(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】芳香族化合物の製造方法
(51)【国際特許分類】
C07C 2/84 20060101AFI20240723BHJP
C07C 15/04 20060101ALI20240723BHJP
C07C 15/06 20060101ALI20240723BHJP
C07C 15/08 20060101ALI20240723BHJP
C07B 61/00 20060101ALN20240723BHJP
【FI】
C07C2/84
C07C15/04
C07C15/06
C07C15/08
C07B61/00 300
(21)【出願番号】P 2020007027
(22)【出願日】2020-01-20
【審査請求日】2022-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003300
【氏名又は名称】東ソー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】中岡 尚太
(72)【発明者】
【氏名】花谷 誠
【審査官】宮田 透
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-227067(JP,A)
【文献】特開平06-279004(JP,A)
【文献】特開平01-226833(JP,A)
【文献】特開2012-012340(JP,A)
【文献】特開2017-127857(JP,A)
【文献】特開2017-119267(JP,A)
【文献】特開2005-343879(JP,A)
【文献】特開昭55-179142(JP,A)
【文献】特開平10-033987(JP,A)
【文献】特開2013-227203(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C、C07B、B01J
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゼオライトを含む芳香族化合物製造触媒の存在下、炭素数2~6の炭化水素化合物を原材料とし、芳香族化合物を製造する際に、少なくとも芳香族化合物製造触媒及び希釈材を充填したSUS310S製反応部にて芳香族化反応を行
い、
芳香族化合物製造触媒及び希釈材を充填したSUS310S製反応部が、芳香族化合物製造触媒層と希釈材層とにそれぞれ独立して充填したものであり、
希釈材が、円筒形シリカ-アルミナ製希釈材を含むことを特徴とする芳香族化合物の製造方法。
【請求項2】
炭素数2~6の炭化水素化合物が、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン、イソブタン、ブテン、ペンタン、ヘキサン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロヘキサンからなる群のうち少なくとも1つを含むものであり、芳香族化合物が、ベンゼン、トルエン、キシレンからなる群のうち少なくとも1つを含むものであることを特徴とする請求項1に記載の芳香族化合物の製造方法。
【請求項3】
芳香族化合物製造触媒が、MFI型ゼオライトを含むものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の芳香族化合物の製造方法。
【請求項4】
反応温度400~800℃、反応圧力0.05~5MPa、空間速度1~50000h
-1の反応条件で芳香族化反応を行うことを特徴とする請求項1~
3のいずれかに記載の芳香族化合物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香族化合物の製造方法に関するものであり、特に反応時のコークの生成を抑制し、生産性・安定性・安全性に優れる芳香族化合物の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ベンゼン、トルエン、キシレン(以下、総称して芳香族化合物と表記する)は、多くの場合、石油精製により得られた原料油(例えば、ナフサなど)を、熱分解反応装置にて分解し、得られた熱分解生成物から芳香族化合物を蒸留または抽出によって分離精製することで得られる。これら製造法による芳香族化合物の製造では、芳香族化合物以外の熱分解生成物として、脂肪族および脂環式炭化水素が含まれる。そのため、芳香族化合物の製造に伴って、脂肪族および脂環式炭化水素が同時に製造されるため、芳香族化合物の生産量は脂肪族および脂環式炭化水素の生産量を見合って調整がなされ、おのずと生産量に限度があるものであった。
【0003】
そして、脂肪族または脂環式炭化水素原料を、中細孔径ゼオライトを主に含んだ触媒と約400℃~約800℃程度の温度で接触させることにより、芳香族化合物を製造することができる(例えば、非特許文献1~4参照)。該製造法は、熱分解による芳香族化合物の製造法と比較して、付加価値が低く、余剰な炭化水素原料から芳香族化合物が製造できるといった利点がある。また、これらの芳香族化合物製造に用いられる触媒の開発も行われている。例えば、特許文献1には、パラフィン、オレフィン、ナフテンを含有する炭化水素を原料した芳香族化合物製造用触媒として、亜鉛飛散量の抑制された亜鉛担持中間細孔径ゼオライト系触媒、特許文献2には、パラフィン、オレフィン、アセチレン系炭化水素、環状パラフィン及び環状オレフィンを原料として用いた芳香族化合物製造に用いられる触媒として、L型ゼオライトに白金及びハロゲン成分を同時に担持させてなる触媒、特許文献3には、構造体の大きさが0.1~100mmであって、構造体表層部に結晶性多孔質アルミノシリケートが存在し、構造体表層部を除く内部の層に無機支持体が存在する構造体に亜鉛および/またはガリウムが担持したことを特徴とする芳香族化反応用触媒が提案されている。その他、特許文献4~5において、炭化水素を原料とした芳香族化合物製造用触媒が提案されている。
【0004】
これらの触媒反応を用いた芳香族化合物の製造方法においては、製造コストの観点から、触媒寿命(反応開始後の触媒が活性な状態から触媒が失活するまでの時間)が課題となる。そこで、比較的小さな分子(特に炭素数が10以下)である炭化水素原料から芳香族化合物を選択的に、かつ、長時間にわたって安定的に製造する方法は、非常に有意義なものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平10-33987号公報
【文献】特許第3264447号
【文献】特許第5447468号
【文献】特許第3966429号
【文献】特許第5564769号
【非特許文献】
【0006】
【文献】Industrial & Engineering Chemistry Research 第31巻、995頁(1992年)
【文献】Industrial & Engineering Chemistry Research 第26巻、647頁(1987年)
【文献】Applied Catalysis 第78巻、15頁(1991年)
【文献】Microporous and Mesoporous Materials 第47巻、253頁(2001年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、低級・脂肪族炭化水素から芳香族炭化水素の製造する際の製造条件は、一般的に可燃性物質を高温下で処理する条件であり、その際に反応塔内壁面の特に高温部においてコークが発生しやすいものとなる。コークの発生は、生産効率の低下を誘引するばかりか、反応系の安定性、閉塞等による不安全性を誘引する可能性が高く、コークの発生を抑え、長時間にわたって安定的に芳香族炭化水素を製造することが可能となる製造方法の提案が求められてきた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った結果、炭化水素化合物から芳香族化合物を製造する際に、特定の材質よりなる反応部に特定の芳香族化合物製造触媒システムを充填した製造方法とすることにより、コークの発生が抑制可能となり、芳香族化合物を効率良く、長時間にわたって安定的に製造する製造方法となることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、ゼオライトを含む芳香族化合物製造触媒の存在下、炭素数2~6の炭化水素化合物を原材料とし、芳香族化合物を製造する際に、少なくとも芳香族化合物製造触媒及び希釈材を充填したSUS310S製反応部にて芳香族化反応を行うことを特徴とする芳香族化合物の製造方法に関するものである。
【0010】
以下に、本発明について詳細に説明する。
【0011】
本発明の芳香族化合物の製造方法は、炭素数2~6の炭化水素化合物を原材料として、ゼオライトを含む芳香族化合物製造触媒に接触することにより、芳香族化合物を製造する方法である。そして、該製造方法は、反応部がSUS310S製である反応器を用いるものであると共に、該反応部には少なくとも芳香族化合物製造触媒及び希釈材を充填した反応装置を用いるものである。
【0012】
本発明の製造方法に用いられる芳香族化合物製造触媒は、芳香族化合物製造触媒として知られている範疇に属するものであれば如何なるものであってもよく、例えばゼオライトを含む芳香族化合物製造触媒を挙げることができる。その際のゼオライトとしては、例えばモルデナイト型ゼオライト、ベータ型ゼオライト、Y型ゼオライト、MFI型ゼオライト等を挙げることができ、特に安定的に芳香族化合物の製造を可能とすることからMFI型ゼオライトであることが好ましい。また、ゼオライトは、金属担持ゼオライトであってもよく、その際の金属としては、例えばニッケル、イリジウム、パラジウム、ロジウム、コバルト、プラチナ、ユーロピウム、ランタン、レニウム、ルテニウム、銀、金等を挙げることができる。また、芳香族化合物製造触媒の形状についての制限はなく、例えば粉状のそのまま、球状、粒状、円筒形状、円柱形状、多角筒形状、多角柱形状、楕円形状等の各種形状を有するものであってもよい。
【0013】
本発明の製造方法に用いられる希釈材は、希釈材として知られている範疇に属するものであれば如何なるものであってもよく、例えばシリカ、シリカ-アルミナ、アルミナ、チタニア、カーボン、セラミック-カーボン等を挙げることができ、その際の形状について制限はなく、例えば球状、粒状、円筒形状、円柱形状、多角筒形状、多角柱形状、楕円形状等の各種形状を有するものであってもよい。
【0014】
そして、本発明の製造方法においては、反応装置における反応部に芳香族化合物製造触媒と希釈材とを充填するものであり、希釈材を充填することにより、反応場の制御、反応流速の制御等が可能となる。その結果、反応塔内壁面におけるコーク発生の抑制を可能とするものである。そして、芳香族化合物製造触媒及び希釈材を充填した触媒システムとする際の充填・混合様式に制限はなく、中でも特に効率・副生成物抑制に優れるものとなることから、芳香族化合物製造触媒層と希釈材層とにそれぞれ独立して充填した触媒システムであることが好ましい。該触媒システムとしては、芳香族製造触媒層と希釈材層の二層構造は無論のこと、これを繰り返す多層構造であってもよい。
【0015】
また、反応装置における反応部は、SUS310S製である。SUS310Sは、耐熱性、耐腐食性等に代表される耐性とコストとのバランスに優れる材質であるが、芳香族化反応等に用いた際には内部の壁面においてコークを生成し易いという課題を有している。本発明の製造方法においては、芳香族化合物製造触媒と希釈材との組み合わせ、さらには反応部としてのSUS310Sとの組み合わせにて、芳香族化反応の最適化をはかることにより、SUS310Sという構造材料であっても効率良く適用することが可能となったものである。なお、SUS310Sとは、日本工業規格に定義されるものである。また、反応部については特別なものである必要なく、単なる充填塔形状のものであってもよい。
【0016】
本発明の芳香族化合物の製造方法における原材料は、炭素数2~6の炭化水素化合物であり、その際の炭素数2~6の炭化水素化合物としてはその範疇に属するものであれば如何なるものを挙げることができ、例えば飽和炭化水素、不飽和炭化水素、脂環式炭化水素、それらの混合物等を挙げることができ、より具体的には、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、シクロプロパン、n-ブタン、イソブタン、1-ブテン、2-ブテン、イソブテン、ブタジエン、シクロブテン、シクロブタン、n-ペンタン、1-ペンタン、2-ペンタン、1-ペンテン、2-ペンテン、3-ペンテン、n-ヘキサン、1-ヘキサン、2-ヘキサン、1-ヘキセン、2-ヘキセン、3-ヘキセン、ヘキサジエン、シクロヘキサン及びそれらの混合物等を挙げることができる。また、炭素数4の炭化水素混合物としては、例えばナフサ等の石油類の分解留分の内、C4留分等として称されるものを挙げることができ、より具体的には、n-ブタン、イソブタン、1-ブテン、2-ブテン、イソブテン、ブタジエン、シクロブテン、シクロブタン等からなる混合物等、炭素数6の炭化水素混合物としては、例えばナフサ等の石油類の分解留分の内、C6留分等として称されるものを挙げることができ、より具体的には。n-ヘキサン、1-ヘキセン、2-ヘキセン、ヘキサジエン、シクロヘキサン等からなる混合物等、を挙げることができる。
【0017】
そして、芳香族化合物を製造する際の反応条件である、反応温度としては特に限定されるものではなく、芳香族化合物の製造が可能であればよく、中でも、オレフィン又はアルカンの生成を抑制し、必要以上の耐熱反応装置を要しない芳香族化合物の効率的な反応となることから400~800℃の範囲が望ましい。また、反応圧力にも制限はなく、例えば0.05MPa~5MPa程度の圧力範囲で運転が可能である。そして、炭素数2~6の炭化水素化合物の供給は、芳香族化合物製造触媒体積に対し原料ガスの体積の比として特に制限されるものではなく、例えば1h-1~50000h-1程度の空間速度を挙げることができる。原料を供給する際には、該炭化水素化合物の単一ガス、混合ガス、およびこれらを窒素等の不活性ガス、水素、一酸化炭素、二酸化炭素から選ばれる単一または混合ガスにより希釈したものとして用いることもできる。
【0018】
その反応形式として制限はなく、例えば固定床、輸送床、流動床、移動床、多管式反応器のみならず連続流式および間欠流式並びにスイング式反応器、等を用いることができる。そして、特に効率的な芳香族化合物の製造方法となることからスイング式反応器による反応形式であることが好ましい。
【0019】
また、本発明により製造される芳香族化合物としては、芳香族化合物と称される範疇に属するものであれば特に制限はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、ナフタレン、メチルナフタレン等を挙げることができ、特に、ベンゼン、トルエン、キシレンであることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、芳香族化合物の製造方法に関するものであり、特に反応時の反応塔内壁面におけるコークの生成を抑制し、生産性・安定性・安全性に優れる芳香族化合物の製造方法を提供するものである。
【実施例】
【0021】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。
【0022】
調製例1(原料ゼオライトの調製)
特開2013-227203号に記載の方法により、MFI型ゼオライトの製造を行った。
【0023】
テトラプロピルアンモニウム(以降、TPAと略記する場合がある。)水酸化物と水酸化ナトリウムの水溶液に不定形アルミノシリケートゲルを添加して懸濁させた。得られた懸濁液にMFI型ゼオライトを種晶として加え原料組成物とした。その際の種晶の添加量は、原料組成物中のAl2O3とSiO2の重量に対して、0.7重量%とした。
【0024】
該原料組成物の組成は以下のとおりである。
SiO2/Al2O3モル比=48、TPA/Siモル比=0.05、Na/Siモル比=0.16、OH/Siモル比=0.21、H2O/Siモル比=10
得られた原料組成物をステンレス製オートクレーブに密閉し、115℃で攪拌しながら4日間結晶化させ、スラリー状混合液を得た。結晶化後のスラリー状混合液を遠心沈降機で固液分離した後、十分量の純水で固体粒子を洗浄し、110℃で乾燥して乾燥粉末を得た。得られた乾燥粉末を1mol/Lの塩酸中に分散し、ろ過、乾燥させた。空気下、550℃で1時間焼成後、600℃、50%の水蒸気で2時間のスチーム処理を含む焼成処理を行った。得られた粉末を1mol/Lの塩酸中に分散し、ろ過、洗浄し、MFI型ゼオライトを得た。
【0025】
調製例2
調製例1で得られたMFI型ゼオライト100重量部に対して、シリカ(日産化学工業社製、(商品名)スノーテックスN-30G)43重量部、セルロース4重量部、純水30重量部を加え混練した。そして、混練物を直径1.5mm、長さ1.0~7.0mm(平均長さ3.5mm)の円柱状の成形体とした。これを100℃で1晩乾燥した。
【0026】
実施例1
SUS310S製反応管(内径10mm、長さ650mm)を装着した固定床気相流通式反応装置のSUS310S製反応部の下段に、調製例2により得られたMFI型ゼオライト成形体を芳香族化合物製造触媒として充填した後、外径6.5mm、内径3.5mm、長さ5mmの円筒形シリカ-アルミナ製希釈材を充填することにより、2層充填触媒システムとした。ここで言う反応部とはSUS310S製反応管を加熱したときに等温に保たれる反応管の中心から上下150mmの部分を指す。乾燥空気流通下での加熱前処理を行ったのち、原料ガスをフィードした。そして、加熱はセラミック製管状炉を用い、反応部の温度を制御した。反応出口ガスおよび反応液を採取し、ガスクロマトグラフを用い、ガス成分および液成分を個別に分析した。ガス成分は、TCD検出器を備えたガスクロマトグラフ(島津製作所製、(商品名)GC-1700)を用いて分析した。充填剤は、Waters社製PorapakQ(商品名)またはGLサイエンス社製MS-5A(商品名)を用いた。液成分は、FID検出器を備えたガスクロマトグラフ(島津製作所製、(商品名)GC-2015)を用いて分析した。分離カラムは、キャピラリーカラム(GLサイエンス社製、(商品名)TC-1)を用いた。
【0027】
反応条件は下記のように設定した。
【0028】
(芳香族化合物製造条件)
反応部温度:600℃。
流通ガス:C4混合ガス(1-ブテン45mol%、2-ブテン24mol%、イソブテン10mol%、n-ブタン16mol%、i-ブタン4mol%、ブタジエン1mol%)、65ml/分。
触媒体積に対する原料ガスの体積の比:2730/時間。
触媒重量:2.4g。
反応圧力:0.1MPa。
【0029】
原料ガス供給後18時間で芳香族化合物の製造を行った。
【0030】
その際の転化率、ベンゼン収率、トルエン収率、キシレン収率を表1に示す。
【0031】
【0032】
また、その際の反応部壁面に付着したコークを回収・測定した際の量は、0.29gであった。コークの発生量は少なく安定的に芳香族化合物を製造することができた。
【0033】
さらに、22時間芳香族化合物の製造を継続したが、大きな変動は見られず安定した製造が可能であった。
【0034】
比較例1
円筒形シリカ-アルミナ製希釈材を用いず、芳香族化合物製造触媒層のみとした以外は、実施例1と同様にして芳香族化合物の製造を行った。
【0035】
その際の反応部壁面に付着したコークを回収・測定した際の量は、0.71gであった。反応部壁面におけるコークの発生量は多いものであった。
【0036】
さらに、22時間芳香族化合物の製造を試みたが、17時間経過後に差圧の上昇が認められたため、製造の継続を断念した。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、芳香族化合物の製造方法に関するものであり、特に反応時のコークの生成を抑制し、生産性・安定性・安全性に優れる芳香族化合物の製造方法とすることが可能となり、工業的にも非常に有用なものである。