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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-17
(45)【発行日】2024-07-25
(54)【発明の名称】ウェーハの加工方法
(51)【国際特許分類】
   B24B 7/04 20060101AFI20240718BHJP
   H01L 21/301 20060101ALI20240718BHJP
   B24B 9/00 20060101ALI20240718BHJP
   B24B 55/02 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
B24B7/04 A
H01L21/78 F
B24B9/00 601H
B24B55/02 Z
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020136681
(22)【出願日】2020-08-13
(65)【公開番号】P2022032667
(43)【公開日】2022-02-25
【審査請求日】2023-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【弁理士】
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】張 淑淵
【審査官】須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-054713(JP,A)
【文献】特開2012-231057(JP,A)
【文献】特開2005-353749(JP,A)
【文献】特開2006-080220(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B7/04
B24B9/00
B24B55/02
H01L21/301
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周縁に面取り部を有するウェーハの加工方法であって、
該ウェーハを保持する保持テーブルと、
該保持テーブルで保持された該ウェーハを切削する第1切削ブレードと、該第1切削ブレードに切削液を供給する第1切削液供給ノズルと、を有した第1切削ユニットと、
該保持テーブルで保持された該ウェーハを切削する第2切削ブレードと、該第2切削ブレードに切削液を供給する第2切削液供給ノズルと、を有した第2切削ユニットと、を備えた切削装置を準備する準備ステップと、
該保持テーブルで該ウェーハを保持する保持ステップと、
該保持ステップを実施した後、該第1切削液供給ノズルから切削液を供給しながら該第1切削ブレードを少なくとも該ウェーハの研削仕上げ厚みまで該ウェーハの外周縁に切り込ませつつ該保持テーブルを回転させて該ウェーハの外周縁を切削し、該研削仕上げ厚みに至る領域の該面取り部を除去する面取り除去ステップと、を備え、
該面取り除去ステップにおいて面取り除去が行われる過程では、該第2切削ユニットの該第2切削ブレードが該ウェーハに接触しない高さで、該第1切削ユニット該ウェーハの中心の間となる位置に該第2切削ユニットを位置付けるとともに、該第2切削液供給ノズルから切削液を供給する、ウェーハの加工方法。
【請求項2】
該面取り除去ステップを実施した後、
該ウェーハの裏面を研削して該研削仕上げ厚みへと薄化する研削ステップを更に備えた、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェーハの加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外周に面取り部を有する円盤形状のウェーハの加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に開示されるように、ウェーハの裏面研削後の所謂シャープエッジ対策として、研削前にウェーハの表面側の面取り部を除去する手法が広く知られている。
【0003】
この面取り部の除去は、高速回転する切削ブレードによりウェーハの外周縁部分を切削加工することで行われる。加工中は、ウェーハの表面側から加工点や切削ブレードの表面に切削液が連続的に供給され、切削屑の除去や切削ブレードの冷却が行われるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2000-173961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
面取り部の除去の際の切削加工により生じる切削屑は、連続的に供給される切削液に取り込まれ、ウェーハ上面(加工中において上側の面)に拡がることで、ウェーハ上面の広範囲に付着することになる。
【0006】
このため、加工中にウェーハが乾燥してしまうと、切削屑がウェーハ上面のデバイスに固着してしまい、面取り後の洗浄において切削屑が除去しきれなくなることが懸念される。
【0007】
そして、デバイス上の電極に切削屑が固着したままとなると、後のボンディング工程でボンディング不良を生じさせることや、デバイスに固着した切削屑がデバイスを損傷させてしまう一因となってしまう。
【0008】
以上に鑑み、本願発明は、ウェーハの外周部の面取り部の除去を行うための加工方法において、新規な技術を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0010】
本発明の一態様によれば、
外周縁に面取り部を有するウェーハの加工方法であって、
該ウェーハを保持する保持テーブルと、
該保持テーブルで保持された該ウェーハを切削する第1切削ブレードと、該第1切削ブレードに切削液を供給する第1切削液供給ノズルと、を有した第1切削ユニットと、
該保持テーブルで保持された該ウェーハを切削する第2切削ブレードと、該第2切削ブレードに切削液を供給する第2切削液供給ノズルと、を有した第2切削ユニットと、を備えた切削装置を準備する準備ステップと、
該保持テーブルで該ウェーハを保持する保持ステップと、
該保持ステップを実施した後、該第1切削液供給ノズルから切削液を供給しながら該第1切削ブレードを少なくとも該ウェーハの研削仕上げ厚みまで該ウェーハの外周縁に切り込ませつつ該保持テーブルを回転させて該ウェーハの外周縁を切削し、該研削仕上げ厚みに至る領域の該面取り部を除去する面取り除去ステップと、を備え、
該面取り除去ステップでは、該第2切削ユニットの該第2切削ブレードが該ウェーハに接触しない高さで、該第1切削ユニットに隣接し、かつ、該第1切削ユニットよりも該ウェーハの中心側となる位置に該第2切削ユニットを位置付けるとともに、該第2切削液供給ノズルから切削液を供給する、ウェーハの加工方法とするものである。
【0011】
また、本発明の一態様によれば、
該面取り除去ステップを実施した後、
該ウェーハの裏面を研削して該研削仕上げ厚みへと薄化する研削ステップを更に備えた、
ウェーハの加工方法とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様によれば、第1切削ユニットに噴射された後に切削屑を含んだ切削液が、第2切削ユニットで噴射された切削液や、ウェーハの回転の作用により、ウェーハの中心側に移動することを効果的に防ぐことができる。さらに、面取り除去ステップの加工中においては、第2切削ユニットで噴射された切削液によりウェーハの表面を洗浄することができ、ウェーハが乾燥することにより切削屑が表面のデバイスに固着してしまうことも効果的に防ぐことができる。
【0013】
また、本発明の一態様によれば、研削ステップの前において、ウェーハの表面側の面取り部が除去されているため、シャープエッジの形成を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明を実施するための切削装置の一実施形態について示す外観斜視図である。
図2】第1切削ユニットの構成について説明する図である。
図3】ウェーハの加工方法の各ステップについて示すフローチャートである。
図4】準備ステップについて説明する図である。
図5】保持ステップについて説明する図である。
図6】(A)は面取り除去ステップについて説明する図である。(B)は第1,第2切削ユニットの配置について説明する図である。
図7】ウェーハの表面上の切削液の様子について説明する図である。
図8】研削ステップについて説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明を実施するための切削装置2の一実施形態について示す外観斜視図である。
【0016】
図1に示すように、切削装置2の機構部は、複数のパネルを組み合わせて形成された外装カバー4内に収容されている。
【0017】
切削装置2は、被加工物であるウェーハを保持する保持テーブル6を有する。保持テーブル6は、その下方に設けられる図示せぬ回転駆動機構により、Z軸を中心とするθ方向に回転可能に設けられる。また、保持テーブル6は、その下方に設けられる図示せぬ加工送り機構により、加工送り方向となるX軸方向に移動可能に構成される。
【0018】
切削装置2は、第1切削ユニット10と第2切削ユニット20がY軸方向に対向して配置してなる対向式切削機構を有する構成としている。このような対向式切削機構を有する切削装置2は、デュアルダイサーとも称される。第1切削ユニット10及び第2切削ユニット20は、Y軸方向にそれぞれ移動可能であるとともに、それぞれZ軸方向にも移動可能に設けられる。
【0019】
切削装置2は、内部に複数枚のウェーハWを収容したカセット57を載置するカセット載置台56を有する。カセット載置台56は、上下方向(Z軸方向)に移動可能に構成されている。
【0020】
切削装置2は、タッチパネル式の表示モニタ30を有する。表示モニタ30を通じてオペレータは装置の操作指令を入力できるとともに、装置の稼働状況が表示モニタ30上に表示される。
【0021】
図2は第1切削ユニット10の構成について説明する図である。なお、第2切削ユニット20(図1)の構成は、第1切削ユニット10と同様の構成であり、説明を省略する。
【0022】
第1切削ユニット10は、図示せぬモータにより回転駆動するスピンドル11に固定される第1切削ブレード12と、第1切削ブレード12の周囲を覆うブレードカバー14を備え、ブレードカバー14の下方にむけて第1切削ブレード12の刃先が突出される。ブレードカバー14には、第1切削ブレード12の下部側面に純水等の切削液を供給するブレードクーラーノズル15と、第1切削ブレード12の半径方向外側から第1切削ブレード12の外周縁部分に向けて切削液を供給するシャワーノズル16と、が設けられている。
【0023】
ブレードクーラーノズル15とシャワーノズル16には、それぞれ図示せぬ切削液供給源から切削液供給路18a,18bを介して切削液が供給される。加工中は、ブレードクーラーノズル15とシャワーノズル16に対し継続して切削液が供給され、各ノズルから切削液が噴射される。
【0024】
第1切削ブレード12は、図2に示すように、アルミからなる基台12a(ハブ基台)に、電着で切り刃12bを形成したハブタイプブレードの他、基台がなく切り刃をフランジで固定する形態の切削ブレードで構成される。
【0025】
図6(B)に示すように、ブレードクーラーノズル15,15は、第1切削ブレード12の軸方向の両側に配置されることで、2つのブレードクーラーノズル15,15の間に第1切削ブレード12が配置されるようになっている。各ブレードクーラーノズル15,15からは、第1切削ブレード12の下部側面に対し切削液75が噴射され、第1切削ブレード12の冷却や、加工点の冷却が行われる。
【0026】
図7の拡大部分に示すように、シャワーノズル16は、第1切削ブレード12の厚さ方向の略中央となる位置であって、第1切削ブレード12の外周縁12gの半径方向外側に配置される。シャワーノズル16からは、第1切削ブレード12の半径方向外側から第1切削ブレード12の中心に向かう方向に切削液76が噴射され、第1切削ブレード12の冷却や、加工点の冷却が行われる。
【0027】
なお、以上に説明した例では、ブレードクーラーノズル15とシャワーノズル16の両方を設ける構成としたが、いずれか一方が設けられる構成や、ブレードクーラーノズル15を一つだけ設ける構成においても、本発明は実施可能である。
【0028】
次に、以上の装置構成を用いることによる本発明にかかるウェーハの加工方法の実施例について説明する。以下の実施例では、図3に示すフローチャートの順に各ステップが実施される。
【0029】
<準備ステップS1>
図1及び図4に示すように、ウェーハを保持するための保持テーブル6と、第1切削ユニット10、第2切削ユニット20と、を備える切削装置2を準備するステップである。
【0030】
保持テーブル6は吸引保持面6aを形成する多孔質プレート6bと、多孔質プレート6bが固定されるベース6cと、を有する。ベース6cには図示せぬ吸引源に接続される吸引路6dが形成され、吸引路6dを通じて吸引することにより、吸引保持面6aに負圧が形成される。なお、保持テーブル6の具体的な構成は上記に限定されるものではなく、ウェーハの外周縁のみを保持する構成とするものであってもよい。
【0031】
<保持ステップS2>
図5に示すように、保持テーブル6の吸引保持面6aでウェーハWを保持するステップである。
【0032】
ウェーハWは、デバイスDが形成される表面Wa側が上側に露出され、裏面WbがテープTに貼着され、テープTを介してウェーハWが保持テーブル6に吸引保持される。
【0033】
ウェーハWの外周縁Wgには、面取り部Mが形成されており、後の面取り除去ステップでは、ウェーハWの表面Wa側から所定の深さまで面取り部Mが除去されることが予定されるものである。これにより、その後の裏面Wbを研削して研削仕上げ厚みに薄化後において、シャープエッジが形成されないようにするものである。
【0034】
<面取り除去ステップS3>
図6(A)(B)に示すように、第1切削ユニット10において、切削液75を供給しながら第1切削ブレード12をウェーハWの外周縁Wgに切り込ませつつ、保持テーブル6を回転させることで、ウェーハWの外周縁Wgの所定深さWsにおいて面取り部Mを除去するステップである。
【0035】
図6(B)に示すように、面取り部Mにおいて除去が行なわれる所定の深さWsは、後の研削ステップにおける研削仕上げ厚みWh以上の深さである。これにより、後の研削ステップでのシャープエッジの形成が防がれる。
【0036】
面取り部Mが除去されることで、図7に示すように、ウェーハWの外周縁Wgには一連の円周溝Wmが形成される。
【0037】
面取り部Mを除去する加工中では、図6(B)に示すように、第1切削ユニット10において、ブレードクーラーノズル15,15から第1切削ブレード12の下部側面に向けて切削液75が噴射される。
【0038】
第1切削ブレード12に当てられた切削液75は、第1切削ブレード12の側面に沿うようにして下方に流れ、この過程で第1切削ブレード12や加工点の冷却が行われる。切削により生じる切削屑は、切削液75とともに流される。
【0039】
さらに、図7に示すように、第1切削ユニット10において、シャワーノズル16から第1切削ブレード12の外周縁12gに向けて切削液76が噴射される。
【0040】
第1切削ブレード12に当てられた切削液76は、シャワーノズル16を起点として扇状に拡がり、この過程で第1切削ブレード12や加工点の冷却が行われる。切削により生じる切削屑は、切削液76とともに流される。なお、図7でウェーハWの表面Wa上に扇状に広がる切削液76には、ブレードクーラーノズル15からの切削液75も含まれる。
【0041】
そして、図6(A)(B)、図7に示すようように、第1切削ユニット10による面取り部の除去がされる過程では、第2切削ユニット20は、第2切削ブレード22がウェーハWに接触しない高さに設定されるとともに、第1切削ユニット10に隣接する位置であって、かつ、第1切削ユニット10よりもウェーハWの中心側に位置付けられ、各ノズルからの切削液75a,76aの供給が行われる。
【0042】
具体的には、まず、第2切削ユニット20を第1切削ユニット10との間で互いが接触しないように所定の間隔が確保される近傍の位置まで移動させる。例えば、第2切削ユニット20は、第1切削ユニット10に対して最も近い位置となるように配置される。この場合、第1切削ブレード12と第2切削ブレード22の間の距離が最も近い最小ブレード間距離Xmが実現される状態となる。
【0043】
また、第2切削ユニット20は、第1切削ユニット10よりもウェーハWの中心に近い側、即ち、第1切削ユニット10とウェーハWの中心Cの間に配置されるようにする。
【0044】
さらに、第2切削ユニット20の高さ位置は、第2切削ブレード22がウェーハWと接触しないように設定される。
【0045】
そして、図6(B)に示すように、第2切削ユニット20において、ブレードクーラーノズル15a,15aから第2切削ブレード22の下部側面に向けて切削液75aが噴射される。
【0046】
第2切削ブレード22に当てられた切削液75aは、第2切削ブレード22の側面に衝突し下方に流れ落ち、この流れによって切削液75aによる液体の障壁75bが形成される。
【0047】
この液体の障壁75bにより、第1切削ユニット10で噴射される切削液75がウェーハWの中心側に移動することを防ぐことができ、切削液75に含まれる切削屑のウェーハWの中心側への移動を防ぐことできる。なお、図6(B)に示す障壁75bにより、図7に示される第1切削ユニット10のシャワーノズル16から噴射される切削液76の移動も防ぐことができる。
【0048】
さらに、図7に示すように、第2切削ユニット20において、シャワーノズル16aから第2切削ブレード22の外周縁22gに向けて切削液76aが噴射される。
【0049】
第2切削ブレード22に当てられた切削液76aは、シャワーノズル16aを起点とし、第1切削ユニット10とウェーハWの中心Cの間にて扇状に拡がり、液体の障壁76bを形成することができる。
【0050】
この液体の障壁76bにより、第1切削ユニット10で噴射される切削液75,76のウェーハWの中心側への移動を防ぐことが可能となり、切削液75,76に含まれる切削屑のウェーハWの中心側への移動を防ぐことできる。
【0051】
また、図7に示すように、面取りの過程においてはウェーハWが回転されるため、このウェーハWの回転に応じウェーハWの表面の切削液75a,76aは、ウェーハWの中心から離れる方向に流れるようになり、液体の障壁76bもウェーハWの中心からより離れた位置に形成することができる。なお、図7に示す本実施例では、平面視においてウェーハWは時計回りに回転されるものであり、第1切削ユニット10は9時の位置の近傍に配置されるものである。
【0052】
以上のようにして、第1切削ユニット10に噴射された後に切削屑を含んだ切削液75,76が、ウェーハWの中心側に移動することを効果的に防ぐことができる。また、面取り除去ステップの加工中においては、第2切削ユニット20で噴射された切削液75a,76aによりウェーハWの表面Waを洗浄することができ、ウェーハWが乾燥することにより切削屑が表面WaのデバイスDに固着してしまうことも効果的に防ぐことができる。
【0053】
<研削ステップS4>
図8に示すように、ウェーハWの裏面Wbを研削して研削仕上げ厚みWhへと薄化するステップである。
【0054】
図8に示す研削装置60は、ウェーハWを吸引保持して回転する保持テーブル62と、ウェーハWの裏面Wbを研削する研削砥石64aを有する研削ホイール64と、を有して構成される。
【0055】
ウェーハWの表面Waには表面のデバイス等を保護する保護シートWsが貼着され、保護シートWs側が保持テーブル62の吸引保持面62aに吸引保持される。ウェーハWは裏面Wbが露出した状態で保持テーブル62に保持される。
【0056】
ウェーハWの円周溝Wmが形成される箇所には面取り部Mが残存しており、この残存した箇所は、ウェーハWを研削することによって取り除かれる。
【0057】
研削においては、保持テーブル62を回転させつつ、回転させた研削ホイール64の研削砥石64aがウェーハWの裏面Wbに押し当てられることで、ウェーハWが所定の研削仕上げ厚みWhとなるまで薄化される。
【0058】
以上のようにして本発明を実現することができる。
即ち、図5乃至図7に示すように、
外周縁Wgに面取り部Mを有するウェーハの加工方法であって、
ウェーハWを保持する保持テーブル6と、
保持テーブル6で保持されたウェーハWを切削する第1切削ブレード12と、第1切削ブレード12に切削液75,76を供給する第1切削液供給ノズルとしてのブレードクーラーノズル15、及び、シャワーノズル16と、を有した第1切削ユニット10と、
保持テーブル6で保持されたウェーハWを切削する第2切削ブレード22と、第2切削ブレード22に切削液75a,76aを供給する第2切削液供給ノズルとしてのブレードクーラーノズル15a、及び、シャワーノズル16aと、を有した第2切削ユニット20と、を備えた切削装置を準備する準備ステップと、
保持テーブル6でウェーハWを保持する保持ステップと、
保持ステップを実施した後、第1切削液供給ノズル(ブレードクーラーノズル15、及び、シャワーノズル16)から切削液75,76を供給しながら第1切削ブレード12を少なくともウェーハWの研削仕上げ厚みWhまでウェーハWの外周縁Wgに切り込ませつつ保持テーブル6を回転させてウェーハWの外周縁Wgを切削し、研削仕上げ厚みWhに至る領域の面取り部Mを除去する面取り除去ステップと、を備え、
面取り除去ステップでは、第2切削ユニット20の第2切削ブレード22がウェーハWに接触しない高さで、第1切削ユニット10に隣接し、かつ、第1切削ユニット10よりもウェーハWの中心C側となる位置に第2切削ユニット20を位置付けるとともに、第2切削液供給ノズル(ブレードクーラーノズル15a、及び、シャワーノズル16a)から切削液75a,76aを供給する、ウェーハWの加工方法とするのものである。
【0059】
この方法によれば、第1切削ユニット10に噴射された後に切削屑を含んだ切削液75,76が、第2切削ユニット20で噴射された切削液75a,76aや、ウェーハWの回転の作用により、ウェーハWの中心側に移動することを効果的に防ぐことができる。さらに、面取り除去ステップの加工中においては、第2切削ユニット20で噴射された切削液75a,76aによりウェーハWの表面Waを洗浄することができ、ウェーハWが乾燥することにより切削屑が表面WaのデバイスDに固着してしまうことも効果的に防ぐことができる。
【0060】
また、図8に示すように、
面取り除去ステップを実施した後、ウェーハWの裏面Wbを研削して研削仕上げ厚みWhへと薄化する研削ステップを更に備えた、こととするものである。
【0061】
この研削ステップの前において、ウェーハWの表面Wa側の面取り部Mが除去されているため、シャープエッジの形成を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0062】
2 切削装置
6 保持テーブル
10 第1切削ユニット
12 第1切削ブレード
15 ブレードクーラーノズル
16 シャワーノズル
20 第2切削ユニット
22 第2切削ブレード
60 研削装置
62 保持テーブル
64 研削ホイール
75 切削液
75a 切削液
75b 液体の障壁
76 切削液
76a 切削液
76b 液体の障壁
M 面取り部
W ウェーハ
Wa 表面
Wb 裏面
Wg 外周縁
Wm 円周溝
Ws 保護シート
Xm 最小ブレード間距離

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8