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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】デュアルモビリティカップ
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/34 20060101AFI20240708BHJP
【FI】
A61F2/34
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023177436
(22)【出願日】2023-10-13
【審査請求日】2023-10-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】508282465
【氏名又は名称】帝人ナカシマメディカル株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504173471
【氏名又は名称】国立大学法人北海道大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 路浩
(72)【発明者】
【氏名】長谷部 吉弘
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 大介
【審査官】松山 雛子
(56)【参考文献】
【文献】特許第7189134(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2022/0087823(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨盤に固定される、中央にガイド穴が設けられた半球状のアセタブラーカップと、
前記アセタブラーカップ内に挿入されるライナーであって、半球状のライナー本体、および前記ライナー本体の中央から突出して前記ガイド穴と嵌合するペグを含むライナーと、を備え、
前記アセタブラーカップの内面は、当該アセタブラーカップの開口を形成する、当該アセタブラーカップの開口方向に向かって拡径する、連続した第1テーパー面を有し、
前記ライナー本体の外面は、前記第1テーパー面と面接触する、連続した第2テーパー面を有し、
前記ライナー本体は、前記ペグと前記第2テーパー面の大径側端部が前記アセタブラーカップの内面に接触した状態で前記ライナーが動かされたときに、前記第2テーパー面の小径側端部が前記アセタブラーカップの内面に接触しないように構成されており、
前記アセタブラーカップの中心線を通る断面における前記第1テーパー面同士の間の角度であるテーパー角度は、16度以上18度以下である、デュアルモビリティカップ。
【請求項2】
前記ライナーの端面から前記ペグの先端までの高さに対する、前記ライナーの中心線に沿う方向における前記第2テーパー面の長さの割合は、30%以上35%以下である、請求項に記載のデュアルモビリティカップ。
【請求項3】
骨盤に固定される、中央にガイド穴が設けられた半球状のアセタブラーカップと、
前記アセタブラーカップ内に挿入されるライナーであって、半球状のライナー本体、および前記ライナー本体の中央から突出して前記ガイド穴と嵌合するペグを含むライナーと、を備え、
前記アセタブラーカップの内面は、当該アセタブラーカップの開口を形成する、当該アセタブラーカップの開口方向に向かって拡径する、連続した第1テーパー面を有し、
前記ライナー本体の外面は、前記第1テーパー面と面接触する、連続した第2テーパー面を有し、
前記ライナー本体は、前記ペグと前記第2テーパー面の大径側端部が前記アセタブラーカップの内面に接触した状態で前記ライナーが動かされたときに、前記第2テーパー面の小径側端部が前記アセタブラーカップの内面に接触しないように構成されており、
前記ライナーの端面から前記ペグの先端までの高さに対する、前記ライナーの中心線に沿う方向における前記第2テーパー面の長さの割合は、30%以上35%以下である、デュアルモビリティカップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全人工股関節置換術(Total Hip Arthroplasty:THA)に用いられるデュアルモビリティカップに関する。
【背景技術】
【0002】
THAでは、大腿骨と骨盤との間に二重の摺動面を有するデュアルモビリティの人工股関節が用いられることがある。このような人工股関節は、大腿骨の可動域が大きく、脱臼に対する抵抗性が高いという特徴を有する。
【0003】
例えば、特許文献1には、図6に示すようなデュアルモビリティカップ100およびベアリング200を含む人工股関節が開示されている。この人工股関節では、図略の骨頭がベアリング200に摺動可能に保持され、ベアリング200がデュアルモビリティカップ100に摺動可能に保持される。
【0004】
デュアルモビリティカップ100は、骨盤に固定される半球状のアセタブラーカップ110と、アセタブラーカップ110内に挿入される略半球状(半球状の中央に突起が設けられた形状)のライナー120を含む。ライナー120の内面は球面であり、ベアリング200と摺動する。
【0005】
アセタブラーカップ110の内面は、当該アセタブラーカップ110の開口を形成する、当該アセタブラーカップの開口方向に向かって拡径する第1テーパー面111を有する。一方、ライナー120の外面は、第1テーパー面111と面接触する第2テーパー面121を有する。ライナー120は、第1テーパー面111と第2テーパー面121が面接触するようにアセタブラーカップ110内に圧入されることで、アセタブラーカップ110内に保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第7189134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、図6に示すデュアルモビリティカップ100のようにアセタブラーカップ110が第1テーパー面111を有し、ライナー120が第2テーパー面121を有する構成では、ライナー120が傾いた状態でアセタブラーカップ110内に挿入されたときにライナー120がアセタブラーカップ110に意図せず噛み込んでライナー120の姿勢を変更できなくなることがある。
【0008】
そこで、本発明は、ライナーが傾いた状態でアセタブラーカップ内に挿入されたときのアセタブラーカップへの意図しない噛み込みを防止することができるデュアルモビリティカップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、骨盤に固定される、中央にガイド穴が設けられた半球状のアセタブラーカップと、前記アセタブラーカップ内に挿入されるライナーであって、半球状のライナー本体、および前記ライナー本体の中央から突出して前記ガイド穴と嵌合するペグを含むライナーと、を備え、前記アセタブラーカップの内面は、当該アセタブラーカップの開口を形成する、当該アセタブラーカップの開口方向に向かって拡径する、連続した第1テーパー面を有し、前記ライナー本体の外面は、前記第1テーパー面と面接触する、連続した第2テーパー面を有し、前記ライナー本体は、前記ペグと前記第2テーパー面の大径側端部が前記アセタブラーカップの内面に接触した状態で前記ライナーが動かされたときに、前記第2テーパー面の小径側端部が前記アセタブラーカップの内面に接触しないように構成されている、デュアルモビリティカップを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ライナーが傾いた状態でアセタブラーカップ内に挿入されたときのアセタブラーカップへの意図しない噛み込みを防止することができるデュアルモビリティカップが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係るデュアルモビリティカップの断面図である。
図2】アセタブラーカップの断面図である。
図3】ライナーの断面図である。
図4】ライナーが傾いた状態でアセタブラーカップ内に挿入されたときの断面図である。
図5図4の要部拡大図である。
図6】従来のデュアルモビリティカップおよびベアリングの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に、本発明の一実施形態に係るデュアルモビリティカップ1を示す。このデュアルモビリティカップ1は、骨盤に固定される半球状のアセタブラーカップ2と、アセタブラーカップ2内に挿入される略半球状(半球状の中央に突起が設けられた形状)のライナー5を含む。
【0013】
例えば、アセタブラーカップ2はチタン合金で構成され、ライナー5はセラミックまたは金属で構成される。ライナー5が金属で構成される場合、例えば、金属としてはチタン合金や、クロムおよびモリブテンを含有するコバルト基合金などが挙げられる。
【0014】
図2に示すように、アセタブラーカップ2の中央には、当該アセタブラーカップ2を貫通するガイド穴21が設けられている。また、アセタブラーカップ2の内面4には、ガイド穴21に隣接する部分を窪ませるザグリ22が設けられている。ザグリ22は多角形状の輪郭を有し、このザグリ22に図略の工具を嵌合させることでアセタブラーカップ2を中心線20回りに回転することが可能である。
【0015】
さらに、アセタブラーカップ2には、ガイド穴21の周囲に、アセタブラーカップ2を貫通する複数(図1では代表として1つのみ作図)の固定穴23が設けられている。この固定穴23を通じて、アセタブラーカップ2固定用のスクリューを骨盤にねじ込むことが可能である。
【0016】
アセタブラーカップ2の外面3は全体的に球面である。例えば、日本人向けの人工股関節の場合、外面3の直径Dは41mm以上63mm以下である。また、アセタブラーカップ2の端面25は、当該アセタブラーカップ2の中心線20と直交する面上に位置している。
【0017】
一方、アセタブラーカップ2の内面4は、アセタブラーカップ2内の空間を上方(アセタブラーカップ2の軸方向のうちの反開口側)から覆う天井面を形成する、球面である曲面41と、アセタブラーカップ2内の空間を側方(アセタブラーカップ2の中心線20を中心とする径方向)から取り囲む壁面を形成する、連続した第1テーパー面43と、曲面41と第1テーパー面43の間に位置する環状溝42を有する。ただし、環状溝42は省略可能である。
【0018】
換言すれば、曲面41はアセタブラーカップ2の中心線20を中心とする所定角度範囲内に位置している一方、第1テーパー面43はアセタブラーカップ2の端面25まで延びてアセタブラーカップ2の開口を形成する。また、第1テーパー面43は、アセタブラーカップ2の開口方向(すなわち、アセタブラーカップ2の軸方向のうちの開口側)に向かって拡径している。
【0019】
本実施形態では、外面3および曲面41は共に中心線20上の、端面25が規定する面よりも内側に入り込んだ点2aを中心としている。例えば、外面3の半径D/2と曲面41の半径R1との差であるアセタブラーカップ2の肉厚は、3mm以上7mm以下である。ただし、外面3の中心と曲面41の中心はずれていてもよい。
【0020】
第1テーパー面43に関し、アセタブラーカップ2の中心線20を含む断面における第1テーパー面43同士の間の角度であるテーパー角度θは、本実施形態では16度以上18度以下である。
【0021】
ライナー5は、図3に示すように、半球状のライナー本体51と、ライナー本体51の中央から外向きに突出するペグ52を含む。ペグ52は、アセタブラーカップ2のガイド穴21よりも直径が僅かに小さな円柱状であり、図1に示すようにガイド穴21と嵌合する。
【0022】
ライナー5の端面55は、当該ライナー5の中心線50と直交する面上に位置している。図1に示すように、ライナー5が正規の状態でアセタブラーカップ2内に挿入されて固定されると、ライナー5の端面55がアセタブラーカップ2の端面25と面一となる。
【0023】
ライナー本体51の内面7は、全体的に球面である。本実施形態では、内面7が、端面55が規定する面がライナー5の中心線50と交わる点5bを中心とする。ただし、内面7の中心は端面55が規定する面上に位置しなくてもよい。ライナー本体51の内面7は、図6に示す従来のデュアルモビリティカップ100と同様に、図略のベアリングの球面である外面と摺動する。ペアリングの内面も球面であり、ベアリングの内面は図略の骨頭と摺動する。
【0024】
一方、ライナー本体51の外面6は、ペグ52の周囲に位置する、球面である曲面61と、ライナー5の端面55につながる、連続した第2テーパー面63と、曲面61と第2テーパー面63の間に位置する逆曲面62を含む。本実施形態では、曲面61が、ライナー5の中心線50上の、内面7の中心である点5bよりも内側に入り込んだ点5aを中心とする。ただし、曲面61の中心は内面7の中心と一致してもよい。なお、曲面61の半径R2および内面7の半径R3は、アセタブラーカップ2の外面3の直径Dに応じて適宜決定される。
【0025】
第2テーパー面63は、アセタブラーカップ2の第1テーパー面43と面接触する。このため、第2テーパー面63も第1テーパー面43と同程度のテーパー角度θを有する。つまり、第2テーパー面63は、ライナー5の開口方向(ライナー5の軸方向のうちの開口側)に向かって拡径しており、大径側端部63aと小径側端部63bを有する。また、ライナー5の中心線50に沿う方向における第2テーパー面63の長さh2は、アセタブラーカップ2の中心線20に沿う方向における第1テーパー面43の長さh1と同程度である。
【0026】
逆曲面62は、ライナー5の中心線50を通る断面において、曲面61から第2テーパー面63の小径側端部63bに向かって曲面61と逆向きに屈曲する面である。ただし、逆曲面62が省略されて、曲面61が第2テーパー面63の小径側端部63bに直接つながってもよい。
【0027】
本実施形態では、ライナー本体51が、図4に示すようにペグ52と第2テーパー面63の大径側端部63aがアセタブラーカップ2の内面4(特に第1テーパー面43)に接触した状態でライナー5が動かされたときに、図5に示すように第2テーパー面63の小径側端部63bがアセタブラーカップ2の内面4(特に第1テーパー面43)に接触しないように構成されている。換言すれば、第2テーパー面63の小径側端部63bとアセタブラーカップ2の内面4(特に第1テーパー面43)との間には微小な隙間が形成される。
【0028】
さらに、本実施形態では、ライナー5の端面55からペグ52の先端までの高さH(図3参照)に対する、ライナー5の中心線50に沿う方向における第2テーパー面63の長さh2の割合(h2/H×100)が30%以上35%以下に設定されている。
【0029】
このような構成のデュアルモビリティカップ1では、ライナー5が傾いた状態でアセタブラーカップ2内に挿入されたときのアセタブラーカップ2への意図しない噛み込みを防止することができる。従って、ライナー5が傾いた状態でアセタブラーカップ2内に挿入されたとしても、ライナー5をスムーズに動かして正規の状態とすることができる。しかも、ライナー5がアセタブラーカップ2のガイド穴21に嵌合するペグ52を含むため、ライナー5が正規の状態でアセタブラーカップ2内に挿入されなければ、ライナー5がペグ52の高さ分アセタブラーカップ2から張り出すことになる。このため、手術中の視認不可の状況下において、ライナー5の挿入不良(malseating)を防止することができる。
【0030】
<変形例>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0031】
例えば、第1テーパー面43および第2テーパー面63のテーパー角度θは、18度より大きくてもよい。ただし、この場合は、ライナー5がアセタブラーカップ2内に圧入されたときのアセタブラーカップ2によるライナー5の保持力が不十分となるおそれがある。これに対し、前記実施形態のように第1テーパー面43および第2テーパー面63のテーパー角度θが18度以下であれば、アセタブラーカップ2によるライナー5の保持力が十分に高くなる。
【0032】
また、第1テーパー面43および第2テーパー面63のテーパー角度θは、16度より小さくてもよい。しかし、前記実施形態のように第1テーパー面43および第2テーパー面63のテーパー角度θが16度以上であれば、テーパー角度θが16度より小さい場合よりも、再手術においてライナー5の取り外し操作が行いやすい。
【0033】
<まとめ>
第1の態様として、本開示は、骨盤に固定される、中央にガイド穴が設けられた半球状のアセタブラーカップと、前記アセタブラーカップ内に挿入されるライナーであって、半球状のライナー本体、および前記ライナー本体の中央から突出して前記ガイド穴と嵌合するペグを含むライナーと、を備え、前記アセタブラーカップの内面は、当該アセタブラーカップの開口を形成する、当該アセタブラーカップの開口方向に向かって拡径する、連続した第1テーパー面を有し、前記ライナー本体の外面は、前記第1テーパー面と面接触する、連続した第2テーパー面を有し、前記ライナー本体は、前記ペグと前記第2テーパー面の大径側端部が前記アセタブラーカップの内面に接触した状態で前記ライナーが動かされたときに、前記第2テーパー面の小径側端部が前記アセタブラーカップの内面に接触しないように構成されている、デュアルモビリティカップを提供する。
【0034】
上記の構成によれば、ライナーが傾いた状態でアセタブラーカップ内に挿入されたときのアセタブラーカップへの意図しない噛み込みを防止することができる。しかも、ライナーがアセタブラーカップのガイド穴に嵌合するペグを含むため、ライナーが正規の状態でアセタブラーカップ内に挿入されなければ、ライナーがペグの高さ分アセタブラーカップから張り出すことになる。このため、手術中の視認不可の状況下において、ライナーの挿入不良(malseating)を防止することができる。
【0035】
第2の態様として、第1の態様において、前記アセタブラーカップの中心線を通る断面における前記第1テーパー面同士の間の角度であるテーパー角度は、16度以上18度以下であってもよい。テーパー角度が18度より大きいと、ライナーがアセタブラーカップ内に圧入されたときのアセタブラーカップによるライナーの保持力が不十分となるおそれがある。これに対し、テーパー角度が18度以下であれば、アセタブラーカップによるライナーの保持力が十分に高くなる。また、テーパー角度が16度以上であれば、テーパー角度が16度より小さい場合よりも、再手術においてライナー5の取り外し操作が行いやすい。
【0036】
第3の態様として、第1または第2の態様において、例えば、前記ライナーの端面から前記ペグの先端までの高さに対する、前記ライナーの中心線に沿う方向における前記第2テーパー面の長さの割合は、30%以上35%以下であってもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 デュアルモビリティカップ
2 アセタブラーカップ
21 ガイド穴
3 外面
4 内面
43 第1テーパー面
5 ライナー
51 ライナー本体
52 ペグ
6 外面
63 第2テーパー面
63a 大径側端部
63b 小径側端部
【要約】
【課題】ライナーが傾いた状態でアセタブラーカップ内に挿入されたときのアセタブラーカップへの意図しない噛み込みを防止することができるデュアルモビリティカップを提供する。
【解決手段】一実施形態に係るデュアルモビリティカップ1は、骨盤に固定される、中央にガイド穴21が設けられた半球状のアセタブラーカップ2と、アセタブラーカップ2内に挿入される、半球状のライナー本体51およびライナー本体51から突出するペグ52を有するライナー5を含む。アセタブラーカップ2の内面4は第1テーパー面43を有し、ライナー本体5の外面6は第1テーパー面43と面接触する第2テーパー面63を有する。ライナー本体51は、ペグ52と第2テーパー面63の大径側端部がアセタブラーカップ2の内面4に接触した状態でライナー5が動かされたときに、第2テーパー面63の小径側端部がアセタブラーカップ2の内面4に接触しないように構成されている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6