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特許7527096提供装置、提供方法、提供プログラム、および提供システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】提供装置、提供方法、提供プログラム、および提供システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240726BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240726BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
G06Q30/0207
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019041966
(22)【出願日】2019-03-07
(65)【公開番号】P2020144706
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2022-03-02
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大津 亜希子
(72)【発明者】
【氏名】岡村 達憲
(72)【発明者】
【氏名】進藤 和弘
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/137065(WO,A1)
【文献】特開2014-241123(JP,A)
【文献】特表2005-509934(JP,A)
【文献】特開2005-001815(JP,A)
【文献】特表2015-509746(JP,A)
【文献】特開2018-156388(JP,A)
【文献】国際公開第2017/104064(WO,A1)
【文献】特開2016-081368(JP,A)
【文献】特開2013-257779(JP,A)
【文献】特表2015-535371(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入された吸収性物品を示す購入情報と、着用者によ前記吸収性物品の利用状態を示す利用情報とを利用者が利用する端末装置から受付ける受付部と、
前記受付部により受付けられた購入情報に応じた報酬を設定する設定部と、
前記受付部により受付けられた購入情報が示す前記吸収性物品の前記利情報が示状態に応じた前記着用者にとて適切な吸収性物品もしくは吸収性物品の利用に関する情報を、前記利用者に対して提示する提示部と
を有することを特徴とする提供装置。
【請求項2】
前記提示部は、前記着用者の情報としてあらかじめ取得された当該着用者の年齢と前記購入情報とに基づいて、前記着用者にとって適切な吸収性物品もしくは吸収性物品の利用に関する提案を提示する
ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
【請求項3】
前記提示部は、前記購入情報が示す最後に前記利用者が購入した吸収性物品が、前記着用者の年齢に基づいて推定された所定の期間経過後における前記着用者の身体状況に対応していない場合には、推定された身体状況に対応する吸収性物品の情報を前記利用者に提示する
ことを特徴とする請求項に記載の提供装置。
【請求項4】
前記提示部は、前記購入情報が示す最後に前記利用者が購入した吸収性物品が、前記推定された身体状況と対応する場合には、前記最後に前記利用者が購入した吸収性物品と同一の吸収性物品の情報を前記利用者に提示する
ことを特徴とする請求項に記載の提供装置。
【請求項5】
前記提示部は、前記購入情報が示す最後に前記利用者が購入した吸収性物品が、前記着用者の情報としてあらかじめ取得された前記着用者の可動動作と対応していない場合は、当該可動動作と対応する吸収性物品の情報を前記利用者に提示する
ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
【請求項6】
前記提示部は、前記購入情報が示す最後に前記利用者が購入した吸収性物品が、前記着用者の情報としてあらかじめ取得された前記着用者の嗜好と対応していない場合は、当該嗜好と対応する吸収性物品の情報を前記利用者に提示する
ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
【請求項7】
前記提示部は、さらに、前記着用者と属性が類似する類似着用者と紐づけられた利用者によって購入された吸収性物品の情報を前記利用者に提示する
ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
【請求項8】
前記設定部は、前記購入情報の情報量に応じた報酬を設定する
ことを特徴とする請求項1~のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項9】
前記設定部は、前記購入情報が前記吸収性物品に加えて、前記利用者が当該吸収性物品を購入した価格、店舗、若しくは日時を示す情報が前記購入情報に含まれる場合は、前記購入情報が前記吸収性物品のみを示す場合よりも多くの報酬を設定する
ことを特徴とする請求項に記載の提供装置。
【請求項10】
前記提示部は、さらに、前記利用者または前記吸収性物品の着用者の行動を示す行動情報に応じて決定した情報を前記利用者に対して提示する
ことを特徴とする請求項1~のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項11】
前記提示部は、前記行動情報に基づいて推定される前記利用者または前記着用者の将来の行動に応じて決定した情報を前記利用者に対して提示する
ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
【請求項12】
前記提示部は、前記行動情報に基づいて推定される前記利用者または前記着用者の将来の行動と所定の関係性を有する製品に関する情報を提示する
ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
【請求項13】
前記受付部は、前記購入情報として、画像を取得し、
前記設定部は、前記画像から導出した前記吸収性物品を示す購入情報に応じた報酬を設定し、
前記提示部は、前記画像から導出した前記吸収性物品を示す購入情報に応じた情報を、前記利用者に対して提示する
ことを特徴とする請求項1~1のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項14】
提供装置により実行される提供方法であって、
購入された吸収性物品を示す購入情報と、着用者による前記吸収性物品の利用状態を示す利用情報とを利用者が利用する端末装置から受付ける受付工程と、
前記受付工程により受付けられた購入情報に応じた報酬を設定する設定工程と、
前記受付工程により受付けられた購入情報が示す前記吸収性物品の前記利情報が示状態に応じた前記着用者にとて適切な吸収性物品もしくは吸収性物品の利用に関する情報を、前記利用者に対して提示する提示工程と
を含むことを特徴とする提供方法。
【請求項15】
購入された吸収性物品を示す購入情報と、着用者による前記吸収性物品の利用状態を示す利用情報とを利用者が利用する端末装置から受付ける受付手順と、
前記受付手順により受付けられた購入情報に応じた報酬を設定する設定手順と、
前記受付手順により受付けられた購入情報が示す前記吸収性物品の前記利情報が示状態に応じた前記着用者にとて適切な吸収性物品もしくは吸収性物品の利用に関する情報を、前記利用者に対して提示する提示手順と
をコンピュータに実行させるための提供プログラム。
【請求項16】
購入された吸収性物品を示す購入情報と、着用者による前記吸収性物品の利用状態を示す利用情報とを提供装置に送信する送信部
を有する端末装置と、
前記端末装置から送信された購入情報に応じた報酬を設定する設定部と、
前記端末装置から送信された購入情報が示す前記吸収性物品の前記利情報が示状態に応じた前記着用者にとて適切な吸収性物品もしくは吸収性物品の利用に関する情報を、前記端末装置を利用する利用者に対して提示する提示部と
を有する提供装置と
を有することを特徴とする提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供装置、提供方法、提供プログラム、および提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種の吸収性物品の中から着用者に合った吸収性物品を選定する技術が知られている。例えば、SNS(Social Networking Service)から着用者のライフイベントを取得し、取得したライフイベントに応じた吸収性物品を選択する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、育児記録として購入した吸収性物品の情報を収集し、開発メーカー等にマーケティング情報として提供する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-257779号公報
【文献】特開2003-030422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、利用者にとって有用な情報を提供しているとは言えない場合がある。
【0005】
例えば、上述した特許文献1では、SNS等において利用者によって投稿された情報から間接的に推定される情報に基づいて、着用者に合った吸収性物品を推定しているに過ぎないため、推定精度が良いとは言えない場合がある。また、上述した特許文献2では、育児記録の情報を利用者に提供しているに過ぎず、着用者に対して適切な吸収性物品や、着用者に合った製品の情報等、有用な情報を利用者に提供しているとは言えない。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者にとって有用な情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る提供装置は、購入された吸収性物品を示す購入情報を利用者が利用する端末装置から受付ける受付部と、前記受付部により受付けられた購入情報に応じた報酬を設定する設定部と、前記受付部により受付けられた購入情報に基づいて決定した情報を、前記利用者に対して提供する提供部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、利用者にとって有用な情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る提供システムの一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る端末装置が有する機能構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る第1アプリケーション制御部が有する機能構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る第1アプリケーションが実行させる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5図5は、実施形態に係る端末装置が表示するトップ画面の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るポイント登録画面の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る読み取り画面の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る提供装置が有する機能構成の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る購入者データベースに登録される情報の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る着用者データベースに登録される情報の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る購入情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。
図12図12は、実施形態に係る行動情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。
図13図13は、実施形態に係る環境情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。
図14図14は、実施形態に係る利用情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。
図15図15は、実施形態に係る提供装置が実行する受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図16図16は、実施形態に係るポイント画面の一例を示す図である。
図17図17は、実施形態に係る提供装置が実行する提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図18図18は、実施形態に係るメッセージ一覧を示す図である。
図19図19は、実施形態に係るメッセージ画面の第1の例を示す図である。
図20図20は、実施形態に係る提供装置が実行する提示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図21図21は、実施形態に係るメッセージ画面の第2の例を示す図である。
図22図22は、実施形態に係る端末装置が利用情報を用いて実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図23図23は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0011】
購入された吸収性物品(例えば、利用者によって購入された吸収性物品)を示す購入情報を利用者が利用する端末装置から受付ける受付部と、前記受付部により受付けられた購入情報に応じた報酬を設定する設定部と、前記受付部により受付けられた購入情報に基づいて決定した情報を、利用者に対して提供する提供部とを有することを特徴とする。
【0012】
このような提供装置によれば、購入された吸収性物品を示す購入情報に基づいて決定した情報を利用者に対して提供するので、例えば、購入された吸収性物品の情報や購入された吸収性物品と関連する他の吸収性物品についての情報を利用者に提供することができる。この結果、提供装置は、利用者にとって有用な情報を提供することができる。例えば、提供装置は、吸収性物品の情報を適切に提供することができる。さらに、このような提供装置によれば、購入情報の入力に対して報酬を設定するので、購入情報の入力を促進する結果、提供する情報の有用性の改善を促進することができる。
【0013】
また、このような提供装置によれば、ポイント等の報酬を得るために利用者から入力された購入情報の送受信と、利用者に対して情報を提供するための購入情報の送受信とをまとめることができる。すなわち、このような提供装置によれば、1回の購入情報の送受信で報酬の付与と購入情報に基づいた情報の提供とを実現することができるので、例えば、提供装置を実現するコンピュータにおける通信量を削減することができる。
【0014】
ここで、提供装置は、前記吸収性物品の着用者に関する着用者情報と前記購入情報とに基づいて決定した情報を前記利用者に対して提供してもよい。
【0015】
このような提供装置によれば、購入された吸収性物品のみならず、実際に吸収性物品を着用する着用者に基づいて決定した情報を提供することができる。例えば、提供装置は、幼児の親が購入したおむつ等の吸収性物品と、吸収性物品を実際に着用する幼児の情報とに基づいて決定した情報を提供することができる。また、例えば、提供装置は、両親の介護を行う利用者が購入した吸収性物品と、吸収性物品を実際に着用する両親の情報とに基づいて決定した情報を提供することができる。このため、提供装置は、利用者に提供する情報の有用性をさらに向上させることができる。
【0016】
また、提供装置は、前記購入情報と前記着用者情報とに基づいて推定される製品であって、前記着用者情報が示す着用者と所定の関連性を有する製品に関する情報を提供してもよい。
【0017】
このような提供装置によれば、例えば、吸収性物品を購入した利用者ではなく、実際におむつを着用する幼児、介護等でおむつを着用する老人、生理中の女性の情報に基づいた製品の情報を提供することができるので、利用者にとって有用な情報を提供することができる。
【0018】
また、提供装置は、前記着用者情報は、育児に関する記録、介護に関する記録、若しくは生理に関する記録であり、前記提供部は、前記着用者情報に基づいて決定した情報を前記利用者に対して提供する。
【0019】
このような提供装置によれば、吸収性物品の着用者に関する各種の記録に基づいて決定した情報を利用者に提供することができるので、例えば、利用者に対して提供する情報の有用性をさらに改善することができる。
【0020】
また、提供装置は、前記利用者と紐付けられる着用者に関する着用者情報と、他の着用者と紐付けられる利用者によって購入された吸収性物品を示す購入情報とに基づいて決定した情報を前記利用者に対して提供してもよい。
【0021】
このような提供装置によれば、例えば、ある利用者が子供のために購入した吸収性物品と、月齢や年齢が比較的類似する他の子供に対して他の利用者が購入した吸収性物品との同一性に基づいて情報を提供することができる。この結果、例えば、サイズが適切であると推定される吸収性物品の情報等を利用者に提供することができる。
【0022】
また、提供装置は、前記購入情報の情報量に応じた報酬を設定してもよい。
【0023】
例えば、提供装置は、前記購入情報が前記吸収性物品に加えて、前記利用者が当該吸収性物品を購入した価格、店舗、若しくは日時を示す情報が前記購入情報に含まれる場合は、前記購入情報が前記吸収性物品のみを示す場合よりも多くの報酬を設定してもよい。
【0024】
このような提供装置によれば、例えば、購入情報が吸収性物品のみならず、吸収性物品の購入店舗、購入日時、若しくは価格等を示す場合に、より多くの報酬を提供する。この結果、利用者に対してより詳細な購入情報の登録を促すことができる。
【0025】
また、提供装置は、前記利用者または前記吸収性物品の着用者の行動を示す行動情報と前記購入情報とに基づいて決定した情報を前記利用者に対して提供してもよい。
【0026】
このような提供装置によれば、購入された吸収性物品のみならず、利用者や着用者の行動に応じた情報を提供することができる。例えば、このような提供装置は、利用者や着用者が所定の行動を行った場合は、その行動後において適切な吸収性物品の提案や、所持すべき吸収性物品の数等を提案することができる。
【0027】
また、提供装置は、前記行動情報に基づいて推定される前記利用者または前記着用者の将来の行動と、前記購入情報とに基づいて決定した情報を提供してもよい。
【0028】
このような提供装置によれば、利用者や着用者の将来の予定に応じて、利用者が購入すべき吸収性物品の提案や、所持すべき吸収性物品の数等を提案することができる。
【0029】
また、提供装置は、前記行動情報に基づいて推定される将来の行動が前記利用者により行われるまでの期間に応じた情報を提供してもよい。
【0030】
このような提供装置によれば、例えば、あるイベントに参加する利用者に対し、イベントの数日前(例えば5日前)には、イベントに応じた吸収性物品の提案を行い、イベントの前日には、イベントに持っていくべき吸収性物品の数を提案することができる。
【0031】
また、提供装置は、前記行動情報に基づいて推定される前記利用者の将来の行動と、当該行動が行われる際の天候とに基づいて決定した情報を前記利用者に提供する。
【0032】
このような提供装置によれば、利用者の将来の行動と、その際の天候を考慮した情報を提供することができるので、例えば、利用者が所持すべき適切な吸収性物品の提案や、所持すべき吸収性物品の数等を適切に提案することができる。
【0033】
また、提供装置は、前記購入情報が示す吸収性物品の利用状態を示す利用情報と、前記購入情報とに基づいて決定した情報を、前記利用者に対して提供してもよい。
【0034】
このような提供装置によれば、例えば、利用者や着用者が吸収性物品を適切に利用できているか否かに基づく情報を提供することができる。より具体的な例を挙げると、提供装置は、利用者が購入したおむつを幼児が着用している写真を利用情報として取得した場合、利用情報からおむつのサイズが適切であるか否かを推定し、指定結果に応じた情報を利用者に提供することができる。
【0035】
また、提供装置は、前記購入情報として画像を取得し、前記画像から導出した前記吸収性物品を示す購入情報に応じた報酬を設定し、前記画像から導出した前記吸収性物品を示す購入情報に基づいて決定された情報を、前記利用者に対して提供してもよい。
【0036】
このような提供装置によれば、利用者は、吸収性物品の外観や各種の2次元コード、あるいは、吸収性物品を購入した店舗のレシート等を撮影するだけで、ポイント等の報酬を得ることができる。この結果、提供装置は、利用者による購入情報の入力を容易にする結果、購入情報の入力をさらに促進させることができる。
【0037】
また、提供装置は、前記購入情報により示される吸収性物品に関連する情報を、前記利用者に対して提供してもよい。
【0038】
このような提供装置によれば、利用者が実際に購入した吸収性物品の再購入や、サイズ違いの吸収性物品の提案等を行うことができるので、利用者に対して適切な情報を提供することができる。
【0039】
また、提供システムは、購入された吸収性物品を示す購入情報を提供装置に送信する送信部を有する端末装置を有する。また、提供システムは、前記端末装置から送信された購入情報に応じた報酬を設定する設定部と、前記端末装置から送信された購入情報に基づいて決定した情報を、前記利用者に対して提供する提供部とを有する提供装置を有する。
【0040】
このような提供システムによれば、購入された吸収性物品を示す購入情報に基づいて決定した情報を利用者に対して提供するので、有用な情報を利用者に提供するとともに、利用者に対して適切な情報の提供を促進することができる。
【0041】
また、提供プログラムは、購入された吸収性物品を示す購入情報の入力を受付ける受付手順と、前記利用者によって入力された前記購入情報に応じた報酬に関する情報を提供する第1提供手順と、前記受付手順により受付けられた購入情報に基づいて決定した情報を前記利用者に対して提供する第2提供手順とをコンピュータに実行させる。
【0042】
このような提供プログラムは、購入情報を入力した利用者に対して報酬に関する情報を表示することで、購入情報の入力を促すとともに、購入された吸収性物品を示す購入情報に基づいて決定した情報を利用者に対して提供するので、有用な情報を利用者に提供することができる。
【0043】
また、提供プログラムは、前記受付手順により受付けられた購入情報を所定の外部装置に出力する出力手順を前記コンピュータにさらに実行させ、前記第1提供手順は、前記外部装置が前記購入情報に応じて設定した報酬に関する情報を提供し、前記第2提供手順は、前記外部装置が前記購入情報に基づいて決定した情報を提供してもよい。
【0044】
このような提供プログラムは、同一の購入情報から報酬の設定と情報の提供とを行う外部装置に対して、購入情報を送信するので、処理を分散実行する際の通信量を削減することができる。
【0045】
また、提供システムは、吸収性物品又は該吸収性物品の包装体と、端末に搭載されるプログラムとを含む提供システムであって、前記プログラムは、端末装置に、前記吸収性物品又は前記吸収性物品の包装体の視覚的情報(例えば、図柄、文字、形状等といった外観等)の入力を受け付ける受付手順と、前記利用者によって入力された前記視覚的情報に応じた報酬に関する情報を提供する第1提供手順と、前記受付手順により受付けられた視覚的情報に基づいて決定した情報を前記利用者に対して提供する第2提供手順と、を実行させる。
【0046】
このような提供システムによれば、吸収性物品や吸収性物品を示す視覚的情報が入力された場合に、報酬の設定と視覚的情報に基づいた情報を利用者に提供することができるので、購入された吸収性物品の情報の登録を促すとともに、利用者に対して適切な情報の提供を実現することができる。
【0047】
また、提供システムおいては、視覚的情報は、前記吸収性物品又は前記吸収性物品の包装体が有する図柄、文字、若しくは形状の少なくともいずれかであってよい。
【0048】
このような提供システムによれば、吸収性物品又は吸収性物品の包装体が有する図柄、文字、若しくは形状等といった視覚的な情報から、吸収性物品に応じた情報を提供することができるので、例えば、吸収性物品や包装体の撮影により視覚的情報の入力を実現する結果、購入された吸収性物品の情報の取得を促進し、有用な情報を利用者に提供することができる。
【0049】
以下に、提供装置、提供方法、提供プログラム、および提供システムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により提供装置、提供方法、提供プログラム、および提供システムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0050】
[実施形態]
〔1.提供システムの一例について〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る提供システムの一例について説明する。図1は、実施形態に係る提供システムの一例を示す図である。図1に示すように、提供システム1は、端末装置10と提供装置100とを有する。なお、提供システム1は、吸収性物品D1と提供装置100とにより実現されてもよい。また、提供システム1は、吸収性物品D1そのものではなく、吸収性物品D1を包装する包装体(すなわち、パッケージ)と提供装置100とにより実現されてもよい。
【0051】
なお、本例では吸収性物品を例示とするが、吸収性物品を含む消費財であってもよい。特に消費財である吸収性物品の一例として挙げられる、使い捨てのおむつや生理用品、失禁パッド等は、日常的に使用されるにもかかわらず、その消費財(物品)が無くなると、利用者(購入者及び/又は着用者)に多大な困窮をもたらす(例えば、使い捨てのおむつが無くなってしまうと、着用者が排泄する度に着用品を著しく汚損する)。そのため、利用者は常にその消費財を使用できるように定期的に購入をしておく必要がある。一方で、着用者が使用するべき物品は、着用者の成長や体調、使用される状況によって異なる(例えば、乳幼児の成長やおむつ替え頻度に応じておむつのサイズやおむつの吸収量を変更したり、被介護者の介護度(身体自由度等)に応じておむつの吸収量を変更したり、女性の経血量(夜に利用するか、昼に利用するか、体調等)に応じて生理用品のサイズや吸収量を変更したりする)。そのため、洗剤などのように、1つの製品を大量に購入しておくことは適切ではなく、また、一般的な衣服などと異なり、その利用者の状況に合わせた物品を定期的に購入する必要があるという特徴がある。
【0052】
上記のような特徴を持つ消費財において、その消費財を購入する者は、常に、どのような製品をいつ購入すれば良いかを検討する必要がある。購入のタイミングを誤ると、使用しない消費財を大量に取置くこととなり、また使用者に合わないものを使用し続けると、例えば排泄物の漏れや肌のかぶれなどの使用者の不利益となる。したがって、その消費財を購入するものにとって、自身が購入している消費財に関する情報が提供されることは単なる広告と比して非常に有益である。このような各種の消費財について、実施形態に係る提供処理を実行することで、提供システムは、利用者に対して非常に有益な情報を提供することができる。
【0053】
提供装置100は、提供処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、提供装置100は、LTE(Long Term Evolution)や、LETの一種であるLET-Advancedを含む4G(Generation)、将来標準化が行われるであろう5G等といった各種の移動通信システム、Wifi(登録商標)若しくは無線LAN(Local Area Network)等といった各種の無線通信網若しくは各種の有線通信網といったネットワークN(例えば、図2参照)を介して、利用者P1が使用する端末装置10との間で通信を行う。
【0054】
端末装置10は、利用者P1が利用する端末装置であり、PC(Personal Computer)、サーバ装置、スマートテレビジョン、スマートフォン若しくはタブレット等といったスマートデバイス等により実現され、ネットワークNを介して、提供装置100との間で通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者から指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、提供装置100から配信されるコンテンツに対する各種の操作を受付け可能な機能を有していてもよい。
【0055】
ここで、端末装置10は、画像(動画或いは静止画)を撮像するための撮像装置を有する。例えば、端末装置10は、CCD(Charged-coupled devices)センサやCMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)センサ等の撮像素子により構成されるカメラ有し、任意の静止画像若しくは動画像を撮影可能である。なお、端末装置10は、背面側(画面が設置された面の反対側の面)に設置されるメインカメラと、正面側(画面が設置された面)に設置されるサブカメラとにより構成されるカメラを有していてもよい。
【0056】
吸収性物品D1は、排泄物を吸収する吸収体を有する吸収性物品であり、例えば、使い捨ておむつや失禁用パッド、生理用品(ナプキン、ライナー、タンポン等)である。なお、吸収性物品D1は、幼児用のおむつであってもよく、大人用のおむつであってもよい。また、吸収性物品D1は、粘着テープを用いて着用するおむつであってもよく、パンツ型の使い捨ておむつであってもよい。
【0057】
ここで、吸収性物品D1の包装体には、吸収性物品D1を示す情報が付されている。例えば、吸収性物品D1の包装体には、吸収性物品D1の製品名、バーコード、内容量などが印刷されているものとする。
【0058】
以下、提供システムが実行する提供処理の流れについて説明する。なお、以下の説明においては、利用者P1が吸収性物品D1を着用する着用者B1のために吸収性物品D1を購入した例について説明する。また、以下の説明においては、利用者P1は、着用者B1の親であり、着用者B1は、幼児用おむつである吸収性物品D1を着用する幼児である。
【0059】
まず、端末装置10は、利用者P1が購入した幼児用おむつを撮影する(ステップS1)。例えば、端末装置10は、利用者P1からの操作に従って、幼児用おむつの包装体に印刷されたバーコードや、包装体に印刷された製品名等を撮影する。なお、これらのバーコードや製品名などは、購入後に確認または撮影できるように、例えば包装体を開封することで確認または撮影できるように配置されていると良い(例えば包装体内側など)。すなわち、端末装置10は、幼児用おむつそのものの画像、幼児用おむつの包装体の外側(例えば、商品名等が撮影されている側)の画像、若しくは包装体の内側の画像等、利用者P1が購入した幼児用おむつを特定することができる視覚的な情報であれば、幼児用おむつ(すなわち、吸収性物品等の消費財)に関する任意の画像を撮影してよい。換言すると、端末装置100は、吸収性物品や吸収性物品の包装体、これらに印刷若しくは取付けられた物体等、利用者P1が購入した吸収性物品を示すことができる視覚的な情報であれば、任意の情報を視覚的情報として受付けつけてよい。また、利用者P1は、実際の店舗で購入した幼児用おむつのバーコードを撮影してもよく、例えば、電子商店街において購入された幼児用おむつのバーコードを撮影してもよい。このような場合、端末装置10は、撮影した画像を提供装置100に対して送信する(ステップS2)。
【0060】
そして、提供装置100は、端末装置10から受信した画像の解析を行い、利用者P1によって購入された幼児用おむつを特定する(ステップS3)。そして、提供装置100は、特定結果に応じたポイントの付与を行う(ステップS4)。例えば、提供装置100は、撮影されたバーコードが示す幼児用おむつを特定し、特定した幼児用おむつに応じたポイントを利用者P1に対して提供する。
【0061】
さらに、提供装置100は、特定した吸収性物品に基づいて、提案情報を生成する(ステップS5)。例えば、提供装置100は、幼児用おむつに関する各種の情報や、適切な着用方法等を示す提案情報を生成する。なお、後述する説明で明らかとなるように、提供装置100は、例えば、着用者B1に関する情報に基づいて、特定した幼児用おむつが着用者B1にとって適切な製品であるか否かを推定し、適切ではないと推定した場合は、着用者B1にとって適切な製品(例えば、サイズ違いの製品)に関する情報を提案情報として生成してもよい。
【0062】
そして、提供装置100は、提案情報を利用者P1に対して提供する(ステップS6)。例えば、提供装置100は、生成した提案情報を利用者P1の端末装置10へと送信する。このような処理の結果、提供装置100は、利用者が購入した吸収性物品に応じた提案情報を提供することができる。
【0063】
なお、上述した説明では、吸収性物品D1として、幼児用おむつを採用した際の処理の一例について記載したが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、利用者P1は、親の介護を行う利用者(すなわち、介護者)であり、着用者B1は、利用者P1からの介護を受ける親(すなわち、被介護者)であち、吸収性物品D1は、大人用のおむつであってもよい。また、例えば、利用者P1は、娘を持つ母親であり、着用者B1は、利用者P1の娘であり、吸収性物品D1は、生理用品であってもよい。また、後述する説明で明らかとなるように、利用者P1と着用者B1とは、異なる利用者である必要はなく、例えば、同一の利用者であってもよい。
【0064】
なお、上述した説明では、提案情報として、利用者が購入した吸収性物品のサイズ違いの製品に関する情報を提供する例について説明したが、実施形態は、これに限定されるものではない。後述するように、提供装置100は、購入情報が示す吸収性物品に基づいて決定される内容であれば、任意の内容の情報を提案情報として提供してよい。
【0065】
〔2.機能構成の一例について〕
以下、上述した提案処理を実現するための機能構成の一例について説明する。なお、以下の説明では、端末装置10が有する機能構成の一例について説明し、その後、提供装置100が有する機能構成の一例について説明する。
【0066】
〔2-1.端末装置10が有する機能構成の一例について〕
図2は、実施形態に係る端末装置が有する機能構成の一例を示す図である。図2に示すように、端末装置10は、通信部20、記憶部30、入力部40、出力部50、検知部60、撮影部70、および制御部80を有する。
【0067】
通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、提供装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部20は、通信用の回路等によって実現される。
【0068】
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現され、提案処理を実行させるための各種アプリケーションのデータが登録される。
【0069】
入力部40は、利用者から各種操作を受け付ける入力装置であり、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部50は、各種情報を表示するための表示装置であり、液晶ディスプレイ等の画面によって実現される。なお、端末装置10にタッチパネルが採用される場合には、入力部40と出力部50とは一体化される。
【0070】
検知部60は、端末装置10の物理的な状態を検知する検知装置であり、例えば、GPS(Global Positioning System)等の測位システムを用いて端末装置10の位置を検知するためのGPSアンテナ等、各種のセンサ装置により実現される。なお、検知部60は、ジャイロセンサ、加速度センサ、温度センサ、音量センサ、明度センサ等、他の任意のセンサであってもよい。
【0071】
撮影部70は、画像(動画或いは静止画)を撮像するための撮影装置であり、所謂デジタルカメラにより実現される。
【0072】
制御部80は、例えば、各種の処理を実行するための演算処理装置であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、所定の記憶装置(例えば、記憶部30)に記憶されている各種プログラム(提案プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部80は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0073】
図2に示す例では、制御部80は、記憶部30に記憶された第1アプリケーションや第2アプリケーションを実行することで、第1アプリケーション制御部81や第2アプリケーション制御部82としての機能構成を有することとなる。ここで、第1アプリケーション81は、上述した提案処理を実現するための機能構成の一例である。なお、第2アプリケーション82は、例えば、端末装置10のOS(Operating System)としての機能を発揮するための機能構成であってもよく、各種操作の受付を実現するための機能構成であってもよい。また、制御部80は、各種任意のアプリケーションを他にも実行することで、これらアプリケーションと対応する機能構成を有していてもよい。また、以下の説明では、第1アプリケーション制御部81として、幼児用おむつに関する情報を提供する機能構成の例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、第1アプリケーション制御部81は、大人用おむつに関する情報を提供するアプリケーションと対応する機能構成であってもよく、生理用品に関する情報を提供するアプリケーションと対応する機能構成であってもよい。また、第1アプリケーション制御部81は、上述した各種のアプリケーションの機能を組み合わせたアプリケーション(例えば、幼児用おむつに関する情報と、生理用品に関する情報と、を提供するアプリケーション等)と対応する機能構成であってもよい。
【0074】
ここで、図3は、実施形態に係る第1アプリケーション制御部が有する機能構成の一例を示す図である。図3に示すように、第1アプリケーション制御部81は、表示制御部810、入力受付部811、出力部812、情報提供部813を有し、制御部80に各種の処理を実行させることにより、上述した提供処理を実現する。
【0075】
以下、図4を用いて、第1アプリケーション制御部81が実行させる処理の流れの一例について説明する。図4は、実施形態に係る第1アプリケーションが実行させる処理の流れの一例を示すフローチャートである。例えば、第1アプリケーション81が起動された場合は、表示制御部810は、トップ画面C10を表示させる(ステップS101)。
【0076】
例えば、図5は、実施形態に係る端末装置が表示するトップ画面の一例を示す図である。図5に例示するトップ画面C10は、吸収性物品の一例として、幼児用おむつに関する各種のサービスを提供するためのメイン画面であり、キャラクターの画像や各種処理を実行させるためのアイコンI1~I5を含む。
【0077】
ここで、アイコンI1は、撮影部70を起動させ、撮影部70を介して撮影された静止画像または動画像に、各種のAR(Augmented Reality)コンテンツを表示させるためのアイコンである。また、アイコンI2は、着用者B1に関する各種の記録を入力する記録画面を表示させるためのアイコンである。ここで、入力される記録は、例えば育児記録や介護記録、生理記録等であってもよい。また、アイコンI3は、記録画面を介して入力された着用者B1に関する情報の集計等を表示させるためのアイコンである。また、アイコンI4は、第1アプリケーション81を自動的に起動させる日時の設定画面を表示させるためのアイコンである。また、アイコンI5は、購入した幼児用おむつを示す購入情報を入力するための入力画面を表示させるためのアイコンである。
【0078】
表示制御部810は、トップ画面C10上に表示されたアイコンI5が選択されたか否かを判定し(ステップS102)、アイコンI5が選択された場合は(ステップS102:Yes)、ポイント登録画面C20を表示させる(ステップS104)。
【0079】
例えば、図6は、実施形態に係るポイント登録画面の一例を示す図である。例えば、表示制御部810は、トップ画面C10に表示されたアイコンI5を選択した場合は、図6に示すように、「購入した製品の情報を送るとポイントがもらえるよ」等といった購入情報の提供に対して利用者に報酬が提供される旨を示すポイント登録画面C20を表示する。
【0080】
ここで、ポイント登録画面C20には、購入情報を写真で入力するための画面を表示させるためのアイコンI6、購入情報を手で入力するための画面を表示させるためのアイコンI7、および各種のおすすめ製品に関する情報を表示させるためのアイコンI8が配置されている。
【0081】
ポイント登録画面C20を表示させた場合、表示制御部810は、アイコンI6が選択されたか否かを判定し(ステップS105)、アイコンI6が選択された場合は(ステップS105:Yes)、撮影部70、すなわちカメラを起動させる(ステップS106)。そして、表示制御部810は、読み取り画面C30を表示させる(ステップS107)。
【0082】
例えば、図7は、実施形態に係る読み取り画面の一例を示す図である。例えば、表示制御部810は、ポイント登録画面C20に配置されたアイコンI6を利用者が選択した場合は、図7に示す読み取り画面C30を表示させる。利用者P1は、図7に示す読み取り画面C30に従い、幼児用おむつの包装に印刷されたバーコードの読み取りを行う。
【0083】
例えば、端末装置10は、撮影部70により撮影された画像を読み取り画面C30内の画像表示領域PA内に表示する。ここで、画像表示領域PA内には、所定のガイドG1が配置されており、利用者P1は、ガイド内にバーコードが収まるように撮影する画像の位置を調整し、ボタンB1をタップすることで、バーコードの撮影を行う。このような場合、入力受付部811は、撮影された画像を受付ける。そして、出力部812は、撮影された画像を購入情報として提供装置100に送信する(ステップS108)。
【0084】
一方、表示制御部810は、ポイント登録画面C20においてアイコンI6が選択されなかった場合は(ステップS105:No)、アイコンI7が選択されたか否かを判定し(ステップS109)、アイコンI7が選択された場合は(ステップS109:Yes)、利用者P1が購入した幼児用おむつに関する情報を手入力するための手入力画面を表示させる(ステップS110)。例えば、表示制御部810は、バーコードの番号や幼児用おむつの製品名、サイズ、内容量等を手入力するための画面を表示し、利用者から幼児用おむつに関する各種の情報を受付ける。なお、このような手入力を行うための画面は、任意の画面が採用可能であるものとして、図示を省略する。そして、出力部812は、入力された情報を購入情報として提供装置100に送信する(ステップS111)。
【0085】
また、表示制御部810は、アイコンI7が選択されなかった場合は(ステップS109:No)、アイコンI8が選択されたか否かを判定し(ステップS112)、アイコンI8が選択された場合は(ステップS112:Yes)、製品情報を示すコンテンツを表示する(ステップS113)。例えば、表示制御部810は、新製品の紹介を行うウェブページや、予め端末装置10に配信された製品情報等を表示する。なお、表示制御部810は、アイコンI8が選択されなかった場合は(ステップS112:No)、ステップS105を再度実行する。
【0086】
このように、表示制御部810は、購入された吸収性物品を示す購入情報の入力を受付ける。そして、出力部812は、表示制御部810が受け付けた購入情報を提供装置100に出力する。
【0087】
なお、トップ画面C10においてアイコンI1~I4が選択された場合は(ステップS102:No)利用者の操作に応じた各種の処理を実行する(ステップS103)。これらの処理において表示される画面については、任意の画面が採用可能であるものとして、説明を省略する。
【0088】
ここで、トップ画面C10には、提供装置100から配信される各種のお知らせを表示させるためのアイコンIMが配置されている。アイコンIMが選択された場合、情報提供部813は、端末装置10から配信される各種のお知らせを表示することで、各種の情報を利用者に提供する。すなわち、情報提供部813は、利用者が入力した購入情報に基づいて決定された内容の提案情報を利用者に提供する。なお、情報提供部813が表示する情報の一例については、後述する。
【0089】
〔2-2.提供装置100が有する機能構成の一例について〕
続いて、提供装置100が有する機能構成の一例について説明する。図8は、実施形態に係る提供装置が有する機能構成の一例を示す図である。図8に示すように、提供装置100は、通信部120、記憶部130、および制御部140を有する。
【0090】
通信部120は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置10との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部120は、各種の通信回路やNIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0091】
記憶部130は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現され、提案処理を実行させるための各種アプリケーションのデータが登録される。また、記憶部130には、購入者データベース131、着用者データベース132、購入情報データベース133、行動情報データベース134、環境情報データベース135、および利用情報データベース136(以下、「各データベース131~136」と総称する場合がある。)が登録されている。
【0092】
以下、図9図14を用いて、各データベース131~136に登録される情報の一例について説明する。
【0093】
購入者データベース131には、購入者に関する情報が登録される。ここで、購入者とは、幼児用おむつや大人用のおむつ、失禁用パッド、生理用品(生理用ナプキン、パンティライナー)等の各種吸収性物品を購入した利用者を示す。なお、購入者は、親や子供のために幼児用おむつを購入した者、すなわち、介護を行う介護者であってもよい。また、購入者は、自身で利用するために生理用品等の吸収性物品を購入した者であってもよい。また、購入者は、必ずしも自身で吸収性物品を購入した者である必要はない。例えば、購入者として登録される利用者は、幼児の母親であるが、実際に幼児用おむつを購入したのは、幼児の父親であってもよい。
【0094】
なお、本実施形態に関わるシステムは、特に、上記のような購入者と着用者が異なる場合に有用である。購入者が着用者と異なる場合、購入者自身が着用者にとってその吸収性物品が着心地やフィット感などが適しているかどうかを評価することが難しい。そのため、種々の情報から着用者に適する吸収性物品に関する情報を購入者に対して提供することは、購入者にとって非常に有用である。
【0095】
例えば、図9は、実施形態に係る購入者データベースに登録される情報の一例を示す図である。図9に示すように、購入者データベース131には、購入者ID(Identifier)、年齢、性別、住所、趣味、および身体情報といった項目を有する情報が登録される。
【0096】
ここで、購入者IDとは、購入者を識別するための識別子、すなわち、第1アプリケーション81の使用者を識別する識別子である。また、年齢、性別、住所、趣味、および身体情報とは、対応付けられた購入者IDが示す購入者の年齢や月齢、性別、住所、趣味、および身体情報を示す情報である。ここで、趣味として登録される情報は、対応付けられた購入者IDが示す購入者の趣味嗜好を示す情報であり、所謂サイコグラフィック属性を示す情報である。また、身体情報とは、対応付けられた購入者IDが示す購入者の身体に関する情報であり、例えば、身長、体重、力の強さ(所持可能な荷物)等を示す情報である。
【0097】
例えば、図9に示す例では、購入者ID「P1」、年齢「32y2m」、性別「F」、住所「住所情報#P1」、趣味「趣味情報#P1」、および身体情報「身体情報#P1」とが対応付けて登録されている。このような情報は、購入者ID「P1」が示す購入者の年齢が「32才と2か月」であり、性別が「女性」である旨を示す。また、このような情報は、購入者ID「P1」が示す購入者の住所が「住所情報#P1」が示す住所であり、趣味が「趣味情報#P1」が示す住所であり、身体情報が「身体情報#P1」である旨を示す。
【0098】
なお、図9に示す例では、「住所情報#P1」、「趣味情報#P1」、および「身体情報#P1」といった概念的な値を記載したが、実際には、住所を示す文字列、趣味を示す文字列、および、身長や体重等といった身体に関する情報を示す文字列が登録される。また、購入者データベース131には、図9に示す情報以外にも、購入者に関する情報であれば、任意の情報が登録されていてよい。
【0099】
また、購入者データベース131に登録される情報は、各種の利用者により登録された情報であってもよく、各種の推定技術により推定された情報であってもよい。例えば、購入者データベース131に登録される住所の情報は、購入者が利用する端末装置10の位置履歴などに基づいて、各種の推定技術より推定されたものであってもよく、趣味の情報は、電子商店街等での購入履歴により推定されたものであってもよい。
【0100】
着用者データベース132には、購入者により購入された吸収性物品を着用する利用者、すなわち、着用者に関する情報が登録される。例えば、着用者データベース132には、幼児用おむつを着用する幼児や、介護者により介護が行われる被介護者、若しくは、自身で利用するために大人用おむつや生理用品を購入した購入者の情報が着用者の情報として登録される。例えば、図10は、実施形態に係る着用者データベースに登録される情報の一例を示す図である。図10に示すように、着用者データベース132には、着用者ID、年齢、性別、購入者ID、可能動作、身体情報、および嗜好情報といった項目を有する情報が登録されている。
【0101】
ここで着用者IDとは、着用者を識別するための識別子である。また、年齢および性別は、対応付けられた着用者IDが示す着用者の年齢および性別を示す情報である。また、着用者データベース132に登録された購入者IDは、対応付けられた着用者IDと紐付けられる購入者を示す購入者IDであり、例えば、着用者IDが示す着用者のために吸収性物品を購入した利用者を示す購入者IDである。
【0102】
なお、購入者IDが示す利用者と着用者IDが示す着用者とは、異なる者であってもよく、同一の者であってもよい。例えば、利用者が介護を行う親のためにおむつを購入した場合や、利用者が子供のためにおむつを購入した場合等は、異なる者を示す購入者IDと着用者IDとが紐付けられ、利用者が自身のためにおむつや生理用品等を購入した場合は、同一の者を示す購入者IDと着用者IDとが紐付けられることとなる。また、後述の通り、購入者IDに複数の着用者IDが紐付けられてもよい。
【0103】
また、可能動作とは、対応付けられた着用者IDが示す着用者が可能な動作であって、例えば、ハイハイができる、タッチができる、歩行ができる、寝返りが打てる、首が座っている、若しくは、足が動かない、腕が動かない、関節がこう着している、筋力が低下している等といった着用者が可能な動作を示す情報である。また、身体情報とは、対応付けられた着用者IDが示す着用者の身体情報である。
【0104】
また、嗜好情報とは、対応付けられた着用者IDが示す着用者の嗜好であって、吸収性物品に関する嗜好を示す情報である。例えば、おむつや生理用品等の吸収性物品は、着用者の肌に直接触れるものであるため、製品に関する好みが生じると考えられる。また、着用者によっては、好きな色彩やキャラクターが存在すると考えられる。そこで、着用者データベース132には、着用者が着用する吸収性物品に関する嗜好を示す嗜好情報が登録される。
【0105】
例えば、図10に示す例では、着用者ID「B1」、年齢「0y5m」、性別「M」、購入者ID「P1」、可能動作「可能動作情報#B1」、身体情報「身体情報#B1」、および嗜好情報「嗜好情報#B1」が対応付けて登録されている。このような情報は、着用者ID「B1」が示す着用者の年齢が「0才と5か月」であり、性別が「男性」である旨を示す。また、このような情報は、着用者ID「B1」が示す着用者と紐付けられた購入者の購入者IDが「P1」である旨を示す。着用者ID「B1」が示す着用者の可能な動作が「可能動作情報#B1」が示す動作であり、身体情報が「身体情報#B1」であり、着用する吸収性物品の嗜好が「嗜好情報#B1」が示す嗜好である旨を示す。
【0106】
なお、図10に示す例では、「可能動作情報#B1」、「身体情報#B1」、および「嗜好情報#B1」といった概念的な値を記載したが、実際には、可能な動作を示す数値や文字列、身長や体重等といった身体に関する情報を示す文字列、着用者が好む吸収性物品や吸収性物品の属性(素材や製法等)を示す文字列や数値等が登録されることとなる。また、着用者データベース132には、図10に示す情報以外にも、着用者に関する情報であれば、任意の情報が登録されていてよい。
【0107】
購入情報データベース133には、利用者から受付けた購入情報が登録される。すなわち、購入情報データベース133には、購入者が利用する端末装置10から取得した購入情報が登録される。例えば、図11は、実施形態に係る購入情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。
【0108】
図11に示すように、購入情報データベース133には、購入者ID、登録日時、購入日時、登録製品、購入場所、予想残在庫および累積ポイントといった項目を有する情報が登録される。ここで、登録日時とは、対応付けられた購入者IDが示す利用者が購入情報を登録した日時を示す情報である。また、購入日時とは、対応付けられた購入者IDが示す利用者が吸収性物品を購入した日時を示す情報である。また、登録製品とは、対応付けられた購入者IDが示す利用者が購入した吸収性物品である。また、購入場所とは、対応付けられた購入者IDが示す利用者が、対応付けられた登録製品を購入した場所である。また、予想残在庫とは、推定された登録製品の残余数であり、例えば、購入者によって入力された在庫の数や購入日時から経過した期間等から推定される値である。また、累積ポイントとは、対応付けられた購入者IDが示す利用者に対して設定されたポイントである。
【0109】
ここで、購入情報データベース133には、各購入者IDに対し、登録日時、購入日時、登録製品、購入場所、および予想残在庫の組が1つ以上対応付けられる。例えば、購入情報データベース133には、購入情報の取得が行われる度に、登録日時、購入日時、登録製品、購入場所、および予想残在庫の組が購入者IDと対応付けて登録される。また、購入情報から購入日時や購入場所が不明である場合は、不明である旨を示す「null」といった値が登録される。
【0110】
例えば、図11に示す例では、購入者ID「P1」、登録日時「2018/10/12」、購入日時「2018/10/11」、登録製品「おむつ#1」、購入場所「スーパー#1」、予想残在庫「3」、および累積ポイント「130」が対応付けて登録されている。このような情報は、購入者ID「P1」が示す購入者により、「2018年10月12日」に購入情報が登録された旨を示す。また、このような情報は、購入者ID「P1」が示す購入者により、「2018年10月11日」に、「おむつ#1」が、「スーパー#1」において購入され、予測される残りの数が「3」個である旨を示す。また、このような情報は、購入者ID「P1」が示す購入者に対してポイントが「130」ポイント付与されている旨を示す。
【0111】
なお、図11に示す例では、「おむつ#P1」や「スーパー#1」といった概念的な値を記載したが、実際には、購入された吸収性物品の製品番号や型番号等を示す文字列や数値、各種の販売店を示す数値や文字列等が登録されることとなる。また、購入情報データベース133には、図11に示す情報以外にも、購入者による吸収性物品の購入に関する情報であれば、任意の情報が登録されていてよい。
【0112】
行動情報データベース134には、利用者の行動を示す各種の情報が登録される。例えば、図12は、実施形態に係る行動情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。図12に示すように、行動情報データベース134には、購入者ID、最多購入店舗、平均行動範囲、外出予定、閲覧履歴、投稿情報、記録情報、および位置履歴といった項目を有する情報が登録される。
【0113】
ここで、最多購入店舗とは、対応付けられた購入者IDが示す購入者が吸収性物品を最も頻繁に購入する店舗を示す情報である。このような情報は、例えば、購入情報の履歴等から推定が可能な情報である。また、平均行動範囲とは、対応付けられた購入者IDが示す購入者の平均的な行動範囲を示す情報である。このような平均行動範囲は、例えば、購入者の住所や年齢、購入者が利用する端末装置10の位置履歴等に基づいて推定が可能な情報である。また、外出予定とは、対応付けられた購入者IDが示す購入者の外出予定を示す情報である。このような外出予定は、例えば、購入者のメールの解析や、第1アプリケーション81を介したスケジュール登録等から推定が可能な情報である。
【0114】
また、閲覧履歴とは、対応付けられた購入者IDが示す購入者によるウェブコンテンツの閲覧履歴であり、例えば、端末装置10を介したウェブアクセスのログである。また、投稿情報とは、対応付けられた購入者IDが示す購入者が各種のSNS等に投稿した情報の履歴である。
【0115】
また、記録情報とは、対応付けられた購入者IDが示す購入者により登録された育児、介護若しくは生理に関する各種の記録である。より具体的には、記録情報は、着用者に対して母乳をいつあげたか、排せつをいつおこなったか、いつ寝たか、どのような介護を行ったか、生理の有無等を示す情報である。例えば、購入者は、第1アプリケーションを介し、育児、介護若しくは生理に関する各種の記録を登録する。また、位置履歴は、対応付けられた購入者IDが示す購入者の位置の履歴であり、例えば、購入者が利用する端末装置10の位置履歴である。
【0116】
例えば、図12に示す例では、購入者ID「P1」、最多購入店舗「スーパー#1」、平均行動範囲「範囲情報#P1」、外出予定「予定情報#P1」、閲覧履歴「閲覧履歴情報#P1」、投稿情報「投稿情報#P1」、記録情報「記録情報#P1」、位置履歴「位置履歴#P1」といった情報が対応付けて登録されている。このような情報は、購入者ID「P1」が示す購入者により吸収性物品が最も頻繁に購入された店舗が「スーパー#1」であり、購入者の平均な行動範囲が「範囲情報#P1」が示す範囲であり、外出予定が「予定情報#P1」が示す予定である旨を示す。また、このような情報は、購入者ID「P1」が示す購入者によるウェブコンテンツの閲覧履歴が「閲覧履歴情報#P1」であり、各種SNSに投稿された情報が「投稿情報#P1」である旨を示す。また、このような情報は、購入者ID「P1」が示す購入者により「記録情報#P1」が記録情報として登録されており、購入者ID「P1」が示す購入者の位置の履歴が「位置履歴#P1」である旨を示す。
【0117】
なお、図12に示す例では、「範囲情報#P1」、「予定情報#P1」、「閲覧履歴情報#P1」、「投稿情報#P1」、「記録情報#P1」、および「位置履歴#P1」といった概念的な値を記載したが、実際には、座標や範囲を示す数値や文字列、購入者の外出先や参加予定のイベントを示す文字列や数値、購入者が閲覧したウェブコンテンツのURL(Uniform Resource Locator)、購入者がSNS等に投稿した投稿情報のデータや投稿情報のURL、購入者が記録情報として登録した文字列や数値、購入者の位置の座標等が登録されることとなる。また、行動情報データベース134には、図12に示す情報以外にも、購入者の行動に関する情報であれば、任意の情報が登録されていてよい。
【0118】
環境情報データベース135には、各種の環境に関する情報が登録される。例えば、環境情報データベース135には、天気や気温等といった天候に関する情報が登録される。例えば、図13は、実施形態に係る環境情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。図13に示す例では、環境情報データベース135には、エリア、天気、湿度、および温度といった情報が登録される。このような情報は、あるエリアにおける天気、湿度および温度を示す情報である。
【0119】
例えば、図13に示す例では、エリア「エリア#1」、天気「晴れ」、湿度「30%(パーセント)」、および温度「18℃」といった情報が対応付けて登録されている。このような情報は、エリア「エリア#1」が示すエリアにおける現在の天気が「晴れ」であり、湿度が「30%」であり、温度が「18℃」である旨を示す。
【0120】
なお、図13に示す情報以外にも、環境情報データベース135には、各種の環境に関する情報が登録されていてよい。例えば、環境情報データベース135には、将来の天候を示す天候情報が日時を示す情報と対応付けて登録されていてもよい。また、環境情報データベース135には、例えば、黄砂の予想や風力の予想、スモッグやPM2.5等といった粒子状物質の発生の予想を示す情報が登録されていてもよい。
【0121】
利用情報データベース136には、着用者による吸収性物品の利用状態を示す利用情報が登録される。例えば、図14は、実施形態に係る利用情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。図14に示すように、利用情報データベース136には、購入者ID、使用中製品、および利用対象情報が対応付けて登録されている。
【0122】
ここで、使用中製品とは、対応付けられた購入者IDが示す購入者と紐付けられる着用者が使用している製品を示す情報である。また、利用情報とは、対応付けられた購入者IDが示す購入者と紐付けられる着用者による吸収性物品の利用状態を示す情報である。
【0123】
ここで、吸収性物品の利用状態とは、着用者が吸収性物品を適切に利用できているか否かを示す情報である。例えば、利用状態には、吸収性物品の腹回りのサイズや足回りのサイズが着用者に合っているか否か、排泄物の漏れの有無、吸収性物品の着用方法が適切であるか否か(粘着テープが適切に留められているか否かやパンツ型おむつの前後が合っているか否か等)といった概念が含まれる。また、利用状態には、購入者が着用者に対して吸収性物品を適切に着用させることができたか否かを示す情報が含まれる。例えば、利用状態には、おむつの交換時に幼児が動くため、おむつを容易に着用されることができないといった情報が含まれてもよい。
【0124】
例えば、図14に示す例では、利用情報データベース136には、購入者ID「P1」、使用中製品「おむつ#1」、および利用情報「利用情報#1」といった情報が対応付けて登録されている。このような情報は、購入者ID「P1」が示す購入者と紐付けられる着用者により使用されている製品が「おむつ#1」であり、この着用者による「おむつ#1」の利用状態を「利用情報#1」が示している。
【0125】
なお、このような利用情報は、例えば、対応付けられた購入者IDが示す購入者により入力された各種の文字列であってもよく、例えば、着用者が製品を着用している姿を撮影した画像であってもよい。
【0126】
図8に戻り説明を続ける。制御部140は、例えば、各種の処理を実行するための演算処理装置であり、例えば、CPUやMPU等によって、所定の記憶装置(例えば、記憶部130)に記憶されている各種プログラム(提案プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部140は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
【0127】
制御部140は、受付部141、特定部142、設定部143、決定部144、提供部145、および提示部146(以下、「各部141~146と総称する場合がある。」)を有する。
【0128】
以下、図15図22を用いて、各部141~146が実行する処理の一例について説明する。まず、図15を用いて、受付部141、特定部142、および設定部143が実行する受付処理の一例について説明する。図15は、実施形態に係る提供装置が実行する受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0129】
例えば、受付部141は、端末装置10を介して利用者が入力した購入情報を受付ける(ステップS201)。例えば、受付部141は、利用者が第1アプリケーションを介して撮影した吸収性物品の画像や、利用者が入力した吸収性物品の情報を購入情報として受付ける。
【0130】
このような場合、特定部142は、購入情報を解析し、購入した製品を特定する(ステップS202)。すなわち、特定部142は、購入された吸収性物品を特定する。例えば、特定部142は、吸収性物品に付与されたバーコードやQR(Quick Response)コード(登録商標)等といった2次元コードの画像が撮影されている場合は、バーコードが示す番号を特定し、特定した番号と予め対応付けられていた吸収性物品を特定する。また、特定部142は、利用者によって製品名等が購入情報として入力されている場合は、かかる製品名等から購入された吸収性物品を特定する。
【0131】
そして、特定部142は、特定結果を購入情報データベース133に登録する(ステップS203)。例えば、特定部142は、購入情報の送信元となる端末装置10を利用する利用者を示す購入者IDを特定し、購入者IDと、登録日時と、製品情報とを対応付けて購入情報データベースに登録する。なお、特定部142は、例えば、工場が各吸収性物品に付与したバーコードの内容や、吸収性物品の配送先等を示す各種のデータベース(図示は、省略した)と連携することで、製品名のみならず、吸収性物品のロット、製造日、および卸先等を特定してもよい。
【0132】
続いて、設定部143は、特定結果に応じたポイントを設定する(ステップS204)。例えば、設定部143は、購入情報の送信元となる利用者の購入者IDと、購入された吸収性物品との通知を受付ける。このような場合、特定部142は、データベース133を参照し、通知された購入者IDと対応付けられた累積ポイントを更新する。例えば、設定部143は、累積ポイントに所定の値を加算してもよく、通知された吸収性物品に応じた値を加算してもよい。例えば、設定部143は、吸収性物品の内容量に応じた値を加算してもよい。
【0133】
そして、設定部143は、設定結果を利用者に対して提供する(ステップS205)。例えば、設定部143は、図16に示すポイント画面C40を表示させるための情報を端末装置10へと送信する。図16は、実施形態に係るポイント画面の一例を示す図である。例えば、設定部143は、新たに加算したポイント「100ポイント」と、累積ポイント「320ポイント」とを端末装置10へと送信する。このような場合、第1アプリケーションの表示制御部810は、読み取り画面C30を図16に示すポイント画面C40に遷移させ、新たに加算したポイント「100ポイント」と、累積ポイント「320ポイント」とを表示する。このように、表示制御部810は、利用者によって入力された購入情報に応じた報酬に関する情報を提供する。
【0134】
ここで、設定部143は、累積ポイントに応じた各種のメッセージをポイント画面C40に表示させてもよい。例えば、設定部143は、特定部142によって特定された吸収性物品を半額で購入可能なクーポンが「400ポイント」で交換可能な場合、累積ポイント「320ポイント」と「400ポイント」との差分である「80ポイント」を算出する。そして、設定部143は、例えば、あと「80ポイント」で半額クーポンがもらえる旨のメッセージを生成し、生成したメッセージを端末装置10に送信することで、ポイント画面C40上にメッセージを表示させてもよい。
【0135】
続いて、図17を用いて、決定部144および提供部145が実行する提供処理の一例について説明する。図17は、実施形態に係る提供装置が実行する提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、決定部144および提供部145は、所定のタイミングで、図17に示す提供処理を実行する。例えば、決定部144および提供部145は、購入情報が受け付けられたタイミングで提供処理を実行してもよく、所定の時間間隔で、提供処理を実行してもよい。
【0136】
まず、決定部144は、提案処理の対象となる購入者を選択する(ステップS301)。例えば、決定部144は、購入者データベース131を参照し、提案処理の対象としてない購入者を選択する。続いて、決定部144は、選択した購入者と紐付けられる購入情報を特定する(ステップS302)。例えば、決定部144は、購入情報データベース133を参照し、選択した購入者の購入者IDと対応付けられた情報を特定する。すなわち、決定部144は、選択した購入者がポイント等の報酬を得るために入力した購入情報を特定する。
【0137】
そして、決定部144は、少なくとも特定した購入情報に基づいて、提案情報を決定する(ステップS303)。例えば、決定部144は、特定した購入情報が示す吸収性物品、すなわち、提案処理の対象となる購入者が購入した吸収性物品に関連する情報を、利用者に対して提供する情報とする。より具体的な例を挙げると、決定部144は、購入者が幼児用おむつを購入している場合は、購入された幼児用おむつそのものの購入を提案する情報や、幼児用おむつの新製品を紹介する情報、購入者が購入した幼児用おむつと関連する他の製品(例えば、おしりふき等)を紹介する情報等を提供する情報とする。
【0138】
ここで、決定部144は、購入情報以外にも、各データベース131~136に登録された各種の情報に基づいて、購入者に対して提案する情報である提案情報の内容を決定してもよい。例えば、決定部144は、着用者データベース132を参照し、選択した購入者と紐付けられる着用者の情報を特定する。そして、決定部144は、特定した着用者の情報と購入情報が示す吸収性物品とに基づいた内容の提案情報を生成する。例えば、決定部144は、購入者が最後に購入した吸収性物品のサイズと、着用者の身体情報が示す体の大きさとを比較する。そして、決定部144は、着用者の身体情報が示す体の大きさと比較して吸収性物品のサイズが小さい場合は、「次はもう一つ大きいサイズが良いかも」といった内容の提案情報を生成してもよい。
【0139】
また、決定部144は、利用者の行動情報に基づいて、提案情報の内容を決定してもよい。例えば、決定部144は、行動情報データベース134を参照し、選択された購入者の外出予定を特定する。そして、決定部144は、特定した外出予定と、購入情報が示す吸収性物品とに基づいた内容の提案情報を生成してもよい。例えば、決定部144は、購入者が参加するイベントの所要時間を推定し、推定した所要時間に応じて、購入者が所持すべき吸収性物品や吸収性物品の数を推定し、推定内容を示す提案情報を生成してもよい。
【0140】
より具体的な例を挙げると、決定部144は、行動情報データベース134から購入者が着用者と所定のイベントに参加する旨を推定する。そして、決定部144は、所定のイベントに参加する際の所要時間を推定し、推定した所要時間に外出に対して5枚のおむつとおしりふきを所持すべきである旨を推定する。このような場合、決定部144は、所定のイベントを示す情報と共に、そのイベントに参加する際に購入者が所有すべき吸収性物品として5枚のおむつとおしりふきとを所持するよう提案する提案情報を生成する。
【0141】
そして、提供部145は、提案情報を購入者に対して提供する(ステップS304)。例えば、提供部145は、決定部144によって決定された情報を示すメッセージを生成し、生成したメッセージを購入者が利用する端末装置10へと送信する。この結果、第1アプリケーション81が有する情報提供部813は、提供部145により提供されたメッセージ、すなわち、購入者が購入した吸収性物品に応じた内容の提案情報をメッセージとして表示することとなる。
【0142】
例えば、表示制御部810は、トップ画面C10において利用者がアイコンIMを選択した場合は、図18に示すメッセージ一覧C50を表示する。図18は、実施形態に係るメッセージ一覧を示す図である。図18に示すように、表示制御部810は、メッセージ一覧C50として、提供装置100から配信された各メッセージのサムネイルI9~I11や、各メッセージを閲覧したか否かを示すアイコンI12~I14を表示する。
【0143】
例えば、図18に示す例では、アイコンI12は、サムネイルI9と対応するメッセージを閲覧していない旨を示し、アイコンI13は、サムネイルI10と対応するメッセージを閲覧していない旨を示し、アイコンI14は、サムネイルI11と対応するメッセージを閲覧している旨を示す。
【0144】
そして、情報提供部813は、利用者がアイコンI9をタップした場合は、図19に示すように、メッセージとして配信された提案情報を表示するメッセージ画面C60を表示することで、情報の提供を行う。図19は、実施形態に係るメッセージ画面の第1の例を示す図である。例えば、情報提供部813は、図19に示すように、購入者が参加するイベント#1の開催日時や開催エリアを示す情報と共に、おむつを5枚とおしりふきの所有を提案するメッセージM9を表示させる。このように、情報提供部813は、購入情報に基づいて決定した情報を利用者に対して提供する。
【0145】
続いて、図20を用いて、提示部147が実行する提示処理の一例について説明する。図20は、実施形態に係る提供装置が実行する提示処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、提示部147は、任意のタイミングで、図20に示す提供処理を実行してよい。
【0146】
例えば、提示部146は、ポイントの利用対象とする製品を購入情報に基づいて決定する(ステップS501)。例えば、提示部146は、処理対象となる購入者を選択し、選択した購入者が購入した吸収性物品を示す購入情報を特定する。そして、提示部146は、購入情報が示す吸収性物品のうち、購入者が再度購入する可能性が高い吸収性物品を選択する。例えば、提示部146は、購入者が最後に購入した吸収性物品を選択してもよく、最後に購入した吸収性物品の関連製品を選択してもよい。
【0147】
また、提示部146は、購入者と紐付けられる着用者の情報に応じた製品を選択してもよい。例えば、提示部146は、購入者と紐付けられる着用者の年齢や身体情報から、将来(例えば、1月後)の体の大きさを推定し、推定した体の大きさと、購入者が最後に購入した吸収性物品のサイズとを比較する。そして、提示部146は、購入者が最後に購入した吸収性物品のサイズよりも、推定された体の大きさが大きい場合は、1つ上のサイズの吸収性物品を選択する。
【0148】
続いて、提示部146は、購入者が所有するポイントと決定した製品とに基づいて、提示内容を決定する(ステップS502)。例えば、提示部146は、選択した製品に関するクーポンを特定し、特定したクーポンと交換可能なポイントの値を特定する。そして、提示部146は、特定したポイントの値と購入者の累積ポイントとの差を算出し、算出した差に応じた提示内容を決定する。例えば、提示部146は、選択した吸収性物品に関する情報と、その吸収性物品に関するクーポンの情報と、そのクーポンを得るために必要なポイントの情報とを提示内容とする。その後、提示部146は、決定した提示内容を利用者に提示する(ステップS503)。
【0149】
例えば、提示部146は、決定した提示内容をメッセージとして端末装置10へと送信する。このような場合、例えば、情報提供部813は、図18に示すように、提示内容のサムネイルをアイコンI10と対応するメッセージとして表示する。そして、提供装置100は、利用者がアイコンI10をタップした場合は、図21に示すように、メッセージとして配信された提示内容を表示するメッセージ画面C70を表示する。
【0150】
図21は、実施形態に係るメッセージ画面の第2の例を示す図である。例えば、情報提供部813は、図21に示すように、「来月からはMサイズのおむつがおすすめ!」等といった選択された吸収性物品に関する情報や、「ポイントを100ポイント使うと、Mサイズのおむつに使えるクーポンを発行できるよ!」等といった内容のメッセージM10、すなわち、購入情報の入力に対する報酬として購入者に付与されたポイントの用途に関する情報を表示する。
【0151】
〔3.処理のバリエーションについて〕
以下、上述した提案処理のバリエーションについて説明する。なお、以下に説明する提案処理は、それぞれ個別に実施されてもよく、任意の組み合わせで実施されてもよい。
【0152】
〔3-1.特定部142が特定する処理について〕
上述した説明では、特定部142は、購入者が撮影したバーコードの画像から購入者が購入した吸収性物品の特定を行った。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。特定部142は、端末装置10から送信された情報であって、購入者が購入した吸収性物品を示すことができる情報であれば、任意の情報から任意の態様で吸収性物品の特定を行ってよい。
【0153】
例えば、端末装置10は、吸収性物品や吸収性物品の包装体の外観を撮影した画像を購入情報として送信してもよい。例えば、端末装置10は、読み取り画面C30を介して、吸収性物品や吸収性物品の包装体の外観を示す画像を撮影する。このような場合、特定部142は、撮影された画像の解析を行うことで、購入された吸収性物品の導出を行ってもよい。
【0154】
例えば、特定部142は、画像に撮影された吸収性物品や吸収性物品の包装体をオブジェクトとして特定し、特定したオブジェクトが有する形状、図柄、若しくは文字等、撮影された画像に現れているオブジェクトの外観を特定する。そして、特定部142は、特定した外観と対応する吸収性物品を購入者が購入した吸収性物品として特定する。例えば、特定部142は、予め登録された吸収性物品の形状とオブジェクトの形状との比較結果に基づいて、吸収性物品の特定を行ってもよい。また、特定部142は、オブジェクトに付与された図柄を特定し、特定した図柄と予め対応付けられた吸収性物品を、購入された吸収性物品として特定してもよい。また、特定部142は、オブジェクトに付与された文字の解析を行い、吸収性物品の製品名を特定してもよい。また、特定部142は、形状、図柄、若しくは文字等から、撮影された可能性が最も高い吸収性物品の特定を行ってもよい。
【0155】
また、特定部142は、吸収性物品や吸収性物品の包装体以外の撮影対象から、購入者が購入した吸収性物品の特定を行ってもよい。例えば、端末装置10は、利用者が吸収性物品を購入した際のレシートの撮影を行う。このような場合、特定部142は、撮影された画像から文字解析を行い、撮影された吸収性物品の特定を行ってもよい。
【0156】
ここで、レシートには、吸収性物品の名称の一部のみが含まれる場合がある。そこで、特定部142は、レシートの文字解析から購入者が購入したと吸収性物品の候補を推定し、推定した候補を示す情報を端末装置10に表示させるとともに、いずれの吸収性物品を購入したかを購入者に問い合わせてもよい。その後、特定部142は、購入者が選択した吸収性物品の候補を、購入者が購入した吸収性物品として特定してもよい。
【0157】
ここで、レシートには、購入者が購入した吸収性物品を示す情報のみならず、購入者が吸収性物品を購入した数量、店舗、日時、価格等、吸収性物品の購入態様を示す情報が含まれる場合がある。そこで、特定部142は、文字解析の結果から、吸収性物品の購入態様を示す情報を購入情報として特定してもよい。なお、後述する説明で明らかとなるように、このような購入態様を示す情報は、購入者に対するポイントの付与や、提案する情報の決定等に用いられることとなる。
【0158】
なお、特定部142は、購入者が手入力した購入情報や購入態様情報を取得してもよい。例えば、端末装置10は、購入者が購入した吸収性物品の名称、購入した数量、購入場所、購入日時等の入力を受付ける画面を表示し、購入者から各情報の入力を受付けてもよい。このような場合、特定部142は、購入者が入力した情報を購入情報や購入態様情報として購入情報データベース133に登録することとなる。なお、特定部142は、例えば、画像から購入者が購入した吸収性物品を特定するとともに、購入場所や購入日時については、利用者が手入力した情報から特定を行ってもよい。
【0159】
また、特定部142は、購入日時や購入場所の推定を行ってもよい。例えば、特定部142は、バーコードの画像が受け付けられた場合は、バーコードが示す吸収性物品の特定を行う。続いて、特定部142は、端末装置10の位置履歴を参照し、バーコードの画像を受付けた日時よりも前の所定の期間内における端末装置10の位置を特定する。そして、特定部142は、特定した吸収性物品を販売する店舗の位置と、特定した端末装置10の位置とを比較し、特定した端末装置10の位置と所定の範囲内に所在する店舗を購入場所として推定してもよい。
【0160】
また、特定部142は、端末装置10の位置の履歴から、購入者が頻繁に訪れる店舗を最多購入店舗として特定する。なお、特定部142は、利用者の位置履歴のみならず、利用者が登録した購入場所の履歴等に基づいて、最多購入店舗の特定を行ってもよい。そして、特定部142は、バーコードの画像が受け付けられた場合は、端末装置10の位置履歴を参照し、バーコードの画像を受付けた日時よりも前の所定の期間内における端末装置10の位置が、最多購入店舗から所定の範囲内に収まる場合は、特定した吸収性物品が最多購入店舗で購入されたと推定してもよい。
【0161】
また、特定部142は、購入者の平均行動範囲を考慮して、吸収性物品を購入した購入場所の推定を行ってもよい。例えば、特定部142は、特定した吸収性物品を販売する店舗のうち、購入者の平均行動範囲内に収まる店舗を、購入場所として推定してもよい。また、特定部142は、上述した各種の情報に基づいて、各店舗で吸収性物品を購入した確率を算出し、算出した確率が最も高い店舗を購入場所としてもよい。
【0162】
また、端末装置10が画像を撮影した後、端末装置10が、撮影した画像から解析した情報(例えばロット番号や製品識別番号、製造日、販売店舗等を特定する情報)を提供装置100へ送信し、提供装置100の特定部142が、受信した情報をもとに前述の特定する処理または推定する処理を実行するようにしてもよい。例えば、端末装置100は、各種の二次元コードの画像を撮影した場合、撮影された二次元コードが示す情報を特定し、特定した情報を提供装置100へと送信してもよい。
【0163】
また、提供装置100の有する特定部142の機能を、端末装置10が有していてもよい。この場合、端末装置10が有する特定部142が特定した情報、または推定した情報を提供装置100に送信し、提供装置100は、受信した情報をもとに以降の処理を実行してもよい。
【0164】
〔3-2.設定部143が設定する報酬について〕
上手した説明では、設定部143は、購入情報の提供に対する報酬としてポイントの付与を行った。ここで、設定部143は、購入情報の内容に応じて付与するポイントの値を変更してもよい。例えば、設定部143は、特定部142により特定された吸収性物品に応じて異なる値のポイントを付与してもよい。
【0165】
また、設定部143は、購入情報の情報量に応じた報酬を設定してもよい。例えば、設定部143は、購入情報が吸収性物品に加えて、吸収性物品を購入した価格、店舗、若しくは日時を示す情報が購入情報に含まれる場合は、購入情報が吸収性物品のみを示す場合よりも多くの報酬を設定してもよい。
【0166】
例えば、設定部143は、購入者が撮影した吸収性物品のバーコードやレシートから、購入者が購入した吸収性物品のみが特定された場合は、購入情報が吸収性物品のみを示すと判定し、所定のポイント(例えば、100ポイント)を購入者に対して設定する。一方、設定部143は、購入者が撮影したレシートから、購入者が購入した吸収性物品のみならず、吸収性物品の価格、店舗、若しくは日時等といった購入態様を示す情報がさらに特定された場合は、所定のポイントよりも多くのポイント(例えば、120ポイント)を購入者に対して設定する。
【0167】
なお、設定部143は、特定された購入態様を示す情報の数が増えれば増える程、より多くのポイントを設定してもよい。また、設定部143は、購入者が手入力した購入情報の情報量に応じたポイントの設定を行ってもよい。
【0168】
また、設定部143は、購入履歴に応じたポイントの付与を行ってもよい。例えば、設定部143は、購入情報データベース133を参照し、購入者が同一の製品を定期的に購入している場合や、同一の製品を所定の数以上購入している場合等には、ポイントを設定してもよい。また、設定部143は、購入者が吸収性物品を初めて購入した場合にも、ポイントを設定してもよい。
【0169】
また、設定部143は、購入情報から購入日時を特定することができる場合、購入日時から購入情報が登録されるまでの期間に応じたポイントを設定してもよい。例えば、設定部143は、購入日時から購入情報が登録されるまでの期間が短い程、より多くのポイントを付与してもよい。
【0170】
〔3-3.決定部144が決定する提案情報の内容について〕
上述したように、決定部144は、購入情報に基づいて購入者に対して提供する提案情報の内容を決定する。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。決定部144は、少なくとも購入情報に基づいて提案情報の内容を決定するのであれば、例えば、各データベース131~136に登録された各種の情報に基づいて、提案情報の内容を決定してもよい。以下、決定部144が各データベース131~136に登録された情報に基づいて、提案情報の内容を決定する処理の例について説明する。
【0171】
例えば、決定部144は、購入情報が示す吸収性物品に関する情報を提案情報としてもよい。例えば、決定部144は、購入情報が示す吸収性物品に関するクーポンの情報やセールの情報を提案情報としてもよく、購入情報が示す吸収性物品と所定の関連性を有する他の製品の情報を提案情報としてもよい。例えば、決定部144は、購入情報が示す吸収性物品がおむつである場合は、おしりふき等といった他の製品の情報を提案情報としてもよい。
【0172】
なお、決定部144は、購入日時から所定の日時が経過した際に、「おむつが無くなりそうだから新しいおむつをかってね」といったメッセージや、他の吸収性物品に関する情報を提案情報としてもよい。また、決定部144は、購入日時から経過した期間に基づいて、予想残在庫を推定し、推定した予想残在庫の数に応じて、新たな吸収性物品の購入を提案する情報を提案情報としてもよい。例えば、決定部144は、購入日時の間隔と、各購入日時において購入された吸収性物品の内容量等に応じて、一日当たりの使用数を推定し、推定した使用数と最後に吸収性物品を購入した日時等に基づいて、予想残在庫の数を推定してもよい。
【0173】
また、親が子供におむつを購入する場合や、親の介護のために子供がおむつを購入する場合等を考慮すると、吸収性物品を購入する購入者と、吸収性物品を実際に利用する着用者とは、必ずしも一致しない。そこで、決定部144は、吸収性物品の着用者である着用者の情報と購入情報とに基づいて、提案情報の内容を決定してもよい。
【0174】
例えば、決定部144は、購入情報を入力した購入者と予め紐付けられた着用者を特定し、特定した着用者に関する情報を着用者データベース132から取得する。例えば、決定部144は、着用者の年齢、性別、可能動作、身体情報、および嗜好情報を取得する。そして、決定部144は、購入情報が示す吸収性物品(すなわち、購入者が購入した吸収性物品)と、取得した各情報とに基づいて、購入者に対して提供する提案情報の内容を決定する。
【0175】
例えば、決定部144は、購入情報と、着用者の身体情報とに基づいて、提案情報の内容を決定してもよい。より具体的には、決定部144は、購入情報が示す吸収性物品のサイズと、着用者の身体情報が示す体の大きさとが対応しているか否かを判定し、対応していない場合は、他のサイズの吸収性物品を紹介する情報を提案情報としてもよい。例えば、決定部144は、Sサイズの吸収性物品を購入したが、着用者の身体にとって適切なサイズがMサイズである場合は、Mサイズの吸収性物品の購入を提案する提案情報を決定してもよい。また、決定部144は、前回購入した吸収性物品が適切なサイズである場合は、同一のサイズの吸収性物品を提案する情報を提案情報としてもよい。
【0176】
また、決定部144は、購入者が購入した吸収性物品と可能動作との比較に基づいて、提案情報の内容を決定してもよい。例えば、決定部144は、可能動作として「はいはい」や「歩行」等が登録されており、かつ、購入者が購入した吸収性物品がテープタイプのおむつである場合は、テープタイプのおむつではなく、パンツタイプのおむつを提案する情報を提案情報としてもよい。また、決定部144は、寝返りができる場合等は、交換の際に寝返りをしてしまい、排泄物がおむつから漏れてしまう恐れがあるため、パンツタイプのおむつを提案する情報を提案情報としてもよい。
【0177】
また、決定部144は、購入者が購入した吸収性物品と嗜好情報との比較に基づいて、提案情報の内容を決定してもよい。例えば、決定部144は、嗜好情報が示す素材や肌触りと、購入者が購入した吸収性物品の素材や肌触りとを比較し、一致しない場合は、嗜好情報が示す素材や肌触りにより近い吸収性物品を提案する情報を提案情報としてもよい。なお、嗜好情報は素材や肌触りのほかに、色やキャラクター等を示す情報であってもよい。
【0178】
ここで、決定部144は、購入情報と着用者の情報とに基づいて推定される製品であって、着用者と所定の関連性を有する製品に関する情報を提案情報とするのであれば、任意の関係性を有する製品の情報を提案情報としてよい。例えば、決定部144は、現在の着用者の状態に合った吸収性物品の情報を提供してもよく、着用者の将来の状態に合った吸収性物品の情報を提供してもよい。また、決定部144は、年齢や身体情報等から、所定の期間が経過した際における着用者の体の大きさを推定し、推定した体の大きさと吸収性物品のサイズとが対応しているか判定してもよい。
【0179】
また、決定部144は、行動情報データベース134から記録情報を参照し、参照した記録情報に基づいて、提案情報の内容を決定してもよい。例えば、決定部144は、記録情報として、育児記録、介護記録、若しくは生理記録を参照する。このような各種記録情報は、購入者が入力した情報であって、吸収性物品を着用する着用者、すなわち着用者に関する情報であると言える。
【0180】
そこで、決定部144は、参照した記録情報に基づいて、提案情報の内容を決定してもよい。例えば、決定部144は、育児記録からいつ排泄を行ったか、いつ生理が始まったか等を特定し、特定した内容と、購入情報が示す吸収性物品の内容量と、吸収性物品を購入した日時とに基づいて、予想残在庫の数を推定する。そして、決定部144は、推定した予想残在庫の数が所定の数を下回る場合は、新たな吸収性物品の購入を提案する提案情報を決定してもよい。この際、決定部144は、着用者の身体情報に合ったサイズの吸収性物品の購入を促してもよい。なお、決定部144は、購入情報が示す吸収性物品の内容量と、吸収性物品を購入した日時と、一日あたりの平均的な吸収性物品の消費量等に基づいて、予想残在庫の数を推定してもよい。
【0181】
また、決定部144は、着用者同士の情報の比較結果に基づいて、提案情報を決定してもよい。例えば、決定部144は、購入者と紐付けられる着用者に関する着用者情報と、他の着用者と紐付けられる利用者によって購入された吸収性物品を示す購入情報とに基づいて決定した情報を提案情報としてもよい。
【0182】
例えば、決定部144は、購入者である利用者P1に対する提案情報を決定する場合、着用者データベース132を参照し、利用者P1と紐付けられた着用者である着用者B1を特定する。そして、決定部144は、各購入者のうち、可能動作、身体情報、および嗜好情報が着用者B1と類似する他の着用者(以下、「類似着用者」と記載する。)を特定する。このような類似着用者にとって適切な吸収性物品は、着用者B1にとっても適切である可能性が高い。そこで、決定部144は、類似着用者と紐付けられた購入者を特定し、特定した購入者により登録された購入情報を参照する。そして、決定部144は、参照した購入情報に基づいて、利用者P1に対して提案する吸収性物品を決定してもよい。例えば、決定部144は、「似た他のお子様にはこちらが人気です」といったメッセージと共に、類似着用者の購入者が購入している吸収性物品の情報を提供してもよい。
【0183】
また、決定部144は、購入者や着用者の行動を示す行動情報と購入情報とに基づいて決定した情報を提案情報としてもよい。例えば、決定部144は、行動情報データベース134を参照し、行動情報データベース134に登録された情報から、外出予定等、行動情報に基づいて推定される購入者や着用者の将来の行動と、購入情報とに基づいて提案情報を決定してもよい。
【0184】
例えば、決定部144は、購入者と着用者とが所定の時間以上外出すると推定される場合は、購入者が購入した吸収性物品よりも吸収力がより高い他の吸収性物品に関する情報を提案情報としてもよい。また、決定部144は、購入日時や予想残在庫の数と行動情報とに基づいて決定した情報を提案情報としてもよい。例えば、決定部144は、所定の期間内に出かける予定があり、かつ、予想残在庫の数が所定の閾値を下回る場合や、購入日時から所定の日時が経過していた場合等には、「来週お出かけだけどおむつなくりそうだから買っておいてね」といった情報を提案情報としてもよい。
【0185】
また、決定部144は、購入者の閲覧履歴や投稿履歴等の行動情報から、購入者や着用者の予定を推定し、行動情報に基づいて推定される将来の行動と所定の関係性を有する製品に関する情報を提供してもよい。例えば、決定部144は、購入者の閲覧履歴から購入者が興味を有するイベント等を推定する。そして、決定部144は、購入者の住所と推定したイベントの開催場所との距離や交通手段等に基づいて、イベント参加する際に購入者が所持すべきおむつの数を推定する。そして、決定部144は、推定した数のおむつを所持するよう提案する内容の情報を提案情報としてもよく、例えば、おむつと関連するおしりふき等の製品の購入を提案する情報を提案情報としてもよい。
【0186】
また、決定部144は、最多購入店舗や平均行動範囲に基づいて、提案情報の内容を決定してもよい。例えば、決定部144は、予想残在庫の数が所定の閾値を下回る場合は、最多購入店舗や平均行動範囲に含まれる店舗を特定し、特定した店舗で吸収性物品を購入するよう提案する情報を提案情報としてもよい。また、決定部144は、購入者の外出予定を推定し、推定した外出予定における経路(例えば、購入者の住所から目的地までの経路)を推定する。続いて、決定部144は、推定した経路の近傍に位置する店舗を特定し、特定した店舗で吸収性物品を購入するよう提案するメッセージや特定した店舗で利用可能なクーポンを提案情報としてもよい。
【0187】
また、決定部144は、行動情報に基づいて推定される将来の行動が購入者により行われるまでの期間に応じた情報を提案情報としてもよい。例えば、決定部144は、購入者が参加するイベントまでの期間が第1の閾値(例えば、5日)以下となった場合は、購入者がイベントに参加するまでの日時までの間に必要となる吸収性物品の数と、イベントに参加する際に必要となる吸収性物品の数との合計を必要数として算出する。続いて、決定部144は、予想残在庫の数が必要数よりも多いか否かを判定する。そして、決定部144は、予想残在庫の数が必要数よりも少ない場合は、例えば、「5日後にお出かけだけどおむつなくなりそうだから買ってね」というように、吸収性物品の追加購入を促す情報を提案情報とする。なお、決定部144は、おしりふきなど、イベントに参加する際に必要となる製品を購入者が購入していない場合は、その製品の購入を促す情報を提案情報としてもよい。
【0188】
また、決定部144は、購入者が参加するイベントまでの期間が第2の閾値(例えば、1日)以下となった場合は、購入者がイベントに参加する際に必要となる吸収性物品や吸収性物品の数等を特定し、特定した吸収性物品や吸収性物品の数を示す「本日はイベントに参加するから、おむつを5枚とおしりふきをわすれずに」といった情報を提案情報としてもよい。
【0189】
また、決定部144は、行動情報に基づいて推定される将来の行動と、行動が行われる際の天候とに基づいて提案情報の内容を決定してもよい。例えば、決定部144は、外出予定に基づいて、購入者が出かける日時と目的地とを特定し、環境情報データベース135から、特定した目的地における特定した日時の天候情報を特定する。そして、決定部144は、特定した天候情報と、吸収性物品とに応じた情報を提案情報としてもよい。例えば、決定部144は、特定した天候情報に基づいて、購入情報が示す吸収性物品の利用態様を推定し、推定した利用態様に応じて提案情報の内容を決定してもよい。より具体的には、特定した天候情報に基づいて、外出中に利用するおむつの数を推定し、推定した数のおむつを所持するように提案する情報を提案情報としてもよい。
【0190】
〔3-4.利用情報を用いた処理の内容について〕
ここで、提供装置100は、購入情報が示す吸収性物品の利用状態を示す利用情報と、購入情報とに基づいて決定した情報を、利用者に対して提供してもよい。以下、図22を用いて、利用情報に基づいて実行する処理の一例について説明する。
【0191】
図22は、実施形態に係る端末装置が利用情報を用いて実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。例えば、受付部141は、利用状態を示す利用情報を受付ける(ステップS401)。例えば、受付部141は、購入者が端末装置10を用いて撮影した画像であって、着用者が吸収性物品を着用している姿の画像を利用情報として取得する。なお、このような画像を撮影する際、第1アプリケーション81は、どのような体勢の画像を撮影すればよいかを示す各種のガイドを表示し、利用情報となる画像の撮影を行わせてもよい。
【0192】
続いて、受付部141は、購入者と対応する着用者を特定する(ステップS402)。また、特定部142は、購入者が購入した購入情報や、利用情報から、着用者が利用する製品を特定する(ステップS403)。なお、図22では記載を省略したが、設定部143は、利用情報の登録に対する報酬を購入者に対して設定してもよい。
【0193】
そして、決定部144は、特定された製品の不具合情報を検索する(ステップS404)。例えば、決定部144は、特定部142によって特定された製品の名称やロット番号をキーとして、不具合が発生した旨の情報が登録されているか検索を行う。そして、決定部144は、不具合の有無と利用情報とから、メッセージの内容を決定する(ステップS405)。
【0194】
例えば、決定部144は、着用者が利用している製品と同じ製品であって、着用者が利用している製品と同じロットに不具合が生じた旨の情報が登録されている場合は、製品に不具合があるため、返品や新たな製品との交換を示す情報を提案情報として決定する。一方、決定部144は、不具合が生じた旨の情報が登録されていない場合は、利用情報に基づいて、利用状態が適切であるか否かを推定し、推定結果に応じた情報を提案情報として決定する。
【0195】
例えば、決定部144は、利用情報として受けつけた画像解析から、例えば、吸収性物品のサイズが着用者の身体に適しているか否か、吸収性物品の着用態様が適切であるか否か、漏れが生じているか否かといった利用状態を推定する。そして、決定部144は、利用状態が適切ではないと推定される場合は、利用状態が適切ではない旨の情報を提案情報としてもよい。また、決定部144は、推定された利用状態から、着用者にとって適切であると推定される吸収性物品(例えば、サイズ違いの製品)を推定し、推定した吸収性物品を提案する情報を提案情報としてもよい。
【0196】
また、決定部144は、不具合が生じた旨の情報が登録されておらず、かつ、吸収性物品の着用態様が適切ではない場合、若しくは、着用態様を適切に推定することができなかった場合は、問合せセンターへの連絡先を示すメッセージや、問合せセンターとのチャットを実現するコンテンツへのリンクを示す情報を提案情報としてもよい。
【0197】
そして、提供部145は、決定したメッセージを購入者に対して提供する(ステップS406)。このような処理の結果、提供装置100は、利用状態に応じた各種の提案情報を提供することができる。
【0198】
〔4.他の実施形態について〕
上述したように、提供装置100は、購入情報に基づいてポイント等といった報酬の付与と提案情報の提供とを行うが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、提供装置100が実行する処理のバリエーションについて説明する。
【0199】
〔4-1.提案情報について〕
提供装置100は、購入情報に基づいて決定される内容であれば、任意の内容の情報を提案情報として提供してよい。例えば、提供装置100は、購入情報が示す吸収性物品と関連する他の製品(例えば、肌荒れ用のベビーローションや天花粉等の情報)を提案情報として提供してもよい。また、例えば、提供装置100は、購入情報が幼児用おむつの購入を示しており、かつ、着用者の利用情報が肌荒れの発生を示している場合や、身体情報や嗜好情報に肌が弱い旨を示す場合には、肌荒れに対応する各種の製品の情報を提案情報として提供して良い。また、例えば、提供装置100は、購入情報の登録が行われたことを契機として、予め定められた所定の製品の情報を提案情報として配信してもよい。
【0200】
なお、こういった提案情報は、その提案情報により提案される他の製品を提供する業者から当該アプリケーションを提供する業者に対して一定の利益を提供することにより、購入者に提案されると良い。これにより、提案者にとっては自身に必要な情報をより多く得られることになり、一方で、他の製品を提供する業者にとっては、他の製品を必要とする購入者に対して必要な情報を適切に提供することが可能となる。
【0201】
〔4-2.行動のレコメンドについて〕
提供装置100は、行動情報データベース134に登録された各種の情報に基づいて、購入者に対して行動のレコメンドを行ってもよい。例えば、提供装置100は、購入者の行動情報からスケジュールが空いている日時を推定し、推定した日時において利用者の住所から所定の範囲内で開催させるイベントを検索する。そして、提供装置100は、検索したイベントの情報と共に、イベントに参加する際に必要な吸収性物品の情報等を提案情報として提供してもよい。また、このような行動のレコメンドを行った場合、提供装置100は、位置履歴に基づいて、購入者が提案したイベントに参加したか否かを推定し、イベントに参加したと推定される場合は、購入者に対してクーポンやポイントの設定を行ってもよい。また、このようなイベントの提案を行う場合、例えば、提供装置100は、購入者に付与されたポイントが利用可能なイベントを検索し、検索したイベントへの参加を提案してもよい。
【0202】
また、提供装置100は、購入者に対して吸収性物品や関連製品等といった各種製品の購入を提案する提案情報を提供した場合、購入履歴から提案した製品を購入したか否かを判定する。そして、提供装置100は、製品の購入を提案してから所定の期間内に、購入者が提案した製品を購入していた場合は、クーポンやポイントの付与を行ってもよい。
【0203】
なお、提供装置100は、参加を提案したイベントに購入者が参加したか否かや、購入を提案した製品を購入者が購入したか否かといった提案に対する購入者の行動に基づいて、各種の提案ロジックを更新してもよい。例えば、提供装置100は、参加を提案したイベントに購入者が参加したか否かに応じて、参加を提案するイベントの選択ロジックを更新してもよく、購入を提案した製品を購入者が購入したか否かに応じて、購入情報等から提案する製品を決定する決定ロジックの更新を行ってもよい。
【0204】
例えば、提供装置100は、参加を提案したイベントに購入者が参加しなかった場合は、提案したイベントの種別(例えば、ライブ等)を特定し、特定した種別とは異なる種別のイベント(例えば、ヒーローショー等)を提案するようにしてもよい。また、提供装置100は、提案した製品を購入者が購入しなかった場合は、他の製品の購入を提案するようにしてもよい。
【0205】
〔4-3.評価について〕
また、提供装置100は、各種の提案情報に対する評価を購入者から受付けてもよい。例えば、提供装置100は、提案情報として提供したメッセージを購入者が表示させたか否かを評価として取得してもよく、「いいね」などといったメッセージに対する各種の評価を受付けてもよい。また、提供装置100は、各メッセージに対する評価に応じて、提案情報の内容を決定する決定ロジックの更新を行ってもよい。また、提供装置100は、購入者が評価を行った場合は、ポイントやクーポンの付与を行ってもよい。
【0206】
〔4-4.ブランドスイッチについて〕
ここで、成長等により着用者の身体が変化した際には、購入される吸収性物品のサイズが変化するため、ブランドスイッチが生じる可能性が高くなる。そこで、提供装置100は、購入者が異なるサイズの吸収性物品を購入した場合は、より多くの値のポイントを設定してもよい。
【0207】
また、提供装置100は、ブランドスイッチを防ぐため、吸収性物品のサイズが変化しうる場合は、ポイントの付与等を提案してもよい。例えば、提供装置100は、着用者の年齢や身体情報と、前回購入者が購入した吸収性物品のサイズとから、新たに購入する吸収性物品のサイズが変化するか否かを推定し、変化すると推定される場合は、新たなサイズの吸収性物品に関する情報を提供するとともに、クーポンの配信を行ってもよい。このような処理の結果、提供装置100は、ブランドスイッチを防ぎ、購入者を引き留めることができる。
【0208】
なお、提供装置100は、所謂比較情報の提供を行ってもよい。例えば、提供装置100は、所定のメーカーによる製品を提案している場合、他のメーカーによる類似製品との比較情報を提供してもよい。また、提供装置100は、例えば、購入情報が他のメーカーの製品を購入した旨を示す場合、所定のメーカーの製品を提案するとともに、クーポンの提供を行ってもよい。また、提供装置100は、所定のメーカーによる製品を購入した旨の購入情報を受付けた場合にのみ、ポイントの付与を行ってもよい。
【0209】
〔4-5.利用者による入力について〕
なお、上述した購入情報は、任意の態様で登録が行われてよい。例えば、購入者は、購入情報をファクシミリ等で送信してもよい。このような場合、提供装置100は、OCR(Optical Character Recognition)等の技術を用いて、ファクシミリから購入情報を抽出してもよい。
【0210】
〔4-6.提供タイミングについて〕
また、提供装置100は、提案情報の内容、購入者の行動、若しくは着用者に関する情報に基づいて、提案情報を提供するのに適切なタイミングを推定し、推定したタイミングで提案情報を配信してもよい。例えば、端末装置10は、ドラッグストア等の店舗に設置されたビーコン情報を受付けた場合は、ビーコン情報を提供装置100へと送信する。このような場合、提供装置100は、ビーコン情報から購入者が訪問した店舗を特定し、特定した店舗に、購入者と紐付けられた着用者に対して適切な吸収性物品が販売されているか否かを判定する。そして、提供装置100は、適切な吸収性物品が販売されていると判定した場合は、その吸収性物品の購入を提案する提案情報を提供してもよい。また、提供装置100は、購入者が購入済みの吸収性物品の予想残在庫数が所定の閾値を下回る場合に、吸収性物品の購入を提案する提案情報を提供してもよい。
【0211】
なお、購入者が店舗に居るかを推定する手法として、例えば、端末装置10の位置情報を提供装置100が受信することで、推定してもよい。
【0212】
また、提供装置100は、吸収性物品の購入を提案する提案情報として、製品名やサイズなどの製品情報だけでなく、店舗内の販売位置、店舗で利用可能なクーポン、店舗における購入によるポイント付与などの情報を提供してもよい。特に店舗で利用可能なクーポンを例えば「○○分以内で利用可能なクーポン」とすることで、その店舗での購入を促進することができるため、例えば店舗を運営する業者からアプリケーションを提供する業者に対して一定の利益を提供することで、店舗は自店舗での購入を促進させることができる。このような情報の提供は、前述のような“定期的に使用者に適する物品を購入する必要がある消費財”において、常に購入をすべきかを検討している購入者に対して購入をタイミングよく提案できるとともに、店舗は自店舗での販売促進をすることができる。
【0213】
また、提供装置100は、記録情報から、着用者が寝ていると推定される時間帯を推定する。そして、提供装置100は、比較的長文の提案情報を送信する場合は、着用者が寝ていると推定した時間帯に、提案情報を送信してもよい。また、提供装置100は、記録情報から、食事中である、寝ている、起きている等といった着用者の状況を時間帯ごとに推定し、提案情報の内容と、着用者の状況とに応じた時間帯に、提案情報の提供を行ってもよい
【0214】
〔4-7.複数の着用者について〕
ここで、両親の介護を行っている場合や、子供が2人以上いる場合には、1人の購入者に複数の着用者が紐付けられる場合がある。このような場合は、提供装置100は、各着用者の情報と、購入情報とに基づいて、購入情報が示す製品を着用する着用者を推定し、推定した着用者の情報に基づいて、購入者に対して提供する情報の内容を決定してもよい。
【0215】
例えば、提供装置100は、購入者が吸収性物品を購入した場合は、吸収性物品のサイズと、各着用者の身体情報とを比較し、購入された吸収性物品を着用する着用者を推定する。そして、提供装置100は、推定した着用者の情報と、購入情報とに応じた提案情報を提供してもよい。また、例えば、提供装置100は、年長の子供が着用する吸収性物品の予想残在庫数と、年下の子供が着用する吸収性物品の予想残在庫数とを個別に管理し、各吸収性物品の購入タイミングを個別に推定し、個別に推定したタイミングで、各吸収性物品の購入を提案する提案情報を提供してもよい。
【0216】
〔4-8.提案システムについて〕
上述した例では、提供装置100は、端末装置10から受付けた購入情報に基づく提案情報を、端末装置10を介して提供した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、提供装置100は、端末装置10から受付けた購入情報に基づく提案情報を、端末装置10以外の端末であって、端末装置10を利用する利用者とあらかじめ紐付けが行われた端末から提供してもよい。すなわち、購入情報を受付ける端末と、購入情報に基づく情報を出力する端末とは、異なるものであってもよい。また、例えば、提供装置100は、スマートスピーカー等から音声の形で提案情報を提供してもよい。このような場合、例えば、提供装置100は、購入者がスマートスピーカーに対して音声により吸収性物品を購入するよう指示した場合は、かかる指示の内容を購入情報として取得してもよい。
【0217】
〔4-9.アプリケーションについて〕
上述した例では、乳児用おむつに関するアプリケーションを介して購入情報の取得や提案情報の提供を行う処理の一例について記載したが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、提供システム1は、大人用おむつに関するアプリケーションや介護に関するアプリケーションを介して購入情報の取得や提案情報の提供を行う処理を実行してもよい。また、提供システム1は、生理用品や生理管理等に対するアプリケーションを介して購入情報の取得や提案情報の提供を行う処理を実行してもよい。
【0218】
なお、このように吸収性物品に応じたアプリケーションが提供される場合、提供装置100は、上述した各データベース131~136を統合的なデータベースとして利用することで、各種のアプリケーションに対して提案情報を提供してもよい。また、提供装置100は、アプリケーションの種別ごとに、上述した各データベース131~136を個別に管理してもよい。例えば、アプリケーションの種別ごとに各データベース131~136が個別に管理される場合、幼児用おむつの購入者や着用者の情報と、生理用品の購入者や着用者の情報と、大人用おむつの購入者や着用者の情報とは、それぞれ個別に管理されることとなる。
【0219】
〔4-10.その他〕
なお、上記した説明では、着用者として、子供や両親についての説明を行ったが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、購入者は、介護施設のスタッフであり、着用者は、介護施設を利用する人物であってもよい。また、例えば、着用者は、購入者のペットとなる動物であってもよい。
【0220】
なお、上記した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的に行われてもよい。また、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、公知の方法で自動的に行われてもよい。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られるものではない。
【0221】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されなくともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られない。また、各構成要素は、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。また、上記してきた各処理は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実行されてもよい。
【0222】
〔4-11.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10や提供装置100は、例えば図23に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図23は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、キャッシュ1040、メモリ1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続される。
【0223】
演算装置1030は、キャッシュ1040やメモリ1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。キャッシュ1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するキャッシュである。また、メモリ1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現されるメモリである。
【0224】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現されてよい。一方、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0225】
例えば、入力装置1020は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置により実現されてもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体により実現されてもよい。
【0226】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する機能を有する。
【0227】
ここで、演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行うこととなる。例えば、演算装置1030は、入力装置1020やメモリ1050からプログラムをキャッシュ1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。例えば、コンピュータ1000が提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、キャッシュ1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部140の機能を実現することとなる。
【0228】
〔5.効果〕
上述したように、提供装置100は、利用者が購入した吸収性物品を示す購入情報を受付けると、ポイント等の利益を付与するだけではなく、受付けた購入情報に基づいて決定した情報を利用者に対して提供する。このため、提供装置100は、例えば、ポイントプログラムで得られた情報を利用者に対するサービスに活用し、利用者にとって有用な情報を提供することで利用者への還元を実現することができる。
【0229】
また、提供装置100は、購入情報のみならず、吸収性物品を着用する着用者に関する情報や、利用者の行動を示す行動情報、天候情報等に応じて、利用者に対して提供する情報の内容を決定する。このため、提供装置100は、利用者に対して提供する情報の有用性をさらに向上させることができる。
【0230】
また、提供装置100は、購入情報の情報量に基づいて、利用者に対して提供する利益の内容を変更する。このため、提供装置100は、利用者に対してより詳細な購入情報を登録させる動機づけを与えることができる。また、提供装置100は、より詳細な購入情報に基づいた情報を利用者に提供することができる。
【0231】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明した。しかしながら、これらは例示であり、本願の実施形態は、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、所謂当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で実施することが可能である。また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。
【符号の説明】
【0232】
10 端末装置
20、120 通信部
30、130 記憶部
40 入力部
50 出力部
60 物理センサ
70 カメラ
80、140 制御部
81 第1アプリケーション
82 第2アプリケーション
100 提供装置
141 受付部
142 特定部
143 設定部
144 決定部
145 提供部
146 提示部
811 入力受付部
812 出力部
813 情報提供部
図1
図2
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図23