(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】定着装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/20 20060101AFI20240709BHJP
【FI】
G03G15/20 510
(21)【出願番号】P 2020085095
(22)【出願日】2020-05-14
【審査請求日】2023-02-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100090527
【氏名又は名称】舘野 千惠子
(72)【発明者】
【氏名】本多 春之
(72)【発明者】
【氏名】池淵 豊
【審査官】小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-194664(JP,A)
【文献】特開2018-124563(JP,A)
【文献】特開2019-135510(JP,A)
【文献】特開2014-115511(JP,A)
【文献】特開2015-075715(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能な定着部材と、
前記定着部材と対向して加圧する加圧部材と、
前記定着部材内部で前記加圧部材と対向し、前記定着部材と前記加圧部材の定着ニップを形成するニップ形成部材と、
前記ニップ形成部材を支持する支持部材と、
前記定着部材の内側から輻射熱を放射する加熱源と、
前記支持部材に一部が固定され、前記輻射熱を反射する反射部材と、を備え、
前記反射部材は、前記加熱源と対向する領域であって前記支持部材に固定される箇所の周辺の領域である第1の領域と、前記加熱源と対向する領域であって前記第1の領域以外の領域である第2の領域とを有し、
前記第1の領域の表面の材質を材質Aとし、前記第2の領域の表面の材質を材質Bとしたとき、前記材質Bは前記材質Aよりも耐熱温度が高く、
前記反射部材は、前記第1の領域を有する部材と、前記第2の領域を有する部材と、を含み、
前記第2の領域を有する部材は、前記第1の領域を有する部材に固定されており、
前記
第1の領域を有する部材に前記第2の領域を有する部材が複数固定されていることを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記加熱源は、前記定着部材の回転軸方向に配光分布を有し、
前記配光分布における配光が高い領域に対応して前記第2の領域を有する部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
回転可能な定着部材と、
前記定着部材と対向して加圧する加圧部材と、
前記定着部材内部で前記加圧部材と対向し、前記定着部材と前記加圧部材の定着ニップを形成するニップ形成部材と、
前記ニップ形成部材を支持する支持部材と、
前記定着部材の内側から輻射熱を放射する加熱源と、
前記支持部材に一部が固定され、前記輻射熱を反射する反射部材と、を備え、
前記反射部材は、前記加熱源と対向する領域であって前記支持部材に固定される箇所の周辺の領域である第1の領域と、前記加熱源と対向する領域であって前記第1の領域以外の領域である第2の領域とを有し、
前記第1の領域の表面の材質を材質Aとし、前記第2の領域の表面の材質を材質Bとしたとき、前記材質Bは前記材質Aよりも耐熱温度が高く、
前記加熱源は、前記定着部材の回転軸方向に配光分布を有し、
前記配光分布における配光が高い領域に対応して前記第2の領域を有する部材が配置されていることを特徴とする定着装置。
【請求項4】
前記反射部材は、前記第1の領域を有する部材と、前記第2の領域を有する部材と、を含み、
前記第2の領域を有する部材は、前記第1の領域を有する部材に固定されていることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
【請求項5】
前記
第1の領域を有する部材に前記第2の領域を有する部材が複数固定されていることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
【請求項6】
前記材質Aは前記材質Bに比べて反射率が高いことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の定着装置。
【請求項7】
前記第1の領域を有する部材が前記支持部材に固定されていることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の定着装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の定着装置として、回転するベルトを備える装置が知られている。この定着装置では、ベルト内部に設けた熱源でそのベルトを直接に、又は伝熱部材を介して間接的に輻射加熱する。また、熱源近傍に高輝度の反射部材を設け、加熱効率を向上させることも行われる。熱源による反射部材の変色や変形を防ぐ構成として、次のような技術が知られている。
【0003】
特許文献1では、反射部材が温度によって形状変化し、所定の温度以上であるとき、支持部材に熱的に接触することが開示されている。特許文献1によれば、高温による反射部材の経時的な変色や変形を防止することができるとしており、反射部材が変色する温度に到達しないようにすることができると考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
反射部材では、他の部材と接触して熱が逃げることにより低温になる部分と、他の部材に熱が流れず高温になる部分があり、輻射加熱が続くと高温になる部分が変色する可能性がある。変色が生じると輻射加熱の反射率が低下し、支持部材やニップ形成部材に流れる熱が増加してニップ形成部材が損傷することが懸念される。
【0005】
そこで本発明は、反射部材の変色を抑制し、反射部材を介して支持部材やニップ形成部材に流れる熱が反射部材の変色により増加することを抑える定着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の定着装置は、回転可能な定着部材と、前記定着部材と対向して加圧する加圧部材と、前記定着部材内部で前記加圧部材と対向し、前記定着部材と前記加圧部材の定着ニップを形成するニップ形成部材と、前記ニップ形成部材を支持する支持部材と、前記定着部材の内側から輻射熱を放射する加熱源と、前記支持部材に一部が固定され、前記輻射熱を反射する反射部材と、を備え、前記反射部材は、前記加熱源と対向する領域であって前記支持部材に固定される箇所の周辺の領域である第1の領域と、前記加熱源と対向する領域であって前記第1の領域以外の領域である第2の領域とを有し、前記第1の領域の表面の材質を材質Aとし、前記第2の領域の表面の材質を材質Bとしたとき、前記材質Bは前記材質Aよりも耐熱温度が高く、前記反射部材は、前記第1の領域を有する部材と、前記第2の領域を有する部材と、を含み、前記第2の領域を有する部材は、前記第1の領域を有する部材に固定されており、前記第1の領域を有する部材に前記第2の領域を有する部材が複数固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、反射部材の変色を抑制し、反射部材を介して支持部材やニップ形成部材に流れる熱が反射部材の変色により増加することを抑える定着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の定着装置の一例の断面を示す図(A)及び(B)である。
【
図2】加熱源、支持部材、反射部材の一例を示す概略図であり、
図1(A)のC方向から見た図(A)及び
図2(A)のD方向から見た図(B)である。
【
図3】反射部材の一例を示す概略図であり、(A)は
図2(A)のC方向から見た図であり、(B)は
図3(A)のD方向から見た図である。
【
図4】加熱源、加熱源の配光分布、及び、定着部材の表面温度についての一例を示す図である。
【
図5】実施例1の反射部材を示す概略図であり、(A)は
図2(A)のC方向から見た図であり、(B)は
図5(A)のD方向から見た図である。
【
図6】実施例2の反射部材を示す概略図であり、(A)は
図2(A)のC方向から見た図であり、(B)は
図6(A)のD方向から見た図である。
【
図8】実施例4の反射部材と加熱源の配光分布の対応関係を示す図である。
【
図9】本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る定着装置及び画像形成装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【0010】
本発明の定着装置は、回転可能な定着部材と、前記定着部材と対向して加圧する加圧部材と、前記定着部材内部で前記加圧部材と対向し、前記定着部材と前記加圧部材の定着ニップを形成するニップ形成部材と、前記ニップ形成部材を支持する支持部材と、前記定着部材の内側から輻射熱を放射する加熱源と、前記支持部材に一部が固定され、前記輻射熱を反射する反射部材と、を備え、前記反射部材は、前記加熱源と対向する領域であって前記支持部材に固定される箇所の周辺の領域である第1の領域と、前記加熱源と対向する領域であって前記第1の領域以外の領域である第2の領域とを有し、前記第1の領域の表面の材質を材質Aとし、前記第2の領域の表面の材質を材質Bとしたとき、前記材質Bは前記材質Aよりも耐熱温度が高いことを特徴とする。
【0011】
(第1の実施形態)
本実施形態の定着装置について、
図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態の定着装置100における断面概略図であり、定着部材の回転軸方向(長手方向とも称する)と垂直な断面である。
【0012】
図1(A)に示されるように、本実施形態の定着装置100は、定着ベルト121、加熱源122、定着部材支持部123、加圧ローラ131、ニップ形成部材124、支持部材125、反射部材127、締結部材129等を有している。
【0013】
加圧ローラ131は、定着ベルト121と対向して定着ベルト121を加圧し、定着ニップSNを形成する加圧部材の一例である。
加圧ローラ131は、例えば、鉄製の芯金と、芯金の表面に被覆された弾性層を有している。弾性層は例えばシリコンゴムで形成され、弾性層の表面には離型性を高めるためにフッ素樹脂層を形成するのが望ましい。なお、加圧ローラ131は、付勢手段により定着ベルト121に圧接されている。
【0014】
定着ベルト121は、回転可能な定着部材であり、トナー像が転写された記録媒体のトナーを溶かす役割と、加圧ローラ131とともに定着ニップSNを形成する役割とを担っている。トナー像(未定着画像)が載った記録媒体が定着ニップSNを通過すると、定着ニップSNにおける事前に暖められた定着ベルト121の熱でトナーが溶けるとともに、加圧されることでトナーが記録媒体に定着される。
【0015】
定着ベルト121は、例えば、基体と、基体の表面に被覆された弾性層とを有している。弾性層は例えばシリコンゴムで形成され、定着ベルト121の表面には、耐久性を高めて離型性を確保するために、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂による離型層が形成されている。なお、定着ベルト121の基体はステンレスに限らず、ニッケルやポリイミドなどからなる基体であってもよい。
【0016】
加熱源122は、定着ベルト121の内側から輻射熱を放射して定着ベルト121を加熱する。加熱源122は、例えば照明等の発熱体で構成されている。なお、発熱体は、セラミックヒータ等で構成されていてもよい。加熱源122には、例えば電源が接続されており、電源から電力が供給されるようになっている。電源の出力は、外部制御手段によって制御できる。外部制御手段は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース等を包含するマイクロコンピュータで構成できる。
【0017】
反射部材127は、例えば板状部材であり、側面視で略V字形状に形成されている部分と、支持部材125に固定される部分等を有している。反射部材127は、例えばねじ等の締結部材129により支持部材125に固定される。反射部材127の材質等の詳細は後述する。
【0018】
図1(B)は、
図1(A)の要部断面図であり、反射部材127が加熱源122からの輻射熱150を定着ベルト121に反射する様子を模式的に示す図である。加熱源122の点灯によって輻射される熱を反射して、定着ベルト121に対して熱を効率的に伝える。また、反射部材127は、加熱源122からの輻射熱がニップ形成部材124や支持部材125に及ばないようにするための役割も有する。
なお、反射部材127のうち、加熱源122と対向する側であって輻射熱を反射する面を鏡面などと称してもよい。
【0019】
また、定着ベルト121の内部には、定着部材支持部123が設けられている。定着部材支持部123は、定着装置100の側板と接続されて定着ベルト121を支持している。より詳細には、定着部材支持部123は、定着ベルト121の断面の形状を決める役割を担っており、例えば定着ベルト121の両端に設けられている。なお、定着ベルト121の両端に設けられた定着部材支持部123と定着ベルト121との間に、パイプのような円筒部材を配置し、定着ベルト121の長手方向全域で断面形状を決めるような構成でもよい。
【0020】
また、定着ベルト121の内部であって定着ニップSNの箇所には、ニップ形成部材124が設置されている。ニップ形成部材124は、定着ベルト121内部で加圧ローラ131と対向し、定着ベルト121と加圧ローラ131の定着ニップSNを形成する。ニップ形成部材124により、定着ニップSNの長さを変更することができる。定着ニップSNの形状は任意であるが、記録媒体の通紙方向に対してフラット、もしくは出口のみ高圧力になるような形状でも良い。
【0021】
本実施形態におけるニップ形成部材124は、基材124aと、摺動層124bを有している。基材124aとしては、例えばLCP(液晶ポリマー)等を用いることができる。摺動層124bとしては、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等を用いることができる。摺動層124bは、定着ベルト121と摺擦するため、表面にオイルやグリスを塗布して摺動性を高めるようにしてもよい。
【0022】
また、定着ベルト121の内部には、ニップ形成部材124に当接させてニップ形成部材124を支持する支持部材125が設置されている。支持部材125は、例えば金属のステー部材によって定着装置100の側板に取り付けられている。支持部材125は、例えば側面視において略コの字型に形成された板金である。
【0023】
反射部材127は、例えば、略コの字形状の支持部材125の上面であって、記録媒体の搬送方向に直交する方向である長手方向の略中央部分に締結部材129により固定されている。
【0024】
図2に、加熱源122、支持部材125、反射部材127を説明するための概略図を示す。
図2(A)は、
図1(A)におけるC方向から見た場合の概略図であり、
図2(B)は、
図2(A)におけるD方向から見た場合の概略図である。
【0025】
本実施形態における支持部材125は、側板126に取り付けられている。側板の形状、大きさ、位置等は、図示されるものに限られず、適宜変更される。
【0026】
図示されるように、反射部材127は、支持部材125の上面であって、回転軸方向の略中央部分に締結部材129により固定されている。
【0027】
なお、
図2(B)では見易さのために、支持部材125と加熱源122の距離を少し離して図示しているが、これに限られるものではなく、両者を近づけて配置するようにしてもよい。例えば、加熱源122が支持部材125のコの字の内側に入る程度に近づけてもよい。
【0028】
次に、
図3を用いて、画像形成を行った際の反射部材127における熱分布を概念的に説明する。
図3は、
図2の反射部材127を図示するものである。
図3(A)は、
図2(A)と同様に、
図1におけるC方向から見た場合の概略図であり、
図3(B)は、
図3(A)におけるD方向から見た場合の概略図である。
【0029】
図3に示される例では、同一サイズの記録媒体を1回のジョブで連続して通紙した場合の例である。図示される例は、連続して通紙を行い、加熱源122の点灯率が高くなったときに、加熱源122の輻射熱により反射部材127が連続加熱されたときの熱分布を説明するものである。
【0030】
上述したように、反射部材127は、締結部材129により支持部材125に固定されている。固定に伴い、
図3(B)に模式的に示すように、固定部140の箇所が支持部材125と接触する。これにより、固定部140の熱が支持部材125側に伝わり、固定部140の温度が低くなる。
【0031】
固定部140の熱が支持部材125側に伝わることに伴い、
図3(A)における符号141で示される領域の熱が固定部140に伝わり、この領域でも温度が低くなる。この符号141で示される領域を第1の領域と称する。すなわち、第1の領域141は、反射部材127における加熱源122と対向する領域であって支持部材125に固定される箇所(固定部140)の周辺の領域である。第1の領域141を反射部材127の低温部などと称してもよい。
【0032】
一方、
図3(A)における符号142で示される領域は、固定部140から離れた領域であり、熱が固定部140に伝わりにくく、この領域では温度が高くなる。この符号142で示される領域を第2の領域と称する。すなわち、第2の領域142は、反射部材127における加熱源122と対向する領域であって第1の領域141以外の領域である。第2の領域142を反射部材127の高温部などと称してもよい。
【0033】
なお、第1の領域141は低温であるとしており、これは第1の領域141が第2の領域142に比べて低温であることを意味する。第2の領域142が高温であることも同様である。また、図示される固定部140、第1の領域141、第2の領域142は、模式的に説明するものであり、領域の大きさや他の領域との境界は図示されるものに限られない。
【0034】
ここで、従来技術の問題について説明する。従来技術においては、画像形成を繰り返し行った場合、特に画像形成を高速化させた場合に、加熱源122による輻射熱が増加し、反射部材127における第2の領域142(高温部)が耐熱温度を超えて劣化し、変色してしまうという問題があった。反射部材127で変色が生じると、輻射熱の反射率が低下してしまい、効率的な反射が阻害され、支持部材125やニップ形成部材124に流れ込む熱が増加してしまう。これにより、ニップ形成部材124が破損してしまうという問題があった。
【0035】
これに対して、第2の領域142(高温部)の周辺にも固定部を追加し、第2の領域142の温度を下げる対策を行うことが考えられる。
しかしながら、固定部を追加した場合、第2の領域142の熱も支持部材125に流れ込むことになるため、支持部材125やニップ形成部材124に熱が伝わらないようにするという反射部材127の本来の目的と反することになる。また、固定部を追加すると、ニップ形成部材124に流れ込む熱が増加するため、ニップ形成部材124が破損する問題を解決できない。このようなことから、固定する箇所は少ない方が好ましい。
【0036】
次に、第2の領域142で高温になる他の要因について
図4を用いて説明する。
図4は、配光分布(輻射熱の分布)を持たせた加熱源122と、長手方向(定着部材の回転軸方向)における加熱源122の配光分布と、長手方向における定着部材(定着ベルト121)の表面温度とを模式的に図示したものである。なお、定着部材の表面温度を図の上段に、加熱源122の配光分布を図の中段に、加熱源122を図の下段に示している。
【0037】
図の上段は、定着部材の表面温度(非通紙時の温度)を模式的に示すものであり、実線は加熱源122が配光分布を有する場合の例であり(図中a)、破線は加熱源122が配光分布を有していない場合(配光が均一の場合)の例である(図中b)。また、図の中段において、実線は加熱源122が配光分布を有する場合の配光分布の例であり(図中c)、破線は加熱源122が配光分布を有していない場合の配光分布の例である(図中d)。
【0038】
また、図の下段は、加熱源122を模式的に示すものであり、配光分布を有する場合の例を示すものである。本実施形態においける加熱源122は発光部122aを有しており、発光部122aはフィラメントの巻かれている箇所である。
【0039】
図の上段の破線(図中b)に示すように、定着部材の両端部側の表面温度が中央側に比べて低くなっている。これは、定着部材の端部から空気層への放熱の影響が挙げられる。この他にも、定着部材の両端部側が、加熱源122の発光部122aの設置されていない領域に近いことも挙げられる。
【0040】
印刷開始時に定着部材の両端部側の温度の落ち込みが大きいと、定着不良のリスクが高まるため、定着部材の両端部側の温度の落ち込みを低減させる対策が考えられる。
【0041】
対策としては例えば、加熱源122の発光部122aにおいて、中央部発光部122a-1と、端部発光部122a-2とで輻射熱の照射量を異ならせる。具体的には、例えば端部発光部122a-2のフィラメントの巻き密度を中央部発光部122a-1よりも大きくする。これにより、図の中段の実線(図中c)に示されるように、端部側で輻射熱の照射量が多くなる(100%+αになる)。そして、図示されるような配光分布になることで、定着部材の表面温度において、端部側の温度低下が図の実線(図中a)のように改善される。
【0042】
このようにして、定着部材の両端部側の温度の落ち込みを低減させ、定着不良のリスクを減らす対策がなされている。
しかしながら、このような配光分布とする構成を採用すると、端部側で輻射熱が多く照射されることとなり、反射部材127に届く輻射熱が多くなるため、第2の領域142で高温になる要因の一つとなっている。
【0043】
なお、本発明においては、配光分布を持たせた加熱源122に限られるものではなく、配光分布を有していない場合であっても本発明に含まれる。
【0044】
そこで、上記諸問題を鑑み、本実施形態では第2の領域142について耐熱性の高い材質を用いることにより、反射部材127の変色を抑制する。すなわち、本実施形態では、第1の領域141の表面の材質を材質Aとし、第2の領域142の表面の材質を材質Bとしたとき、材質Bの耐熱温度が材質Aの耐熱温度よりも高くなるようにする。
【0045】
これにより、第2の領域142において、輻射熱により高温になった場合でも熱で劣化しにくくなり、変色することが低減され、反射部材127を介して支持部材125やニップ形成部材124に流れる熱が反射部材127の変色により増加することを抑えることができる。また、画像形成装置の高速化により、単位時間当たりの熱量が増え、加熱源の輻射熱が増加した時においても、反射部材の変色を低減することができるとともに、ニップ形成部材が損傷する温度まで到達しないように効率的に輻射熱を反射することができる。
【0046】
本実施形態では複数の構成が可能であり、以下、実施例を例示して説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0047】
<実施例1>
本実施形態の一例について
図5を用いて説明する。
図5は、
図3と同様の概略図であり、本実施例における反射部材127を模式的に説明するための図である。
【0048】
図5に示す例では、第1の領域141と第2の領域142とをそれぞれ別部材に位置するようにする。図示されるように、第1の領域141を有する部材を第1の部材141aとし、第2の領域142を有する部材を第2の部材142aとする。本実施例では、第1の部材141aは材質Aからなり、第2の部材142aは材質Bからなる。そして、材質Aと材質Bは異なる材質であり、材質Bの耐熱温度が材質Aの耐熱温度よりも高くなるようにしている。
【0049】
例えば、材質Aを銀(耐熱温度150℃、反射率98%)とし、材質Bをアルミニウム(耐熱温度400℃、反射率95%)とする。これにより、第2の領域142において、輻射熱により高温になった場合でも熱で劣化しにくくなる。耐熱温度を超えると部材が劣化し、変色が生じてしまうため、本実施形態では、第2の領域142において変色することを低減させることができる。これにより、反射部材127の変色を抑えることができ、効率的な反射が維持され、支持部材125やニップ形成部材124に流れ込む熱が増加することを抑えることができる。従って、ニップ形成部材124が破損することを抑えることができる。
【0050】
また、第1の領域141を有する第1の部材141aと、第2の領域142を有する第2の部材142aとを別部材にすることにより、第2の部材142aの配置を変更できるという利点もある。例えば、加熱源に配光分布を持たせた場合に、配光分布の形態に応じて第2の部材142aの配置を変更してもよい。
【0051】
本実施例では、第1の部材141aは支持部材125に固定され、第2の部材142aは第1の部材141aに固定されている。第1の部材141aと第2の部材142aとを固定する方法としては、特に制限されるものではなく、適宜変更することができる。例えば、ねじやカシメ等の締結部材を用いてもよいし、高耐熱接着剤等の接着剤を用いてもよい。
【0052】
本実施形態において、耐熱温度とは、反射部材の加熱前の反射率を維持可能な温度を意味するものとする。耐熱温度の測定は、恒温槽の中に、一定時間(例えば24時間)以上、高温(200℃~400℃、湿度20%)放置して放置前後の反射率を確認することにより実施する。
【0053】
材質A及び材質Bとしては、例えば金属を用いることができ、アルミニウムや銀や金の表層に保護膜を施したものや、ステンレスの表面をバフ研磨したもの等が挙げられ、この中でもアルミニウムや銀の表層に保護膜を施したものを用いることが反射率やコストの観点から好ましい。
【0054】
<実施例2>
上述のように、本実施形態では、第1の領域141の表面の材質と第2の領域142の表面の材質について規定している。そのため、第1の領域141と第2の領域142のそれぞれに表面層を形成してもよい。本実施例は表面層を形成する場合の例である。
【0055】
本実施例について、
図6を用いて説明する。
図6(A)は、
図5等と同様に、
図2(A)のC方向から見た場合の概略図である。
図6(B)は、
図6(A)のD方向から見た場合の概略図であり、ある位置での反射部材127の断面図を示している。
【0056】
本実施例の反射部材127は、基材127aと、基材127aの表面に形成された表面層141b、142bとを有している。表面層141bは第1の領域141に形成された表面層であり、表面層142bは第2の領域142に形成された表面層である。なお、図示される表面層の厚みは、必ずしも実際の縮尺比を表しているとは限らない。
【0057】
本実施例では、基材127aに対して金属の蒸着を行い、蒸着層を形成し、これを表面層としている。例えば、第1の領域141における表面層141bを銀の蒸着層(耐熱温度150℃、反射率98%)とし、第2の領域142における表面層142bをアルミの蒸着層(耐熱温度400℃、反射率95%)としている。このようにすることで、材質Bの耐熱温度が材質Aの耐熱温度よりも高くなるようにしている。これにより、上記実施例と同様に、第2の領域142において、輻射熱により高温になった場合でも熱で劣化しにくくなり、変色することを低減させ、ニップ形成部材124に流れ込む熱が増加することを防止することができる。
【0058】
表面層の厚みとしては、特に制限されるものではないが、接着層や保護膜を含めて1μm程度である。
【0059】
なお、本実施例では、第1の領域141と第2の領域142における基材は同一としているが、上記実施例1のように、第1の領域141と第2の領域142における基材を異ならせてもよい。第1の領域141と第2の領域142とで別々の基材127aを用いた上で、表面層141b、142bを形成するようにしてもよい。
【0060】
<実施例3>
次に、本実施形態における他の実施例について
図7を用いて説明する。
図7は
図5(B)と同様の図である。
本実施例において、反射部材127は、第1の領域を有する部材(基材127a)と、第2の領域を有する部材(第2の部材142a)とを含んで構成され、第2の領域を有する部材は第1の領域を有する部材に固定されている。図示されるように、第2の部材142aは基材127aに固定され、基材127aは支持部材125に固定されている。
【0061】
第2の部材142aを支持部材125に直接固定しないことにより、高温となる第2の領域142における熱が支持部材125やニップ形成部材124に逃げてニップ形成部材124が破損することをより低減させることができる。
【0062】
また、第2の部材142aを第1の部材141aに固定する構成にすることにより、第2の部材142aの配置を変更できるという利点もある。例えば、加熱源に配光分布を持たせた場合に、配光分布の形態に応じて第2の部材142aの配置を変更してもよい。
【0063】
また、本実施例においても、上記実施例と同様に、第2の領域142において、輻射熱により高温になった場合でも熱で劣化しにくくなり、変色することを低減させ、支持部材125やニップ形成部材124に流れ込む熱が増加することを抑えることができる。
【0064】
第1の領域を有する部材と第2の領域を有する部材との固定方法としては、上述したように、適宜変更することができる。例えば、ねじやカシメ等の締結部材を用いてもよいし、高耐熱接着剤等の接着剤を用いてもよい。
【0065】
本実施例は、第1の領域を有する部材に、第2の領域を有する部材が2つ(複数)用いられている場合の例である。第2の領域を有する部材を複数用いることで、表面積を増やし、より効率的な放熱効果が得られる。第2の領域を有する部材の数は、適宜変更することができ、1つであってもよいし、2つよりも多くしてもよい。
【0066】
また、図示される例では、第1の領域を有する部材を基材127aとしているが、基材127aとは別の部材、例えば第1の部材141a等を用いるようにしてもよい。
【0067】
<実施例4>
次に、本実施形態における他の実施例について
図8を用いて説明する。
図8に示される反射部材127は
図5(B)と同様の図であり、あわせて加熱源122が図示されている。
【0068】
本実施例では、加熱源122の端部発光部122a-2のフィラメントの巻き密度を中央部発光部122a-1よりも大きくする。配光分布は
図4中段のようになり、端部側で輻射熱の放射量が大きくなる。そして、端部発光部122a-2の箇所と対向する位置に、第2の領域142を有する第2の部材142aを配置している。
【0069】
このように、本実施例において、加熱源は定着部材の回転軸方向(長手方向)に配光分布を有し、この配光分布における配光が高い領域に対応して第2の領域を有する部材が配置されている。これにより、より反射面の劣化(変色)に対して余裕度向上を実現させることができる。また、上記実施例と同様に、第2の領域142において、輻射熱により高温になった場合でも熱で劣化しにくくなり、変色することを低減させ、支持部材125やニップ形成部材124に流れ込む熱が増加することを抑えることができる。
【0070】
なお、ここでは、第1の部材141a、第2の部材142aを用いる場合の例として説明したが、これに限られるものではなく、表面層141b、142bを形成する場合の例にも適用可能である。
【0071】
(第2の実施形態)
次に、本発明の定着装置における他の実施形態について説明する。上記実施形態と同様の事項については説明を省略する。
【0072】
本実施形態では、上記実施形態の構成に加え、材質Aは材質Bに比べて反射率が高くなるようにしている。
本実施形態においても、反射部材は、加熱源と対向する領域であって支持部材に固定される箇所の周辺の領域である第1の領域と、加熱源と対向する領域であって第1の領域以外の領域である第2の領域とを有する。第1の領域の表面の材質を材質Aとし、第2の領域の表面の材質を材質Bとしている。そして、材質Bは材質Aよりも耐熱温度が高いという構成にした上で、材質Aは材質Bに比べて反射率が高くなるようにしている。
【0073】
本実施形態によれば、高耐熱材質(材質B)による高温による劣化(変色)防止と、高反射率材質(材質A)による輻射熱の効率的な反射とを両立させることができる。これにより、反射部材127の熱が支持部材125やニップ形成部材124に流れることをより低減させるとともに、反射部材127の反射効果をより高めることができる。
【0074】
また、補足すると、高温になる第2の領域142では耐熱性の高い材質を用い、低温になる第1の領域141では耐熱性よりも反射率を高める。これにより、反射部材127の効果をより向上させることができる。
【0075】
反射率が上記の関係になるように、材質A及び材質Bを適宜選択する。例えば、上記実施例のように、材質Aとして銀(耐熱温度150℃、反射率98%)を用い、材質Bとしてアルミ(耐熱温度400℃、反射率95%)を用いることにより、上記関係を満たすことができる。なお、上記実施形態における各実施例は、本実施形態においても適用可能である。
【0076】
反射率の測定は、分光光度計を用いて測定し、熱源から発せられる光の波長に相当する反射率を確認する。
【0077】
(画像形成装置)
次に、本発明の画像形成装置の一実施形態について説明する。本実施形態の画像形成装置は、上記本発明の定着装置を備える。
【0078】
本実施形態の画像形成装置を
図9に示す。
図9に示す画像形成装置1000は、複数の色画像を形成する作像部がベルトの展張方向に沿って並置されたタンデム方式を用いるカラープリンタあるが、本発明はこの方式に限ることはなく、またプリンタだけではなく複写機やファクシミリ装置などを対象とすることも可能である。
【0079】
画像形成装置1000は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な像担持体としての感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkを並設したタンデム構造が採用されている。本実施形態では、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された可視像が中間転写体(以下、転写ベルトという)11に対してそれぞれ重畳転写される(1次転写工程)。転写ベルト11としては、無端ベルトが用いられ、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに対峙しながら矢印A1方向に移動可能である。その後、転写ベルト111上の像は、記録シートなどの記録紙Sに対して一括転写される(2次転写工程)。
【0080】
各感光体ドラムの周囲には、感光体ドラムの回転に従い画像形成処理を行うための装置が配置されている。例えば、ブラックの画像形成を行う感光体ドラム20Bkの周囲には、感光体ドラム20Bkの回転方向に沿って画像形成処理を行う帯電装置30Bk、現像装置40Bk、1次転写ローラ12Bk及びクリーニング装置50Bkが配置されている。帯電後に行われる書き込みは、光書込装置8が用いられる。
【0081】
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された可視像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写される。ここでは、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに対向して配設された1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
【0082】
各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、A1方向の上流側からこの順で並んでいる。各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの画像をそれぞれ形成するための画像ステーションに備えられている。
【0083】
画像形成装置1000は、色毎の画像形成処理を行う4つの画像ステーションと、転写ベルトユニット10と、2次転写ローラ5と、中間転写ベルトクリーニング装置13と、光書込装置8とを有している。
【0084】
転写ベルトユニット10は、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの上方に対向して配設され、転写ベルト11及び1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkを備える。
2次転写ローラ5は、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11に従動し、連れ回りする転写部材としての転写ローラである。
中間転写ベルトクリーニング装置13は、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11上をクリーニングする。
【0085】
光書込装置8は、4つの画像ステーションの下方に対向して配設された光書き込み装置である。光書込装置8は、光源としての半導体レーザ、カップリングレンズ、fθレンズ、トロイダルレンズ、折り返しミラーおよび偏向手段としての回転多面鏡などを装備している。また、光書込装置8は、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20Bkに対して色毎に対応した書き込み光Lbを出射して感光体ドラム20Y,20C,20M,20Bkに静電潜像を形成する構成とされている。
なお、書き込み光Lbは、便宜上、ブラック画像の画像ステーションのみを対象として符号が付けてあるが、その他の画像ステーションも同様である。
【0086】
画像形成装置1000には、シート給送装置61と、レジストローラ対4と、センサとが設けられている。
シート給送装置61は、感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkと転写ベルト11との間に向けて搬送される記録紙Sを積載した給紙カセットとしての装置である。
レジストローラ対4は、シート給送装置61から搬送されてきた記録紙Sを、画像ステーションによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkと転写ベルト11との間の転写部に向けて繰り出す。
センサは、記録紙Sの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知する。その他のセンサを備えていてもよい。
【0087】
画像形成装置1000には、定着装置100と、排出する排紙ローラ7と、排紙トレイ17と、トナーボトル9Y、9C、9M、9Bkと備えられている。
定着装置100は、上記定着装置を用いることができ、トナー像が転写された記録紙Sにトナー像を定着させる。例えばローラ定着方式の定着ユニットとして用いることができる。
排出する排紙ローラ7は、定着済みの記録紙Sを画像形成装置1000の本体外部に排出する。
排紙トレイ17は、画像形成装置1000の本体上部に配設されて排出ローラ7により画像形成装置1000の本体外部に排出された記録紙Sを積載する。
トナーボトル9Y、9C、9M、9Bkは、排紙トレイ17の下側に位置し、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーが充填される。
【0088】
転写ベルトユニット10は、転写ベルト11、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkの他に、転写ベルト11が掛け回されている弾性ローラ72及び従動ローラ73を有している。
従動ローラ73は、転写ベルト11に対する張力付勢手段としての機能も備えており、このため、従動ローラ73には、バネなどを用いた付勢手段が設けられている。このような転写ベルトユニット10と、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkと、2次転写ローラ5と、クリーニング装置13とで転写装置71が構成されている。
【0089】
シート給送装置61は、画像形成装置1000の本体下部に配設されており、最上位の記録紙Sの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ3を有する。また、シート給送装置61は、給送ローラ3が反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の記録紙Sをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。
【0090】
転写装置71に装備されているクリーニング装置13は、詳細な図示を省略するが、転写ベルト11に対向、当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有している。クリーニング装置13は、転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングする。また、クリーニング装置13は、転写ベルト11から除去した残留トナーを搬出し廃棄するための図示しない排出手段を有している。
【符号の説明】
【0091】
100 定着装置
121 定着ベルト
122 加熱源
123 定着部材支持部
124 ニップ形成部材
125 支持部材
127 反射部材
129 締結部材
131 加圧ローラ
140 固定部
141、142 第1の領域、第2の領域
141a、142a 第1の部材、第2の部材
141b、142b 表面層
150 輻射熱
【先行技術文献】
【特許文献】
【0092】