(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】2成分ポリウレタン組成物
(51)【国際特許分類】
C08G 18/40 20060101AFI20240627BHJP
C08G 18/10 20060101ALI20240627BHJP
C08G 18/42 20060101ALI20240627BHJP
C08G 18/62 20060101ALI20240627BHJP
C08G 18/72 20060101ALI20240627BHJP
C08G 18/78 20060101ALI20240627BHJP
C08G 18/79 20060101ALI20240627BHJP
C09D 175/04 20060101ALI20240627BHJP
C09D 175/06 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
C08G18/40 063
C08G18/10
C08G18/42
C08G18/62 016
C08G18/72 020
C08G18/72 050
C08G18/78 075
C08G18/79 020
C09D175/04
C09D175/06
(21)【出願番号】P 2021525614
(86)(22)【出願日】2019-12-18
(86)【国際出願番号】 EP2019085872
(87)【国際公開番号】W WO2020127439
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-12-02
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506416400
【氏名又は名称】シーカ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【氏名又は名称】村上 智史
(74)【代理人】
【識別番号】100116975
【氏名又は名称】礒山 朝美
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン グローバー
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー カワード
(72)【発明者】
【氏名】マーク ガトレル
(72)【発明者】
【氏名】マイケル バーン
【審査官】大塚 龍平
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-346321(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0002479(US,A1)
【文献】特開平05-239407(JP,A)
【文献】特表2017-512243(JP,A)
【文献】国際公開第2016/199792(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02808354(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0160851(US,A1)
【文献】米国特許第03904796(US,A)
【文献】特開平08-259883(JP,A)
【文献】特開2019-099597(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 18/40
C08G 18/10
C08G 18/42
C08G 18/62
C08G 18/72
C08G 18/78
C08G 18/79
C09D 175/04
C09D 175/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含有する多成分組成物:
(a)以下を含むポリオール成分:
(a1)アクリレートポリオール、及び
(a2)ポリエステルポリオー
ル、
ここで、前記ポリエステルポリオー
ルのヒドロキシル基に対する、前記アクリレートポリオールのヒドロキシル基の当量比が、0.4~3.8の範囲である、並びに
(b)以下を含有するイソシアネート成分:
(b1)脂肪族ポリイソシアネー
トトリマー、及び
(b2)脂肪族ポリイソシアネートプレポリマー、
ここで、前記脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーのイソシアネート基に対する、前記脂肪族ポリイソシアネー
トトリマーのイソシアネート基の当量比が、0.5~2.6の範囲であ
り、
前記「脂肪族」とは、イソシアネートのイソシアネート基が脂肪族、脂環式又はアリール脂肪族部分に直接結合している場合を指す。
【請求項2】
前記ポリエステルポリオー
ルのヒドロキシル基に対する、前記アクリレートポリオールのヒドロキシル基の当量比が、0.5~3.
6の範囲であり、かつ/又は
前記脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーのイソシアネート基に対する、前記脂肪族ポリイソシアネー
トトリマーのイソシアネート基の当量比が、0.7~2.
1の範囲である、請求項
1に記載の多成分組成物。
【請求項3】
前記ポリエステルポリオー
ルが、900~1100g/mo
lの範囲の平均分子量を有する、請求項1
又は2に記載の多成分組成物。
【請求項4】
前記アクリレートポリオールが、一つ若しくは複数のポリアクリレートポリオール及び/又は一つ若しくは複数のポリメタクリレートポリオールである、請求項1~
3のいずれか一項に記載の多成分組成物。
【請求項5】
前記脂肪族ポリイソシアネー
トトリマーが、HDI又はIPDI
のトリマーであり、かつ/又は
前記脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーが、イソシアネート官能性ウレタンプレポリマー、特に、エステル基含有イソシアネート官能性ウレタンプレポリマーである、請求項1~
4のいずれか一項に記載の多成分組成物。
【請求項6】
前記多成分組成物のNCO指数が、90~110
%の範囲である、請求項1~
5のいずれか一項に記載の多成分組成物。
【請求項7】
前記ポリオール成分が、一つ又はそれを超える有機溶媒を含む、請求項1~
6のいずれか一項に記載の多成分組成物。
【請求項8】
以下を含む、コーティングされた基材の調製方法
(i)請求項1~
7のいずれか一項に記載の多成分組成物の成分を混合して、混合物を得ること、
(ii)基材上に前記混合物を適用すること、及び
(iii)適用された前記混合物を硬化させ、前記基材上でトップコートを得ること。
【請求項9】
前記基材が、
膜である、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記基材が、ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタン/ポリウレアハイブリッド、ポリ塩化ビニル(PVC)、又は可撓性ポリオレフィン(FPO)の基材若しくは膜である、請求項
8又は
9に記載の方法。
【請求項11】
前記基材が、ルーフィングシステム、防水処理システム、又はフローリングシステムの一
部である、請求項
8~
10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
基材用のトップコートとしての請求項1~
5のいずれか一項に記載の多成分組成物の使
用。
【請求項13】
前記基材が、ルーフィングシステム、防水処理システム、又はフローリングシステムの一部である、請求項12に記載の使用。
【請求項14】
耐候性トップコートとしての請求項
12又は13に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にルーフィング、防水処理又はフローリング用途のためのポリマー膜上のトップコートとして適切な多成分ポリウレタン組成物、特に2成分ポリウレタン組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特にルーフィングの分野において、芳香族材料を含有する2成分コーティング組成物をベースとし、且つ特に噴霧によって基本構造上に液体形態で適用されるポリウレタン/ポリウレアハイブリッド膜などの膜が導入されている。これらの膜は、通常、UV安定性ではなく、且つ単一の色合いでのみ利用可能である。したがって、市場では、広範囲の色合いで製造可能な、薄く適用されたUV抵抗/安定性のトップコートが必要とされている。
【0003】
前記膜上でのトップコートとしてUV硬化性アクリルコーティング組成物が試験されたが、延長された野外暴露において接着破損が見られたため、適切ではないことが判明した。
【0004】
現在は、ポリウレタン/ポリウレアハイブリッド膜上のトップコートとして、Sika AG,SwitzerlandからのSikalastic(登録商標)-445又はSikalastic(登録商標)-621などの1成分湿分硬化ポリウレタンが使用されている。市場における最高水準の技術の解決案は、最大200~300ml/m2の適用速度での薄く適用されたUV保護トップコートである。
【0005】
例えば、標準的な手で適用されたポリウレア、2成分標準セルフレベリングポリウレタン、PVC膜及びFPO膜などのルーフィングにおいて使用される他の膜では、設置されたルーフィング膜の変色又は色の変化によって引き起こされる美的な問題がある。前記美的な問題を解決するために適切なトップコートも要求されている。
【0006】
既知の解決案は、この種の適用のためのトップコートとして使用されるが、ポリマー膜を有するルーフ上でロゴ及びグラフィックスを生じさせるためにも使用される、PVC可塑剤(Knuchel Farben,SwitzerlandからのSikagard(登録商標)-950)を含有する特定の水性2成分ポリウレタン組成物である。しかしながら、この解決案は、高い製品コストのため、大きい表面の適用のためには適切ではない。
【0007】
アクリレートポリオールをベースとするポリオール成分及び脂肪族イソシアネートモノマーをベースとするイソシアネート成分を含有する2成分ポリウレタンコーティングは、自動車用の保護トップコートとして、自動車産業から既知である。しかしながら、これらの組成物は非常に脆いため、膜及び床/ルーフとして(温度差において膨張する)弾性基材のために適切ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、十分な耐候性/風化からの保護を提供するために、上記弾性基材/膜、特にルーフィング膜に、十分な可撓性及び接着性を有するトップコーティング組成物を提供することである。本コーティング組成物は、広範囲の色合いでのトップコートの調製も可能にするべきである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の多成分組成物がこの目的を果たし、追加的な利点を有することが見出された。
したがって、本発明は、以下を含有する多成分組成物を提供する:
(a)以下を含むポリオール成分:
(a1)アクリレートポリオール、及び
(a2)ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも一つ、
ここで、上記ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも一つのヒドロキシル基に対する、アクリレートポリオールのヒドロキシル基の当量比が、0.4~3.8の範囲である、並びに
(b)以下を含有するイソシアネート成分:
(b1)脂肪族ポリイソシアネートモノマー、ダイマー及び/又はトリマー、及び
(b2)脂肪族ポリイソシアネートプレポリマー、
ここで、脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーのイソシアネート基に対する、脂肪族ポリイソシアネートモノマー、ダイマー及び/又はトリマーのイソシアネート基の当量比が、0.5~2.6の範囲である。
【0010】
所与の割合でのポリエステルポリオール及び/又はポリエーテルポリオール、特にポリエステルポリオールの添加、並びに脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーの添加によって、可撓性の増加がもたらされる。これは、得られるコーティングの例えば引張強さ及び破断時の伸び値から明らかである。
【0011】
本発明の多成分組成物を用いて調製されたトップコートは、多数の好ましい特性、例えば:
- 上記基材/膜上での高い接着強度(初期及び長期暴露後)
- 特定の機械的特性:
- 例えば(RT及び-20℃で)8MPaより高い、高い引張強さ
- 例えば100%より高い、高い破断時の伸び
- 良好な光沢及びUVの保持
- 色の保持
- 割れがない
- 低いチョーク化
- (ASTM 1980によって決定される)例えば初期>110及び風化後>90の、RAL 9016における高い太陽反射率指数(SRI)
- 200~300ml/m2の適用速度における良好な隠蔽力
- 低い汚染及び容易に洗浄可能
- 良好な化学抵抗
を示す。
【0012】
本発明の他の態様は、他の独立請求項において明らかにされる。本発明の好ましい態様は、従属請求項において明らかにされる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本出願において、ポリオール又はポリイソシアネートなどの「ポリ」によって始まる物質名は、1分子あたりそれぞれの官能基(ポリオールの場合はOH基)を2つ以上有する物質を指す。
【0014】
本出願において、イソシアネートは、そのイソシアネート基が脂肪族、脂環式又はアリール脂肪族部分に直接結合している場合、「脂肪族」と呼ばれる。イソシアネートは、そのイソシアネート基が芳香族部分に直接結合している場合、「芳香族」と呼ばれる。
【0015】
本出願において、「室温」(RT)は約23℃の温度を指す。
【0016】
本出願において、「平均分子量」という用語は、GPC(ゲル透過クロマトグラフィー)によって決定された特定の分子量分布を有するオリゴマー又はポリマー化合物の数平均分子量(Mn)(d50値)を指す。
【0017】
当業者によって知られているように、イソシアネート含有量又はNCO含有量は、化合物又はポリマー/プレポリマーの重量に基づく遊離イソシアネート基の重量パーセントを指し、そして通常通り、例えば滴定法によって決定することができる。
【0018】
本発明による多成分組成物は、(a)ポリオール成分及び(b)イソシアネート成分を含有する。一般に、本発明の多成分組成物は、好ましくは(a)ポリオール成分及び(b)イソシアネート成分からなる2成分組成物である。顔料を含有する着色成分などの1つ又はそれ以上のさらなる成分が含まれる場合もあり得る。しかしながら、そのような顔料などの着色剤は、ポリオール成分に含まれることも可能である。したがって、広範囲の色合いがトップコートにおいて利用可能である。
【0019】
(a)ポリオール成分は、(a1)アクリレートポリオール、並びに(a2)ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも1つを含む。ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも1つがポリエステルポリオールであること、すなわち、ポリオール成分が、(a1)アクリレートポリオール及び(a2)ポリエステルポリオールを含むことが特に好ましい。
【0020】
ポリオール成分において、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも1つのヒドロキシル基に対するアクリレートポリオールのヒドロキシル基の当量比は、0.4~3.8、好ましくは0.5~3.6、より好ましくは0.6~3.4の範囲であり、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも1つは、好ましくはポリエステルポリオールである。
【0021】
イソシアネート成分において、脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーのイソシアネート基に対する脂肪族ポリイソシアネートモノマー、ダイマー及び/又はトリマーのイソシアネート基の当量比は、0.5~2.6、好ましくは0.7~2.1、0.8~2.0、1.0~2.0、1.1~2.0、より好ましくは1.2~2.0の範囲である。
【0022】
ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも1つは、900~1100g/mol、好ましくは950~1000g/molの範囲の平均分子量を有し、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも1つは、好ましくはポリエステルポリオールである。
【0023】
ポリオール成分は、1つ又はそれ以上のアクリレートポリオールを含む。アクリレートポリオールは、耐候性(風化抵抗)及びガラス保持を改善する。アクリレートポリオールは、好ましくはポリアクリレートポリオール及び/又はポリメタクリレートポリオールである。ポリアクリレートポリオール及びポリメタクリレートポリオールは、例えば、少なくとも1つのヒドロキシル官能性アルキルアクリレート及び/又はヒドロキシル官能性アルキルメタクリレートによる、少なくとも1つのアルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートの重合によって入手可能である。
【0024】
好ましくは、アクリレートポリオール、特にポリアクリレートポリオール又はポリメタクリレートポリオールは、116g/mol以上のヒドロキシル値を有する。加えて、ポリアクリレートポリオール又はポリメタクリレートポリオールのヒドロキシル値が130g/mol以下である場合が好ましい。アクリレートポリオール、特にポリアクリレートポリオール又はポリメタクリレートポリオールの平均分子量は、例えば、900~1100g/mol、好ましくは950~1000g/molの範囲であってよい。
【0025】
ポリオール成分は、1つ又はそれ以上のポリエステルポリオール及び/又は1つ又はそれ以上のポリエーテルポリオール、好ましくは1つ又はそれ以上のポリエステルポリオールを含む。
【0026】
ポリエステルポリオールは、例えば、ポリエステルジオール、ポリエステルトリオール又はその混合物、特にポリエステルジオールである。適切なポリエステルポリオールは、例えば非晶質、半結晶質又は結晶質ポリエステルポリオールであり、これは25℃において液体であり、例えばポリエステルトリオール及び特にポリエステルジオール、並びにこれらのポリエステルポリオールの混合物である。
【0027】
ポリエステルポリオールは、例えば、ジオール及び/又はトリオールと、ラクトン又はジカルボン酸若しくはそれらのエステル若しくは無水物との重縮合反応によって入手可能である。適切なポリエステルポリオールのさらなる例は、オレオケミカル由来のポリエステルポリオールである。この種のポリエステルポリオールは、例えば、1~12個のC原子を有する1つ又はそれ以上のアルコールによる、少なくとも部分的にオレフィン系の不飽和脂肪酸を含む脂肪混合物のエポキシド化トリグリセリドの完全開環によって、そしてその後、トリグリセリド誘導体の部分的エステル交換反応を行い、アルキル基中に1~12個のC原子を有するアルキルエステルポリオールを得ることによって調製され得る。
【0028】
ポリエステルポリオール、例えば、ポリエステルトリオール及び特にポリエステルジオールは、好ましくは900~1100g/mol、より好ましくは950~1000g/molの平均分子量を有する。
【0029】
適切な市販のポリエステルポリオールの例は、CovestroからのDesmophen(登録商標)670 BA(485OH当量、固体含有量80%)である。
【0030】
ポリオキシアルキレンポリオール又はオリゴエーテロールとも呼ばれるポリエーテルポリオールは、エチレンオキシド、1,2-プロピレンオキシド、1,2-若しくは2,3-ブチレンオキシド、オキセタン、テトラヒドロフラン又はその混合物の重合生成物であって、任意選択的に、例えば、水、アンモニアなどの2つ以上の活性水素原子を有する出発分子、又は、例えば、1,2-エタンジオール、1,2-及び1,3-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、異性体ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコール、異性体ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、1,3-及び1,4-シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,1,1-トリメチロールエタン、1,1,1-トリメチロールプロパン、グリセロール、アニリンなどのいくつかのOH若しくはNH基を有する化合物、並びに上記化合物の混合物を使用して重合されたものである。
【0031】
ポリエーテルポリオールの適切な例は、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール及びポリオキシブチレンポリオール、特にポリオキシエチレンジオール、ポリオキシプロピレンジオール、ポリオキシブチレンジオール、ポリオキシエチレントリオール及びポリオキシプロピレントリオールである。ポリエーテルポリオールのさらなる例は、いわゆる、エチレンオキシド末端(「EO-エンドキャップド」、エチレンオキシド-エンドキャップド)ポリオキシプロピレンポリオール又はスチレンアクリロニトリルグラフト化ポリエーテルポリオールである。
【0032】
ポリエーテルジオールの好ましい例は、ポリオキシエチレンジオール、ポリオキシプロピレンジオール及びポリオキシブチレンジオールである。ポリエーテルトリオールの好ましい例は、ポリオキシエチレントリオール及びポリオキシプロピレントリオール、又はEO-エンドキャップドポリオキシプロピレントリオールである。
【0033】
ポリオール、特にポリエーテルジオール及びポリエーテルトリオールは、例えば900~1100g/mol、好ましくは950~1000g/molの範囲の平均分子量を有し得る。
【0034】
イソシアネート成分は、1つ又はそれ以上の脂肪族ポリイソシアネートモノマー、ダイマー及び/又はトリマーを含む。例えば、脂肪族ポリイソシアネートは、ジイソシアネート、トリイソシアネート又はより高次のポリイソシアネート、好ましくは脂肪族ジイソシアネートであり得る。当業者によって既知であるように、脂肪族ポリイソシアネートはモノマー、ダイマー若しくはトリマー又はその混合物として存在していてもよい。
【0035】
適切な脂肪族ポリイソシアネートの例は、1,4-テトラメチレンジイソシアネート、2-メチルペンタメチレン-1,5-ジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4-及び2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、1,10-デカメチレンジイソシアネート、1,12-ドデカメチレンジイソシアネート、リジン及びリジンエステルジイソシアネート、シクロヘキサン-1,3-及び-1,4-ジイソシアネート、1-メチル-2,4-及び-2,6-ジイソシアナトシクロヘキサン、並びにこれらの異性体のいずれかの混合物(HTD1又はH6TDI)、1-イソシアナト-3,3,5-トリメチル-5-イソシアナトメチルシクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネート又はIPDI)、ペルヒドロ-2,4’-及び-4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(HMDI又はH12MDI)、1,4-ジイソシアナト-2,2,6-トリメチルシクロヘキサン(TMCDI)、1,3-及び1,4-ビス-(イソシアナトメチル)-シクロヘキサン、m-及びp-キシリレンジイソシアネート(m-及びp-XDI)、m-及びp-テトラメチル-1,3-及び-1,4-キシリレンジイソシアネート(m-及びp-TMXDI)、ビス-(1-イソシアナト-1-メチルエチル)-ナフタレン、ダイマー及びトリマー脂肪酸イソシアネート、例えば、3,6-ビス-(9-イソシアナトノニル)-4,5-ジ-(1-ヘプテニル)-シクロヘキセン(ジメリルジイソシアネート)、α,α,α’,α’,α”,α”-ヘキサメチル-1,3,5-メシチレントリイソシアネート、上記脂肪族ポリイソシアネートモノマーのダイマー及びトリマー、並びに上記のイソシアネートのいずれかの混合物である。
【0036】
脂肪族ポリイソシアネートモノマー、ダイマー及び/又はトリマーは、好ましくは、HDI又はIPDIのモノマー、ダイマー又はトリマー、例えばHDIモノマー、IPDIモノマー、HDIビウレット、HDIウレトジオン、HDIトリマー又はIPDIトリマーから選択される。適切な市販の脂肪族ポリイソシアネートの例は、VencorexからのTolonate(登録商標)HDT LV(脂肪族HDIトリマー、NCO含有量23%、NCO当量183)又はBayerからのDesmodur(登録商標)N3300(脂肪族HDIトリマー、NCO含有量21.8%、NCO当量193)である。
【0037】
イソシアネート成分は、1つ又はそれ以上の脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーをさらに含む。本明細書中、プレポリマーという用語は、一般に、より高い分子量を有するポリマーを製造するための中間生成物として使用されるオリゴマー又はポリマーを指す。
【0038】
脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーは、一般にイソシアネート官能性、特にイソシアネート末端ウレタンプレポリマーである。当業者によって知られているように、そのようなイソシアネート末端ウレタンプレポリマーは、典型的に、少なくとも1つの脂肪族ポリイソシアネート、好ましくは脂肪族ジイソシアネート及び少なくとも1つのポリオール、例えば少なくとも1つのジオール及び/又は少なくとも1つのトリオールを反応させることによって得られる。適切なポリオールの例は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリ(メタ)アクリレートポリオール、ポリ炭化水素-ポリオール、多価官能性アクリロニトリル/ブタジエンコポリマー及びその混合物であり、ポリオールは好ましくはポリエステルポリオールである。適切な脂肪族ポリイソシアネート、並びにプレポリマーのためのポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの例は、参照される上記のものである。
【0039】
脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーは、好ましくは、エステル基含有脂肪族ポリイソシアネートプレポリマー、特にエステル基含有イソシアネート官能性、特にイソシアネート末端ウレタンプレポリマーである。脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーは、好ましくは、脂肪族ポリイソシアネート、例えばHDI又はIPDI及びポリエステルポリオールの反応生成物である。
【0040】
適切な実施形態において、脂肪族ポリイソシアネートプレポリマー又はイソシアネート官能性、特にイソシアネート末端ウレタンプレポリマー、好ましくは、エステル基含有脂肪族ポリイソシアネートプレポリマー、特にエステル基含有イソシアネート官能性、特にイソシアネート末端ウレタンプレポリマーは、例えば10.00%~12.00%、好ましくは10.80%~11.20%のイソシアネート含有量を有する。
【0041】
適切な市販の脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーの例は、BayerからのDesmodur(登録商標)E2863XP(HDIをベースとするエステル基含有プレポリマー、NCO含有量11%、NCO当量380)である。
【0042】
多成分組成物のNCO指数、すなわち、パーセントで表される多成分組成物中のヒドロキシル基(OH)基に対するイソシアネート(NCO)基の化学量論的比率は、当業者によって知られているように適切な限度内で調整されてよい。NCO指数は、例えば、90%~110%、好ましくは95%~105%の範囲であり得る。
【0043】
ポリオール成分は、好ましくは1つ又はそれ以上の有機溶媒を含む。適切な有機溶媒の例は、エステル、例えば酢酸n-ブチル、エーテルエステル、例えば酢酸メトキシプロピル、ケトン、脂肪族又は芳香族炭化水素、例えばキシレン及びトルエン及び塩素化炭化水素である。
【0044】
ポリオール成分は、1つ又はそれ以上のさらなる添加剤を含んでもよい。そのような添加剤は、所望であれば一般に使用され、且つ当業者に典型的に知られている。任意選択的なさらなる添加剤の例は、可塑剤、フィラー、例えばシリカ若しくはヒュームドシリカ、顔料、例えば二酸化チタン、触媒、例えば有機スズ化合物又は脂肪族若しくは芳香族アミン、接着促進剤、例えば、シラン、熱、光及びUV放射線に対する安定剤、チキソトロピー剤、流量改善添加剤、難燃剤、表面活性剤、例えば消泡剤、湿潤剤、流量制御剤、殺生物剤、乳化剤及びその混合物である。好ましくは、有機溶媒、フィラー、顔料、UV-安定剤、触媒から選択される1つ又はそれ以上の添加剤がポリオール成分中に含まれる。
【0045】
イソシアネート成分は、任意選択的に、上記のもの、例えば溶媒などの1つ又はそれ以上のさらなる添加剤を、もしあるとしても、通常、比較的少ない量で、例えば全添加剤を一緒にして20重量%まで、又は10重量%までの量で含んでもよい。
【0046】
本発明は、
(i)定義された本発明の多成分組成物、好ましくは本発明の2成分組成物の成分を混合して、混合物を得ること、
(ii)基材上に混合物を適用すること、及び
(iii)適用された混合物を硬化させ、基材上でトップコートを得ること
を含む、コーティングされた基材の調製方法にも関する。
【0047】
基材は、好ましくはポリマー基材である。基材は、好ましくは膜、特にポリマー膜である。好ましくは、基材は、弾性ポリマー基材、特に弾性ポリマー膜から選択される。好ましい実施形態において、コンクリート構造又はスチール構造などの基本構造上に液体形態でポリウレタン組成物又はポリウレタン/ポリウレアハイブリッド組成物などのコーティング組成物を適用することによって基材が得られる。
【0048】
特に、基材は、ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタン/ポリウレアハイブリッド、ポリ塩化ビニル(PVC)又は可撓性ポリオレフィン(FPO)基材から選択され、基材は好ましくは膜である。前記基材上での、下記の実施例で記載されるものなどの本発明の多成分組成物の接着性を試験し、満足できるものであることがわかった。
【0049】
ステップ(ii)によって基材上に混合物を適用する前に、基材にプライマーコーティングを提供してもよい。例えば、PVC基材又はFPO基材には好ましくはプライマーが提供され、その後、混合物をステップ(ii)によってその上に適用する。
【0050】
基材は、好ましくはルーフィング、防水処理又はフローリングシステムの一部であり、好ましくはルーフィングシステムの一部である。基材は、好ましくはルーフィング膜である。特に、基材は、ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタン/ポリウレアハイブリッド、PVC若しくはFPO基材又は膜からそれぞれ選択される。
【0051】
本発明の方法によって得られるトップコートの厚さは、必要に応じて調整されてよい。例えば、トップコートは、100~250μm、好ましくは175~225μmの範囲の厚さを有していてよい。
【0052】
本発明の方法は、十分な耐候性/風化からの保護を提供するために、十分な可撓性、及び基材、特に上記基材に対する接着性を有するトップコートを提供する。
【0053】
本発明は、上記本発明の方法によって入手可能なコーティングされた基材にも関する。
【0054】
本発明は、好ましくはルーフィング、防水処理又はフローリングシステムの一部である基材用のトップコートとしての本発明による多成分組成物の使用にも関する。基材は、好ましくはルーフィング膜である。特に、本発明の多成分組成物は、耐候性トップコートとして適切である。
【0055】
以下の実施例は、本発明をさらに例示し、説明するために示されるが、いずれかに関する制限としてみなされるべきではない。
【実施例】
【0056】
実施例において、以下の材料が使用された:
【0057】
【0058】
実施例1~6
アクリレートポリオール及びポリエステルポリオールの比率を変化させた2成分組成物を調製した。表1に、使用された成分及び割合を示す。全ての実施例は、それぞれの場合において95%のNCO指数を達成するように調整された。表2は、得られたNCO及びOH当量及び当量比、すなわち、ポリエステルポリオール(PP)のヒドロキシル基に対するアクリレートポリオール(AP)のヒドロキシル基の当量比(当量比OH(AP)/OH(PP))及びHDIプレポリマー(HDIプレポリマー)のイソシアネート基に対するHDIトリマー(HDI)のイソシアネート基の当量比(当量比NCO(HDI)/NCO(HDIプレポリマー))を示す。基材上でそれぞれの2成分組成物を適用し、硬化させることによって得られるトップコートを、以下の試験方法で評価した。表3及び4は、得られた結果を示す。
【0059】
引張強さ(TS)及び破断時の伸び(EB)
BS EN ISO 527-3による。試験片の種類:バー形状、23℃における。
技術的必要条件によると、以下の値が好ましい。TS>6.0N/mm2、EB>100%。
【0060】
80℃での熱老化後の機械的特性
トップコーティングされた基材を28日間80℃において貯蔵した。その後、引張強さ(TS(老化))及び破断時の伸び(EB(老化))を決定し、そして熱老化の前の値と比較してTS及びEBの減少を算出した(TS(減少)及びEB(減少))。技術的必要条件によると、以下の値が好ましい:<20%の引張強減少及び<20%の伸び減少。
【0061】
70℃における加水分解後の機械特性
トップコーティングされた基材を28日間70℃において水中に浸漬した。その後、引張強さ(TS(加水分解))及び破断時の伸び(EB(加水分解))を決定し、そして加水分解の前の値と比較してTS及びEBの減少を算出した(TS(減少)及びEB(減少))。技術的必要条件によると、以下の値が好ましい:<20%の引張強減少及び<20%の伸び減少。
【0062】
光沢保持
所与の期間における5000時間までの促進されたUVB曝露の間のトップコーティングされた基材上での光沢の読み(60°)。
【0063】
QUVB
ASTM G154による5,000時間のUVB曝露後のQUVB促進風化。暴露後にトップコートの特性を評価した。所望の特性は以下の通りである:脆化が生じない、変色が生じない、割れ/ひび割れ又は他の欠陥が生じない。
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
実施例7~11
脂肪族イソシアネート及び脂肪族イソシアネートプレポリマーの比率を変化させた2成分組成物を調製した。表5に、使用された成分及び割合を示す。全ての実施例は、それぞれの場合において95%のNCO指数を達成するように調整された。表6は、得られたNCO及びOH当量及び当量比を示す。基材上でそれぞれの2成分組成物を適用し、硬化させることによって得られるトップコートを、上記の試験方法で評価した。表7及び8は、得られた結果を示す。上記で説明された実施例1は、比較のために全ての表に含まれる。
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
実施例12~15
NCO指数を変化させた2成分組成物を調製した。表9に、使用された成分及び割合を示す。表10は、得られたNCO及びOH当量、当量比及びNCO指数を示す。基材上でそれぞれの2成分組成物を適用し、硬化させることによって得られるトップコートを、上記の試験方法で評価した。表11及び12は、得られた結果を示す。上記で説明された実施例1は、比較のために全ての表に含まれる。
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【表12】
本開示は以下も包含する。
[1]
以下を含有する多成分組成物:
(a)以下を含むポリオール成分:
(a1)アクリレートポリオール、及び
(a2)ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも一つ、
ここで、前記ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも一つのヒドロキシル基に対する、前記アクリレートポリオールのヒドロキシル基の当量比が、0.4~3.8の範囲である、並びに
(b)以下を含有するイソシアネート成分:
(b1)脂肪族ポリイソシアネートモノマー、ダイマー及び/又はトリマー、及び
(b2)脂肪族ポリイソシアネートプレポリマー、
ここで、前記脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーのイソシアネート基に対する、前記脂肪族ポリイソシアネートモノマー、ダイマー及び/又はトリマーのイソシアネート基の当量比が、0.5~2.6の範囲である。
[2]
(a2)前記ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも一つが、ポリエステルポリオールである、態様1に記載の多成分組成物。
[3]
前記ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも一つのヒドロキシル基に対する、前記アクリレートポリオールのヒドロキシル基の当量比が、0.5~3.6、好ましくは0.6~3.4の範囲であり、かつ/又は
前記脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーのイソシアネート基に対する、前記脂肪族ポリイソシアネートモノマー、ダイマー及び/又はトリマーのイソシアネート基の当量比が、0.7~2.1、好ましくは0.8~2.0、より好ましくは1.2~2.0の範囲である、態様1又は2に記載の多成分組成物。
[4]
前記ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの少なくとも一つが、900~1100g/mol、好ましくは950~1000g/molの範囲の平均分子量を有する、態様1~3のいずれかに記載の多成分組成物。
[5]
前記アクリレートポリオールが、一つ若しくは複数のポリアクリレートポリオール及び/又は一つ若しくは複数のポリメタクリレートポリオールである、態様1~4のいずれかに記載の多成分組成物。
[6]
前記脂肪族ポリイソシアネートモノマー、ダイマー及び/又はトリマーが、HDI又はIPDIのモノマー、ダイマー及び/又はトリマーであり、かつ/又は
前記脂肪族ポリイソシアネートプレポリマーが、イソシアネート官能性ウレタンプレポリマー、特に、エステル基含有イソシアネート官能性ウレタンプレポリマーである、態様1~5のいずれかに記載の多成分組成物。
[7]
前記多成分組成物のNCO指数が、90~110%、好ましくは95%~105%の範囲である、態様1~6のいずれかに記載の多成分組成物。
[8]
前記ポリオール成分が、一つ又はそれを超える有機溶媒を含む、態様1~7のいずれかに記載の多成分組成物。
[9]
以下を含む、コーティングされた基材の調製方法
(i)態様1~8のいずれかに記載の多成分組成物の成分を混合して、混合物を得ること、
(ii)基材上に前記混合物を適用すること、及び
(iii)適用された前記混合物を硬化させ、前記基材上でトップコートを得ること。
[10]
前記基材が、膜、好ましくはポリマー膜である、態様9に記載の方法。
[11]
前記基材が、ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタン/ポリウレアハイブリッド、ポリ塩化ビニル(PVC)、又は可撓性ポリオレフィン(FPO)の基材若しくは膜である、態様9又は10に記載の方法。
[12]
前記基材が、ルーフィングシステム、防水処理システム、又はフローリングシステムの一部であり、好ましくはルーフィング膜である、態様9~11のいずれかに記載の方法。
[13]
態様9~12のいずれかに記載の方法によって得られる、コーティングされた基材。
[14]
基材用のトップコートとしての態様1~6のいずれかに記載の多成分組成物の使用であって、前記基材が、好ましくはルーフィングシステム、防水処理システム、又はフローリングシステムの一部であり、好ましくはルーフィング膜である、使用。
[15]
耐候性トップコートとしての態様14に記載の使用。