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特許7521719装置、方法、プログラム、コンピュータ可読記憶媒体、およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-16
(45)【発行日】2024-07-24
(54)【発明の名称】装置、方法、プログラム、コンピュータ可読記憶媒体、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G11C 13/00 20060101AFI20240717BHJP
   G11C 11/22 20060101ALI20240717BHJP
   G11C 11/16 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
G11C13/00 340
G11C13/00 210
G11C11/22
G11C11/16 240
G11C13/00 480
【請求項の数】 23
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020017274
(22)【出願日】2020-02-04
(65)【公開番号】P2020144967
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2023-01-30
(31)【優先権主張番号】16/295,800
(32)【優先日】2019-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コシク バネルジー
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0043580(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0243643(US,A1)
【文献】特表2016-532236(JP,A)
【文献】特表2005-537598(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0246247(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0287533(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 13/00
G11C 11/22
G11C 11/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
メモリデバイスの複数のメモリセルにアクセスするインタフェースと、
前記メモリデバイス用のコントローラであって、前記コントローラはロジックを含み、その少なくとも一部がハードウェアとして実装される、前記コントローラとを備え、前記ロジックは、
あるメモリセルへの1つまたは複数の選択バイアス電圧の印加により、第1リフレッシュ書き込み動作に対して前記複数のメモリセルの中から前記メモリセルを選択し、
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、前記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、前記メモリセルが前記第1リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定し、
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、前記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、前記1つまたは複数の選択バイアス電圧の再印加により、第2リフレッシュ書き込み動作に対して前記メモリセルを選択する、
装置。
【請求項2】
前記ロジックが、さらに、期間の終了に応答して、前記第1リフレッシュ書き込み動作に対して前記メモリセルを選択するように構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記期間が48時間である、
請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ロジックが、さらに、前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、前記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、前記メモリセルが前記第2リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定し、
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、前記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、選択失敗を引き起こす電圧閾値ドリフトを前記期間にわたって有するものとして前記メモリセルを識別するように構成される、
請求項2又は3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1リフレッシュ書き込み動作および前記第2リフレッシュ書き込み動作は、RESET書き込み動作を含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧は、プログラミング時間制限内でリフレッシュ書き込み動作に対して前記メモリセルを選択するための最高選択バイアス電圧である第1選択バイアス電圧と、前記最高選択バイアス電圧より低い第2選択バイアス電圧とを含む、
請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
不揮発性メモリセルである前記メモリセルを備え、前記不揮発性メモリセルは、カルコゲナイド相変化材料を使用する相変化メモリ、強誘電体メモリ、ポリマーメモリ、強誘電体ポリマーメモリ、強誘電体トランジスタランダムアクセスメモリ(FeTRAMまたはFeRAM)、オボニックメモリまたはナノワイヤメモリを含む、
請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記コントローラに通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサ、
前記装置に通信可能に結合されたネットワークインタフェース、
前記装置に結合されたバッテリー、または
前記装置に通信可能に結合されたディスプレイ
のうちの1つまたは複数を備える、
請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
あるメモリセルに1つまたは複数の選択バイアス電圧を印加することにより、第1リフレッシュ書き込み動作に対してメモリデバイスの前記メモリセルを選択する段階と、
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、前記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、前記メモリセルが前記第1リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定する段階と、
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、前記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、前記1つまたは複数の選択バイアス電圧の再印加により、第2リフレッシュ書き込み動作に対して前記メモリセルを選択する段階と、
を備える、方法。
【請求項10】
期間の終了に応答して、前記第1リフレッシュ書き込み動作に対して前記メモリセルを選択する段階を備える、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、前記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、前記メモリセルが前記第2リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定する段階と、
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、前記メモリセルに対してスナップバックイベントの検出がないことに基づいて、選択失敗を引き起こす電圧閾値ドリフトを前記期間にわたって有するものとして前記メモリセルを識別する段階と、
をさらに備える、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1リフレッシュ書き込み動作および前記第2リフレッシュ書き込み動作は、RESET書き込み動作を含む、
請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧は、プログラミング時間制限内でリフレッシュ書き込み動作に対して前記メモリセルを選択するための最高選択バイアス電圧である第1選択バイアス電圧と、前記最高選択バイアス電圧より低い第2選択バイアス電圧とを含む、
請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
システムに請求項9から13のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のプログラムを格納するコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
請求項9から13のいずれか一項に記載の方法を実行する手段を備える装置。
【請求項17】
システムであって、
メモリデバイス用の複数のメモリセルと、
前記複数のメモリセルにアクセスするインタフェースと、
前記インタフェースに結合されたコントローラであって、前記コントローラはロジックを含み、その少なくとも一部がハードウェアとして実装される、コントローラと、
を備え、前記ロジックは、
前記複数のメモリセルへの1つまたは複数の選択バイアス電圧の印加により、第1リフレッシュ書き込み動作に対して前記複数のメモリセルの中からメモリセルを選択し、
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、前記複数のメモリセルに対してそれぞれのスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、前記複数のメモリセルが前記第1リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定し、
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、前記複数のメモリセルの少なくとも一部に対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、前記1つまたは複数の選択バイアス電圧の再印加により、第2リフレッシュ書き込み動作に対して前記複数のメモリセルを選択する、
システム。
【請求項18】
前記ロジックが、さらに、前記複数のメモリセルの少なくとも一部の選択失敗によって引き起こされる前記メモリデバイスの残留ビットエラー率(RBER)の期待値に基づいて、前記複数のメモリセルの少なくとも一部を選択するように構成される、
請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記ロジックが、さらに、期間の終了に応答して、前記第1リフレッシュ書き込み動作に対して前記複数のメモリセルを選択するように構成される、
請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記期間が48時間である、
請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記ロジックが、さらに、
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、前記複数のメモリセルの少なくとも一部に対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、前記複数のメモリセルが前記第2リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定し、
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、スナップバックイベントの検出がないことに基づいて、前記複数のメモリセルの少なくとも一部の中から、選択失敗を引き起こす電圧閾値ドリフトを前記期間にわたって有するものとして各メモリセルを識別するように構成される、
請求項19または20に記載のシステム。
【請求項22】
前記1つまたは複数の選択バイアス電圧は、プログラミング時間制限内でリフレッシュ書き込み動作に対して前記複数のメモリセルを選択するための最高選択バイアス電圧である第1選択バイアス電圧と、前記最高選択バイアス電圧より低い第2選択バイアス電圧とを含む、
請求項17から21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
不揮発性メモリセルである前記複数のメモリセルを備え、前記不揮発性メモリセルは、カルコゲナイド相変化材料を使用する相変化メモリ、強誘電体メモリ、ポリマーメモリ、強誘電体ポリマーメモリ、強誘電体トランジスタランダムアクセスメモリ(FeTRAMまたはFeRAM)、オボニックメモリまたはナノワイヤメモリを含む、
請求項17から22のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で説明する例は、一般に、閾値電圧ドリフトに起因する、メモリデバイスに含まれるメモリセルの選択失敗を軽減する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
不揮発性メモリなどのタイプのメモリは、以降時間の経過に伴う「Vtドリフト」と呼ばれる個別の閾値電圧を有する不揮発性メモリセルの傾向によって引き起こされる信頼性の問題を抱えている場合がある。「RESET」状態にプログラムされたメモリセルなどのより高いVtsを使用した状態にプログラムされたメモリセル(例えば、「0」の値を格納)は、時間の経過に伴いドリフトする場合があり、そのため、これらのメモリセルに新しい書き込みまたはリフレッシュ書き込みが行われるまで、時間単位ごとに書き込み選択失敗のリスクが増加する。言い換えれば、1つまたは複数の時間単位が終了する前に新しい書き込みまたはリフレッシュ書き込みが実装されていない場合、1つまたは複数の時間単位(例えば、48時間)後のドリフト後のVtは、最大書き込み選択バイアス電圧よりも高いVtになり得る。Vtが最大書き込み選択バイアス電圧よりも高くなると、メモリセルがプログラム不能になったり、データを確実に格納できなくなったりするのを引き起こすことがある。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】システムの例を示す。
【0004】
図2】アレイ部分の例を示す。
【0005】
図3】分布の例を示す。
【0006】
図4】グラフの例を示す。
【0007】
図5】メモリセル電圧バイアスの比較例を示す。
【0008】
図6】第1スキームの例を示す。
【0009】
図7】第2スキームの例を示す。
【0010】
図8】装置のブロック図の例を示す。
【0011】
図9】ロジックフローの例を示す。
【0012】
図10】記憶媒体の例を示す。
【0013】
図11】コンピューティングプラットフォームの例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示で企図されるように、1つまたは複数の時間単位にわたるVtドリフトは、不揮発性メモリセルの書き込み選択失敗をもたらし得る。特に、RESET状態にプログラムされた不揮発性メモリセルの場合。相変化メモリ(PCM)などの抵抗型メモリセルを含み得る不揮発性メモリアーキテクチャのタイプは、このタイプのVtドリフトの影響を受けやすい場合がある。いくつかの例では、PCMは、カルコゲナイド相変化材料(例えば、カルコゲナイドガラス)で構成されるメモリセルを含み得る。カルコゲナイドベースのメモリセルは、時間の経過に伴うVtドリフトに起因して可能性のある信頼性の問題に直面する抵抗型メモリセルとして特徴付けられ得る。例えば、カルコゲナイドベースのメモリセルの閾値電圧は、所与の時間内に新しい書き込みまたはリフレッシュ書き込みが実施されない場合、1つまたは複数の時間単位で増加し続け得る。最終的に、カルコゲナイドベースのメモリセルの閾値電圧は、最大選択バイアス電圧を超えてドリフトし得る。このVtドリフトを軽減する技術は、カルコゲナイドベースのメモリセルのVtが最大書き込み選択バイアス電圧よりも低い方向にシフトし得るように、Vtドリフトをリセットするカルコゲナイドベースのメモリセルの単一リフレッシュ書き込みを固定間隔で実施することである。
【0015】
固定間隔での単一リフレッシュ書き込みに基づくVtドリフトを軽減する技術には、2つの欠点があり得る。第1の欠点は、カルコゲナイドベースのメモリセルのVtが最大選択バイアス電圧よりも低くなるように、単一リフレッシュ書き込みがVtドリフトのリセットに成功したという確認がとれないことである。例えば、ドリフト後のVtが既に最大選択バイアスより高い場合、リフレッシュ書き込みの対象となるメモリセルがリフレッシュ書き込み用に選択されない場合があるので、Vtドリフトは正常にリセットされない。これは、メモリセルを含むメモリデバイスの許容できないほど高いビットエラー率につながり得る。第2の欠点は、Vtドリフトが、カルコゲナイドベースのメモリセルなどの抵抗型メモリセルの材料、製造プロセス、またはプログラミングアルゴリズムと強い相関があることである。したがって、固定間隔では、材料、製造プロセス、またはプログラミングアルゴリズムの可能性のある変動を考慮できない。可能性のある変動により、さらなる選択失敗が生じるかまたはそれにつながり得る。本明細書で説明する例は、上述の欠点ならびにVtドリフトに関連する他の課題に対処し得る。
【0016】
図1は、例示的なシステム100を示す。図1に示されるようにいくつかの例では、システム100は、アレイに構成され得るメモリセル102を含む。メモリセル102は、例えば、これらに限定されないが、電流によって生成される熱の印加により、結晶状態とアモルファス状態との間で切り替えられ得るカルコゲナイドガラスなどの相変化材料を含み得る。相変化材料の状態(例えば、結晶/アモルファス)は、1つまたは複数のメモリセル102の論理値(例えば、1または0)に対応し得る。本開示の主題はこれに関して限定されず、例としては、他のタイプのアーキテクチャおよび/またはメモリデバイスのメモリセルに含まれる他のタイプの抵抗材料を含み得る。
【0017】
いくつかの例によれば、システム100は、図1に示されるように、メモリセル102に結合されたビット線104およびワード線106も含み得る。ビット線104およびワード線106は、メモリセル102に含まれる各メモリセルが個々のビット線とワード線との交点に配置され得るように構成され得る。書き込み動作のためにターゲットメモリセルをプログラムするために、ワード線106からのワード線およびビット線104の中からのビット線を使用して、メモリセル102のターゲットメモリセルに電圧バイアスを印加し得る。図1に示すように、メモリセル102の復号/選択を容易にするために、それぞれのビット線ドライバ128は、それぞれのビット線104に結合されてよく、それぞれのワード線ドライバ126は、それぞれのワード線106に結合されてよい。また、それぞれのコンデンサ130は、図1に示されるように、それぞれのビット線104およびそれぞれのワード線106に結合されてよい。
【0018】
いくつかの例では、システム100は、1つまたは複数のタイル124を含むメモリデバイスであり得る。これらの例では、1つまたは複数のタイル124は、ワード線106、ビット線104、およびターゲットメモリセルの選択動作時に不連続単位として扱われ得るメモリセル102を含むメモリアレイの一部として配置され得る。すなわち、いくつかの例では、1つまたは複数のタイル124の各々は、アレイ内の1つまたは複数のターゲットメモリセル(例えばビット(複数可))を選択するようにバイアスされるメモリアレイの単位である。図1に示される1つまたは複数のタイル124は、4本のワード線と4本のビット線のアレイ(4WL×4BL)を含み得る。しかし、他の例では、ワード線とビット線の比率が等しいか、比率が等しくない(例えば、1BLごとに2WLまたは1WLごとに2BL)他のタイルサイズが使用されてもよい。1つまたは複数のタイル124は、スタックメモリ構成の任意のメモリ層の一部であり得る。例えば、1つまたは複数のタイル124は、別のメモリ層上に形成されたメモリ層の一部であり得る。追加のワード線ドライバおよび/またはビット線ドライバは、メモリ層ごとに提供され得る。
【0019】
いくつかの例によれば、ビット線104は、ビット線電極またはビット線パス108と結合することができ、さらに、ビット線104に電源を供給するように構成されるビット線電源132と結合し得る。ワード線106も、ワード線電極またはワード線パス110に結合することができ、さらに、ワード線106に電源を供給するように構成されるワード線電源134に結合し得る。ビット線電極108およびワード線電極110は各々、メモリセル102への電流パスであり得る。ワード線ドライバ126およびビット線ドライバ128は各々、様々な例に従って、電極ごとに単一または複数のトランジスタを含み得る。ワード線ドライバ126およびビット線ドライバ128に複数のトランジスタが使用される例では、複数のトランジスタは、本明細書で説明される例に同様に適合し得る追加のワード線電極および/またはビット線電極を使用して追加の電圧源に結合され得る。例えば、第1ワード線電極は1つまたは複数の選択されたメモリセルに第1電圧源を提供し得、第2ワード線電極は1つまたは複数の選択解除メモリセルに第2電圧源を提供し得る。
【0020】
いくつかの例では、システム100は、ワード線電極110に結合されたセンシング回路112を含む。これらの例では、センシング回路112は、メモリセル102に含まれる1つまたは複数のメモリセルのセンシング動作などの読み取り動作を実行するための電気ノードとして、ワード線電極110を使用し得る。センシング回路112は、電圧比較器114を含み得る。例えば、センシング回路112は、ワード線電極110上の電流を電圧比較器114への第1入力である電圧に変換するために、ワード線電極110に接続されたワード線負荷を含み得る。電圧比較器114への第2入力である電圧を提供するために、同等のワード線負荷が基準電流(図示せず)に接続され得る。システム100で特定のワード線およびビット線が選択されると、ワード線電極110のワード線負荷は、選択されたワード線上の電流を電圧に変換し得る。電流の漏れ成分は、漏れを低減または最小化し得るメモリセル102の選択解除メモリセル用のすべての他の非選択ワード線およびビット線のバイアス電圧をそれぞれ選択することにより軽減され得る。電流の容量性成分は、容量性成分が消散するのに十分な時間を許容することにより軽減され得る。電圧比較器114への第1入力に変換される電流は、選択されたメモリセルまたはターゲットメモリセルの電流に対応し得る。基準電流は、ターゲットメモリセルまたは選択されたメモリセルの電流が、ターゲットメモリセルまたは選択されたメモリセルのスナップバック前の基準電流より低く、ターゲットメモリセルのスナップバック後の基準電流より高くなるように選択され得る。このようにして、電圧比較器114の出力は、ターゲットメモリセルまたは選択されたメモリセルのスナップ検出読み取りの一部として、ターゲットメモリセルまたは選択されたメモリセルの状態を示し得る。スナップ検出読み取り動作に関連する情報を格納するために、ラッチ(図示せず)が電圧比較器114に結合され得る。以下で詳しく説明するように、1つまたは複数のターゲットメモリセルのVtドリフトをリフレッシュ書き込みが正常にリセットしたかどうかを確認するために、スナップ検出読み取り動作の様々な選択バイアスレベルを使用して1つまたは複数の軽減スキームが実装され得る。例としては、センシング動作を実行するためにワード線電極110などのワード線電極を使用するセンシング回路112を有することに限定されない。他の例では、センシング回路は、センシング動作を実行するためにビット線電極108などのビット線電極を使用し得る。
【0021】
いくつかの例によれば、システム100はまた、ワード線電極110に結合された書き込み回路116を含み得る。書き込み回路116は、メモリセル102の中の1つまたは複数のメモリセルのSET動作またはRESET動作などの書き込み動作を実行するための電気ノードとして、ワード線電極110を使用し得る。書き込み回路116は、書き込み動作を実行するための電流プロファイルを生成する電流プロファイル生成器118を含み得る。例としては、書き込み動作を実行するためにワード線電極110などのワード線電極を使用する書き込み回路116を有することに限定されない。他の例では、書き込み回路は、センシング動作を実行するためにビット線電極108などのビット線電極を使用し得る。
【0022】
いくつかの例では、メモリデバイス100は、ワード線電極110に結合された選択モジュール120の構成要素も含み得る。選択モジュール120の電流制限回路122は、ワード線電極110を使用したメモリセル102の1つまたは複数のメモリセルの選択動作を容易にするためにワード線電極110に結合され得る。選択動作は、読み出し/書き込み動作に先行し、ターゲットメモリセルを読み出し/書き込み動作を受信する状態にし得る。選択中、ターゲットメモリセルは、ターゲットメモリセルに選択電圧バイアスを印加することにより、閾値以下の動作領域から閾値の動作領域より上の動作領域に移動し得る。ターゲットメモリセルの選択を達成するための電圧バイアスは、電流制限回路122と共にターゲットメモリセルのそれぞれのワード線およびビット線のワード線ドライバ回路およびビット線ドライバ回路(例えば、選択モジュール120の)によって提供され得る。それぞれのワード線およびビット線のワード線バイアスおよびビット線バイアスは、組み合わせて、ターゲットメモリセルを閾値電圧(Vt)より上になるようにするのに十分な全電圧バイアスがターゲットメモリセルに印加されるように選択され得る。本例では、「Vtより上」は、書き込み動作に十分な電流を流すことができる、ターゲットメモリセルの動作領域を指し得るが、より小さい電流でターゲットメモリセルを動作領域に維持することがある。閾値以下からVtまたはVt領域より上への移行には、セルを通る所与の電流に対して選択されたセルによって維持される電圧が突然低下する「スナップバック」イベントが伴い得る。以下で詳しく説明するように、「スナップバック」イベントまたはスナップ検出は、リフレッシュ書き込み動作の前にターゲットメモリセルの状態を読み取るのに利用され、リフレッシュ書き込み動作がターゲットメモリセルのVtドリフトを正常にリセットしたかどうかの確認を容易にし得る。電流制限回路122は、ワード線電極110の電流を制限して、選択されたメモリセルが過剰な電流で損傷するのを防ぎ得る。すなわち、ワード線電極110の最大電流を制限すると、メモリセル102を通る最大電流も制限され得る。制限機能は、ターゲットワード線のワード線電極110およびワード線復号パスが定常状態に充電されている間は無効であり得る。例としては、メモリセルを過剰な電流から保護するためにワード線電極110などのワード線電極を使用する電流制限回路122を有することに限定されない。現在の制限回路122の他の例では、メモリセルを過剰な電流から保護するためにビット線電極108などのビット線電極を使用し得る。
【0023】
いくつかの例によれば、電流制限回路122は、1つまたは複数のメモリセル102のスナップバック後の過渡電流をメモリセル102の損傷または外乱を低減するレベルまで低減または最小化するために、より低い静電容量を有するワード線電極110またはビット線電極108のいずれかに配置され得る。図1に示す例では、電流制限回路122はワード線電極110上に配置される。
【0024】
いくつかの例では、電流制限回路122は、カレントミラー回路を含み得る。電流制限回路122は、ワード線電極110の電流を最大電流レベルに制限するように構成されたトランジスタゲートを含み得る。例えば、トランジスタは、トランジスタが最大所望電流まで送達するようなアナログレベルに制御されるゲートを有するn型トランジスタであり得る。電流制限回路122は、トランジスタにゲート電圧を印加することにより有効になり得る。選択モジュール120は、1つまたは複数のメモリセル102のターゲットメモリセルの復号を容易にする追加の制御回路を含み得るため、ターゲットメモリセルは、閾値以下の動作領域からVtより上の動作領域に移動する。ここで、Vtは電流の関数である。
【0025】
システム100に含まれるメモリの例示的なタイプが、PCMなどの不揮発性型メモリを含むものとして説明されてきたが、本開示はPCMに限定されない。いくつかの例では、ブロックアドレス指定可能でもバイトアドレス指定可能でもよい3-Dクロスポイントメモリアーキテクチャに含まれる他のタイプの抵抗性不揮発性メモリが、本開示によって企図されている。これらのブロックアドレス指定可能またはバイトアドレス指定可能な抵抗不揮発性型メモリは、シングルまたはマルチレベルの相変化メモリ(PCM)、ナノワイヤメモリ、ポリマーメモリ、強誘電体ポリマーメモリ、強誘電体トランジスタランダムアクセスメモリ(FeTRAM)、オボニックメモリ、メモリスタ技術を組み込んだ磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)、もしくはスピントランスファートルクMRAM(STT-MRAM)、または上記のいずれかの組み合わせ、または他の抵抗性不揮発性メモリタイプを含み得るが、これらに限定されない。
【0026】
図2は、例示的なアレイ部分200を示す。いくつかの例では、図2に示されるアレイ部分200が、メモリセル202-1から202-4、ビット線(BL)204-1、204-2、およびワード線(WL)206-1、206-2を含む。アレイ部分200は、これらのメモリセルへのアクセス(書き込みまたは読み取り動作)に使用される金属線であり得るWLとBLとの交点に配置されるメモリセル202-1から202-4を有し得る。システム100について上述したのと同様に、メモリセル202-1から202-4のターゲットメモリセルは、適切な電圧バイアスをWL206-1または206-2の1つとBL204-1または204-2の1つに印加することにより選択され得るため、ターゲットメモリセルにかかる総差動電圧がVtを超えて、アクセス時にターゲットメモリセルを選択する。例えば、書き込み動作時に、WL206-1または206-2の所与のWL(例えば、WL電極によって提供される)またはBL204-1または204-2の所与のBL(例えば、BL電極によって提供される)のバイアス電圧が、選択されたメモリセルを正しい状態(例えば、SETまたはRESET)にプログラムするために、選択されたメモリセルに十分な電流が流れるのを可能にするように調整され得る。
【0027】
いくつかの例によれば、影付きのメモリセル202-1は、選択のためのターゲットメモリセルであり得る。ターゲットメモリセルとして、メモリセル202-1は、書き込み動作中にメモリセル202-1を選択してプログラムするのに十分な電流と電圧を送達するために、総バイアス電圧を受け取ることができる。図2に示されるように、総バイアス電圧は、WL電圧バイアス211を提供するWL電極210からWL206-1を介して、およびBL電圧バイアス221を提供するBL電極220からBL204-1を介して送達され得、WL電圧バイアス211とBL電圧バイアス221の組み合わせからメモリセル202-1にセル電圧バイアス212を生成する。いくつかの例では、図2に示されるように、WL電圧バイアス211が、負電圧バイアスであり得、BL電圧バイアス221は正電圧バイアスを有し得る。影付けされていないメモリセル202-2、202-3、および202-4は、選択解除メモリセルであり得る。ターゲットメモリセル202-1と同じWL上の選択解除メモリセル202-2は、Aセルと呼ばれる場合がある。選択されたメモリセル202-1と同じBL上の選択解除メモリセル202-3は、Bセルと呼ばれる場合がある。
【0028】
いくつかの例では、WL電圧バイアス211およびBL電圧バイアス221は、別々に取られた場合、両方とも閾値以下の電圧バイアス(例えばVt未満)にある。これらの閾値以下の電圧バイアスは、選択されたメモリセルで実行されている動作に応じて、大きさと持続時間が異なり得る。通常、プログラミングのために選択されたターゲットメモリセルを介して比較的大きな電流が必要になり得るRESET動作などの書き込み動作のタイプに、最高の電圧バイアスが必要になり得る。RESET動作は、比較的大きな電流を必要とするため、SET動作と比較して、時間の経過に伴うVtドリフトに対してより脆弱である。例えば、時間の経過に伴うVtドリフトが最大選択電圧バイアスを超える場合がある。最大選択電圧バイアスは、少なくとも部分的に、メモリセルを損傷することなく、および/またはプログラミング時間制限内で(例えば、コンデンサ充電時間によって決定される)ターゲットメモリセルに印加され得る電圧バイアスの量に基づき得る。以下で詳しく説明するように、リフレッシュ書き込みの確認を容易にするために、様々な軽減スキームを実装し得、1つまたは複数のメモリセルのVtドリフトが、Vtを1つまたは複数のメモリセルの少なくとも最大選択電圧バイアスよりも低いレベルにリセットするのに十分にリセットされたかどうかを判定する。
【0029】
図3は、例示的な分布300を示す。図3に示すようにいくつかの例では、分布300は、第1閾値電圧分布310(ドリフト前)および第2閾値電圧分布320(ドリフト後)を含む。これらの例では、閾値電圧分布320と比較した閾値電圧分布310は、RESET動作を介してプログラムされたメモリセルのVtドリフトを示してもよく(例えば、「0」の値を維持するため)、一定の期間(例えば、48時間の期間に)にドリフトする。
【0030】
いくつかの例では、図3に示すように、選択バイアス312は、最大選択バイアス314と比較してより低い選択電圧バイアスであり得る。これらの例では、ドリフト前閾値電圧分布310により、何れかの選択電圧バイアスを使用して、RESET動作に対してメモリセルを選択し得る。しかし、閾値電圧分布320は、メモリセルのVtドリフトにより、閾値電圧分布320がメモリセルの大部分の選択バイアス312より大きく、メモリセルの小部分の最大選択バイアス314を超えていることを示している。したがって、複数のメモリセルの少なくとも一部は、Vtドリフトに起因して選択され得ない。いくつかの例では、メモリセルの閾値電圧分布が最大選択バイアス314および/または選択バイアス312の下または左に落ちるようにVtドリフトをリセットしようとする単純なリフレッシュ書き込み動作は、少なくとも一部のメモリセルの選択はできないため成功し得ない。複数のメモリセルの少なくとも一部を選択する能力のこうした欠如は、最終的に、許容できないほど多くのメモリセルをプログラム不能にさせる場合があり、また、追加のメモリセルは、これらの追加のメモリセルもプログラム不能にさせる同様のVtドリフトプロファイルを有し得るため、許容できない高レベルのビットエラーが発生する場合がある。
【0031】
図4は、例示的なグラフ400を示す。図4に示すようにいくつかの例では、グラフ400は、48時間前に発生し、その48時間の間に摂氏85度の動作温度を有した初期書き込み動作後の第2リフレッシュ書き込み動作後に残留ビットエラー率(RBER)がどのように実質的に減少し得るかを示す。グラフ400は、2よりも多くのリフレッシュ書き込み動作がRBERをわずかに減少させ得るが、リターンが減少することも示している。
【0032】
いくつかの例では、2つの連続したリフレッシュ書き込み動作を実行してVtドリフトを修正し、RBERを減らす方法を実装し得る。ただし、2回連続してリフレッシュ書き込み動作を実行すると、単一リフレッシュ書き込みの2倍のエネルギーが消費される場合があり、追加のリフレッシュ書き込み動作を完了するために追加のメモリ帯域幅が消費される場合がある。以下で詳しく説明するように、Vtドリフトをリセットするためにメモリセルが選択されているかどうかを最初に確認しようとするために、様々な軽減スキームを実装し得、「スナップバック」イベントの検出の欠如に基づいてメモリセルが選択されていないと判定された場合にのみ、第2リフレッシュ書き込みを試みる。
【0033】
図5は、例示的な比較500を示す。いくつかの例では、図5に示すように、比較500は、リフレッシュ書き込み動作のターゲットメモリセルを選択するための最大選択バイアス514より低い選択バイアス512のメモリセルバイアスの比較を電圧(V)で示す。これらの例では、リフレッシュ書き込み動作はRESET動作用であり得、カルコゲナイドガラスなどのPCMを含む3Dクロスポイントメモリアーキテクチャに適用され得る。図5に示すように、選択バイアス512は、約4.0Vのセルバイアス電圧を印加することができ、一方、最大選択バイアス514は、約5.0Vのセルバイアス電圧を印加し得る。
【0034】
いくつかの例では、図5に示すように、スナップ検出510を利用して、選択バイアス512がターゲットメモリセルのVtに到達するのに十分であったかどうかを判定し得る。例えば、ターゲットメモリセルをRESET書き込み動作に十分な電流を流すレベルにするための十分なセルバイアス電圧。低電力のニーズまたは厳しいタイミング要件を満たすために低電力または低レイテンシのプログラミングが必要な場合、選択バイアス512を使用し得る。ただし、最大選択バイアス514と比較して、選択バイアス512に低いセルバイアスを使用すると、最大選択バイアス514を使用する場合と比較して、Vtドリフトをリセットしようとする選択失敗が多くなり得る。これらの選択失敗は、メモリデバイスのRBERを増加させ得る。
【0035】
いくつかの例によれば、図5に示されるように、スナップ検出520を利用して、最大選択バイアス514が、ターゲットメモリセルのVtに到達するのに十分であったかどうかを判定し得る。目標がVtドリフトをリセットしようとする選択失敗を最小化することである場合、最大選択バイアス514を使用し得る。しかしながら、最大選択バイアス514は、RESET書き込み動作を完了するための時間を増やし、選択バイアス512と比較してより多くの電力を使用し得る。したがって、電力とレイテンシを減らすことと選択失敗を減らすこととの間にはトレードオフが存在する。
【0036】
図6は、例示的なスキーム600を示す。いくつかの例では、スキーム600は、第1リフレッシュ書き込み動作(書き込み#1)のための選択バイアス512および最大選択バイアス514の使用を組み込み得る。これらの例では、閾値電圧分布605は、ドリフト後の抵抗型メモリセルの閾値電圧分布を表し得る。言い換えれば、閾値電圧分布605は、ある期間後のRESET値でプログラムされたメモリセルの閾値電圧分布を示す。図6に示すように、閾値電圧分布605は、メモリセルのVtのすべてを選択バイアス512よりも大きいレベルまでドリフトさせ、メモリセルのVtの大部分を最大選択バイアス514よりも大きいレベルまでドリフトさせたVtドリフトを有し得る。例は、閾値電圧分布605の特定の期間に限定されないが、ドリフト後の期間は48時間であり得、その開始は48時間ドリフトクロックを開始または設定し得る。いくつかの例では、ドリフト後の期間は、メモリセルのVtsが時間の経過に伴いどれだけドリフトし得るかに少なくとも部分的に基づいて、48時間を超えても48時間未満であってもよい。選択バイアス512および最大選択バイアス514を大幅に上回って閾値電圧分布をドリフトさせ得る高レートのVtドリフトは、より短い期間(例えば24時間)を必要とし得る。また、48時間後に依然として最大選択バイアス514を下回り得るように閾値電圧分布をドリフトさせ得る低レートのVtドリフトは、より長い期間(例えば72時間)を使用し得る。
【0037】
いくつかの例によれば、スキーム600は、最初に、より低い選択バイアス512を使用して、第1リフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択しようと試み得る。これらの例では、閾値電圧分布605のメモリセルのVtは選択バイアス512より大きいため、スナップ検出612は、スナップバックイベントを発生したメモリセルがなく、したがって、メモリセルが選択されなかったことを示す。検出されたスナップバックイベントの欠如に基づいて、最大選択バイアス514が次いでメモリセルに印加され得、第2スナップ検出616は、複数のメモリセルの少なくとも一部がスナップバックイベントを発生していたが、大部分はスナップバックイベントを発生していなかったことを示し得る。
【0038】
いくつかの例では、スキーム600は、第2リフレッシュ書き込み動作の使用を含み得る。これらの例では、閾値電圧分布615は、第1リフレッシュ書き込み動作に起因して閾値電圧分布が左にシフトしたが、閾値電圧分布615が選択バイアス512を下回るほどシフトしていないことを示す。選択バイアス512が第2リフレッシュ書き込み動作に使用される場合、複数のメモリセルの少なくとも一部は、スナップ検出618により検出される選択失敗を有するであろう。複数のメモリセルの少なくとも一部に対して検出されたスナップバックイベントの欠如に基づいて、次に、最大選択バイアス514をメモリセルに印加し、そして、第2スナップ検出620は、メモリセルの実質的により大きな部分(例えば、リフレッシュ書き込み動作を受信する全メモリセルの99%以上)がスナップバックイベントを発生したことを示し得る。スナップ検出620でメモリセルの実質的により大きな部分の「スナップバック」を検出することは、許容可能な数のメモリセルについて選択が成功したことの確認として役立つ。
【0039】
いくつかの例によれば、図6に示されるように、閾値電圧分布625は、書き込み#2後のメモリセルの閾値電圧分布を示し得る。つまり、第2リフレッシュ書き込み動作の後。これらの例では、閾値電圧分布625が、選択バイアス512または最大選択バイアス514のいずれかを使用して、リフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択し得るように現在シフトされている。いくつかの例では、48時間のドリフトクロックをリセットまたは再起動して、新しい期間を開始し得る。
【0040】
いくつかの例では、メモリセルの閾値数が第1リフレッシュ書き込み動作のための選択バイアス512の使用を介して選択されなかった場合、複数のメモリセルに対して第2RESET書き込み動作を実施するかどうかの判定を行うことができる。メモリセルの数が選択バイアス512で正常に選択されず、選択を成功させるために最大選択バイアス514が必要な場合、閾値は予想されるRBERに基づいてもよい。したがって、第2リフレッシュ書き込み動作は、閾値に基づいてのみトリガし得る。
【0041】
図7は、例示的なスキーム700を示す。いくつかの例では、スキーム700は、第1リフレッシュ書き込み動作のための選択バイアス512および最大選択バイアス514の使用を組み込み得る。これらの例では、閾値電圧分布705は、ドリフト後の抵抗型メモリセルの閾値電圧分布を表し得る。図7に示すように、閾値電圧分布705は、メモリセルのVtのすべてを最大選択バイアス512よりも大きいレベルまでドリフトさせ、メモリセルのVtの大部分を最大選択バイアス514よりも大きいレベルまでドリフトさせたVtドリフトを有し得る。例は、閾値電圧分布705の任意の特定の期間に限定されないが、ドリフト後の期間は48時間であり得、その開始は48時間ドリフトクロックを開始または設定し得る。いくつかの例では、ドリフト後の期間は、メモリセルのVtsが時間の経過に伴いどれだけドリフトし得るかに少なくとも部分的に基づいて、48時間を超えても48時間未満であってもよい。選択バイアス512および最大選択バイアス514を大幅に上回って閾値電圧分布をドリフトさせ得る高レートのVtドリフトは、より短い期間を必要とし得る。また、48時間後に選択バイアス512および最大選択バイアス514をまだ下回り得るように閾値電圧分布をドリフトさせ得る低レートのVtドリフトは、より長い期間を使用し得る。
【0042】
いくつかの例によれば、スキーム700は、最初に、より低い選択バイアス512を使用して、第1リフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択しようと試み得る。これらの例では、閾値電圧分布705のメモリセルのVtは最大選択バイアス512よりも大きいため、スナップ検出712は、スナップバックイベントが発生したメモリセルがなく、したがって、メモリセルが選択されなかったことを示す。検出されたスナップバックイベントの欠如に基づいて、最大選択バイアス514が次いでメモリセルに印加され得る。しかしながら、スキーム700は、第2スナップ検出が実装されないという点でスキーム600とは異なる。第2スナップ検出を削除すると、電力を節約し(例えば、スナップ検出結果をラッチするために回路に電力を供給する必要がない)、第2リフレッシュ書き込み動作をより迅速に完了し得る。ただし、第2スナップ検出を削除すると、最大選択バイアス514を使用するときにメモリセルが選択されたかどうかに関してある程度の不確実性があるというトレードオフが生じ得る。
【0043】
いくつかの例では、スキーム700は、第2リフレッシュ書き込み動作の使用を含み得る。これらの例では、閾値電圧分布715は、閾値電圧分布が第1リフレッシュ書き込み動作に起因して左にシフトしたが、まだ閾値電圧分布715が選択バイアス512を下回るほどまだシフトしていないことを示す。選択バイアス512が、第2リフレッシュ書き込み動作に使用される場合、複数のメモリセルの少なくとも一部は、スナップ検出718によって検出される選択失敗を有するであろう。複数のメモリセルの少なくとも一部に対して検出されたスナップバックイベントの欠如に基づいて、次に、メモリセルが選択されたことを確認するための第2スナップ検出なしに、最大選択バイアス514をメモリセルに印加し得る。
【0044】
いくつかの例によれば、図7に示されるように、閾値電圧分布725は、書き込み#2後のメモリセルの閾値電圧分布を示し得る。つまり、第2リフレッシュ書き込み動作の後。これらの例では、閾値電圧分布725は、選択バイアス512または最大選択バイアス514のいずれかを使用してリフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択し得るように現在十分にシフトされている。いくつかの例では、48時間のドリフトクロックをリセットまたは再起動して、新しい期間を開始し得る。
【0045】
いくつかの例では、メモリセルの閾値数が第1リフレッシュ書き込み動作のための選択バイアス512の使用を介して選択されなかった場合、複数のメモリセルに対して第2RESET書き込み動作を実施するかどうかの判定を行うことができる。メモリセルの数が選択バイアス512で正常に選択されない場合、閾値は予想されるRBERに基づいてもよい。したがって、第2リフレッシュ書き込み動作は、閾値に基づいてのみトリガされ得る。
【0046】
図8は、装置800の例示的なブロック図を示す。図8に示される装置800は、特定のトポロジーにおいて限られた数の要素を有するが、装置800は、所与の実装に所望の代替トポロジーにおいてより多いまたはより少ない要素を含み得ることが理解され得る。
【0047】
装置800は、回路820によってサポートされてもよく、装置800は、メモリセルにアクセスするためにも使用され得るインタフェースを介して(例えば、読み取りまたは書き込み動作を介して)、メモリデバイスまたはメモリデバイスのメモリセルに結合されたメモリシステムで維持されるコントローラであり得る。メモリデバイスは、ホストコンピューティングプラットフォームに結合されるか、ホストコンピューティングプラットフォームに含まれ得る。回路820は、1つまたは複数のソフトウェアまたはファームウェア実装ロジック、構成要素またはモジュール822-a(例えば、少なくとも部分的にメモリデバイスのコントローラによって実装される)を実行するように配置され得る。本明細書で使用される「a」と「b」および「c」ならびに同様の指定子は、任意の正の整数を表す変数であることを意図することに留意する価値がある。したがって、例えば、実装がa=4の値を設定する場合、ロジック、構成要素、またはモジュール822-aのソフトウェアまたはファームウェアの完全なセットは、ロジック822-1、822-2、822-3、または822-4を含み得る。また、「ロジック」の少なくとも一部は、コンピュータ可読媒体に格納されたソフトウェア/ファームウェアであり得、または少なくとも部分的にハードウェアでロジックは図8に示されているが、個別のボックスとして実装され得、これは、ロジックを個別のコンピュータ可読媒体構成要素(例えば、個別のメモリなど)のストレージや、個別のハードウェア構成要素(例えば、個別の特定用途向け集積回路(ASIC)またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA))による実装に限定しない。
【0048】
いくつかの例によれば、回路820は、プロセッサまたはプロセッサ回路を含み得る。プロセッサまたはプロセッサ回路は、AMD(登録商標)Athlon(登録商標)、Duron(登録商標)、およびOpteron(登録商標)プロセッサ、ARM(登録商標)アプリケーション、組み込みおよび安全なプロセッサ、IBM(登録商標)およびMotorola(登録商標)DragonBall(登録商標)およびPowerPC(登録商標)プロセッサ、IBMおよびSony(登録商標)Cellプロセッサ、Intel(登録商標)Atom(登録商標)、Celeron(登録商標)、Core(2)Duo(登録商標)、Core i3、Core i5、Core i7、Itanium(登録商標)、Pentium(登録商標)、Xeon(登録商標)、Xeon Phi(登録商標)およびXScale(登録商標)プロセッサおよび類似のプロセッサを含むがこれらに限定されない様々な市販のプロセッサのいずれかであり得る。いくつかの例によれば、回路820はまた、1つまたは複数のASICまたはFPGAを含み得、いくつかの例では、少なくともいくつかのロジック822-aは、これらのASICまたはFPGAのハードウェア要素として実装され得る。
【0049】
いくつかの例によれば、装置800は選択ロジック822-1を含み得る。選択ロジック822-1は、1つまたは複数の選択バイアス電圧をメモリセルに印加することにより、第1リフレッシュ書き込み動作に対してメモリデバイスの複数のメモリセルの中からメモリセルを選択するために回路820によって実行されるロジックおよび/または特徴であり得る。これらの例では、メモリセルの選択は、ドリフトクロック終了810を介して受信された期間の終了の指示の受信に応答し得る。1つまたは複数の選択バイアス電圧は、選択バイアス電圧830を介してメモリセルに印加され得る。
【0050】
いくつかの例では、装置800は、スナップ検出ロジック822-2も含み得る。スナップ検出ロジック822-2は、回路820によって実行されるロジックおよび/または特徴であり得、1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、メモリセルが第1リフレッシュ書き込み動作に対して選択たかどうかを判定する。これらの例では、スナップ検出840は、「スナップバック」イベントが検出されたかどうかの表示を含み得る。
【0051】
いくつかの例によれば、装置800はまた、書き込みパルスロジック822-3を含み得る。書き込みパルスロジック822-3は、回路820によって実行されるロジックおよび/または特徴であり得、第1リフレッシュ書き込み動作のためにメモリセルに書き込みパルスを印加させる。これらの例では、書き込みバイアス845は、書き込みパルスを引き起こすのに十分な書き込みバイアス電圧を含み得る。例えば、第1リフレッシュ書き込み動作がRESET書き込み動作である場合、書き込みバイアス845は、RESET書き込みパルスを生じさせるために約4.0Vから5.0VのRESETバイアス電圧を含み得る。
【0052】
いくつかの例では、選択ロジック822-1は、第1リフレッシュ書き込み動作中に、スナップ検出ロジック822-2によってメモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、1つまたは複数の選択バイアス電圧の再印加により、第2リフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択し得る。この第2リフレッシュ書き込み動作では、選択バイアス電圧835を介して1つまたは複数の選択バイアス電圧を再印加し得る。また、書き込みパルスロジック822-3は、第2リフレッシュ書き込み動作のためにメモリセルに第2書き込みパルスを印加させ得る。
【0053】
いくつかの例によれば、スナップ検出ロジック822-2は、1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、メモリセルが第2リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定し得る。いくつかの例では、装置800は識別ロジック822-4も含み得る。識別ロジック822-4は、回路820によって実行されるロジックおよび/または特徴であり得、メモリセルが第2リフレッシュ書き込み動作に続いてスナップバックイベントを検出しなかったという指示をスナップ検出ロジック822-2から受信する。次に、識別ロジック822-4は、選択失敗を引き起こす期間(例えば、48時間以上)にわたってVtドリフトを有するものとしてメモリセルを識別し得る。この例では、選択失敗は、1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、スナップ検出ロジック822-2によるメモリセルに対してスナップバックイベントの検出なしまたは検出の欠如に基づいている。
【0054】
いくつかの例では、スナップ検出ロジック822-2が第1または第2リフレッシュ書き込み動作のいずれかのスナップバックイベントを検出した場合、選択ロジック822-1はリセットドリフトクロック815を介してドリフトクロックのリセットを引き起こし得る。例えば、第1リフレッシュ書き込み動作に対してスナップバックイベントが検出された場合、第2リフレッシュ書き込み動作は不要であり得、第1リフレッシュ書き込み動作後にドリフトクロックをリセットできる。第2リフレッシュ書き込み動作に対してスナップバックイベントが検出された場合、メモリセルは、識別ロジック822-4によってドリフトクロックによって保持されている過度のVtドリフトを期間にわたって有するものとして識別されないため、ドリフトクロックは第2リフレッシュ書き込み動作後にリセットできる。
【0055】
本明細書には、開示されたアーキテクチャの新規な態様を実行するための例示的な方法論を表すロジックフローのセットが含まれる。一方、説明を簡単にするために、本明細書に示す1つまたは複数の方法論は一連の行為として示され説明されているが、当業者は方法論が行為の順序に限定されないことを理解および認識するだろう。いくつかの行為は、それに応じて、本明細書に示され説明されたものとは異なる順序でおよび/または他の行為と同時に発生し得る。例えば、当業者は、方法論が代替的に、状態図などの一連の相互に関係する状態またはイベントとして表され得ることを理解および認識するだろう。さらに、新しい実装には、方法論に示されているすべての行為が必要ではあり得ない。
【0056】
ロジックフローは、ソフトウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアで実装され得る。ソフトウェアおよびファームウェアの実施形態では、光学、磁気、または半導体ストレージなどの少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体または機械可読媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令によってロジックフローを実装し得る。実施形態はこの文脈に限定されない。
【0057】
図9は、ロジックフロー900の例を示す。ロジックフロー900は、装置800など、本明細書で説明する1つまたは複数のロジック、特徴、またはデバイスによって実行される動作の一部またはすべてを表し得る。より具体的には、ロジックフロー900は、選択ロジック822-1、スナップ検出ロジック822-2、書き込みパルスロジック822-3、または識別ロジック822-4のうちの1つまたは複数によって実装され得る。
【0058】
いくつかの例によれば、ブロック902のロジックフロー900は、メモリセルに1つまたは複数の選択バイアス電圧を印加することにより、第1リフレッシュ書き込み動作に対してメモリデバイスのメモリセルを選択し得る。これらの例では、選択ロジック822-1はメモリセルを選択し得る。
【0059】
いくつかの例では、ブロック904のロジックフロー900は、1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、メモリセルが第1リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定し得る。これらの例では、スナップ検出ロジック822-2は、スナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、メモリセルが選択されたかどうかを判定し得る。
【0060】
いくつかの例によれば、ブロック906でのロジックフロー900は、1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、1つまたは複数の選択バイアス電圧の再印加により、第2リフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択し得る。これらの例について、選択ロジック822-1は、スナップバックイベントが検出されなかったというスナップ検出ロジック822-2からの指示に基づいて、1つまたは複数の選択バイアス電圧を再印加させ得る。
【0061】
図10は、第1記憶媒体の例を示す。図10に示されるように、第1記憶媒体は、記憶媒体1000を含む。記憶媒体1000は、製品を含み得る。いくつかの例では、記憶媒体1000は、光学、磁気、または半導体ストレージなどの任意の非一時的コンピュータ可読媒体または機械可読媒体を含み得る。記憶媒体1000は、ロジックフロー900を実装するための命令などの様々な種類のコンピュータ実行可能命令を格納し得る。コンピュータ可読記憶媒体または機械可読記憶媒体の例は、揮発性メモリまたは不揮発性メモリ、リムーバブルまたは非リムーバブルメモリ、消去可能または非消去可能メモリ、書き込み可能または書き換え可能メモリなどを含む、電子データを格納できる任意の有形媒体を含み得る。コンピュータ実行可能命令の例は、ソースコード、コンパイル済みコード、解釈済みコード、実行可能コード、静的コード、動的コード、対象物指向コード、視覚コードなどの任意の適切なタイプのコードを含み得る。例はこの文脈に限定されない。
【0062】
図11は、例示的なコンピューティングプラットフォーム1100を示す。図11に示されるように、いくつかの例では、コンピューティングプラットフォーム1100は、メモリシステム1130、処理構成要素1140、他のプラットフォーム構成要素1150または通信インタフェース1160を含み得る。いくつかの例によれば、コンピューティングプラットフォーム1100はコンピューティングデバイスに実装され得る。
【0063】
いくつかの例によれば、メモリシステム1130は、コントローラ1132およびメモリデバイス1134を含み得る。これらの例では、コントローラ1132に常駐または配置されるロジックおよび/または特徴は、装置800の少なくともいくつかの処理動作またはロジックを実行し得、また記憶媒体1000を含む記憶媒体を含み得る。また、メモリデバイス1134は、図1および図2に示されるシステム100またはアレイ部分200について上述した同様のタイプの不揮発性メモリ(図示せず)を含み得る。いくつかの例では、コントローラ1132は、メモリデバイス1134と同じダイの一部であり得る。他の例では、コントローラ1132およびメモリデバイス1134は、プロセッサ(例えば、処理構成要素1140に含まれる)と同じダイまたは集積回路上に配置され得る。さらに他の例では、コントローラ1132は、メモリデバイス1134と結合された個別のダイまたは集積回路内にあり得る。
【0064】
いくつかの例によれば、処理構成要素1140は、様々なハードウェア要素、ソフトウェア要素、または両方の組み合わせを含み得る。ハードウェア要素の例は、デバイス、ロジックデバイス、構成要素、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、プロセッサ回路、回路要素(例えば、トランジスタ、抵抗器、コンデンサ、インダクタなど)、集積回路、ASIC、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、FPGA/プログラマブルロジック、メモリユニット、ロジックゲート、レジスタ、半導体デバイス、チップ、マイクロチップ、チップセットなどを含み得る。ソフトウェア要素の例は、ソフトウェア構成要素、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、ソフトウェア開発プログラム、マシンプログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、機能、方法、手順、ソフトウェアインタフェース、API、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、ワード、値、シンボル、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。例がハードウェア要素および/またはソフトウェア要素を使用して実装されているかどうかを判定する段階は、所望の計算レート、電力レベル、熱耐性、処理サイクルの予算、入力データレート、出力データレート、メモリリソース、データバス速度、および所与の例の所望のその他の設計または性能の制約などの様々な要因に応じて異なり得る。
【0065】
いくつかの例では、他のプラットフォーム構成要素1150は、1つまたは複数のプロセッサ、マルチコアプロセッサ、コプロセッサ、メモリユニット、チップセット、コントローラ、周辺機器、インタフェース、発振器、タイミングデバイス、ビデオカード、オーディオカード、マルチ媒体I/O構成要素(例えばデジタルディスプレイ)、電源などの一般的なコンピューティング要素を含み得る。他のプラットフォーム構成要素1150またはストレージシステム1130のいずれかに関連付けられたメモリユニットの例は、限定されないが、読み取り専用メモリ(ROM)、RAM、DRAM、DDR DRAM、シンクロナスDRAM(SDRAM)、DDR SDRAM、SRAM、プログラマブルROM(PROM)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、強誘電体メモリ、SONOSメモリ、強誘電体ポリマーメモリなどのポリマーメモリ、ナノワイヤ、FeTRAMまたはFeRAM、オボニックメモリ、相変化メモリ、メモリスタ、STT-MRAM、磁気カードまたは光カード、および情報の格納に適したその他の種類の記憶媒体などの1つまたは複数の高速メモリユニットの形態で、様々な種類のコンピュータ可読記憶媒体および機械可読記憶媒体を含み得る。
【0066】
いくつかの例では、通信インタフェース1160は、通信インタフェースをサポートするためのロジックおよび/または特徴を含み得る。これらの例では、通信インタフェース1160は、直接通信リンクまたはネットワーク通信リンクを介して通信するために、様々な通信プロトコルまたは標準に従って動作する1つまたは複数の通信インタフェースを含み得る。直接通信は、通信プロトコルまたは1つまたは複数の業界標準(産物およびバリアントを含む)で説明されているSMBus仕様、PCIe仕様、NVMe仕様、SATA仕様、SAS仕様、またはUSB仕様に関連するものなどの標準の使用を介して、直接インタフェースを介して行われ得る。ネットワーク通信は、IEEEによって公表された1つまたは複数のイーサネット(登録商標)規格に記載されているような通信プロトコル又は規格を使用して、ネットワークインタフェースを介して行われ得る。例えば、そのようなイーサネット(登録商標)規格の1つには、IEEE 802.3-2012、すなわち2011年12月に公開された搬送波感知多重アクセス/衝突検出(CSMA/CD)アクセス方法および物理層仕様書(以下「IEEE 802.3」)を含み得る。
【0067】
コンピューティングプラットフォーム1100は、例えば、ユーザ機器、コンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ネットブックコンピュータ、タブレット、スマートフォン、組み込み電子機器、ゲームコンソール、サーバー、サーバーアレイまたはサーバーファーム、ウェブサーバー、ネットワークサーバー、インターネットサーバー、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、スーパーコンピュータ、ネットワークアプライアンス、ウェブアプライアンス、分散コンピューティングシステム、マルチプロセッサシステム、プロセッサベースのシステム、またはそれらの組み合わせであり得るコンピューティングデバイスの一部であり得る。したがって、本明細書で説明されるコンピューティングプラットフォーム1100の機能および/または特定の構成は、適切に望まれるように、コンピューティングプラットフォーム1100の様々な実施形態に含まれるかまたは省略され得る。
【0068】
コンピューティングプラットフォーム1100の構成要素および特徴は、個別の回路、ASIC、ロジックゲート、および/またはシングルチップアーキテクチャの任意の組み合わせを使用して実装され得る。さらに、コンピューティングプラットフォーム1100の特徴は、適当に適切な場合、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックアレイおよび/またはマイクロプロセッサ、または前述のものの任意の組み合わせを使用して実装され得る。本明細書では、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェア要素を、集合的または個別に「ロジック」、「回路」、または「電気回路」と呼ぶ場合があることに留意されたい。
【0069】
図示されていないが、任意のシステムは、限定されないが、バッテリー、少なくとも交流電流を受け取って直流電流を供給するためのAC-DCコンバーター、再生可能エネルギー源(例えば、太陽光発電またはモーションベースの電力)などの電源を含み、これらの電源を使用し得る。
【0070】
少なくとも1つの例の1つまたは複数の態様は、プロセッサ内の様々なロジックを表す少なくとも1つの機械可読媒体に格納された代表的な命令によって実装され得、これらの命令は、機械、コンピューティングデバイス、またはシステムによって読み取られると、機械、コンピューティングデバイス、またはシステムに、本明細書に記載の技術を実行するためのロジックを作成させる。そのような表現は、有形の機械可読媒体に格納され、様々な顧客または製造施設に供給されて、実際にロジックまたはプロセッサを作成する製造機械にロードされ得る。
【0071】
様々な例は、ハードウェア要素、ソフトウェア要素、または両方の組み合わせを使用して実装され得る。いくつかの例では、ハードウェア要素は、デバイス、構成要素、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路要素(例えば、トランジスタ、抵抗、コンデンサ、インダクタなど)、集積回路、ASIC、PLD、DSP、FPGA、メモリユニット、ロジックゲート、レジスタ、半導体デバイス、チップ、マイクロチップ、チップセットなどを含み得る。いくつかの例では、ソフトウェア要素は、ソフトウェア構成要素、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、マシンプログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、機能、方法、手順、ソフトウェアインタフェース、API、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、ワード、値、シンボル、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。ハードウェア要素および/またはソフトウェア要素を使用して例を実装するかどうかを判定する段階は、所望の計算レート、電力レベル、熱耐性、処理サイクルの予算、入力データレート、出力データレート、メモリリソース、データバス速度および所与の実装に所望のその他の設計または性能の制約など、様々な要因に応じて異なり得る。
【0072】
いくつかの例は、製造品または少なくとも1つのコンピュータ可読媒体を含み得る。コンピュータ可読媒体は、ロジックを格納するための非一時的記憶媒体を含み得る。いくつかの例では、非一時的記憶媒体は、揮発性メモリまたは不揮発性メモリ、リムーバブルまたは非リムーバブルメモリ、消去可能または非消去可能メモリ、書き込み可能または書き換え可能なメモリなどを含む、電子データを格納できる1つまたは複数のタイプのコンピュータ可読記憶媒体含み得る。いくつかの例では、ロジックは、ソフトウェア構成要素、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、マシンプログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、機能、方法、手順、ソフトウェアインタフェース、API、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、ワード、値、シンボル、またはそれらの任意の組み合わせなどの様々なソフトウェア要素を含み得る。
【0073】
いくつかの例によれば、コンピュータ可読媒体は、命令を格納または維持するための非一時的記憶媒体を含み得、機械、コンピューティングデバイス、またはシステムによって実行されると、機械、コンピューティングデバイス、またはシステムに、説明された例に従って方法および/または動作を実行させる。命令は、ソースコード、コンパイル済みコード、解釈済みコード、実行可能コード、静的コード、動的コードなどの任意の適切なタイプのコードを含み得る。命令は、機械、コンピューティングデバイスまたはシステムに特定の機能を実行するように指示するために、事前定義されたコンピュータ言語、方法、または構文に従って実装され得る。命令は、適切な高レベル、低レベル、対象物指向、視覚、コンパイル済みおよび/または解釈済みプログラミング言語を使用して実装され得る。
【0074】
いくつかの例は、「一例では」または「例」という表現とその派生語を使用して説明できる。これらの用語は、例に関連して説明した特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの例に含まれることを意味する。明細書の様々な場所での「一例では」というフレーズの出現は、必ずしもすべてが同じ例を指しているわけではない。
【0075】
いくつかの例は、「結合された(coupled)」および「接続された(connected)」という表現とその派生語を使用して説明できる。これらの用語は、必ずしも互いの同義語として意図されているわけではありない。例えば、「接続された(connected)」および/または「結合された(coupled)」という用語を使用した説明は、2つ以上の要素が互いに直接物理的または電気的に接触していることを示し得る。ただし、「結合された(coupled)」という用語は、2つ以上の要素が互いに直接接触していないが、それでも互いに協働または相互作用していることを意味する場合もある。
【0076】
以下の例は、本明細書で開示される技術の追加の例に関する。
【0077】
実施例1.例の装置は、メモリデバイスのメモリセルにアクセスするインタフェースを含み得る。装置はまた、メモリデバイス用のコントローラを含み得る。これらの例では、コントローラは、その少なくとも一部がハードウェアとして実装されるロジックを含み得、ロジックは、メモリセルへの1つまたは複数の選択バイアス電圧の印加により、第1リフレッシュ書き込み動作に対して複数のメモリセルの中からメモリセルを選択し得る。ロジックはまた、1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、メモリセルが第1リフレッシュ書き込み動作に対して選択たかどうかを判定し得る。ロジックはまた、1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、1つまたは複数の選択バイアス電圧の再印加により、第2リフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択し得る。
【0078】
実施例2.実施例1の装置はまた、期間の終了に応答して、第1リフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択するためのロジックを含み得る。
【0079】
実施例3.実施例2の装置は、期間が48時間であり得る。
【0080】
実施例4.実施例2の装置は、1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、メモリセルが第2リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定するロジックも含み得る。ロジックはまた、1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、選択失敗を引き起こす電圧閾値ドリフトを期間にわたって有するものとしてメモリセルを識別し得る。
【0081】
実施例5.実施例1の装置、第1リフレッシュ書き込み動作および第2リフレッシュ書き込み動作は、RESET書き込み動作であり得る。
【0082】
実施例6.実施例1の装置では、1つまたは複数の選択バイアス電圧は、プログラミング時間制限内のリフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択するための最高選択バイアス電圧である第1選択バイアス電圧と、最高選択バイアス電圧より低い第2選択バイアス電圧とを含み得る。
【0083】
実施例7.実施例1の装置では、メモリセルは不揮発性メモリセルであってもよく、不揮発性メモリセルは、カルコゲナイド相変化材料を使用する相変化メモリ、強誘電体メモリ、メモリ、ポリマーメモリ、強誘電体ポリマーメモリ、FeTRAM、FeRAM、オボニックメモリ、ナノワイヤメモリ、MRAMまたはSTT-MRAMを含む。
【0084】
実施例8.実施例1の装置では、また、コントローラに通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサ、装置に通信可能に結合されたネットワークインタフェース、装置に結合されたバッテリー、または装置に通信可能に結合されたディスプレイ、のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0085】
実施例9.例示的な方法は、1つまたは複数の選択バイアス電圧をメモリセルに印加することにより、第1リフレッシュ書き込み動作に対してメモリデバイスのメモリセルを選択する段階を含み得る。方法はまた、1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、メモリセルが第1リフレッシュ書き込み動作に対して選択たかどうかを判定する段階を含み得る。方法はまた、1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、1つまたは複数の選択バイアス電圧の再印加により、第2リフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択する段階を含み得る。
【0086】
実施例10.実施例9の方法では、第1リフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択する段階は、期間の終了に応答し得る。
【0087】
実施例11.実施例10の方法では、期間が48時間であり得る。
【0088】
実施例12.実施例10の方法はまた、1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、メモリセルが第2リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうか判定する段階を含み得る。方法はまた、1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、選択失敗を引き起こす電圧閾値ドリフトを期間にわたって有するものとしてメモリセルを識別する段階を含み得る。
【0089】
実施例13.実施例9の方法、第1リフレッシュ書き込み動作および第2リフレッシュ書き込み動作は、RESET書き込み動作であり得る。
【0090】
実施例14.実施例9の方法では、1つまたは複数の選択バイアス電圧は、プログラミング時間制限内のリフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択するための最高選択バイアス電圧である第1選択バイアス電圧と、最高選択バイアス電圧より低い第2選択バイアス電圧とを含み得る。
【0091】
実施例15.実施例9の方法では、メモリセルは不揮発性メモリセルであってもよく、不揮発性メモリセルは、カルコゲナイド相変化材料を使用する相変化メモリ、強誘電体メモリ、メモリ、ポリマーメモリ、強誘電体ポリマーメモリ、FeTRAM、FeRAM、オボニックメモリ、ナノワイヤメモリ、MRAMまたはSTT-MRAMを含む。
【0092】
実施例16.少なくとも1つの機械可読媒体の例は、システムによる実行に応答して、システムに実施例9から15のいずれか1つによる方法を実行させ得る複数の命令を含み得る。
【0093】
実施例17.例示的な装置は、実施例9から15のいずれか1つの方法を実行する手段を含み得る。
【0094】
実施例18.例示的なシステムは、メモリデバイス用の複数のメモリセルを含み得る。システムはまた、複数のメモリセルにアクセスするインタフェースを含み得る。システムは、インタフェースに結合されたコントローラも含み得る。これらの例では、コントローラは、その少なくとも一部がハードウェアとして実装されるロジックを含み得、ロジックは、メモリセルへの1つまたは複数の選択バイアス電圧の印加により、第1リフレッシュ書き込み動作に対して複数のメモリセルの中からメモリセルを選択し得る。ロジックはまた、1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、メモリセルに対してそれぞれのスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、メモリセルが第1リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかも判定し得る。ロジックはまた、1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、複数のメモリセルの少なくとも一部に対するスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、1つまたは複数の選択バイアス電圧の再印加により、第2リフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択し得る。
【0095】
実施例19.実施例18のシステムでは、複数のメモリセルの少なくとも一部は、複数のメモリセルの少なくとも一部の選択失敗によって引き起こされるメモリデバイスのRBERの期待値に基づいてもよい。
【0096】
実施例20.実施例19のシステムでは、ロジックはまた、期間の終了に応答して、第1リフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルも選択し得る。
【0097】
実施例21.実施例20のシステムでは、期間が48時間であり得る。
【0098】
実施例22.実施例20のシステムでは、ロジックはまた、1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、複数のメモリセルの少なくとも一部に対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、メモリセルが第2リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかも判定し得る。ロジックはまた、複数のメモリセルの少なくとも一部の中から各メモリセルを、1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、スナップバックイベントが検出されないことに基づいて、選択失敗を引き起こす電圧閾値ドリフトを期間にわたって有するものとして識別し得る。
【0099】
実施例23:例18のシステムでは、第1リフレッシュ書き込み動作および第2リフレッシュ書き込み動作は、RESET書き込み動作であり得る。
【0100】
実施例24.例18のシステムでは、1つまたは複数の選択バイアス電圧は、プログラミング時間制限内のリフレッシュ書き込み動作に対してメモリセルを選択するための最高選択バイアス電圧である第1選択バイアス電圧と、最高選択バイアス電圧より低い第2選択バイアス電圧とを含み得る。
【0101】
実施例25.実施例18のシステムは、メモリセルが不揮発性メモリセルであってもよく、不揮発性メモリセルは、カルコゲナイド相変化材料を使用する相変化メモリ、強誘電体メモリ、メモリ、ポリマーメモリ、強誘電体ポリマーメモリ、FeTRAM、FeRAM、オボニックメモリ、ナノワイヤメモリ、MRAMまたはSTT-MRAMを含む。
【0102】
37 C.F.R.に準拠するために開示の要約が提供されていることが強調されている。セクション1.72(b)、読者が技術的開示の性質を迅速に確認できるようにする要約を要求する。請求項の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないことを理解して提出される。さらに、前述の詳細な説明では、開示を簡素化する目的で、様々な特徴が単一の例にまとめられていることがわかり得る。本開示方法は、請求された例が各請求項で明示的に列挙されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映していると解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求項が反映するように、発明の主題は、単一の開示された例のすべての特徴よりも少ないことにある。したがって、以下の請求項はこれにより詳細な説明に組み込まれ、各請求項は個別の例として独立している。添付の特許請求の範囲では、「含む(including)」および「そこで(in which)」という用語は、「含む(comprising)」および「ここで(wherein)」というそれぞれの用語の平易な英語の同義語としてそれぞれ使用される。さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、単なるラベルとして使用され、対象物に数値要件を課すことを意図したものでない。
【0103】
主題は構造的特徴および/または方法論的行為に特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲で定義される主題は必ずしも上記の特定の特徴または行為に限定されないことを理解されたい。むしろ、上記の特定の特徴および行為は、特許請求の範囲を実装する例示的な形態として開示されている。
(項目1)
装置であって、
メモリデバイスの複数のメモリセルにアクセスするインタフェースと、
上記メモリデバイス用のコントローラであって、上記コントローラはロジックロジックを含み、その少なくとも一部がハードウェアとして実装される、上記コントローラとを備え、上記ロジックは、
あるメモリセルへの1つまたは複数の選択バイアス電圧の印加により、第1リフレッシュ書き込み動作に対して上記複数のメモリセルの中から上記メモリセルを選択し、
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、上記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、上記メモリセルが上記第1リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定し、
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、上記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、上記1つまたは複数の選択バイアス電圧の再印加により、第2リフレッシュ書き込み動作に対して上記メモリセルを選択する、
装置。
(項目2)
期間の終了に応答して、上記第1リフレッシュ書き込み動作に対して上記メモリセルを選択する上記ロジックを備える、
項目1に記載の装置。
(項目3)
上記期間が48時間である、
項目2に記載の装置。
(項目4)
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、上記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、上記メモリセルが上記第2リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定し、
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、上記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、選択失敗を引き起こす電圧閾値ドリフトを上記期間にわたって有するものとして上記メモリセルを識別する
ロジックをさらに備える、
項目2に記載の装置。
(項目5)
上記第1リフレッシュ書き込み動作および上記第2リフレッシュ書き込み動作は、RESET書き込み動作を含む、
項目1に記載の装置。
(項目6)
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧は、プログラミング時間制限内でリフレッシュ書き込み動作に対して上記メモリセルを選択するための最高選択バイアス電圧である第1選択バイアス電圧と、上記最高選択バイアス電圧より低い第2選択バイアス電圧とを含む、
項目1に記載の装置。
(項目7)
不揮発性メモリセルである上記メモリセルを備え、上記不揮発性メモリセルは、カルコゲナイド相変化材料を使用する相変化メモリ、強誘電体メモリ、メモリ、ポリマーメモリ、強誘電体ポリマーメモリ、強誘電体トランジスタランダムアクセスメモリ(FeTRAMまたはFeRAM)、オボニックメモリ、ナノワイヤメモリ、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)またはスピントランスファートルクMRAM(STT-MRAM)を含む、
項目1に記載の装置。
(項目8)
上記コントローラに通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサ、
上記装置に通信可能に結合されたネットワークインタフェース、
上記装置に結合されたバッテリー、または
上記装置に通信可能に結合されたディスプレイ
のうちの1つまたは複数を備える、
項目1に記載の装置。
(項目9)
あるメモリセルに1つまたは複数の選択バイアス電圧を印加することにより、第1リフレッシュ書き込み動作に対してメモリデバイスの上記メモリセルを選択する段階と、
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、上記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、上記メモリセルが上記第1リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定する段階と、
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、上記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、上記1つまたは複数の選択バイアス電圧の再印加により、第2リフレッシュ書き込み動作に対して上記メモリセルを選択する段階と、
を備える、方法。
(項目10)
期間の終了に応答して、上記第1リフレッシュ書き込み動作に対して上記メモリセルを選択する段階を備える、
項目9に記載の方法。
(項目11)
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、上記メモリセルに対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、上記メモリセルが上記第2リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定する段階と、
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、上記メモリセルに対してスナップバックイベントの検出がないことに基づいて、選択失敗を引き起こす電圧閾値ドリフトを上記期間にわたって有するものとして上記メモリセルを識別する段階と、
をさらに備える、
項目10に記載の方法。
(項目12)
上記第1リフレッシュ書き込み動作および上記第2リフレッシュ書き込み動作は、RESET書き込み動作を含む、
項目9に記載の方法。
(項目13)
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧は、プログラミング時間制限内でリフレッシュ書き込み動作に対して上記メモリセルを選択するための最高選択バイアス電圧である第1選択バイアス電圧と、上記最高選択バイアス電圧より低い第2選択バイアス電圧とを含む、
項目9に記載の方法。
(項目14)
システムであって、
メモリデバイス用の複数のメモリセルと、
上記複数のメモリセルにアクセスするインタフェースと、
インタフェースに結合されたコントローラであって、上記コントローラはロジックを含み、その少なくとも一部がハードウェアとして実装される、コントローラと、
を備え、上記ロジックは、
上記メモリセルへの1つまたは複数の選択バイアス電圧の印加により、第1リフレッシュ書き込み動作に対して複数のメモリセルの中からメモリセルを選択し、
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、上記複数のメモリセルに対してそれぞれのスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、上記複数のメモリセルが上記第1リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定し、
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧が印加されている間、上記複数のメモリセルの少なくとも一部に対してスナップバックイベントが検出されないことに基づいて、上記1つまたは複数の選択バイアス電圧の再印加により、第2リフレッシュ書き込み動作に対して上記複数のメモリセルを選択する、
システム。
(項目15)
上記複数のメモリセルの上記少なくとも一部の選択失敗によって引き起こされる上記メモリデバイスの残留ビットエラー率(RBER)の期待値に基づいて、上記複数のメモリセルの少なくとも一部を備える、
項目14に記載のシステム。
(項目16)
期間の終了に応答して、上記第1リフレッシュ書き込み動作に対して上記複数のメモリセルを選択する上記ロジックを備える、
項目14に記載のシステム。
(項目17)
上記期間が48時間である、
項目16に記載のシステム。
(項目18)
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧が再印加されている間、上記複数のメモリセルの上記少なくとも一部に対してスナップバックイベントが検出されたかどうかに基づいて、上記複数のメモリセルが上記第2リフレッシュ書き込み動作に対して選択されたかどうかを判定し、
上記1つまたは選択バイアス電圧が再印加されている間、各メモリセルを、スナップバックイベントが検出されないことに基づいて、上記複数のメモリセルの上記少なくとも一部の中から、選択失敗を引き起こす電圧閾値ドリフトを上記期間にわたって有するものとして識別する
上記ロジックをさらに備える、
項目16に記載のシステム。
(項目19)
上記1つまたは複数の選択バイアス電圧は、プログラミング時間制限内でリフレッシュ書き込み動作に対して上記複数のメモリセルを選択するための最高選択バイアス電圧である第1選択バイアス電圧と、上記最高選択バイアス電圧より低い第2選択バイアス電圧とを含む、
項目14に記載のシステム。
(項目20)
不揮発性メモリセルである上記メモリセルを備え、上記不揮発性メモリセルは、カルコゲナイド相変化材料を使用する相変化メモリ、強誘電体メモリ、メモリ、ポリマーメモリ、強誘電体ポリマーメモリ、強誘電体トランジスタランダムアクセスメモリ(FeTRAMまたはFeRAM)、オボニックメモリ、ナノワイヤメモリ、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)またはスピントランスファートルクMRAM(STT-MRAM)を含む、
項目14に記載のシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11