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特許7509006電源電圧決定装置、画像処理装置、電源電圧決定方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】電源電圧決定装置、画像処理装置、電源電圧決定方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/00 20060101AFI20240625BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240625BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240625BHJP
   G06F 1/26 20060101ALI20240625BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
H02M3/00 H
B41J29/38 102
B41J29/38 104
G03G21/00 398
G03G21/00 502
G06F1/26
H02J1/00 306C
H02J1/00 306J
H02M3/00 B
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020190394
(22)【出願日】2020-11-16
(65)【公開番号】P2022079286
(43)【公開日】2022-05-26
【審査請求日】2023-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100186853
【弁理士】
【氏名又は名称】宗像 孝志
(72)【発明者】
【氏名】岡田 敦
【審査官】冨永 達朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-171169(JP,A)
【文献】特開2020-114152(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00
B41J 29/38
G03G 21/00
G06F 1/26
H02J 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の出力電圧をデバイスに出力する電圧出力部と、
前記電圧出力部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記デバイスが接続されている状態を監視し、
起動時において、前記デバイスが再接続されて接続状態に至ったものと判定したときは、前記出力電圧を上昇させながら前記デバイスと通信が確立した出力電圧値に基づいて当該デバイスに供給する電源電圧を決定し、
前記デバイスが再接続されて接続状態に至っているものではないと判定したときは、過去に決定した前記出力電圧値に基づいて当該デバイスに供給する電源電圧を決定する、
ことを特徴とする電源電圧決定装置。
【請求項2】
前記制御部は、
外部電源から直接的に駆動電圧が供給される第一制御部と、
前記外部電源からスイッチを介して駆動電圧が供給される第二制御部と、を有し、
前記第一制御部は、前記デバイスの接続状態を監視し、当該デバイスが接続又は非接続であることを示す接続状態通知信号を出力し、
前記第二制御部は、前記スイッチを介して駆動電圧が供給されたときに、前記接続状態通知信号に応じて、前記デバイスが再接続されたか否かを判定し、前記電源電圧を決定する、
請求項1に記載の電源電圧決定装置。
【請求項3】
前記第一制御部に外部電源からの駆動電圧が供給された後、前記第二制御部に対して最初に駆動電圧が供給されたときに、前記電源電圧の決定を行う、
請求項2に記載の電源電圧決定装置。
【請求項4】
前記第一制御部は、前記第二制御部に対して、前記デバイスの接続状態を示す接続信号と、当該デバイスの再接続状態を示す再接続信号を通知し、
前記第二制御部は、前記第一制御部に対して、前記デバイスの電源電圧の再決定が完了したことを示すデバイス電圧再決定信号を通知する、
請求項2又は3に記載の電源電圧決定装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記デバイスと通信できた場合の前記出力電圧の電圧値に、予め定められた所定のマージン電圧値を加算した電圧値を前記電源電圧として決定する
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電源電圧決定装置。
【請求項6】
予め定められた、前記デバイスと通信できた場合の前記出力電圧の電圧値と、前記電源電圧の電圧値との関係を示すテーブルを格納する格納部を有し、
前記制御部は、
前記デバイスと通信できた場合の前記出力電圧に基づき、前記格納部を参照して、前記電源電圧を決定する
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電源電圧決定装置。
【請求項7】
所定の出力電圧をデバイスに出力する電圧出力部と、
前記電圧出力部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記デバイスが接続されている状態を監視し、
起動時において、前記デバイスが再接続されて接続状態に至ったものと判定したときは、前記出力電圧を上昇させながら前記デバイスと通信が確立した出力電圧値に基づいて当該デバイスに供給する電源電圧を決定し、
前記デバイスが再接続されて接続状態に至っているものではないと判定したときは、過去に決定した前記出力電圧値に基づいて当該デバイスに供給する電源電圧を決定する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
所定の出力電圧をデバイスに出力する電圧出力工程と、
前記電圧出力工程を制御する制御工程と、を有し、
前記制御工程は、
前記デバイスが接続されている状態を監視し、
起動時において、前記デバイスが再接続されて接続状態に至ったものと判定したときは、前記出力電圧を上昇させながら前記デバイスと通信が確立した出力電圧値に基づいて当該デバイスに供給する電源電圧を決定し、
前記デバイスが再接続されて接続状態に至っているものではないと判定したときは、過去に決定した前記出力電圧値に基づいて当該デバイスに供給する電源電圧を決定する、
ことを特徴とする電源電圧決定方法。
【請求項9】
コンピュータを、
所定の出力電圧をデバイスに出力する電圧出力部、及び
前記電圧出力部を制御する制御部として機能させ、
前記制御部は、
前記デバイスが接続されている状態を監視し、
起動時において、前記デバイスが再接続されて接続状態に至ったものと判定したときは、前記出力電圧を上昇させながら前記デバイスと通信が確立した出力電圧値に基づいて当該デバイスに供給する電源電圧を決定し、
前記デバイスが再接続されて接続状態に至っているものではないと判定したときは、過去に決定した前記出力電圧値に基づいて当該デバイスに供給する電源電圧を決定する、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源電圧決定装置、画像処理装置、電源電圧決定方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デバイスを着脱自在に接続できる画像処理装置が知られている。画像処理装置に接続するデバイスの種類は様々であって、画像処理装置は、複数の外付け用インターフェースを備えることで、多様なデバイスを接続可能にする構成を備えている。画像処理装置に接続されるデバイスへの駆動電源の供給は、画像処理装置が備える電源装置から行われることが多い。
【0003】
デバイスの電源仕様も様々であり、各々のデバイスの駆動電圧値はデバイスによって異なるので、画像処理装置側の電源装置では、予め、接続を予定するデバイスの電源電圧仕様にあった駆動電圧を供給できるような構成を採用している。
【0004】
一方、画像処理装置やデバイスの高性能化に伴い、ユーザが当初予定していたデバイスとは異なる電源電圧仕様のデバイスを接続するニーズもあり、予め設定されている電圧仕様とは異なる電源仕様であるデバイスへのランニングチェンジに対する対応も求められる。
【0005】
上記の事情を鑑みて、本願の出願人は、電源装置に適用可能である電源電圧決定装置として、接続されたデバイスの動作電圧値を検知して、検知された駆動電圧を供給するように電源電圧を動的に決定する技術を提案した(例えば、特許文献1を参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の技術には、さらなる工夫の余地がある。特許文献1の技術では、接続されたデバイスの駆動電圧値に合わせて電源電圧を決定する処理の実行タイミングが規定されていないため、無用な電源電圧決定処理を実行する可能性がある。例えば、画像形成装置が起動時にデバイスを接続したときに、当該デバイスの駆動電圧値を検知して電源電圧を設定する電源電圧決定処理が実行されていた場合を想定する。この場合、一旦画像形成装置の動作電源がオフにされて動作を終了し、その後、再度、画像形成装置の動作電源がオンにされて起動したとき、同じデバイスが接続されたままであっても、過去に実行された電源電圧決定処理と同様の処理を再度実行することになる。
【0007】
すなわち、従来技術では、無用の電源電圧決定処理によって、ユーザがデバイスの利用を待つ状態が生じ、ユーザの利便性における課題がある。
【0008】
本発明は、多様なデバイスへの電源電圧の供給を可能にし、かつ、ユーザの利便性も向上できる電源電圧決定装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記技術的課題を解決するため、本発明の一態様は、電源電圧決定装置に関し、所定の出力電圧をデバイスに出力する電圧出力部と、前記電圧出力部を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記デバイスが接続されている状態を監視し、起動時において、前記デバイスが再接続されて接続状態に至ったものと判定したときは、前記出力電圧を上昇させながら前記デバイスと通信が確立した出力電圧値に基づいて当該デバイスに供給する電源電圧を決定し、前記デバイスが再接続されて接続状態に至っているものではないと判定したときは、過去に決定した前記出力電圧値に基づいて当該デバイスに供給する電源電圧を決定する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、多様なデバイスへの電源電圧の供給を可能にし、かつ、ユーザの利便性も向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る電源電圧決定装置の実施形態としてのハードウェア構成の例を示すブロック図。
図2】本実施形態に係る出力可変型電源回路の構成の一例を説明する図。
図3】本実施形態に係るデバイス接続検知回路の構成の一例を説明する図。
図4】第一実施形態に係る電源電圧決定装置の機能構成の例を説明するブロック図。
図5】第一実施形態に係る電源電圧決定装置による処理の一例を示すフローチャート。
図6】第一実施形態に係る電源電圧決定装置による処理の一例を示すフローチャート。
図7】第一実施形態に係る電源電圧決定装置による処理の詳細な一例を示すフローチャート。
図8】本実施形態に係る電源電圧決定装置を備える画像形成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
図9】第二実施形態に係る電源電圧決定装置の機能構成の例を説明するブロック図。
図10】第二実施形態に係る電源電圧決定装置による処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、同一の構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。また、以下に示すハードウェア構成及び機能構成を説明するブロック図において、破線で示されている矢印は、電源電圧の供給ラインを示し、実線で示されている矢印は、制御信号の信号ラインを示すものとする。
【0013】
[電源電圧決定装置のハードウェア構成]
まず、本発明に係る電源電圧決定装置の実施形態としての電圧決定装置10のハードウェア構成を図1に示す。図1は、電圧決定装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、電圧決定装置10は、電源回路11と、ホストコントローラとしてのデバイス電圧決定回路12と、出力可変型電源回路13と、デバイス切替監視回路14と、デバイス接続検知回路15と、を有する電気回路基板等で構成される。
【0015】
[電源回路11]
電源回路11は、外部電源30に接続される電気回路である。電源回路11は、AC/DC変換回路111と、スイッチ112と、DC電源回路113と、を有する。外部電源30は、例えば商用電源であり、電圧決定装置10に駆動電圧を供給する。電源回路11は、外部電源30へ接続するコンセントを含む。
【0016】
AC/DC変換回路111は、交流電源である外部電源30から供給される交流電圧を直流電圧に変換して出力する。AC/DC変換回路111からは、スイッチ112と、デバイス切替監視回路14及びデバイス接続検知回路15に向けて直流電圧が出力される。
【0017】
スイッチ112は、電圧決定装置10がデバイス20の駆動電圧を供給する電源装置としての動作を開始又は終了させる切替手段に相当する。スイッチ112をON状態にするとデバイス20への駆動電圧が供給される。スイッチ112をOFF状態にするとデバイス20への駆動電圧の供給が停止する。スイッチ112の操作により、DC電源回路113への直流電圧の供給又は遮断が操作される。
【0018】
DC電源回路113は、スイッチ112を介して供給される直流電圧から後段の回路で用いる様々な直流電圧を生成して出力する。DC電源回路113は、デバイス電圧決定回路12及び出力可変型電源回路13に向けて、それぞれの動作で必要となる駆動電圧値に合わせた直流電圧を出力する。
【0019】
[デバイス電圧決定回路12]
デバイス電圧決定回路12は、電圧決定装置10に電気的に接続されたデバイス20の動作を制御すると共に、出力可変型電源回路13の動作を制御する。ここで、デバイス20は、画像形成装置に外付け可能なものであって、例えば無線LAN(Local Area Network)デバイスやUSB(Universal Serial Bus)メモリ等がその代表例となる。なお、デバイス20の動作を制御する制御信号の電圧値は、デバイス20に供給される電圧の電圧値と同じである。デバイス20は上記にて挙げた種類に限定されるものではなく、画像形成装置に接続されて動作するものであれば、その種類を問わない。
【0020】
デバイス電圧決定回路12は、CPU(Central Processing Unit)161と、ROM(Read Only Memory)162と、RAM(Random Access Memory)163と、SSD(SOlid State Drive)164と、入出力I/F(Interface)165と、を有する。これらはシステムバスBで相互に電気的に接続されている。
【0021】
CPU161は、ROM162やSSD164等の記憶装置からプログラムやデータをRAM163が有する記憶領域に読み出して所定の処理を実行することで、電圧決定装置10全体の制御や後述する機能を実現する。なお、CPU161の有する機能の一部、又は全部を、ASIC(Application Specific Intergrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の電子回路により実現させてもよい。
【0022】
ROM162は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することが可能な不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM162には、電圧決定装置10の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、OS(Operating System)の設定等のプログラムやデータが格納されている。RAM163は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。
【0023】
SSD164は、電圧決定装置10による処理を実行するプログラムや各種データが記憶された不揮発性メモリである。なお、SSD164はHDD(Hard Disk Drive)等であってもよい。
【0024】
入出力I/F165は、デバイス20や出力可変型電源回路13等と接続するための各種インターフェースである。
【0025】
デバイス電圧決定回路12は、デバイス切替監視回路14からの制御信号に応じて、電源電圧決定処理を実行する。また、デバイス電圧決定回路12は、電源電圧決定処理によって、電源電圧値が再決定されたことを示す制御信号をデバイス切替監視回路14に通知する。これらの処理動作の詳細は後述する。
【0026】
[出力可変型電源回路13]
出力可変型電源回路13は、電源回路11から入力した電圧を、デバイス電圧決定回路12からの制御信号に応じた電圧値の出力電圧に変換し、デバイス20に出力する。ここで、図2は、出力可変型電源回路13の構成の一例をより詳細に説明する図である。
【0027】
図2に示すように、出力可変型電源回路13は、DCDC(Direct Current to Direct Current)コンバータIC(Inergrated Circuit)131、入力端子Vin及び出力端子Vout等を有する。電源回路11から供給される電圧は、入力端子Vinを通ってDCDCコンバータIC131に入力される。
【0028】
DCDCコンバータIC131は、入力された直流の電圧を所定の電圧値の直流電圧に変換して出力する。DCDCコンバータIC131が出力する電圧は、抵抗R1及びR2の抵抗値によってさらに調整され、出力端子Voutを通ってデバイス20に出力される。
【0029】
ここで、抵抗R2は、デバイス電圧決定回路12からの制御信号に応じて抵抗値が変化するデジタルポテンショメータ等である。なお、デジタルポテンショメータは、アナログの可変抵抗器のワイパーをデジタル信号で設定する電子回路部品であり、可変抵抗器やレオスタット、機械式ボリューム、機械式ポテンショメータと同様に、電子回路の調整及びトリミングを行う。デバイス20への出力電圧の電圧値は、デバイス電圧決定回路12からの制御信号に応じて抵抗R2の抵抗値が変化することで制御される。
【0030】
[デバイス切替監視回路14]
図1に戻る。デバイス切替監視回路14は、デバイス電圧決定回路12と同様のハードウェア構成を有しており、CPU161、ROM162、RAM163、SSD164、入出力I/F(Interface)165、を有し、システムバスBで相互に電気的に接続されている。
【0031】
デバイス切替監視回路14は、後述するデバイス接続検知回路15から通知される制御信号としてのデバイス接続信号に応じて、デバイス電圧決定制御処理を実行する。また、デバイス切替監視回路14は、デバイス電圧決定制御処理によって、デバイス接続信号に応じて、デバイス電圧決定処理のトリガーとなる制御信号としての接続信号や接続信号をデバイス電圧決定回路12に通知する。また、デバイス切替監視回路14は、デバイス電圧決定回路12から入力するデバイス電圧再決定信号に応じてデバイス電圧決定制御処理を実行する。デバイス電圧決定制御処理の詳細については後述する。
【0032】
[デバイス接続検知回路15]
デバイス接続検知回路15は、電源回路11が有するAC/DC変換回路111から入力した電圧からデバイス接続検知信号を生成してデバイス切替監視回路14に通知する。ここで、図3は、デバイス接続検知回路15の構成の一例をより詳細に説明する図である。
【0033】
図3に示すように、デバイス接続検知回路15は、プルアップ抵抗151を有し、AC/DC変換回路111から入力した電圧をプルアップした信号を、デバイス20を経由して取り込む構成を有する。デバイス接続検知回路15は、電源回路11でプルアップした信号を「デバイス接続検知信号」としてデバイス切替監視回路14に出力する。デバイス接続検知回路15が出力するデバイス接続検知信号は、接続端152にデバイス20が接続されていない状態(非接続状態)では電圧レベルがHIGHレベルになり、デバイス20が接続されている状態(接続状態)では電圧レベルがLOWレベルになる。
【0034】
すなわち、デバイス接続検知回路15は、デバイス20が所定の接続端152に接続しているか否かの通知を、スイッチ112による電圧決定装置10の動作状態に関わらず、デバイス切替監視回路14に対して行う構成を有する。
【0035】
電圧決定装置10は、複数のデバイス20が同時に接続できる構成を有する。電圧決定装置10は、デバイス20の接続インターフェースの数に対応して、出力可変型電源回路13とデバイス接続検知回路15を複数有する。
【0036】
[第一実施形態]
次に、第一実施形態に係る電圧決定装置10が備える制御系の機能構成について説明する。なお、図4に示す各機能ブロックは概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部又は一部を、任意の単位で機能的又は物理的に分散・結合して構成することが可能である。図4に示すように、電圧決定装置10は、電源電圧供給部110と、デバイス電圧決定制御部120と、電圧出力部130と、デバイス切替監視制御部140と、を備える。
【0037】
[電源電圧供給部110]
電源電圧供給部110は、電源回路11等により実現され、商用電源としての外部電源30から入力した電圧の電圧値及び周波数を電圧決定装置10の内部回路用に変換する。そして、変換後の電圧をデバイス電圧決定制御部120、電圧出力部130、デバイス切替監視制御部140等に供給する。
【0038】
[デバイス電圧決定制御部120]
第二制御部としてのデバイス電圧決定制御部120は、デバイス電圧決定回路12等により実現され、デバイス20を制御する制御信号をデバイス20に出力すると共に、電圧出力部130の動作を制御する制御信号を電圧出力部130に出力する。
【0039】
また、デバイス電圧決定制御部120は、出力電圧範囲取得部121と、出力電圧設定部122と、制御信号出力部123と、デバイス通信部124と、デバイス通信判定部125と、電圧決定部126と、状態信号通信部127と、決定電圧記憶部128と、を有する。これらは、図1に示したデバイス電圧決定回路12が備えるCPU161が所定のプログラムを実行することにより実現される機能ブロックに相当する。また、制御信号出力部123、デバイス通信部124及び状態信号通信部127は、CPU161が所定のプログラムを実行することで実現される機能及びデバイス電圧決定回路12が備える入出力I/F165等により実現される。
【0040】
出力電圧範囲取得部121は、デバイス20に出力する出力電圧の範囲として出力電圧の最小値及び最大値を取得する。このような出力電圧の最小値及び最大値のデータは、デバイス電圧決定回路12とデバイス20の接続インターフェース規格に基づき、デバイス20の電源電圧の規格値が最小値から最大値までの範囲内に含まれるように予め定められ、SSD164等に格納されている。出力電圧範囲取得部121は、SSD164等を参照して出力電圧の最小値及び最大値を取得することができる。但し、これに限定されるものではなく、出力電圧範囲取得部121は、出力電圧の最小値及び最大値のデータをPC等の外部装置から入出力I/F165を介して取得してもよい。
【0041】
一例として、最小値は0.5Vで、最大値は5Vである。出力電圧範囲取得部121は、取得した出力電圧の最小値及び最大値のデータを出力電圧設定部122に出力する。
【0042】
出力電圧設定部122は、出力電圧を出力電圧範囲取得部121から入力した最小値に設定し、設定した電圧値データを制御信号出力部123及び電圧決定部126に出力する。また、後述するデバイス通信判定部125がデバイス通信部124とデバイス20との間で通信できなかったと判定した場合に、出力電圧設定部122は、予め定められた所定の追加電圧値を最小値に加算した出力電圧の電圧値データを、制御信号出力部123及び電圧決定部126に出力する。追加電圧値は、一例として、0.1Vである。
【0043】
より詳しくは、出力電圧設定部122は、始めに出力電圧範囲取得部121から入力したデバイス20の出力電圧の最小値である0.5Vを出力電圧として設定し、電圧値データを制御信号出力部123及び電圧決定部126に出力する。その後、デバイス通信判定部125がデバイス通信部124とデバイス20との間で通信できなかったと判定した場合に、出力電圧設定部122は、0.5Vに0.1Vを加算した0.6Vを出力電圧として設定し、電圧値データを制御信号出力部123及び電圧決定部126に出力する。
【0044】
その後、デバイス通信判定部125がデバイス通信部124とデバイス20との間で通信できたと判定するまで、0.1Vを加算した出力電圧の設定と、出力電圧の電圧値データの制御信号出力部123及び電圧決定部126への出力と通信が確立したか否か判定を繰り返す。なお、出力電圧設定部122は、図1のRAM163に出力電圧の電圧値データを出力し、電圧決定部126は、RAM163を介して、出力電圧設定部122が出力した出力電圧の電圧値データを取得することができる。
【0045】
また、出力電圧設定部122は、後述する状態信号通信部127からの制御信号に基づいて、決定電圧記憶部128に記憶されている電圧値データを読み出す。そして、読みだした電圧値データを制御信号出力部123に出力する。
【0046】
制御信号出力部123は、出力電圧設定部122から入力した出力電圧の電圧値を示す制御信号を電圧出力部130に出力する。電圧出力部130は、入力した制御信号に応じた電圧値の出力電圧をデバイス20に出力する。
【0047】
デバイス通信部124は、デバイス20の種類に応じた接続インターフェースを介して、デバイス20との通信を行う。また、デバイス通信判定部125は、デバイス通信部124とデバイス20との間の通信状態を監視し、通信できたか否かを判定する。なお、デバイス通信判定部125において、デバイス20との間での「通信ができた」状態とは、デバイス20が必要とする駆動電圧を電圧出力部130から供給できた状態をいう。すなわち、デバイス20が動作可能に至ったことをいう。
【0048】
すなわち、デバイス20は、接続インターフェース規格(電源仕様)に応じた電源電圧を入力すると、接続されたデバイス電圧決定回路12との間でデータや信号の通信が可能な状態になる。しかし、入力した電源電圧が揺らぎ等で規格値に対して低くなったり、また、デバイス20の実際の電源電圧値に、規格値に対する誤差があったりする場合がある。そのため、接続インターフェース規格に応じた電源電圧がデバイス20に出力されても、デバイス電圧決定回路12との間で通信が可能な状態にならない場合がある。また、デバイス20の種類は同じであっても電源仕様が異なるものが将来的に接続する場合も想定される。その場合であっても、デバイス20の駆動電圧を供給可能にする機能をデバイス電圧決定制御部120は有するものとなる。
【0049】
本実施形態では、出力電圧設定部122は、出力電圧の最小値に所定の追加電圧値を加算してデバイス20への出力電圧を徐々に上昇させる。そして、追加電圧値が加算された出力電圧が設定されるたびに、デバイス通信部124はデバイス20との通信を試行し、また、デバイス通信判定部125はデバイス通信部124とデバイス20との間で通信できたか否かを判定する。
【0050】
その結果、電圧出力部130からデバイス20に出力電圧を出力し始めた時には通信できなくても、出力電圧を徐々に上昇させる過程で通信が可能な状態になる。そして、デバイス通信判定部125は、デバイス通信部124とデバイス20との間で通信できた場合に、その旨を示す信号(以下、通信可能信号という)を電圧決定部126に出力する。一方、デバイス通信判定部125は、デバイス通信部124とデバイス20との間で通信できなかった場合には、その旨を示す信号(以下、通信不能信号という)を出力電圧設定部122に出力する。
【0051】
電圧決定部126は、デバイス通信判定部125から通信可能信号が入力された場合に、出力電圧設定部122が出力した出力電圧の電圧値に基づいて電源電圧の電圧値を決定する。
【0052】
より詳しくは、電圧決定部126は加算部1261を有する。加算部1261は、デバイス通信判定部125から通信可能信号を入力した場合に、出力電圧設定部122が出力した出力電圧の電圧値を、RAM163を介して取得し、予め定められた所定のマージン電圧値を加算する。電圧決定部126は、マージン電圧値が加算された電圧値を電源電圧として決定する。マージン電圧値は、一例として0.5Vである。
【0053】
例えば、出力電圧が3.3Vの時にデバイス通信部124とデバイス20との間で通信できた場合には、電圧決定部126は、3.3Vにマージン電圧値の0.5Vが加算された3.8Vを電源電圧の電圧値として決定する。
【0054】
ここで、出力電圧の最小値から徐々に電圧を上昇させて初めて通信できた時の電圧値は、デバイス通信部124とデバイス20との間で通信可能な最小の出力電圧値である。そのため、この電圧値にマージン電圧を加算して、デバイス20の電源電圧の中心値に近づける。これにより、電源電圧の揺らぎ等に起因して通信不能になることを抑制することができる。電圧決定部126は、その後、決定した電源電圧の電圧値を示す制御信号を、制御信号出力部123を介して電圧出力部130に出力する。
【0055】
また、電圧決定部126は、決定した電源電圧を示す電圧値データを決定電圧記憶部128に格納する。
【0056】
状態信号通信部127は、デバイス切替監視制御部140から通知される信号(接続状態通知信号)を受け取る。接続状態通知信号には、「接続信号」と「再接続信号」が含まれる。「接続信号」は、デバイス20が接続されている状態か否かを信号レベルの違いによって通知する制御信号である。「再接続信号」は、デバイス20が再接続されたか否かの再接続状態を信号レベルの違いによって通知する制御信号である。
【0057】
接続信号が「HIGH」であり再接続信号が「LOW」のときは、デバイス20への電源電圧は過去において決定されている状態を示す。この場合、状態信号通信部127から出力電圧設定部122に対して、決定電圧記憶部128に記憶されている電圧値データの読み出し指示をする制御信号を出力する。
【0058】
また、接続信号が「HIGH」であり再接続信号が「HIGH」のときは、デバイス20は再接続されたものであることを示す。この場合、状態信号通信部127から、出力電圧範囲取得部121に対してデバイス20に出力する出力電圧の取得を指示する制御信号を出力する。
【0059】
また、状態信号通信部127は、デバイス通信判定部125において、通信状態が確立されたことを示す制御信号を受け取り、電圧再決定信号をデバイス切替監視制御部140に通知する。
【0060】
決定電圧記憶部128は、デバイス電圧決定制御部120においてデバイス20に対する出力電圧が決定されたときの電圧値データを記憶する。決定電圧記憶部128に記憶される電圧値データは、電圧決定部126において最後に決定されたものとなる。したがって、接続されているデバイス20が動作可能な駆動電圧を電圧出力部130が出力したときのものである。なお、決定電圧記憶部128は、接続されるデバイス20ごとに区別して電圧値データを記憶する。
【0061】
[電圧出力部130]
電圧出力部130は、入力した制御信号に応じた電源電圧をデバイス20に出力する。このようにして、適切な電源電圧を決定し、デバイス20に供給することができる。
【0062】
[デバイス切替監視制御部140]
第一制御部としてのデバイス電圧決定制御部120は、デバイス切替監視回路14等により実現され、デバイス接続検知回路15から入力されるデバイス接続検知信号に応じて、デバイス電圧決定制御部120に接続信号及び再接続信号を出力する。また、デバイス切替監視制御部140は、デバイス電圧決定制御部120から電圧再決定信号を受け取り、デバイス電圧決定制御部120に出力する信号を切り替える。
【0063】
また、デバイス電圧決定制御部120は、デバイス接続状態判定部141と、信号生成部142と、接続状態通知部143と、電圧再決定判定部144と、を有する。これらは、図1に示したデバイス切替監視回路14が備えるCPU161が所定のプログラムを実行することにより実現される機能ブロックに相当する。また、接続状態通知部143及び電圧再決定判定部144は、CPU161が所定のプログラムを実行することで実現される機能及びデバイス切替監視回路14が備える入出力I/F165等により実現される。
【0064】
デバイス接続状態判定部141は、デバイス接続検知回路15から入力されるデバイス接続検知信号のレベルを判定する。デバイス接続検知信号が「HIGH」レベルであるときは、デバイス20が接続されていないと判定し、判定結果を信号生成部142に通知する。デバイス接続検知信号が「LOW」レベルであるときは、デバイス20が接続されていると判定し、判定結果を信号生成部142に通知する。
【0065】
信号生成部142は、デバイス接続状態判定部141からの通知に応じて、接続信号又は再接続信号を生成し、接続状態通知部143に通知する。接続信号は、デバイス20が接続状態を維持していることを示す信号である。再接続信号はデバイス20が一旦接続状態から非接続状態になり、その後、再度接続状態に至ったことを示す信号である。デバイス接続検知回路15は接続可能なデバイスの数に対応して設けられているので、デバイス接続検知信号もデバイス20の数に応じて入力される。したがって、信号生成部142において生成される「接続信号」及び「再接続信号」は、接続されるデバイス20の数に対応して区別されて生成される。
【0066】
また、信号生成部142は、電圧再決定判定部144からの通知に応じて、デバイス接続状態判定部141からの通知に応じた接続信号を「HIGH」にし、再接続信号を「LOW」にする。
【0067】
接続状態通知部143は、信号生成部142が生成した「接続信号」または「再接続信号」をデバイス電圧決定制御部120に通知する。
【0068】
電圧再決定判定部144は、デバイス電圧決定制御部120から通知される電圧再決定信号を信号生成部142に通知する。
【0069】
[第一実施形態に係る電源電圧決定装置による処理]
次に、本実施形態に係る電圧決定装置10による処理について、説明する。まず、デバイス電圧決定処理の実行を制御する処理について図5のフローチャートを用いて説明する。
【0070】
デバイス電圧決定処理の実行制御は、デバイス切替監視回路14の動作によって実現される。まず、電圧決定装置10が外部電源30に接続し、AC/DC変換回路111から直流電圧が出力されると、デバイス切替監視回路14が起動する(S501)。同時に、デバイス接続検知回路15に直流電圧が入力するので、プルアップされた信号(デバイス接続検知信号)がデバイス切替監視回路14に通知される。
【0071】
まず、デバイス20が接続されている状態から説明する。この場合、信号生成部142は、接続信号をデバイス20が接続状態であることを「HIGH」レベルの制御信号として生成し、再接続信号は「LOW」レベルの制御信号として生成する(S502)。続いて、デバイス20の接続状態を監視して、デバイス接続状態が変化するか否かを判定する(S503)。S503において、デバイス接続検知回路15から通知されるデバイス接続検知信号のレベルが「LOW」から「HIGH」になるまで、すなわち、接続されていたデバイス20が非接続状態になるまで処理はループしたままになる(S503)。すなわち、デバイス20が接続された状態のままであれば、デバイス電圧決定処理を実行するタイミングは到来しない。
【0072】
デバイス20が非接続状態になると(S503:NO)、デバイス接続検知回路15からの制御信号が「HIGH」レベルに変化する。そこで、デバイス接続状態判定部141は信号生成部142に対して、接続信号を「LOW」レベルで、再接続信号も「LOW」レベルで生成するよう通知をする。その通知に応じて、信号生成部142が制御信号を生成する(S504)。
【0073】
続いて、デバイス20の接続状態が変化するか否かを判定する(S505)。S505における処理のループが行われているとき、デバイス20は接続されていない状態である(S505:NO)。デバイスが接続されると(S505:YES)、信号生成部は、接続信号を「HIGH」レベルにし、再接続信号も「HIGH」レベルにする(S506)。この状態になると、デバイス切替監視回路14からの制御信号に応じて、デバイス電圧決定回路12は、デバイス電圧決定処理を実行する。
【0074】
続いて、デバイス電圧決定回路12においてデバイス電圧決定処理が実行されて、デバイス電圧が再決定され、デバイス電圧再決定信号が「HIGH」レベルになるまで処理をループする(S507:NO)。デバイス電圧が再決定されると(S507:YES)、処理をS502に戻す。
【0075】
上記の処理は、デバイス切替監視回路14に直流電圧が入力されている間、すなわち、電圧決定装置10が外部電源30に接続される間は継続される。すなわち、電源回路11が備えるスイッチ112の状態によらずに、デバイス20が接続された状態が変化するか否かを常に監視し続けて、その監視状態の結果を接続信号と再接続信号のレベルを変化させることで出力し続ける。この接続信号と再説速信号のレベルを判定することで、デバイス電圧決定処理の要否を制御することができる。
【0076】
次に、本実施形態に係る電圧決定装置10によるデバイス電圧決定処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。デバイス電圧決定処理は、デバイス電圧決定回路12の動作によって実現される。まず、電圧決定装置10が外部電源30に接続し、AC/DC変換回路111から直流電圧が出力され、かつ、スイッチ112がオンに切り替えられると、DC電源回路113からデバイス電圧決定回路12の駆動電圧が供給される。これによってデバイス電圧決定回路12が起動する(S601)。
【0077】
起動後、まず、デバイス切替監視回路14から通知されている再接続信号のレベルを判定する(S602)。再接続信号のレベルが「HIGH」であれば(S602:YES)、デバイス電圧決定処理(S603)を実行する。デバイス電圧決定処理の詳細については、後述する。
【0078】
S603において、新たに接続されたデバイス20に対する電源電圧が決定された後、デバイス電圧再決定信号のレベルを「HIGH」にする(S604)。デバイス電圧再決定信号が「HIGH」になると、その旨が、デバイス切替監視回路14に通知される。これによって、デバイス切替監視回路14は、デバイス電圧の再決定が完了したと判断する。
【0079】
デバイス電圧再決定信号が「HIGH」になった後、一定時間の処理を待ち処理とする(S605)。待ち処理を経てデバイス電圧再決定信号を「LOW」レベルに戻す(S606)。その後、処理をS602に戻す。
【0080】
ここで、待ち処理(S605)を実行するのは、デバイス切替監視回路14がデバイス電圧再決定信号の「HIGH」を読み損ねることがない時間とする。例えば、待ち処理(S605)は、1分とする。
【0081】
一方、S602において再接続信号のレベルが「LOW」であれば(S602:NO)、デバイス切替監視回路14からの制御信号の一つである接続信号のレベルを判定する(S607)。接続信号が「HIGH」レベルであれば(S607:YES)、過去に決定した電源電圧があるので、決定電圧記憶部128に記憶されている電圧値データを読み出し、出力電圧設定部122に通知する。これによって、デバイス電圧決定処理(S603)を実行することなく、デバイス20に駆動電圧を供給できる(S608)。
【0082】
S607において、接続信号が「LOW」レベルであれば、デバイス20は接続されていないので、電圧出力部130から出力するデバイス電圧をゼロ[V]に設定する(S609)。
【0083】
以上のように、本実施形態に係る電圧決定装置10によれば、デバイス20が新たに接続されたときにおいて後述するデバイス電圧決定処理(S603)を実行すればよいので、無償な待ち時間を抑制し、ユーザの利便性を向上させつつ、電源仕様が異なるデバイス20を接続し機能拡張を図ることができる。
【0084】
[デバイス電圧決定処理の詳細]
次に、デバイス電圧決定処理(S603)の詳細な処理の流れについて、図7を用いて説明する。
【0085】
まず、出力電圧範囲取得部121が、デバイス20の電源電圧の規格値が範囲内に含まれるように予め定められた出力電圧範囲の最小値及び最大値のデータを、SSD164等を参照して取得し、出力電圧設定部122に出力する(S701)。
【0086】
続いて、出力電圧設定部122が、出力電圧を出力電圧範囲取得部121から入力した出力電圧範囲の最小値に設定する。そして、設定した電圧値データを制御信号出力部123及び電圧決定部126に出力する(S702)。
【0087】
続いて、制御信号出力部123が、出力電圧設定部122から入力した出力電圧の電圧値を示す制御信号を電圧出力部130に出力する。電圧出力部130は、入力した制御信号に応じた電圧値の出力電圧をデバイス20に出力する(S703)。
【0088】
続いて、デバイス通信部124が、接続インターフェースを介してデバイス20との通信を行う。また、デバイス通信判定部125は、デバイス通信部124とデバイス20との間の通信状態を監視し、通信できたか否かを判定する(S704)。
【0089】
ここで、デバイス通信部124がデバイス20と通信できなかったと判定されたとき(S704:NO)、デバイス通信判定部125は通信不能信号を出力電圧設定部122に出力する。その後、出力電圧設定部122が、現在の出力電圧の電圧値が出力電圧範囲の最大値と等しいか否かを判定する(S709)。
【0090】
S709において、現在の出力電圧の電圧値が出力電圧範囲の最大値と等しいと判定されたとき(S709:YES)、デバイス20の電源電圧を決定できないと判断し(S709:NO)、デバイス電圧決定処理を終了する。
【0091】
一方、S709において、現在の出力電圧の電圧値が出力電圧範囲の最大値と等しくないと判定されたとき(S709:NO)、出力電圧設定部122が、現在の出力電圧の電圧値に追加電圧値を加算したものを出力電圧として設定する(S710)。その後、処理はS703に戻されて、以降の処理が再度実行される。
【0092】
一方、S704において、デバイス通信部124がデバイス20と通信できたと判定された場合(S704:YES)、デバイス通信判定部125が通信可能信号を電圧決定部126に出力する。続いて、電圧決定部126が、デバイス通信判定部125から通信可能信号を入力した場合に出力電圧設定部122が出力した出力電圧の電圧値データを、図1のRAM163を介して取得する。加算部1261は、取得された出力電圧の電圧値に予め定められたマージン電圧値を加算する(S705)。
【0093】
続いて、電圧決定部126は、S705においてマージン電圧値が加算された出力電圧の電圧値を電源電圧値として決定する。そして、決定した電源電圧の電圧値を示す制御信号を、制御信号出力部123を介して電圧出力部130に出力する(S706)。
【0094】
続いて、電圧決定部126が電源電圧値として決定した電圧値データを決定電圧記憶部128に格納する(S707)。
【0095】
続いて、電圧出力部130は、入力された制御信号に応じた電源電圧をデバイス20に出力する(S708)。
【0096】
以上のように、電圧決定装置10は、適切な電源電圧決定処理を、必要なタイミングで実行し、デバイス20に供給することができる。デバイス20への出力電圧を、最小値から追加電圧を加算して徐々に上昇させることで、電源電圧を決定する処理の過程で、大きな電圧がデバイス20に印加されて、デバイス20が壊れることを防止することができる。
【0097】
また、上述した例では、一つのデバイス20の電源電圧を決定する例を説明したが、本実施形態は、複数のデバイス20が電圧決定装置10に接続された場合においても、個々のデバイス20に対して実行する処理となる。
【0098】
その場合、出力電圧の最小値及び最大値のデータは、複数のデバイス20のそれぞれとデバイス電圧決定回路12との接続インターフェース規格に基づくものとなる。そして、複数のデバイスのそれぞれの電源電圧の規格値が最小値から最大値までの範囲内に含まれるように予め定められて、SSD164等に格納されることとなる。
【0099】
出力電圧範囲取得部121は、複数のデバイス20のそれぞれに出力する出力電圧の範囲として、この最小値及び最大値を取得する。そして、図5から図7で説明した処理が、複数のデバイスのそれぞれに対して実行され、それぞれの電源電圧が決定される。
【0100】
[本実施形態の効果]
従来、画像形成装置に接続された無線LANデバイスやUSBメモリ等のデバイスに、画像形成装置のコントローラが、予め定めた一定値の電源電圧を供給する技術が知られている。この場合、画像形成装置の設計段階で接続するデバイスが選定され、選定されたデバイスに適合した画像形成装置が設計され、製作される。
【0101】
しかし、デバイスは、同じ機能であっても電源電圧の仕様(規格値)がそれぞれ異なる場合がある。例えば、SDIO(Secure Digital Input/Output)のインターフェース規格のデバイスでは、電源電圧の仕様が1.8Vのものと、3.3Vのものの2種類がある。また、SPI(Serial Pripheeral Interface)やUART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)のインターフェース規格のデバイスでは、1.8V~5Vの間でデバイス毎に電源電圧の仕様が異なる。
【0102】
さらに、装置の高性能化やユーザニーズへの対応のため、接続するデバイスを電源電圧の仕様が異なるものにランニングチェンジする場合も増えてきている。ランニングチェンジの変更後のデバイスが、変更前のデバイスと異なる電源電圧の仕様であった場合、電源電圧を変更するために、大がかりなハードウェアの変更が必要になる場合がある。大がかりなハードウェアの変更はコストや手間を増大させる。そのため、ハードウェアを変更することなく、デバイスに供給する電源電圧を動的に決定する技術への要求が高くなっている。
【0103】
本実施形態に係る電圧決定装置10は、所定の出力電圧をデバイスに出力する電圧出力部130と、電圧出力部130を制御するデバイス電圧決定制御部120と、を有し、デバイス電圧決定制御部120は、出力電圧を上昇させた時に、デバイス20と通信できた場合の出力電圧に基づき、デバイス20に供給する電源電圧を決定する。これにより、デバイスに供給する適切な電源電圧を、動的に決定することができる。
【0104】
また、本実施形態では、デバイス電圧決定制御部120は、デバイス20と通信できた場合の出力電圧の電圧値に、予め定められた所定のマージン電圧値を加算した電圧値を、電源電圧として決定する。デバイス通信部124とデバイス20との間で通信可能な最小の出力電圧値にマージン(余裕分)となる電圧を加算することで、デバイス20の電源電圧の中心値に近づけることができ、電源電圧の揺らぎ等に起因して通信不能になることを抑制することができる。
【0105】
さらに、本実施形態では、出力電圧を変化させるための最小値と最大値を取得する出力電圧範囲取得部121を有し、デバイス電圧決定制御部120は、取得された最小電圧値に、予め定められた所定の追加電圧値を加算して出力電圧を上昇させる。そして、デバイス20と通信できた場合の出力電圧に基づき、デバイス20に供給する電源電圧を決定する。これにより、電源電圧を決定する処理の過程で、大きな電圧がデバイス20に印加されて、デバイス20が壊れることを防止することができる。
【0106】
本実施形態では、デバイス切替監視回路14によって、デバイスの接続状態を監視し続けるので、電源電圧を決定する処理を実行する必要があるときだけ実行する。そして、すでに電源電圧が決定された状態のまま接続されているデバイスに対しては、改めて電源電圧を決定する処理は不要であるので、この場合は、処理を実行しないように制御できる。
【0107】
[実施形態に係る電源電圧決定装置の画像形成装置への適用例]
ここで、実施形態に係る電圧決定装置10を、画像処理装置の一例としての画像形成装置9に適用した例を説明する。
【0108】
図8は、画像形成装置9のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。画像形成装置9は、一例として、MFP(Multifunction Peripheral/product/Printer)等である。
【0109】
図8に示されているように、画像形成装置9は、コントローラ910と、近距離通信回路920と、エンジン制御部930と、操作パネル940と、ネットワークI/F950と、を備えている。
【0110】
これらのうち、コントローラ910は、画像形成装置9の動作を制御するコンピュータの主要部であるCPU901と、システムメモリ(MEM-P)902と、ノースブリッジ(NB)903と、サウスブリッジ(SB)904と、ASIC906と、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907と、HDDコントローラ908と、記憶部であるHD909と、を備える。また、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0111】
これらのうち、CPU901は、画像形成装置9の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、及びAGPバス921と、を接続するためのブリッジである。NB903は、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを備える。
【0112】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bとからなる。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルであってもよいし、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供する、または通信回線を経由して動的に提供されるように構成してもよい。
【0113】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのICであり、AGPバス921、PCIバス922、HDDコントローラ908およびMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。
【0114】
このASIC906は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジック等により画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Access Controller)、並びに、スキャナ部931及びプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。
【0115】
なお、ASIC906には、USBのインターフェースや、IEEE1394のインターフェースを接続するようにしてもよい。
【0116】
MEM-C907は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御にしたがってHD909に対するデータの読出又は書込を制御する。
【0117】
AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0118】
また、近距離通信回路920には、近距離通信アンテナ920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。
【0119】
さらに、エンジン制御部930は、スキャナ部931及びプリンタ部932によって構成されている。また、操作パネル940は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル940bを備えている。
【0120】
コントローラ910は、画像形成装置9全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931又はプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0121】
なお、画像形成装置9は、操作パネル940のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。
【0122】
ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0123】
また、ネットワークI/F950は、ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路920及びネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0124】
ここで、画像形成装置9は、電源回路11と、出力可変型電源回路13とを有する。また、コントローラ910は、第一実施形態で説明したデバイス切替監視回路14とデバイス電圧決定回路12の機能を含んでいる。すなわち、画像形成装置9は、電源回路11と、デバイス電圧決定回路12と、出力可変型電源回路13と、デバイス切替監視回路14と、デバイス接続検知回路15と、を含む電圧決定装置10を備えている。画像形成装置9は、電圧決定装置10により、近距離通信回路920等のデバイスの電源電圧を動的に決定することができ、また、第一実施形態で説明した効果を得ることができる。
【0125】
[第二実施形態]
次に、第二実施形態に係る電圧決定装置10aが備える制御系について説明する。なお、既に説明した第一実施形態と同一の構成部についての説明を省略する。なお、図9に示す各機能ブロックも概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部又は一部を、任意の単位で機能的又は物理的に分散・結合して構成することが可能である。
【0126】
図6に示すように、電圧決定装置10aは、デバイス電圧決定制御部120aを有する。また、デバイス電圧決定制御部120aは、電圧決定部126aと、格納部129とを有する。
【0127】
電圧決定部126aは、デバイス通信判定部125から通信可能信号を入力した場合に、出力電圧設定部122が出力した出力電圧の電圧値に基づいて電源電圧の電圧値を決定する。より詳しくは、電圧決定部126aは、出力電圧設定部122から入力した出力電圧の電圧値に基づき、格納部129を参照して取得した電圧値を、電源電圧の電圧値として決定する。
【0128】
格納部129は、図1のSSD164等により実現され、デバイス20と通信できた場合の出力電圧の電圧値と、電源電圧の電圧値との関係を示すテーブルを格納する。このようなテーブルは、実験等で取得されたデータに基づき、上述したマージン電圧値を含むようにして予め作成され、格納部129に格納される。
【0129】
図10は、本実施形態に係る電圧決定装置10aによる処理の一例を示すフローチャートである。図10のS1001~S1006の処理は、図7のS701~S704、S709、S710の処理と同様であり、また、図10のS1008、S1009の処理は、図7のS707、708の処理と同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。
【0130】
S1007において、電圧決定部126aは、デバイス通信判定部125から通信可能信号を入力した場合に出力電圧設定部122が出力した出力電圧の電圧値データを、図1にて説明したRAM163を介して取得する。電圧決定部126aは、取得した出力電圧の電圧値データに基づき、格納部129を参照して取得した電圧値を、電源電圧の電圧値として決定する。
【0131】
このようにして、電圧決定装置10aは、適切な電源電圧を決定し、デバイス20に供給することができる。
【0132】
以上説明したように、本実施形態では、デバイス20と通信できた場合の出力電圧の電圧値と、電源電圧の電圧値との関係を示すテーブルを予め作成して格納部129に格納させる。そして、デバイス通信部124とデバイス20との間で通信できた場合の出力電圧に基づき、格納部129を参照して電源電圧の電圧値を決定する。デバイス20と通信できた場合の出力電圧の電圧値に対し、マージン電圧値を含む適切な電源電圧の電圧値を予め定めておくことで、デバイスに供給する適切な電源電圧を動的に決定することができる。
【0133】
なお、上述した以外の効果は、第一実施形態で説明したものと同様である。
【0134】
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、その技術的要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。上記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者であれば、開示した内容から様々な変形例を実現することが可能である。そのような変形例も、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
【0135】
また、上述した各実施形態は、電源電圧決定方法も含む。例えば、所定の出力電圧をデバイス20に出力する電圧出力工程と、前記電圧出力工程を制御する制御工程と、を有し、前記制御工程は、前記出力電圧を上昇させた時に、前記デバイスと通信できた場合の前記出力電圧に基づき、前記デバイスに供給する電源電圧を決定する。このような電源電圧決定方法により、上述した電圧決定装置10等と同様の効果を得ることができる。
【0136】
さらに、上述した実施形態は、プログラムも含む。例えば、プログラムは、コンピュータを、所定の出力電圧をデバイスに出力する電圧出力部、及び前記電圧出力部を制御する制御部として機能させ、その制御部において、出力電圧を上昇させた時にデバイスと通信できた場合の出力電圧に基づき処理を行う、当該処理を利用してデバイスに供給する電源電圧を決定する処理を実行するようなプログラムを実現可能である。当該プログラムの実行により、上述した電圧決定装置10等と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0137】
9 :画像形成装置
10、10a :電圧決定装置
11 :電源回路
12 :デバイス電圧決定回路
13 :出力可変型電源回路
14 :デバイス切替監視回路
15 :デバイス接続検知回路
20 :デバイス
30 :外部電源
110 :電源電圧供給部
111 :AC/DC変換回路
112 :スイッチ
113 :DC電源回路
120、120a :デバイス電圧決定制御部
121 :出力電圧範囲取得部
122 :出力電圧設定部
123 :制御信号出力部
124 :デバイス通信部
125 :デバイス通信判定部
126、126a :電圧決定部
127 :状態信号通信部
128 :決定電圧記憶部
129 :格納部
130 :電圧出力部
140 :デバイス切替監視制御部
141 :デバイス接続状態判定部
142 :信号生成部
143 :接続状態通知部
144 :電圧再決定判定部
151 :プルアップ抵抗
152 :接続端
161 :CPU
162 :ROM
163 :RAM
165 :入出力I/F
1261 :加算部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0138】
【文献】特開2020-171169号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10