(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】近接場フォトリソグラフィー浸漬システム、その浸漬ユニット及びインターフェースモジュール
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20240711BHJP
G03F 7/38 20060101ALI20240711BHJP
H01L 21/027 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
G03F7/20 501
G03F7/38 501
H01L21/30 502D
(21)【出願番号】P 2023564661
(86)(22)【出願日】2022-04-15
(86)【国際出願番号】 CN2022087107
(87)【国際公開番号】W WO2022222861
(87)【国際公開日】2022-10-27
【審査請求日】2023-10-20
(31)【優先権主張番号】202110434777.9
(32)【優先日】2021-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510232360
【氏名又は名称】中国科学院光電技術研究所
【氏名又は名称原語表記】The Institute of Optics and Electronics, The Chinese Academy of Sciences
【住所又は居所原語表記】P.O.Box 350, Shuangliu, Chengdu, Sichuan 610209, P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】羅 先剛
(72)【発明者】
【氏名】趙 承偉
(72)【発明者】
【氏名】王 彦欽
(72)【発明者】
【氏名】王 長涛
(72)【発明者】
【氏名】趙 澤宇
(72)【発明者】
【氏名】羅 云飛
(72)【発明者】
【氏名】蒲 明博
(72)【発明者】
【氏名】張 逸云
【審査官】田中 秀直
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-051292(JP,A)
【文献】特開2015-015507(JP,A)
【文献】特開2010-123685(JP,A)
【文献】特表2017-533454(JP,A)
【文献】国際公開第2019/083707(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20
G03F 7/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニットであって、マスク板と
基板との間に浸漬場を形成し、
前記浸漬ユニットは、下から上へ順に積層されたエアカーテン流路サブユニットと、浸漬流路サブユニットと、浸漬流路封止サブユニットと、流路統合サブユニットとを含み、
前記エアカーテン流路サブユニットには気体流路が設置され、前記気体流路は気体を導入することができ、
前記浸漬流路サブユニットは、前記エアカーテン流路サブユニットの気体流路を封止するとともに、その中に液体注入流路と液体回収流路が設けられ、前記液体注入流路は、露光場に液体を導入して浸漬場を形成することができ、前記液体回収流路は、前記液体を回収することができ、ここで、前記気体は、前記浸漬場の周辺に、浸漬場を囲むエアカーテンを形成し、
前記浸漬流路封止サブユニットは前記浸漬流路サブユニットの液体注入流路と前記液体回収流路を封止し、
前記流路統合サブユニットには、前記気体流路、
前記液体注入流路及び
前記液体回収流路にそれぞれ連通できる気体進入口、液体進入口及び液体排出口が設けられ、
前記流路統合サブユニットは、インターフェースモジュールとの接続によって前記浸漬ユニットに気体及び液体を導入し、前記浸漬ユニットから液体を回収する
ことを特徴とする近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニット。
【請求項2】
導入された気体は、前記気体進入口及び浸漬流路封止サブユニット、浸漬流路サブユニットに設置された気体進入孔を順次通過して気体流路に入り、導入された液体は、前記液体進入口及び浸漬流路封止サブユニットに設置された液体進入孔を順次通過して液体注入流路に入り、引き出された液体は、前記浸漬流路封止サブユニットに設置された液体排出孔及び前記液体排出口を順次通過して液体回収流路に流出する
ことを特徴とする請求項1に記載の近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニット。
【請求項3】
前記流路統合サブユニットにはガイド口がさらに設けられ、前記ガイド口内にはブレーキが取り付けられており、
前記流路統合サブユニットの数は4つであり、前記浸漬ユニットの四隅に均一に設置される
ことを特徴とする請求項1に記載の近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニット。
【請求項4】
前記浸漬ユニットにおけるエアカーテン流路サブユニット、浸漬流路サブユニット、浸漬流路封止サブユニット及び流路統合サブユニットは、一体成形又は着脱可能に互いに接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載の近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニット。
【請求項5】
前記液体注入流路は、所定の角度の液体導入口を介して液体を露光場に導入して浸漬場を形成し、前記気体流路は、液体導入口の外側に設けられた気体導入口を介して気体を浸漬場の外周に導入して環状エアカーテンを形成し、前記液体回収流路の液体回収口は、前記気体導入口と液体導入口との間に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニット。
【請求項6】
近接場フォトリソグラフィーインターフェースモジュールであって、
前記インターフェースモジュールは、請求項1から5のいずれか一項に記載の近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニットと協働使用して前記流路統合サブユニットに取り付けられ、前記インターフェースモジュールは、
一端が前記流路統合サブユニットの気体進入口内に取り付けられて気体を導入する気体注入継手と、
一端が前記流路統合サブユニットの液体進入口内に取り付けられて液体を導入する液体注入継手と、
一端が前記流路統合サブユニットの液体排出口内に取り付けられて液体を回収する液体回収継手と、
一端が前記流路統合サブユニットのガイド口におけるブレーキに取り付けられる直線ガイド継手と、
前記気体注入継手、液体注入継手、液体回収継手及び直線ガイド継手の他端を固定するための継手取付板と、を含む
ことを特徴とする近接場フォトリソグラフィーインターフェースモジュール。
【請求項7】
前記インターフェースモジュールの数は、
前記流路統合サブユニットの数にマッチングし、前記気体注入継手、液体注入継手及び液体回収継手の外側には、それぞれ封止リングが設置されている
ことを特徴とする請求項6に記載の近接場フォトリソグラフィーインターフェースモジュール。
【請求項8】
近接場フォトリソグラフィー浸漬システムであって、
前記浸漬システムは、
機器基板と、
前記機器基板に取り付けられ、マスク板を取り付けるマスク装着モジュールと、
請求項6又は7に記載のインターフェースモジュールを介して前記機器基板に取り付けられる請求項1から5のいずれか一項に記載の近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニットと、
前記インターフェースモジュールを介して前記近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニットに気体、液体を供給して液体を回収する供給回収システムと、
前記供給回収システム及び近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニットと電気的に接続されて、給液、給気、回収及び制動を制御する制御システムと、を含む
ことを特徴とする近接場フォトリソグラフィー浸漬システム。
【請求項9】
前記マスク装着モジュールは、上から下へ順に設置されたマスク吸盤、マスク基板及びマスク板を含み、前記マスク板は、マスク基板と一体成形又は着脱可能に接続され、前記マスク板の寸法は、露光場の寸法と同じである
ことを特徴とする請求項8に記載の近接場フォトリソグラフィー浸漬システム。
【請求項10】
前記浸漬ユニットのエアカーテン流路サブユニット及び浸漬流路サブユニットは、少なくともマスク基板の下方からマスク板のエッジまで引き出されている
ことを特徴とする請求項9に記載の近接場フォトリソグラフィー浸漬システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フォトリソグラフィー技術分野に関し、具体的には、近接場フォトリソグラフィー浸漬システム、その浸漬ユニット及びインターフェースモジュールに関する。
【0002】
本開示は、2021年04月22日に提出された、出願番号が202110434777.9である中国特許出願の優先権を要求し、その全ての内容が引用によって本開示に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
デバイスの特徴サイズがますます細かくなるにつれて、フォトリソグラフィーの解像度がますます低くなり、従来のフォトリソグラフィー技術は、現在の発展ニーズに適応できず、如何にフォトリソグラフィー技術の解像度を向上させるかは、フォトリソグラフィー技術の発展をプッシュするコア技術である。投影フォトリソグラフィーにおいて、浸漬式フォトリソグラフィーは、従来のドライフォトリソグラフィーに基づいて、最後の1枚の投影対物レンズとシリコンウェハとの間に光学特性に適合する高屈折率液体を充填する方法により、フォトリソグラフィーの解像度を向上させる。浸漬式フォトリソグラフィーは、複雑な光源及び対物レンズシステムを設計する必要がなく、開発コスト及びリスクを低減する。
【0004】
近接場フォトリソグラフィーは、浸漬方式を採用して、同様に焦点深度を増加し、作動距離を延伸することができるとともに、アライメント操作を容易にし、フォトリソグラフィー装置をより小さいノードに延伸させることができる。しかし、近接場フォトリソグラフィーの作動距離が短いため、液体がマスク板と基板とを完全に濡らすことは、難易度がより高く、如何に効率的に浸漬場を形成するか、及び如何に浸漬場を増加させる場合にマスクを自動的に着脱するかは、浸漬案が近接場フォトリソグラフィーに応用される難題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記問題に対して、本開示は、従来の近接場フォトリソグラフィー浸漬システムが液体でマスク板と基板を完全に濡らすことが困難であり、浸漬ユニット及びマスク板を自動的に着脱することが困難である問題を解決する近接場フォトリソグラフィー浸漬システム、その浸漬ユニット及びインターフェースモジュールを提供した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、気体流路、液体流路を含み、気体流路が気体を印加して液体流路が提供する浸漬液体を露光場に限定する浸漬ユニットと、気体継手、液体継手及び制動継手を含み、気体継手、液体継手がそれぞれ気体流路、液体流路に対応して接続され、制動継手が浸漬ユニットの着脱を制御し、浸漬ユニットに着脱可能に接続される少なくとも2つのインターフェースモジュールと、マスク基板、マスク板を含み、浸漬液体がマスク基板の下方からマスク板のエッジにガイドされ、マスク板と基板との間に浸漬場を形成するマスク装着モジュールと、を含む近接場フォトリソグラフィー浸漬システムを提供する。
【0007】
さらに、液体流路は、液体注入流路及び液体回収流路を含み、液体継手は、液体注入継手及び液体回収継手を含み、気体流路の排気口(即ち気体導入口)、液体回収流路の液体回収口及び液体注入流路の出液口(即ち液体導入口)は、遠くから近くへマスク板のエッジに順次に設けられる。
【0008】
さらに、浸漬ユニットは、気体流路、液体流路を封止する浸漬流路封止サブユニットと、浸漬流路封止サブユニットの上方に設置され、気体流路、液体流路を統合してインターフェースモジュールとドッキング装着するのに適する流路統合サブユニットと、をさらに含む。
【0009】
さらに、流路統合サブユニットは、制動継手に接続されるガイド口をさらに含み、流路統合サブユニットは、露光場の周りに均一に設置される。
【0010】
さらに、インターフェースモジュールの数は、流路統合サブユニットの数にマッチングし、インターフェースモジュールは、流路統合サブユニットに1対1で対応して接続される。
【0011】
さらに、気体、浸漬液体が浸漬流路封止サブユニット、流路統合サブユニットを流通するように、浸漬流路封止サブユニット、流路統合サブユニットに、気体進入口、液体進入口が設けられている。
【0012】
さらに、インターフェースモジュールは、気体継手、液体継手及び制動継手を固定するための継手取付板をさらに含み、気体継手、液体継手及び制動継手の外側には、それぞれ封止リングが設けられる。
【0013】
さらに、インターフェースモジュール、マスク装着モジュールはいずれもフォトリソグラフィー装置における基板の下方に設置される。
【0014】
さらに、気体供給ユニットと、液体供給ユニットと、液体回収ユニットとを含み、それぞれ気体継手、液体注入継手及び液体回収継手に接続される供給回収システムをさらに含む。
【0015】
さらに、供給回収システム及び浸漬ユニットにそれぞれ接続され、気体及び浸漬液体の供給回収、浸漬ユニットの制動を制御する制御システムをさらに含む。
【0016】
本開示のもう1つの態様は、近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニットを提供し、浸漬ユニットは、下から上へ順に積層されたエアカーテン流路サブユニットと、浸漬流路サブユニットと、浸漬流路封止サブユニットと、流路統合サブユニットとを含み、エアカーテン流路サブユニットには気体流路が設置され、気体流路は気体を導入することができ、浸漬流路サブユニットは、エアカーテン流路サブユニットの気体流路を封止するとともに、その中に液体注入流路と液体回収流路が設けられ、液体注入流路は、露光場に液体を導入して浸漬場を形成することができ、液体回収流路は、液体を回収することができ、ここで、気体は、浸漬場の周辺に、浸漬場を囲むエアカーテンを形成し、浸漬流路封止サブユニットは浸漬流路サブユニットの液体注入流路と液体回収流路を封止し、流路統合サブユニットは、インターフェースモジュールとの接続によって浸漬サブユニットに気体及び液体を導入し、浸漬ユニットから液体を回収する。
【0017】
さらに、流路統合サブユニットには、気体流路、液体注入流路及び液体回収流路にそれぞれ連通できる気体進入口、液体進入口及び液体排出口が設けられ、導入された気体は、気体進入口及び浸漬流路封止サブユニット、浸漬流路サブユニットに設置された気体進入孔を順次通過して気体流路に入り、導入された液体は、液体進入口及び浸漬流路封止サブユニットに設置された液体進入孔を順次通過して液体注入流路に入り、引き出された液体は、浸漬流路封止サブユニットに設置された液体排出孔及び液体排出口を順次通過して液体回収流路に流出する。
【0018】
さらに、流路統合サブユニットにはガイド口がさらに設けられ、ガイド口内にはブレーキが取り付けられており、流路統合サブユニットの数は4つであり、浸漬ユニットの四隅に均一に設置される。
【0019】
さらに、浸漬ユニットにおけるエアカーテン流路サブユニット、浸漬流路サブユニット、浸漬流路封止サブユニット及び流路統合サブユニットは、一体成形又は着脱可能に互いに接続されている。
【0020】
さらに、液体注入流路は、所定の角度の液体導入口を介して液体を露光場に導入して浸漬場を形成し、気体流路は、液体導入口の外側に設けられた気体導入口を介して気体を浸漬場の外周に導入して環状エアカーテンを形成し、液体回収流路の液体回収口は、気体導入口と液体導入口との間に設けられている。
【0021】
本開示のさらに別の態様は、近接場フォトリソグラフィーインターフェースモジュールを提供し、インターフェースモジュールは、前記近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニットと協働使用して流路統合サブユニットに取り付けられ、インターフェースモジュールは、一端が流路統合サブユニットの気体進入口内に取り付けられて気体を導入する気体注入継手と、一端が流路統合サブユニットの液体進入口内に取り付けられて液体を導入する液体注入継手と、一端が流路統合サブユニットの液体排出口に取り付けられて液体を回収する液体回収継手と、一端が流路統合サブユニットのガイド口におけるブレーキに取り付けられる直線ガイド継手と、気体注入継手、液体注入継手、液体回収継手及び直線ガイド継手の他端を固定するための継手取付板と、を含む。
【0022】
さらに、インターフェースモジュールの数は、流路統合サブユニットの数にマッチングし、気体注入継手、液体注入継手及び液体回収継手の外側には、それぞれ封止リングが設置されている。
【0023】
本開示のさらに別の態様は、近接場フォトリソグラフィー浸漬システムを提供し、浸漬システムは、機器基板と、機器基板に取り付けられ、マスク板を取り付けるマスク装着モジュールと、前記インターフェースモジュールを介して機器基板に取り付けられる前記近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニットと、インターフェースモジュールを介して近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニットに気体、液体を供給して液体を回収する供給回収システムと、供給回収システム及び近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニットと電気的に接続されて、給液、給気、回収及び制動を制御する制御システムと、を含む。
【0024】
さらに、マスク装着モジュールは、上から下へ順に設置されたマスク吸盤、マスク基板及びマスク板を含み、マスク板は、マスク基板と一体成形又は着脱可能に接続され、マスク板の寸法は、露光場の寸法と同じである。
【0025】
さらに、浸漬ユニットのエアカーテン流路サブユニット及び浸漬流路サブユニットは、少なくともマスク基板の下方からマスク板のエッジまで引き出されている。
【発明の効果】
【0026】
本開示が提供された近接場フォトリソグラフィー浸漬システム及びその浸漬ユニット及びインターフェースモジュールは、気体流路、液体流路の設置により、気体によりマスク板を取り囲むエアカーテンを形成して、浸漬液を露光場に限定し、浸漬液のマスク板と基板との濡れ度合いを向上させることに有利であり、インターフェースモジュールを設計して、浸漬ユニットと着脱可能に接続することにより、浸漬ユニットとマスク(マスク板及びマスク基板)との自動化着脱を実現し、近接場フォトリソグラフィーにおいて異なるサイズのマスクの交換を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本開示の実施例に係る近接場フォトリソグラフィー浸漬システム全体の構造概略図を概略的に示す。
【
図2】本開示の実施例に係る浸漬ユニットの構造概略図を概略的に示す。
【
図3】本開示の実施例に係る流路統合サブユニットの構造概略図を概略的に示す。
【
図4】本開示の実施例に係るフォトリソグラフィー装置における基板及びマスク装着モジュールの構造概略図を概略的に示す。
【
図5】本開示の実施例に係るインターフェースモジュールの構造概略図を概略的に示す。
【
図6】本開示の実施例に係る近接場フォトリソグラフィー浸漬システムのマスク及び浸漬ユニットの着脱概略図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、具体的な実施例を結合しながら、図面を参照して、本開示を更に詳細に説明する。
【0029】
ここで使用される用語は、単に具体的な実施例を説明するためのものであり、本開示を限定することを意図するものではない。ここで使用される用語「含む」、「含有」等は、前記特徴、ステップ、操作及び/又は部品の存在を示すが、1つ又は複数の他の特徴、ステップ、操作又は部品の存在又は追加を排除するものではない。
【0030】
本開示の説明において、方位又は位置関係を示す用語が、図面に示される方位又は位置関係に基づいており、本開示の説明便宜及び説明の簡単化のためのものであり、言及されている機器又は素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構造および操作することを指示又は暗示するものではなく、本開示を限定するものと理解できない。
【0031】
ここで使用される全ての用語(技術及び科学用語を含む)は、特に定義されない限り、当業者が通常に理解する意味を有する。なお、ここで使用される用語は、本明細書の文脈と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、理想化または頑固すぎに解釈されるべきではない。
【0032】
中間媒体が気体であるドライフォトリソグラフィー装置に対して、従来の投影フォトリソグラフィーにおける浸漬式フォトリソグラフィー(Immersion Lithography)装置は、最後の1枚の投影対物レンズと基板との間にある高屈折率の液体(浸漬液体又は浸漬液と呼ばれる)を充填し、当該隙間液体媒体の屈折率(n)を高めることにより、投影対物レンズの開口数(NA)を向上させ、それにより、フォトリソグラフィー装置の解像度及び焦点深度を向上させる。
【0033】
浸漬式フォトリソグラフィーに対して、本開示は、近接場フォトリソグラフィー浸漬システムを提供し、
図1、
図2を参照し、この近接場フォトリソグラフィー浸漬システムは、気体を印加して液体流路によって提供される浸漬液体を露光場に限定する気体流路と、液体流路と、を含む浸漬ユニット1と、気体継手、液体継手及び制動継手を含み、気体継手、液体継手がそれぞれ気体流路、液体流路に対応して接続され、制動継手が浸漬ユニット1の着脱を制御し、浸漬ユニット1に着脱可能に接続される少なくとも2つのインターフェースモジュール2と、マスク基板3-3、マスク板3-4を含み、液体がマスク基板3-3の下方からマスク板3-4のエッジにガイドされ、マスク板3-4と
基板3-5との間に浸漬場を形成するマスク装着モジュール3と、を含む。
【0034】
図1は、本開示の近接場フォトリソグラフィー浸漬システム全体の構造概略図であり、
図2は、
図1における浸漬ユニット1の構造概略図であり、気体流路は、高圧気体を印加することによりマスク板3-4を取り囲むエアカーテンを形成し、浸漬液体を一定の領域に限定し、浸漬液体を効果的に封止することができ、露光場における浸漬液の溢れによる
基板の他の領域の浸漬液の残留を回避し、マスク板と
基板における浸漬液の濡れ度合いを向上させる。浸漬ユニット1は、インターフェースモジュール2を介して気体、浸漬液体を取得し、インターフェースモジュール2は、浸漬ユニット1と着脱可能に接続される。インターフェースモジュール2は、気体継手、液体継手のほか、浸漬ユニット1のガイド口に接続され、浸漬ユニット1の着脱を自動的に制御するための制動継手を含む。
図4に示すように、マスク装着モジュール3は、フォトリソグラフィー装置における基板3-1の下方に取り付けられ、マスク装着モジュール3は、マスク基板3-3、マスク板3-4を吸着するためのマスク吸盤3-2をさらに含み、浸漬ユニット1から供給された浸漬液体は、マスク板3-4と
基板3-5との間に充填されて浸漬場を形成する。
【0035】
浸漬システムは、通常、投影フォトリソグラフィーの分野に用いられ、投影フォトリソグラフィーのマスクは投影対物レンズの上方に位置し、浸漬ユニットは、投影対物レンズの中軸線を円心として投影対物レンズの下方に取り付けられる。浸漬ユニットの設置はマスクに関係なく、浸漬場は投影対物レンズと基板との間に位置し、所要の浸漬場のサイズは投影対物レンズのサイズによって決定される。投影フォトリソグラフィーは、投影対物レンズをほとんど交換せず、マスク板を交換しても浸漬ユニットに影響を与えないため、浸漬ユニットは、通常、固定接続方式で投影対物レンズに取り付けられる。
【0036】
しかし、本開示の浸漬システムに適用される近接場フォトリソグラフィーにおいて、浸漬場は、投影対物レンズと基板との間に形成されるのではなく、マスク板と基板との間に浸漬場を形成する。また、近接場フォトリソグラフィーにおける浸漬場の液膜の厚さは、従来のミリメートルレベルからナノ及びミクロンレベルに減少し、より重要なのは、近接場フォトリソグラフィー浸漬ユニットが直接にマスク板のサイズ及び装着に関連するため、従来の浸漬ユニットは完全には互換できない。
【0037】
これに対して、本開示は、インターフェースモジュール2を介して、浸漬ユニット1の気体注入、液体回収、液体注入通路を統合して、供給回収システム4に接続し、浸漬ユニットと供給回収システムの接続点が多すぎることによる浸漬液体と気体の漏れを回避し、異なるマスク板を交換する際に、インターフェースモジュール2を介して、マスク板と協働して使用される異なる浸漬ユニット1を便利且つ迅速に交換することができる。
【0038】
上記実施例に基づいて、液体流路は、液体注入流路と液体回収流路とを含み、液体継手は、液体注入継手と液体回収継手とを含み、気体流路の排気口(即ち気体導入口)と、液体回収流路の液体回収口と、液体注入流路の出液口(即ち液体導入口)とは、遠くから近くへ順次にマスク板3-4のエッジに設置される。
【0039】
液体流路は、液体注入流路と液体回収流路とを含み、液体注入流路を介して、マスク板3-4と基板3-5との間の隙間に浸漬液体を提供し、液体回収流路を介して、マスク板3-4と基板3-5との間の隙間から浸漬液体を回収し、浸漬液体はマスク板3-4と基板3-5との間に流れ続け、安定した浸漬場を形成する。液体注入流路及び液体回収流路を設けることにより、浸漬液体の持続的な更新を実現し、汚染物、マイクロナノバブル等を露光場から適時に分離して、浸漬液体の高度な清浄性を確保する。
【0040】
上記実施例に基づいて、浸漬ユニット1は、気体流路、液体流路を封止するための浸漬流路封止サブユニット1-3と、浸漬流路封止サブユニット1-3の上方に設けられ、気体流路、液体流路を統合してインターフェースモジュール2のドッキング装着に適するための流路統合サブユニット1-4をさらに含む。
【0041】
浸漬ユニット1は、複数の気体流路、液体流路を含み、全ての気体流路が同一層に設けられて気体流路層を構成し、全ての液体流路が同一層に設けられて液体流路層を構成し、気体流路層、液体流路層、浸漬流路封止サブユニット1-3、流路統合サブユニット1-4は、例えば、下から上へ順に設置され、液体流路層の下面は、気体流路層を封止し、浸漬流路封止サブユニット1-3は、その下方の気体流路層、液体流路層を封止する。流路統合サブユニット1-4は、気体流路、液体流路を統合するためのものであり、各流路統合サブユニット1-4は、1本の気体流路、1本の液体回収流路及び1本の液体注入流路を統合してもよく、複数の気体流路、複数の液体回収流路及び複数の液体注入流路を統合してもよい。
【0042】
上記実施例に基づいて、流路統合サブユニット1-4は、制動継手に接続されるガイド口をさらに含み、流路統合サブユニット1-4は、露光場の周りに均一に設置される。
【0043】
図3に示すように、各流路統合サブユニット1-4は、4つのインターフェースを含み、そのうちの3つはそれぞれその下方に設置された気体流路、液体回収流路及び液体注入流路に接続され、もう1つはガイド口である。露光場は、
図3における中心円形領域であり、気体流路、液体回収流路及び液体注入流路は、例えば、円形領域から周囲に放射状に配置され、流路統合サブユニット1-4において統合し、流路統合サブユニット1-4は、円形領域の周りに均一に配置される。
【0044】
上記実施例に基づいて、インターフェースモジュール2は流路統合サブユニット1-4の数にマッチングし、インターフェースモジュール2は流路統合サブユニット1-4に一対一で接続する。
【0045】
図3及び
図5に示すように、流路統合サブユニット1-4は、インターフェースモジュール2に適合して取り付けられ、統合された気体流路、液体回収流路及び液体注入流路をそれぞれ気体注入継手2-1、液体回収継手2-3、液体注入継手2-2に接続し、インターフェースモジュール2は、流路統合サブユニット1-4を介して、浸漬ユニット1と着脱可能に接続される。例えば、
図3に示すように、流路統合サブユニット1-4は、4つであり、それに応じて、インターフェースモジュール2も4つであり、流路統合サブユニット1-4の上方に対応的に設置される。
【0046】
上記実施例に基づいて、浸漬流路封止サブユニット1-3、流路統合サブユニット1-4には、気体、液体が浸漬流路封止サブユニット1-3、流路統合サブユニット1-4を流通するように、気体進入口、液体進入口が設けられる。
【0047】
浸漬流路封止サブユニット1-3、流路統合サブユニット1-4、気体流路層及び液体流路層の間は相互に封止され、浸漬流路封止サブユニット1-3、流路統合サブユニット1-4は、その下方の流路板における気体流路に対応する位置に気体進入口が設置され、液体流路に対応する位置に液体進入口が設置され、浸漬流路封止サブユニット1-3、流路統合サブユニット1-4、気体流路層及び液体流路層間に積層して封止され、且つ流路統合サブユニット1-4によって液体注入、液体回収、気体注入通路を統合し、気体流路、液体流路のみを有するマイクロ流路の設置と比べて、外部供給回収システム4との接続点がより少なく、封止性能がより優れている。
【0048】
上記実施例に基づいて、インターフェースモジュール2は、気体継手、液体継手及び制動継手を固定するための継手取付板2-5をさらに含み、気体継手、液体継手及び制動継手の外側には、それぞれ封止リングが設けられている。
【0049】
図5に示すように、取付板2-5は、気体継手、液体継手及び制動継手を固定するための複数の取付孔を含み、各継手の下方はそれぞれ流路統合サブユニット1-4における気体進入口、液体進入口、液体排出口及びガイド口に接続され、各継手の外側には封止リングがさらに設けられて封止効果を更に保証する。
【0050】
上記実施例に基づいて、インターフェースモジュール2、マスク装着モジュール3はいずれもフォトリソグラフィー装置における基板3-1の下方に設置される。
【0051】
フォトリソグラフィー工程において、マスク装着モジュール3は、フォトリソグラフィー装置における基板3-1の下方に設けられ、浸漬場の安定性を維持するために、インターフェースモジュール2もフォトリソグラフィー装置における基板3-1に設けられる。
【0052】
上記実施例に基づいて、気体供給ユニット、液体供給ユニット及び液体回収ユニットを含み、それぞれ気体継手、液体注入継手及び液体回収継手に接続される供給回収システム4をさらに含む。
【0053】
図1に示すように、供給回収システム4は、浸漬場の安定性を確保するために、浸漬ユニット1に前述の気体と浸漬液体を提供または回収するためのものである。
【0054】
上記実施例に基づいて、供給回収システム4及び浸漬ユニット1にそれぞれ接続され、気体及び液体の供給回収、浸漬ユニット1の制動を制御するための制御システム5をさらに含む。
【0055】
図1に示すように、制御システム5は、近接場フォトリソグラフィー浸漬システムが安定な浸漬場を形成するための自動化操作に用いられ、一方、浸漬ユニットとマスク板の自動化着脱を実現する。本開示における近接場フォトリソグラフィー浸漬システムの自動化着脱過程は、
図6に示すように、マスク(マスク基板3-3とマスク板3-4の組合体)と浸漬ユニット1を交換する時、制御システム5は、供給回収システム4における各供給回収ユニットのバルブのスイッチ、マスク吸盤3-2のスイッチ、インターフェースモジュール2における制動継手のターンオンを自動的に制御し、アンロード際に、制動継手を緩めた後、マニピュレータによりまず浸漬ユニット1をアンロードし、マスク吸盤3-2のスイッチをオフにした後、マスク板3-4をアンロードし、これとは反対に、装着際に、マニピュレータによりまずマスクを装着し、浸漬ユニット1を装着する。
【0056】
以下、具体的な実施形態により本開示をさらに説明する。以下の実施例において、上記近接場フォトリソグラフィー浸漬システム及びその浸漬ユニット及びインターフェースモジュールについて具体的に説明する。ただし、下記実施例は本開示を例示するためのものに過ぎず、本開示の範囲はこれに限定されない。
【0057】
図1に示すように、近接場フォトリソグラフィー浸漬システムであって、気体注入、液体注入及び液体回収を集積し、浸漬場の封止性及び安定性を確保する浸漬ユニット1と、液体供給、気体供給、回収及び制動を接続するためのインターフェースモジュール2と、フォトリソグラフィーマスク板3-4の吸着装着のためのマスク装着モジュール3と、媒体を安定的に効率的に提供及び回収するための供給回収システム4と、液体供給、気体供給、回収及び制動を制御するための制御システム5とを含む。
【0058】
図2に示すように、該浸漬システムの浸漬ユニット1は、エアカーテン流路サブユニット1-1と、浸漬流路サブユニット1-2と、浸漬流路封止サブユニット1-3と、流路統合サブユニット1-4とを含み、該カーテン流路サブユニット1-1は、前述の気体流路を含み、該浸漬流路サブユニット1-2は、前述の液体流路を含み、本実施例において、浸漬ユニット1における4つのサブユニットは、積層して封止された4つの流路板であり、該4つの流路板は、加工によって一体成型されてもよく、接着方式などによって一体に固定されてもよく、異なる流路間に封止が確保し、気体クロス又は液体クロスを回避する必要がある。ここで、エアカーテン流路サブユニット1-1は、第一層に位置し、その上に流路を設置して気体を導入し、気体導入口を介して浸漬場の周辺に環状エアカーテンを形成することにより、浸漬液体が流出できないようにする。浸漬流路サブユニット1-2は、第二層に位置し、下面はエアカーテン流路サブユニット1-1を封止し、上面の異なる位置には液体注入流路と液体回収流路が設計され、液体注入流路は液体を露光場のエッジにガイドし、液体の表面張力特性に基づいて、一定の角度で液体導入口にマスク板3-4と
基板3-5との間に浸漬場を形成し、該角度は、当業者によって、液体特性と近接場フォトリソグラフィーの必要に応じて選択され、液体回収流路の液体回収口は、気体導入口と液体導入口との間に設けられ、オーバーフローした液体を回収し又は全部の液体を回収する。浸漬流路封止サブユニット1-3は第三層に位置し、液体注入流路と液体回収流路を封止する。浸漬流路サブユニット1-2及び浸漬流路封止サブユニット1-3は、気体及び/又は液体が通過するための気体進入孔をさらに含み、即ち、導入された気体は、流路統合サブユニット1-4の気体進入口、浸漬流路封止サブユニット1-3、浸漬流路サブユニット1-2に設置された気体進入孔を通過し、気体流路に入り、導入された液体は、流路統合サブユニット1-4の液体進入口、浸漬流路封止サブユニット1-3に設置された液体進入孔を通過し、液体注入流路に入り、浸漬場において液体は、浸漬流路封止サブユニット1-3に設置された液体排出孔、流路統合サブユニット1-4の液体排出口を通過して回収され、本実施例において、浸漬流路封止サブユニット1-3、浸漬流路サブユニット1-2にそれぞれ設けられ、気体進入孔が同軸に設置されているが、本開示において保護すべき技術案は、気体進入孔の他の配置方式も含み、気体が浸漬流路封止サブユニット1-3、浸漬流路サブユニット1-2にそれぞれ設けられた気体進入孔を通過してエアカーテン流路サブユニット1-1の気体流路に達することができればよい。エアカーテン流路サブユニット1-1、浸漬流路サブユニット1-2上の全ての流路は最終的に第四層の流路統合サブユニット1-4に統合され、また、近接場フォトリソグラフィーマスク板3-4と
基板3-5とが近接する面積が大きいほど、液体が注入しにくくなるため、マスク板3-4のサイズは、露光場の大きさに相当するように設計されるべきである。マスク板3-4を露光場のサイズに切断してマスク基板3-3に再接着したり、マスク板をマスク板3-4とマスク基板3-3の一体成形の組み合わせにカスタマイズすることができる。浸漬ユニット1における各サブユニットは、マスク基板3-3の下方からマスク板3-4のエッジ、即ち露光場のエッジに導く。
【0059】
図3に示すように、該浸漬システムの浸漬ユニットは、4つの矩形流路統合サブユニット1-4を含み、4つの流路統合サブユニット1-4は、露光場の周りに均一に設置される。
【0060】
図4に示すように、浸漬システムにマッチングするマスク装着モジュール3は、上から下へ順に、3-1-機器基板、3-2-マスク吸盤、3-3-マスク基板、3-4-マスク板であり、ここで、浸漬ユニット1は、インターフェースモジュール2を介して機器基板3-1に取り付けられ、マスク装着モジュール3は同様に機器基板3-1に取り付けられる。
【0061】
図5に示すように、浸漬ユニットの接続機構インターフェースモジュール2は、気体注入継手2-1と、液体注入継手2-2と、液体回収継手2-3と、直線ガイド継手2-4と、継手取付板2-5と、封止リング2-6と、ブレーキ2-7とを含み、該直線ガイド継手2-4は、前述の制動継手であり、ブレーキ2-7は、インターフェースモジュール2と流路統合板1-4とを接続するために用いられる。ここで、気体注入継手2-1、液体注入継手2-2、液体回収継手2-3及び直線ガイド継手2-4は、いずれも継手取付板2-5の下方に取り付けられ、流路統合板1-4における気体進入口、液体進入口、液体排出口及びガイド口と1対1で対応して取り付けられ、気体注入継手2-1、液体注入継手2-2及び液体回収継手2-3には封止リング2-6が取り付けられ、浸漬ユニット1とインターフェースモジュール2との封止接続を保証し、流路統合板1-4におけるガイド口内にブレーキ2-7が取り付けられ、自動的に浸漬ユニット1を上下にさせる場合、ブレーキ2-7は直線ガイド継手2-4を自動的にターンオンし、インターフェースモジュール2の数を浸漬ユニット1の流路統合板1-4にマッチングさせ、構造の安定性を確保しつつ、異なるインターフェースモジュール2により気液の流れ方向を制御する。
【0062】
本開示の近接場フォトリソグラフィー浸漬システムは、浸漬ユニットを設けることにより、近接場フォトリソグラフィーが作動距離が短い場合に、安定した浸漬場を形成することが困難であるという問題を解決する。同時に、浸漬ユニットとインターフェースモジュールとの協働設置により、安定した浸漬場を実現する場合に、浸漬ユニット及びマスク板を自動的に着脱することが困難であるという問題を解決する。
【0063】
以上に述べた具体的な実施例は、本開示の目的、技術案及び有益な効果をさらに詳細に説明したが、以上は本開示の具体的な実施例に過ぎず、本開示を限定するものではなく、本開示の趣旨及び原則内で行われた如何なる修正、同等の置換、改良などは、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0064】
1-浸漬ユニット、1-1-エアカーテン流路サブユニット、1-2-浸漬流路サブユニット、1-3-浸漬流路封止サブユニット、1-4-流路統合サブユニット、2-インターフェースモジュール、2-1-気体注入継手、2-2-液体注入継手、2-3-液体回収継手、2-4-直線ガイド継手、2-5-継手取付板、2-6-封止リング、2-7-ブレーキ、3-マスク装着モジュール、3-1-機器基板、3-2-マスク吸盤、3-3-マスク基板、3-4-マスク板、3-5-基板、4-供給回収システム、5-制御システム。