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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】反応器マニホールド
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20240729BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
H01L21/31 B
C23C16/455
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020045389
(22)【出願日】2020-03-16
(65)【公開番号】P2020155776
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2023-03-01
(31)【優先権主張番号】62/820,711
(32)【優先日】2019-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100118256
【弁理士】
【氏名又は名称】小野寺 隆
(72)【発明者】
【氏名】ナンドワナ ディンカー
(72)【発明者】
【氏名】ウィンクラー ジェレルド リー
(72)【発明者】
【氏名】シェロ エリック ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ダン トッド ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト カール ルイス
【審査官】宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-057114(JP,A)
【文献】特表2013-522463(JP,A)
【文献】特開2009-111359(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
C23C 16/455
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体加工装置であって、
マニホールドであって、
ガスを反応チャンバーに送達するように構成された穴と、
第二のブロックに取り付けられた第一のブロックであって、前記第一および第二の取り付けられたブロックが協働して、前記穴を少なくとも部分的に画定する、第一のブロックと、
ガス源と前記穴との間の流体連通を提供する供給チャネルであって、前記供給チャネルが少なくとも部分的に前記第二のブロック内に配置される、供給チャネルと、を備える、マニホールドと、
前記第一と第二のブロックとの間の境界面で、前記穴の周りに配置された金属シールと、
前記マニホールドの下部にある出口と、
を備え、
前記供給チャネルが、前記出口から離れて上方に、かつ前記穴に向かって内向きに角度付けられる、半導体加工装置。
【請求項2】
前記金属シールがCシールを含む、請求項1に記載の半導体加工装置。
【請求項3】
前記金属シールが鋼を含む、請求項1に記載の半導体加工装置。
【請求項4】
前記金属シールがWシールを含む、請求項1に記載の半導体加工装置。
【請求項5】
前記第一のブロックは、前記マニホールドの上部に衝突表面を備え、前記衝突表面は、前記穴を通って前記出口にガスを下方に向け直すように形作られる、請求項1に記載の半導体加工装置。
【請求項6】
前記衝突表面および前記出口が、前記穴の長軸方向軸に沿って配置される、請求項5に記載の半導体加工装置。
【請求項7】
前記第二のブロックより下に前記第二のブロックに取り付けられた第三のブロックと、前記第二のブロックと第三のブロックとの間かつ前記穴の周りに少なくとも部分的に配置された第二の金属シールとをさらに備え、前記第二および第三のブロックは協働して前記穴を少なくとも部分的に画定する、請求項1に記載の半導体加工装置。
【請求項8】
前記出口が、前記第三のブロックによって少なくとも部分的に画定される、請求項7に記載の半導体加工装置。
【請求項9】
前記出口の下流にガス分散装置をさらに備え、前記ガス分散装置は、前記ガスの流れを前記反応チャンバー内に分散するように構成される、請求項1に記載の半導体加工装置。
【請求項10】
前記ガス分散装置の下流に前記反応チャンバーをさらに備え、前記反応チャンバーは基材を受けるように構成される、請求項9に記載の半導体加工装置。
【請求項11】
前記第二のブロックに取り付けられたバルブブロックと、前記バルブブロックと前記第一のブロックとの間に配置された第二の金属シールと、前記バルブブロックに取り付けられたかまたは前記バルブブロックと結合された反応物質ガスバルブとをさらに備える、請求項1に記載の半導体加工装置。
【請求項12】
半導体加工装置であって、
マニホールドであって、
ガスを反応チャンバーに送達するように構成された穴と、
前記マニホールドの上部にある衝突表面と、を備えるマニホールドと、
前記マニホールドの下部にある出口と、
ガス源と前記穴との間に流体連通を提供する供給チャネルと、を備え、
前記供給チャネルが、前記出口から離れて上方、かつ前記穴に向かって内向きに角度付けられ、前記供給チャネルが前記衝突表面に向かってガスを上方に向けるように方向付けられ、
前記衝突表面が、前記穴を通って前記出口にガスを下方に向け直すように形作られる、半導体加工装置。
【請求項13】
前記マニホールドが、第二のブロックに取り付けられた第一のブロックを備え、前記第一および第二の取り付けられたブロックが協働して、前記穴を少なくとも部分的に画定し、前記第一のブロックが衝突表面を備える、請求項12に記載の半導体加工装置。
【請求項14】
前記第一のブロックと第二のブロックとの間の前記穴の周りに少なくとも部分的に配置された金属シールをさらに備える、請求項13に記載の半導体加工装置。
【請求項15】
前記衝突表面および前記出口が、前記穴の長軸方向軸に沿って配置される、請求項12に記載の半導体加工装置。
【請求項16】
前記出口の下にシャワーヘッドをさらに備え、前記シャワーヘッドが前記ガスの流れを横方向に分散するように構成される、請求項12に記載の半導体加工装置。
【請求項17】
前記シャワーヘッドの下に前記反応チャンバーをさらに備え、前記反応チャンバーは基材を受けるように構成される、請求項16に記載の半導体加工装置。
【請求項18】
前記出口が、一つまたは複数の基材を収容するように構成された前記反応チャンバーに制限なしで開く、請求項12に記載の半導体加工装置。
【請求項19】
半導体加工方法であって、
マニホールドの穴と流体連通する供給チャネルに反応物質蒸気を提供することと、
前記反応物質蒸気を、前記マニホールドの出口から離れて前記供給チャネルに沿って上方に、かつ前記穴に向かって内向きに向けることと、
衝突表面上に前記上方に向いた反応物質蒸気を衝突させることと、
前記反応物質蒸気を、前記穴を通って前記マニホールドの前記出口に下方に向け直すことと、
前記反応物質蒸気を前記マニホールドの第一のブロックから前記マニホールドの第二のブロックに通過させることと、を含み、
金属シールが前記マニホールドの前記第一のブロックと前記第二のブロックとの間の境界面で前記穴の周りに配置される、半導体加工方法。
【請求項20】
前記反応物質蒸気を、前記マニホールドの前記出口を通して反応チャンバーに送達することをさらに含む、請求項19に記載の半導体加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「REACTOR MANIFOLDS」と題する2019年3月19日に出願された米国仮出願第62/820,711号に基づく優先権の利益を主張するもので、当該出願の全内容は引用することにより本明細書に組み込まれる。
【0002】
この分野は、一般に蒸着用マニホールドに関し、特に、原子層堆積(ALD)反応器における堆積の品質を改善するためのマニホールドに関する。
【背景技術】
【0003】
基材の表面上に薄膜を堆積するためのいくつかの蒸着方法がある。これらの方法は、真空蒸着、分子線エピタキシー(MBE)、化学蒸着(CVD)の様々な変形(低圧および有機金属CVDおよびプラズマ強化CVDなど)および原子層堆積(ALD)を含む。
【0004】
ALDプロセスでは、被覆される少なくとも一つの表面を有する一つまたは複数の基材が堆積チャンバーに導入される。基材は、典型的には、選択された気相反応物質の凝縮温度よりも高く、かつその熱分解温度より低い所望の温度に加熱される。一つの反応物質は、前の反応物質の吸着種と反応して、基材表面上に所望の生成物を形成することができる。二つ、三つ以上の反応物質は、典型的には空間的および時間的に分離されたパルスで基材に提供される。
【0005】
一例では、第一のパルスにおいて、前駆体材料を表す第一の反応物質は、ウエハ上の自己制御プロセスでほとんど無傷に吸着される。気相前駆体は、前駆体の吸着部分と反応することができないか、または吸着することができないため、プロセスは自己制御的である。残りの第一の反応物質がウエハまたはチャンバーから除去された後、基材上の吸着前駆体材料は、その後の反応物質パルスと反応して、所望の材料の単一の分子層のみを形成する。後続の反応物質は、例えば、吸着した前駆体材料からリガンドをはがし、表面を再び反応させ、リガンドを置換し、化合物などに対する追加的な材料を残すことができる。純粋なALDプロセスでは、立体障害のために平均してサイクルごとに単層未満が形成され、それにより、前駆体分子のサイズが基材上の吸着部位へのアクセスを阻止し、これが後続サイクルで利用可能になりうる。より厚い膜は、目標の厚さが達成されるまで繰り返し成長サイクルを経て生成される。理論的には、成長がサイクル数のみに依存し、各パルスが飽和し、温度がそれらの反応物質(熱分解および凝縮なし)に対して理想的なALD温度ウィンドウ内にある限り、供給される質量または温度には依存しないため、成長速度はサイクルあたりオングストロームの観点から提供されることが多い。
【0006】
反応物質および温度は、化学反応が複数サイクルの成長に責任を持つように、プロセス中の反応物質の凝縮および熱分解の両方を回避するように典型的に選択される。しかしながら、ALD処理の特定の変形では、条件は選択されて、ハイブリッドCVDおよびALD反応メカニズムを利用することによって、サイクルごとの成長速度、おそらくサイクルごとに一単分子層を超える成長速度に変化させることができる。その他の変形により、反応物質間の空間的および/または時間的な重複が許容されうる。ALDおよびその他の連続蒸着変形において、二つ、三つ、四つ、またはそれ以上の反応物質を単一サイクルで連続して供給することができ、各サイクルの内容は組成を調整するために変えることができる。
【0007】
典型的なALDプロセスの間、すべてが蒸気形態である反応物質パルスは、反応物質パルス間の除去ステップによって、反応空間(例えば、反応チャンバー)に連続的にパルスされ、気相の反応物質間の直接相互作用を回避する。例えば、不活性ガスパルスまたは「パージ」パルスを、反応物質のパルス間に提供することができる。不活性ガスは、次の反応物質パルスの前に一つの反応物質パルスのチャンバーをパージし、ガス相混合を回避する。自己制御的な成長を得るために、十分な量の各前駆体が提供されて基材を飽和させる。真のALDプロセスの各サイクルの成長速度は自己制御的であるため、成長速度は反応物質の流束ではなく、反応シーケンスの反復速度に比例する。
【発明の概要】
【0008】
一態様では、ガスを反応チャンバーに送達するように構成された穴と、第二のブロックに取り付けられた第一のブロックと、穴を少なくとも部分的に画定するように協働する第一および第二の搭載ブロックと、ガス源と穴との間に流体連通を提供する供給チャネルとを含み、供給チャネルは第二のブロック内に少なくとも部分的に配置されている、マニホールドを含む、半導体加工装置が提供されている。半導体加工装置はさらに、第一のブロックと第二のブロックとの間の境界面で、穴の周りに配置された金属シールを含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、金属シールはCシールである。金属シールは鋼とすることができる。いくつかの実施形態では、金属シールはWシールである。半導体加工装置はさらに、マニホールドの下部に出口を含んでもよい。供給チャネルは、出口から離れて上方に、かつ穴に向かって内向きに角度付けられうる。第一のブロックは、マニホールドの上部に衝突表面を含むことができ、衝突表面は、穴を通って出口にガスを下方に向け直すように形作られる。衝突表面および出口は、穴の長軸方向軸に沿って配置されてもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、半導体加工装置はさらに、第二のブロックより下に第二のブロックに取り付けられた第三のブロック、第二のブロックと第三のブロックとの間かつ穴の周りに少なくとも部分的に配置された第二の金属シールを含み、第二および第三のブロックは協働して穴を少なくとも部分的に画定する。出口は、第三のブロックによって少なくとも部分的に画定されてもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、半導体加工装置がさらに、出口の下流にガス分散装置を含み、ガス分散装置は、ガスの流れを反応チャンバー内に分散するように構成される。半導体加工装置はさらに、ガス分散装置の下流に反応チャンバーを含んでもよく、反応チャンバーは基材を受けるように構成される。いくつかの実施形態では、半導体加工装置はさらに、第一のブロックに取り付けられたバルブブロックと、バルブブロックと第一のブロックとの間に配置された第二の金属シールと、バルブブロックに取り付けられたかまたはバルブブロックと結合された反応物質ガスバルブとを含む。
【0012】
別の態様では、ガスを反応チャンバーに送達するように構成された穴と、マニホールドの上部で衝突表面とを備える、マニホールドを含む半導体加工装置が提供される。半導体加工装置はさらに、マニホールドの下部に出口と、ガス源と穴との間の流体連通を提供する供給チャネルを含み、供給チャネルは出口から離れて上方、かつ穴に向かって内向きに角度付けられ、供給チャネルは衝突表面に向かって上方にガスを向けるよう方向付けられ、衝突表面は穴を通って出口にガスを下方に向け直すように形作られる。
【0013】
いくつかの実施形態では、マニホールドが第二のブロックに取り付けられた第一のブロックを含み、第一および第二の取り付けられたブロックは協働して、穴を少なくとも部分的に画定し、第一のブロックが衝突表面を含む。半導体加工装置はさらに、第一のブロックと第二のブロックとの間の穴の周りに少なくとも部分的に配置された金属シールをさらに含んでもよい。衝突表面および出口は、穴の長軸方向軸に沿って配置されてもよい。半導体加工装置はさらに、出口の下にシャワーヘッドを含んでもよく、シャワーヘッドはガスの流れを横方向に分散するように構成される。半導体加工装置はさらに、シャワーヘッドの下に反応チャンバーを含んでもよく、反応チャンバーは基材を受けるように構成される。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の基材を収容するように構成された反応チャンバーに制限なしで出口が開く。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明のこれらおよび他の特徴、態様および利点を、本発明を限定するのではなく例示することを意図する、いくつかの実施形態の図面を参照して説明する。
【0015】
図1図1は、半導体加工装置のマニホールドの実施形態の分解斜視図であり、挿入画像はマニホールドの拡大部分を示す。
図2図2Aは、図1の半導体加工装置の断面図である。 図2Bは、半導体加工装置の実施形態の断面図である。
図3図3Aは、図1および図2Aに示す半導体加工装置の概略断面図である。 図3Bは、図2Bの半導体加工装置の概略断面図である。
図4図4は、バルブの配置を図示した図2Bおよび図3Bの半導体加工装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書に開示される実施形態は、基材への反応物質の曝露(例えば、パルス)を交互に行うプロセスを含む、任意の適切なガスまたは蒸着プロセス用に構成された半導体加工装置とともに利用されうる。例えば、図示された実施形態は、原子層堆積(ALD)技術を使用して基材上に材料を堆積するための様々なシステムを示す。蒸着技術の中で、ALDは、低温での高い共形性、およびプロセス中の組成の微調整を含む多くの利点を有する。ALDタイプのプロセスは、前駆体化学物質の制御された自己制御的表面反応に基づいている。気相反応は、前駆体を交互に逐次反応チャンバーの中へ供給することにより回避される。気相反応物質は、例えば反応物質パルス間の反応チャンバーから過剰の反応物質および/または反応副生成物を除去することにより、反応チャンバー内で互いに分離される。除去は、パルス間の圧力のパージおよび/または低下を含む、様々な技術によって達成することができる。パルスは連続的なフローで連続にすることができ、または反応器を単離して各パルスでバックフィルすることもできる。もちろん、本明細書に開示される装置は、装置によって使用されるプロセスが何らかの程度の熱分解および/または前駆体の重複を空間的または時間的に含みうるように、その他の蒸着プロセス、特に反応物質の交換が望まれるものに有用でありうる。
【0017】
簡潔に述べると、基材を反応チャンバーの中へ装填し、一般的に減圧下で適切な堆積温度に加熱する。堆積温度は典型的に、前駆体の熱分解温度以下に維持されるが、反応物質の凝縮を避け、所望の表面反応のための活性化エネルギーを提供するのに十分高いレベルに維持される。もちろん、任意の所与のALD反応に対する適切な温度ウィンドウは、表面終結および関係する反応物質種に依存し、凝縮または熱分解のいずれかを可能にするプロセスを本明細書に記載の装置で実施することができる。
【0018】
第一の反応物質を、気相パルスの形態でチャンバー内へ導入し、基材の表面と接触させる。好ましくは、前駆体の約一単層以下が自己制御で基材表面に吸着されるように条件を選択する。過剰な第一の反応物質および反応副生成物がある場合には、しばしば不活性ガス、例えば窒素またはアルゴンのパルスにより反応チャンバーからパージされる。
【0019】
反応チャンバーをパージするということは、真空ポンプでチャンバーを排気することにより、および/または反応器内のガスを不活性ガス、例えばアルゴンもしくは窒素で置換することにより、反応チャンバーから気相前駆体および/または気相副生成物を除去することを意味する。典型的な単一ウエハ反応器のパージ時間は、約0.05~20秒、具体的には、約1~10秒、さらにより具体的には約1~2秒である。しかし、非常に高いアスペクト比の構造上に、または複雑な表面形態を有する他の構造上に層を堆積することが必要な場合、または大容量バッチ反応器を採用する場合などには、必要に応じて、他のパージ時間を利用することができる。適切なパルス時間は、特定の状況に基づいて当業者が容易に決定することができる。
【0020】
第二のガス状反応物質がチャンバーの中へパルスされ、そこで表面に結合した第一の反応物質と反応する。過剰な第二の反応物質および表面反応のガス状副生成物を、好ましくは不活性ガスを用いて反応チャンバーからパージする。パルスおよびパージの工程は、基材上に所望の厚さの薄膜が形成されるまで繰り返され、各サイクルは単分子層以下を残す。いくつかのALDプロセスは、三つ以上の前駆体パルスを交互に有する、より複雑なシーケンスを有することができ、各前駆体は成長する膜に要素を寄与する。反応物質はまた、膜に対する要素を寄与するのではなく、ストリップまたはゲッターの接着リガンドおよび/または遊離副産物に対して独自のパルスまたは前駆体パルスで供給することもできる。さらに、すべてのサイクルは同一である必要はない。例えば、膜の化学量論を制御するために、第三の反応物質のパルスを、例えば5サイクルごとなどに頻繁に追加することによって、第三の要素を用いてバイナリー膜をドープすることができ、膜組成物を等級化するために堆積中に周波数を変化させることができる。さらに、吸着反応物質で始まると記述される一方で、一部のレシピは、例えば、ALD反応を開始するための最大反応部位を確保するために(例えば、特定のレシピでは、水パルスにより基材上にヒドロキシル基を提供して、特定のALD前駆体に対する反応性を高めることができる)、他の反応物質または別個の表面処理で開始してもよい。
【0021】
上述したように、各サイクルの各パルスまたは相は、ALD反応に対して自己制御的であることが好ましい。影響されやすい構造表面を飽和させるために、各相で過剰の反応物質前駆体が供給される。表面飽和によって、(例えば、物理的サイズまたは立体障害の制限を受ける)全ての利用可能な反応性部位の反応物質の占有が確実になり、したがって基材上の任意のトポグラフィー上の優れたステップカバレージが確実になる。いくつかの構成では、自己制御的挙動の程度は、例えば(いくらかのCVD型反応を可能にすることで)堆積速度と共形性との釣り合いを取るために、反応物質パルスのある程度の重なり合いを可能にすることにより調整することができる。時間的および空間的に十分に分離された反応物質を用いた理想的なALD条件は、ほぼ完全な自己制御的挙動、したがって最大の共形性を提供するが、立体障害により1サイクル当たり一単分子層未満となる。自己制御的ALD反応と混合された限られたCVD反応は、堆積速度を上昇させることができる。本明細書に記述した実施形態は、ALDおよび混合モードALD/CVDなどの逐次的パルス堆積技術に特に有利であるが、マニホールドは、パルスまたは連続的なCVD処理にも用いることができる。適切な装置を備えたCVD反応器および前駆体をパルスするための手段を含む、薄膜のALD成長が可能な多くの種類の反応器を使用することができる。いくつかの実施形態では、フロータイプALD反応器は、バックフィルド反応器と比較して使用される。いくつかの実施形態では、マニホールドは、ガスを反応空間、特に単一ウエハ反応空間上のシャワーヘッドアセンブリなどの分散機構に分配するように設計された、インジェクタの上流にある。
【0022】
適切な装置を備えたCVD反応器および前駆体をパルスするための手段を含む、薄膜のALD成長が可能な多くの種類の反応器を使用することができる。いくつかの実施形態では、フロータイプALD反応器は、バックフィルド反応器と比較して使用される。いくつかの実施形態では、マニホールドは、ガスを反応空間、特に単一ウエハ反応空間上のシャワーヘッドアセンブリなどの分散機構に分配するように設計された、インジェクタの上流にある。
【0023】
ALDプロセスは、クラスタツールに接続された反応チャンバーまたは反応空間で任意に実施することができる。クラスタツールでは、各反応空間が一つの型のプロセス専用であるため、各モジュール内の反応空間の温度を一定に保つことができ、各運転の前に基材をプロセス温度に加熱する反応器と比較してスループットが向上する。独立型反応器にはロードロックが装備されている。その場合、各運転と運転との間に反応チャンバーまたは反応空間を冷却する必要はない。これらのプロセスはまた、複数の基材を同時に処理するよう設計された反応器、例えばミニバッチ型シャワーヘッド反応器で実行することができる。
【0024】
本明細書に開示される様々な実施形態は、蒸着装置などの半導体装置(例えば、ALD装置、CVD装置など)に関し、これには反応物質蒸気を反応チャンバーに送達するためのマニホールドが含まれる。標準的な条件下での化学物質の自然状態に関わらず、反応物質蒸気は、本明細書では「ガス」と呼ばれうる。本明細書に開示される実施形態は、マニホールドの穴に効果的な流体シールを有益に提供することができる。例えば、様々な実施形態では、隣接するブロック間に金属シール(例えば、Cシール)を提供して、外側環境からマニホールドへのガス(例えば、空気)の流れを抑制することができる。さらに、本明細書に開示された実施形態は、例えば、反応物質ガスをある角度で供給チャネルを通して上方に向け、反応物質ガスを穴を通して下方に戻すことによって、延長した混合長さを提供することができる。開示された実施形態は、したがって、改善されたシーリング、延長した混合長さ、および基材における不均一性の低減を提供することができる。
【0025】
図1は、マニホールド100のマニホールド本体102に取り付けられるように構成されたバルブブロック112aの分解図を示す。図2Aは、ガスを反応チャンバー(図示せず)に送達するためのマニホールド100を含むことができる、半導体加工装置10の概略側面図である。図2Aに示される半導体加工装置10およびマニホールド100は、米国特許第9,574,268号および米国特許公開第2017-0350011号に示される半導体加工装置およびマニホールドと一般的に類似していてもよく、その開示は、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第9,574,268号明細書および米国特許公開第2017-0350011号に記載されるマニホールドと、図2Aのマニホールド100との間には様々な差異があるが、全体的な機能および設計は、例えば米国特許第9,574,268号および米国特許公開第2017-0350011号の図6A~6Jおよび/または図8A~8Fに類似していてもよい。さらに、本開示のマニホールドは、米国特許第9,574,268号および米国特許公開第2017-0350011号の図2のバルブと組み合わせることができ、および/または米国特許第9,574,268号および米国特許公開第2017-0350011号の図3Aの反応物質/不活性ガス源、ガス分散機構、コントローラ、反応チャンバー、および真空源と組み合わせることができる。
【0026】
マニホールド100は、マニホールド本体102の反対側に示されるバルブブロック112a、112bと接続されたマニホールド本体102を含むことができる。反応物質バルブおよび不活性ガスバルブ(図示せず)は、ブロック112a、112b上またはその他の上流ブロック(図示せず)上に配置される。不活性ガス入口120は、例えば、マニホールド100の上部からマニホールド100に不活性ガスを供給することができる。マニホールド本体102は、例えば、上方ブロック104、中間ブロック106、および下方ブロック108を含む複数のブロックを備え、これらは互いに積み重ねられて、穴130を少なくとも部分的に画定し、これに沿ってガスが流れる。図2Aの配置では、中間ブロック106は、サブブロック106aおよびサブブロック106bを備える。下方ブロック108は、第一のサブブロック108a、第二のサブブロック108b、および第三のサブブロック108cを備える。米国特許第9,574,268号明細書および米国特許公開第2017-0350011号に説明されているように、複数のブロックおよびサブブロックを使用することにより、湾曲した形状または角度付けられた形状および他の内部ルーメンを有する内部チャネルの使用を可能にする、マニホールド100のモジュール式構造が可能になる。
【0027】
図2Aは、米国特許第9,574,268号および米国特許公開第2017-0350011号の図6A~6Jに関連して説明したマニホールドの改変版である。サブブロック108a~108cは、第一の側部180a、オフセット軸部180b、および第二の側部180bを有する延長した混合長さ経路180を画定することができる。経路180は、供給ガスが穴130に導入される場所の下流に延長した混合長さを提供することができる。マニホールド100は、図2Aに示すガス分布チャネル136を含む複数のガス分布チャネルを含むことができる。供給チャネル138a-cは、分布チャネル136から穴130へガスを運ぶ。示されるように、供給チャネル138a-cは、穴130を接合するために下方に角度を付けられた角度付き供給チャネルを備え、流れはまた出口132に向かって下向きである。図2Aの配置では、ガスは、延長した混合長さ経路180に沿ったものを含む、穴130を通って流れ、出口132を通ってマニホールド100を出る。出口132は、シャワーヘッドなどの分散機構上に配置されてもよく、これは反応チャンバー(図示せず)内の基材上にガスを分散することができる。
【0028】
図2Aの配置は、延長した混合長さを有益に提供することができるが、延長した混合長さ経路180およびマニホールド100内の他の経路は、例えば、反応物質ガスのパージ中にデッドボリュームを導入しうる湾曲および曲がり角を含む。デッドボリュームの形成は、堆積プロセスの効率および有効性を低下させる場合がある。図2Aに示す配置の湾曲し、角度付けられた流れ経路は、基材上に「スロー」を作り出す場合もある。例えば、湾曲した経路180の使用は、基材上に不均一に導入できるガスに角運動量を与えることができる。
【0029】
さらに、図3Aに関連して以下でより詳細に説明するように、および図1に示すように、図2Aのマニホールド100は、例えば、垂直に積み重ねられたブロック104、106a、106b、108の隣接するブロックと関連するサブブロックとの間、ならびに横方向に隣接するバルブブロック112a、112b(本明細書では「トゥームストーン」とも呼称される)とマニホールド本体102との間の隣接するブロック間のシールとして、ポリマーOリング210(図2Aに示すが、図1および図3Aで標識される)を利用する。しかしながら、高分子Oリングの使用は、外側環境からマニホールド100に入る大気ガスなど、ガスに対して透過性であってもよい。例えば、酸素および/または水分は、ポリマーOリングを通って、穴130に入る場合があり、これは堆積プロセスを汚染する可能性がある。さらに、図1に示すように、Oリング210は、酸素がマニホールド本体102に入ることを可能にし、これによりマニホールド本体102とのOリング境界面に薄片状膜を作り出すことができる。
【0030】
図2Bは、一実施形態による改善された半導体加工装置10の概略側面図である。特に記載がない限り、図2Bの構成要素は、図2Aの同様の番号付き構成要素と一般的に類似していてもよく、または同様であってもよい。例えば、図2Bの装置10は、マニホールド本体102を通る穴130を画定するマニホールド100を含むことができる。図2Aと同様に、図2Bの実施形態では、マニホールド100は、複数のブロックを互いに取り付けることによって構成されうる。例えば、図2Bに示すように、上方ブロック104は中間ブロック106に取り付けることができる。中間ブロック106は、出口132を含むことができる下方ブロック108に取り付けることができる。本明細書および米国特許公開第2017/0350011号の段落[0049]で説明されるように、複数のブロックの使用は、湾曲した、角度付けられた、またはその他の複雑な幾何学的形状を含む、モジュールのモジュール式構造を可能にしうる。第一および第二のバルブブロック112a、112bはまた、マニホールド本体102に取り付けることができる。
【0031】
供給ライン138a~138cは、対応するガス分布チャネルから穴130へガスを供給するために提供されうる。図2Aの実施形態とは異なり、図2Bのチャネル138A~138cは、中間ブロック106のそれらの初期入力位置に対して出口132および下流反応チャンバーから離れて上方に角度付けすることができる。供給チャネル138a~138cは、供給チャネル138a~138cと穴130との間に測定される鋭角を区切りうる。供給チャネル138a~138cの上端は、衝突表面214で終結または合流することができ、供給されたガスを穴130を通して下方に向けることができる。図2Bの衝突表面214は、表面214に衝突するガスを、穴130を通って逆戻りする角度で、効率的に方向付けるように形作られた湾曲表面を備えることができる。図2Bでは、衝突表面214および出口132は、穴130の線状長軸方向軸に沿って配置されてもよい。したがって、不活性ガス入口120が上方ブロック104内に提供される図2Aとは異なり、図2Bの実施形態では、上方ブロック104の一番上の部分は、反応物質および不活性ガスを含む供給ガスがマニホールド100の側面から提供されるように、キャップされる。
【0032】
マニホールド本体102の穴130は、マニホールド本体102の底部にある出口132によって、反応物質および/または不活性ガスを反応器21の反応チャンバー30に送達することができる。示されるようなシャワーヘッドなどの分散装置35、または他の実施形態での水平注入装置は、複数の開口部19と流体連通するプレナム32を含みうる。反応物質蒸気は開口部19を通過し、反応チャンバー30内に供給されうる。基材支持体22は、反応チャンバー30内のウエハなどの基材36を支持するように、構成されても、またはサイズ設定および形作られてもよい。分散反応物質蒸気は基材に接触し、反応して、基材上に層(例えば、単層など)を形成することができる。分散装置35は、基材上に均一な層を形成するように、反応物質蒸気を分散させうる。
【0033】
排出ライン23は、反応チャンバー30と流体連通することができる。真空ポンプ24は、排気ライン23に吸引を適用して、反応チャンバー30から蒸気および過剰材料を排出することができる。反応器21は、原子層堆積(ALD)装置、化学蒸着(CVD)装置などの任意の好適なタイプの半導体反応器を備えることができる。さらに、装置10は、反応器21と電子およびデータ通信する制御システム34を備えることができる。制御システム34は、装置10の動作を制御するように構成された一つまたは複数のプロセッサを備えることができる。装置10の動作を管理するために、追加の構成要素が提供されてもよい。
【0034】
有益には、上方に傾斜した供給チャネル138a~138cおよび衝突表面214の使用は、それに沿ってガスが一様に混合されうる延長した混合長さを提供できる。さらに、チャネル138a~138cによって提供される延長した混合長さは、図2Aの湾曲した経路180が使用された時に生じる可能性のある「スロー」または渦巻き状/らせん状の流動効果、ならびに経路180に沿った湾曲したおよび曲がり角のあるチャネルに生じる可能性のあるデッドボリュームを低減できる。「スロー」効果はまた、例えば、横方向に傾斜する代わりに、垂直平面でのみ傾斜することによって軽減されうる。
【0035】
また、図2Bでは、図1および図2AのOリング210は(図3Aでコールアウトされている)、隣接するブロック間に配置される金属シール212と置き換えることができる。金属シール212は、任意の適切なタイプの金属シールを含むことができる。金属シール212は、隣接するブロック間の境界面に提供されてもよく、穴130の周りに少なくとも部分的に配置されてもよく、または供給チャネル、ガス分布チャネルなどの他の隣接する通路またはチャネルの周りに少なくとも部分的に配置されてもよい。図示した実施形態では、金属シール212はCシールを含み、シールは、シールの外周に間隙または接続されていない部分を有するC型トロイダル部材を含む。隣接するブロックをまとめて押すと、シールの対向する端が互いに接触するように、間隙が減少されうる。例えば、Wシールを含む他のタイプのシールが適切である場合もある。金属シール212は、鋼などの任意の適切なタイプの金属を含むことができる。金属シール212は、ガスがブロック境界面に沿って穴130に入るかまたは出るのを阻止する不透過性バリアを提供することができる。
【0036】
図3Aは、マニホールドタワーまたは本体102およびバルブブロック112a、112bのブロック間の境界面での、図2Aの装置10におけるいくつかのOリング210のおおよその位置を示す概略側面図である。図3Bは、図2Bの装置10における金属リング212のおおよその位置を示す概略側面図である。特に明記しない限り、図3A図3Bの参照番号は、図2A図2Bの同様の番号付き構成要素と同じまたは一般的に同様の構成要素を表す。図3A~3Bは、それぞれのバルブブロック112a、112bに取り付けられた反応物質バルブ116a、116bも図示する。ガス注入器を穴130の出口132の下流にかつ隣接して提供し、一つまたは複数の基材を収容するよう設計された下流反応チャンバー(図示せず)にガスを提供することができる。いくつかの実施形態では、ガス注入器は、マニホールド100の穴130と反応チャンバーとの間のオープンボリュームを含むことができる。いくつかの実施形態では、マニホールド100の穴130と反応チャンバーとの間にガス分散装置820を提供することができる。図3Aでは、こうしたガス分散装置は、シャワーヘッドプレナムおよびシャワーヘッドプレートを備える。他の配置では、ガス分散装置を伴うまたは伴わないチャンバーの側面にマニホールドが提供されて、ガスを反応チャンバーに注入することができる。
【0037】
図3Aの配置では、装置10は14個のOリング210を含む。マニホールドタワー100上では、各点は、マニホールド100上に提供されるOリング210につき半分のOリング210を示すが、バルブブロック112a、112bとマニホールド本体102との間、およびバルブブロック112a、112bと配電線との間に示されるドットは、概略的に示されている(断面にはない)。ソース1ラインとバルブブロック112aとの間、ソース2ラインとバルブブロック112bとの間、第一のパージライン(パージN2)とバルブブロック112aとの間、および第二のパージライン(パージN2)とバルブブロック112bとの間にOリング210がある。第一のバルブブロック112aと第一の中間ブロック106aとの間、および第二のバルブブロック112bと第一の中間ブロック106aとの間にOリング210の形態のシールがある。上方ブロック4と第一の中間ブロック106aとの間に2個のOリングが提供される。第一の中間ブロック106aと第二の中間ブロック106bとの間に3個のOリング210が提供される。第二の中間ブロック106bと第一の下方ブロック108aとの間、第一の下方ブロック108aと第二の下方ブロック108bとの間、および第二の下方ブロック108bと第三の下方ブロック108cとの間にOリングがある。
【0038】
図3Bを参照すると、マニホールド100の構造は、設計を簡略化し、密封性を改善するために、ブロック間のシールの数を有益に減少させることができる。例えば、図3Bでは、マニホールド100において8個のシール212のみが使用される。例示された実施形態について、金属シール212は高分子Oリングの代わりに使用される。金属シールは、Oリング、Wリング、またはCリングであってもよい。図3Aと同様に、ソース1とバルブブロック112aとの間、ソース2ラインとバルブブロック112bとの間、第一のパージライン(パージN2)とバルブブロック112aとの間、および第二のパージライン(パージN2)とバルブブロック112bとの間にシール212がある。1個の金属シール212が上方ブロック104と中間ブロック106との間に提供される。1個の金属シール212が、中間ブロック106と下方ブロック108との間に配置される。1個の金属シール212が、バルブブロック112aと中間ブロック106との間に配置され、1個の金属シール212が、バルブブロック112bと中間ブロック106との間に配置される。したがって、図示された実施形態では、より少ないシールは、特にマニホールドタワーまたは本体102の中または上に、図3Aの実装と比較して使用されうる。
【0039】
図4は、図1図2Bおよび図3Bに示した装置10の概略的なシステム図である。図4に示す配置では、4つの反応物質またはソースガスR1~R4が、さまざまな組み合わせで、マニホールド100に連続的におよび/または同時に提供されてもよい。例えば、第一の反応物質バルブ116a(バルブブロック112a上に取り付けられうる)は、第一の反応物質R1をマニホールド100に制御可能に供給するよう構成可能である。第二の反応物質バルブ116b(バルブブロック112b上に取り付けられうる)は、第二の反応物質R2をマニホールド100に制御可能に供給するよう構成可能である。第三の反応物質バルブ116c(専用のバルブブロック上に取り付けられない場合がある)は、第三の反応物質R3をマニホールド100に制御可能に供給するよう構成可能である。第四の反応物質バルブ116d(専用のバルブブロック上に取り付けられない場合がある)は、第四の反応物質R4をマニホールド100に制御可能に供給するよう構成可能である。不活性ガスバルブ114a~114cは、反応物質ガス供給ラインに沿って、パージおよび/または反応物質R1-R4のキャリアガスとしての役割を果たすために、高流動不活性ガスを制御可能に供給するように構成されうる。制限器117a~117bは、例えば、不活性ガスがそれぞれの反応物質R1-R4用のキャリアガスとして使用される場合、バルブ114a~114cからの不活性ガスの流れを低下させるように提供されうる。図4は、図2Bおよび図3Bのマニホールドとの使用のために提供することができる一つの非限定的なバルブスキームのみを表す。
【0040】
明確化および理解の目的のために図示および実施例によって詳細に前述されているが、特定の変更および修正を実施することができることは当業者には明らかである。したがって、説明および実施例は、本発明の範囲を本明細書に記載される特定の実施形態および実施例に限定するものとして解釈されるべきではなく、むしろ本発明の真の範囲および精神を備えたすべての修正および代替物も包含するものである。さらに、本明細書で上述した特徴、態様および利点のすべてが、本発明を実施するために必ずしも必要とされるわけではない。
図1
図2
図3
図4