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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/60 20100101AFI20240710BHJP
   H01L 33/54 20100101ALI20240710BHJP
   H01L 33/58 20100101ALI20240710BHJP
【FI】
H01L33/60
H01L33/54
H01L33/58
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020164869
(22)【出願日】2020-09-30
(65)【公開番号】P2022056885
(43)【公開日】2022-04-11
【審査請求日】2023-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003225
【氏名又は名称】弁理士法人豊栖特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川野 雄祐
【審査官】右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2014-0057931(KR,A)
【文献】特開2014-138185(JP,A)
【文献】特開2016-029720(JP,A)
【文献】特開2020-119984(JP,A)
【文献】特開2018-120959(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0133610(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0342486(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 - 33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体と、
前記基体上に、
光源と、
前記光源の周囲に配置される光反射性の第1枠体と、
前記第1枠体に囲まれた領域に配置され、前記光源を覆い、上面を有する第1封止層と、
前記第1枠体上に配置される透光性の第2枠体と、
前記第2枠体の外側に位置する光反射性の第3枠体と、
前記第3枠体に囲まれた領域に配置され、前記第1封止層上に位置する第2封止層と、
を備え、
前記第2枠体が前記第1封止層の上面に接し、
前記第3枠体が、前記第1枠体と接する発光装置。
【請求項2】
前記第2封止層は、
前記第2枠体に囲まれた領域に配置される第2下側封止層と、
前記第3枠体に囲まれた領域に配置され、前記第2下側封止層上に位置する第2上側封止層と、
を含む請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第2上側封止層は、光拡散材を含む請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記第1封止層は、光拡散材を含む請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記第2下側封止層は、光拡散材を実質的に含まない請求項4に記載に発光装置。
【請求項6】
前記第1封止層は、
前記基体側に位置する第1下側封止層と、
前記第1下側封止層上に位置する第1上側封止層と、
を含み、
前記第1上側封止層は、光拡散材を含む請求項1ないし5のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項7】
前記第1枠体は、
基体上に配置される内側枠体と、
前記内側枠体上に配置される外側枠体と、
を含み、
前記第1下側封止層は、前記内側枠体に囲まれた領域に配置される請求項6に記載の発光装置。
【請求項8】
前記第1封止層は、光拡散材を含み、
前記第2封止層は、透光層を含む請求項1に記載の発光装置。
【請求項9】
前記第3枠体は前記基体とは離間する請求項1ないし8のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項10】
前記第2枠体の下面が前記第1封止層に接する面積は、前記第2枠体の下面が前記第1枠体に接する面積より大きい請求項1ないし9のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項11】
前記基体上に複数の前記光源を配置してなる請求項1ないし10のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項12】
複数の前記光源は、発光色が異なる請求項11に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光装置として、特許文献1には、基体上に光源(発光素子)を配置し、基体上における光源の周囲に第1枠を配置し、第1枠で囲まれた領域に第1封止層を配置し、第1枠上に第2枠を配置し、第2枠で囲まれた領域において第1封止層上に第2封止層を配置することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-138185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態の目的は、発光領域の無用な拡大を抑制することに加えて、光源からの光を効率よく外部に出射できる発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の目的を達成するために、本実施形態の一の側面に係る発光装置は、基体と、基体上に、光源と、光源の周囲に配置される光反射性の第1枠体と、第1枠体に囲まれた領域に配置され、光源を覆い、上面を有する第1封止層と、第1枠体上に配置される透光性の第2枠体と、第2枠体の外側に位置する光反射性の第3枠体と、第3枠体に囲まれた領域に配置され、第1封止層上に位置する第2封止層と、を備え、第2枠体が第1封止層の上面に接している。
【発明の効果】
【0006】
本実施形態の発光装置は、発光領域の無用な拡大を抑制することに加えて、光源からの光を効率よく外部に出射できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態1及び2に係る発光装置を示す平面図である。
図2】本発明の実施形態1に係る発光装置であり、図1のII-II線における断面図である。
図3】本発明の実施形態2に係る発光装置であり、図1のII-II線における断面図である。
図4図3の発光装置における要部拡大断面図である。
図5】本発明の実施形態1に係る発光装置の変形例を示す断面図である。
図6】本発明の実施形態1に係る発光装置の変形例を示す断面図である。
図7A図7Aは、実施形態2に係る発光装置の製造工程を示す断面図である。
図7B図7Bは、実施形態2に係る発光装置の製造工程を示す断面図である。
図7C図7Cは、実施形態2に係る発光装置の製造工程を示す断面図である。
図7D図7Dは、実施形態2に係る発光装置の製造工程を示す断面図である。
図7E図7Eは、実施形態2に係る発光装置の製造工程を示す断面図である。
図7F図7Fは、実施形態2に係る発光装置の製造工程を示す断面図である。
図7G図7Gは、実施形態2に係る発光装置の製造工程を示す断面図である。
図7H図7Hは、実施形態2に係る発光装置の製造工程を示す断面図である。
図8】本発明の実施形態3に係る発光装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のある態様に係る発光装置は、基体と、基体上に、光源と、光源の周囲に配置される光反射性の第1枠体と、第1枠体に囲まれた領域に配置され、光源を覆い、上面を有する第1封止層と、第1枠体上に配置される透光性の第2枠体と、第2枠体の外側に位置する光反射性の第3枠体と、第3枠体に囲まれた領域に配置され、第1封止層上に位置する第2封止層と、を備え、第2枠体が第1封止層の上面に接している。
【0009】
上記の発光装置は、発光領域の無用な拡大を抑制することに加えて、光源からの光を効率よく外部に出射できる。より詳細に説明すると、例えば、第2封止層で広域に光を伝搬させて発光ムラを抑制するために第2封止層に厚みが必要な場合、第2封止層の堰き止めに用いる枠体も第2封止層と同様の高さが必要となる。枠体を高くするには、吐出装置を用いて枠体を構成する樹脂を環状に供給し、これを複数回繰り返すことで樹脂を重ねていけばよいが、上側に位置する樹脂ほど外側に広がるように重ねると、発光領域が広がってしまう。そこで、第1枠体上に透光性の第2枠体を第1封止層に接するように内側(枠体の中央に向かう方向)に寄せて配置し、第2枠体の外側を覆う光反射性の第3枠体を配置することで、発光領域の無用な拡大を抑止しつつ、枠体の高さを確保できる。本明細書における「発光領域」とは、多層構造である封止層の最外に位置する封止層が外部に露出する領域を指す。発光領域が無用に拡大すると、発光領域の輝度が低下し、発光装置を照明用途で使用する場合照度が低下する虞がある。また、本明細書における「発光ムラ」とは、輝度ムラと色ムラの少なくとも一方を含むものとする。
また、上記の発光装置のように、第2枠体が透光性であれば、第2枠体に入射した光源からの光は第2枠体で遮断されることなく透過するので、光取り出し効率を高めることができる。
【0010】
本発明の他の態様に係る発光装置は、第2封止層が、第2枠体に囲まれた領域に配置される第2下側封止層と、第3枠体に囲まれた領域に配置されて、第2下側封止層上に位置する第2上側封止層とを含んでいる。
【0011】
上記の発光装置は、第2枠体を利用して、第2枠体に囲まれた領域に所定の膜厚とする第2下側封止層を配置することができ、さらに第3枠体を利用して、第3枠体に囲まれた領域に所定の膜厚とする第2上側封止層を配置することができる。
【0012】
本発明の他の態様に係る発光装置は、第2上側封止層が、光拡散材を含む層である。また、本発明の他の態様に係る発光装置は、第1封止層が、光拡散材を含む層である。さらに、本発明の他の態様に係る発光装置は、第2下側封止層が、実質的に光拡散材を含まない層である。
【0013】
発光装置は、以上の実施態様には特定されず、以上の実施態様を組み合わせてもよい。光拡散材を含む第2上側封止層と光拡散材を含む第1封止層との間に配置された実質的に光拡散材を含まない第2下側封止層を備える発光装置は、発光領域の発光ムラを抑制できる。より詳細に説明すると、封止層が上記構成の場合、光源からの光は第1封止層内で拡散して、第2下側封止層に入射する。第2下側封止層には光拡散材が実質的に含まれていないため第2下側封止層に入射した光は、第2下側封止層内の広範囲に伝搬する。第2下側封止層内を伝搬した光は、第2上側封止層に入射する。第2上側封止層に入射した光は光拡散した後、外部に出射する。これにより、発光領域の発光ムラを抑制することができる。
【0014】
本発明の他の態様に係る発光装置は、第1封止層が、基体側に位置する第1下側封止層と、第1下側封止層上に位置する第1上側封止層とを含み、第1上側封止層が、光拡散材を含む層である。
【0015】
上記の発光装置は、第1封止層が第1下側封止層と第1上側封止層との積層構造であり、第1上側封止層が光拡散材を含む層(光拡散材を含む層を、単に「光拡散層」ともいう)である。これにより、第1上側封止層の膜厚を薄くしつつ光源からの光を拡散して第2封止層に入射することで発光ムラを抑制できる。特に、第2封止層が光拡散材を含む第2上側封止層と実質的に光拡散材を含まない第2下側封止層との積層構造の場合、光拡散材を含まない層(第2下側封止層)が光拡散材を含む層(第2上側封止層及び第1上側封止層)に挟まれる構造となるため、封止層の膜厚を薄くしつつ発光ムラをより効率よく抑制できる。
【0016】
本発明の他の態様に係る発光装置は、第1枠体が、基体上に配置される内側枠体と、内側枠体上に配置される外側枠体とを含み、第1下側封止層を、内側枠体で囲まれた領域に配置している。
【0017】
上記の発光装置は、内側枠体を利用して、内側枠体に囲まれた領域に所定の膜厚とする第1下側封止層を配置することができる。
【0018】
本発明の他の態様に係る発光装置は、第1封止層が光拡散材を含む層であり、第2封止層は透光層を含む。
【0019】
上記の発光装置は、第1封止層が光拡散材を含む層である。これによって、光源からの光は第1封止層で拡散した後第2封止層に入射する。また、第2封止層が透光層を含むことで、第1封止層で拡散された光が第2封止層の広範囲に伝搬するため、発光ムラを低減することができる。
【0020】
本発明の他の態様に係る発光装置は、第3枠体が、第1枠体と接し、基体から離れている。
【0021】
上記の発光装置は、第1枠体と第3枠体がともに光反射性であるため、第3枠体が第1枠体と接することで、光源からの光が第1枠体と第3枠体との隙間から外部に漏れ出ることを抑制できる。また、第3枠体は基体から離れるため、第3枠体の最外縁が拡大するのを抑制できる。
【0022】
本発明の他の態様に係る発光装置は、第2枠体の下面が第1封止層に接する面積が、第2枠体の下面が第1枠体に接する面積よりも大きい。
【0023】
上記の発光装置は、第2枠体の下面が第1封止層に接する面積が第2枠体の下面が第1枠体に接する面積より小さい場合と比べて、第2枠体がより内側(枠体の中央に向かう方向)に寄って配置されるため、第2枠体の外側に位置する第3枠体が拡大するのを抑制できる。これにより、発光領域の無用な拡大を抑制できる。さらに、第2枠体を形成する際、第2枠体を配置する位置から所望の位置から多少ずれても、第1封止層の上面から第2枠体の頂部までの高さが変動するのを抑制することができる。これにより、第2枠体に囲まれた領域に配置する第2封止層の膜厚が変動するのを抑制することができる。
【0024】
本発明の他の態様に係る発光装置は、基体上に配置された複数の光源を備える。
【0025】
上記の発光装置は、複数の光源のそれぞれからの光が発光装置内で拡散して、発光装置から輝度ムラが抑制された光を取り出すことができる。
【0026】
本発明の他の態様に係る発光装置は、基体上に配置された発光色が異なる複数の光源を備える。
【0027】
上記の発光装置は、発光色が異なる複数の光源からの光が発光装置内で拡散して、発光装置から色ムラが抑制された光を取り出すことができる。
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための発光装置を例示するものであって、本発明は発光装置を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に特定するものでは決してない。実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一つの部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一つの部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施形態において説明された内容は、他の実施形態等に利用可能なものもある。
【0029】
(実施形態1及び2)
図1は、実施形態1及び2に係る発光装置100、200の平面図である。図2は、実施形態1に係る発光装置100の断面図であり、図1のII-II線における断面に相当する。図3は、実施形態2に係る発光装置200の断面図であり、図1のII-II線における断面に相当する。なお、図1は、封止層及び枠体を透視して、基体及び光源を図示している。これらの図に示す発光装置100、200は、基体50と、基体50上に配置される光源10と、光源10を囲む枠体20と、枠体20に囲まれた領域に配置される封止層30と、を備えている。図2及び図3に示す発光装置100、200は、基体50上に、光源10と、光源10の周囲に配置される光反射性の第1枠体21と、第1枠体21に囲まれた領域に配置されて、光源10を覆っている第1封止層31と、第1枠体21上に配置される透光性の第2枠体26と、第2枠体26の外側に位置する光反射性の第3枠体27と、第3枠体27に囲まれた領域に配置され、第1封止層31上に位置する第2封止層35と、を備えている。第2枠体26は、第1封止層31の上面に接する。
【0030】
図2及び図3の発光装置100、200は、枠体20で囲まれた領域内に配置された複数の光源(光源10)を備える。発光装置100、200は、発光色が異なる光源10を、第1の光源11と第2の光源12で構成している。第1の光源11及び第2の光源12は、それぞれ複数でもよいし、単数でもよい。また、第1の光源11及び第2の光源12のそれぞれの数は、同じでもよいし、異なってもよい。第1の光源11及び第2の光源12はそれぞれ直列接続しており、第1の光源11及び第2の光源12をそれぞれ独立して駆動することが可能である。これにより、第1の光源11及び第2の光源12の各光源に供給する電流値を制御することで発光装置全体としての発光色を変化(調色)させることができる。本実施形態では、白色から電球色までの範囲において調色させることができる。なお、後述する発光素子及び波長変換層を適宜変更することで、色温度が異なる電球色の間の範囲において調色を行ってもよいし、色温度が異なる白色の間の範囲において調色を行ってもよい。
【0031】
本実施形態では、光源10から2色の発光色が出射するが、光源10から3色以上の発光色が出射してもよい。また、本実施形態では、光源10は複数であるが、光源10は単数でもよい。第1の光源11と第2の光源12は、発光色が同じでもよい。この場合、第1の光源及び第2の光源に供給する電流値を制御することで発光装置全体としての輝度を変化(調光)させることができる。
【0032】
(基体50)
基体50は、板状の母材と、母材上に配置された配線層53と、を含む。配線層53は、各々の光源10と電気的に接続する配線パターンを形成している。配線パターンは、第1の光源及び第2の光源をそれぞれ直列接続したパターンである。配線層は、枠体20の外側に、外部と電気的に接続される外部接続部を備える。基体50の平面形状は、例えば、図1に示すように矩形とすることができる。基体50の母材は、アルミナ等のセラミック、ガラスエポキシ、窒化アルミ又は金属(アルミニウム、銅)等を適宜利用できる。母材が金属の場合、表面に絶縁膜を設けるのがよい。
【0033】
基体50の上面における光源10の配線層53と電気的に接続する領域以外に、光反射膜を設けるのが好ましい。これにより、光源10からの光のうち基体50側に進む光を反射させることができるため、光取り出し効率が向上する。光反射膜は、絶縁性の材料が好ましく、例えば、樹脂に酸化チタン等を含有したものを用いることができる。
【0034】
図1の発光装置100は、光源10を二次元状に配列している。光源10が二次元状に配列する場合、枠体20の内周形状に対応した配列にすることができる。例えば、八角形の枠体(図1の点線)に対応して、光源10の二次元状の配列も外形を八角形状とする配列にすることができる。図1では、光源10は、複数の第1の光源11と複数の第2の光源12とで構成される。図1では、第1の光源11と第2の光源12とが、矩形状の基体50における長手方向及び短手方向のそれぞれの方向に対して交互に配置されている。第1の光源11と第2の光源12の発光色が異なる場合、第1の光源11と第2の光源12を交互に配列することで色ムラを改善することができる。図1では、枠体20に囲まれた領域には、12個の第1の光源11と12個の第2の光源12を二次元状に配列している。ただし、光源の数や配列パターンは、任意のものが利用できる。
【0035】
(光源10)
光源10として、発光素子15、あるいは発光素子15の表面に波長変換層を1層又は複数層配置しているものが使用できる。発光素子15は、発光部を備える半導体積層体を含む。半導体積層体は、発光特性を有し、液相成長法、HDVPE法やMOCVD法により成長用基板上にZnS、SiC、GaN、GaP、InN、AlN、ZnSe、GaAsP、GaAlAs、InGaN、GaAlN、AlInGaP、AlInGaN等の半導体層を複数層積層し、いずれかの半導体層に発光部を形成させたものが用いられる。半導体層の材料やその混晶度の選択により、発光部から紫外光や可視光を出射させることができる。発光部の材料として、InXAlYGa1-X-YN(0≦X≦1、0≦Y≦1、X+Y≦1)等が利用できる。また、光源10は、発光素子15と、その発光により励起されて、発光素子15のピーク波長と異なるピーク波長の光を発する蛍光体を含む波長変換層16とを組み合わせたものでもよい。複数の蛍光体を用いる場合、複数の蛍光体を1層内に配置してもよいし、波長変換層を複数層で構成しそれぞれの層に異なる蛍光体を配置してもよい。
【0036】
第1の光源11と第2の光源12は、異なる発光色でもよいし、同じ発光色でもよい。第1の光源11と第2の光源12が異なる発光色の場合、異なる発光色を得るために、第1の光源11の発光素子15と第2の光源12の発光素子15をピーク波長が異なるものにしてもよい。あるいは、第1の光源11の発光素子15と第2の光源12の発光素子15をピーク波長が同じものにし、第1の光源11の発光素子15又は第2の光源12の発光素子15のいずれかの上面に波長変換層を配置してもよい。
【0037】
図2図3に示す発光装置100、200では、第1の光源11が発光素子15で構成され、第2の光源12が発光素子15と1層の波長変換層16Aとを含んで構成される。第2の光源12では、発光素子15上に、第1の波長変換層16A、透光性部材17(例えば、ガラス)がこの順に積層している。第2の光源12は、透光性部材17の表面に第1の波長変換層16Aを印刷法で形成した積層体を準備し、この積層体を発光素子15と接合させている。
【0038】
図2図3に示す発光装置100、200では、第1封止層31に含まれる波長変換材料が沈降し、基体50、第1の光源11及び第2の光源12の各上面を覆うことで、第2の波長変換層16Bを形成する。なお、第1封止層31に含まれる波長変換材料は、第1封止層31内に分散させてもよい。
【0039】
本実施形態では、第1の光源11を駆動することで、発光装置から白色光を出射させることができ、第2の光源12を駆動することで、発光装置から電球色の光を出射させることができる。第1の光源11及び第2の光源12の各光源に供給する電流値を制御することで発光装置全体としての発光色を白色から電球色までの範囲において調色させることができる。本実施形態では、光源10(第1の光源11と第2の光源12)と、第1封止層に含まれる波長変換層16Bとを組み合わせて発光装置全体としての発光色を調色させている。
【0040】
図2図3に示す発光素子15上に波長変換層(第2の波長変換層16B)が配置された構成を得るために、発光素子15上に第2の波長変換層16Bを配置したものを準備し、これを第1の光源として基体50上に載置してもよい。また、図2図3に示す発光素子15上に第1の波長変換層16A、透光性部材17(例えば、ガラス)及び第2の波長変換層16Bがこの順に積層された構成を得るために、発光素子15上に第1の波長変換層16A、透光性部材17、第2の波長変換層16Bがこの順に積層したものを準備し、これを第2の光源として基体50上に載置してもよい。この場合、第1の光源から白色光を出射させることができる。また、第2の光源から電球色の光を出射させることができる。発光素子及び波長変換層を適宜変更することで、第1の光源11から白色光を出射させ、第2の光源12から、第1の光源11から出射される白色光とは色温度が異なる白色光を出射させてもよい。また、第1の光源11から電球色の光を出射させ、第2の光源12から、第1の光源11から出射される電球色の光とは色温度が異なる電球色の光を出射させてもよい。
【0041】
光源10は、発光素子15の一方の面に一対の電極が形成されている。光源10は、発光素子15における電極が形成される面である電極形成面を基体50に対面させて、バンプや半田等を介して基体に接合される。光源10は、半導体積層体15における電極が形成される面と反対側の面を基体50に対面させて、接着剤を介して基体に接合してもよい。この場合、光源が備える電極と、基体に配置される配線層とをワイヤで電気的に接続させるのが好ましい。
【0042】
(枠体20)
発光装置100、200は、基体50上に枠体20を備える。発光装置100における枠体20は、第1枠体21、第2枠体26及び第3枠体27で構成される。発光装置200における枠体20は、第1枠体21(内側枠体22、外側枠体23)、第2枠体26、第3枠体27で構成される。発光装置100では、基体50上に第1枠体21が配置され、第1枠体21上に第2枠体26が配置され、第2枠体26の外側の位置に第3枠体27が配置される。発光装置200では、基体50上に、内側枠体22が配置され、内側枠体22上に外側枠体23が配置され、外側枠体23上に第2枠体26が配置され、第2枠体26の外側の位置に第3枠体27が配置される。外側枠体23は内側枠体22の外側を覆い、基体50に接する。第3枠体27は、断面視において、第2枠体26の外側において第1枠体21に接することが好ましい。第1枠体21と第3枠体27がともに光反射性であるため、第3枠体27が第2枠体26の外側で第1枠体21に接することで、光源10から出射し透光性の第2枠体26を通過した光が第1枠体21と第3枠体27との隙間から外部に漏れ出ることを抑制できる。さらに、第3枠体27は基体50から離れるのが好ましい。これにより、枠体20の最外縁の無用な拡大を抑制できる。
【0043】
第2枠体26の断面形状は、図3に示すように厚みより横幅を大きくしてもよいし、厚みを横幅より大きくしてもよい。第2枠体26の断面形状において、厚みを横幅より大きくすることで、第2枠体26の最外縁を大きくすることなく、第2下側封止層36の厚みを増やすことができる。
【0044】
枠体20のそれぞれは、図2及び図3に示すように、枠体の周方向に垂直な方向で切断した断面視において外形が弧状である。図2の発光装置100において、第2枠体26の頂部は第1枠体21の頂部よりも高く、第3枠体27の頂部は第2枠体26の頂部よりも高い。図3の発光装置200において、外側枠体23の頂部は内側枠体22の頂部より高く、第2枠体26の頂部は外側枠体23の頂部より高く、第3枠体27の頂部は第2枠体26の頂部より高い。上記のように枠体を重ねるに従って枠体の頂部を高くすることで、多層構造である封止層30の各層を配置するためのダムとして利用することができる。ここで、「頂部」とは、断面視における枠体の外形が弧状の場合であれば、基体50から最も高い位置に存在する頂点を指し、断面視において枠体の上部が基体に対して平行な平面を有する場合は、その平面を指す。
【0045】
枠体20の平面視における内周及び外周形状は、図1に示すような八角形状に限定されず、円形状又は矩形状などにしてもよい。なお、枠体の内周形状と外周形状は、同じでもよいし、異なってもよい。
【0046】
第3枠体27は、第2枠体26の頂部を覆ってもよいし、覆わなくてもよい。第3枠体が第2枠体の頂部を覆うことで、第3枠体を高くすることができる。また、第3枠体が第2枠体の頂部を覆わないことで、透光性の第2枠体を通過した光が、光反射性の第3枠体で遮断されにくくなる。
【0047】
第1枠体21及び第3枠体27の材料には、酸化チタンなどの無機の白色粉末等の光反射材を含む樹脂(白色樹脂)を用いることができる。樹脂は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が使用できる。第2枠体26は、透光性であり、光の透過損失を小さくするために、光反射性の他の枠体(第1枠体21や第3枠体27)よりも光反射材の含有量を少なくするのが好ましく、光反射材を実質的に含んでいないのがより好ましい。第1枠体21、第2枠体26及び第3枠体27は、同一の樹脂を用いるのが好ましい。これにより、各枠体同士の密着性を向上させることができる。
【0048】
図4は、第1封止層31及び第1枠体21の上面に第2枠体26が配置された状態を示す断面図である。第2枠体26は、第1封止層31の上面と接する面積を、第1枠体21と接する面積よりも大きくするのが好ましい。これにより、第2枠体の下面が第1封止層に接する面積が第2枠体の下面が第1枠体に接する面積より小さい場合と比べて、第2枠体26がより内側(枠体の中央に向かう方向)に寄って配置されるため、第2枠体26の外側に位置する第3枠体27が拡大するのを抑制できる。この結果、発光装置100の発光領域が無用に拡大するのを抑制できる。
【0049】
また、別の効果として、第2枠体26は、第1枠体21の頂部より外側の表面より勾配が緩い第1封止層31の上面に配置されるため、第2枠体26を構成する樹脂を吐出装置で供給する際に、樹脂の供給が所望の位置から内側(枠体の中央に向かう方向)もしくは外側(枠体の中央から遠ざかる方向)に多少ずれたとしても、第1封止層31の上面から第2枠体26の頂部までの厚みが変動するのを抑制することができる。これにより、第2枠体26に囲まれた領域に配置される第2下側封止層36の膜厚が変動するのを抑制することができる。
【0050】
なお、第2枠体26は、第1枠体21に接することなく、第1封止層31の上面に配置することもできる。
【0051】
図3に示す発光装置200は、第1枠体21が、内側枠体22と外側枠体23の2つの枠体で構成されるが、これに限定されず、3つ以上の枠体から構成されてもよい。第1枠体21が複数の枠体で構成される場合、内側(枠体の中央に向かう側)に位置する枠体は、透光性にしてもよい。
【0052】
(封止層30)
発光装置100、200は、枠体20に囲まれた領域に、封止層30を備える。図2の発光装置100の封止層30は、第1封止層31及び第2封止層35の2層で構成され、第1封止層31は光源10を覆い、第2封止層35は第1封止層31上に配置される。発光装置100は、第1枠体21に囲まれた領域に第1封止層31が配置され、第3枠体27に囲まれた領域に第2封止層35が配置される。一方、図3の発光装置200の封止層30は、第1下側封止層32、第1上側封止層33、第2下側封止層36及び第2上側封止層37の4層で構成され、第1下側封止層32は光源10を覆い、第1下側封止層32、第1上側封止層33、第2下側封止層36及び第2上側封止層37の順に基体50側から積層する。発光装置200は、内側枠体22に囲まれた領域に第1下側封止層32が配置され、外側枠体23に囲まれた領域に第1上側封止層33が配置され、第2枠体26に囲まれた領域に第2下側封止層36が配置され、第3枠体27に囲まれた領域に第2上側封止層37が配置される。
【0053】
封止層30に、光拡散材を含有するのがよい。封止層30が積層である場合は、光拡散材を含む層(光拡散層)及び透光層を含む積層構造とすることができる。「透光層」とは、光拡散層に含まれる光拡散材の含有率より低い含有率の光拡散材を含む層や、光拡散材を実質的に含んでいない層を指す。図3の発光装置200において、封止層30は、第1下側封止層32、第1上側封止層33、第2下側封止層36、及び第2上側封止層37で構成される積層構造である。積層構造の封止層30は、第1下側封止層32と第2下側封止層36を透光層とし、第1上側封止層33と第2上側封止層37を光拡散層とすることで、光拡散層の間に透光層を挟む構造である。光拡散層の間に透光層を挟む構造であることで、封止層30内のより広範囲で光が拡散され、発光領域の発光ムラを抑制することができる。また、封止層30の厚みを大きくすることなく、発光ムラを抑制することができるため、発光装置のサイズを小さくすることができる。光拡散材には、公知になっている任意の材料を用いることができる。光拡散材として、例えば、酸化チタンなどの無機の白色粉末等を用いることができる。
【0054】
封止層30は、蛍光体のような波長変換材料を含んでもよい。波長変換材料は、分散していてもよいし、沈降していてもよい。実施形態1では、第1封止層31に波長変換材料が含まれている。第1封止層31に含まれる波長変換材料は、第1の光源11、第2の光源12及び基体50の各上面側に沈降している。また、実施形態2では、第1下側封止層32に波長変換材料が含まれている。第1下側封止層32に含まれる波長変換材料は、第1の光源11、第2の光源12及び基体50の各上面側に沈降している。
【0055】
図3に示す発光装置200は、第1上側封止層33と第2上側封止層37を光拡散層として、第2下側封止層36を透光層とするが、各封止層は光拡散材を含む層として光を拡散し、光拡散材を含まない層として透過率を高くできる。さらに、封止層30は、光拡散材の含有量で光の拡散効果と透過率をコントロールできるので、各々の封止層30は、要求される光の拡散効果と透過率を考慮して光拡散材の含有量をコントロールして用途に最適な発光装置とする。
【0056】
(実施形態1及び2の変形例)
図5に示す発光装置300は、光反射性の第1枠体21と、第1枠体21に囲まれた領域に配置される光拡散材を含む第1封止層31と、第1枠体21上に配置される透光性の第2枠体26と、第2枠体26の外側に位置する光反射性の第3枠体27と、第3枠体27に囲まれた領域に配置される光拡散材を含まない第2封止層35と、を含む。
図6に示す発光装置400は、光反射性の第1枠体21と、第1枠体21に囲まれた領域に配置される第1封止層31と、第1枠体21上に配置される透光性の第2枠体26と、第2枠体26に囲まれた領域に配置される第2下側封止層36と、第2枠体26の外側に位置する第3枠体27と、第3枠体27に囲まれた領域に配置される光拡散材を含む第2上側封止層37と、を含む。
なお、第1封止層31は、光拡散材を含まなくてもよいし、光拡散材を含んでもよい。また、第1封止層31を第1下側封止層32と第1上側封止層33に分け、第1下側封止層32は光拡散材を含まず、第1上側封止層33が光拡散材を含んでもよい。
【0057】
(発光装置200の製造方法)
図7A図7Hは、図3に示す発光装置200の製造工程を示す断面図であって、基体50に枠体20と封止層30を配置する工程を示している。
(1)基体50の上において光源10の周囲に光反射材を含む樹脂を塗布して内側枠体22を配置する。(図7A参照)
(2)内側枠体22を堰として、内側枠体22に囲まれた領域に蛍光体を含む透光性の樹脂を充填して第1下側封止層32を配置する。そして、第1下側封止層32に含有された蛍光体を光源50、第1の光源11及び第2の光源12の各上面に沈降させる。(図7B参照)
(3)内側枠体22の外側と基体50の表面を覆うように、光反射性を有する樹脂を塗布して、外側枠体23を配置する。光反射材を含む樹脂を塗布する際、外側枠体23の頂部が内側枠体22の頂部よりも高くなるように塗布する。(図7C参照)
(4)外側枠体23を堰として外側枠体23に囲まれた領域に、光拡散材を含む樹脂を充填して、第1下側封止層32の上に第1上側封止層33を配置する。第1上側封止層33の厚さは、第1下側封止層32の上に積層して外側枠体23を堰として配置するので、内側枠体22の頂部と外側枠体23の頂部の高低差となる。(図7D参照)
(5)第1上側封止層33の上面と外側枠体23に跨がるように、透光性の樹脂を塗布して透光性の第2枠体26を形成する。(図7E参照)
(6)透光性の第2枠体26を堰として、第2枠体26に囲まれた領域に光拡散材が含まれていない透光性の樹脂を充填して第2下側封止層36を配置する。第2下側封止層36の膜厚は、透光性の第2枠体26の頂部の高さで特定される。(図7F参照)
(7)透光性の第2枠体26の外側と外側枠体23上に跨がるように、光反射材を含む樹脂を塗布して、光反射性の第3枠体27を配置する。光反射材を含む樹脂を塗布する際、第3枠体27の頂部が第2枠体26の頂部よりも高くなるように塗布する。(図7G参照)
(8)光反射性の第3枠体27を堰として第3枠体27に囲まれた領域に、光拡散材を含む樹脂を充填して第2上側封止層37を配置する。第2上側封止層37の厚さは、第2下側封止層36の上に積層して光反射性の第3枠体27を堰として配置するので、第2枠体26の頂部と第3枠体27の頂部との高低差となる。(図7H参照)
【0058】
以上の製造工程において、枠体20の母材となる樹脂は、基体50と枠体20との密着性に優れ、かつ各々の部材や封止層30との密着性にも優れた樹脂が利用される。このような樹脂には、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が好適に利用できる。
【0059】
発光装置200は、透光性の第2枠体26を第1上側封止層33の上面に配置して、第2枠体26の頂部を外側枠体23の頂部よりも内側(枠体の中央に向かう方向)に配置し、さらに透光性の第2枠体26の外側には光反射性の第3枠体27を配置する。発光装置200は、透光性の第2枠体26と、この枠体の外側に配置している光反射性の第3枠体27とで発光領域の無用な拡大を抑制しながら、光源10からの光が第2枠体26で遮断されることなく封止層30を透過して、効率よく外部に出射する。
【0060】
(発光装置100の製造方法)
図2に示す発光装置100の製造工程は下記の通りである。基体50の上に光反射材を含む樹脂を塗布して第1枠体21を配置し、第1枠体21を堰として第1枠体21に囲まれた領域に、光拡散材を含まない透光性の樹脂を充填して第1封止層31を配置する。その後、透光性の第2枠体26、光反射性の第3枠体27を配置し、第3枠体27を堰として第3枠体27に囲まれた領域に、透光性の樹脂を充填して第2封止層35を配置する。
【0061】
(実施形態3)
図8の断面図に示す発光装置500は、発光装置200の構成に加えて、透光性の第4枠体28と、光反射性の第5枠体29と、第3下側封止層39と、第3上側封止層40と、を備える。第4枠体28は、第3枠体27上に配置され、第2上側封止層の上面に接する。第3下側封止層39は、第4枠体28に囲まれた領域に配置される。第5枠体29は第4枠体28の外側に位置する。第5枠体29の頂部は、第4枠体28の頂部より高い。第3上側封止層40は、第5枠体29に囲まれた領域に配置される。換言すると、透光性の第4枠体28、光反射性の第5枠体29、第3下側封止層39及び第3上側封止層40の構造は、発光装置200における透光性の第2枠体26、光反射性の第3枠体27、第2下側封止層36及び第2上側封止層37の構造を繰り返した構造である。
第3下側封止層39は、透光層であり、第3上側封止層40は、光拡散層であるのがよい。これにより、封止層30が、透光層と拡散層を交互に繰り返した構成となるため、封止層内における光拡散がより一層促進され、発光領域の発光ムラを抑制することができる。光拡散層と透光層を交互に繰り返す場合、1層ごとでもよいし複数層ごとでもよい。
なお、透光性の第2枠体26、光反射性の第3枠体27、第2下側封止層36及び第2上側封止層37の構造の繰り返しは、1回に限らず、複数回でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明に係る発光装置は、照明用光源、LEDディスプレイ、バックライト光源、信号機、照明式スイッチ、各種センサ及び各種インジケータ等に用いるLED、レーザ素子等の光源10のみならず、光源10の製造に広範囲に利用することができる。
【符号の説明】
【0063】
100、200、300、400、500…発光装置
10…光源
11…第1の光源
12…第2の光源
15…発光素子
16A…第1の波長変換層
16B…第2の波長変換層
17…透光性部材
20…枠体
21…第1枠体
22…内側枠体
23…外側枠体
26…第2枠体
27…第3枠体
28…第4枠体
29…第5枠体
30…封止層
31…第1封止層
32…第1下側封止層
33…第1上側封止層
35…第2封止層
36…第2下側封止層
37…第2上側封止層
38…第3封止層
39…第3下側封止層
40…第3上側封止層
50…基体
53…配線層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図8