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  • 特許-搬送装置および搬送方法 図1
  • 特許-搬送装置および搬送方法 図2
  • 特許-搬送装置および搬送方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】搬送装置および搬送方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/28 20060101AFI20240710BHJP
   B65G 47/14 20060101ALI20240710BHJP
   B65G 21/20 20060101ALI20240710BHJP
   A23L 7/109 20160101ALN20240710BHJP
【FI】
B65G47/28 B
B65G47/14 K
B65G21/20 A
A23L7/109 J
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020045689
(22)【出願日】2020-03-16
(65)【公開番号】P2021147125
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2023-01-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000148357
【氏名又は名称】株式会社前川製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】中村 成志
(72)【発明者】
【氏名】古賀 成人
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-121827(JP,A)
【文献】実開平02-099821(JP,U)
【文献】特開平10-067419(JP,A)
【文献】実開昭53-138386(JP,U)
【文献】特開2015-078026(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/28
B65G 47/14
B65G 21/20
A23L 7/109
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理庫から搬出され、トレーに入った食品である被搬送物を次工程に搬送する搬送装置であって、
前記処理庫から搬出された前記被搬送物が搬送されるとともに、前記被搬送物の長手方向の長さよりも大きい幅を備える搬送コンベアと、
前記長手方向が搬送方向に対して交差している前記被搬送物を検知する検知部と、
前記検知部によって検知された前記被搬送物の前記長手方向の前記搬送方向に対する交差角度が減少するように、前記被搬送物の姿勢を調整する調整部と、
前記調整部の下流に設けられ、前記調整部によって姿勢が調整された前記被搬送物が接触することによって、前記被搬送物の前記長手方向を前記搬送方向と一致させるガイド部と、を有し、
前記調整部はエアブローを照射する照射部であって、
前記調整部は、前記被搬送物の内周面に対して前記エアブローを照射する搬送装置。
【請求項2】
前記調整部は、前記被搬送物に対して前記搬送方向の上流から下流、かつ鉛直方向の下方に向けて、前記エアブローを照射する、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記ガイド部は、前記搬送方向に直交する幅方向において、前記調整部の反対側に設けられる、請求項1または2に記載の搬送装置。
【請求項4】
処理庫から搬出され、トレーに入った食品である被搬送物を次工程に搬送する搬送方法であって、
前記被搬送物の長手方向の長さよりも大きい幅を備える搬送コンベア上を、前記被搬送物が搬送方向に沿って搬送される搬送工程と、
前記搬送コンベア上を搬送される際に、前記長手方向が前記搬送方向に対して交差している前記被搬送物を検知する検知工程と、
前記検知工程において検知された前記被搬送物の前記長手方向の前記搬送方向に対する交差角度が減少するように、前記被搬送物の姿勢を調整する調整工程と、
前記調整工程において姿勢が調整された前記被搬送物の前記長手方向を前記搬送方向と一致させるガイド工程と、を有し、
前記調整工程において、前記被搬送物の内周面に対してエアブローを照射する搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置および搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、冷凍麺類は、麺を茹でて冷水で冷却した後、麺の塊をトレーに投入し、フリーザーによって冷凍されることによって製造されている。これに関連して、例えば下記の特許文献1には、冷凍麺を冷凍するフリーザーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-121827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような処理庫から搬出された被搬送物(冷凍麺が配置されたトレー)は、次工程に搬送されて、次工程では例えば、麺類をトレーから分離させる脱パン処理が行われる。一般的に、次工程に向けて被搬送物を搬送するにあたって、被搬送物の長手方向が搬送方向と一致するように、処理庫から搬出される。しかしながら様々な要因によって、被搬送物の長手方向が搬送方向に対して傾斜して処理庫から搬出される場合がある。このように被搬送物の長手方向が搬送方向に対して傾斜した場合、次工程に向けて被搬送物を好適に搬送することができない虞がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために発明されたものであり、被搬送物を次工程に向けて好適に搬送することのできる搬送装置、搬送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本発明に係る搬送装置は、処理庫から搬出され、トレーに入った食品である被搬送物を次工程に搬送する搬送装置である。搬送装置は、前記処理庫から搬出された前記被搬送物が搬送されるとともに、前記被搬送物の長手方向の長さよりも大きい幅を備える搬送コンベアと、前記長手方向が前記搬送方向に対して交差している前記被搬送物を検知する検知部と、前記検知部によって検知された前記被搬送物の前記長手方向の前記搬送方向に対する交差角度が減少するように、前記被搬送物の姿勢を調整する調整部と、前記調整部の下流に設けられ、前記調整部によって姿勢が調整された前記被搬送物が接触することによって、前記被搬送物の前記長手方向を前記搬送方向と一致させるガイド部と、を有する。前記調整部はエアブローを照射する照射部である。前記調整部は、前記被搬送物の内周面に対して前記エアブローを照射する。
【0007】
また、上記目的を達成する本発明に係る搬送方法は、処理庫から搬出された被搬送物を次工程に搬送する搬送方法である。搬送方法は、前記被搬送物の長手方向の長さよりも大きい幅を備える搬送コンベア上を、前記被搬送物が搬送方向に沿って搬送される搬送工程と、前記搬送コンベア上を搬送される際に、前記長手方向が前記搬送方向に対して交差している前記被搬送物を検知する検知工程と、前記検知工程において検知された前記被搬送物の前記長手方向の前記搬送方向に対する交差角度が減少するように、前記被搬送物の姿勢を調整する調整工程と、前記調整工程において姿勢が調整された前記被搬送物の前記長手方向を前記搬送方向と一致させるガイド工程と、を有する。前記調整工程において、前記被搬送物の内周面に対してエアブローを照射する。
【発明の効果】
【0008】
上述の搬送装置および搬送方法によれば、調整部(調整工程)によって、前記被搬送物の前記長手方向の前記搬送方向に対する交差角度が減少するように、被搬送物の姿勢が調整された後、ガイド部(ガイド工程)によって、被搬送物の長手方向が搬送方向と一致する。よって、長手方向が搬送方向と一致した被搬送物は、次工程に好適に搬送される。以上から、被搬送物を次工程に向けて好適に搬送することのできる搬送装置、搬送方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る搬送装置を示す概略平面図である。
図2】本実施形態に係る搬送装置を示す概略正面図である。
図3】本実施形態に係る搬送装置において、被搬送物の姿勢が調整される様子を説明するための概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態を、図1図2を参照しつつ説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。本実施形態では、搬送装置1が搬送する被搬送物Tとして、冷凍麺が配置されたトレーを例に挙げて説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る搬送装置1を示す概略平面図である。図2は、本実施形態に係る搬送装置1を示す概略正面図である。以下の説明において、図1の左右方向をX方向(搬送方向に相当)、図1の上下方向をY方向と称する。図1において、紙面の奥が鉛直方向の下となり、紙面の手前が鉛直方向の上となる。
【0012】
本実施形態に係る搬送装置1は、図1図2に示すように、フリーザーFからY方向の下向きに搬出されてきた被搬送物Tを、X方向の左側に向けて搬送する。フリーザーFとしては公知のフリーザーFを用いることができるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0013】
本実施形態に係る搬送装置1は、図1図2に示すように、フリーザーFのY方向の下側に配置される第1搬送コンベア(搬送コンベアに相当)10と、第1搬送コンベア10のX方向の左側に第1搬送コンベア10に連続して配置される第2搬送コンベア20と、長手方向が搬送方向に対して交差している被搬送物Tを検知する検知部30と、被搬送物Tの姿勢を調整する調整部40と、調整部40の下流に設けられるガイド部50と、を有する。
【0014】
第1搬送コンベア10は、図1に示すように、被搬送物TをX方向の左向きに搬送する。第1搬送コンベア10は、X方向に延在して設けられる。第1搬送コンベア10は、例えばベルトコンベアであるが、これに限定されない。第1搬送コンベア10のY方向に沿う第1の幅W1は、被搬送物Tの長手方向の長さL1よりもわずかに大きい。
【0015】
第2搬送コンベア20は、図1に示すように、被搬送物Tを下流に向けて搬送する。第2搬送コンベア20の下流には、例えば、冷凍麺をトレーから脱パンする脱パン装置が設けられる。第2搬送コンベア20は、例えばベルトコンベアであるが、これに限定されない。第2搬送コンベア20のY方向に沿う第2の幅W2は、第1の幅W1よりも小さい。また、第2搬送コンベア20の第2の幅W2は、被搬送物Tの短手方向の長さL2よりもわずかに大きい。
【0016】
検知部30は、図1図2に示すように、調整部40の下流であって、第1搬送コンベア10のうちY方向の上方に設けられる。検知部30は、図2に示すように、第1搬送コンベア10の載置面11からZ方向の上方に離れた箇所に配置されている。検知部30は、長手方向が搬送方向(X方向)に対して交差(本実施形態では直交)している被搬送物Tを検知する(図3参照)。
【0017】
検知部30は、反射型の光電センサである。すなわち、検知部30は、長手方向が、搬送方向(X方向)に対して交差している被搬送物Tのみに対して、光が照射されるように配置されている。長手方向が搬送方向(X方向)に対して交差している被搬送物Tに対して、検知部30から光が送信されて、送信された光は被搬送物Tにおいて反射されて検知部30に戻ることによって、被搬送物Tの長手方向が搬送方向に対して交差していることを検知する。なお、検知部としては、長手方向が搬送方向に対して交差している被搬送物Tを検知することができる限りにおいて、特に限定されない。
【0018】
調整部40は、検知部30の上流であって、第1搬送コンベア10のうちY方向の下方に設けられる。調整部40は、図2に示すように、第1搬送コンベア10の載置面11からZ方向の上方に離れた箇所に配置されている。調整部40は、検知部30によって検知された、被搬送物Tの長手方向の搬送方向(X方向)に対する交差角度θが減少するように、被搬送物Tの姿勢を調整する(図3参照)。本明細書において、交差角度θとは、図3に示すように、被搬送物Tの長手方向および搬送方向がなす角度のうち、90度以下の側の角度を示す。
【0019】
本実施形態において、調整部40は、被搬送物Tに対してエアブローを照射する照射部である。調整部40は、図1に示すように、被搬送物Tに対して搬送方向の上流から下流に向けてエアブローを照射する(図1の矢印参照)。より具体的には、調整部40は、図2に示すように、X方向の左向きかつZ方向の下向きに、エアブローを照射する。
【0020】
ここで、例えば、下流から上流に向けてエアブローを照射する場合、エアブローが照射された被搬送物Tは上流側に移動して、後続の被搬送物Tに接触する虞がある。これに対して、本実施形態では、上流から下流に向けてエアブローを照射するため、後続の被搬送物Tに接触する虞がない。
【0021】
調整部40は、被搬送物Tの内周面T1に対してエアブローを照射することが好ましい(図3参照)。ここで、例えば、調整部40が、被搬送物Tの外周面T2に対してエアブローを照射する場合、被搬送物Tの内周面T1に対してエアブローを照射する場合よりも、エアブローの照射時間が短くなり、好適に姿勢を調整できない虞がある。また、調整部40が、被搬送物Tの外周面T2に対してエアブローを照射する場合、後続の被搬送物Tにも意図せずエアブローを照射してしまう虞がある。これに対して、本実施形態では、調整部40は、被搬送物Tの内周面T1に対してエアブローを照射するため、被搬送物Tに対してエアブローする時間を長くすることができ、好適に被搬送物Tの姿勢を調整することができる。さらに、後続の被搬送物Tに対して意図せずエアブローを照射することがない。
【0022】
ガイド部50は、図1に示すように、第1搬送コンベア10および第2搬送コンベア20の間に設けられる。ガイド部50は、Y方向の上側に設けられる第1ガイド部51と、Y方向の下側に設けられる第2ガイド部52と、を有する。
【0023】
第1ガイド部51は、調整部40によって姿勢が調整された被搬送物Tの長手方向が搬送方向と一致するように、被搬送物Tの姿勢を回転する。ここで、被搬送物Tの長手方向が搬送方向と一致するとは、完全に一致するだけでなく、多少の誤差も含まれるものとする。
【0024】
第1ガイド部51は、図1に示すように、X方向に延在する第1延在部51Aと、第1延在部51Aに連続して、X方向の右向きかつY方向の上向きに延在する第2延在部51Bと、を有する。調整部40によって姿勢が調整された被搬送物Tは、第2延在部51Bに当接して、長手方向が搬送方向と一致するように、姿勢が調整される(図3参照)。
【0025】
第2ガイド部52は、第2搬送コンベア20によって搬送される被搬送物TがY方向の下側から落下しないように、被搬送物Tをガイドする。
【0026】
次に、図3を参照して、本実施形態に係る搬送装置1の搬送方法について説明する。図3は、本実施形態に係る搬送装置1において、被搬送物Tの姿勢が調整される様子を説明するための概略平面図である。
【0027】
フリーザーFにおいて冷凍された被搬送物Tは、図1に示すように、Y方向の下向きに移動して第1搬送コンベア10に移動される。被搬送物Tは、フリーザーFから出てきた際に、X方向が長手方向となるように配置されており、被搬送物Tは、X方向が長手方向となる姿勢で第1搬送コンベア10に移動される。そして、X方向が長手方向となるように配置された被搬送物Tは、第1搬送コンベア10上をX方向の左向きに移動する。そして、被搬送物Tは、調整部40およびガイド部50によって姿勢が調整されることなく、第2搬送コンベア20に乗り換えられて、次工程に搬送される。
【0028】
一方、様々な要因で、図3に示すように、被搬送物Tの長手方向が搬送方向に対して交差した状態で、第1搬送コンベア10に移動される場合がある。長手方向が搬送方向に対して交差した被搬送物Tは、図3に示すように、そのままの姿勢で第1搬送コンベア10上をX方向の左向きに移動する。
【0029】
そして、長手方向が搬送方向に対して交差している被搬送物Tは、検知部30によって検知される。
【0030】
そして、検知部30が、長手方向が搬送方向に対して交差している被搬送物Tを検知すると、調整部40に信号が送信される。
【0031】
そして、調整部40によって、長手方向が搬送方向に対して交差している被搬送物Tに対して、上流から下流に向けてエアブローが照射される。このとき、被搬送物Tの内周面T1にエアブローを照射することが好ましい。
【0032】
長手方向が搬送方向に対して交差している被搬送物Tに対して、エアブローを照射することによって、図3に示すように、被搬送物Tの長手方向の搬送方向に対する交差角度θが減少するように、被搬送物Tの姿勢が調整される。すなわち、長手方向が搬送方向に対して交差している被搬送物Tは、Y方向の上流から下流に向けてエアブローが照射されることによって、時計回りに所定の角度だけ回転される。エアブローが照射されることによって、被搬送物Tが時計回りに回転する角度は、例えば45度から80度である。
【0033】
そして、調整部40によって調整された姿勢を維持しつつ、被搬送物Tは、第1搬送コンベア10を左向きに移動する。
【0034】
そして、調整部40によって姿勢が調整された被搬送物Tは、第1ガイド部51の第2延在部51Bに接触することによって、長手方向が搬送方向と一致するように、姿勢が調整される。
【0035】
そして、ガイド部50によって長手方向が搬送方向と一致するように姿勢が調整された被搬送物Tは、第2搬送コンベア20を下流に搬送される。
【0036】
以上説明したように、本実施形態に係る搬送装置1は、フリーザーFから搬出された被搬送物Tを次工程に搬送する搬送装置1である。搬送装置1は、フリーザーFから搬出された被搬送物Tが搬送されるとともに、被搬送物Tの長手方向の長さよりも大きい幅を備える第1搬送コンベア10と、長手方向が搬送方向に対して交差している被搬送物Tを検知する検知部30と、検知部30によって検知された被搬送物Tの長手方向の搬送方向に対する交差角度θが減少するように、被搬送物Tの姿勢を調整する調整部40と、調整部40の下流に設けられ、調整部40によって姿勢が調整された被搬送物Tが接触することによって、被搬送物Tの長手方向を搬送方向と一致させるガイド部50と、を有する。このように構成された搬送装置1によれば、調整部40によって、被搬送物Tの長手方向の搬送方向に対する交差角度θが減少するように、被搬送物Tの姿勢が調整された後、ガイド部50によって、被搬送物Tの長手方向が搬送方向と一致する。よって、長手方向が搬送方向と一致した被搬送物Tは、次工程に好適に搬送される。以上から、被搬送物Tを次工程に向けて好適に搬送することができる。
【0037】
また、調整部40はエアブローを照射する照射部である。このように構成された搬送装置1によれば、被搬送物Tに接触することなく姿勢を調整することができる。このため、例えばトレー内の冷凍麺が破損してしまうことを好適に防止することができる。
【0038】
また、調整部40は、被搬送物Tに対して搬送方向の上流から下流に向けて、エアブローを照射する。このように構成された搬送装置1によれば、上述したように、後続の被搬送物Tに対して接触することがないため、被搬送物Tを連続的に搬送することができる。
【0039】
また、調整部40は、被搬送物Tの内周面T1に対してエアブローを照射する。このように構成された搬送装置1によれば、被搬送物Tの外周面T2に対してエアブローを照射する場合よりも、被搬送物Tに対してエアブローする時間を長くすることができ、好適に被搬送物Tの姿勢を調整することができる。さらに、後続の被搬送物Tに対して意図せずエアブローを照射することがない。
【0040】
また、ガイド部50は、搬送方向に直交する幅方向において、調整部40の反対側に設けられる。このように構成された搬送装置1によれば、調整部40によって姿勢が調整された被搬送物Tの長手方向を好適に搬送方向に一致させることができる。
【0041】
また、以上説明したように本実施形態に係る搬送方法は、フリーザーFから搬出された被搬送物Tを次工程に搬送する搬送方法である。搬送方法は、被搬送物Tの長手方向の長さよりも大きい幅を備える第1搬送コンベア10上を、被搬送物Tが搬送方向に沿って搬送される搬送工程と、第1搬送コンベア10上を搬送される際に、長手方向が搬送方向に対して交差している被搬送物Tを検知する検知工程と、検知工程において検知された被搬送物Tの長手方向の搬送方向に対する交差角度θが減少するように、被搬送物Tの姿勢を調整する調整工程と、調整工程において姿勢が調整された被搬送物Tの長手方向を搬送方向と一致させるガイド工程と、を有する。この搬送方法によれば、調整工程によって、被搬送物Tの長手方向の搬送方向に対する交差角度θが減少するように、被搬送物Tの姿勢が調整された後、ガイド工程によって、被搬送物Tの長手方向を搬送方向と一致させる。よって、長手方向が搬送方向と一致した被搬送物Tは、次工程に好適に搬送される。以上から、被搬送物Tを次工程に向けて好適に搬送することができる。
【0042】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々改変することができる。
【0043】
例えば、上述した実施形態では、調整部40は、エアブローを照射する照射部であった。しかしながら、調整部は、被搬送物Tの長手方向の搬送方向に対する交差角度θが減少するように、被搬送物Tの姿勢を調整することができる限りにおいて限定されず、例えば、シリンダによって機械的に押し出す構成等であってもよい。
【0044】
また、上述した実施形態では、調整部40は、被搬送物Tに対して搬送方向の上流から下流に向けて、エアブローを照射した。しかしながら、調整部40は、被搬送物Tに対して搬送方向の下流から上流に向けてエアブローを照射してもよい。なお、このとき調整部40は、図1において、Y方向の上方に配置される。
【0045】
また、上述した実施形態では、調整部40は、被搬送物Tの内周面T1に対してエアブローを照射した。しかしながら、調整部は、被搬送物Tの外周面T2に対してエアブローを照射してもよい。
【0046】
また、上述した実施形態では、被搬送物Tとして、冷凍麺が配置されたトレーを例に挙げて説明した。しかしながら、被搬送物は、これに限定されず、長手方向の長さおよび短手方向の長さが互いに異なるものであればよい。
【0047】
また、上述した実施形態では、処理庫としてフリーザーを例に挙げて説明したが、食品を処理する処理庫であればフリーザーに限定されず、解凍庫や加熱庫等であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 搬送装置、
10 第1搬送コンベア(搬送コンベア)、
30 検知部、
40 調整部、
50 ガイド部、
51 第1ガイド部、
F フリーザー(処理庫)、
T 被搬送物、
θ 交差角度。
図1
図2
図3