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特許7519681燃料ペレット、燃料ペレットの製造方法、核融合炉、及び核融合方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】燃料ペレット、燃料ペレットの製造方法、核融合炉、及び核融合方法
(51)【国際特許分類】
   G21B 1/03 20060101AFI20240712BHJP
   G21B 1/19 20060101ALI20240712BHJP
   G21C 3/20 20060101ALI20240712BHJP
   G21C 3/28 20060101ALI20240712BHJP
   G21C 3/24 20060101ALI20240712BHJP
【FI】
G21B1/03
G21B1/19
G21C3/20 200
G21C3/28 100
G21C3/24
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020202969
(22)【出願日】2020-12-07
(65)【公開番号】P2022090525
(43)【公開日】2022-06-17
【審査請求日】2023-09-11
(73)【特許権者】
【識別番号】504176911
【氏名又は名称】国立大学法人大阪大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 慎介
(72)【発明者】
【氏名】長友 英夫
(72)【発明者】
【氏名】千▲徳▼ 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】有川 安信
(72)【発明者】
【氏名】兒玉 了祐
(72)【発明者】
【氏名】山ノ井 航平
(72)【発明者】
【氏名】砂原 淳
(72)【発明者】
【氏名】疇地 宏
(72)【発明者】
【氏名】イ スンホ
(72)【発明者】
【氏名】余語 覚文
(72)【発明者】
【氏名】城崎 知至
【審査官】藤田 健
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-330690(JP,A)
【文献】特開2005-241462(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0256850(US,A1)
【文献】特開2018-009890(JP,A)
【文献】特開平04-335187(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
核融合炉に連続射出する燃料ペレットの製造方法であって、
複数の球殻状の膜をチャンバ内に供給する供給ステップと、前記チャンバ内を減圧し、所定の真空度とする減圧ステップと、前記所定の真空度である前記チャンバ内において前記膜に核融合燃料を充填することにより複数の燃料ペレットを製造する充填ステップと、を含み、
前記燃料ペレットは、核融合燃料に対してレーザを照射することによって核融合反応を生じさせる慣性核融合に用いられる燃料ペレットであって、前記核融合燃料と、前記核融合燃料を内部に収容する球殻状の前記膜と、を備え、前記核融合燃料は、前記膜の中を、液体または固体の状態で満たしていることを特徴とする、燃料ペレットの製造方法。
【請求項2】
前記核融合燃料は液体であることを特徴とする請求項1に記載の燃料ペレットの製造方法。
【請求項3】
前記核融合燃料は固体であることを特徴とする請求項1に記載の燃料ペレットの製造方法。
【請求項4】
前記膜は、プラスチック製であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料ペレットの製造方法。
【請求項5】
前記燃料ペレットは、円錐形状を有し、前記円錐形状の底面側から頂点側へ前記レーザを誘導する誘導部材をさらに備え、
前記膜は貫通孔を有し、
前記誘導部材の前記円錐形状の頂点側が前記貫通孔に挿入されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料ペレットの製造方法。
【請求項6】
核融合燃料にレーザを照射することによって核融合反応を生じさせる慣性核融合に用いられる燃料ペレットであって、
前記核融合燃料と、
複数の細孔を有し、当該細孔内に前記核融合燃料を収容する球状の発泡体と、を備え、
前記核融合燃料は、前記細孔の中を、液体または固体の状態で満たしており、前記発泡体は中実構造であることを特徴とする、燃料ペレット。
【請求項7】
請求項6に記載の燃料ペレットの製造方法であって、
複数の前記発泡体をチャンバ内に供給する供給ステップと、前記チャンバ内を減圧し、所定の真空度とする減圧ステップと、前記所定の真空度である前記チャンバ内において前記発泡体に前記核融合燃料を充填する充填ステップと、を含む燃料ペレットの製造方法。
【請求項8】
請求項6に記載の燃料ペレットを用いる核融合炉。
【請求項9】
請求項6に記載の燃料ペレットに爆縮レーザおよび加熱レーザを照射する核融合方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料ペレット、燃料ペレットの製造方法、核融合炉、及び核融合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、核融合燃料にレーザを照射し核融合燃料の点火を生じさせるレーザ核融合が知られている。核融合燃料としては、典型的には、重水素三重水素混合物(以下、DTと称する)が用いられる。このようなレーザ核融合の方法として、中心点火方式が提案されている。
【0003】
中心点火方式は、レーザ光を球殻状の燃料ペレットに当てることで燃料ペレットを爆縮し、中心部に核融合点火部(ホットスパーク)を形成し、燃料の点火および燃焼を生じさせる方法である。例えば、特許文献1には、10ps未満のパルス持続時間及び1ペタワットを上回る電力を有する核融合レーザーパルスによって(中心点火方式により)核融合の火炎が生成される、発電方法及び核融合炉が開示されている。
【0004】
一方、1990年代に中心点火から発展し、高速点火手法が発明された。高速点火とは、中心点火と同じく燃料を爆縮したのちに、パルス幅が短く強度の高いレーザ等で燃料を加熱して点火および燃焼を生じさせる手法である。この手法ではホットスパークを別の熱源によって作るため、爆縮に対する技術的な要求が緩和される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-513018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような中心点火方式のレーザ核融合を行うために、内部に燃料ガスを封入した球殻状の固体燃料層を有する燃料ペレットを製造する必要がある。すなわち、燃料ペレットは、中空構造をとる必要がある。
【0007】
また、中心点火方式では、燃料ペレットを球対称に爆縮する必要がある。そのため、固体燃料層の表面の凹凸は、nmのオーダに抑え、固体燃料層の厚さのムラは、0.1%以下に抑える必要がある。さらに、DTを固化させるためには、18K以下に冷却する必要がある。そのため、核融合燃料としてDTを用いる場合、均質な厚さの固体DT層を形成するために非常にゆっくりとDTを固化させ、固体DTの結晶を成長させていく技術が必要である。典型的に、DT燃料を充填し始めてから燃料ペレットを製造するまでに約24時間の時間を要する。
【0008】
このように、従来の燃料ペレットの製造方法は、非常に高い製造精度を要求される。そのため、燃料ペレットを大量生産するのが困難であるといった問題がある。
【0009】
本発明の一態様は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、大量生産が可能である燃料ペレット及び燃料ペレットの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る燃料ペレットは、核融合燃料に対してレーザを照射することによって核融合反応を生じさせる慣性核融合に用いられる燃料ペレットであって、前記核融合燃料と、前記核融合燃料を内部に収容し、球殻状の膜と、を備え、前記核融合燃料は、前記膜の中を、液体または固体の状態で満たしていることを特徴とする。
【0011】
また、前記核融合燃料は液体であってもよい。また、前記核融合燃料は固体であってもよい。また、前記膜は、プラスチック製であってもよい。
【0012】
また、前記燃料ペレットは、円錐形状を有し、前記円錐形状の底面側から頂点側へ前記レーザを誘導する誘導部材をさらに備え、前記膜は貫通孔を有し、前記誘導部材の前記円錐形状の頂点側が前記貫通孔に挿入されている構成であってもよい。
【0013】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る燃料ペレットは、核融合燃料にレーザを照射することによって核融合反応を生じさせる慣性核融合に用いられる燃料ペレットであって、前記核融合燃料と、複数の細孔を有し、当該細孔内に前記核融合燃料を収容する球状の発泡体と、を備えることを特徴とする。
【0014】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る燃料ペレットの製造方法は、複数の前記膜をチャンバ内に供給する供給ステップと、前記チャンバ内を減圧し、所定の真空度とする減圧ステップと、前記所定の真空度である前記チャンバ内において前記膜に前記核融合燃料を充填する充填ステップと、を含む。
【0015】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る燃料ペレットの製造方法は、複数の前記発泡体をチャンバ内に供給する供給ステップと、前記チャンバ内を減圧し、所定の真空度とする減圧ステップと、前記所定の真空度である前記チャンバ内において前記発泡体に前記核融合燃料を充填する充填ステップと、を含む。
【0016】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る核融合炉は、前記燃料ペレットを用いることを特徴とする。
【0017】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る核融合方法は、前記燃料ペレットに爆縮レーザおよび加熱レーザを照射することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一態様によれば、大量生産が可能である燃料ペレット及び燃料ペレットの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】中心点火方式による核融合燃料の点火方法を示す図である。
図2】高速点火方式による核融合燃料の点火方法を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る燃料ペレットの模式断面図である。
図4】上記燃料ペレットを用いた高速点火方式による核融合燃料の点火方法を示す図である。
図5】上記燃料ペレットにレーザを照射する核融合炉の模式図である。
図6】上記燃料ペレットの製造方法を示す工程図である。
図7】供給ステップおよび減圧ステップにおける上記燃料ペレットの製造装置を示す模式図である。
図8】充填ステップにおける上記燃料ペレットの製造装置を示す模式図である。
図9】連続射出ステップにおける上記燃料ペレットの製造装置を示す模式図である。
図10】本発明の他の実施形態に係る燃料ペレットの模式断面図である。
図11】本発明のさらに他の実施形態に係る燃料ペレットの模式断面図である。
図12】爆縮レーザの出力と上記核融合燃料の圧縮を示す値との関係を示すグラフである。
図13】上記爆縮レーザのパルス波形を示す図である。
図14】加熱レーザの各レーザ波長に対応する、核融合のエネルギー出力を示すグラフである。
図15】上記加熱レーザの各レーザ波長に対応する、核融合反応のために要求される電子のエネルギーおよび加熱レーザの出力を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
〔実施形態1〕
(本発明の一態様の特徴点について)
図1は、中心点火方式による核融合燃料の点火方法を示す図である。図2は、高速点火方式による核融合燃料の点火方法を示す図である。図1および図2を参照し、中空構造の燃料ペレットを用いた、核融合燃料の点火方法を説明する。
【0021】
中心点火方式では、図1の符号1Aに示すように、燃料ペレット110は、球殻状の固体燃料層111と、その外周上に設けられるアブレータ層112とを備える。また、固体燃料層111の内部には燃料ガス113が封入されている。アブレータ層112は、例えばプラスチック製のカプセルである。
【0022】
図1の符号1Bに示すように、このような燃料ペレット110に対して爆縮レーザ115を照射することによって、球状の固体燃料層111を球対称に圧縮する。具体的には、爆縮レーザ115の照射によりアブレータ層112は瞬時に高温のプラズマ112aとなり、燃料ペレット110の外部方向に膨張する。このような外部方向への膨張により、固体燃料層111に対しては、その内部方向に向かう圧力が急激に加わる。すなわち、燃料ペレット110は爆縮される。
【0023】
図1の符号1Cに示すように、爆縮された固体燃料層111は、最大圧縮時において、圧縮前の数千倍の密度に圧縮され、主燃料部111aとなる。また、燃料ガス113は固体燃料層111の圧縮により加熱され、ホットスパーク113aを形成する。ホットスパーク113aは、核融合反応が誘起され、中性子とα粒子とが生成される領域である。ホットスパーク113a内では、一部の燃料の核融合反応で生成されたα粒子により未反応の燃料が加熱され、核融合反応が促進される。すなわち、燃料ペレット110は点火する。
【0024】
図1の符号1Dに示すように、ホットスパーク113aの核融合点火により、その周囲の主燃料部111aもα粒子により加熱される。これにより、主燃料部111aにおいても、核融合反応が急激に開始される。すなわち、燃料ペレット110は燃焼する。
【0025】
このような中心点火方式では、爆縮時において、主燃料部111aとホットスパーク113aとの界面に撹乱が生じる可能性がある。このような撹乱を抑制するため、中心点火方式では、固体燃料層111の圧縮の極めて高い一様性が要求される。具体的には、固体燃料層111の表面の凹凸は、nmのオーダに抑えられる必要がある。また、固体燃料層111の厚さのムラは、0.1%以下に抑えられる必要がある。
【0026】
また、中心点火方式では、爆縮によってホットスパーク113aを形成する必要がある。そのため、燃料ペレット110は、製造過程において、固体燃料層111の内部に燃料ガス113を封入する必要がある。すなわち、燃料ペレット110において、固体燃料層111がアブレータ層112の内部で中空構造をとる必要がある。
【0027】
一方、高速点火方式では、図2の符号2Cに示すように、主燃料部111aに加熱レーザ116を照射して、主燃料部111aの中央部にホットスパーク113aを形成する。図2の符号2A、2Bおよび2Dに示すように、高速点火方式における燃料ペレット110の核融合加熱以外の過程については、中心点火方式と同様である。
【0028】
このような高速点火方式では、加熱レーザ116により外部から強制的に加熱してホットスパーク113aを形成する。すなわち、高速点火方式では、爆縮によってホットスパーク113aを形成する必要はない。そのため、中心点火方式と比較し、爆縮時における主燃料部111aとホットスパーク113aとの界面の撹乱を考慮する必要がなく、固体燃料層111の圧縮の一様性を確保するための条件が緩和される。
【0029】
本発明者らは、高速点火方式によるレーザ核融合において中実構造の燃料ペレットを用いることで、核融合燃料の点火および燃焼を実現できることを見出した。また、本発明者らは、燃料ペレットを中実構造とすることで、後述する製造方法(図5~8参照)により簡易的に燃料ペレットの大量生産を実現できることを見出した。これらの知見は、核融合燃料の点火および燃焼を実現するためには燃料ペレットを中空構造とすることが必須であるといった従来の常識からは予想できない、極めて意外性の高い知見である。
【0030】
(燃料ペレット10の構成)
図3は、本発明の実施形態1に係る燃料ペレット10の模式断面図である。燃料ペレット10は、核融合燃料11と、核融合燃料11を内部に収容するカプセル(膜)12と、を備える。図3を参照し、高速点火方式によるレーザ核融合に用いられる中実構造の燃料ペレット10の構成について以下に説明する。
【0031】
核融合燃料11は、レーザを照射することによって核融合反応を生じさせるレーザ核融合(慣性核融合)の燃料である。核融合燃料11は、例えば液体である。液体の例として、液体DT(重水素三重水素混合物)が挙げられる。この場合、DTを20K程度まで冷却し、液化させたDTを使用する。なお、核融合燃料11としてはこれに限定されるものではない。核融合燃料11は、固体であってもよい。固体の例としては、固体DTが挙げられる。また、核融合反応はDT核融合に限定するものではない。核融合燃料11は、重水素のみから構成された燃料、三重水素のみから構成された燃料、固体LiD(重水素リチウム)燃料、あるいは液体B(ジボラン)燃料等であってもよい。
【0032】
カプセル12は、核融合燃料11の蒸発を抑制する球殻状の部材である。カプセル12は、後述する燃料ペレット射出機構54(図7~9を参照)による射出からレーザ照射までの100ms程度の間、核融合燃料11の蒸発を十分に抑制できる材質で構成される。カプセル12は、例えばプラスチックである。プラスチックの例として、ポリスチレンまたはポリイミドなどが挙げられる。なお、カプセル12としてはこれに限定されるものではない。カプセル12は、Glow Discharge Polymer、ガラス、あるいはカーボンなどによって構成されてもよい。
【0033】
核融合燃料11として液体DT燃料を用いる場合、カプセル12の外径は、200~500μmであることが好ましい。カプセル12の厚さは、核融合燃料11の蒸発を十分に抑制でき、かつ、核融合燃料11に対して照射されるレーザの強度を低下させすぎない程度の厚さに設定される。具体的には、カプセル12の厚さは、7μm以上かつ50μm以下であることが好ましく、例えば10μm程度とすることができる。
【0034】
核融合燃料11は、カプセル12の中を、液体または固体の状態で満たしている。すなわち、核融合燃料11はカプセル12の内部で中実構造をとる。ここで、核融合燃料11として液体DT燃料を用いる場合、容易にカプセル12内に核融合燃料11を中実かつ等密(均一な密度で)に充填することができる。
【0035】
図4は、燃料ペレット10を用いた高速点火方式による核融合燃料11の点火方法を示す図である。図4の符号4Aに示すように、燃料ペレット10に対して爆縮レーザ5を照射する。爆縮レーザ5の照射条件については、図12、13を参照し、後述する。
【0036】
図4の符号4Bに示すように、爆縮レーザ5の照射によりカプセル12は瞬時に高温のプラズマ12aとなり、燃料ペレット10の外部方向に膨張する。このような高温のプラズマ12aの膨張により、核融合燃料11は爆縮される。
【0037】
図4の符号4Cに示すように、爆縮された核融合燃料11は、最大圧縮時において、圧縮前の数千倍の密度に圧縮され、主燃料部11aとなる。このような主燃料部11aに加熱レーザ6を照射して、主燃料部11aの中央部にホットスパーク13を形成する。
【0038】
図4の符号4Dに示すように、ホットスパーク13の核融合点火により、主燃料部111aにおいて核融合反応が急激に開始される。
【0039】
(核融合炉1の構成)
図5は、燃料ペレット10にレーザを照射する核融合炉1の模式図である。図5に示すように、核融合炉1は、燃料ペレット10の入口2と、真空チャンバ3と、複数のレンズ4とを備える。また、真空チャンバ3の周囲には冷却材の流路(不図示)が設けられる。
【0040】
燃料ペレット10は、入口2から真空チャンバ3内の所定の位置に導入される。具体的には、燃料ペレット10は、真空チャンバ3内の所定の位置を通過するように投入される。複数のレンズ4は、レーザ5、6(爆縮レーザ5あるいは加熱レーザ6)を、真空チャンバ3内の所定の位置に集光する。燃料ペレット10が所定の位置を通過するタイミングと、レーザ5、6が照射されるタイミングとを一致させることにより、所定の位置において燃料ペレット10にレーザ5、6が照射され、核融合反応が生じる。核融合反応により生じた熱エネルギーは公知の方法により冷却材を介して発電エネルギーに変換される。
【0041】
(燃料ペレット10の製造方法)
図6は、燃料ペレット10の製造方法を示す工程図である。図7は、供給ステップS1および減圧ステップS2における燃料ペレット10の製造装置50を示す模式図である。図8は、充填ステップS3における燃料ペレット10の製造装置50を示す模式図である。図9は、連続射出ステップにおける燃料ペレット10の製造装置50を示す模式図である。図6~9を参照し燃料ペレット10の製造方法の一例として液体DT燃料(核融合燃料)11をカプセル12に充填する場合の製造方法について以下に説明する。なお、核融合燃料11として液体DT燃料以外の液体燃料(例えば、液体B燃料)をカプセル12に充填する場合においても、本実施形態における燃料ペレット10の製造方法に適用することができる。
【0042】
図7~9に示すように、製造装置50は、チャンバ51と、真空ポンプ52と、燃料貯蔵部53と、燃料ペレット射出機構54とを備える。製造装置50は、複数のカプセル12に液体DT燃料11を充填し、燃料ペレット10を製造する。また、製造装置50は、燃料ペレット10を核融合炉1に供給する。
【0043】
チャンバ51は、複数のカプセル12を格納する容器である。チャンバ51は、略円筒状の本体部511と、本体部511の底部に設けられ、本体部511より内径の小さい射出部512とを備える。本体部511は、複数のカプセル12を射出部512に誘導するために、下方に向かうに従い内径が徐々に小さくなっている。射出部512の内径はカプセル12の外径より大きい。
【0044】
真空ポンプ52は、チャンバ51内を真空にするポンプである。燃料貯蔵部53は、カプセル12に充填される液体DT燃料11を貯蔵するタンクである。真空ポンプ52および燃料貯蔵部53はそれぞれ、チャンバ51に接続されている。燃料貯蔵部53とチャンバ51との間には、燃料貯蔵部53とチャンバ51との間での液体DT燃料11の流れを制御するバルブ531が設けられている。
【0045】
燃料ペレット射出機構54は、射出部512の下端に位置する燃料ペレット10を、核融合炉1へ射出する。具体的には、燃料ペレット射出機構54は、射出部512の下端に位置する燃料ペレット10に対して圧縮重水素ガスを噴射する。射出部512の下部と核融合炉1の入口2とは図示しない配管により接続されている。燃料ペレット10は、圧縮重水素ガスの圧力により、配管を通って核融合炉1へ射出される。
【0046】
本実施形態における燃料ペレット10の製造方法は以下のとおりである。まず、図7に示すように、チャンバ51に設けられた図示しない導入口から、複数のカプセル12をチャンバ51内に供給する(図6のS1)。
【0047】
次いで、真空ポンプ52により、チャンバ51内を減圧する(図6のS2)。真空ポンプ52は、チャンバ51内を所定の真空度とする。
【0048】
次いで、図8に示すように、所定の真空度であるチャンバ51内において複数のカプセル12に液体DT燃料11を充填する(図6のS3)。具体的には、バルブ531を調整することで、燃料貯蔵部53に貯蔵されている液体DT燃料11がチャンバ51に供給される。ここで、カプセル12は、液体DT燃料11に対して透過性を有する。したがって、チャンバ51に供給された液体DT燃料11は、複数のカプセル12内に充填される。以上の製造方法(図6のS1~S3)により、液体DT燃料11がカプセル12に充填された燃料ペレット10を製造することができる。
【0049】
製造装置50は、図6のS1~S3により製造された燃料ペレット10を核融合炉1に供給する。具体的には、まず、バルブ531を調整することで、図9に示すように、チャンバ51に残存する液体DT燃料11を燃料貯蔵部53に回収する。次いで、射出部512の下部に位置する燃料ペレット10に対して燃料ペレット射出機構54のノズルから圧縮重水素ガスを噴射する。これにより、燃料ペレット10を核融合炉1へ射出する。この操作を繰り返し、チャンバ51内の複数の燃料ペレット10を核融合炉1へ連続射出する。なお、燃料ペレット10の核融合炉1への供給方法としてはこれに限定されず、例えば燃料ペレット10を自由落下させることにより核融合炉1に供給してもよい。
【0050】
このような燃料ペレット10の製造方法により、従来の燃料ペレットの製造方法と比較し、固体DTの結晶を成長させる技術が不要であるため、飛躍的に生産効率を上げることができる。従って、簡易的に燃料ペレット10の大量生産が実現できる。また、このような燃料ペレット10の供給方法により、燃料ペレット射出機構54による射出からレーザ照射までの間に核融合燃料11が蒸発するのを十分に抑制することができる。
【0051】
また、燃料ペレット10を核融合炉1に供給する前に、液体DT燃料11を冷却固化させて固体DT燃料としてもよい。これにより、燃料ペレット射出機構54による射出からレーザ照射までの間に、核融合燃料11が蒸発するのを防ぐことができる。従って、燃料ペレット10は、固体DT燃料を長時間保持することができる。
【0052】
〔実施形態2〕
(燃料ペレット20の構成および製造方法)
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0053】
図10は、本発明の実施形態2に係る燃料ペレット20の模式断面図である。燃料ペレット20は、核融合燃料11と、カプセル(膜)22と、コーン(誘導部材)23と、を備える。
【0054】
カプセル22は、円切り加工により形成された貫通孔22aを有する点でカプセル12と相違する。例えば、外径が500μmのカプセル22に対して、内径が150μmの貫通孔22aが形成される。貫通孔22aは、例えば、円切り加工プログラムを実施するフェムト秒レーザ装置によって形成される。これにより、カプセル22の円切り加工の再現性を向上させ、カプセル22の大量生産を可能とする。
【0055】
コーン23は、円錐形状を有し、前記円錐形状の底面側から頂点23a側へ加熱レーザ6を誘導する誘導部材である。コーン23は、頂点23a側が貫通孔22aに挿入されるようにカプセル22に接合される。コーン23は、例えば、金あるいはアルミニウム等の比較的重い金属で構成されている。
【0056】
爆縮時において、圧縮された核融合燃料11は、レーザに対する遮断密度より高い密度のプラズマで囲まれている。そのため、単に加熱レーザ6を核融合燃料11の周辺に照射することでは、加熱レーザ6を核融合燃料11の内部に伝搬することは困難である。そこで、加熱レーザ6は、コーン23の内部を介して頂点23aに照射される。これにより、カプセル22の内部に高エネルギーの電子を発生させ、ホットスパークを形成することができる。
【0057】
燃料ペレット20の製造方法は、燃料ペレット10と同様である。なお、燃料ペレット20の製造時には、コーン23の内部に核融合燃料11が入り込まないように、コーン23の方向が適宜制御される。また、核融合炉1への燃料ペレット20の射出時には、加熱レーザ6がコーン23に照射されるように、燃料ペレット20の姿勢が適宜制御される。
【0058】
〔実施形態3〕
(燃料ペレット30の構成および製造方法)
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0059】
図11は、本発明の実施形態3に係る燃料ペレット30の模式断面図である。図11に示すように、燃料ペレット30は、核融合燃料11と、カプセル12と、フォーム(発泡体)33と、を備える。
【0060】
フォーム33は、複数の細孔33aを有し、当該細孔33a内に核融合燃料11を収容する。フォーム33は、カプセル12の内部で中実構造をとる。なお、燃料ペレット30は、カプセル12を備えていなくてもよい。すなわち、燃料ペレット30は、核融合燃料11と、細孔33a内に核融合燃料11を収容する球状のフォーム33と、を備えていてもよい。
【0061】
フォーム33の材質は、例えばレゾルシノール・ホルマリン(RF)とフロログリシノールカルボン酸・ホルマリン(PF)との混合物(RF-PF)である。なお、フォーム33の材質はこれに限定されない。
【0062】
燃料ペレット30は、フォーム33の細孔33a内に核融合燃料11を収容することで、燃料ペレット30内に空気層が残存するのを防止することができる。すなわち、フォーム33の細孔33a内に核融合燃料11を中実かつ等密に充填することができる。特に、液体DT燃料11を冷却固化させて固体DT燃料とする場合、DTの固化による体積の減少に応じてフォーム33全体が圧縮する。そのため、固体DT燃料を用いる場合においても、核融合燃料11を中実かつ等密に充填することができる。燃料ペレット30の製造方法は、燃料ペレット10の製造方法と同様である。
【0063】
〔実施形態4〕
(固体LiD燃料を用いる場合の製造方法)
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0064】
本実施形態では、燃料ペレット10の製造方法の一例として固体LiD燃料をカプセル12に充填する場合の製造方法について以下に説明する。
【0065】
LiDは常温で固体の結晶であり、通常は粉末で量産されている。固体LiD燃料は、固体結晶LiDを球状に加工することで製造されてもよい。また、固体LiD燃料は、粉末LiDを充填した一対の半球状のカプセルを互いに接着することで製造されてもよい。また、固体結晶LiDより安定である固体結晶LiOD(重水水酸化リチウム)を用いてもよい。ただし、発電エネルギーの効率の観点からは、固体結晶LiDを用いる方がより好ましい。
【0066】
〔実施形態5〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0067】
(レーザ核融合のシミュレーション)
上述の核融合燃料11に爆縮レーザ5および加熱レーザ6を照射することによって生じるレーザ核融合のシミュレーションを行った。本実施形態では、爆縮レーザ5および加熱レーザ6の照射条件と、当該照射条件に対応するシミュレーション結果とについて、説明する。
【0068】
本シミュレーションにおいて、爆縮レーザ5のピーク強度は、5×10^14W/cmと設定された。爆縮レーザ5のパルス幅は、60nsと設定された。爆縮レーザ5の波長は0.35μmと設定された。爆縮レーザ5のスポットサイズは900μm(爆縮前の核融合燃料11の半径)である。加熱レーザ6のピーク強度は、10^20~10^21W/cmと設定された。加熱レーザ6のパルス幅は、20psと設定された。加熱レーザ6の波長は0.53μmと設定された。加熱レーザ6のスポットサイズは40~100μm(おおよそ爆縮後の核融合燃料11の半径)である。
【0069】
図12は、爆縮レーザ5の出力と核融合燃料11の圧縮を示す値との関係を示すグラフである。図12のグラフにおいて、縦軸は爆縮レーザ5による爆縮後の燃料密度半径積ρR(g/cm)を、横軸は爆縮レーザ5の出力Eimp(kJ)を表す。
【0070】
レーザ核融合のシミュレーションにより、本発明者らは、爆縮レーザ5の出力Eimpを10kJと設定した場合に、ρR=0.5g/cmを達成し、核融合反応が連鎖に転じることを確認した(図12の点Aに対応)。また、本発明者らは、爆縮レーザ5の出力Eimpを500kJと設定した場合に、ρR=2.4g/cmを達成し、核融合反応により発電可能であることを確認した(図12の点Bに対応)。また、これらのシミュレーション結果は、爆縮レーザ5の出力Eimpと爆縮後の燃料密度半径積ρRとが図12の直線のような線形の関係にあるといった理論上の計算結果と一致している。
【0071】
従来の中空構造の核融合燃料を用いるレーザ核融合の方式では、核融合反応により発電可能であるρRを達成するために要求される爆縮レーザの出力は5MJであった。一方、中実構造の核融合燃料11を用いるレーザ核融合の方式では、核融合反応により発電可能であるρRを達成するために要求される爆縮レーザの出力は500kJである。すなわち、従来のレーザ核融合の方式と比較し、中実構造の核融合燃料11を用いるレーザ核融合の方式では、爆縮レーザ5の出力を1/10程度に抑制することができる。
【0072】
図13は、爆縮レーザ5のパルス波形を示すグラフである。図13のグラフにおいて、縦軸は爆縮レーザ5の強度(W/cm)を、横軸は爆縮レーザ5の照射開始時からの経過時間(ns)を表す。破線は、コーン23を備えない燃料ペレット10に照射する爆縮レーザ5のパルス波形を示し、実線は、コーン23を備えた燃料ペレット20に照射する爆縮レーザ5のパルス波形を示す。
【0073】
図13に示すように、中実構造の核融合燃料11に照射される爆縮レーザ5のパルス波形は、段階的に強度が上がるように設定される。例えばコーン23を備えない燃料ペレット10の場合、爆縮レーザ5によって照射開始時から0ns、10ns、12ns、13ns、および13.5nsのそれぞれにおいて、爆縮レーザ5の強度を段階的に上げることで、合計5つの衝撃波を発生させている。また、これらの5つの衝撃波は核融合燃料11の中心に同時に到達するように設計されている。これにより、5つの衝撃波が重なり合い、中実構造の核融合燃料11に対する非常に高い圧力が実現する。当該圧力により、核融合燃料11が高密度に圧縮される。核融合燃料11の高密度の状態は、100ps程度の期間持続する。当該期間内に加熱レーザ6を核融合燃料11に照射し、ホットスパークを形成する。
【0074】
図14は、加熱レーザ6の各レーザ波長λL(λL=0.35μm、0.53μm、1.05μm)に対応する、核融合のエネルギー出力を示すグラフである。図15は、加熱レーザ6の各レーザ波長λLに対応する、核融合反応のために要求される電子のエネルギーおよび加熱レーザ6の出力を示す表である。図14のグラフにおいて、縦軸は核融合のエネルギー出力EF(MJ)を、横軸は加熱レーザ6によって発生させた電子のエネルギーEb(kJ)を表す。
【0075】
図14に示すように、電子のエネルギーEbが特定の閾値を超えると、核融合点火が生じ、核融合のエネルギー出力EFが急激に(数百倍に)上昇する。また、このような電子のエネルギーEbの特定の閾値は、加熱レーザ6のレーザ波長λLによって変化する。λL=0.35μm、0.53μm、1.05μmの場合、電子のエネルギーEbの特定の閾値はそれぞれ、30kJ、35kJ、50kJである。すなわち、λL=0.35μm、0.53μm、1.05μmの場合、核融合反応のために要求される電子のエネルギーEbはそれぞれ、30kJ、35kJ、50kJとなる(図15も参照)。
【0076】
核融合反応のために要求される電子のエネルギーEbを実現するための加熱レーザ6の出力は、加熱レーザ6から電子への変換効率に応じて異なる。加熱レーザ6から電子への変換効率を40%と仮定すると、図15に示すように、λL=0.35μm、0.53μm、1.05μmの場合、核融合反応のために要求される加熱レーザ6の出力はそれぞれ、75kJ、87.5kJ、125kJとなる。また、加熱レーザ6から電子への変換効率は、電子の発散角度によって異なる。したがって、核融合反応のために要求される加熱レーザ6の出力は、加熱レーザ6の波長λLおよび電子の発散角度により決定される。
【0077】
(付記事項)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0078】
例えば、上記実施形態では、慣性核融合に用いられる燃料ペレットに本発明の製造方法を適用しているが、これに限定されない。例えば、磁場核融合に用いられる燃料ペレットに本発明の製造方法を適用してもよい。また、X線、中性子、あるいはEUVの発生に用いられる連続駆動ターゲットに本発明の製造方法を適用してもよい。
【符号の説明】
【0079】
5、115 爆縮レーザ
6、116 加熱レーザ
10、20、30 燃料ペレット
11 核融合燃料(液体DT燃料)
12、22 カプセル(膜)
22a 貫通孔
23 コーン(誘導部材)
23a 頂点
33 フォーム(発泡体)
33a 細孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15