(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】ポリウレタン発泡シートの製造方法、及び、合成皮革の製造方法
(51)【国際特許分類】
C08G 18/30 20060101AFI20240709BHJP
C08G 18/10 20060101ALI20240709BHJP
C08G 18/44 20060101ALI20240709BHJP
C08G 18/48 20060101ALI20240709BHJP
C08G 18/18 20060101ALI20240709BHJP
C08G 18/42 20060101ALI20240709BHJP
D06N 3/14 20060101ALI20240709BHJP
B32B 27/40 20060101ALI20240709BHJP
C09J 7/32 20180101ALI20240709BHJP
C09J 5/08 20060101ALI20240709BHJP
C09J 175/06 20060101ALI20240709BHJP
C09J 175/08 20060101ALI20240709BHJP
C09J 11/06 20060101ALI20240709BHJP
C08G 101/00 20060101ALN20240709BHJP
【FI】
C08G18/30 070
C08G18/10
C08G18/44
C08G18/48 054
C08G18/48 079
C08G18/18
C08G18/42 044
D06N3/14 102
B32B27/40
C09J7/32
C09J5/08
C09J175/06
C09J175/08
C09J11/06
C08G101:00
(21)【出願番号】P 2023574182
(86)(22)【出願日】2023-01-12
(86)【国際出願番号】 JP2023000509
(87)【国際公開番号】W WO2023199561
(87)【国際公開日】2023-10-19
【審査請求日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】P 2022065650
(32)【優先日】2022-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】DIC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149445
【氏名又は名称】大野 孝幸
(74)【代理人】
【識別番号】100163290
【氏名又は名称】岩本 明洋
(74)【代理人】
【識別番号】100214673
【氏名又は名称】菅谷 英史
(74)【代理人】
【識別番号】100186646
【氏名又は名称】丹羽 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】金川 善典
(72)【発明者】
【氏名】千々和 宏之
(72)【発明者】
【氏名】竹中 雅美
【審査官】前田 直樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-085656(JP,A)
【文献】特開2004-216880(JP,A)
【文献】特開2007-063510(JP,A)
【文献】国際公開第2008/065920(WO,A1)
【文献】特開2015-063579(JP,A)
【文献】国際公開第2017/163863(WO,A1)
【文献】特開2005-068172(JP,A)
【文献】国際公開第2016/208284(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G
D06N
B32B
C09J
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)の反応物であるウレタンプレポリマー(i)(重合性不飽和基を有するものを除く。)を含有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物(X)と、ポリオール組成物(Y)とを混合させて得られた混合物を、基材上にシート状に塗布し、前記シート状の前記混合物に水蒸気を接触させて前記混合物を水発泡させるポリウレタン発泡シートの製造方法であって、
前記ポリオール(A)が、
ポリテトラメチレングリコール又はポリカーボネートポリオール(a1)と、
ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物由来の構造を有するポリオール(a2)とを含有し、
前記ポリオール組成物(Y)が、泡化定数(Kw)が10以上であるアミン触媒(y1)を含有することを特徴とするポリウレタン発泡シートの製造方法。
【請求項2】
前記アミン触媒(y1)が、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン=トリエチレンジアミンと、その他のアミン触媒とを併用するものである請求項1記載のポリウレタン発泡シートの製造方法。
【請求項3】
前記ポリオール(a2)が、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物由来の構造を有するポリエーテルポリオール(a2-1)、及び/又は、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物由来の構造を有するポリエステルポリオール(a2-2)である請求項1記載のポリウレタン発泡シートの製造方法。
【請求項4】
前記水蒸気を接触させる際の温度が20
℃以上80℃未満であり、かつ、湿度が50%以上95%未満である請求項1記載のポリウレタン発泡シートの製造方法。
【請求項5】
少なくとも、基材、接着層、及び、表皮層を有する合成皮革の製造方法であって、前記接着層が、請求項1~4のいずれか1項記載のポリウレタン発泡シートの製造方法により得られるものであることを特徴とする合成皮革の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリウレタン発泡シートの製造方法、及び、合成皮革の製造方法を提供することである。
【背景技術】
【0002】
欧州におけるジメチルホルムアミド(DMF)の使用規制が本格化される中、無溶剤で省エネルギーな環境対応型樹脂の供給が渇望されている。その中、無溶剤である湿気硬化型ホットメルトウレタン組成物が注目されており、建築材料、自動車内装材や、冷蔵庫、スマートフォン、パソコン、カーナビ等の電気電子機器などの製造において、広く利用されている。中でも、近年は緩衝効果による耐衝撃性や風合いの向上、湿気硬化型ホットメルトウレタン組成物の使用量低減等を目的に、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物を発泡させ、発泡硬化物とするケースが増えている。
【0003】
前記湿気硬化型ホットメルトウレタン組成物を発泡硬化させる方法としては、水や水蒸気を使用した水発泡法が広く研究されている(例えば、特許文献1及び2を参照。)。しかしながら、より良好な風合いを有する発泡シートが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-115705号公報
【文献】特開2003-306526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、良好な風合いを有するポリウレタン発泡シートの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)の反応物であるウレタンプレポリマー(i)を含有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物(X)と、ポリオール組成物(Y)とを混合させて得られた混合物を、基材上にシート状に塗布し、前記シート状の前記混合物に水蒸気を接触させて前記混合物を水発泡させるポリウレタン発泡シートの製造方法であって、前記ポリオール(A)が、ポリテトラメチレングリコール又はポリカーボネートポリオール(a1)と、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物由来の構造を有するポリオール(a2)とを含有し、前記ポリオール組成物(Y)が、泡化定数(Kw)が10以上であるアミン触媒(y1)を含有することを特徴とするポリウレタン発泡シートの製造方法を提供するものである。
【0007】
また、本発明は、少なくとも、基材、接着層、及び、表皮層を有する合成皮革の製造方法であって、前記接着層が、前記ポリウレタン発泡シートの製造方法により得られるものであることを特徴とする合成皮革の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のポリウレタン発泡シートの製造方法によれば、良好な風合いを有するポリウレタン発泡シートが得られる。また、前記ポリウレタン発泡シートは、優れた接着性も有するため、合成皮革の接着層として特に好適に使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のポリウレタン発泡シートの製造方法は、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)との反応物であるウレタンプレポリマー(i)を含有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物(X)と、ポリオール組成物(Y)とを混合させて得られた混合物を、基材上にシート状に塗布し、前記シート状の前記混合物に水蒸気を接触させて前記混合物を水発泡させるポリウレタン発泡シートの製造方法であって、前記ポリオール(A)、及び、前記ポリオール組成物(Y)として特定のものを用いるものである。
【0010】
前記ウレタンプレポリマー(i)は、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)の反応物を用いることができる。
【0011】
前記ポリオール(A)としては、優れた接着性、及び、機械的強度を維持しつつ、優れた風合いを得るうえで、ポリテトラメチレングリコール又はポリカーボネートポリオール(a1)と、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物由来の構造を有するポリオール(a2)とを含有することが必須である。
【0012】
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、2個以上の水酸基を有する化合物と炭酸エステル及び/又はホスゲンとの反応物を用いることができる。
【0013】
前記2個以上の水酸基を有する化合物としては、例えば、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、デカンジオール、カプロラクトン、シクロヘキサンジメタノール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、イソソルビド等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0014】
前記炭酸エステルとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0015】
前記ポリテトラメチレングリコール及び前記ポリカーボネートポリオールの数平均分子量としては、より一層優れた接着性、機械的強度、及び、風合いが得られる点から、500~10,000が好ましく、700~5,000がより好ましい。なお、前記ポリテトラメチレングリコール及び前記ポリカーボネートポリオールの数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
【0016】
前記ポリテトラメチレングリコール及び前記ポリカーボネートポリオールの使用量としては、より一層優れた接着性、機械的強度、及び、風合いが得られる点から、それぞれ前記ポリオール(A)中20~90質量%が好ましく、60~90質量%がより好ましい。
【0017】
前記ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物由来の構造を有するポリオール(a2)としては、例えば、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物由来の構造を有するポリエーテルポリオール(a2-1)、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物由来の構造を有するポリエステルポリオール(a2-2)等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよく、それぞれ単独で用いることが好ましい。
【0018】
前記ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物由来の構造を有するポリエーテルポリオール(a2-1)としては、例えば、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を用いることができる。前記アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等を用いることができ、前記アルキレンオキサイドの付加モル数としては、1~10モルが好ましく、2~8モルがより好ましい。
【0019】
前記ポリエーテルポリオール(a2-1)の数平均分子量としては、より一層優れた接着性、機械的強度、及び、風合いが得られる点から、200~3,000が好ましく、400~2,000がより好ましい。なお、前記ポリエーテルポリオール(a2-1)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
【0020】
前記ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物由来の構造を有するポリエステルポリオール(a2-2)としては、例えば、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含む水酸基を有する化合物と、脂肪族多塩基酸及び/又は芳香族多塩基酸との反応物を用いることができる。
【0021】
前記水酸基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族化合物;シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、ビスフェノールF等の脂環式化合物などを用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0022】
前記水酸基を有する化合物中の前記ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の使用量としては、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。
【0023】
前記脂肪族多塩基酸としては、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、エイコサ二酸、シトラコン酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0024】
前記芳香族多塩基酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水フタル酸等を用いることができる。それ以外の多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、1,12-ドデカンジカルボン酸等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。前記芳香族多塩基酸としては、より一層優れた接着性、機械的強度、及び風合いが得られる点から、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、及び無水フタル酸からなる群より選ばれる1種以上の化合物を用いることが好ましい。
【0025】
前記ポリエステルポリオール(a2-2)の数平均分子量としては、より一層優れた接着性、機械的強度、及び、風合いが得られる点から、500~5,000が好ましく、1,000~3,000がより好ましい。なお、前記ポリエステルポリオール(a2-2)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
【0026】
前記ポリオール(a2)の使用量としては、より一層優れた接着性、機械的強度、及び、風合いが得られる点から、前記ポリオール(A)中10~80質量%が好ましく、10~40質量%がより好ましい。
【0027】
前記ポリオール(A)としては、前記(a1)及び(a2)成分以外にも、必要に応じて、他のポリオールを併用してもよい。前記他のポリオールとしては、例えば、前記(a1)及び(a2)成分以外の、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0028】
前記ポリイソシアネート(B)としては、例えば、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、良好な接着性、反応性及び機械的物性が得られる点から、芳香族ポリイソシアネートが好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートがより好ましい。
【0029】
前記ウレタンプレポリマー(i)の製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネート(B)の入った反応容器に、前記ポリオール(A)を滴下した後に加熱し、前記ポリイソシアネート(B)の有するイソシアネート基が、前記ポリオール(A)の有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させることによって製造することができる。
【0030】
前記ウレタンプレポリマー(i)を製造する際の、前記ポリイソシアネート(B)が有するイソシアネート基と前記ポリオール(A)が有する水酸基の当量比([NCO/OH])としては、接着性、風合い、及び、機械的強度の点から、1.1~5.0が好ましく、1.5~3.5がより好ましい。
【0031】
前記ウレタンプレポリマー(i)のイソシアネート基含有率(以下、「NCO%」と略記する。)としては、接着性、風合い、及び、機械的強度の点から、1.1~5.0質量%が好ましく、1.5~3.5質量%がより好ましい。なお、前記前記ウレタンプレポリマー(i)のイソシアネート基含有率は、JISK1603-1:2007に準拠し、電位差滴定法により測定した値を示す。
【0032】
本発明で用いる前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物(X)は、前記ウレタンプレポリマー(i)を必須成分として含有するが、必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。
【0033】
前記その他の添加剤としては、後述するポリオール組成物(Y)以外のものとして、例えば、シランカップリング剤、チキソ性付与剤、酸化防止剤、可塑剤、充填材、染料、顔料、ワックス等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0034】
前記ポリオール組成物(Y)は、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物と混合することにより、前記ウレタンプレポリマー(i)が有するイソシアネート基と前記ポリオール組成物(Y)中のポリオールとが反応し、粘度を適度に上昇させて、水発泡させた際のポリウレタン発泡シート内の泡を固定化することができるとともに、得られるポリウレタン発泡シートの柔軟性、機械的強度、及び耐久性にも寄与することができる。
【0035】
前記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,8-オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサン-1,4-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0036】
前記ポリオール組成物(Y)中の前記ポリオールの含有量としては、0.1~10.0質量%が好ましく、0.5~5.0質量%がより好ましい。
【0037】
本発明においては、優れた風合いを得るうえで、前記ポリオール組成物(Y)に、泡化定数(Kw)が10以上であるアミン触媒(y1)を含有することが必須である。前記特定のアミン触媒(y1)を用いることで、水発泡時における前記ウレタンプレポリマー(i)が有するイソシアネート基と水との反応を速くすることができ、大きなセルを形成できる点や、水発泡時の温度や湿度を従来よりもマイルドな条件に設定することができる点から、優れた風合いを得ることができる。
【0038】
本発明において、前記アミン触媒(y1)の泡化定数(Kw)とは、トルエンジイソシアネート(TDI)と水との触媒活性定数(L2/(wq.mol・hr))を示し、具体的には、特開2019-85513号公報、特開2009-14981号公報等を参照できる。
【0039】
前記特定のアミン触媒(y1)としては、例えば、N,N,N’、N’’-ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA、Kw=159)、N,N,N ',N ’’,N’’-ペンタメチルエチレンプロピレントリアミン(PMEPTA、Kw=21.5)、N,N,N ',N ’’,N ’’-ペンタメチルジプロピレンテトラアミン(PMDPTA、Kw=11.6)、1,1,4,7,10,10-ヘキサメチルトリエチレンテトラミン(HMTETA、Kw=84.8)、ビス(2‐ジメチルアミノエチル)エーテル(DMAEE、Kw=25.5)、N,N,N‘-トリメチルアミノエチルエタノールアミン(TMAEEA、Kw=43.4)、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル(BDMEE、Kw=117)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン=トリエチレンジアミン(TEDA、Kw=14.5)等を用いることができる。これらの触媒は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でもより一層優れた風合いが得られる点から、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン=トリエチレンジアミンと、その他のアミン触媒とを併用するが好ましい。
【0040】
前記1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン=トリエチレンジアミンと、その他のアミン触媒とを併用する場合の質量比としては、より一層優れた風合いが得られる点から、1/1~1/10が好ましく、1/1~1/5がより好ましい。
【0041】
前記アミン触媒(y1)の使用量としては、ポリオール組成物(Y)中の1.0~20質量%が好ましく、1.0~10質量%がより好ましい。
【0042】
前記ポリオール組成物(Y)には、前記アミン触媒(y1)以外にも、他の添加剤を含有することができる。前記他の添加剤としては、例えば、前記(y1)以外の触媒、整泡剤、難燃剤、帯電防止剤、充填剤、導電剤、吸湿剤、不活性気体、シランカップリング剤、チキソ付与剤、粘着付与剤、ワックス、可塑剤、耐熱安定剤、耐光安定剤、顔料、耐加水分解防止剤などを、単独又は複数を組み合わせて使用することができる等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0043】
前記ポリオール組成物(Y)の使用量としては、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物(X)100質量部に対して、1.0~50質量部が好ましく、1.0~35質量部がより好ましい。
【0044】
次に、本発明のポリウレタン発泡シートの製造方法について説明する。
【0045】
本発明のポリウレタン発泡シートの製造方法は、例えば70~150℃で加熱溶融した前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物(X)と、前記ポリオール組成物(Y)とを混合させて得られた混合物を、基材上にシート状に塗布し、前記シート状の前記混合物に水蒸気を接触させて前記混合物を水発泡させる工程を含む。
【0046】
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物(X)と、前記ポリオール組成物(Y)とを混合する方法としては、例えば、高速ミキシングヘッド、ディスパーを使用する方法が挙げられる。
【0047】
前記混合物を、離型紙等の基材上にシート状に塗布する方法としては、例えば、ロールコーター、スプレーコーター、T-ダイコーター、ナイフコーター等を使用する方法が挙げられる。前記シート状に塗布された混合物の厚さとしては、例えば、50~500μmが挙げられる。
【0048】
得られたシート状の混合物には、水蒸気を接触させて水発泡させるが、本発明でいう「水発泡」なる技術用語は、水蒸気中に含まれる水を発泡剤として用い、本発明で使用する前記ウレタンプレポリマー(i)が有するイソシアネート基と当該水とが反応して炭酸ガスが発生することにより発泡することを意味する。
【0049】
前記水蒸気を接触させる条件としては、例えば、前記シート状の混合物表面の雰囲気温度を例えば20~120℃、好ましくは80℃未満、より好ましくは20~35℃に設定し、前記シート状の混合物表面の雰囲気湿度を例えば50%以上、好ましくは60%以上95%未満、より好ましくは、60~85%に設定し、加湿時間を0.5秒~10分間に設定することが挙げられる。
【0050】
また、水蒸気を接触させる方法としては、前記混合物の表面の雰囲気温度、雰囲気湿度及び加湿時間の条件を一定に保つことができる加湿室、水蒸気噴霧装置等を使用する方法があり、より好ましくは、飽和水蒸気を発生させる装置を使用した方が、水蒸気が製造ライン循環中に冷却して水滴になりにくいことから好ましい。また、ポリウレタン発泡シート厚み精度をより向上するためには、加湿処理後に圧締ベルトプレス、ニップロール、平面プレス等を併用することが好ましい。
【0051】
前記水蒸気を接触させた後は、例えば、温度20~80℃、相対湿度50~90%にて0.5~3日間エージングしてもよい。
【0052】
以上、本発明のポリウレタン発泡シートの製造方法によれば、良好な風合いを有するポリウレタン発泡シートが得られる。また、前記ポリウレタン発泡シートは、優れた接着性も有するため、合成皮革の接着層として特に好適に使用することができる。
【0053】
次に、本発明の合成皮革の製造方法について説明する。
【0054】
前記合成皮革は、少なくとも、基材、接着層、及び、表皮層を有するものであり、前記接着層が、前記ポリウレタン発泡シートの製造方法により得られるものが挙げられる。
【0055】
前記基材としては、例えば、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリウレタン繊維、アセテート繊維、レーヨン繊維、ポリ乳酸繊維、綿、麻、絹、羊毛、グラスファイバー、炭素繊維、それらの混紡繊維等による不織布、織布、編み物等の繊維基材;前記不織布にポリウレタン樹脂等の樹脂を含浸させたもの;前記不織布に更に多孔質層を設けたもの;熱可塑性ウレタン(TPU)等の樹脂基材、及び本革、スプリットレザーなどを用いることができる。
【0056】
前記表皮層を形成する材料としては、例えば、水系ウレタン樹脂、溶剤系ウレタン樹脂、無溶剤系ウレタン樹脂、水系アクリル樹脂、溶剤系アクリル樹脂、無溶剤系アクリル樹脂、溶剤系シリコン樹脂、水系シリコン樹脂、無溶剤シリコン樹脂、塩化ビニル樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑剤アミド樹脂、熱可塑性ポリオレフィン樹脂等を用いることができる。これらの材料は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0057】
前記合成皮革の製造方法としては、例えば、離型紙上に形成した表皮層上に、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物(X)と、前記ポリオール組成物(Y)とを混合させて得られた混合物をシート状に塗布し、前記シート状の前記混合物に水蒸気を接触させて前記混合物を上述の通り水発泡させ、得られた発泡シートを接着層と前記基材とを貼り合わせる方法が挙げられる。
【0058】
前記表皮層上には、必要に応じて、表面処理層(トップコート層)を設けてもよい。
【実施例】
【0059】
以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明する。
【0060】
[合成例1]ウレタンプレポリマー(i-1)の合成
1リットル4ツ口フラスコに、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量;2,000、以下「PTMG」と略記する。)の70質量部と、ビスフェノールAにプロピレンオキサイドを6モル付加したポリエーテルポリオール(数平均分子量;510、以下「BisA6PO」と略記する。)の30質量部とを、100℃にて減圧加熱し、水分率が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、60℃に冷却した前記PTMGとBisA6POの混合物中に、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(以下「MDI」と略記する。)を37.0質量部を加え、100℃まで昇温して、イソシアネート基含有量が一定となるまで3時間反応させ、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(i-1)を得た。前記ウレタンプレポリマー(i-1)の120℃における溶融粘度は1,800mPa・sであり、NCO%は3.3質量%であった。
【0061】
[合成例2~4、比較合成例1~2]ウレタンプレポリマー(i-2)~(i-4)、及び、(iR-1)~(iR-2)の合成
表1に示すポリオール及びポリイソシアネートを用いた以外は、合成例1と同様にして各ウレタンプレポリマーを得た。
【0062】
【0063】
なお、表1中の略語は以下の化合物を示す。
「PC」;ポリカーボネートポリオール(日本ポリウレタン株式会社製「ニッポラン980R」、数平均分子量;2,000)
「PEs(1)」;ポリエステルポリオール(BisA6POとセバシン酸とイソフタル酸との反応物、数平均分子量;2,000)
「PEs(R1)」;ポリエステルポリオール(1,6-ヘキサンジオール及びアジピン酸の反応物、数平均分子量;2,000)
【0064】
[数平均分子量の測定方法]
合成例等で用いたポリオールの数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した値を示す。
【0065】
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC-8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
【0066】
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-550」
【0067】
[実施例1]ポリウレタン発泡シートの作製
合成例1で得られたウレタンプレポリマー(i-1)を120℃に加熱溶融し、このウレタンプレポリマー(i-1)100質量部に対して、1,4-ブタンジオール(以下「14BG」と略記する。)2.0質量部、PMDETAを0.15質量部、ジプロピレングリコール(以下「DPG」と略記する。)を0.05質量部、TEDAを0.1質量部、シリコン整泡剤(ダウコーニング社製「SF-2962」、以下「SF2962」と略記する。)1.0質量部を混合して作製したポリオール組成物3.3質量部を、ホモディスパーにて6,000rpm、20秒間攪拌混合した後、直ちに、離型紙(リンテック株式会社製「DK-100」)の上にアプリケーターを使用して厚さ200μmで塗布して、50μm厚さのポリエチレンフィルムを貼り合わせた後、30℃、湿度80%の雰囲気下で1分間水蒸気にて加湿して、温度23℃、湿度65%の環境下で1日間放置して、ポリウレタン発泡シートを得た。
【0068】
[実施例2~6、比較例1~3]
用いるウレタンプレポリマー(i)、及びポリオール組成物(Y)の種類と量とを表2~3に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン発泡シートを得た。
【0069】
【0070】
【0071】
なお、表2~5中の略語は以下の化合物を示す。
「DMCHA」;N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン(Kw=8.3)
【0072】
[加湿硬化後の応力に対する泡潰れ性の測定方法]
実施例及び比較例で得られた各ポリウレタン発泡シートについて、加湿硬化後、雰囲気温度23℃、相対湿度65%に30分間放置した後、5cm×5cm角の面積に1kgの荷重を2時間かけて、荷重を除去した後の応力に対する泡の潰れ性を目視により以下のように評価した。
A:発泡体の泡が保持して外観変化がない状態。
B:発泡体の部分的に泡が潰れて外観変化がある状態。
C:発泡体の全体的に泡が潰れて外観変化がある状態。
【0073】
[ポリウレタン発泡シートの風合いの評価方法]
実施例及び比較例で得られた各ポリウレタン発泡シートを、手で折り曲げるなどすることにより、風合いを触感にて下記の5段階にて評価した。
1:非常に柔らかい硬い。
2:少し柔らかい。
3:柔らかい。
4:少し硬い。
5:硬い。
【0074】
[ポリウレタン発泡シートの引張特性の測定方法]
実施例及び比較例で得られた各ポリウレタン発泡シートを、5mm幅の試験片にカットして、JIS K7311:1995に準拠してテンシロン(株式会社島津製作所製、H・S=300mm/分;「H・S」は「ヘッドスピード」の略。以下同様。)にて引張特性(100%モジュラス(以下「100%M」と略記する。)(MPa)、破断店応力(MPa)、破断点伸度(%))を測定した。
【0075】
[合成例5]表皮フィルム(1)の作製方法
合成皮革の表皮層用の水系ウレタン樹脂である「ハイドランWLS-230」(DIC株式会社製)に、顔料(DILAC-BLACK HS6001(DIC株式会社製))と消泡剤(EVONIK社株式会社製「TEGO Foamex800」)0.3質量部を混合して、コンマコーターを用いて、離型紙(リンテック株式会社製「EV-130TPD」)上に塗布量が100g/m2(wet)になるように均一に塗布した後、70℃で2分間乾燥して、次いで120℃で2分間乾燥させて、厚み30μmの表皮フィルム(1)を作製した。
【0076】
[合成例6]表皮フィルム(2)の作成方法
合成皮革の表皮層用の水系ウレタン樹脂である「ハイドラン WLS-250」(DIC株式会社製)に、顔料(DILAC-BLACK HS6001(DIC株式会社製))と消泡剤(EVONIK社株式会社製「TEGO Foamex800」)0.3質量部を混合して、コンマコーターを用いて、離型紙(リンテック株式会社製「EV-130TPD」)上に塗布量が100g/m2(wet)になるように均一に塗布した後、70℃で2分間乾燥して、次いで120℃で2分間乾燥させて、厚み30μmの表皮フィルム(2)を作製した。
【0077】
[実施例7]合成皮革の作製
合成例1で得られたウレタンプレポリマー(i-1)を120℃に加熱溶融し、このウレタンプレポリマー(i-1)100質量部に対して、14BGを2.0質量部、PMDETAを0.15質量部、DPGを0.05質量部、TEDAを0.1質量部、SF2962を1.0質量部を混合して作製したポリオール組成物3.3質量部を、ホモディスパーにて6,000rpm、20秒間攪拌混合した後、直ちに、合成例5で得られた表皮フィルム(1)の上にアプリケーターを使用して厚さ200μmで塗布して、レーヨン起毛布布を貼り合わせた後、30℃、湿度80%の雰囲気下で1分間水蒸気にて加湿して、温度23℃、湿度65%の環境下で1日間放置して、合成皮革を得た。
【0078】
[実施例8~12、比較例4~6]
用いるウレタンプレポリマー(i)、及びポリオール組成物(Y)の種類と量、表皮フィルムの種類を表4~5に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン発泡シートを得た。
【0079】
【0080】
【0081】
[合成皮革の剥離強度の評価方法]
実施例及び比較例で得られた合成皮革の表皮フィルム上に、布ホットメルトテープを130℃、5秒間熱圧着した後、200mm/分のヘッドスピードにて、JIS K6854-2:1999に準拠してテンシロン(島津製作所製)を用いて剥離強度(kgf/inch)を測定した。
【0082】
[合成皮革のの風合いの測定方法(1)]
実施例及び比較例で得られた合成皮革の風合いを触感にて下記の5段階にて評価した。
1:非常に柔らかい硬い。
2:少し柔らかい。
3:柔らかい。
4:少し硬い。
5:硬い。
【0083】
[合成皮革のの風合いの測定方法(2)]
ソフトネステスター(MSAエンジニアリングシステム社製皮革ソフトネス計測装置「ST300」)を使用して各合成皮革の風合いの度合いを測定した。具体的には、直径15mmの所定のリングを装置の下部ホルダーに設置した後、下部ホルダーに各合成皮革をセットして、上部レバーに固定された金属製のピン(直径5mm)を前記合成皮革に向けて押し下げて、上部レバーがロックしたときの数値を読み取った。なお、数値は侵入深さを表しており、数値が大きいほど風合いが柔らかいであることを表す。
【0084】
本発明の製造方法である実施例1~12は、いずれも風合いに優れるポリウレタン発泡シートが得られた。
【0085】
一方、比較例1、2、4、及び5は、いずれも本発明で規定するアミン触媒(y1)以外の触媒を用いた態様であるが、風合いが不良であった。
【0086】
比較例3及び6は、いずれも本発明で規定するアミン触媒(y1)を用いない態様であるが、風合いが不良であった。