム空間を移動するような、ゲームプレイに係る更なる楽しみを提供することができる。
【0026】
第11の発明は、第7~第10の何れかの発明において、
前記特典パラメータ値算出手段は、前記位置条件を満たした前記N人の参加プレーヤのプレーヤ位置に基づいて囲まれる範囲の大きさ、形状、および、周囲長のうちの少なくとも1つを更に用いて前記特典パラメータ値を算出する、
サーバシステムである。
【0027】
第11の発明によれば、位置条件を満たしたN人の参加プレーヤのプレーヤ位置に基づいて囲まれ得る範囲の大きさ、形状、及び、周囲長のうちの少なくとも1つを更に用いて特典パラメータ値が算出される。つまり、範囲の大きさや形状、周囲長に応じて特典パラメータ値が異なることで演出表示が変わり得る。
【0028】
第12の発明は、第7~第11の何れかの発明において、
前記特典パラメータ値に基づいて、前記位置条件を満たした前記N人の参加プレーヤに第2の特典を付与する制御を行う特典付与制御手段(例えば、図6の特典付与制御部220)、
を更に備えたサーバシステムである。
【0029】
第12の発明によれば、特典パラメータ値に基づいて、位置条件を満たしたN人の参加プレーヤに第2の特典が付与される。これにより、ゲームプレイに対する動機付けとすることができるとともに、ゲームプレイに係る更なる楽しみを提供することができる。
【0030】
第13の発明は、第1~第12の何れかの発明において、
前記特典獲得判定手段は、前記位置条件を満たした前記N人の参加プレーヤのプレーヤ位置に基づいて囲まれる範囲を仮想ゲーム空間上の獲得範囲とすることで、当該N人の参加プレーヤによる獲得特典として決定する、
サーバシステムである。
【0031】
第13の発明によれば、参加プレーヤは、特典として仮想ゲーム空間上の範囲を獲得することができる。これにより、現実空間と仮想ゲーム空間とをリンクさせた更なる位置ゲームの楽しさを提供することができる。
【0032】
第14の発明は、
測位機能を有するプレーヤ端末と、
第1~第13の何れかの発明のサーバシステムと、
を具備したゲームシステムである。
【0033】
第14の発明によれば、第1~第13の何れかの発明の効果を発揮するゲームシステムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】ゲームシステムの構成例。
図2】ゲームプレイの指示を説明する図。
図3】ゲームプレイ中のゲーム画面例。
図4】お題をクリアした場合のゲーム画面例。
図5】獲得範囲の説明図。
図6】サーバシステムの機能構成例。
図7】プレーヤ管理データの一例。
図8】チーム管理データの一例。
図9】お題データの一例。
図10】条件リストの一例。
図11】地点情報の一例。
図12】特典パラメータ値算出テーブルの一例。
図13】特定設定テーブルの一例。
図14】プレーヤ端末の機能構成例。
図15】ゲーム処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一要素には同一符号を付す。
【0036】
[ゲームシステム]
図1は、本実施形態のゲームシステムの構成の一例を示す図である。図1によれば、本実施形態のゲームシステム1は、通信ネットワークNに接続可能なサーバシステム1000と、通信ネットワークNを介してサーバシステム1000にアクセスし、サーバシステム1000との間で通信可能な複数のプレーヤ端末1500(1500a,1500b,・・・)とを備える。
【0037】
通信ネットワークNは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信ネットワークNとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0038】
サーバシステム1000は、本体装置1010と、キーボード1002と、ディスプレイ1004と、ストレージ1030とを有し、本体装置1010に制御基板1020を搭載するコンピュータシステムである。
【0039】
制御基板1020には、CPU(Central Processing Unit)1021やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種プロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ1022、通信装置1023が搭載されている。なお、制御基板1020の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。これらの演算回路もプロセッサということができる。そして、サーバシステム1000は、制御基板1020が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、本実施形態のゲームを運営するための各種サービスを実現する。例えば、プレーヤ登録に係るプレーヤ管理機能、プレーヤ端末1500でのゲームの実行制御を管理するゲーム管理機能、を実現する。つまり、本実施形態におけるゲームは、一種のクライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現される。
【0040】
なお、サーバシステム1000は、図1に示す単体の構成に限らず、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であってもよい。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、通信回線を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1000として機能させる構成であってもよい。
【0041】
プレーヤ端末1500(1500a,1500b,・・・)は、プレーヤ3(3a,3b,・・・)がゲームプレイのために個別に使用するコンピュータシステムであって、通信ネットワークNを介してサーバシステム1000にアクセスできる電子装置(電子機器)である。本実施形態のプレーヤ端末1500は、ハードウェアとしてはいわゆるスマートフォンと呼ばれる装置として説明するが、携帯型ゲーム装置や、ゲームコントローラ、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、などでもよい。また、図1に示す単体の装置に限らず、複数の装置が連携して一体的に機能する構成であってもよい。
【0042】
プレーヤ端末1500は、公知の測位システムを利用して現実空間におけるプレーヤ端末1500の位置情報を取得する測位機能を実現する測位モジュールを備える。測位モジュールは、測位システムから送信される信号を受信して所定の演算処理を行い、所定周期で(例えば、1秒毎に)測位情報を出力する。測位情報には、日時や位置座標(緯度・経度・高度)等が含まれる。測位システムとして、例えば、GPS(Global Positioning System)やGLONASS(Global Navigation Satellite System)、Galileoといった衛星航法システムを利用することができる。なお、測位モジュールではなく、他の方式によって測位機能を実現するようにしてもよい。例えば、無線通信モジュールが無線通信している無線基地局(携帯電話基地局であっても無線LAN基地局であってもよい)の位置情報を、プレーヤ端末1500の位置情報として取得することができる。
【0043】
[ゲームの説明]
(A)概要
ゲームシステム1において実施されるゲームは、プレーヤ端末1500が有する測位機能を利用した位置ゲームの一種であり、複数のプレーヤ同士で協力して特典を獲得するゲームである。具体的には、3人以上のプレーヤ3でチームを組み、同じチームのプレーヤ同士で協力しながら、サーバシステム1000から出されるお題をクリアするような現実空間の位置を探して移動する。出されたお題をクリアすると、そのときの各プレーヤ3のプレーヤ端末1500が測位した位置(以下、「プレーヤ位置」という。)に基づく範囲を、特典として獲得することができる。より詳細には、本実施形態のゲームでは、現実空間に対応する仮想ゲーム空間が設定されており、いわゆる陣地取りのような要領のゲームプレイが行われる。獲得特典とされる範囲は、この仮想ゲーム空間における範囲である。お題をクリアしたプレーヤ3のチームが獲得した範囲として当該チーム(又は当該チームに所属するプレーヤ3)と対応付けてサーバシステム1000にて記憶・管理される。サーバシステム1000から出されるお題は、特典を獲得するための位置条件の指示である。
【0044】
(B)ゲームプレイ
図2は、ゲームプレイの指示を説明する図である。図2に示すように、複数のプレーヤ3でなるチームがサーバシステム1000に対してゲームプレイの参加を表明すると、サーバシステム1000から、当該チームに対するお題が出される。つまり、チームに所属する各プレーヤ3がゲームプレイの参加プレーヤとして設定されて、各プレーヤ3のプレーヤ端末1500に、当該チームに対するお題を表示したお題画面W1が表示される。お題画面W1には、チーム名やチームに所属するプレーヤ名の一覧を含むチーム情報10とともに、出されたお題に関するお題情報12が表示される。
【0045】
お題情報12は、お題と、制限時間とを含む。位置条件であるお題は、少なくとも、(1)プレーヤ位置が、所与の属性条件を満たす属性情報が対応付けられた地点に適合する位置であること、(2)プレーヤ位置の関係が所与の距離条件を満たすこと、を含む複数の条件の組み合わせとして構成される。属性情報とは、例えば、その地点に存在する施設の種類(例えば、“コンビニ”や“書店”、これらを包括する“商業施設”、“公園”や“市役所”、これらを包括する“公共施設”、“駅”や“橋”など)や地名(“東京都〇〇区”や“××坂”など)である。“地点に適合する位置”とは、当該地点を基準とする所定領域内の位置、を意味する。属性条件は、例えば、“コンビニ”や“公園”といったように、プレーヤ位置に適合する地点の属性情報を指示する条件である。距離条件は、例えば、“1000m以上”や“1km以上1.5km以下”といったように、各プレーヤ位置の間隔を指示する条件である。図2の例では、属性条件としてプレーヤ位置が所定の属性情報(“コンビニ”)である地点に適合すること指示する条件と、距離条件としてプレーヤ位置の間隔を所定距離(“1000m以上”)とすることを指示する条件と、2つの条件の組み合わせであるお題が出されている。
【0046】
お題情報12にて指示された制限時間が経過前に、指示されたお題を構成する複数の条件のうちの所定数(例えば、1つ以上や全部など)を満たすことで、当該お題をクリアしたこと、つまり、位置条件を満たしたことになる。各プレーヤ3は、定められた制限時間が経過する前に、出されたお題をクリアするような位置を探して実空間を移動する。
【0047】
図3は、お題が出された後にプレーヤ端末1500に表示されるゲーム画面であるプレイ中画面の一例である。図3によれば、プレイ中画面W3には、出されているお題を示すお題情報14と、同じチームの各プレーヤの位置を示す現在位置画面16と、同じチームの各プレーヤとリアルタイムにテキストメッセージの交換を行うことができるメッセージ交換画面18とが表示される。現在位置画面16は、地図上に、現在の各プレーヤ3の位置を示すアイコンと、各位置の凡その間隔とを表示する。地図は、各位置が収まるような縮尺で表示される。プレーヤ3は、プレイ中画面W3の現在位置画面16にて自身を含む各プレーヤ3の位置を確認しつつ、メッセージ交換画面18にて他の各プレーヤ3とメッセージを交換しながら、出されたお題をクリアするような位置を探して移動する。
【0048】
そして、プレーヤ3がお題をクリアすると判断した位置においてプレーヤ端末1500を用いた所定の位置登録操作を行うと、サーバシステム1000は、そのときのプレーヤ端末1500の位置をプレーヤ位置として取得する。サーバシステム1000は、チームの全てのプレーヤ位置を取得したタイミングで、当該チームに対して出したお題をクリアしたか否かを判定する。すなわち、各プレーヤ位置がお題を構成する複数の条件それぞれを満たすか否かを判定し、当該お題をクリアするために定められた所定数(例えば、1つ以上や全部など)の条件を満たす場合にお題をクリアした、つまり、位置条件を満たしたと判定する。そして、お題をクリアしたか否かの判定結果を、当該チームの各プレーヤのプレーヤ端末1500に表示させる。
【0049】
お題をクリアしていないと判定した場合、定められた制限時間が経過するまでは、プレーヤ3は、何回でも位置登録操作を行って自身のプレーヤ位置を更新することができ、その度に、サーバシステム1000はお題をクリアしたか否かの判定を行う。そして、お題をクリアしないままに定められた制限時間が経過すると、“失敗”となってゲームプレイは終了となる。
【0050】
図4は、お題をクリアしたと判定された場合にプレーヤ端末1500に表示されるゲーム画面であるお題クリア画面の一例である。図4によれば、お題クリア画面W5には、クリアしたお題に関するお題情報20と、判定結果情報22と、獲得範囲画面24とが表示される。判定結果情報22は、お題をクリアしたことを示す判定結果と、各参加プレーヤに第2の特典として付与されるポイント(ゲーム内通貨の一種)とを含む。第2の特典として付与されるポイントは、クリアしたお題や、お題をクリアしたことで特典として獲得した範囲(獲得範囲)、お題が出されてからクリアするまでの経過時間、等によって決まる。詳細には、例えば、お題の難易度が高いほど、多くのポイントが付与される。また、例えば、獲得範囲の形状が正多角形に近いほど、面積が大きいほど、周囲長が長いほど、多くのポイントが付与される。また、例えば、お題をクリアするまでの経過時間が短いほど、多くのポイントが付与される。
【0051】
獲得範囲画面24は、お題をクリアしたことで特典として獲得した範囲(獲得範囲)を表示する。獲得範囲は、お題をクリアしたときの各プレーヤ位置に基づいて囲まれる範囲として設定される。本実施形態では、各プレーヤ位置を頂点とした多角形の形状の範囲であって、大きさ(面積)が最大となるようにプレーヤ位置(頂点)が選択された場合の範囲である。図4の例では、3人の参加プレーヤでなるチームであるから、プレーヤ位置を頂点する三角形の形状の範囲が獲得範囲となる。また、獲得範囲画面24では、クリアしたお題に関する情報として、各プレーヤ位置に設定されている属性情報や、プレーヤ位置の間隔が併せて表示されている。
【0052】
なお、図5に一例を示すように、参加プレーヤが6人(プレーヤ3a~3f)であって、そのうちの5人の参加プレーヤ(プレーヤ3a~3e)のプレーヤ位置で囲まれる五角形の形状の範囲の中に他の1人の参加プレーヤ(プレーヤ3f)のプレーヤ位置を含むような場合には、大きさ(面積)が最大となる形状として、5人の参加プレーヤのプレーヤ位置を頂点とする五角形の形状の範囲を獲得範囲とする。
【0053】
[機能構成]
(A)サーバシステム1000
図6は、サーバシステム1000の機能構成を示すブロック図である。図6によれば、サーバシステム1000は、操作入力部102と、画像表示部104と、音出力部106と、通信部108と、サーバ処理部200と、サーバ記憶部300とを備える。
【0054】
操作入力部102は、サーバシステム1000の管理のための各種の操作入力に応じて操作入力信号をサーバ処理部200に出力する。図1のキーボード1002がこれに該当する。
【0055】
サーバ処理部200は、例えば、CPUやGPU等のプロセッサや、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現され、操作入力部102やサーバ記憶部300を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部102からの操作入力信号、プレーヤ端末1500からの受信データ等に基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1000の動作を統合的に制御する。図1の制御基板1020がこれに該当する。また、サーバ処理部200は、プレーヤ管理部202と、ゲーム管理部210と、計時部230と、画像生成部234と、音生成部236と、通信制御部238とを有する。勿論、これら以外の機能も適宜含めることができる。
【0056】
プレーヤ管理部202は、プレーヤの登録管理に係る各種処理を行う。本実施形態では、登録プレーヤへの固有のプレーヤアカウントの付与、プレーヤアカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理、ゲームデータの管理、の各機能を有する。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられるデータの管理機能も適宜含めることができる。プレーヤ管理部202は、プレーヤ登録手続きを経たプレーヤ3に固有のアカウント(プレーヤID)を割り当ててプレーヤ管理データ340を生成することで、各プレーヤ3に関するデータの管理を行う。
【0057】
図7は、プレーヤ管理データ340の一例を示す図である。図7によれば、プレーヤ管理データ340は、登録プレーヤ毎に生成され、当該プレーヤに割り当てられたプレーヤアカウントと、当該プレーヤのプレーヤ端末1500の端末IDと、当該プレーヤが所属するチームのチームIDと、ポイント付与履歴と、アバター情報と、プレイレベルと、保有アイテムとを含む。プレーヤアカウントは、当該プレーヤに割り当てた固有のプレーヤIDのほか、当該プレーヤによって任意に設定されるプレーヤ名やパスワードを含む。ポイント付与履歴は、当該プレーヤに付与した(プレーヤにとっては取得した)ポイントの履歴であり、現時点での保有ポイントのほか、付与した日時それぞれに付与したポイントを対応付けて格納している。ポイントは、例えば、アイテム購入等に使用することができる。アバター情報は、当該プレーヤのアバターに関する情報であり、アバターの画像や装飾アイテム等を含む。保有アイテムは、当該プレーヤが保有するゲームプレイにおいて使用可能なアイテムに関する情報である。
【0058】
ゲーム管理部210は、ゲームの実行管理に係る各種処理を行う。本実施形態のゲームは、クライアント・サーバ型のオンラインゲームなので、ゲーム管理部210は、プレーヤ端末1500と通信を行いながらゲームプレイに必要なデータを提供する制御を行う。また、ゲーム管理部210は、参加プレーヤ設定部212と、指示制御部214と、特典獲得判定部216と、特典パラメータ値算出部218と、演出表示制御部222と、特典付与制御部220とを有する。
【0059】
参加プレーヤ設定部212は、参加プレーヤを設定する。参加プレーヤとしてN人を設定するようにしてもよい。具体的には、チームを単位としてゲームプレイの参加を受け付け、1つのチームに所属するN人のプレーヤ全員を、ゲームプレイの参加プレーヤとして設定する。本実施形態では、チームは予め作成されており、チームに関するデータはチーム管理データ350として管理されている。
【0060】
図8は、チーム管理データ350の一例である。図8によれば、チーム管理データ350は、チーム毎に生成され、当該チームに割り当てられた固有のチームID351と、任意に設定可能なチーム名352と、所属プレーヤリスト353と、プレイ履歴データ360と、を含む。所属プレーヤリスト353は、当該チームに所属するプレーヤの人数やプレーヤID等を格納する。
【0061】
プレイ履歴データ360は、当該チームが参加したゲームプレイ毎に生成され、当該ゲームプレイに割り当てられた固有のゲームプレイID361と、出したお題を示すお題ID362と、お題を出した出題時刻363と、お題の制限時間364と、ゲームプレイの結果とを格納する。ゲームプレイの結果には、プレーヤ位置情報365、獲得範囲情報366、特典パラメータ値算出部218により算出された特典パラメータ値367、及び、付与ポイント情報368が含まれる。プレーヤ位置情報365は、取得したプレーヤ位置に関する情報であり、プレーヤそれぞれのプレーヤIDに取得した最新のプレーヤ位置を対応付けて格納する。獲得範囲情報366は、特典獲得判定部216により決定された獲得範囲に関する情報であり、獲得範囲である多角形の各頂点の位置、形状、面積、周囲長さ等を格納する。付与ポイント情報368は、特典付与制御部220により各プレーヤに付与された第2の特典であるポイントに関する情報であり、プレーヤそれぞれのプレーヤIDに付与したポイントを対応付けて格納している。
【0062】
指示制御部214は、参加プレーヤのプレーヤ端末に、N人(N≧3)の参加プレーヤのプレーヤ端末それぞれが測位するプレーヤ位置に基づいて判定される、所与の特典を獲得するための位置条件を指示する。具体的には、お題データ370として予め定められた複数のお題の中から、ゲームプレイの参加を受け付けたチームに対するお題を、当該チームの所属プレーヤの人数やレベル等に応じて選択する。そして、当該チームの各プレーヤ3のプレーヤ端末1500に、選択したお題に関するお題画面W1(図2参照)を表示させることで、特典を獲得するための位置条件を指示する。
【0063】
図9は、お題データ370の一例である。図9によれば、お題データ370は、お題毎に生成され、当該お題に割り当てられた固有のお題ID371と、難易度372と、参加人数条件373と、制限時間374と、お題設定情報375と、お題クリア条件376と、特典パラメータ値算出テーブル377と、特典設定テーブル378とを格納している。参加人数条件373は、当該お題の対象とする参加プレーヤ数の条件であり、例えば、参加プレーヤ数の下限及び/又は上限である。お題設定情報375は、お題である位置条件を構成する複数の条件の組み合わせを定めたデータである。組み合わせる条件は、条件リスト330から選択される。
【0064】
図10に、条件リスト330の一例を示す。図10に示すように、条件リスト330は、位置条件であるお題を構成する条件の候補として、属性条件と、距離条件とを含む複数の条件を定めている。属性条件は、プレーヤ位置の属性情報を指示する条件であり、詳細には、地点情報320で定められる各地点の属性情報のうち、プレーヤ位置が適合すべき地点の属性情報を指示する。距離条件は、プレーヤ位置の間隔を指示する条件である。
【0065】
図11に、地点情報320の一例を示す。図11によれば、地点情報320は、現実空間における複数の地点それぞれについて、当該地点に割り当てた固有の地点IDと、例えば、緯度経度で表される当該地点の位置と、地図上に表示される当該地点の名称と、属性情報とを対応付けて格納している。属性情報は、例えば、“コンビニ”やこれを包括する“商業施設”といったように、階層構造となっている。
【0066】
図9に戻り、お題データ370におけるお題クリア条件376は、当該お題をクリアしたと判定するための条件であり、お題設定情報375に定められた条件のうちの、例えば“1つ以上”や“全部”といったように、お題を構成する複数の条件のうち満たすべき数を定める。
【0067】
特典パラメータ値算出テーブル377は、当該お題をクリアした場合に、獲得範囲に基づいて算出する特典パラメータ値を定めたデータテーブルであり、図12に一例を示すように、複数の項目それぞれに、当該項目を満たした場合に加算する値を対応付けて定めている。項目としては、お題を構成する各条件のほか、獲得範囲の面積(大きさ)、形状、周囲長さといった獲得範囲に関する項目、お題のクリアまでの経過時間に関する項目、プレイレベルといったプレーヤのパラメータ値に関する項目、等を含む。
【0068】
特典設定テーブル378は、当該お題をクリアした場合に、参加プレーヤに付与する第2の特典であるポイントを定めたデータテーブルであり、図13に一例を示すように、特典パラメータ値と、付与ポイントとを対応付けて格納している。図13の例では、特典パラメータ値が大きいほど、多くのポイントを付与するように定められている。
【0069】
図6に戻り、特典獲得判定部216は、N人の参加プレーヤのプレーヤ位置が位置条件を満たしたか否かを判定し、肯定判定した場合に当該N人の参加プレーヤによる特典の獲得を決定する。或いは、参加プレーヤ設定部212により設定されたN人全員のプレーヤ位置に基づいて位置条件を満たしたか否かを判定するようにしてもよい。位置条件は、少なくとも、プレーヤ位置が、所与の属性条件を満たす属性情報が設定された地点に適合する位置であること、プレーヤ位置の間隔が所与の距離条件を満たすこと、所与のプレーヤ関係条件を満たすN人の参加プレーヤであること、を含む。また、指示制御部214による指示タイミングに基づく所与の制限時間の間、位置条件が満たされたか否かの判定を行い、当該制限時間を超えた場合には位置条件が満たされたか否かの判定を終了する。
【0070】
本実施形態では、ゲームプレイの参加を受け付けたチームのプレーヤ全員のプレーヤ位置に基づいて位置条件を満たしたか否かを判定し、満たしたと判定した場合に、位置条件を満たしたN人の参加プレーヤのプレーヤ位置に基づいて囲まれる範囲を、当該チームの獲得特典として決定する。つまり、チームのプレーヤ全員のプレーヤ位置を取得すると、取得した各プレーヤ位置が、お題設定情報375で定められるお題を構成する複数の条件それぞれを満たすか否かを判定し、満たすと判定した条件数がお題クリア条件376を満たすならば、お題をクリアした、つまり、位置条件を満たした、と判定する。そして、お題をクリアと判定したならば、各プレーヤ位置に基づいてチームの獲得範囲を決定する。例えば、各プレーヤ位置を頂点とする多角形を、獲得範囲として決定する。
【0071】
位置条件であるお題は、条件リスト330(図10参照)で定められる複数の条件の組み合わせとして構成される。この条件リスト330は、条件として、プレーヤが位置すべき箇所の属性情報を指示する属性条件と、プレーヤ位置の間隔を指示する距離条件とを定めているから、位置条件は、プレーヤ位置が、所与の属性条件を満たす属性情報が設定された地点に適合する位置であること、プレーヤ位置の間隔が所与の距離条件を満たすこと、を含んでいる。また、1つのチームに所属するプレーヤを参加プレーヤとして設定しているから、位置条件は、例えば、同じチームに所属するといったプレーヤ関係条件を満たすN人の参加プレーヤであること、を含んでいる。
【0072】
特典パラメータ値算出部218は、獲得範囲の大きさ、形状、および、周囲長のうちの少なくとも1つを用いて特典パラメータ値を算出する。また、指示制御部214による指示タイミングから、特典獲得判定部216により位置条件が満たされたと判定されるまでの経過時間と、位置条件を満たしたN人の参加プレーヤに係るパラメータ値と、を更に用いて特典パラメータ値を算出する。
【0073】
具体的には、特典パラメータ値算出テーブル377において定められている項目のうち、満たす項目に対応する加算値の合計を、特典パラメータ値として算出する。特典パラメータ値算出テーブル377にて定められる項目には、獲得範囲の大きさ(面積)、形状、周囲長といった獲得範囲に関する項目、お題をクリアするまでの経過時間に関する項目、プレーヤのプレイレベルといった参加プレーヤのパラメータ値に関する項目、を含んでいる(図12参照)。
【0074】
演出表示制御部222は、前記N人の参加プレーヤによる特典を獲得した旨の演出表示をプレーヤ端末に行わせる制御をする。また、特典パラメータ値に基づいて演出表示を可変に制御する。具体的には、お題をクリアしたと判定されたチームの各参加プレーヤのプレーヤ端末において、地図上に獲得範囲を示した獲得範囲画面24を含むお題クリア画面W5を表示させる(図4参照)。獲得範囲画面24においては、獲得範囲の面積や周囲長を表示するようにしてもよい。また、特典パラメータ値に応じて、獲得範囲の色や模様等の表示形態を異なるようにしてもよいし、特典パラメータ値が所定の閾値以上である場合には所定のエフェクトを表示するなどしてもよい。
【0075】
特典付与制御部220は、特典パラメータ値に基づいて、位置条件を満たしたN人の参加プレーヤに第2の特典を付与する制御を行う。具体的には、特典設定テーブル378に従って、特典パラメータ値に対応するポイントを、第2の特典として各参加プレーヤに付与する。参加プレーヤそれぞれへのポイントの付与の仕方としては、例えば、特典設定テーブル378に定められるポイントそのままをN人の参加プレーヤ全員に付与するようにしてもよいし、当該ポイントを参加人数で均等割りして付与するようにしてもよいし、貢献度に応じて傾斜配分して付与するようにしてもよい。貢献度としては、例えば、レベル(熟練度)やゲームプレイの参加回数等がある。
【0076】
計時部230は、システムクロックを利用して現在日時等の計時を行う。
【0077】
画像生成部234は、サーバシステム1000のシステム管理に関する画像や、プレーヤ端末1500で表示させるための画像等を生成する。そして、システム管理に関する画像信号を画像表示部104へ出力する。画像表示部104は、画像生成部234から入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、プロジェクタといった画像表示装置によって実現できる。図1のディスプレイ1006がこれに該当する。
【0078】
音生成部236は、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1000のシステム管理やゲームプレイに係る操作音やBGM等の音声データを生成或いはデコードする。そして、システム管理に関する音声信号を音出力部106へ出力する。音出力部106は、音声信号に基づく音声を放音する。図1の本体装置1010やディスプレイ1006が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
【0079】
通信制御部238は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部108を介して外部装置とのデータのやり取りを実現する。通信部108は、通信ネットワークNと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の通信装置1016がこれに該当する。
【0080】
サーバ記憶部300は、サーバ処理部200にサーバシステム1000を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200の作業領域として用いられ、サーバ処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク、オンラインストレージ等によって実現される。サーバ記憶部300には、サーバシステム1000の各種の機能部を実現するためのサーバプログラム302と、配信用クライアントプログラム304と、地図情報310と、地点情報320と、プレーヤ管理データ340と、条件リスト330と、プレーヤ管理データ340と、チーム管理データ350と、お題データ370とが記憶される。
【0081】
(B)プレーヤ端末
図14は、プレーヤ端末1500の機能構成の一例を示すブロック図である。図14によれば、プレーヤ端末1500は、操作入力部502と、画像表示部504と、音出力部506と、通信部508と、測位部510と、端末処理部600と、端末記憶部700とを備える。
【0082】
操作入力部502は、プレーヤ3による各種の操作入力に応じて操作入力信号を端末処理部600に出力する。例えば、プッシュスイッチやジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール等によって実現できる。
【0083】
測位部510は、公知の測位システムを利用して現実空間におけるプレーヤ端末1500の位置情報を取得する測位機能を実現する。例えば、GPS(Global Positioning System)やGLONASS(Global Navigation Satellite System)、Galileoといった衛星航法システムから送信される信号を受信して、日時や位置座標(緯度・経度・高度)等を含む測位情報を出力する測位モジュールによって実現できる。
【0084】
端末処理部600は、例えば、プロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現され、操作入力部502や端末記憶部700を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。プロセッサは、例えば、CPUやGPUなどの集中演算装置の他、ASICやFPGA等の演算回路も含む。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部502からの操作信号、サーバシステム1000からの受信データ等に基づいて各種の演算処理を実行して、プレーヤ端末1500の動作を制御する。また、端末処理部600は、ゲーム制御部610と、計時部620と、通信制御部628とを有する。
【0085】
ゲーム制御部610は、操作信号送信制御部612と、ゲーム画面表示制御部614と、音声再生制御部616とを有する。
【0086】
操作信号送信制御部612は、操作入力部502になされた操作に応じて、各種データやリクエストをサーバシステム1000へ送信するための処理を実行する。
【0087】
ゲーム画面表示制御部614は、サーバシステム1000から受信した各種画像データに基づいてゲーム画面を表示するための制御を行う。例えば、CPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーディック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現され、サーバシステム1000から受信した各種データに基づいて、1フレーム時間(例えば、1/60秒)で1枚のゲーム画面の画像を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部504に出力する。本実施形態では、ゲーム画面の画像をサーバシステム1000にて生成する構成とするが、当該画像をプレーヤ端末1500にて生成する構成も可能である。
【0088】
画像表示部504は、ゲーム画面表示制御部614から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、プロジェクタ、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
【0089】
音声再生制御部616は、サーバシステム1000から受信した各種音声データに基づいてゲーム音声(例えば、効果音、BGM、声優による台詞読み上げ等)を放音させるための制御を行う。例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生するためのオーディオコーディック等によって実現され、ゲームに係る効果音やBGM、各種操作音、台詞読み上げ音声等の各種音声の音信号を生成し、音出力部506に出力する。
【0090】
音出力部506は、音声再生制御部616から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を出力する。
【0091】
通信制御部628は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部508を介して外部装置とのデータのやり取りを実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
【0092】
計時部620は、システムクロックを利用して現在日時等の計時を行う。
【0093】
端末記憶部700は、端末処理部600にプレーヤ端末1500を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームプレイに必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、端末処理部600の作業領域として用いられ、端末処理部600が各種プログラムに従って実行した演算結果や、操作入力部502からの入力データ等を一時的に記憶する。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現される。本実施形態では、端末記憶部700は、クライアントプログラム702を記憶する。
【0094】
クライアントプログラム702は、端末処理部600が読み出して実行することによってゲーム制御部610としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトウェアである。本実施形態では、サーバシステム1000から提供される配信用クライアントプログラム304(図7参照)のコピーとする。なお、クライアントプログラム702は、ゲームを実現する技術手法に応じて専用のクライアントプログラムであってもよいし、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグイン等により構成するとしてもよい。
【0095】
[処理の流れ]
図15は、ゲーム処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、サーバシステム1000のゲーム管理部210の実行制御により実現される処理であり、1つのチームに対する1回のゲームプレイに係る処理である。
【0096】
先ず、ゲーム管理部210が、ゲームプレイに対するチームの参加の受け付けると(ステップS1)、参加プレーヤ設定部212が、当該チームの所属プレーヤを参加プレーヤとして設定する(ステップS3)。次いで、指示制御部214が、お題データ370として予め定められた複数のお題の中から参加プレーヤに対するお題を決定し、各参加プレーヤのプレーヤ端末1500に決定したお題を表示させたお題画面W1(図2参照)を表示させることで、特典を獲得するための位置条件を指示する(ステップS5)。
【0097】
その後、特典獲得判定部216が、ゲームプレイの指示を行ってからの経過時間がお題に定められている制限時間に達していない間は(ステップS7:NO)、参加プレーヤそれぞれのプレーヤ位置に基づき、お題をクリアしたか否かを判定する。そして、お題をクリアした、つまり、位置条件を満たしたと判定したならば(ステップS9:YES)、参加プレーヤの各プレーヤ位置に基づいて囲まれる範囲(獲得範囲)を、各参加プレーヤが獲得する特典として決定する(ステップS11)。次いで、特典パラメータ値算出部218が、特典パラメータ値を算出する(ステップS13)。続いて、特典付与制御部220が、算出された特典パラメータ値に基づいて、参加プレーヤに第2の特典としてポイントを付与する(ステップS15)。その後、演出表示制御部222が、参加プレーヤのプレーヤ端末1500に、獲得範囲に基づく演出表示を行わせる(ステップS17)。以上の処理を行うと、ゲーム処理は終了となる。
【0098】
[作用効果]
このように、本実施形態によれば、複数のプレーヤの各自が自由に移動可能でありながら、プレーヤ同士で協力して遊ぶ楽しさを提供する新たな位置ゲームの技術を提供することができる。つまり、各参加プレーヤのプレーヤ端末1500に特典を獲得するための位置条件の指示が行われ、N人の参加プレーヤのプレーヤ位置が位置条件を満たした場合に、特典として範囲が獲得されて参加プレーヤのプレーヤ端末1500に獲得範囲に基づく演出表示が行われる。これにより、複数の参加プレーヤが、自身のプレーヤ端末1500に対して行われた指示に従って、特典を獲得するために、他の参加プレーヤと協力し合いながら各自が自由に位置条件を満たすような位置に移動する、といった新たな楽しみが得られる位置ゲームを提供することができる。また、参加プレーヤは、自身のプレーヤ端末1500にて行われる演出表示によって、獲得特典である獲得範囲を把握することができる。
【0099】
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
【0100】
(A)参加プレーヤの設定
上述の実施形態では、予め編成されたチームに所属するN人のプレーヤを参加プレーヤとして設定したが、予め編成されたチームではなく、例えば、マッチングによりN人の参加プレーヤを設定するようにしてもよい。その際には、例えば、プレイレベルが所定の近似条件を満たすプレーヤ同士といったプレーヤ関係条件を満たすプレーヤ同士をマッチングするようにするとよい。
【0101】
(B)プレーヤ位置の取得
また、上述の実施形態では、サーバシステム1000は、ゲームプレイの参加プレーヤが自身のプレーヤ端末1500において所定の位置登録操作を行ったときのプレーヤ端末1500が測位した位置を、当該参加プレーヤの位置(プレーヤ位置)として取得することにした。これを、参加プレーヤによる位置登録操作を必要とせず、プレーヤ端末1500の最新の位置をプレーヤ位置として常時取得するようにしてもよいし、サーバシステム1000が指定する任意のタイミングにおけるプレーヤ端末1500の位置をプレーヤ位置として取得するようにしてもよい。
【0102】
(C)位置条件
また、位置条件に、同一の位置或いは同じ位置(例えば、同じ施設内の位置)とみなせる所定の近傍条件を満たす位置に所定数以上のプレーヤが位置すること、を含めるようにしてもよい。更に、近傍条件を満たす位置に位置するプレーヤの人数を更に用いて特典パラメータ値を算出するようにしてもよい。その場合、位置条件を満たす位置のみとしてもよいし、位置条件を満たさない位置も用いるとしてもよい。
【0103】
(D)仮想ゲーム空間
上記実施形態では現実空間に対応する仮想ゲーム空間を設定することとしたが、位置条件を満たしたN人の参加プレーヤそれぞれのプレーヤ位置に対応する仮想ゲーム空間の位置、を更に用いて特典パラメータ値を算出するようにしてもよい。具体的には、仮想ゲーム空間の各位置を、地点情報320に定められている現実空間の各地点と対応付けておく。そして、取得した参加プレーヤのプレーヤ位置に適合する地点に対応する仮想ゲーム空間における位置を特定し、特定した位置に応じた加算値を、更に加算することで特典パラメータ値を算出する。位置に応じた加算値は、例えば、仮想ゲーム空間における当該位置に配置されているオブジェクト(敵キャラクタを含む)に応じて定めることができる。具体的には、仮想ゲーム空間中に城や砦、井戸などの建物オブジェクト、泉や鉱脈などの資源発生源オブジェクト、などを定めておく。プレーヤ位置に適合する地点に対応する仮想ゲーム空間中の位置が、これらのオブジェクトに対応する位置かどうか、獲得範囲内にこれらのオブジェクトが含まれるかどうか又は含まれているオブジェクトの数、等に応じて特典パラメータ値を算出することができる。
【0104】
(E)チーム対戦
また、ゲームプレイとしてチーム対戦を行うようにしてもよい。具体的には、2つ以上のチームの参加を受け付け、ゲームプレイの指示として各チームに同じお題を出し、各チームの特典パラメータ値の大小によって勝敗を決めるようにする。
【符号の説明】
【0105】
1…ゲームシステム
1000…サーバシステム
200…サーバ処理部
202…プレーヤ管理部
210…ゲーム管理部
212…参加プレーヤ設定部
214…指示制御部
216…特典獲得判定部
218…特典パラメータ値算出部
220…特典付与制御部
222…演出表示制御部
300…サーバ記憶部
302…サーバプログラム
304…配信用クライアントプログラム
310…地図情報
320…地点情報
330…条件リスト
340…プレーヤ管理データ
350…チーム管理データ
370…お題データ
1500…プレーヤ端末
3…プレーヤ
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