(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】P-FETのためのP型双極子
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20240704BHJP
H01L 29/78 20060101ALI20240704BHJP
H01L 21/28 20060101ALI20240704BHJP
H01L 29/417 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
H01L29/78 301G
H01L29/78 301P
H01L21/28 301R
H01L29/50 M
(21)【出願番号】P 2022518911
(86)(22)【出願日】2020-09-29
(86)【国際出願番号】 US2020053182
(87)【国際公開番号】W WO2021062416
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-05-20
(32)【優先日】2019-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リン, ヨンジン
(72)【発明者】
【氏名】ベルナル ラモス, カルラ エム.
(72)【発明者】
【氏名】チェン, シー チャン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, イーシオン
(72)【発明者】
【氏名】ドン, リン
(72)【発明者】
【氏名】ハング, スティーブン シー.エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】ガンディコッタ, シュリーニヴァース
【審査官】鈴木 聡一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0148237(US,A1)
【文献】特開2014-143252(JP,A)
【文献】特開2011-228395(JP,A)
【文献】特開2014-167968(JP,A)
【文献】特表2014-510397(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/00-16/56
H01L 21/28-21/288
H01L 21/329
H01L 21/336
H01L 21/44-21/445
H01L 21/8232-21/8238
H01L 21/8249
H01L 27/06
H01L 27/07
H01L 27/085-27/092
H01L 27/118
H01L 29/40-29/49
H01L 29/76
H01L 29/772
H01L 29/78-29/786
H01L 29/872
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソース領域、ドレイン領域、および、前記ソース領域と前記ドレイン領域とを隔てるチャネルと、
前記チャネルの上面上の双極子領域であって、前記双極子領域は、前記チャネルの上面上の層間絶縁膜、前記層間絶縁膜上の高κ誘電材料、および、前記高κ誘電材料上の双極子層を含み、前記双極子層は、
窒化チタンタンタル(TiTaN)、酸化チタン(TiO)、
および、酸化タンタル(TaO
)のうちの1つまたは複数を含む、双極子領域と、
前記双極子領域上のキャップ層またはゲートであって、前記キャップ層は、窒化チタンまたはチタンアルミニウムのうちの1つまたは複数を含む、前記双極子領域上のキャップ層またはゲートと
を含む電子デバイス。
【請求項2】
前記チャネルはp型材料を含む、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記ソース領域および前記ドレイン領域は、銅(Cu)、コバルト(Co)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、銀(Ag)、金(Au)、イリジウム(Ir)、プラチナ(Pt)、リン(P)、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)、または、ジルコニウム(Zr)のうちの1つまたは複数をそれぞれに含む、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記層間絶縁膜が低κ誘電体を含む、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記低κ誘電体は、シリコン、酸化ケイ素、ドーピングされたシリコン、ドーピングされた酸化ケイ素、または、スピンオン誘電体のうちの1つまたは複数から選択される、請求項4に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記高κ誘電材料は、酸化ハフニウム、または、ランタン(La)をドーピングした高κ誘電体のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記双極子層が約50オングストローム未満の厚さを有する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項8】
基板上のソースとドレインとの間に位置するチャネルの上面上に層間絶縁膜を堆積させることと、
前記層間絶縁膜上に高κ誘電材料を堆積させることと、
約200℃~約500℃の範囲の温度で窒化チタン(TiN)および双極子前駆物質を交互に繰り返すサイクルからなる原子層堆積を含む、前記高κ誘電材料上に双極子層を堆積させることであって、前記双極子層は、
窒化チタンタンタル(TiTaN)、酸化チタン(TiO)、
および、酸化タンタル(TaO
)のうちの1つまたは複数を含む、双極子層を堆積させることと、
前記双極子層上のキャップ層またはゲートを堆積させることであって、前記キャップ層は、窒化チタンまたはチタンアルミニウムのうちの1つまたは複数を含む、キャップ層またはゲートを堆積させることと、
を含む、電子デバイスを製造する方法。
【請求項9】
前記双極子前駆物質は、ハロゲン化チタン、
ハロゲン化タンタル、タンタル金属有機前駆物質、チタン金属有機前駆物質
、または、窒化タンタル(TaN)のうちの1つまたは複数を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記キャップ層を堆積させることは、前記キャップ層のインサイチュでの堆積を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記双極子層は、約50オングストローム未満の厚さを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
処理チャンバのコントローラによって実行されたとき、
基板上のソースとドレインとの間に位置するチャネルの上面上に層間絶縁膜を堆積させることと、
前記層間絶縁膜上に高κ誘電材料を堆積させることと、
約200℃~約500℃の範囲の温度で窒化チタン(TiN)および双極子前駆物質を交互に繰り返すサイクルからなる原子層堆積によって、前記高κ誘電材料上に双極子層を堆積させることであって、前記双極子層は、
窒化チタンタンタル(TiTaN)、酸化チタン(TiO)、
および、酸化タンタル(TaO
)のうちの1つまたは複数を含む、双極子層を堆積させることと、
前記双極子層上のキャップ層またはゲートを堆積させることであって、前記キャップ層は、窒化チタンまたはチタンアルミニウムのうちの1つまたは複数を含む、キャップ層またはゲートを堆積させることと、
の動作を前記処理チャンバに実行させる命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項13】
前記双極子層は、
窒化チタンタンタル(TiTaN)、および、酸化チタン(TiO)のうちの1つまたは複数を含む、請求項12に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記双極子前駆物質は、ハロゲン化チタン
、ハロゲン化タンタル、タンタル金属有機前駆物質、チタン金属有機前駆物質
、または、窒化タンタル(TaN)のうちの1つまたは複数を含む、請求項12に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記双極子層は、約50オングストローム未満の厚さを有する、請求項12に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、電子デバイス製造の分野に関し、特に、トランジスタに関する。より詳細には、本開示の実施形態は、FinFETデバイス、および、FinFETデバイスを製造する方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
集積回路は、数百万ものトランジスタ、コンデンサ、および、抵抗を単一のチップ上に含むことができる複雑なデバイスへと進化した。集積回路進化の過程において、幾何学的サイズ(すなわち、製造プロセスを用いて作られ得る最も小さい構成要素(または、ライン))が小さくなると共に、一般に機能密度(すなわち、チップ面積当たりの相互接続されたデバイスの数)は増加した。
【0003】
トランジスタは、しばしば半導体デバイス上に形成される回路構成要素または素子である。多くのトランジスタは、回路設計に応じて、コンデンサ、インダクタ、抵抗、ダイオード、導電ライン、または、他の素子と共に半導体デバイス上に形成され得る。集積回路には、制御ゲートに対する印加電圧に応答して、ソースとドレインとの間の半導体チャネルを通って電流が流れるプレーナ型電界効果トランジスタ(FET)が組み込まれる。
【0004】
デバイスのサイズが縮小するにつれて、デバイスの構造および材料は、不具合を招くことなくスイッチング速度を維持することに困難を経験してきた。チップ設計者がゲート長を縮小し続けることを可能にする幾つかの新技術が現れた。デバイス構造のサイズの制御は、現在および将来の技術世代のための鍵となる課題である。1970年以降、チップ当たりの構成要素数は2年毎に2倍になった。この傾向の結果として、トランジスタを縮小することによる回路の小型化は、半導体技術ロードマップのための主要な原動力となっている。
【0005】
Vtシフトはあるが酸化物換算膜厚(EOT)ペナルティがない新規なp型双極子材料の開発と関連する課題が存在する。プレーナからFinFETへのトランジスタ技術の移行には、複数の閾値電圧に対する解決策と共にコンフォーマルな仕事関数層が必要である。Vtの調整範囲は、デバイスサイズの更なる縮小と共に厚さの変化によって制限されるであろう。双極子層は、PMOS側およびNMOS側の両方における仕事関数をシフトし、バンドエッジ要求と共に材料の要求を簡素化するための効率的な措置として役立つ。
【発明の概要】
【0006】
1つまたは複数の実施形態は、電子デバイス、および、電子デバイスを製造する方法を対象とする。電子デバイスは、ソース領域、ドレイン領域、および、ソース領域とドレイン領域とを隔てるチャネルを有し、更に、層間絶縁膜、高κ誘電材料、および、双極子層を含む、チャネルの上面上の双極子領域を有する。
【0007】
1つまたは複数の実施形態では、電子デバイスを製造する方法は、基板上のソースとドレインとの間に位置するチャネルの上面上に層間絶縁膜を堆積させることと、層間絶縁膜上に高κ誘電材料を堆積させることと、高κ誘電材料上に双極子層を堆積させることとを含む。
【0008】
1つまたは複数の実施形態は、処理チャンバのコントローラによって実行されたとき、基板上のソースとドレインとの間に位置するチャネルの上面上に層間絶縁膜を堆積させることと、層間絶縁膜上に高κ誘電材料を堆積させることと、高κ誘電材料上に双極子層を堆積させることとの動作を処理チャンバに実行させる命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体を対象とする。
【0009】
上に述べられた本開示の特徴が詳細に理解され得るために、(上で簡略に要約された)本開示のより詳細な説明が実施形態を参照することにより得られるであろう。実施形態の幾つかは添付の図面に示されている。しかしながら、添付の図面は本開示の典型的な実施形態のみを例示し、したがって、本開示の技術範囲を限定すると考えられるべきではないことに留意されたい。なぜならば、本開示は他の等しく有効な実施形態をも許容し得るからである。本明細書に記載されている実施形態は、例を用いて説明されており、付随する図面に限定するものではない。図面において、同様な参照符号は同様な要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本明細書に記載されている実施形態による1つの方法の1つの実施形態のプロセスフロー図である
【
図2】1つまたは複数の実施形態による基板の断面図である。
【
図3A】1つまたは複数の実施形態による基板の断面図である。
【
図3B】1つまたは複数の実施形態による基板の断面図である。
【
図4】本開示の1つまたは複数の実施形態によるクラスタツールを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の幾つかの例示的実施形態を記述する前に、本開示が以下の説明に記載される構造またはプロセスステップの詳細に限定されないことは理解されるべきである。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々の方法で実施または実行可能である。
【0012】
本明細書において用いられる「約」という用語は「凡そ」または「殆ど」を意味し、記載された数値または数値の範囲の文脈では、その数値の±15%以下の変化を意味する。例えば、±14%、±10%、±5%、±2%、または、±1%だけ異なる値は「約」の定義を満たす。
【0013】
本明細書および添付の請求の範囲において用いられるとき、「基板」または「ウエハ」という用語は、その上にプロセスが作用する表面または表面の部分を指す。文脈が別途明確に示さない限り、基板への言及は、その基板の一部のみに関し得ることもまた当業者によってよく理解されるであろう。加えて、基板上の堆積への言及は、ベア基板、および、基板の上に堆積または形成された1つまたは複数の膜または特徴を有する基板を意味し得る。
【0014】
本明細書で用いられる「基板」は、任意の基板、あるいは、製造プロセス中にその上で膜処理が実行される、基板上に形成された任意の材料表面に関する。例えば、処理が実行され得る基板表面は、用途に応じて、シリコン、酸化ケイ素、歪みシリコン、シリコンオンインシュレータ(SOI)、炭素ドーピングされた酸化ケイ素、アモルファスシリコン、ドーピングされたシリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガラス、サファイヤ、および、任意の他の材料(例えば、金属、金属窒化物、金属合金、および、他の導電材料)のような材料を含む。基板としては、半導体のウエハが挙げられるが、これらに限定されるものではない。基板は、基板表面を研磨し、エッチングし、除去し、酸化させ、ヒドロキシル化し、アニーリングし、かつ/または、焼成するための所定の処理を受け得る。基板自体の表面に対する直接の膜処理に加えて、本開示では、開示された膜処理工程の何れかは、以下により詳細に開示されるように、基板上に形成された下部層に対しても実行され得る。「基板表面」という用語は、文脈が示すときには、下部層を含むことが意図される。したがって、例えば、膜/層、または、部分的な膜/層が基板表面上に堆積したところでは、新しく堆積する膜/層の暴露面が基板表面になる。
【0015】
本明細書および添付の請求の範囲において用いられているように、「前駆物質」、「反応物質」、「反応ガス」等の用語は、基板表面と反応し得る任意のガス種に言及するために互いに交換可能に用いられる。
【0016】
本明細書中で用いられる「原子層堆積」または「周期的な堆積」とは、物質の層を基板表面上に堆積させる2つ以上の反応性化合物の順次の曝露を意味する。基板、または、基板の部分は、処理チャンバの反応域内に導入される2つ以上の反応性化合物に別々に曝される。時間領域ALDプロセスでは、各反応性化合物への暴露は時間遅延によって分離され、各化合物は、基板表面に付着、かつ/または、基板表面と反応して、その後、処理チャンバからパージされ得る。これらの反応性化合物は、順次基板に曝されると言われる。空間的ALDプロセスでは、基板上の任意の位置が同時に複数の反応性化合物に実質的に曝されないようにし、基板表面または基板表面上の材料の異なる部分は同時に複数の反応性化合物に曝される。この意味で使われる用語「実質的に」は、本明細書および添付の請求の範囲において用いられるとき、当業者に理解されるように、基板のごく一部が拡散により同時に複数の反応ガスに曝され得るという可能性があるが、その同時の曝露は意図されないことを意味する。
【0017】
時間領域ALDプロセスの1つの態様において、第1の反応ガス(すなわち、第1の前駆物質または化合物A)が反応域に間欠導入され、その後に、第1の時間遅延が続く。次に、第2の前駆物質または化合物Bが反応域に間欠導入され、その後に、第2の遅延が続く。各時間遅延の間、反応域をパージするため、または、反応域からあらゆる残留する反応性化合物または反応副産物を除去するために、パージガス(例えば、アルゴン)が処理チャンバに導入される。あるいは、反応性化合物の間欠導入の間の時間遅延の間にパージガスだけが流れるようにして、パージガスは堆積過程の全体にわたって連続的に流れ得る。所望の膜または所望の膜厚が基板表面上に形成されるまで、反応性化合物は代わりに間欠導入される。何れの手順においても、化合物A、パージガス、化合物B、および、パージガスを間欠導入するALDプロセスは1つのサイクルである。1つのサイクルは、化合物Aまたは化合物Bから始めることができ、所定の厚さを有する膜に到達するまで、サイクルのそれぞれの順序が続けられ得る。
【0018】
空間的ALDプロセスの実施形態では、第1の反応ガスおよび第2の反応ガス(例えば、窒素ガス)は、同時に反応域に供給されるが、不活性ガスカーテンおよび/または真空カーテンによって隔離される。基板上のあらゆる位置が第1の反応ガスおよび第2の反応ガスに曝されるように、基板はガス供給装置に対して相対的に移動される。
【0019】
トランジスタは、しばしば半導体デバイス上に形成される回路構成要素または素子である。回路設計により、コンデンサ、インダクタ、抵抗、ダイオード、導電ライン、または、他の素子に加えて、トランジスタは、半導体デバイス上に形成される。通常、トランジスタは、ソース領域とドレイン領域との間に形成されるゲートを含む。1つまたは複数の実施形態では、ソース領域およびドレイン領域は、基板のドーピング領域を含み、特定の用途に適したドーピング形状を呈する。ゲートは、チャネル領域上に配置され、ゲート電極と基板のチャネル領域との間に配置されるゲート誘電体を含む。
【0020】
本明細書中で用いられる場合、「電界効果トランジスタ」または「FET」という用語は、電界を用いてデバイスの電気的挙動を制御するトランジスタを意味する。電界効果トランジスタは、その電界効果トランジスタの電流を流す能力が電界を適用することによって変えられる電圧制御デバイスである。電界効果トランジスタは、一般に、低温で非常に高い入力インピーダンスを示す。ドレイン端子とソース端子間との導電性はデバイスの電界によって制御される。その電界はデバイスの本体とゲートとの間の電圧差によって発生する。FETの3つの端子は、キャリアがチャネルに入るソース(S)、キャリアがチャネルを出るドレイン(D)、および、チャネル導電性を調整する端子であるゲート(G)である。従来、ソース(S)においてチャネルに入る電流はISで示され、ドレイン(D)においてチャネルに入る電流はIDで示される。ドレインからソースへの電圧はVDSで示される。電圧をゲート(G)に印加することによって、ドレインにおいてチャネルに入る電流(すなわち、ID)は制御され得る。
【0021】
金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)は、電界効果トランジスタ(FET)の1つのタイプであり、集積回路および高速スイッチングの用途で使われる。MOSFETは、絶縁ゲートを有し、絶縁ゲートの電圧はデバイスの導電性を決定する。印加電圧の量によって導電性を変えるこの能力は、電子信号を増幅またはスイッチングするために使われる。MOSFETは、本体電極とゲート電極との間の金属酸化物半導体(MOS)容量による電荷濃度の調整に基づく。ゲート電極は、本体上に位置し、ゲート誘電体層によって他の全てのデバイス領域から絶縁されている。MOSコンデンサと比較すると、MOSFETは2つの追加の端子(ソースおよびドレイン)を含む。2つの追加の端子(ソースおよびドレイン)は、それぞれ個別の高ドーピング領域に接続されている。個別の高ドーピング領域は本体領域によって隔離されている。これらの領域は、p型またはn型であり得る。それらは両方共、同一導電型であり、本体領域とは逆の導電型である。(本体とは異なり)ソースおよびドレインは、ドーピングの導電型の後の「+」印によって示されるように、高度にドーピングされる。
【0022】
MOSFETがnチャネルまたはnMOSFETである場合、ソースとドレインはn+領域で、本体はp型基板領域である。MOSFETがpチャネルまたはpMOSFETである場合、ソースとドレインはp+領域で、本体はn型基板領域である。ソースは、チャネルを通って流れる電荷キャリア(nチャネルには電子、pチャネルには正孔)の源であるので、そのように名付けられている。同様に、ドレインは、電荷キャリアがチャネルから出るところである。
【0023】
nMOSFETは、n型のソースおよびドレイン、ならびに、p型基板から作られる。電圧がゲートに印加されたとき、本体(p型基板)の正孔はゲートから離れるように動かされる。このことは、ソースとドレインとの間にn形チャネルを形成することを可能にして、誘発されたn形チャネルを通してソースからドレインまで電子によって電流が流れる。NMOSsを用いて実装される論理ゲートおよび他のデジタルデバイスは、NMOSロジックを有すると言われる。NMOSには、カットオフ、トライオード、および、飽和と呼ばれる3つの動作モードがある。出力が低いときに論理ゲートを通って直流電流が流れるので、NMOS論理ゲートを有する回路は、回路がアイドリングであるときに静的電力を浪費する。
【0024】
pMOSFETは、p型ソースおよびp型ドレイン、ならびに、n型基板から作られる。ソースとゲートとの間に正の電圧(ゲートとソースとの間に負電圧)が印加されたとき、p型チャネルが逆の極性を有するでソースとドレインとの間に形成される。誘起されたp型チャネルを通ってソースからドレインまで正孔によって電流が流れる。ゲート上の高い電圧はPMOSを導通させないが、ゲート上の低い電圧はPMOSを導通させる。PMOSを用いて実装される論理ゲートおよび他のデジタルデバイスは、PMOSロジックを有すると言われる。PMOS技術は、低コストで、良好なノイズ耐性を有する。
【0025】
NMOSではキャリアは電子であるが、PMOSではキャリアは正孔である。高い電圧がゲートに印加されたとき、PMOSは導通しないが、NMOSは導通する。更に、低い電圧がゲートに印加されるとき、NMOSは伝導しないが、PMOSは伝導する。電子であるNMOSのキャリアは、PMOSのキャリアである正孔より2倍速く移動するので、NMOSはPMOSより速いと考えられている。しかし、PMOSデバイスはNMOSデバイスよりノイズ耐性を有する。更に、NMOSは、(同じ幾何学的条件および動作条件を有する)PMOSにより生じるインピーダンスの半分を提供できるので、NMOSのICは(同じ機能性を与える)PMOSのICより小さい。
【0026】
本明細書において、「フィン電界効果トランジスタ(FinFET)」という用語は、ゲートが、チャネルの2つ、3つ、または、4つの側に配置されるか、あるいは、チャネルの廻りに巻かれるようにして、2重ゲート構造を形成する、基板上に作られたMOSFETトランジスタを指す。ソース/ドレイン領域は基板上に「ひれ」を形成するので、FinFETデバイスは一般名FinFETsを与えられた。FinFETデバイスは、速いスイッチング時間および高い電流密度を有する。
【0027】
1つまたは複数の実施形態は、有利には、Vtを改善し、酸化物換算膜厚(EOT)に影響を与えないp-FETのための有効な双極子として用いられ得る材料を対象とする。新しいタイプの材料を有する実施形態が、EOT増加のないp-双極子のために用いられ得る。本開示の実施形態は、新しい集積化方式により、EOTペナルティ無しでVtを著しく改善する。
【0028】
1つまたは複数の実施形態では、有利には、p-金属挙動を呈する材料が提供される。1つまたは複数の実施形態の材料は、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、窒化チタンタンタル(TiTaN)、炭化チタンアルミニウム(TiAlC)、または、酸化タンタル(TaO)を含むが、これらに限定されるものではない。他の実施形態は、p-FETのための双極子材料を組み込む方法を対象とする。
【0029】
1つまたは複数の実施形態では、p-金属材料を含む膜が提供される。原子層堆積によって堆積された膜がPMOS仕事関数の性能を示す。p-双極子材料の成長は、ALDチャンバ内で150℃~500℃の範囲の温度で為される。TiNまたはTiAlであるようなインサイチュ(in-situ)のキャップ層が、堆積後の膜の酸化を制御するために用いられ得る。
【0030】
幾つかの実施形態では、TiAlN/TiTaNの成長は、200℃~500℃の温度範囲を有するALDチャンバ内で実行される。幾つかの実施形態では、アルミニウム(Al)およびタンタル(Ta)の量は、チタン(Ti)前駆物質の間欠導入サイクルならびにアルミニウム(Al)およびタンタル(Ta)前駆物質の間欠導入サイクルを変化させることによって調整される。
【0031】
幾つかの実施形態は、酸化タンタル(TaO)膜を提供する。幾つかの実施形態のTaOの成長は、150℃~500℃の温度範囲におけるALDによる。
【0032】
本開示の複数の実施形態は、最小限のEOT増加で100mVを超えるVfbシフトを提供する双極子材料を含む。複数の実施形態では、極端なp型仕事関数材料を開発することの必要性を軽減する。p型としてのTiAlN/TiTaNは、酸化およびEOTの増加を防止するために、インサイチュで(例えば、クラスタツール内で)TiNによって覆われる。幾つかの実施形態では、TiAlN/TiTaNのAlまたはTa含有量は、仕事関数シフトを調節するために調整可能である。幾つかの実施形態は、マルチVt調節を可能にする。1つまたは複数の実施形態では、マルチVt調節は、組成および双極子膜厚の両方によって達成され得る。
【0033】
本開示の幾つかの実施形態は、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)膜を堆積させるための原子層堆積法を対象とする。幾つかの実施形態によれば、ALDサイクルは、基板をチタン前駆物質間欠導入に曝してチタン含有層を基板表面上に形成することを含む。それから、チタン前駆物質は、処理チャンバからパージされるか、または、基板表面に隣接する反応領域から取り除かれる。チタン含有層を有する基板は窒素反応物質(例えば、アンモニア)の間欠導入に曝され、窒化チタン含有層を基板表面上に形成する。それから、窒素反応物質は、処理チャンバからパージされるか、または、基板表面に隣接する反応領域から除去される。窒化チタン含有層を有する基板はアルミニウム反応物質の間欠導入に曝され、チタンアルミニウム窒化物膜を形成する。それから、アルミニウム反応物質は、処理チャンバからパージされるか、または、基板表面に隣接する反応領域から除去される。
【0034】
幾つかの実施形態では、チタン前駆物質はハロゲン化チタンTiX4を含む。幾つかの実施形態ではハロゲン化チタンはTiCl4を含む。他の実施形態では、前駆物質は任意の適切なチタン金属有機前駆物質である。
【0035】
幾つかの実施形態では、前駆物質はハロゲン化タンタルTaX4を含む。幾つかの実施形態では、ハロゲン化タンタルはTaCl4を含む。他の実施形態では、前駆物質は任意の適切なタンタル金属有機前駆物質である。
【0036】
幾つかの実施形態では、アルミニウム前駆物質はアルミニウムアミンを含む。幾つかの実施形態では、アルミニウム前駆物質はトリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム、トリ-tert-ブチルアルミニウム等を含む。
【0037】
幾つかの実施形態では、反応物質は、窒化剤を含む。幾つかの実施形態では、窒化剤はアンモニアを含む。幾つかの実施形態では、窒化剤はプラズマを含む。
【0038】
幾つかの実施形態では、反応物質は、酸化剤を含む。幾つかの実施形態では、酸化剤はO2または水を含む。幾つかの実施形態では、酸化剤はプラズマを含む。
【0039】
幾つかの実施形態では、反応圧力は、約0ミリトル~約100トルの範囲、または、約100ミリトル~約50トルの範囲、または、約1トル~約40トルの範囲、または、または、約10トル~約35トルの範囲、または、約20トル~約30トルの範囲である。
【0040】
幾つかの実施形態では、反応物質としてトリメチルアルミニウムを用いて成長するTiAlN膜の成長速度は、約0.2オングストローム/サイクル~約2オングストローム/サイクルの範囲、または、約0.5オングストローム/サイクル~約1.5オングストローム/サイクルの範囲、または、約0.8オングストローム/サイクル~約1.2オングストローム/サイクルルの範囲、または、約1オングストローム/サイクルである。
【0041】
幾つかの実施形態では、TiAlN膜の表面はXPSによって測定され、(原子の単位で)約5%~約20%の範囲のチタン、そして、約1%~約20%の範囲のアルミニウムを有している。幾つかの実施形態では、TiAlN膜の表面はXPSによって測定され、(原子の単位で)約8%~約17%の範囲のチタン、そして、約1%~約9%の範囲のアルミニウムを有している。幾つかの実施形態では、TiAlN膜の表面は原子の単位で約10%~約15%の範囲のチタン、そして、約1%~約7%の範囲のアルミニウムを有している。
【0042】
1つまたは複数の実施形態は、電子デバイスを製造する方法を提供する。幾つかの実施形態では、この方法は、基板上のソースとドレインとの間に位置するチャネルの上面上に層間絶縁膜を堆積させることと、層間絶縁膜上に高κ誘電材料を堆積させることと、高κ誘電材料上に双極子層を堆積させることとを含む。1つまたは複数の実施形態では、双極子層は、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、窒化チタンタンタル(TiTaN)、酸化チタン(TiO)、酸化タンタル(TaO)、および、炭化チタンアルミニウム(TiAlC)のうちの1つまたは複数を含む。1つまたは複数の実施形態では、双極子層を堆積させることは、約200℃~約500℃の範囲の温度で窒化チタン(TiN)および双極子前駆物質を交互に繰り返すサイクルからなる原子層堆積を含む。1つまたは複数の実施形態では、双極子前駆物質は、ハロゲン化チタン、トリエチルアルミニウム、ハロゲン化タンタル、タンタル金属有機前駆物質、チタン金属有機前駆物質、窒化アルミニウム(AlN)、または、窒化タンタル(TaN)のうちの1つまたは複数を含む。
【0043】
本開示の幾つかの実施形態は、金属酸化物半導体コンデンサ(MOSCAP)を形成する方法を対象とする。高κ誘電体層およびオプションの高κキャップ層を含む基板は、1つまたは複数のプロセスに曝され、双極子調整層、および、双極子調整層上のオプションの双極子キャップ層(例えば、TiN)を形成する。幾つかの実施形態では、双極子調整層または双極子キャップ層上にアモルファスシリコン(a-Si)膜が形成される。幾つかの実施形態では、a-Si層、および、その上にa-Si層が形成されている積層膜はアニールされ、高κ誘電体層の双極子を調整し、調整された高κ誘電体層を形成する。幾つかの実施形態では、a-Si層、オプションの双極子キャップ層、および、双極子調整層は、1つまたは複数の適切なエッチングまたは剥離プロセスを使用して取り除かれる。幾つかの実施形態では、双極子が調整された高κ誘電体層上に仕事関数金属層が堆積される。幾つかの実施形態では、仕事関数金属層上に充填金属層が形成される。
【0044】
幾つかの実施形態では、結果として得られるMOSCAPのフラットバンド電圧は、約20mV以上、30mV以上、40mV以上、50mV以上、60mV以上、70mV以上、80mV以上、90mV以上、または、100mV以上増加する。幾つかの実施形態では、高κ誘電体層の酸化物換算膜厚(EOT)は、約0オングストローム~約1.0オングストロームの範囲の量だけ増加する。
【0045】
本開示の複数の実施形態は図面を用いて記述されている。図面は本開示の1つまたは複数の実施形態による、デバイス(例えば、トランジスタ)、および、トランジスタを形成するためのプロセスを例示する。示されるプロセスは、開示されたプロセスのための、単に例示的な可能性がある用途のみであり、当業者は開示されたプロセスが図示された用途に限定されないと認識するであろう。
【0046】
図1は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、方法100のフロー図を示す。
図1を参照すると、方法100は、基板上のソースとドレインとの間に位置するチャネルの上面上に層間絶縁膜を堆積させることによって、動作102から始まる。動作104において、層間絶縁膜上に高κ誘電材料が堆積される。動作106において、高κ誘電材料上に双極子層が堆積される。動作108において、双極子層上にオプションとしてキャップ層が堆積される。
【0047】
図2、
図3A、および、
図3Bは、1つまたは複数の実施形態による電子デバイス(例えば、トランジスタ)200の断面図である。
図2および
図3Aを参照すると、電子デバイス200は、上面203を有する半導体基板202を含む。半導体基板202は、任意の適当な基板材料であり得る。1つまたは複数の実施形態では、半導体基板202は、半導体材料(例えば、シリコン(Si)、炭素(C)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ヒ化ガリウム(GaAs)、リン酸インジウム(InP)、ヒ化ガリウムインジウム(InGaAs)、ヒ化アルミニウムインジウム(InAlAs)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、セレン化銅インジウムガリウム(CIGS)、他の半導体材料、または、それらの任意の組合せ)を含む。1つまたは複数の実施形態では、半導体基板202は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウム(Ga)、ヒ素(As)、インジウム(In)、リン(P)、銅(Cu)、または、セレニウム(Se)のうちの1つまたは複数を含む。基板202が形成され得る材料の幾つかの例が本明細書に記載されているが、受動的および能動的電子デバイス(例えば、トランジスタ、メモリ、コンデンサ、インダクタ、抵抗、スイッチ、集積回路、増幅器、オプトエレクトロニク素子、または、他の任意の電子デバイス)がその上に構築され得る基材となり得る任意の材料も本開示の趣旨および技術範囲内にある。
【0048】
1つまたは複数の実施形態では、半導体基板202はp型またはn型の基板である。本明細書中で用いられる場合、「n型である」という用語は、製造中に、真性半導体に電子供与元素をドーピングすることによって作製される半導体を意味する。n型という用語は、電子の負の電荷から来る。n型半導体において、電子は多数キャリアであり、正孔は少数キャリアである。本明細書中で用いられる場合、「p型である」という用語は、ウェル(または、正孔)の正電荷のことを指している。n型半導体とは対照的に、p型半導体は、電子濃度より高い正孔濃度を有する。p型半導体において、正孔は多数キャリアであり、電子は少数キャリアである。
【0049】
図2および
図3Aを参照すると、ソース領域204aは、半導体基板202の上面203にある。1つまたは複数の実施形態では、ソース領域204aは、ソースおよび(図示されない)ソースコンタクトを有する。ドレイン領域204bは、半導体基板202の上面203におけるソース領域204aの反対側にある。1つまたは複数の実施形態では、ドレイン領域204bは、ドレインおよび(図示されない)ドレインコンタクトを有する。
【0050】
1つまたは複数の実施形態では、ソース領域204aおよび/またはドレイン領域204bは、当業者にとって既知の任意の適切な材料であり得る。1つまたは複数の実施形態では、ソース領域204aおよび/またはドレイン領域204bは2つ以上の層を有し得る。例えば、ソース領域204aおよび/またはドレイン領域204bは、それぞれに3つの層を含むことができる。1つまたは複数の実施形態では、ソース領域204aおよびドレイン領域204bは、銅(Cu)、コバルト(Co)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、銀(Ag)、金(Au)、イリジウム(Ir)、プラチナ(Pt)、リン(P)、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)、または、ジルコニウム(Zr)のうちの1つまたは複数をそれぞれに含むことができる。幾つかの実施形態では、ドーピングしたエピ(例えば、SiGe、SiP等)を有するシリコンの底層と、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)等を含み得るケイ化物の第2の層と、これらに限定されないが、例えば、コバルト、タングステン、ルテニウム等の金属であり得る第3の、または、最上の、層とを、ソース領域204aおよびドレイン領域204bが、それぞれに含むことができる。
【0051】
幾つかの実施形態では、ソース領域204aおよびドレイン領域204bは、エピタキシャル成長によって形成され、高く形成されたソース/ドレイン領域でもよい。
【0052】
1つまたは複数の実施形態では、ソースコンタクトおよび/またはドレインコンタクトは、それぞれ、窒素(N)、銅(Cu)、コバルト(Co)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、銀(Ag)、金(Au)、イリジウム(Ir)、タンタル(Ta)、または、プラチナ(Pt)のうちの1つまたは複数から選択され得る。1つまたは複数の実施形態では、ソースコンタクトおよび/またはドレインコンタクトの形成は、当業者にとって既知のALD、CVD、PVD、MBE、MOCVD、スピンオン、または、他の絶縁層堆積技術を含むが、これらに限らず当業者にとって既知の任意の適切なプロセスによっても為される。
【0053】
1つまたは複数の実施形態では、チャネル206はソース204aとドレイン204bとの間に位置する。
【0054】
1つまたは複数の実施形態では、双極子領域208は、チャネル206上に重なり、チャネル206、ソース領域204a、および、ドレイン領域204bのうちの1つまたは複数と接触している。1つまたは複数の実施形態では、双極子層は、約50オングストローム未満の厚さを有する。
【0055】
1つまたは複数の実施形態では、双極子領域208は、層間絶縁膜(ILD)210、高κ誘電材料212、および、双極子層214のうちの1つまたは複数を含む。幾つかの実施形態では、双極子領域208は、層間絶縁膜(ILD)210、高κ誘電材料212、および、双極子層214を含む。
【0056】
1つまたは複数の実施形態では、層間絶縁膜(ILD)210は、チャネル206の上面205上に堆積される。1つまたは複数の実施形態では、層間絶縁膜210は、当業者にとって既知の任意の適切な材料であり得る。例えば、1つまたは複数の実施形態では、層間絶縁膜210は低κ誘電体を含む。1つまたは複数の実施形態では、低κ誘電体は、シリコン、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸炭化ケイ素、酸炭窒化ケイ素、SiCONH、ドーピングされたシリコン、ドーピングされた酸化ケイ素、ドーピングされた窒化ケイ素、ドーピングされた酸窒化ケイ素、スピンオン誘電体、または、拡散種成長物質のうちの1つまたは複数から選択される。1つまたは複数の実施形態では、層間絶縁膜210は酸化ケイ素を含む。層間絶縁膜(ILD)210は、マイクロエレクトロニクス素子製造の当業者に既知の1つまたは複数の堆積技術を用いて堆積し得る。1つまたは複数の実施形態では、層間絶縁膜(ILD)210は、複数の堆積技術(例えば、これらに限定されないが、ALD、CVD、PVD、MBE、MOCVD、スピンオン、または、当業者にとって既知の他の絶縁層堆積技術)のうちの1つを用いて堆積される。1つまたは複数の実施形態では、層間絶縁膜(ILD)210は、エッチングおよび表面上の酸化物形成によって形成され得る。
【0057】
1つまたは複数の実施形態では、高κ誘電材料212は、層間絶縁膜(ILD)210の上面211上に堆積される。高κ誘電材料212は、当業者にとって既知の任意の適切な高κ誘電材料であり得る。1つまたは複数の実施形態では、高κ誘電材料212は、酸化ハフニウムまたはランタン(La)をドーピングされた高κ誘電体を含む。1つまたは複数の実施形態では、高κ誘電材料212は、複数の堆積技術(例えば、これらに限定されないが、ALD、CVD、PVD、MBE、MOCVD、スピンオン、または、当業者にとって既知の他の絶縁層堆積技術)のうちの1つを用いて堆積される。
【0058】
典型的には、(例えば、窒化チタン(TiN)のような)高κキャップ層は、高κ誘電材料の上面上に堆積される。しかしながら、1つまたは複数の実施形態では、高κ誘電材料の代わりに双極子層214が堆積される。
【0059】
1つまたは複数の実施形態では、双極子層214は、高κ誘電材料212の上面213上に堆積される。1つまたは複数の実施形態では、双極子層214は、堆積技術(例えば、当業者にとって既知のALD、CVD、PVD、MBE、MOCVD、スピンオン、または、他の絶縁層堆積技術)の1つを用いて堆積される。1つまたは複数の特定の実施形態では、双極子層214は、原子層堆積(ALD)によって堆積される。1つまたは複数の実施形態では、双極子層214は、約150℃~約500℃の範囲の温度で原子層堆積によって堆積される。
【0060】
1つまたは複数の実施形態では、チャネル206はp型材料を含み、双極子層214は、窒化アルミニウム(Al3N)、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、窒化チタンタンタル(TiTaN)、酸化チタン(TiO)、および、酸化タンタル(TaO)のうちの1つまたは複数を含む。
【0061】
図3Aおよび
図3Bを参照して、1つまたは複数の実施形態では、双極子層214は、約150℃~約500℃の間で原子層堆積によって堆積されるp-双極子材料膜を含む。1つまたは複数の実施形態では、p-双極子材料膜は、TiNと、例えば、窒化アルミニウム(Al
3N)とを交互に繰り返すサイクルによって堆積される。1つまたは複数の実施形態では、複合双極子層214のアルミニウム含有量は、TiNとTiAlNとの間のサイクル比を調節することにより調整可能である。
図3Bを参照すると、1つまたは複数の実施形態では、PFET側250上のp-双極子材料膜214は、パターニングによって取り除かれる。
【0062】
1つまたは複数の実施形態では、チャネル206はp型材料を含み、双極子層214は、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、窒化チタンタンタル(TiTaN)、酸化チタン(TiO)、酸化タンタル(TaO)、および、炭化チタンアルミニウム(TiAlC)のうちの1つまたは複数を含む。
【0063】
1つまたは複数の実施形態では、高κ材料212内の金属を駆動してnおよびp双極子を形成するために、高温熱アニーリングが実行される。残留するTiNは、直接高κキャップ層として用いられる。
【0064】
理論に束縛される意図はないが、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、窒化チタンタンタル(TiTaN)、酸化チタン(TiO)、酸化タンタル(TaO)、および、炭化チタンアルミニウム(TiAlC)のうちの1つまたは複数を含む双極子層が既存の集積化のフローを単純化し、集積化のコストを減らすと考えられる。加えて、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、窒化チタンタンタル(TiTaN)、または、酸化チタン(TiO)のうちの1つまたは複数がTiN層に埋め込まれるとき、酸化を少なくし得ると考えられる。そして、このことは必要とされるアニーリング温度を下げる可能性がある。更に、上述した複合双極子層214の方法は、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、窒化チタンタンタル(TiTaN)、酸化チタン(TiO)、酸化タンタル(TaO)、および、炭化チタンアルミニウム(TiAlC)のうちの1つまたは複数の量の優れた制御を提供し、電子デバイスの多電圧耐性を可能にする。
【0065】
1つまたは複数の実施形態では、(例えば、窒化チタン(TiN)またはチタンアルミニウム(TiAl)の)インサイチュのキャップ層は、堆積後の膜の酸化を制御するために用いられ得る。
【0066】
1つまたは複数の実施形態では、(図示されない)ゲート金属または(図示されない)ゲートコンタクトのうちの1つまたは複数を含むゲートは、双極子領域208の露出された表面上に、オプションで形成または堆積され得る。ゲート金属は、当業者に知られている任意の材料であってよい。1つまたは複数の実施形態では、ゲート金属は、窒素(N)、銅(Cu)、コバルト(Co)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、銀(Ag)、金(Au)、イリジウム(Ir)、アルミニウム(Al)、または、プラチナ(Pt)のうちの1つまたは複数を含む。1つまたは複数の特定の実施形態では、ゲート金属は、窒素(N)、コバルト(Co)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、銀(Ag)、イリジウム(Ir)、アルミニウム(Al)、または、プラチナ(Pt)のうちの1つまたは複数から選択される1つの金属を含む。他の特定の実施形態では、ゲート金属226は、窒素(N)、コバルト(Co)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、または、ルテニウム(Ru)のうちの1つまたは複数から選択される1つの金属を含む。1つまたは複数の実施形態では、ゲートコンタクトは、当業者にとって既知の任意の適切な材料であってよい。1つまたは複数の実施形態では、ゲートコンタクトは、窒素(N)、銅(Cu)、コバルト(Co)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、銀(Ag)、金(Au)、イリジウム(Ir)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、または、プラチナ(Pt)のうちの1つまたは複数から選択される。
【0067】
1つまたは複数の実施形態では、キャップ層は、双極子領域208に曝された表面上に堆積され得る。1つまたは複数の実施形態では、キャップ層は、窒化チタン(TiN)またはチタンアルミニウム(TiAl)のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0068】
1つまたは複数の実施形態は、ソースおよびソースコンタクトを有するソース領域(基板の上面上のソース領域)と、ドレインおよびドレインコンタクトを有するドレイン領域(基板の上面上のドレイン領域)と、ソースとドレインとの間に位置するチャネルと、チャネルの上面上の双極子領域とを含む電子デバイスを対象とする。双極子領域は、層間絶縁膜、高κ誘電材料、および、双極子層を含む。双極子層は、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、窒化チタンタンタル(TiTaN)、酸化チタン(TiO)、酸化タンタル(TaO)、および、炭化チタンアルミニウム(TiAlC)のうちの1つまたは複数を含む。
【0069】
本開示の更なる実施形態は、
図4に示されるように、論理回路/記憶装置の形成のための処理ツール900、および、記載されている複数の方法を対象とする。
【0070】
クラスタツール900は、複数の側を有する少なくとも1つの中央移送ステーション921、931を含む。ロボット925、935は、中央移送ステーション921、931内に配置され、ロボットブレードおよびウエハを複数の側の各々の方へ動かすように構成される。
【0071】
クラスタツール900は、(処理ステーションとも称され、中央移送ステーションに接続されている)複数の処理チャンバ902、904、906、908、910、912、914、916、および、918を含む。様々の処理チャンバは、隣接するプロセスステーションから隔離された別々の処理領域を提供する。処理チャンバは、予洗浄チャンバ、バッファチャンバ、移送スペース、ウエハオリエンタ/脱気チャンバ、クライオ冷却チャンバ、堆積チャンバ、アニーリングチャンバ、エッチングチャンバ、熱処理(RTP)チャンバ、プラズマ酸化チャンバ、プラズマ窒化チャンバ、および、原子層堆積(ALD)チャンバを含むが、これに限らず任意の適切なチャンバであり得る。プロセスチャンバおよび構成要素の特定の配列は、クラスタツールに応じて変化し得、本開示の技術範囲を制限することとしてとられるべきではない。
【0072】
1つまたは複数の実施形態では、クラスタツール900は酸化ケイ素(SiO2)チャンバを含み、酸化ケイ素(SiO2)を堆積させる。幾つかの実施形態の酸化ケイ素(SiO2)堆積チャンバは、原子層堆積チャンバ、プラズマ原子層堆積チャンバ、または、空間的原子層堆積チャンバを含む。1つまたは複数の実施形態では、クラスタツール900は、中央移送ステーションに接続している予洗浄チャンバを含む。
【0073】
図4に示す実施形態では、ファクトリインタフェース950は、クラスタツール900の正面に接続している。ファクトリインタフェース950は、ファクトリインタフェース950の正面951に、ローディングチャンバ954およびアンローディングチャンバ956を含む。ローディングチャンバ954が左側に示されており、アンローディングチャンバ956が右側に示されているが、当業者は、これが単に1つの可能な形状の例であるだけであることを理解するであろう。
【0074】
ローディングチャンバ954およびアンローディングチャンバ956のサイズおよび形状は、例えば、クラスタツール900で処理される基板により変化し得る。図示の実施形態では、ローディングチャンバ954およびアンローディングチャンバ956は、複数のウエハがカセットの中に配置された状態のまま、ウエハカセットを保持するようにサイズ設定される。
【0075】
ロボット952は、ファクトリインタフェース950内にあって、ローディングチャンバ954とアンローディングチャンバ956との間で移動し得る。ロボット952は、ローディングチャンバ954内のカセットからファクトリインタフェース950を通ってロードロックチャンバ960へウエハを移すことができる。ロボット952はまた、ロードロックチャンバ962からファクトリインタフェース950を通ってアンローディングチャンバ956内のカセットへウエハを移すことができる。当業者に理解されるように、ファクトリインタフェース950は複数のロボット952を備え得る。例えば、ファクトリインタフェース950は、ローディングチャンバ954とロードロックチャンバ960との間でウエハを移す第1のロボットを備え、ロードロックチャンバ962とアンローディングチャンバ956との間でウエハを移す第2のロボットを備え得る。
【0076】
図示されるクラスタツール900は、第1のセクション920および第2のセクション930を有する。第1のセクション920は、ファクトリインタフェース950にロードロックチャンバ960、962経由で接続される。第1のセクション920は、中に配置される少なくとも1つのロボット925を有する第1のトランスファチャンバ921を含む。ロボット925は、ロボットウエハ搬送機構とも呼ばれる。第1のトランスファチャンバ921は、ロードロックチャンバ960、962、プロセスチャンバ902、904、916、918、および、バッファチャンバ922、924に対して中央に位置する。幾つかの実施形態のロボット925は、一度にそれぞれ独立に複数のウエハを移動できるマルチアームロボットである。1つまたは複数の実施形態では、第1のトランスファチャンバ921は複数のロボットウエハ搬送機構を含む。第1のトランスファチャンバ921のロボット925は、第1のトランスファチャンバ921の周りのチャンバの間でウエハを移動するように構成される。個々のウエハは、第1のロボット機構の末端にあるウエハ輸送ブレード上で搬送される。
【0077】
第1のセクション920のウエハを処理した後に、ウエハは、通過チャンバを通して第2のセクション930に渡され得る。例えば、チャンバ922、924は、片方向または双方向の通過チャンバであり得る。通過チャンバ922、924は、例えば、第2のセクション930の処理の前にウエハを低温に冷却するために、あるいは、第1のセクション920に戻る前にウエハの冷却または後処理を可能にするために使用され得る。
【0078】
システムコントローラ990は、第1のロボット925、第2のロボット935、第1の複数の処理チャンバ902、904、916、918、および、第2の複数の処理チャンバ906、908、910、912、914と連絡する。システムコントローラ990は、処理チャンバおよびロボットを制御し得る任意の適切な構成要素であり得る。例えば、システムコントローラ990は、中央演算処理ユニット、メモリ、適切な回路、および、記憶装置を含むコンピュータであり得る。
【0079】
プロセスは、プロセッサによって実行されたとき、プロセスチャンバに本開示のプロセスを実行させるソフトウェアルーチンとして、一般に、システムコントローラ990のメモリに格納され得る。ソフトウェアルーチンはまた、プロセッサによって制御されるハードウェアから遠隔に位置する(図示しない)第2のプロセッサによって格納および/または実行され得る。本開示の方法の一部もしくは全部はハードウェアにおいて実行されることもできる。このように、プロセスは、ソフトウェアに実装され得、コンピューターシステムを用いて、例えば、特定用途向け集積回路または他のタイプのハードウェア実装としてのハードウェアにおいて実行され得、あるいは、ソフトウェアおよびハードウェアの組合せにおいて実行され得る。ソフトウェアルーチンは、プロセッサによって実行されたとき、汎用コンピュータを、プロセスが実行されるようなチャンバ動作を制御する特定目的のコンピュータ(コントローラ)に変える。
【0080】
1つまたは複数の実施形態では、処理ツール900は、ウエハを移動するように構成される少なくとも1つのロボット925、935を含む中央移送ステーション921、931と、中央移送ステーションに接続された、急速加熱処理(RTP)ステーション、デカップルドプラズマ酸化(DPO)またはデカップルドプラズマ窒化(DPN)ステーションのうちの1つまたは複数と、中央移送ステーションに接続された原子層堆積(ALD)ステーションと、中央移送ステーションに接続されたオプションの予洗浄ステーションと、中央移送ステーション、RTPステーション、DPOステーション、DPNステーション、ALDステーション、または、オプションの予洗浄ステーションのうちの1つまたは複数に接続された少なくとも1つのコントローラとを含む。1つまたは複数の実施形態では、少なくとも1つのコントローラは、以下から選択される少なくとも1つの構成を有する。ロボットを用いてステーションの間でウエハを移動する構成、急速熱プロセスを実行する構成、デカップルドプラズマプロセスを実行する構成、RTPステーションまたはDPOステーションに入る酸化ガスの流れを制御する構成、RTPステーションまたはDPNステーションに入る窒化ガスの流れを制御する構成、原子層堆積によって酸化ケイ素膜を堆積させる構成、および、ウエハを予洗浄する構成。
【0081】
図面にて示されるように1つの要素または特徴の他の要素または特徴に対する関係を述べるための説明の容易さのために、(例えば、「の下に」、「の下で」 、「より下で」 、「の上に」、「より上で」 等のような)空間的に相対的な用語が 本明細書において用いられ得る。空間的に相対的な用語が、図面において示される向きに加えて、使用または動作におけるデバイスの様々の向きを含むことを意図することは理解されるであろう。例えば、図面中のデバイスの向きが逆転されると、他の要素または特徴「の下で」または「の下に」として記載された要素は、他の要素または特徴の「の上に」へと向けられるであろう。したがって、「の下に」という典型的な用語は、上下の両方の方向を含むことができる。デバイスは別の向き(90度を回転させた向き、または、他の向き)にも向けられ得るが、本明細書において用いられる空間的に相対的な記述はそれに応じて解釈される。
【0082】
「1つの」および「ある」および「前記」という用語の使用、ならびに、本明細書において述べられる材料および方法を記載する文脈(特に以下の請求項の文脈)における同様の言及は、本明細書において別途示されるか、または、前後関係によって明らかに否定されない限り、単数および複数の両方をカバーするものと解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の記載は、本明細書において別途示されない限り、その範囲内の別々の値の各々に個別に言及するための簡略化された方法として提供するべく意図されただけであり、別々の値の各々は、あたかもそれが本明細書において個々に言及されたかのように、本明細書に組み込まれる。本明細書において別途示されるか、または、前後関係によって明らかに否定されない限り、本明細書に記載されている全ての方法は、任意の適切な順序においても実行され得る。本明細書において提示される、あらゆる、そして、全ての例、または、例示的な語句(例えば、「のような」)は、単に材料および方法をより明確にすることのみを意図し、別途請求項に記載されない限り、技術範囲に対する限定を述べるものではない。本明細書における如何なる語句も、請求項に記載されない要素が、開示された材料および方法の実行にとって本質的であると示していると解釈されるべきではない。
【0083】
本明細書の全体にわたる、「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「1つまたは複数の実施形態」、または、「実施形態」との言及は、その実施形態に関連して記載されている特定の特徴、構成、材料、または、特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体にわたり様々の箇所における、「1つまたは複数の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「1つの実施形態において」、または「実施形態において」のような語句の出現が、必ずしも、本開示の同じ実施形態に関連しているというわけではない。1つまたは複数の実施形態では、特定の特徴、構成、材料、または、特性は、任意の適切な方法で組み合わされる。
【0084】
本開示は本明細書において具体的な実施形態を参照して記述されているが、これらの実施形態が単に本開示の原理および用途を例示するだけであることは理解されるべきである。本開示の趣旨および技術範囲から逸脱することなく、本開示の方法と装置に対して様々の修正および変更がなされ得ることは当業者にとって明らかであろう。したがって、本開示は、添付の請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内である修正および変更を含むことが意図されている。