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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】評価用語特定システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0203 20230101AFI20240716BHJP
【FI】
G06Q30/0203
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020128404
(22)【出願日】2020-07-29
(65)【公開番号】P2022025528
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】501203344
【氏名又は名称】国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
(74)【代理人】
【識別番号】100086391
【弁理士】
【氏名又は名称】香山 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 啓介
(72)【発明者】
【氏名】中島 郁世
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 源哉
(72)【発明者】
【氏名】本山 三知代
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-007659(JP,A)
【文献】特開2020-076644(JP,A)
【文献】特開2006-101766(JP,A)
【文献】特開2018-073019(JP,A)
【文献】池田 岳郎、相良 泰行 ,特集 食感性工学のパラダイムと実用技術への展開II 消費者起点産業の創造に向けて 感性モデリング,食品工業,第46巻 第20号,日本,鎌田 恒男 株式会社光琳,2003年09月30日,pp.39-44
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の消費者属性を有する複数の消費者、または消費者属性の異なる少なくとも2種類の消費者であってかつ前記特定の消費者属性を有する消費者を含む複数の消費者、それぞれに対して行われ、ある食品に対する嗜好性判定結果である嗜好評点であって、前記食品に対する好き嫌いの度合を表す嗜好評点と、予め設定された複数種類の評価用語毎に判定される評価結果であって、前記食品が当該評価用語に該当するか否かを表す評価結果との両方を求めるアンケートの結果データの集まりであるアンケート結果データ群を用いて、前記複数種類の評価用語のうち、前記特定の消費者属性を有する消費者が、前記食品の嗜好性判定において重視する評価用語を解析するデータ解析部と、
前記データ解析部による解析結果を出力する出力装置とを含む、評価用語特定システム。
【請求項2】
ある消費者属性に属する消費者に対して行われ、前記食品に対する嗜好性判定結果である嗜好評点であって、前記食品に対する好き嫌いの度合を表す嗜好評点と、前記複数種類の評価用語毎に判定される評価結果であって、前記食品が当該評価用語に該当するか否かを表す評価結果との両方を求めるアンケートの結果データを取得するためのデータ取得部をさらに含み、
前記データ取得部によって新しいアンケート結果データが取得されたときには、前記データ解析部は、現在のアンケート結果データ群に当該アンケート結果データを加えることにより、前記アンケート結果データ群を更新し、更新後のアンケート結果データ群に対して解析を行う、請求項1に記載の評価用語特定システム。
【請求項3】
前記食品が食肉である、請求項1又は2に記載の評価用語特定システム。
【請求項4】
前記ある食品に対する嗜好性判定結果である嗜好評点であって、前記食品に対する好き嫌いの度合を表す嗜好評点および前記予め設定された複数種類の評価用語毎に判定される評価結果であって、前記食品が当該評価用語に該当するか否かを表す評価結果は、食肉属性が異なる複数の食肉それぞれに対する、嗜好性判定結果である嗜好評点および予め設定された複数種類の評価用語毎の評価結果を含む、請求項3に記載の評価用語特定システム。
【請求項5】
前記食肉属性が、種類、部位および産地のうちの任意の1つまたは任意の組合せである、請求項4に記載の評価用語特定システム。
【請求項6】
前記消費者属性が、出身地である、請求項1~5のいずれか一項に記載の評価用語特定システム。
【請求項7】
前記アンケート結果データ群が、消費者属性の異なる少なくとも2種類の消費者であってかつ前記特定の消費者属性を有する消費者を含む複数の消費者それぞれに対して行われ、ある食品に対する嗜好性判定結果である嗜好評点であって、前記食品に対する好き嫌いの度合を表す嗜好評点と、予め設定された複数種類の評価用語毎に判定される評価結果であって、前記食品が当該評価用語に該当するか否かを表す評価結果との両方を求めるアンケートの結果データの集まりであり、
前記データ解析部は、前記アンケート結果データ群に対して、前記嗜好評点を目的変数とし、前記各評価用語の評価結果と前記消費者属性との交互作用を説明変数とした、一般線形モデル分析または一般線形混合モデル分析を行うことにより、前記複数種類の評価用語のうち、前記特定の消費者属性を有する消費者が、前記食品の嗜好性判定において重視する評価用語を解析する、請求項1~6のいずれか一項に記載の評価用語特定システム。
【請求項8】
前記アンケート結果データ群が、特定の消費者属性を有する複数の消費者それぞれに対して行われ、ある食品に対する嗜好性判定結果である嗜好評点であって、前記食品に対する好き嫌いの度合を表す嗜好評点と、予め設定された複数種類の評価用語毎に判定される評価結果であって、前記食品が当該評価用語に該当するか否かを表す評価結果との両方を求めるアンケートの結果データの集まりであり、
前記データ解析部は、前記アンケート結果データ群に対して、前記嗜好評点を目的変数とし、前記各評価用語の評価結果を説明変数とした、一般線形モデル分析または一般線形混合モデル分析を行うことにより、前記複数種類の評価用語のうち、前記特定の消費者属性を有する消費者が、前記食品の嗜好性判定において重視する評価用語を解析する、請求項1~6のいずれか一項に記載の評価用語特定システム。
【請求項9】
データ解析部と出力装置とを含み、
前記データ解析部は、
消費者属性の異なる少なくとも2種類の消費者群に含まれる複数の消費者、それぞれに対して行われ、ある食品に対す嗜好性判定結果である嗜好評点であって、前記食品に対する好き嫌いの度合を表す嗜好評点と、予め設定された複数種類の評価用語毎に判定される評価結果であって、前記食品が当該評価用語に該当するか否かを表す評価結果との両方を求めるアンケートの結果データの集まりであるアンケート結果データ群を解析することにより、前記消費者群毎に、当該消費者群にとって各評価用語が前記嗜好評点に影響を与える度合いを表す指標を含む解析結果を生成し、
前記解析結果に基づいて、前記複数種類の評価用語のうちから、指定された特定の消費者属性を有する消費者が前記食品の嗜好性判定において重視する評価用語を、抽出するように構成されており、
前記出力装置は、前記データ解析部によって抽出された評価用語を出力する、評価用語特定システム。
【請求項10】
前記データ解析部は、指定された特定の消費者属性を有する消費者が、前記食品の嗜好性判定において重視する評価用語毎に、当該評価用語の指標が消費者の属性間で有意に異なるか否かの検定をも行い、
前記出力装置は、前記データ解析部による前記検定の結果をも出力する、請求項9に記載の評価用語特定システム。
【請求項11】
前記データ解析部は、前記解析結果に基づいて、前記複数種類の評価用語のうち、指定された特定の消費者属性を有する消費者が、前記食品の嗜好性判定において重視する評価用語である第1の評価用語と、前記複数種類の評価用語のうち、指定された特定の消費者属性を有する消費者にとって嗜好評点を下げる度合いが大きい評価用語である第2の評価用語とを抽出するように構成されており、
前記出力装置は、前記データ解析部によって抽出された前記第1の評価用語と、前記データ解析部によって抽出された前記第2の評価用語とを出力する、請求項9または10に記載の評価用語特定システム。
【請求項12】
前記データ解析部は、前記アンケート結果データ群に対して、前記嗜好評点を目的変数とし、前記各評価用語の評価結果と前記消費者属性との交互作用を説明変数とした、一般線形モデル分析または一般線形混合モデル分析を行うことにより、前記解析結果を生成する、請求項9~11のいずれか一項に記載の評価用語特定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ある特定の属性を有する消費者において、食品を実際に喫食したときの嗜好性判定に特に重視される評価用語を特定する評価用語特定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品の販売においては、消費者の購買行動から推定した購入可能性の高い商品を推薦することが多く行われている。例えば、特許文献1には、消費者の購買履歴のほか、商品の属性や消費者の「買いたさ」に影響を与える度合いを指数化し、これをもって商品を推薦するシステムが開示されている。このように、購買行動や購買履歴、これらから推定した商品の各要素が及ぼす「買いたさ」への影響を指数化した情報から商品を推薦する方法は存在する。また、単に購買履歴から新たに購買可能性の高い商品を個別の消費者に推薦する技術はEC(Electronic Commerce)サイトなどで一般的に用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-041971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した従来技術は、おおむね消費者の購買履歴に基づき新たな商品の「買いたさ」を判定するものである。しかし、食品においては、消費者が実際に喫食して「好ましい(おいしい)」「好ましくない(おいしくない)」が判定されるのであって、単に購入したからといって消費者が当該商品を好んだと判定することはできない。従来技術においては、実際に消費者が喫食して判定した「おいしさ」に基づく商品推薦や推薦用語の選択を行うことは困難である。
【0005】
また、消費者は食品を喫食した際には味、匂い、食感といった官能特性を認知し、これらをもって好ましさを判定している。しかし、従来技術は実際に喫食して判定した結果に基づいた出力を行うという要素を含んでいないため、味、匂い、食感を表す用語を活用した商品推薦ないしは推薦用語の選択を行うことは困難である。
さらに、食品を喫食した際の嗜好性は、食品の成分や物性といった直接要因以外に、消費者の生理的・心理的な状態に依存する間接要因、文化や情報などの意識・知識に依存する背景要因が影響しており、消費者が食品を好む度合いや好ましく感じる要因は消費者の属性によって異なる。食品を喫食時の嗜好性に基づいて推薦することによって効果的な販売を行うためには、消費者の属性により嗜好性の違いを考慮した推薦用語の適切な選択が必要である。他方、食品の販売における推薦にあっては、対象とする全ての顧客に対して同一の推薦用語を用いており、個別の消費者の属性を考慮した適切な推薦用語を用いた推薦技術は存在しない。
【0006】
本発明の目的は、食品を実際に喫食した複数の消費者から取得した複数の嗜好性データに基づいて、ある特定の属性を有する消費者において、食品を実際に喫食したときの嗜好性判定に特に重視される評価用語を特定することができる、評価用語特定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の実施形態は、特定の消費者属性を有する複数の消費者、または消費者属性の異なる少なくとも2種類の消費者であってかつ前記特定の消費者属性を有する消費者を含む複数の消費者、それぞれに対して行われ、ある食品に対する嗜好性判定結果である嗜好評点および予め設定された複数種類の評価用語毎の評価結果を求めるアンケートの結果データの集まりであるアンケート結果データ群を用いて、前記特定の消費者属性を有する消費者が、前記食品の嗜好性判定において重視する評価用語を解析するデータ解析部と、前記データ解析部による解析結果を出力する出力装置とを含む、評価用語特定システムを提供する。
【0008】
この構成では、食品を実際に喫食した複数の消費者から取得した複数の嗜好性データに基づいて、ある特定の属性を有する消費者において、食品を実際に喫食したときの嗜好性判定に特に重視される評価用語を特定することができる。
この発明の一実施形態では、ある消費者属性に属する消費者に対して行われ、前記食品に対する嗜好性判定結果である嗜好評点および予め設定された複数種類の評価用語毎の評価結果を求めるアンケートの結果データを取得するためのデータ取得部をさらに含み、前記データ取得部によって新しいアンケート結果データが取得されたときには、前記データ解析装置は、現在のアンケート結果データ群に当該アンケート結果データを加えることにより、前記アンケート結果データ群を更新し、更新後のアンケート結果データ群に対して解析を行う。
【0009】
この発明の一実施形態では、前記食品が食肉である。
この発明の一実施形態では、前記ある食品に対する嗜好性判定結果である嗜好評点および予め設定された複数種類の評価用語毎の評価結果は、食肉属性が異なる複数の食肉それぞれに対する、嗜好性判定結果である嗜好評点および予め設定された複数種類の評価用語毎の評価結果を含む。
【0010】
この発明の一実施形態では、前記食肉属性が、種類、部位および産地のうちの任意の1つまたは任意の組合せである。
この発明の一実施形態では、前記消費者属性が、出身地である。
この発明の一実施形態では、前記アンケート結果データ群が、消費者属性の異なる少なくとも2種類の消費者であってかつ前記特定の消費者属性を有する消費者を含む複数の消費者それぞれに対して行われ、ある食品に対する嗜好性判定結果である嗜好評点および予め設定された複数種類の評価用語毎の評価結果を求めるアンケートの結果データの集まりであり、前記データ解析部は、前記アンケート結果データ群に対して、前記嗜好評点を目的変数とし、前記各評価用語の選択の有無と前記消費者属性との交互作用を説明変数とした、一般線形モデル分析または一般線形混合モデル分析を行うことにより、前記特定の消費者属性を有する消費者が、前記食品の嗜好性判定において重視する評価用語を解析する。
【0011】
この発明の一実施形態では、前記アンケート結果データ群が、特定の消費者属性を有する複数の消費者それぞれに対して行われ、ある食品に対する嗜好性判定結果である嗜好評点および予め設定された複数種類の評価用語毎の評価結果を求めるアンケートの結果データの集まりであり、前記データ解析部は、前記アンケート結果データ群に対して、前記嗜好評点を目的変数とし、前記各評価用語の選択の有無を説明変数とした、一般線形モデル分析または一般線形混合モデル分析を行うことにより、前記特定の消費者属性を有する消費者が、前記食品の嗜好性判定において重視する評価用語を解析する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、この発明の実施形態に係る評価用語特定システムの構成を説明するためのブロック図である。
図2図2は、消費者に提供されるアンケート用紙またはアンケート画面の一例を示す模式図である。
図3図3は、サンプル情報テーブルの内容例を示す模式図である。
図4図4は、消費者情報テーブルの内容例を示す模式図である。
図5図5は、アンケート結果記憶部に記憶されるアンケート結果データの一例を示す模式図である。
図6図6は、欧州人が食肉の嗜好性判定において重視する評価用語の表示装置への出力例を示す模式図である。
図7図7は、表示装置への他の出力例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
[1]評価用語特定システムの構成
図1は、この発明の実施形態に係る評価用語特定システムの構成を説明するための模式図である。
評価用語特定システム1は、ある特定の属性を有する消費者において、食品を実際に喫食したときの嗜好性判定に特に重視される評価用語を特定するためのシステムである。この実施形態では、食品が食肉である場合について説明する。以下において、後述するアンケートに回答した消費者を、回答者または被験者という場合がある。
【0014】
評価用語特定システム1は、複数の消費者端末2と、解析サーバ3とを含む。複数の消費者端末2は、通信網4を介して、解析サーバ3に接続されている。
消費者端末2は、アンケートに対する回答を消費者が入力したり、入力された回答を解析サーバ3Aに送信したりするために用いられる。消費者端末2は、パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、タブレット型コンピュータ等のコンピュータから構成される。
【0015】
解析サーバ3は、消費者端末2等から取得したアンケート結果データ等を用いて、所定の解析を行う機能、解析結果を出力(表示)する機能等を備えている。
[2]アンケート内容
図2は、消費者に提供されるアンケート用紙またはアンケート画面の一例を示す模式図である。
【0016】
ここでは、図2がアンケート画面の一例を示しているものとして、アンケート画面の内容について説明する。図2の例では、アンケート内の日本語には英語が併記されている。
アンケート画面の上段には、回答用紙番号、サンプル番号(Sample No)、回答者番号(Tester ID)等が記載されている。
回答用紙番号は、アンケート毎に付与された番号である。サンプル番号は、食肉サンプル(この例では牛肉サンプル)毎に付与された番号である。回答者番号は、回答者毎に付与された識別番号(ID)である。
【0017】
アンケート画面の中段には、「Q1:How do you like this beef sample? Check your opinion. /このサンプルは好きですか?」のメッセージと、第1表とが表示されている。
第1表には、「味と匂い(Taste/Flavor)」、「食感(Texture)」および「全体(Overall)」毎に、好き嫌いの度合いを入力するための8個のチェックボックスが表示される。好き嫌いの度合いは、「たいへん好き(Like Extremely)」から「たいへんきらい(Dislike Extremely)」まで8段階があり、段階毎にチェックボックスが設けられている。
【0018】
回答者は、「味と匂い(Taste/Flavor)」、「食感(Texture)」および「全体(Overall)」それぞれについて、好き嫌いの度合いに応じたチェックボックスにチェックを入力する。8段階の好き嫌いの度合いには、0、1、2、…、6、7の得点が、「たいへんきらい」からその順で付与される。
アンケート画面の下段には、「Q2: Check all items which express taste, flavor and texture traits of this beef sample. このサンプルの味や香り、食感を表す用語すべてにチェックして下さい?」のメッセージと、第2表とが表示されている。
【0019】
以下において、味、香り(匂い)または食感を表す用語を、「評価用語」ということにする。第2表には、複数の評価用語と、評価用語毎に当該サンプルが該当するか否かを入力するためのチェックボックスとが表示される。回答者は、ある評価用語に対して当該サンプルの味、香り(匂い)または食感が該当すると感じた場合には、当該評価用語に対応するチェックボックスにチェックを入力し、該当しないと感じた場合には当該評価用語に対応するチェックボックスにチェックを入力しない。
[3]解析サーバ3の電気的構成
図1を参照して、解析サーバ3は、例えば、パーソナルコンピュータからなり、制御装置5と、表示装置6と、操作装置7と、記憶装置8とを含む。制御装置5は、CPUおよびメモリを含む。表示装置6は、例えば、液晶ディスプレイである。操作装置7は、マウス、キーボード等を含む。
【0020】
記憶装置8は、ハードディスク、不揮発性メモリ等から構成されている。記憶装置8には、食肉属性テーブル8A、消費者属性テーブル8B、評価用語テーブル8C、サンプル情報テーブル8D、消費者情報テーブル8E、アンケート結果記憶部8F等が設けられている。
食肉属性テーブル8Aには、食肉の属性に関する分類用語が記憶される。食肉の属性として、食肉の種類、部位、産地等を挙げることができる。食肉属性テーブル8Aには、例えば、種類、部位および産地毎に、それぞれ、種類の分類用語、部位の分類用語および産地の分類用語が記憶される。種類の分類用語には、例えば、牛肉、豚肉、鶏肉等があり、部位の分類用語には、例えば、ネック、肩、ヒレ等があり、産地の分類用語には、例えば、神戸、松坂、米沢等がある。
【0021】
消費者属性テーブル8Bには、消費者の属性に関する分類用語が記憶されている。消費者の属性として、出身地、使用言語、国籍、年齢、性別、信条、食経験、教育水準、知識等を挙げることができる。消費者属性テーブル8Bには、例えば、出身地(出身国)および使用言語毎に、それぞれ出身地(出身国)の分類用語および使用言語の分類用語が記憶される。出身地(出身国)の分類用語には、例えば、日本(または日本人)、中国(または中国人)、欧州(または欧州人)等があり、使用言語の分類用語には、英語、日本語、フランス語等がある。
【0022】
評価用語テーブル8Cには、硬い、やわらかい、ぱさつく等の複数の評価用語が記憶されている。
サンプル情報テーブル8Dには、例えば、図3に示すように、サンプル番号毎に、種類、部位および産地が記憶される。
消費者情報テーブル8Eには、例えば、図4に示すように、回答者番号毎に、出身地、使用言語等が記憶される。回答者の属性(出身地、使用言語等)は、例えば、当該回答者の消費者端末2から取得される。
【0023】
アンケート結果記憶部8Fには、例えば、図5に示すように、回答用紙番号毎に、回答者番号、サンプル番号、「味と匂い」に対する好き嫌いの度合いを表す得点、「食感」に対する好き嫌いの度合いを表す得点および「全体」に対する好き嫌いの度合いを表す得点、各評価用語に対する選択の有無等が記憶される。各評価用語に対する選択の有無を表すデータは、その評価用語が選択されたことを表す「1」と、その評価用語が選択されなかったことを表す「0」とからなる。
【0024】
制御装置5は、データ取得部5Aおよびデータ解析部5Bを含む。データ取得部5Aは、アンケート結果データ、回答者の属性データ等を取得する。データ解析部5Bは、アンケート結果データ、回答者の属性データ等に基づいて、特定の消費者属性を有する消費者が、食品の嗜好性判定において重視する評価用語を特定して、表示装置6に表示する。以下、データ解析部5Bの機能について詳しく説明する。
[4]データ解析部5Bの機能
この実施形態では、消費者の属性が出身地であり、アンケート対象の消費者には、出身地が日本である複数の日本人と、出身地が中国である複数の中国人と、出身地が欧州である複数の欧州人とが存在している。
【0025】
また、この実施形態では、アンケートに使用される食肉は、牛肉であり、部位の異なる8種類のサンプルがある。また、以下において、アンケート内の評価用語の総数を、nで表すことにする。。
129名の消費者を被験者(回答者)とし、各被験者に対して8種類の牛肉サンプルを喫食させることにより、1032件のアンケートを実施し、1032個のアンケート結果データを取得した。また、各消費者から、その消費者が、日本人、中国人および欧州人のうちのいずれの消費者群に属するかの情報(消費者属性情報)を取得した。
【0026】
アンケート結果データは、例えば、サーバ3が各被験者の消費者端末2にアンケート画面を提供し、アンケート画面に被験者がチェックを入力することにより、解析サーバ3(データ取得部5A)が取得するようにしてもよい。また、アンケート結果データは、例えば、各被験者にアンケート用紙を提供し、回答後のアンケート用紙を回収し、回収したアンケート用紙から取得するようにしてもよい。
【0027】
消費者属性情報は、例えば、サーバ3が各被験者の消費者端末2に属性入力画面を提供し、アンケート画面に被験者が属性を入力することにより、解析サーバ3(データ取得部5A)が取得するようにしてもよい。また、消費者属性情報は、例えば、各被験者に属性を記入するための属性記入用紙を提供し、記入後の属性記入用紙を回収し、回収した属性記入用紙から取得するようにしてもよい。
【0028】
データ解析部5Bは、取得した1032個のアンケート結果データからなるアンケート結果データ群と被験者の属性情報とに基づいて、嗜好評点を目的変数とし、各評価用語の選択の有無と出身地との交互作用を説明変数とした一般線形モデル(general linear model)分析、一般線形混合モデル(general mixed linear model) 分析等のデータ解析を行う。この実施形態では、データ解析部5Bは、一般線形モデル分析を行う。以下、この一般線形モデル分析についてより具体的に説明する。
【0029】
まず、アンケート結果データ群と被験者の属性情報とに基づいて、回答用紙番号毎に、次式(1)に示すようなモデルが作成される。
【0030】
【数1】
【0031】
式(1)内の記号の意味は、次の通りである。
j:回答用紙番号
:嗜好評点。この実施形態では、yは、「全体(Overall)」に対する好き嫌いの度合いの得点である。
a:定数。この実施形態では、aは、「全体(Overall)」に対する好き嫌いの度合いの全アンケートの平均値である。なお、aは、母集団における嗜好評点全体の平均値の推定値(分散分析等により推定できる)であってもよい。
【0032】
:評価用語1の日本人における係数
1j:評価用語1の日本人における選択の有無(当該アンケートの回答者が日本人でありかつ評価用語1が当該回答者によって選択された場合のみ1、それ以外は0)
:評価用語1の中国人における係数
2j:評価用語1の中国人における選択の有無(当該アンケートの回答者が中国人でありかつ評価用語1が当該回答者によって選択された場合のみ1、それ以外は0)
:評価用語1の欧州人における係数
3j:評価用語1の欧州人における選択の有無(当該アンケートの回答者が欧州人でありかつ評価用語1が当該回答者によって選択された場合のみ1、それ以外は0)
:評価用語2の日本人における係数
4j:評価用語2の日本人における選択の有無
:評価用語2の中国人における係数
5j:評価用語2の中国人における選択の有無
:評価用語2の欧州人における係数
6j:評価用語2の欧州人における選択の有無
(k―2):評価用語nの日本人における係数(ただし、k=3n)
(k―2)j:評価用語nの日本人における選択の有無
(k―1):評価用語nの中国人における係数
(k―1)j:評価用語nの中国人における選択の有無
:評価用語nの欧州人における係数
kj:評価用語nの欧州人における選択の有無
前記モデルから、次式(2)が得られる。
【0033】
【数2】
【0034】
式(2)の右辺の左側の行列が、計画行列Xである。計画行列Xの1列目は、定数を加えるためのフラグである。計画行列Xの2列目は、評価用語1に対して日本人が選択したか否かを表すフラグである。計画行列Xの3列目は、評価用語1に対して中国人が選択したか否かを表すフラグである。計画行列Xの4列目は、評価用語1に対して欧州人が選択したか否かを表すフラグである。計画行列Xの5列目は、評価用語2に対して日本人が選択したか否かを表すフラグである。
【0035】
この式に関して一般線形モデル分析が行われることにより、各係数b~bが求められる。式(2)のy=Xbを用いた一般線形モデルにおける係数bの推定値は、一般にb=(X’X)-1X’yから求められる。ただし、X’は計画行列Xの転置行列であり、(A)-1は、行列Aの逆行列を示す。
このようして求められた、ある評価用語のある消費者群(日本人群、中国人群または欧州人群)における係数bは、当該消費者群にとって当該評価用語が嗜好評点に影響を与える度合いを表す指標となる。より具体的には、ある評価用語のある消費者群における係数bは、該消費者群にとって当該評価用語が嗜好評点をどの程度上げるか、どの程度下げるかを表す指標となる。係数bが正の場合、係数bが大きいほど対応する評価用語が嗜好評点を上げる度合いが大きいことを表し、係数bが負の場合、係数bの絶対値が大きいほど対応する評価用語が嗜好評点を下げる度合いが大きいことを表す。
【0036】
なお、前述したモデルにおいては、1名の被験者が繰り返して異なるサンプルを評価する場合の被験者による誤差は考慮されていないが、このような誤差を考慮するようにしてもよい。その場合には、前述したモデルに被験者による誤差を項目として追加した一般線形混合モデルを用い、最尤法を用いることによって各係数b~bを推定すればよい。
このようにして求められた係数b~bは、母集団における係数(例えば、欧州人であれば、被験者となった欧州人だけでなく、他の欧州人に拡張して適用される係数)の推定値であることから、当該推定値には誤差が生じる。そこで、データ解析部5Bは、各係数bを求める際に、当該係数についてH0:b=0の帰無仮説としてt検定を行い、「零である危険率pが5%未満」であれば有意であると判定する。
【0037】
データ解析部5Bは、解析結果を記憶装置8内の解析結果記憶部(図示略)に記憶する。データ解析部5Bの解析結果記憶部に記憶される解析結果は、係数b~bおよびt検定結果(危険率pおよび有意判定結果)等を含む。
そして、データ解析部5Bは、解析結果に基づいて、指定された特定の消費者属性を有する消費者が、食肉の嗜好性判定において重視する評価用語等を表示装置6に表示する。
【0038】
図6は、欧州人が食肉の嗜好性判定において重視する評価用語の表示装置への出力例を示す模式図である。
図6に示される出力画面10には、候補用語毎に、当該候補用語の係数およびt検定結果が表示される。
t検定では、危険率pが5%未満であれば、「有意である」と判定され、5%以上であれば「有意ではない」と判定される。ここで、「有意である」とは、「当該評価用語の係数が該当する消費者の属性において零であるとはいえないこと」を意味し、「当該評価用語の係数が零であるという帰無仮説が有意に棄却されること」を意味する。t検定結果は、有意であると判定された場合の危険率Pと有意でないと判定された場合の有意判定結果とを含む。
【0039】
この実施形態では、次のような評価用語が候補用語として表示されている。すなわち、欧州人における係数であってt検定結果が有意である係数のうち、値の大きい上位3つに対応する評価用語が、欧州人にとって嗜好評点を上げる度合いが大きい評価用語として表示されている。図6の例では、「なめらか」、「飲み込みやすい」および「やわらかい」が、欧州人にとって嗜好評点を上げる度合いが大きい評価用語として表示されている。
【0040】
また、欧州人における係数であってt検定結果が有意である係数のうち、値の小さい上位3つに対応する評価用語が、欧州人にとって嗜好評点を下げる度合いが大きい評価用語として表示されている。図6の例では、「ぱさつく」、「歯ごたえ・かみごたえ」および「かたい」が、欧州人にとって嗜好評点を下げる度合いが大きい評価用語として表示されている。
【0041】
さらに、欧州人における係数のうちt検定結果が有意でない係数に対応する評価用語が、欧州人にとって嗜好評点にほとんど影響を与えない評価用語として表示されている。図6の例では、「ジューシー」、「弾力」、「脂肪の口溶け感」、「脂肪が口に残る」および「ざらつく」が、欧州人にとって嗜好評点にほとんど影響を与えない評価用語として表示されている。
【0042】
消費者評価の影響の有意性として、「評価用語の係数が消費者の属性間で差が認められ、これは統計的に有意であること」を、前述のt検定に基づく有意性に変えてまたは前述のt検定に基づく有意性に加えて表示するようにしてもよい。前述の一般線形モデル解析においては、「評価用語に対する選択の有無」と「当該評価用語に対する選択・非選択の主体である消費者の属性(前述の例では、日本人か中国人か欧州人かという属性)」との交互作用が計算される。一般線形モデル分析又は一般線形混合モデル分析においては、各評価用語における前記交互作用が有意であるかどうかのF検定が行われる。
【0043】
この場合の帰無仮説は、「当該評価用語が選択された場合の係数が消費者の属性間で異ならない」となる。そして、この帰無仮説に対する危険率pが5%未満であれば、「有意である」と判定され、5%以上であれば、「有意でない」と判定される。ここで「有意である」とは、「当該評価用語の選択の有無による嗜好評点への影響が日本人、中国人および欧州人のいずれか2つの間で有意に異なること」を意味し、「当該評価用語が選択された場合の係数が消費者の属性間で異ならないという帰無仮設が有意に棄却されること」を意味する。言い換えれば、「有意である」とは、「当該評価用語が選択された場合における係数が、消費者の属性によって異なる」ことを意味する。したがって、F検定結果を表示することにより、特定の消費者属性における当該評価用語の効果の違いも認識できるようになる。
【0044】
F検定結果を加えた場合の出力画面例を図7に示す。この出力画面11では、図6に示される出力画面10と同様な内容に加えて、F検定結果が表示されている。F検定結果は、有意であると判定された場合の危険率Pと有意でないと判定された場合の有意判定結果とを含む。
前述の実施形態では、食品を実際に喫食した複数の消費者から取得した複数の嗜好性データに基づいて、ある特定の属性を有する消費者において、食品を実際に喫食したときの嗜好性判定に特に重視される評価用語を特定することができる。これにより、ある特定の消費者属性を有する消費者において、食肉を喫食した時の嗜好性判定に重視される評価用語を、出力(表示)することが可能となる。これにより、ある特定の消費者属性を有する消費者において、食肉を喫食した時の嗜好性判定に重視される評価用語を、当該消費者属性を有する消費者に対する食品販売における推薦用語として使用することが可能となる。
【0045】
以上、本発明の実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の実施形態で実施することもできる。
例えば、解析サーバ3は、前述のアンケート(前述の例では1032件分のアンケート)を実施した後において、サンプルを購入した消費者に対してアンケートを実施してアンケート結果を取得することにより、アンケート結果データ群を更新し、更新後のアンケート結果データ群を用いて、各係数b~bを算出するようにしてもよい。アンケート結果データ群の更新は、既存のアンケート結果データ群に、新たに取得したアンケート結果データを加えることにより行われる。このようにすると、より多くのアンケート結果に基づいて、各係数b~bが算出されるので、各係数b~bの推定精度を高めることができる。
【0046】
サンプルを購入した消費者からアンケート結果データを取得する方法としては、例えば、消費者がネットで食肉を注文した場合には、食肉が配達されるタイミングでアンケートメールを消費者の消費者端末2に送信する。そして、アンケートメールに対する回答を解析サーバ3が受信する。
あるいは、食肉のパッケージに、解析サーバ3が提供するアンケートのWebサイトにアクセスするためのデータ(アクセス用データ)を印刷しておく。アクセス用データとしては、例えばQRコード(登録商標)を用いることができる。食肉を購入した消費者は、食肉のパッケージに印刷されたアクセス用データと当該消費者の消費者端末2とを用いて、解析サーバ3が提供するアンケートのWebサイトにアクセスする。これにより、消費者端末2にアンケート画面が表示されるので、アンケート画面上で回答し、回答結果を解析サーバ3に送信する。
【0047】
前述の実施形態では、データ解析部5Bは、消費者属性の異なる3種類の消費者(日本人、中国人および欧州人)を含む複数の消費者それぞれに対して行われたアンケートの結果データの集まりであるアンケート結果データ群を用いて、欧州人が、牛肉の嗜好性判定において重視する評価用語を解析している。しかし、データ解析部5Bは、前記アンケート結果データ群を用いて、中国人が、牛肉の嗜好性判定において重視する評価用語を解析してもよいし、日本人が、牛肉の嗜好性判定において重視する評価用語を解析してもよい。
【0048】
また、データ解析部5Bは、消費者属性の異なる2種類の消費者であって特定の消費者属性を有する消費者を含む複数の消費者それぞれに対して行われたアンケートの結果データの集まりであるアンケート結果データ群を用いて、特定の消費者属性が、牛肉の嗜好性判定において重視する評価用語を解析してもよい。
また、データ解析部5Bは、消費者属性の異なる4種類以上の消費者であって特定の消費者属性を有する消費者を含む複数の消費者それぞれに対して行われたアンケートの結果データの集まりであるアンケート結果データ群を用いて、特定の消費者属性が、牛肉の嗜好性判定において重視する評価用語を解析してもよい。
【0049】
また、データ解析部5Bは、欧州人に対して行われたアンケートの結果データの集まりであるアンケート結果データ群に対して、嗜好評点を目的変数とし、各評価用語の選択の有無を説明変数とした、一般線形モデル分析、一般線形混合モデル分析等のデータ解析を行うことにより、欧州人が、牛肉の嗜好性判定において重視する評価用語を解析してもよい。この場合には、t判定結果を得ることができるが、F検定結果は得られない。
【0050】
同様に、データ解析部5Bは、中国人に対して行われたアンケートの結果データの集まりであるアンケート結果データ群を用いて、中国人が、牛肉の嗜好性判定において重視する評価用語を解析してもよい。また、データ解析部5Bは、日本人に対して行われたアンケートの結果データの集まりであるアンケート結果データ群を用いて、日本人が、牛肉の嗜好性判定において重視する評価用語を解析してもよい。
【0051】
前述の実施形態では、アンケート結果記憶部8Fには、回答用紙番号毎に、回答者番号、サンプル番号等のアンケート結果データが記憶されている。しかし、アンケート結果記憶部8Fには、回答用紙番号毎ではなく、アンケート単位のアンケート結果を取得した順に当該アンケート結果に付与される番号(連番)毎に、回答者番号、サンプル番号等のアンケート結果データが記憶されてもよい。この場合には、前記式(1)におけるjは、アンケート単位のアンケート結果を取得した順に当該アンケート結果に付与される番号となる。
【0052】
また、アンケート結果記憶部8Fには、回答用紙番号毎ではなく、アンケート単位のアンケート結果がアンケート結果記憶部8Fに記憶される順に当該アンケート結果に付与される番号(連番)毎に、回答者番号、サンプル番号等のアンケート結果データが記憶されてもよい。この場合には、前記式(1)におけるjは、アンケート単位のアンケート結果がアンケート結果記憶部8Fに記憶される順に当該アンケート結果に付与される番号となる。
【0053】
また、前述の実施形態では、消費者属性が出身地であったが、消費者属性が脂肪交雑を求めるか否かであってもよい。この場合には、消費者が「脂肪交雑を求める消費者群」と「脂肪交雑を求めない消費者群」とに分類される。
また、消費者属性は、使用言語、国籍、年齢、性別、信条、食経験、教育水準、知識等であってもよい。
【0054】
また、前述の実施形態では、8種類の牛肉のサンプルがアンケート対象の牛肉として用いられているが、任意数の種類の牛肉のサンプルがアンケート対象の牛肉として用いられてもよい。
また、前述の実施形態では、食品は牛肉であったが、牛肉以外の食肉や、食肉以外の食品であってもよい。
【0055】
この発明は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 評価用語解析システム
2 消費者端末
3 解析サーバ
5 制御装置
5A データ取得部
5B データ解析部
6 表示装置
7 操作装置
8A 食肉属性テーブル
8B 消費者属性テーブル
8C 評価用語テーブル
8D サンプル情報テーブル
8E 消費者情報テーブル
8F アンケート結果記憶部
10、11 出力画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7