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特許7527361基板処理システムの基板支持体の発熱体のための電源分離回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】基板処理システムの基板支持体の発熱体のための電源分離回路
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20240726BHJP
   C23C 16/46 20060101ALI20240726BHJP
   H05H 1/46 20060101ALN20240726BHJP
【FI】
H01L21/31 C
C23C16/46
H05H1/46 M
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2022521071
(86)(22)【出願日】2020-10-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(86)【国際出願番号】 US2020054208
(87)【国際公開番号】W WO2021071765
(87)【国際公開日】2021-04-15
【審査請求日】2023-10-03
(31)【優先権主張番号】62/912,596
(32)【優先日】2019-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バークハート・ヴィンセント
(72)【発明者】
【氏名】リーサー・カール・フレデリック
【審査官】加藤 芳健
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/083045(WO,A1)
【文献】特開2012-226930(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
C23C 16/46
H05H 1/46
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理システムであって、
基板を支持するように構成された基板支持体であって、1または複数の発熱体を有する、基板支持体と、
電源回路であって、
第1の直流電圧を第1の交流電圧に変換するように構成された直流交流変換器であって、少なくとも1のスイッチを有する、直流交流変換器と、
結合インダクタおよび変圧器のいずれかを有する分離回路であって、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかは、前記第1の交流電圧を第2の交流電圧に変換し、前記1または複数の発熱体を接地から分離するように構成されている、分離回路と、
を有し、前記第2の交流電圧に基づいて、前記1または複数の発熱体に出力電圧を提供するように構成されている、電源回路と、
を備える、基板処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記分離回路は、前記第2の交流電圧を前記1または複数の発熱体に供給するように構成されている、基板処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の基板処理システムであって、さらに、コントローラを備え、
前記直流交流変換器は、スイッチと、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次巻線とを備え、
前記コントローラは、前記1または複数の発熱体に電力を提供するときに、あらかじめ定められた周波数で前記スイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されている、基板処理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の基板処理システムであって、
前記あらかじめ定められた周波数は、10キロヘルツから100キロヘルツの間である、基板処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の基板処理システムであって、さらに、
前記第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供するように構成された交流直流変換器を備える、基板処理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の基板処理システムであって、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれか、ならびに、前記交流直流変換器は、バックコンバータを提供し、
前記変圧器は、降圧トランスである、基板処理システム。
【請求項7】
請求項5に記載の基板処理システムであって、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれか、ならびに、前記交流直流変換器は、昇圧コンバータを提供し、
前記変圧器は、昇圧トランスである、基板処理システム。
【請求項8】
請求項5に記載の基板処理システムであって、
前記直流交流変換器は、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次コイルと直列に接続された金属酸化膜半導体電界効果トランジスタを備え、
前記交流直流変換器は、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの二次巻線と直列に接続されたダイオードと、
前記1または複数の発熱体と並列に接続され、前記二次巻線および前記ダイオードに接続されたコンデンサと、を備える、基板処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかは、一次巻線および二次巻線を有し、
前記一次巻線は、前記接地に接続されており、
前記二次巻線は、前記接地には接続されていない、基板処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の基板処理システムであって、さらに、コントローラを備え、
前記直流交流変換器は、Hブリッジを有し、
前記Hブリッジは、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、および第4のスイッチを有し、
前記コントローラは、前記1または複数の発熱体に電力を提供するときに、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチ、および前記第4のスイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されている、基板処理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の基板処理システムであって、
前記コントローラは、
前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチをオフ状態に切り換えながら、前記第1のスイッチおよび前記第4のスイッチをオン状態に切り換え、
前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチをオン状態に切り換えながら、前記第1のスイッチおよび前記第4のスイッチをオフ状態に切り換えるように構成されている、基板処理システム。
【請求項12】
請求項10に記載の基板処理システムであって、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチは、直列に接続され、
前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチは、直列に接続されると同時に、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続されている、基板処理システム。
【請求項13】
請求項12に記載の基板処理システムであって、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチは、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次巻線の第1の端に接続されており、
前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチは、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次巻線の第2の端に接続されている、基板処理システム。
【請求項14】
請求項13に記載の基板処理システムであって、さらに、
前記第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供するように構成された交流直流変換器を備え、
前記一次巻線は、前記第1の交流電圧を受け取り、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの二次巻線は、前記第2の交流電圧を前記交流直流変換器に供給する、基板処理システム。
【請求項15】
請求項13に記載の基板処理システムであって、さらに、
前記第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供するように構成された交流直流変換器であって、前記交流直流変換器は、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの二次巻線と直列に接続されたダイオードと、
前記1または複数の発熱体と並列に接続され、前記二次巻線および前記ダイオードに接続されたコンデンサと、
を備える交流直流変換器を備える、基板処理システム。
【請求項16】
請求項1に記載の基板処理システムであって、さらに、
前記第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供するように構成された第1の交流直流変換器を備え、
前記1または複数の発熱体は、第1の発熱体を有し、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかは、一次巻線および第1の二次巻線を有し、
前記第1の交流直流変換器は、前記第1の二次巻線に接続され、前記第2の交流電圧を前記第1の発熱体に提供する、基板処理システム。
【請求項17】
請求項16に記載の基板処理システムであって、さらに、第2の交流直流変換器を備え、
前記1または複数の発熱体は、第2の発熱体を有し、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかは、第2の二次巻線を有し、
前記第2の交流直流変換器は、前記第1の交流電圧を第3の交流電圧に変換し、前記第3の交流電圧を前記第2の発熱体に提供する、基板処理システム。
【請求項18】
基板処理システムであって、
基板を支持するように構成された基板支持体であって、1または複数の発熱体を有する、基板支持体と、
電源回路であって、
第1の直流電圧を受け取るように構成されたスイッチと、
一次巻線および二次巻線を有する結合インダクタおよび変圧器のいずれかであって、前記一次巻線は、前記スイッチおよび接地に接続されており、前記二次巻線は、前記接地に接続されていない、結合インダクタおよび変圧器のいずれかと、
前記二次巻線と直列に接続されたダイオードと、
前記ダイオードに接続され、前記1または複数の発熱体と並列に接続されたコンデンサであって、前記ダイオードおよび前記コンデンサは、前記二次巻線の交流出力を第2の直流電圧に変換し、前記コンデンサは、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供する、コンデンサと、を備える電源回路と、
前記1または複数の発熱体に給電するときに、あらかじめ定められた周波数で前記スイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されたコントローラと、
を備える、基板処理システム。
【請求項19】
請求項18に記載の基板処理システムであって、さらに、第2のコンデンサを備え、
前記第1の直流電圧は、前記第2のコンデンサに受け取られ、
前記スイッチは、前記第2のコンデンサの出力端に接続されている、基板処理システム。
【請求項20】
基板処理システムであって、
基板を支持するように構成された基板支持体であって、1または複数の発熱体を有する、基板支持体と、
電源回路であって、
第1の直流電圧を受け取るように構成されたHブリッジであって、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、および第4のスイッチを有する、Hブリッジと、
一次巻線および二次巻線を有する結合インダクタおよび変圧器のいずれかであって、前記一次巻線は、前記Hブリッジおよび接地に接続されており、前記二次巻線は、前記接地に接続されていない、結合インダクタおよび変圧器のいずれかと、
前記二次巻線と直列に接続されたダイオードと、
前記ダイオードに接続され、前記1または複数の発熱体と並列に接続されたコンデンサであって、前記ダイオードおよび前記コンデンサは、前記二次巻線の交流出力を第2の直流電圧に変換し、前記コンデンサは、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供する、コンデンサと、を備える電源回路と、
前記1または複数の発熱体に給電するときに、あらかじめ定められた周波数で前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチ、および前記第4のスイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されているコントローラと、
を備える、基板処理システム。
【請求項21】
請求項20に記載の基板処理システムであって、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチは、直列に接続され、
前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチは、直列に接続されると同時に、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続され、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチは、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次巻線の第1の端に接続され、
前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチは、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次巻線の第2の端に接続されている、基板処理システム。
【請求項22】
請求項21に記載の基板処理システムであって、さらに、
前記第1の直流電圧を受け取るように構成された第2のコンデンサを備え、前記第2のコンデンサは、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続され、
前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続されている、基板処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2019年10月8日出願の米国仮出願第62/912,596号の利益を主張する。上記出願の全ての開示は、参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、基板処理システムの静電チャックに関する。
【背景技術】
【0003】
本明細書に記載の背景技術は、本開示の内容を一般的に提示するためである。現在名前が挙げられている発明者の発明は、本背景技術欄、および出願時の先行技術に該当しない説明の態様において記載される範囲で、本開示に対する先行技術として明示的にも黙示的にも認められない。
【0004】
プラズマ強化化学蒸着(PECVD)処理システムなどの基板処理システムは通常、シャワーヘッド、および、基板を支持するための基板支持体を備える。動作中に、シャワーヘッドは、基板上方に反応ガスを分配する。プラズマを生成するために、2つの電極(例えば、シャワーヘッドおよび基板支持体のRF電極)の間に高周波(RF)電位が提供される。励起電子は、反応ガスをイオン化し、またはプラズマから解離させ、化学反応性ラジカルを生成する。これらのラジカルが反応するにつれて、基板上に薄膜が堆積および形成される。
【0005】
例えば、非導電性ガスが化学反応を起こし、基板と基板支持体との間のギャップで電流放電が起こったときは、基板と基板支持体、シャワーヘッド、またはチャンバ本体との間でアーキングが生じる可能性がある。アーキングは、基板の繊細な回路を劣化させうる、および/または、その回路に損傷を引き起こしうる。これは、処理歩留まりを低減させ、製造ロスおよびコストの増加をもたらす。
【発明の概要】
【0006】
基板処理システムが提供され、基板処理システムは、基板支持体および電源回路を備える。基板支持体は、基板を支持するように構成されている。基板支持体は、1または複数の発熱体を備える。電源回路は、第1の直流電圧を第1の交流電圧に変換するように構成された、少なくとも1のスイッチを有する直流交流変換器と、結合インダクタおよび変圧器のいずれかを有する分離回路と、を備える。結合インダクタおよび変圧器のいずれかは、第1の交流電圧を第2の交流電圧に変換し、1または複数の発熱体を接地から分離するように構成されている。電源回路は、第2の交流電圧に基づいて、1または複数の発熱体に出力電圧を提供するように構成されている。
【0007】
他の特徴では、分離回路は、1または複数の発熱体に第2の交流電圧を供給するように構成されている。
【0008】
他の特徴では、基板処理システムはさらに、コントローラを備える。直流交流変換器は、スイッチと、結合インダクタおよび変圧器のいずれかの一次巻線とを備える。コントローラは、1または複数の発熱体に電力を提供するときに、あらかじめ定められた周波数でスイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されている。他の特徴では、あらかじめ定められた周波数は、10キロヘルツから100キロヘルツの間である。
【0009】
他の特徴では、基板処理システムはさらに、第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、第2の直流電圧を1または複数の発熱体に提供するように構成された第1の交流直流変換器を備える。
【0010】
他の特徴では、結合インダクタおよび変圧器のいずれか、ならびに交流直流変換器は、降圧コンバータを提供し、変圧器は降圧トランスである。
【0011】
他の特徴では、結合インダクタおよび変圧器のいずれか、ならびに交流直流変換器は、昇圧コンバータを提供し、変圧器は昇圧トランスである。
【0012】
他の特徴では、直流交流変換器は、結合インダクタおよび変圧器のいずれかの一次コイルと直列に接続された金属酸化物半導体電界効果トランジスタを備える。交流直流変換器は、結合インダクタおよび変圧器のいずれかの二次巻線と直列に接続されたダイオードと、1または複数の発熱体と並列に接続され、二次巻線およびダイオードに接続されたコンデンサと、を備える。
【0013】
他の特徴では、結合インダクタおよび変圧器のいずれかは、一次巻線および二次巻線を備える。一次巻線は、接地に接続されている。二次巻線は、接地に接続されていない。
【0014】
他の特徴では、基板処理システムはさらに、コントローラを備える。直流交流変換器は、Hブリッジを備える。Hブリッジは、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、および第4のスイッチを備える。コントローラは、1または複数の発熱体に電力を提供するときに、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、および第4のスイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されている。
【0015】
他の特徴では、コントローラは、第2のスイッチおよび第3のスイッチをオフ状態に切り換えながら、第1のスイッチおよび第4のスイッチをオン状態に切り換え、第2のスイッチおよび第3のスイッチをオン状態に切り換えながら、第1のスイッチおよび第4のスイッチをオフ状態に切り換えるように構成されている。
【0016】
他の特徴では、第1のスイッチおよび第2のスイッチは、直列に接続されている。第3のスイッチおよび第4のスイッチは、直列に接続されると同時に、第1のスイッチおよび第2のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続されている。
【0017】
他の特徴では、第1のスイッチおよび第2のスイッチは、結合インダクタおよび変圧器のいずれかの一次巻線の第1の端に接続されている。第3のスイッチおよび第4のスイッチは、結合インダクタおよび変圧器のいずれかの一次巻線の第2の端に接続されている。
【0018】
他の特徴では、基板処理システムはさらに、第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、第2の直流電圧を1または複数の発熱体に提供するように構成された交流直流変換器を備える。一次巻線は、第1の交流電圧を受け取る。結合インダクタおよび変圧器のいずれかの二次巻線は、第2の交流電圧を第1の交流直流変換器に供給する。
【0019】
他の特徴では、基板処理システムはさらに、第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、第2の直流電圧を1または複数の発熱体に提供するように構成された交流直流変換器を備える。交流直流変換器は、結合インダクタおよび変圧器のいずれかの二次巻線と直列に接続されたダイオードと、1または複数の発熱体と並列に接続され、二次巻線およびダイオードに接続されたコンデンサとを備える。
【0020】
他の特徴では、基板処理システムはさらに、第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、第2の直流電圧を1または複数の発熱体に提供するように構成された第1の交流直流変換器を備える。1または複数の発熱体は、第1の発熱体を含む。結合インダクタおよび変圧器のいずれかは、一次巻線および第1の二次巻線を備える。第1の交流直流変換器は、第1の二次巻線に接続され、第2の交流電圧を第1の発熱体に提供する。
【0021】
他の特徴では、基板処理システムはさらに、第2の交流直流変換器を備える。1または複数の発熱体は、第2の発熱体を含む。結合インダクタおよび変圧器のいずれかは、第2の二次巻線を備える。第2の交流直流変換器は、第1の交流電圧を第3の交流電圧に変換し、第3の交流電圧を第2の発熱体に提供する。
【0022】
他の特徴では、基板処理システムが提供され、基板処理システムは、基板支持体、電源回路、およびコントローラを備える。基板支持体は、基板を支持するように構成されている。基板支持体は、1または複数の発熱体を備える。電源回路は、第1の直流電圧を受け取るように構成されたスイッチと、一次巻線および二次巻線を有する結合インダクタおよび変圧器のいずれかであって、一次巻線はスイッチおよび接地に接続されており、二次巻線は接地に接続されていない、結合インダクタおよび変圧器のいずれかと、二次巻線と直列に接続されたダイオードと、ダイオードと接続され、1または複数の発熱体と並列に接続されたコンデンサと、を備える。ダイオードおよびコンデンサは、二次巻線の交流出力を第2の直流電圧に変換する。コンデンサは、第2の直流電圧を1または複数の発熱体に提供する。コントローラは、1または複数の発熱体に給電するときに、あらかじめ定められた周波数でスイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されている。
【0023】
他の特徴では、基板処理システムはさらに、第2のコンデンサを備える。第1の直流電圧は、第2のコンデンサで受け取られる。スイッチは、第2のコンデンサの出力端に接続されている。
【0024】
他の特徴では、基板処理システムが提供され、基板処理システムは、基板を支持するように構成された基板支持体を備える。基板支持体は、1または複数の発熱体を備える。基板処理システムはさらに、電源回路およびコントローラを備える。電源回路は、第1の直流電圧を受け取るように構成されたHブリッジであって、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、および第4のスイッチを有する、Hブリッジと、一次巻線および二次巻線を有する結合インダクタおよび変圧器のいずれかであって、一次巻線は、Hブリッジおよび接地に接続されており、二次巻線は、接地に接続されていない、結合インダクタおよび変圧器のいずれかと、二次巻線と直列に接続されたダイオードと、ダイオードに接続され、1または複数の発熱体と並列に接続されたコンデンサと、を備える。ダイオードおよびコンデンサは、二次巻線の交流出力を第2の直流電圧に変換する。コンデンサは、第2の直流電圧を1または複数の発熱体に提供する。コントローラは、1または複数の発熱体に給電するときに、あらかじめ定められた周波数で第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、および第4のスイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されている。
【0025】
他の特徴では、第1のスイッチおよび第2のスイッチは、直列に接続されている。第3のスイッチおよび第4のスイッチは、直列に接続されると同時に、第1のスイッチおよび第2のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続されている。第1のスイッチおよび第2のスイッチは、結合インダクタおよび変圧器のいずれかの一次巻線の第1の端に接続されている。第3のスイッチおよび第4のスイッチは、結合インダクタおよび変圧器のいずれかの一次巻線の第2の端に接続されている。
【0026】
他の特徴では、基板処理システムはさらに、第1の直流電圧を受け取るように構成された第2のコンデンサを備える。第2のコンデンサは、第1のスイッチおよび第2のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続されており、第3のスイッチおよび第4のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続されている。
【0027】
本開示のさらなる適用分野は、発明を実施するための形態、特許請求の範囲、および図面から明らかになるだろう。発明を実施するための形態および特定の例は、例示のみを目的とし、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本開示は、発明を実施するための形態および添付の図面からより深く理解されるだろう。
【0029】
図1】本開示の実施形態による、基板支持体の1または複数の発熱体のための分離回路を内蔵する例示的な基板処理システムの機能ブロック図。
【0030】
図2】本開示の実施形態による、対応する電源回路を示す例示的な別の基板処理システムの機能ブロック図。
【0031】
図3】本開示の実施形態による、分離回路および降圧コンバータを備える例示的な電源回路の機能ブロック図。
【0032】
図4】本開示の実施形態による、分離回路および昇圧コンバータを備える例示的な別の電源回路の機能ブロック図。
【0033】
図5】本開示の実施形態による、Hブリッジおよび分離回路を備える例示的な別の電源回路の機能ブロック図。
【0034】
図6】本開示の実施形態による、例示的な分離回路および複数の交流(AC)直流(DC)変換器の機能ブロック図。
【0035】
図面では、類似および/または同一の要素を識別するために、参照番号は繰り返し用いられてよい。
【発明を実施するための形態】
【0036】
PECVDおよびプラズマ強化原子層堆積(PEALD)処理システムにおいて、基板支持体は、処理チャンバ内に配置され、基板支持体内に埋設された1または複数の発熱体を備えてよい。基板支持体は、例えば窒化アルミニウム(AlN3)で形成されてよい。発熱体は、基板支持体の処理温度、および、基板支持体上に載っている基板の温度を設定するために用いられる。AC電力は、電力を発熱体に供給するために提供されてよい。例えば、AC電力は、50~60ヘルツ(Hz)の周波数を有してよい。AC電力は、標準安全基準のために接地に関連付けられる。処理チャンバの壁は、接地に接続されてよい。
【0037】
基板支持体の温度が上昇するにつれて、基板支持体は、より高い導電性を有することができる。これは、AlN3で形成された基板支持体について当てはまる。その結果、電流が、基板支持体に配置された発熱体から基板支持体の一部を通って基板にリークし、次にプラズマにリークし、そしてシャワーヘッドおよび/またはチャンバ壁を介して接地に流れうる。結果として、例えば、基板支持体と基板との間、基板支持体からシャワーヘッド、または基板支持体からチャンバ壁でアーキングが生じ、基板を劣化させる可能性がある。
【0038】
本明細書に開示の例は、基板支持体内の発熱体に電力を供給するための分離回路を有する電源回路を含む。分離回路は、発熱体を接地から分離し、発熱体からの電流リークによる基板支持体と基板との間のアーキングを最小限にする、および/または防ぐ。電源回路は高速切換も実施し、それにより小磁気が可能になることで、例えば分離回路における小型変圧器の使用が可能になる。この変圧器は、例えば60HzのAC信号を接地から分離するのに必要な変圧器よりも大幅に小さく、安価である。その結果、高速切換および分離回路の組み合わせを含む開示の例は、小規模電源回路の使用を可能にする。
【0039】
図1は、ESC101を備える基板処理システム100を示す。ESC101は、本明細書に開示の基板支持体のいずれかと同様に、または類似して構成されてよい。図1は容量結合プラズマ(CCP)システムを示すが、本明細書に開示の実施形態は、トランス結合プラズマ(TCP)システム、誘導結合プラズマ(ICP)システム、ならびに/または、発熱体を有する基板支持体を備える他のシステムおよびプラズマ源に適用可能である。本実施形態は、プラズマ蒸着(PVD)プロセス、PECVDプロセス、PEALDプロセス、化学強化プラズマ蒸着(CEPVD)プロセスに適用可能である。ESC101はモノリス体102を備えた状態で示されているが、ESCは、マルチプレート基板支持体を含む他の構造を有してよい。本体102は、異なる材料および/または異なるセラミック組成物で形成されてよい。本体102は、例えば、窒化アルミニウム(AlN3)および/または他の適した基板支持体材を含んでよい。
【0040】
基板処理システム100は、処理チャンバ104を備える。ESC101は、処理チャンバ104で囲まれている。処理チャンバ104は、上部電極105などの他の構成部品も取り囲み、RFプラズマを含む。動作中に、基板107はESC101に配置され、静電気的に固定される。例えのみで、上部電極105は、ガスを導入および分配するシャワーヘッド109を備えてよい。シャワーヘッド109は、処理チャンバ104の上面に接続された一端を有するステム部111を備えてよい。シャワーヘッド109は、一般に円筒状であり、処理チャンバ104の上面から離隔した位置でステム部111のもう一端から径方向外向きに広がる。シャワーヘッド109の基板対向面は、処理ガスまたはパージガスが流れる孔を備える。あるいは、上部電極105は導電性プレートを備えてよく、ガスは別の手段で導入されてよい。
【0041】
ESC101は、同じく発熱体と呼ばれる温度制御素子(TCE)を備えてよい。例として図1は、単一の発熱体110を備えるESC101を示す。単一の発熱体110が示されているが、ESC101には任意の数の発熱体が備えられてよい(図2には別の例が示されている)。
【0042】
RF生成システム120はRF電圧を生成し、それを上部電極105、およびESC101の1または複数の下部電極116に出力する。上部電極105およびESC101のいずれかは、DC接地されてよい、AC接地されてよい、または浮遊電位であってよい。例えのみで、RF生成システム120は、1または複数の整合分配ネットワーク124によって上部電極105および/またはESC101に供給されるRF電圧を生成する、1または複数のRF発生器122(例えば、容量結合プラズマRF電力発生器、バイアスRF電力発生器、および/または、他のRF電力発生器)を備えてよい。例として、プラズマRF発生器123、バイアスRF発生器125、プラズマRF整合ネットワーク127、およびバイアスRF整合ネットワーク129が示されている。プラズマRF発生器123は、例えば6~10キロワット(kW)以上の電力を生成する高電力RF発生器であってよい。バイアスRF整合ネットワークは、RF電極116などのRF電極に電力を供給する。
【0043】
ガス供給システム130は、1または複数のガス源132-1、132-2、・・・、および132-N(総称して、ガス源132)を備える(Nはゼロよりも大きい整数)。ガス源132は、1または複数の前駆体およびそのガス混合物を供給する。ガス源132は、エッチングガス、キャリアガス、および/またはパージガスも供給してよい。気化した前駆体が用いられてもよい。ガス源132は、弁134-1、134-2、・・・、および134-N(総称して、弁134)、ならびに、マスフローコントローラ136-1、136-2、・・・、および136-N(総称して、マスフローコントローラ136)によって、マニホールド140に接続されている。マニホールド140の出力は、処理チャンバ104に供給される。例えのみで、マニホールド140の出力は、シャワーヘッド109に供給される。
【0044】
基板処理システム100はさらに、発熱体110に接続されうる温度制御装置142を有する加熱システム141を備える。温度制御装置142は、発熱体110に電力を供給する電源回路144を制御する。電源回路144は、発熱体110および対応する電力ラインを接地から分離し、その結果、発熱体110からの電流リークによるアーキングを最小限にする、および/または防ぐ、分離回路145を備える。電源回路144は、図2~5に示された電源回路を含む、本明細書に開示の電源回路のいずれかとして実装されてよい。
【0045】
温度制御装置142は、システムコントローラ160とは別々に示されているが、システムコントローラ160の一部として実装されてよい。ESC101は、複数の温度制御ゾーンを備えてよく、各ゾーンは、温度センサおよび発熱体を備える。温度制御装置142は、温度センサによって示された温度を監視し、発熱体への電流、電圧、および/または電力を調節して、温度を目標温度に調節してよい。電源回路144は、基板107をESC101に静電気的に固定するために、高電圧を含む電力を電極131に提供してもよい。電源回路144は、システムコントローラ160によって制御されてよい。
【0046】
温度制御装置142は、動作を制御することで発熱体の温度を制御し、結果として基板(例えば、基板107)の温度を制御してよい。温度制御装置142は、処理チャンバ104内の温度センサ143からの検出されたパラメータに基づいて、発熱体に供給される電流を制御する。温度センサ143は、抵抗温度装置、熱電対、デジタル温度センサ、および/または、他の適した温度センサを含んでよい。
【0047】
弁156およびポンプ158は、処理チャンバ104から反応物を排出するために用いられてよい。システムコントローラ160は、基板処理システム100の構成部品を制御してよく、供給されるRF電力レベル、供給されるガスの圧力および流量、RF整合などの制御を含む。システムコントローラ160は、弁156およびポンプ158の状態を制御する。ロボット164は、基板をESC101の上に供給し、基板をESC101から取り除くために用いられてよい。例えば、ロボット164は、ESC101とロードロック166との間で基板を搬送してよい。ロボット164は、システムコントローラ160によって制御されてよい。システムコントローラ160は、ロードロック166の動作を制御してよい。
【0048】
本明細書で言及される、弁、ガスポンプ、電源、RF発生器などは、アクチュエータと呼ばれてよい。本明細書で言及される、発熱体、ガス流路などは、温度調節要素と呼ばれてよい。
【0049】
図2は、チャンバ壁204を有する処理チャンバ202を備える基板処理システム200を示す。処理チャンバ202には、基板支持体206およびシャワーヘッド208が配置されている。基板支持体206は、基板210を支持し、クランプ電極131、RF電極116、および発熱体212を備える。(i)クランプ電極131が単一水平面にあることが示され、(ii)RF電極116が単一水平面にあることが示され、(iii)発熱体212が単一水平面にあることが示されているが、電極131、電極116、および発熱体212は、基板支持体206内で他の配置で配列されてよい。
【0050】
基板処理システム200はさらに、電源220と、フィルタ224、DC-AC変換器226、分離回路228、および任意のAC-DC変換器230を有する電源回路222とを備える。一実施形態では、AC-DC変換器230は含まれず、分離回路228の出力は発熱体212に提供される。分離回路228は、発熱体212に直接接続されてよい。電源220は、DC電圧を電源回路222に供給し、DC電圧はフィルタ224で受け取られる。フィルタ224は、DC電圧を第1のAC電圧に変換するDC-AC変換器226でDC電圧が受け取られる前に、ノイズを除去する。図3~5には、電源回路222、フィルタ224、DC-AC変換器226、分離回路228、および任意のAC-DC変換器230の例が示されている。
【0051】
分離回路228は、DC-AC変換器226および接地から発熱体212を分離する。これは、基板支持体206と基板との間のアーキングを防ぐのに役立つ。開示の電源回路222などが実装されなかった場合に、電流が発熱体212から続く例示的な経路232が示されている。分離回路228は、第1のAC電圧を第2のAC電圧に変換する変圧器を備えてよい。AC-DC変換器230は、第2のAC電圧を1または複数のDC電圧に変換し、それらは発熱体212に提供される。
【0052】
図3は、フィルタ302、DC-AC変換器304、および、電力を発熱体R1に提供する同期バックコンバータ305を備える電源回路300を示す。バックコンバータ305は、分離回路306および任意のAC-DC変換器308を備える。一実施形態では、AC-DC変換器308は含まれず、分離回路306の出力は発熱体R1に提供される。分離回路306は、発熱体R1に直接接続されてよい。フィルタ302は、第1の端で第1のDC電圧を受け取るコンデンサC1を備え、第2の端で接地316に接続されている。DC-AC変換器304は、第1のDC電圧を第1のAC電圧に変換し、スイッチS1および分離回路306の一次コイル312を備える。スイッチS1は、図のような金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、バイポーラトランジスタ、および/または、他の適したスイッチであってよい。コントローラ310は、スイッチS1のオン状態とオフ状態との間の切り換えを制御する。コントローラ310は、図1の温度制御装置142として実装されてよく、発熱体R1に電力を提供するときは、あらかじめ定められたスイッチング周波数(例えば、10~100キロヘルツ(kHz))でスイッチS1をオン状態とオフ状態との間で切り換えてよい。一実施形態では、スイッチング周波数は48kHzである。スイッチング周波数は、100kHzよりも大きくてよい。スイッチング周波数が100kHzよりも大きいときは、追加のフィルタリング部品が備えられる。
【0053】
分離回路306は、変圧器T1を備える。変圧器T1は、結合インダクタと置き換えられてよい。変圧器は、フライバック式変圧器として実装されてよい。図の例では、変圧器T1は、第1のAC電圧を、第1のAC電圧よりも小さい第2のAC電圧に変換する、降圧トランスとして実装されている。変圧器T1は、一次コイル312および二次コイル314を備える。一次コイル312は、スイッチS1と直列に接続され、接地316に接続されている。二次コイル314は、AC-DC変換器308のダイオードD1のアノードに接続された第1の端と、共通(または、基準)接地318に接続されうる第2の端とを有する。基準接地318は、接地316と同じ電圧電位ではない。
【0054】
AC-DC変換器308は、ダイオードD1およびコンデンサC2を備える。ダイオードは、コンデンサC2に提供される第2のDC電圧を提供するために、第2のAC電圧を整流する。コンデンサC2の第1の端は、ダイオードD1のカソードに接続され、コンデンサの第2の端は、基準接地318に接続されている。コンデンサC2は、発熱体R1と並列に接続されている。発熱体R1は、第2のAC電圧を受け取る。
【0055】
図4は、フィルタ402、DC-AC変換器404、および、発熱体R1に電力を提供する同期昇圧コンバータ405を備える電源回路400を示す。昇圧コンバータ405は、分離回路406および任意のAC-DC変換器408を備える。一実施形態では、AC-DC変換器408は含まれず、分離回路406の出力は発熱体R1に提供される。分離回路406は、発熱体R1に直接接続されてよい。フィルタ402は、第1の端で第1のDC電圧を受け取るコンデンサC1を備え、第2の端で接地416に接続されている。DC-AC変換器404は、第1のDC電圧を第1のAC電圧に変換し、スイッチS1および分離回路406の一次コイル412を備える。スイッチS1は、図のようなMOSFET、バイポーラトランジスタ、および/または、他の適したスイッチであってよい。コントローラ410は、スイッチS1のオン状態とオフ状態との間の切り換えを制御する。コントローラ410は、図1の温度制御装置142として実装されてよく、発熱体R1に電力を提供するときは、あらかじめ定められたスイッチング周波数(例えば、10~100キロヘルツ(kHz))でスイッチS1をオン状態とオフ状態との間で切り換えてよい。一実施形態では、スイッチング周波数は48kHzである。スイッチング周波数は、100kHzよりも大きくてよい。スイッチング周波数が100kHzよりも大きいときは、追加のフィルタリング部品が備えられる。
【0056】
分離回路406は、変圧器T1を備える。変圧器T1は、結合インダクタと置き換えられてよい。変圧器は、フライバック式変圧器として実装されてよい。図の例では、変圧器T1は、第1のAC電圧を、第1のAC電圧よりも大きい第2のAC電圧に変換する、昇圧トランスとして実装されている。変圧器T1は、一次コイル412および二次コイル414を備える。一次コイル412は、スイッチS1と直列に接続され、接地416に接続されている。二次コイル414は、任意のAC-DC変換器408のダイオードD1のアノードに接続された第1の端と、共通(または、基準)接地418に接続されうる第2の端とを有する。基準接地418は、接地416と同じ電圧電位ではない。
【0057】
AC-DC変換器408は、ダイオードD1およびコンデンサC2を備える。ダイオードは、コンデンサC2に提供される第2のDC電圧を提供するために、第2のAC電圧を整流する。コンデンサC2の第1の端は、ダイオードD1のカソードに接続され、コンデンサの第2の端は、基準接地418に接続されている。コンデンサC2は、発熱体R1と並列に接続されている。発熱体R1は、第2のAC電圧を受け取る。
【0058】
図5は、フィルタ502、DC-AC変換器504、分離回路506、および、発熱体R1に電力を提供する任意のAC-DC変換器508を備える電源回路500を示す。一実施形態では、AC-DC変換器508は含まれず、分離回路506の出力は発熱体R1に提供される。分離回路506は、発熱体R1に直接接続されてよい。フィルタ502は、入力端子に接続されたコンデンサC1を備え、第1のDC電圧を受け取る。DC-AC変換器504は、第1のDC電圧を第1のAC電圧に変換し、Hブリッジ505、コントローラ510、および分離回路506の一次コイル512を備える。
【0059】
Hブリッジは、図のようなMOSFETスイッチ、バイポーラトランジスタ、および/または、他の適したスイッチとして実装されうる、スイッチS1~S4を備える。コントローラ510は、スイッチS1~S4のオン状態とオフ状態との間の切り換えを制御する。コントローラ510は、図1の温度制御装置142として実装されてよい。コントローラ510は、スイッチS1~S4のゲートに提供される制御信号を生成し、発熱体R1に電力を提供するときにあらかじめ定められたスイッチング周波数(例えば、10~100キロヘルツ(kHz))でスイッチS1~S4をオン状態とオフ状態との間で切り換える。一実施形態では、スイッチング周波数は48kHzである。スイッチング周波数は、100kHzよりも大きくてよい。スイッチング周波数が100kHzよりも大きいときは、追加のフィルタリング部品が備えられてよい。スイッチS2およびS3がオフ状態である間に、スイッチS1およびS4はオン状態であってよい。同様に、スイッチS1およびS4がオン状態である間に、スイッチS2およびS3はオフ状態であってよい。
【0060】
スイッチS1およびS2は直列に接続され、S1・S2の直列の組み合わせは、コンデンサC1と並列に接続されている。スイッチS3およびS4は直列に接続され、S3・S4の直列の組み合わせは、コンデンサC1と並列に接続されている。変圧器T1は、結合インダクタと置き換えられてよい。
【0061】
DC-AC変換器504は、第1のDC電圧を、一次コイル512で提供される第1のAC電圧に変換する。一次コイル512の第1の端は、スイッチS1のソースおよびスイッチS2のドレインに接続され、第2の端は、スイッチS3のソースおよびスイッチS4のドレインに接続されている。分離回路506は、一次コイル512および二次コイル514を有する変圧器T1を備える。変圧器T1は、第1のAC電圧を第2のAC電圧に変換する。変圧器T1は、降圧トランスまたは昇圧トランスであってよい。
【0062】
AC-DC変換器408は、ダイオードD1およびコンデンサC2を備える。二次コイル514は、ダイオードD1のアノードに接続された第1の端と、コンデンサC2に接続された第2の端とを有する。ダイオードD1は、コンデンサC2に提供される第2のDC電圧を提供するために、第2のAC電圧を整流する。コンデンサC2の第1の端は、ダイオードD1のカソードに接続され、コンデンサの第2の端は、二次コイル514に接続されている。コンデンサC2は、発熱体R1と並列に接続されている。発熱体R1は、第2のAC電圧を受け取る。
【0063】
一実施形態では、図2~5の電源回路222、300、400、および500は、基板支持体の各発熱体について設けられる。別の実施形態では、電源回路222、300、400、および500の各変圧器T1は、それぞれのAC-DC変換器およびそれぞれの発熱体にAC電圧を提供する、複数の二次コイルを備える。別の実施形態では、記載の実施形態の各AC-DC変換器は、電流を1または複数の発熱体に提供する。図6に例が示されている。
【0064】
図6は、分離回路600、ならびに、複数のAC-DC変換器602、604、および606を示す。分離回路600は、図2~5の変圧器T1のいずれか、または結合インダクタに置き換わりうる変圧器T2を備える。変圧器T2は、一次コイル608、ならびに、二次コイル610、612、および614を備える。変圧器T2は、3つの二次コイルを有して示されているが、任意の数の二次コイルを有してよい。変圧器T2は、第1のAC電圧を1または複数の他のAC電圧に変換する。1または複数の他のAC電圧は、AC-DC変換器602、604、および606に提供される。AC-DC変換器602、604、および606は、同じAC電圧または異なるAC電圧を受け取ってよい。二次コイル610、612、および614は、同じ数の巻線または異なる数の巻線を有してよい。
【0065】
AC-DC変換器602、604、および606は、それぞれのダイオードD1~D3およびコンデンサC2~C4を備え、受け取ったAC電圧を、1または複数の発熱体(例えば、発熱体R1~R5)に提供される第2のDC電圧に変換する。AC-DC変換器602、604、および606の各々の発熱体は、直列および/または並列に接続されてよい。特定の直列および並列の配置が示されているが、他の直列および/または並列の配置が備えられてよい。AC-DC変換器602、604、および606の各々は、任意の数の発熱体を備えてよい。
【0066】
前述は本質的に単なる説明であり、本開示、その適用、または使用を決して限定する意図はない。本開示の広義の教示は、様々な形態で実施されうる。よって、本開示は特定の例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を検討すると他の変更形が明らかになるため、本開示の真の範囲はそれほど限定されるべきでない。方法内の1または複数の工程は、本開示の原理を変更することなく、異なる順序で(または、同時に)実行されてよいことを理解されたい。さらに、各実施形態は特定の特徴を有するように上述されているが、本開示の実施形態に関して説明された任意の1または複数のそれらの特徴は、他の実施形態において実施されうる、および/または、他の実施形態の特徴と組み合わせて(その組み合わせが明記されていない場合でも)実施されうる。つまり、記載の実施形態は互いに排他的でなく、1または複数の実施形態の相互の並べ替えは、本開示の範囲内に留まる。
【0067】
要素間(例えば、モジュール間、回路素子間、半導体層間など)の空間的関係および機能的関係は、「接続された」、「係合された」、「結合された」、「隣接する」、「近接する」、「上に」、「上方」、「下方」、および「配置された」を含む様々な用語を用いて説明される。上記開示において第1の要素と第2の要素との関係が説明されるときは、「直接的」であると明記されない限り、その関係は、第1の要素と第2の要素との間に他の介在要素が存在しない直接的関係でありうるが、同時に、第1の要素と第2の要素との間に1または複数の介在要素が(空間的または機能的に)存在する間接的関係でもありうる。本明細書で用いられる、A、B、およびCのうちの少なくとも1つという表現は、非排他的論理ORを用いる論理(A OR B OR C)を意味すると解釈されるべきであり、「Aのうちの少なくとも1つ、Bのうちの少なくとも1つ、およびCのうちの少なくとも1つ」を意味すると解釈されるべきでない。
【0068】
いくつかの実施形態では、コントローラは、上述の例の一部でありうるシステムの一部である。かかるシステムは、処理ツール、チャンバ、処理用プラットフォーム、および/または、特定の処理部品(ウエハ台座、ガス流システムなど)を備える半導体処理装置を含みうる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後の動作を制御するための電子機器と一体化されてよい。これらの電子機器は、システムの様々な構成部品または副部品を制御できる「コントローラ」と呼ばれてよい。コントローラは、処理要件および/またはシステムの種類に応じて、処理ガスの供給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、高周波(RF)発生器の設定、RF整合回路の設定、周波数設定、流量設定、流体供給設定、位置動作設定、ツールおよび他の搬送ツールおよび/または特定のシステムに接続もしくは結合されたロードロックに対するウエハ搬入出を含む、本明細書に開示されたあらゆるプロセスを制御するようにプログラムされてよい。
【0069】
概してコントローラは、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、論理、メモリ、および/または、ソフトウェアを有する電子機器として定義されてよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェア形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されるチップ、および/または、プログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行する1つ以上のマイクロプロセッサもしくはマイクロコントローラを含んでよい。プログラム命令は、様々な個別設定(または、プログラムファイル)の形でコントローラに伝達される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上でもしくは半導体ウエハ向けに、またはシステムに対して実行するための動作パラメータを定義してよい。いくつかの実施形態では、動作パラメータは、1または複数の層、材料、金属、酸化物、シリコン、二酸化シリコン、表面、回路、および/または、ウエハダイの製造時における1または複数の処理工程を実現するために、プロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、コントローラは、システムと統合もしくは結合された、そうでなければシステムにネットワーク接続された、もしくはこれらが組み合わされたコンピュータの一部であってよい、またはそのコンピュータに結合されてよい。例えばコントローラは、ウエハ処理のリモートアクセスを可能にする「クラウド」内にあってよい、またはファブホストコンピュータシステムの全てもしくは一部であってよい。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製造動作の進捗状況を監視し、過去の製造動作の経歴を調査し、複数の製造動作から傾向または性能の基準を調査して、現行の処理のパラメータを変更してよい、または現行の処理に続く処理工程を設定してよい、または新しいプロセスを開始してよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ローカルネットワークまたはインターネットを含みうるネットワークを通じて、プロセスレシピをシステムに提供できる。リモートコンピュータは、次にリモートコンピュータからシステムに伝達されるパラメータおよび/もしくは設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインタフェースを含んでよい。いくつかの例では、コントローラは、1つ以上の動作中に実施される各処理工程のパラメータを特定するデータ形式の命令を受信する。パラメータは、実施されるプロセスの種類、および、コントローラが接続するまたは制御するように構成されたツールの種類に固有であってよいことを理解されたい。よって、上述のようにコントローラは、例えば互いにネットワーク接続された1または複数の別々のコントローラを含むことと、本明細書に記載のプロセスや制御などの共通の目的に向けて協働することとによって分散されてよい。かかる目的で分散されたコントローラの例は、遠隔に(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)設置され、協働してチャンバにおけるプロセスを制御する1つ以上の集積回路と連通する、チャンバ上の1つ以上の集積回路だろう。
【0071】
制限するものではないが、例示のシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはプラズマエッチングモジュール、堆積チャンバまたは堆積モジュール、スピンリンスチャンバまたはスピンリンスモジュール、金属めっきチャンバまたは金属めっきモジュール、洗浄チャンバまたは洗浄モジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはベベルエッジエッチングモジュール、物理蒸着(PVD)チャンバまたはPVDモジュール、化学蒸着(CVD)チャンバまたはCVDモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはALDモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはALEモジュール、イオン注入チャンバまたはイオン注入モジュール、トラックチャンバまたはトラックモジュール、ならびに、半導体ウエハの製作および/もしくは製造において関連もしくは使用しうる他の半導体処理システムを含んでよい。
【0072】
上述のように、コントローラは、ツールによって実施される処理工程に応じて、他のツール回路もしくはモジュール、他のツール部品、クラスタツール、他のツールインタフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に設置されたツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または、半導体製造工場においてツール位置および/もしくはロードポートに対してウエハ容器を搬入出する材料搬送に用いられるツール、のうちの1つ以上と連通してよい。
本発明は、たとえば、以下のような態様で実現することもできる。
適用例1:
基板処理システムであって、
基板を支持するように構成された基板支持体であって、1または複数の発熱体を有する、基板支持体と、
電源回路であって、
第1の直流電圧を第1の交流電圧に変換するように構成された直流交流変換器であって、少なくとも1のスイッチを有する、直流交流変換器と、
結合インダクタおよび変圧器のいずれかを有する分離回路であって、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかは、前記第1の交流電圧を第2の交流電圧に変換し、前記1または複数の発熱体を接地から分離するように構成されている、分離回路と、
を有し、前記第2の交流電圧に基づいて、前記1または複数の発熱体に出力電圧を提供するように構成されている、電源回路と、
を備える、基板処理システム。
適用例2:
適用例1の基板処理システムであって、
前記分離回路は、前記第2の交流電圧を前記1または複数の発熱体に供給するように構成されている、基板処理システム。
適用例3:
適用例1の基板処理システムであって、さらに、コントローラを備え、
前記直流交流変換器は、スイッチと、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次巻線とを備え、
前記コントローラは、前記1または複数の発熱体に電力を提供するときに、あらかじめ定められた周波数で前記スイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されている、基板処理システム。
適用例4:
適用例3の基板処理システムであって、
前記あらかじめ定められた周波数は、10キロヘルツから100キロヘルツの間である、基板処理システム。
適用例5:
適用例1の基板処理システムであって、さらに、
前記第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供するように構成された交流直流変換器を備える、基板処理システム。
適用例6:
適用例5の基板処理システムであって、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれか、ならびに、前記交流直流変換器は、バックコンバータを提供し、
前記変圧器は、降圧トランスである、基板処理システム。
適用例7:
適用例5の基板処理システムであって、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれか、ならびに、前記交流直流変換器は、昇圧コンバータを提供し、
前記変圧器は、昇圧トランスである、基板処理システム。
適用例8:
適用例5の基板処理システムであって、
前記直流交流変換器は、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次コイルと直列に接続された金属酸化膜半導体電界効果トランジスタを備え、
前記交流直流変換器は、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの二次巻線と直列に接続されたダイオードと、
前記1または複数の発熱体と並列に接続され、前記二次巻線および前記ダイオードに接続されたコンデンサと、を備える、基板処理システム。
適用例9:
適用例1の基板処理システムであって、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかは、一次巻線および二次巻線を有し、
前記一次巻線は、前記接地に接続されており、
前記二次巻線は、前記接地には接続されていない、基板処理システム。
適用例10:
適用例1の基板処理システムであって、さらに、コントローラを備え、
前記直流交流変換器は、Hブリッジを有し、
前記Hブリッジは、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、および第4のスイッチを有し、
前記コントローラは、前記1または複数の発熱体に電力を提供するときに、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチ、および前記第4のスイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されている、基板処理システム。
適用例11:
適用例10の基板処理システムであって、
前記コントローラは、
前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチをオフ状態に切り換えながら、前記第1のスイッチおよび前記第4のスイッチをオン状態に切り換え、
前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチをオン状態に切り換えながら、前記第1のスイッチおよび前記第4のスイッチをオフ状態に切り換えるように構成されている、基板処理システム。
適用例12:
適用例10の基板処理システムであって、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチは、直列に接続され、
前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチは、直列に接続されると同時に、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続されている、基板処理システム。
適用例13:
適用例12の基板処理システムであって、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチは、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次巻線の第1の端に接続されており、
前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチは、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次巻線の第2の端に接続されている、基板処理システム。
適用例14:
適用例13の基板処理システムであって、さらに、
前記第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供するように構成された交流直流変換器を備え、
前記一次巻線は、前記第1の交流電圧を受け取り、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの二次巻線は、前記第2の交流電圧を前記第1の交流直流変換器に供給する、基板処理システム。
適用例15:
適用例13の基板処理システムであって、さらに、
前記第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供するように構成された交流直流変換器であって、前記交流直流変換器は、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの二次巻線と直列に接続されたダイオードと、
前記1または複数の発熱体と並列に接続され、前記二次巻線および前記ダイオードに接続されたコンデンサと、
を備える交流直流変換器を備える、基板処理システム。
適用例16:
適用例1の基板処理システムであって、さらに、
前記第2の交流電圧を第2の直流電圧に変換し、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供するように構成された第1の交流直流変換器を備え、
前記1または複数の発熱体は、第1の発熱体を有し、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかは、一次巻線および第1の二次巻線を有し、
前記第1の交流直流変換器は、前記第1の二次巻線に接続され、前記第2の交流電圧を前記第1の発熱体に提供する、基板処理システム。
適用例17:
適用例16の基板処理システムであって、さらに、第2の交流直流変換器を備え、
前記1または複数の発熱体は、第2の発熱体を有し、
前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかは、第2の二次巻線を有し、
前記第2の交流直流変換器は、前記第1の交流電圧を第3の交流電圧に変換し、前記第3の交流電圧を前記第2の発熱体に提供する、基板処理システム。
適用例18:
基板処理システムであって、
基板を支持するように構成された基板支持体であって、1または複数の発熱体を有する、基板支持体と、
電源回路であって、
第1の直流電圧を受け取るように構成されたスイッチと、
一次巻線および二次巻線を有する結合インダクタおよび変圧器のいずれかであって、前記一次巻線は、前記スイッチおよび接地に接続されており、前記二次巻線は、前記接地に接続されていない、結合インダクタおよび変圧器のいずれかと、
前記二次巻線と直列に接続されたダイオードと、
前記ダイオードに接続され、前記1または複数の発熱体と並列に接続されたコンデンサであって、前記ダイオードおよび前記コンデンサは、前記二次巻線の交流出力を第2の直流電圧に変換し、前記コンデンサは、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供する、コンデンサと、を備える電源回路と、
前記1または複数の発熱体に給電するときに、あらかじめ定められた周波数で前記スイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されたコントローラと、
を備える、基板処理システム。
適用例19:
適用例18の基板処理システムであって、さらに、第2のコンデンサを備え、
前記第1の直流電圧は、前記第2のコンデンサに受け取られ、
前記スイッチは、前記第2のコンデンサの出力端に接続されている、基板処理システム。
適用例20:
基板処理システムであって、
基板を支持するように構成された基板支持体であって、1または複数の発熱体を有する、基板支持体と、
電源回路であって、
第1の直流電圧を受け取るように構成されたHブリッジであって、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、および第4のスイッチを有する、Hブリッジと、
一次巻線および二次巻線を有する結合インダクタおよび変圧器のいずれかであって、前記一次巻線は、前記Hブリッジおよび接地に接続されており、前記二次巻線は、前記接地に接続されていない、結合インダクタおよび変圧器のいずれかと、
前記二次巻線と直列に接続されたダイオードと、
前記ダイオードに接続され、前記1または複数の発熱体と並列に接続されたコンデンサであって、前記ダイオードおよび前記コンデンサは、前記二次巻線の交流出力を第2の直流電圧に変換し、前記コンデンサは、前記第2の直流電圧を前記1または複数の発熱体に提供する、コンデンサと、を備える電源回路と、
前記1または複数の発熱体に給電するときに、あらかじめ定められた周波数で前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチ、および前記第4のスイッチをオン状態とオフ状態との間で切り換えるように構成されているコントローラと、
を備える、基板処理システム。
適用例21:
適用例20の基板処理システムであって、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチは、直列に接続され、
前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチは、直列に接続されると同時に、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続され、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチは、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次巻線の第1の端に接続され、
前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチは、前記結合インダクタおよび前記変圧器の前記いずれかの一次巻線の第2の端に接続されている、基板処理システム。
適用例22:
適用例21の基板処理システムであって、さらに、
前記第1の直流電圧を受け取るように構成された第2のコンデンサを備え、前記第2のコンデンサは、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続され、
前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチの直列の組み合わせと並列に接続されている、基板処理システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6