(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】加工装置
(51)【国際特許分類】
B23Q 17/00 20060101AFI20240712BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240712BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20240712BHJP
B24B 49/12 20060101ALI20240712BHJP
【FI】
B23Q17/00 D
H01L21/304 631
H01L21/68 B
B24B49/12
(21)【出願番号】P 2020078520
(22)【出願日】2020-04-27
【審査請求日】2023-02-28
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川口 吉洋
(72)【発明者】
【氏名】政田 孝行
(72)【発明者】
【氏名】相川 真紀
【審査官】亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-198940(JP,A)
【文献】特開2018-045727(JP,A)
【文献】特開2009-266221(JP,A)
【文献】特開2009-134542(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 17/00
H01L 21/301
H01L 21/304
H01L 21/677
G05B 19/18 - 23/02
B24B 49/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物を保持する保持テーブルと、
該保持テーブルに保持された被加工物を加工する加工ユニットと、
被加工物を搬送する搬送アームと、
モニターと、を少なくとも備える加工装置であって、
1枚の被加工物が収容されるスロットを複数有し、複数の被加工物を収容するカセットが載置されるカセットステージをさらに備え、
該加工装置は、複数の被加工物を順次搬送して加工し、
該モニターは、該加工装置の各構成ユニットのイラストと、該加工装置が処理中の複数の被加工物のそれぞれのイラストと、を実際の該加工装置内の配置に基づき表示する配置図を、該加工装置及び該複数の被加工物のそれぞれを斜めから見て立体的に表示
し、複数の被加工物のそれぞれのイラスト毎に、被加工物毎にそれぞれ紐付けられた該スロットの段数の番号の表示を付すことを特徴とする加工装置。
【請求項2】
加工装置の少なくとも二つの構成ユニットは、上下方向に間隔をあけて配置され、該構成ユニットの移動中または固定位置において、該加工装置の上面から見ると重なる位置関係であり、
該モニターは、該加工装置の上面から見ると重なる位置関係である構成ユニット及び被加工物の各イラストを表示する位置
を上下方向に間隔をあけて表示することを特徴とする請求項
1に記載の加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば切削装置、研削装置等の被加工物を加工する加工装置は、被加工物を棚状に収納するカセットが載置されるカセットステージ、カセットから取り出した被加工物を仮置きする仮置きテーブル、加工対象の被加工物を保持する保持テーブル、仮置きテーブルから保持テーブルに被加工物を搬入する搬入ユニット、加工具が装着され保持テーブルが保持した被加工物を加工する加工ユニット、加工後の被加工物を洗浄する洗浄ユニット、保持テーブルから洗浄テーブルに被加工物を搬出する搬出ユニット、カセットから被加工物を取り出したりカセットに被加工物を収納したりする搬送ユニット、各種加工情報の入力及び表示に用いる入力手段及びモニター(例えばタッチパネル等)を備えている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
タッチパネルは、加工条件を設定入力するための入力機能と、加工装置の動作状態を表示する表示機能とを有している。タッチパネルの表示機能は、加工装置を上から見たときの、カセットステージ、仮置きテーブル、保持テーブル、搬入ユニット、加工ユニット、洗浄テーブル、搬出ユニット、搬送ユニット等の各ユニットの配置を表す配置図を表示する機能である。そして、加工装置をフルオートにて稼働させる場合は、加工装置内を移動する被加工物についてもそれぞれ配置図に表示させている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-161948号公報
【文献】特開2019-198940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年高品質なデバイスが求められるに従い、加工装置内に搭載される手段(ユニット)が増えて来ている。そこで複数の手段(ユニット)を上下方向に間隔をあけて設置し、省スペースを実現する加工装置がある。また、通常の加工装置は、加工前または加工後に洗浄が完了したきれいな被加工物を運ぶ搬送アームと、加工後の被加工物を保持テーブルから洗浄テーブルに運ぶ搬送アームとの二つを備えているが、装置を省スペースにするため、搬送アームの移動経路を上下方向に二段に分けて配置している。さらに搬送アームと保持テーブルや搬送アームと洗浄テーブルなど、各ユニットと搬送アームの位置が上から見るとかぶってしまう場合もある。このような場合、特許文献2のような上面図(上方から見た図)では加工装置内の状況を正確に把握出来ないという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、加工装置内の状況を正確に把握できる加工装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の加工装置は、被加工物を保持する保持テーブルと、該保持テーブルに保持された被加工物を加工する加工ユニットと、被加工物を搬送する搬送アームと、モニターと、を少なくとも備える加工装置であって、1枚の被加工物が収容されるスロットを複数有し、複数の被加工物を収容するカセットが載置されるカセットステージをさらに備え、該加工装置は、複数の被加工物を順次搬送して加工し、該モニターは、該加工装置の各構成ユニットのイラストと、該加工装置が処理中の複数の被加工物のそれぞれのイラストと、を実際の該加工装置内の配置に基づき表示する配置図を、該加工装置及び該複数の被加工物のそれぞれを斜めから見て立体的に表示し、複数の被加工物のそれぞれのイラスト毎に、被加工物毎にそれぞれ紐付けられた該スロットの段数の番号の表示を付すことを特徴とする。
【0008】
加工装置の少なくとも二つの構成ユニットは、上下方向に間隔をあけて配置され、該構成ユニットの移動中または固定位置において、該加工装置の上面から見ると重なる位置関係であり、該モニターは、該加工装置の上面から見ると重なる位置関係である構成ユニット及び被加工物の各イラストを表示する位置を上下方向に間隔をあけて表示してもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、加工装置内の状況を正確に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る加工装置の構成例を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の加工装置の機能構成の一例を模式的に示す図である。
【
図3】
図3は、
図2の画像データ記憶部が記憶する画像の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、
図2の3次元データ記憶部が記憶する3次元データの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、
図2のレイアウト設定記憶部が記憶するレイアウト座標データの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、
図2のレイアウト設定記憶部が記憶するレイアウト積層順序データの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、
図2の移動履歴記憶部が記憶する移動履歴データの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、
図2の表示処理部の処理の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、
図2の表示処理部の処理の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、
図1の加工装置のモニターに表示される配置図の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0012】
〔実施形態〕
本発明の実施形態に係る加工装置1を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態に係る加工装置1の構成例を示す斜視図である。
図2は、
図1の加工装置1の機能構成の一例を模式的に示す図である。実施形態に係る加工装置1は、
図1に示すように、保持テーブル10と、ターンテーブル20と、仮置きテーブル30と、加工ユニット40と、搬送アーム51,52,53と、タッチパネル60と、洗浄ユニット70と、カセットステージ80と、カセット81,82と、制御ユニット90と、を備える。加工装置1は、本実施形態では、装置基台2と、装置カバー3とを備え、上記の加工装置1の構成要素を装置基台2上に備え、タッチパネル60を除く上記の構成要素を装置カバー3で覆っている。本発明に係る構成ユニットは、上記した加工装置1の構成要素のうち後述する被加工物100を保持するユニット全般であり、本実施形態では、具体的には、保持テーブル10、仮置きテーブル30、搬送アーム51,52,53、洗浄ユニット70の洗浄テーブル71及びカセット81,82を示す。
【0013】
本実施形態において、加工装置1が加工する加工対象である被加工物100は、
図1に示すように、例えば、シリコン、サファイア、シリコンカーバイド(SiC)、ガリウムヒ素などを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハなどである。被加工物100は、平坦な表面の格子状に形成される複数の分割予定ラインによって区画された領域にチップサイズのデバイスが形成されている。被加工物100は、本発明では、表面の裏側の裏面に粘着テープが貼着され、粘着テープの外縁部に環状のフレームが装着されていても良い。また、本発明では、被加工物100は、樹脂により封止されたデバイスを複数有した矩形状のパッケージ基板、セラミックス板、又はガラス板等でも良い。
【0014】
加工装置1は、本実施形態では、例えば、自動的に加工装置1の各構成ユニットに一連の動作を実施させて被加工物100の搬送と加工を繰り返し、カセット81,82に収容された被加工物100を順次加工するフルオート加工を実施する。なお、加工装置1は、本発明ではフルオート加工を実施する形態に限定されず、フルオート加工を実施せずにオペレータの操作に従って1つ1つ各処理を実施するマニュアル機であってもよい。
【0015】
保持テーブル10は、保持面11で被加工物100を保持する。保持テーブル10は、被加工物100を保持する平坦な保持面11が上面に形成されかつ多数のポーラス孔を備えたポーラスセラミック等から構成された円盤形状の吸着部と、吸着部を上面中央部の窪み部に嵌め込んで固定する枠体とを備えた円盤形状である。保持面11は、水平面であるXY平面に概ね平行に形成されている。保持テーブル10は、不図示の回転駆動源により水平面に直交するZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に設けられている。保持テーブル10は、吸着部が、図示しない真空吸引経路を介して図示しない真空吸引源と接続され、保持面11全体で、被加工物100を吸引保持する。保持テーブル10は、不図示のセンサが設けられている。保持テーブル10に設けられたセンサは、保持面11で保持している被加工物100を検出し、検出結果を制御ユニット90に送信する。
【0016】
保持テーブル10は、
図1に示すように、ターンテーブル20上に2つ設置されている。これら2つの保持テーブル10は、ターンテーブル20上において、ターンテーブル20とは独立して概ね水平面内で回転可能に設けられている。ターンテーブル20は、
図1に示すように、円盤状のテーブルであり、水平面内で回転可能に設けられ、所定のタイミングで回転駆動されることで、保持テーブル10を移動させて保持テーブル10上の被加工物100を搬送する搬送手段の一例である。2つの保持テーブル10は、ターンテーブル20上には、例えば180°の位相角で等間隔に配設されている。これらの2つの保持テーブル10は、ターンテーブル20の回転によって、搬入搬出位置、加工位置に順次移動される。ターンテーブル20は、不図示のセンサが設けられている。ターンテーブル20に設けられたセンサは、ターンテーブル20の回転角を検出し、検出結果を制御ユニット90に送信する。
【0017】
仮置きテーブル30は、カセットステージ80に載置されたカセット81,82から取り出した加工前の被加工物100が保持テーブル10に搬入される前に仮置きされ、被加工物100の中心位置合わせを行うテーブルである。仮置きテーブル30は、不図示のセンサが設けられている。仮置きテーブル30に設けられたセンサは、仮置きテーブル30が保持している被加工物100を検出し、検出結果を制御ユニット90に送信する。
【0018】
加工ユニット40は、保持テーブル10に保持された被加工物100を加工する。加工ユニット40は、本実施形態では、研削ユニットであり、研削ホイール41を有する。研削ホイール41は、環状に配された研削砥石を有し、Z軸方向と平行な軸心回りの回転動作が加えられながら、加工位置に位置付けられた保持テーブル10に保持された被加工物100にZ軸方向に沿って押圧されて、被加工物100を研削加工する。
【0019】
加工装置1は、
図1に示すように、研削量検出ユニット45をさらに備える。研削量検出ユニット45は、加工位置に位置付けられた保持テーブル10の保持面11の外周付近に設けられている。研削量検出ユニット45は、本実施形態では、接触式の高さ検出装置であり、接触した位置の高さを検出する2本の接触式のプローブを備える。研削量検出ユニット45は、一方のプローブが、保持テーブル10の保持面11の高さを検出し、他方のプローブが、保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物100の外縁よりわずかに内側の領域の上面の高さを検出し、一方のプローブが検出した高さと他方のプローブが検出した高さとの差異に基づいて被加工物100の外縁よりわずかに内側の領域の厚みを検出し、その厚みの検出結果を制御ユニット90に送信する。なお、研削量検出ユニット45は、本発明ではこれに限定されず、保持面11及び被加工物100によって反射される波長のレーザー光の干渉波の受光に基づいて、被加工物100の外縁よりわずかに内側の領域の厚みを検出する形態でもよい。
【0020】
第1の搬送アーム51は、吸着パッドを有し、仮置きテーブル30で位置合わせされた加工前の被加工物100を吸着保持して搬入搬出位置に位置する保持テーブル10上に搬入する搬入ユニットの一例である。第2の搬送アーム52は、吸着パッドを有し、搬入搬出位置に位置する保持テーブル10上に保持された加工後の被加工物100を吸着保持して洗浄ユニット70の洗浄テーブル71上に搬出する搬出ユニットの一例である。第3の搬送アーム53は、例えばU字型ハンドを備えるロボットピックであり、U字型ハンドによって被加工物100を吸着保持して被加工物100を搬送する。第3の搬送アーム53は、加工前の被加工物100をカセット81,82から仮置きテーブル30へ搬出するとともに、加工後の被加工物100を洗浄ユニット70からカセット81,82へ搬入する搬送ユニットの一例である。第3の搬送アーム53は、加工前にカセット81に収容されていた加工後かつ洗浄後の被加工物100を、カセット81に搬入し、加工前にカセット82に収容されていた加工後かつ洗浄後の被加工物100を、カセット82に搬入する。搬送アーム51,52,53は、それぞれ不図示のセンサが設けられている。搬送アーム51,52,53に設けられたセンサは、それぞれ、搬送アーム51,52,53を構成する各アームの回転角や位置等といった搬送アーム51,52,53の駆動に関する情報である駆動情報と、搬送アーム51,52,53が吸着保持している被加工物100とを検出し、これらの検出結果を制御ユニット90に送信する。
【0021】
タッチパネル60は、
図1に示すように、表示面を外側に向けた状態で装置カバー3に設置される。タッチパネル60は、加工装置1に関する各種情報を表示するモニター61と、加工条件の設定入力など、加工装置1に関する各種操作入力をオペレータから受け付ける入力部62と、を有する。モニター61は、本実施形態では、加工装置1の各構成ユニットのイラストと、加工装置1が処理中の被加工物100のイラストと、を実際の加工装置1内の配置に基づき表示する配置
図200(
図12参照)を、加工装置1を斜めから見て立体的(3次元的)に表示する。
【0022】
ここで、加工装置1の各構成ユニットのイラストは、加工装置1の各構成要素の外形の少なくとも一部を斜め上方から見て立体的に表示する2次元の斜視画像のことであり、本実施形態では、具体的には、後述する装置基台斜視画像202、保持テーブル斜視画像210、ターンテーブル斜視画像220、仮置きテーブル斜視画像230、加工ユニット斜視画像240、搬送アーム斜視画像251,252,253、洗浄ユニット斜視画像270、カセットステージ斜視画像280及びカセット斜視画像281,282(
図3、
図8及び
図9参照)である。
【0023】
また、加工装置1が処理中の被加工物100のイラストは、加工装置1が処理中の被加工物100の外形を斜め上方から見て立体的に表示する2次元の斜視画像のことであり、本実施形態では、具体的には、後述する被加工物斜視画像400(
図10参照)である。また、加工装置1が処理中の被加工物100は、本実施形態では、例えば、カセット81,82が収容している被加工物100、第3の搬送アーム53が吸着保持及び搬送している被加工物100、仮置きテーブル30が保持及び中心位置合わせをしている被加工物100、第1の搬送アーム51が吸着保持及び搬送している被加工物100、保持テーブル10が吸引保持している被加工物100、加工ユニット40が加工している被加工物100、第2の搬送アーム52が吸着保持及び搬送している被加工物100、並びに、洗浄テーブル71が保持及び洗浄している被加工物100である。
【0024】
また、モニター61が立体的(3次元的)に表示するとは、加工装置1を斜め上方からみた配置
図200をモニター61に表示することをいい、少なくとも、加工装置1の配置
図200を斜め上方からみた2次元の画像データを表示することである。
【0025】
洗浄ユニット70は、研削後の被加工物100を保持する洗浄テーブル71を有する。洗浄ユニット70は、洗浄テーブル71上の研削後の被加工物100を洗浄し、研削された加工面に付着している研削屑等のコンタミネーションを除去する。洗浄テーブル71は、不図示のセンサが設けられている。洗浄テーブル71に設けられたセンサは、洗浄テーブル71が保持している被加工物100を検出し、検出結果を制御ユニット90に送信する。
【0026】
カセットステージ80は、複数の被加工物100を収容するための収容器であるカセット81,82を載置する載置台である。加工装置1は、本実施形態では、2箇所のカセットステージ80を備え、一方にカセット81が載置され、他方にカセット82が載置されるが、本発明ではこれに限定されず、少なくとも1箇所以上のカセットステージ80を備えていれば良い。
【0027】
カセット81,82は、開口を通して被加工物100を出し入れ可能にするとともに、被加工物100をZ軸方向に間隔をあけて保持するスロットを複数備えている。カセット81,82に収容される被加工物100は、加工装置1では、収容されるスロットの段数で、1枚1枚が管理、区別されて取り扱われる。カセット81,82は、本実施形態では、いずれも13層のスロットを備え、13枚の被加工物100が区別されて取り扱われるが、本発明ではこれに限定されず、スロットは何層でも良い。カセット81,82は、開口が第3の搬送アーム53側に向けられた状態でカセットステージ80に載置される。
【0028】
制御ユニット90は、加工装置1の各構成要素をそれぞれ制御して、被加工物100を加工する加工処理に関する各動作を加工装置1に実施させる。制御ユニット90は、各構成ユニット等に設けられたセンサの検出結果を受信する。また、制御ユニット90は、これらのセンサの検出結果に基づいて、加工装置1の状態に関する情報処理をして、モニター61に表示する。制御ユニット90は、
図2に示すように、記憶部91と、処理部92とを備える。
【0029】
記憶部91は、処理部92により実行される加工装置1の各種処理等の機能を実現するプログラムや、プログラムによる処理に用いられるデータ(加工条件)などを記憶する。記憶部91は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性または揮発性の半導体メモリなどの記憶装置を含む。記憶部91に記憶されるプログラムは、処理部92が備えるプロセッサにより実行可能なデータ処理を行うための複数の命令を含むプロセッサによる読取り可能かつ非遷移的な(non-transitory)記録媒体を有するプログラムプロダクトであるともいえる。記憶部91は、処理部92が備えるプロセッサがプログラムに記述された命令を実行する際の一時的な作業領域としても利用できる。
【0030】
実施形態に係る記憶部91は、
図2に示すように、画像データ記憶部94と、3次元データ記憶部95と、レイアウト設定記憶部96と、移動履歴記憶部97と、を有する。記憶部91の機能と、画像データ記憶部94、3次元データ記憶部95、レイアウト設定記憶部96及び移動履歴記憶部97の機能とは、記憶部91に含まれる記憶装置により実現される。
【0031】
図3は、
図2の画像データ記憶部94が記憶する画像の一例を示す図である。画像データ記憶部94は、各構成ユニットを除く加工装置1の各構成要素の少なくとも一部を斜め上方から見て立体的(3次元的)に表示する2次元の斜視画像を記憶する。具体的には、画像データ記憶部94は、
図3に示すように、装置基台斜視画像202と、ターンテーブル斜視画像220と、仮置きテーブル斜視画像230と、加工ユニット斜視画像240と、洗浄ユニット斜視画像270と、カセットステージ斜視画像280と、カセット斜視画像281,282と、を記憶する。画像データ記憶部94が記憶するこれらの斜視画像は、予め加工装置1のオペレータや管理者等により、画像データ記憶部94に記憶される。
【0032】
装置基台斜視画像202は、装置基台2の外形を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見て装置基台2を立体的に表示する2次元の斜視画像である。ターンテーブル斜視画像220は、ターンテーブル20の外形を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見てターンテーブル20を立体的に表示する2次元の斜視画像である。仮置きテーブル斜視画像230は、仮置きテーブル30の外形を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見て仮置きテーブル30を立体的に表示する2次元の斜視画像である。加工ユニット斜視画像240は、加工ユニット40の外形を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見て加工ユニット40を立体的に表示する2次元の斜視画像である。洗浄ユニット斜視画像270は、洗浄ユニット70の外形の一部を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見て洗浄ユニット70の一部を立体的に表示する2次元の斜視画像である。洗浄ユニット斜視画像270は、洗浄テーブル71の外形を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見て洗浄テーブル71を立体的に表示する2次元の斜視画像である洗浄テーブル斜視画像271(
図12参照)を含む。カセットステージ斜視画像280は、カセットステージ80の外形を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見てカセットステージ80を立体的に表示する2次元の斜視画像である。カセット斜視画像281,282は、それぞれ、カセット81,82の外形の一部を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見てカセット81,82の一部を立体的に表示する2次元の斜視画像である。画像データ記憶部94が記憶するこれらの斜視画像は、全て、加工装置1の各構成要素の外形を配置
図200と同一の方向から見た立体的な2次元の斜視画像である。画像データ記憶部94が記憶するこれらの斜視画像は、本実施形態では、いずれも、オペレータが概ねタッチパネル60のある位置から加工装置1の各構成要素を斜めに見たものとなっている。また、洗浄ユニット斜視画像270及びカセット斜視画像281,282は、本実施形態では、洗浄ユニット70やカセット81,82の上方を覆う部分を省略した斜視画像となっており、これにより、洗浄テーブル71上やカセット81,82に収容されている被加工物100を表示する被加工物斜視画像400(
図10参照)が配置
図200において視認しやすくなっている。
【0033】
画像データ記憶部94が記憶するこれらの斜視画像は、配置
図200において被加工物100の移動に伴って移動や回転等をしなくてもよい。例えば、ターンテーブル20は回転駆動するが、ターンテーブル斜視画像220の形状および位置は配置
図200において変化しない。また、加工ユニット40は研削ホイール41が回転するが、加工ユニット斜視画像240の形状および位置は配置
図200において変化しない。また、洗浄ユニット70は洗浄テーブル71が回転するが、洗浄ユニット斜視画像270の形状および位置は配置
図200において変化しない。
【0034】
図4は、
図2の3次元データ記憶部95が記憶する3次元データの一例を示す図である。3次元データ記憶部95は、加工装置1のうち画像データ記憶部94で斜視画像が記憶されていない各構成ユニット及び被加工物100の各3次元データを記憶する。3次元データとして記憶される各構成ユニットや被加工物100は、被加工物100の一連の加工の中で移動や回転などが行われ、配置
図200内に表示する位置や外形が変化するものが選択される。具体的には、3次元データ記憶部95は、
図4に示すように、保持テーブル3次元データ310と、搬送アーム3次元データ351,352,353と、被加工物3次元データ300と、を記憶する。保持テーブル3次元データ310は、保持テーブル10の外形を3次元で示すデータである。搬送アーム3次元データ351,352,353は、それぞれ、搬送アーム51,52,53の外形を3次元で示すデータである。被加工物3次元データ300は、被加工物100の外形を3次元で示すデータである。3次元データ記憶部95が記憶するこれらの3次元データは、例えば、当該各構成要素を3次元CAD(Computer-Aided Design)で表したデータである。3次元データ記憶部95が記憶するこれらの3次元データに基づいて生成される斜視画像は、配置
図200において各構成ユニットや被加工物100の動作に伴って移動や回転等させることができる。搬送アーム3次元データ351,352,353は、本実施形態では、搬送アーム51,52,53を構成する各アームの回転移動に従ってデータ内の形状を変化させる処理が可能なものとなっている。3次元データ記憶部95が記憶するこれらの3次元データは、予め加工装置1のオペレータや管理者等により、3次元データ記憶部95に記憶される。
【0035】
図5は、
図2のレイアウト設定記憶部96が記憶するレイアウト座標データ501の一例を示す図である。レイアウト設定記憶部96は、実際の加工装置1内の各構成要素を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見た時の配置に基づいて決められた、加工装置1の各構成要素を表示する各斜視画像を配置
図200において配置する位置の情報を記憶する。具体的には、レイアウト設定記憶部96は、
図5に示すように、加工装置1の各構成要素を表示する各斜視画像202,210,220,230,240,251,252,253,270,280,281,282と、各斜視画像202,210,220,230,240,251,252,253,270,280,281,282の配置図内座標と、を1対1で対応付けてレイアウト座標データ501として記憶している。ここで、各斜視画像202,210,220,230,240,251,252,253,270,280,281,282の配置図内座標は、配置
図200において各斜視画像202,210,220,230,240,251,252,253,270,280,281,282を配置する位置を配置
図200内に設定された座標系で示した座標のことであり、例えば、配置
図200の中心または四隅のいずれかを原点とする座標系において、配置
図200に配置されたときの各斜視画像202,210,220,230,240,251,252,253,270,280,281,282の中心または四隅のいずれかの位置を、画素単位で規定したX座標及びY座標で表したものである。配置図内座標のX座標は、配置
図200の左右方向の位置を表し、配置図内座標のY座標は、配置
図200の上下方向の位置を表している。レイアウト座標データ501は、予め加工装置1のオペレータや管理者等により、レイアウト設定記憶部96に記憶される。
【0036】
本実施形態では、ターンテーブル20の回転駆動による保持テーブル10の移動や搬送アーム51,52,53の移動によって、各構成ユニットや被加工物100が加工装置1の上面から見ると重なる位置関係にある。このため、レイアウト座標データ501は、重なる位置関係にある各構成ユニットや被加工物100の斜視画像の配置図内座標に、上下方向を表すY座標に間隔をあける補正を設定している。
【0037】
レイアウト座標データ501は、本実施形態では、例えば、搬送アーム斜視画像251の配置図内座標のY座標に所定値の3倍を加算し、第2の搬送アーム斜視画像252の配置図内座標のY座標に所定値の2倍を加算し、第3の搬送アーム斜視画像253、加工ユニット斜視画像240の配置図内座標のY座標に所定値を加算し、保持テーブル斜視画像210、ターンテーブル斜視画像220、仮置きテーブル斜視画像230及び洗浄ユニット斜視画像270の配置図内座標のY座標に所定値を減算する補正を設定している。レイアウト座標データ501は、これにより、配置
図200において、搬送アーム斜視画像251,252,253を配置する位置それぞれ上下方向に間隔を広げる補正を設定している。また、レイアウト座標データ501は、これにより、配置
図200において、搬送アーム斜視画像251,252,253及び加工ユニット斜視画像240と、保持テーブル斜視画像210、仮置きテーブル斜視画像230及び洗浄ユニット斜視画像270との間の被加工物斜視画像400の通過領域を配置図内座標の上下方向に広げる補正を設定している。
【0038】
図6は、
図2のレイアウト設定記憶部96が記憶するレイアウト積層順序データ502の一例を示す図である。レイアウト設定記憶部96は、加工装置1の各構成要素10,20,40や被加工物100を表示する各斜視画像210,220,240,400が配置
図200において配置される際の各斜視画像像210,220,240,400の積層の順序である画像積層順序を記憶する。具体的には、レイアウト設定記憶部96は、
図6に示すように、加工ユニット斜視画像240を配置する位置付近で積層される加工ユニット斜視画像240と、被加工物斜視画像400と、保持テーブル斜視画像210と、ターンテーブル斜視画像220と、これらの各斜視画像240,400,210,220の画像積層順序と、を1対1で対応付けたレイアウト積層順序データ502を記憶している。
【0039】
また、レイアウト設定記憶部96のレイアウト積層順序データ502は、図示しないが、搬送アーム斜視画像251,252,253と、被加工物斜視画像400と、保持テーブル斜視画像210と、ターンテーブル斜視画像220と、仮置きテーブル斜視画像230と、洗浄ユニット斜視画像270と、これらの各斜視画像251,252,253,400,210,220,230,270の画像積層順序と、を1対1で対応付けている。
【0040】
なお、レイアウト積層順序データ502は、
図6に示す例では、画像積層順序の番号の小さい斜視画像の方を、画像積層順序の番号の大きい斜視画像よりも、配置
図200において手前側に積層することを設定している。レイアウト積層順序データ502は、予め加工装置1のオペレータや管理者等により、レイアウト設定記憶部96に記憶される。
【0041】
このレイアウト積層順序データは、加工装置1を実際に斜めに見た場合の見え方に従って、第1の搬送アーム斜視画像251を第2の搬送アーム斜視画像252よりも手前側に、第2の搬送アーム斜視画像252を第3の搬送アーム斜視画像253よりも手前側に積層することを設定している。なお、本実施形態では、第3の搬送アーム53が仮置きテーブル30の方に伸びている場合のみ、配置
図200において第3の搬送アーム斜視画像253と第1の搬送アーム斜視画像251とが互いに積層され、第3の搬送アーム53が洗浄ユニット70の方に伸びている場合のみ、配置
図200において第3の搬送アーム斜視画像253と第2の搬送アーム斜視画像252とが互いに積層される。
【0042】
図7は、
図2の移動履歴記憶部97が記憶する移動履歴データ600の一例を示す図である。移動履歴記憶部97は、
図7に示すように、各被加工物100が加工前に収納されているスロットの段数の番号と、各被加工物100の移動履歴(移動完了状況)と、を被加工物100毎に対応付けて移動履歴データ600として記録する。移動履歴記憶部97は、カセット81,82ごとに、移動履歴データ600を記録する。なお、移動履歴データ600は、
図7に示す例では、被加工物100毎に、フルオート加工する際の加工装置1における被加工物100の各移動処理が完了したか否かを記録しているが、本発明ではこれに限定されず、加工装置1がマニュアル機である場合等には、各被加工物100の移動履歴の項目及び順序が被加工物100毎に異なっていてもよい。
【0043】
移動履歴データ600は、
図7に示す例では、加工前にスロットの段数の番号が1に収容されていた被加工物100については全ての被加工物100の移動経路を移動済みで同じスロットに再び収容済みであり、加工前にスロットの段数の番号が2に収容されていた被加工物100については被加工物100の移動経路を概ね移動済みで第3の搬送アーム53により同じスロットに再び収容されようとしており、加工前にスロットの段数の番号が3に収容されていた被加工物100については当該被加工物100を吸引保持する保持テーブル10が加工位置に位置付けられて加工処理中であり、加工前にスロットの段数の番号が4に収容されていた被加工物100については当該被加工物100を吸引保持する保持テーブル10が搬入搬出位置に位置付けられて加工処理を待機しており、加工前にスロットの段数の番号が5に収容されていた被加工物100については仮置きテーブル30上に搬送された段階にあり、スロットの段数の番号が6以降に収容されている被加工物100はいずれも搬出されていないことを示している。
【0044】
移動履歴記憶部97は、リアルタイムで得られる各構成ユニットに設けられたセンサの検出結果に基づいて、各被加工物100の実際の位置及び移動を認識する毎に、リアルタイムで移動履歴データ600を記録、更新する。移動履歴記憶部97は、被加工物100の移動前の構成ユニットのセンサからの被加工物100の検出信号が消滅し、被加工物100の移動先の構成ユニットのセンサからの被加工物100の検出信号が発生したことを認識すると、当該被加工物100が移動前の構成ユニットから移動先の構成ユニットに搬送されたと認識し、その旨を移動履歴データ600に記録、更新する。また、移動履歴記憶部97は、搬送アーム51,52,53のセンサからの被加工物100の検出信号によって被加工物100を搬送した(移動させた)と認識し、その旨を移動履歴データ600に記録、更新する。
【0045】
記憶部91は、上記の他に、加工ユニット40による被加工物100の加工処理に必要な加工条件等の情報を記憶している。この加工条件等の情報は、予め加工装置1のオペレータや管理者等により、記憶部91に記憶される。
【0046】
処理部92は、CPU(Central Processing Unit)マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)、システムLSI(Large Scale Integration)などのプロセッサなどの演算処理装置を含む。処理部92が備えるプロセッサは、記憶部91が備えるRAM上にロードされたプログラムを実行する。これにより、加工装置1により実行される各種処理等の機能が実現される。記憶部91が備えるRAM上にロードされ、処理部92が備えるプロセッサが実行するプログラムには、各斜視画像を積層して表示するプログラム、3次元データを回転させて斜視画像を生成または表示するプログラム、3次元データを所定の角度に固定した状態で表示し、当該表示を平行移動させるプログラム等がある。加工装置1により実行される各種処理等の機能として、加工ユニット40による被加工物100の加工処理の機能、及び、モニター61の表示機能を実現するための配置
図200の生成処理や変化処理等の機能などが例示される。
【0047】
処理部92は、記憶部91に格納されたプログラムに基づいて動作し、以下に説明する加工装置1の各種処理等(加工処理、及び、配置
図200の生成処理や変化処理等)を実行する。実施形態に係る処理部92は、
図2に示すように、加工処理部98と、表示処理部99と、を有する。処理部92の機能と、加工処理部98及び表示処理部99の機能とは、記憶部91の記憶装置に記憶されたプログラムを演算処理装置が実行することで実現される。加工処理部98は、記憶部91に記憶された加工条件等の情報に基づいて加工装置1の各構成要素を制御して、加工ユニット40による被加工物100の加工処理を実行する。
【0048】
次に、本明細書は、実施形態に係る加工装置1の動作の一例を図面に基づいて説明する。加工装置1は、例えば、入力部62により、オペレータによるカセット81,82に収容された被加工物100をフルオート加工する旨の入力を受け付けると、加工処理部98により、以下に説明する一連の加工処理を自動で実施する。加工装置1は、まず、第3の搬送アーム53によりカセット81,82に収容された加工前の被加工物100を1枚搬出して仮置きテーブル30へ搬送し、仮置きテーブル30により、第3の搬送アーム53により搬送された被加工物100の中心位置合わせを行い、第1の搬送アーム51により、中心位置合わせを行った仮置きテーブル30上の被加工物100を搬入搬出位置に位置する保持テーブル10上に搬入する。加工装置1は、次に、ターンテーブル20の回転駆動により、加工前の被加工物100を吸引保持した保持テーブル10を搬入搬出位置から加工位置に移動させ、加工ユニット40により加工位置の保持テーブル10上の被加工物100を研削加工する。加工装置1は、加工ユニット40による研削中または研削後に、研削量検出ユニット45により被加工物100の研削量を検出する。加工装置1は、被加工物100の研削加工が完了すると、ターンテーブル20の回転駆動により、研削後の被加工物100を保持した保持テーブル10を加工位置から搬入搬出位置に移動させ、第2の搬送アーム52により、搬入搬出位置の保持テーブル10上の研削後の被加工物100を洗浄ユニット70の洗浄テーブル71上に搬出し、洗浄ユニット70により、洗浄テーブル71上の研削後の被加工物100を洗浄し、第3の搬送アーム53により、洗浄した洗浄テーブル71上の被加工物100をカセット81,82に収容する。加工装置1は、このようにして、カセット81,82からの加工前の被加工物100の搬出から、被加工物100の加工を経て、カセット81,82への加工後の被加工物100の搬入までの1枚の被加工物100についての一連の加工処理を自動で完了する。そして、加工装置1は、この1枚の被加工物100についての一連の加工処理を、カセット81,82内の全ての被加工物100について、被加工物100が収容されたスロットの段数の順に1枚ずつ自動で実施することで、カセット81,82に収容された全ての被加工物100のフルオート加工を完了する。なお、加工装置1は、フルオート加工を実施する形態に限定されず、各被加工物100に対して実施する各処理ごとに、入力部62によりオペレータによる入力を受け付けて各処理を実施する形態でもよい。
【0049】
次に、本明細書は、実施形態に係る加工装置1における表示処理部99が配置
図200及び収容状態
図201をモニター61に表示させるまでの処理を図面に基づいて説明する。
図8、
図9、
図10及び
図11は、
図2の表示処理部99の処理の一例を示す図である。
図12は、
図1の加工装置1のモニター61に表示される配置
図200の一例を示す図である。表示処理部99は、加工装置1の入力部62がオペレータによる被加工物100のフルオート加工を実施する旨の入力もしくは各処理を実施する旨の入力を受け付けると、
図12に示すような配置
図200の生成を開始する。
【0050】
表示処理部99は、
図8に示すように、保持テーブル3次元データ310に基づいて、保持テーブル斜視画像210を生成する。なお、保持テーブル斜視画像210は、保持テーブル10の外形を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見て保持テーブル10を立体的に表示する2次元の斜視画像であり、各構成要素を表示する斜視画像と同一の方向から見た立体的な2次元の斜視画像である。表示処理部99は、本実施形態では、2つの保持テーブル10のそれぞれについて、保持テーブル斜視画像210を生成する。また、表示処理部99は、配置
図200の生成を開始した時のターンテーブル20の回転角の情報に基づいて、配置
図200の生成を開始した時の各保持テーブル10の加工装置1内の位置を算出する。表示処理部99は、この配置
図200の生成を開始した時の各保持テーブル10の加工装置1内の位置の情報と、レイアウト座標データ501に含まれる搬入搬出位置及び加工位置の保持テーブル斜視画像210の配置図内座標の情報並びにターンテーブル斜視画像220の配置図内座標の情報とに基づいて、配置
図200の生成を開始した時の各保持テーブル10の加工装置1内の位置に対応する、配置
図200上の保持テーブル斜視画像210の配置位置である配置図内座標510を算出する。
【0051】
また、表示処理部99は、
図9に示すように、それぞれ、搬送アーム3次元データ351,352,353と、配置
図200の生成を開始した時の搬送アーム51,52,53の駆動情報とに基づいて、搬送アーム斜視画像251,252,253を生成する。表示処理部99は、搬送アーム51,52,53の駆動情報に応じて搬送アーム3次元データ351,352,353を変形させて、搬送アーム斜視画像251,252,253を生成する。例えば搬送アーム51,52,53が反転する場合は、反転する搬送アーム斜視画像251,252,253を生成する。なお、搬送アーム斜視画像251,252,253は、搬送アーム51,52,53の外形を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見て搬送アーム51,52,53を立体的に表示する2次元の斜視画像であり、各構成要素を表示する斜視画像と同一の方向から見た立体的な2次元の斜視画像である。
【0052】
また、表示処理部99は、加工装置1の入力部62がオペレータによる被加工物100のフルオート加工を実施する旨の入力の受け付けに応じて配置
図200を生成する場合には、フルオート加工を実施する旨の入力の受け付けに応じて、配置
図200の生成を開始した時に全ての被加工物100がカセット81,82に収容されている旨の各被加工物100の位置情報を取得する。そして、表示処理部99は、カセット81,82に収容されているときの各被加工物100の姿勢情報を取得する。ここで、被加工物100の姿勢情報は、本実施形態では、例えば、被加工物100の水平方向に対する傾斜角の情報である。表示処理部99は、そして、被加工物3次元データ300と、この各被加工物100の姿勢情報とに基づいて、被加工物100毎に被加工物斜視画像400を生成する。なお、被加工物斜視画像400は、被加工物100の外形を斜め上方(配置
図200と同じ方向)から見て被加工物100を立体的に表示する2次元の斜視画像であり、各構成要素を表示する斜視画像と同一の方向から見た立体的な2次元の斜視画像である。表示処理部99は、本実施形態では、各被加工物100が加工前に収容されるスロットの段数の番号で識別可能なように、被加工物100毎にそれぞれ紐づけられたスロットの段数の番号の表示を付して、被加工物斜視画像400を生成する。
【0053】
また、表示処理部99は、加工装置1の入力部62がオペレータによる被加工物100のフルオート加工を実施する旨の入力の受け付けに応じて配置
図200を生成する場合には、さらに、レイアウト座標データ501に含まれるカセット斜視画像281,282の配置図内座標の情報に基づいて、
図10に示すように、カセット81,82に収容されているときの被加工物100の位置に対応する配置
図200上の位置を算出し、この算出した配置
図200上の位置を、配置
図200の生成を開始した時の、配置
図200上の各被加工物斜視画像400の配置位置(配置図内座標530)とする。表示処理部99は、例えば、カセット斜視画像281,282の底板部分の上方に、スロットの段数が大きい方から小さい方に向かって順に重ねられた各被加工物斜視画像400の配置
図200上の位置を、カセット斜視画像281,282の底板部分の配置図内座標のY座標に、所定値と下側から数えた被加工物斜視画像400の積層順序との積を加算した値で算出し、この算出した値を各配置図内座標530として算出する。
【0054】
また、表示処理部99は、各処理を実施する旨の入力の受け付けに応じて配置
図200を生成する場合には、配置
図200の生成を開始した時の各構成ユニットに設けられたセンサの検出結果、もしくは配置
図200の生成を開始した時の移動履歴データ600に基づいて、被加工物100毎に、配置
図200の生成を開始した時に実際に被加工物100を保持している構成ユニットを特定し、当該構成ユニットが保持している被加工物100の姿勢情報を取得する。表示処理部99は、被加工物100を保持している構成ユニットが搬送アーム51,52,53である場合、さらに搬送アーム51,52,53の駆動情報に基づいて、搬送アーム51,52,53が保持している被加工物100の姿勢情報を取得する。表示処理部99は、そして、被加工物3次元データ300と、この各被加工物100の姿勢情報とに基づいて、被加工物100毎に被加工物斜視画像400を生成する。表示処理部99は、搬送アーム51,52,53の反転に伴い各被加工物100も反転する場合には、その姿勢情報に応じて被加工物3次元データ300を回転させて、被加工物斜視画像400を生成する。
【0055】
また、表示処理部99は、各処理を実施する旨の入力の受け付けに応じて配置
図200を生成する場合には、さらに、レイアウト座標データ501に含まれる各構成ユニットの配置図内座標の情報に基づいて、
図10に示すように、構成ユニットに保持されているときの被加工物100の位置に対応する配置
図200上の位置を算出し、この算出した配置
図200上の位置を、配置
図200の生成を開始した時の配置図内座標530とする。表示処理部99は、具体的には、実際に被加工物100を保持している構成ユニットが上方で被加工物100を保持する保持テーブル10、仮置きテーブル30、及び洗浄テーブル71のいずれかである場合、保持テーブル斜視画像210、仮置きテーブル斜視画像230、及び洗浄テーブル斜視画像271のいずれかの保持領域部分の上方に重ねられる配置
図200上の位置を、保持テーブル斜視画像210、仮置きテーブル斜視画像230、及び洗浄テーブル斜視画像271のいずれかの保持領域部分の配置図内座標のY座標に所定値を加算した値で算出し、この算出した値を各配置図内座標530として算出する。また、表示処理部99は、実際に被加工物100を保持している構成ユニットが下方で被加工物100を保持する搬送アーム51,52,53である場合、搬送アーム斜視画像251,252,253の保持領域部分の下方に重ねられる配置
図200上の位置を、搬送アーム斜視画像251,252,253の保持領域部分の配置図内座標のY座標に所定値を減算した値で算出し、この算出した値を各配置図内座標530として算出する。
【0056】
表示処理部99は、本実施形態では、配置
図200において被加工物斜視画像400の通過領域を上下方向に広げる補正を設定しているレイアウト座標データ501に基づいて被加工物斜視画像400の配置図内座標530を算出する。このため、表示処理部99は、配置
図200において、被加工物100を表示する被加工物斜視画像400に対して、加工装置1の上面から見ると当該被加工物100と重なる位置関係にある各構成要素を表示する各斜視画像を上下方向に間隔をあけて配置することを可能にする。
【0057】
表示処理部99は、
図8から
図10に示した各斜視画像の生成処理及び配置図内座標の算出処理を実行した後、
図11に示すように、画像データ記憶部94が記憶する各斜視画像と、レイアウト座標データ501と、レイアウト積層順序データ502と、保持テーブル斜視画像210と、保持テーブル斜視画像210の配置図内座標510と、搬送アーム斜視画像251,252,253と、全ての被加工物100についての被加工物斜視画像400と、被加工物斜視画像400毎の各配置図内座標530と、に基づいて、
図12に示すような配置
図200及び収容状態
図201を生成し、モニター61に表示させる。
【0058】
具体的には、表示処理部99は、まず、画像データ記憶部94が記憶する各斜視画像を、レイアウト座標データ501及びレイアウト積層順序データ502に従って配置して、配置
図200のベース部分を生成する。表示処理部99は、そして、配置
図200のベース部分に、保持テーブル斜視画像210を、保持テーブル斜視画像210の配置図内座標510及びレイアウト積層順序データ502に従って配置し、搬送アーム斜視画像251,252,253を、レイアウト座標データ501及びレイアウト積層順序データ502に従って配置し、各被加工物斜視画像400を、被加工物斜視画像400毎の各配置図内座標530及びレイアウト積層順序データ502に従って配置して、配置
図200を生成する。配置
図200は、このように生成されることにより、各構成ユニットが配置された加工装置1の全体を斜め上方から見たイラストとなり、配置
図200上の実際の位置と同等の位置に斜め上方からみた被加工物100のイラストを表示したものとなる。なお、表示処理部99は、
図8から
図10に示した各斜視画像の生成処理及び配置図内座標の算出処理を実行するよりも前に、もしくはこれらの処理の実行と平行して、配置
図200のベース部分を生成してもよい。
【0059】
表示処理部99は、次に、被加工物斜視画像400毎の各配置図内座標530に基づいて、カセット斜視画像281,282に積層して配置される被加工物斜視画像400、すなわち、カセット81,82に収容されている被加工物100を表示する被加工物斜視画像400を抽出し、配置
図200とは別に、抽出した被加工物斜視画像400をそれぞれカセット81,82のスロットの段数の順に上下方向に間隔をあけて配置した収容状態
図201を生成する。
【0060】
表示処理部99は、
図12に示すように、生成した配置
図200と収容状態
図201とを配列した表示画面をモニター61に表示させる。
【0061】
次に、本明細書は、実施形態に係る加工装置1における表示処理部99が配置
図200及び収容状態
図201をモニター61に表示させた後の処理を図面に基づいて説明する。
図13及び
図14は、
図2の表示処理部99の処理の一例を示す図である。
【0062】
表示処理部99は、
図8に示すように、実際の保持テーブル10の移動に合わせて、都度、ターンテーブル20の回転角の情報を検出し、検出したターンテーブル20の回転角に基づいて実際の各保持テーブル10の加工装置1内の位置を新たに取得し、新たに取得した実際の各保持テーブル10の加工装置1内の位置に基づいて保持テーブル斜視画像210の配置図内座標510を新たに算出し、配置
図200において保持テーブル斜視画像210を既に表示している位置から新たに算出した配置図内座標510に移動させる移動処理を繰り返し実行する。表示処理部99は、この移動処理において、保持テーブル斜視画像210を、予めわかっている実際の保持テーブル10の移動軌道に基づいて算出される配置
図200における保持テーブル斜視画像210の移動軌道に沿って、所定の速度で移動させる。
【0063】
また、表示処理部99は、
図13に示すように、実際の搬送アーム51,52,53を構成する各アームの回転移動に合わせて、都度、実際の搬送アーム51,52,53の駆動情報を検出し、検出した実際の搬送アーム51,52,53の駆動情報に基づいて搬送アーム3次元データ351,352,353の形状を変化させて搬送アーム斜視画像251,252,253を生成し、配置
図200において既に表示している搬送アーム斜視画像251,252,253から新たに生成した搬送アーム斜視画像251,252,253に変化させることで新たに生成した搬送アーム斜視画像251,252,253を配置
図200に反映させることで、搬送アーム斜視画像251,252,253を変化させる変化処理を繰り返し実行する。表示処理部99は、この変化処理において、搬送アーム斜視画像251,252,253を、予めわかっている実際の搬送アーム51,52,53の各アームの駆動形態に基づいて算出される配置
図200における搬送アーム斜視画像251,252,253の形状の変化形態に沿って、所定の速度で変化させる。
【0064】
また、表示処理部99は、
図14に示すように、実際の被加工物100の傾斜や反転に合わせて、都度、各構成ユニットに設けられたセンサの検出結果、もしくは更新される移動履歴データ600に基づいて、実際に被加工物100を保持している構成ユニットを特定し、当該構成ユニットが保持している被加工物100の姿勢情報を取得して、取得した被加工物100の姿勢情報に基づいて被加工物3次元データ300を回転させて被加工物斜視画像400を生成し、配置
図200において既に表示している被加工物斜視画像400から新たに生成した被加工物斜視画像400に変化させることで新たに生成した被加工物斜視画像400を配置
図200に反映させることで、被加工物斜視画像400を変化させる変化処理を繰り返し実行する。
【0065】
また、表示処理部99は、
図14に示すように、被加工物100毎に、実際の被加工物100の移動に合わせて、都度、各構成ユニットに設けられたセンサの検出結果、もしくは更新される移動履歴データ600に基づいて、実際に被加工物100を保持している構成ユニットを特定し、新たに特定した実際に被加工物100を保持している構成ユニットの情報に基づいて、被加工物斜視画像400の配置図内座標530を新たに算出し、配置
図200及び収容状態
図201において被加工物斜視画像400を既に表示している位置から新たに算出した配置図内座標530に移動させる移動処理を繰り返し実行する。表示処理部99は、この移動処理において、各被加工物斜視画像400を、予めわかっている実際の被加工物100の移動軌道に基づいて算出される配置
図200における被加工物斜視画像400の移動軌道に沿って、所定の速度で移動させる。また、表示処理部99は、実際の被加工物100の移動軌道が複雑であるために配置
図200における被加工物斜視画像400の移動軌道が複雑になる等の場合には、被加工物斜視画像400の移動軌跡を直線近似して、直線状に被加工物斜視画像400を既に表示している位置から新たに算出した配置図内座標530へ所定の速度で移動させてもよい。表示処理部99は、また、実際の被加工物100が傾斜や反転せずに移動する場合、配置
図200において被加工物3次元データ300を当該角度に固定した状態で被加工物斜視画像400として表示し、被加工物斜視画像400を移動させることで移動処理を実行してもよい。
【0066】
表示処理部99は、上で
図8、
図13及び
図14に基づいて説明した変化処理及び移動処理を実行することにより、より少ない処理で、配置
図200及び収容状態
図201において、実際の保持テーブル10、搬送アーム51,52,53及び被加工物100の駆動や移動の様子をリアルタイムで反映させて表示することができる。
【0067】
モニター61は、このように、画像データ記憶部94、3次元データ記憶部95、レイアウト設定記憶部96、移動履歴記憶部97及び表示処理部99により、加工中の実際の加工装置1上の被加工物100の位置と、加工装置1全体の画像である配置
図200上の同じ位置に被加工物斜視画像400を表示し、被加工物100の移動にともなって、加工装置1全体の画像である配置
図200上の被加工物斜視画像400の位置を実際の加工装置1上の被加工物100と同じ位置となるように変更する。また、モニター61は、同様に画像データ記憶部94、3次元データ記憶部95、レイアウト設定記憶部96、移動履歴記憶部97及び表示処理部99により、加工装置1の上面(上方)から見ると重なる位置関係にある少なくとも二つの構成ユニットを表示する斜視画像の配置
図200上の位置を、実際よりも上下方向に間隔をあけて表示する。
【0068】
以上のような構成を有する実施形態1に係る加工装置1は、モニター61が、加工装置1の各構成ユニットのイラストと、加工装置1が処理中の被加工物100のイラストと、を実際の加工装置1内の配置に基づき表示する配置
図200を、加工装置1を斜めから見て立体的に表示するため、加工装置1の各構成要素や被加工物100が実際に上下方向に重なっていても、モニター61では各構成要素や被加工物100を表示する各斜視画像が上下方向にずれて表示されるので、モニター61の表示を通して加工装置1内の状況を正確に把握できるという作用効果を奏する。
【0069】
また、実施形態1に係る加工装置1は、移動中または固定位置において、加工装置1の上面から見ると重なる位置関係である少なくとも2つの加工装置1の構成要素が、モニター61に、配置
図200において上下方向に間隔をあけて配置されて表示されるので、加工装置1の各構成要素や被加工物100が実際に上下方向に重なっていても、モニター61の表示を通して加工装置1内の状況を正確に把握できるという作用効果を奏する。
【0070】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。上記実施形態では、加工装置1の状態を表示する表示機能を備えるモニター61が設けられた加工装置1は、被加工物100を研削する研削装置であるが、本発明では研削装置に限定されず、被加工物100を切削する切削装置、被加工物100を研磨する研磨装置、被加工物100をレーザー加工するレーザー加工装置、被加工物100に貼着された粘着テープを拡張するテープ拡張装置でもよい。また、モニター61がテープ拡張装置に備えられる場合、被加工物100を保持する保持テーブルとテープ拡張ユニットとが上下方向に重なっており、互いに相対的に昇降移動するので、上記実施形態と同様に、モニター61では保持テーブルを表示する斜視画像とテープ拡張ユニットを表示する斜視画像とが上下方向に間隔をあけて配置されて表示される。また、これらの加工装置は、さらに、紫外線照射ユニットを備えていてもよく、この場合、紫外線照射ユニットは、カセットの下方に、カセットと重ねられて配置され、カセットとともにカセットエレベータにより昇降自在に設けられる。
【符号の説明】
【0071】
1 加工装置
10 保持テーブル
40 加工ユニット
51 (第1の)搬送アーム
52 (第2の)搬送アーム
53 (第3の)搬送アーム
61 モニター
100 被加工物
200 配置図