(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-18
(45)【発行日】2024-07-26
(54)【発明の名称】画像表示方法及び画像表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20240719BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240719BHJP
G09G 3/34 20060101ALI20240719BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/20 621E
G09G3/34 J
G09G3/20 612U
G09G3/20 641C
G09G3/20 621A
G09G3/20 612L
G09G3/20 642E
G02F1/133 535
(21)【出願番号】P 2022119651
(22)【出願日】2022-07-27
【審査請求日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】P 2021158197
(32)【優先日】2021-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】物申 正彦
(72)【発明者】
【氏名】片岡 哲也
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-027273(JP,A)
【文献】特開2011-197168(JP,A)
【文献】特開2010-122682(JP,A)
【文献】特開2011-013558(JP,A)
【文献】特開平11-161230(JP,A)
【文献】特開平09-090905(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 3/38
G02F 1/133
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向及び前記第1方向と交差する第2方向に行列状に配列された複数の発光領域を有するバックライトと、前記バックライト上に配置され、前記第1方向及び前記第2方向に行列状に配列された複数のピクセルを有する液晶パネルと、の制御部に順次入力される複数の入力画像のそれぞれに応じて、各前記ピクセルに印加する電圧、及び、各前記発光領域の光源の出力を切り替える工程を備え、
前記バックライトは、前記第1方向に配列された複数の第1エリアに分けられ、
各前記第1エリアは、
前記第1方向及び前記第2方向に行列状に配列された複数の前記発光領域を含み、
前記液晶パネルは、前記第1方向に配列された複数の第2エリアに分けられ、
各前記第2エリアは、複数の前記ピクセルを含み、
前記複数の入力画像のうちのk番目の入力画像に応じて、各前記ピクセルに印加する前記電圧、及び、各前記発光領域の前記光源の前記出力を切り替える工程では、
各前記ピクセルに印加する前記電圧は、前記第2エリア毎に、前記k番目の入力画像に応じた値に、前記第1方向に順次切り替えられ、
各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記第1エリア毎に前記第1方向に順次制御する処理が、各前記ピクセルに印加する前記電圧が前記k番目の入力画像に応じた値に切り替わる間に、繰り返し行われ、
前記光源の前記出力をk-1番目の入力画像に応じた出力から前記k番目の入力画像に応じた出力に切り替えるタイミングは、前記第1エリアごとに異なり、
前記複数の第1エリアのうちの1つの前記第1エリアにおいて、直上に位置する各前記ピクセルに印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える処理の開始以降
、かつ、前記1つの第1エリアの次の第1エリアの直上に位置する各前記ピクセルに印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える処理の開始以前に、
前記1つの第1エリアに含まれる各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記k番目の入力画像に応じた出力に切り替え、
前記第1エリアについて、各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記複数の入力画像のうちの
前記k-1番目の入力画像に応じた出力に切り替えた後、各前記発光領域の前記光源を消灯させてから、各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記k番目の入力画像に応じた出力に切り替え
、前記光源を消灯させる期間は、各前記発光領域の前記光源の前記出力を前記第1エリア毎に前記第1方向に順次制御する処理の1サイクル以上である、画像表示方法。
【請求項2】
前記k番目の入力画像に応じて、各前記ピクセルに印加する前記電圧、及び、各前記発光領域の前記光源の前記出力を切り替える工程では、
各前記第1エリアにおいて、直上に位置する各前記ピクセルに印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える前記処理が開始していない場合は、各前記第1エリアに含まれる各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記複数の入力画像のうちの
前記k-1番目の入力画像に応じた出力とする、請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項3】
前記第1エリアに含まれる各前記発光領域の前記光源を消灯させた後、次に制御する前記第1エリアに含まれる各前記発光領域の前記光源も消灯させる、請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項4】
前記k番目の入力画像に応じて、各前記ピクセルに印加する前記電圧、及び、各前記発光領域の前記光源の前記出力を切り替える工程では、
パルス状の同期信号に応じて、各前記ピクセルに印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える処理が開始され、
前記同期信号の一周期内に複数のパルスを含むサブ同期信号に応じて、各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記第1エリア毎に前記第1方向に順次制御する前記処理が開始される、請求項1~3のいずれか1つに記載の画像表示方法。
【請求項5】
第1方向及び前記第1方向と交差する第2方向に行列状に配列された複数の発光領域を有するバックライトと、
前記バックライト上に配置され、前記第1方向及び前記第2方向に行列状に配列された複数のピクセルを有する液晶パネルと、
順次入力される複数の入力画像のそれぞれに応じて、各前記ピクセルに印加する電圧、及び、各前記発光領域の光源の出力を切り替え可能な制御部と、
を備え、
前記バックライトは、前記第1方向に配列された複数の第1エリアに分けられ、
各前記第1エリアは、
前記第1方向及び前記第2方向に行列状に配列された複数の前記発光領域を含み、
前記液晶パネルは、前記第1方向に配列された複数の第2エリアに分けられ、
各前記第2エリアは、複数の前記ピクセルを含み、
前記制御部は、
前記複数の入力画像のうちのk番目の入力画像に応じて、各前記ピクセルに印加する前記電圧を、前記第2エリア毎に、前記k番目の入力画像に応じた値に、前記第1方向に順次切り替え、
各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記第1エリア毎に前記第1方向に順次制御する処理を、各前記ピクセルに印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える間に、繰り返し行い、
前記光源の前記出力をk-1番目の入力画像に応じた出力から前記k番目の入力画像に応じた出力に切り替えるタイミングを、前記第1エリアごとに異ならせ、
前記複数の第1エリアのうちの1つの前記第1エリアにおいて、直上に位置する各前記ピクセルに印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える処理の開始以降
、かつ、前記1つの第1エリアの次の第1エリアの直上に位置する各前記ピクセルに印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える処理の開始以前に、
前記1つの第1エリアに含まれる各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記k番目の入力画像に応じた出力に切り替え、
前記第1エリアについて、各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記複数の入力画像のうちの
前記k-1番目の入力画像に応じた出力に切り替えた後、各前記発光領域の前記光源を消灯させてから、各前記発光領域の前記光源の前記出力を前記k番目の入力画像に応じた出力に切り替え
、前記光源を消灯させる期間を、各前記発光領域の前記光源の前記出力を前記第1エリア毎に前記第1方向に順次制御する処理の1サイクル以上とする、画像表示装置。
【請求項6】
前記制御部は、各前記第1エリアにおいて、直上に位置する各前記ピクセルに印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える前記処理が開始していない場合は、各前記第1エリアに含まれる各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記複数の入力画像のうちの
前記k-1番目の入力画像に応じた出力とする、請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第1エリアに含まれる各前記発光領域の前記光源を消灯させた後、次に制御する前記第1エリアに含まれる各前記発光領域の前記光源も消灯させる、請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記第1エリア毎に、前記光源に電源電位を印加するか否かを切り替えるスイッチング素子を有し、
前記スイッチング素子をオフにすることにより、前記光源を消灯させる、請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記制御部は、
パルス状の同期信号に応じて、各前記ピクセルに前記印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える処理を開始する前記液晶パネルのドライバと、
前記同期信号の一周期内に複数のパルスを含むサブ同期信号に応じて、各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記第1エリア毎に前記第1方向に順次制御する前記処理を開始する前記バックライトのドライバと、
を有する請求項5~8のいずれか1つに記載の画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、画像表示方法及び画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、行列状に配列された複数の発光領域を有し、各発光領域に光源が配置されたバックライトと、バックライトの上方に配置され、複数のピクセルを有する液晶パネルと、を備える画像表示装置が知られている。このような画像表示装置を用いれば、液晶パネルに表示したい画像に応じて各発光領域の輝度を個別に設定し、各発光領域の輝度に応じて液晶パネルの各ピクセルの階調を設定することができる。これにより、液晶パネルに表示する画像のコントラストを向上させることができる。このような技術は、「ローカルディミング」と呼ばれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態は、表示する画像の品位を向上できる画像表示方法及び画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一の実施形態に係る画像表示方法は、第1方向及び前記第1方向と交差する第2方向に行列状に配列された複数の発光領域を有するバックライトと、前記バックライト上に配置され、前記第1方向及び前記第2方向に行列状に配列された複数のピクセルを有する液晶パネルと、の制御部に順次入力される複数の入力画像のそれぞれに応じて、各前記ピクセルに印加する電圧、及び、各前記発光領域の光源の出力を切り替える工程を備える。前記バックライトは、前記第1方向に配列された複数の第1エリアに分けられる。各前記第1エリアは、複数の前記発光領域を含む。前記液晶パネルは、前記第1方向に配列された複数の第2エリアに分けられる。各前記第2エリアは、複数の前記ピクセルを含む。前記複数の入力画像のうちのk番目の入力画像に応じて、各前記ピクセルに印加する前記電圧、及び、各前記発光領域の前記光源の前記出力を切り替える工程では、各前記ピクセルに印加する前記電圧は、前記第2エリア毎に、前記k番目の入力画像に応じた値に、前記第1方向に順次切り替えられ、各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記第1エリア毎に前記第1方向に順次制御する処理が、各前記ピクセルに印加する前記電圧が前記k番目の入力画像に応じた値に切り替わる間に、繰り返し行われる。各前記第1エリアにおいて、直上に位置する各前記ピクセルに印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える処理の開始以降に、各前記第1エリアに含まれる各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記k番目の入力画像に応じた出力に切り替える。
【0006】
一の実施形態に係る画像表示装置は、第1方向及び前記第1方向と交差する第2方向に行列状に配列された複数の発光領域を有するバックライトと、前記バックライト上に配置され、前記第1方向及び前記第2方向に行列状に配列された複数のピクセルを有する液晶パネルと、順次入力される複数の入力画像のそれぞれに応じて、各前記ピクセルに印加する電圧、及び、各前記発光領域の光源の出力を切り替え可能な制御部と、を備える。前記バックライトは、前記第1方向に配列された複数の第1エリアに分けられる。各前記第1エリアは、複数の前記発光領域を含む。前記液晶パネルは、前記第1方向に配列された複数の第2エリアに分けられる。各前記第2エリアは、複数の前記ピクセルを含む。前記制御部は、前記複数の入力画像のうちのk番目の入力画像に応じて、各前記ピクセルに印加する前記電圧を、前記第2エリア毎に、前記k番目の入力画像に応じた値に、前記第1方向に順次切り替える。前記制御部は、各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記第1エリア毎に前記第1方向に順次制御する処理を、各前記ピクセルに印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える間に、繰り返し行う。前記制御部は、各前記第1エリアにおいて、直上に位置する各前記ピクセルに印加する前記電圧を前記k番目の入力画像に応じた値に切り替える処理の開始以降に、各前記第1エリアに含まれる各前記発光領域の前記光源の前記出力を、前記k番目の入力画像に応じた出力に切り替える。
【発明の効果】
【0007】
実施形態によれば、表示する画像の品位を向上できる画像表示方法及び画像表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1の実施形態に係る画像表示装置を示す分解斜視図である。
【
図2】第1の実施形態に係る画像表示装置のバックライトにおける面状光源を示す上面図である。
【
図3】
図2のIII-III線における断面図である。
【
図4】第1の実施形態に係る画像表示装置の液晶パネルを示す上面図である。
【
図5】第1の実施形態に係る画像表示装置を示すブロック図である。
【
図6A】第1の実施形態における入力画像のピクセル、バックライトの発光領域、及び液晶パネルのピクセルの関係を示す模式図である。
【
図6B】第1の実施形態におけるバックライトにおいて、出力が同時に制御されるエリアを示す模式図である。
【
図6C】第1の実施形態における液晶パネルにおいて、階調が同時に制御されるエリアを示す模式図である。
【
図7】輝度設定データの作成方法を示す模式図である。
【
図8】階調設定データの作成方法を示す模式図である。
【
図9A】第1の実施形態における同期信号の時間変化を示す模式図である。
【
図9B】第1の実施形態における液晶パネルの上部エリアに属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
【
図9C】第1の実施形態における液晶パネルの中部エリアに属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
【
図9D】第1の実施形態における液晶パネルの下部エリアに属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
【
図9E】第1の実施形態におけるサブ同期信号の時間変化を示す模式図である。
【
図9F】第1の実施形態におけるバックライトの上部エリアに属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図9G】第1の実施形態におけるバックライトの中部エリアに属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図9H】第1の実施形態におけるバックライトの下部エリアに属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図10A】
図9Aの時刻t1~時刻t2の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
【
図10B】
図9Aの時刻t3~時刻t4の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
【
図10C】
図9Aの時刻t5~時刻t6の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
【
図12A】第2の実施形態におけるバックライトにおいて、出力が同時に制御されるエリアを示す模式図である。
【
図12B】第2の実施形態における液晶パネルにおいて、階調が同時に制御されるエリアを示す模式図である。
【
図13A】第2の実施形態における同期信号の時間変化を示す模式図である。
【
図13B】
図12Bのエリア220z1に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
【
図13C】
図12Bのエリア220z2に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
【
図13D】
図12Bのエリア220z3に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
【
図13E】
図12Bのエリア220z4に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
【
図13F】第2の実施形態におけるサブ同期信号の時間変化を示す模式図である。
【
図13G】
図12Aのエリア210z1に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図13H】
図12Aのエリア210z2に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図13I】
図12Aのエリア210z3に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図13J】
図12Aのエリア210z4に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図14A】第3の実施形態における同期信号の時間変化を示す模式図である。
【
図14B】第3の実施形態におけるエリア220z1に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
【
図14C】第3の実施形態におけるエリア220z2に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
【
図14D】第3の実施形態におけるエリア220z3に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
【
図14E】第3の実施形態におけるエリア220z4に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
【
図14F】第3の実施形態におけるサブ同期信号の時間変化を示す模式図である。
【
図14G】第3の実施形態におけるエリア210z1に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図14H】第3の実施形態におけるエリア210z2に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図14I】第3の実施形態におけるエリア210z3に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図14J】第3の実施形態におけるエリア210z4に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図15】第3の実施形態におけるk-1番目の入力画像およびk番目の入力画像を示す模式図である。
【
図16A】
図14Aの時刻t0~時刻t1の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
【
図16B】
図14Aの時刻t1~時刻t2の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
【
図16C】
図14Aの時刻t2~時刻t3の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
【
図16D】
図14Aの時刻t3~時刻t4の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
【
図17A】第4の実施形態におけるエリア210z1に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図17B】第4の実施形態におけるエリア210z2に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図17C】第4の実施形態におけるエリア210z3に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図17D】第4の実施形態におけるエリア210z4に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図18】第5の実施形態に係る画像表示装置の一部を示す回路図である。
【
図19A】第5の実施形態のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図19B】第5の実施形態のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図19C】第5の実施形態のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図19D】第5の実施形態のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図20】第6の実施形態に係る画像表示装置の一部を示す回路図である。
【
図21】第6の実施形態における切替信号生成部を示す回路図である。
【
図22A】第6の実施形態におけるエリア210z1に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図22B】第6の実施形態におけるエリア210z2に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図22C】第6の実施形態におけるエリア210z3に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図22D】第6の実施形態におけるエリア210z4に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図23A】第6の実施形態のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図23B】第6の実施形態のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図23C】第6の実施形態のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図23D】第6の実施形態のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図24】第6の実施形態の第1の変形例における切替信号生成部を示す回路図である。
【
図25A】第6の実施形態の第1の変形例のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図25B】第6の実施形態の第1の変形例のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図25C】第6の実施形態の第1の変形例のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図25D】第6の実施形態の第1の変形例のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図26A】第6の実施形態の第2の変形例のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図26B】第6の実施形態の第2の変形例のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図26C】第6の実施形態の第2の変形例のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図26D】第6の実施形態の第2の変形例のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図27A】第6の実施形態の第3の変形例のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図27B】第6の実施形態の第3の変形例のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図27C】第6の実施形態の第3の変形例のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図27D】第6の実施形態の第3の変形例のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図28A】第6の実施形態の第4の変形例のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図28B】第6の実施形態の第4の変形例のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図28C】第6の実施形態の第4の変形例のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
【
図28D】第6の実施形態の第4の変形例のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、各実施形態及び変形例について図面を参照しつつ説明する。なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。更に、本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略したり、断面図として切断面のみを示す端面図を用いたりする場合がある。
【0010】
また、以下では、説明をわかりやすくするために、XYZ直交座標系を用いて、各部分の配置および構成を説明する。X軸、Y軸、Z軸は、相互に直交している。またX軸が延びる方向を「X方向」とし、Y軸が延びる方向を「Y方向」とし、Z軸が延びる方向を「Z方向」とする。また、Z方向のうちバックライトから液晶パネルに向かう方向を上方、その逆方向を下方とするが、これらの方向は、重力方向とは無関係である。また、説明をわかりやすくするために、各図において、X軸が延びる方向のうちの一方向を「+X方向」といい、その逆方向を「-X方向」という。同様に、Y軸が延びる方向のうち、一方向を「+Y方向」といい、その逆方向を「-Y方向」という。
【0011】
<第1の実施形態>
先ず、第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像表示装置を示す分解斜視図である。
本実施形態に係る画像表示装置100は、例えば、テレビ、パソコン、又はゲーム機等の外部機器(不図示)のディスプレイに用いられる液晶モジュール(LCM:Liquid Crystal Module)である。画像表示装置100は、バックライト110と、液晶パネル120と、制御部130と、を備える。制御部130は、タイミングコントローラ140と、バックライト用のドライバ150と、液晶パネル用のドライバ160と、を含む。以下、画像表示装置100の各部について説明する。なお、
図1では、説明をわかりやすくするために、構成要素同士が電気的に接続されていることを、構成要素同士を実線で結ぶことにより、示している。
【0012】
(バックライト)
バックライト110は、ローカルディミングにより駆動可能である。バックライト110は、面状光源111と、面状光源111上に配置された光学部材112と、を有する。
【0013】
光学部材112は、例えば、光拡散等の光調整機能を有するシート又は板である。本実施形態では、バックライト110に用いられる光学部材112の数は、1つである。ただし、バックライトに用いられる光学部材の数は、2つ以上であってもよい。
【0014】
図2は、本実施形態に係る画像表示装置のバックライトにおける面状光源を示す上面図である。
図3は、
図2のIII-III線における断面図である。
面状光源111は、本実施形態では
図2及び
図3に示すように、基板113と、光反射性シート114と、導光部材115と、複数の光源116と、透光性部材117と、第1光調整部材118と、光反射部材119と、を有する。
【0015】
基板113は、絶縁部材と、絶縁部材上に配置された複数の配線と、を有する配線基板である。基板113の上面視における形状は、
図2に示すように、略矩形である。ただし、基板の形状は、上記の形状に限定されない。基板113の上面及び下面は、平坦面であり、X方向及びY方向(XY平面)に概ね平行である。
【0016】
光反射性シート114は、
図3に示すように、基板113上に配置されている。光反射性シート114は、例えば、第1接着層114aと、第1接着層114a上に配置された光反射層114bと、光反射層114b上に配置された第2接着層114cと、を有する。光反射性シート114は、第1接着層114aにより基板113に貼り付けられている。光反射層114bとしては、例えば多数の気泡を含む樹脂を用いることができる。また、第1接着層114a及び第2接着層114cには、例えば光拡散剤を含有することができる。この場合、第2接着層114cに含有される光拡散剤の濃度は、第1接着層114aに含有される光拡散剤の濃度よりも低いのが好ましく、後述する発光領域111sにおける輝度ムラを軽減することができる。光拡散剤としては、例えば、後述する第2光調整部材116c及び第3光調整部材116dに用いられる光拡散剤から適宜選択することができる。
【0017】
導光部材115は、光反射性シート114上に配置されている。導光部材115は、第2接着層114cにより光反射性シート114に貼り付けられている。導光部材115の形状は、板状である。ただし、導光部材の形状は、上記に限定されない。導光部材115の厚さは、200μm以上800μm以下であることが好ましい。導光部材115は、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。
【0018】
導光部材115に用いられる材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂、又はガラスが挙げられる。
【0019】
導光部材115には、複数の光源配置部115aが設けられている。複数の光源配置部115aは、
図2に示すように上面視において行列状に配列されている。各光源配置部115aは、
図3に示すように、導光部材115をZ方向に貫通する貫通孔である。ただし、光源配置部は、導光部材の下面に設けられた凹部であってもよい。
【0020】
各光源116は、各光源配置部115a内に配置されている。したがって、複数の光源116も、
図2に示すように、行列状に配列されている。ただし、導光部材に光源配置部が設けられておらず、光源は導光部材に埋め込まれていてもよい。また、面状光源には、必ずしも導光部材が配置されている必要はない。例えば、面状光源には、導光部材が配置されておらず、面状光源は、単に基板上に複数の光源が行列状に配列されたものであってもよい。
【0021】
各光源116は、
図3に示すように、発光素子116aに波長変換部材116bを組み合わせた発光装置である。各光源116は、第2光調整部材116cと、第3光調整部材116dと、を更に有している。ただし、各光源は、発光装置ではなく発光素子単体であってもよい。
【0022】
発光素子116aは、例えばLED(Light Emitting Diode)である。発光素子116aは、半導体積層体116eと、半導体積層体116eと基板113の配線とを電気的に接続する一対の電極116f、116gと、を含む。光反射性シート114において、各電極116f、116gの直下に位置する部分には、貫通孔が設けられている。この貫通孔内には、各電極116f、116gと、基板113の配線とを電気的に接続する導電部材113mが配置されている。
【0023】
波長変換部材116bは、半導体積層体116eの上面及び側面を覆う透光性部材116hと、透光性部材116h中に配置され、半導体積層体116eが発する光の波長を異なる波長に変換する波長変換物質116iと、を有する。波長変換物質116iは、例えば蛍光体である。
【0024】
本実施形態において、発光素子116aは、青色光を発する。一方、波長変換部材116bは、赤色光を発する蛍光体と、緑色光を発する蛍光体と、を含む。以下、赤色光を発する蛍光体を「赤色蛍光体」といい、緑色光を発する蛍光体を「緑色蛍光体」という。赤色蛍光体としては、例えば、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN3:Eu)、KSF系蛍光体(例えば、K2SiF6:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K2[SipAlqMnrFs](0.9≦p+q+r≦1.1、0<q≦0.1、0<r≦0.2、5.9≦s≦6.1))、又は量子ドット蛍光体(例えば、AgpCu1-pInqGa1-qS2(0<p≦1、0<q≦1))が挙げられる。また、緑色蛍光体としては、例えば、ペロブスカイト構造を有する蛍光体(例えば、CsPb(F,Cl,Br,I)3)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)3(O,N)4:Eu)、LAG系蛍光体(例えば、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce)、又は量子ドット蛍光体(例えば、AgInpGa1-pS2(0<p≦1))が挙げられる。バックライト110は、発光素子116aが発する青色光と、波長変換部材116bが発する赤色光及び緑色光と、の混色光である白色光を出射することができる。
【0025】
ただし、波長変換部材116bは、蛍光体を含有しない透光性部材に代えてもよい。この場合や前述したように光源が発光素子単体である場合、例えば赤色蛍光体と緑色蛍光体とを含有する蛍光体シートを面状光源上に配置する、又は赤色蛍光体を含有する蛍光体シートと緑色蛍光体を含有する蛍光体シートとを面状光源上に配置することにより、同様の白色光を得ることができる。
【0026】
第2光調整部材116cは、波長変換部材116bの上面を覆う。第2光調整部材116cは、波長変換部材116bの上面から出射する光の量や出射方向を制御可能である。
【0027】
第3光調整部材116dは、電極116f、116gの下面が露出するように、発光素子116aの下面及び波長変換部材116bの下面を覆う。第3光調整部材116dは、波長変換部材116bの下面に向かう光を反射して、波長変換部材116bの上面及び側面から出射するように制御可能である。
【0028】
第2光調整部材116c及び第3光調整部材116dは、それぞれ、透光性樹脂および透光性樹脂中に含まれる光拡散剤によって構成することができる。透光性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂が挙げられる。光拡散剤としては、例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ジルコニア、イットリア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム又はガラスなどの粒子が挙げられる。また、第2光調整部材116cには、光源116の直上の輝度が高くなりすぎないように、例えば、アルミニウム又は銀などの金属部材を用いてもよい。
【0029】
光源配置部115a内には、透光性部材117が配置されている。透光性部材117は、光源116を覆っている。
【0030】
透光性部材117上には、第1光調整部材118が配置されている。第1光調整部材118は、光源116の直上の輝度が高くなりすぎないように、透光性部材117から入射した光の一部を反射し、他の一部を透過可能である。また、第1光調整部材118は、上面視で透光性部材117と導光部材115との界面を覆うように配置されているのが好ましく、光源116からの光が透光性部材117と導光部材115との界面で散乱されることによって輝度が部分的に高くなってしまうのを抑制することができる。第1光調整部材118には、第2光調整部材116c又は第3光調整部材116dと同様の部材を用いることができる。
【0031】
また、導光部材115には、
図2および
図3に示すように、上面視で各光源配置部115aを囲むように区画溝115bが設けられている。区画溝115bは、X方向及びY方向に格子状に延びている。区画溝115bは、Z方向に導光部材115を貫通している。ただし、区画溝115bは、導光部材115の上面または下面に設けられた凹部であってもよい。また、区画溝115bは、導光部材115に設けられていなくてもよい。
【0032】
区画溝115b内には、光反射部材119が配置されている。光反射部材119には、例えば、第2光調整部材116c又は第3光調整部材116dと同様の部材を用いることができる。光反射部材119は、区画溝115bの側面の一部を層状に覆っている。光反射部材119は、光源116からの光を後述する発光領域111s毎に区画できるように、区画溝115b内に露出した光反射性シート114、特に第2接着層114cの上面をさらに覆うように延在していてもよい。ただし、光反射部材119は、区画溝115b内の全体を埋めるように配置されていてもよい。また、区画溝115b内に光反射部材119は配置されていなくてもよい。
【0033】
複数の光源116の出力は、バックライト用のドライバ150により、個別に制御可能である。ここで、「出力を制御可能」とは、点灯と消灯の切り替えが可能であること、及び点灯状態における輝度が調整可能であることを意味する。以下では、上面視において面状光源111を、個別に出力が制御される光源116を含む領域毎に区分けした場合の、各領域を「発光領域111s」という。発光領域111sは、面状光源111においてローカルディミングにより輝度が制御される最小の領域に相当する。
【0034】
各発光領域111sは、本実施形態では区画溝115bと同様に、面状光源111を格子状に区画した場合の各領域に相当する。そのため、各発光領域111sの形状は、
図2に示すように矩形状である。そして、一つの発光領域111s内には、一つの光源116が配置されている。ただし、面状光源には、複数の光源群が行列状に配列されており、光源群毎に出力が制御されてもよい。この場合は、一つの発光領域内に、一つの光源群、すなわち複数の光源が配置される。
【0035】
複数の発光領域111sは、上面視において行列状に配列されている。以下では、複数の発光領域111sのような行列状の構造において、X方向に並んだ発光領域111s等の行列の要素群を「行」といい、Y方向に並んだ発光領域111s等の行列の要素群を「列」という。最も+Y側(
図2の左側)に位置する行を「第1行」とし、最も-Y側(
図2の右側)に位置する行を「最終行」とする。同様に、最も-X側(
図2の下側)に位置する列を「第1列」とし、最も+X側(
図2の上側)に位置する列を「最終列」とする。後述する入力画像910等の行列状のデータについても同様である。複数の発光領域111sは、N1個の行を成し、かつ、M1個の列を成すように配列されている。ここで、N1及びM1はそれぞれ任意の整数であり、
図2では、N1が9であり、M1が16である例を示している。
【0036】
(液晶パネル)
図4は、本実施形態に係る画像表示装置の液晶パネルを示す上面図である。
バックライト110上には、液晶パネル120が配置されている。上面視における液晶パネル120の形状は、略矩形である。ただし、液晶パネルの形状は、上記に限定されない。液晶パネル120は、行列状に配列された複数のピクセル120pを有する。
図4では、細い2点鎖線で囲まれた一つの領域が、一つのピクセル120pに相当する。
【0037】
液晶パネル120は、本実施形態ではカラー画像を表示可能である。そのため、一つのピクセル120pは、3つのサブピクセル120sp、例えばバックライト110から出射する白色光のうち、青色光を透過可能なサブピクセルと、緑色光を透過可能なサブピクセルと、赤色光を透過可能なサブピクセルとを含む。各サブピクセル120spの光の透過率は、液晶パネル用のドライバ160により、個別に制御可能である。これにより、各サブピクセル120spの階調が個別に制御される。
【0038】
複数のピクセル120pは、N2個の行を成し、かつ、M2個の列を成すように配列されている。ここで、N2及びM2はそれぞれ任意の整数であり、N2>N1であり、M2>M1である。上面視において、各発光領域111s内には、複数のピクセル120pが配置される。なお、
図4では、上面視において、各発光領域111s内に、4つのピクセル120pが配置される例を示しているが、各発光領域内に配置される液晶パネルのピクセルの数は、3個以下であってもよいし、5個以上であってもよい。
【0039】
図5は、本実施形態に係る画像表示装置を示すブロック図である。
図6Aは、本実施形態における入力画像のピクセル、バックライトの発光領域、及び液晶パネルのピクセルの関係を示す模式図である。
図6Bは、本実施形態におけるバックライトにおいて、出力が同時に制御されるエリアを示す模式図である。
図6Cは、本実施形態における液晶パネルにおいて、階調が同時に制御されるエリアを示す模式図である。
図7は、輝度設定データの作成方法を示す模式図である。
図8は、階調設定データの作成方法を示す模式図である。
図9Aは、本実施形態における同期信号の時間変化を示す模式図である。
図9Bは、本実施形態における液晶パネルの上部エリアに属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
図9Cは、本実施形態における液晶パネルの中部エリアに属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
図9Dは、本実施形態における液晶パネルの下部エリアに属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
図9Eは、本実施形態におけるサブ同期信号の時間変化を示す模式図である。
図9Fは、本実施形態におけるバックライトの上部エリアに属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図9Gは、本実施形態におけるバックライトの中部エリアに属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図9Hは、本実施形態におけるバックライトの下部エリアに属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【0040】
(タイミングコントローラ)
タイミングコントローラ140は、外部機器に接続される。また、
図5に示すように、タイミングコントローラ140は、バックライト用のドライバ150及び液晶パネル用のドライバ160に接続される。
【0041】
タイミングコントローラ140は、入力部141、輝度設定データ作成部142、階調設定データ作成部143、記憶部144、サブ同期信号生成部145、制御信号生成部146、及び出力部147を有する。
【0042】
入力部141は、例えば、外部機器へ接続される入力インターフェースによって構成される。入力部141は、外部機器から複数の入力画像910及び同期信号920の入力を受け付ける。
【0043】
各入力画像910は、
図6Aに示すように、行列状に配列される複数のピクセル910pを有する。以下では、画像表示装置100の各要素との関係をわかりやすくするため、入力画像910のように、ピクセル910p等の要素が行列状に配列されるデータにおいて、要素の配列方向をXY直交座標系を用いて表す。
【0044】
また、以下では、入力画像910の一つのピクセル910pが、液晶パネル120の一つのピクセル120pに対応している例を説明する。すなわち、複数のピクセル910pは、N2個の行を成し、かつ、M2個の列を成すように配列される。入力画像910において、バックライト110の一つの発光領域111sに対応する画像エリア910aには、4個のピクセル910pが含まれる。ただし、入力画像のピクセルと、液晶パネルのピクセルとの対応関係は、一対一でなくてもよい。また、各発光領域に対応する入力画像のピクセルの数は、3個以下であってもよいし、5個以上であってもよい。
【0045】
各ピクセル910pには、階調が設定されている。入力画像910は、本実施形態では、カラー画像である。そのため、各ピクセル910pには、青色の階調Gb、緑色の階調Gg、及び赤色の階調Grが設定されている。各階調Gb、Gg、Grは、例えば8bitで表現される場合、0以上255以下の数字である。
【0046】
同期信号920は、液晶パネル120に表示する入力画像910を切り替えるタイミングを示す信号である。同期信号920は、
図9Aに示すようにパルス状の信号であり、例えば垂直同期信号である。
【0047】
輝度設定データ作成部142は、
図7に示すように、各入力画像910を用いて、バックライト110の各光源116の輝度の設定値を定めた輝度設定データD1を作成する。
【0048】
具体的には、輝度設定データ作成部142は、入力画像910において、第i行かつ第j列に位置する発光領域111sに対応する画像エリア910a内の複数のピクセル910pの階調の最大値Gmax(i,j)を抽出する。ここで、iは、1以上N1以下の整数であり、jは1以上M1以下の整数である。輝度設定データ作成部142は、抽出した階調の最大値Gmax(i,j)を輝度e1(i,j)に変換する。輝度設定データ作成部142は、この輝度e1(i,j)を、輝度設定データD1の第i行かつ第j列に位置する要素の値とする。輝度設定データ作成部142は、この処理を全ての発光領域111sについて行う。
【0049】
このようにして得られた輝度設定データD1は、N1個の行かつM1個の列を有する行列状のデータである。そして、第i行かつ第j列に位置する輝度設定データD1の要素の値は、第i行かつ第j列に位置する発光領域111sの輝度の設定値である。ただし、輝度設定データの作成方法は、上記に限定されない。
【0050】
階調設定データ作成部143は、
図8に示すように、輝度設定データD1、輝度プロファイルD3、及び各入力画像910を用いて、液晶パネル120の各ピクセル120pの階調の設定値を定めた階調設定データD2を作成する。輝度プロファイルD3は、一つの発光領域111sの光源116を点灯させた場合のXY平面上の各位置における輝度分布を示すデータである。
図8のONは、その発光領域111sの光源116が点灯していることを意味し、OFFは、その発光領域111sの光源116が消灯していることを意味する。
【0051】
階調設定データ作成部143は、輝度設定データD1及び輝度プロファイルD3から、一つの発光領域111s内の輝度分布及び周囲の発光領域111sからの光漏れの両方を盛り込んで、液晶パネル120の第n行かつ第m列に位置するピクセル120pの直下の輝度値V(n,m)を推定する。ここで、nは1以上N2以下の整数であり、mは1以上M2以下の整数である。
【0052】
階調設定データ作成部143は、推定した輝度値V(n,m)と、入力画像910においてこのピクセル120pに対応するピクセル910pの青色の階調Gbを変換式Efに代入する。変換式Efは、例えばガンマ補正に基づき輝度を階調に変換する変換式である。階調設定データ作成部143は、青色の階調Gbを変換式Efに代入したことによる変換式Efの出力値Efbを、このピクセル120pの青色の階調の設定値とする。同様の処理を緑色の階調Ggについても行い、これにより得られた変換式Efの出力値Efgを、このピクセル120pの緑色の階調の設定値とする。階調設定データ作成部143は、同様の処理を赤色の階調Grについても行い、これにより得られた変換式Efの出力値Efrを、このピクセル120pの赤色の階調の設定値とする。階調設定データ作成部143は、変換式Efの出力値Efb、Efg、Efrを、階調設定データD2の第n行かつ第m列に位置する要素e2(n,m)の値にする。階調設定データ作成部143は、この処理を、液晶パネル120の全てのピクセル120pについて行う。
【0053】
このようにして得られた階調設定データD2は、N2行かつM2列の行列状のデータである。階調設定データD2において第n行かつ第m列に位置する要素e2(n,m)の3つの値Efb、Efg、Efrは、それぞれ、液晶パネル120において第n行かつ第m列に位置するピクセル120pの青色の階調の設定値、緑色の階調の設定値、及び赤色の階調の設定値に相当する。ただし、階調設定データの作成方法は、上記に限定されない。
【0054】
輝度設定データ作成部142及び階調設定データ作成部143は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより構成される。
【0055】
記憶部144は、入力画像910、輝度設定データD1、階調設定データD2、及び輝度プロファイルD3等のバックライト110及び液晶パネル120の制御に必要な各種データ及び各種プログラムを記憶する。記憶部144は、例えば、ROM(Read-Only Memory)、及びRAM(Random-Access Memory)によって構成される。
【0056】
サブ同期信号生成部145は、同期信号920を用いて、サブ同期信号930を生成する。サブ同期信号930は、詳細は後述するが、バックライト用のドライバ150がバックライト110の各エリア110z内の光源116の出力を順次制御する処理を開始するタイミングを示す信号である。サブ同期信号930は、
図9Eに示すように例えばパルス状の信号である。サブ同期信号930は、同期信号920と同期しており、同期信号920の一周期T内には、サブ同期信号930の複数のパルスが含まれる。本実施形態では、一周期T内に、サブ同期信号930の6つのパルスが含まれる例を示している。サブ同期信号生成部145は、例えば、パルス信号の生成回路によって構成される。
【0057】
制御信号生成部146は、輝度設定データD1に基づき、バックライト110の制御信号D1aを生成する。制御信号D1aは、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号である。制御信号生成部146は、例えば、PWM信号の生成回路によって構成される。
【0058】
出力部147は、バックライト110へ接続される出力インターフェース及び液晶パネル120へ接続される出力インターフェース等を含む。出力部147は、
図5に示すように、バックライト110の制御信号D1a及びサブ同期信号930を、バックライト用のドライバ150に出力する。また、出力部147は、階調設定データD2を液晶パネル120の制御信号D2aとして、液晶パネル用のドライバ160に出力する。また、出力部147は、同期信号920を、液晶パネル用のドライバ160に出力する。なお、階調設定データを液晶パネルの制御信号に変換する必要がある場合、制御信号生成部は、階調設定データを液晶パネルの制御信号に変換し、出力部は、この制御信号を液晶パネルに出力してもよい。
【0059】
(バックライト用のドライバ)
バックライト用のドライバ150は、データ保持部151、駆動部152、エリア切り替え部153、及びタイミング調整部154を有する。
【0060】
データ保持部151は、バックライト110の制御信号D1aを保持する。データ保持部151は、例えば、バックライト110の制御信号D1aを保持可能なラッチ回路によって構成される。
【0061】
バックライト用のドライバ150が、各発光領域111sの光源116の出力を制御する際、
図6Bに示すように、バックライト110は、-Y方向に配列された複数のエリア110zに分けられる。各エリア110zには、少なくとも1行分の発光領域111sが含まれる。
図6Bでは、バックライト110が3つのエリア110zに分けられ、各エリア110zに、3行分の発光領域111sが含まれる例を示している。以下では、3つのエリア110zのうち、最も+Y側に位置するエリア110zを「上部エリア110z1」ともいい、上部エリア110z1の-Y側に位置するエリア110zを「中部エリア110z2」ともいい、中部エリア110z2の-Y側に位置するエリア110zを「下部エリア110z3」ともいう。ただし、バックライトにおけるエリアの数、及び各エリアに含まれる発光領域の数は、上記の数に限定されない。例えば、バックライトにおけるエリアの数は、4以上であってもよい。
【0062】
駆動部152は、一つのエリア110z内の光源116を同時に駆動可能である。駆動部152は、例えば、複数の光源116の駆動回路により構成される。
【0063】
エリア切り替え部153は、駆動部152が駆動するエリア110zを、-Y方向に順次切り替える。エリア切り替え部153は、例えば、駆動部152とバックライト110との間に配置され、駆動部152が駆動するエリア110zを切り替え可能なスイッチ素子により構成される。
【0064】
タイミング調整部154は、データ保持部151から駆動部152にk番目の入力画像910に対応する制御信号D1aを送信するタイミングを調整する。ここで、kは1以上の任意の整数である。タイミング調整部154は、例えば、データ保持部151と駆動部152の間に配置されたシフトレジスタ回路により構成される。タイミング調整部154の機能については、後述する。
【0065】
(液晶パネル用のドライバ)
液晶パネル用のドライバ160は、液晶パネル120の駆動回路等により構成される。
液晶パネル用のドライバ160が、液晶パネル120の各ピクセル120pの階調を制御する際、
図6Cに示すように、液晶パネル120は、-Y方向に配列された複数のエリア120zに分けられる。各エリア120zには、1行分のピクセル120pが含まれる。以下では、液晶パネル120において、バックライト110の上部エリア110z1の直上に位置する部分を、「上部121」という。また、液晶パネル120において、バックライト110の中部エリア110z2の直上に位置する部分を、「中部122」という。また、液晶パネル120において、バックライト110の下部エリア110z3の直上に位置する部分を、「下部123」という。
【0066】
また、上部121に含まれる複数のエリア120zのうち、最も+Y側に位置するエリア120zを「上部エリア120z1」ともいう。また、中部122に含まれる複数のエリア120zのうち、最も+Y側に位置するエリア120zを「中部エリア120z2」ともいう。また、下部123に含まれる複数のエリア120zのうち、最も+Y側に位置するエリア120zを「下部エリア120z3」ともいう。
【0067】
液晶パネル用のドライバ160は、例えば、同期信号920が立ち上がったタイミングで、一の入力画像910に応じて各ピクセル120pに印加する電圧を切り替える処理を開始する。この際、液晶パネル用のドライバ160は、一つのエリア120z分のピクセル120pを同時に駆動する。そして、液晶パネル用のドライバ160は、駆動するエリア120zを、-Y方向に順次切り替える。したがって、「液晶パネル120の各ピクセル120pに印加する電圧を切り替える処理」とは、液晶パネル120の各ピクセル120pに印加する電圧を、エリア120z毎に、-Y方向に順次切り替える一連の処理を意味する。
【0068】
バックライト用のドライバ150のタイミング調整部154は、k=1である場合、エリア切り替え部153が選択したエリア110zの直上に位置する液晶パネル120のいずれのエリア120zにおいても、各ピクセル120pの1番目の入力画像910に応じた電圧への切り替えが開始していないときは、駆動部152に制御信号D1aを送信しない。この場合、駆動部152は、このエリア110zを駆動させない。また、タイミング調整部154は、エリア切り替え部153が選択したエリア110zの直上に位置するいずれかのエリア120zにおいて、各ピクセル120pの1番目の入力画像910に応じた電圧への切り替えが開始しているときは、駆動部152に1番目の入力画像910に対応する制御信号D1aを送信する。したがって、この場合、このエリア110zの各発光領域111sの光源116の出力は、1番目の入力画像910に対応する制御信号D1aに応じた出力に切り替わる。
【0069】
またk≧2である場合、タイミング調整部154は、エリア切り替え部153が選択したエリア110zの直上に位置するいずれのエリア120zにおいても、各ピクセル120pのk番目の入力画像910に応じた電圧への切り替えが開始していないときは、駆動部152にこのエリア110zのk-1番目の入力画像910に対応する制御信号D1aを送信する。したがって、この場合、このエリア110zに属する各発光領域111sの光源116の出力は、k-1番目の入力画像910に応じた出力となる。また、タイミング調整部154は、エリア切り替え部153が選択したエリア110zの直上に位置するいずれかのエリア120zにおいて、各ピクセル120pのk番目の入力画像910に応じた電圧への切り替えが開始している場合は、駆動部152にこのエリア110zのk番目の入力画像910に対応する制御信号D1aを送信する。したがって、この場合、このエリア110zに含まれる各発光領域111sの光源116の出力は、k番目の入力画像910に応じた出力に切り替わる。
【0070】
次に、本実施形態に係る画像表示装置100を用いた画像表示方法を説明する。
先ず、タイミングコントローラ140は、k番目の入力画像910について輝度設定データD1を作成する。次に、タイミングコントローラ140は、輝度設定データD1をバックライト110の制御信号D1aに変換する。次に、タイミングコントローラ140は、制御信号D1a及びサブ同期信号930をバックライト用のドライバ150に出力する。
【0071】
また、タイミングコントローラ140は、k番目の入力画像910について階調設定データD2を作成する。次に、タイミングコントローラ140は、階調設定データD2を制御信号D2aとして、制御信号D2a及び同期信号920を液晶パネル用のドライバ160に出力する。
【0072】
次に、液晶パネル用のドライバ160は、k番目の入力画像910に対応する制御信号D2aに基づいて液晶パネル120の各ピクセル120pに印加する電圧を切り替え、バックライト用のドライバ150は、k番目の入力画像910に対応する制御信号D1aに基づいてバックライト110の各発光領域111sの光源116の出力を切り替える。以下、この工程について詳述する。
【0073】
なお、以下では、k≧2である場合を説明する。また、k番目の入力画像910に対応する制御信号D2aを単に「k番目の制御信号D2a」という。同様に、k番目の入力画像910に対応する制御信号D1aを単に「k番目の制御信号D1a」という。また、以下では、
図9Aにおいて、同期信号920が一番初めに立ち上がる時刻を「t0」とする。また、同期信号920の一周期Tを、一周期Tに含まれるサブ同期信号930のパルス数である6で除算した時間を「単位時間Δt」とする。また、時刻t0から単位時間Δtが経過するごとの時刻を、順に、「時刻t1」、「時刻t2」、「時刻t3」、「時刻t4」、「時刻t5」、及び「時刻t6」とする。本実施形態においては、ある一周期Tの時刻t6が、次の一周期Tの時刻t0である。
【0074】
先ず、時刻t0で、同期信号920の立ち上がりを検出した場合、液晶パネル用のドライバ160は、k番目の制御信号D2aに応じて、各ピクセル120pに印加する電圧を切り替える処理を開始する。この処理では、液晶パネル用のドライバ160は、複数のピクセル120pに印加する電圧を、k-1番目の制御信号D2aに応じた値からk番目の制御信号D2aに応じた値に、エリア120z毎に、-Y方向に順次切り替える。
【0075】
したがって、先ずは、
図9Bに示すように、概ね時刻t0で、液晶パネル120の上部エリア120z1に属する各ピクセル120pの電位が、k番目の制御信号D2aに対応する値に切り替わり始める。各ピクセル120pの電位は、徐々にk番目の制御信号D2aに応じた目標の電位Vf11に到達する。
【0076】
また、
図9Eに示すように、時刻t0において、サブ同期信号930が立ち上がる。
以下では、バックライト用のドライバ150が、各発光領域111sの光源116の出力を制御する際、各発光領域111sの光源116を点灯させる例を説明する。ただし、バックライト用のドライバ150は、制御信号D1aによっては、光源116の出力を制御する際、光源116を消灯させてもよい。
【0077】
サブ同期信号930の立ち上がりを検出した場合、バックライト用のドライバ150は、
図9F~
図9Hに示すように、各発光領域111sの光源116の出力を、エリア110z毎に、-Y方向に順次制御する処理を行う。すなわち、時刻t0から時刻t1の間で、バックライト用のドライバ150は、上部エリア110z1の各光源116の出力の制御、中部エリア110z2の各光源116の出力の制御、及び下部エリア110z3の各光源116の出力の制御を、この順で行う。
【0078】
この際、バックライト用のドライバ150は、各エリア110zについて、直上に位置する液晶パネル120のエリア120zのいずれにおいても、各ピクセル120pに印加する電圧の切り替えが開始していない場合は、そのエリア110zに含まれる各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。また、バックライト用のドライバ150は、各エリア110zについて、直上に位置する液晶パネル120の少なくとも1つのエリア120zにおいて、各ピクセル120pに印加する電圧の切り替えが開始している場合は、そのエリア110zに含まれる各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力に切り替える。
【0079】
時刻t0~時刻t1の間では、
図9Bに示すように、液晶パネル120の上部エリア120z1において、各ピクセル120pに印加する電圧のk番目の制御信号D2aに応じた値への切り替えが開始している。一方、
図9C及び
図9Dに示すように、液晶パネル120の中部エリア120z2及び下部エリア120z3において、各ピクセル120pに印加する電圧のk番目の制御信号D2aに応じた値への切り替えは、開始していない。したがって、バックライト用のドライバ150は、
図9F~
図9Hに示すように、時刻t0~時刻t1の間では、バックライト110の上部エリア110z1の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力に切り替え、中部エリア110z2及び下部エリア110z3の各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0080】
次に、
図9Eに示すように、時刻t1において、サブ同期信号930がもう一度立ち上がる。
サブ同期信号930の立ち上がりを検出した場合、バックライト用のドライバ150は、
図9F~
図9Hに示すように、各発光領域111sの光源116の出力を、エリア110z毎に、-Y方向に順次制御する処理をもう一度行う。
【0081】
バックライト用のドライバ150は、
図9F~
図9Hに示すように、時刻t1~時刻t2の間では、時刻t0~時刻t1と同様に、バックライト110の上部エリア110z1の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力とし、中部エリア110z2及び下部エリア110z3の各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0082】
図10Aは、
図9Aの時刻t1~時刻t2の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
図10Bは、
図9Aの時刻t3~時刻t4の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
図10Cは、
図9Aの時刻t5~時刻t6の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
以下では、k-1番目の入力画像910は、全面が黒い画像であり、k番目の入力画像910は、黒い背景に白抜きの文字「A」が表示された画像である例を説明する。
【0083】
時刻t1~時刻t2の間においては、
図10Aに示すように、液晶パネル120の上部121に、k番目の入力画像910に応じて文字「A」の上部911が表示され、液晶パネル120の中部122及び下部123には、k-1番目の入力画像910に応じて黒い画像が表示される。この際、液晶パネル120の上部121の直下の輝度は、上部121に表示される画像に応じた値となっており、中部122及び下部123の直下の輝度は、中部122および下部123に表示される画像に応じた値となっている。このように、液晶パネル120に表示する画像と、バックライト110の輝度と、をマッチさせることができる。
【0084】
次に、
図9Cに示すように、概ね時刻t2において、液晶パネル120の中部エリア120z2の各ピクセル120pの電位が、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始める。
【0085】
また、
図9Eに示すように、時刻t2において、サブ同期信号930がもう一度立ち上がる。
サブ同期信号930の立ち上がりを検出した場合、バックライト用のドライバ150は、各発光領域111sの光源116の出力を、エリア110z毎に、-Y方向に順次制御する処理をもう一度行う。
【0086】
時刻t2~時刻t3の間では、
図9B及び
図9Cに示すように、液晶パネル120の上部エリア120z1及び中部エリア120z2において、各ピクセル120pに印加する電圧のk番目の制御信号D2aに応じた値への切り替えが開始している。一方、
図9Dに示すように、液晶パネル120の下部エリア120z3において、各ピクセル120pに印加する電圧のk番目の制御信号D2aに応じた値への切り替えは、開始していない。したがって、バックライト用のドライバ150は、
図9F~
図9Hに示すように、時刻t2~時刻t3の間では、バックライト110の上部エリア110z1及び中部エリア110z2の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力とし、下部エリア110z3の各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0087】
次に、
図9Eに示すように、時刻t3において、サブ同期信号930がもう一度立ち上がる。
サブ同期信号930の立ち上がりを検出した場合、バックライト用のドライバ150は、
図9F~
図9Hに示すように、各発光領域111sの光源116の出力を、エリア110z毎に、-Y方向に順次制御する処理をもう一度行う。
【0088】
バックライト用のドライバ150は、
図9F~
図9Hに示すように、時刻t3~時刻t4の間では、時刻t2~時刻t3と同様に、バックライト110の上部エリア110z1及び中部エリア110z2の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力とし、下部エリア110z3の各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0089】
時刻t3~時刻t4の間では、
図10Bに示すように、液晶パネル120の上部121および中部122には、k番目の入力画像910に応じて文字「A」の上部911および中部912が表示される。そして液晶パネル120の下部123には、k-1番目の入力画像910に応じて引き続き黒い画像が表示される。この際、液晶パネル120の上部121および中部122の直下の輝度は、上部121および中部122に表示される画像に応じた値となっており、下部123の直下の輝度は、下部123に表示される画像に応じた値となっている。このように、液晶パネル120に表示する画像と、バックライト110の輝度と、をマッチさせることができる。
【0090】
次に、
図9Dに示すように、概ね時刻t4において、液晶パネル120の下部エリア120z3の各ピクセル120pの電位が、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始める。
【0091】
また、
図9Eに示すように、時刻t4において、サブ同期信号930がもう一度立ち上がる。
図9F~
図9Hに示すように、サブ同期信号930の立ち上がりを検出した場合、バックライト用のドライバ150は、各発光領域111sの光源116の出力を、エリア110z毎に、-Y方向に順次制御する処理をもう一度行う。
【0092】
時刻t4~時刻t5の間では、
図9B~
図9Dに示すように、液晶パネル120の上部エリア120z1、中部エリア120z2、および下部エリア120z3において、各ピクセル120pに印加する電圧のk番目の制御信号D2aに応じた値への切り替えが開始している。したがって、バックライト用のドライバ150は、
図9F~
図9Hに示すように、時刻t4~時刻t5の間では、バックライト110の全てのエリア110zについて、各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0093】
次に、
図9Eに示すように、時刻t5において、サブ同期信号930がもう一度立ち上がる。
サブ同期信号930の立ち上がりを検出した場合、バックライト用のドライバ150は、
図9F~
図9Hに示すように、各発光領域111sの光源116の出力を、エリア110z毎に、-Y方向に順次制御する処理をもう一度行う。
【0094】
バックライト用のドライバ150は、
図9F~
図9Hに示すように、時刻t5~時刻t6の間では、時刻t4~時刻t5と同様に、バックライト110の全てのエリア110zについて、各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0095】
時刻t5~時刻t6の間では、
図10Cに示すように、液晶パネル120の上部121、中部122および下部123には、k番目の入力画像910に応じて文字「A」の上部911、中部912および下部913が表示される。すなわち、文字「A」の全体が表示される。この際、液晶パネル120の上部121、中部122、および下部123の直下の輝度は、上部121、中部122、および下部123に表示される画像に応じた値となっている。このように、液晶パネル120に表示する画像と、バックライト110の輝度と、をマッチさせることができる。
【0096】
時刻t6以降では、時刻t0から時刻t5までの処理と同様の処理が、繰り返し行われる。
【0097】
以上説明したように、液晶パネル用のドライバ160は、同期信号920の立ち上がりを検出した場合、各ピクセル120pに印加する電圧を、エリア120z毎に、k番目の制御信号D2aに応じた値に、-Y方向に順次切り替える処理を開始する。そして、液晶パネル用のドライバ160は、同期信号920が再び立ち上がるまでの間に、液晶パネル120の全てのピクセル120pに印加する電圧を、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替える。
【0098】
バックライト用のドライバ150は、同期信号920の一周期Tの間に、各発光領域111sの光源116の出力を、エリア110z毎に、-Y方向に順次制御する処理を、繰り返し行う。そして、各エリア110zにおいて、直上に位置する各ピクセル120pに印加する電圧をk番目の入力画像910に応じた値に切り替える処理の開始以降に、各エリア110zに含まれる各発光領域111sの光源116の出力を、k番目の入力画像910に応じた出力に切り替える。
【0099】
具体的には、本実施形態では、各エリア110zにおいて、直上に位置する各ピクセル120pに印加する電圧をk番目の入力画像910に応じた値に切り替える処理が開始していない場合は、各エリア110zに含まれる各発光領域111sの光源116の出力を、k-1番目の入力画像910に応じた出力とする。また、各エリア110zにおいて、直上に位置する各ピクセル120pに印加する電圧をk番目の入力画像910に応じた値に切り替える処理の開始と概ね同時に、各エリア110zに含まれる各発光領域111sの光源116の出力を、k番目の入力画像910に応じた出力に切り替える。
【0100】
ただし、画像表示方法は、上記の方法に限定されない。例えば、同期信号920の一周期Tあたりのサブ同期信号930のパルス数は、2以上であればよく、6に限定されない。ただし、同期信号920の一周期Tあたりのサブ同期信号930のパルス数は、バックライト110におけるエリア110zの総数の整数倍であることが好ましい。
【0101】
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態における画像表示方法は、複数の入力画像910のそれぞれに応じて、液晶パネル120の各ピクセル120pに印加する電圧、及び、バックライト110の各発光領域111sの光源116の出力を切り替える工程を備える。バックライト110は、-Y方向に配列された複数のエリア110zに分けられる。各エリア110zは、複数の発光領域111sを含む。液晶パネル120は、-Y方向に配列された複数のエリア120zに分けられる。各エリア120zは、複数のピクセル120pを含む。複数の入力画像910のうちのk番目の入力画像910に応じて、各ピクセル120pに印加する電圧、及び、各発光領域111sの光源116の出力を切り替える工程では、各ピクセル120pに印加する電圧は、エリア120z毎に、k番目の入力画像910に応じた値に、-Y方向に順次切り替えられる。また、各発光領域111sの光源116の出力を、エリア110z毎にY方向に順次制御する処理が、各ピクセル120pに印加する電圧がk番目の入力画像910に応じた値に切り替わる間に、繰り返し行われる。各エリア110zにおいて、直上に位置する各ピクセル120pに印加する電圧をk番目の入力画像910に応じた値に切り替える処理の開始以降に、各エリア110zに含まれる各発光領域111sの光源116の出力を、k番目の入力画像910に応じた出力に切り替える。そのため、液晶パネル120に表示する画像と、バックライト110の輝度と、をマッチさせ易い。これにより、高品位な画像を表示できる。
【0102】
また、k番目の入力画像910に応じて、各ピクセル120pに印加する電圧、及び、各発光領域111sの光源116の出力を切り替える工程では、各エリア110zにおいて、直上に位置する各ピクセル120pに印加する電圧をk番目の入力画像910に応じた値に切り替える処理が開始していない場合は、各エリア110zに含まれる各発光領域111sの光源116の出力を、複数の入力画像910のうちのk-1番目の入力画像910に応じた出力とする。そのため、液晶パネル120に表示する画像と、バックライト110の輝度と、をマッチさせ易い。これにより、高品位な画像を表示できる。
【0103】
また、k番目の入力画像910に応じて、各ピクセル120pに印加する電圧、及び、各発光領域111sの光源116の出力を切り替える工程では、パルス状の同期信号920に応じて、液晶パネル120の各ピクセル120pに印加する電圧を切り替える処理が開始される。そして、同期信号920の一周期T内に複数のパルスを含むサブ同期信号930に応じて、各発光領域111sの光源116の出力を、バックライト110のエリア110z毎にY方向に順次制御する処理が開始される。そのため、同期信号920及びサブ同期信号930を用いた簡便な方法により、液晶パネル120の各ピクセル120pに印加する電圧の切り替えタイミング、及びバックライト110の各光源116の出力の切り替えタイミングを調整できる。
【0104】
次に、面状光源の変形例を説明する。
図11Aは、面状光源の変形例を示す上面図である。
図11Bは、
図11AのXIB-XIB線における断面図である。
なお、以下の説明においては、原則として、上記の実施形態との相違点のみを説明する。以下に説明する事項以外は、上記の実施形態と同様である。後述する他の実施形態についても同様である。
【0105】
本変形例における面状光源211は、基板113と、接着部材215と、光反射性シート214と、複数の光源216と、を有する。
【0106】
光反射性シート214は、接着部材215により、基板113に貼り付けられている。光反射性シート214には、複数の貫通穴214aが設けられている。複数の貫通穴214aは、X方向及びY方向に行列状に配列している。各貫通穴214a内には、光源216が配置されている。
【0107】
また、光反射性シート214には、各貫通穴214a、すなわち各光源216を囲むように、屈曲部214bが設けられている。屈曲部214bは、光反射性シート214が上方向に突出するように、光反射性シート214を折り込んでなる。面状光源211において、屈曲部214bの上端で囲まれた一つの領域が、一つの発光領域211sに相当する。
【0108】
光反射性シート214としては、多数の気泡を含む樹脂シート(例えば発泡樹脂シート)や、光拡散材を含む樹脂シート等を用いることができる。光反射性シート214に用いられる樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。また、光反射性シート214に用いられる光拡散材としては、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛又はガラス等が挙げられる。
【0109】
各光源216は、発光素子216aと、波長変換部材216bと、を有する。発光素子216aは、基板113に電気的に接続されている。波長変換部材216bは、発光素子216aの側面及び上面を覆っている。
【0110】
以上説明したように、面状光源の構造は、発光領域が行列状に配列された構造であれば、実施形態の構造に限定されない。
【0111】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
図12Aは、本実施形態におけるバックライトにおいて、出力が同時に制御されるエリアを示す模式図である。
図12Bは、本実施形態における液晶パネルにおいて、階調が同時に制御されるエリアを示す模式図である。
【0112】
本実施形態におけるバックライト210は、バックライト用のドライバ150が、各発光領域111sの光源116の出力を制御する際、
図12Aに示すように、-Y方向に配列された4つのエリア210zに分けられる。各エリア210zには、2行分の発光領域111sが含まれる。以下では、4つのエリア210zのうち、最も+Y側に位置するエリア210zを「エリア210z1」ともいい、エリア210z1の-Y側に位置するエリア210zを「エリア210z2」ともいい、エリア210z2の-Y側に位置するエリア210zを「エリア210z3」ともいい、エリア210z3の-Y側に位置するエリア210zを「エリア210z4」ともいう。
【0113】
本実施形態における液晶パネル220は、液晶パネル用のドライバ160が、各ピクセル120pの階調を制御する際、
図12Bに示すように、-Y方向に配列された複数のエリア220zに分けられる。各エリア220zには、1行分のピクセル120pが含まれる。以下では、液晶パネル220において、バックライト210のエリア210z1の直上に位置する部分を「第1部分221」という。また、液晶パネル220において、バックライト210のエリア210z2の直上に位置する部分を「第2部分222」という。また、液晶パネル220において、バックライト210のエリア210z3の直上に位置する部分を「第3部分223」という。また、液晶パネル220において、バックライト210のエリア210z4の直上に位置する部分を「第4部分224」という。
【0114】
第1部分221内の複数のエリア220zのうち、最も+Y側に位置するエリア220zを「エリア220z1」ともいう。また、第2部分222内の複数のエリア220zのうち、最も+Y側に位置するエリア220zを「エリア220z2」ともいう。また、第3部分223内の複数のエリア220zのうち、最も+Y側に位置するエリア220zを「エリア220z3」ともいう。また、第4部分224内の複数のエリア220zのうち、最も+Y側に位置するエリア220zを「エリア220z4」ともいう。
【0115】
図13Aは、本実施形態における同期信号の時間変化を示す模式図である。
図13Bは、
図12Bのエリア220z1に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
図13Cは、
図12Bのエリア220z2に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
図13Dは、
図12Bのエリア220z3に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
図13Eは、
図12Bのエリア220z4に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
図13Fは、本実施形態におけるサブ同期信号の時間変化を示す模式図である。
図13Gは、
図12Aのエリア210z1に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図13Hは、
図12Aのエリア210z2に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図13Iは、
図12Aのエリア210z3に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図13Jは、
図12Aのエリア210z4に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
【0116】
本実施形態では、
図13Aおよび
図13Fに示すように、同期信号920の一周期T内に含まれるサブ同期信号930aのパルスの総数が、バックライト210のエリア210zの総数の整数倍ではない点で、第1の実施形態と相違する。具体的には、本実施形態では、一周期T内に含まれるサブ同期信号930aのパルスの数は、5つであり、バックライト210のエリア210zの総数は、4つである。
【0117】
また、本実施形態では、バックライト用のドライバ150が、各エリア210zについて、直上に位置する液晶パネル220の少なくとも1つのエリア220zにおいて、各ピクセル120pに印加する電圧をk番目の入力画像910に応じた値に切り替える処理が開始してから、遅延時間Δtdが経過後、そのエリア210zに含まれる各発光領域111sの光源116の出力を、k番目の入力画像910に応じた出力に切り替える点で、第1の実施形態と相違する。遅延時間Δtdは、例えば
図13Fに示すように、周期Tを、周期T内に含まれるサブ同期信号930aのパルスの総数で除算した値である。ただし、遅延時間は、上記の時間に限定されない。例えば遅延時間Δtdは、周期Tを、周期T内に含まれるサブ同期信号930aのパルスの総数で除算した単位時間の2倍以上であってもよい。すなわち、遅延時間Δtdは、同期信号920の周期Tをパルスの総数で除算した単位時間の整数倍とできる。
【0118】
具体的には、
図13Fに示すように、時刻t0において、サブ同期信号930aが立ち上がる。サブ同期信号930aの立ち上がりを検出した場合、バックライト用のドライバ150は、
図13G~
図13Jに示すように、各発光領域111sの光源116の出力を、バックライト210のエリア210z毎に、-Y方向に順次制御する処理を行う。
【0119】
図13Bに示すように、概ね時刻t0で、液晶パネル220のエリア220z1に属する各ピクセル120pの電位が、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始める。ただし、
図13Gに示すように、時刻t0~時刻t1の間において、バックライト210のエリア210z1に属する各光源116の出力を制御し始める時刻も、概ね時刻t0である。また、
図13C~
図13Eに示すように、時刻t0~時刻t1の間では、液晶パネル220のエリア220z2、220z3、220z4においては、各ピクセル120pに印加する電圧が、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始めていない。したがって、バックライト用のドライバ150は、
図13G~
図13Jに示すように、時刻t0~時刻t1の間では、バックライト210の各エリア210z1、210z2、210z3、210z4の各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0120】
次に、
図13Fに示すように、時刻t1でサブ同期信号930aがもう一度立ち上がる。
バックライト用のドライバ150は、
図13Gに示すように、時刻t1で、バックライト210のエリア210z1に属する各光源116の出力を制御し始める。時刻t1では、時刻t0から遅延時間Δtdが経過している。したがって、バックライト用のドライバ150は、時刻t1~時刻t2の間では、バックライト210のエリア210z1の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力に切り替える。
【0121】
また、
図13Cに示すように、時刻t1~時刻t2の間の時刻taで、液晶パネル220のエリア220z2に属する各ピクセル120pの電位が、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始める。ただし、
図13Hに示すように、時刻t1~時刻t2の間において、バックライト210のエリア210z2に属する各光源116の出力を制御し始める時刻も、概ね時刻taである。したがって、バックライト用のドライバ150は、バックライト210のエリア210z2の各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0122】
また、バックライト用のドライバ150は、
図13I及び
図13Jに示すように、時刻t1~時刻t2の間では、時刻t0~時刻t1の間と同様に、バックライト210のエリア210z3、210z4の各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0123】
次に、
図13Fに示すように、時刻t2でサブ同期信号930aがもう一度立ち上がる。
バックライト用のドライバ150は、
図13Gに示すように、時刻t2~時刻t3の間では、時刻t1~時刻t2の間と同様に、バックライト210のエリア210z1の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0124】
また、バックライト用のドライバ150は、
図13Hに示すように、時刻t2~時刻t3の間の時刻txで、バックライト210のエリア210z2に属する各光源116の出力を制御し始める。時刻txでは、時刻taから遅延時間Δtdが経過している。したがって、バックライト用のドライバ150は、時刻t2~時刻t3の間では、バックライト210のエリア210z2の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力に切り替える。
【0125】
また、
図13Dに示すように、時刻t2~時刻t3の間の時刻tbで、液晶パネル220のエリア220z3に属する各ピクセル120pの電位が、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始める。ただし、
図13Iに示すように、時刻t2~時刻t3の間において、バックライト210のエリア210z3に属する各光源116の出力を制御し始める時刻も、概ね時刻tbである。したがって、バックライト用のドライバ150は、バックライト210のエリア210z3の各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0126】
また、バックライト用のドライバ150は、
図13Jに示すように、時刻t2~時刻t3の間では、時刻t1~時刻t2の間と同様に、バックライト210のエリア210z4の各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0127】
次に、
図13Fに示すように、時刻t3でサブ同期信号930aがもう一度立ち上がる。
バックライト用のドライバ150は、
図13Gおよび
図13Hに示すように、時刻t3~時刻t4の間では、時刻t2~時刻t3の間と同様に、バックライト210のエリア210z1、210z2の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0128】
また、バックライト用のドライバ150は、
図13Iに示すように、時刻t3~時刻t4の間の時刻tyで、バックライト210のエリア210z3に属する各光源116の出力を制御し始める。時刻tyでは、時刻tbから遅延時間Δtdが経過している。したがって、バックライト用のドライバ150は、時刻t3~時刻t4の間では、バックライト210のエリア210z3の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力に切り替える。
【0129】
また、
図13Eに示すように、時刻t3~時刻t4の間の時刻tcで、液晶パネル220のエリア220z4に属する各ピクセル120pの電位が、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始める。ただし、
図13Jに示すように、時刻t3~時刻t4の間において、バックライト210のエリア210z4に属する各光源116の出力を制御し始める時刻も、概ね時刻tcである。したがって、バックライト用のドライバ150は、バックライト210のエリア210z4の各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0130】
次に、
図13Fに示すように、時刻t4でサブ同期信号930aがもう一度立ち上がる。
バックライト用のドライバ150は、
図13G~
図13Iに示すように、時刻t4~時刻t5の間では、時刻t3~時刻t4の間と同様に、バックライト210のエリア210z1、210z2、210z3の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0131】
また、バックライト用のドライバ150は、
図13Jに示すように、時刻t4~時刻t5の間の時刻tzで、バックライト210のエリア210z4に属する各光源116の出力を制御し始める。時刻tzでは、時刻tcから遅延時間Δtdが経過している。したがって、バックライト用のドライバ150は、時刻t4~時刻t5の間では、バックライト210のエリア210z4の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力に切り替える。
【0132】
時刻t5以降では、時刻t0から時刻t5までの処理と同様の処理が、繰り返し行われる。本実施形態においては、ある一周期Tの時刻t5が、次の一周期Tの時刻t0である。
【0133】
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態においても、バックライト210の各エリア210zにおいて、直上に位置する液晶パネル220の各ピクセル120pに印加する電圧をk番目の入力画像910に応じた値に切り替える処理の開始以降に、各エリア210zに含まれる各発光領域111sの光源116の出力を、k番目の入力画像910に応じた出力に切り替える。そのため、液晶パネル220に表示する画像と、バックライト210の輝度と、をマッチさせ易い。これにより、高品位な画像を表示できる。
【0134】
また、液晶パネル220の各ピクセル120pの電位は、k番目の制御信号D2aに応じた値に到達するまでには、時間を要する。これに対して本実施形態では、バックライト210の各エリア210zについて、直上に位置する各ピクセル120pに印加する電圧をk番目の入力画像910に応じた値に切り替える処理の開始から、遅延時間Δtdが経過後、各エリア210zに含まれる各発光領域111sの光源116の出力を、k番目の入力画像910に応じた出力に切り替える。そのため、液晶パネル220に表示する画像と、バックライト210の輝度と、をマッチさせ易い。これにより、高品位な画像を表示できる。なお、遅延時間Δtdは、周期T内に含まれるサブ同期信号930aのパルスの総数で除算した単位時間の長さや、液晶パネル120のピクセル120pの電位が制御信号に応じた電位に到達するまでにかかる時間に基づいて、適宜調整可能である。
【0135】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。
図14Aは、本実施形態における同期信号の時間変化を示す模式図である。
図14Bは、本実施形態におけるエリア220z1に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
図14Cは、本実施形態におけるエリア220z2に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
図14Dは、本実施形態におけるエリア220z3に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
図14Eは、本実施形態におけるエリア220z4に属するピクセルの電位の時間変化を示す模式図である。
図14Fは、本実施形態におけるサブ同期信号の時間変化を示す模式図である。
図14Gは、本実施形態におけるエリア210z1に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図14Hは、本実施形態におけるエリア210z2に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図14Iは、本実施形態におけるエリア210z3に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図14Jは、本実施形態におけるエリア210z4に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図15は、本実施形態におけるk-1番目の入力画像およびk番目の入力画像を示す模式図である。
図16Aは、
図14Aの時刻t0~時刻t1の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
図16Bは、
図14Aの時刻t1~時刻t2の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
図16Cは、
図14Aの時刻t2~時刻t3の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
図16Dは、
図14Aの時刻t3~時刻t4の間において、液晶パネルに表示される画像を示す模式図である。
以下では、k-1番目の入力画像910は、
図15に示すように、黒い背景に白抜きの文字「C」が表示された画像であり、k番目の入力画像910は、黒い背景に白抜きの文字「A」が表示された画像である例を説明する。
【0136】
本実施形態では、第2の実施形態と同様に、バックライト210は、4つのエリア210z1、210z2、210z3、210z4に分けられ、液晶パネル220は、4つのエリア220z1、220z2、220z3、220z4に分けられる。
【0137】
本実施形態では、同期信号920の一周期T内に含まれるサブ同期信号930bのパルスの総数が、バックライト210のエリア210zの総数と同じ4つである点で、第2の実施形態と相違する。したがって、本実施形態においては、ある一周期Tの時刻t4が、次の一周期Tの時刻t0である。また、本実施形態では、バックライト用のドライバ150が、バックライト210の各エリア210zについて、各発光領域111sの光源116の出力をk-1番目の入力画像910に応じた出力に切り替えた後、各発光領域111sの光源116を消灯させてから、各発光領域111sの光源116の出力をk番目の入力画像910に応じた出力に切り替える点で、第2の実施形態と相違する。
【0138】
具体的には、
図14Bに示すように、概ね時刻t0で、液晶パネル220のエリア220z1に属する各ピクセル120pの電位が、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始める。また、
図14Fに示すように、時刻t0で、サブ同期信号930bが立ち上がる。サブ同期信号930bの立ち上がりを検出した場合、バックライト用のドライバ150は、
図14G~
図14Jに示すように、各発光領域111sの光源116の出力を、バックライト210のエリア210z毎に、-Y方向に順次制御する処理を行う。
【0139】
バックライト用のドライバ150は、
図14Gに示すように、時刻t0~時刻t1の間では、バックライト210のエリア210z1の各光源116を消灯させる。
【0140】
また、
図14C~
図14Eに示すように、時刻t0~時刻t1の間では、液晶パネル220のエリア220z2、220z3、220z4の各ピクセル120pに印加される電圧は、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始めていない。したがって、バックライト用のドライバ150は、
図14H~
図14Jに示すように、時刻t0~時刻t1の間では、バックライト210のエリア210z2、210z3、210z4の各光源116の出力を、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0141】
したがって、時刻t0~時刻t1の間では、
図16Aに示すように、液晶パネル220の第1部分221には、画像が表示されない。また、液晶パネル220の第2部分222、第3部分223、および第4部分224には、k-1番目の入力画像910に応じて、黒い背景と白抜きの文字「C」の一部が表示される。
【0142】
次に、
図14Cに示すように、概ね時刻t1で、液晶パネル220のエリア220z2に属する各ピクセル120pの電位が、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始める。また、
図14Fに示すように、時刻t1において、サブ同期信号930bが再び立ち上がる。
【0143】
図14Bに示すように、時刻t1~時刻t2の間では、液晶パネル220のエリア220z1に属する各ピクセル120pの電位のk番目の制御信号D2aに応じた値への切り替えが開始している。そのため、バックライト用のドライバ150は、
図14Gに示すように、時刻t1~時刻t2の間では、バックライト210のエリア210z1の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力に切り替える。
【0144】
バックライト用のドライバ150は、
図14Hに示すように、時刻t1~時刻t2の間では、バックライト210のエリア210z2の各光源116を消灯させる。
【0145】
バックライト用のドライバ150は、
図14I及び
図14Jに示すように、時刻t1~時刻t2の間では、バックライト210のエリア210z3、210z4の各光源116の出力を、時刻t0~時刻t1の間と同様に、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0146】
したがって、時刻t1~時刻t2の間では、
図16Bに示すように、液晶パネル220の第1部分221に、k番目の入力画像910に応じて、黒い背景と白抜きの文字「A」の一部が表示される。また、液晶パネル220の第2部分222には画像が表示されない。また、液晶パネル220の第3部分223および第4部分224には、k-1番目の入力画像910に応じて、黒い背景と白抜きの文字「C」の一部が表示される。
【0147】
バックライト210のエリア210z1を消灯させずに、第1部分221に表示する画像を、k-1番目の入力画像910に応じた画像からk番目の入力画像910に応じた画像に切り替えた場合、使用者は、k-1番目の入力画像910に応じた画像を、切り替えの直後に残像として視認する場合がある。これに対して、本実施形態では、バックライト210のエリア210z1について、各光源116の出力を、k-1番目の入力画像910に応じた出力に切り替えた後、各光源116を消灯させてから、各光源116の出力を、k番目の入力画像910に応じた出力に切り替える。そのため、使用者が切り替えの直後に残像を視認することを抑制できる。
【0148】
次に、
図14Dに示すように、概ね時刻t2で、液晶パネル220のエリア220z3に属する各ピクセル120pの電位が、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始める。また、
図14Fに示すように、時刻t2において、サブ同期信号930bが再び立ち上がる。
【0149】
バックライト用のドライバ150は、
図14Gに示すように、時刻t2~時刻t3の間では、時刻t1~時刻t2の間と同様に、バックライト210のエリア210z1の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0150】
また、
図14Cに示すように、時刻t2~時刻t3の間では、液晶パネル220のエリア220z2に属する各ピクセル120pの電位のk番目の制御信号D2aに応じた値への切り替えが開始している。そのため、バックライト用のドライバ150は、
図14Hに示すように、時刻t2~時刻t3の間では、バックライト210のエリア210z2の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力に切り替える。
【0151】
また、バックライト用のドライバ150は、
図14Iに示すように、時刻t2~時刻t3の間では、バックライト210のエリア210z3の各光源116を消灯させる。
【0152】
また、バックライト用のドライバ150は、
図14Jに示すように、時刻t2~時刻t3の間では、バックライト210のエリア210z4の各光源116の出力を、時刻t1~時刻t2の間と同様に、k-1番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0153】
したがって、時刻t2~時刻t3の間では、
図16Cに示すように、液晶パネル220の第1部分221および第2部分222に、k番目の入力画像910に応じて、黒い背景と白抜きの文字「A」の一部が表示される。また、液晶パネル220の第3部分223には画像が表示されない。また、液晶パネル220の第4部分224には、k-1番目の入力画像910に応じて、黒い背景と白抜きの文字「C」の一部が表示される。
【0154】
次に、
図14Eに示すように、概ね時刻t3で、液晶パネル220のエリア220z4に属する各ピクセル120pの電位が、k番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わり始める。また、
図14Fに示すように、時刻t3において、サブ同期信号930bが再び立ち上がる。
【0155】
バックライト用のドライバ150は、
図14G及び
図14Hに示すように、時刻t3~時刻t4の間では、時刻t2~時刻t3の間と同様に、バックライト210のエリア210z1、210z2の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力とする。
【0156】
また、
図14Dに示すように、時刻t3~時刻t4の間では、液晶パネル220のエリア220z3に属する各ピクセル120pの電位のk番目の制御信号D2aに応じた値への切り替えが開始している。そのため、バックライト用のドライバ150は、
図14Iに示すように、時刻t3~時刻t4の間では、バックライト210のエリア210z3の各光源116の出力を、k番目の制御信号D1aに応じた出力に切り替える。
【0157】
また、バックライト用のドライバ150は、
図14Jに示すように、時刻t3~時刻t4の間では、バックライト210のエリア210z4の各光源116を消灯させる。
【0158】
したがって、時刻t3~時刻t4の間では、
図16Dに示すように、液晶パネル220の第1部分221、第2部分222、および第3部分223に、k番目の入力画像910に応じて、黒い背景と白抜きの文字「A」の一部が表示される。また、液晶パネル220の第4部分224には画像が表示されない。
【0159】
時刻t4以降では、時刻t0から時刻t4までの処理と同様の処理が、繰り返し行われる。
【0160】
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、バックライト210の各エリア210zについて、各発光領域111sの光源116の出力を、k-1番目の入力画像910に応じた出力に切り替えた後、各発光領域111sの光源116を消灯させてから、各発光領域111sの光源116の出力を、k番目の入力画像910に応じた出力に切り替える。そのため、使用者が切り替えの直後に、k-1番目の入力画像910に応じた画像を残像として視認することを抑制できる。
【0161】
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態について説明する。
図17Aは、本実施形態におけるエリア210z1に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図17Bは、本実施形態におけるエリア210z2に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図17Cは、本実施形態におけるエリア210z3に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図17Dは、本実施形態におけるエリア210z4に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
本実施形態では、バックライト210のエリア210zに含まれる各発光領域111sの光源116を消灯させた後、次に制御するエリア210zに含まれる各発光領域111sの光源116も消灯させる点で、第3の実施形態と相違する。
【0162】
具体的には、例えば、バックライト用のドライバ150は、
図17Aおよび
図17Bに示すように、時刻t0~時刻t1の間において、バックライト210のエリア210z1だけでなくエリア210z2も消灯させる。同様に、バックライト用のドライバ150は、
図17Bおよび
図17Cに示すように、時刻t1~時刻t2の間において、バックライト210のエリア210z2だけでなくエリア210z3も消灯させる。同様に、バックライト用のドライバ150は、
図17Cおよび
図17Dに示すように、時刻t2~時刻t3の間において、バックライト210のエリア210z3だけでなくエリア210z4も消灯させる。同様に、バックライト用のドライバ150は、
図17Aおよび
図17Dに示すように、時刻t3~時刻t4の間において、バックライト210のエリア210z4だけでなくエリア210z1も消灯させる。
【0163】
このように、複数のエリア210zの各光源116を、順次消灯させてもよい。このような場合も、使用者が切り替えの直後に、k-1番目の入力画像910に応じた画像を残像として視認することを抑制できる。特にエリア210zの数が多い場合は、連続してエリア210zを消灯させることが好ましい。
【0164】
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態について説明する。
図18は、本実施形態に係る画像表示装置の一部を示す回路図である。
本実施形態は、第3の実施形態をより具体化した例である。
【0165】
図18に示すように、バックライト用のドライバ150においては、データ保持部151、駆動部152、エリア切り替え部153、及びタイミング調整部154が設けられている。なお、
図18においては、図示の便宜上、バックライト用のドライバ150内にバックライト210が描かれているが、実際は、バックライト210はドライバ150の外部に配置されている。後述する
図20についても同様である。
【0166】
データ保持部151は、タイミングコントローラ140からバックライト210の制御信号D1a及びサブ同期信号930bが入力される。制御信号D1aは、シリアル・ペリフェラル・インターフェース(Serial Peripheral Interface:SPI)信号である。データ保持部151は、サブ同期信号930bに同期して制御信号D1aを一定期間保持し、タイミング調整部154に対して出力する。
【0167】
タイミング調整部154においては、複数のスイッチング素子154aと、複数のバッファ154bが設けられている。スイッチング素子154a及びバッファ154bは発光素子116aごとに設けられている。一例では、スイッチング素子154aはnチャネル型のMOSFETである。スイッチング素子154aのソースは接地電位GNDに接続されており、ドレインは発光素子116aのカソードに接続されており、ゲートはバッファ154bの出力に接続されている。タイミング調整部154においては、制御信号D1aに基づいてバックライト210の各発光素子116aを駆動する駆動信号950が生成され、バッファ154bを介してスイッチング素子154aのゲートに入力される。
【0168】
エリア切り替え部153においては、複数のスイッチング素子153aが設けられている。一例では、スイッチング素子153aはpチャネル型のMOSFETである。スイッチング素子153aはバックライト210のエリア毎に設けられている。スイッチング素子153aのソースは点灯電位VLEDに接続されており、ドレインはバックライト210の各エリアを構成する発光素子116aのアノードに共通接続されている。点灯電位VLEDは、発光素子116aを点灯させるための電位であって、接地電位GNDよりも高い電位である。スイッチング素子153aのゲートには、切替信号951が入力される。すなわち、スイッチング素子153aは、バックライト210のエリア毎に、光源116に電源電位である点灯電位VLEDを印加するか否かを切り替える素子である。
【0169】
本実施形態においては、バックライト210のエリア210z1に配置された発光素子116aに接続されたスイッチング素子153aを「スイッチング素子153z1」といい、スイッチング素子153z1のゲートに入力される切替信号951を「切替信号951z1」という。同様に、エリア210z2、210z3、210z4に配置された発光素子116aに接続されたスイッチング素子153aを、それぞれ、スイッチング素子153z2、153z3、153z4といい、これらのゲートに入力される切替信号951を、それぞれ、切替信号951z2、951z3、951z4という。
【0170】
次に、本実施形態の動作について説明する。
図19Aは、本実施形態のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
図19Bは、本実施形態のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
図19Cは、本実施形態のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
図19Dは、本実施形態のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
【0171】
図14G及び
図19Aに示すように、バックライト210のエリア210z1を点灯させるタイミングで、切替信号951z1を「L」(ロウ)にして、pチャネル型MOSFETであるスイッチング素子153z1をオンにする。一方、このとき、切替信号951z2~z4は「H」(ハイ)とし、スイッチング素子153z2~153z4をオフにする。
【0172】
これにより、
図18に示すように、エリア210z1の発光素子116aのアノードが点灯電位VLEDに接続される。一方、エリア210z2~210z4の発光素子116aのアノードは、点灯電位VLEDに接続されない。
【0173】
この状態で、タイミング調整部154がバッファ154bを介して各スイッチング素子154bのゲートに駆動信号950を入力すると、エリア210z1の発光素子116aのカソードが接地電位GNDに接続されて、発光素子116aに電流が流れる。これにより、発光素子116aが点灯する。このとき、各発光素子116aが点灯する時間が駆動信号950によって時分割制御されることにより、所定の階調が実現される。一方、エリア210z2~210z4においては、発光素子116aは点灯しない。
【0174】
また、
図15及び
図16Aに示すように、液晶パネル220がk-1番目の入力画像910からk番目の入力画像910に切り替える間に、バックライト210のエリア210z1を消灯する場合は、エリア210z1の発光素子116aに入力する駆動信号950を、階調が0となるような信号にする。
【0175】
同様に、
図14H及び
図19Bに示すように、エリア210z2を点灯させるタイミングで、切替信号951z2を「L」にして、スイッチング素子153z2をオンにする。これにより、エリア210z2の発光素子116aが駆動信号950に基づいて点灯する。また、
図16Bに示すように、エリア210z2を消灯する場合は、エリア210z2の発光素子116aに入力する駆動信号950を、階調が0となるような信号にする。
【0176】
同様に、
図14I及び
図19Cに示すように、エリア210z3を点灯させるタイミングで、切替信号951z3を「L」にして、スイッチング素子153z3をオンにする。これにより、エリア210z3の発光素子116aが駆動信号950に基づいて点灯する。この場合も、
図16Cに示すように、エリア210z3を消灯する場合は、エリア210z3の発光素子116aに入力する駆動信号950を、階調が0となるような信号にする。
【0177】
同様に、
図14J及び
図19Dに示すように、エリア210z4を点灯させるタイミングで、切替信号951z4を「L」にして、スイッチング素子153z4をオンにする。これにより、エリア210z4の発光素子116aが駆動信号950に基づいて点灯する。この場合も、
図16Dに示すように、エリア210z4を消灯する場合は、エリア210z4の発光素子116aに入力する駆動信号950を、階調が0となるような信号にする。
【0178】
以後、同様な動作を繰り返すことにより、k-1番目の入力画像910からk番目の入力画像910に切り替える間に発光素子116aを消灯させることができる。これにより、第3の実施形態において説明したように、残像を抑制できる。
【0179】
<第6の実施形態>
次に、第6の実施形態について説明する。
図20は、本実施形態に係る画像表示装置の一部を示す回路図である。
図21は、本実施形態における切替信号生成部を示す回路図である。
本実施形態は、第5の実施形態を改良した例である。
【0180】
図20に示すように、本実施形態においては、バックライト用のドライバ150に、データ保持部151、駆動部152、エリア切り替え部153、及びタイミング調整部154に加えて、切替信号生成部155が設けられている。切替信号生成部155は切替信号951を生成し、エリア切り替え部153に対して出力する。
【0181】
図21に示すように、切替信号生成部155は4段のD型フリップフロップ回路155a~155dを含んでいる。D型フリップフロップ回路155a~155dの段数は、エリア210z1~210z4の分割数と同じである。各段のD型フリップフロップ回路155a~155dのS端子及びR端子には、同期信号920が入力される。各段のD型フリップフロップ回路155a~155dのC端子には、サブ同期信号930が入力される。D型フリップフロップ回路155a~155dのQ端子からは、それぞれ、切替信号951z1~951z4が出力される。
【0182】
初段のD型フリップフロップ回路155aのD端子には、マスク信号として、切替信号951z1~951z4が入力される。2段目以降のD型フリップフロップ回路155b~155dのD端子は、前段のD型フリップフロップ回路155a~155cのQ端子に接続されており、前段のD型フリップフロップ回路の出力が入力される。このような構成により、4段のD型フリップフロップ回路155a~155dは、同じ切替信号951z1~951z4を繰り返し出力する。第5の実施形態において説明したように、切替信号951z1~951z4は、それぞれ、エリア切り替え部153のスイッチング素子153z1~153z4のゲートに入力される。
【0183】
次に、本実施形態の動作について説明する。
図22Aは、本実施形態におけるエリア210z1に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図22Bは、本実施形態におけるエリア210z2に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図22Cは、本実施形態におけるエリア210z3に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図22Dは、本実施形態におけるエリア210z4に属する光源の出力を制御するタイミングを示す模式図である。
図23Aは、本実施形態のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
図23Bは、本実施形態のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
図23Cは、本実施形態のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
図23Dは、本実施形態のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
【0184】
【0185】
図14Bに示すように、時刻t0~時刻t1の間において、液晶パネル220のエリア220z1において、各ピクセル120pに印加される電圧がk番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わる。このとき、
図22Aに示すように、エリア210z1の発光素子116aに入力する駆動信号950は、通常の信号、すなわち、タイミングコントローラ140から入力される制御信号D1aに基づく信号とする。
【0186】
一方、
図23Aに示すように、切替信号生成部155は切替信号951z1を「H」とし、スイッチング素子153z1をオフとする。上述の如く、スイッチング素子153z1は、バックライト210のエリア210z1に配置された光源116に点灯電位VLEDを印加するか否かを切り替える素子である。スイッチング素子153z1をオフとすることにより、
図20に示すように、スイッチング素子153z1に接続された発光素子116aは点灯電位VLEDから切り離され、駆動信号950に関わらず消灯する。この結果、バックライト210のエリア210z1は消灯し、
図16Aに示すように、液晶パネル220の第1部分221に黒い画像が表示される。なお、液晶パネル220の第2部分222、第3部分223、第4部分224には、k-1番目の画像が表示される。
【0187】
図14Cに示すように、時刻t1~時刻t2の間において、液晶パネル220のエリア220z2において、各ピクセル120pに印加される電圧がk番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わる。このとき、
図22Bに示すように、エリア210z2の発光素子116aに入力する駆動信号950は、通常の信号、すなわち、タイミングコントローラ140から入力される制御信号D1aに基づく信号とする。
【0188】
一方、
図23Bに示すように、切替信号生成部155は切替信号951z2を「H」とし、スイッチング素子153z2をオフとする。これにより、
図20に示すように、スイッチング素子153z2に接続された発光素子116aは点灯電位VLEDから切り離され、駆動信号950に関わらず消灯する。この結果、バックライト210のエリア210z2は消灯し、
図16Bに示すように、液晶パネル220第2部分222に黒い画像が表示される。なお、液晶パネル220の第1部分221にはk番目の画像が表示され、第3部分223、第4部分224には、k-1番目の画像が表示される。
【0189】
図14D示すように、時刻t2~時刻t3の間において、液晶パネル220のエリア220z3において、各ピクセル120pに印加される電圧がk番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わる。このとき、
図22Cに示すように、エリア210z3の発光素子116aに入力する駆動信号950は、通常の信号とする。
【0190】
一方、
図23Cに示すように、切替信号生成部155は切替信号951z3を「H」とし、スイッチング素子153z3をオフとする。これにより、スイッチング素子153z3に接続された発光素子116aは点灯電位VLEDから切り離され、駆動信号950に関わらず消灯する。この結果、バックライト210のエリア210z3は消灯し、
図16Cに示すように、第3部分223に黒い画像が表示される。なお、液晶パネル220の第1部分221、第2部分222にはk番目の画像が表示され、第4部分224には、k-1番目の画像が表示される。
【0191】
図14E示すように、時刻t3~時刻t4の間において、液晶パネル220のエリア220z4において、各ピクセル120pに印加される電圧がk番目の制御信号D2aに応じた値に切り替わる。このとき、
図22Dに示すように、エリア210z4の発光素子116aに入力する駆動信号950は、通常の信号とする。
【0192】
一方、
図23Dに示すように、切替信号生成部155は切替信号951z4を「H」とし、スイッチング素子153z4をオフとする。これにより、スイッチング素子153z4に接続された発光素子116aは点灯電位VLEDから切り離され、駆動信号950に関わらず消灯する。この結果、バックライト210のエリア210z4は消灯し、
図16Dに示すように、液晶パネル220の第4部分224に黒い画像が表示される。なお、液晶パネル220の第1部分221、第2部分222、第3部分223にはk番目の画像が表示される。以後、上述の時刻t0~時刻t4の動作を繰り返す。
【0193】
本実施形態によれば、切替信号生成部155が切替信号951を生成し、切替信号951がエリア切り替え部153のスイッチング素子153aを順次オフにすることにより、発光素子116aを点灯電位VLEDから切り離し、バックライト210のエリア210z1~210z4を順次消灯している。これにより、各エリアの発光素子116aの階調を0にするような駆動信号950を特別に生成しなくても、スイッチング素子153aをオフにするという簡単な手段により、液晶パネル220の各部分に黒い画像を表示させることができる。この結果、バックライト用のドライバ150の動作の負担が軽減し、高速化を図ることができる。
【0194】
<第6の実施形態の第1の変形例>
次に、第6の実施形態の第1の変形例について説明する。
図24は、本変形例における切替信号生成部を示す回路図である。
図25Aは、本変形例のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
図25Bは、本変形例のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
図25Cは、本変形例のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
図25Dは、本変形例のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
図25A~
図25Dにおいては、切替信号951を「H」として対応するエリアを消灯する部分に、破線の楕円を付している。後述する
図26A~
図28Dについても同様である。
【0195】
図24に示すように、本変形例においては、切替信号生成部155において、8段のD型フリップフロップ回路155a~155hが直列に接続されている。また、初段のD型フリップフロップ回路155aのD端子には、マスク信号として、D型フリップフロップ回路155a~155hの出力信号が入力される。
【0196】
次に、本変形例の動作について説明する。
図25A~
図25Dに示すように、本変形例においては、各周期Tを8つのサブ周期に分割し、サブ周期毎に1つのエリアを消灯している。このため、各周期Tにおいて、各エリアを2回消灯する。すなわち、時刻t0~時刻t1の間にエリア210z1を消灯し、時刻t1~時刻t2の間にエリア210z2を消灯し、時刻t2~時刻t3の間にエリア210z3を消灯し、時刻t3~時刻t4の間にエリア210z4を消灯し、時刻t4~時刻t5の間にエリア210z1を再度消灯し、時刻t5~時刻t6の間にエリア210z2を再度消灯し、時刻t6~時刻t7の間にエリア210z3を再度消灯し、時刻t7~時刻t8の間にエリア210z4を再度消灯する。本変形例においては、ある一周期Tの時刻t8が、次の一周期Tの時刻t0である。
【0197】
これにより、本変形例においては、例えば画像補償回路を用いて一周期Tに2枚の画像を表示する場合に、液晶パネル220の各ピクセル120pに印加される電圧が次の画像に応じた値に切り替わった直後の期間において、黒い画像を表示できる。
【0198】
<第6の実施形態の第2の変形例>
次に、第6の実施形態の第2の変形例について説明する。
図26Aは、本変形例のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
図26Bは、本変形例のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
図26Cは、本変形例のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
図26Dは、本変形例のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
【0199】
図26A~
図26Dに示すように、本変形例においては、消灯をエリア210z2から開始する。すなわち、時刻t0~時刻t1の間にエリア210z2を消灯し、時刻t1~時刻t2の間にエリア210z3を消灯し、時刻t2~時刻t3の間にエリア210z4を消灯し、時刻t3~時刻t4の間にエリア210z1を消灯する。また、時刻t4~時刻t5の間にエリア210z2を消灯し、時刻t5~時刻t6の間にエリア210z3を消灯し、時刻t6~時刻t7の間にエリア210z4を消灯し、時刻t7~時刻t8の間にエリア210z1を消灯する。
【0200】
これにより、本変形例においては、一周期Tに2枚の画像を表示する場合に、液晶パネル220の各ピクセル120pに印加される電圧が次の画像に応じた値に切り替わる直前の期間において、黒い画像が表示される。バックライトと液晶パネルの相性によっては、このような駆動が良好な画像品質を実現する場合もある。このように、本変形例によれば、液晶パネルの特性に応じた駆動が可能となる。
【0201】
<第6の実施形態の第3の変形例>
次に、第6の実施形態の第3の変形例について説明する。
図27Aは、本変形例のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
図27Bは、本変形例のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
図27Cは、本変形例のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
図27Dは、本変形例のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
【0202】
図27A~
図27Dに示すように、本変形例においては、各エリアを連続する2つのサブ周期において消灯する。すなわち、時刻t0~時刻t1の間にエリア210z1を消灯し、それに続く時刻t1~時刻t2の間にエリア210z1を再度消灯する。時刻t2~時刻t3の間にエリア210z2を消灯し、それに続く時刻t3~時刻t4の間にエリア210z2を再度消灯する。時刻t4~時刻t5の間にエリア210z3を消灯し、それに続く時刻t5~時刻t6の間にエリア210z3を再度消灯する。時刻t6~時刻t7の間にエリア210z4を消灯し、それに続く時刻t7~時刻t8の間にエリア210z4を再度消灯する。
【0203】
本変形例によれば、各周期Tに1枚の画像を表示する場合において、液晶パネル220の各ピクセル120pに印加される電圧が次の画像に応じた値に切り替わった直後の期間において、黒い画像が表示される。このとき、黒い画像が表示される時間を長くすることができるので、次の画像に切り替わった直後に残像を視認することをさらに抑制できる。
【0204】
<第6の実施形態の第4の変形例>
次に、第6の実施形態の第4の変形例について説明する。
図28Aは、本変形例のエリア210z1を制御するタイミングを示す模式図である。
図28Bは、本変形例のエリア210z2を制御するタイミングを示す模式図である。
図28Cは、本変形例のエリア210z3を制御するタイミングを示す模式図である。
図28Dは、本変形例のエリア210z4を制御するタイミングを示す模式図である。
【0205】
図28A~
図28Dに示すように、本変形例においては、各エリアを連続する2つのサブ周期において消灯し、且つ、消灯をエリア210z2から開始する。すなわち、時刻t0~時刻t1の間にエリア210z2を消灯し、それに続く時刻t1~時刻t2の間にエリア210z2を再度消灯する。時刻t2~時刻t3の間にエリア210z3を消灯し、それに続く時刻t3~時刻t4の間にエリア210z3を再度消灯する。時刻t4~時刻t5の間にエリア210z4を消灯し、それに続く時刻t5~時刻t6の間にエリア210z4を再度消灯する。時刻t6~時刻t7の間にエリア210z1を消灯し、それに続く時刻t7~時刻t8の間にエリア210z1を再度消灯する。
【0206】
第6の実施形態及びその第1~第4の変形例において説明したように、バックライト210の各エリアを消灯させる期間は、液晶パネルとの相性によって任意に変更することができる。各エリアを消灯させる期間は、上述の例には限定されない。これにより、液晶パネルの特性に応じて、バックライトを最適に駆動することができる。
【0207】
上述した複数の実施形態およびその変形例の各構成同士は、矛盾の無い範囲で適宜組み合わせることができる。
【0208】
本発明は、例えば、テレビ、パソコン、又はゲーム機等の機器のディスプレイに利用することができる。
【符号の説明】
【0209】
100 :画像表示装置
110、210:バックライト
110z、210z、210z1、210z2、210z3、210z4:エリア
110z1 :上部エリア
110z2 :中部エリア
110z3 :下部エリア
111、211:面状光源
111s、211s:発光領域
112 :光学部材
113 :基板
113m :導電部材
114 :光反射性シート
114a :第1接着層
114b :光反射層
114c :第2接着層
115 :導光部材
115a :光源配置部
115b :区画溝
116、216:光源
116a、216a:発光素子
116b、216b:波長変換部材
116c :第2光調整部材
116d :第3光調整部材
116e :半導体積層体
116f、116g:電極
116h :透光性部材
116i :波長変換物質
117 :透光性部材
118 :第1光調整部材
119 :光反射部材
120、220:液晶パネル
120p:ピクセル
120sp :サブピクセル
120z、220z、220z1、220z2、220z3、220z4:エリア
120z1 :上部エリア
120z2 :中部エリア
120z3 :下部エリア
121 :上部
122 :中部
123 :下部
130 :制御部
140 :タイミングコントローラ
141 :入力部
142 :輝度設定データ作成部
143 :階調設定データ作成部
144 :記憶部
145 :サブ同期信号生成部
146 :制御信号生成部
147 :出力部
150 :バックライト用のドライバ
151 :データ保持部
152 :駆動部
153 :エリア切り替え部
153a、153z1、153z2、153z3、153z4 :スイッチング素子
154 :タイミング調整部
154a :スイッチング素子
154b :バッファ
155 :切替信号生成部
155a~155h :D型フリップフロップ回路
160 :液晶パネル用のドライバ
214 :光反射性シート
214a :貫通穴
214b :屈曲部
215 :接着部材
221 :第1部分
222 :第2部分
223 :第3部分
224 :第4部分
910 :入力画像
910p :ピクセル
910a :画像エリア
911 :上部
912 :中部
913 :下部
920 :同期信号
930、930a、930b:サブ同期信号
950 :駆動信号
951、951z1、951z2、951z3、951z4 :切替信号
D1 :輝度設定データ
D1a :制御信号
D2 :階調設定データ
D2a :制御信号
D3 :輝度プロファイル
Ef :変換式
Efb、Efg、Efr :出力値
Gb、Gg、Gr:階調
Gmax :最大値
T :周期
Δt :単位時間
Δtd :遅延時間
V :輝度値
Vf11 :電位
e1 :輝度
e2 :要素