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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】高圧ウエハ処理システム及び関連方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20240624BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
【請求項の数】 17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023047795
(22)【出願日】2023-03-24
(62)【分割の表示】P 2021152003の分割
【原出願日】2018-03-09
(65)【公開番号】P2023089011
(43)【公開日】2023-06-27
【審査請求日】2023-04-19
(31)【優先権主張番号】62/470,057
(32)【優先日】2017-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リャン, チーウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ネマニ, シュリーニヴァース ディー.
(72)【発明者】
【氏名】カーン, アディーブ
(72)【発明者】
【氏名】カシボートラ, ベンカタ ラビシャンカル
(72)【発明者】
【氏名】マリク, サルタン
(72)【発明者】
【氏名】カン, ショーン エス.
(72)【発明者】
【氏名】ウォン, キース タットスン
【審査官】堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-175068(JP,A)
【文献】特開平07-153813(JP,A)
【文献】特開平03-288429(JP,A)
【文献】特開平08-260158(JP,A)
【文献】特開2015-005727(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02
H01L 21/31
H01L 21/3065
C23C 16/44
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上で層を処理するための複合処理チャンバであって、
天井、外壁およびスリットを有する高圧チャンバであって、前記スリットは、該高圧チャンバの外側から内側へと前記外壁を貫通して配されており、前記スリットは、該スリットを通して基板を受け取るように構成されている、高圧チャンバと、
壁および該壁を貫通して配された開孔を有する真空チャンバであって、該真空チャンバの前記壁は、前記高圧チャンバの前記外壁を囲んでいる、真空チャンバと、
前記基板を支持するためのペデスタルであって、前記高圧チャンバ内部に位置づけされたペデスタルと、
前記真空チャンバ内部の圧力を前記高圧チャンバ内部の圧力から選択的に分離させるように構成された、バルブアセンブリであって、
該バルブアセンブリは、前記スリットおよび前記開孔を通って配置されるアームを備え、
前記アームは、前記高圧チャンバの前記外壁の内面と密着するように、第1の方向に移動可能であり、
前記アームは、前記スリットを塞ぐようにおよび塞がないように、第2の方向に移動可能であり、
前記第1の方向は、前記内面に近づいたり前記内面から離れたりする方向であり、
前記第2の方向は、前記天井に近づいたり前記天井から離れたりする方向であり、前記第1の方向に実質的に垂直である
バルブアセンブリと
を備える、複合処理チャンバ。
【請求項2】
前記真空チャンバ内の圧力を真空近くまで低下させるように構成された真空アセンブリをさらに備える、請求項1に記載の複合処理チャンバ。
【請求項3】
前記真空アセンブリを操作するように構成されたコントローラをさらに備える、請求項2に記載の複合処理チャンバ。
【請求項4】
前記バルブアセンブリは、前記真空チャンバ内の前記圧力を調節し、前記真空チャンバ内のガスを放出するように構成された、分離バルブをさらに備える、請求項2に記載の複合処理チャンバ。
【請求項5】
前記高圧チャンバから前記真空チャンバ内への前記基板の移送を可能とするように、前記バルブアセンブリが開放可能である、請求項2に記載の複合処理チャンバ。
【請求項6】
前記複合処理チャンバは、前記高圧チャンバが前記真空チャンバから分離されている間、前記高圧チャンバの前記天井を通って前記高圧チャンバの中へ処理ガスを導入して、前記高圧チャンバ内の圧力を増加させるように構成されたガス供給システムをさらに備え、前記ガス供給システムは、前記高圧チャンバ内のガスを排気することにより前記高圧チャンバを減圧する排気システムを備え、前記複合処理チャンバは、前記バルブアセンブリが開放される前に前記排気システムを操作して前記高圧チャンバを減圧するように構成されたコントローラをさらに備える、請求項2に記載の複合処理チャンバ。
【請求項7】
前記スリットを通して前記高圧チャンバから前記真空チャンバ内に前記基板を移送するように構成されたロボットアームをさらに備える、請求項1に記載の複合処理チャンバ。
【請求項8】
前記スリットが、前記高圧チャンバと前記真空チャンバとの間において横方向に延びている、請求項1に記載の複合処理チャンバ。
【請求項9】
前記アームは、前記アームが前記スリットを塞いで前記高圧チャンバと前記真空チャンバとの間にシールを形成する第1の位置と、前記スリットが塞がれておらず、前記スリットを通って前記高圧チャンバから前記真空チャンバへ前記基板を移送可能である第2の位置との間で、移動可能である、請求項1に記載の複合処理チャンバ。
【請求項10】
前記スリットに対して前記アームを移動させるアクチュエータであって、前記真空チャンバの外で前記アームの近位端に連結されているアクチュエータをさらに備える、請求項1に記載の複合処理チャンバ。
【請求項11】
前記基板が前記ペデスタル上で支持されているときに、前記基板に熱を加えて前記基板をアニールするように構成された加熱要素をさらに備える、請求項1に記載の複合処理チャンバ。
【請求項12】
前記加熱要素は前記ペデスタル内部に位置づけされている、請求項11に記載の複合処理チャンバ。
【請求項13】
前記加熱要素は、前記高圧チャンバを画定している前記外壁の内部に位置づけされている、請求項11に記載の複合処理チャンバ。
【請求項14】
前記ペデスタルから前記基板を持ち上げるリフトピンアセンブリをさらに備える、請求項1に記載の複合処理チャンバ。
【請求項15】
前記ペデスタルは、前記高圧チャンバの前記天井から吊るされている、請求項1に記載の複合処理チャンバ。
【請求項16】
基板上で層を処理するための複合処理チャンバであって、
天井、外壁およびスリットを有する高圧チャンバであって、前記スリットは、該高圧チャンバの外側から内側へと前記外壁を貫通して配されており、前記スリットは、該スリットを通して基板を受け取るように構成されている、高圧チャンバと、
前記高圧チャンバの前記外壁を囲む真空チャンバと、
前記基板を支持するためのペデスタルであって、前記高圧チャンバ内部に位置づけされたペデスタルと、
前記高圧チャンバが前記真空チャンバから分離されている間、前記高圧チャンバの前記天井を通って前記高圧チャンバの中へ処理ガスを導入して、前記高圧チャンバ内の圧力を増加させるように構成されたガス供給システムと、
前記真空チャンバ内部の圧力を前記高圧チャンバ内部の圧力から選択的に分離させるように構成された、バルブアセンブリであって、
該バルブアセンブリは、前記スリットを通って配置されるアームを備え、
前記アームは、前記高圧チャンバの前記外壁の内面と密着しおよび密着解除するように、第1の方向に移動可能であり、
前記アームは、前記スリットを塞ぐようにおよび塞がないように、第2の方向に移動可能であり、
前記第1の方向は、前記内面に近づいたり前記内面から離れたりする方向であり、
前記第2の方向は、前記天井に近づいたり前記天井から離れたりする方向であり、前記第1の方向に実質的に垂直である
バルブアセンブリと
を備える、複合処理チャンバ。
【請求項17】
前記アームが前記スリットの全長分を通って配置されている、請求項16に記載の複合処理チャンバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、ウエハ処理システム及び関連方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
超小型電子回路及び他のマイクロスケールデバイスは一般に、シリコン又は他の半導体材料ウエハ等の基板又はウエハから製造される。超小型電子部品又は他のマイクロスケール部品を形成するために、又は電気配線を提供するために、基板上に複数の金属層が形成される。例えば銅等のこれらの金属層は基板上にめっきされ、一連のフォトリソグラフィ、めっき、エッチング、研磨又は他のステップにおいて部品及び配線が形成される。
【0003】
所望の材料特性に達するには、通常、基板にアニーリング処理が施され、アニーリング処理において基板は急速に、普通は約200~500℃、より典型的には約300~400℃まで加熱される。基板は、比較的短時間、例えば60~300秒の間、これらの温度に保持されうる。基板は次に急速に冷却され、この全処理には普通、数秒しかかからない。アニーリングを利用して、基板上の層の材料特性を変化させることができる。アニーリングを利用して、基板上の膜間のドーパント、ドライブ(drive)ドーパントを活性化する、膜と膜とのインターフェース、又は膜と基板とのインターフェースを変化させる、堆積された膜の密度を高める、又はイオン注入による損傷を回復させることも可能である。
【0004】
超小型電子デバイス及び配線の特徴のサイズが小型化するにつれ、許容可能な欠陥率が大幅に下がる。ある欠陥は、汚染粒子から生じる。他の欠陥は、ウエハの特定領域の不完全な処理、例えばトレンチ底部の膜の不完全な成長から生じうる。
【0005】
様々なアニーリングチャンバが過去に使用されてきた。単一ウエハ処理設備において、これらのアニーリングチャンバは通常、基板の温度プロファイルを制御するために、加熱要素と冷却要素との間、又は加熱及び冷却要素上に基板を位置づけする。しかしながら、正確で繰り返し可能な温度プロファイルだけでなく、許容可能な欠陥レベルを達成するのに、工学的課題が起こりうる。
【発明の概要】
【0006】
一態様では、基板を処理するための高圧処理システムは、第1のチャンバと、基板を支持するように第1のチャンバ内部に位置づけされたペデスタルと、第1のチャンバに隣接した第2のチャンバと、第2のチャンバ内部の圧力を真空近くまで低下させるように構成された真空処理システムと、第1のチャンバ内部の圧力を第2のチャンバ内部の圧力から分離させるための、第1のチャンバと第2のチャンバとの間のバルブアセンブリと、第1のチャンバの中へ処理ガスを導入して、処理ガスが第1のチャンバ内にある間、かつ第1のチャンバが第2のチャンバから分離されている間、第1のチャンバ内部の圧力を少なくとも10気圧まで上昇させるように構成されたガス供給システムと、コントローラとを含む。コントローラは、基板上で層を処理するために、ガス供給システムを操作して処理ガスを第1のチャンバの中に導入し、バルブアセンブリを開放して第1のチャンバから第2のチャンバへ基板を移送することを可能にするように構成されている。
【0007】
実行態様は、一又は複数の以下の特徴を含みうる。
【0008】
バルブアセンブリは、第1のチャンバと第2のチャンバとの間にスリットバルブを含みうる。スリットバルブは、第1のチャンバと第2のチャンバとの間の壁を貫通するスリットと、アームが前記スリットを塞いで前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとの間にシールを形成する第1の位置と、スリットが塞がれていない第2の位置との間で移動可能なアームとを含みうる。基板は、スリットバルブを通して第1のチャンバから第2のチャンバへ移送可能であってよい。アームは、第1の位置において第1のチャンバを画定している壁の内面と密着して第1のチャンバと第2のチャンバとの間にシールを形成するように構成されていてよい。アクチュエータは、スリットに対してアームを移動させることができる。アクチュエータは、第2のチャンバの外で、又は第2のチャンバ内部でアームの近位端に連結されていてよい。アームは、第1の位置において第1のチャンバの外面と密着して第1のチャンバと第2のチャンバとの間にシールを形成するように構成されていてよい。
【0009】
ペデスタルは、第1のチャンバを画定している壁に固定されていてよい。第1のチャンバを画定している壁は、バルブアセンブリを提供するために、第1のチャンバを画定している基部に対して移動可能であってよい。ペデスタルは、第1のチャンバの天井から吊るされていてよい。
【0010】
ガス供給システムは、第1のチャンバ内部のガスを排気することにより第1のチャンバを減圧する排気システムを含みうる。コントローラは、排気システムを操作して、バルブアセンブリが開放される前に第1のチャンバを減圧するように構成されうる。真空処理システムは、第2のチャンバ内部に圧力を生成するように構成されていてよく、圧力は1気圧未満である。
【0011】
加熱要素は、基板がペデスタル上で支持されているときに、基板に熱を加えて基板をアニールするように構成されていてよい。加熱要素はペデスタル内部に位置づけされていてよい。加熱要素は、第1のチャンバを画定している壁の内部に位置づけされていてよい。
【0012】
ロボットアームは、バルブアセンブリを通して第1のチャンバから第2のチャンバへ基板を移送するように構成されていてよい。リフトピンアセンブリは、ペデスタルから基板を持ち上げることができる。
【0013】
半導体製造装置は、内部にロボットが位置づけされた中央真空チャンバと、中央真空チャンバに連結されたファクトリインターフェースモジュールと、第1の真空バルブによって中央真空チャンバに連結された低圧基板処理チャンバと、上述した高圧処理システムとを含みうる。第2のチャンバは、第2の真空バルブによって中央真空チャンバに連結されていてよい。
【0014】
別の態様では、半導体処理方法は、基板上で層を処理するため、かつ層の処理中に第1のチャンバ内部に少なくとも10気圧の圧力を生成するために、第1のチャンバの中へ処理ガスを導入することと、第1のチャンバから第2のチャンバへ直接基板を移送することとを含み、第2のチャンバは、1気圧未満の圧力を有する。
【0015】
実行態様は、一又は複数の以下の特徴を含みうる。処理ガスを導入した後であって基板を移送する前に、第1のチャンバ内部の圧力を低下させるために、第1のチャンバから処理ガスを排気することができる。基板を移送する前に、第1のチャンバと第2のチャンバとの間のスリットバルブを開放することができる。基板は、スリットバルブを通して第2のチャンバへ移送されうる。スリットバルブを開放することは、アーム及びスリットバルブによって第1のチャンバと第2のチャンバとの間にシールが形成されている第1の位置から、スリットバルブが開放されている第2の位置へアームを移動させることを含みうる。処理ガスが導入された後に、基板をアニールするために基板に熱を加えることができる。基板は、シリコン材料を含みうる。
【0016】
上記の利点は、非限定的に、下記、及び本書の他の箇所に記載されたものを含みうる。特定の態様による高圧処理システムは、基板上の材料の層の例えばアニーリング又は堆積等の処理の徹底性を改善することができる。例えば、高圧環境においてアニールする又は堆積させることによって、結果的に得られる材料をより簡単に基板上の複雑な表面形状、例えばエッチングされた形状に浸透させることができる。この結果、処理中の欠陥の発生を減らすことができる。
【0017】
本明細書に記載の主題の一又は複数の実行態様の詳細事項を、添付図面及び以下の説明に明記する。その他の潜在的な特徴、態様、及び利点も、本明細書、図面、及び特許請求の範囲から自明となろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】処理プラットフォームの図である。
図2】高圧システムの図である。
図3】高圧処理システムの一実施例の概略側面図である。
図4】高圧処理システムの別の実施例の概略側面図である。
図5】高圧処理システムの別の実施例の概略側面図である。
図6】高圧処理システムの別の実施例の概略側面図である。
図7】ペデスタルの概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
上に指摘したように、幾つかの欠陥は、基板の特定領域の不完全な処理から生じうる。しかしながら、高圧処理によって、基板全体の処理の一貫性を改善することが可能である。具体的には、高圧環境でアニーリング又は堆積を行うことができ、これは、材料層の処理の徹底性を改善する助けとなりうる。その結果、層が基板全体で、より均一に形成されうる、又は変化させられうる。高圧処理はまた、低圧では利用できない化学反応の利用も可能にしうる。
【0020】
別の課題は、例えば銅等の特定の材料が約70℃を超える温度で酸素にさらされたときに急速に酸化することである。銅又は他の材料が酸化すると、基板はもはや使用可能でなくなる可能性がある、又は更に処理する前に酸化層をまず除去しなければならない場合がある。効率的な製造においてこれらは両方とも許容できないオプションである。したがって、設計因子は、基板温度が約70℃を超えるときに基板を酸素から隔離するということである。当然ながら酸素は周囲空気に存在するわけで、アニーリング中に銅の酸化を回避することもまた、工学的な課題を呈しうる。本書に記載したように、高圧処理チャンバと、低圧の、例えば真空に近い環境の異なる処理チャンバとの間で基板を移送して、基板の汚染及び酸化を回避することが可能である。
【0021】
ウエハの温度均一性は、別の有意な設計因子である。なぜなら、それによりウエハ上の銅又は他の材料の結晶構造が影響を受けるためである。処理システム、例えばペデスタル構成は、ウエハの均一な加熱を提供しうる。
【0022】
別の考察事項は、点検修理の可能性である。できる限り迅速に、また効率的にチャンバを再生する又は点検修理することができることは重要である。本書に記載のチャンバ構成は、点検修理が簡単にできる。
【0023】
図1に、本書に記載の物理的気相堆積、化学気相堆積、及び/又はアニーリング処理のうちの少なくとも1つの実施形態を実施するのに好適な、一体型マルチチャンバ基板処理システムを示す。一般に、マルチチャンバ基板処理システムは、高圧処理、例えば堆積又はアニーリング等を実施する、例えば10気圧を上回る圧力で動作しうる少なくとも1つの高圧処理チャンバと、低圧処理、例えばエッチング、堆積、又は熱処理を実施する、例えば約100ミリトールを下回る圧力で動作しうる、少なくとも1つの低圧処理チャンバとを含む。ある実行態様では、マルチチャンバ処理システムは、低圧の中央移送チャンバを有するクラスタツールであり、ここから複数の処理チャンバにアクセスすることが可能である。
【0024】
本書に記載の処理及びシステムの幾つかの実施形態は、特徴を画定するために、例えば金属及び金属ケイ素化合物バリア等の材料の層を形成することに関連する。例えば、第1の金属層をシリコン基板上に堆積させ、アニールして金属ケイ素化合物層を形成する。次に、第2の金属層を金属ケイ素化合物層上に堆積させて、特徴を充填する。金属ケイ素化合物層を形成するアニーリング処理は、複数のアニーリングステップで実施されうる。
【0025】
図1は、2つの移送チャンバ102、104と、移送チャンバ102、104にそれぞれ位置づけされた移送ロボット106、108と、2つの移送チャンバ102、104上に配置された処理チャンバ110、112、114、116、118とを含む処理プラットフォーム100の一実施形態の概略上面図である。第1及び第2の移送チャンバ102、104は、隣接する処理チャンバ110、112、114、116、118とインターフェースで接続する中央真空チャンバである。第1の移送チャンバ102と第2の移送チャンバ104は、冷却又は予熱チャンバを含みうる通過チャンバ120によって分離されている。通過チャンバ120はまた、第1の移送チャンバ102と第2の移送チャンバ104が異なる圧力で動作しているときに、基板を取り扱う間、ポンプで排気又は通気させることができる。例えば、第1の移送チャンバ102は、約100ミリトールと約5トールとの間、例えば約40ミリトールで動作することができ、第2の移送チャンバ104は、約1×10-5トールと約1×10-8トールの間、例えば約1×10-7トールで動作する場合がある。
【0026】
処理プラットフォーム100は、コントローラ122をプログラミングすることによって自動化される。コントローラ122は処理プラットフォーム100の各チャンバの個々の工程を操作して、基板を処理しうる。
【0027】
第1の移送チャンバ102は、2つのガス抜きチャンバ124と、2つのロードロックチャンバ128と、反応予洗浄チャンバ118と、少なくとも1つの物理的気相堆積チャンバ、好ましくはロングスロー(long throw)物理的気相堆積(PVD)チャンバ110と、通過チャンバ120とに連結される。予洗浄チャンバは、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアルズ社から市販されているPreCleanIIチャンバであってよい。基板(図示せず)は、ロードロックチャンバ128を通して処理プラットフォーム100の中へロードされる。例えば、ファクトリインターフェースモジュール132が存在する場合には、これは、人間の操作員又は自動基板ハンドリングシステムから一又は複数の基板、例えばウエハ、ウエハのカセット、又はウエハの密閉式ポッドを受け入れる役割を果たす。ファクトリインターフェースモジュール132は、該当する場合には、基板のカセット又はポッドを開けて、ロードロックチャンバ128の内外へ基板を移動させることができる。処理チャンバ110、112、114、116、118は、移送チャンバ102、104から基板を受け入れ、基板を処理し、移送チャンバ102、104の中へ基板を再び移送することを可能にする。処理プラットフォーム100の中へロードされた後に、基板は順次、ガス抜きチャンバ124及び予洗浄チャンバ118でそれぞれ、ガス抜き及び洗浄が行われる。
【0028】
各処理チャンバは分離バルブによって移送チャンバ102、104から分離され、これにより処理チャンバは移送チャンバ102、104とは異なる真空レベルで動作することが可能になり、処理チャンバにおいて使用されるいかなるガスも移送チャンバの中へ導入されるのが防止される。ロードロックチャンバ128は、分離バルブを用いて移送チャンバ102、104からも分離される。各ロードロックチャンバ128は、外部環境に対して開く、例えばファクトリインターフェースモジュール132に対して開くドアを有する。通常の工程では、基板がロードされたカセットが、ファクトリインターフェースモジュール132からドアを通してロードロックチャンバ128の中に置かれ、ドアが閉じられる。ロードロックチャンバ128は次に、移送チャンバ102と同じ圧力まで減圧され、ロードロックチャンバ128と移送チャンバ102との間の分離バルブが開放される。移送チャンバ102のロボットが適所に移動し、ロードロックチャンバ128から1つの基板が取り除かれる。ロードロックチャンバ128には好ましくはエレベータ機構が配設され、これにより、1つの基板がカセットから取り除かれ、エレベータがカセットのウエハのスタックを移動させて、別のウエハを移送面に位置づけすることで、そのウエハがロボットブレード上に位置づけされうる。
【0029】
移送チャンバ102の移送ロボット106は次に、基板と共に回転し、基板を処理チャンバの位置に位置合わせする。処理チャンバは、すべての有害ガスを流出させ、移送チャンバと同じ圧力レベルまで低下させて、それから分離バルブが開放される。移送ロボット106は次に、ウエハを処理チャンバの中へ移動させて、そこでウエハがロボットから持ち上げられる。移送ロボット106は次に、処理チャンバから後退し、分離バルブが閉鎖される。処理チャンバは次に、一連の工程を行って、ウエハ上に指定の処理を実行する。完了すると、処理チャンバは移送チャンバ102と同じ環境に戻され、分離バルブが開放される。移送ロボット106は、処理チャンバからウエハを取り除き、次に別の工程のために別の処理チャンバへウエハを移動させるか、あるいはウエハの全カセットが処理されたときに、ロードロックチャンバ128へウエハを戻して、処理プラットフォーム100から取り除く。
【0030】
移送ロボット106、108は、基板を支持し、基板を異なる処理チャンバ間で移動させるロボットアーム107、109をそれぞれ含む。移送ロボット106は、ガス抜きチャンバ124と予洗浄チャンバ118との間で基板を移動させる。基板は次に、その上に材料を堆積させるために、ロングスローPVDチャンバ110へ移送されうる。
【0031】
第2の移送チャンバ104は、処理チャンバ110、112、114、130のクラスタに連結される。処理チャンバ110、112は、操作員の所望にしたがって、タングステンなどの材料を堆積させるための化学気相堆積(CVD)チャンバであってよい。好適なCVDチャンバの一実施例には、カリフォルニア州サンタクララに位置するアプライドマテリアルズ社から市販されているW×Z(登録商標)チャンバが含まれる。CVDチャンバは好ましくは、原子層堆積(ALD)法によってだけでなく、従来の化学気相堆積法によって材料を堆積させるように適合されている。処理チャンバ114及び130は、真空で又は真空に近い圧力で基板をアニールすることができる急速熱アニール(RTA)チャンバ、又は急速熱処理(RTP)チャンバであってよい。RTAチャンバ114の一実施例は、カリフォルニア州サンタクララに位置するアプライドマテリアルズ社から市販されているRADIANCE(登録商標)チャンバである。あるいは、処理チャンバ114及び130は、高温CVD堆積、アニーリング処理、又はインシトゥ堆積及びアニーリング処理を実施することができるW×Z(登録商標)チャンバであってよい。PVD処理された基板は、通過チャンバ120を介して第1の移送チャンバ102から第2の移送チャンバ104の中へ移動される。その後、移送ロボット108は、処理に必要な材料の堆積及びアニーリングのために、一又は複数の処理チャンバ110、112、114、130の間で基板を移動させる。
【0032】
RTAチャンバ(図示せず)を処理プラットフォーム100の第1の移送チャンバ102上に配置して、プラットフォーム100から基板を取り除く前に、又は第2の移送チャンバ104へ移送する前に堆積後のアニーリング処理を施すこともできる。
【0033】
図示していないが、複数の真空ポンプが、各移送チャンバ及び各処理チャンバと流体連結するように配置され、それぞれのチャンバの圧力を独立に調整する。ポンプは、ロードロックチャンバから処理チャンバまでの装置全体の圧力上昇の真空勾配を確立しうる。
【0034】
代替的に、あるいはそれに加えて、PVD金属堆積及び/又は堆積させた金属のアニーリング後に、基板表面をエッチングして未反応金属を除去するために、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアルズ社製造の結合解除されたプラズマ源チャンバ(DPS(登録商標)チャンバ)等のプラズマエッチングチャンバを処理プラットフォーム100に、又は別々の処理システムにおいて連結させることができる。例えば、アニーリング処理によってコバルト及びシリコン材料からケイ化コバルトを形成することにおいて、エッチングチャンバを使用して、基板表面から未反応コバルト材料を除去することができる。
【0035】
他のエッチング処理及び装置、例えば湿式エッチングチャンバを、本書に記載の処理及び装置とともに使用することが可能である。
【0036】
図2に、基板を処理するための高圧環境と、基板が処理チャンバ間を移送されているときの基板のための低圧環境とを作り出す制御された高圧システム200を示す。制御された高圧システム200は、第1の高圧チャンバ202と、第2の真空チャンバ204とを含む。第1のチャンバ202は、処理プラットフォーム100の処理チャンバ110、112、114、116、118、130のうちの1つに対応していてよく、第2のチャンバ204は、処理プラットフォーム100の移送チャンバ102、104のうちの1つに対応していてよい。あるいは、幾つかの実行態様では、処理チャンバ110、112、114、116、118、130のうちの1つは、第1のチャンバ202と第2のチャンバ204の両方を含む。第1のチャンバ202は内側チャンバに対応し、第2のチャンバ204は内側チャンバを囲んでいる外側チャンバに対応する。
【0037】
第1のチャンバ202内部の圧力は、第2のチャンバ204の圧力と独立に制御されうる。第1及び第2のチャンバ202、204が移送チャンバとは別個のものである場合、第1及び第2のチャンバ202、204は、移送チャンバ内部の圧力と独立に制御される圧力を有しうる。制御された高圧システム200は更に、ガス供給システム206と、真空処理システム208と、コントローラ210とを含む。幾つかの実施例では、処理プラットフォーム100のコントローラ122は、コントローラ210を含みうる。
【0038】
第2のチャンバ204は、第1のチャンバ202に隣接する低圧チャンバである。幾つかの実行態様では、第2のチャンバ204はまた、第1のチャンバ202を囲んでいる。第2のチャンバ204は、移送チャンバ、例えば異なる処理チャンバ間で基板を受け入れる移送チャンバ102、又は移送チャンバ104に対応しうる。第2のチャンバ204の低圧環境は、基板又は基板上に形成された材料の汚染及び/又は酸化を妨げることができる。
【0039】
ガス供給システム206は、第1のチャンバ202を加圧し、また減圧するように動作する。第1のチャンバ202は、ガス供給システム206から処理ガスを受け入れ、例えば少なくとも10気圧の圧力等の高い圧力を確立する高圧処理チャンバである。処理ガスは処理中の層と相互作用して、例えば層を変化させることによって、又は材料と反応することによって層をアニールし、新たな層を形成する。処理ガスは、水素を含みうる、例えば処理ガスは水素ガスHであってよい。あるいは、処理ガスは、例えば堆積処理のために基板上に形成される材料の供給源として作用する前駆体ガスであってよい。第1のチャンバ202を加圧するために、ガス供給システム206が第1のチャンバ202の中へ処理ガスを導入する。ある場合には、ガス供給システム206は、第1のチャンバ202の中へスチームを導入して、第1のチャンバ202内部の圧力を上昇させることも可能である。
【0040】
ガス供給システム206は、第1のチャンバ202から処理ガスを排気することにより、第1のチャンバ302を減圧する排気システム211を含みうる。真空処理システム208は、第2のチャンバ204の圧力を真空又は真空に近い、例えば1ミリトール未満の圧力になるように制御するように動作する。例えば、真空処理システム208は、第2のチャンバ204内部の圧力を真空近くまで低下させることにより、基板を移送するのに適切な低圧環境を作り出す。
【0041】
第1のチャンバ202と第2のチャンバ204との間のバルブアセンブリ212は、第2のチャンバ204内部の圧力から第1のチャンバ202内部の圧力を分離する。第1のチャンバ202内部の高圧環境はしたがって、第2のチャンバ204内部の低圧環境から切り離され、密閉されうる。第1のチャンバ202から第2のチャンバ204の中へ直接、基板を移送することができるように、又は第2のチャンバ204から第1のチャンバ202の中へ直接、基板を移送することができるように、バルブアセンブリ212を開放可能である。
【0042】
幾つかの実行態様では、高圧システム200は、移送チャンバ、例えば移送チャンバ102、104のうちの1つに接続され、外部環境に接続されたフォアライン214を含む。外部環境の圧力から第2のチャンバ204内部の圧力を分離するために分離バルブ216がフォアライン214に沿って配置されている。分離バルブ216は、第2のチャンバ204内部の圧力を調節し、第2のチャンバ204内部のガスを放出するように動作しうる。分離バルブ216は、第2のチャンバ204内部の圧力を調整するために真空処理システム208と共に動作しうる。
【0043】
図3~6に、基板上で層を処理するための高圧処理システムの様々な実施形態を示す。これらの高圧処理システムのチャンバの圧力は、図2に関連して説明したものと同様のシステムを使用して制御することができる。
【0044】
図3を参照すると、高圧処理システム300は、第1のチャンバ302と、ペデスタル304と、第2のチャンバ306と、コントローラ(例:コントローラ122)とを含む。高圧処理システム300は更に、図2に関連して説明した真空処理システム208と同様の真空処理システム(図示せず)と、ガス供給システム206と同様のガス供給システム307とを含む。例えば、ガス供給システム307は、吸気ライン307aと排気ライン307bとを含む。処理ガスは、吸気ライン307aを通って第1のチャンバ302の中へ導入され、処理ガスは第1のチャンバ302から排気ライン307bを通って排気される。
【0045】
ペデスタル304は、材料層が処理される、例えばアニールされる又は堆積される基板314を支持する。ペデスタル304は、第1のチャンバ302内部に位置づけされる又は位置づけ可能である。幾つかの実行態様では、ペデスタルの平坦な上面に直接、基板314が置かれる。幾つかの実行態様では、基板314は、ペデスタルから突出しているピン330に置かれる。
【0046】
高圧処理システム300は、内壁320と、基部322と、外壁324とを含む。第1のチャンバ302は、内壁320内部の、例えば内壁320と基部322との間の領域によって提供される。第2のチャンバ304は、内壁320の外側の、例えば内壁320と外壁324との間の領域によって提供される。
【0047】
高圧処理システム300は更に、図2のバルブアセンブリ212の機能性を提供する、すなわち、第2のチャンバ306から第1のチャンバ302を分離するように動作しうる、第1のチャンバ302と第2のチャンバ306との間のバルブアセンブリ316を含む。例えば、バルブアセンブリ316は、内壁320と、基部322と、内壁320に対して基部322を移動させるアクチュエータ323とを含む。アクチュエータ323は、例えば、第1のチャンバ302を画定している壁320から離れるように垂直に、又は壁320の方へ垂直に移動するように、基部322を動かすように制御することが可能である。ベローズ328を使用して、第2のチャンバ306を外部空気から密閉しながら、基部322が垂直に移動できるようにすることができる。ベローズ328は、基部322の底部から外壁324によって形成された第2のチャンバ306の床部まで延びていてよい。
【0048】
バルブアセンブリ316が閉鎖位置にあるときに、基部322が壁320と接触して基部322と壁320との間にシールが形成されるため、内側チャンバ302が外側チャンバ306から切り離される。アクチュエータ323は、シールを形成するのに十分な力で基部322を内壁320の方へ動かすように動作する。シールは、高圧の第1のチャンバ302からの空気が低圧の第2のチャンバ306の中へ排気されるのを妨げる。
【0049】
バルブアセンブリ316が開放位置にあるときに、基部322は壁320から間隔を置いて配置されており、これにより、第1及び第2のチャンバ302、306の間を空気が伝わるのが可能になり、また、基板314にアクセスし、別のチャンバへ移送することも可能になる。
【0050】
ペデスタル304は基部322上に支持されているため、内壁320に対しても移動可能である。移送ロボットがより簡単に基板314にアクセス可能になりうるように、ペデスタル304を移動することができる。例えば、移送ロボット106又は108(図1参照)のアームが外壁324の開孔326を通して延びていてよい。バルブアセンブリ316が開放位置にあるときに、ロボットアームは内壁320と基部322との間の間隙を通過して、基板314にアクセスすることができる。
【0051】
幾つかの実行態様では、高圧処理システム300は、基板314に熱を加えるように構成された一又は複数の加熱要素318を含む。加熱要素318からの熱は、基板314がペデスタル304上に支持され、処理ガス(使用する場合)が第1のチャンバ302の中へ導入されているときに、基板314をアニールするのに十分なものでありうる。加熱要素318は、抵抗加熱要素であってよい。一又は複数の加熱要素318を、第1のチャンバ302を画定している内壁320に、例えば内壁320によって提供される第1のチャンバ302の天井に例えば埋め込まれるように位置づけすることができる。これにより内壁320が加熱され、放射熱が基板314に到達する。ペデスタル304によって基板314を天井のすぐそば、例えば2~10mmのところに保持して、内壁320から基板314への熱の伝達を良くすることができる。
【0052】
しかしながら、一又は複数の加熱要素318を、高圧処理システム300内部の他の場所、例えば天井ではなく側壁内部に配置することができる。加熱要素318の実施例には、個別の加熱コイルが含まれる。内壁に埋め込まれたヒータの代わりに、又はそれに加えて、放射ヒータ、例えば赤外線ランプを第1のチャンバ302の外に位置づけして、内壁320の窓を通して赤外線を当てることができる。電線により電源(図示せず)、例えば電圧源を加熱要素に接続して、一又は複数の加熱要素318をコントローラに接続することができる。
【0053】
コントローラは、基板314上で材料層を処理する、例えばアニールする又は堆積させる動作を制御するために、真空処理システム、ガス供給システム307、及びバルブアセンブリ316に動作可能に接続されている。幾つかの実行態様では、コントローラは、他のシステムにも動作可能に接続することができる。例えば、コントローラは、一又は複数の移送ロボット106、108、一又は複数の加熱要素318、及び/又はアクチュエータ323にも動作可能に接続させることが可能である。ある場合には、図1に示すコントローラ122は、高圧処理システム300のコントローラを含む。
【0054】
基板314上での材料層の処理において、コントローラは、真空処理システムを操作して、第2のチャンバ306を低圧状態、例えば第2のチャンバ306が1気圧未満の圧力を有する状態まで減圧して、第2のチャンバ306を通して基板314を移送するための準備をすることができる。低圧状態は、例えば1ミリトールを下回る圧力等の真空に近い状態であってよい。第2のチャンバ306が低圧である間に、移送ロボット、例えば移送ロボット106、108のうちの1つによって第2のチャンバ306を通して基板314を移動させることにより、基板314の汚染及び酸化を妨げることができる。二重壁は、例えばアニーリング等の処理を安全なものとする助けとなりうる。
【0055】
基板314は、処理のために第1のチャンバ302の中へ移送される。第1のチャンバ302の中へ基板314を移送するために、コントローラは、バルブアセンブリ316を操作、例えばバルブアセンブリ316を開放して、例えばそれを通して第1のチャンバ302の中に基板314を移送することができる開口部を提供することができる。コントローラは、移送ロボットを操作して、第1のチャンバ302の中に基板314を運び、ペデスタル304上に基板314を載置することができる。
【0056】
基板314が第1のチャンバ302の中へ移送された後に、コントローラは、バルブアセンブリ316を操作して、開口部を閉じる、例えばバルブアセンブリ316を閉じることにより、第1及び第2のチャンバ302、306を互いから分離させることができる。バルブアセンブリ316が閉じられると、第1のチャンバ302と第2のチャンバ306の圧力は異なる値に設定されうる。コントローラは、ガス供給システム307を操作して第1のチャンバ302の中に処理ガスを導入し、第1のチャンバ302を加圧して基板314上に材料層を形成することができる。処理ガスの導入により、第1のチャンバ302内部の圧力が、例えば10気圧以上に上昇しうる。
【0057】
幾つかの実行態様では、処理ガスが基板上の材料と相互作用して、例えば層を変化させることによって、又は材料と反応することによって材料をアニールし、新たな層を形成する。あるいは、処理ガスは、基板314上に堆積される材料を含んでいてよく、第1のチャンバ302における適切な温度及び圧力条件により、材料を堆積させることができる。基板の処理中に、コントローラは、一又は複数の加熱要素318を操作して基板314に熱を加え、基板314上の材料層の堆積を促進することができる。
【0058】
基板314上の材料層の改変又は形成が完了すると、移送ロボットを使用して第1のチャンバ302から基板314を取り除くことができ、必要な場合には、後続の処理チャンバへ移送することができる。あるいは、基板314は、ロードロックチャンバ、例えばロードロックチャンバ128のうちの1つの中へ移送される。第1のチャンバ302の外へ基板314を移送する準備をするために、コントローラは、ガス供給システム307の排気システムを操作して、バルブアセンブリ316が開放される前に第1のチャンバ302を減圧しうる。具体的には、第1のチャンバ202の外へ基板314を移送する前に、第1のチャンバ202内部の圧力を低下させるように第1のチャンバ302から処理ガスを排気する。第1のチャンバ302と第2のチャンバ306との間の圧力差が最小限になりうるように、圧力を真空圧近くまで低下させうる。
【0059】
コントローラは、基板314を第1のチャンバ302の外へ移送することができるようにするためにバルブアセンブリ316を開放することができる。開放されたバルブアセンブリ316は、それを通して基板314が移動され、第2のチャンバ306の中へ移送される開口部を提供する。具体的には、開放されたバルブアセンブリ316は、第2のチャンバ306の中、例えば第2のチャンバ306の低圧環境の中へ直接、基板314を移送することを可能にする。コントローラは次に、移送ロボットを操作して、処理プラットフォーム、例えば処理プラットフォーム100の別の部分へ基板314を移送しうる。例えば、基板314は最初に第2のチャンバ306の中へ直接移送され、次に、更なる処理のために適切な処理チャンバへ移送される、又は処理プラットフォームから基板を取り除くためにロードロックチャンバへ移送される。
【0060】
図4を参照すると、別の実施形態では、高圧処理システム400は、第1のチャンバ402と、ペデスタル404と、第2のチャンバ406と、コントローラ(図示せず)とを含む。高圧処理システム400は、様々なオプション及び実行態様がこの実施形態にも適用可能であることが別に指定されていない限り、図3に関連して説明した高圧処理システム300と同様のものである。
【0061】
例えば、高圧処理システム400のガス供給システム及び真空処理システムは、同様の方法で、高圧処理システム400を使用して処理される基板414のための低圧環境及び高圧環境を維持するように動作する。第2のチャンバ406は、内壁420と外壁424との間の領域によって画定されうる。加えて、第1のチャンバ402内部で処理するために基板414をペデスタル404上にも支持可能である。さらに、基板をペデスタル404上に直接置く、又はペデスタルを通って延びているリフトピン430に置くことが可能である。
【0062】
高圧処理システム400は、図3の高圧処理システム300とは幾つかの点で異なっている。第1に、第1のチャンバ402を画定している内壁420は、第1のチャンバ402を画定している基部422に対して移動可能ではない。ペデスタル404はしたがって、内壁420と基部422に対して固定されている。幾つかの実施例では、ペデスタル404は第1のチャンバ402を画定している基部422に固定されている。
【0063】
図4に示す実施形態の一又は複数の加熱要素418は、図3の実施形態の一又は複数の加熱要素318の場合のように第1のチャンバ402の壁420に配置される代わりに、ペデスタル404内部に配置されている。基板414はしたがって、ペデスタル404との接触を通して加熱される。
【0064】
高圧処理システム400は更に、図3のバルブアセンブリ316と同様に、第2のチャンバ406から第1のチャンバ402を分離する、第1のチャンバ402と第2のチャンバ406との間のバルブアセンブリ416を含む。しかしながら、バルブアセンブリ316と比べると、バルブアセンブリ416は、第1のチャンバ402を画定している壁420と基部422とによって形成されておらず、第1のチャンバ402の内壁420と基部422に対して移動可能なアーム425によって形成されている。アーム425は、第1のチャンバ402の外壁420と基部422に対して移動可能でありうる。
【0065】
具体的には、バルブアセンブリ416は、第1のチャンバ402と第2のチャンバ406との間のスリットバルブ423を含む。スリットバルブ423は、スリット423aと、アーム425とを含む。スリット423aは、第1のチャンバ402の内壁420のうちの1つを通って延びている。アーム425の近位端425aは、第1のチャンバ402の外に位置づけされているが、アーム425の遠位端425bは、第1のチャンバ402内部に位置づけされている。アーム425の近位端425aは、第2のチャンバ406内部に位置づけされ、第2のチャンバ406内部に位置づけされたアクチュエータによって駆動されうる。あるいは、アーム425の近位端425aが第2のチャンバ406の外に位置づけされることにより、やはり第2のチャンバ406の外に位置づけされたアクチュエータ428によって駆動される。
【0066】
アーム425はスリット423aを通って延び、壁420に対して移動可能であるため、アーム425を壁420とともにシールを形成するような位置へ移動させることができる。アクチュエータ428は、アーム425の近位端425aに連結され、壁420に対してアーム425の遠位端425bを動かす。アーム425はまた、スリット423aを塞ぐ、又は塞がないように垂直にも移動可能である。具体的には、アーム425の遠位端425bは、隣接する内壁420の内面に実質的に平行に延びたフランジであってよい、又はフランジを含みうる。アーム425はまた、アーム425の遠位端425bが壁420と密着するように、又は壁420との密着が解除されうるようにも移動可能であり、また側方へも動かされる。
【0067】
アーム425は、外壁424の開孔426を通って延びていてもよい。
【0068】
バルブアセンブリ316と同じように、バルブアセンブリ416は、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能である。バルブアセンブリ416が閉鎖位置にあるときに、アーム425の遠位端425bがスリット423aを塞ぎ、壁420のうちの1つと接触することによって、第2のチャンバ406から第1のチャンバ402を分離するシールが形成される。具体的には、アーム425、例えばフランジの遠位端425bが壁420の内面と接触して、第1のチャンバ402が画定される。
【0069】
バルブアセンブリ416が開放位置にあるときに、アーム425の遠位端425bは壁420、例えば壁420の内面から側方に間隔をおいて配置される。加えて、アーム425の遠位端425bは、スリット423aを塞がないように垂直に位置づけされる。スリット423aはしたがって、第1のチャンバ402と第2のチャンバ406との間の流体連結を可能にし、また例えば上述したようにロボット等によって基板414を第1のチャンバ402の内外に移動させることも可能にする開口部を提供する。
【0070】
コントローラは、高圧処理システム300のコントローラに関連して説明した処理と同様の方法で高圧処理システム400を操作して、基板414を第1のチャンバ402の内外へ移送し、基板414上に材料層を形成することができる。この処理において、バルブアセンブリ416を開閉するために、コントローラはアクチュエータ428を操作して、アーム425を動かすことができる。
【0071】
図4に示す構成の利点は、第1のチャンバ402内部の圧力が、アーム425の遠位端425を内壁420の内面に押し当てる助けとなることである。この結果、図3に示す構成と比較して、アクチュエータの力は弱くてよい。
【0072】
図5を参照すると、更なる実施形態では、高圧処理システム500は、第1のチャンバ502と、ペデスタル504と、第2のチャンバ506と、コントローラ(図示せず)とを含む。高圧処理システム500は、様々なオプション及び実行態様がこの実施形態にも適用可能であることが別に指定されていない限り、図4に関連して説明した高圧処理システム400と同様のものである。
【0073】
例えば、高圧処理システム500のガス供給システムと真空処理システムは、高圧処理システム500を使用して処理される基板(図示せず)用の低圧及び高圧環境を維持するために同様の方法で動作する。加えて、基板は、第1のチャンバ502内部で処理するためにペデスタル504上、又はリフトピンにおいて支持可能である。
【0074】
高圧処理システム500は、ペデスタル504が、第1のチャンバ502を画定している基部522に装着されておらず、第1のチャンバ502を画定している天井521に装着されているところが、図4の高圧処理システム400と異なる。ペデスタル504と同じように、ペデスタル504は壁520、天井521、及び基部522に対して固定されている。更に、高圧処理システム500の一又は複数の加熱要素518がペデスタル504内部に配置されている。基板がペデスタル504上に支持されるように基板をペデスタル504上に位置づけするために、基板はペデスタル504のプレートの間に挿入される。一又は複数の加熱要素518はプレートに対して、ペデスタル504のプレートによって画定されたスロットの中に基板が挿入されたときに一又は複数の加熱要素518が基板に熱を均一に加えることができるように配置される。
【0075】
図5の構成の利点は、内側チャンバ502が保守または修理のために更に簡単にアクセスできるということである。具体的には、ペデスタル504にアクセスするために、外壁526の上部リッド528を取り外すことができる。次に、天井521とペデスタル504を一体として取り外すことができる。
【0076】
図6を参照すると、更なる実施形態では、高圧処理システム600は、第1のチャンバ602と、ペデスタル604と、第2のチャンバ606と、コントローラ(図示せず)とを含む。高圧処理システム600は、様々なオプション及び実行態様がこの実施形態にも適用可能であることが別に指定されていない限り、図4に関連して説明した高圧処理システム400と同様のものである。
【0077】
例えば、高圧処理システム600のガス供給システム及び真空処理システムは、高圧処理システム600を使用して処理される基板614向けの低圧環境及び高圧環境を維持するのと同様の方法で動作する。更に、第1のチャンバ602内部で処理するために、基板614をペデスタル604上でも支持可能である。
【0078】
高圧処理システム600は、内壁620の開孔623aを塞ぐために、高圧処理システム400のバルブアセンブリ616のアーム625が、内壁620の内面ではなく、第1のチャンバ602を画定している内壁620の外面と接触しているところが、図4の高圧処理システム400と異なっている。バルブアセンブリ416と同じように、バルブアセンブリ616は、第2のチャンバ606から第1のチャンバ602を分離するように動作する。バルブアセンブリ616は、第1のチャンバ602と第2のチャンバ606との間に位置付けられうる。
【0079】
バルブアセンブリ616は、第1のチャンバ602と第2のチャンバ606との間にスリットバルブ623を含む。スリットバルブ623は、開孔623a、例えばスリットと、アーム625とを含む。スリット623aは、第1のチャンバ602を提供する内壁620のうちの1つを通って延びている。アーム625の近位端625aは、第1のチャンバ602の外に位置づけされている。アーム425の場合のようにアーム625の遠位端625bは、第1のチャンバ602内部に位置づけされる代わりに、第1のチャンバ602の外に位置づけされている。したがって、アーム625はスリット626を通って延びていない。
【0080】
アーム625は壁620に対して移動可能であるため、壁620とのシールを形成するような位置へアーム625を移動させることができる。例えば、高圧処理システム600は、アーム625を動かすように操作可能なアクチュエータ628を含む。アクチュエータ628は、アーム625の近位端625aに連結され、壁620に対してアーム625の遠位端625bを移動させるように駆動される。
【0081】
バルブアセンブリ316と同じように、バルブアセンブリ616も開放位置と閉鎖位置との間で移動可能である。例えば、バルブアセンブリ616が閉鎖位置にあるとき、アーム625の遠位端625bは壁620のうちの1つと接触し、これにより、第1のチャンバ602の高圧を第2のチャンバ606の低圧から分離させるシールが形成される。具体的には、アーム625の遠位端625bは、第1のチャンバ602を画定している壁620の外面と接触してスリット626を塞ぐように位置づけされている。
【0082】
バルブアセンブリ616が開放位置にあるとき、アーム625の遠位端625bは壁620、例えば壁620の内面とは接触しない。開孔626はしたがって、第1のチャンバ602と第2のチャンバ606との間の流体連結を可能にし、また基板614を第1のチャンバ602の内外へ移動させることも可能にする開口部を提供する。
【0083】
コントローラは、基板614を移送し、基板614上に材料層を形成するために、高圧処理システム300のコントローラに関連して説明した処理と同様の方法で高圧処理システム600を操作しうる。この処理において、バルブアセンブリ616を開閉するために、コントローラはアクチュエータ628を操作してアーム625を動かすことができる。
【0084】
図6に示す構成の利点は、例えば図3に示す構成の基部322と比べて、開孔626が比較的小さいということである。このため、第1のチャンバ602において高い圧力が確立されたときにバルブを閉鎖位置に保持するのに必要な力は少なくて済む。その結果、図3に示す構成と比較して、アクチュエータのパワーは小さくてよい。
【0085】
図7に、特定の実施形態に係る加熱要素を有するペデスタル700を示す。ペデスタル700は、例えば、ペデスタル404、504、604のうちの1つに対応しうる。ペデスタル700は、プレート708、710に画定されている開口部706に少なくとも部分的に配置されたリフトピン704を有するリフトピンアセンブリ702を含む。リフトピン704を使用してペデスタル700から基板を持ち上げることにより、移送ロボット、例えば移送ロボット106、108のうちの1つが基板にアクセスし、チャンバ、例えば第1のチャンバ202、302、402、502、又は602の外へ基板を移動させることができる。リフトピン704はアクチュエータ705によって、ペデスタル700内部にリフトピン704が引っ込んでいる第1の位置から、ペデスタル700からリフトピン704が突出している第2の位置へ動かされる。第2の位置において、リフトピン704がペデスタル700上の基板をペデスタルの上で支持することにより、ペデスタル700の上で移送ロボットが基板をつかむのに十分な高さが得られる。
【0086】
コントローラ及びコンピュータ装置は、本書に記載のこれらの工程、及び他のプロセス及び工程を実行しうる。コントローラ、例えばコントローラ122、210、又は高圧処理システム300、400、500、又は600のコントローラのうちの1つは、本書に記載の高圧システムの様々な部品、システム、及びサブシステムに接続された、一又は複数の処理デバイスを含みうる。
【0087】
本書に記載のシステムのコントローラ及び他のコンピュータ装置のパーツは、デジタル電子回路、又はコンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェア内に実装され得る。例えばコントローラは、例えば持続性マシン可読ストレージ媒体といった、コンピュータプログラム製品内に記憶されたコンピュータプログラムを実行する、プロセッサを含むことができる。こうしたコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション又はコードとしても知られている)は、コンパイル又は翻訳された言語を含むプログラミング言語の任意の形で書くことができ、また独立型プログラムとして、又はモジュール、構成要素、サブルーチン、若しくは計算環境で使用するのに適している他のユニットとして配置することを含め、任意の形で配置することができる。
【0088】
本明細書は特定の実行態様の詳細を多数包含しているが、これらは本発明のいかなる範囲、または特許請求の範囲においても限定するものとして解釈すべきでなく、特定の発明の特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈すべきである。別々の実施形態に関連して本明細書に記載された特定の特徴を、単一の実施形態において組み合わせて実行することも可能である。反対に、単一の実施形態に関連して記載される様々な特徴を、複数の実施形態に別々に、またはいずれかの適切な組み合わせの一部において実行することもできる。さらに、特徴は特定の組み合わせにおいて作用するものとして上記され、またそのように特許請求さえされうるが、ある場合には特許請求された組み合わせの中の一または複数の特徴をその組み合わせから除外することもでき、特許請求された組み合わせが、組み合わせの一部または組み合わせの一部の変形を対象とする場合もある。
【0089】
いくつかの実行態様について説明してきたが、それでもなお、様々な改変が行われうることが、理解されよう。例えば、
・ 処理システムを使用して、例えば銅又はコバルトのアニーリングなどの金属アニーリングを行うことができる。上記アニーリング処理において、処理ガスは水素ガス(H)又は重水素ガス(D)であってよい。
・ 処理システムを使用して、二酸化ケイ素(SiO)のアニーリングを行うことができる。上記アニーリング処理において、処理ガスは水蒸気又はスチームであってよい。
・ 処理システムを使用して、シリコンゲルマニウム材料のアニーリングを行うことができる。上記アニーリング処理において、処理ガスは重水素ガス(D)であってよい。
・ コバルト又はニッケル層膜からの金属シリサイド層の形成を上で説明したが、幾つかの実行態様では、他の材料も使用可能である。例えば、金属シリサイド材料を形成するために、他の材料には、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、プラチナ、鉄、ニオブ、パラジウム、及びそれらの組み合わせが含まれていてよく、他の合金には、ニッケルコバルト合金、コバルトタングステン合金、コバルトニッケルタングステン合金、ドープされたコバルト及びニッケル合金、又はニッケル鉄合金が含まれている。
・ 層を形成するためのシステムに関連して上述したが、提供されるガスによっては、エッチングシステムに高圧チャンバを使用する場合もある。あるいは、高圧チャンバを不活性ガスで満たすことができ、高圧における熱処理のみを行うために高圧チャンバを使用することが可能である。
・ 本書に記載の処理プラットフォームには、他の種類の処理チャンバが含まれうる。例えば、処理プラットフォームには、基板の表面上にパターンをエッチングするエッチングチャンバが含まれうる。
・ 処理プラットフォームの異なるチャンバは各々、真空に近い気圧から、10気圧を上回る範囲の様々な圧力環境を有しうる。チャンバ間の分離バルブ、例えば真空バルブは、互いの圧力からの分離を可能にし、これにより、これら様々な圧力環境を各チャンバ内部で維持することができる。
・ 幾つかの状況では、例えば大気から分離させる必要のない膜が形成されるところでは、図2~6に示す高圧処理システムは、マルチチャンバシステムの中に一体化されるのではなく、独立型システムであってよい。この場合、例えば漏れの場合に、外部環境から高圧チャンバを分離させるのに低圧チャンバがやはり有用である。
【0090】
したがって、その他の実行態様も特許請求の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7