(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】イメージ処理システム、イメージセンサ、イメージセンサの駆動方法
(51)【国際特許分類】
H04N 25/779 20230101AFI20240716BHJP
H04N 25/74 20230101ALI20240716BHJP
H04N 25/77 20230101ALI20240716BHJP
H04N 25/778 20230101ALI20240716BHJP
【FI】
H04N25/779
H04N25/74
H04N25/77
H04N25/778
(21)【出願番号】P 2019233850
(22)【出願日】2019-12-25
【審査請求日】2022-12-16
(31)【優先権主張番号】10-2019-0033531
(32)【優先日】2019-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】310024033
【氏名又は名称】エスケーハイニックス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SK hynix Inc.
【住所又は居所原語表記】2091, Gyeongchung-daero,Bubal-eub,Icheon-si,Gyeonggi-do,Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム ジンソン
(72)【発明者】
【氏名】シン ミンソク
【審査官】鈴木 肇
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0113967(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0352199(US,A1)
【文献】特開2016-127454(JP,A)
【文献】特開2014-179911(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222- 5/257
H04N 5/30 - 5/33
H04N 23/00
H04N 23/11
H04N 23/20 -23/76
H04N 23/90 -23/959
H04N 25/00
H04N 25/20 -25/61
H04N 25/615-25/79
H01L 27/14 -27/148
H01L 29/76
H10K 39/32 -39/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のピクセルおよび第2のピクセルを含むピクセルアレイと、
前記第2のピクセルおよび前記第2のピクセルと同一のカラムラインに連結され、ビニングモード(binning mode)で前記第2のピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルに第2のロウ選択信号を供給し、残りの第1のピクセルに第1のロウ選択信号を供給するロウデコーダとを含
み、
前記第2のロウ選択信号は、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルのカラーピクセルのピクセル信号が前記カラムラインに出力されないように制御する、イメージセンサ。
【請求項2】
第1のピクセルおよび第2のピクセルを含むピクセルアレイと、
前記第2のピクセルおよび前記第2のピクセルと同一のカラムラインに連結され、ビニングモードで前記第2のピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルに第2のロウ選択信号を供給し、残りの第1のピクセルに第1のロウ選択信号を供給するロウデコーダとを含み、
前記第2のロウ選択信号は、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルに対応する区間はハイレベルを有し、前記位相検出ピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルのカラーピクセルに対応する区間はロウレベルを有する
、イメージセンサ。
【請求項3】
前記第1のピクセルは、複数のカラーピクセルを含む共有ピクセルであり、
前記第2のピクセルは、少なくとも一つの位相検出ピクセルを含む共有ピクセルである、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記第1のピクセルに含まれた複数のカラーピクセルは、ベイヤーパターン(bayer pattern)で配置され、
前記第2のピクセルに含まれた位相検出ピクセルは、ベイヤーパターンのグリーンピクセルの位置に配置される、請求項
3に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記第2のピクセルに含まれた位相検出ピクセルは、ハーフシールドピクセル(half‐shielded pixel)である、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
第1のピクセルおよび第2のピクセルを含むピクセルアレイと、
前記第2のピクセルおよび前記第2のピクセルと同一のカラムラインに連結され、ビニングモードで前記第2のピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルに第2のロウ選択信号を供給し、残りの第1のピクセルに第1のロウ選択信号を供給するロウデコーダとを含み、
前記ロウデコーダは、
ロウアドレス信号によって選択される少なくとも一つのロウにロウ選択入力信号を伝達する信号である前記第1のロウ選択信号を生成する第1の信号生成器と、
前記ビニングモードが活性化したか否かを示すビニングイネーブル信号、前記第1のピクセルと前記第2のピクセルとの配置関係に応じて定められるピクセル位置信号、前記第1のロウ選択信号および前記第2のピクセルの位相検出ピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルのカラーピクセルのピクセル信号が前記カラムラインに出力されないようにするピクセルマスキング信号に基づいて前記第2のロウ選択信号を生成する第2の信号生成器とを含む
、イメージセンサ。
【請求項7】
前記第2の信号生成器は、
前記ビニングイネーブル信号と前記ピクセル位置信号に基づいて第1のマックス選択信号を生成し、前記ビニングイネーブル信号と前記ピクセル位置信号が反転された値に基づいて第2のマックス選択信号を生成する出力選択部を含む、請求項
6に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記第2の信号生成器は、選択端子に前記第1のマックス選択信号および前記第2のマックス選択信号のいずれか一つの供給を受けるマルチプレクサをさらに含み、
前記マルチプレクサそれぞれは、前記選択端子に供給される信号に応じて、前記第1のロウ選択信号、または前記第1のロウ選択信号と前記ピクセルマスキング信号に基づいて生成された信号のいずれか一つを前記第2のロウ選択信号として出力する、請求項
7に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記第1のマックス選択信号の供給を受ける前記マルチプレクサは、前記第2のピクセルに前記第2のロウ選択信号を出力し、
前記第2のマックス選択信号の供給を受ける前記マルチプレクサは、前記第1のピクセルに前記第2のロウ選択信号を出力する、請求項
8に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
前記ピクセルマスキング信号は、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルのピクセル信号が出力される区間でロウレベルを有する信号である、請求項
8に記載のイメージセンサ。
【請求項11】
第1のピクセルおよび第2のピクセルを含むピクセルアレイと、
前記第2のピクセルおよび前記第2のピクセルと同一のカラムラインに連結され、ビニングモードで前記第2のピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルに第2のロウ選択信号を供給し、残りの第1のピクセルに第1のロウ選択信号を供給するロウデコーダとを含み、
前記ロウデコーダは、
ロウアドレス信号によって選択される少なくとも一つのロウに第1のロウ選択入力信号を伝達する信号である前記第1のロウ選択信号を生成する第1の信号生成器と、
前記ビニングモードが活性化したか否かを示すビニングイネーブル信号、前記第1のピクセルと前記第2のピクセルとの配置関係に応じて定められるピクセル位置信号、前記第1のロウ選択信号および前記第2のピクセルの位相検出ピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルのカラーピクセルのピクセル信号が前記カラムラインに出力されないようにするタイミングを提供する第2のロウ選択入力信号に基づいて前記第2のロウ選択信号を生成する第2の信号生成器とを含む
、イメージセンサ。
【請求項12】
前記第2の信号生成器は、
前記ビニングイネーブル信号と前記ピクセル位置信号に基づいて第1のマックス選択信号を生成し、前記ビニングイネーブル信号と前記ピクセル位置信号が反転された値に基づいて第2のマックス選択信号を生成する出力選択部を含む、請求項
11に記載のイメージセンサ。
【請求項13】
前記第2の信号生成器は、選択端子に前記第1のマックス選択信号および前記第2のマックス選択信号のいずれか一つの供給を受けるマルチプレクサをさらに含み、
前記マルチプレクサそれぞれは、前記選択端子に供給される信号に応じて、前記第1のロウ選択信号、または前記第2のロウ選択入力信号と前記ロウアドレス信号に基づいて生成された予備ロウ選択信号のいずれか一つを前記第2のロウ選択信号として出力する、請求項
12に記載のイメージセンサ。
【請求項14】
前記第1のマックス選択信号の供給を受ける前記マルチプレクサは、前記第2のピクセルに前記第2のロウ選択信号を出力し、
前記第2のマックス選択信号の供給を受ける前記マルチプレクサは、前記第1のピクセルに前記第2のロウ選択信号を出力する、請求項
13に記載のイメージセンサ。
【請求項15】
前記予備ロウ選択信号は、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルのピクセル信号が出力される区間でロウレベルを有する信号である、請求項
13に記載のイメージセンサ。
【請求項16】
第1のピクセルと第2のピクセルから構成されたピクセルアレイを含むイメージセンサの駆動方法であって、
前記第1のピクセルのうち一部に供給される第1のロウ選択信号を生成するステップと、
前記第2のピクセルおよび前記第2のピクセルと同一のカラムラインに連結され、ビニングモード(binning mode)で前記第2のピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルに供給される第2のロウ選択信号を生成するステップとを含
み、
前記第2のロウ選択信号は、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルのカラーピクセルのピクセル信号が前記カラムラインに出力されないように制御する、イメージセンサの駆動方法。
【請求項17】
第1のピクセルと第2のピクセルから構成されたピクセルアレイを含むイメージセンサの駆動方法であって、
前記第1のピクセルのうち一部に供給される第1のロウ選択信号を生成するステップと、
前記第2のピクセルおよび前記第2のピクセルと同一のカラムラインに連結され、ビニングモードで前記第2のピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルに供給される第2のロウ選択信号を生成するステップとを含み、
前記第2のロウ選択信号を生成するステップは、
前記第2のピクセルの位相検出ピクセルのピクセル信号が出力される区間でのみロウレベルを有するピクセルマスキング信号と前記第1のロウ選択信号に基づいて前記第2のロウ選択信号を生成するステップを含む
、イメージセンサの駆動方法。
【請求項18】
第1のピクセルと第2のピクセルから構成されたピクセルアレイを含むイメージセンサの駆動方法であって、
前記第1のピクセルのうち一部に供給される第1のロウ選択信号を生成するステップと、
前記第2のピクセルおよび前記第2のピクセルと同一のカラムラインに連結され、ビニングモードで前記第2のピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルに供給される第2のロウ選択信号を生成するステップとを含み、
前記第2のロウ選択信号を生成するステップは、
前記第2のピクセルの位相検出ピクセルのピクセル信号が出力される区間でロウレベルを有する予備ロウ選択信号を前記第2のロウ選択信号として生成するステップを含む
、イメージセンサの駆動方法。
【請求項19】
第1のピクセルおよび第2のピクセルを含むピクセルアレイと、前記第2のピクセルおよび前記第2のピクセルと同一のカラムラインに連結され、ビニングモード(binning mode)で前記第2のピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルに第2のロウ選択信号を供給し、残りの第1のピクセルに第1のロウ選択信号を供給するロウデコーダとを含むイメージセンサと、
前記ビニングモードで前記第2のピクセルのイメージを用いて位相差を検出するイメージ信号プロセッサとを含
み、
前記第2のロウ選択信号は、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルのカラーピクセルのピクセル信号が前記カラムラインに出力されないように制御する、イメージ処理システム。
【請求項20】
第1のサブピクセルアレイと、
位相検出サブピクセルを含む第2のサブピクセルアレイと、
ビニングモードで第1および第2のロウ選択信号を、それぞれ、前記第1のサブピクセルアレイおよび前記第2のサブピクセルアレイに同時に供給するデコーダとを含み、
前記第1のサブピクセルアレイと前記第2のサブピクセルアレイは、互いに同一のカラムラインと、互いに異なるロウ選択ラインに電気的に連結され、
前記第2のロウ選択信号は、前記第2のサブピクセルアレイのサブピクセルが前記カラムラインを介してピクセル信号を順次に出力するようにし、
前記第1のロウ選択信号は、前記第1のサブピクセルアレイのサブピクセルのうち前記位相検出サブピクセルと同一の順番でピクセル信号を出力するサブピクセルを除き、前記カラムラインを介して順次にピクセル信号を出力するようにする、イメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージ処理システム、イメージセンサ、イメージセンサの駆動方法に関し、より詳細には、ノーマルモード(normal mode)とビニングモード(binning mode)を有するイメージ処理システム、イメージセンサ、イメージセンサの駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、光に反応する半導体の性質を利用して、イメージをキャプチャ(capture)する装置である。近年、コンピュータ産業と通信産業の発達に伴い、スマートフォン、デジタルカメラ、ゲーム機器、モノのインターネット(Internet of Things)、ロボット、警備用カメラ、医療用マイクロカメラなど、様々な分野において性能が向上したイメージセンサのニーズが高まっている。
【0003】
イメージセンサは、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサと、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサとに大別することができる。CCDイメージセンサは、CMOSイメージセンサに比べ、雑音(noise)が少なく、画質が良い。しかしながら、CMOSイメージセンサは、駆動方式が簡単で、様々なスキャニング(scanning)方式で実現することができる。また、CMOSイメージセンサは、信号処理回路を単一チップに集積できることから製品の小型化が容易であり、電力消費量が非常に少なく、CMOS工程技術を互換して使用可能であることから製造コストが低い。近年、モバイル機器に対するより適した特性からCMOSイメージセンシング装置が多く用いられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、ビニングモードでもオートフォーカシング(auto focusing)機能を維持することができるイメージ処理システム、イメージセンサ、イメージセンサの駆動方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態によるイメージセンサは、第1のピクセルおよび第2のピクセルを含むピクセルアレイと、前記第2のピクセルおよび前記第2のピクセルと同一のカラムラインに連結され、ビニングモード(binning mode)で前記第2のピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルに第2のロウ選択信号を供給し、残りの第1のピクセルに第1のロウ選択信号を供給するロウデコーダとを含むことができる。
【0006】
実施形態により、前記第2のロウ選択信号は、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルのカラーピクセルのピクセル信号が前記カラムラインに出力されないように制御することができる。
【0007】
実施形態により、前記第2のロウ選択信号は、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルに対応する区間はハイレベルを有し、前記位相検出ピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルのカラーピクセルに対応する区間はロウレベルを有することができる。
【0008】
実施形態により、前記第1のピクセルは、複数のカラーピクセルを含む共有ピクセルであり、前記第2のピクセルは、少なくとも一つの位相検出ピクセルを含む共有ピクセルであってもよい。
【0009】
実施形態により、前記第1のピクセルに含まれた複数のカラーピクセルは、ベイヤーパターン(bayer pattern)で配置され、前記第2のピクセルに含まれた位相検出ピクセルは、ベイヤーパターンのグリーンピクセルの位置に配置され得る。
【0010】
実施形態により、前記第2のピクセルに含まれた位相検出ピクセルは、ハーフシールドピクセル(half‐shielded pixel)であってもよい。
【0011】
実施形態により、前記ロウデコーダは、ロウアドレス信号によって選択される少なくとも一つのロウにロウ選択入力信号を伝達する信号である前記第1のロウ選択信号を生成する第1の信号生成器と、前記ビニングモードが活性化したか否かを示すビニングイネーブル信号、前記第1のピクセルと前記第2のピクセルとの配置関係に応じて定められるピクセル位置信号、前記第1のロウ選択信号および前記第2のピクセルの位相検出ピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルのカラーピクセルのピクセル信号が前記カラムラインに出力されないようにするピクセルマスキング信号に基づいて前記第2のロウ選択信号を生成する第2の信号生成器とを含むことができる。
【0012】
実施形態により、前記第2の信号生成器は、前記ビニングイネーブル信号と前記ピクセル位置信号に基づいて第1のマックス選択信号を生成し、前記ビニングイネーブル信号と前記ピクセル位置信号が反転された値に基づいて第2のマックス選択信号を生成する出力選択部を含むことができる。
【0013】
実施形態により、前記第2の信号生成器は、選択端子に前記第1のマックス選択信号および前記第2のマックス選択信号のいずれか一つの供給を受けるマルチプレクサをさらに含み、前記マルチプレクサそれぞれは、前記選択端子に供給される信号に応じて、前記第1のロウ選択信号、または前記第1のロウ選択信号と前記ピクセルマスキング信号に基づいて生成された信号のいずれか一つを前記第2のロウ選択信号として出力することができる。
【0014】
実施形態により、前記第1のマックス選択信号の供給を受ける前記マルチプレクサは、前記第2のピクセルに前記第2のロウ選択信号を出力し、前記第2のマックス選択信号の供給を受ける前記マルチプレクサは、前記第1のピクセルに前記第2のロウ選択信号を出力することができる。
【0015】
実施形態により、前記ピクセルマスキング信号は、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルのピクセル信号が出力される区間でロウレベルを有する信号であってもよい。
【0016】
実施形態により、前記ロウデコーダは、ロウアドレス信号によって選択される少なくとも一つのロウに第1のロウ選択入力信号を伝達する信号である前記第1のロウ選択信号を生成する第1の信号生成器と、前記ビニングモードが活性化したか否かを示すビニングイネーブル信号、前記第1のピクセルと前記第2のピクセルとの配置関係に応じて定められるピクセル位置信号、前記第1のロウ選択信号および前記第2のピクセルの位相検出ピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルのカラーピクセルのピクセル信号が前記カラムラインに出力されないようにするタイミングを提供する第2のロウ選択入力信号に基づいて前記第2のロウ選択信号を生成する第2の信号生成器とを含むことができる。
【0017】
実施形態により、前記第2の信号生成器は、前記ビニングイネーブル信号と前記ピクセル位置信号に基づいて第1のマックス選択信号を生成し、前記ビニングイネーブル信号と前記ピクセル位置信号が反転された値に基づいて第2のマックス選択信号を生成する出力選択部を含むことができる。
【0018】
実施形態により、前記第2の信号生成器は、選択端子に前記第1のマックス選択信号および前記第2のマックス選択信号のいずれか一つの供給を受けるマルチプレクサをさらに含み、前記マルチプレクサそれぞれは、前記選択端子に供給される信号に応じて、前記第1のロウ選択信号、または前記第2のロウ選択入力信号と前記ロウアドレス信号に基づいて生成された予備ロウ選択信号のいずれか一つを前記第2のロウ選択信号として出力することができる。
【0019】
実施形態により、前記第1のマックス選択信号の供給を受ける前記マルチプレクサは、前記第2のピクセルに前記第2のロウ選択信号を出力し、前記第2のマックス選択信号の供給を受ける前記マルチプレクサは、前記第1のピクセルに前記第2のロウ選択信号を出力することができる。
【0020】
実施形態により、前記予備ロウ選択信号は、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルのピクセル信号が出力される区間でロウレベルを有する信号であってもよい。
【0021】
本発明の一実施形態による第1のピクセルと第2のピクセルから構成されたピクセルアレイを含むイメージセンサの駆動方法は、前記第1のピクセルのうち一部に供給される第1のロウ選択信号を生成するステップと、前記第2のピクセルおよび前記第2のピクセルと同一のカラムラインに連結され、ビニングモード(binning mode)で前記第2のピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルに供給される第2のロウ選択信号を生成するステップとを含むことができる。
【0022】
実施形態により、前記第2のロウ選択信号を生成するステップは、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルのピクセル信号が出力される区間でのみロウレベルを有するピクセルマスキング信号と前記第1のロウ選択信号に基づいて前記第2のロウ選択信号を生成するステップを含むことができる。
【0023】
実施形態により、前記第2のロウ選択信号を生成するステップは、前記第2のピクセルの位相検出ピクセルのピクセル信号が出力される区間でロウレベルを有する予備ロウ選択信号を前記第2のロウ選択信号として生成するステップを含むことができる。
【0024】
本発明の一実施形態によるイメージ処理システムは、第1のピクセルおよび第2のピクセルを含むピクセルアレイと、前記第2のピクセルおよび前記第2のピクセルと同一のカラムラインに連結され、ビニングモード(binning mode)で前記第2のピクセルと同時にアクセスする前記第1のピクセルに第2のロウ選択信号を供給し、残りの第1のピクセルに第1のロウ選択信号を供給するロウデコーダとを含むイメージセンサと、前記ビニングモードで前記第2のピクセルのイメージを用いて位相差を検出するイメージ信号プロセッサとを含むことができる。
【発明の効果】
【0025】
本明細書に開示されている実施形態によると、本発明の一実施形態によるイメージセンサおよびその駆動方法による場合、ビニングモードでも位相検出ピクセルのイメージを正常に取得することができ、ビニングモードでオートフォーカシング機能を利用し続けることができるという利点がある。
【0026】
また、ロウデコーダに簡単な回路を追加し、ピクセルアレイに対する配線形態を変更することにより、かかる機能を実現することができる。
【0027】
その他、本明細書により直接または間接に把握される様々な効果が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態によるイメージセンサを示すブロック図である。
【
図2】
図1に図示されているピクセルアレイをより詳細に示す図である。
【
図3】
図2に図示されている第1のピクセルまたは第2のピクセルをより詳細に示す回路図である。
【
図4】
図2に図示されているピクセルグループとピクセルグループにロウ選択信号を供給するための配線構造の一例を示す図である。
【
図5】ノーマルモードでのピクセルグループの駆動方法を説明するためのタイミング図である。
【
図6】ビニングモードでのピクセルグループの駆動方法を説明するためのタイミング図である。
【
図7】本発明の一実施形態によるロウデコーダを簡略に示す図である。
【
図8】
図7に図示されている第2の信号生成器の一実施形態を示す図である。
【
図9】
図8に図示されている第2の信号生成器の一実施形態の動作を説明するためのタイミング図である。
【
図10】本発明の他の実施形態によるロウデコーダを簡略に示す図である。
【
図11】
図10に図示されている第2の信号生成器の一実施形態を示す図である。
【
図12】
図11に図示されている第2の信号生成器の一実施形態の動作を説明するためのタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の様々な実施形態について添付の図面を参照して記載する。しかしながら、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定するためのものではなく、本発明の実施形態の様々な変更(modification)、均等物(equivalent)、および/または代替物(alternative)を含むものと理解すべきである。
【0030】
図1は本発明の一実施形態によるイメージセンサを示すブロック図である。
【0031】
図1を参照すると、イメージセンサ100は、ピクセルアレイ(pixel array)110と、ロウデコーダ(row decoder)120と、相関二重サンプラ(Correlate Double Sampling;CDS)130と、アナログ‐デジタルコンバータ(Analog‐Digital Converter;ADC)140と、出力バッファ(output buffer)150と、カラムデコーダ(column decoder)160と、タイミングコントローラ(timing controller)170とを含むことができる。ここで、イメージセンサ100の各構成は、例示的なものに過ぎず、必要に応じて、少なくとも一部の構成が追加または省略されてもよい。
【0032】
ピクセルアレイ110は、二次元に配列された複数のピクセルを含むことができる。それぞれのピクセルは、光信号を電気的信号に変換することができる。ピクセルアレイ110は、ロウデコーダ120から、ロウ選択信号、ピクセルリセット信号および転送信号などを含む駆動信号を受信することができ、駆動信号によってピクセルアレイ110が駆動可能になる。
【0033】
ロウデコーダ120は、タイミングコントローラ170の制御にしたがって、ピクセルアレイ110の少なくとも一つのロウを選択することができる。ロウデコーダ120は、複数のロウのうち少なくとも一つのロウを選択するために、ロウ選択信号を生成することができる。また、ロウデコーダ120は、選択された少なくとも一つのロウに対応するピクセルに対して、ピクセルリセット信号および転送信号を順次にイネーブルさせることができる。これにより、選択されたロウのピクセルそれぞれから生成されるアナログ形態の基準信号と映像信号が、順次に相関二重サンプラ130に伝達され得る。ここで、基準信号と映像信号は、ピクセル信号と称し得る。
【0034】
相関二重サンプラ130は、ピクセルアレイ110から複数のカラムラインそれぞれに提供される基準信号と映像信号を、順次にサンプリングおよびホールディング(sampling and holding)することができる。すなわち、相関二重サンプラ130は、ピクセルアレイ110のカラムそれぞれに対応する基準信号と映像信号のレベルをサンプリングし、ホールディングすることができる。
【0035】
相関二重サンプラ130は、タイミングコントローラ170の制御にしたがって、カラムそれぞれの基準信号と映像信号を相関二重サンプリング信号としてADC140に伝達することができる。
【0036】
ADC140は、相関二重サンプラ130から出力されるそれぞれのカラムに対する相関二重サンプリング信号をデジタル信号に変換し、出力することができる。ADC140は、それぞれのカラムに対する相関二重サンプリング信号およびタイミングコントローラ170から提供されるランプ信号(ramp signal)に基づいてカウンティング動作と演算動作を行うことで、それぞれのカラムに相当するノイズ(例えば、各ピクセル固有のリセットノイズ)が除去されたデジタル形態の映像データを生成することができる。
【0037】
ADC140は、ピクセルアレイ110のカラムそれぞれに対応する複数のカラムカウンターを含み、カラムカウンターを用いて、カラムそれぞれに対応する相関二重サンプリング信号をデジタル信号に変換することができる。他の実施形態により、ADC140は、一つのグローバルカウンターを含み、グローバルカウンターから提供されるグローバルコードを用いて、カラムそれぞれに対応する相関二重サンプリング信号をデジタル信号に変換することができる。
【0038】
出力バッファ150は、ADC140から提供されるそれぞれのカラム単位の映像データをキャプチャし、出力することができる。出力バッファ150は、タイミングコントローラ170の制御にしたがってADC140から出力される映像データを一時保存することができる。出力バッファ150は、イメージセンサ100と連結された他の装置間の転送(または処理)速度差を補償するインターフェースとして動作することができる。
【0039】
カラムデコーダ160は、タイミングコントローラ170の制御にしたがって出力バッファ150のカラムを選択し、出力バッファ150に一時保存された映像データが順次に出力され得る。具体的には、カラムデコーダ160は、タイミングコントローラ170からアドレス信号を受信することができ、カラムデコーダ160は、アドレス信号に基づいてカラム選択信号を生成し、出力バッファ150のカラムを選択することで、選択された出力バッファ150のカラムから映像データが出力信号OUTとして出力されるように制御することができる。
【0040】
タイミングコントローラ170は、ロウデコーダ120、ADC140、出力バッファ150およびカラムデコーダ160を制御することができる。
【0041】
タイミングコントローラ170は、イメージセンサ100の各構成の動作に求められるクロック信号、タイミングコントロールのための制御信号、およびロウまたはカラムを選択するためのアドレス信号を、ロウデコーダ120、カラムデコーダ160、ADC140および出力バッファ150に提供することができる。実施形態により、タイミングコントローラ170は、ロジッグ制御回路(Logic control circuit)、位相固定ループ(Phase Lock Loop、PLL)回路、タイミングコントロール回路(timing control circuit)および通信インターフェース回路(communication interface circuit)などを含むことができる。
【0042】
図2は
図1に図示されているピクセルアレイをより詳細に示す図である。
【0043】
図2を参照すると、ピクセルアレイ110は、二次元、すなわち、複数のロウおよび複数のカラムを含むマトリックス形態で配列された複数のピクセルを含むことができる。複数のピクセルに含まれたピクセルの種類は、第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2とに分けられ得る。実施形態により、複数のピクセルには、ダークノイズ(dark noise)を除去するためのオプティカルブラック(optical black)ピクセルなどの他の種類のピクセルが含まれ得るが、本明細書では、第1のピクセルPX1および第2のピクセルPX2のみが含まれると想定する。
【0044】
第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2それぞれは、4個のサブピクセルを含む共有ピクセルであってもよい。ここで、共有ピクセルは、受光領域を複数個の領域に分離し、複数の光電変換素子(例えば、フォトダイオード)が配置され、各光電変換素子が生成した光電荷に対応する電気信号を生成するトランジスタが共有される形態のピクセルであってもよい。すなわち、各サブピクセルは、互いに独立した光電変換素子を有して互いに共有される少なくとも一つのトランジスタを有することができる。本明細書では、第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2それぞれが4個のサブピクセルを含んでいると説明しているが、本発明の範囲は、これに限定されない。
【0045】
先ず、第1のピクセルPX1は、2×2のマトリックスで配列されたサブピクセルP0~P3のサブピクセルアレイを含むことができる。各サブピクセルP0~P3は、特定の波長範囲の光を吸収するカラーピクセルであってもよく、このために、各サブピクセルP0~P3の受光方向にはカラーフィルタが配置され得る。例えば、カラーフィルタは、ベイヤーパターン(bayer pattern)に対応する形態で配列されたレッドフィルタと、グリーンフィルタと、ブルーフィルタとを含むことができる。すなわち、サブピクセルP0~P3は、それぞれ、グリーン、ブルー、レッドおよびグリーンピクセルであってもよい。ここで、各サブピクセルに与えられた数字(0~3)は、各サブピクセルに対応する電気信号が出力される順番を意味し得る。
【0046】
次に、第2のピクセルPX2は、2×2のマトリックスで配列されたサブピクセルPD、P1~P3のサブピクセルアレイを含むことができる。各サブピクセルPD、P1~P3は、特定の波長範囲の光を吸収するカラーピクセルであってもよく、このために、各サブピクセルP1~P3の受光方向にはカラーフィルタが配置され得る。例えば、カラーフィルタは、ベイヤーパターンに対応する形態で配列されたレッドフィルタ、グリーンフィルタおよびブルーフィルタを含むことができる。一方、サブピクセルPDは、グリーン系の光を吸収し、且つ位相検出(phase detection)によるオートフォーカシング(auto focusing)動作のための位相検出ピクセルであってもよい。すなわち、サブピクセルPDは、受光領域で左側または右側の半分を覆ったハーフシールドピクセル(half‐shielded pixel)であってもよい。ここで、位相検出によるオートフォーカシング動作について説明すると、出力信号OUTを受信するイメージ信号プロセッサ(図示せず)は、左側の半分を覆ったサブピクセルによって生成される第1のイメージと、右側の半分を覆ったサブピクセルによって生成される第2のイメージとの位相差を検出し、検出された位相差からレンズの移動距離を算出してレンズの位置を調整することで、焦点が合うイメージを取得できるようになる。第2のピクセルPX2に含まれる位相検出ピクセルの個数と、他のサブピクセルとの配置関係は、
図4に図示されているものに限定されず、複数個の位相検出ピクセルが含まれるか、
図4と異なる位置に位相検出ピクセルが配置されてもよい。
【0047】
サブピクセルPDは、オートフォーカシング動作に用いられるため、カラーイメージ側面では、デッドピクセル(dead pixel)に相当する。かかるデッドピクセルによるイメージ損傷を補償するために、イメージ信号プロセッサ(図示せず)は、サブピクセルPDの位置に対応するグリーンピクセルのデータを、周辺ピクセルを用いて推定することで、補償することができる。サブピクセルPDは、第2のピクセルPX2のベイヤーパターンでグリーンピクセルに対応する位置に配置されるが、本発明の範囲はこれに限定されず、他のピクセルに対応する位置に配置されてもよい。
【0048】
一方、サブピクセルPDを含む第2のピクセルPX2は、ピクセルアレイ110内で予め定められた位置に配置されてもよく、全体のピクセルのうち第2のピクセルPX2の比率および位置は、ピクセルアレイ110から取得されるカラーイメージの品質を低下させない範囲および正常なオートフォーカシング動作のための範囲内で任意に決定され得る。ただし、受光領域の左側半分を覆ったサブピクセルを含む第2のピクセルPX2と受光領域の右側半分を覆ったサブピクセルを含む第2のピクセルPX2は、できるだけ互いに近い位置に配置され得る。これは、イメージ間の位相差の検出の際、位置差によるノイズを低減するためである。
図2では、隣接する第2のピクセルPX2が一つのロウを挟んで同一のカラムに配置される例示が図示されているが、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0049】
以下では、
図2に図示されているピクセルグループPGを例示とし、本発明の一実施形態によるピクセル駆動方法について説明する。
【0050】
図3は
図2に図示されている第1のピクセルまたは第2のピクセルをより詳細に示す回路図である。
【0051】
図3を参照すると、本発明の一実施形態によるピクセルPXは、
図2に図示されている第1のピクセルPX1または第2のピクセルPX2の一実施形態に相当する。
【0052】
ピクセルPXは、第1~第4の光電変換素子PD0 or AFPD、PD1、PD2、PD3と、第1~第4の転送トランジスタTR1~TR4と、リセットトランジスタTR5と、ドライブトランジスタTR6と、選択トランジスタTR7とを含むことができる。
【0053】
第1~第4の光電変換素子PD0 or AFPD、PD1、PD2、PD3それぞれは、入射光を吸収し、入射光の光量に対応する電荷を蓄積することができる。第1~第4の光電変換素子PD0 or AFPD、PD1、PD2、PD3それぞれは、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトゲート、ピン型(pinned)フォトダイオードまたはこれらの組み合わせに実現され得、
図3にはフォトダイオードとして例示されている。第1~第4の光電変換素子PD0 or AFPD、PD1、PD2、PD3それぞれが蓄積した電荷は、対応する転送トランジスタTR1~TR4を介してフローティング拡散領域FDに転送され得、第1~第4の光電変換素子PD0 or AFPD、PD1、PD2、PD3それぞれの一側はソース電圧VSSに連結され得る。ここで、ソース電圧VSSは、接地電圧(ground voltage)であってもよい。
【0054】
ピクセルPXが第1のピクセルPX1の場合、第1の光電変換素子は、「PD0」であってもよい。この場合、第1~第4の光電変換素子PD0、PD1、PD2、PD3それぞれは、第1のピクセルPX1のサブピクセルP0、P1、P2、P3)の位置にそれぞれ配置され得る。また、ピクセルPXが第2のピクセルPX2の場合、第1の光電変換素子は「AFPD」であってもよい。この場合、第1~第4の光電変換素子AFPD、PD1、PD2、PD3それぞれは、第2のピクセルPX2のサブピクセルPD、P1、P2、P3の位置にそれぞれ配置され得る。
【0055】
第1~第4の転送トランジスタTR1~TR4それぞれは、ゲートに印加される転送信号TX1~TX4によってターン‐オン(turn‐on)となり、第1~第4の光電変換素子PD0 or AFPD、PD1、PD2、PD3それぞれに蓄積された電荷をフローティング拡散領域(Floating Diffusion region;FD)に転送することができる。
【0056】
リセットトランジスタTR5は、ゲートに印加されるピクセルリセット信号RXによってターン‐オンとなり、フローティング拡散領域FDを電源電圧VDDにリセットすることができる。
【0057】
ソースフォロワ増幅器として例示されているドライブトランジスタTR6は、第1~第4の光電変換素子PD0 or AFPD、PD1、PD2、PD3それぞれに蓄積された電荷の伝達を受けたフローティング拡散領域FDの電気的ポテンシャルの変化を増幅し、選択トランジスタTR7に伝達することができる。
【0058】
選択トランジスタTR7は、ロウ単位で読み出すピクセルを選択する機能を果たすことができる。選択トランジスタTR7は、ゲートに印加されるロウ選択信号SELによってターン‐オンとなり、選択トランジスタTR7のドレイン(すなわち、ドライブトランジスタTR6のソース)に提供されるフローティング拡散領域FDの電気的ポテンシャル変化に対応する信号が出力電圧として選択トランジスタTR7のソースに連結されたカラムラインCOLに出力され得る。
【0059】
ロウ選択信号SELによってピクセルPXが選択される間のピクセルPXの動作について簡略に説明する。
【0060】
先ず、リセットトランジスタTR5がターンオンとなり、フローティング拡散領域FDの電圧は電源電圧VDDとしてリセットされ、フローティング拡散領域FDの電圧は、ドライブトランジスタTR6および選択トランジスタTR7を介して出力され得、かかる信号は、サブピクセルP0 or PDの基準信号に相当し得る。次に、第1の転送トランジスタTR1がターンオンとなり、第1の光電変換素子PD0 or AFPDに蓄積された光電荷がフローティング拡散領域FDに転送され、フローティング拡散領域FDの電圧は、ドライブトランジスタTR6および選択トランジスタTR7を介して出力され得、かかる信号は、サブピクセルP0 or PDの映像信号に相当し得る。
【0061】
次に、リセットトランジスタTR5がターンオンとなり、フローティング拡散領域FDの電圧は電源電圧VDDとしてリセットされ、フローティング拡散領域FDの電圧は、ドライブトランジスタTR6および選択トランジスタTR7を介して出力され得、かかる信号は、サブピクセルP1の基準信号に相当し得る。次に、第2の転送トランジスタTR2がターンオンとなり、第2の光電変換素子PD1に蓄積された光電荷がフローティング拡散領域FDに転送され、フローティング拡散領域FDの電圧はドライブトランジスタTR6および選択トランジスタTR7を介して出力され得、かかる信号は、サブピクセルP1の映像信号に相当し得る。
【0062】
次に、同様の方式で、順次にサブピクセルP2、P3それぞれに対する基準信号および映像信号が生成され、カラムラインCOLに出力され得る。
【0063】
図4は
図2に図示されているピクセルグループと、ピクセルグループにロウ選択信号を供給するための配線構造の一例を示す図である。
【0064】
図4を参照すると、ピクセルグループPGは、
図2に図示されているピクセルグループPGと同様であり、各ピクセルに含まれたサブピクセルがより詳細に図示されている。すなわち、第1のピクセルPX1は、4個のカラーピクセルP0~P3から構成され、第2のピクセルPX2は、1個の位相検出ピクセルPDと3個のカラーピクセルP1~P3から構成され得る。
【0065】
ピクセルグループPGは、4個のロウと、4個のカラムから構成され得、ピクセルグループPGは、n(nは1以上の整数)番目のロウnthからn+3番目のロウ(n+3)thを含むことができる。
【0066】
イメージセンサ100は、ノーマルモード(normal mode)とビニングモード(binning mode)で動作することができる。ここで、ノーマルモードは、同時に一つのロウのみがアクセス(access)するモードを意味し、ビニングモードは、同時に複数個のロウがアクセスするモードを意味し得る。したがって、ノーマルモードでは、一つのカラムラインに選択された一つのロウに属したピクセルから信号が出力され、ビニングモードでは、一つのカラムラインに選択された複数個のロウに属したピクセルから同時に信号が出力され得る。一つのカラムラインに複数の信号が同時に出力されると、複数の信号が一つになった信号がCDS130に伝達され得る。ビニングモードは、ノーマルモードに比べ、優れた信号対雑音比(SNR;Signal to Noise Ratio)、高いフレームレート(frame rate)を有することができるが、ノーマルモードに比べ、低下した解像度(resolution)を有する。したがって、イメージセンサ100は、必要に応じて、ノーマルモードまたはビニングモードを選択して動作することができ、外部(例えば、イメージ信号プロセッサ)の制御にしたがって、タイミングコントローラ170がノーマルモードまたはビニングモードを選択してロウデコーダ120を制御することで、当該モードを実行することができる。
【0067】
本明細書では、説明の便宜上、ビニングモードで2個のロウが同時にアクセスすると想定する。すなわち、ビニングモードでn番目のロウnthと(n+1)番目のロウ(n+1)thが同時にアクセスし、n番目のロウnthに含まれたピクセルの信号と(n+1)番目のロウ(n+1)thに含まれたピクセルの信号が同時に出力され得る。また、ビニングモードで(n+2)番目のロウ(n+2)thと(n+3)番目のロウ(n+3)thが同時にアクセスし、(n+2)番目のロウ(n+2)thに含まれたピクセルの信号と(n+3)番目のロウ(n+3)thに含まれたピクセルの信号が同時に出力され得る。
【0068】
ピクセルアレイ110に印加されるロウ選択信号SELは、第1のロウ選択信号SXと第2のロウ選択信号SX´とを含むことができる。また、k(kは、任意の正の整数)番目のロウに印加される第1のロウ選択信号と第2のロウ選択信号は、それぞれSX(k)とSX´(k)として定義され得る。
【0069】
図4に図示されているように、ピクセルグループPGの各ロウに対して第1のロウ選択信号と第2のロウ選択信号をそれぞれ供給するための配線が配置され得る。
【0070】
先ず、n番目のロウについて説明すると、n番目のロウに属したピクセルのうち第2のピクセルPX2と同一のカラムに属した第1のピクセルPX1以外の第1のピクセルPX1は、第1のロウ選択信号SX(n)の供給を受け、n番目のロウに属したピクセルのうち第2のピクセルPX2と同一のカラムに属した第1のピクセルPX1は、第2のロウ選択信号SX´(n)の供給を受けることができる。
【0071】
(n+1)番目のロウについて説明すると、(n+1)番目のロウに属したピクセルのうち第1のピクセルPX1は、第1のロウ選択信号SX(n+1)の供給を受け、(n+1)番目のロウに属したピクセルのうち第2のピクセルPX2は、第2のロウ選択信号SX´(n+1)の供給を受けることができる。
【0072】
(n+2)番目のロウについて説明すると、(n+2)番目のロウに属したピクセルのうち第2のピクセルPX2と同一のカラムに属した第1のピクセルPX1以外の第1のピクセルPX1は、第1のロウ選択信号SX(n+2)の供給を受け、(n+2)番目のロウに属したピクセルのうち第2のピクセルPX2と同一のカラムに属した第1のピクセルPX1は、第2のロウ選択信号SX´(n+2)の供給を受けることができる。
【0073】
(n+3)番目のロウについて説明すると、(n+3)番目のロウに属したピクセルのうち第1のピクセルPX1は、第1のロウ選択信号SX(n+3)の供給を受け、(n+3)番目のロウに属したピクセルのうち第2のピクセルPX2は、第2のロウ選択信号SX´(n+3)の供給を受けることができる。
【0074】
かかるロウ選択信号の供給方法乃至配線連結関係は、第2のピクセルPX2およびビニングモードで第2のピクセルPX2と同時にアクセスし、同一のカラムラインに信号を出力する第1のピクセルPX1には第2のロウ選択信号が供給され、それ以外の残りの第1のピクセルPX1、すなわち、ビニングモードで第2のピクセルPX2と同時にアクセスしないか、第2のピクセルPX2と同一のカラムラインに連結されない第1のピクセルPX1には、第1のロウ選択信号が供給されると定義され得る。すなわち、第1のピクセルPX1の一部には、第1のロウ選択信号が供給され、第1のピクセルPX1の残りの一部には、第2のロウ選択信号が供給され得る。
【0075】
したがって、実施形態により、第2のピクセルPX2およびビニングモードで第2のピクセルPX2と同時にアクセスし、同一のカラムラインに信号を出力する第1のピクセルPX1のいずれか一つも含まれないロウには第1のロウ選択信号のみが供給され、第2のロウ選択信号は供給されないこともある。この場合、当該ロウに対しては第2のロウ選択信号の供給のための配線が配置されないこともあるが、工程の便宜上、第2のロウ選択信号の供給のための配線が配置されることもある。
【0076】
図5はノーマルモードでのピクセルグループの駆動方法を説明するためのタイミング図である。
【0077】
図5を参照すると、ノーマルモードでピクセルグループPGに対する駆動区間は、第1~第4のノーマル駆動区間NOR_1~NOR_4に分けられ得る。
【0078】
第1~第4のノーマル駆動区間NOR_1~NOR_4それぞれは、ピクセルグループPGのn番目~(n+3)番目のロウnth~(n+3)thそれぞれに対するピクセル信号をリードする区間であってもよい。また、第1~第4のノーマル駆動区間NOR_1~NOR_4それぞれで、第1のピクセルPX1または第2のピクセルPX2に含まれたサブピクセルP0 or PD、P1~P3それぞれに対するピクセル信号が順次に生成され、出力され得る。
【0079】
図5に図示されているように、第1~第4のノーマル駆動区間NOR_1~NOR_4それぞれで、n番目~(n+3)番目のロウnth~(n+3)thそれぞれが順次にアクセスし、同時に複数のロウがアクセスせずに一つのロウがアクセスし得る。
【0080】
第1のノーマル駆動区間NOR_1でn番目のロウに対するアクセスのために、第1のロウ選択信号SX(n)と第2のロウ選択信号SX´(n)はハイレベルの区間を有し、各区間でn番目のロウに含まれた第1のピクセルPX1それぞれのサブピクセルP0~P3それぞれのピクセル信号が順次に出力され得る。このために、各サブピクセルP0~P3の転送トランジスタが順次にターンオンとなるように制御され、フローティング拡散領域のリセットのためにリセットトランジスタがターンオンとなるように制御され得る。当該サブピクセルのピクセル信号の生成のための転送トランジスタとリセットトランジスタの制御に関する説明は、以下では説明の便宜上省略する。ここで、ハイレベルは論理的なハイを意味し、ハイレベルの区間で当該選択トランジスタはターンオンとなり得る。
【0081】
第2のノーマル駆動区間NOR_2で(n+1)番目のロウに対するアクセスのために、第1のロウ選択信号SX(n+1)と第2のロウ選択信号SX´(n+1)はハイレベルの区間を有し、各区間で(n+1)番目のロウに含まれた第1のピクセルPX1および第2のピクセルPX2それぞれのサブピクセルP0 or PD、P1~P3それぞれのピクセル信号が順次に出力され得る。
【0082】
同様に、第3のノーマル駆動区間NOR_3と第4のノーマル駆動区間NOR_4でもそれぞれ(n+2)番目のロウおよび(n+3)番目のロウに含まれたピクセルそれぞれのピクセル信号が順次に出力され得る。
【0083】
図6はビニングモードでのピクセルグループの駆動方法を説明するためのタイミング図である。
【0084】
図6を参照すると、ビニングモードでピクセルグループPGに対する駆動区間は、第1~第2のビニング駆動区間BIN_1~BIN_2に分けられ得る。
【0085】
第1のビニング駆動区間BIN_1は、ピクセルグループPGのn番目のロウnthと(n+1)番目のロウ(n+1)thに対するピクセル信号を同時にリードする区間であってもよい。一つのカラムラインに連結されたn番目のロウnthに属したピクセルと、(n+1)番目のロウ(n+1)thに属したピクセルが、いずれも第1のピクセルPX1である場合、第1のビニング駆動区間BIN_1のすべての区間で二つのピクセルに含まれたサブピクセルのピクセル信号が同時にカラムラインに出力されるように制御され得る。しかしながら、一つのカラムラインに連結されたn番目のロウnthに属したピクセルと、(n+1)番目のロウ(n+1)thに属したピクセルが第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2である場合、第1のビニング駆動区間BIN_1の特定の区間で第1のピクセルPX1に含まれたサブピクセルP0のピクセル信号がカラムラインに出力されないように制御され得る。
【0086】
すなわち、第1のビニング駆動区間BIN_1で第1のロウ選択信号SX(n)、SX(n+1)が供給される第1のピクセルPX1それぞれに属したサブピクセルP0~P3のピクセル信号それぞれは、同時にカラムラインに出力され得る。しかしながら、第2のロウ選択信号SX´(n+1)が供給される第2のピクセルPX2に属したサブピクセルPD、P1~P3のピクセル信号は、順次にカラムラインに出力されるが、第2のロウ選択信号SX´(n)が供給される第1のピクセルPX1に属したサブピクセルP0のピクセル信号は、カラムラインに出力されないことができる。このために、第2のロウ選択信号SX´(n)は、第1のピクセルPX1に属したサブピクセルP0のピクセル信号が出力されなければならない区間(すなわち、第2のピクセルPX2に属した位相検出ピクセルPDと同時にアクセスするカラーピクセルP0の信号が出力されなければならない区間)でロウレベルを有することができる。
【0087】
第2のビニング駆動区間BIN_2は、ピクセルグループPGの(n+2)番目のロウ(n+2)thと、(n+3)番目のロウ(n+3)thに対するピクセル信号を同時にリードする区間であってもよい。一つのカラムラインに連結された(n+2)番目のロウ(n+2)thに属したピクセルと、(n+3)番目のロウ(n+3)thに属したピクセルが、いずれも第1のピクセルPX1である場合、第2のビニング駆動区間BIN_2のすべての区間で二つのピクセルに含まれたサブピクセルのピクセル信号が同時にカラムラインに出力されるように制御され得る。しかしながら、一つのカラムラインに連結された(n+2)番目のロウ(n+2)thに属したピクセルと、(n+3)番目のロウ(n+3)thに属したピクセルが第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2である場合、第2のビニング駆動区間BIN_2の特定の区間で第1のピクセルPX1に含まれたサブピクセルP0のピクセル信号がカラムラインに出力されないように制御され得る。
【0088】
すなわち、第2のビニング駆動区間BIN_2で第1のロウ選択信号SX(n+2)、SX(n+3)が供給される第1のピクセルPX1それぞれに属したサブピクセルP0~P3のピクセル信号それぞれは、同時にカラムラインに出力され得る。しかしながら、第2のロウ選択信号SX´(n+3)が供給される第2のピクセルPX2に属したサブピクセルPD、P1~P3のピクセル信号は、順次にカラムラインに出力されるが、第2のロウ選択信号SX´(n+2)が供給される第1のピクセルPX1に属したサブピクセルP0のピクセル信号は、カラムラインに出力されないことができる。このために、第2のロウ選択信号SX´(n+2)は、第1のピクセルPX1に属したサブピクセルP0のピクセル信号が出力されなければならない区間でロウレベルを有することができる。
【0089】
ビニングモードでピクセル信号が一つになる二つのサブピクセルが同一の種類(例えば、レッドカラーピクセル)の場合には問題ないが、ピクセル信号が一つになる二つのサブピクセルが異なる種類(例えば、グリーンカラーピクセルと位相検出ピクセル)の場合には、位相検出ピクセルのピクセル信号がグリーンカラーピクセルのピクセル信号と一つになり、位相検出に必要な情報を得ることができなくなる。したがって、本発明の実施形態による駆動方法では、ビニングモードで位相検出ピクセルであるサブピクセルPDと同時に出力され得るグリーンカラーピクセルであるサブピクセルP0は、ピクセル信号がカラムラインに出力されないように制御され得る。これにより、ビニングモードでもオートフォーカシングのための位相検出ピクセルのイメージが取得され得、オートフォーカシング機能が維持され得る。また、位相検出ピクセルであるサブピクセルPDのピクセル信号のみが出力される位置でカラーイメージ側面でのデッドピクセルが発生する。かかるデッドピクセルによるイメージ損傷を補償するために、イメージ信号プロセッサ(図示せず)は、当該位置に対応するグリーンピクセルのデータを周辺ピクセル(例えば、上下左右に隣接したグリーンピクセル)を用いて推定することで、補償することができる。イメージセンサと前記イメージセンサから出力されるイメージデータを処理するイメージ信号プロセッサ(図示せず)は、一つのチップまたは別のチップに実現され得、二つの構成がともにイメージ処理システムを構成することができる。
【0090】
図7は本発明の一実施形態によるロウデコーダを簡略に示す図である。
【0091】
図7を参照すると、ロウデコーダ120aは、
図1に図示されているロウデコーダ120の一実施形態に相当し得る。ロウデコーダ120aは、タイミングコントローラ170から様々な信号を受信し、これらの信号に基づいて、ピクセルアレイ110の少なくとも一つのロウを選択するための第1のロウ選択信号SXと第2のロウ選択信号SX´を生成することができる。
【0092】
ロウデコーダ120aがタイミングコントローラ170から受信する信号は、ロウアドレス信号ROW_ADDと、ロウ選択入力信号SX_INと、ピクセルマスキング信号PDAF_MSKと、ビニングイネーブル信号BIN_ENと、ピクセル位置信号PD_CTRLとを含むことができる。本明細書では、ロウ選択信号SELの生成に係わる信号を中心に説明するが、ロウデコーダ120aは、それ以外のピクセルの駆動の基礎となる信号もタイミングコントローラ170から受信できることは言うまでもない。
【0093】
ロウアドレス信号ROW_ADDは、選択される少なくとも一つのロウのアドレス情報を示すことができる。例えば、ピクセルアレイ110に含まれた複数のロウそれぞれは、予め定められたアドレスに対応し得、ロウアドレス信号ROW_ADDによって定められる少なくとも一つのロウが選択され得る。実施形態により、ロウアドレス信号ROW_ADDは、<0:N>(ここで、Nは、1以上の整数)の(N+1)個のビットを有するデータであってもよいが、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0094】
ロウ選択入力信号SX_INは、選択されるピクセルそれぞれがピクセル信号を同時に生成および出力するためのタイミングを提供するための信号であってもよい。
【0095】
ピクセルマスキング信号PDAF_MSKは、特定のサブピクセル(例えば、ビニングモードで位相検出ピクセルと同一のカラムラインに連結され、同時にアクセスし得るカラーピクセル)の出力がカラムラインに出力されないようにする信号であってもよい。
【0096】
ビニングイネーブル信号BIN_ENは、ビニングモードが活性化したか否かを示す信号であってもよい。例えば、ビニングイネーブル信号BIN_ENがロウレベルの場合、ノーマルモードが活性化することを意味し、ビニングイネーブル信号BIN_ENハイレベルの場合、ビニングモードが活性化することを意味し得る。
【0097】
ピクセル位置信号PD_CTRLは、位相検出ピクセルの位置に応じて定められる信号であってもよい。すなわち、ピクセル位置信号PD_CTRLは、ビニングモードで同時にアクセスする位相検出ピクセルとカラーピクセルとの位置関係に応じて値が変化し得る。例えば、
図4のように、ビニングモードで同時にアクセスする第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2の位置関係が、平面上で第1のピクセルPX1が第2のピクセルPX2の上に配置される関係の場合、ピクセル位置信号PD_CTRLは、ロウレベルを有することができる。逆に、ビニングモードで同時にアクセスする第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2の位置関係が、平面上で第1のピクセルPX1が第2のピクセルPX2の下に配置される関係の場合、ピクセル位置信号PD_CTRLはハイレベルを有することができる。
【0098】
ロウデコーダ120aは、第1のロウ選択信号SXおよび第2のロウ選択信号SX´それぞれを生成する第1の信号生成器(first signal generator)122aと、第2の信号生成器(second signal generator)124aとを含むことができる。
【0099】
第1の信号生成器122aは、ロウアドレス信号ROW_ADDとロウ選択入力信号SX_INに基づいて第1のロウ選択信号SXを生成することができる。第1のロウ選択信号SXは、ロウアドレス信号ROW_ADDによって選択される少なくとも一つのロウにロウ選択入力信号SX_INを伝達する信号であってもよい。例えば、ロウアドレス信号ROW_ADDがm(mは、任意の正の数)番目のロウを指す場合、m番目のロウに供給される第1のロウ選択信号SX(m)は、ロウ選択入力信号SX_INと同一の波形を有することができ、残りのロウに供給される第1のロウ選択信号は、一定のレベル(例えば、ロウレベル)で維持され得る。
【0100】
第2の信号生成器124aは、ピクセルマスキング信号PDAF_MSK、ビニングイネーブル信号BIN_ENおよびピクセル位置信号PD_CTRLに基づいて第1のロウ選択信号SXを変換することにより、第2のロウ選択信号SX´を生成することができる。第1のロウ選択信号SXと第2のロウ選択信号SX´は、ノーマルモードでは同一の波形を有することができるが、ビニングモードで第2のロウ選択信号SX´は、位相検出ピクセルと同一のカラムラインに連結され、同時にアクセスするカラーピクセルのピクセル信号がカラムラインに出力されないようにする波形を有することができる。
【0101】
図8は
図7に図示されている第2の信号生成器の一実施形態を示す図である。
【0102】
図8を参照すると、第2の信号生成器124aは、ピクセルグループPGに供給される第2のロウ選択信号SX´(n)~SX´(n+3)を生成するための構成を含むものと図示されているが、ピクセルグループPGと異なるロウに供給される第2のロウ選択信号を生成するための構成をさらに含んでもよいことは言うまでもない。
【0103】
第2の信号生成器124aは、複数のNANDゲートと、複数のインバータと、複数のマルチプレクサとを含むことができる。
【0104】
第1のNANDゲートN1は、ビニングイネーブル信号BIN_ENとピクセル位置信号PD_CTRLをNAND演算した結果を第1のインバータI1に出力することができる。第1のインバータI1は、入力を反転させて第1のマックス(MUX)選択信号MS1を出力することができる。すなわち、第1のマックス選択信号MS1は、ビニングイネーブル信号BIN_ENとピクセル位置信号PD_CTRLをAND演算した結果に相当し得る。
【0105】
第2のインバータI2は、ピクセル位置信号PD_CTRLを反転させて出力することができ、第2のNANDゲートN2は、ビニングイネーブル信号BIN_ENと第2のインバータI2の出力をNAND演算した結果を第3のインバータI3に出力することができる。第3のインバータI3は、入力を反転させて第2のマックス選択信号MS2を出力することができる。すなわち、第2のマックス選択信号MS2は、ビニングイネーブル信号BIN_ENと反転されたピクセル位置信号PD_CTRLをAND演算した結果に相当し得る。
【0106】
第1および第2のNANDゲートN1、N2と第1~第3のインバータI1~I3は、出力選択部と称し得る。
【0107】
ここで、第1のインバータI1の出力である第1のマックス選択信号MS1は、第2のピクセルPX2に第2のロウ選択信号SX´(n+1)、SX´(n+3)を供給する第2および第4マルチプレクサM_(n+1)、M_(n+3)の選択端子に供給され得る。また、第3のインバータI3の出力である第2のマックス選択信号MS2は、ビニングモードで第2のピクセルPX2と同一のカラムラインに連結され、同時にアクセスする第1のピクセルPX1に第2のロウ選択信号SX´(n)、SX´(n+2)を供給する第1および第3のマルチプレクサM_n、M_(n+2)の選択端子に供給され得る。
【0108】
第1~第4のマルチプレクサM_n~M_(n+3)それぞれは、選択端子に供給される第1または第2のマックス選択信号MS1 or MS2に応じて1または0の入力端子に受信される入力のいずれか一つを出力することができる。すなわち、第1または第2のマックス選択信号MS1 or MS2がハイレベルを有する場合、当該マルチプレクサは、1の入力端子に受信される入力をロウ選択信号として出力することができる。また、第1または第2のマックス選択信号MS1 or MS2がロウレベルを有する場合、当該マルチプレクサは0の入力端子に受信される入力をロウ選択信号として出力することができる。
【0109】
第1~第4のマルチプレクサM_n~M_(n+3)それぞれの0の入力端子には、対応する第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)が入力され得る。
【0110】
第1~第4のマルチプレクサM_n~M_(n+3)それぞれの1の入力端子には、対応する第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)とピクセルマスキング信号PDAF_MSKがAND演算された結果が入力され得る。このために、第1~第4のマルチプレクサM_n~M_(n+3)それぞれの1の入力端子に、第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)それぞれと、ピクセルマスキング信号PDAF_MSKの入力を受けるNANDゲートN_n~N_(n+3)およびNANDゲートN_n~N_(n+3)の出力を反転させて出力するインバータI_n~I_(n+3)が直列に連結され得る。
【0111】
ビニングイネーブル信号BIN_ENがロウレベルの場合(すなわち、ノーマルモードの場合)、出力選択部の出力である第1のマックス選択信号MS1と、第2のマックス選択信号MS2は、いずれもロウレベルを有する。これにより、第1~第4のマルチプレクサM_n~M_(n+3)それぞれは、0の入力端子に入力される第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)をそのまま第2のロウ選択信号SX´(n)~SX´(n+3)として出力することができる。すなわち、ノーマルモードでは、第2のロウ選択信号SX´(n)~SX´(n+3)は、第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)と同一の波形を有することができる。
【0112】
ビニングイネーブル信号BIN_ENがハイレベルの場合(すなわち、ビニングモードの場合)、出力選択部の出力である第1のマックス選択信号MS1と第2のマックス選択信号MS2は、ピクセル位置信号PD_CTRLによって互いに異なるレベルを有する。第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2が
図4のような位置関係を有する場合、ピクセル位置信号PD_CTRLは、ロウレベルを有することができる。この場合、ビニングモードで第1のマックス選択信号MS1と第2のマックス選択信号MS2は、それぞれロウレベルとハイレベルを有することができる。仮に、第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2が反対の位置関係を有する場合、ピクセル位置信号PD_CTRLはハイレベルを有することができることは言うまでもない。
【0113】
したがって、選択端子に第1のマックス選択信号MS1の供給を受ける第2および第4のマルチプレクサM_(n+1)、M_(n+3)それぞれは、第1のロウ選択信号SX(n+1)、SX(n+3)をそのまま第2のロウ選択信号SX´(n+1)、SX´(n+3)として出力することができる。一方、選択端子に第2のマックス選択信号MS2の供給を受ける第1および第3のマルチプレクサM_(n)、M_(n+2)それぞれは、第1のロウ選択信号SX(n)、SX(n+2)とピクセルマスキング信号PDAF_MSKがAND演算された結果を第2のロウ選択信号SX´(n)、SX´(n+2)として出力することができる。
【0114】
ここで、ピクセルマスキング信号PDAF_MSKは、第2のピクセルPX2と同一のカラムラインに連結され、ビニングモードで同時にアクセスする第1のピクセルPX1に属したサブピクセルP0のピクセル信号が出力されなければならない区間、または第2のピクセルPX2の位相検出ピクセルのピクセル信号が出力される区間でのみロウレベルを有する信号であってもよい。
【0115】
図9は
図8に図示されている第2の信号生成器の一実施形態の動作を説明するためのタイミング図である。
【0116】
図9を参照すると、第1のビニング駆動区間BIN_1は、n番目のロウおよび(n+1)番目のロウを同時にアクセスするための区間に相当する。また、第2のビニング駆動区間BIN_2は、(n+2)番目のロウおよび(n+3)番目のロウを同時にアクセスするための区間に相当する。このために、ロウアドレス信号ROW_ADDは、第1のビニング駆動区間BIN_1でn番目のロウおよび(n+1)番目のロウに関する情報を含むことができ、第2のビニング駆動区間BIN_2で(n+2)番目のロウおよび(n+3)番目のロウに関する情報を含むことができる。
【0117】
ロウ選択入力信号SX_INは、第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2それぞれの第1~第4の位置に相当するサブピクセルそれぞれが、ピクセル信号を同時に生成および出力するためのタイミングを提供することができる。ここで、第1~第4の位置は、
図2においてPDまたはP0サブピクセルの位置、P1サブピクセルの位置、P2サブピクセルの位置およびP3サブピクセルの位置を意味し得る。
【0118】
ピクセルマスキング信号PDAF_MSKは、ロウ選択入力信号SX_INで第1の位置に相当するサブピクセルに対応する区間でのみロウレベルを有し、残りの区間ではハイレベルを有することができる。
【0119】
また、現在モードがビニングモードであることからビニングイネーブル信号BIN_ENはハイレベルを有し、
図4のようなピクセル間の位置関係によってピクセル位置信号PD_CTRLはロウレベルを有することができる。
【0120】
図9のような入力により、ロウデコーダ120aの第1の信号生成器122aは、第1のビニング駆動区間BIN_1で第1のロウ選択信号SX(n)、SX(n+1)が供給される第1のピクセルPX1のサブピクセルP0~P3それぞれのピクセル信号が順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第1のロウ選択信号SX(n)、SX(n+1)を生成することができる。次に、ロウデコーダ120aの第1の信号生成器122aは、第2のビニング駆動区間BIN_2で第1のロウ選択信号SX(n+2)、SX(n+3)が供給される第1のピクセルPX1のサブピクセルP0~P3それぞれのピクセル信号が順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第1のロウ選択信号SX(n+2)、SX(n+3)を生成することができる。
【0121】
また、ロウデコーダ120aの第2の信号生成器124aは、第1のビニング駆動区間BIN_1で第2のロウ選択信号SX´(n+1)が供給される第2のピクセルPX2のサブピクセルPD、P1~P3それぞれのピクセル信号が順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第2のロウ選択信号SX´(n+1)を生成することができ、第2のロウ選択信号SX´(n)が供給される第1のピクセルPX1の第1の位置に相当するサブピクセルP0以外のサブピクセルP1~P3それぞれのピクセル信号が順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第2のロウ選択信号SX´(n)を生成することができる。これにより、第2のピクセルPX2のサブピクセルPDのピクセル信号は、他の信号との干渉なしにカラムラインに出力され、オートフォーカシング動作に用いられ得る。
【0122】
同様に、ロウデコーダ120aの第2の信号生成器124aは、第2のビニング駆動区間BIN_2で第2のロウ選択信号SX´(n+3)が供給される第2のピクセルPX2のサブピクセルPD、P1~P3それぞれのピクセル信号が、順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第2のロウ選択信号SX´(n+3)を生成することができ、第2のロウ選択信号SX´(n+2)が供給される第1のピクセルPX1の第1の位置に相当するサブピクセルP0以外のサブピクセルP1~P3それぞれのピクセル信号が、順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第2のロウ選択信号SX´(n+2)を生成することができる。これにより、第2のピクセルPX2のサブピクセルPDのピクセル信号は、他の信号との干渉なしにカラムラインに出力され、オートフォーカシング動作に用いられ得る。
【0123】
図10は本発明の他の実施形態によるロウデコーダを簡略に示す図である。
【0124】
図10を参照すると、ロウデコーダ120bは、
図1に図示されているロウデコーダ120の他の実施形態に相当し得る。ロウデコーダ120bは、タイミングコントローラ170から様々な信号を受信し、これらの信号に基づいてピクセルアレイ110の少なくとも一つのロウを選択するための第1のロウ選択信号SXと第2のロウ選択信号SX´を生成することができる。
【0125】
ロウデコーダ120bがタイミングコントローラ170から受信する信号は、ロウアドレス信号ROW_ADDと、第1のロウ選択入力信号SX_INと、第2のロウ選択入力信号SX´_INと、ビニングイネーブル信号BIN_ENと、ピクセル位置信号PD_CTRLとを含むことができる。本明細書では、ロウ選択信号SELの生成と係わる信号を中心に説明するが、ロウデコーダ120bは、それ以外のピクセルの駆動の基礎となる信号もタイミングコントローラ170から受信することができることは言うまでもない。
【0126】
ロウアドレス信号ROW_ADDは、選択される少なくとも一つのロウのアドレス情報を示すことができる。例えば、ピクセルアレイ110に含まれた複数のロウそれぞれは、予め定められたアドレスに対応し得、ロウアドレス信号ROW_ADDによって定められる少なくとも一つのロウが選択され得る。
【0127】
第1のロウ選択入力信号SX_INは、選択されるピクセルそれぞれがピクセル信号を同時に生成および出力するためのタイミングを提供するための信号であってもよい。第1のロウ選択入力信号SX_INは、
図7に関する説明で述べられたロウ選択入力信号SX_INと実質的に同一の信号を意味し得る。
【0128】
第2のロウ選択入力信号SX´_INは、特定のサブピクセル(例えば、ビニングモードで位相検出ピクセルと同一のカラムラインに連結され、同時にアクセスし得るカラーピクセル)の出力がカラムラインに出力されないようにするためのタイミングを提供する信号であってもよい。実施形態により、第2のロウ選択入力信号SX´_INは、特定のサブピクセルのピクセル信号が生成および出力されるタイミングでロウレベルを有する区間以外には、第1のロウ選択入力信号SX_INの波形と同一の信号であってもよい。
【0129】
ビニングイネーブル信号BIN_ENは、ビニングモードが活性化したか否かを示す信号であってもよい。例えば、ビニングイネーブル信号BIN_ENがロウレベルの場合、ノーマルモードが活性化することを意味し、ビニングイネーブル信号BIN_ENがハイレベルの場合、ビニングモードが活性化することを意味し得る。
【0130】
ピクセル位置信号PD_CTRLは、位相検出ピクセルの位置に応じて定められる信号であってもよい。すなわち、ピクセル位置信号PD_CTRLは、ビニングモードで同時にアクセスする位相検出ピクセルとカラーピクセルとの位置関係に応じて値が変化し得る。例えば、
図4のように、ビニングモードで同時にアクセスする第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2の位置関係が、平面上で第1のピクセルPX1が第2のピクセルPX2の上に配置される関係の場合、ピクセル位置信号PD_CTRLは、ロウレベルを有することができる。逆に、ビニングモードで同時にアクセスする第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2の位置関係が、平面上で第1のピクセルPX1が第2のピクセルPX2の下に配置される関係の場合、ピクセル位置信号PD_CTRLはハイレベルを有することができる。
【0131】
ロウデコーダ120bは、第1のロウ選択信号SXおよび第2のロウ選択信号SX´それぞれを生成する第1の信号生成器122bと、第2の信号生成器124bとを含むことができる。
【0132】
第1の信号生成器122bは、ロウアドレス信号ROW_ADDと第1のロウ選択入力信号SX_INに基づいて、第1のロウ選択信号SXを生成することができる。第1のロウ選択信号SXは、ロウアドレス信号ROW_ADDによって選択される少なくとも一つのロウに、第1のロウ選択入力信号SX_INを伝達する信号であってもよい。例えば、ロウアドレス信号ROW_ADDがm番目のロウを指す場合、m番目のロウに供給される第1のロウ選択信号SX(m)は、第1のロウ選択入力信号SX_INと同一の波形を有することができ、残りのロウに供給される第1のロウ選択信号は、一定のレベル(例えば、ロウレベル)で維持され得る。
【0133】
第2の信号生成器124bは、ビニングイネーブル信号BIN_ENおよびピクセル位置信号PD_CTRLに基づいて、第1のロウ選択入力信号SX_INと第2のロウ選択入力信号SX´_INそれぞれが変換された信号のうち一つを選択することにより、第2のロウ選択信号SX´を生成することができる。第1のロウ選択信号SXと第2のロウ選択信号SX´は、ノーマルモードでは同一の波形を有することができるが、ビニングモードで第2のロウ選択信号SX´は、位相検出ピクセルと同一のカラムラインに連結され、同時にアクセスするカラーピクセルのピクセル信号がカラムラインに出力されないようにする波形を有することができる。
【0134】
図11は
図10に図示されている第2の信号生成器の一実施形態を示す図である。
【0135】
図11を参照すると、第2の信号生成器124bは、ピクセルグループPGに供給される第2のロウ選択信号SX´(n)~SX´(n+3)を生成するための構成を含むものと図示されているが、ピクセルグループPGと異なるロウに供給される第2のロウ選択信号を生成するための構成をさらに含んでもよいことは言うまでもない。
【0136】
第2の信号生成器124bは、複数のNANDゲートと、複数のインバータと、複数のマルチプレクサとを含むことができる。
【0137】
第1のNANDゲートN1は、ビニングイネーブル信号BIN_ENとピクセル位置信号PD_CTRLをNAND演算した結果を第1のインバータI1に出力することができる。第1のインバータI1は、入力を反転させて第1のマックス選択信号MS1を出力することができる。
【0138】
第2のインバータI2は、ピクセル位置信号PD_CTRLを反転させて出力することができ、第2のNANDゲートN2は、ビニングイネーブル信号BIN_ENと第2のインバータI2の出力をNAND演算した結果を第3のインバータI3に出力することができる。第3のインバータI3は、入力を反転させて第2のマックス選択信号MS2を出力することができる。
【0139】
第1および第2のNANDゲートN1、N2と、第1~第3のインバータI1~I3は、出力選択部と称し得る。
【0140】
ここで、第1のインバータI1の出力である第1のマックス選択信号MS1は、第2のピクセルPX2に第2のロウ選択信号SX´(n+1)、SX´(n+3)を供給する第2および第4のマルチプレクサM_(n+1)、M_(n+3)の選択端子に供給され得る。また、第3のインバータI3の出力である第2のマックス選択信号MS2は、ビニングモードで第2のピクセルPX2と同一のカラムラインに連結され、同時にアクセスする第1のピクセルPX1に第2のロウ選択信号SX´(n)、SX´(n+2)を供給する第1および第3のマルチプレクサM_n、M_(n+2)の選択端子に供給され得る。
【0141】
第1~第4のマルチプレクサM_n~M_(n+3)それぞれは、選択端子に供給される第1または第2のマックス選択信号MS1 or MS2に応じて1または0の入力端子に受信される入力のいずれか一つを出力することができる。すなわち、第1または第2のマックス選択信号MS1 or MS2がハイレベルを有する場合、当該マルチプレクサは1の入力端子に受信される入力をロウ選択信号として出力することができる。また、第1または第2のマックス選択信号MS1 or MS2がロウレベルを有する場合、当該マルチプレクサは0の入力端子に受信される入力をロウ選択信号として出力することができる。
【0142】
第1~第4のマルチプレクサM_n~M_(n+3)それぞれの0の入力端子には、対応する第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)が入力され得る。ここで、第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)それぞれは、ロウアドレス信号ROW_ADDと第1のロウ選択入力信号SX_INに基づいて生成された信号であり、第1の信号生成器122bが生成する第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)と同一の波形を有する信号であってもよい。実施形態により、第2の信号生成器124bは、第1の信号生成器122bとは独立して第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)を生成することもでき、第1の信号生成器122bから第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)の提供を受けることもできる。
【0143】
第1~第4のマルチプレクサM_n~M_(n+3)それぞれの1の入力端子には、対応する予備ロウ選択信号SX´_PRE(n)~SX´_PRE(n+3)が入力され得る。予備ロウ選択信号SX´_PRE(n)~SX´_PRE(n+3)は、ロウアドレス信号ROW_ADDと第2のロウ選択入力信号SX´_INに基づいて生成され得る。すなわち、予備ロウ選択信号SX´_PRE(n)~SX´_PRE(n+3)は、ロウアドレス信号ROW_ADDによって選択される少なくとも一つのロウに、第2のロウ選択入力信号SX´_INを伝達する信号であってもよい。例えば、ロウアドレス信号ROW_ADDがm番目のロウを指す場合、m番目のロウに対応する予備ロウ選択信号SX´_PRE(m)は、第2のロウ選択入力信号SX´_INと同一の波形を有することができ、残りのロウに対応する予備ロウ選択信号は、一定のレベル(例えば、ロウレベル)で維持され得る。
【0144】
このために、第2の信号生成器124bは、第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)と予備ロウ選択信号SX´_PRE(n)~SX´_PRE(n+3)をそれぞれ生成する構成(図示せず)をさらに含んでもよいが、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0145】
ビニングイネーブル信号BIN_ENがロウレベルの場合(すなわち、ノーマルモードの場合)、出力選択部の出力である第1のマックス選択信号MS1と第2のマックス選択信号MS2は、いずれもロウレベルを有する。これにより、第1~第4のマルチプレクサM_n~M_(n+3)それぞれは、0の入力端子に入力される第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)をそのまま第2のロウ選択信号SX´(n)~SX´(n+3)に出力することができる。すなわち、ノーマルモードでは、第2のロウ選択信号SX´(n)~SX´(n+3)は、第1のロウ選択信号SX(n)~SX(n+3)と同一の波形を有することができる。
【0146】
ビニングイネーブル信号BIN_ENがハイレベルの場合(すなわち、ビニングモードの場合)、出力選択部の出力である第1のマックス選択信号MS1と第2のマックス選択信号MS2は、ピクセル位置信号PD_CTRLに応じて互いに異なるレベルを有する。第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2が、
図4のような位置関係を有する場合、ピクセル位置信号PD_CTRLは、ロウレベルを有することができる。この場合、ビニングモードで、第1のマックス選択信号MS1と第2のマックス選択信号MS2は、それぞれロウレベルとハイレベルを有することができる。仮に、第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2が反対の位置関係を有する場合、ピクセル位置信号PD_CTRLがハイレベルを有することができることは言うまでもない。
【0147】
したがって、選択端子に第1のマックス選択信号MS1の供給を受ける第2および第4のマルチプレクサM_(n+1)、M_(n+3)それぞれは、第1のロウ選択信号SX(n+1)、SX(n+3)をそのまま第2のロウ選択信号SX´(n+1)、SX´(n+3)に出力することができる。一方、選択端子に第2のマックス選択信号MS2の供給を受ける第1および第3のマルチプレクサM_(n)、M_(n+2)それぞれは、予備ロウ選択信号SX´_PRE(n)、SX´_PRE(n+2)を第2のロウ選択信号SX´(n)、SX´(n+2)に出力することができる。
【0148】
ここで、予備ロウ選択信号SX´_PRE(n)、SX´_PRE(n+2)は、第1のロウ選択信号SX(n+1)、SX(n+3)と比較すると、第2のピクセルPX2と同一のカラムラインに連結され、ビニングモードで同時にアクセスする第1のピクセルPX1に属したサブピクセルP0のピクセル信号が出力されなければならない区間でロウレベルを有する点が異なる。
【0149】
特に、
図11に図示されている構造を有する第2の信号生成器124bによると、第1~第4のマルチプレクサM_n~M_(n+3)それぞれの0と1の入力端子に入力される信号が、別の論理回路を経由しなくなり、結果、第1のロウ選択信号SXと第2のロウ選択信号SX´との間の遅延(delay)を無くすことができ、これにより、ピクセル駆動の信頼性を高めることができる。
【0150】
図12は
図11に図示されている第2の信号生成器の一実施形態の動作を説明するためのタイミング図である。
【0151】
図12を参照すると、第1のビニング駆動区間BIN_1は、n番目のロウおよび(n+1)番目のロウを同時にアクセスするための区間に相当する。また、第2のビニング駆動区間BIN_2は、(n+2)番目のロウおよび(n+3)番目のロウを同時にアクセスするための区間に相当する。このために、ロウアドレス信号ROW_ADDは、第1のビニング駆動区間BIN_1でn番目のロウおよび(n+1)番目のロウに関する情報を含むことができ、第2のビニング駆動区間BIN_2で(n+2)番目のロウおよび(n+3)番目のロウに関する情報を含むことができる。
【0152】
第1のロウ選択入力信号SX_INは、第1のピクセルPX1と第2のピクセルPX2それぞれの第1~第4の位置に相当するサブピクセルそれぞれがピクセル信号を同時に生成および出力するためのタイミングを提供することができる。ここで、第1~第4の位置は、
図2において、PDまたはP0サブピクセルの位置、P1サブピクセルの位置、P2サブピクセルの位置およびP3サブピクセルの位置を意味し得る。
【0153】
第2のロウ選択入力信号SX´_INは、第1のロウ選択入力信号SX_INで第1の位置に相当するサブピクセルに対応する区間でのみロウレベルを有して、残りの区間では、第1のロウ選択入力信号SX_INと同一の波形を有することができる。
【0154】
また、現在モードがビニングモードであることからビニングイネーブル信号BIN_ENはハイレベルを有し、
図4のようなピクセル間の位置関係によってピクセル位置信号PD_CTRLは、ロウレベルを有することができる。
【0155】
図12のような入力により、ロウデコーダ120bの第1の信号生成器122bは、第1のビニング駆動区間BIN_1で第1のロウ選択信号SX(n)、SX(n+1)が供給される第1のピクセルPX1のサブピクセルP0~P3それぞれのピクセル信号が、順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第1のロウ選択信号SX(n)、SX(n+1)を生成することができる。次に、ロウデコーダ120bの第1の信号生成器122bは、第2のビニング駆動区間BIN_2で第1のロウ選択信号SX(n+2)、SX(n+3)が供給される第1のピクセルPX1のサブピクセルP0~P3それぞれのピクセル信号が、順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第1のロウ選択信号SX(n+2)、SX(n+3)を生成することができる。
【0156】
また、ロウデコーダ120bの第2の信号生成器124bは、第1のビニング駆動区間BIN_1で第2のロウ選択信号SX´(n+1)が供給される第2のピクセルPX2のサブピクセルPD、P1~P3それぞれのピクセル信号が、順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第2のロウ選択信号SX´(n+1)を生成することができ、第2のロウ選択信号SX´(n)が供給される第1のピクセルPX1の第1の位置に相当するサブピクセルP0以外のサブピクセルP1~P3それぞれのピクセル信号が、順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第2のロウ選択信号SX´(n)を生成することができる。これにより、第2のピクセルPX2のサブピクセルPDのピクセル信号は、他の信号との干渉なしにカラムラインに出力され、オートフォーカシング動作に用いられ得る。
【0157】
同様に、ロウデコーダ120bの第2の信号生成器124bは、第2のビニング駆動区間BIN_2で第2のロウ選択信号SX´(n+3)が供給される第2のピクセルPX2のサブピクセルPD、P1~P3それぞれのピクセル信号が、順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第2のロウ選択信号SX´(n+3)を生成することができ、第2のロウ選択信号SX´(n+2)が供給される第1のピクセルPX1の第1の位置に相当するサブピクセルP0以外のサブピクセルP1~P3それぞれのピクセル信号が、順次に当該カラムラインに出力されるように制御する第2のロウ選択信号SX´(n+2)を生成することができる。これにより、第2のピクセルPX2のサブピクセルPDのピクセル信号は、他の信号との干渉なしにカラムラインに出力され、オートフォーカシング動作に用いられ得る。
【0158】
一実施形態により、イメージセンサ100は、第1のサブピクセルアレイと、第2のサブピクセルアレイと、デコーダ120とを含むことができる。
【0159】
第1のサブピクセルアレイは、
図2と
図4に図示されているようなカラーサブピクセルP0~P3のアレイを含む第1のピクセルPX1に相当し得る。
【0160】
第2のサブピクセルアレイは、
図2と
図4に図示されているような位相検出サブピクセルPDおよびカラーサブピクセルP1~P3のアレイを含む第2のピクセルPX2に相当し得る。
【0161】
図4に図示されているように、第1および第2のサブピクセルアレイは、一つのカラムラインに電気的に連結され、互いに異なるロウ選択ラインに連結され得る。
【0162】
デコーダ120は、ビニングモードで互いに異なるロウ選択ラインを介して第1および第2のサブピクセルアレイに第1および第2のロウ選択信号をそれぞれ同時に提供することができる。
【0163】
図9および
図12に図示されているように、前記第2のロウ選択信号SX´(n+1)は、前記第2のサブピクセルアレイの前記サブピクセルPD、P1~P3が前記カラムラインを介してピクセル信号を順次に出力できるようにする。
【0164】
図9および
図12に図示されているように、前記第1のロウ選択信号SX´(n)は、サブピクセルP0を除き、前記第1のサブピクセルアレイのサブピクセルP1~P3が、前記カラムラインを介してピクセル信号を順次に出力するようにする。前記サブピクセルP0は、前記第2のサブピクセルアレイに含まれたサブピクセルPDがピクセル信号を出力する順番と同一の順番を有する。
【0165】
すなわち、同一のカラムラインに電気的に連結され、互いに異なるロウに配置された第1および第2のサブピクセルアレイを含むイメージセンサ100は、前記第2のサブピクセルアレイのサブピクセルPD、P1~P3が、前記カラムラインを介して順次にピクセル信号を出力するようにすることができ、前記第1のサブピクセルアレイのサブピクセルP1~P3のうち位相検出サブピクセルPDと同一の順番でピクセル信号を出力するサブピクセルP0を除き、前記カラムラインを介して順次にピクセル信号を出力するようにすることができる。
【0166】
ビニングモードで、イメージセンサ100は、前記第2のサブピクセルアレイのサブピクセルPD、P1~P3が、前記カラムラインに順次にピクセル信号を出力するようにし、前記第2のサブピクセルアレイのサブピクセルP1~P3が、前記カラムラインに順次にピクセル信号を出力するようにすることができる。
【0167】
前記第1および第2のサブピクセルアレイから出力されたピクセル信号を用いて、イメージ信号プロセッサは、ビニングモードでも位相差を検出することができる。
【0168】
本発明の一実施形態によるイメージセンサ100およびその駆動方法によると、ビニングモードでも位相検出ピクセルのイメージを正常に取得することができ、ビニングモードでオートフォーカシング機能を利用し続けることができるという利点がある。
【0169】
また、ロウデコーダ120に簡単な回路を追加し、ピクセルアレイ110に対する配線形態を変更することにより、かかる機能を実現することができる。
【0170】
本明細書の様々な実施形態およびこれに使用された用語は、本明細書に記載の技術的な特徴を特定の実施形態に限定するものではなく、当該実施形態の様々な変更、均等物、または代替物を含むものと理解すべきである。図面の説明に係わり、類似または関連する構成要素に対しては類似の参照符号が使用され得る。アイテムに対応する名詞の単数型は、関連文脈上、明白に異なるように指示しない限り、前記アイテムの一つまたは複数個を含み得る。本明細書において、「AまたはB」、「AおよびBのうち少なくとも一つ」、「AまたはBのうち少なくとも一つ」、「A、BまたはC」、「A、BおよびCのうち少なくとも一つ」、および「A、B、またはCのうち少なくとも一つ」といった語句それぞれは、その語句のうち該当する語句にともに並べられた項目のすべての可能な組み合わせを含み得る。「第1」、「第2」、または「一番目」または「二番目」といった用語は、単に当該構成要素を他の当該構成要素と区別するために使用され得、当該構成要素を他の側面(例:重要度または順番)で限定しない。ある(例:第1)構成要素が他の(例:第2)構成要素に、「機能的に」または「通信的に」という用語とともに、またはかかる用語なしに、「カップルド(coupled」」または「コネクティッド(connected)」と言及された場合、それは、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接(例:有線で)、無線で、または第3の構成要素を介して連結され得るということを意味する。
【0171】
本明細書で使用された用語「モジュール」は、ハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアに実現されたユニットを含み得、例えば、ロジッグ、論理ブロック、部品、または回路などの用語と相互互換的に使用され得る。モジュールは、一体に構成された部品または一つまたはそれ以上の機能を行う、前記部品の最小単位またはその一部になり得る。例えば、一実施形態によると、モジュールは、ASIC(application‐specific integrated circuit)の形態に実現され得る。
【0172】
本明細書の様々な実施形態は、機器(machine)(例:電子装置(#01))により読み込める記憶媒体(storage medium)(例:内蔵メモリまたは外装メモリ)に保存された一つ以上の命令語を含むソフトウェア(例:プログラム)として実現され得る。例えば、機器(例:電子装置(#01))のプロセッサ(例:プロセッサ)は、記憶媒体から保存された一つ以上の命令語のうち少なくとも一つの命令を呼び出し、それを実行することができる。これは、機器が前記呼び出された少なくとも一つの命令語にしたがって少なくとも一つの機能を実行するように運営されることを可能にする。前記一つ以上の命令語は、コンパイラによって生成されたコードまたはインタープリタによって実行され得るコードを含み得る。機器で読み込める記憶媒体は、非一時的(non‐transitory)記憶媒体の形態で提供され得る。ここで、「非一時的」は、記憶媒体が実在(tangible)する装置であり、信号(signal)(例:電磁波)を含まないということを意味するだけであり、この用語は、データが記憶媒体に半永久に保存される場合と臨時に保存される場合を区別しない。
【0173】
一実施形態によると、本明細書に開示されている様々な実施形態による方法は、コンピュータプログラム製品(computer program product)に含まれ提供され得る。コンピュータプログラム製品は、商品として販売者と購買者との間で取り引きされ得る。コンピュータプログラム製品は、機器で読み込める記憶媒体(例:compact disc read only memory(CD‐ROM))の形態で配布されるか、またはアプリケーションストア(例:PlayストアTM)を介してまたは二つのユーザ装置(例:スマートフォン)の間に直接、オンラインで配布(例:ダウンロードまたはアップロード)され得る。オンライン配布の場合、コンピュータプログラム製品の少なくとも一部は、メーカのサーバ、アプリケーションストアのサーバ、または中継サーバのメモリといった機器で読み込める記憶媒体に少なくとも一時保存されるか、臨時に生成され得る。
【0174】
様々な実施形態によると、上述の構成要素のそれぞれの構成要素(例:モジュールまたはプログラム)は、単数または複数の個体を含み得る。様々な実施形態によると、上述の当該構成要素の一つ以上の構成要素または動作が省略されるか、または一つ以上の他の構成要素または動作が追加され得る。概ねまたは追加的に、複数の構成要素(例:モジュールまたはプログラム)は、一つの構成要素に統合され得る。かかる場合、統合された構成要素は、前記複数の構成要素それぞれの構成要素の一つ以上の機能を前記統合前に前記複数の構成要素のうち当該構成要素によって行われるものと同一または類似に行うことができる。様々な実施形態によると、モジュール、プログラムまたは他の構成要素によって行われる動作は、順次に、並列に、繰り返して、または発見的(heuristic)に実行されるか、前記動作の一つ以上が他の順番で実行されるか、省略されるか、または一つ以上の他の動作が追加され得る。