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特許7524340接合体、セラミックス銅回路基板、および半導体装置
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  • 特許-接合体、セラミックス銅回路基板、および半導体装置 図1
  • 特許-接合体、セラミックス銅回路基板、および半導体装置 図2
  • 特許-接合体、セラミックス銅回路基板、および半導体装置 図3
  • 特許-接合体、セラミックス銅回路基板、および半導体装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-19
(45)【発行日】2024-07-29
(54)【発明の名称】接合体、セラミックス銅回路基板、および半導体装置
(51)【国際特許分類】
   C04B 37/02 20060101AFI20240722BHJP
   H05K 1/03 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
C04B37/02 B
H05K1/03 630J
H05K1/03 630H
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022557575
(86)(22)【出願日】2021-10-20
(86)【国際出願番号】 JP2021038712
(87)【国際公開番号】W WO2022085711
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2023-04-14
(31)【優先権主張番号】P 2020177286
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】303058328
【氏名又は名称】東芝マテリアル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】米津 麻紀
(72)【発明者】
【氏名】末永 誠一
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 幸子
(72)【発明者】
【氏名】佐野 孝
【審査官】末松 佳記
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/019602(WO,A1)
【文献】特開2016-169111(JP,A)
【文献】特表2018-506496(JP,A)
【文献】国際公開第2018/180965(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 37/00-37/02
H05K 1/03-1/05
H05K 3/34
H05K 3/38
H01L 23/12-23/15
H01L 23/36-23/373
B23K 1/00-1/20
B23K 31/02
JSTPlus/JSTChina/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックス基板と、
銅板と、
前記セラミックス基板の少なくとも一方の面に配置され、前記セラミックス基板と前記銅板とを接合する接合層と、を備え、
前記接合層は、AgおよびTiを含有し、
前記銅板は、
厚さ方向において前記接合層から離れた第一領域と、
前記接合層と前記第一領域との間に設けられ、前記第一領域よりも高いAg濃度を有する第二領域と、
前記接合層と前記第二領域との間に設けられ、前記第二領域よりも低いAg濃度を有する第三領域と、
を含むことを特徴とする接合体。
【請求項2】
前記第一領域、前記第二領域、および前記第三領域は、前記厚さ方向において、30μm以上100μm以下のピッチで並び、
前記第一領域、前記第二領域、および前記第三領域のそれぞれは、幅方向100μm以上200μm以下×厚さ方向10μm以上100μm以下の領域であり、
前記第一領域、前記第二領域、および前記第三領域のそれぞれにおけるAg濃度は、EDXにより分析されることを特徴とする、請求項1に記載の接合体。
【請求項3】
前記第二領域は、前記厚さ方向において、前記接合層と前記銅板との境界から0.1mm以上0.5mm以下の範囲内に位置することを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の接合体。
【請求項4】
前記銅板の厚さは、0.8mm以上であることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の接合体。
【請求項5】
前記セラミックス基板は、窒化珪素基板であることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の接合体。
【請求項6】
前記接合層は、AgおよびTi以外に、Cu、Sn、In、およびCから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の接合体。
【請求項7】
前記第一領域におけるAg濃度と、前記第二領域における前記Ag濃度と、の差は、0.05原子%以上であり、
前記第二領域における前記Ag濃度と、前記第三領域における前記Ag濃度と、の差は、0.05原子%以上であることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の接合体。
【請求項8】
前記第二領域における前記Ag濃度は、0.1原子%以上0.4原子%以下であることを特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の接合体。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の接合体を備えたことを特徴とするセラミックス銅回路基板。
【請求項10】
請求項9に記載のセラミックス銅回路基板と、
前記セラミックス銅回路基板に実装された半導体素子と、
を備えたことを特徴とする半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
後述する実施形態は、概ね、接合体、セラミックス銅回路基板、および半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
セラミックス基板と銅板の接合体は、半導体素子などを搭載する回路基板として用いられている。国際公開第2018/180965号公報(特許文献1)には、セラミックス基板と銅板が接合されたセラミックス銅回路基板が開示されている。特許文献1では、銅板の結晶粒径および銅板中のAgの拡散量を制御している。特許文献1では、このような制御を行うことで、セラミックス銅回路基板の 温度サイクル試験(TCT)特性を向上させている。
その一方で、セラミックス銅回路基板のサイズが大きくなると、TCT特性が向上しないセラミックス銅回路基板が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2018/180965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この原因を調べたところ、銅板へのAgの拡散量に原因があることが分かった。特許文献1では、銅板を厚さ方向に3等分してAgの拡散量を制御している。接合層に近い方から銅板表面に行くに従って、Ag拡散量が少なくなっている。銅板中のAgは、接合層から拡散する。そのため、接合層に近い箇所のAg量が多く、銅板表面に行くに従ってAg量が少なくなっていた。銅板では、Agの拡散量の多いところと少ないところで、熱膨張に差が生じる。この部分的なAgの拡散量の違いが、TCT特性の向上阻害の原因であることが分かった。
本発明は、このような問題に対処するためのものであり、銅板中のAg濃度を制御した接合体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態にかかる接合体は、セラミックス基板と、銅板と、接合層と、を備える。前記接合層は、前記セラミックス基板の少なくとも一方の面に配置され、前記セラミックス基板と前記銅板とを接合する。前記接合層は、AgおよびTiを含有する。前記銅板は、第一領域、第二領域、および第三領域を含む。前記第一領域は、厚さ方向において前記接合層から離れている。前記第二領域は、前記接合層と前記第一領域との間に設けられ、前記第一領域よりも高いAg濃度を有する。前記第三領域は、前記接合層と前記第二領域との間に設けられ、前記第二領域よりも低いAg濃度を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態にかかる接合体の一例を示す模式図である。
図2】銅板中のAg濃度を測定する測定領域の一例を示す模式図である。
図3】実施形態にかかるセラミックス銅回路基板の一例を示す模式図である。
図4】実施形態にかかる半導体装置の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
実施形態にかかる接合体は、セラミックス基板と、銅板と、接合層と、を備える。前記接合層は、前記セラミックス基板の少なくとも一方の面に配置され、前記セラミックス基板と前記銅板とを接合する。前記接合層は、AgおよびTiを含有する。前記銅板は、第一領域、第二領域、および第三領域を含む。前記第一領域は、厚さ方向において前記接合層から離れている。前記第二領域は、前記接合層と前記第一領域との間に設けられ、前記第一領域よりも高いAg濃度を有する。前記第三領域は、前記接合層と前記第二領域との間に設けられ、前記第二領域よりも低いAg濃度を有する。
【0008】
図1は、実施形態にかかる接合体の一例を示す模式図である。図1において、1は接合体、2はセラミックス基板、3は銅板、4は接合層である。
図1は、セラミックス基板2の両面に接合層4を介して銅板3をそれぞれ配置した接合体1を示す。図1に示す例では、セラミックス基板2の縦横サイズは、銅板3の縦横サイズと同じである。実施形態にかかる接合体は、このような形態に限定されない。接合体1は、その片面のみに銅板が設けられた構造を有していてもよい。セラミックス基板2の縦横サイズは、銅板3の縦横サイズと異なっていてもよい。
図2は、銅板中のAg濃度を測定する測定領域の一例を示す模式図である。図2において、3は銅板、4は接合層、5は測定領域、Tは銅板の厚さ、Pは測定領域同士の間隔(ピッチ)である。5-1は第一測定領域、5-2は第二測定領域、5-3は第三測定領域、5-4は第四測定領域、5-5は第五測定領域、5-6は第六測定領域、5-7は第七測定領域、5-nは第n測定領域である。図2では、測定領域がn個の例を示した。
【0009】
まず、接合体1の任意の断面を測定する場所とする。断面は、セラミックス基板2と銅板3とを結ぶ方向に垂直な面である。つまり、断面は、セラミックス基板2と銅板3の接合面に対して垂直な面である。
次に、複数の測定領域のピッチPを決める。複数の測定領域は、銅板3の厚さ方向に、30μm以上100μm以下のピッチで等間隔に並ぶ。ピッチとは、上下に並ぶ測定領域の中心同士の間隔Pのことである。測定領域の中心同士の間隔Pのことを、ピッチPということもある。ピッチPは、30~100μmの範囲内で一定の間隔とする。例えば、ピッチPを50μmに決定したときは、ピッチPは常に50μmとなる。また、ピッチPを100μmに決定したときは、ピッチPは常に100μmとなる。
1つの測定領域5の幅方向の長さは、100μm以上200μm以下の範囲内である。1つの測定領域5の厚さ方向の長さは、10μm以上100μm以下の範囲内である。測定領域5は、幅方向×厚さ方向で区画された四角形である。幅方向は、セラミックス基板2表面に平行な方向である。つまり、銅板3表面に平行な方向である。厚さ方向は、セラミックス基板2表面に垂直な方向であり、銅板3の厚さ方向である。測定領域5は、銅板3の厚さ方向に配列される。
各測定領域5のサイズとして、幅方向100μm以上200μm以下×厚さ方向10μm以上100μm以下の範囲内から一つのサイズが選ばれる。例えば、測定領域5のサイズが幅方向150μm×厚さ方向50μmに決定された場合には、すべての測定領域5のサイズが、幅方向150μm×厚さ方向50μmとなる。
測定領域5のサイズを決めたら、前述のピッチPに合わせて測定領域を特定する。ピッチPは、銅板3の接合面からカウントする。ピッチP→測定領域5→ピッチP→測定領域5を交互に位置決めしていく。図2では、接合層4に最も近い測定領域を第一測定領域5-1とした。接合層4から最も遠い測定領域を第n測定領域5-nとした。
測定領域5を定めたら、Energy dispersive X-ray spectroscopy(EDX)を用いて、各測定領域5のAg濃度を測定する。EDXのことを、EDSと呼ぶこともある。Ag濃度は、測定領域ごとに測定する。このため、第一測定領域5-1~第n測定領域5-nを含むn個の測定領域のそれぞれのAg濃度を測定する。
【0010】
Ag濃度の測定には、Scanning Electron Microscope(SEM)-EDXを用いる。SEM-EDXとして、日本電子製JED-2300またはそれと同等の性能を有する装置を用いる。Ag濃度は原子%とし、小数点二桁まで測定する。また、EDXの測定では、ピークが安定する時間をとる。なお、SEMには、Field Emission(FE)-SEMを用いてもよい。
【0011】
銅板3は、前記セラミックス基板2側からその反対の側に向かって、Ag濃度が相対的に低い領域、Ag濃度が相対的に高い領域、Ag濃度が相対的に低い領域の順に並んだ部分を含むことを特徴とする。セラミックス基板2側からセラミックス基板2側の反対の側に向かってとは、いわゆる銅板3の厚さ方向のことである。つまり、接合層4から銅板3表面に向かった方向である。
【0012】
例えば、銅板3は、第一領域、第二領域、および第三領域を含む。第一領域は、厚さ方向において、接合層4から離れている。第二領域は、接合層と前記第一領域との間に位置し、第一領域よりも高いAg濃度を有する。第三領域は、接合層と第二領域との間に位置し、第二領域よりも低いAg濃度を有する。第一領域は、第二領域および第三領域から見て、銅板3の表面側に位置する。
第一領域~第三領域は、複数の測定領域の一部であり、厚さ方向において互いに隣り合う。そのため、第一領域~第三領域は、厚さ方向において、30μm以上100μm以下のピッチで並ぶ。第一領域~第三領域のそれぞれのサイズは、幅方向100μm以上200μm以下×厚さ方向10μm以上100μm以下である。
【0013】
上述したとおり、銅板3の一部では、Ag濃度が相対的に低い領域、Ag濃度が相対的に高い領域、Ag濃度が相対的に低い領域が順に並んでいる。これは、接合層4から銅板3表面に向かって、各測定領域のAg濃度を順番に比較したときに、Ag濃度が相対的に低い領域、Ag濃度が相対的に高い領域、Ag濃度が相対的に低い領域となっている箇所が存在することを指す。例えば、第一測定領域5-1~第n測定領域5-nを含む複数の測定領域5を設けたとする。これら第一測定領域5-1~第n測定領域5-nの中に、接合層4から銅板3表面に向かう方向において、Ag濃度が相対的に低い領域→Ag濃度が相対的に高い領域→Ag濃度が相対的に低い領域の順番に並ぶ3つの測定領域が存在する。以降では、Ag濃度が相対的に高い領域(第二領域)を、「高濃度領域」とも呼ぶ。Ag濃度が相対的に低い領域(第一領域および第三領域)を、「低濃度領域」とも呼ぶ。
従来、銅板へのAgの拡散量は、接合層から銅板表面に向かうに従って減っていた。このため、順番に並んだ測定領域のAg濃度を比較すると、それらのAg濃度は、互い→低い→さらに低い、という順に並んでいる。それに対し、実施形態にかかる接合体1では、銅板3の一部で、Ag濃度が相対的に低い領域→Ag濃度が相対的に高い領域→Ag濃度が相対的に低い領域、という順番に並んでいる。このような3つの領域からなるAg濃度の起伏を有するエリアは、少なくとも1つ存在すれば良い。銅板3において、Ag濃度の起伏を有するエリアが2つ以上設けられても良い。好ましくは、銅板3において、1つのみの当該エリアが設けられる。
第一測定領域5-1~第n測定領域5-nを含むn個の測定領域が設けられる場合、例えば、第一測定領域5-1と第二測定領域5-2と第三測定領域5-3を含むエリアが、Ag濃度の起伏を有する。第三測定領域5-3が、上記第一領域に対応する。第二測定領域5-2が、上記第二領域に対応する。第一測定領域5-1が、上記第三領域に対応する。あるいは、第二測定領域5-2と第三測定領域5-3と第四測定領域5-4を含むエリア、第三測定領域5-3と第四測定領域5-4と第五測定領域5-5を含むエリア、第四測定領域5-4と第五測定領域5-5と第六測定領域5-6を含むエリア、または第五測定領域5-5と第六測定領域5-6と第七測定領域5-7を含むエリアのいずれかが、Ag濃度の起伏を有しても良い。これらのエリアの2つ以上が、Ag濃度の起伏を有しても良い。
また、銅板表面は、測定領域に含めない。このため、銅板表面から30μm以上離れた個所を、第n測定領域とする。30μm以上離したのは、ピッチPが30μm以上100μm以下のためである。なお、銅板表面で、Agが検出されてもよいし、検出されなくてもよい。
【0014】
このように、Ag濃度の起伏を有するエリアが存在し、銅板3がAg濃度分布を有することが重要である。銅板3がAg濃度分布を有することにより、接合体およびセラミックス銅回路基板のTCT特性を向上させることができる。Ag濃度の起伏を有するエリアが存在するということは、銅板を厚さ方向に見たとき、銅板の内側に、高濃度領域が存在することを意味する。主に、Agは銅板の銅結晶の粒界に存在する。銅結晶の粒界にAgが存在することにより、ピン止め効果により、銅板の熱膨張を抑制することができる。このため、TCT特性を向上させることができる。また、接合層と高濃度領域との間に低濃度領域を形成することにより、銅板の熱伝導率および電気伝導性を活かしつつ、熱膨張を抑制できる。例えば、接合体サイズが縦または横が200mm以上と大きくなったとしても、接合体の反り量を0.2mm以下にできる。なお、銅板の粒界にAgがあるか否かは、SEM写真とSEM-EDXによる成分分析を組合わせることで分かる。まず、SEM写真により銅板の粒界の場所を特定する。SEM写真によって特定された場所を、EDXで分析することにより、銅板の粒界にAgがあるか否かを確認できる。
【0015】
高濃度領域(第二領域)は、0.1mm以上0.5mm以下の範囲内に存在することが好ましい。0.1mm以上0.5mm以下の範囲は、接合層と銅板との境界を基準とする距離である。「0.1mm」は、接合層4により近い位置である。「0.5mm」は、銅板3の厚さ方向の中心側である。銅板3の中心部から接合層4の間に高濃度領域を形成することにより、銅板の熱膨張を抑制することができる。また、銅板の厚さTに対し、0.3T~0.5Tの範囲に高濃度領域が存在することが好ましい。なお、銅板3と接合層4の境界は、Ag量が5原子%である個所を基準に定義する。接合層中のAgは、銅板に拡散していく。接合層から銅板に向かうにつれて、Ag量は少なくなる。接合層から銅板に向けてAg量が5原子%となった個所を銅板3と接合層4の境界と定義する。
【0016】
高濃度領域におけるAg濃度は、AgとCuのそれぞれの濃度の合計を100原子%としたとき、0.1原子%以上であることが好ましい。すなわち、高濃度領域における実際のAg濃度(原子%)をCAg、実際のCu濃度(原子%)をCCuとしたとき、0.1Ag (CAg+CCu)であることが好ましい。また、高濃度領域におけるAg濃度は、AgとCuのそれぞれの濃度の合計を100原子%としたとき、0.4原子%以下が好ましい。銅板中のAg濃度が高くなり過ぎると、銅板の良さ(熱伝導率および電気伝導性)を活かせなくなる可能性がある。
AgとCuのそれぞれの濃度の合計を100原子%としたとき、低濃度領域におけるAg濃度と高濃度領域におけるAg濃度との差は、0.05原子%以上であることが好ましい。Ag濃度差を0.05原子%以上とすることにより、効果を向上させることができる。
【0017】
銅板3の厚さTは、0.8mm以上であることが好ましい。銅板3が厚いと、熱膨張による変形量が増える。しかし、Ag濃度を制御することにより、熱膨張を抑制できる。
銅板3として、純銅板または銅合金板を用いることができる。銅板は無酸素銅であることが好ましい。無酸素銅は、純銅の一種である。無酸素銅は、JIS-H-3100(ISO1337など)に示されたように、銅純度99.96質量%以上の銅である。
セラミックス基板2として、窒化珪素基板、窒化アルミニウム基板、酸化アルミニウム基板、アルジル基板などが挙げられる。アルジル基板とは、酸化アルミニウムと酸化ジルコニウムを混合した基板である。
セラミックス基板2の厚さは、0.1mm以上1mm以下が好ましい。基板厚さが0.1mm未満では、強度が低下する可能性がある。1mmより厚いと、セラミックス基板が熱抵抗体となり、接合体の放熱性を低下させる可能性がある。
窒化珪素基板の3点曲げ強度は、600MPa以上であることが好ましい。熱伝導率は、80W/m・K以上であることが好ましい。窒化珪素基板の強度を上げることにより、基板厚さを薄くできる。このため、窒化珪素基板の3点曲げ強度は、600MPa以上、さらには700MPa以上が好ましい。窒化珪素基板の基板厚さを、0.40mm以下、さらには0.30mm以下と薄くできる。
窒化アルミニウム基板の3点曲げ強度は、300~450MPa程度である。その一方、窒化アルミニウム基板の熱伝導率は、160W/m・K以上である。窒化アルミニウム基板の強度は低いため、基板厚さは0.60mm以上が好ましい。
酸化アルミニウム基板の3点曲げ強度は300~450MPa程度であるが、酸化アルミニウム基板は安価である。アルジル基板の3点曲げ強度は550MPa程度と高いが、その熱伝導率は30~50W/m・K程度である。
セラミックス基板2としては、窒化珪素基板が好ましい。前述のように窒化珪素基板の強度は高いため、基板厚さを薄くできる。これにより、セラミックス基板の熱抵抗を低減できる。
【0018】
接合層4は、AgおよびTiを含有する。Ti(チタン)は、活性金属と呼ばれる元素である。活性金属を用いたセラミックス基板と銅板の接合方法は、活性金属接合法と呼ばれている。AgおよびTiを含有する接合層は、AgおよびTiを含有するろう材を用いて形成される。Tiを含有するろう材のことを、活性金属ろう材と呼ぶ。活性金属ろう材のことを、単にろう材と呼ぶこともある。
接合層4にAg(銀)を含有させることにより、銅板3にAgを拡散させることができる。Agの拡散を利用することにより、銅板3中のAg濃度を制御することができる。予めAgを含有した銅板を使うことも考えられるが、この場合Ag濃度は均一になり易く、Ag濃度の分布を制御するのは困難である。
【0019】
接合層4は、AgおよびTiに加えて、Cu、Sn、In、およびCから選ばれる1種または2種以上を含有することが好ましい。
活性金属ろう材は、Ag(銀)を20質量%以上60質量%以下、Cu(銅)を25質量%以上70質量%以下、Ti(チタン)またはTiH(水素化チタン)を1質量%以上15質量%以下含有することが好ましい。また、TiとTiHの両方を用いる場合は、それらの合計を1~15質量%の範囲内とする。
必要に応じ、ろう材に、Sn(錫)またはIn(インジウム)の1種または2種を1質量%以上50質量%以下含有させてもよい。TiまたはTiHの含有量は、1~15質量%であることが好ましい。必要に応じ、C(炭素)を0.1質量%以上2質量%以下、ろう材に含有させても良い。
活性金属ろう材組成の比率は、混合する原料の合計を100質量%で計算する。例えば、Ag、Cu、Tiの3種をろう材に用いる場合は、Ag+Cu+Ti=100質量%とする。Ag、Cu、TiH、Inの4種をろう材に用いる場合は、Ag+Cu+TiH+In=100質量%とする。Ag、Cu、Ti、Sn、Cの5種で接合層4を構成する場合は、Ag+Cu+Ti+Sn+C=100質量%とする。
AgまたはCuは、ろう材の母材となる成分である。SnまたはInは、ろう材の融点を下げる効果を有する。C(炭素)は、ろう材の流動性を制御したり、他の成分と反応して接合層の組織を制御する効果を有する。このため、ろう材の成分としては、Ag-Cu-Ti、Ag-Cu-Sn-Ti、Ag-Cu-Ti-C、Ag-Cu-Sn-Ti-C、Ag-Ti、Ag-Sn-Ti、Ag-Ti-C、Ag-Sn-Ti-C、が挙げられる。また、Snの代わりにInを用いてもよい。また、SnとInを両方用いてもよい。また、SnやInの代わりにBi(ビスマス)、Sb(アンチモン)、Ga(ガリウム)などの低融点金属を用いてもよい。
【0020】
以上で説明した接合体は、セラミックス銅回路基板に好適である。図3は、実施形態にかかるセラミックス銅回路基板の一例を示す模式図である。図3において、6は回路部、7は放熱板、10はセラミックス銅回路基板、である。
回路部6は表側の銅板3に回路構造を付与したものである。また、放熱板7は裏側の銅板3を加工したものである。図3では、2つの回路部6を設けた構造であるが、このような構造に限定されるものではない。回路部6は任意の個数や形状を付与することができる。また、両面の銅板3を回路部6としても良いものとする。また、回路部6や放熱板7の側面を傾斜構造としてもよい。また、回路部6や放熱板7の端部から接合層4をはみ出させた接合層はみだし部を設けてもよいものとする。
【0021】
実施形態に係るセラミックス銅回路基板は、半導体装置に好適である。図4は、実施形態にかかる半導体装置の一例を示す模式図である。図4において、20は半導体装置、21は半導体素子、22はリードフレームである。図5に示す半導体装置20では、2つの回路部6の一方に、半導体素子21が実装されている。2つの回路部6の他方に、リードフレーム22が接続されている。なお、実施形態にかかる半導体装置20は、このような構造に限定されない。必要に応じて、回路部6の数およびサイズ、半導体素子21の数およびサイズなどを適宜変更可能である。
【0022】
次に、実施形態にかかる接合体の製造方法について説明する。実施形態にかかる接合体は、上記構成を有していれば、その製造方法は限定されない。ここでは、実施形態にかかる接合体を歩留まり良く得るための方法を説明する。
まず、セラミックス基板2を用意する。セラミックス基板2として、窒化珪素基板、窒化アルミニウム基板、酸化アルミニウム基板、アルジル基板などが挙げられる。
銅板3として、銅板または銅合金板を用いることができる。銅板は、無酸素銅板であることが好ましい。無酸素銅はJIS-H-3100に示されたように、銅純度99.96質量%以上の銅である。また、接合前の銅板における銅結晶の平均結晶粒径は、5μm以上100μm以下の範囲であることが好ましい。銅結晶の平均結晶粒径は、線インターセプト法を用いて算出する。銅板表面の任意の個所の直線10mm上の銅結晶をカウントし、それらの結晶の平均結晶粒径を算出する。銅結晶の粒界が、Agが拡散する主なルートになる。銅板の平均結晶粒径が5μm未満では、Ag拡散量が増えすぎる。また、銅板の平均結晶粒径が100μmを超えて大きいと、Ag拡散量が少なくなる。このため、接合前の銅板の平均結晶粒径は、5μm以上100μm以下、さらには10μm以上50μm以下が好ましい。
【0023】
次に、AgおよびTiを含有する活性金属ろう材ペーストを調製する。AgおよびTiを含有する活性金属ろう材には、Cu、Sn、In、Cから選ばれる1種または2種以上を添加することが好ましい。Tiは、TiHなどの化合物として添加されてもよい。それぞれの成分の組成比(質量%)は、前述の通りである。
ろう材の原料となるAg粉末の平均粒径D50は、3.0μm以下、さらには2.0μm以下が好ましい。Cu粉末の平均粒径D50は、6.0μm以下、さらには4.0μm以下が好ましい。Ti粉末またはTiH粉末の平均粒径D50は、6.0μm以下、さらには4.0μm以下が好ましい。Sn粉末またはIn粉末の平均粒径D50は、6.0μm以下、さらには4.0μm以下が好ましい。C粉末の平均粒径D50は、6.0μm以下、さらには4.0μm以下が好ましい。
Ag粉末の平均粒径D50は、Cu粉末の平均粒径D50よりも小さいことが好ましい。Ag粉末の平均粒径D50は、Sn粉末またはIn粉末の平均粒径D50よりも小さいことが好ましい。Cu粉末の平均粒径D50は、Sn粉末またはIn粉末の平均粒径D50よりも小さいことが好ましい。Ag粉末の粒径を小さくすることにより、銅板にAgが拡散され易くなる。
【0024】
活性金属ろう材の構成成分粉末を混合し、均一に分散して混合粉末を調製する。混合時間は10時間以上が好ましい。次に、混合粉末を、バインダーおよび溶媒と混合して活性金属ろう材ペーストを調製する。活性金属ろう材ペーストを、セラミックス基板または銅板の少なくとも一方に塗布する。活性金属ろう材ペースト層の厚さは、5μm以上60μm以下が好ましい。活性金属ろう材ペースト層の厚さとは、塗布したペーストを乾燥させた後の厚さである。活性金属ろう材ペースト層の厚さが5μm未満では、接合強度が低下する可能性がある。活性金属ろう材ペースト層の60μmを超えて厚いと、接合工程での熱応力が大きくなり、接合体の反りが大きくなる可能性がある。このため、活性金属ろう材ペースト層の厚さは、5μm以上60μm以下、さらには10μm以上50μm以下が好ましい。
活性金属ろう材ペーストを塗布した後、ペーストを塗布していない方を載せる工程を行う。例えば、セラミックス基板に活性金属ろう材ペーストを塗布したら、銅板をセラミックス基板に載せる工程が行われる。セラミックス基板の両面に活性金属ろう材ペーストを塗布し、両面にそれぞれ銅板を配置してもよい。銅板に活性金属ろう材ペーストを塗布し、銅板にセラミックス基板を配置してもよい。
【0025】
次に、接合温度が900℃以下である接合工程を行う。接合温度とは、一定時間保持される最高到達温度のことである。接合温度が高いと銅板を構成する銅結晶粒の粒成長が促進される。銅板の粒成長が早いと、Agの拡散量が少なくなる。
接合温度は、900℃以下、さらには860℃以下が好ましい。接合温度の下限は、特に限定されないが、500℃以上が好ましい。接合温度が低いと、接合の信頼性が低下する可能性がある。このため、接合温度は500℃以上900℃以下、さらには550℃以上860℃以下が好ましい。接合温度の保持時間は100分以下、さらには30分以下が好ましい。
【0026】
接合工程中の雰囲気は、真空または窒素雰囲気であることが好ましい。
真空の圧力は、10-3Pa以下が好ましい。真空中であると、ろう材中のTiが、セラミックス基板と反応する前に窒化するのを防ぐことができる。
窒素雰囲気とは、窒素を90vol%以上含有する雰囲気のことである。接合工程中の雰囲気に窒素が存在すると、Tiがセラミックス基板と反応する前にTiN(窒化チタン)になることが考えられる。ろう材中のTi含有量が6質量%以上であれば、窒素雰囲気中でも、Tiとセラミックス基板を十分に反応させることができる。
接合工程は、バッチ式、連続式のどちらで実行されてもよい。バッチ式では、セラミックス基板および銅板が収納容器に入れて熱処理が施される。連続式では、セラミックス基板および銅板がベルトコンベアー上に載せられ、移動しながら熱処理が施される。バッチ式は、真空中での接合工程に適している。連続式は、窒素雰囲気中の接合工程に適している。バッチ式で接合工程を行う場合は、接合温度の保持時間を短くできる。連続式で接合工程を行う場合は、接合温度の保持時間は長くなるが、連続的に熱処理できるので量産性は向上する。
接合温度からの冷却速度は、50℃/分以下であることが好ましい。接合工程中の熱によって銅板へのAg拡散が促進される。接合温度で保持した後、50℃/分以下の遅い速度で冷却することにより、Agの拡散速度を遅くすることができる。これにより、銅板内にAg濃度の多い領域を形成することができる。
【0027】
上記のように、接合前の銅板における銅結晶の粒径、ろう材中のAg粒径、接合後の冷却速度などを制御することにより、銅板中のAg濃度を制御することができる。銅板中のAg濃度を制御した接合体は、優れたTCT特性を有する。また、接合体の縦または横のサイズが200mm以上と大きくなったとしても、その反り量を0.1mm以下にすることができる。
必要に応じ、製造された接合体に対して、多数個取りを行ってもよい。多数個取りとは、大型の接合体を分割して小さな接合体を得る方法である。分割し易くするために、レーザスクライブ加工などが施されてもよい。実施形態によれば、接合体を大型化できるので、多数個取りに適した接合体を提供することができる。
得られた接合体1の銅板3に、回路部6および放熱板7の構造を付与することにより、セラミックス銅回路基板10を製造することができる。回路部6または放熱板7への構造付与には、エッチング工程が有効である。回路部6または放熱板7の側面に、傾斜形状を設けてもよい。接合層4に対して、回路部6または放熱板7の端部からはみ出たはみだし部を設けてもよい。
【0028】
(実施例)
(実施例1~9、比較例1~2)
セラミックス基板として、表1に示した窒化珪素基板を用意した。
【0029】
【表1】
【0030】
次に、銅板として、表2に示したものを用意した。銅板は、いずれも無酸素銅である。
【0031】
【表2】
【0032】
次に、活性金属ろう材を用意した。構成成分の質量%、平均粒径D50は、表3に示した通りである。
【0033】
【表3】
【0034】
次に、活性金属ろう材ペーストを調製して接合体を作製した。窒化珪素基板、活性金属ろう材、銅板、接合工程は、表4に示した通りである。接合は、10-3Pa以下の真空中で行った。
【0035】
【表4】
【0036】
得られた接合体について、銅板中のAg濃度を調べた。Ag濃度の分析は、接合体の任意の断面における銅板を、EDXで測定した。測定のためのSEM-EDXとして、日本電子製JED-2300を用いた。
EDXの測定領域は、幅方向200μm×厚さ方向50μmに統一した。測定領域同士の間隔Pは、50μmに統一した。銅板の厚さが0.8mmの接合体に対しては、8カ所の測定領域を設定した。銅板の厚さが1.0mmの接合体に対しては、10カ所の測定領域を設定した。EDXによる測定結果から、銅板3中に、Ag濃度が相対的に低い領域、Ag濃度が相対的に高い領域、Ag濃度が相対的に低い領域の順に並んだAg濃度分布が存在するか調べた。Ag濃度分布中の高濃度領域が、接合層と銅板との境界から0.1mm以上0.5mm以下の範囲内に存在するかを調べた。また、高濃度領域におけるAg濃度(原子%)を調べた。
さらに、接合体の反り量を測定した。接合体の反り量として、長辺側の反り量を測定した。反り量が0.2mm以下の接合体を良(〇)と表示し、反り量が0.2mmを超えた接合体を不良(×)と表示した。
その結果を表5に示す。
【0037】
【表5】
【0038】
表5から分かる通り、実施例にかかる接合体では、銅板の一部に、Ag濃度分布が存在していた。Ag濃度分布中の高濃度領域は、接合層と銅板との境界から0.1mm以上0.5mm以下の範囲内にあった。高濃度領域におけるAg濃度は、0.1~0.4原子%の範囲内であった。また、Ag濃度分布中において、高濃度領域と低濃度領域との間でのAg濃度の差は、0.05原子%以上であった。接合体の反り量は、0.2mm以下と小さな値であった。
それに対し、比較例にかかる接合体では、銅板中に、Ag濃度が相対的に低い領域、Ag濃度が相対的に高い領域、Ag濃度が相対的に低い領域の順に並んだ部分が存在しなかった。比較例では、接合層側から銅板表面に向けて徐々にAg濃度が少なくなっていた。また、接合体の反り量は、0.2mmを超えていた。
Ag濃度の制御には、銅板における銅結晶の粒径、ろう材のAg粒径、接合工程の冷却速度などが有効であることが分かる。また、実施形態によれば、接合体の長辺が200mm以上と大型化したとしても、反り量を低減できることが分かった。
【0039】
次に、接合体をエッチング加工して、表面側の銅板に回路部の構造を付与し、裏面側の銅板に放熱板の構造を付与した。接合体をスクライブ加工して、4つのセラミックス銅回路基板を多数個取りした。
各セラミックス銅回路基板についてTCT特性を調べた。
TCT試験は、-40℃×30分→常温×10分→170℃×30分→常温×10分を1サイクルとし、1500サイクルおよび2500サイクルの試験を行った。それぞれ4個共に不具合が発生しなかったものを最良(◎)、不具合の発生が1個だったものを良(〇)、不具合が2個以上発生したものを不良(×)とした。
その結果を表6に示した。
【0040】
【表6】
【0041】
表6から分かる通り、実施例にかかるセラミックス銅回路基板については、TCT特性が良好であった。銅板中のAg濃度を制御することにより、TCT特性を改善できることが分かった。実施例1~8については、高濃度領域と低濃度領域との間でのAg濃度の差は、0.05原子%以上0.4原子%以下の範囲内であった。実施例9については、高濃度領域と低濃度領域との間でのAg濃度の差は、0.02原子%であった。Ag濃度の差が小さいと、TCT特性は若干低下することが分かった。
比較例については、サイクル数が少ないうちは不具合が発生しなかった。しかしながら、比較例では、サイクル数が増えていくと不具合が発生するセラミックス銅回路基板が増えた。これは、銅板中のAg濃度が影響していると考えられる。
【0042】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態はその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0043】
1…接合体
2…セラミックス基板
3…銅板
4…接合層
5…測定領域
6…回路部
7…放熱板
10…セラミックス銅回路基板
T…銅板の厚さ
P…測定領域同士のピッチ
図1
図2
図3
図4