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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-25
(45)【発行日】2024-07-03
(54)【発明の名称】ガス低減装置
(51)【国際特許分類】
   B01J 3/02 20060101AFI20240626BHJP
   B01J 3/03 20060101ALI20240626BHJP
【FI】
B01J3/02 E
B01J3/03 A
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021505979
(86)(22)【出願日】2019-07-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-02
(86)【国際出願番号】 US2019040195
(87)【国際公開番号】W WO2020033081
(87)【国際公開日】2020-02-13
【審査請求日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】16/055,929
(32)【優先日】2018-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】カーン, アディーブ
(72)【発明者】
【氏名】リャン, チーウェイ
(72)【発明者】
【氏名】マリク, サルタン
(72)【発明者】
【氏名】ネマニ, シュリーニヴァース
(72)【発明者】
【氏名】スマティ, ラフィカ
(72)【発明者】
【氏名】ウン, ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】オヒール, ジョン
【審査官】塩谷 領大
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06164412(US,A)
【文献】中国特許出願公開第104047676(CN,A)
【文献】米国特許第08668868(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2009/0018688(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 3/00- 3/08
F01N 1/00- 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に第1の空間を画定する第1のマフラであって、第1の端部に形成された第1のポートと、前記第1のポートの反対側で第2の端部に形成された第2のポートとを有する第1のマフラと、
内部に第2の空間を画定する第2のマフラであって、第3の端部に形成された第3のポートと、前記第3のポートの反対側で前記第2のマフラに形成された第4のポートとを有する第2のマフラと、
内部に第3の空間を画定する第3のマフラであって、内部に形成された第5のポートと、前記第5のポートの反対側で内部に形成された第6のポートとを有する第3のマフラと、
内部に第4の空間を画定する第4のマフラであって、内部に形成された第7のポートと、前記第7のポートの反対側で第4の端部を通って形成された第8のポートとを有する第4のマフラと、
前記第7のポートと前記第5のポートとの間に延在する第1の導管と、
前記第4のポートと前記第6のポートとの間に延在する第2の導管と、
排出導管と、
前記排出導管に連結されたポンプと、
前記第1のマフラから前記排出導管まで延在する第3の導管と、
前記ポンプから前記第4のマフラまで延在する第4の導管と
を含む、マフラアセンブリ装置。
【請求項2】
前記第1のマフラ、前記第2のマフラ、前記第3のマフラ、および前記第4のマフラの各々は、同様の寸法を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のマフラ、前記第2のマフラ、前記第3のマフラ、および前記第4のマフラの各々の長さは、152.4cm(60インチ254cm(100インチである、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のマフラ、前記第2のマフラ、前記第3のマフラ、および前記第4のマフラの各々は、円筒形である、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のマフラ、前記第2のマフラ、前記第3のマフラ、および前記第4のマフラの各々の直径は、50.8cm(20インチ101.6cm(40インチである、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第2のポートに隣接して前記第1のマフラに形成された第9のポートと、
前記第4のポートに隣接して前記第2のマフラに形成された第10のポートと、
前記第6のポートに隣接して前記第3のマフラに形成された第11のポートと、
前記第8のポートに隣接して前記第4のマフラに形成された第12のポートと、
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
マフラアセンブリであって
内部に第1の空間を画定する第1のマフラであって、第1の端部に形成された第1のポートと、前記第1のポートの反対側で第2の端部に形成された第2のポートとを有する第1のマフラと、
内部に第2の空間を画定する第2のマフラであって、第3の端部に形成された第3のポートと、前記第3のポートの反対側で前記第2のマフラに形成された第4のポートとを有する第2のマフラと、
内部に第3の空間を画定する第3のマフラであって、内部に形成された第5のポートと、前記第5のポートの反対側で内部に形成された第6のポートとを有する第3のマフラと、
内部に第4の空間を画定する第4のマフラであって、内部に形成された第7のポートと、前記第7のポートの反対側で第4の端部を通って形成された第8のポートとを有する第4のマフラと、
前記第7のポートと前記第5のポートとの間に延在する第1の導管と、
前記第4のポートと前記第6のポートとの間に延在する第2の導管と、
を備える、マフラアセンブリと、
バルブと、
前記第2のマフラと前記バルブとの間に延在する第3の導管と、
前記バルブと流体連通する第1のスクラバと、
第4の導管を介して前記バルブと流体連通する第2のスクラバと、
を備え、流量制限器が、前記バルブと前記第2のスクラバとの間の前記第4の導管上に配置される、流出物管理装置。
【請求項8】
排出導管と、
前記排出導管に連結されたポンプと、
前記第2のポートから前記排出導管まで延在する第5の導管と、
前記ポンプから前記第8のポートまで延在する第6の導管と、
をさらに備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
第1のチャンバと、
内部に処理空間を画定する第2のチャンバであって、前記第1のチャンバ内に配置された、第2のチャンバと、
マフラアセンブリであって、
内部に第1の空間を画定する第1のマフラであって、第1の端部に形成された第1のポートと、前記第1のポートの反対側で第2の端部に形成された第2のポートとを有する、第1のマフラ、
内部に第2の空間を画定する第2のマフラであって、第3の端部に形成された第3のポートと、前記第3のポートの反対側で前記第2のマフラに形成された第4のポートとを有する、第2のマフラ、
内部に第3の空間を画定する第3のマフラであって、内部に形成された第5のポートと、前記第5のポートの反対側で内部に形成された第6のポートとを有する、第3のマフラ、
内部に第4の空間を画定する第4のマフラであって、内部に形成された第7のポートと、前記第7のポートの反対側で第4の端部を通って形成された第8のポートとを有する、第4のマフラ、
前記第7のポートと前記第5のポートとの間に延在する第1の導管、および
前記第4のポートと前記第6のポートとの間に延在する第2の導管、
を備える、マフラアセンブリと、
バルブと、
前記第2のマフラと前記バルブとの間に延在する第3の導管と、
前記バルブと流体連通する第1のスクラバと、
前記第1のチャンバから延在する排出導管と、
前記排出導管に連結されたポンプと、
前記第1のマフラから前記排出導管まで延在する第4の導管を介して前記バルブと流体連通している第2のスクラバと、
前記処理空間と前記第1のマフラの前記第1のポートとの間に配置されるとともに、前記ポンプから前記第4のマフラまで延在する第5の導管と、
を備える、高圧処理装置。
【請求項10】
記第2のポートから前記排出導管まで延在する第6の導管と、
前記ポンプから前記第8のポートまで延在する第7の導管と、
をさらに備える、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のマフラ、前記第2のマフラ、前記第3のマフラ、および前記第4のマフラの各々は、円筒形である、請求項に記載の装置。
【請求項12】
前記第2のポートに隣接して前記第1のマフラに形成された第9のポートと、
前記第4のポートに隣接して前記第2のマフラに形成された第10のポートと、
前記第6のポートに隣接して前記第3のマフラに形成された第11のポートと、
前記第8のポートに隣接して前記第4のマフラに形成された第12のポートと、
をさらに備える、請求項に記載の装置。
【請求項13】
前記第2のチャンバに形成された第1のスリットバルブと、
前記第2のチャンバの内面に連結された第1のスリットバルブドアと、
をさらに備える、請求項に記載の装置。
【請求項14】
前記第1のチャンバに形成された第2のスリットバルブと、
前記第1のチャンバの外面に連結された第2のスリットバルブドアと、
をさらに備える、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記第1のマフラ、前記第2のマフラ、前記第3のマフラ、および前記第4のマフラの各々は、円筒形である、請求項7に記載の装置。
【請求項16】
前記第1のマフラ、前記第2のマフラ、前記第3のマフラ、および前記第4のマフラの各々の長さは、152.4cm(60インチ254cm(100インチである、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第1のマフラ、前記第2のマフラ、前記第3のマフラ、および前記第4のマフラの各々の直径は、50.8cm(20インチ101.6cm(40インチである、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1のマフラ、前記第2のマフラ、前記第3のマフラ、および前記第4のマフラの各々の長さは、152.4cm(60インチ254cm(100インチである、請求項11に記載の装置。
【請求項19】
前記第1のマフラ、前記第2のマフラ、前記第3のマフラ、および前記第4のマフラの各々の直径は、50.8cm(20インチ101.6cm(40インチである、請求項18に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は、一般的に、半導体処理のための装置に関する。より具体的には、本開示の実施形態は、高圧処理システムのためのガス低減装置に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
[0002] 半導体製造の分野は、集積回路に組み込まれるデバイスを製造するために様々なプロセスを利用する。デバイスが複雑になるにつれて、集積回路製造業者は、高度なノードデバイスを製造するため、技法の改善を探求している。例えば、高度なプロセス特性には、高度なデバイス製造を可能にするための、より極端なプロセス変数の利用が含まれることがある。
【0003】
[0003] 半導体製造で利用するため、ますます研究されているプロセス変数の一例が、高圧処理である。大気圧を超える圧力での高圧処理は、有望な材料調整特性(material modulation characteristics)を示している。しかしながら、高度なノードデバイス製造プロセスを実行する際に望まれる必要不可欠な制御レベルを考慮すると、高圧処理を安全かつ効率的に実行するのに適した装置は不十分であることが多い。より具体的には、従来の処理装置には、有毒ガス等のような流出物の高圧管理のための適切な排出モジュールが不足している。
【0004】
[0004] したがって、当技術分野で必要とされているのは、高圧流出物を管理するための改善されたガス低減装置および方法である。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 一実施形態では、マフラアセンブリ装置が提供される。装置は、内部に第1の空間を画定する第1のマフラを含み、第1のマフラは、第1の端部に形成された第1のポートと、第1のポートの反対側で第2の端部に形成された第2のポートとを有する。第2のマフラは、内部に第2の空間を画定する。第2のマフラは、第3の端部に形成された第3のポートと、第3のポートと実質的に反対側で第2のマフラに形成された第4のポートとを有する。第3のマフラは、内部に第3の空間を画定する。第3のマフラは、内部に形成された第5のポートと、第5のポートと実質的に反対側で内部に形成された第6のポートとを有する。第4のマフラは、内部に第4の空間を画定する。第4のマフラは、内部に形成された第7のポートと、第7のポートと実質的に反対側で、第4の端部を通って形成された第8のポートとを有する。第1の導管は、第7のポートと第5のポートとの間に延在し、第2の導管は、第4のポートと第6のポートとの間に延在する。
【0006】
[0006] 別の実施形態では、流出物管理装置が提供される。この装置は、第1の空間を画定する第1のマフラを含むマフラアセンブリを含み、第1のマフラは、第1の端部に形成された第1のポートと、第1のポートの反対側で第2の端部に形成された第2のポートとを有する。第2のマフラは、内部に第2の空間を画定する。第2のマフラは、第3の端部に形成された第3のポートと、第3のポートと実質的に反対側で第2のマフラに形成された第4のポートとを有する。第3のマフラは、内部に第3の空間を画定する。第3のマフラは、内部に形成された第5のポートと、第5のポートと実質的に反対側で内部に形成された第6のポートとを有する。第4のマフラは、内部に第4の空間を画定する。第4のマフラは、内部に形成された第7のポートと、第7のポートと実質的に反対側で第4の端部を通って形成された第8のポートとを有する。第1の導管は、第7のポートと第5のポートとの間に延在し、第2の導管は、第4のポートと第6のポートとの間に延在する。第3の導管は、第3のポートからバルブまで延在し、第1のスクラバがバルブと流体連通し、第2のスクラバが第4の導管を介してバルブと流体連通している。
【0007】
[0007] さらに別の実施形態では、高圧処理装置が提供される。この装置は、内部に処理空間を画定する第1のチャンバおよび第2のチャンバを含む。第2のチャンバは、第1のチャンバ内に配置される。マフラアセンブリは、内部に第1の空間を画定する第1のマフラを含み、第1のマフラは、第1の端部に形成された第1のポートと、第1のポートの反対側で第2の端部に形成された第2のポートとを有する。第2のマフラは、内部に第2の空間を画定する。第2のマフラは、第3の端部に形成された第3のポートと、第3のポートと実質的に反対側で第2のマフラに形成された第4のポートとを有する。第3のマフラは、内部に第3の空間を画定する。第3のマフラは、内部に形成された第5のポートと、第5のポートと実質的に反対側で内部に形成された第6のポートとを有する。第4のマフラは、内部に第4の空間を画定する。第4のマフラは、内部に形成された第7のポートと、第7のポートと実質的に反対側で第4の端部を通って形成された第8のポートとを有する。第1の導管は、第7のポートと第5のポートとの間に延在し、第2の導管は、第4のポートと第6のポートとの間に延在する。第3の導管は、第3のポートからバルブまで延在し、第1のスクラバがバルブと流体連通し、第2のスクラバが第4の導管を介してバルブと流体連通している。第5の導管は、処理空間と第1のマフラの第1のポートとの間に配置される。
【0008】
[0008] 本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約した本開示のより具体的な説明は、実施形態を参照することによって行うことができるが、そのいくつかを添付の図面に示す。しかし、添付図面は例示的な実施形態のみを示すものであり、したがって、本開示の範囲を限定すると見なすべきではなく、その他の等しく有効な実施形態も許容され得ることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本明細書に記載の実施形態による高圧処理装置の概略図である。
図2】本明細書に記載の実施形態による流出物管理モジュールの概略図である。
図3】本明細書に記載の実施形態によるマフラアセンブリの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0012] 理解を容易にするため、可能な場合には、図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。一実施形態の要素および特徴は、さらなる記述がなくても、他の実施形態に有益に組み込むことができると企図される。
【0011】
[0013] 本開示の実施形態は、半導体処理のための高圧処理装置に関する。本明細書に記載の装置は、高圧処理チャンバと、処理チャンバを取り囲む格納チャンバとを含む。高圧流体送達モジュールは、高圧処理チャンバと流体連通しており、高圧流体を処理チャンバに送達するように構成される。
【0012】
[0014] 図1は、本明細書に記載の実施形態による高圧処理装置100の概略図である。装置100は、内部に第1の空間118を画定する第1のチャンバ116を含む。一実施形態では、第1の空間118の容積は、約80リットル~約150リットルで、例えば、約100リットル~約120リットルになる。第1のチャンバ116は、アルミニウム、ステンレス鋼、これらの合金、およびこれらの組合せなどの処理適合性材料(process compatible material)から製造される。第1のチャンバ116の製造のために選択された材料は、大気圧より低い圧力、例えば、650Torr以下など、約700Torr未満の圧力での動作に適している。
【0013】
[0015] 流出物管理モジュール115は、第1のチャンバ116に連結され、流体連通している。第1のチャンバ116は、内部に形成された排出ポート128を有する。排出導管103が第1の空間118と流体連通するように、排出導管103は、排気ポート128で第1のチャンバ116に連結される。遮断バルブ105とスロットルバルブ107は、排出導管103上に配置される。遮断バルブ105は、スロットルバルブ107と排出ポート128との間の排出導管103上に配置される。遮断バルブ105は、第1の空間118と排出口113との間の流体連通の開始と遮断を行うように動作可能である。スロットルバルブ107は、第1の空間118から排出導管103を通って流れる流出物の流量を制御する。
【0014】
[0016] ポンプ109も排出導管103に連結され、ポンプ109は動作して、第1の空間118から排出口113まで流体を引き込む。ポンプ109は、スロットルバルブ107と排出口113との間の排出導管103上に配置される。一実施形態では、ポンプ109は、約700Torr未満の圧力など、第1の空間118内に大気圧未満の圧力を生成する。また、ポンプ109と排出口113との間の排出導管103上にスクラバ111も配置される。スクラバ111は、排出導管103を介して第1の空間118と流体連通しており、スクラバ111は、流出物が排出導管103を出て排出口113に至る前に、第1の空間118からの流出物を処理するように構成されている。
【0015】
[0017] 第1のチャンバ116は、第1の空間118に露出されていない外面124を有する。基板の出入りを可能にするため、チャンバ116内に第1のスリットバルブ120が形成される。第1のスリットバルブドア122は、第1のスリットバルブ120に隣接する外面124に連結される。動作時には、第1のスリットバルブドア122は、内部を通る基板の通過を可能にするために開放され、基板の処理前に閉鎖される。
【0016】
[0018] 第2のチャンバ102は、第1のチャンバ116によって画定される第1の空間118内に配置される。第2のチャンバ102は、内部に第2の空間104を画定する。第1のチャンバ116と同様に、第2のチャンバ102は、アルミニウム、ステンレス鋼、これらの合金、およびこれらの組み合わせなどの処理適合性材料から製造される。一実施形態では、第2のチャンバ102は、例えば、ニッケルモリブデン含有鋼合金、またはニッケルクロムモリブデン含有鋼合金など、ニッケル含有鋼合金から製造される。第2のチャンバ102の製造のために選択される材料は、約30バールを超える、例えば、約50バール以上の高圧での第2の空間104の動作に適している。
【0017】
[0019] 第2のチャンバ102にはペデスタル106が配置され、ペデスタル106は、処理中にその上に基板を支持するための基板支持面108を有する。一実施形態では、ペデスタル106は、基板支持面108上に配置された基板の温度を約550℃までの温度に維持するように動作可能な抵抗ヒータを含む。図示されていないが、ペデスタル106のステムは、第2のチャンバ102および第1のチャンバ116を通って延在する。ペデスタル106のステムは、第1の空間118からペデスタル106を分離するように動作可能なベローズアセンブリによって第1の空間118から分離されてもよい。
【0018】
[0020] 基板の出入りを可能にするため、第2のスリットバルブ110は、第2のチャンバ102を通って形成される。第2のスリットバルブ110は、第1のスリットバルブ120と実質的に同じ平面内に位置合わせされる。第2のスリットバルブドア112は、第2のスリットバルブ110に隣接する第2のチャンバ102の内面114に連結される。第2のスリットバルブドア112を内面114上に位置決めすることにより、第2の空間104内に維持される高圧が、内面114に対して第2のスリットバルブドア112を付勢し、実質的に気密な密封を形成するため、高圧処理中に第2の空間104をより確実に密封することが可能になる。動作時には、第1のスリットバルブ120からの基板の通過を可能にするため、第2のスリットバルブドア112が開放される。基板がペデスタル106の基板支持面108上に位置決めされた後、第2のスリットバルブドア112は、基板の処理前に閉鎖される。
【0019】
[0021] 流体管理装置140は、1つまたは複数の流体を第2のチャンバ102の第2の空間104に送達するように構成される。流体管理装置140は、第1の流体送達モジュール144、第2の流体送達モジュール142、および第3の流体送達モジュール146を含む。第1の流体送達モジュール144は、スチームを生成し、第2の空間104にスチームを送達するように動作可能である。第1の流体送達モジュール144は、第1の流体源150と流体連通している。一実施形態では、第1の流体源150は、水源であり、より具体的には、脱イオン水源である。第2の流体送達モジュール142は、第2の流体源152と流体連通している。一実施形態では、第2の流体源152は、水素源であり、より具体的には、H源である。第3の流体送達モジュール146は、第3の流体源148と流体連通している。一実施形態では、第3の流体源148は、窒素ガス源、例えばアンモニア源である。
【0020】
[0022] 第1の流体送達モジュール144は、第1の導管156を介して第2の空間104と流体連通している。バルブ164が、第1の流体送達モジュール144と第1の導管156との間に配置される。バルブ164は、第1の流体送達モジュール144から第1の導管156を通る流体の流れを可能にするように動作可能である。格納容器筐体166は、バルブ164と、第1の流体送達モジュール144と第1の導管156との間のバルブ164の接続部とを取り囲む。第1の導管156は、第1のバルブ164から、第1のチャンバ116、第1の空間118、および第2のチャンバ102を通って、第2のチャンバ102の内面114上に形成されたポート132まで延在する。一実施形態では、ヒータジャケット157は、第1の導管156を取り囲み、バルブ164と第1のチャンバ116との間の第1の導管156の長さに沿って延在する。
【0021】
[0023] 第2の流体送達モジュール142は、第2の導管154を介して第2の空間104と流体連通している。バルブ160が、第2の流体送達モジュール142と第2の導管154との間に配置される。バルブ160は、第2の流体送達モジュール142から第2の導管154を通る流体の流れを可能にするように動作可能である。格納容器筐体162は、バルブ160と、第2の流体送達モジュール142と第2の導管154との間のバルブ160の接続部とを取り囲む。第2の導管154は、第2のバルブ160から、第1のチャンバ116、第1の空間118、および第2のチャンバ102を通って、第2のチャンバ102の内面114上に形成されたポート130まで延在する。一実施形態では、ヒータジャケット155は、第2の導管154を取り囲み、バルブ160と第1のチャンバ116との間の第2の導管154の長さに沿って延在する。
【0022】
[0024] 第3の流体送達モジュール146は、第3の導管158を介して第2の空間104と流体連通している。バルブ168は、第3の流体送達モジュール146と第3の導管158との間に配置される。バルブ168は、第3の流体送達モジュール146から第3の導管158を通る流体の流れを可能にするように動作可能である。格納容器筐体170は、バルブ168と、第3の流体送達モジュール146と第3の導管158との間のバルブ168の接続部とを取り囲む。第3の導管158は、第3のバルブ168から、第1のチャンバ116、第1の空間118、および第2のチャンバ102を通って、第2のチャンバ102の内面114上に形成されたポート134まで延在する。一実施形態では、ヒータジャケット159が、第3の導管158を取り囲み、バルブ168と第1のチャンバ116との間の第3の導管158の長さに沿って延在する。
【0023】
[0025] ヒータジャケット155、157、159の各々は、それぞれの導管154、156、158の温度を約300℃以上、例えば、350℃以上に維持するように動作可能である。一実施形態では、ヒータジャケット155、157、159は抵抗ヒータを備える。別の実施形態では、ヒータジャケット155、157、159は、加熱された流体が通って流れる流体チャネルを含む。導管154、156、158を高温に維持することによって、スチームおよび他の高圧流体は、それぞれの流体送達モジュール142、144、146から第2の空間104への移送中に望ましい属性特性を維持する。一実施例では、流体送達モジュール144内で生成されたスチームは、スチーム移送中の凝結を防止するため、または凝結の確率を大幅に低減させるために、ヒータジャケット157によって高温で導管156内に維持される。
【0024】
[0026] 装置100はまた、パージガス源172を含む。一実施形態では、パージガス源172は、窒素源または希ガス源などの不活性ガス源である。パージガス源172は、第1の空間118と流体連通している。導管174は、パージガス源172から第1のチャンバ116内に形成されたポート126まで延在する。パージガス源172と第1の空間118との間の流体連通は、第1の空間118が不活性ガスでパージされることを可能にする。第1の空間118は、第2の空間104が計画外の減圧事象を経験した場合にフェイルセーフとして機能する格納空間であることが企図される。膨張空間として機能するのに十分に大きな空間を有することによって、およびパージガス能力を有することによって、第1の空間118は、高圧での第2のチャンバ102の動作の安全性向上を可能にする。
【0025】
[0027] パージガス源172はまた、導管156、154、158の各々と流体連通している。導管176は、パージガス源172からバルブ160、164、168の各々まで延在する。バルブ160、164、168が開放されて導管176を通って流れるパージガス源172からパージガスを受け取ると、以前に流体送出モジュール142、144、146から送出された導管154、156、158内の流体を除去するため、導管154、156、158はパージされる。パージガス源172と導管154、156、158との間の流体連通はまた、第2の空間104のパージを可能にする。
【0026】
[0028] 第2の空間104から流体を除去するために、排出ポート136が第2のチャンバ102内に形成される。導管180は、排出ポート136から、レギュレータバルブ184にわたって圧力降下を可能にするように構成されたレギュレータバルブ184まで延在する。一実施形態では、第2の空間104から排出された加圧流体は、排出ポート136を通り、導管180を通り、さらにバルブ182を通り、レギュレータバルブ184へ移動する。ここで、流体の圧力は、例えば約50barなど、約30barを超える値から、約0.5barから約3barの間まで低下する。バルブ182は、レギュレータバルブ184と直列に配置され、導管180から導管188へ減圧された流体の移送を可能にする。
【0027】
[0029] 圧力解放ポート138も第2のチャンバ102内に形成される。導管186は、圧力解放ポート138から導管188まで延在し、導管186は、レギュレータバルブ184およびバルブ182の下流の導管188に連結される。圧力解放ポート138および導管186は、レギュレータバルブ184を迂回し、第2の空間104のための二次減圧として機能するように構成される。バルブ196は、導管186、レギュレータバルブ184、およびバルブ182から下流の導管188上に配置される。バルブ196は、レギュレータバルブ184を通さずに、圧力解放ポート138を介して第2の空間104から流体の流れを可能にするように機能する。したがって、第2の空間104は、最初に排出ポート136、導管180、およびレギュレータバルブ184を通り、次に圧力解放ポート138および導管186を通る、分岐型圧力解放アーキテクチャを有する。分岐型圧力解放アーキテクチャは、第2の空間104内で発生する圧力のより良い制御を可能にすると考えられている。
【0028】
[0030] 導管190は、バルブ184とバルブ196との間の導管188に連結され、そこから延在する。より具体的には、導管190は、導管186が導管188に連結される位置の下流で導管188に連結される。バルブ192は導管190の上に配置され、第2の空間104とスチームトラップ194との間の選択的流体連通を可能にするように動作可能である。スチームトラップ194は、第2の空間104内で高圧スチーム処理が行われるときに、第2の空間104から放出されるスチームを凝結するように構成される。一実施形態では、スチームトラップ194は、バルブ192が開放され、バルブ182が閉鎖されると、導管190、188、186を介して第2の空間104と流体連通する。スチームトラップ194はまた、第2の空間104から放出される高圧スチームの二次減圧装置として機能してもよい。
【0029】
[0031] 格納容器筐体198は、第1のチャンバ116に連結され、レギュレータバルブ184、バルブ182、バルブ196、およびバルブ192の各々は、格納容器筐体198内に配置される。導管188、190は格納容器筐体198内に配置され、導管180、186の各々の少なくとも一部は格納容器筐体198内に配置される。一実施形態では、スチームトラップ194は、格納容器筐体198内に配置される。別の実施形態では、スチームトラップ194は、格納容器筐体198の外側に配置される。
【0030】
[0032] センサ121は、格納容器筐体198に連結され、格納容器筐体198内に画定された空間と流体連通している。センサ121は、格納容器筐体の空間内のガス漏れを検出するように構成される。一実施形態では、センサ121はアンモニア検出器である。別の実施形態では、センサ121は水素検出器である。特定の実施形態では、センサ121は、複数のセンサ、例えば、アンモニア検出器および水素検出器を含む。格納容器筐体198は、第2の空間104から排出される流出物の漏れを隔絶し、封じ込めるように構成される。上述のガスなどの流出物の漏れが検出されると、格納容器筐体198によって画定された空間は、ガス源131からの不活性ガスによってパージされる。一実施形態では、ガス源131は、格納容器筐体198によって画定される空間に窒素を送達するように構成される。空間内に漏れた流出物は、格納容器筐体198から排出される。この実施形態では、格納容器筐体198の空間は、スクラバ111と流体連通しており、流出物が格納容器筐体198から排出されるときに、格納容器筐体198内に閉じ込められた流出物の処理を可能にする。
【0031】
[0033] バルブ196が開かれると、導管188からの流体は、流出物管理モジュール115と流体連通している導管101に移動する。第1の空間118および第2の空間104の両方からの排出を処理し、管理する流出物管理モジュール115は、図2との関連でより詳細に説明される。
【0032】
[0034] 図2は、本明細書に記載の実施形態による流出物管理モジュール115の概略図である。モジュール115は、図1との関連で上述したように、排出導管103、遮断バルブ105、スロットルバルブ107、ポンプ109、スクラバ111、および排出口113を含む。モジュール115はまた、マフラアセンブリ202を含む。マフラアセンブリ202は、導管101を介して第2の空間104と流体連通している。マフラアセンブリ202は、複数のマフラ204、208、212、216を含み、これらのマフラは、マフラスタック202を通って流れる流出物の圧力を低減するように動作可能である。
【0033】
[0035] マフラアセンブリ202は、空間206を画定する第1のマフラ204と、空間210を画定する第2のマフラ208と、空間214を画定する第3のマフラ212と、空間218を画定する第4のマフラ216とを含む。導管101は、バルブ196と第1のマフラ204とに連結されて延在する。導管220は、導管101に対向する第1のマフラ204から排出導管103まで延在する。導管220は、スロットルバルブ107とポンプ109との間の排気導管103に連結される。
【0034】
[0036] 導管222は、ポンプ109から第4のマフラ216まで延在する。導管224は、第4のマフラ216と第3のマフラ212との間に延在する。導管226は、第3のマフラ212と第2のマフラ208との間に延在する。動作中、導管101を通って流れる流出物は、第1のマフラ204の空間206に入り、空間206を通って導管220へ流れる。導管内の流出物の圧力は、約15psi~約30psiである。導管220において空間206を出る流出物の圧力は、約0psi~約5psiである。したがって、第1のマフラ204は、流出物の圧力を低減させるため、流出物が体積膨張することを可能にする減圧装置として機能する。
【0035】
[0037] 流出物は、導管220から排出導管103を通ってポンプ109まで続く。いくつかの実施形態では、流出物が第2の空間104から第1の空間118へ漏れ出る場合には、第1の空間118からの流出物は、排出導管内にも存在する。マフラアセンブリ202の残りの部分を通って流出物を移動させるため、ポンプ109は、約16.5psi未満、例えば約5psi~約15psiまで、流出物の圧力を上昇させる。ポンプ加圧された流出物は、導管222を通って第4のマフラ216に移動し、空間218内で膨張する。次いで、流出物は、空間218から導管224を通って第3のマフラ212の空間214に流れる。空間214は、流出物の圧力をさらに低減させ、流出物は、空間214から導管226を通って第2のマフラ208の空間210に移動する。流出物が空間210を出るときに、流出物が約14.5psi未満、例えば約10psi未満、例えば約0psi~約5psiの圧力を有するように、空間210は流出物の圧力をさらに低減させる。
【0036】
[0038] 流出物は、空間210に連結されて流体連通している導管228を通って、空間210から流出する。導管228は、第2のマフラ208からバイパスバルブ230まで延在する。通常の動作中、バイパスバルブ230は、導管228からスクラバ111および排出口113への流体の流れを可能にする。しかしながら、装置の故障が発生し、その結果、加圧の有無にかかわらず、流出物が計画されずに、あるいは抑制されずに放出された場合には、バイパスバルブ230が開放され、モジュール115を通って流れる流体はスクラバ111に流れるのではなく、導管232に入ることが可能になる。未処理の流出物が排出口113へ放出されるのをスクラバ111が防止できないときにも、バイパスバルブ230が開放される。
【0037】
[0039] 導管232は、その上に配置された流量制限器234を有し、この流量制限器は、導管232を通って移動する流出物の流れを減少させる。一実施形態では、導管232を通って流れるNHの量は、NHの濃度が約5体積%未満、例えば約2体積%未満になるように、流量制限器234によって調節される。NHの濃度低減をさらに促進するために、パージガス源172はまた、導管242を介して導管232とも流体連通している。導管232内の流出物が、導管236を通って第2のスクラバ238に移動する前に、適切な量のパージガスと混合されるように、質量流量コントローラ244は、パージガス源172から導管242を通って流れる窒素などのパージガスの量を制御する。
【0038】
[0040] 導管236は、導管232、242の交点からT字形につながり、第2のスクラバ238まで延在する。第2のスクラバ238は、バイパスバルブ230が開放され、流出NH濃度が処理のための許容量に調整されると、流出物を処理する。第2のスクラバ238での処理後、処理された流出物は、第2のスクラバ238と排出口113との間で流体連通している導管240を通って移動する。
【0039】
[0041] 図3は、本明細書に記載の実施形態によるマフラアセンブリ202の概略断面図である。上述のように、マフラアセンブリ202は、複数のマフラ204、208、212、216を含む。一実施形態では、マフラ204、208、212、216は、ステンレス鋼材料またはその合金から製造される。別の実施形態では、マフラ204、208、212、216は、アルミニウム材料またはその合金から製造される。マフラ204、208、212、216の各々は、内部にそれぞれの空間206、210、124、218を画定する。一実施形態では、マフラ204、208、212、216の各々は、実質的に同様の寸法を有する。
【0040】
[0042] 一実施形態では、マフラ204、208、212、216は円筒形である。各マフラ204、208、212、216の直径342は、約20インチ~約40インチで、例えば約30インチである。各マフラ204、208、212、216の長さ344は、約60インチ~約100インチで、例えば約80インチである。一実施形態では、マフラ204、208、212、216は、実質的に垂直な構成で積み重ねられる。一実施形態では、マフラ204、208、212、216は、実質的に垂直な構成での配置を容易にするために、フレームアセンブリ(図示せず)によって構造化される。また、マフラ204、208、212、216は、水平な構成または他の構成で配置されてもよいことも企図される。
【0041】
[0043] 第1のマフラ204は、第1の端部346を通って形成されたポート302を有する。一実施形態では、ポート302は、第1の端部346の中央領域を通って形成される。導管101は、ポート302に連結して、導管101と空間206との間の流体連通を可能にする。ポート304は、ポート302の反対側で、第1のマフラ204の第2の端部348を通って形成される。一実施形態では、ポート304は、第2の端部348の中央領域を通って形成される。動作中、流出物は、ポート302を通って空間206に入り、ポート304を通って空間206から出る。導管220は、ポート304に連結されて、空間206と排出導管103との間の流体連通を可能にする。
【0042】
[0044] 上述のように、第2の空間104からの流出物は、第1のマフラ204、第4のマフラ216、第3のマフラ212、および第2のマフラ208を順次流れる。第4のマフラ216の第2の端部360にはポート316が形成される。導管222は、ポンプ109と空間218との間の流体連通を可能にするために、ポート316に連結される。ポート314は、ポート316の反対側で、第4のマフラ216の第1の端部358に隣接して第4のマフラ216を通って形成される。動作中、流出物は、ポート316を通って空間218に入り、ポート314を通って空間218から出る。
【0043】
[0045] 上記実施形態では、流出物の流れは、第1のマフラ204から第4のマフラ216、第3のマフラ212、第2のマフラ208へ順次進む。この実施形態では、第4のマフラ216の空間218は、第3のマフラ212の空間214と直接流体連通している。同様に、第3のマフラ212の空間214は、第2のマフラ208の空間210と直接流体連通している。第1のマフラ204の空間206は、排出導管103を介して第4のマフラ216の空間218と間接的に流体連通している。代替的な実施形態では、様々な空間206、210、214、218の間の直接的および間接的な流体連通は、所望の流出物圧力低減および/または物理的空間要件に応じて変更することができる。
【0044】
[0046] 第3マフラ212には、第3のマフラ212の第1の端部354に隣接してポート312が形成される。導管224は、ポート312とポート314との間に延在し、空間218と空間214との間の流体連通を可能にする。第3のマフラ212には、ポート312の反対側で、第3のマフラ212の第2の端部356に隣接してポート310が形成される。動作中、流出物は、ポート312を通って空間214に入り、ポート310を通って空間214から出る。
【0045】
[0047] 第2のマフラ208には、第2のマフラ208の第2の端部352に隣接してポート308が形成される。導管226は、ポート308とポート310との間に延在し、空間214と空間210との間の流体連通を可能にする。ポート306は、ポート308の反対側で、第2のマフラの第1の端部350を通って第2のマフラ208に形成される。一実施形態では、ポート306は、第1の端部350の中央領域を通って形成される。動作中、流出物は、ポート308を通って空間210に入り、ポート306を通って空間210から出る。導管228は、ポート306に連結されて、空間210から流出物を除去し、この流出物をモジュール115の他の装置に移送する。
【0046】
[0048] マフラ204、208、212、216の各々、およびそれぞれの流体入口ポートおよび出口ポートは、マフラ204、208、212、216の長さ344に沿って互いに反対側に配置され、流出物が空間206、210、214、218を通過するときに流出物の空間膨張を可能にする。流出物がマフラ204、208、212、216の各々の実質的に全空間を「見る」ことを可能にすることによって、圧力低減がより効率に達成される。
【0047】
[0049] 流出物がマフラ204、208、212、216を通って移動するとき、凝結物または他の液体が空間206、210、214、218内に蓄積することがある。ポート318は、ポート304に隣接して、第1のマフラ204の第2の端部348を通って形成される。一実施形態では、ポート318は、第2の端部348を通って、ポート304の半径方向外側に形成される。導管320は、ポート318に連結され、ポートからキャップ334まで延在する。凝結物または他の流体が空間206内に蓄積すると、キャップ334が取り外され、流体はポート318および導管320を介して空間206から排出される。
【0048】
[0050] ポート322は、第2のマフラ208の第2の端部352を通って形成される。一実施形態では、ポート322は、第2の端部352を通って、ポート306の半径方向外側に形成される。導管324は、ポート322に連結され、ポートからキャップ336まで延在する。凝結物または他の流体が空間210内に蓄積すると、キャップ336が取り外され、流体はポート322および導管324を介して空間210から排出される。
【0049】
[0051] ポート326は、第3のマフラ212の第2の端部356を通って形成される。導管328は、ポート326に連結され、ポートからキャップ338まで延在する。凝結物または他の流体が空間214内に蓄積すると、キャップ338が取り外され、流体はポート326および導管328を介して空間214から排出される。
【0050】
[0052] ポート330は、ポート316に隣接して、第4のマフラ216の第2の端部360を通って形成される。一実施形態では、ポート330は、第2の端部360を通って、ポート316の半径方向外側に形成される。導管332は、ポート330に連結され、ポートからキャップ340まで延在する。凝結物または他の流体が空間218内に蓄積すると、キャップ340が取り外され、流体はポート330および導管332を介して空間218から排出される。
【0051】
[0053] 要約すると、流出物の減圧を改善し、流出物を処理するための流出物管理装置が本明細書に記載されている。マフラアセンブリは、一連のマフラを通して流出物を順次流し、流出物の体積膨張(およびそれに伴う減圧)を可能にすることによって、高圧処理動作中に利用される流出物の減圧を可能にする。本明細書に記載される装置はまた、標準運転および高圧処理のための流出物処理装置と、計画されずにあるいは抑制されずに流出物が放出された場合の緊急の流出物制御のための装置とを含む。
【0052】
[0054] 上記は、本開示の実施形態を対象としているが、本開示の他のおよびさらなる実施形態は、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案されてもよく、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
図1
図2
図3